(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るバンニング・デバンニング装置の斜視図。
【
図8】バンニング・デバンニング装置の制御構成を示すブロック図。
【
図9】バンニング・デバンニング装置の全体動作を示すフローチャート。
【
図10】操作記憶モードにおける動作を示すフローチャート。
【
図12】荷物が収納されたコンテナの一例を示す図。
【
図13】再実行モードにおける動作を示すフローチャート。
【0016】
1.第1実施形態
(1)バンニング・デバンニング装置の機構構成
図1〜
図3を用いて、第1実施形態のバンニング・デバンニング装置1(以下、「装置1」とする)を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るバンニング・デバンニング装置の斜視図である。
図2は、バンニング・デバンニング装置の側面図である。
図3は、バンニング・デバンニングの上面図である。
装置1は、例えばコンテナから荷Aを降ろす(デバンニング)、又は例えばコンテナに荷Aを積む(バンニング)ことを実行するのに用いられる。
図2に示すように、作業者W1が例えばコンテナ内から荷Aを装置1に積み込む。すると、装置1は、荷Aをコンベヤ5(後述)によって所定距離移動させる。その後、作業者W2が、コンベヤ5から荷Aを下ろす。作業者W2は、荷Aを他のコンベヤに積み替えたり、パレットに積み上げたりする。
【0017】
装置1は、走行部3を有している。走行部3は、公知の技術であり、走行部本体、走行車輪、走行モータ、動力伝達部を有している。これにより、走行部3は、前進、後進、左右に曲がることが可能である。さらに、走行部3は、低速走行、高速走行が可能である。
【0018】
装置1は、コンベヤ5を有している。コンベヤ5は、荷Aを上面に載せた状態で荷投入部から荷排出部まで搬送する装置である。
コンベヤ5は、独立して動作可能な複数のコンベヤから構成されている。具体的には、コンベヤ5は、第1コンベヤ51と、第2コンベヤ53と、第3コンベヤ55と、第4コンベヤ57と、第5コンベヤ59とを有している。第1コンベヤ51、第2コンベヤ53、第3コンベヤ55、第4コンベヤ57は、別個のモータによって駆動される。第5コンベヤ59は、フリーローラである。ただし第5コンベヤ59はモータによって駆動されてもよい。また、第4コンベヤ57は、第5コンベヤ59と同様にフリーローラであってもよいし、モータ駆動であってもよい。
【0019】
第1コンベヤ51は、作業者W1が荷Aを置くための荷投入部を実現している。この実施形態では、第1コンベヤ51はベルトコンベヤである。第1コンベヤ51は、バンニング又はデバンニングを行うときに、例えば、コンテナ、トラックの内部に配置される。
第2コンベヤ53は、第1コンベヤ51から連続しており、比較的長い構成である。この実施形態では、第2コンベヤ53は、ベルトコンベヤである。
【0020】
第3コンベヤ55は、第2コンベヤ53から連続しており、比較的短い構成である。この実施形態では、第3コンベヤ55は、ローラコンベヤである。
第4コンベヤ57は、第3コンベヤ55から連続しており、比較的短い構成である。この実施形態では、第4コンベヤ57は、ローラコンベヤである。なお、第4コンベヤ57は、コンテナ長さ又は作業者W2の待機位置によっては、長くなることもある。
第5コンベヤ59は、第4コンベヤ57から連続しており、比較的短い構成である。この実施形態では、第5コンベヤ59は、ローラコンベヤである。第5コンベヤ59は、作業者W2が荷Aを取り出すための荷排出部を実現している。
【0021】
第1コンベヤ51には、第1コンベヤ51を荷Aが通過したことを検出する荷検出センサ51a(検出器の一例)が設けられている。荷検出センサ51aとしては、例えば、光電センサを用いることができる。
【0022】
光電センサを荷検出センサ51aとして用いる場合には、例えば、荷検出センサ51aを第1コンベヤ51の側壁に設け、荷検出センサ51aを設けた側壁とは反対側の側壁に反射板などを設ける。
これにより、第1コンベヤ51を荷Aが通過していないときには反射板にて光電センサからの光が反射されて、当該光が荷検出センサ51aにて検出される。その一方、第1コンベヤ51を荷Aが通過すると、当該荷Aにより光電センサからの光が遮られるか反射され、荷Aが存在しない時に検出される光とは異なる強度を有する光が検出されるか、あるいは、光が検出されなくなる。
【0023】
第1コンベヤ51は、作業者W1が荷Aをコンベヤ5に積み込むときに、荷の位置に合わせて上下方向に移動可能である。そのための構造として、第1コンベヤ51が接続された第2コンベヤ53の基端は、走行部3に対して、左右方向に延びる回転軸回りに回動可能に装着されている。さらに、第2コンベヤ53の基端を上下方向に回動させるコンベヤ昇降部6a(駆動部の一例)が設けられている。コンベヤ昇降部6aは、第1コンベヤ51を昇降駆動する公知技術であり、昇降モータ、複数のギアからなる回動駆動部などを有している。これにより、作業者W1は、第1コンベヤ51を上下の所望の位置に移動させることができる。
【0024】
図4には、第1コンベヤ51が上方に配置された状態が示されており、
図5及び
図6には、第1コンベヤ51が下方に配置された状態が示されている。
図4〜
図6は、バンニング・デバンニング装置の斜視図である。
【0025】
また、コンベヤ昇降部6aは、コンベヤ上下位置センサ61a(
図8)を有している。コンベヤ上下位置センサ61aは、第1コンベヤ51の上下方向の位置を検出するセンサである。コンベヤ上下位置センサ61aは、例えば、エンコーダである。エンコーダをコンベヤ上下位置センサ61aとして用いる場合、当該エンコーダの回転軸は、第2コンベヤ53を昇降させる際に回転する回転軸に取り付けられる。
【0026】
第1コンベヤ51は、作業者W1が荷Aをコンベヤ5に積み込むときに、荷の位置に合わせ左右方向に移動可能である。そのための構造として、第2コンベヤ53の基端は、走行部3に対して、上下方向に延びる回転軸回りに回動可能に装着されている。より詳細には、前述のコンベヤ昇降部6aの各種構造が、走行部3に対して回動可能になっている。
さらに、第2コンベヤ53の基端を左右方向に回動させるコンベヤ回動部6b(駆動部の一例)が設けられている。コンベヤ回動部6bは、第1コンベヤ51を回転駆動する公知技術であり、回動モータ、複数のギアからなる回動駆動部などを有している。これにより、作業者W1は、第1コンベヤ51を左右方向の所望の位置に移動させることができる。
