【文献】
パソコン画面をデータ保存するスクリーンキャプチャー,Do It Ourselves! それ自分でやってみたら,[online],日本,2014年12月25日,[2021年5月14日検索],インターネット<URL:https://e-farm.org/blog-entry-293.html#2019615>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送信手段は、前記印刷指示が送信された後に、前記決定手段によって連続して領域が決定された場合は、操作者による印刷の指示操作なしに、印刷可能な印刷装置に印刷指示を送信する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な各種の実施の形態の例を説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係、ログイン等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0034】
第1の実施の形態である情報処理装置100は、画像形成装置200に対して印刷指示を行うものであって、
図1の例に示すように、表示モジュール105、操作受付モジュール110、画像形成装置決定モジュール125、通信モジュール130を有している。ここでの情報処理装置100は、特に、携帯可能な情報処理装置であって、画像形成装置200との通信は、無線通信であってもよい。具体的には、スマートフォン等が該当する。また、通信は、WiFi、可視光通信等であってもよい。つまり、情報処理装置100と画像形成装置200とは固定された関係ではなく、操作者(又は情報処理装置100)の位置によって、画像形成装置200は変わり得るものであって、複数ある場合もある。
【0035】
表示モジュール105は、操作受付モジュール110と接続されている。表示モジュール105は、画像を表示する。
また、表示モジュール105は、印刷可能な画像形成装置200が複数ある場合は、その画像形成装置200(複数)を選択可能に表示する。
さらに、表示モジュール105は、地図上に画像形成装置200を選択可能に表示するようにしてもよい。例えば、コンビニエンスストア、その他のパブリックスペースに設置されている画像形成装置200を選択できるようになる。また、臨時的にシェアできる画像形成装置200を含めてもよい。例えば、企業に設置されている画像形成装置200も表示の対象となる。ただし、印刷する時点において、画像形成装置200がシェア状態、つまり、その企業の構成員ではない一般のユーザー(操作者)も、その画像形成装置200を使用可能となっていることを条件とする。
さらに、表示モジュール105は、操作者による画像形成装置200の選択にしたがって、その画像形成装置200の機能又は稼働情報を表示するようにしてもよい。特に、パブリックスペース等にある画像形成装置200を表示した場合、その画像形成装置200を指定すると、画像形成装置200のスペック、稼動情報を表示してもよい。そして、印刷指示を指定したり、印刷の予約をしたりしてもよい。
【0036】
また、表示モジュール105は、予め定められた規則にしたがって、複数の画像形成装置200を順位付けして表示するようにしてもよい。
また、その規則として、
(1)情報処理装置100の向きにある画像形成装置200の優先度を高くする、
(2)情報処理装置100と接続状況が良好である画像形成装置200の優先度を高くする、
(3)情報処理装置100との距離が短い画像形成装置200の優先度を高くする、
(4)印刷対象の印刷終了が早い画像形成装置200の優先度を高くする、
のいずれか1つ以上を用いるようにしてもよい。
また、表示モジュール105は、情報処理装置100と画像形成装置200とを中継する中継装置298に記憶されている規則を用いるようにしてもよい。
また、表示モジュール105は、印刷可能な画像形成装置200がない場合は、警告を行うようにしてもよい。警告は、印刷可能な画像形成装置200がない旨を示す文字表示、図形表示、点滅、音声出力、振動等、又は、これらの組み合わせであってもよい。
【0037】
操作受付モジュール110は、領域決定モジュール115、印刷指示モジュール120を有しており、表示モジュール105、画像形成装置決定モジュール125と接続されている。操作受付モジュール110は、画像内の印刷対象となる領域の決定操作、印刷の指示操作を受け付ける。
【0038】
領域決定モジュール115は、表示モジュール105によって表示されている画像から印刷対象となる領域を決定する。ここで「印刷対象」として、例えば、スマートフォンのディスプレイに表示された地図等がある。印刷において拡大して印刷するようにしてもよい。ここでの拡大は、情報処理装置100の表示装置における表示よりも大きくするものである。そこで、情報処理装置100は、画像形成装置200の設定として、拡大率を予め設定するようにしてもよい。また、ここでの「決定」には、スクリーンショットの操作を含めてもよい。つまり、スクリーンショットの操作だけで、印刷対象となる領域も決定されることになる。
【0039】
印刷指示モジュール120は、領域決定モジュール115によって決定された領域内を対象とした印刷の指示操作を受け付ける。なお、ここでの「印刷の指示操作」は、明示的な操作であってもよいし、明示的な操作でなくてもよい。前者は、例えば、印刷ボタンを選択する等の操作が該当する。後者は、例えば、領域決定モジュール115により領域が決定されたこととしてもよい、つまり、この領域決定モジュール115により領域が決定されたことには、その領域の印刷指示も含まれていることになる。具体的には、情報処理装置100上で、領域の決定であるスクリーンショットの操作が行われたならば、画像形成装置200を選択し、その画像形成装置200にスクリーンショットの画像を印刷させることになる。
【0040】
画像形成装置決定モジュール125は、操作受付モジュール110、通信モジュール130と接続されている。画像形成装置決定モジュール125は、領域決定モジュール115によって決定された領域内を対象として、印刷指示モジュール120による印刷の指示操作が行われた場合に、印刷可能な画像形成装置200を決定する。ここで「印刷可能」には、通信による接続可能であることを含む。また、「印刷可能」には、通信接続以外にも、ステイプル、パンチ機能等のユーザーが求める機能が画像形成装置200に備わっていることを含めてもよい。さらに、第2の実施の形態で説明するように、印刷対象である画像に基づいて、画像形成装置200に縁なし印刷機能があることを含めてもよい。
【0041】
通信モジュール130は、画像形成装置決定モジュール125と接続されている。通信モジュール130は、画像形成装置決定モジュール125によって決定された画像形成装置200に印刷指示を送信する。
また、通信モジュール130は、印刷指示モジュール120による印刷の指示操作が行われた場合は、操作者による画像形成装置200の選択操作なしに、印刷可能な画像形成装置200に印刷指示を送信するようにしてもよい。
また、通信モジュール130は、印刷指示が送信された後に、領域決定モジュール115によって連続して領域が決定された場合は、操作者による印刷の指示操作なしに、印刷可能な画像形成装置200に印刷指示を送信するようにしてもよい。これによって、連続して印刷する場合は、印刷の指示操作も不要とすることができるようになる。つまり、領域指定だけで2回目以降は、印刷することが可能となる。また、2回目以降の印刷指示を不要とする場合は、前回の印刷指示送信から予め定められた期間以内であること、情報処理装置100が移動していないこと(すなわち、ユーザーが立ち止まって操作していること)、又は、情報処理装置100と画像形成装置200との距離が予め定められた閾値未満又は以下であることを条件としてもよい。
また、通信モジュール130は、印刷における画像形成装置200の設定が既に行われている場合は、その設定が可能な画像形成装置200に印刷指示を送信するようにしてもよい。前述したように、ステイプル、パンチ機能等のユーザーが求める機能(既に行われている画像形成装置200の設定)が画像形成装置200に備わっていることを、送信先の条件に含めてもよい。
【0042】
図2は、第1の実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
図2(a)の例に示すように、携帯情報端末であるユーザー端末290は、情報処理装置100を有している。ユーザー端末290と各画像形成装置200(画像形成装置200A、画像形成装置200B、画像形成装置200C)は、通信回線295を介して接続されている。ここでの通信回線295は、無線通信回線であり、例えば、Wi−Fi通信、光通信(赤外線通信、可視光通信等を含む)等がある。
例えば、本実施の形態である情報処理装置100を用いない場合(従来技術を用いる場合)、携帯情報端末でスクリーンショットを行って印刷指示を行うには、(1)印刷領域を指定し、(2)印刷用のアプリケーションや印刷指示を出すボタンを選択し、(3)設定画面上で印刷属性を設定したり等、印刷指示を出すまでにステップを複数経る必要がある。
情報処理装置100では、ユーザーの操作性を改善させることを目的とする。特に情報処理装置100では、どの画像形成装置200で出力するかの指示を省略可能にする。
例えば、情報処理装置100は、ユーザーの操作によって、スクリーンショットが行われたならば、そのスクリーンショットによって生成された画像(情報処理装置100の表示装置に表示されていた画像)を印刷するための印刷指示を、印刷可能な画像形成装置200に送信する。
【0043】
図2(b)の例に示す構成では、中継装置298にユーザー端末290、画像形成装置200が、通信回線を介して接続されていてもよい。一般的には、中継装置298とユーザー端末290との間は、無線通信であるが、中継装置298と画像形成装置200との間は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
この場合、ユーザー端末290と画像形成装置200は、中継装置298を介して接続されている。中継装置298は、画像形成装置200の機能、処理状況等を管理しており、それらの情報をユーザー端末290に提供してもよい。その場合、中継装置298に記憶されている規則にしたがって、画像形成装置200を順位付けしてもよい。
【0044】
図3は、第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS302では、表示モジュール105は、画像を表示する。
ステップS304では、領域決定モジュール115は、領域の設定指示を受け付ける。
ステップS306では、印刷指示モジュール120は、印刷指示を受け付けたか否かを判断し、受け付けた場合はステップS308へ進み、それ以外の場合は印刷指示を受け付けるまで待機する。
【0045】
ステップS308では、画像形成装置決定モジュール125は、印刷可能な画像形成装置200を特定する。ステップS308の詳細な処理については、
図4又は
図5の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS310では、画像形成装置決定モジュール125は、印刷可能な画像形成装置200を特定できたか否かを判断し、特定できた場合はステップS312へ進み、それ以外の場合はステップS314へ進む。
ステップS312では、通信モジュール130は、特定された画像形成装置200に印刷指示を送信する。
ステップS314では、表示モジュール105は、警告を表示する。
【0046】
図4は、第1の実施の形態(主に、画像形成装置決定モジュール125)による処理例を示すフローチャートである。
ステップS402では、通信可能な画像形成装置200を取得する。
ステップS404では、通信可能な画像形成装置200は1つか否かを判断し、1つの場合はステップS406へ進み、それ以外の場合はステップS408へ進む。
ステップS406では、通信可能な画像形成装置200を印刷可能な画像形成装置200とする。
【0047】
ステップS408では、複数の画像形成装置200を予め定められた規則に沿って順位付けする。予め定められた規則として、前述したように、(1)情報処理装置100の向きにある画像形成装置200の優先度を高くする、(2)情報処理装置100と接続状況が良好である画像形成装置200の優先度を高くする、(3)情報処理装置100との距離が短い画像形成装置200の優先度を高くする、(4)印刷対象の印刷終了が早い画像形成装置200の優先度を高くする、のいずれか1つ以上を用いる。情報処理装置100の向きは、例えば、情報処理装置100内の磁気センサー、ジャイロセンサー等を用いて、検知すればよい。情報処理装置100の位置を情報処理装置100内のGPS(Global Positioning System)を用いて計測する。画像形成装置200の位置を、その画像形成装置200から取得してもよいし、中継装置298から取得してもよい。そして、情報処理装置100の位置と向き、画像形成装置200の位置を用いて、情報処理装置100の向きにある画像形成装置200を特定すればよい。情報処理装置100と画像形成装置200の接続状況については、情報処理装置100の無線通信機能を用いて検知すればよい。情報処理装置100と画像形成装置200間の距離は、前述したように、両者の位置から算出すればよい。画像形成装置200での印刷対象の印刷終了時間は、画像形成装置200における印刷状況(印刷予約を含めてもよい)、印刷速度を取得して、印刷対象に対しての印刷終了時間を算出すればよい。
【0048】
ステップS410では、順位付けにしたがって、複数の画像形成装置200を提示する。
ステップS412では、ユーザーの選択操作を受け付ける。
ステップS414では、選択された画像形成装置200を印刷可能な画像形成装置200とする。
【0049】
図5は、第1の実施の形態(主に、画像形成装置決定モジュール125)による処理例を示すフローチャートである。
ステップS502では、通信可能な画像形成装置200を取得する。
ステップS504では、印刷の設定を取得する。前述したように、ステイプル、パンチ、縁なし印刷等の設定が該当する。
【0050】
ステップS506では、その設定が可能な画像形成装置200はあるか否かを判断し、ある場合はステップS508へ進み、それ以外の場合はステップS510へ進む。例えば、設定可能であるか否かについては、画像形成装置200に、その画像形成装置200が有している機能を問い合わせてもよいし、中継装置298に問い合わせてもよい。
ステップS508では、その設定が可能な画像形成装置200を印刷可能な画像形成装置200とする。
ステップS510では、
図4の例に示したフローチャートのステップS404〜ステップS414までの処理を行う。
【0051】
図6は、第1の実施の形態による処理例を示す説明図である。
ユーザー600は、ユーザー端末290を操作している。ユーザー端末290と画像形成装置200Aは、接続している。ユーザー端末290と画像形成装置200Bは、接続されていない。
