【文献】
Huawei, HiSilicon,Beam Management Procedure for NR MIMO, 3GPP TSG-RAN WG1#86 R1-166089,2016年08月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて前記端末装置との通信に適する前記第2のビームを選択する選択部と、
前記第1の参照信号のための複数の前記第1のビームに対応する複数の第1のリソースと前記第2の参照信号のための複数の前記第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を前記端末装置に通知する通知部と、
を備え、
前記選択部は、
複数の前記第1のビームの各々を使用して前記第1の参照信号を送信し、前記端末装置から報告された前記第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報に基づいて前記第1のビームを選択し、前記端末装置から送信された前記第2の参照信号を、選択した前記第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の前記第2のビームの各々を使用して第2のリソースにおいて受信し、受信結果に基づいて前記第2のビームを選択し、
前記第2のリソースを示す情報を隣接基地局に通知し、前記第2のリソースにおいて前記第2の参照信号を受信する、
基地局。
複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて前記端末装置との通信に適する前記第2のビームを選択することと、
前記第1の参照信号のための複数の前記第1のビームに対応する複数の第1のリソースと前記第2の参照信号のための複数の前記第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を前記端末装置に通知することと、
を含むプロセッサにより実行される方法であって、
複数の前記第1のビームの各々を使用して前記第1の参照信号を送信し、前記端末装置から報告された前記第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報に基づいて前記第1のビームを選択し、前記端末装置から送信された前記第2の参照信号を、選択した前記第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の前記第2のビームの各々を使用して第2のリソースにおいて受信し、受信結果に基づいて前記第2のビームを選択し、
前記第2のリソースを示す情報を隣接基地局に通知し、前記第2のリソースにおいて前記第2の参照信号を受信する、
ことを含む、方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素を、必要に応じて基地局100A、100B及び100Cのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、基地局100A、100B及び100Cを特に区別する必要が無い場合には、単に基地局100と称する。
【0019】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
1.1.全体構成
1.2.ビームフォーミングに関する技術
2.各装置の構成例
2.1.基地局の構成例
2.2.端末装置の構成例
3.第1の実施形態
3.1.技術的課題
3.2.技術的特徴
4.第2の実施形態
4.1.技術的課題
4.2.技術的特徴
5.応用例
6.まとめ
【0020】
<<1.はじめに>>
<1.1.全体構成>
図1は、本実施形態に係るシステム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示したように、システム1は、基地局100、端末装置200、コアネットワーク(Core Network)20、及びPDN(Packet Data Network)30を含む。
【0021】
基地局100は、セル11を運用し、セル11の内部に位置する1つ以上の端末装置へ無線サービスを提供する。例えば、基地局100Aは、端末装置200Aに無線サービスを提供し、基地局100Bは端末装置200Bに無線サービスを提供する。セル11は、例えばLTE又はNR(New Radio)等の任意の無線通信方式に従って運用され得る。基地局100は、コアネットワーク20に接続される。コアネットワーク20は、PDN30に接続される。
【0022】
コアネットワーク20は、例えばMME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving gateway)、P−GW(PDN gateway)、PCRF(Policy and Charging Rule Function)及びHSS(Home Subscriber Server)を含み得る。MMEは、制御プレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、端末装置の移動状態を管理する。S−GWは、ユーザプレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、ユーザデータの転送経路を切り替えるゲートウェイ装置である。P−GWは、ユーザプレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、コアネットワーク20とPDN30との接続点となるゲートウェイ装置である。PCRFは、ベアラに対するQoS(Quality of Service)等のポリシー及び課金に関する制御を行う制御ノードである。HSSは、加入者データを取り扱い、サービス制御を行う制御ノードである。
【0023】
端末装置200は、基地局100による制御に基づいて基地局100と無線通信する。端末装置200は、いわゆるユーザ端末(UE:User Equipment)であってもよい。例えば、端末装置200は、基地局100にアップリンク(UL:Uplink)信号を送信して、基地局100からダウンリンク(DL:Downlink)信号を受信する。
【0024】
<1.2.ビームフォーミングに関する技術>
(1)コードブックベースビームフォーミング
基地局100は、ビームフォーミングを行って端末装置200と通信することで、例えば通信品質を向上させることができる。ビームフォーミングの手法としては、端末装置200に追従するようなビームを生成する手法と、候補のビームの中から端末装置200に追従するようなビームを選択する手法とがある。前者の手法は、ビームを生成する度に計算コストがかかることから、将来の無線通信システム(例えば、5G)において採用されることは考えづらい。一方で、後者の手法は、3GPP(Third Generation Partnership Project)のリリース13のFD−MIMO(Full Dimension Multiple Input Multiple Output)でも採用されている。後者の手法は、コードブックベースビームフォーミング(codebook based beam forming)とも称される。
【0025】
コードブックベースフォーミングでは、基地局100は、あらゆる方向に向けたビームを事前に準備(即ち、生成)しておき、その事前に準備しておいたビームの中から対象の端末装置200に適するビームを選択して、選択したビームを用いて端末装置200と通信する。例えば、基地局100は、水平方向の360度での通信が可能である場合、例えば1度刻みで360種類のビームを準備する。ビーム同士が半分重なるようにする場合、基地局100は、720種類のビームを準備する。垂直方向に関しては、基地局100は、例えば−90度から+90度までの180度分のビームを準備する。
【0026】
(2)ビームアソシエーションの必要性
基地局100に搭載されるアンテナ(換言すると、アンテナ素子)数は、周波数帯域が30GHzの場合には256本、周波数帯域が70GHzの場合には1000本というように、非常に多数になり得る。アンテナ数が非常に多数になると、生成可能なビームも非常に鋭くなる。例えば、基地局100は、半値幅(3dB落ちのレベルが何度以上で起きるかを示す値)が1度以下といった、非常に鋭いビームを提供することが可能になり得る。
【0027】
ビームが鋭くなることは、ビームの照射範囲が狭くなり、端末装置200がビームの照射範囲から外れやすくなることを意味する。そのため、アンテナ数が多数になるほど、端末装置200に追従するビームを適切に選択することの重要性が増す、と言える。そこで、基地局100は、端末装置200との通信に適するビームを選択する、ビームアソシエーションを行う。
【0028】
基地局100は、DL通信のために、送信用のビーム(以下、TXビームとも称する)を選択する。また、基地局100は、UL通信のために、受信用のビーム(以下、RXビームとも称する)を選択する。なお、RXビームを用いて端末装置200からのUL信号を受信する処理は、アンテナ指向性をビームにしてUL信号を受信する処理である。
【0029】
(3)ビームスィーピング
基地局100は、ビームの選択のためにビームスィーピングを行い得る。ビームスィーピングとは、アンテナ指向性を次々に変えながら、即ち選択するビームを次々に変えながら信号を送信又は受信することである。以下では、DLの参照信号(RS:Reference Signal)を、DL RS(Downlink Reference Signal)とも称する。また、ULの参照信号を、UL RS(Uplink Reference Signal)とも称する。
【0030】
例えば、基地局100は、ビームスィーピングを行いながらDL RSを送信することで、端末装置200との通信に適するTXビームを選択する。詳しくは、基地局100は、候補の複数のTXビームを用いてDL RSを送信し、端末装置200における受信結果(即ち、測定結果)に基づいて適切なTXビームを選択する。なお、ビームスィーピングを行いながらの送信を、TXビームスィーピングとも称する。
【0031】
一方で、基地局100は、ビームスィーピングを行いながらUL RSを受信(即ち、測定)することで、端末装置200との通信に適するRXビームを選択する。詳しくは、基地局100は、端末装置200から送信されたUL RSを候補の複数のRXビームを用いて受信し、その受信結果に基づいて適切なRXビームを選択する。なお、ビームスィーピングを行いながらの受信を、RXビームスィーピングとも称する。
【0032】
なお、本実施形態では、ビームスィーピングを行いながら送信又は受信される信号は、特に言及がない限り参照信号である。以下では、ビームスィーピングを行いながら参照信号を送信することを、単にTXビームスィーピングを行うとも称する。また、ビームスィーピングを行いながら参照信号を受信することを、単にRXビームスィーピングを行うとも称する。
【0033】
(4)ビームフォーミングを行うためのリソース
以下、
図2を参照して、ビームフォーミングを行うための通信機のアーキテクチャの一例を説明する。
【0034】
図2は、ビームフォーミングを行うための通信機のアーキテクチャの一例を示す図である。
図2に示したアーキテクチャは、アンテナ重みがすべてデジタル回路において構成されるので、フルデジタルのアンテナアーキテクチャとも称される。
【0035】
フルデジタルのアンテナアーキテクチャの場合、ビームスィーピングを行う際には、ビームの数だけ異なるリソースが用いられる。一方で、ビームスィーピングを行って受信する際には、ひとつのリソースないですべてのビームを同時に受信することができる。
【0036】
従って、フルデジタルのアンテナアーキテクチャでは、ビームスィーピングを行って受信する際の使用リソースを少なくすることができる。つまり、基地局100がフルデジタルのアンテナアーキテクチャを有する場合、RXビームの選択のためには、端末装置200は1リソース分のUL RSを送信すればよいので、端末装置200の消費電力は少ない。
【0037】
なお、ここでのリソースとは、周波数及び/又は時間を使用した直交リソースである。例えば、リソースは、LTEのリソースブロック又はリソースエレメントであってもよい。
【0038】
続いて、
図3を参照して、ビームフォーミングを行うための通信機のアーキテクチャの他の一例を説明する。
【0039】
図3は、ビームフォーミングを行うための通信機のアーキテクチャの一例を示す図である。
図3に示したアーキテクチャは、アナログ回路のフェイズシフターを含んで構成されるので、アナログ/デジタルのハイブリッドのアンテナアーキテクチャとも称される。
【0040】
ハイブリッドのアンテナアーキテクチャは、デジタル回路のハードウェアが少なくなるので、フルデジタルと比較してコスト的に有利であるとされる。しかし、ハイブリッドのアンテナアーキテクチャでは、アンテナに接続されているフェイズシフターは一方向へのビームしか表現できない。そのため、TXビームスィーピングもRXビームスィーピングも、ビームの数だけ異なるリソースが用いられることとなる。そのため、基地局100でのRXビームスィーピングのために、端末装置200がビームの数に相当する数のリソースすべてにおいて、UL RSを送信することとなり、端末装置200の電力消費が著しく大きいものとなる。
【0041】
ハイブリッドのアンテナアーキテクチャが採用される場合、上述したRXビームスィーピングにおけるリソース数が多いという欠点を、どのように克服するかが重要になる。
【0042】
(5)ビームスィーピングの効率化
水平方向の360度に対してビームが1度刻みで準備された場合、ビームスィーピングにおいて360個のリソースが用いられることとなる。これに対し、水平方向の360度に対してビームが10度刻みで準備された場合、ビームスィーピングにおいて36個のリソースが用いられることとなる。従って、ビームが鋭くなるほど、消費リソース量が多くなり、処理時間がかかり、端末装置200における消費電力も大きくなる。
【0043】
そこで、基地局100は、
図4に示すラフな(rough)ビームでのビームスィーピングと、
図5に示す正確な(accurate)ビームでのビームスィーピングとの、段階的なビームスィーピングを行って、端末装置200との通信のためのビームを選択する。ここで、
図4は、第1のビームを用いたビームスィーピングの一例を示す図である。
図5は、第2のビームを用いたビームスィーピングの一例を示す図である。以下では、ラフなビームを第1のビームとも称し、正確なビームを第2のビームとも称する。以下、
図6及び
図7を参照して、第1のビーム及び第2のビームの各々の照射範囲について説明する。
【0044】
図6は、第1のビームの照射範囲の一例を説明するための図である。
図7は、第2のビームの照射範囲の一例を説明するための図である。
図6に示すように、ひとつの第1のビームは、セル11を4等分した一領域を照射範囲とし得る。そして、ひとつの第2のビームは、第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する。
図7に示した例では、第2のビームは、セル11を4等分した第1のビームの照射範囲を、さらに12分割し、その一領域を照射範囲としている。
【0045】
基地局100は、照射範囲が広い第1のビームを用いたビームスィーピングを行って第2のビームの候補を絞り込んだ上で、照射範囲が狭い第2のビームを用いたビームスィーピングを行い、第2のビームを選択する。
【0046】
