(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1表示制御処理は、前記複数の設定項目のうち、それぞれの設定項目ごとに、設定可能な前記第1設定および前記所定の設定を前記第1設定画面に選択可能に表示し、
前記第1設定受付処理は、前記第1表示制御処理が前記第1設定画面に表示した前記第1設定を選択することにより、前記第1設定項目の設定として前記第1設定を受け付け、
前記所定設定受付処理は、前記第1表示制御処理が前記第1設定画面に表示した前記所定の設定を選択することにより、前記第2設定項目の設定として前記所定の設定を受け付け、
前記第1設定受付処理は、前記所定設定受付処理が前記第2設定項目の設定として前記所定の設定を受け付けた場合は、前記第2設定項目についての第1設定を受け付けず、
前記所定設定受付処理は、前記第1設定受付処理が前記第1設定項目の設定として前記第1設定を受け付けた場合は、前記第1設定項目についての前記所定の設定を受け付けないことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。例えば、後述する各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更することができる。
【0014】
[第1実施形態]
図1は、本発明のプログラムの一実施形態であるドライバプログラム26を搭載するPC10と、印刷機能や読取機能などの複数の機能を備えたMFP(Multi Fuction Peripheral)30のブロック図である。
【0015】
(PC10の構成)
PC10は、CPU12、操作部14、表示部16、通信部18、および記憶部20を主に備えており、PC10を構成する各構成要素は、相互に接続されている。
【0016】
CPU12は、記憶部20に記憶されるアプリケーション24(以下、アプリ24と略称する)、プリンタドライバ26を実行することにより、PC10の各機能の制御を実行する。CPU12は、プリンタドライバ26を読み取ることで、各種の手段として機能する。
【0017】
操作部14は、キーボードやマウスなどの入力デバイスを含み、PC10の各機能を実行する入力デバイスに対するユーザの操作に応じた信号をCPU12へ送信する装置である。ユーザは、操作部14を操作することによって所望の指示を入力することができる。操作部14は、タッチパネルとして、表示部16と一体に構成されていてもよい。表示部16は、PC10の各種機能情報を表示する。表示部16は、CPU12からの指示に従って、各種の情報を不図示のディスプレイに表示する。
【0018】
通信部18は、LANやインターネットなどのネットワークに接続するためのインタフェースや、USBメモリなどの外部記憶装置と接続するためのインタフェースを含んでいる。PC10は通信部18を介して、MFP30と通信することができる。
【0019】
記憶部20は、一例として、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDDなどで構成されており、OS22、アプリ24、プリンタドライバ26が記憶されている。
【0020】
OS22は、表示部16に各種の画像を表示させる機能や、アプリ24に利用される基本的な機能を、提供するプログラムである。またOS22は、アプリケーションが各種ハードウェアに指示をするためのAPI(Application Programming Interfaceの略)を提供するプログラムでもある。
【0021】
アプリ24は、MFP30のベンダによって提供されるアプリケーションであり、例えば、文書作成用のソフトウェア、表計算ソフトウェア、画像処理用のソフトウェアがあげられる。
【0022】
プリンタドライバ26は、PC10からMFP30を制御するための周知のソフトウェア(デバイスドライバの一種)である。本願のプリンタドライバ26は、詳細設定画面700に表示する設定項目や各設定項目についてのデフォルトの設定などを予めユーザが所望する組み合わせとして登録できる「お気に入り設定の登録機能」(以下、「お気に入り」と呼ぶ)を有している。
【0023】
記憶部20には、設定情報、およびお気に入り情報が記憶される。設定情報は、各設定項目についての設定を示す情報であり、そのつど設定画面600および詳細設定画面700にて各設定項目について設定する度に更新される情報である。お気に入り情報は、上述の「お気に入り」を実現するための情報であり、
図2に示すように、お気に入り名前情報、非表示設定項目情報、各設定項目についてのデフォルトの設定を示すデフォルトの設定情報に加え、そのつど設定フラグが含まれている。お気に入り名前情報は、「お気に入り」の名前を示す情報である。非表示設定項目情報は、そのつど設定画面600および詳細設定画面700において非表示にする設定項目を示す情報である。デフォルトの設定情報は、作成した「お気に入り」が選択された際に、各設定項目について設定する設定(デフォルトの設定)を示す情報である。そのつど設定フラグは、各設定項目をそのつど設定画面600(後述)に表示するか否かを示すフラグであり、1つの設定項目について1つのそのつど設定フラグが対応付けられている。そのつど設定フラグには、そのつど設定フラグに対応付けられた設定項目をそのつど設定画面600に表示させることを示す第1値“ON”あるいは、そのつど設定フラグに対応付けられた設定項目をそのつど設定画面600に表示させないことを示す第2値“OFF”が設定される。ユーザは、後述するカスタマイズ画面500にて、お気に入り情報を作成することができる。
【0024】
(MFP30の構成)
MFP30は、CPU32、操作部34、表示部36、通信部38、画像読取部40、画像印刷部42、および記憶部44を主に備えており、MFP30を構成する各構成要素は、相互に接続されている。