ここで、
図7の例に示すような操作を、ユーザー600がユーザー端末290で行う。
図7(a)の例に示すように、ユーザー端末290の画面700上で、地図の画像を表示しており、ここで、スクリーンショットの操作を行う。このスクリーンショットの操作は、「印刷対象となる領域を決定する操作」に該当する。そして、印刷指示ボタン750を表示する。この印刷指示ボタン750が選択された場合が、「印刷の指示操作が行われた場合」に該当する。したがって、情報処理装置100は、印刷可能な画像形成装置200を探索する。この場合は、ユーザー端末290と画像形成装置200Aとが接続されているので、
図7(b)の例に示すような表示を行う。つまり、画面700にメッセージ領域760を表示し、そのメッセージ領域760内に「画像形成装置200Aで出力します」と表示する。この後、情報処理装置100が画像形成装置200Aに印刷指示を送信してもよいし、さらに、「はい」ボタン、「いいえ」ボタン等を表示して、ユーザー600に確認させるようにしてもよい。
【0052】
図8は、第1の実施の形態による処理例を示す説明図である。
図8は、画像形成装置200の印刷における「ステイプル設定」が既に行われている場合の処理例を示している。つまり、印刷指定前に、「ステイプル設定」が既に行われており、それ以降は「ステイプル設定」の印刷指示となる。
画像形成装置200Aは、「ステイプル機能あり」である。画像形成装置200Bは、「ステイプル機能なし」である。
【0053】
ここで、
図9の例に示すような操作を、ユーザー600がユーザー端末290で行う。
図9(a)の例に示すように、ユーザー端末290の画面700上で、地図の画像を表示しており、ここで、スクリーンショットの操作を行う。このスクリーンショットの操作は、「印刷対象となる領域を決定する操作」に該当する。そして、ステイプル加工印刷指示ボタン950を表示する。このステイプル加工印刷指示ボタン950が選択された場合が、「印刷の指示操作が行われた場合」に該当する。なお、ユーザー600は、印刷を行う場合は、予めステイプル加工印刷であることを設定しておく。
次に、情報処理装置100は、印刷可能な画像形成装置200を探索する。この場合は、ユーザー端末290と画像形成装置200Aとが接続されており、画像形成装置200Aはステイプル可能であるので、
図9(b)の例に示すような表示を行う。なお、ユーザー端末290と画像形成装置200Bとが接続されていたとしても、画像形成装置200Bは「ステイプル機能なし」であるので、印刷可能な画像形成装置200とは判断しない。そして、画面700にメッセージ領域960を表示し、そのメッセージ領域960内に「画像形成装置200Aでステイプルして出力します」と表示する。この後、情報処理装置100が画像形成装置200Aに印刷指示(ステイプル加工付き印刷指示)を送信してもよいし、さらに、「はい」ボタン、「いいえ」ボタン等を表示して、ユーザー600に確認させるようにしてもよい。
もちろんのことながら、ステイプル機能だけでなく、パンチ機能を使用する印刷、縁なし印刷等の設定が予め行われている場合は、画像形成装置200にパンチ機能を使用する印刷、縁なし印刷等が可能であるか否かを判断し、可能である画像形成装置200を選択すればよい。
【0054】
図10は、第1の実施の形態による処理例を示す説明図である。
図10は、印刷可能である画像形成装置200が複数ある場合の処理例を示している。
ユーザー端末290は、画像形成装置200Aを用いて印刷可能である。ユーザー端末290は、画像形成装置200Bを用いては印刷不可である。ユーザー端末290は、画像形成装置200Cを用いて印刷可能である。
図11、
図12の例を用いて、ユーザー端末290の画面700上の表示を説明する。
【0055】
ここで、
図11の例に示すような操作を、ユーザー600がユーザー端末290で行う。
図11(a)の例に示すように、ユーザー端末290の画面700上で、地図の画像を表示しており、ここで、スクリーンショットの操作を行う。このスクリーンショットの操作は、「印刷対象となる領域を決定する操作」に該当する。そして、メッセージ領域1110、印刷装置A指示ボタン1150、矢印ボタン1145、矢印ボタン1155を表示する。この印刷装置A指示ボタン1150が選択された場合が、「印刷の指示操作が行われた場合」に該当する。印刷可能な画像形成装置200が複数あるので、メッセージ領域1110内に「出力する機器を選択してください」と表示する。そして、画像形成装置200を選択できるように、印刷装置A指示ボタン1150の他に、矢印ボタン1145、矢印ボタン1155を表示して、矢印ボタン1145、矢印ボタン1155が選択された場合は、画像形成装置200Cの選択ボタンを表示する。
そして、印刷装置A指示ボタン1150が選択された場合、
図11(b)の例に示すように、画面700にメッセージ領域1160を表示し、そのメッセージ領域1160内に「画像形成装置200Aで出力します」と表示する。この後、情報処理装置100が画像形成装置200Aに印刷指示を送信してもよいし、さらに、「はい」ボタン、「いいえ」ボタン等を表示して、ユーザー600に確認させるようにしてもよい。
【0056】
図10の例に示した状態で、
図12の例に示すような操作を、ユーザー600がユーザー端末290で行う。
図12(a)の例に示すように、ユーザー端末290の画面700上で、地図の画像を表示しており、ここで、スクリーンショットの操作を行う。このスクリーンショットの操作は、「印刷対象となる領域を決定する操作」に該当する。そして、メッセージ領域1210、印刷装置A指示ボタン1250、印刷装置C指示ボタン1255を表示する。この印刷装置A指示ボタン1250又は印刷装置C指示ボタン1255が選択された場合が、「印刷の指示操作が行われた場合」に該当する。印刷可能な画像形成装置200が複数あるので、メッセージ領域1210内に「出力する機器を選択してください」と表示する。そして、画像形成装置200を選択できるように、印刷装置A指示ボタン1250、印刷装置C指示ボタン1255を表示する。
そして、印刷装置A指示ボタン1250が選択された場合、
図12(b)の例に示すように、画面700にメッセージ領域1260を表示し、そのメッセージ領域1260内に「画像形成装置200Aで出力します」と表示する。この後、情報処理装置100が画像形成装置200Aに印刷指示を送信してもよいし、さらに、「はい」ボタン、「いいえ」ボタン等を表示して、ユーザー600に確認させるようにしてもよい。
【0057】
図13は、第1の実施の形態による処理例を示す説明図である。
図13は、印刷可能である画像形成装置200が複数あり、優先順位を付けて画像形成装置200を表示する場合の処理例を示している。
ユーザー端末290は、画像形成装置200Aを用いて印刷可能であり、優先順位が高い。ユーザー端末290は、画像形成装置200Bを用いては印刷不可である。ユーザー端末290は、画像形成装置200Cを用いて印刷可能ではあるが、画像形成装置200Aより優先順位が低い。
【0058】
ここで、
図14の例に示すような操作を、ユーザー600がユーザー端末290で行う。
図14(a)の例に示すように、ユーザー端末290の画面700上で、地図の画像を表示しており、ここで、スクリーンショットの操作を行う。このスクリーンショットの操作は、「印刷対象となる領域を決定する操作」に該当する。そして、メッセージ領域1410、印刷装置A指示ボタン1450、矢印ボタン1445、矢印ボタン1455を表示する。ここで最初に優先順位が高い印刷装置A指示ボタン1450を表示する。つまり、優先的に表示すべきと判定された画像形成装置200Aが最初に表示される。もちろんのことながら、選択画面を省略して、最も高い優先順位である画像形成装置200Aに印刷指示を行うようにしてもよい。この印刷装置A指示ボタン1450が選択された場合が、「印刷の指示操作が行われた場合」に該当する。印刷可能な画像形成装置200が複数あるので、メッセージ領域1410内に「出力する機器を選択してください」と表示する。そして、画像形成装置200を選択できるように、印刷装置A指示ボタン1450の他に、矢印ボタン1445、矢印ボタン1455を表示して、矢印ボタン1445、矢印ボタン1455が選択された場合は、次に優先順位の高い画像形成装置200Cの選択ボタンを表示する。なお、矢印ボタン1455が選択された場合は、より優先順位の高い画像形成装置200への印刷ボタンを表示し、矢印ボタン1445が選択された場合は、より優先順位の低い画像形成装置200への印刷ボタンを表示してもよい。
そして、印刷装置A指示ボタン1450が選択された場合、
図14(b)の例に示すように、画面700にメッセージ領域1460を表示し、そのメッセージ領域1460内に「画像形成装置200Aで出力します」と表示する。この後、情報処理装置100が画像形成装置200Aに印刷指示を送信してもよいし、さらに、「はい」ボタン、「いいえ」ボタン等を表示して、ユーザー600に確認させるようにしてもよい。
【0059】
なお、印刷可能な画像形成装置200が複数ある場合は、
図14(a)の例では、矢印ボタン1455等で選択可能に表示し、
図12(a)の例では、印刷可能な画像形成装置200を並べて表示したが、
図15の例に示すように、ユーザー端末290の位置をユーザー端末290内のGPSで検知し、その位置の周囲の地図を表示し、その地図上で、画像形成装置200がある位置に、それぞれの印刷ボタンを表示するようにしてもよい。つまり、ユーザー600は、周辺の地図上で近い画像形成装置200を選択することができるようになる。
図15の例では、印刷可能な画像形成装置200が3台あり、それぞれの位置を示す印刷装置A指示ボタン1550、印刷装置B指示ボタン1560、印刷装置C指示ボタン1570を、ユーザー位置1520とともに表示してもよい。
また、印刷ボタンとして、現実の画像形成装置200の写真画像(サムネイル画像)を表示するようにしてもよい。ユーザー600は、実際に用いる画像形成装置200を識別できるようになる。
また、特に、ユーザー端末290が会社外にある場合に、ユーザー端末290の周辺の地図上を表示し、その地図上で画像形成装置200を表示することを行うようにしてもよい。ユーザー端末290を保持しているユーザー600にとって、どこに画像形成装置200があるのかがわからない場合が多いからである。そのために、会社内の範囲をユーザー端末290内に予め登録しておき、ユーザー端末290内のGPSで検知した位置が、その範囲外であるか否かを判断して、範囲外である場合は、
図15の例に示すように、ユーザー端末290の周辺の地図を表示し、その地図上で画像形成装置200を表示することを行い、範囲内である場合は、
図12(a)の例に示すような表示を行う。
【0060】
図16は、第1の実施の形態による処理例を示す説明図である。
図16は、印刷可能な画像形成装置200が1つもない場合に、警告を行う処理例を示している。
ユーザー端末290は、画像形成装置200Aを用いては印刷不可である。ユーザー端末290は、画像形成装置200Bを用いては印刷不可である。ユーザー端末290は、画像形成装置200Cを用いては印刷不可である。
【0061】
ここで、
図17の例に示すような操作を、ユーザー600がユーザー端末290で行う。
図17(a)の例に示すように、ユーザー端末290の画面700上で、地図の画像を表示しており、ここで、スクリーンショットの操作を行う。このスクリーンショットの操作は、「印刷対象となる領域を決定する操作」に該当する。そして、メッセージ領域1710を表示する。印刷可能な画像形成装置200がないので、メッセージ領域1710内に「出力可能な機器が存在しません。ネットワークや印刷設定を再確認してください」と表示する。このような文字表示の他に、図形表示、点滅、音声出力、振動等、又は、これらの組み合わせで警告を行うようにしてもよい。
そして、メッセージ領域1710が選択された場合又は予め定められた時間が経過した後に、
図17(b)の例に示すように、画面700に印刷設定領域1720を表示する。印刷設定領域1720の詳細な内容は、
図17(c)の例に示す。印刷設定領域1720は、用紙サイズ指定欄1722、印刷の向き指定欄1724、部数指定欄1726、縁なし印刷指定欄1728、ステイプル加工指定欄1730を有している。ここでは、用紙サイズ指定欄1722は「A4」が指定されており、印刷の向き指定欄1724は「縦」が指定されており、部数指定欄1726は「1部」が指定されており、縁なし印刷指定欄1728は「縁なし印刷する」が指定されており、ステイプル加工指定欄1730は「ステイプル加工する」が指定されている。印刷設定領域1720内で、設定が変更されることによって、印刷可能となる画像形成装置200が発生する可能性がある。また、通信不可である場合は、その旨の警告を行うようにしてもよい。
【0062】
図18は、第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図3の例に示したフローチャートを、
図18の例に示すようなフローチャートにしてもよい。
ステップS1802では、表示モジュール105は、画像を表示する。
ステップS1804では、領域決定モジュール115は、領域の設定指示を受け付ける。
ステップS1806では、印刷指示モジュール120は、既に印刷指示が送信されているか否かを判断し、送信されている場合はステップS1810へ進み、それ以外の場合はステップS1808へ進む。続けて印刷指示を行う可能性が高いので、2回目以降の印刷指示を省略している。なお、前回の印刷指示送信から予め定められた期間以内であること、ユーザー端末290が移動していないこと(すなわち、ユーザーが立ち止まって操作していること)、又は、ユーザー端末290と画像形成装置200(前回の印刷指示を送信した画像形成装置200)との距離が予め定められた閾値未満又は以下であることを条件としてもよい。
【0063】
ステップS1808では、印刷指示モジュール120は、印刷指示を受け付けたか否かを判断し、受け付けた場合はステップS1810へ進み、それ以外の場合は印刷指示を受け付けるまで待機する。
ステップS1810では、画像形成装置決定モジュール125は、印刷可能な画像形成装置200を特定する。ステップS1810の詳細な処理については、
図4又は
図5の例に示すフローチャートを用いて前述した。
ステップS1812では、画像形成装置決定モジュール125は、印刷可能な画像形成装置200を特定できたか否かを判断し、特定できた場合はステップS1814へ進み、それ以外の場合はステップS1816へ進む。
ステップS1814では、通信モジュール130は、特定された画像形成装置200に印刷指示を送信する。
ステップS1816では、表示モジュール105は、警告を表示する。
【0064】
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態である画像形成指示装置1900は、縁なし印刷と非縁なし印刷(いわゆる縁あり印刷)との両方ができる画像形成装置200に対して、縁なし印刷と非縁なし印刷のいずれかを指定するものであって、
