【文献】
Evgeny Khorov,Multiple NAVs for Spatial Reuse,IEEE 802.11-15/1348r0,2015年11月09日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
情報処理装置が属するネットワークにおいて設定される送信抑制時間とともに、前記情報処理装置が属さないネットワークであって少なくとも前記情報処理装置に到達する電波を送信する他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理する管理部を具備し、
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置からRTS(Request to Send)フレームを受信した後に、前記RTSフレームに対応するCTS(Clear to Send)フレームを前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した場合、当該他のネットワークの送信抑制時間を所定の管理テーブルに設定する
情報処理装置。
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号に基づいて前記他のネットワーク毎の送信抑制時間を設定する請求項1記載の情報処理装置。
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号におけるDurationの値に基づいて当該他のネットワークの送信抑制時間を設定する請求項1記載の情報処理装置。
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号がCF−END(Contention Free End)フレームである場合に、前記CF−ENDフレームにおけるアドレス情報に対応する当該他のネットワークの送信抑制時間を解除する請求項1記載の情報処理装置。
前記管理部は、前記ネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号がRTS(Request to Send)フレームである場合には、前記RTSフレームにおけるDurationの値に基づいて前記ネットワークの送信抑制時間を設定する請求項1記載の情報処理装置。
前記管理部により管理対象となる前記ネットワークの送信抑制時間と、前記他のネットワーク毎の送信抑制時間との全てが解除されるまでの間、無線伝送路に信号を送信しないように制御するアクセス制御部をさらに具備する請求項1から5のいずれかに記載の情報処理装置。
前記管理部は、前記ネットワークに属するアクセスポイントから受信した制御信号がCTSフレームである場合には、前記ネットワークにおいてデータ送信が行われることを把握する請求項1から8のいずれかに記載の情報処理装置。
前記管理部は、前記ネットワークに属するアクセスポイントから受信した制御信号がCF−ENDフレームである場合には、前記ネットワークにおいて前記アクセスポイントからのデータ送信が行われないことを把握する請求項1から9のいずれかに記載の情報処理装置。
第1情報処理装置および第2情報処理装置の双方が属するネットワークにおいてデータ送信を行う場合に、前記ネットワークにおいて送信抑制時間を設定するための制御信号を送信する第1情報処理装置と、
前記制御信号に基づいて前記ネットワークにおいて設定される送信抑制時間を管理するとともに、前記第1情報処理装置および前記第2情報処理装置の何れも属さないネットワークであって少なくとも前記第2情報処理装置に到達する電波を送信する他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理する管理部を具備する第2情報処理装置と
を具備し、
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置からRTS(Request to Send)フレームを受信した後に、前記RTSフレームに対応するCTS(Clear to Send)フレームを前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した場合、当該他のネットワークの送信抑制時間を所定の管理テーブルに設定する
通信システム。
情報処理装置が属するネットワークにおいて設定される送信抑制時間とともに、前記情報処理装置が属さないネットワークであって少なくとも前記情報処理装置に到達する電波を送信する他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理部が管理する情報処理方法であって、