図7には、第1コンベヤ51が左右方向片側に移動させられた状態が示されている。
図7は、バンニング・デバンニング装置の上面図である。
【0027】
また、コンベヤ回動部6bは、コンベヤ左右位置センサ61b(
図8)を有している。コンベヤ左右位置センサ61bは、第1コンベヤ51の左右方向の位置を検出するセンサである。コンベヤ左右位置センサ61bは、例えば、エンコーダである。エンコーダをコンベヤ左右位置センサ61bとして用いる場合、当該エンコーダの回転軸は、第2コンベヤ53を左右方向に回動させる際に回転する回転軸に取り付けられる。
【0028】
装置1は、作業者が乗るための作業台7を有している。作業台7は、第1コンベヤ51の下方に配置されている。作業者W1が作業台7の上に乗ることで、荷Aを第1コンベヤ51に載せることができる。
【0029】
作業台7は、作業者W1が荷Aをコンベヤ5に積み込むときに、第1コンベヤ51の位置に合わせて上下方向に移動可能である。そのための構造として、作業台7は、走行部3に対して、作業台昇降部8によって接続されている。作業台昇降部8は、作業台7を昇降駆動する公知の技術であって、シリンダ、駆動方向変換機構などを有している。これにより、作業者W1は、作業台7を上下の所望の位置に移動させることができる。
【0030】
また、作業台昇降部8には、作業台7の上下方向の位置を検出する作業台上下位置センサ81aが設けられている。作業台上下位置センサ81aは、例えば、作業台昇降部8の作業台7の上下方向の移動に従って回動する軸に設けられたエンコーダである。エンコーダである作業台上下位置センサ81aは、当該軸の回転量から作業台7の上下方向の位置を検出できる。
【0031】
さらに、作業台7には、再実行停止ボタン71(停止部の一例)が設けられている。再実行停止ボタン71は、例えば、作業台7の幅方向に沿って延び、作業者W1が足を使って踏むことでON状態とできるスイッチ(足踏みボタンスイッチ)である。再実行停止ボタン71がON状態(すなわち、再実行停止ボタン71が押された状態)のときに、再実行モード(後述)が実行可能な状態となる。一方、再実行停止ボタン71がOFF状態(すなわち、再実行停止ボタン71が押されていない状態)のときに、再実行モードが実行不可能な状態となり、実行中の再実行モードは停止される。
また、再実行モードの実行中に再実行停止ボタン71がON状態からOFF状態へと切り替わると、停止していた再実行モードが、その停止していたタイミングから再開される。
【0032】
再実行停止ボタン71が作業台7の幅方向に長い形状であることにより、作業台7の任意の位置から再実行停止ボタン71を操作できる。
【0033】
他の実施形態として、上記とは逆に、再実行停止ボタン71がON状態(押された状態)のときに再実行モードが停止され、OFF状態のときに再実行モードが実行可能となっていてもよい。
【0034】
さらに他の実施形態として、再実行停止ボタン71を、再実行モードの実行中に作業者W1が保持可能な押しボタンスイッチとしてもよい。当該スイッチを押してON状態とすることにより、作業者W1は、作業台7から離れた位置からでも再実行モードを停止できる。
【0035】
さらに他の実施形態として、作業者W1が保持可能な押しボタンスイッチと、上記の足踏みボタンスイッチとを両方、再実行停止ボタン71としてもよい。この場合、どちらのボタンを有効にするか又は無効にするかを、操作装置9などにより切り替え可能としてもよい。
【0036】
装置1は、操作装置9(操作部の一例)を有している。この実施形態では、操作装置9は、第1コンベヤ51の近傍でかつ作業台7の上方に設けられている。操作装置9は、作業者W1が装置1を動作させるための操作信号を入力するための装置であって、機械式ボタン装置である。または、操作装置9はタッチパネルなどの他の入力装置であってもよい。操作装置9からの操作信号が、制御部13を介して、走行部3(走行モータ)、コンベヤ昇降部6a、コンベヤ回動部6b、及び/又は作業台昇降部8などに入力されることで、操作装置9により、これら各部を操作できる。
なお、操作装置9は、
図1〜
図3のみ構成の図面に描かれており、
図4〜
図7では省略されている。
【0037】
操作装置9は、上記の元の設置位置から取り外して持ち運び可能となっていてもよい。この場合、操作装置9は、無線通信(例えば、無線LAN、赤外線通信、bluetooth(登録商標)、Wi−Fiなど)により、制御部13と通信可能であってもよい。これにより、作業者W1は、作業台7に乗らなくともコンベヤ5を上下左右方向に移動できる。
【0038】
操作装置9には、コンベヤ上昇ボタン9A、コンベヤ下降ボタン9B、コンベヤ右回動ボタン9C、コンベヤ左回動ボタン9D、記憶開始ボタン9E(記憶開始部の一例)、記憶終了ボタン9F(記憶終了部の一例)、再実行開始ボタン9Gが設けられている。操作装置9がタッチパネルの場合には、これらのボタンがタッチパネルに表示されている。
【0039】
なお、上記の操作ボタンは一例であって、他のボタンも必要に応じて設けられている。例えば、作業台上昇ボタン9H、作業台下降ボタン9I、前進走行ボタン9J(
図8を参照)が操作装置9に設けられてもよい。
【0040】
(2)バンニング・デバンニング装置の制御構成
図8を用いて、装置1の制御構成を説明する。
図8は、バンニング・デバンニング装置の制御構成を示すブロック図である。
装置1は、制御部13(コントローラの一例)を有している。制御部13は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェース(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェースなど)を有するコンピュータシステムである。制御部13は、記憶部131(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
【0041】
制御部13は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
制御部13の各要素の機能は、一部又は全てが、制御部13を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、制御部13の各要素の機能の一部は、SoC(System on Chip)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのカスタムICにより構成されていてもよい。
【0042】