【0025】
CPU32は、操作部34から出力される各種情報や通信部38を介して通信装置から取得した各種情報等に基づいて、記憶部44に記憶された制御プログラム46を実行することにより、MFP30の各機能の制御を実行する。
【0026】
操作部34は、ユーザにより操作される複数の操作ボタンを備え、ユーザの押下操作に応じた信号をCPU32へ送信する。ユーザは、操作部34を操作することによって所望の指示を入力することができる。表示部36は、LCD等のディスプレイを備えている。表示部36は、CPU32からの指示に従って、各種の情報をディスプレイに表示する。操作部34は、タッチパネルとして、表示部36と一体に構成されていてもよい。
【0027】
通信部38は、LANやインターネットなどのネットワークに接続するためのインタフェースや、USBメモリなどの外部記憶装置と接続するためのインタフェースを含んでいる。MFP30は通信部38を介して、PC10と通信することができる。
【0028】
画像読取部40は、いわゆるフラットベッド式の原稿台、あるいはADF(Auto Document Feederの略)式の原稿台及び周知の読取機構を備えており、操作部34あるいは通信部38を介してユーザから読取実行指示が入力されると、CPU32によって読み取り機構が制御され、原稿を読み取ることができる。
【0029】
画像印刷部42は、周知の印刷機構を備えており、操作部34あるいは通信部38を介してユーザが指定した画像データの印刷機能の実行指示が入力されると、CPU32によって印刷機構が制御され、原稿を印刷することができる。
【0030】
記憶部44は、フラッシュメモリなどにより構成されていて、制御プログラム46が記憶されている。制御プログラム46は、例えば、インターネットを介して接続されたサーバからダウンロードされる形態、あるいは、CD−ROMなどに記録された形態で提供されるものでもよい。記憶部44に記憶された制御プログラム46は、CPU32によって実行される。
【0031】
(カスタマイズ画面500)
図3(a)は、表示部16に表示されるカスタマイズ画面500の一例を示す図である。ユーザは、表示部16に表示されたカスタマイズ画面500上で、操作部14を介して様々な操作をすることで、そのつど設定画面600および詳細設定画面700に表示しない非表示設定項目、各設定項目についてのデフォルトの設定、そのつど設定画面600において設定可能に表示する設定項目を選択することができる。
【0032】
本実施形態では、次の4つの設定項目がある。設定項目“用紙サイズ”は、印刷に使用する用紙のサイズを設定する設定項目であり、「A4」、「B4」、「A5」、「B5」、「はがき」の5つの設定のうちのいずれか1つを設定可能である。設定項目“両面/片面”は、用紙の片面に印刷するか両面に印刷するかを設定する設定項目であり、「片面」、「両面」の2つの設定のうちのいずれか1つを設定可能である。設定項目“カラー/モノクロ”は、印刷をカラーで実行するかモノクロで実行するかを設定する設定項目であり、「カラー」、「モノクロ」の2つの設定のうちいずれか1つの設定を設定可能である。設定項目“ページレイアウト”は、1ページの印刷データにいくつの印刷データを含めて印刷するかを設定する設定項目であり、「なし」、「2in1」、「4in1」の3つの設定のうちいずれか1つの設定を設定可能である。なお、設定項目は、一例として、上記の4つをあげたが、これらに限定されるものではない。また、本願における“設定”とは、「A4」や「B4」などの特定の内容を示す値だけでなく、「はがき」、「片面」あるいは「両面」などの特定の内容を示す文字列、あるいは値と文字列を混合させたものも含む。
【0033】
ユーザが操作する前のカスタマイズ画面500の各設定項目には、「標準設定」として記憶されているデフォルトの設定情報が表示される。ユーザはカスタマイズ画面500を表示中に操作部14を介して様々な操作を行うことで、デフォルトの設定情報を編集し、新たなお気に入り情報として作成する。
【0034】
名前入力欄505は、作成するお気に入り情報の名前を受け付けるために表示される入力欄である。ユーザは、操作部14を介して、名前入力欄505に「お気に入り」の名前を入力することができる。
【0035】
チェックボックス510では、非表示設定項目の選択を受け付けるための表示であり、各設定項目につき1つ表示されている。ユーザが操作部14を介して、チェックボックス510を選択すると、選択されたチェックボックス510に対応する設定項目は、そのつど設定画面600および詳細設定画面700において表示されない。後述するそのつど設定550が選択された設定項目については、チェックボックス510を選択できない。なお、上記の本実施形態とは逆に、チェックボックス510の選択を受け付けた設定項目は、そのつど設定画面600および詳細設定画面700において表示される形態であってもよい。また、チェックボックス510の選択を受け付けた設定項目は、そのつど設定画面600および詳細設定画面700において、グレーアウトされて選択できないように表示される形態であってもよい。
【0036】
図3(b)は、ユーザが操作部14を介して、プルダウンボタン520を選択した場合に、表示部16に表示されるメニュー画面535の一例を示す図である。プルダウンボタン520は、各設定項目につき1つ表示されている。ユーザが操作部14を介してプルダウンボタン520を選択すると、デフォルトの設定540、およびそのつど設定550が選択可能に表示されたメニュー画面555が表示される。デフォルトの設定540は、選択されたプルダウンボタン520に対応する設定項目について、デフォルトの設定として設定可能である。ユーザが操作部14を介して、そのつど設定550を選択すると、CPU12は、そのつど設定フラグに第1値“ON”を設定する。