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置からRTS(Request to Send)フレームを受信した後に、前記RTSフレームに対応するCTS(Clear to Send)フレームを前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した場合、当該他のネットワークの送信抑制時間を所定の管理テーブルに設定する
情報処理方法。
情報処理装置が属するネットワークにおいて設定される送信抑制時間とともに、前記情報処理装置が属さないネットワークであって少なくとも前記情報処理装置に到達する電波を送信する他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理する制御手順をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記制御手順において、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置からRTS(Request to Send)フレームを受信した後に、前記RTSフレームに対応するCTS(Clear to Send)フレームを前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した場合、当該他のネットワークの送信抑制時間を所定の管理テーブルに設定する
プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.実施の形態(BSSにおいて設定されるNAVとともにOBSSにおいて設定されるONAVをOBSS毎に管理する例)
2.応用例
【0025】
<1.実施の形態>
[通信システムの構成例]
図1は、本技術の実施の形態における通信システム10のシステム構成の一例を示す図である。具体的には、オーバーラップしたBSS(Basic Service Set)の状況を模式的に示す。
【0026】
通信システム10は、情報処理装置(AP1)100と、情報処理装置(STA1−1)101と、情報処理装置(STA1−2)102と、情報処理装置(AP2)110と、情報処理装置(STA2−1)111と、情報処理装置(STA2−2)112と、情報処理装置(AP3)120と、情報処理装置(STA3−1)121と、情報処理装置(STA3−2)122とを含む無線ネットワークである。なお、
図1では、各情報処理装置(AP、STA)を実線の円で示す。また、各情報処理装置(AP、STA)の電波到達範囲130乃至132、140乃至142、150乃至152を、対応する情報処理装置(AP、STA)を中心とする破線の円で示す。
【0027】
例えば、通信システム10を構成する各情報処理装置(AP、STA)は、無線通信機能を備える固定型または携帯型の機器(例えば、情報処理装置、無線通信装置、電子機器)とすることができる。ここで、固定型の機器は、例えば、無線LAN(Local Area Network)システムにおけるアクセスポイント(Access Point)、基地局等の機器である。また、携帯型の機器は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末等の機器である。
【0028】
また、通信システム10を構成する各情報処理装置(AP、STA)は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11の無線LAN規格に準拠した通信機能を備えるものとする。例えば、IEEE802.11axの無線LAN規格に準拠した通信機能を備えることができる。また、無線LANとして、例えば、Wi−Fi(Wireless Fidelity)、Wi−Fi Direct、Wi−Fi CERTIFIED Miracast仕様(技術仕様書名:Wi−Fi Display)を用いることができる。また、他の通信方式を利用した無線通信を行うようにしてもよい。
【0029】
例えば、通信システム10は、アクセスポイント(親局)およびその配下装置(子局)により構成される無線ネットワークとすることができる。例えば、情報処理装置(AP1)100をアクセスポイントとし、情報処理装置(STA1−1)101、情報処理装置(STA1−2)102を、その配下装置とすることができる。また、情報処理装置(AP1)100、情報処理装置(STA1−1)101、情報処理装置(STA1−2)102により、BSS(Basic Service Set)が構成される。
図1では、これらの対応する円を、白塗りの円で示す。
【0030】