図19の例に示すように、印刷データ受付モジュール1905、印刷属性設定モジュール1910、印刷指示モジュール1935を有している。なお、第1の実施の形態と同種の部位には同一符号を付し重複した説明を省略する。
例えば、縁なし印刷モード(設定)と非縁なし印刷モード(設定)が存在する場合、印刷の都度ユーザーにいずれかのモードを設定させていると作業ステップ数が多くなり、操作に手間がかかってしまう。そこで、画像形成指示装置1900は、その手間を省くために、縁なし印刷モード又は非縁なし印刷モードのいずれがより効果的な設定であるかを判断し、その判断結果にしたがってモードを優先的にセットする。
なお、第1の実施の形態では、画像形成装置200は、必ずしも、縁なし印刷と非縁なし印刷(いわゆる縁あり印刷)との両方ができるものでなくてもよい。
【0065】
印刷データ受付モジュール1905は、印刷属性設定モジュール1910の外縁検査モジュール1915と画像生成過程検知モジュール1920、印刷指示モジュール1935と接続されている。印刷データ受付モジュール1905は、画像形成装置200で印刷される印刷データを受け付けて、その印刷データを外縁検査モジュール1915、画像生成過程検知モジュール1920、印刷指示モジュール1935へ渡す。印刷データを受け付けるとは、例えば、スキャナ、カメラ等で画像を読み込むこと、ファックス等で通信回線を介して外部機器から画像を受信すること、ハードディスク(画像形成指示装置1900に内蔵されているものの他に、通信回線を介して接続されているもの等を含む)等に記憶されている画像を読み出すこと等が含まれる。印刷データは、2値画像、多値画像(カラー画像を含む)であってもよい。受け付ける印刷データは、1枚であってもよいし、複数枚であってもよい。また、印刷データの内容として、ビジネスに用いられる文書、広告宣伝用のパンフレット等であってもよい。
【0066】
印刷属性設定モジュール1910は、外縁検査モジュール1915、画像生成過程検知モジュール1920、選択モジュール1925、提示モジュール1930を有しており、印刷指示モジュール1935と接続されている。印刷属性設定モジュール1910は、画像形成装置200に印刷を行わせる場合の印刷属性を設定するものであって、主に、印刷属性として、縁なし印刷と非縁なし印刷のいずれかを設定するものである。また、印刷属性設定モジュール1910は、画像形成装置200が縁なし印刷と非縁なし印刷の両方の設定ができるか否かを判断し、できる場合は印刷属性設定モジュール1910内の各モジュールに処理を行わせ、できない場合(いずれか一方の印刷しかできない場合)は、一般の印刷装置における印刷属性の設定(例えば、印刷部数、用紙サイズ、白黒/カラー印刷等の設定)を行うようにしてもよい。
【0067】
外縁検査モジュール1915は、印刷データ受付モジュール1905、選択モジュール1925と接続されている。外縁検査モジュール1915は、印刷データ受付モジュール1905が受け付けた印刷データの外縁に、印刷すべき画像があるか否かを検査する。ここで「印刷データの外縁」とは、印刷データの周辺部であって、その印刷データを媒体に印刷した場合に、媒体の縁となる部分である。つまり、印刷データの領域とそれを印刷する媒体との位置関係で決まるものである。
なお、印刷データは、矩形と限る必要はないが、矩形である場合は、外縁とは4辺の縁部分をいう。以下では、例示として矩形を用いて説明する。具体的には、
図23の例を用いて後述する。また、媒体とは、印刷が行われるもの(印刷データを転写するもの)であって、紙、樹脂、布等があり、一般的には用紙といわれる。
【0068】
画像生成過程検知モジュール1920は、印刷データ受付モジュール1905、選択モジュール1925と接続されている。画像生成過程検知モジュール1920は、印刷データ受付モジュール1905が受け付けた印刷データの生成過程を検知する。生成過程として、印刷データがスクリーンショットによって生成されたものであること等がある。検知方法として、例えば、印刷データの属性として、画像の生成過程が含まれている場合は、その生成過程を抽出すればよい。また、印刷データの属性に限られず、その他のデータ等から抽出してもよい。例えば、印刷データを生成する装置(画像形成指示装置1900に含まれていてもよい)から、印刷データを生成する操作(例えば、タッチパネルでは指の操作、又は、マウス等のポインタの操作)から生成過程を検知してもよい。また、印刷データを生成する操作ログ(操作履歴)から生成過程を検知してもよい。
【0069】
選択モジュール1925は、外縁検査モジュール1915、画像生成過程検知モジュール1920と接続されている。選択モジュール1925は、印刷データに基づいて、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかを選択する。
また、選択モジュール1925は、印刷データの外縁の画像に基づいて、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかを選択するようにしてもよい。ここで「印刷データの外縁の画像に基づいて」として、外縁検査モジュール1915による検知結果をいう。
また、選択モジュール1925は、印刷データの外縁に画像がある場合は、縁なし印刷用の設定を選択するようにしてもよい。「印刷データの外縁に画像がある場合」とは、印刷される媒体における外縁に、印刷されるべき印刷データがある場合である。
また、選択モジュール1925は、印刷データの外縁に画像がない場合は、非縁なし印刷用の設定を選択するようにしてもよい。
また、選択モジュール1925は、縁なし印刷用の設定又は非縁なし印刷用の設定を、印刷データの縁毎に選択できるようにしてもよい。なお、印刷データが矩形である場合は、辺毎(4辺それぞれ)に選択できることになる。
また、選択モジュール1925は、印刷データの生成過程に基づいて、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかを選択するようにしてもよい。
また、選択モジュール1925は、印刷データがスクリーンショットによって生成された画像である場合は、縁なし印刷用の設定を選択するようにしてもよい。そして、印刷データがスクリーンショット以外の方法で生成された場合(例えば、文書作成プログラムによって作成された文書等である場合)は、非縁なし印刷用の設定を選択するようにしてもよい。
【0070】
提示モジュール1930は、選択モジュール1925による選択結果を提示する。選択結果として、縁なし印刷用の設定、非縁なし印刷用の設定のいずれかがある。
また、提示モジュール1930は、選択モジュール1925による選択結果を、操作者によって変更可能に提示するようにしてもよい。具体的には、操作者による変更操作として、選択モジュール1925による選択結果である縁なし印刷用の設定を非縁なし印刷用の設定に変更すること、逆に、選択モジュール1925による選択結果である非縁なし印刷用の設定を縁なし印刷用の設定に変更すること、がある。
【0071】
印刷指示モジュール1935は、印刷データ受付モジュール1905、印刷属性設定モジュール1910と接続されている。印刷指示モジュール1935は、印刷属性設定モジュール1910による印刷属性の設定にしたがって、印刷データ受付モジュール1905によって受け付けられた印刷データを画像形成装置200に印刷させるようにする印刷指示(印刷ジョブともいわれる)を生成し、その印刷指示を画像形成装置200に渡す。
また、印刷指示モジュール1935は、印刷データに対して、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定が混在する場合は、非縁なし印刷用の設定がされた縁を先頭にした画像を生成するようにしてもよい。なお、印刷データが矩形である場合は、非縁なし印刷用の設定がされた辺を先頭にした画像を生成することになる。
また、印刷指示モジュール1935は、印刷データを回転することによって、非縁なし印刷用の設定がされた縁を先頭にした画像を生成するようにしてもよい。なお、印刷データが矩形である場合は、非縁なし印刷用の設定がされた辺を先頭にした画像を生成することになる。
【0072】
図20は、第2の実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。ここで、画像形成装置200は、縁なし印刷と非縁なし印刷との両方が可能な印刷装置である。画像形成装置200については、
図31以降の図を用いて後述する。
図20(a)の例に示す画像形成装置200Aは、画像形成指示装置1900を有している。つまり、画像形成装置200の操作パネルの制御部の一部として画像形成指示装置1900を組み込んでいる場合の例を示したものである。画像形成装置200Aは、画像形成指示装置1900での印刷指示にしたがって印刷を行う。
図20(b)の例に示すユーザー端末2090は、画像形成指示装置1900を有している。画像形成装置200Bとユーザー端末2090は、通信回線を介して接続されている。ここでの通信回線は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。例えば、ユーザー端末2090は、ノートPCであってもよいし、携帯情報通信端末等であってもよい。画像形成装置200Bは、ユーザー端末2090からの印刷指示にしたがって印刷を行う。
【0073】
図21、22は、第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS2102では、印刷データ受付モジュール1905は、印刷指示を受け付ける。
ステップS2104では、印刷属性設定モジュール1910は、縁なし/あり(縁なし印刷/非縁なし印刷)の設定ができる印刷装置であるか否かを判断し、縁なし/ありの設定ができる印刷装置の場合はステップS2106へ進み、それ以外の場合はステップS2126へ進む。
ステップS2106では、外縁検査モジュール1915は、4辺のそれぞれの外縁を取得する。例えば、
図23は、第2の実施の形態による処理対象の外縁の例を示す説明図である。
図23(a)の例に示すように、印刷データ2300には、外縁2310、外縁2320、外縁2330、外縁2340がある。
図23(b)(c)の例に示すように、外縁2310、外縁2330の幅2315と、外縁2320、外縁2340の幅2325は、縁あり印刷を行う場合の縁部分の幅である。なお、
図23(b)の例では、外縁2310の幅2315と、外縁2330の幅2315は、同じとしているが、異なる値であってもよい。もちろんのことながら、
図23(c)の例では、外縁2320の幅2325と、外縁2340の幅2325は、同じとしているが、異なる値であってもよい。
【0074】
ステップS2108では、外縁検査モジュール1915は、その外縁に画像があるか否かを判断し、ある場合はステップS2110へ進み、それ以外の場合はステップS2112へ進む。
図23の例では、外縁2310、外縁2320、外縁2330、外縁2340に、印刷すべき画像があるか否かを判断すればよい。なお、外縁2310、外縁2320、外縁2330、外縁2340を、印刷される媒体における領域としてもよい。
ステップS2110では、選択モジュール1925は、その辺では縁なし印刷を設定する。
ステップS2112では、選択モジュール1925は、その辺では非縁なし印刷を設定する。
ステップS2114では、選択モジュール1925は、全ての辺を設定したか否かを判断し、設定した場合はステップS2116へ進み、それ以外の場合はステップS2108へ戻る。
【0075】
ステップS2116では、提示モジュール1930は、設定結果を提示する。例えば、
図24、又は、
図25のような提示を行う。
図24は、第2の実施の形態による画面2400の提示例を示す説明図である。全ての辺が非縁なし印刷である場合の提示例を示すものである。
画面2400には、用紙サイズ指定欄2410、印刷の向き指定欄2420、部数指定欄2430、縁なし印刷指定欄2440を表示する。縁なし印刷指定欄2440では、全ての辺が非縁なし印刷である場合であるので、「縁なし印刷する」の選択が行われていない。
図25は、第2の実施の形態による画面2400の提示例を示す説明図である。縁なし印刷の辺と非縁なし印刷の辺が混在している場合の提示例を示すものである。
画面2400には、用紙サイズ指定欄2410、印刷の向き指定欄2420、部数指定欄2430、縁なし印刷指定欄2540を表示する。縁なし印刷指定欄2540には、印刷データのサムネイル画像2550を表示する。そして、そのサムネイル画像2550は、縁なし/あり設定領域2552、縁なし/あり設定領域2554、縁なし/あり設定領域2556、縁なし/あり設定領域2558を有している。ここでは、縁なし/あり設定領域2552(上辺)は「縁なし」に設定され、縁なし/あり設定領域2554(右辺)は「縁なし」に設定され、縁なし/あり設定領域2556(下辺)は「縁あり」に設定され、縁なし/あり設定領域2558(左辺)は「縁あり」に設定されている。
【0076】
ステップS2118では、提示モジュール1930は、操作者の操作にしたがって、設定を変更する。
図24の例では、縁なし印刷指定欄2440で、ユーザーの操作によって、「縁なし印刷する」の選択を受け付けることができる。つまり、「縁あり印刷」が適切であると判断された後でも、「縁あり印刷」から「縁なし印刷」への変更が、ユーザーの操作によって行える。
図25の例では、ユーザーの操作によって、各辺について、「縁なし印刷」、「縁あり印刷」の選択変更を受け付けることができる。つまり、各辺について、「縁なし印刷」又は「縁あり印刷」が適切であると判断された後でも、各辺について、「縁あり印刷」から「縁なし印刷」、「縁なし印刷」から「縁あり印刷」への変更が、ユーザーの操作によって行える。
【0077】
ステップS2120では、印刷指示モジュール1935は、1枚の媒体において、縁なし印刷の設定と非縁なし印刷の設定が混在するか否かを判断し、混在する場合はステップS2122へ進み、それ以外の場合はステップS2126へ進む。
ステップS2122では、印刷指示モジュール1935は、非縁なし印刷の設定がされた辺が先頭であるか否かを判断し、先頭の場合はステップS2126へ進み、それ以外の場合はステップS2124へ進む。ここでの先頭とは、印刷される媒体において、先に画像が形成される辺をいう。
ステップS2124では、印刷指示モジュール1935は、非縁なし印刷の設定がされた辺が先頭になるように印刷データを回転させる。縁なし印刷が先頭となる場合は、画像の汚れ(例えば、媒体の縁をはみ出たトナーによって生じる汚れ)が媒体全体に広がってしまう可能性があるので、縁あり印刷である辺が先になるように回転を行っている。
【0078】
ステップS2126では、印刷属性設定モジュール1910は、その他の属性を設定する。
図24の例で示した用紙サイズ指定欄2410、印刷の向き指定欄2420、部数指定欄2430等に対する設定が該当する。