制御部13には、操作装置9のコンベヤ上昇ボタン9A、コンベヤ下降ボタン9B、コンベヤ右回動ボタン9C、コンベヤ左回動ボタン9D、記憶開始ボタン9E、記憶終了ボタン9F、再実行開始ボタン9Gが接続されている。さらに、制御部13には、作業台上昇ボタン9H、作業台下降ボタン9I、前進走行ボタン9Jが接続されている。
【0043】
制御部13は、記憶開始ボタン9Eが押されたことを検知すると、当該記憶開始ボタン9Eが押された後の、コンベヤ上昇ボタン9A、コンベヤ下降ボタン9B、コンベヤ右回動ボタン9C、コンベヤ左回動ボタン9Dを用いた作業者W1による操作の記憶を開始する(操作記憶モード)。
【0044】
操作記憶モードを実行中に、コンベヤ上昇ボタン9Aが押されている間は、第1コンベヤ51が上昇する。コンベヤ下降ボタン9Bが押されている間は、第1コンベヤ51が下降する。コンベヤ右回動ボタン9Cが押されている間は、第1コンベヤ51が、右方向(
図2においては作業者W1から離反する方向、
図3においては紙面の上方向)に回動する。コンベヤ左回動ボタン9Dが押されている間は、第1コンベヤ51が、左方向(
図2においては作業者W1に近づく方向、
図3においては紙面の下方向)に回動する。
【0045】
制御部13は、記憶終了ボタン9Fが押されたことを検知すると、上記の操作記憶モードを停止する。
【0046】
また、作業台上昇ボタン9Hが押されている間は、作業台7が上昇する。作業台下降ボタン9Iが押されている間は、作業台7が下降する。前進走行ボタン9Jが押されている間は、走行部3が駆動されて、装置1が前進移動する。
なお、制御部13は、記憶開始ボタン9Eが押されて操作記憶モードの実行が開始した後の、作業台上昇ボタン9H、作業台下降ボタン9I、及び/又は前進走行ボタン9Jを用いた操作を記憶してもよい。
【0047】
制御部13は、再実行開始ボタン9Gが押されたことを検知すると、操作記憶モードにて記憶した、第1コンベヤ51の作業者W1による操作内容に基づいて、コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bの制御を開始する(再実行モード)。
【0048】
なお、再実行モードの実行中に、制御部13は、操作記憶モードにて記憶した作業台上昇ボタン9H、作業台下降ボタン9I、及び/又は前進走行ボタン9Jの操作内容に基づいて、作業台昇降部8及び走行部3を制御してもよい。これにより、作業台7の上下移動及び装置1の前進移動を自律的に再実行できる。
【0049】
制御部13には、再実行停止ボタン71が接続されている。再実行停止ボタン71が押されたこと(ON状態とされたこと)を検知すると、制御部13は、実行中の再実行モードを停止する。
【0050】
また、制御部13には、走行部3、コンベヤ昇降部6a、コンベヤ回動部6b、作業台昇降部8が接続されている。
前進走行ボタン9Jが押されたことを検知すると、制御部13は、走行部3を制御する信号を出力し、走行部3を駆動する。コンベヤ上昇ボタン9A又はコンベヤ下降ボタン9Bが押されたことを検知すると、制御部13は、第1コンベヤ51を昇降させる制御信号を、コンベヤ昇降部6aに出力する。コンベヤ右回動ボタン9C又はコンベヤ左回動ボタン9Dが押されたことを検知すると、制御部13は、第1コンベヤ51を左右方向に移動させる制御信号を、コンベヤ回動部6bに出力する。作業台上昇ボタン9H又は作業台下降ボタン9Iが押されたことを検知すると、制御部13は、作業台7を昇降させる制御信号を、作業台昇降部8に出力する。
【0051】
さらに、制御部13には、荷検出センサ51aが接続されている。荷検出センサ51aを光電センサとした場合、制御部13は、例えば、荷Aが第1コンベヤ51を通過しないときに検出される光とは異なる強度の光を荷検出センサ51aが所定時間継続して検出したとき、又は、光を検出しない状態が所定時間継続したときに、第1コンベヤ51を荷Aが通過したと判定する。
【0052】
制御部13には、コンベヤ上下位置センサ61aが接続されている。コンベヤ上下位置センサ61aをエンコーダとした場合、制御部13は、例えば、コンベヤ上下位置センサ61aから出力されたパルス数から、第2コンベヤ53を昇降させる回転軸の回転角度を測定する。この回転角度は、第1コンベヤ51が基準の角度から上下方向に傾いた角度に対応する。
従って、制御部13は、上記の回転角度と、第1コンベヤ51の先端(第2コンベヤ53と接続された側とは反対側)から第2コンベヤ53の基端までの距離と、に基づいて第1コンベヤ51の上下方向の位置を算出する。
【0053】
制御部13には、コンベヤ左右位置センサ61bが接続されている。コンベヤ左右位置センサ61bをエンコーダとした場合、制御部13は、例えば、コンベヤ左右位置センサ61bから出力されたパルス数から、第2コンベヤ53を左右方向に回動させる回転軸の回転角度をする。この回転角度は、第2コンベヤ53が、左右方向の基準の角度から右方向又は左方向(
図3においては紙面の下方向)に傾いた角度に対応する。
従って、制御部13は、上記の回転角度と、第1コンベヤ51の先端(第2コンベヤ53と接続された側とは反対側)から第2コンベヤ53の基端までの距離と、に基づいて第1コンベヤ51の左右方向の位置を算出する。
【0054】
なお、制御部13は、作業台上下位置センサ81aを接続し、作業台7の上下方向の位置を算出可能となっていてもよい。さらに、制御部13は、例えば、走行部3に設けられたエンコーダ(図示せず)からの出力に基づいて、走行部3により装置1が前進した距離を算出可能となっていてもよい。
【0055】
さらに、制御部13には警報装置79が接続されていてもよい。警報装置79は、異常状態を作業者に知らせるためのスピーカ、ランプなどである。また、制御部13には、図示しないが、各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
【0056】
(3)バンニング・デバンニング装置の動作
以下に、本実施形態に係るバンニング・デバンニング装置1の動作について説明する。説明する制御フローチャートは例示であって、各ステップは必要に応じて省略及び入れ替え可能である。また、複数のステップが同時に実行されたり、一部又は全てが重なって実行されたりしてもよい。
さらに、制御フローチャートの各ブロックは、単一の制御動作とは限らず、複数のブロックで表現される複数の制御動作に置き換えることができる。
【0057】
(3−1)全体動作
図9を用いて、装置1の全体動作について説明する。
図9は、バンニング・デバンニング装置の全体動作を示すフローチャートである。