同様に、例えば、情報処理装置(AP2)110をアクセスポイントとし、情報処理装置(STA2−1)111、情報処理装置(STA2−2)112を、その配下装置とすることができる。また、情報処理装置(AP2)110、情報処理装置(STA2−1)111、情報処理装置(STA2−2)112によりBSSが構成される。
図1では、これらの対応する円を、内部にグレーを付した円で示す。
【0031】
同様に、例えば、情報処理装置(AP3)120をアクセスポイントとし、情報処理装置(STA3−1)121、情報処理装置(STA3−2)122を、その配下装置とすることができる。また、情報処理装置(AP3)120、情報処理装置(STA3−1)121、情報処理装置(STA3−2)122により、BSSが構成される。
図1では、これらの対応する円を、黒塗りの円で示す。
【0032】
また、各情報処理装置(AP、STA)の電波到達範囲130乃至132、140乃至142、150乃至152については、BSS毎に異なる破線の円で示す。
【0033】
また、
図1では、通信システム10を構成する各情報処理装置(AP、STA)が、送信電力制御および受信感度の制御を行う例を示す。このため、例えば、アクセスポイント(情報処理装置(AP))の近くに存在するステーション(情報処理装置(STA))では、より小さい送信電力で送信が可能となる。一方、アクセスポイント(情報処理装置(AP))の遠くに存在するステーション(情報処理装置(STA))は、より大きな送信電力で送信が可能となる。
【0034】
このように、
図1では、同一空間上に複数のBSSがオーバーラップして存在する環境の一例を示す。このように、基準となる機器が属するBSSにオーバーラップする他のBSSを、OBSS(Overlapping Basic Service Set)と称して説明する。言い換えると、OBSSは、基準となる機器が属さないネットワークであって、少なくとも基準となる機器に到達する電波を送信する他のネットワークとすることができる。
【0035】
図1では、情報処理装置(AP1)100、情報処理装置(STA1−1)101、情報処理装置(STA1−2)102により1つのBSSが構成される。また、このBSSを基準とする場合に、情報処理装置(AP2)110、情報処理装置(STA2−1)111、情報処理装置(STA2−2)112により構成される第1のOBSS(OBSS1)が存在することになる。この場合に、情報処理装置(STA1−1)101は、第1のOBSS(OBSS1)に属する機器のうち、情報処理装置(AP2)110、情報処理装置(STA2−1)111からの信号を受信することができる状態にある。
【0036】
このため、例えば、情報処理装置(STA1−1)101は、第1のOBSS(OBSS1)に属する情報処理装置(STA2−1)111からのRTS(Request to Send)フレームやCTS(Clear to Send)フレームを受信することができる状態にある。また、情報処理装置(STA1−1)101は、情報処理装置(AP2)110からのCTSフレーム(CTS to Selfフレーム)を受信することができる状態にある。このため、情報処理装置(STA1−1)101は、OBSSに属する各機器からの信号に基づいて、NAV(Network Allocation Vector)を設定してOBSSとの共存を図る必要が生じる。なお、本技術の実施の形態では、OBSSに属する各機器からの信号に基づいて設定されるNAVをONAV(Overlapping Network Allocation Vector)と称して説明する。
【0037】
また、
図1では、情報処理装置(STA1−1)101が属するBSSを基準とする場合に、情報処理装置(AP3)120、情報処理装置(STA3−1)121、情報処理装置(STA3−2)122により構成される第2のOBSS(OBSS2)が存在することになる。この場合に、情報処理装置(STA1−1)101は、第2のOBSS(OBSS2)に属する機器のうち、情報処理装置(STA3−1)121からの信号を受信することができる状態にある。
【0038】
このため、例えば、情報処理装置(STA1−1)101は、第2のOBSS(OBSS2)に属する情報処理装置(STA3−1)121からのRTSフレームやCTSフレームを受信することができる状態にある。ただし、情報処理装置(STA1−1)101は、第2のOBSS(OBSS2)に属する情報処理装置(AP3)120からのCTSフレーム(CTS to Selfフレーム)を受信することは困難である。このため、情報処理装置(STA1−1)101は、第2のOBSS(OBSS2)に属する各機器からの信号に基づいて、ONAVを設定することは任意とすることができる。
【0039】
なお、