ステップS2128では、印刷指示モジュール1935は、画像形成装置200に印刷指示を行う。例えば、印刷指示テーブル2600を生成して、印刷ジョブとして画像形成装置200に渡す。
図26は、印刷指示テーブル2600のデータ構造例を示す説明図である。印刷指示テーブル2600は、印刷指示欄2610、印刷データ欄2620、用紙サイズ欄2630、印刷の向き欄2640、部数欄2650、縁なし印刷欄2660等を有しており、縁なし印刷欄2660は、上辺欄2662、右辺欄2664、下辺欄2666、左辺欄2668を有している。
印刷指示欄2610は、印刷指示を記憶している。印刷データ欄2620は、印刷対象である印刷データを記憶している。用紙サイズ欄2630は、印刷する用紙のサイズを記憶している。印刷の向き欄2640は、印刷の向きを記憶している。部数欄2650は、印刷する部数を記憶している。縁なし印刷欄2660は、縁なし印刷であるか否かの情報を記憶している。上辺欄2662は、上辺が縁なし印刷であるか否かの情報を記憶している。右辺欄2664は、右辺が縁なし印刷であるか否かの情報を記憶している。下辺欄2666は、下辺が縁なし印刷であるか否かの情報を記憶している。左辺欄2668は、左辺が縁なし印刷であるか否かの情報を記憶している。もちろんのことながら、辺毎でなく、用紙全体に対しての縁なし印刷であるか否かの情報(1辺でも縁なし印刷の設定がある場合は、縁なし印刷であるとの情報)を記憶するようにしてもよい。
【0079】
図27は、第2の実施の形態による処理例を示す説明図である。
PCやスマートフォン等であるユーザー端末2090の画面2700で表示している画面の一部を切り取って印刷を指示する場合、縁部まで画像があることが多い。
図27の例では、印刷指示領域2710が指定された場合、その印刷指示領域2710の縁にはそれぞれ画像があり、縁なし印刷に設定すべきである。つまり、縁なし印刷設定を優先的に設定して、印刷設定画面を出すことで、印刷指示を出すまでの操作を減らすことができる。もちろんのことながら、印刷指示領域2710の指定がなく、画面2700に表示されている画像全体を印刷対象としてもよい。
特に、印刷データがスクリーンショットによって生成された場合、このようなケース(縁部まで画像があること)が多いので、縁なし印刷設定をデフォルトにしてもよい。具体的には、
図21、
図22の例に示したフローチャートにおけるステップS2106からステップS2114までの処理の代わりに、印刷データがスクリーンショットによって生成されたか否かを判断し、スクリーンショットによって生成された場合は、縁なし印刷の設定を選択し、スクリーンショットによって生成されていない場合は、非縁なし印刷の設定を選択するようにしてもよい。
【0080】
図28は、第2の実施の形態による処理例を示す説明図である。画像形成装置200が、辺毎に「縁なし印刷」、「非縁なし印刷」ができる場合は、辺毎に「縁なし印刷の設定」、「非縁なし印刷の設定」ができるようにしてもよい。
図28の例では、画面2700に表示された画像2830に対して、印刷指示領域2810が指定された場合、その印刷指示領域2810の3辺(上辺、右辺、左辺)にはそれぞれ画像があるが、下辺には空白領域2820があり、下辺(後端)のみ縁あり印刷で、それ以外を縁なし印刷の設定として、印刷指示を出すようにする。
【0081】
図29は、第2の実施の形態による処理例を示す説明図である。
図28の例では、下辺(後端)のみ縁あり印刷で、それ以外を縁なし印刷の設定としたが、前述したように、上辺(前端)を縁なし印刷とすると、縁からはみ出したトナーによって媒体全体(特に前端部)に、汚れが発生しやすくなる。そこで、縁なし印刷と縁あり印刷の辺が混在する場合は、縁あり印刷の辺が前端になるように、印刷データを回転させる。
図29の例に示す印刷データ2900は、
図28の例に示した印刷指示領域2810内の画像2830を180度回転させたものである。したがって、印刷データ2900の上部に空白領域2820がある。これによって、上端では縁あり印刷となるため、上端の縁からはみ出したトナーは少なくとも縁なし印刷よりは少なくなり、汚れの発生を防ぐことができる。
【0082】
図30は、第2の実施の形態による処理例を示す説明図である。全辺に画像がない場合、縁あり印刷に設定する。
図30の例では、画面2700に表示された画像3030に対して、印刷指示領域3010が指定された場合、その印刷指示領域3010の全辺にはそれぞれ画像がないので(空白領域3020に囲まれているので)、縁あり印刷の設定として、印刷指示を出すようにする。
【0083】
第2の実施の形態である画像形成装置200は、印刷機能を有しており、一般的に、プリンタ、複写機、複合機(プリンタ、複写機のいずれか1つ以上の機能を有しており、スキャナ、ファックス等の複数の機能を有している画像処理装置)等が該当する。
画像形成装置200は、
図31の例に示すように、画像形成処理モジュール210、縁なし制御モジュール220を有している。そして、画像形成装置200は、縁なし印刷用の定着装置又は転写装置を取り替え可能である。なお、縁なし印刷用の定着装置だけが取り替え可能であってもよいし、縁なし印刷用の転写装置だけが取り替え可能であってもよいし、縁なし印刷用の定着装置と縁なし印刷用の転写装置の両方が取り替え可能であってもよい。縁なし印刷用の定着装置を取り替える(セット、装着)とは、縁なし印刷用ではない定着装置(一般の定着装置であって、縁あり印刷用の定着装置)を縁なし印刷用の定着装置に交換すること、その逆が該当する。そして、縁なし印刷用の転写装置を取り替えるとは、縁なし印刷用ではない転写装置(一般の転写装置であって、縁あり印刷用の転写装置)を縁なし印刷用の転写装置に交換すること、その逆が該当する。
画像形成装置200は、縁なし印刷が可能である。画像形成装置200に、縁なし印刷用の定着装置と転写装置が取り付けられている場合は、縁なし印刷を高画質で行うことができる。画像形成装置200に、縁なし印刷用の定着装置又は縁なし印刷用の転写装置のいずれか1つ以上が取り付けられていない場合であっても、縁なし印刷そのものは可能である。ただし、両者が取り付けられている場合に比較して、画質が低下し、又は、画像形成装置200の故障等の原因となり得る。また、画像形成装置200に、縁なし印刷用の定着装置、縁なし印刷用の転写装置が取り付けられているか否かについては、外部からはわかりにくい。なお、縁なし印刷用の定着装置又は縁なし印刷用の転写装置が一般の定着装置又は転写装置と異なる点の一例としては、クリーニング機構にある。
画像形成装置200は、縁なし印刷機能を利用するとの指定があった場合は、定着装置又は転写装置が縁なし印刷用であるか否かの判断をし、縁なし印刷用でない場合は、警告を行う。もちろんのことながら、ユーザーの操作によっては、警告があったにもかかわらず、縁なし印刷が行われる場合がある。
【0084】
画像形成処理モジュール210は、制御モジュール12を有しており、縁なし制御モジュール220の縁なし印刷制御モジュール225、縁なし印刷用定着装置検知モジュール230、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235と接続されている。画像形成処理モジュール210は、画像形成装置200における画像形成処理を行う。具体的には、ユーザーの操作、ユーザー端末2090等からの印刷指示にしたがって、印刷処理を行う。なお、その印刷指示に、縁なし印刷の指定が含まれている場合は、縁なし制御モジュール220に処理を行わせる。なお、縁なし印刷は、印刷される媒体の辺毎に設定可能である。したがって、縁なし印刷の設定と非縁なし印刷の設定が混在していてもよい。その場合は、縁なし印刷用の定着装置又は縁なし印刷用の転写装置を用いればよい。
制御モジュール12は、画像形成処理モジュール210の制御を行って、画像形成処理を行わせる。
なお、画像形成処理モジュール210、制御モジュール12の詳細な処理(特に、縁なし印刷処理)については、
図33〜35の例を用いて後述する。
【0085】
縁なし制御モジュール220は、縁なし印刷制御モジュール225、縁なし印刷用定着装置検知モジュール230、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235、警告モジュール240、縁なし画像形成処理モジュール245、印刷制限処理モジュール250、縁なし印刷用ソフトウェア確認モジュール255、縁なし印刷用ソフトウェア導入モジュール260、通信モジュール265を有している。縁なし制御モジュール220は、印刷指示に、縁なし印刷の指定が含まれている場合の処理を行う。
縁なし印刷制御モジュール225は、画像形成処理モジュール210、警告モジュール240、縁なし画像形成処理モジュール245、印刷制限処理モジュール250、縁なし印刷用ソフトウェア確認モジュール255と接続されている。縁なし印刷制御モジュール225は、画像形成処理モジュール210からの指示にしたがって、縁なし制御モジュール220内のモジュールの制御を行う。
縁なし印刷用定着装置検知モジュール230は、画像形成処理モジュール210、警告モジュール240と接続されている。縁なし印刷用定着装置検知モジュール230は、画像形成処理モジュール210内に縁なし印刷用定着装置があるか否かを検知する。また、縁なし印刷用定着装置として、定着装置に取り付けられているクリーナーユニットを検知するようにしてもよい。
縁なし印刷用転写装置検知モジュール235は、画像形成処理モジュール210、警告モジュール240と接続されている。縁なし印刷用転写装置検知モジュール235は、画像形成処理モジュール210内に縁なし印刷用転写装置があるか否かを検知する。また、縁なし印刷用転写装置として、転写装置に取り付けられているクリーナーユニットを検知するようにしてもよい。
縁なし印刷用定着装置検知モジュール230、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235は、例えば、縁なし印刷用定着装置、縁なし印刷用転写装置がセットされていることを示す情報(フラグ、属性情報)が予め定められた記憶領域に記憶されているか否かによって判断してもよい。この記憶領域は、定着装置、転写装置が有している記憶部内であってもよいし、画像形成装置200内の記憶部内であってもよい。また、センサーによって縁なし印刷用定着装置、縁なし印刷用転写装置がセットされているか否かを検出するようにしてもよい。センサーとして、例えば、光学的センサー、磁気的センサー、機械的スイッチ等があり、縁なし印刷用定着装置、縁なし印刷用転写装置がセットされている場合はON(又はOFF)となり、これを受け取って判断すればよい。特に、前述の記憶領域を有していない場合は、センサーによって検出するようにしてもよい。
【0086】
警告モジュール240は、縁なし印刷制御モジュール225、縁なし印刷用定着装置検知モジュール230、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235と接続されている。警告モジュール240は、縁なし印刷機能を利用する場合、定着装置又は転写装置が縁なし印刷用でないときには、警告を行う。「縁なし印刷機能を利用する場合」とは、例えば、前述したように、ユーザーの操作、ユーザー端末2090等から、縁なし印刷の指定が含まれている印刷指示を受け取った場合が該当する。「定着装置又は転写装置が縁なし印刷用でないとき」とは、例えば、縁なし印刷用定着装置検知モジュール230が、縁なし印刷用定着装置がセットされていると検知していない場合、又は、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235が、縁なし印刷用転写装置がセットされていると検知していない場合が該当する。「定着装置又は転写装置が縁なし印刷用でないとき」の組み合わせとして、「定着装置が縁なし印刷用でないとき」、「転写装置が縁なし印刷用でないとき」、「定着装置と転写装置の両方が縁なし印刷用でないとき」がある。なお、画像形成装置200そのものが、縁なし印刷用定着装置だけで(縁なし印刷用転写装置ではなく、一般用の転写装置)、高画質の縁なし印刷ができる場合は、「定着装置が縁なし印刷用でないとき」だけでよい。縁なし印刷用転写装置だけで(縁なし印刷用定着装置ではなく、一般用の定着装置)、高画質の縁なし印刷ができる場合は、「転写装置が縁なし印刷用でないとき」だけでよい。又は、画像形成装置200が、縁なし印刷用定着装置だけが取り替え可能である場合(転写装置は取り替えできない場合)、「定着装置が縁なし印刷用でないとき」だけでよい。画像形成装置200が、縁なし印刷用転写装置だけが取り替え可能である場合(定着装置は取り替えできない場合)、「転写装置が縁なし印刷用でないとき」だけでよい。
なお、警告には、液晶ディスプレイ等の表示装置への警告内容の表示の他に、3D(Dimensions)映像としての出力を含めてもよく、さらに、スピーカー等の音声出力装置への警告音(警告音声を含む)の出力、振動等、これらの組み合わせを用いてもよい。
【0087】
縁なし画像形成処理モジュール245は、縁なし印刷制御モジュール225と接続されている。縁なし画像形成処理モジュール245は、縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り付けられておらず、縁なし印刷機能の指定を受け付けた場合、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられている場合とは異なる画像形成処理を行う。「縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り付けられておらず」の判断は、前述したように、縁なし印刷用定着装置検知モジュール230、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235による検知結果を用いればよい。「縁なし印刷機能の指定を受け付けた場合」とは、例えば、前述したように、ユーザーの操作、ユーザー端末2090等から、縁なし印刷の指定が含まれている印刷指示を受け取った場合が該当する。
「異なる画像形成処理」として、縁である周辺部の画像の濃度を下げることとしてもよい。周辺部とは、用紙の4辺部分(縁から予め定められた幅の部分)であり、一般の印刷(縁あり印刷)では印刷が行われない部分である。この周辺部に印刷される画像の濃度を下げることによって、クリーニングが必要となるトナー量を少なくするものである。例えば、濃度を本来の80%等にする。また、周辺部の濃度を一様に下げるのではなく、縁に向かって濃度を下げる量を多くしてもよい。さらに4辺部分全ての濃度を下げるのではなく、用紙の搬送方向先端部の縁部だけや、用紙のサイド縁部といった4辺部分を選択的に濃度を下げるようにしてもよい。また、4辺部分の画像が、予め定められた濃度未満又は以下である場合は、濃度を下げる処理を行わないようにしてもよい。
【0088】