装置1が動作を開始すると、制御部13は、操作装置9からのボタンの入力のため待機する(ステップS1)。当該待機中に記憶開始ボタン9Eが押された場合(ステップS1において「記憶開始ボタン」の場合)、作業者W1による操作装置9の操作内容を記憶する操作記憶モードの実行を開始する。
【0058】
操作記憶モードを開始するにあたって、まず、操作開始可能領域の設定処理が実行される(ステップS2)。操作開始可能領域は、第1コンベヤ51が動作可能な最大範囲を示す可動領域内に設けられた領域であって、この領域内に第1コンベヤ51が入っている場合に操作装置9に操作を開始させることが可能な領域である。操作開始可能領域は、予めその位置が定められていてもよく、また操作記憶モードを実行する前に、作業者により操作開始可能領域が設定されてもよい。
他の実施形態において、例えば以前の操作記憶モードの実行において、操作開始可能領域を既に決定している場合には、上記のステップS2は省略してもよい。
【0059】
操作開始可能領域として設定される位置として、例えば、第1コンベヤ51が左右方向に対して中心に位置し、かつ下降している位置を原点位置として予め定められていてもよく、また作業者によりコンテナなどから荷Aを取り出す際には、最初に取り出す荷Aが存在するコンテナの位置の近傍や、荷Aに向かって左下の位置(後述する
図12における(X1、ZM)の位置)の近傍に設定されてもよい。
【0060】
操作開始可能領域は、例えば、操作開始可能領域の中心位置の座標値を入力するか、又は、コンテナなどの荷Aを取り出す対象の画像を操作装置9に表示し、当該画像上で操作開始可能領域となる領域又は位置を指定することにより設定できる。上記のように設定した操作開始可能領域は、操作記憶テーブルT(
図11)の最初に記憶される。
【0061】
他の実施形態において、上記のステップS1において記憶開始ボタン9Eが押されたときに第1コンベヤ51が存在する位置を操作開始可能領域として設定してもよい。
具体的には、制御部13が、コンベヤ上下位置センサ61a及びコンベヤ左右位置センサ61bからの出力に基づいて、第1コンベヤ51が停止した現在位置の座標値を算出し、当該座標値をそのまま操作開始可能領域とするか、又は、当該座標値を中心とした所定の領域を示す座標値の範囲を操作開始可能領域として、記憶部131に記憶する。
【0062】
操作開始可能領域を設定後、第1コンベヤ51を設定された操作開始可能領域に移動させる(ステップS3)。第1コンベヤ51の操作開始可能領域への移動は、例えば、作業者W1が操作装置9を用いて実行される。
他の実施形態において、操作開始可能領域へ第1コンベヤ51を移動させる指令を受け付けた制御部13が、第1コンベヤ51を自動にて設定された操作開始可能領域へ移動させてもよい。
さらなる他の実施形態において、第1コンベヤ51を自動にて操作開始可能領域に移動させる場合、例えば操作装置9に設けられた専用のボタンが押されたあとに、当該操作開始可能領域への自動的な移動を開始してもよい。
【0063】
さらなる他の実施形態において、記憶開始ボタン9Eを押したタイミングの第1コンベヤ51が存在する位置を操作開始可能領域として設定する場合には、上記のステップS3を省略して、第1コンベヤ51を移動させなくてもよい。
【0064】
さらなる他の実施形態において、上記のステップS3においては、第1コンベヤ51が設定された操作開始可能領域に存在するか否かの判定が実行されてもよい。この場合、第1コンベヤ51がステップS2にて設定した操作開始可能領域に存在していないと判定したら、第1コンベヤ51を設定した操作開始可能領域に移動後にステップS1に戻り、制御部13が、操作装置9からのボタンの入力のために待機してもよい。
さらなる他の実施形態において、第1コンベヤ51が設定した操作開始可能領域に存在していないと判定したら、何らの処理を実行することなくステップS1に戻り、操作装置9からのボタン(記憶開始ボタン9E又は再実行開始ボタン9G)の入力のため待機してもよい。
【0065】
さらなる他の実施形態において、第1コンベヤ51が設定した操作開始可能領域にすでに存在していると判定したら、当該位置から後述するステップS4を開始してもよい。
【0066】
上記のステップS3を実行して、第1コンベヤ51が操作開始可能領域へ到達したことを確認後、操作記憶モードが開始される(ステップS4)。
【0067】
一方、ボタンの入力の待機中に再実行開始ボタン9Gが押された場合(ステップS1において「再実行開始ボタン」の場合)、記憶部131に記憶された操作内容を再実行する再実行モードの実行を開始する。
【0068】
再実行モードを実行するにあたって、制御部13は、まず、第1コンベヤ51が操作開始可能領域に存在しているか否かを判定する(ステップS5)。
第1コンベヤ51が操作開始可能領域に存在していると判定された場合(ステップS5において「Yes」の場合)、制御部13は、再実行モードを開始する(ステップS6)。
【0069】
一方、第1コンベヤ51が操作開始可能領域に存在していないと判定された場合(ステップS5において「No」の場合)、制御部13は、再実行開始ボタン9Gを受け付けず、再実行モードを開始しない。
【0070】
この場合、第1コンベヤ51を操作開始可能領域へ移動させた(ステップS7)後、再実行開始ボタン9Gが押されれば(ステップS1において「再実行開始ボタン」の場合)、制御部13は、再実行モードを開始する(ステップS6)。
【0071】
ステップS7における第1コンベヤ51の操作開始可能領域への移動は、上記のステップS3と同様に、例えば、作業者W1が操作装置9を用いて実行できる。
【0072】
他の実施形態において、ステップS7における第1コンベヤ51の操作開始可能領域への移動は、例えば以下のようにして、自動的に実行されてもよい。
制御部13が、まず、操作記憶テーブルTの最初に記憶されている位置(座標値)、すなわち、操作開始可能領域内の位置を、記憶部131から読み出す。次に、第1コンベヤ51の現在位置の座標値と、読み出した操作開始可能領域内の位置の座標値との差に基づいて、コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bの制御信号を生成して、これらに出力することで、第1コンベヤ51を操作開始可能領域内に自動的に移動できる。
【0073】
他の実施形態において、上記のステップS5においては第1コンベヤ51が操作開始可能領域に存在しているか否かの判断を行い、自動的又は作業者W1の操作にて第1コンベヤ51を操作開始可能領域に移動させ、操作開始可能領域に第1コンベヤ51が移動したと判定したら、上記のステップS6を実行してもよい。
【0074】