図1では、情報処理装置(STA1−1)101が属するBSSの各機器の電波到達範囲130乃至132を破線で示す。また、第1のOBSS(OBSS1)に属する各機器の電波到達範囲140乃至142を1点鎖線で示し、第2のOBSS(OBSS2)に属する各機器の電波到達範囲150乃至152を2点鎖線で示す。
【0040】
なお、通信システム10において、稼働中に各情報処理装置(AP、STA)の位置関係が移動することにより、必要とされる送信電力がその都度設定され、電波到達範囲もその都度変化することになる。
【0041】
[情報処理装置の構成例]
図2は、本技術の実施の形態における情報処理装置(AP1)100の機能構成例を示すブロック図である。
【0042】
図2では、便宜上、情報処理装置(AP1)100の機能構成例のみを示すが、他の情報処理装置(AP、STA)の機能構成(無線通信に関する機能構成)についても同様である。また、本技術の実施の形態では、便宜上、アクセスポイントとなる情報処理装置(AP)と、他の情報処理装置(STA)とを同じ構成として説明するが、機器に応じて一部を異なる構成とするようにしてもよい。例えば、アクセスポイント(AP)の場合には、インターネット通信部21として有線網を介してインターネットに接続される構成としてもよい。また、これらの制御は、機器制御部23によって制御される構成とすることができる。
【0043】
情報処理装置(AP1)100は、インターネット通信部21と、情報入力部22と、機器制御部23と、情報出力部24とを備える。これらの各部は、情報処理装置(AP1)100におけるシステム構成の一例であり、必要に応じて備えるようにしてもよい。また、これらの各部の機能の一部または全部によって無線通信システムとして構成されてもよい。
【0044】
また、情報処理装置(AP1)100は、これらの各部を除いた、無線通信デバイスまたは無線通信モジュールとして動作をするようにしてもよい。
【0045】
インターネット通信部21は、インターネットに接続するための通信部である。
【0046】
情報入力部22は、ユーザからの情報入力(例えば、キーボード入力)を受け付けたり、各種の情報(例えば、画像情報、音声情報)を獲得したりする情報入力部である。
【0047】
情報出力部24は、ユーザに対する情報を出力(例えば、画像や映像のディスプレイ表示、音声情報や音楽情報の音声出力)する情報出力部である。
【0048】
機器制御部23は、情報処理装置(AP1)100におけるシステム全体の制御を行うものである。
【0049】
また、情報処理装置(AP1)100は、インターフェース部201と、送信バッファ202と、データフレーム生成部203と、制御フレーム生成部204と、無線信号送信処理部205と、アクセス制御部206と、送信電力制御/受信電界強度設定部207と、アンテナ制御部208と、アンテナエレメント209A、209Bと、無線信号受信処理部210と、制御フレーム抽出部211と、NAV・ONAV管理部212と、データフレーム抽出部213と、受信バッファ214とを備える。これらの各部は、例えば、無線通信に特化した無線通信モジュールにより実現される。
【0050】
インターフェース部201は、ユーザからの情報の入力に基づいてアプリケーションデータを受け取り、アプリケーションデータを出力するためのインターフェースである。例えば、インターフェース部201は、ユーザからの情報の入力に基づいて無線送信するアプリケーションデータを機器制御部23から受け取り送信バッファ202に保持させ、無線で受信したアプリケーションデータをユーザへの情報として機器制御部23に出力する。
【0051】
送信バッファ202は、情報処理装置(AP1)100から他の情報処理装置宛に送信されるデータを一時的に保持する送信バッファである。そして、送信バッファ202は、保持されているデータをデータフレーム生成部203に供給する。
【0052】
データフレーム生成部203は、送信バッファ202に保持されているデータ(送信データ)を、所定の無線伝送されるデータフレームフォーマットに構築するものである。そして、データフレーム生成部203は、その生成されたデータフレームを無線信号送信処理部205に出力する。
【0053】
制御フレーム生成部204は、NAV・ONAV管理部212からの指示に基づいて、データ送信に併せてRTSフレーム、CTSフレーム、ACKフレーム等の制御フレームを構築するものである。そして、制御フレーム生成部204は、その生成された制御フレームを無線信号送信処理部205に出力する。
【0054】
無線信号送信処理部205は、送信されるデータフレームをベースバンド信号として高周波信号に変換するものである。そして、無線信号送信処理部205は、アクセス制御部206の制御に基づいて、高周波信号に変換されたベースバンド信号をアンテナ制御部208に出力する。