【0037】
なお、本願において、「そのつど設定を行う」という記載は、選択されたそのつど設定550に対応する設定項目のそのつど設定フラグに、第1値“ON”を設定することを示す。
【0038】
OKボタン530は、「お気に入り」の作成完了を指示するためのボタンであり、ユーザが、操作部14を介してOKボタン530選択すると、表示部16に表示されていたカスタマイズ画面500が閉じられる。
【0039】
(そのつど設定画面600)
図4(a)は、表示部16に表示されるそのつど設定画面600の一例を示す図である。ユーザは、表示部16に表示されたそのつど設定画面600上で、操作部14を介して様々な操作をすることで、カスタマイズ画面500にてそのつど設定が行われた設定項目について設定することができる。
図4(a)では、カスタマイズ画面500にて、設定項目“用紙サイズ”についてそのつど設定が行われた場合のそのつど設定画面600の一例を示している。そのつど設定画面600では、そのつど設定が行われた設定項目 “用紙サイズ”のみが、設定可能に表示され、当該設定項目以外の非表示設定項目でない、“カラー/モノクロ”、“ページレイアウト”の2つの設定項目は、グレーアウトし、設定不可能に表示されている。
【0040】
ユーザが操作部14を介して、プルダウンボタン610を選択すると、カスタマイズ画面500にて作成した「お気に入り」を選択する不図示のメニュー画面が表示部16に表示される。ユーザは、操作部14を介してその中から所望の「お気に入り」を選択する。そのつど設定画面600を表示させた直後であって、ユーザが操作する前のそのつど設定画面600では、メーカーがプリセットとして提供する「お気に入り」である「標準設定」が選択された状態となっており、全ての設定項目について設定可能となっている。
図4(a)では、「お気に入りその1」が選択された状態となっており、設定項目“両面/片面”が非表示となっている。
【0041】
ユーザが操作部14を介して、プルダウンボタン630を選択すると、メニュー画面655が表示部16に表示される。メニュー画面655には、選択されたプルダウンボタン610に対応する設定項目に設定可能な設定670が選択可能に表示される(
図4(b))。
【0042】
OKボタン620は、そのつど設定が行われた設定項目の設定完了を指示するためのボタンである。ユーザが操作部14を介して、OKボタン620を選択すると、表示部16に表示される画面は、そのつど設定画面600から、詳細設定画面700に切り替わる。
【0043】
詳細設定ボタン650は、詳細設定画面700の表示を指示するためのボタンである。ユーザが操作部14を介して、詳細設定ボタン650を選択すると、表示部16に表示される画面は、そのつど設定画面600から、詳細設定画面700に切り替わる。
【0044】
(詳細設定画面700)
図5(a)は、表示部16に表示される詳細設定画面700の一例を示す図である。ユーザは、表示部16に表示された詳細設定画面700上で、操作部14を介して様々な操作をすることで、そのつど設定が行われておらず、非表示設定項目として選択されていない“カラー/モノクロ”、“ページレイアウト”の2つの設定項目を設定することができる。そのつど設定が行われた設定項目“用紙サイズ”は、グレーアウトし、設定不可能に表示されている。また、そのつど設定画面において「お気に入りその1」が選択された状態で詳細設定画面が表示されたため、設定項目“両面/片面”が非表示となっている。
【0045】
図5(b)は、プルダウンボタン710が選択された場合に表示部16に表示されるメニュー画面725の一例を示す図である。プルダウンボタン710は各設定項目につき1つ表示されている。プルダウンボタン710が選択されると、選択されたプルダウンボタン710に対応する設定項目に設定可能な設定770が、選択可能に表示されたメニュー画面725が表示される。
【0046】
OKボタン720は、印刷設定の完了を指示するためのボタンである。ユーザが操作部14を介して、OKボタン720を選択すると、通信部18を介して、MFP30に、印刷機能の実行指示が送信される。
【0047】
(本明細書における記載上の注意点)
以降、「PC10のCPU12が」という記載、または「CPU12が」という記載は、「PC10においてアプリ24、OS22、プリンタドライバ26などのプログラムを実行するCPU12は」を意味する場合もある。本明細書において、「各種の情報を受信する」という記載は、「PC10のCPU12が、通信18を介して各種の情報を取得する」という技術内容を含んでいるものとする。また、「PC10のCPU12が、各種の情報を送信する」という記載は、「PC10のCPU12が、通信部18を介して各種の情報を出力する」という技術内容を含んでいるものとする。
【0048】
ここで、「データ」および「情報」の文言の定義を説明する。本明細書では、「データ」と「情報」では「情報」を「データ」の上位概念として用いている。そのため、「Aデータ」を「A情報」と言い換えてもよい。また、「情報」は、「データ」としての形式(例えば、テキスト形式、バイナリ形式、フラグ形式等)が異なっていても、同一の意味内容と認識される限り、同一の情報として取り扱われる。例えば、原稿を読み取る解像度が300であることを示す情報として装置が扱う限り、"RESOLUTION=300"というテキスト形式のデータと、"100101100"というバイナリ形式のデータとは、同じ情報である。但し、上記の「データ」および「情報」の区別は厳密なものではなく、例外的な取扱いも許容される。
【0049】
(プリンタドライバ26の処理)