また、「異なる画像形成処理」として、転写装置又は定着装置のクリーニング頻度を、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置を装着した場合と比べて多く実行することとしてもよい。例えば、縁なし印刷の場合は、それぞれのクリーニング回数を増やすようにしてもよいし、また、クリーニング回数を増やすために、縁なし印刷後に画像形成せずに用紙だけを搬送する(用紙を転写装置、定着装置で処理させ、その用紙に汚れの元となる残トナーを吸着させる)ようにしてもよい。もちろん、画像形成せずの空回転ができない場合、用紙の地色に近い画像(白色用紙なら白色画像)を形成したり、透明なクリア画像を形成してクリーニング動作を行ってもよい。また、縁なし印刷した用紙のサイズよりも大きなサイズの用紙を用いるようにしてもよい。縁なし印刷は、用紙をはみ出した画像を印刷対象とすることになるからである。また、このクリーニング処理は、縁なし印刷の1枚毎に行ってもよいし、印刷ジョブ毎に行うようにしてもよい。
また、縁なし印刷が同じサイズで連続して行われる場合は、増加したクリーニング処理を行わないように制御してもよい。ただし、最後の印刷後に、増加したクリーニング処理を行う。また、次の縁なし印刷が前の縁なし印刷の用紙サイズよりも小さいサイズで行われる場合は、増加したクリーニング処理を行わないように制御してもよい。ただし、最後の印刷後に、増加したクリーニング処理を行う。逆に、次の縁なし印刷が前の縁なし印刷の用紙サイズよりも大きいサイズで行われる場合は、増加したクリーニング処理を行うように制御してもよい。
【0089】
印刷制限処理モジュール250は、縁なし印刷制御モジュール225と接続されている。印刷制限処理モジュール250は、警告モジュール240による警告が行われた場合、縁なし印刷機能の利用を制限する。この「縁なし印刷機能の利用制限」として、利用回数又はユーザーの制限としてもよい。利用回数の制限とは、予め定められた閾値より多く又は以上の「縁なし印刷機能の利用」が行われた場合は、これを許可しないように制御することである。利用回数の制限には、例えば、印刷枚数の制限、用紙サイズ毎の利用回数の制限、白黒/カラー毎の利用回数の制限等を含む。ユーザーの制限とは、予め定められたユーザーにのみ「縁なし印刷機能の利用」を許可するように制御することである。ユーザーの制限には、例えば、ユーザーID(IDentification)による特定、ユーザーのロール(役割、具体的には、グループリーダー、デザイナー等)による特定等を含む。また、利用回数とユーザーとの組み合わせによる制限としてもよい。例えば、ユーザーID毎に、利用回数の制限を設けてもよい。
【0090】
縁なし印刷用ソフトウェア確認モジュール255は、縁なし印刷制御モジュール225、縁なし印刷用ソフトウェア導入モジュール260と接続されている。縁なし印刷用ソフトウェア確認モジュール255は、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられた場合、縁なし印刷を利用可能なソフトウェア(プログラム)が導入されているか否かを確認する。前述したように、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられたか否か(又は、取り付けられている状態であるか否か)は、縁なし印刷用定着装置検知モジュール230、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235による検知結果を用いればよい。なお、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアが導入されているか否かは、そのソフトウェアが導入されていることを示す情報(フラグ、属性情報)が予め定められた記憶領域に記憶されているか否かによって判断してもよいし、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアIDをソフトウェア格納サーバー3210から取得し、そのソフトウェアIDが画像形成処理モジュール210に導入されているか否かによって判断してもよい。
縁なし印刷用ソフトウェア導入モジュール260は、縁なし印刷用ソフトウェア確認モジュール255、通信モジュール265と接続されている。縁なし印刷用ソフトウェア導入モジュール260は、縁なし印刷用ソフトウェア確認モジュール255による確認結果に応じて、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアが導入されていない場合、通信回線を介してそのソフトウェアを導入する。具体的には、画像形成装置200の機種を検索キー(場合によっては、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置の装置ID等も検索キーに含めて)として、ソフトウェア格納サーバー3210からソフトウェアを検索すればよい。
通信モジュール265は、縁なし印刷用ソフトウェア導入モジュール260と接続されている。通信モジュール265は、ソフトウェア格納サーバー3210との通信を行う。具体的には、縁なし印刷用ソフトウェア導入モジュール260の指示にしたがって、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアの要求の送信と、そのソフトウェアの受信を行う。
【0091】
図32は、第2の実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
画像形成装置200A、画像形成装置200B、ソフトウェア格納サーバー3210、ユーザー端末2090は、通信回線3290を介してそれぞれ接続されている。通信回線3290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。ユーザー端末2090は、通信機能を有するパーソナルコンピュータ(ノートPC)、携帯端末等であって、ユーザーの操作に応じて、画像形成装置200に印刷指示を行う。また、ソフトウェア格納サーバー3210による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
画像形成装置200は、ユーザー端末2090からの印刷指示を受け取って、縁なし印刷の指定が含まれている場合は、画像形成装置200内に縁なし印刷用の定着装置又は転写装置がセットされているか否かで処理を異ならせる。また、画像形成装置200は、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアを、ソフトウェア格納サーバー3210からダウンロードする。
【0092】
図33は、画像形成処理モジュール210内の概略構成図である。また、
図34は、
図33に示す画像形成処理モジュール210の二次転写が行われる位置付近の構成及び二次転写部材とクリーニング部材との間に印加されるバイアス電圧を制御する構成を示す図である。
静電電位の差による潜像に粉状のトナーを転移してトナー像を形成する画像形成装置では、潜像が形成される潜像保持部材の無端状となった周面上にトナーを付着させてトナー像が形成される。そして、形成されたトナー像が、該潜像保持部材から直接に記録媒体に転写されるか、又は潜像保持部材から一旦中間転写体に一次転写され、さらに記録媒体に二次転写される。記録媒体にトナー像を転写するための転写部材として、潜像保持部材又は中間転写体の周面と接触するように設けられ、無端状の周面が周回移動するものとなった転写ロール又は複数のロール状部材に張架された転写ベルト等が一般に用いられる。このような転写部材は、潜像保持部材又は中間転写体との対向位置である転写領域に送り込まれた記録媒体を挟み込み、記録媒体の背面に接触して記録媒体を通過させるものとなっている。そして、転写バイアス電圧の印加によって転写部材と潜像保持部材又は中間転写体との間に電界を形成し、この電界内でトナー像を記録媒体に転移させる。
【0093】
このような画像形成装置では、記録媒体の外周に余白を残してトナー像が転写される通常印刷が一般的であるが、記録媒体の全面にトナー像を転写するいわゆる縁なし印刷ができる装置が開発されている。縁なし印刷では、トナー像が記録媒体の寸法より大きな範囲に形成され、記録媒体の全面とその周囲にはみ出したトナー像が転写される。したがって、縁なし印刷が実行されると、転写領域において、記録媒体からはみ出したトナーが転写部材の周面上に転移される。
また、潜像保持部材には、トナー像を形成する領域外にもいわゆるかぶりトナーがわずかに付着する。そして、トナー像を潜像保持部材から直接に記録媒体に転写する装置では、転写位置で記録媒体と対向しない領域から上記かぶりトナーが転写部材の周面上に転移する。また、潜像保持部材から一旦中間転写体にトナー像を一次転写し、中間転写体から記録媒体に二次転写する装置では、一次転写位置でかぶりトナーが中間転写体に転写され、二次転写位置では記録媒体と対向しない領域からかぶりトナーが転写部材の周面上に転移する。
【0094】
このようにトナーが転写部材の周面に付着したままで周回すると、転写領域に送り込まれた記録媒体の背面側に付着し、記録媒体の背面を汚してしまうことになる。このため、転写部材の周面を清掃するためのクリーニング装置を設け、転写部材の周面に転移したトナーを除去する画像形成装置が、例えば特開2008−89657号公報に提案されている。
上記潜像保持部材又は中間転写体と転写部材とが対向する転写領域で、転写部材の周面に転移するトナーの量は、通常印刷が実行される場合と縁なし印刷が実行される場合とで大きく変動する。また、温度や湿度等によって変動することも考えられる。このように変動する転移トナー量に対して、転写部材の周面からトナーを充分に除去することができなければ、記録媒体の背面に汚れを生じることになる。
【0095】
画像形成処理モジュール210は、トナー像が転写された記録媒体の背面に生じる汚れを抑制する。そのために、縁なし印刷用の定着装置と転写装置がセットされている場合について説明する。
画像形成装置200は、例えば、4色のトナーを用いてカラー画像を形成する画像形成装置であり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kと、これらと対向する中間転写ベルト20とを備えている。中間転写ベルト20は、像保持体として機能するものであり、上記画像形成ユニット10のそれぞれと対向するように張架され、周面が周回駆動されるものである。この中間転写ベルト20の周回移動方向における画像形成ユニット10が対向する位置の下流側には、二次転写を行うための二次転写部材24が中間転写ベルト20と対向するように配置されている。この二次転写部材24は、転写部材として機能するものであり、二次転写部材24が中間転写ベルト20と対向する二次転写位置30にはシート収容部8から搬送路9を経て、シート状の記録媒体Pが送り込まれ、中間転写ベルト20上のトナー像が記録媒体に転写される。記録媒体の搬送経路における二次転写位置30の下流側には、トナー像が転写された記録媒体の搬送装置25及びトナー像を加熱及び加圧して記録媒体上に定着する定着装置7が設けられている。さらに下流側にはトナー像が定着された記録媒体を重ねて保持する排紙保持部(図示しない)が設けられている。
【0096】
一方、中間転写ベルト20の周回移動方向における二次転写位置30の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト20上に残留したトナーを回収する中間転写ベルト用のクリーニング装置29が設けられている。また、二次転写部材24が有する無端状の周面と対向する位置には、二次転写位置30で中間転写ベルト20から二次転写部材24に転移したトナーを回収するために、二次転写部材用の第1のクリーニング部材31及び第2のクリーニング部材32が配設されている。
【0097】
なお、画像形成装置200は、記録媒体の外周に余白を残してトナー像を形成する通常印刷モードM1と記録媒体の全面にトナー像を形成する縁なし印刷モードM2と、を含む複数の印刷モードを備えるものとなっており、これら印刷モードの切り換えは、外部装置から入力されるデータ又は操作者が操作パネル等から入力するデータに基づき制御モジュール12によって行われるものとなっている。
【0098】
上記画像形成ユニット10は、中間転写ベルト20の周回移動方向における上流側から順に、イエローのトナー像を形成する画像形成ユニット10Y、マゼンタのトナー像を形成する画像形成ユニット10M、シアンのトナー像を形成する画像形成ユニット10C、ブラックのトナー像を形成する画像形成ユニット10Kが配列されている。そして、それぞれの画像形成ユニット10は、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム1を有しており、各感光体ドラム1の周囲に、該感光体ドラム1の表面を帯電する帯電装置2と、感光体ドラム上に形成された潜像にトナーを選択的に転移させてトナー像を形成する現像装置4と、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト20上に一次転写する一次転写ロール5と、転写後の感光体ドラム上に残留したトナーを除去する感光体用のクリーニング装置6と、を備えている。また、感光体ドラム1のそれぞれについて、画像信号に基づいて像光を発生する露光装置3が設けられ、現像装置4が対向する位置の上流側で感光体ドラム1に像光を照射して静電潜像を書き込むものとなっている。
【0099】
感光体ドラム1は、金属の円筒状部材の周面に有機感光体層を積層して形成したものであり、金属部分が電気的に接地されている。また、バイアス電圧が印加されるものであってもよい。
【0100】
上記帯電装置2は、被帯電体である感光体ドラム1の周面と間隔をあけて張架された電極ワイヤを備えるものであり、この電極ワイヤと感光体ドラム1との間に電圧を印加し、コロナ放電を生じさせて感光体ドラム1の表面を帯電するものである。
第2の実施の形態では、上記のようにコロナ放電によって帯電させる装置を用いたが、固体放電器やロール形状又はブレード形状などの接触あるいは非接触帯電装置を用いることもできる。
【0101】
上記露光装置3は、画像信号に基づいて点滅するレーザー光を発生し、これをポリゴンミラーによって回転する感光体ドラム1の主走査方向(軸線方向)に走査するものである。これによりそれぞれの感光体ドラム1の表面に各色の画像に相当する静電潜像が形成される。
【0102】
上記現像装置4は、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を使用するものであり、感光体ドラム1と対向する位置に現像ロール4aを備え、回転する現像ロール4aの周面上に二成分現像剤の層が形成される。この現像ロール4aの周面から感光体ドラム1上にトナーを転移して静電潜像を可視化する。また、画像形成にともない消費されたトナーは、消費量に応じて補充されるようになっている。
第2の実施の形態では、感光体ドラム1は帯電装置2によって負極性に帯電され、露光によって帯電電位が減衰した部分に負極性に帯電したトナーを転移するものとなっている。