【0055】
アクセス制御部206は、所定の無線通信プロトコルに準拠して無線伝送路上の通信のアクセスを制御するアクセス制御部である。例えば、アクセス制御部206は、NAV・ONAV管理部212による管理内容に基づいて、無線伝送路上の通信のアクセスを制御することができる。例えば、アクセス制御部206は、NAV・ONAV管理部212により管理対象となるNAVとOBSS毎のONAVとの全てが解除されている間には、無線伝送路に信号を送信するための制御を行う。また、例えば、アクセス制御部206は、NAV・ONAV管理部212により管理対象となるNAVとOBSS毎のONAVとの全てが解除されるまでの間、無線伝送路に信号を送信しないように制御することができる。
【0056】
送信電力制御/受信電界強度設定部207は、所望の送信電力と受信電界強度の信号検出レベルを設定する送信電力制御/受信電界強度設定部である。
【0057】
アンテナ制御部208は、信号を無線伝送路上に送信し、無線伝送路上から信号を受信するアンテナを制御するアンテナ制御部である。
【0058】
アンテナエレメント209A、209Bは、複数のアンテナエレメントとして信号を送信または受信するためのアンテナエレメントである。
【0059】
無線信号受信処理部210は、アンテナを介して受け取った高周波信号からベースバンド信号を抽出するためのものである。そして、無線信号受信処理部210は、その抽出されたベースバンド信号をアクセス制御部206、制御フレーム抽出部211およびデータフレーム抽出部213に出力する。
【0060】
制御フレーム抽出部211は、ベースバンド信号から伝送路の利用状況を示す、RTSフレーム、CTSフレーム、ACKフレーム等の所定の制御フレームを抽出するものである。そして、制御フレーム抽出部211は、その抽出された制御フレームをアクセス制御部206およびNAV・ONAV管理部212に出力する。
【0061】
NAV・ONAV管理部212は、自装置が属するBSSにおいて設定されるNAVを管理するとともに、OBSSにおいて設定されるONAVをOBSS毎に管理するものである。例えば、NAV・ONAV管理部212は、自装置のBSSに属する他の情報処理装置から受信した制御信号(制御フレーム)に基づいて、NAVを設定することができる。また、例えば、NAV・ONAV管理部212は、OBSSに属する他の情報処理装置から受信した制御信号(制御フレーム)に基づいて、OBSS毎のONAVを設定することができる。この場合に、NAV・ONAV管理部212は、複数のOBSSにおいて設定されるONAVを複数のOBSS毎に管理することができる。なお、NAV・ONAV管理部212によるNAVおよびONAVの管理例については、
図6を参照して詳細に説明する。また、NAV・ONAV管理部212は、請求の範囲に記載の管理部の一例である。
【0062】
データフレーム抽出部213は、ベースバンド信号からデータフレームの内部に含まれるデータを抽出するものである。そして、データフレーム抽出部213は、その抽出されたデータを受信バッファ214に保持させる。
【0063】
受信バッファ214は、所定単位のデータが収集されるまでの間、受信したデータ等を一時的に保持する受信バッファである。そして、受信バッファ214は、保持されているデータをインターフェース部201に供給する。
【0064】
[フレームフォーマットの構成例]
図3は、本技術の基礎となる機器間でやりとりされるフレームフォーマットの構成例を示す図である。
【0065】
図3のaには、RTS(Request to Send)フレームの構成例を示す。RTSフレームは、Frame Control301と、Duration302と、RA(Receive Address)303と、TA(Transmit Address)304と、FCS(Frame Check Sequence)305とより構成される。
【0066】
Frame Control301には、RTSフレームの形式を指定するための情報が格納される。Duration302には、NAVを設定するための持続時間情報が格納される。
【0067】
RA303には、受信側アドレスが指定される。TA304には、送信側アドレスが指定される。例えば、情報処理装置(STA)から情報処理装置(AP)にRTSフレームが送信される場合には、RA303には、情報処理装置(AP)のアドレス情報(例えば、MAC(Media Access Control)アドレス)が格納される。また、TA304には、情報処理装置(STA)のアドレス情報が格納される。
【0068】
FCS305には、誤り検出のための情報が格納される。
【0069】