具体的には、まず、基地局100は、水平方向の360度に対して第2のビームを10度刻みで準備して、即ち解像度(resolution)が10度の第1のビームを36個準備して、36個のリソースを用いてビームスィーピングを行い、最適な第1のビームを選択する。そして、基地局100は、最適な第1のビームの10度分に対応する1度刻みの10個の第2のビーム、及び10個のリソースを用いてビームスィーピングを行い、最適な第2のビームを選択する。この場合、36+10の計46個のリソースが用いられることとなり、上述した360個のリソースが用いられる場合と比較して、消費リソース量、処理時間及び端末装置200における消費電力を大幅に削減可能である。
【0047】
なお、第1のビームは、半値幅が第2のビームよりも大きいビームであってもよいし、第2のビームを複数含むものであってもよい。前者の場合、ひとつの第1のビームを用いてDL RSを送信する処理は、ひとつのリソースにおいてひとつの第1のビームを用いてDL RSを送信する処理である。後者の場合、ひとつの第1のビームを用いてDL RSを送信する処理は、ひとつのリソースにおいて第1のビームに含まれる複数の第2のビームを同時に用いてDL RSを送信する処理である。
【0048】
(6)複数の基地局によるビームアソシエーション
図8は、複数の基地局100によるビームアソシエーションの一例を説明するための図である。端末装置200の周りに複数の基地局100が存在する場合、複数の基地局100が、例えばCoMP(Coordinated Multiple Point transmission/reception)を実施するために、当該端末装置200のためのTXビーム及びRXビームを選択することがある。
図8に示した例では、基地局100Aはビーム19Aを選択し、基地局100Bはビーム19Bを選択し、基地局100Cはビーム19Cを選択している。複数の基地局100におけるビーム選択を可能にするために、端末装置200におけるRSの受信負荷又は送信負荷は高まり得る。なお、例えば複数の基地局100A〜100Cのうち端末装置200に最も近い基地局、サービング基地局又は主要な基地局が、基地局100A〜100Cの各々のビームを選択して、他の基地局に選択結果を通知してもよい。
【0049】
(7)チャネル可逆性
チャネル可逆性(Channel Reciprocity)とは、ULのチャネル情報とDLのチャネル情報とが同一であることを意味する。TDD(Time Division Duplex)システムでは、ULとDLとで使用する周波数帯域が同じなので、典型的にはチャネル可逆性が成り立つ。ただし、基地局100及び端末装置200におけるアナログ回路の送信機能と受信機能とが同じ特性になるようキャリブレーションが行われることが前提である。
【0050】
チャネル可逆性が成り立つ場合、TXビームとRXビームとは同一となる。つまり、基地局100は、TXビームスィーピングを行ってTXビームを選択すると、RXビームスィーピングの行うことなく、RXビームを選択することが可能となる。
【0051】
チャネル可逆性が成り立つ場合の、段階的なビームスィーピングを行う典型的なビームアソシエーション処理の流れの一例を、
図9を参照して説明する。
【0052】
図9は、典型的なビームアソシエーション処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図9に示すように、本シーケンスには、基地局100及び端末装置200が関与する。
【0053】
まず、基地局100は、第1のビームを用いたTXビームスィーピングを行う(ステップS12)。このTXビームスィーピングは、基地局固有(Base Station−specific)のTXビームスィーピングパターンで行われてもよい。ここでのビームスィーピングパターンとは、どのビームにどのリソースが対応するか、という対応関係を示す。
【0054】
次いで、端末装置200は、第1のビームを用いて送信されたDL RSの受信結果を含む第1の報告情報を、基地局100に報告する(ステップS14)。第1の報告情報は、端末装置200にとって最も望ましい第1のビームの識別情報を含み得る。
【0055】
次に、基地局100は、第2のビームを用いたTXビームスィーピングを行う(ステップS16)。とりわけ、基地局100は、第1の報告情報が示す第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを用いてTXビームスィーピングを行う。
【0056】
なお、このTXビームスィーピングでは、対象の端末装置200のために準備された端末固有のTXビームスィーピングパターンで行われてもよい。若しくは、TXビームスィーピングパターンは、全ての端末装置200に共通に準備されており、端末装置200ごとにどの部分をモニタすべきかが通知されてもよい。前者の場合、TXビームスィーピングパターン自体が端末固有(UE Specific)のものである。後者の場合、どの部分をモニタすべきかの設定が端末固有のものである。
【0057】
次いで、端末装置200は、第2のビームを用いて送信されたDL RSの受信結果を含む第2の報告情報を、基地局100に報告する(ステップS18)。第2の報告情報は、端末装置200にとって最も望ましい第2のビームの識別情報を含み得る。
【0058】
そして、基地局100は、第2の報告情報に基づいて第2のビームを選択し、選択した第2のビームを用いたDLユーザデータの送信を行う(ステップS20)。例えば、基地局100は、第2の報告情報が示す第2のビームを用いてDLユーザデータを送信する。
【0059】
その後、端末装置200は、ULユーザデータの送信を行う(ステップS22)。チャネル可逆性が担保される場合、基地局100は、選択した第2のビームを用いて(即ち、TXビームとして最適な第2のビームをRXビームとして用いて)、ULユーザデータを受信する(ステップS24)。
【0060】
続いて、基地局100が複数である場合の、典型的なビームアソシエーション処理の流れの一例を、
図10に示す。
図10は、典型的なビームアソシエーション処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図10に示すように、基地局100が複数である場合、
図9に示したシーケンスが基地局100の数だけ繰り返されることとなる。本シーケンスに含まれる各処理は、
図9を参照して上記説明した通りであるので、ここでの説明は省略する。
【0061】
<<2.各装置の構成例>>
以下、
図11及び
図12を参照して、基地局100及び端末装置200の構成例を説明する。
【0062】
<2.1.基地局の構成例>
図11は、本実施形態に係る基地局100の構成の一例を示すブロック図である。
図11を参照すると、基地局100は、アンテナ部110、無線通信部120、ネットワーク通信部130、記憶部140及び処理部150を備える。
【0063】
(1)アンテナ部110
アンテナ部110は、無線通信部120により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部110は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部120へ出力する。
【0064】
本実施形態では、アンテナ部110は、複数のアンテナ(即ち、アンテナ素子)を有し、複数のアンテナによりビームを形成して送信又は受信する。
【0065】
(2)無線通信部120
無線通信部120は、信号を送受信する。例えば、無線通信部120は、端末装置へのダウンリンク信号を送信し、端末装置からのアップリンク信号を受信する。
【0066】
(3)ネットワーク通信部130
ネットワーク通信部130は、情報を送受信する。例えば、ネットワーク通信部130は、他のノードへの情報を送信し、他のノードからの情報を受信する。例えば、上記他のノードは、他の基地局及びコアネットワークノードを含む。
【0067】
(4)記憶部140
記憶部140は、基地局100の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
【0068】
(5)処理部150
処理部150は、基地局100の様々な機能を提供する。処理部150は、選択部151、通知部153及び通信制御部155を含む。選択部151は、端末装置200との通信に適するビームを選択する処理を行う。通知部153は、後述するリソース設定情報を端末装置200に通知する処理を行う。通信制御部155は、選択部151により選択されたビームを用いて端末装置200と通信する処理を行う。
【0069】
なお、処理部150は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部150は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0070】
<2.2.端末装置の構成例>
図12は、本実施形態に係る端末装置200の構成の一例を示すブロック図である。
図12を参照すると、端末装置200は、アンテナ部210、無線通信部220、記憶部230及び処理部240を備える。
【0071】
(1)アンテナ部210
アンテナ部210は、無線通信部220により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部210は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部220へ出力する。
【0072】
(2)無線通信部220
無線通信部220は、信号を送受信する。例えば、無線通信部220は、基地局からのダウンリンク信号を受信し、基地局へのアップリンク信号を送信する。
【0073】
(3)記憶部230
記憶部230は、端末装置200の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
【0074】
(4)処理部240
処理部240は、端末装置200の様々な機能を提供する。処理部240は、取得部241及び選択支援部243を含む。取得部241は、基地局100から通知されるリソース設定情報を取得する処理を行う。選択支援部243は、基地局100におけるビーム選択を支援するための処理を行う。
【0075】
なお、処理部240は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部240は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
【0076】
<<3.第1の実施形態>>
本実施形態は、基地局100が、TXビームスィーピングにより第1のビームを選択し、TXビームスィーピングにより第2のビームを選択する形態である。
【0077】
<3.1.技術的課題>
基地局100が、ビームスィーピングを行いながら参照信号を送信する場合、端末装置200は、ビームの数に相当する数のリソースにおいて参照信号を受信することになり、受信のための消費電力は多大なものとなる。このことは、MIMOにようにビームの数が多数になる場合に影響が大きい。そのため、参照信号を送受信するリソース数が最小化されることが望ましい。
【0078】
<3.2.技術的特徴>
(1)段階的なビームアソシエーション
【0079】
基地局100(例えば、選択部151)は、第1のビームを用いたビームスィーピングを行い、続いて第2のビームを用いたビームスィーピングを行う。詳しくは、基地局100は、複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置200との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて端末装置200との通信に適する第2のビームを選択する。基地局100は、少なくとも第2のビームを選択し、典型的には第1のビームも選択する。後述するように、端末装置200から第1の報告情報が報告されず、第1のビームの選択が端末装置200により行われる場合がある。ここで、第1のビームは、TXビームである。一方で、第2のビームは、TXビームであってもよいし、RXビームであってもよい。本実施形態では、第2のビームがTXビームである例を説明し、第2の実施形態では、第2のビームがRXビームである例を説明する。本実施形態では、第1の参照信号及び第2の参照信号は、基地局100から送信されるダウンリンクの参照信号である。第1の参照信号及び第2の参照信号は、例えばCSI−RS(Channel State Information Reference Signal)又はCRS(Cell-specific Reference Signal)等であってもよい。
【0080】
典型的には、まず、基地局100は、複数の第1のビームの各々を使用して第1の参照信号を送信し、端末装置200から報告された第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報に基づいて第1のビームを選択する。第1の報告情報は、端末装置200にとって最も望ましい第1のビームの識別情報を含み得る。その場合、基地局100による第1のビームを選択する処理は、端末装置200による選択をそのまま採用する処理である。他にも、第1の報告情報は、複数の第1のビームの各々を使用して送信された第1の参照信号の、各々の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))又は受信品質(RSRQ(Reference Signal Received Quality))等を含み得る。その場合、基地局100による第1のビームを選択する処理は、最も受信電力が高い又は受信品質が良い参照信号の送信に用いた第1のビームを選択する処理である。以下では、端末装置200が第1のビームを選択し、基地局100は端末装置200による選択結果をそのまま採用するものとして説明する。なお、端末装置200は、基地局100から選択結果を通知される、又は基地局100と同様の基準で第1のビームを選択することで、第1のビームの選択結果を知得し得る。
【0081】
次いで、基地局100は、選択した第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームの各々を使用して第2の参照信号を送信し、端末装置200から報告された第2の参照信号の受信結果を示す第2の報告情報に基づいて第2のビームを選択する。第2の報告情報は、端末装置200にとって最も望ましい第2のビームの識別情報を含み得る。その場合、基地局100による第2のビームを選択する処理は、端末装置200による選択をそのまま採用する処理である。他にも、第2の報告情報は、複数の第2のビームの各々を使用して送信された第2の参照信号の、各々の受信電力又は受信品質等を含み得る。その場合、基地局100による第2のビームを選択する処理は、最も受信電力が高い又は受信品質が良い参照信号の送信に用いた第2のビームを選択する処理である。以下では、端末装置200が第2のビームを選択し、基地局100は端末装置200による選択結果をそのまま採用するものとして説明する。なお、端末装置200は、基地局100から選択結果を通知される、又は基地局100と同様の基準で第2のビームを選択することで、第2のビームの選択結果を知得し得る。
【0082】
(2)リソース設定情報
基地局100(例えば、通知部153)は、第1の参照信号のための複数の第1のビームに対応する複数の第1のリソースと第2の参照信号のための複数の第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を、端末装置200に通知する。詳しくは、基地局100は、第1のビームごとの、対応する第1のリソースと当該第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を、端末装置200に通知する。この配置関係を示す情報を、以下ではリソース設定情報とも称する。
【0083】
リソース設定情報の一例を、下記の表1に示す。
【0085】
上記表1における「F」は周波数リソース、「T」は時間リソースを示し、例えばリソース(F