上記のように、第1コンベヤ51を操作開始可能領域へと移動させたことを確認後に操作記憶モード又は再実行モードを開始することにより、予め決められた操作開始可能領域から、操作記憶モード又は再実行モードを開始できる。その結果、操作開始可能領域に第1コンベヤ51が存在しないタイミングにて意図せず第1コンベヤ51が動作することを防止できる。
【0075】
上記以外にも、記憶開始ボタン9E及び再実行開始ボタン9G以外のボタンが押された場合には、制御部13は、押されたボタンに対応する動作を実行してもよい。この場合には操作記憶モードが実行されていないので、当該押されたボタンに対応する動作は、記憶部131に記憶されない。また、再実行モードの実行中には、制御部13は、後述のように、コンベヤ5を操作するためのボタンの入力は受け付けない。
【0076】
(3−2)操作記憶モードにおける動作
以下、装置1の具体的な動作について詳細に説明する。まず、上記のステップS4にて実行される操作記憶モードにおける装置1の動作について、
図10を用いて詳細に説明する。
図10は、操作記憶モードにおける動作を示すフローチャートである。
【0077】
操作記憶モードを開始すると、制御部13は、時刻のカウントを開始する(ステップS41)。当該時刻は、作業者W1による各操作の開始タイミングを記録するために用いられる。制御部13は、例えば、制御部13を構成するコンピュータシステムの時計機能、又は、当該コンピュータシステムを動作させるためのクロック信号を用いて、時刻のカウントを行うことができる。
【0078】
時刻のカウントを開始後、コンベヤ上昇ボタン9A、コンベヤ下降ボタン9B、コンベヤ右回動ボタン9C、コンベヤ左回動ボタン9Dのいずれかが作業者W1により押されたことを検知すると(ステップS42において「Yes」の場合)、制御部13は、これらのボタンを用いた第1コンベヤ51の操作内容を記憶部131に記憶する。
【0079】
具体的には、制御部13は、いずれかのコンベヤ5の操作ボタンが押された時刻と、前回の操作の終了から当該時刻までに第1コンベヤ51を通過した荷Aの数と、を移動開始前の第1コンベヤ51の位置と関連付けて記憶する(ステップS43)。
これにより、作業者W1による今回の操作の開始のタイミングと、前回の操作の終了後から今回の操作の開始までにコンベヤ5にて搬送された荷Aの数(第1個数)と、を記憶部131に記憶できる。
【0080】
その後、制御部13は、作業者W1が押したボタンの種類に従って、コンベヤ昇降部6a又はコンベヤ回動部6bに、第1コンベヤ51を上下左右のいずれかの方向に移動させる制御信号を出力する。これにより、第1コンベヤ51は、コンベヤ昇降部6a又はコンベヤ回動部6bに駆動されて、作業者W1が指示した方向へ移動する(ステップS44)。
【0081】
作業者W1が押していたボタンを離したことを検知すると、制御部13は、コンベヤ昇降部6a又はコンベヤ回動部6bへの制御信号の出力を停止し、第1コンベヤ51の移動を停止させる。
【0082】
制御部13は、各操作後に第1コンベヤ51が到達した位置を記憶部131に記憶する(ステップS45)。
具体的には、制御部13は、コンベヤ5を操作するボタンを離したことを検知した時刻における第1コンベヤ51の位置を、当該時刻におけるコンベヤ上下位置センサ61a及びコンベヤ左右位置センサ61bの出力信号から算出する。その後、制御部13は、算出した第1コンベヤ51の位置を記憶部131に記憶する。
【0083】
一方、上記の時刻計数中において、コンベヤ上昇ボタン9A、コンベヤ下降ボタン9B、コンベヤ右回動ボタン9C、コンベヤ左回動ボタン9Dのいずれもが押されていない場合(ステップS42において「No」の場合)、第1コンベヤ51は待機状態となっている。
この待機状態の間、制御部13は、荷検出センサ51aの出力信号をモニターし、第1コンベヤ51を通過した荷Aの個数を計数する(ステップS46)。これにより、前回の操作(第1操作の一例)の終了後から、今回の操作(第2操作の一例)の開始までの間にコンベヤ5にて搬送された荷Aの数(第1個数の一例)を計数できる。
【0084】
第1コンベヤ51が待機状態となっているとき、又は、作業者W1の各操作の終了後に、作業者W1により記憶終了ボタン9Fが押されない限り(ステップS47において「No」の場合)、上記のステップS41〜S46が繰り返し実行されて、操作記憶モードが継続する。
一方、作業者W1により記憶終了ボタン9Fが押されたことを検知すると(ステップS47において「Yes」の場合)、制御部13は、時刻の計数を停止して、操作記憶モードを終了する。
【0085】
上記にて説明したステップS41〜S47を操作記憶モードとして実行することにより、
図11に示すような操作記憶テーブルTが、記憶部131に記憶される。
図11は、操作記憶テーブルの一例を示す図である。
図11に示す操作記憶テーブルTは、例えば、
図12に示すような、水平方向(
図12においてはX軸方向)にN個の荷Aが配置され、高さ方向(
図12においてはZ軸方向)にM個の荷Aが積まれた、合計N*M個の荷AをコンテナCから取り出して、装置1にて搬送する場合に生成される。
図12において、各荷Aは、X軸方向においては左から右方向へX1〜XNに順に配置され、Z軸方向においては上から下方向へZ1〜ZMに順に配置される。
【0086】
図11に示す操作記憶テーブルTにおいて最初に記憶されている位置(X座標値:X1、Z座標値:Z1)が、第1コンベヤ51の操作を開始することが可能な操作開始可能領域内の位置に対応する。
図12において、当該位置はコンテナCの左上端の近傍に対応する。従って、
図11に示す操作記憶テーブルTは、
図12に示すコンテナCの左上端から荷Aを取り出す操作を記憶していることを示している。
【0087】
また、
図11に示す操作記憶テーブルTにおいては、第1コンベヤ51の位置を表す座標値のそれぞれに、当該位置から第1コンベヤ51が移動を開始した時刻、すなわち、作業者W1が操作装置9を操作して第1コンベヤ51の操作を開始した時刻が関連付けられている。
具体的には、例えば、操作記憶テーブルTにおいて位置(XN,Z1)に関連付けられている時刻T(N)は、現在位置(XN,Z1)から、操作記憶テーブルTにおいて時刻T(N)の次の行に記憶されている位置(XN,Z2)まで第1コンベヤ51を移動させる操作が開始された時刻を意味する。また、時刻T(N)の「N」は、N番目の操作が作業者W1により時刻T(N)にて開始されたことを意味している。
【0088】