【0103】
上記一次転写ロール5は、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kについて感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kと対向する位置の中間転写ベルト20の背面側に配置されている。そして、一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kと感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に一次転写用のバイアス電圧が印加され、これらが対向する一次転写位置で、通過する中間転写ベルト20に感光体ドラム上のトナー像を静電的に転写するものである。
【0104】
上記感光体用のクリーニング装置6は、感光体ドラム1の周面に接触して配置されたクリーニングブレードにより、転写後の感光体ドラム1上に残留したトナーを除去するものである。
【0105】
上記中間転写ベルト20は、複数の層を重ね合わせたフィルム状の部材を無端状に形成したものである。この中間転写ベルト20は、像保持体として機能するものであり、回転駆動される駆動ロール21と、中間転写ベルト20の幅方向への偏りを調整する調整ロール22と、二次転写部材24と対向する位置に支持された対向ロール23とに張架されて、
図33中に示す矢印Aの方向に周回移動するものとなっている。
【0106】
上記対向ロール23と中間転写ベルト20を挟んで対向する位置に配置された二次転写部材24は、二次転写ロール26と、補助ロール27と、これらに張架された二次転写ベルト28とを有するものである。二次転写ベルト28は中間転写ベルト20と重ね合わされた状態で対向ロール23と二次転写ロール26との間に挟み込まれ、中間転写ベルト20が周回駆動されるのにともなって周回移動するものとなっている。また、中間転写ベルト20と二次転写ベルト28との間に記録媒体が送り込まれたときには、この記録媒体を挟み込んで搬送するものとなっている。
【0107】
上記二次転写ロール26は、金属の芯材26aの外周面上に、導電性粒子が添加されたゴム材の外周層26bを形成したものである。また、上記対向ロール23は、金属の芯材23aの外周面上に外周層23bを形成したものであり、外周層23bは単層又は複数の層から構成されるもののいずれでもよい。
上記二次転写ロール26と対向ロール23との間には、
図34に示すように、転写バイアス用の電源装置11から二次転写用のバイアス電圧が印加され、二次転写位置30に転写用の電界が形成される。
【0108】
上記定着装置7は、上記二次転写位置30でトナー像が転写された記録媒体を加熱及び加圧してトナー像を記録媒体に定着するものであり、加熱源を内蔵した加熱ロール7aと、この加熱ロール7aに圧接される加圧ロール7bとを備えている。これらの接触部にトナー像が転写された記録媒体が送り込まれ、回転駆動される加熱ロール7aと加圧ロール7bとの間で加熱及び加圧され、トナー像が記録媒体上に定着されるものとなっている。そして、加熱ロール7aと加熱ロール7bに転移したトナーを回収するために、加熱ロール7aにはクリーニング部材41aが配設され、加熱ロール7bにはクリーニング部材41bが配設されている。なお、転写装置におけるクリーニングをクリーニング部材41a、41bが行う。また、クリーニング部材41a、41bは、ロール、ブレードであってもよい。
【0109】
上記中間転写ベルト用のクリーニング装置29は、二次転写位置30で記録媒体に転写した後に残留するトナーを中間転写ベルト20の周面から除去するものとなっており、中間転写ベルト20の周面に接触するクリーニングブレードを備えている。このクリーニングブレードにより、中間転写ベルト20の周面上に付着しているトナーを掻き落とすように除去するものである。
【0110】
上記第1のクリーニング部材31及び第2のクリーニング部材32は、二次転写ベルト28の周面と接触するように配置されている。それぞれのクリーニング部材31、32は、金属からなる回転軸の周囲に放射状にブラシ毛を取り付けたものであり、ブラシ毛は導電性を付与するための粒子を混入した樹脂材料によって形成されている。そして、回転軸からブラシ毛に電圧を印加し、ブラシ毛と二次転写ロール26との間に電界を形成するものとなっている。つまり、二次転写ベルト28の周回移動方向における上流側で接触する第1のクリーニング部材31と電気的に接地された二次転写ロール26との間には、第1のクリーニング用バイアス電源33からクリーニング用のバイアス電圧が印加され、第1のクリーニング部材31に正極性側の電位を付与するものとなっている。また、下流側で接触する第2のクリーニング部材32と二次転写ロール26との間には第2のクリーニング用バイアス電源35から第2のクリーニング部材32の電位が負極性側となるようにクリーニング用のバイアス電圧が印加される。したがって、正極性側となるようにバイアス電圧が印加された第1のクリーニング部材31によって、主に負極性に帯電したトナーを二次転写ベルト28の周面から除去し、負極性の電圧が印加された第2のクリーニング部材32によって、主に正極性に帯電したトナーを除去するものとなる。
なお、
図34中に示す符号36、37は、第1のクリーニング部材31及び第2のクリーニング部材32のブラシ毛に接触して、二次転写ベルト28の周面から吸着したトナーを払い落とすための払い落とし部材を示すものである。
【0111】
上記第1のクリーニング部材31は、クリーニング部材として機能するものであり、この第1のクリーニング部材31にクリーニング用のバイアス電圧を印加する第1のクリーニング用バイアス電源33がクリーニングバイアス印加手段として機能するものとなっている。そして、第1のクリーニング用バイアス電源33から第1のクリーニング部材に印加する電圧が制御モジュール12によって制御される。
【0112】
上記制御モジュール12は、画像形成装置200が有する複数の印刷モードの中から選択された印刷モードに切り換えるためのモード切り換えモジュール13を備える他に、上記第1のクリーニング部材31に印加するクリーニング用のバイアス電圧を制御するクリーニングバイアス制御モジュール14を備えている。そして、この制御モジュール12には画像形成装置200が記録媒体上に画像を形成する動作を制御する機能を備えるものとなっている。
【0113】
上記モード切り換えモジュール13は、印刷モード切り換え手段として機能するものであり、外部装置から入力される情報又は操作者が操作パネル等を用いて入力する情報に基づいて、通常印刷モードM1又は縁なし印刷モードM2等の複数の印刷モードから1つの印刷モードを選択し、各モードにしたがって画像が形成されるように制御を切り換えるものとなっている。
【0114】
上記クリーニングバイアス制御モジュール14は、バイアス電圧制御手段として機能するものであり、上記モード切り換えモジュール13において切り換えられた印刷モードに基づいて、第1のクリーニング用バイアス電源33から第1のクリーニング部材31に印加される電圧値を制御する。つまり、通常印刷モードM1に切り換えられたときには第1のバイアス電圧値V1が、縁なし印刷モードM2に切り換えられたときには第2のバイアス電圧値V2が印加されるように第1のクリーニング用バイアス電源33の電圧調整部34を動作させるものとなっている。
【0115】
上記第1のバイアス電圧値V1及び第2のバイアス電圧値V2は、予め設定されて記憶モジュール15に記憶されており、縁なし印刷モードM2が実行されるときに印加される第2のバイアス電圧値V2は、通常印刷モードM1が実行されるときに印加される第1のバイアス電圧値V1より、二次転写ロール26と第1のクリーニング部材31との間の電位差を大きくするように設定されている。
第2の実施の形態では、第1のバイアス電圧値V1及び第2のバイアス電圧値V2は予め設定された一定値となっているが、実行される印刷モードに加えて温度又は湿度等の環境条件及びその他の条件等に基づいてバイアス電圧値を制御するものであってもよい。ただし、環境条件等が同じであるときには縁なし印刷モードM2時の第2のバイアス電圧値V2は、通常印刷モードM1時の第1のバイアス電圧値V1よりも電位差が大きくなるように制御される。
【0116】
画像形成装置200は、次のように動作する。
4つの感光体ドラム1上にそれぞれ静電潜像が形成され、現像装置4からトナーが転移されてトナー像が形成される。これらのトナー像は一次転写ロール5との対向位置で中間転写ベルト20上に転写され、中間転写ベルト20上で重ね合わされてカラーのトナー像が形成される。このトナー像は中間転写ベルト20の周回移動によって二次転写位置30に搬送され、中間転写ベルト20から記録媒体Pに転写される。
このような画像形成動作が通常印刷モードM1で実行される場合は、トナー像は記録媒体の寸法より小さい領域に形成され、二次転写位置30において記録媒体の外周部に余白を残すように転写される。中間転写ベルト20上のトナー像が保持される範囲外の部分、例えば画像が保持される領域と次の画像が保持される領域と間の非画像領域には、わずかのいわゆるかぶりトナーが付着していることが多く、二次転写位置30で記録媒体と対向しない領域に付着しているトナーは、二次転写位置30で二次転写ベルト28上に転移する。二次転写ベルト28は周回移動して、第1のバイアス電圧値V1が印加された第1のクリーニング部材31との対向位置及び第2のクリーニング部材32との対向位置を通過し、一部はこれらのクリーニング部材31、32によって除去される。また、一部はクリーニング部材31、32によって除去されず、二次転写ベルト28上に残留するが、非画像領域に付着しているトナー量は少なく、直ちに記録媒体の背面に汚れが生じることはない。
【0117】
一方、縁なし印刷モードM2で画像形成が行われる場合には、トナー像が記録媒体の寸法より大きい範囲に形成され、二次転写位置30で記録媒体に転写されるときに、記録媒体の外周縁から外側にはみ出し、はみ出したトナーが二次転写ベルト28に転移される。このときに二次転写ベルト28に付着するトナー量は通常印刷モード時のかぶりトナーよりも著しく多くなっている。また、非画像領域からは、通常印刷モードM1の実行時と同様にかぶりトナーが二次転写ベルト28に付着する。そして、二次転写ベルト28は周回移動して、第1のクリーニング部材31及び第2のクリーニング部材32との対向位置を通過し、一部はこれらのクリーニング部材31、32によって除去される。このとき、第1のクリーニング部材31には、二次転写ロール26との間の電位差が第1のバイアス電圧値V1の印加時より大きくなる第2のバイアス電圧値V2が印加され、第1のクリーニング部材31が正極性側となっているので、二次転写ベルト28上に付着した負帯電の多量のトナーは、主に第1のクリーニング部材31によって除去される。なお、定着装置におけるクリーニングをクリーニング部材31、32が行う。また、クリーニング部材31、32は、ブラシ、ロール、ブレードであってもよい。
【0118】
縁なし印刷モードM2が実行される場合において、二次転写位置30を通過する記録媒体の外周縁からはみ出して二次転写ベルト28に付着したトナーは、1回のクリーニング動作により除去されなければ記録媒体の背面に付着してトナー汚れを生じさせる虞がある。
図35は、縁なし印刷において、記録媒体からはみ出して形成されたトナー像により記録媒体の背面に汚れが生じる状態を説明する図である。
図35(a)に示すように、縁なし印刷モードM2が実行されると、記録媒体Pを挟み込んでトナー像を転写する二次転写位置30では、中間転写ベルト20上に保持されたトナー像T1が記録媒体Pの寸法より大きく、先端側で記録媒体Pの先端縁より前方側にはみ出す。この部分が二次転写位置30を通過するときに、
図35(b)に示すように、二次転写ベルト28上に転写される。そして、二次転写ベルト28の周回駆動にともなって第1のクリーニング部材31及び第2のクリーニング部材32との対向位置を通過するが、これらのクリーニング部材31、32により除去しきれないトナーが残留した場合、この残留したトナーT2は再度二次転写位置30に到達する。二次転写ベルト28の周長が記録媒体Pの搬送方向の長さよりも短く形成されていると、
図35(c)に示すように、残留したトナーT2が二次転写位置30に達したときにはまだ記録媒体Pの搬送方向における後方部が二次転写位置30にあり、記録媒体Pの背面に残留トナーT2が付着してしまう。
【0119】
したがって、縁なし印刷モードM2の場合において、記録媒体Pの先端からはみ出して二次転写ベルト28に付着したトナーT2は、第1のクリーニング部材31及び第2のクリーニング部材32との対向位置を一回通過するだけで、記録媒体Pの背面のトナー汚れを許容できる程度に除去する必要がある。
【0120】
図36は、第2の実施の形態(特に、縁なし制御モジュール220)による処理例を示すフローチャートである。
ステップS3602では、縁なし印刷制御モジュール225は、縁なし印刷の指定があるか否かを判断し、縁なし印刷指定の場合はステップS3604へ進み、それ以外の場合はステップS3614へ進む。
ステップS3604では、縁なし印刷用定着装置検知モジュール230は、縁なし印刷用定着装置が取り付けられていることを検知する。
ステップS3606では、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235は、縁なし印刷用転写装置が取り付けられていることを検知する。
【0121】
ステップS3608では、警告モジュール240は、縁なし印刷用定着装置と縁なし印刷用転写装置の両方が取り付けられているか否かを判断し、両方が取り付けられている場合はステップS3616へ進み、それ以外の場合はステップS3610へ進む。
ステップS3610では、警告モジュール240は、警告処理を行う。
ステップS3612では、縁なし印刷制限処理を行う。ステップS3612の詳細な処理については、
図38の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS3614では、画像形成処理モジュール210は、通常処理を行う。例えば、縁あり印刷処理を行う。
ステップS3616では、画像形成処理モジュール210は、前述した縁なし印刷通常処理を行う。
【0122】
図37は、第2の実施の形態による処理例を示す説明図である。特に、
図36の例で示したフローチャート内のステップS3610の処理例を示す。
図37(a)の例では、画面3700に「現在、取り付けられている転写装置は、縁なし印刷用のものではありません。取り替えてください。」と表示し、はいボタン3710、いいえボタン3720を選択可能に表示する。そして、ユーザーによって、はいボタン3710が選択された場合は、処理A3772を行い、いいえボタン3720が選択された場合は、
図37(b)の例に示す表示を行う。
処理A3772として、「取り替えて問題がなければ、エラー表示されない。あるいは、利用可になった旨を表示して、縁なし印刷の機能を利用可にする。」の処理を行う。