1、T
1)は、周波数F
1、時間T
1の直交リソースである。また、例えば識別情報X
1の第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームの識別情報は、X
11〜X
14である。上記表1に示すように、リソース設定情報は、第1のビームの識別情報、当該第1のビームに対応する第1のリソースの配置、第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームの識別情報、及び当該第2のビームに対応する第2のリソースの配置が対応付けられた情報を含む。なお、上記表では、第2のリソースの配置は、絶対的なリソース位置として表現されているが、相対的なリソース位置として表現されてもよい。例えば、第2のリソースの配置は、第1のリソースの配置からの差分として表現されてもよい。
【0086】
リソース設定情報は、第1のリソースに関するリソース設定情報である第1のリソース設定情報と、第2のリソースに関するリソース設定情報である第2のリソース設定情報とで、分離して通知されてもよい。その場合、第1のリソース設定情報は、例えば、第1のビームの識別情報、当該第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームの識別情報、及び当該第1のビームに対応する第1のリソースの配置が対応付けられた情報を含む。また、第2のリソース設定情報は、例えば、第2のビームの識別情報、当該第2のビームの照射範囲を含む照射範囲を有する第1のビームの識別情報、及び当該第2のビームに対応する第2のリソースの配置が対応付けられた情報を含む。
【0087】
リソース設定は多様に考えられる。以下、
図13〜
図15を参照して、リソース設定の一例を説明する。
【0088】
図13は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図13では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12に含まれるリソースは第1のリソースであり、区間13に含まれるリソースは第2のリソースである。そして、第1のリソース14Aとグループ16Aに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。詳しくは、第1のリソース14Aに対応する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースが、グループ16Aに含まれる。同様に、第1のリソース14Bとグループ16Bに含まれる第2のリソースとが対応付けられ、第1のリソース14Cとグループ16Cに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。
【0089】
図14は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図14では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12に含まれるリソースは第1のリソースであり、区間13に含まれるリソースは第2のリソースである。そして、グループ15Aに含まれる第1のリソースとグループ16Aに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。詳しくは、グループ15Aに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースが、グループ16Aに含まれる。同様に、グループ15Bに含まれる第1のリソースとグループ16Bに含まれる第2のリソースとが対応付けられ、グループ15Cに含まれる第1のリソースとグループ16Cに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。
【0090】
図13及び
図14に示したように、全ての第1のリソースよりも後の時間リソースにおいて全ての第2のリソースが配置されてもよい。より簡易には、第1のリソースと第2のリソースとが、時間方向で分離して配置されてもよい。
【0091】
図15は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図15では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12A〜12Cに含まれるリソースは第1のリソースであり、区間13A〜13Cに含まれるリソースは第2のリソースである。そして、グループ15Aに含まれる第1のリソースとグループ16Aに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。詳しくは、グループ15Aに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースが、グループ16Aに含まれる。同様に、グループ15Bに含まれる第1のリソースとグループ16Bに含まれる第2のリソースとが対応付けられ、グループ15Cに含まれる第1のリソースとグループ16Cに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。
【0092】
図15に示したように、第1のリソースと第2のリソースとが、オーバーラップして配置されてもよい。ただし、少なくとも、第1のリソースよりも後の時間リソースにおいて当該第1のリソースに対応する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームに対応する複数の第2のリソースが配置される。これにより、第1のビームを使用して第1の参照信号が送信されるよりも後の時刻において、第2のビームを使用して第2の参照信号が送信されることとなる。よって、第1の参照信号を受信してから第2の参照信号を受信するまでの間に、第1の参照信号の受信結果に基づいて第1のビームを選択することが可能である。ただし、端末装置200は、第1のビームをすべて評価する前に、最適になり得る第1のビームを選択して、受信対象の第2のビームを絞り込むことが要される。従って、端末装置200は、相対評価ではなく絶対評価で第1のビームを評価する。例えば、端末装置200は、所定の閾値よりも受信電力が高い第1の参照信号に使用された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームを使用して送信される第2の参照信号を受信対象とする。
【0093】
上記説明した事情から、
図15に示したリソース設定では複数の第1のビームの照射範囲を細分化した第2のビームが受信対象となり得るので、端末装置200の消費電力の観点からは、
図13又は
図14に示したリソース設定の方が好適である。一方で、
図15に示したリソース設定は、第1のビームをすべて評価する前に適切な第2のビームを発見することが可能な点で、
図13又は
図14に示したリソース設定と比較して優れていると言える。例えば、第1のビームを用いたTXビームスィーピングが一部の第1のビームに限定して行われる場合には、
図15に示したリソース設定の優位性が高まる。
【0094】
なお、
図15に示したようなオーバーラップした配置は、第1のビームと第2のビームとの対応付けが
図13又は
図14に示した配置と比較して容易である。そのため、オーバーラップした配置に関しては、リソース設定情報は、基地局100から端末装置200に通知される以外にも、規格として定義されてもよい。その場合、基地局100から端末装置200へのリソース設定情報の通知が省略され、端末装置200における消費電力が低減される。
【0095】
また、リソース設定は、基地局100に固有であってもよい。即ち、基地局100に接続する全ての端末装置200に対して、共通するリソース設定が設定されてもよい。
【0096】
(3)リソース設定情報に基づくビームアソシエーション
端末装置200(例えば、取得部241)は、リソース設定情報を取得する。そして、端末装置200(例えば、選択支援部243)は、リソース設定情報に基づいて、基地局100によるビームの選択を支援するための処理を行う。ここでのビームの選択は、少なくとも第2のビームの選択を含み、さらに第1のビームの選択を含んでいてもよい。また、支援とは、例えば報告情報を報告する処理、又は参照信号を送信する処理を含む。
【0097】
例えば、端末装置200は、第1の参照信号を受信して、第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報を基地局100に報告する。第1の報告情報は、端末装置200にとって最も望ましい第1のビームの識別情報、又は複数の第1のビームの各々を使用して送信された第1の参照信号の、各々の受信電力若しくは受信品質等を含み得る。後述するように、第1の報告情報の報告は省略されてもよい。また、端末装置200は、第2の参照信号を受信して、第2の参照信号の受信結果を示す第2の報告情報を端末装置200に報告する。第2の報告情報は、端末装置200にとって最も望ましい第2のビームの識別情報、又は複数の第2のビームの各々を使用して送信された第2の参照信号の、各々の受信電力若しくは受信品質等を含み得る。
【0098】
ここで、端末装置200は、第1の参照信号の受信結果に基づいて、適切な第1のビームをひとつ選択すること、又は少数に絞り込むことが可能である。そうすると、端末装置200は、リソース設定情報を参照して、選択された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームに対応する複数の第2のリソースを特定することが可能である。つまり、端末装置200は、リソース設定情報を参照することで、どの第2のリソースを受信対象とするべきかを基地局100から通知されずとも、受信対象とすべき第2のリソースを特定することが可能である。その場合、端末装置200は、特定した第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信し、第2の参照信号の受信結果を示す第2の報告情報を基地局に報告する。そのため、端末装置200における、基地局100からの第2のリソースを特定する情報を受信するための電力消費を可否することが可能となる。
【0099】
端末装置200は、第1の報告情報の報告を省略してもよい。その場合、さらなる消費電力の低減も可能である。以下では、第1の報告情報が報告される場合と省略される場合とについて順に説明する。
【0100】
基地局100は、第1の報告情報が報告された場合、選択された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに限定して第2の参照信号を送信する。端末装置200は、リソース設定情報を参照することで、第2の参照信号を受信するリソースを、選択された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースに限定して、消費電力を低減させることが可能となる。
【0101】
基地局100は、第1の報告情報が報告されない場合、複数の第1のビームの各々の照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームの各々を使用して第2の参照信号を送信し、第2の報告情報に基づいて第2のビームを選択する。より簡易には、基地局100は、全ての第2のビームを使用して第2の参照信号を送信する。この場合でも、端末装置200は、リソース設定情報を参照することで、第2の参照信号を受信するリソースを、選択された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースに限定して、消費電力を低減させることが可能となる。
【0102】
以下、
図16を参照して、上記説明したビームアソシエーション処理の流れの一例を説明する。
【0103】
図16は、本実施形態に係るシステム1において実行されるビームアソシエーション処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図16に示すように、本シーケンスには、基地局100及び端末装置200が関与する。
【0104】
まず、基地局100は、第1のリソース設定情報を端末装置200に送信する(ステップS102)。また、基地局100は、第2のリソース設定情報を端末装置200に送信する(S104)。このように、リソース設定情報は、第1のリソース設定情報と第2のリソース設定情報とに分けて通知されてもよい。
【0105】
次いで、基地局100は、第1のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、第1のリソース設定情報が示す各々の第1のリソースにおいて第1の参照信号を送信する(ステップS106)。
【0106】
他方、端末装置200は、第1の参照信号の受信結果に基づいて最も望ましい第1のビームを選択する。そして、端末装置200は、選択した第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースを、受信対象として設定する。
【0107】
次に、基地局100は、第2のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、第2のリソース設定情報が示す各々の第2のリソースにおいて第2の参照信号を送信する(ステップS108)。とりわけ、基地局100は、端末装置200における選択結果が未知であるので、すべての第2のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、すべての第2のリソースにおいて第2の参照信号を送信する。
【0108】
次いで、端末装置200は、第2のビームを用いて送信された第2の参照信号の受信結果を含む第2の報告情報を、基地局100に報告する(ステップS110)。第2の報告情報は、端末装置200にとって最も望ましい第2のTXビームの識別情報を含み得る。
【0109】
そして、基地局100は、第2の報告情報に基づいて第2のビームを選択し、選択した第2のビームを用いたDLユーザデータの送信を行う(ステップS112)。例えば、基地局100は、第2の報告情報が示す第2のビームを用いてDLユーザデータを送信する。
【0110】
その後、端末装置200は、ULユーザデータの送信を行う(ステップS114)。チャネル可逆性が担保される場合、基地局100は、選択した第2のビームを用いて(即ち、TXビームとして最適な第2のビームをRXビームとして用いて)、ULユーザデータを受信する(ステップS116)。
【0111】
(4)端末個別の第2のリソースの配置
第2のリソースの配置は、端末装置200に個別に設定されてもよい。その場合、第2のリソースは、端末固有のリソース(UE specific Resource)である。
【0112】
端末装置200に個別に設定される第2のリソースの配置は、どの第1のビームが選択されようと変化しない。基地局100(例えば、通知部153)は、それぞれの端末装置200に、第2のリソースを事前に設定しておく。
【0113】
ビームアソシエーションにおいては、基地局100(例えば、選択部151)は、端末装置200から報告された第1の報告情報に基づいて第1のビームを選択する。そして、基地局100は、事前に設定した第2のリソースにおいて、選択した第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームを使用して第2の参照信号を送信する。端末装置200は、どの第1のビームが選択されるにしろ、予め設定された第2リソースを受信対象とすることが可能である。なお、予め設定される第2のリソースは、どの第2のビームに対応するかが定まっていないという点で、リソースプールとして捉えられてもよい。