図11に示す操作記憶テーブルTでは、時刻T1及びT2に開始された操作により、第1コンベヤ51のX座標値がX1、X2、X3と変化する一方、Z座標値はZ1のまま一定となっている。これは、上記の時刻T1及びT2に開始された作業者W1による操作が、第1コンベヤ51を
図12において右方向(X軸の正方向)に移動させる操作であったことを示している。
その一方、時刻T(N)及びT(N+1)に開始された操作により、第1コンベヤ51のX座標値がXN、X(N−1)と変化している。これは、上記の時刻に開始された作業者W1による操作が、第1コンベヤ51を
図12において左方向(X軸の負方向)に移動させる操作であったことを示している。
【0089】
また、時刻T(N−1)及びT(N)に開始された操作により、X座標値がXNにて変化しない一方、Z座標値がZ1からZ2へと変化している。これは、上記の時刻に開始された作業者W1による操作が、第1コンベヤ51を
図12において下方向(Z軸の負方向)に移動させる操作であったことを示している。
【0090】
また、操作記憶テーブルTに記憶されている位置は、第1コンベヤ51の横方向又は縦方向の移動を表す位置のみに限られず、斜め移動(例えば、操作記憶テーブルTの互いに隣接する2つの位置において、X座標値とZ座標値の両方が異なる)を表す位置であってもよい。
【0091】
図11に示す操作記憶テーブルTの「K」は、操作記憶モードの実行中に作業者W1により実行された操作の数を表す。この操作の数Kは、作業者W1がコンテナCからどのように荷Aを取り出すかにより決まる数であり、必ずしも、荷Aの合計個数(N*M)、荷Aの横方向の配置数N、荷Aの縦方向の配置数Mなどと一致していなくてもよく、任意の数とできる。
【0092】
すなわち、操作記憶テーブルTに記憶される操作は、全ての荷AをコンテナCから取り出す一連の操作に限られず、記憶開始ボタン9Eと記憶終了ボタン9Fの押下のタイミングの組み合わせにより任意に変更できる。例えば、
図12に示すコンテナCの左端から右端まで水平方向(X軸方向)に第1コンベヤ51を移動させる毎に、記憶開始ボタン9E及び記憶終了ボタン9F操作を押すことにより、第1コンベヤ51の水平方向の移動のみを操作記憶テーブルTに記憶できる。
【0093】
または、1つの荷Aを取り出すために実行される第1コンベヤ51の操作毎に操作記憶テーブルTを生成してもよい。この場合、制御部13は、複数の操作記憶テーブルTをファイル名などにて区別して記憶部131に記憶し、複数の操作記憶テーブルTから所望のものを選択して再実行可能としてもよい。
このように操作記憶テーブルTを細かく生成し、再実行する操作記憶テーブルTを選択可能とすることにより、第1コンベヤ51の所望の操作を所望のタイミングで再実行できる。
【0094】
また、
図11に示す操作記憶テーブルTにおいては、各座標値には、第1コンベヤ51を通過した荷Aの数(第1個数)として「1」が関連付けられている。これは、荷Aを1個取り出すごとに第1コンベヤ51を移動させる操作が行われたことを示している。また、各操作間に取り出す荷Aの個数は任意とできる。例えば、時刻T(K−1)には第1個数として「n1」が関連付けられている。
【0095】
なお、
図11に示す操作記憶テーブルTにおいて、第1コンベヤ51が最後に到達する位置(X(K+1),Y(K+1))には、時刻が関連付けられていない。なぜなら、第1コンベヤ51が当該位置に到達後には、それ以降、作業者W1により操作がなされていないからである。従って、
図11に示す操作記憶テーブルTでは、例えば、時刻が関連付けられていない位置が、作業者W1によりなされた一連の操作により第1コンベヤ51が最終的に到達する位置に対応すると知ることができる。
また、位置(X(K+1),Y(K+1))に関連付けられている第1個数「n2」は、最終的な位置にて取り出された荷Aの個数に対応する。
【0096】
他の実施形態において、操作記憶テーブルTの最終的な位置として記憶された座標値に操作記憶モードが終了した時刻を関連付けて記憶してもよい。
【0097】
(3−3)再実行モードにおける動作
次に、上記のステップS6にて実行される再実行モードにおける装置1の動作について、
図13を用いて詳細に説明する。
図13は、再実行モードにおける動作を示すフローチャートである。以下では、
図11に示すような操作記憶テーブルTに記憶された一連の操作を再実行する場合を例にとって説明する。
なお、以下の再実行モードが実行中に再実行停止ボタン71が押されるか又は離されるかにより、再実行モードが実行不可能な状態となった場合には、以下のステップS61〜S69の処理は、再実行モードが実行不可能な状態となった任意のタイミングにて停止する。
【0098】
再実行モードが開始されると、制御部13は、操作装置9の各ボタンの入力の受け付けを禁止する(ステップS61)。具体的には、制御部13は、再実行開始ボタン9Gが押されたことを検知すると、その後に操作装置9のどのボタンが押されても、当該ボタンの押下に対して、何らの制御も行わない。
【0099】
これにより、制御部13は、再実行モードの実行中においては、操作装置9のボタンの入力を受け付けず、再実行開始ボタン9Gの押下による再実行モードの開始(再実行モードの開始指令の一例)、記憶開始ボタン9Eの押下による操作記憶モードの開始(操作記憶モードの開始指令の一例)を受け付けなくなる。
その結果、例えば再実行モードの実行中に操作装置9のボタンを誤って押下した場合でも、誤って押下されたボタンに対応する操作が実行されることを防止し、安全に再実行モードを実行できる。
【0100】
操作装置9の各ボタンの入力の受け付けを禁止後、制御部13は、時刻のカウントを開始する(ステップS62)。当該時刻は、操作記憶テーブルTに記憶された各操作を開始するタイミングを決定するために用いられる。
【0101】
時刻の計数を開始後、当該計数中の時刻が、操作記憶テーブルTに記憶されている各位置に関連付けられた時刻(すなわち、各操作が開始される時刻)と一致しない場合(ステップS63において「No」の場合)には、制御部13は、時刻の計数を継続して待機状態となる。
これにより、制御部13は、操作記憶テーブルTに記憶された各操作の開始時刻と同一のタイミングにて、対応する各操作を実行できる。その結果、操作記憶モードにおける作業者W1の操作を忠実に再現できる。
【0102】
一方、計数中の時刻が操作記憶テーブルTに記憶された特定の操作の開始時刻と一致している場合(ステップS63において「Yes」の場合)、制御部13は、当該特定の操作の前に実行された操作(第1操作に対応する操作の一例)の終了から当該特定の操作(第2操作に対応する操作の一例)の開始までの間に計数された荷Aの数が、操作記憶テーブルTにおいて対応する2つの操作(第1操作、第2操作)間に計数された荷Aの個数(第1個数)と一致しているか否かを判定する(ステップS64)。