図36の例で示したフローチャートで示すと、ステップS3608で「Y」となる判断の後、ステップS3616の処理を行う。
【0123】
図37(b)の例では、画面3700に「故障や画質の低下の危険性がありますが、そのまま機能を利用しますか?」と表示し、はいボタン3730、いいえボタン3740を選択可能に表示する。そして、ユーザーによって、はいボタン3730が選択された場合は処理B3774を行い、いいえボタン3740が選択された場合は処理C3776を行う。
処理B3774として、「縁なし印刷の機能を限定的に解除する。限定的として、例えば、今回のジョブ、又は、そのユーザーのみに縁なし印刷を許可することがある。そして、今回のジョブ又はそのユーザーの操作による印刷処理が終われば、また、利用不可の状態にする。」の処理を行う。
図36の例で示したフローチャートで示すと、ステップS3612の処理を行う。
処理C3776として、「ホーム画面に戻る。又は、再度、警告画面を表示する。」の処理を行う。
なお、縁なし印刷用の定着装置、縁なし印刷用の転写装置のいずれか一方がセットされている場合(他方はセットされていない場合)は、限定的に解除(縁なし印刷を許可)し、両方がセットされていない場合は、縁なし印刷を禁止するようにしてもよい。
図38は、第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS3802では、縁なし印刷の枚数の累計を算出する。前述したように、ユーザー毎、用紙サイズ毎等に枚数の累計を算出してもよい。例えば、縁なし印刷ログテーブル3900を用いて、算出してもよい。
図39は、縁なし印刷ログテーブル3900のデータ構造例を示す説明図である。縁なし印刷ログテーブル3900は、日時欄3910、縁なし印刷枚数欄3920、用紙サイズ欄3930、白黒/カラー欄3940、ユーザー欄3950を有しており、縁なし印刷用の定着装置又は縁なし印刷用の転写装置がセットされていない状態での縁なし印刷の履歴(ログ)を記憶している。縁なし印刷枚数欄3920は、上辺欄3922、右辺欄3924、下辺欄3926、左辺欄3928を有している。日時欄3910は、縁なし印刷を行った日時を記憶している。縁なし印刷枚数欄3920は、その縁なし印刷の枚数を記憶している。上辺欄3922は、上辺の縁なし印刷の枚数を記憶している。右辺欄3924は、右辺の縁なし印刷の枚数を記憶している。下辺欄3926は、下辺の縁なし印刷の枚数を記憶している。左辺欄3928は、左辺の縁なし印刷の枚数を記憶している。もちろんのことながら、辺毎でなく、用紙全体に対しての縁なし印刷の枚数(1辺でも縁なし印刷を行った場合は、縁なし印刷であるとして計数した枚数)を記憶するようにしてもよい。用紙サイズ欄3930は、その縁なし印刷での用紙サイズを記憶している。白黒/カラー欄3940は、その縁なし印刷は白黒印刷であるか、カラー印刷であるかを示す情報を記憶している。ユーザー欄3950は、その縁なし印刷を行ったユーザー(ユーザーID)を記憶している。
【0124】
ステップS3804では、縁なし印刷指定の枚数を抽出する。なお、この処理は、辺毎に枚数を計数してもよい。
ステップS3806では、縁なし印刷の許可枚数を超えているか否かを判断し、超えている場合はステップS3808へ進み、それ以外の場合はステップS3810へ進む。その画像形成装置200で、予め設定されている枚数(縁なし印刷用の定着装置又は縁なし印刷用の転写装置がセットされていない状態での縁なし印刷できる枚数)を閾値とする。なお、この処理は、辺毎に判断してもよい。
【0125】
ステップS3808では、不許可処理を行う。例えば、縁なし印刷はできない旨の表示を行う。
ステップS3810では、ユーザー毎の縁なし印刷の許可枚数を超えているか否かを判断し、超えている場合はステップS3808へ進み、それ以外の場合はステップS3812へ進む。例えば、ユーザー別許可枚数テーブル4000を用いて、許可枚数を決定してもよい。
図40は、ユーザー別許可枚数テーブル4000のデータ構造例を示す説明図である。ユーザー別許可枚数テーブル4000は、ユーザー欄4010、縁なし印刷許可枚数欄4020を有している。ユーザー欄4010は、ユーザーを記憶している。縁なし印刷許可枚数欄4020は、そのユーザーにおける縁なし印刷の許可枚数を記憶している。この例は、ユーザー毎に許可枚数を設定しているが、用紙サイズ毎等に応じて許可枚数を設定してもよい。
なお、辺毎に縁なし印刷の指定ができる場合は、縁なし印刷許可枚数欄4020は、縁なし印刷可能な辺数としてもよい。さらに、上辺、右辺、下辺、左辺毎に縁なし印刷の可能な辺数としてもよい。そして、ステップS3810の処理は、辺毎に判断してもよい。
ステップS3812では、縁なし印刷用画像形成処理を行う。ステップS3812の詳細な処理については、
図41の例に示すフローチャートを用いて後述する。
【0126】
図41は、第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS4102では、縁なし印刷用画像の画像生成処理を行う。ステップS4102の詳細な処理については、
図42の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS4104では、縁なし印刷用印刷処理を行う。ステップS4104の詳細な処理については、
図43の例に示すフローチャートを用いて後述する。
【0127】
図42は、第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS4202では、周辺部分の特定処理を行う。例えば、予め定められた領域(縁から予め定められた幅の部分)を特定する。
ステップS4204では、濃度変更処理を行う。例えば、周辺部の濃度を一様に下げるのではなく、縁に向かって濃度を下げる量を多くしてもよい。
【0128】
図43は、第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS4302では、転写装置が取り付けられていないか否かを判断し、取り付けられていない場合はステップS4304へ進み、それ以外の場合はステップS4306へ進む。
ステップS4304では、転写装置のクリーニング回数を設定する。
ステップS4306では、定着装置が取り付けられていないか否かを判断し、取り付けられていない場合はステップS4308へ進み、それ以外の場合はステップS4310へ進む。
ステップS4308では、定着装置のクリーニング回数を設定する。
ステップS4310では、縁なし印刷の処理を行う。
【0129】
第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせてもよい。例えば、画像形成装置200の印刷における設定として、縁なし印刷を含めてもよいし、また、縁なし印刷をするか否かの判断を第2の実施の形態を用いて判断するようにしてもよい。具体的には、以下のようにしてもよい。
画像を表示する表示モジュールと、
前記表示モジュールによって表示されている画像から印刷対象となる領域を決定する決定モジュールと、
前記領域内の印刷データに基づいて、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかを選択する選択モジュールと、
前記選択モジュールによって選択された設定の印刷指示であって、前記領域内を対象とした印刷の指示操作が行われた場合に、印刷可能な印刷装置に該印刷指示を送信する送信モジュール
を有する情報処理装置。
【0130】
図44を参照して、本実施の形態の情報処理装置100、画像形成装置200、画像形成指示装置1900のハードウェア構成例について説明する。
図44に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等によって構成されるものであり、スキャナ等のデータ読み取り部4417と、プリンタ等のデータ出力部4418を備えたハードウェア構成例を示している。
【0131】
CPU(Central Processing Unit)4401は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、表示モジュール105、操作受付モジュール110、画像形成装置決定モジュール125、通信モジュール130、印刷データ受付モジュール1905、印刷属性設定モジュール1910、外縁検査モジュール1915、画像生成過程検知モジュール1920、選択モジュール1925、提示モジュール1930、印刷指示モジュール1935、制御モジュール12、縁なし印刷制御モジュール225、縁なし印刷用定着装置検知モジュール230、縁なし印刷用転写装置検知モジュール235、警告モジュール240、縁なし画像形成処理モジュール245、印刷制限処理モジュール250、縁なし印刷用ソフトウェア確認モジュール255、縁なし印刷用ソフトウェア導入モジュール260、通信モジュール265等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
【0132】
ROM(Read Only Memory)4402は、CPU4401が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)4403は、CPU4401の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス4404により相互に接続されている。
【0133】
ホストバス4404は、ブリッジ4405を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バス4406に接続されている。
【0134】
キーボード4408、マウス等のポインティングデバイス4409は、操作者により操作されるデバイスである。ディスプレイ4410は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)等があり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。また、ポインティングデバイス4409とディスプレイ4410の両方の機能を備えているタッチスクリーン等であってもよい。その場合、キーボードの機能の実現について、キーボード4408のように物理的に接続しなくても、画面(タッチスクリーン)上にソフトウェアでキーボード(いわゆるソフトウェアキーボード、スクリーンキーボード等ともいわれる)を描画して、キーボードの機能を実現するようにしてもよい。
【0135】
HDD(Hard Disk Drive)4411は、ハードディスク(フラッシュ・メモリ等であってもよい)を内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU4401によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクには、印刷データ、印刷指示テーブル2600、縁なし印刷ログテーブル3900、ユーザー別許可枚数テーブル4000等が格納される。さらに、その他の各種データ、各種コンピュータ・プログラム等が格納される。
【0136】
ドライブ4412は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体4413に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース4407、外部バス4406、ブリッジ4405、及びホストバス4404を介して接続されているRAM4403に供給する。なお、リムーバブル記録媒体4413も、データ記録領域として利用可能である。
【0137】
接続ポート4414は、外部接続機器4415を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート4414は、インタフェース4407、及び外部バス4406、ブリッジ4405、ホストバス4404等を介してCPU4401等に接続されている。通信部4416は、通信回線に接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部4417は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部4418は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
【0138】
なお、
図44に示す情報処理装置100、画像形成装置200、画像形成指示装置1900のハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、
図44に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに
図44に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機などに組み込まれていてもよい。
【0139】
なお、前述の実施の形態においては、4色のトナーを用いたカラー画像を形成する例を示したが、白黒印刷の画像形成装置であってもよいし、3色又は5色以上のトナーを用いたカラー画像を形成する画像形成装置であってもよい。
また、複数の感光体ドラムを用いる例を示したが、1本の感光体ドラム上で画像を形成するようにしてもよい。
【0140】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【0141】
また、本実施の形態は、以下の画像形成装置と組み合わせてもよい。
(a)トナー像を保持する像保持体と、
周回移動する無端状の周面が前記像保持体と対向するように配置され、前記像保持体との間を通過する記録媒体に前記トナー像を転写する電界が、前記像保持体との間に形成される転写部材と、
前記転写部材の周面に接触するように配置され、該転写部材の表面に付着したトナーを除去するクリーニング部材と、
前記クリーニング部材と前記転写部材との間にクリーニング用のバイアス電圧を印加するクリーニングバイアス印加手段と、
前記トナー像が、記録媒体の全面に転写される縁なし印刷モードと、記録媒体の外周部に余白を残して転写される通常印刷モードと、を含む複数の印刷モードからいずれかを選択して切り換える印刷モード切り換え手段と、
前記クリーニングバイアス印加手段により印加される前記クリーニング用のバイアス電圧を、前記通常印刷モード時には第1のバイアス電圧値とし、前記縁なし印刷モード時には、前記クリーニング部材と前記転写部材との間の電位差を前記第1のバイアス電圧値の印加時より大きくする第2のバイアス電圧値とするように制御するバイアス電圧制御手段と、を有し、
前記縁なし印刷モードによる画像の形成が連続して実行されるときには、予め定められた条件となるまで複数枚の縁なし画像を形成した後、前記クリーニング部材と前記転写部材との間に印加されている前記第2のバイアス電圧値を前記第1のバイアス電圧値に切り換え、該第1のバイアス電圧値が印加された状態で前記転写部材の周面を周回駆動するように設定されていることを特徴とする画像形成装置。
【0142】