【0114】
以下、
図17を参照して、端末個別の第2のリソースが設定される場合のリソース設定の一例を説明する。
【0115】
図17は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図17では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12に含まれる、グループ15A〜15Cに含まれるリソースは、第1のリソースである。また、区間13に含まれる、グループ16に含まれるリソースは、第2のリソースである。グループ16に含まれる第2のリソースにおいては、グループ15A、15B又は15Cのうち、例えば第1の参照信号の受信電力が最も高かったグループに対応する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームを使用して、第2の参照信号が送信される。
【0116】
以下、
図18を参照して、端末個別の第2のリソースが設定される場合の処理の流れの一例を説明する。
【0117】
図18は、本実施形態に係るシステム1において実行されるビームアソシエーション処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図18に示すように、本シーケンスには、基地局100及び端末装置200が関与する。
【0118】
まず、基地局100は、第1のリソース設定情報を端末装置200に送信する(ステップS202)。また、基地局100は、端末装置200に個別の第2のリソース設定情報を端末装置200に送信する(S204)。
【0119】
次いで、基地局100は、第1のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、第1のリソース設定情報が示す各々の第1のリソースにおいて第1の参照信号を送信する(ステップS206)。
【0120】
次に、端末装置200は、第1のビームを用いて送信された第1の参照信号の受信結果を含む第1の報告情報を、基地局100に報告する(ステップS208)。
【0121】
次いで、基地局100は、第1の報告情報に基づいて第1のビームを選択し、選択した第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、端末装置200に個別に設定した第2のリソースにおいて第2の参照信号を送信する(ステップS210)。他方、端末装置200は、個別の第2のリソース設定情報が示す第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信する。
【0122】
次いで、端末装置200は、第2のビームを用いて送信された第2の参照信号の受信結果を含む第2の報告情報を、基地局100に報告する(ステップ212)。
【0123】
そして、基地局100は、第2の報告情報に基づいて第2のビームを選択し、選択した第2のビームを用いたDLユーザデータの送信を行う(ステップS214)。
【0124】
その後、端末装置200は、ULユーザデータの送信を行う(ステップS216)。チャネル可逆性が担保される場合、基地局100は、選択した第2のビームを用いて(即ち、TXビームとして最適な第2のビームをRXビームとして用いて)、ULユーザデータを受信する(ステップS218)。
【0125】
(5)第2のビームの数の可変化
第1のビームの照射範囲の細分化する照射範囲を有する第2のビームの数は可変であってもよい。例えば、端末装置200の周りに反射波が多い場合は、第2のビームの数は多い方が望ましい。一方で、反射波がない又は直接波と比較して反射波の電力が小さい等で見通し通信が可能な場合、第2のビームの数は少なくてもよい。また、端末装置200の移動速度が速い場合は、第2のビームの数は多い方が望ましい。
【0126】
そこで、基地局100(例えば、選択部151)は、第1のビームの照射範囲の細分化する照射範囲を有する第2のビームの数を可変に設定する。具体的には、基地局100は、第2のビームの数が異なる複数のリソース設定を準備する。以下では、ひとつの第1のビームに対応付けられる第2のビームの数の違いを、リソース設定のレベルの違いとして表現する。一例として、レベルが高いリソース設定ほど、第2のビームの数が少なくなるものとする。基地局100(例えば、通知部153)は、レベルごとのリソース設定情報を、端末装置200に通知しておく。そして、基地局100(例えば、選択部151)は、第1の報告情報に基づいてリソース設定のレベルを選択する。以下、レベルのごとのリソース設定について
図19を参照して説明する。
【0127】
図19は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図19では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。ある第1のリソースと最大で
図19に示す9個のリソースとが対応付け可能であるものとする。つまり、第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームが9個ある場合を想定する。レベル1が選択された場合、基地局100は、グループ16Aに含まれる9個全部の第2のリソースにおいて第2のビームを使用して第2の参照信号を送信する。つまり、基地局100は、9個の第2のビームを用いて第2の参照信号を送信する。レベル2が選択された場合、基地局100は、グループ16Bに含まれる6個の第2のリソースにおいて第2のビームを使用して第2の参照信号を送信する。つまり、基地局100は、9個中6個の第2のビームを使用して第2の参照信号を送信し、残りの3個のビーム及び第2のリソースを使用しない。レベル3が選択された場合、基地局100は、グループ16Cに含まれる第2のリソースにおいて第2のビームを使用して第2の参照信号を送信する。つまり、基地局100は、9個中4個の第2のビームを用いて第2の参照信号を送信し、残りの5個のビーム及び第2のリソースを使用しない。なお、レベル2又はレベル3が選択された場合、基地局100は、9個の第2のリソースのうち、第2の参照信号の送信に用いられない残りの第2のリソースを、例えばユーザデータの送受信のために用いることができる。
【0128】
端末装置200(例えば、選択支援部243)は、第1の報告情報に、基地局100におけるレベル選択を支援するためのレベル選択支援情報を含めて、基地局100に報告する。レベル選択支援情報は、端末装置200の移動速度を示す情報、又は要求するレベルを示す情報を含み得る。第1の参照信号の受信電力又は受信品質を示す情報も、レベル選択支援情報として捉えられてもよい。
【0129】
基地局100は、レベル選択支援情報に基づいて、リソース設定のレベルを選択する。例えば、基地局100は、端末装置200の移動速度が速い場合は高いレベルを選択し、遅い場合は低いレベルを選択する。なお、基地局100は、端末装置200からレベルが要求されなかった場合には、選択したレベルを示す情報を端末装置200に通知してもよい。これにより、端末装置200は、レベルに応じた必要最小限のリソースを受信対象とすることができ、消費電力を低減させることが可能となる。
【0130】
なお、基地局100に固有にリソース設定が設定される場合も、端末装置200に固有にリソース設定が設定される場合も、レベルが可変であってもよい。
【0131】
以下、
図20を参照して、リソース設定のレベルが可変である場合の処理の流れの一例を説明する。
【0132】
図20は、本実施形態に係るシステム1において実行されるビームアソシエーション処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図20に示すように、本シーケンスには、基地局100及び端末装置200が関与する。
【0133】
まず、基地局100は、第1のリソース設定情報を端末装置200に送信する(ステップS302)。また、基地局100は、レベルごとの第2のリソース設定情報を端末装置200に送信する(S304)。例えば、基地局100は、レベル1〜3の各々のリソース設定を示す第2のリソース設定情報を端末装置200に送信する。
【0134】
次いで、基地局100は、第1のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、第1のリソース設定情報が示す各々の第1のリソースにおいて第1の参照信号を送信する(ステップS306)。
【0135】
次に、端末装置200は、第1のビームを用いて送信された第1の参照信号の受信結果、及びレベル選択支援情報を含む第1の報告情報を、基地局100に報告する(ステップS308)。ここで、レベル支援情報は、要求するレベルを示す情報を含むものとする。
【0136】
次に、基地局100は、第2のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、受信したレベル選択支援情報に基づいて選択したレベルの第2のリソース設定に対応する第2のリソースにおいて第2の参照信号を送信する(ステップS310)。ここでは、基地局100は、レベル支援情報において要求されたレベルを選択するものとする。例えば、基地局100は、
図19に示した例に関してレベル2を選択した場合、6個の第2のリソースにおいて第2の参照信号を送信する。
【0137】
次いで、端末装置200は、要求したレベルのリソース設定情報が示す第2のリソースにおいて、第2のビームを用いて送信された第2の参照信号を受信し、受信結果を含む第2の報告情報を、基地局100に報告する(ステップ312)。
【0138】
そして、基地局100は、第2の報告情報に基づいて第2のビームを選択し、選択した第2のビームを用いたDLユーザデータの送信を行う(ステップS314)。
【0139】
その後、端末装置200は、ULユーザデータの送信を行う(ステップS316)。チャネル可逆性が担保される場合、基地局100は、選択した第2のビームを用いて(即ち、TXビームとして最適な第2のビームをRXビームとして用いて)、ULユーザデータを受信する(ステップS318)。
【0140】
<<4.第2の実施形態>>
本実施形態は、基地局100が、TXビームスィーピングにより第1のビームを選択し、RXビームスィーピングにより第2のビームを選択する形態である。
【0141】
<4.1.技術的課題>
複数の基地局100が、ひとつの端末装置200を対象とした段階的なビームアソシエーションを行う場合を想定する。その場合、端末装置200は、各々の基地局100との間で参照信号を送受信することになるので、基地局100の数に比例して参照信号を送受信するリソースが多くなり、消費電力が多大なものとなる。そのため、複数の基地局100がひとつの端末装置200を対象とした段階的なビームアソシエーションを行う場合において、参照信号を送受信するリソース数が最小化されることが望ましい。
【0142】
<4.2.技術的特徴>
(1)RXビームスィーピング
複数の基地局100が、ひとつの端末装置200を対象にしたビームアソシエーションを同時に行う例を想定する。例えば、サービング基地局100A、及び隣接基地局100Bが存在するものとする。なお、これらの基地局を特に区別しない場合、基地局100と総称する。
【0143】
まず、基地局100(例えば、選択部151)は、第1のビームを、第1の実施形態と同様にして選択する。具体的には、各々の基地局100は、複数の第1のビームの各々を使用して第1の参照信号を送信し、端末装置200から報告された第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報に基づいて第1のビームを選択する。本実施形態では、第1の参照信号は、基地局100から送信されるダウンリンクの参照信号である。ここで、第1の参照信号を送信するのに用いる第1のリソースは、複数の基地局100間で異なるものとする。
【0144】
端末装置200(例えば、選択支援部243)は、第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報を基地局100に報告する。端末装置200は、複数の基地局100の各々に第1の報告情報を報告してもよいし、サービング基地局100Aに、複数の第1の報告情報をまとめて報告してもよい。後者の場合、サービング基地局100Aは、隣接基地局100Bから送信された第1の参照信号に関する第1の報告情報を、隣接基地局100Bに転送する。
【0145】
次いで、基地局100は、第2のビームを、第2の実施形態と異なる処理により選択する。具体的には、基地局100は、RXビームスィーピングにより、第2のビームを選択する。
【0146】
まず、端末装置200は、第1のリソースと第2のリソースとの配置関係を示すリソース設定情報を参照して、サービング基地局100により選択された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームに対応する複数の第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する。例えば、端末装置200は、サービング基地局100により選択された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームに対応する複数の第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する。他方、端末装置200は、隣接基地局100による第1のビームの選択結果を考慮しない。これにより、端末装置200は、隣接基地局100がひとつ以上ある場合であっても、サービング基地局100との関係で第2の参照信号を送信すればよく、第2の参照信号を何度も送信せずにすむので、消費電力を低減させることが可能となる。本実施形態では、第2の参照信号は、端末装置200から送信されるアップリンクの参照信号である。なお、第2の参照信号は、例えばSRS(Sounding Reference Signal)であってもよい。
【0147】
次いで、基地局100は、端末装置200から送信された第2の参照信号を、選択した第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームの各々を使用して第2のリソースにおいて受信し、受信結果に基づいて第2のビームを選択する。例えば、基地局100は、複数の第2のビームの各々を使用して受信した第2の参照信号のうち、最も受信電力が高い又は受信品質がよい第2の参照信号の受信に用いた第2のビームを選択する。チャネル可逆性が成り立つ場合、選択した適切なRXビームに対応するTXビームが、端末装置200との通信に適切なTXビームとなる。
【0148】
ここで、サービング基地局100及び隣接基地局100は、共通する第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信する。そのために、サービング基地局100は、第2のリソースを示す情報を隣接基地局100に通知し、第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信する。一方で、隣接基地局100は、サービング基地局100からの通知に基づいて、サービング基地局100の第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信する。具体的には、サービング基地局100は、自身と同一のリソースにおいて第2の参照信号を受信するよう隣接基地局100に要求する。この要求を、第2のリソースの設定リクエストとも称する。隣接基地局100は、通知された第2のリソースの設定リクエストが示すリソースにおいて、端末装置200から送信される第2の参照信号を受信する。基地局100側のアンテナアーキテクチャがアナログ/デジタルのハイブリッドであっても、複数の基地局100が同一の第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信することが可能である。このように、複数の基地局100が同一の第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信するので、端末装置200は、第2の参照信号を何度も送信せずにすみ、消費電力を低減させることが可能となる。