上記の個数が一致していない場合(ステップS64において「No」の場合)、制御部13は、時刻の計数を停止して待機状態となる。
【0103】
具体的には、例えば、再実行モードにて計数中の時刻が
図11の操作記憶テーブルTのm番目の操作の実行開始時刻(時刻T(m))と一致している場合には、計数中の時刻が、m−1番目の操作が終了した時刻から時刻T(m)となるまでの間、すなわち、第1コンベヤ51が位置(X(m),Z(m))に存在する間に計数された荷Aの個数が、操作記憶テーブルTの時刻T(m)に関連付けられた第1個数(n(m))と一致していない場合、制御部13は、時刻の計数を停止してm番目の操作を再実行することなく待機状態となる。
【0104】
ステップS63及びS64において待機状態の間、制御部13は、荷検出センサ51aの出力信号をモニターし、第1コンベヤ51を通過した荷Aの個数の計数を継続する。
【0105】
上記により、再実行モードにおいて再実行された特定の2つの操作の間に検出された荷Aの数が、操作記憶モードの当該特定の2つの操作に対応する2つの操作(第1操作、第2操作)の間に検出された荷Aの数(第1個数)と一致するまで、次の操作の再実行を待機できる。
【0106】
一方、再実行モードにおける計数時刻が操作記憶テーブルTに記憶された時刻と一致し(ステップS63において「Yes」の場合)、かつ、特定の操作の前に実行された操作の終了から当該特定の操作の開始までの間に計数された荷Aの数が、操作記憶テーブルTにおいて対応する2つの操作間に計数された荷Aの個数と一致した(ステップS64において「Yes」の場合)と判定された場合、制御部13は、再実行モードの時刻の計数を再開して次の操作を再実行する。
【0107】
具体的には、例えば、操作記憶テーブルTのm番目の操作を再実行する場合には、制御部13は、m番目の操作により第1コンベヤ51が到達する目標位置として操作記憶テーブルTに記憶されている座標値(X(m+1),Z(m+1))を、操作記憶テーブルTから読み出す(ステップS65)。
【0108】
その後、制御部13は、目標位置(X(m+1),Z(m+1))に第1コンベヤ51が到達可能な制御量を算出し、コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bに出力する。これにより、第1コンベヤ51は、コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bの駆動により、目標位置(X(m+1),Z(m+1))に到達できる(ステップS66)。
上記の制御量は、例えば、目標位置(X(m+1),Z(m+1))と、m−1番目の操作にて到達した第1コンベヤ51の位置(X(m),Z(m))又は第1コンベヤ51の現在位置との差分に基づいて算出できる。
【0109】
第1コンベヤ51が目標位置まで到達後、操作記憶テーブルTに記憶されている操作の全てが実行されるまで(ステップS67において「Yes」となるまで)、上記のステップS63〜S66を繰り返し実行することで、制御部13は、操作記憶テーブルTに記憶された一連の操作を自動的に再実行できる。
【0110】
操作記憶テーブルTに記憶されている全ての操作を実行後、制御部13は、操作装置9の操作の受付を開始して(ステップS68)、再実行モードを終了する。
再実行モードを終了するときに操作装置9の操作の受付を開始することにより、再実行モードの終了後に、次の操作(例えば、他の再実行モードの開始、新たな操作記憶モードの開始、など)を選択できる。その結果、例えば、一連の操作毎に、次に実行する操作を選択できる。
【0111】
なお、再実行モードを終了して、さらに他の再実行モードを開始する場合には、例えば、これまでに記憶されている操作(操作記憶テーブルT)を操作装置9に表示し、表示された操作(操作記憶テーブルT)から作業者W1が再実行したい操作を選択可能となっていてもよい。
【0112】
上記のステップS61〜S68を再実行モードとして実行することにより、操作記憶モードにて記憶した操作(操作記憶テーブルT)を繰り返し実行できる。
例えば、コンテナCの奥行き方向(
図12においてはY軸方向(
図12の紙面に対して垂直な方向))の一列目(コンテナCの出口に最も近い列)の配置と同じように奥行き方向の二列目以降も荷Aが配置されている場合には、奥行き方向の二列目以降の荷Aの取り出しに伴う第1コンベヤ51の操作は、一列目の荷Aの取り出しに伴う第1コンベヤ51の操作の繰り返しとなる。このような場合に、本実施形態にて説明した操作記憶モードと再実行モードを実行できる。
【0113】
例えば、奥行き方向の一列目の荷Aの取り出しを操作記憶モード中に実行して、当該一列目の荷Aの取り出しに伴う第1コンベヤ51の操作を記憶部131に記憶し、当該記憶部131に記憶された一列目の荷Aの取り出しに伴う第1コンベヤ51の操作を、奥行き方向の二列目以降の荷Aの取り出しに対して再実行モードにて繰り返し実行できる。
このように、本実施形態に係る装置1においては、繰り返し実行される同一の操作を、操作装置9を用いて繰り返し実行する必要がなくなる。その結果、第1コンベヤ51(コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6b)の操作装置9による操作回数を減少できる。
【0114】
2.実施形態の特徴
装置1(バンニング・デバンニング装置の一例)は、コンベヤ5(コンベヤの一例)と、コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6b(駆動部の一例)と、操作装置9(操作部の一例)と、制御部13(コントローラの一例)と、を備える。コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bは、コンベヤ5を昇降及び左右移動させる。操作装置9は、コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bを操作する。制御部13は、操作装置9よるコンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bの操作の内容を記憶部131に記憶する操作記憶モードと、記憶部131に記憶された操作記憶テーブルTの内容(操作の内容の一例)を、コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bに実行させる再実行モードと、を実行する。