次に、PC10のCPU12がプリンタドライバ26を実行することによって行う処理について説明する。CPU12は、特定のタイミングでプリンタドライバ26を読み込んで実行する。そして、プリンタドライバ26の実行の過程で、操作部14を介してカスタマイズ画面500を表示させるための特定の操作(例えば所定のボタンの選択)を受け付けると、CPU12は、カスタマイズ画面500の表示指示を受け付けたと判断し、
図6に示すカスタマイズ画面表示処理を開始する。
【0050】
<カスタマイズ画面表示処理>
S100においてCPU12は、
図3(a)に示すカスタマイズ画面500を表示部16に表示する。新たに作成するお気に入り情報のデフォルトの設定情報には、「標準設定」として記憶されているデフォルトの設定情報が記憶されている。
【0051】
CPU12は、操作部14を介して、プルダウンボタン520、名前入力欄505、チェックボックス510、OKボタン530のいずれかの選択を受け付けるまで、処理を待機する(S110:No,S190:No,S210:No,S230:No)。
【0052】
CPU12は、操作部14を介してプルダウンボタン520の選択を受け付けた場合(S110:Yes)、
図3(b)に示すように、デフォルトの設定540およびそのつど設定550を選択可能に表示したメニュー画面535を表示部16に表示する(S120)。デフォルトの設定540は、選択したプルダウンボタン520に対応する設定項目に設定可能な設定である。CPU12は、操作部14を介して、デフォルトの設定540、そのつど設定550のいずれかの選択を受け付けるまで、処理を待機する(S130:No,S150:No)。
【0053】
CPU12は、操作部14を介してデフォルトの設定540の選択を受け付けた場合(S130:Yes)、S130で選択を受け付けたデフォルトの設定540を、S110で選択を受け付けたプルダウンボタン520に対応する設定項目についてのデフォルトの設定情報として、「お気に入り」の名前と対応付けて記憶部20に記憶する(S160)。そして、S110で選択を受け付けたプルダウンボタン520に対応する設定項目について、そのつど設定フラグに第2値“OFF”を設定する(S170)。一方で、そのつど設定550の選択を受け付けた場合には(S150:Yes)、選択を受け付けたプルダウンボタン520に対応する設定項目のそのつど設定フラグに第1値“ON”を設定する(S180)。
【0054】
CPU12は、操作部14を介して名前入力欄505の選択を受け付けた場合(S190:Yes)、ユーザから操作部14を介して作成する「お気に入り」の名前の入力を受け付け、入力された名前をお気に入り名前情報として記憶部20に記憶する(S200)。
【0055】
CPU12は、操作部14を介してチェックボックス510の選択を受け付けた場合(S210:Yes)、選択したチェックボックス510に対応する設定項目を、非表示設定項目情報として「お気に入り」の名前と対応付けて記憶部20に記憶する(S220)。
【0056】
CPU12は、操作部14を介してOKボタン530の選択を受け付けた場合(S230:Yes)、カスタマイズ画面500を閉じ、カスタマイズ画面表示処理を終了する。
【0057】
<そのつど設定画面表示処理>
次にそのつど設定画面600を表示するそのつど設定画面表示処理について説明する。CPU12は、プリンタドライバ26の実行の過程で、アプリ24によって作成した印刷対象データをMFP30に印刷させるべく、ユーザから操作部14を介して、そのつど設定画面600の表示指示(例えば、所定のボタンの選択)を受け付けると、印刷対象データを取得し、
図7に示すそのつど設定画面表示処理を開始する。
【0058】
S500においてCPU12は、「標準設定」に設定されているデフォルトの設定情報を、設定情報として、記憶部20に記憶する。
【0059】
S505においてCPU12は、「標準設定」に対応するお気に入り情報に基づいて、
図4(a)に示すそのつど設定画面600を表示する。より詳細には、「標準設定」ではそのつど設定が行われた設定項目および非表示設定項目はないので、いずれの設定項目も設定することができない。CPU12は、操作部14を介して、プルダウンボタン610、プルダウンボタン630、詳細設定ボタン650、OKボタン640のいずれかの選択を受け付けるまで、処理を待機する(S510:No,S550:No,S590:No,S610:No)。
【0060】
CPU12は、操作部14を介してプルダウンボタン610の選択を受け付けた場合は(S510:Yes)、カスタマイズ画面表示処理で作成した「お気に入り」の名前を、お気に入り候補として選択可能に一覧表示したメニュー画面(不図示)を表示部16に表示する(S520)。CPU12は、操作部14を介してお気に入り候補の選択を受け付けるまで、処理を待機する(S530:No)。CPU12は、お気に入り候補の選択を受け付けた場合(S530:Yes)、選択したお気に入り候補のデフォルトの設定情報に基づいて、設定情報を更新する(S535)。その後、CPU12は、選択したお気に入り候補のお気に入り情報に基づいて、そのつど設定画面600の表示を更新する(S540)。具体的には、非表示設定項目情報に含まれていない設定項目を表示し、当該設定項目のうち、そのつど設定フラグに第1値“ON”が設定されている設定項目を設定可能に表示する。
【0061】
CPU12は、プルダウンボタン630の選択を受け付けた場合は(S550:Yes)、
図4(b)に示すように、メニュー画面655を表示する(S560)。メニュー画面655には、選択したプルダウンボタン630に対応する設定項目について設定可能な設定670を選択可能に表示する。そして、CPU12は、設定670の選択を、操作部14を介して受け付けるまで待機する(S570:No)。