図3のbには、CTS(Clear to Send)フレームの構成例を示す。CTSフレームは、Frame Control311と、Duration312と、RA313と、FCS314とより構成される。
【0070】
Frame Control311には、CTSフレームの形式を指定するための情報が格納される。Duration312には、NAVを設定するための持続時間情報が格納される。
【0071】
RA313には、対象となるアドレスが指定される。例えば、情報処理装置(STA)から情報処理装置(AP)へのRTSフレームに対応するCTSフレームが情報処理装置(AP)から情報処理装置(STA)に送信される場合には、RA313には、情報処理装置(STA)のアドレス情報が格納される。すなわち、RA313には、
図3のaに示すTA304のコピーが格納される。
【0072】
FCS314には、誤り検出のための情報が格納される。
【0073】
図3のcには、ACK(Acknowledgement)フレームの構成例を示す。ACKフレームは、Frame Control321と、Duration322と、RA323と、FCS324とより構成される。
【0074】
Frame Control321には、ACKフレームの形式を指定するための情報が格納される。Duration322には、NAVを設定するための持続時間情報が格納される。
【0075】
RA323には、対象となるアドレスが指定される。FCS324には、誤り検出のための情報が格納される。
【0076】
図3のdには、PS−Poll(Power Save Polling)フレームの構成例を示す。PS−Pollフレームは、Frame Control331と、AID(Association Identifier)332と、BSSID(RA)333と、TA334と、FCS335とより構成される。
【0077】
Frame Control331には、PS−Pollフレームの形式を指定するための情報が格納される。AID332には、アソシエーション識別子に関する情報が格納される。
【0078】
BSSID(RA)333には、受信側アドレスとしてBSSID情報が指定される。TA334には、送信側アドレスが指定される。FCS335には、誤り検出のための情報が格納される。
【0079】
図3のeには、CF−END(Contention Free End)フレームの構成例を示す。CF−ENDフレームは、Frame Control341と、Duration342と、RA343と、BSSID(TA)344と、FCS345とより構成される。
【0080】
Frame Control341には、CF−ENDフレームの形式を指定するための情報が格納される。Duration342には、NAVを設定するための持続時間情報が格納される。
【0081】
RA343には、受信側アドレスが指定される。BSSID(TA)344には、送信側アドレスとしてBSSID情報が指定される。FCS345には、誤り検出のための情報が格納される。
【0082】
図3のfには、CF−END+CF−ACK(Contention Free End+Contention Free Ack)フレームの構成例を示す。CF−END+CF−ACKフレームは、Frame Control351と、Duration352と、RA353と、BSSID(TA)354と、FCS355とより構成される。
【0083】
Frame Control351には、CF−END+CF−ACKフレームの形式を指定するための情報が格納される。Duration352には、NAVを設定するための持続時間情報が格納される。
【0084】
RA353には、受信側アドレスが指定される。BSSID(TA)354には、送信側アドレスとしてBSSID情報が指定される。FCS355には、誤り検出のための情報が格納される。
【0085】
[NAVの設定例]
図4は、本技術の基礎となるNAVの設定・解除例を示す図である。なお、
図4に示す横軸は、時間軸を示す。また、
図4において、各機器に対応する時間軸の上側には、送信対象となるデータを内部にその内容を付した矩形で示す。
【0086】
図4のaには、RTSフレームおよびCTSフレームの交換によりNAVを設定する場合の一例を示す。
図4のaでは、データの送信側の機器(送信側機器)とデータの受信側の機器(受信側機器)との間で行われる通信例およびNAVの設定例を示す。
【0087】
最初に、送信側機器は、データを受信側機器に送信する前に、RTSフレームを受信側機器に送信する(401)。このRTSフレームにおけるDuration302(
図3のaに示す)には、NAVを設定する時間(送信抑制時間)が格納される。また、送信側機器において、そのRTSフレームにおけるDuration302(