【0149】
サービング基地局100は、第2のリソース設定情報を、端末装置200に通知する。サービング基地局100は、第2のリソース設定情報を、第1のビームの選択後に通知してもよいし、事前に通知しておいてもよい。
【0150】
前者の場合、第1のビームの選択結果が反映された、即ち受信対象とすることが決まった第2のリソースを示す第2のリソース設定情報が通知されることとなる。換言すると、サービング基地局100は、第1のビームが選択された後に、端末装置200が第2の参照信号を送信すべき第2のリソースを示す情報を端末装置200に通知する。この場合、端末装置200は、基地局100により指示された通り、第2のリソース設定情報が示す第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信すればよい。
【0151】
後者の場合、第1のビームの選択結果が反映されない、即ち受信対象になり得る第2のリソース設定情報が通知されることとなる。換言すると、基地局100は、第1のビームが選択される前に、端末装置200が第2の参照信号を送信すべき候補の第2のリソースを示す情報を端末装置200に通知する。この場合、端末装置200は、自身で第1のビームを選択して、選択結果に基づいて第2のリソースを特定して、特定した第2のリソースにおいて第2の参照信号を送信する。この場合には、基地局100は、第2のリソース設定情報を1度通知しておけば、改めて端末装置200に通知する必要はなくなる。
【0152】
これら各々の処理の流れを、
図21及び
図22を参照して説明する。
【0153】
・第1の例
図21は、本実施形態に係るシステム1において実行されるビームアソシエーション処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスは、第2のリソース設定情報が、第1のビームの選択後に通知される場合の例である。
図21に示すように、本シーケンスには、サービング基地局100A、隣接基地局100B、隣接基地局100C、及び端末装置200が関与する。
【0154】
まず、サービング基地局100Aは、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cの第1のリソース設定情報を端末装置200に送信する(ステップS402)。
【0155】
次いで、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cは、各々の第1のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、第1のリソース設定情報が示す各々の第1のリソースにおいて第1の参照信号を送信する(ステップS404)。このTXビームスィーピングは、各々の基地局固有のTXビームスィーピングパターンで行われてもよい。
【0156】
次に、端末装置200は、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cから第1のビームを用いて送信された第1の参照信号の受信結果を含む第1の報告情報を、サービング基地局100Aに報告する(ステップS406)。
【0157】
次いで、サービング基地局100Aは、第1の報告情報に基づいて第1のビームを選択し、第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースを、端末装置200からの第2の参照信号を受信する第2のリソースとして設定する。そして、サービング基地局100Aは、自身が第2の参照信号を受信する第2のリソースにおいて、同様に第2の参照信号を受信するよう要求する第2のリソース設定リクエストを、隣接基地局100B及び100Cに送信する(ステップS408)。
【0158】
次に、隣接基地局100B及び100Cは、第2のリソースの設定レスポンスをサービング基地局100Aに返信する(ステップS410)。ここで、隣接基地局100B及び100Cは、第2のリソース設定リクエストを承諾する場合、第2のリソース設定リクエストが示す第2のリソースを受信対象として設定して、設定OKの旨を第2のリソースの設定レスポンスに含めて返信する。他方、隣接基地局100B及び100Cは、第2のリソース設定リクエストを承諾しない場合、設定NGの旨を第2のリソースの設定レスポンスに含めて返信する。NGの場合、サービング基地局100、隣接基地局100B及び100Cの間で、どのリソースを第2のリソースとして用いるかの交渉のためのメッセージ交換が行われる。
【0159】
次いで、サービング基地局100Aは、第2のリソース設定情報を端末装置200に送信する(ステップS412)。この第2のリソース設定情報には、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cが第2の参照信号を受信する、共通する第2のリソースを示す情報が含まれる。
【0160】
そして、端末装置200は、第2のリソース設定情報が示すリソースにおいて、アップリンクで第2の参照信号を送信する(ステップS414)。なお、ここでの端末装置200による送信は、ビームフォーミングを伴わない1度の送信である。
【0161】
他方、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cは、共通する第2のリソースにおいて、各々が選択した第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームを用いたRXビームスィーピングを行いながら第2の参照信号を受信する(ステップS416)。その際、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cは、第2の参照信号の受信結果に基づいて、各々にとって端末装置200との通信に適する第2のビームを選択する。隣接基地局100及び100Cは、選択結果をサービング基地局100Aに通知してもよい。
【0162】
次に、サービング基地局100Aは、アップリンク及びダウンリンクのスケジュール情報を、隣接基地局100B及び100Cに通知し(ステップS418)、端末装置200に通知する(ステップS420)。
【0163】
次いで、サービング基地局100A、隣接基地局100及び100Cは、スケジュール情報が示すリソースにおいて、各々が選択した第2のビームを用いて、ダウンリンクでユーザデータを送信する(ステップS422)。端末装置200は、スケジュール情報が示すリソースにおいて、ユーザデータを受信する。なお、ここでの端末装置200による受信は、ビームフォーミングを伴わない1度の受信である。
【0164】
次に、端末装置200は、スケジュール情報が示すリソースにおいて、アップリンクでユーザデータを送信する(ステップS424)。なお、ここでの端末装置200による送信は、ビームフォーミングを伴わない1度の送信である。
【0165】
次に、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cは、各々が選択した第2のビームを用いて、スケジュール情報が示す各々のリソースにおいて、端末装置200からのユーザデータを受信する(ステップS426)
【0166】
・第2の例
図22は、本実施形態に係るシステム1において実行されるビームアソシエーション処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスは、第2のリソース設定情報が、第1のビームの選択前に通知される場合の例である。
図22に示すように、本シーケンスには、サービング基地局100A、隣接基地局100B、隣接基地局100C、及び端末装置200が関与する。
【0167】
まず、サービング基地局100Aは、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cの第1のリソース設定情報を端末装置200に送信する(ステップS502)。
【0168】
次に、サービング基地局100Aは、第2のリソース設定情報を端末装置200に送信する(ステップS504)。この第2のリソース設定情報には、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cが第2の参照信号を受信する、共通する第2のリソースの候補を示す情報が含まれる。
【0169】
次いで、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cは、各々の第1のビームを用いたTXビームスィーピングを行いながら、第1のリソース設定情報が示す各々の第1のリソースにおいて第1の参照信号を送信する(ステップS506)。このTXビームスィーピングは、各々の基地局固有のTXビームスィーピングパターンで行われてもよい。
【0170】
次に、端末装置200は、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cから第1のビームを用いて送信された第1の参照信号の受信結果を含む第1の報告情報を、サービング基地局100Aに報告する(ステップS508)。
【0171】
次いで、サービング基地局100Aは、第1の報告情報に基づいて第1のビームを選択し、第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースを、端末装置200からの第2の参照信号を受信する第2のリソースとして設定する。そして、サービング基地局100Aは、自身が第2の参照信号を受信する第2のリソースにおいて、同様に第2の参照信号を受信するよう要求する第2のリソース設定リクエストを、隣接基地局100B及び100Cに送信する(ステップS510)。
【0172】
次に、隣接基地局100B及び100Cは、第2のリソースの設定レスポンスをサービング基地局100Aに返信する(ステップS512)。ここで、隣接基地局100B及び100Cは、第2のリソース設定リクエストを承諾する場合、第2のリソース設定リクエストが示す第2のリソースを受信対象として設定して、設定OKの旨を第2のリソースの設定レスポンスに含めて返信する。他方、隣接基地局100B及び100Cは、第2のリソース設定リクエストを承諾しない場合、設定NGの旨を第2のリソースの設定レスポンスに含めて返信する。NGの場合、サービング基地局100、隣接基地局100B及び100Cの間で、どのリソースを第2のリソースとして用いるかの交渉のためのメッセージ交換が行われる。
【0173】
そして、端末装置200は、第2のリソース設定情報に基づいて選択した第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する(ステップS514)。詳しくは、まず、端末装置200は、サービング基地局100からの第1の参照信号の受信結果に基づいて、サービング基地局100の第1のビームのうち適切な第1のビームを選択する。そして、端末装置200は、第2のリソース設定情報が示す第2のリソースの候補のうち、選択したサービング基地局100の第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する。なお、ここでの端末装置200による送信は、ビームフォーミングを伴わない1度の送信である。
【0174】
他方、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cは、共通する第2のリソースにおいて、各々が選択した第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームを用いたRXビームスィーピングを行いながら第2の参照信号を受信する(ステップS516)。その際、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cは、第2の参照信号の受信結果に基づいて、各々にとって端末装置200との通信に適する第2のビームを選択する。隣接基地局100及び100Cは、選択結果をサービング基地局100Aに通知してもよい。
【0175】
次に、サービング基地局100Aは、アップリンク及びダウンリンクのスケジュール情報を、隣接基地局100B及び100Cに通知し(ステップS518)、端末装置200に通知する(ステップS520)。
【0176】
次いで、サービング基地局100A、隣接基地局100及び100Cは、スケジュール情報が示すリソースにおいて、各々が選択した第2のビームを用いて、ダウンリンクでユーザデータを送信する(ステップS522)。端末装置200は、スケジュール情報が示すリソースにおいて、ユーザデータを受信する。なお、ここでの端末装置200による受信は、ビームフォーミングを伴わない1度の受信である。
【0177】
次に、端末装置200は、スケジュール情報が示すリソースにおいて、アップリンクでユーザデータを送信する(ステップS524)。なお、ここでの端末装置200による送信は、ビームフォーミングを伴わない1度の送信である。
【0178】
次に、サービング基地局100A、隣接基地局100B及び100Cは、各々が選択した第2のビームを用いて、スケジュール情報が示す各々のリソースにおいて、端末装置200からのユーザデータを受信する(ステップS526)。
【0179】
(2)リソース設定
リソース設定は多様に考えられる。以下、
図23〜
図27を参照して、リソース設定の一例を説明する。
【0180】
・第1の例
図23は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図23では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12A〜12Cに含まれるリソースは第1のリソースであり、DLでの第1の参照信号の送受信に用いられる。また、区間13A〜13Cに含まれるリソースは第2のリソースであり、ULでの第2の参照信号の送受信に用いられる。区間12A及び13Aに含まれるリソースは、例えばサービング基地局100Aにより用いられ、区間12Aに含まれる第1のリソースと区間13Aに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。区間12B及び13Bに含まれるリソースは、例えば隣接基地局100Bにより用いられ、区間12Bに含まれる第1のリソースと区間13Bに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。区間12C及び13Cに含まれるリソースは、例えば隣接基地局100Cにより用いられ、区間12Cに含まれる第1のリソースと区間13Cに含まれる第2のリソースとが対応付けられる。
【0181】
図23に示したように、各々の基地局100のリソースは、時間領域で分離されていてもよい。換言すると、サービング基地局100Aは、自身の第1のリソース及び第2のリソースを、他の隣接基地局100B及び100Cの第1のリソース及び第2のリソースと時間方向で多重してもよい。ここで、基地局100ごとにリソースが設定される理由は、基地局100ごとに接続する端末装置200が異なり、且つ端末装置200ごとに連携する(即ち、ビームアソシエーションを行う)基地局100が異なるためである。仮に、複数の基地局100が共通するリソースを用いる場合、各々の基地局100が行うビームスィーピングにより不要な干渉が生じ、ビームスィーピングの手続きがうまく動作しなくなるおそれがある。