【0062】
CPU12は、設定670の選択を受け付けた場合には(S670:Yes)、S570で選択を受け付けた設定670を、S550で選択を受け付けたプルダウンボタン630に対応する設定項目についての設定情報として記憶する(S580)。
【0063】
CPU12は、詳細設定ボタン650の選択を受け付けた場合(S590:Yes)、詳細設定画面表示処理を行う(S600)。
【0064】
CPU12は、OKボタン640の選択を受け付けた場合(S610:Yes)、印刷対象データおよび設定情報に基づいた印刷機能の実行指示を、通信部18を介してMFP30に送信する(S620)。より詳細には、表示部16に表示していたそのつど設定画面600を閉じ、アプリ24からOS22を介して取得した印刷対象データと、記憶部20に記憶された設定情報と、に基づいて、MFP30が解釈可能な印刷コマンドを生成する。そして、通信部18を介して、MFP30に印刷コマンドを送信し、そのつど設定画面表示処理を終了する。当該印刷コマンドはMFP30に対する印刷機能の実行指示としての役割も兼ねる。
【0065】
<詳細設定画面表示処理>
次に、詳細設定画面表示処理について、
図8を用いて説明する。
【0066】
S710においてCPU12は、S530で選択されたお気に入り情報に基づいて、詳細設定画面700を表示部16に表示する。具体的には、非表示設定項目情報に含まれていない設定項目を表示し、当該設定項目のうち、そのつど設定フラグに第2値“OFF”が設定されている設定項目を設定可能に表示する。CPU12は、操作部14を介して、プルダウンボタン710、OKボタン720のいずれかの選択を受け付けるまで、処理を待機する(S720:No,S760:No)。
【0067】
CPU12は、操作部14を介してプルダウンボタン710の選択を受け付けた場合(S720:Yes)、
図4(c)に示すように、選択したプルダウンボタン530に対応する設定項目に設定可能な設定770を選択可能に表示したメニュー画面725を表示し(S730)、設定770の選択を受け付けるまで待機する(S740:No)。
【0068】
CPU12は、操作部14を介して設定570の選択を受け付けた場合には(S740:Yes)、S740で選択を受け付けた設定770を、S720で選択を受け付けたプルダウンボタン530に対応する設定項目ついての設定情報として記憶する(S750)。つまり、そのつど設定が行われた設定項目について、詳細設定画面700にて設定を受け付けた後に、そのつど設定画面600にて異なる設定を受け付けた場合、そのつど設定画面600で設定された設定情報が、記憶部20に保存される。
【0069】
CPU12は、操作部14を介してOKボタン720の選択を受け付けた場合には(S760:Yes)、表示部16に表示されていたそのつど設定画面600を閉じ、印刷設定画面表示処理に戻る。
【0070】
(第1実施形態の効果)
上記実施形態によると、そのつど設定を行った設定項目のみについて設定を行うことができるそのつど設定画面600、およびそのつど設定を行っていない設定項目のみについて設定を行うことができる詳細設定画面700が表示される。そのため、ユーザは、所望の設定項目についてそのつど設定を行うことで、そのつど設定画面600において、複数の設定項目の中から所望の設定項目を探すことなく、所望の設定項目について設定を行うことができる。一方で、ユーザは、詳細設定画面700において、そのつど設定を行っていない設定項目である、所望の設定項目以外の設定項目について設定を行うことができる。従って、所望の設定項目を探す手間を省きたいという要求と、所望の設定項目以外の設定項目について設定を行いたいという要求と、を同時に満たすことが可能となる。
【0071】
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、プリンタドライバ26によって各処理を実行する形態について説明した。第2実施形態ではアプリケーションによって各処理を実行する形態である。また、第1実施形態では、そのつど設定画面600に表示された詳細設定ボタン550が選択されると、詳細設定画面700が表示される形態について説明した。第2実施形態は、ユーザが印刷機能の実行を指示した後に、実行指示後設定画面1300を表示する形態について説明する。また、上記第1実施形態では、ユーザは「お気に入り」によって、設定可能に表示する設定項目とデフォルトの設定の組み合わせを予め記憶させておくことができる形態を説明した。第2実施形態では、「お気に入り」をなくすことにより、よりシンプルに印刷機能の設定を行うことができる形態について説明する。
【0072】
以下では、第1実施形態と同様の構成については同番号を付し、説明を省略する。
【0073】
図9は、本発明のプログラムの一実施形態である印刷アプリケーション1020(以降、印刷アプリ1020と呼ぶ)を搭載するPC1000と、MFP30のブロック図である。
【0074】
本実施形態では、PC1000の記憶部1010に記憶された印刷アプリ1020を実行することにより、MFP30の印刷機能を利用して印刷を実行する。CPU12は、印刷アプリケーション1020を読み取ることで、各種の手段として機能する。
図10に示すように、記憶部1010が有するメモリ1030には、設定項目ごとに実行指示後設定フラグと設定情報が記憶される。
【0075】
(プレビュ画面1100)
図11(a)は、表示部16に表示されるプレビュ画面1100の一例を示す図である。アプリ24を起動した場合に表示部16に表示されるメニュー画面(不図示)にて、印刷機能を実行するデバイスを選択し、印刷の対象とするデータ(以下「印刷対象データ」と呼ぶ)を選択すると、プレビュ画面1100が表示される。プレビュ画面1100には、対象選択画面にて選択された印刷対象データに基づくプレビュ画像1105と、印刷設定ボタン1120と、キャンセルボタン1110、印刷実行ボタン1130と、印刷を実行するMFP30のモデル名1140が表示される。