【0115】
装置1では、制御部13は、操作記憶モードにおいては操作装置9によるコンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bの操作の内容を記憶部131に記憶し、再実行モードにおいては記憶部131に記憶された操作記憶テーブルTの内容を、コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6bに実行させる。これにより、繰り返し実行される同一のコンベヤ5の操作については、当該同一の操作を一度記憶部131に記憶させれば、それ以後は、当該同一の操作は、制御部13により自動的に繰り返し実行できる。
【0116】
これにより、繰り返し実行される同一の操作を、操作装置9により繰り返し実行する必要がなくなる。その結果、コンベヤ5(コンベヤ昇降部6a及びコンベヤ回動部6b)の操作装置9による操作回数を減少できる。
【0117】
3.他の実施形態
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施例及び変形例は必要に応じて任意に組み合わせ可能である。
【0118】
操作装置9は、制御部13と無線通信可能な装置であってもよい。この場合、操作装置9は、例えば、タブレット端末と、当該タブレット端末にて動作可能なアプリケーションと、により構成できる。この場合、制御部13には、当該無線通信可能な装置と無線通信するためのシステム(例えば、赤外線通信システム、無線LANシステム、Wi−Fiシステム、bluetooth(登録商標)システム、など)が接続されていてもよい。
これにより、作業者W1は、装置1から離れた場所(例えば、荷Aを収納したコンテナの近傍又はその中)から第1コンベヤ51を遠隔操作できる。
【0119】
また、操作装置9を無線通信可能な装置とする場合、再実行停止ボタン71を作業台7だけでなく、当該無線通信可能な装置にも設けてもよい。
【0120】
操作装置9は、装置1に複数台設けられていてもよい。この場合、例えば、作業台7に取り付けられた固定の操作盤又はタッチパネルと、上記の無線通信可能な装置と、を組み合わせて操作装置9としてもよい。また、固定の操作盤と無線通信可能な装置のいずれの入力を優先するかを選択可能としてもよい。
【0121】
操作装置9において、第1コンベヤ51を操作するボタン(コンベヤ上昇ボタン、コンベヤ下降ボタン9B、コンベヤ右回動ボタン9C、コンベヤ左回動ボタン9D)を、例えば、ジョイスティックなどの2自由度にて傾動可能なスイッチとしてもよい。
【0122】
再実行モードにおいて第1コンベヤ51が移動中に再実行停止ボタン71が押下された場合、制御部13は、第1コンベヤ51を当該移動前の位置に自動的に復帰させてもよい。
【0123】
制御部13は、操作記憶テーブルTに第1コンベヤ51の位置を記憶する際に、コンベヤ上下位置センサ61a及びコンベヤ左右位置センサ61bの出力信号を、第1コンベヤ51の位置の座標値に変換することなく、そのまま第1コンベヤ51の位置として記憶してもよい。
これにより、制御部13は上記のセンサの出力から第1コンベヤ51の位置を算出する必要がなくなるので、制御部13の処理負荷を軽減できる。
【0124】
制御部13は、操作記憶モードにおいて、作業者W1により押されたボタン(コンベヤ上昇ボタン9A、コンベヤ下降ボタン9B、コンベヤ右回動ボタン9C、コンベヤ左回動ボタン9D)の種類と、当該ボタンが押された長さと、を関連付けて操作記憶テーブルTに記憶してもよい。
【0125】
上記の場合において、ボタンが押された時刻(作業者W1が操作を開始した時刻)をさらに関連付けて操作記憶テーブルTに記憶してもよい。
【0126】
上記の場合、操作記憶テーブルTに各操作により到達した第1コンベヤ51の位置の全てを記憶しなくともよい。例えば、操作開始可能領域の座標値のみを操作記憶テーブルTに記憶してもよい。
これにより、制御部13は、再実行モードにおいても、作業者W1が操作記憶モードにおいて位置に、第1コンベヤ51を到達させることができる。
【0127】
また、上記の場合に、操作記憶テーブルTに各操作により到達した第1コンベヤ51の位置の全てを記憶した場合には、制御部13は、再実行モードにおいて、当該記憶された位置を用いて第1コンベヤ51の位置を補正してもよい。
例えば、押されたボタンの種類と長さとに基づいて第1コンベヤ51を移動させた結果、当該移動により第1コンベヤ51が到達した位置と、操作記憶テーブルTに記憶されている位置とがずれていれば、制御部13は、操作記憶テーブルTに記憶されている位置まで第1コンベヤ51を移動できる。
【0128】
すなわち、制御部13は、押されたボタンの種類と長さとに基づいて第1コンベヤ51をおおよその位置まで移動後に、操作記憶テーブルTに記憶されている位置に第1コンベヤ51を移動させることができる。これにより、制御部13は、例えば、再実行モードにおいて第1コンベヤ51を移動中に常に位置などのフィードバックをする必要がなくなるので、制御部13の処理負荷を軽減できる。
【0129】
操作記憶テーブルTは、操作記憶モードにおいて実行された各操作の開始時刻を記憶し、前回の操作の終了後から、今回の操作の開始までの間にコンベヤ5にて搬送された荷Aの数を記憶しなくてもよい。
【0130】
操作記憶テーブルTは、操作記憶モードにおいて実行された各操作の開始時刻を記憶せず、前回の操作の終了後から、今回の操作の開始までの間にコンベヤ5にて搬送された荷Aの数を記憶してもよい。
【0131】
再実行モードにおいて、制御部13は、操作記憶テーブルTの最初に記憶されている操作開始可能領域内の位置を経由させることなく、操作記憶テーブルTにおいて次の操作により到達すべき位置として記憶されている位置に第1コンベヤ51を移動させてもよい。
【0132】
制御部13は、第1コンベヤ51が操作開始可能領域に存在するか否かの判定を、記憶開始ボタン9E又は再実行開始ボタン9Gを押して操作記憶モード又は再実行モードの開始する前に実行してもよい。
例えば、第1コンベヤ51が操作開始可能領域に存在している場合には、ランプを点灯させてもよい。この場合、作業者W1は、当該ランプが点灯していることを確認し、第1コンベヤ51が操作開始可能領域に存在していることを確認後に、記憶開始ボタン9E又は再実行開始ボタン9Gを押して操作記憶モード又は再実行モードを開始できる。
【0133】
第1コンベヤ51が操作開始可能領域に存在しないと判定した場合に、制御部13は、記憶開始ボタン9E及び再実行開始ボタン9Gの入力を受け付けないようにしてもよい。