図3のaに示す)に格納した時間に亘り、バーチャルキャリアセンスによるNAVが設定される(405)。
【0088】
また、受信側機器は、そのRTSフレームを受信した場合には、そのRTSフレームに対するCTSフレームを送信側機器に送信する(402)。このCTSフレームにおけるDuration312(
図3のbに示す)には、NAVを設定する時間(送信抑制時間)が格納される。また、受信側機器において、そのCTSフレームにおけるDuration312(
図3のbに示す)に格納した時間に亘り、バーチャルキャリアセンスによるNAVが設定される(406)。なお、送信側機器において設定されるNAVの終了タイミングと、受信側機器において設定されるNAVの終了タイミングとは、同一となる。
【0089】
このようにNAVが設定されている期間(405)において、送信側機器から受信側機器へのデータ(Data)送信が行われる(403)。また、必要に応じて受領確認(Ack)の交換が行われる(404)。
【0090】
図4のbには、CTS−to−selfによりNAVを設定する場合の一例を示す。
図4のbでは、データの送信側の機器(送信側機器)とデータの受信側の機器(受信側機器)との間で行われる通信例およびNAVの設定・解除例を示す。
【0091】
最初に、送信側機器は、データを受信側機器に送信する前に、CTS−to−selfフレームを受信側機器に送信する(411)。このCTS−to−selfフレームにおけるDuration312(
図3のbに示す)には、NAVを設定する時間(送信抑制時間)が格納される。この場合には、送信抑制時間として最大値が格納される。
【0092】
また、送信側機器および受信側機器において、そのCTS−to−selfフレームにおけるDuration312(
図3のbに示す)に格納した時間に亘り、CF(Contention Free)領域としてのNAVが設定される(415)。
【0093】
続いて、送信側機器は、そのNAVが設定されている期間(415)において、受信側機器へのデータ(Data)送信を行う(412)。また、必要に応じて受領確認(Ack)の交換が行われる(413)。
【0094】
ここで、CTS−to−selfフレームにより設定されたNAVに残り時間が存在する場合には、送信側機器は、CF期間が終了したことを報知するため、CF−ENDフレームを受信側機器に送信する(414)。このように、送信側機器は、CF−ENDフレームを受信側機器に送信することにより、先に設定したCF領域としてのNAVを解除することができる(416)。
【0095】
図4のcには、CTS−to−selfによりNAVを設定する場合の一例を示す。
図4のcでは、NAVを設定する設定側の機器(設定側機器)とその対象となる機器(対象側機器)との間で行われる通信例およびNAVの設定・解除例を示す。なお、
図4のcに示す例は、
図4のbの変形例であるため、
図4のbと共通する部分についての説明を省略する。
【0096】
図4のbに示す例と同様に、設定側機器から対象側機器にCTS−to−selfフレームが送信される(421)。また、設定側機器および対象側機器において、そのCTS−to−selfフレームにおけるDuration312(
図3のbに示す)に格納した時間に亘り、CF領域としてのNAVが設定される(425)。
【0097】
続いて、設定側機器は、そのNAVが設定されている期間(425)において、対象側機器へのデータ(Data+Poll)送信を行う(422)。また、設定側機器は、そのデータ送信後に、Pollで指定された対象側機器からのデータおよび受領確認(Data+Ack)を受信する(423)。
【0098】
ここで、CTS−to−selfフレームにより設定されたNAVに残り時間が存在する場合には、設定側機器は、CF期間が終了したことを報知するためのフレームを対象側機器に送信する(424)。すなわち、設定側機器は、受領確認およびCF−ENDを含むフレーム(Ack+CFend)を対象側機器に送信する(424)。このように、設定側機器は、CF−ENDフレームを対象側機器に送信することにより、先に設定したCF領域としてのNAVを解除することができる(426)。
【0099】
[ONAVの設定・解除例]
図5は、本技術の基礎となるONAVの設定・解除例を示す図である。なお、
図5に示す横軸は、時間軸を示す。また、
図5において、OBSSに属する機器として2つの機器(OBSS AP2、OBSS AP3)を示す。また、各機器に対応する時間軸の上側には、各機器から送信されるデータを内部にその内容を付した矩形で示す。なお、
図5は、
図7の比較例として示す。
【0100】