【0182】
図23に示した例では、サービング基地局100Aはグループ15Aに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。端末装置200は、サービング基地局100Aにより選択された第1のビームに対応するグループ15Aに含まれる第1のリソースに対応付けられたグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する。そして、サービング基地局100Aは、グループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。他方、隣接基地局100Bはグループ15Bに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択し、隣接基地局100Cはグループ15Cに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。隣接基地局100B及び100Cは、自身の第1のビームの選択結果によらず、サービング基地局100Aと共通するグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。このように、複数の基地局100が同一の第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信するので、端末装置200は、第2の参照信号を何度も送信せずにすみ、消費電力を低減させることが可能となる。
【0183】
・第2の例
図24は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図24では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12に含まれるリソースは第1のリソースであり、DLでの第1の参照信号の送受信に用いられる。また、区間13に含まれるリソースは第2のリソースであり、ULでの第2の参照信号の送受信に用いられる。周波数帯域17Aに含まれるリソースは、主にサービング基地局100Aにより用いられ、周波数帯域17A及び区間12に含まれる第1のリソースと周波数帯域17A及び区間13に含まれる第2のリソースとが対応付けられる。周波数帯域17Bに含まれるリソースは、主に隣接基地局100Bにより用いられ、周波数帯域17B及び区間12に含まれる第1のリソースと周波数帯域17B及び区間13に含まれる第2のリソースとが対応付けられる。周波数帯域17Cに含まれるリソースは、主に隣接基地局100Cにより用いられ、周波数帯域17C及び区間12に含まれる第1のリソースと周波数帯域17C及び区間13に含まれる第2のリソースとが対応付けられる。
【0184】
図24に示したように、各々の基地局100のリソースは、周波数領域で分離されていてもよい。換言すると、サービング基地局100Aは、自身の第1のリソース及び第2のリソースを、他の隣接基地局100B及び100Cの第1のリソース及び第2のリソースと周波数方向で多重してもよい。
【0185】
図24に示した例では、サービング基地局100Aはグループ15Aに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。端末装置200は、サービング基地局100Aにより選択された第1のビームに対応するグループ15Aに含まれる第1のリソースに対応付けられたグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する。そして、サービング基地局100Aは、グループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。他方、隣接基地局100Bはグループ15Bに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択し、隣接基地局100Cはグループ15Cに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。隣接基地局100B及び100Cは、自身の第1のビームの選択結果によらず、サービング基地局100Aと共通するグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。このように、複数の基地局100が同一の第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信するので、端末装置200は、第2の参照信号を何度も送信せずにすみ、消費電力を低減させることが可能となる。
【0186】
・第3の例
図25は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図25では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12A〜12Cに含まれ、各グループに含まれるリソースは、第1のリソースであり、DLでの第1の参照信号の送受信に用いられる。また、区間13に含まれ、グループ16に含まれるリソースは、第2のリソースであり、ULでの第2の参照信号の送受信に用いられる。グループ16に含まれるリソースは、端末装置200に個別に、且つ複数の基地局100で共通して、第2のリソースとして設定される。
【0187】
図25に示した例では、サービング基地局100Aはグループ15Aに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。端末装置200は、サービング基地局100Aにより個別に設定されたグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する。そして、サービング基地局100Aは、自身の第1のビームの選択結果によらず、端末装置200に個別に設定されたグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。他方、隣接基地局100Bはグループ15Bに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択し、隣接基地局100Cはグループ15Cに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。隣接基地局100B及び100Cは、自身の第1のビームの選択結果によらず、端末装置200に個別に設定されたグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。このように、複数の基地局100が同一の第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信するので、端末装置200は、第2の参照信号を何度も送信せずにすみ、消費電力を低減させることが可能となる。
【0188】
・第4の例
図25では、複数の基地局100の第1のリソースが時間方向で多重される例を示したが、周波数方向で多重されてもよい。その場合のリソース設定の一例を、
図26を参照して説明する。
【0189】
図26は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図26では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12に含まれるリソースは第1のリソースであり、DLでの第1の参照信号の送受信に用いられる。また、区間13に含まれるリソースは第2のリソースであり、ULでの第2の参照信号の送受信に用いられる。周波数帯域17Aに含まれるリソースは、主にサービング基地局100Aにより用いられる。周波数帯域17Bに含まれるリソースは、主に隣接基地局100Bにより用いられる。周波数帯域17Cに含まれるリソースは、主に隣接基地局100Cにより用いられる。ここで、グループ16に含まれるリソースは、端末装置200に個別に、且つ複数の基地局100で共通して、第2のリソースとして設定される。
【0190】
図26に示した例では、サービング基地局100Aはグループ15Aに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。端末装置200は、サービング個別に設定されたグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する。そして、サービング基地局100Aは、自身の第1のビームの選択結果によらず、端末装置200に個別に設定されたグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。他方、隣接基地局100Bはグループ15Bに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択し、隣接基地局100Cはグループ15Cに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。隣接基地局100B及び100Cは、自身の第1のビームの選択結果によらず、端末装置200に個別に設定されたグループ16に含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。このように、複数の基地局100が同一の第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信するので、端末装置200は、第2の参照信号を何度も送信せずにすみ、消費電力を低減させることが可能となる。
【0191】
・第5の例
これまで、第2のリソースが一か所にまとめられた例を示したが、第2のリソースが複数設定されてもよい。換言すると、第2のリソースは、ひとつの第2のビームに対して複数設けられてもよい。この場合、端末装置200は、複数回第2の参照信号を送信することになる。基地局100は、リソースの状態によっては、端末装置200から1か所のリソースにおいて送信される第2の参照信号を受信することが困難な場合がある。この点、複数個所のリソースにおいて第2の参照信号が送信されることで、基地局100は、より確実に第2の参照信号を受信して第2のビームを選択することが可能となる。このことは、ひとつの端末装置200に対してビームアソシエーションを行う基地局100の数が増加するほど効果的である。この場合のリソース設定の一例を、
図27を参照して説明する。
【0192】
図27は、本実施形態に係るリソース設定の一例を説明するための図である。
図27では、横軸が時間であり、縦軸が周波数であり、1つの矩形が1つのビームを用いて送信される参照信号のためのリソースを示している。区間12に含まれるリソースは第1のリソースであり、DLでの第1の参照信号の送受信に用いられる。また、区間13に含まれるリソースは第2のリソースであり、ULでの第2の参照信号の送受信に用いられる。周波数帯域17Aに含まれるリソースは、主にサービング基地局100Aにより用いられる。周波数帯域17Bに含まれるリソースは、主に隣接基地局100Bにより用いられる。周波数帯域17Cに含まれるリソースは、主に隣接基地局100Cにより用いられる。ここで、グループ16A及び16Bに含まれるリソースは、端末装置200に個別に、且つ複数の基地局100で共通して、第2のリソースとして設定される。
【0193】
図27に示した例では、サービング基地局100Aはグループ15Aに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。端末装置200は、サービング個別に設定されたグループ16A及び16Bに含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を送信する。そして、サービング基地局100Aは、自身の第1のビームの選択結果によらず、端末装置200に個別に設定されたグループ16A又は16Bの少なくともいずれかに含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。他方、隣接基地局100Bはグループ15Bに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択し、隣接基地局100Cはグループ15Cに含まれる第1のリソースに対応する第1のビームを選択したものとする。隣接基地局100B及び100Cは、自身の第1のビームの選択結果によらず、端末装置200に個別に設定されたグループ16A又は16Bの少なくともいずれかに含まれる第2のリソースにおいて、第2の参照信号を受信する。このように、複数の基地局100が同一の第2のリソースにおいて第2の参照信号を受信するので、端末装置200は、第2の参照信号を何度も送信せずにすみ、消費電力を低減させることが可能となる。
【0194】
<<5.応用例>>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、基地局100は、マクロeNB又はスモールeNBなどのいずれかの種類のeNB(evolved Node B)として実現されてもよい。スモールeNBは、ピコeNB、マイクロeNB又はホーム(フェムト)eNBなどの、マクロセルよりも小さいセルをカバーするeNBであってよい。その代わりに、基地局100は、NodeB又はBTS(Base Transceiver Station)などの他の種類の基地局として実現されてもよい。基地局100は、無線通信を制御する本体(基地局装置ともいう)と、本体とは別の場所に配置される1つ以上のRRH(Remote Radio Head)とを含んでもよい。また、後述する様々な種類の端末が一時的に又は半永続的に基地局機能を実行することにより、基地局100として動作してもよい。
【0195】
また、例えば、端末装置200は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、端末装置200は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、端末装置200は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
【0196】
<5.1.基地局に関する応用例>
(第1の応用例)
図28は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。各アンテナ810及び基地局装置820は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
【0197】
アンテナ810の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。eNB800は、
図28に示したように複数のアンテナ810を有し、複数のアンテナ810は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、
図28にはeNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は単一のアンテナ810を有してもよい。
【0198】
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を備える。
【0199】
コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局装置820の上位レイヤの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号内のデータからデータパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルドパケットを生成し、生成したバンドルドパケットを転送してもよい。また、コントローラ821は、無線リソース管理(Radio Resource Control)、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、移動性管理(Mobility Management)、流入制御(Admission Control)又はスケジューリング(Scheduling)などの制御を実行する論理的な機能を有してもよい。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されてもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