【0076】
印刷設定ボタン1120は、印刷設定画面1200の表示を指示するためのボタンである。ユーザが操作部14を介して、印刷設定ボタン1120を選択すると、表示部16に表示される画面は、プレビュ画面1100から印刷設定画面1200に切り替えられる。
【0077】
キャンセルボタン1110は、印刷実行のキャンセルを指示するためのボタンである。ユーザが操作部14を介してキャンセルボタン1110を選択すると、表示部16に表示する画面は、プレビュ画面1100から、メニュー画面(不図示)に切り替わる。
【0078】
印刷実行ボタン1130は、印刷機能の実行を指示するためのボタンである。印刷実行ボタン1130の選択を受け付けた場合、後述する実行指示後設定が設定された設定項目が有る場合は、表示部16に表示する画面は、プレビュ画面1100から、実行指示後設定画面1300に切り替わり、実行指示後設定画面1300にて設定を受け付けた後に、印刷機能の実行指示を、通信部18を介してMFP30に送信する。一方で、実行指示後設定を設定した設定項目が無い場合、実行指示後設定画面1300を表示することなく、印刷機能の実行指示をMFP30に送信し、処理を終了する。
【0079】
(印刷設定画面1200)
図11(b)は、表示部16に表示される印刷設定画面1200の一例を示す図である。
【0080】
印刷設定画面1200は、プルダウンボタン1210とOKボタン1240を有している。印刷設定画面1200では、各設定項目を実行指示後設定画面1300に表示するか否かを選択することができる。
【0081】
プルダウンボタン1210は、各設定項目につき1つ表示されている。
図11(c)は、ユーザが操作部14を介して、プルダウンボタン1210を選択した場合に、表示部16に表示されるメニュー画面1245の一例を示す図である。メニュー画面1245には、選択したプルダウンボタン1210に対応する設定項目に設定可能な設定1250と、実行指示後設定1260と、が選択可能に表示される。実行指示後設定1260に対する選択を受け付けると、実行指示後設定フラグに第1値“ON”が設定される。
【0082】
なお、本願における、「実行指示後設定を設定する」とは、実行指示後設定1260が選択された設定項目に対応付けられた実行指示後設定フラグに、第1値“ON”を設定することを示す。
【0083】
OKボタン1240は、印刷設定の完了を指示するためのボタンであり、ユーザが操作部14を介してOKボタン1240を選択すると、表示部16に表示する画面は、印刷設定画面1200から、プレビュ画面1100に切り替わる。
【0084】
(実行指示後設定画面1300)
図11(d)は、表示部16に表示される実行指示後設定画面1300の一例を示す図である。実行指示後設定画面1300では、実行指示後設定を設定した設定項目についての設定を設定することができる。
図11の例では、印刷設定画面1200にて、設定項目”用紙サイズ”の実行指示後設定1260を選択した場合、設定項目”用紙サイズ”に対応する実行指示後設定フラグに第1値“ON”が設定され、設定項目”用紙サイズ”に設定可能な設定1320を、実行指示後設定画面1300に選択可能に表示される。いずれかの設定1250の選択を受け付けたことに応答して、選択した設定1250を、実行指示後設定を設定した設定項目についての設定情報として記憶し、記憶した設定情報に基づいた印刷機能の実行指示をMFP30に送信する。これにより、ユーザは、設定1320を選択することで、実行指示後設定を設定した所望の設定項目に対する設定と、印刷機能の実行指示の送信と、を1度に指示することができるため、ユーザにとって操作性が良い。
【0085】
また、本実施形態では、ユーザは、1つの実行指示後設定画面1200において、実行指示後設定を設定した1つの設定項目のみについての設定を設定することができる。例えば、ユーザが、印刷設定画面1200にて、設定項目”用紙サイズ”と設定項目”カラー/モノクロ”の2つの設定項目について、実行指示後設定を設定した場合について述べる。この場合、
図12に示すように、まず、実行指示後設定を設定した1つ目の設定項目である設定項目”用紙サイズ”についての設定を設定可能である実行指示後設定画面1300aが表示される。そして、ユーザが、設定項目”用紙サイズ”についての設定を設定すると、実行指示後設定を設定した2つ目の設定項目である設定項目”カラー/モノクロ”についての設定を設定する実行指示後設定画面1300bが表示される。そして、ユーザが、設定項目”カラー/モノクロ”についての設定を設定すると、印刷機能の実行指示が送信される。つまり、1の実行指示後設定画面1300につき1の設定項目のみについての設定を設定することができる。従って、ユーザは、所望の設定項目が複数ある場合でも、表示された実行指示後設定画面1300の中から所望の設定項目の各々を探すことなく、所望の設定項目の各々についての設定を行うことができる。
【0086】
(印刷アプリケーション1020の処理)
<印刷処理>
図13は印刷処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、メニュー画面(不図示)にて、通信するデバイスとしてMFP30選択され、通信が確立された後、同画面にて印刷対象データが選択されると開始する。なお、アプリ24の最初の起動後の設定には、デフォルトの設定が設定され、2度目以降は、記憶部20に保持されている前回の印刷処理の実行時の設定情報が設定される。
【0087】
CPU12は、