(b)前記縁なし印刷モードによる画像の形成が連続して実行されるときには、前記第2のバイアス電圧値を前記第1のバイアス電圧値に切り換え、該第1のバイアス電圧値が印加された状態で前記転写部材の周面を周回駆動した後に、前記第2のバイアス電圧値に切り換えて前記縁なし印刷モードによる画像の形成を再開するように設定されていることを特徴とする(a)項に記載の画像形成装置。
【0143】
以下の効果を有している。
(a)項の画像形成装置では、本構成を備えていない装置と比較して、縁なし印刷モードで画像形成を連続して行う場合も、トナー像が転写された記録媒体の背面がトナーで汚れることを抑制することができる。
【0144】
(b)項の画像形成装置では、本構成を備えていない装置と比較して、縁なし印刷モードで画像形成を連続して行う場合も、トナー像が転写された記録媒体の背面がトナーで汚れることを抑制することができる。
【0145】
また、前述の実施の形態は以下のように把握してもよい。
[A1]縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り替え可能であって、縁なし印刷機能を利用する場合、前記定着装置又は転写装置が縁なし印刷用でないときには、警告を行う警告手段
を有する画像形成装置。
【0146】
[A2]前記警告が行われた場合、縁なし印刷機能の利用を制限する
[A1]に記載の画像形成装置。
【0147】
[A3]前記縁なし印刷機能の利用制限は、利用回数又はユーザーの制限である
[A2]に記載の画像形成装置。
【0148】
[A4]縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り付けられておらず、縁なし印刷機能の指定を受け付けた場合、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられている場合とは異なる画像形成処理を行う画像形成処理手段
を有する画像形成装置。
【0149】
[A5]前記異なる画像形成処理は、縁である周辺部の画像の濃度を下げることである
[A4]に記載の画像形成装置。
【0150】
[A6]前記異なる画像形成処理は、前記転写装置又は前記定着装置のクリーニング頻度を、前記縁なし印刷用の定着装置及び転写装置を装着した場合と比べて多く実行することである
[A4]に記載の画像形成装置。
【0151】
[A7]縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられた場合、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアが導入されているか否かを確認する確認手段
をさらに有することを特徴とする[A1]から[A6]のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【0152】
[A8]前記縁なし印刷を利用可能なソフトウェアが導入されていない場合、通信回線を介して当該ソフトウェアを導入する導入手段
をさらに有する[A7]に記載の画像形成装置。
【0153】
[A9]画像形成装置内のコンピュータを、
縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り替え可能であって、縁なし印刷機能を利用する場合、前記定着装置又は転写装置が縁なし印刷用でないときには、警告を行う警告手段
として機能させる情報処理プログラム。
【0154】
[A10]画像形成装置内のコンピュータを、
縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り付けられておらず、縁なし印刷機能の指定を受け付けた場合、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられている場合とは異なる画像形成処理を行う画像形成処理手段
として機能させる情報処理プログラム。
【0155】
そして、前述の発明は、以下の効果を有する。
[A1]の画像形成装置によれば、縁なし印刷に適した転写装置、定着装置が取り付けられていない場合は、ユーザーに知らせることができる。
【0156】
[A2]の画像形成装置によれば、縁なし印刷用でない定着装置又は転写装置である場合に、縁なし印刷機能の利用を制限することができる。
【0157】
[A3]の画像形成装置によれば、利用回数又はユーザーにしたがって、縁なし印刷の利用を制限できる。
【0158】
[A4]の画像形成装置によれば、縁なし印刷を行うことによる画質の低下、故障等を防ぐことができる。
【0159】
[A5]の画像形成装置によれば、クリーニングの負荷を減らすことができる。
【0160】
[A6]の画像形成装置によれば、縁なし印刷によるクリーニング漏れを減少させることができる。
【0161】
[A7]の画像形成装置によれば、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられたにもかかわらず、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアが導入されていないことを防ぐことができるようになる。
【0162】
[A8]の画像形成装置によれば、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられた場合、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアを導入することができる。
【0163】
[A9]の情報処理プログラムによれば、縁なし印刷に適した転写装置、定着装置が取り付けられていない場合は、ユーザーに知らせることができる。
【0164】
[A10]の情報処理プログラムによれば、縁なし印刷を行うことによる画質の低下、故障等を防ぐことができる。
【0165】
また、前述の実施の形態は以下のように把握してもよい。
[B1]縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り替え可能であって、縁なし印刷機能を利用する場合、前記定着装置又は転写装置が縁なし印刷用でないときには、警告を行う警告手段
を有し、
前記警告が行われた場合、縁なし印刷機能の利用回数又はユーザーの利用制限を行う
画像形成装置。
【0166】
[B2]縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り付けられておらず、縁なし印刷機能の指定を受け付けた場合、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられている場合とは異なる画像形成処理を行う画像形成処理手段
を有する画像形成装置。
【0167】
[B3]前記異なる画像形成処理は、縁である周辺部の画像の濃度を下げることである
[B2]に記載の画像形成装置。
【0168】
[B4]前記異なる画像形成処理は、前記転写装置又は前記定着装置のクリーニング頻度を、前記縁なし印刷用の定着装置及び転写装置を装着した場合と比べて多く実行することである
[B2]に記載の画像形成装置。
【0169】
[B5]縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられた場合、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアが導入されているか否かを確認する確認手段
をさらに有することを特徴とする[B1]から[B4]のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【0170】
[B6]前記縁なし印刷を利用可能なソフトウェアが導入されていない場合、通信回線を介して当該ソフトウェアを導入する導入手段
をさらに有する[B5]に記載の画像形成装置。
【0171】
[B7]画像形成装置内のコンピュータを、
縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り替え可能であって、縁なし印刷機能を利用する場合、前記定着装置又は転写装置が縁なし印刷用でないときには、警告を行う警告手段
として機能させ、
前記警告が行われた場合、縁なし印刷機能の利用回数又はユーザーの利用制限を行う
情報処理プログラム。
【0172】
[B8]画像形成装置内のコンピュータを、
縁なし印刷用の定着装置又は転写装置が取り付けられておらず、縁なし印刷機能の指定を受け付けた場合、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられている場合とは異なる画像形成処理を行う画像形成処理手段
として機能させる情報処理プログラム。
【0173】
そして、前述の発明は、以下の効果を有する。
[B1]の画像形成装置によれば、縁なし印刷に適した転写装置、定着装置が取り付けられていない場合は、ユーザーに知らせることができる。そして、利用回数又はユーザーにしたがって、縁なし印刷の利用を制限できる。
【0174】
[B2]の画像形成装置によれば、縁なし印刷を行うことによる画質の低下、故障等を防ぐことができる。
【0175】
[B3]の画像形成装置によれば、クリーニングの負荷を減らすことができる。
【0176】
[B4]の画像形成装置によれば、縁なし印刷によるクリーニング漏れを減少させることができる。
【0177】
[B5]の画像形成装置によれば、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられたにもかかわらず、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアが導入されていないことを防ぐことができるようになる。
【0178】
[B6]の画像形成装置によれば、縁なし印刷用の定着装置及び転写装置が取り付けられた場合、縁なし印刷を利用可能なソフトウェアを導入することができる。
【0179】
[B7]の情報処理プログラムによれば、縁なし印刷に適した転写装置、定着装置が取り付けられていない場合は、ユーザーに知らせることができる。そして、利用回数又はユーザーにしたがって、縁なし印刷の利用を制限できる。
【0180】
[B8]の情報処理プログラムによれば、縁なし印刷を行うことによる画質の低下、故障等を防ぐことができる。
【0181】
また、前述の実施の形態は以下のように把握してもよい。
[C1]印刷データに基づいて、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかを選択する選択手段
を有する画像形成指示装置。
【0182】
[C2]前記選択手段は、前記印刷データの外縁の画像に基づいて、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかを選択する、
[C1]に記載の画像形成指示装置。
【0183】
[C3]前記選択手段は、前記印刷データの外縁に画像がある場合は、縁なし印刷用の設定を選択する、
[C2]に記載の画像形成指示装置。
【0184】
[C4]前記選択手段は、前記印刷データの外縁に画像がない場合は、非縁なし印刷用の設定を選択する、
[C2]に記載の画像形成指示装置。
【0185】
[C5]前記選択手段は、縁なし印刷用の設定又は非縁なし印刷用の設定を、前記印刷データの縁毎に選択できる、
[C1]に記載の画像形成指示装置。
【0186】
[C6]前記印刷データに対して、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定が混在する場合は、非縁なし印刷用の設定がされた縁を先頭にした画像を生成する生成手段
をさらに有する[C5]に記載の画像形成指示装置。
【0187】
[C7]前記生成手段は、前記印刷データを回転することによって、非縁なし印刷用の設定がされた縁を先頭にした画像を生成する、
[C6]に記載の画像形成指示装置。
【0188】
[C8]前記選択手段は、前記印刷データの生成過程に基づいて、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかを選択する、
[C1]に記載の画像形成指示装置。
【0189】
[C9]前記選択手段は、前記印刷データがスクリーンショットによって生成された画像である場合は、縁なし印刷用の設定を選択する、
[C8]に記載の画像形成指示装置。
【0190】
[C10]前記選択手段による選択結果を提示する提示手段
をさらに有する[C1]に記載の画像形成指示装置。
【0191】
[C11]前記提示手段は、前記選択結果を、操作者によって変更可能に提示する、
[C10]に記載の画像形成指示装置。
【0192】
[C12]コンピュータを、
印刷データに基づいて、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかを選択する選択手段
として機能させるための画像形成指示プログラム。
【0193】
そして、前述の発明は、以下の効果を有する。
[C1]の画像形成指示装置によれば、縁なし印刷ができる画像形成装置に対して印刷指示を行う場合において、縁なし印刷用の設定に関する操作の煩雑さを減少させることができる。
【0194】
[C2]の画像形成指示装置によれば、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかの選択を、印刷データの外縁の画像を用いて行うことができる。
【0195】
[C3]の画像形成指示装置によれば、印刷データの外縁に画像がある場合は、縁なし印刷用の設定を選択することができる。
【0196】
[C4]の画像形成指示装置によれば、印刷データの外縁に画像がない場合は、非縁なし印刷用の設定を選択することができる。
【0197】
[C5]の画像形成指示装置によれば、印刷データの縁毎に、縁なし印刷用の設定又は非縁なし印刷用の設定を選択することができる。
【0198】
[C6]の画像形成指示装置によれば、印刷データに対して、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定が混在する場合は、非縁なし印刷用の設定がされた縁を先頭にした画像を生成することができる。
【0199】
[C7]の画像形成指示装置によれば、印刷データを回転して、非縁なし印刷用の設定がされた縁を先頭にした画像を生成することができる。
【0200】
[C8]の画像形成指示装置によれば、縁なし印刷用の設定と非縁なし印刷用の設定のいずれかの選択を、印刷データの生成過程を用いて行うことができる。
【0201】
[C9]の画像形成指示装置によれば、スクリーンショットによって生成された印刷データである場合は、縁なし印刷用の設定を選択することができる。
【0202】
[C10]の画像形成指示装置によれば、選択結果を提示することができる。
【0203】
[C11]の画像形成指示装置によれば、選択結果を、操作者によって変更可能に提示することができる。
【0204】
[C12]の画像形成指示プログラムによれば、縁なし印刷ができる画像形成装置に対して印刷指示を行う場合において、縁なし印刷用の設定に関する操作の煩雑さを減少させることができる。