【0200】
ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821は、ネットワークインタフェース823を介して、コアネットワークノード又は他のeNBと通信してもよい。その場合に、eNB800と、コアネットワークノード又は他のeNBとは、論理的なインタフェース(例えば、S1インタフェース又はX2インタフェース)により互いに接続されてもよい。ネットワークインタフェース823は、有線通信インタフェースであってもよく、又は無線バックホールのための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースである場合、ネットワークインタフェース823は、無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
【0201】
無線通信インタフェース825は、LTE(Long Term Evolution)又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセル内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、典型的には、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827などを含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、各レイヤ(例えば、L1、MAC(Medium Access Control)、RLC(Radio Link Control)及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol))の様々な信号処理を実行する。BBプロセッサ826は、コントローラ821の代わりに、上述した論理的な機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよく、BBプロセッサ826の機能は、上記プログラムのアップデートにより変更可能であってもよい。また、上記モジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード若しくはブレードであってもよく、又は上記カード若しくは上記ブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
【0202】
無線通信インタフェース825は、
図28に示したように複数のBBプロセッサ826を含み、複数のBBプロセッサ826は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。また、無線通信インタフェース825は、
図28に示したように複数のRF回路827を含み、複数のRF回路827は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、
図28には無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
【0203】
図28に示したeNB800において、
図11を参照して説明した処理部150に含まれる1つ以上の構成要素(選択部151、通知部153及び/又は通信制御部155)は、無線通信インタフェース825において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ821において実装されてもよい。一例として、eNB800は、無線通信インタフェース825の一部(例えば、BBプロセッサ826)若しくは全部、及び/又はコントローラ821を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB800にインストールされ、無線通信インタフェース825(例えば、BBプロセッサ826)及び/又はコントローラ821が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB800、基地局装置820又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
【0204】
また、
図28に示したeNB800において、
図11を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース825(例えば、RF回路827)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ810において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ821及び/又はネットワークインタフェース823において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ822において実装されてもよい。
【0205】
(第2の応用例)
図29は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。eNB830は、1つ以上のアンテナ840、基地局装置850、及びRRH860を有する。各アンテナ840及びRRH860は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。また、基地局装置850及びRRH860は、光ファイバケーブルなどの高速回線で互いに接続され得る。
【0206】
アンテナ840の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、RRH860による無線信号の送受信のために使用される。eNB830は、
図29に示したように複数のアンテナ840を有し、複数のアンテナ840は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、
図29にはeNB830が複数のアンテナ840を有する例を示したが、eNB830は単一のアンテナ840を有してもよい。
【0207】
基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインタフェース853、無線通信インタフェース855及び接続インタフェース857を備える。コントローラ851、メモリ852及びネットワークインタフェース853は、
図28を参照して説明したコントローラ821、メモリ822及びネットワークインタフェース823と同様のものである。
【0208】
無線通信インタフェース855は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、RRH860及びアンテナ840を介して、RRH860に対応するセクタ内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース855は、典型的には、BBプロセッサ856などを含み得る。BBプロセッサ856は、接続インタフェース857を介してRRH860のRF回路864と接続されることを除き、
図28を参照して説明したBBプロセッサ826と同様のものである。無線通信インタフェース855は、
図29に示したように複数のBBプロセッサ856を含み、複数のBBプロセッサ856は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、
図29には無線通信インタフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示したが、無線通信インタフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
【0209】
接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)とRRH860とを接続する上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
【0210】
また、RRH860は、接続インタフェース861及び無線通信インタフェース863を備える。
【0211】
接続インタフェース861は、RRH860(無線通信インタフェース863)を基地局装置850と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース861は、上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
【0212】
無線通信インタフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、典型的には、RF回路864などを含み得る。RF回路864は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、
図29に示したように複数のRF回路864を含み、複数のRF回路864は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、
図29には無線通信インタフェース863が複数のRF回路864を含む例を示したが、無線通信インタフェース863は単一のRF回路864を含んでもよい。
【0213】
図29に示したeNB830において、
図11を参照して説明した処理部150に含まれる1つ以上の構成要素(選択部151、通知部153及び/又は通信制御部155)は、無線通信インタフェース855及び/又は無線通信インタフェース863において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ851において実装されてもよい。一例として、eNB830は、無線通信インタフェース855の一部(例えば、BBプロセッサ856)若しくは全部、及び/又はコントローラ851を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB830にインストールされ、無線通信インタフェース855(例えば、BBプロセッサ856)及び/又はコントローラ851が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB830、基地局装置850又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
【0214】
また、
図29に示したeNB830において、例えば、
図11を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース863(例えば、RF回路864)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ840において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ851及び/又はネットワークインタフェース853において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ852において実装されてもよい。
【0215】
<5.2.端末装置に関する応用例>
(第1の応用例)
図30は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
【0216】
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
【0217】
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
【0218】
無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、
図30に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、
図30には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
【0219】
さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
【0220】
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
【0221】
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、
図30に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、
図30にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
【0222】
さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
【0223】
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、
図30に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
【0224】
図30に示したスマートフォン900において、
図12を参照して説明した処理部240に含まれる1つ以上の構成要素(取得部241及び/又は選択支援部243)は、無線通信インタフェース912において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。一例として、スマートフォン900は、無線通信インタフェース912の一部(例えば、BBプロセッサ913)若しくは全部、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがスマートフォン900にインストールされ、無線通信インタフェース912(例えば、BBプロセッサ913)、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてスマートフォン900又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
【0225】
また、
図30に示したスマートフォン900において、例えば、
図12を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース912(例えば、RF回路914)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ916において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ902において実装されてもよい。
【0226】
(第2の応用例)
図31は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
【0227】
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
【0228】
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
【0229】
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
【0230】
無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、