図11(a)に示すプレビュ画面1100を表示部16に表示する(S1000)。CPU12は、操作部14を介して、キャンセルボタン1110、印刷設定ボタン1120、印刷実行ボタン1130のいずれかの選択を受け付けるまで、処理を待機する(S1010:No,S1030:No,S1040:No)。
【0088】
CPU12は、プレビュ画面1100の表示中に、操作部14を介してキャンセルボタン1110の選択を受け付けた場合は(S1010:Yes)、印刷処理を終了し、不図示のメニュー画面に戻る。
【0089】
CPU12は、操作部14を介して、印刷設定ボタン1120の選択を受け付けた場合(S1030:Yes)、後述する、
図14に示す印刷設定画面表示処理を実行する(S1050)。
【0090】
CPU12は、操作部14を介して印刷実行ボタン1130の選択を受け付けた場合(S1040:Yes)、プレビュ画面1100を閉じて、後述する、
図15に示す実行指示後設定画面表示処理を実行する(S1060)。
【0091】
実行指示後設定画面表示処理の終了後、CPU12は、S1070に進む。S1070においてCPU12は、印刷設定画面1200および実行指示後設定画面1300にて設定された設定を示す設定情報、および印刷対象データを含めた印刷機能の実行指示を、通信部18を介してMFP30に送信する。そして、印刷処理を終了する。なお、MFP30に送信した設定情報および実行指示後設定フラグの設定は、印刷処理の終了後も保持される。
【0092】
<印刷設定画面表示処理>
図14は印刷設定画面表示処理の一例を示すフローチャートである。
【0093】
S1200においてCPU12は、設定情報に基づいて、
図11(b)に示す印刷設定画面1200を表示する。印刷処理の初回実行時であれば、設定情報には、予め記憶部20に記憶された初期設定が記憶される。二度目以降は、記憶部20に保持されている前回の印刷処理の実行時の設定情報が記憶される。
【0094】
CPU12は、操作部14を介して、プルダウンボタン1210またはOKボタン1240のいずれかの選択を受け付けるまで、処理を待機する(S1210:No,S1280:No)。
【0095】
CPU12は、プルダウンボタン1210の選択を受け付けた場合は(S1210:Yes)、S1220において選択したプルダウンボタン1210に対応する設定項目に設定可能な設定1250、および実行指示後設定1260を選択可能に表示したメニュー画面1245を表示部16に表示する(
図11(c))。CPU12は、操作部14を介して、設定1250、実行指示後設定1260のいずれかの選択を受け付けるまで、処理を待機する(S1230:No,S1240:No)。
【0096】
CPU12は、設定1250の選択を受け付けた場合には(S1130:Yes)、S1130で選択を受け付けた設定1250を、S1210で選択を受け付けたプルダウンボタン1210に対応する設定項目についての設定情報として記憶する(S1250)。そして、実行指示後設定フラグに第2値“OFF”を設定する(S1260)。一方で、実行指示後設定1260の選択を受け付けた場合には(S1240:Yes)、実行指示後設定フラグに第1値“ON”を設定する(S1270)。
【0097】
CPU12は、OKボタン1240の選択を受け付けた場合(S1280:Yes)、印刷設定画面200を閉じ、印刷設定画面表示処理を終了し、印刷処理に戻る。
【0098】
<実行指示後設定画面表示処理>
図15は実行指示後設定画面表示処理の一例を示すフローチャートである。実行指示後設定画面表示処理では、実行指示後設定フラグに第1値“ON”が設定されている設定項目に対する設定を設定できる実行指示後設定画面1300を表示する(
図11(d))。
【0099】
S1300においてCPU12は、カウンタjに1を代入する。カウンタjは複数の設定項目の中の1の設定項目を指し示すために用いる。
【0100】
S1310においてCPU12は、j番目の設定項目についての実行指示後設定フラグに第1値“ON”が設定されているか否かを判断する。S1310においてCPU12が肯定判断する場合は(S1310:Yes)、S1320へ進み、否定判断する場合は(S1310:No)、S1350へ進む。
【0101】
S1320においてCPU12は、設定項目の中のj番目の設定項目に設定可能な設定1320を選択可能に表示した実行指示後設定画面1300を表示する。例えば、設定項目のうち、設定項目”用紙サイズ”について実行指示後設定1260が選択された場合、設定項目”用紙サイズ”に設定可能な設定である「A4」、「B4」、「A5」、「B5」、「はがき」の5つの設定1320を選択可能に表示する。
【0102】
S1330においてCPU12は、実行指示後設定画面1300に表示された設定1320のいずれかが選択されたか否かを判断する。CPU12は、操作部14を介して、いずれかの設定1320が選択されるまで処理を待機する(S1330:No)。
【0103】
CPU12は、設定1020の選択を受け付けた場合(S1330:Yes)、S1330で選択を受け付けた設定1320を、j番目の設定項目についての設定情報として記憶し、j番目の設定項目について設定可能である実行指示後設定画面を閉じる(S1340)。
【0104】
S1350においてCPU12は、カウンタjが設定項目の総数より大きいか否かを判断する。S1350においてCPU12が否定判断する場合には(S1350:No)、カウンタjをインクリメントし(S1360)、S1310に戻る。一方で、S1350においてCPU12が肯定判断する場合には(S1350:Yes)、実行指示後設定画面表示処理を終了し、印刷処理に戻る。複数の設定項目について実行指示後設定された場合は、全ての設定項目が設定されるまで、実行指示後設定を設定した設定項目のうちの1つの設定項目を設定可能である実行指示後設定画面を表示する。そして、CPU12は、実行指示後設定を設定した設定項目のうち、最後の設定項目に対する設定1320が選択されたことに応答して、印刷処理のS1070を実行し、通信部18を介して印刷機能の実行指示を送信する。
【0105】
(動作例)
第2実施形態では、以下のような特徴的な動作が可能となる。
【0106】
1度目の印刷処理の実行時に、ユーザが頻繁に設定を変更する設定項目について、実行指示後設定1260を選択すると(S230:Yes)、CPU12は、実行指示後設定フラグに第1値“ON”を設定し、実行指示後設定フラグの設定は印刷処理の終了後も保持される。そのため、以降、ユーザは、プレビュ画面1100にて印刷設定ボタン1120を選択することなく、印刷実行ボタン1130を選択し、その後に表示される実行指示後設定画面1300にて、実行指示後設定を設定した所望の設定項目について設定するだけで、印刷機能の実行指示を送信させることができる。つまり、ユーザは、印刷機能の実行に必要な最低限の操作である、印刷実行ボタン1130の選択と、所望の設定項目についての設定と、を行うだけで、適切な設定で印刷機能を実行させることができる。
【0107】
(第2実施形の効果)
上記実施形態によれば、CPU12は、ユーザから、印刷機能の実行を指示するために印刷実行ボタン1130の選択を受け付けた後に、実行指示後設定画面1300を表示する。従って、ユーザから、印刷機能の実行指示を受け付けるたびに、所望の設定項目の設定を注意喚起することができるため、ユーザが、所望の設定項目の設定をし忘れることを防ぐことができる。
【0108】
上記実施形態によれば、印刷設定画面1200に表示された各設定項目に設定可能な設定1250と実行指示後設定1260とを選択可能に表示する。そして、設定1250が選択された場合、設定1250を設定として受け付け、実行指示後設定1260が選択された場合、実行指示後設定を受け付ける。従って、ユーザは、所望の設定項目について、設定と同様の操作で、実行指示後設定をすることができるため、実行指示後設定画面1300において設定したい所望の設定項目を、簡単に選択することができる。
【0109】
[変形例]
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,種々の設定項目について設定する情報処理装置は、無線通信が可能であり,デバイスを制御する機能を備えるものであればよい。PC10、あるいはPC1000としては,スマートフォン,タブレットPC等が適用可能である。また,デバイスは,複数の設定項目について設定可能な機能を備える装置であればよく,MFP30の他,コピー機,プリンタ,スキャナ,FAX装置であってもよい。
【0110】
上記実施形態では、設定570、770、1250、あるいは1320を選択することによって、選択した設定を設定情報として記憶する。これに代わり、例えば、ユーザが、操作部14を介して設定する値を直接入力し、それを設定情報として記憶する形態であってもよい。
【0111】
上記実施形態では、印刷機能の各設定項目について設定する。これに代わり、例えば、読取機能、あるいはFAX機能など、複数の設定項目について設定可能な機能を設定する形態であってもよい。
【0112】
上記実施形態では、そのつど設定650、あるいは実行指示後設定1260を選択することにより、そのつど設定、あるいは実行指示後設定を設定したが、例えば、
図16に示すような、ユーザが操作部14を介してチェックボックス1400を選択することに応答して、CPU12は、当該設定を設定してもよい。
【0113】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0114】
上記第2実施形態では、印刷設定画面1200を表示中に実行指示後設定を設定した設定項目が表示されない。これに代わり、実行指示後設定した設定項目をグレーアウトし、設定不可能にする形態であってもよい。
【0115】
[請求項との対応]
PC10およびPC1000は、情報処理装置の一例である。MFP30は、デバイスの一例である。選択された設定570および設定1250が設定情報として記憶された設定項目が、第1設定項目の一例である。そのつど設定フラグおよび実行指示後設定フラグに第1値“ON”が設定された設定項目が、第2設定項目の一例である。詳細設定画面700およびメニュー画面555、ならびに印刷設定画面1200およびメニュー画面1245は、第1設定画面の一例である。詳細設定画面700の表示指示および印刷設定ボタン1120の選択は第1の表示指示の一例である。詳細設定画面700および印刷設定画面1200を表示中に設定情報として記憶された設定770および設定1250は第1設定の一例である。そのつど設定および実行指示後設定は、所定の設定の一例である。そのつど設定画面600および実行指示後設定画面1300は、第2設定画面の一例である。そのつど設定ボタン550の選択および印刷実行ボタン1130の選択は、第2の表示指示の一例である。そのつど設定画面600および実行指示後設定画面1300を表示中に、設定情報として記憶された設定670および設定1320は、第2設定の一例である。
【0116】
S505およびS560、ならびにS1200およびS1220は、第1表示制御処理の一例である。S570およびS580、ならびにS1230およびS1250は、第1設定受付処理の一例である。S150およびS180、ならびにS1240およびS1270は、所定設定受付処理の一例である。S710およびS730、ならびにS1320は第2表示制御処理の一例である。S740およびS750、ならびにS1330およびS1340は、第2設定受付処理の一例である。S350およびS1070は送信処理の一例である。