図31に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、
図31には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
【0231】
さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
【0232】
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
【0233】
アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、
図31に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、
図31にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
【0234】
さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
【0235】
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、
図31に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
【0236】
図31に示したカーナビゲーション装置920において、
図12を参照して説明した処理部240に含まれる1つ以上の構成要素(取得部241及び/又は選択支援部243)は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。一例として、カーナビゲーション装置920は、無線通信インタフェース933の一部(例えば、BBプロセッサ934)若しくは全部及び/又はプロセッサ921を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがカーナビゲーション装置920にインストールされ、無線通信インタフェース933(例えば、BBプロセッサ934)及び/又はプロセッサ921が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてカーナビゲーション装置920又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
【0237】
また、
図31に示したカーナビゲーション装置920において、例えば、
図12を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース933(例えば、RF回路935)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ937において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ922において実装されてもよい。
【0238】
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
【0239】
<<6.まとめ>>
以上、
図1〜
図31を参照して、本開示の一実施形態について詳細に説明した。上記説明したように、本実施形態に係る基地局100は、複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置200との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて端末装置200との通信に適する第2のビームを選択する。このように、本実施形態に係る基地局100は、段階的なビームアソシエーションを行うので、効率的なビーム選択が可能である。
【0240】
また、基地局100は、第1の参照信号のための複数の第1のビームに対応する複数の第1のリソースと第2の参照信号のための複数の第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を端末装置200に通知する。そして、端末装置200は、通知された第1のリソースと第2のリソースとの配置関係を示すリソース設定情報に基づいて、基地局100による第2のビームの選択を支援するための処理を行う。本実施形態に係る端末装置200は、基地局100における第2のビーム選択を支援するための処理を、リソース設定情報に基づいて行うことで、自身の消費電力を低減することが可能である。
【0241】
詳しくは、端末装置200は、リソース設定情報を参照することで、選択された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースの位置に限定して、第2の参照信号を受信することが可能である。このように、端末装置200は、第2の参照信号を受信するリソース数を抑制することで、消費電力を低減することが可能である。さらに、端末装置200は、リソース設定情報を参照することで、選択された第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する第2のビームに対応する第2のリソースの位置を、基地局100から通知されずとも認識することができる。よって、端末装置200は、基地局100から第2のリソース位置を取得する処理を省略することで、消費電力を低減することが可能である。
【0242】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0243】
例えば、上記実施形態では、少なくとも第1の参照信号は基地局100から端末装置200に送信され、TXビームスィーピングにより第1のビームが選択されるものとしたが、本技術はかかる例に限定されない。第1の参照信号は、端末装置200から基地局100に送信されてもよい。その場合、基地局100は、RXビームスィーピングにより第1のビームを選択することとなる。その後、基地局100は、TXビームスィーピングにより第2のビームを選択してもよいし、RXビームスィーピングにより第2のビームを選択してもよい。ただし、複数の基地局100間で、どのリソースを第1のリソースとして用いるか交渉することは煩雑であると考えられるので、基地局100がTXビームスィーピングにより第1のビームを選択することが望ましい。
【0244】
また、上記実施形態では、基地局100のTXビーム又はRXビームを選択するものとして説明したが、本技術はかかる例に限定されない。同様の技術を用いて、端末装置200がTXビーム又はRXビームを選択してもよい。
【0245】
また、本明細書においてシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0246】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0247】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて前記端末装置との通信に適する前記第2のビームを選択する選択部と、
前記第1の参照信号のための複数の前記第1のビームに対応する複数の第1のリソースと前記第2の参照信号のための複数の前記第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を前記端末装置に通知する通知部と、
を備える基地局。
(2)
前記選択部は、複数の前記第1のビームの各々を使用して前記第1の参照信号を送信し、前記端末装置から報告された前記第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報に基づいて前記第1のビームを選択し、選択した前記第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の前記第2のビームの各々を使用して前記第2の参照信号を送信し、前記端末装置から報告された前記第2の参照信号の受信結果を示す第2の報告情報に基づいて前記第2のビームを選択する、前記(1)に記載の基地局。
(3)
前記選択部は、複数の前記第1のビームの各々を使用して前記第1の参照信号を送信し、複数の前記第1のビームの各々の照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の前記第2のビームの各々を使用して前記第2の参照信号を送信し、前記端末装置から報告された前記第2の参照信号の受信結果を示す第2の報告情報に基づいて前記第2のビームを選択する、前記(1)又は(2)に記載の基地局。
(4)
前記第1のリソースよりも後の時間リソースにおいて当該第1のリソースに対応する前記第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の前記第2のビームに対応する複数の前記第2のリソースが配置される、前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の基地局。
(5)
全ての前記第1のリソースよりも後の時間リソースにおいて全ての前記第2のリソースが配置される、前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の基地局。
(6)
前記第1のビームの照射範囲の細分化する照射範囲を有する前記第2のビームの数は可変である、前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の基地局。
(7)
前記選択部は、複数の前記第1のビームの各々を使用して前記第1の参照信号を送信し、前記端末装置から報告された前記第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報に基づいて前記第1のビームを選択し、前記端末装置から送信された前記第2の参照信号を、選択した前記第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の前記第2のビームの各々を使用して第2のリソースにおいて受信し、受信結果に基づいて前記第2のビームを選択する、前記(1)に記載の基地局。
(8)
前記選択部は、前記第2のリソースを示す情報を隣接基地局に通知し、前記第2のリソースにおいて前記第2の参照信号を受信する、前記(7)に記載の基地局。
(9)
前記選択部は、前記端末装置のサービング基地局の第2のリソースにおいて前記第2の参照信号を受信する、前記(7)に記載の基地局。
(10)
前記選択部は、前記第1のリソース及び前記第2のリソースを、他の基地局の前記第1のリソース及び前記第2のリソースと時間方向で又は周波数方向で多重する、前記(7)〜(9)のいずれか一項に記載の基地局。
(11)
前記第2のリソースの配置は、前記端末装置に個別に設定される、前記(7)〜(10)のいずれか一項に記載の基地局。
(12)
前記第2のリソースは、ひとつの前記第2のビームに対して複数設けられる、前記(7)〜(11)のいずれか一項に記載の基地局。
(13)
端末装置であって、
複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、前記端末装置との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて前記端末装置との通信に適する前記第2のビームを選択する基地局から、前記第1の参照信号のための複数の前記第1のビームに対応する複数の第1のリソースと前記第2の参照信号のための複数の前記第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を取得する取得部と、
前記配置関係を示す情報に基づいて前記基地局による前記第2のビームの選択を支援するための処理を行う選択支援部と、
を備える端末装置。
(14)
前記選択支援部は、前記配置関係を示す情報を参照して、選択された前記第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の前記第2のビームに対応する複数の前記第2のリソースにおいて前記第2の参照信号を受信し、前記第2の参照信号の受信結果を示す第2の報告情報を前記基地局に報告する、前記(13)に記載の端末装置。
(15)
前記選択支援部は、前記第1の参照信号の受信結果を示す第1の報告情報を前記基地局に報告する、前記(14)に記載の端末装置。
(16)
前記選択支援部は、前記配置関係を示す情報を参照して、サービング基地局により選択された前記第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の前記第2のビームに対応する複数の前記第2のリソースにおいて前記第2の参照信号を送信する、前記(13)に記載の端末装置。
(17)
複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて前記端末装置との通信に適する前記第2のビームを選択することと、
前記第1の参照信号のための複数の前記第1のビームに対応する複数の第1のリソースと前記第2の参照信号のための複数の前記第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を前記端末装置に通知することと、
を含むプロセッサにより実行される方法。
(18)
複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて前記端末装置との通信に適する前記第2のビームを選択する基地局から、前記第1の参照信号のための複数の前記第1のビームに対応する複数の第1のリソースと前記第2の参照信号のための複数の前記第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を取得することと、
前記配置関係を示す情報に基づいて前記基地局による前記第2のビームの選択を支援するための処理を行うことと、
を含むプロセッサにより実行される方法。
(19)
コンピュータを、
複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて前記端末装置との通信に適する前記第2のビームを選択する選択部と、
前記第1の参照信号のための複数の前記第1のビームに対応する複数の第1のリソースと前記第2の参照信号のための複数の前記第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を前記端末装置に通知する通知部と、
として機能させるためのプログラムが記録された記録媒体。
(20)
コンピュータを、
複数のアンテナにより形成される予め設定された複数の第1のビームを使用して送信した複数の第1の参照信号の受信結果に基づいて選択された、端末装置との通信に適する第1のビームの照射範囲を細分化した照射範囲を有する複数の第2のビームを使用して送信又は受信した、複数の第2の参照信号の受信結果に基づいて前記端末装置との通信に適する前記第2のビームを選択する基地局から、前記第1の参照信号のための複数の前記第1のビームに対応する複数の第1のリソースと前記第2の参照信号のための複数の前記第2のビームに対応する複数の第2のリソースとの配置関係を示す情報を取得する取得部と、
前記配置関係を示す情報に基づいて前記基地局による前記第2のビームの選択を支援するための処理を行う選択支援部と、
として機能させるためのプログラムが記録された記録媒体。
(21)
前記通知部は、前記第1のビームが選択された後に、前記端末装置が前記第2の参照信号を送信すべき前記第2のリソースを示す情報を前記端末装置に通知する、前記(7)〜(12)のいずれか一項に記載の基地局
(22)
前記通知部は、前記第1のビームが選択される前に、前記端末装置が前記第2の参照信号を送信すべき候補の前記第2のリソースを示す情報を前記端末装置に通知する、前記(7)〜(12)のいずれか一項に記載の基地局