図5のaおよびbには、複数のOBSSについて1つのONAVを設定および解除する場合の一例を示す。
図5のaおよびbでは、複数のOBSSから信号を受信した場合に、その中で一番長い時間(Durationに格納されている時間)をOBSSのONAVとして管理する例を示す。
【0101】
図5のaでは、OBSS AP2からCF−ENDフレームを受信する場合の例を示す。
【0102】
例えば、情報処理装置(STA)1(図示せず)は、OBSS AP2からCTSフレーム(OBSS A CTS)を受信した場合には(431)、そのCTSフレームにおけるDurationに格納されている値に基づいてONAVを設定する(432)。また、情報処理装置(STA)1が、そのONAVの設定後に、OBSS AP3からCTSフレーム(OBSS B CTS)を受信した場合には(433)、そのCTSフレームにおけるDurationに格納されている値に基づいてONAVが更新される(434)。
図5のaに示す例では、ONAVの更新によりONAVが延長された場合の例を示す。
【0103】
ONAVの更新後に、情報処理装置(STA)1が、OBSS AP2からCF−ENDフレームを受信した場合には(435)、その更新されたONAVを解除する(436)。
【0104】
このように、情報処理装置(STA)1では、OBSS AP3のONAVの残り時間が存在するにも関わらず、OBSS AP2からのCF−ENDフレームにより、更新されたONAVが解除されてしまう。この場合には、情報処理装置(STA)1は、OBSS AP3が無線伝送路を利用していることを把握することができず、自装置のデータ送信を開始してしまうことがある。このように、情報処理装置(STA)1からのデータ送信が開始された場合には、OBSS AP3との間で衝突が発生してしまうおそれがある。
【0105】
図5のbでは、OBSS AP3からCF−ENDフレームを受信する場合の例を示す。
【0106】
なお、情報処理装置(STA)1が、OBSS AP2からのCTSフレームの受信によりONAVを設定し、OBSS AP3からのCTSフレームの受信によりONAVを更新する点(441乃至444)は、
図5のaに示す例と同様である。
【0107】
ONAVの更新後に、情報処理装置(STA)1が、OBSS AP3からCF−ENDフレームを受信した場合には(445)、その更新されたONAVを解除する(446)。
【0108】
このように、情報処理装置(STA)1では、OBSS AP2のONAVの残り時間が存在するにも関わらず、OBSS AP3からのCF−ENDフレームにより、更新されたONAVが解除されてしまう。この場合には、情報処理装置(STA)1は、OBSS AP2が無線伝送路を利用していることを把握することができず、自装置のデータ送信を開始してしまうことがある。このように、情報処理装置(STA)1からのデータ送信が開始された場合には、OBSS AP2との間で衝突が発生してしまうおそれがある。
【0109】
そこで、本技術の実施の形態では、複数のOBSSのそれぞれについてNAV(ONAV)を個別に管理することにより、複数のOBSSが存在する環境下でも適切に無線通信を行うことができる例を示す。
【0110】
なお、本技術の実施の形態では、対象となる機器(対象機器)を基準とする場合に、対象機器が属するBSSのNAVをNAVとして表す。また、対象機器を基準とする場合に、対象機器が属するBSS以外の他のBSSであって、対象機器に到達する電波を送信する他のBSS(OBSS)のNAVをONAVとして表す。
【0111】
[NAVおよびONAVの管理例]
図6は、本技術の実施の形態におけるNAV・ONAV管理部212によるNAVおよびONAVの管理例を示す図である。
【0112】
図6のaには、複数のOBSSのそれぞれについてONAVを管理する場合に用いるONAV情報管理テーブルの一例を示す。
【0113】
ONAV情報管理テーブルには、フレームタイプ501と、RA502と、TA503と、受信時刻504と、Duration505と、仮登録506と、受信信号強度507とが関連付けて記録される。
【0114】
フレームタイプ501には、OBSSに属する機器から情報処理装置(AP1)100が受信したフレームの種類が格納される。例えば、
図3のa乃至fに示す各フレームの種類が格納される。
【0115】
RA502には、OBSSに属する機器から情報処理装置(AP1)100が受信したフレームに格納されているRAが格納される。例えば、
図3のa乃至fに示すRA303、313、323、333、343、353の情報が格納される。
【0116】
TA503には、OBSSに属する機器から情報処理装置(AP1)100が受信したフレームに格納されているTAが格納される。例えば、
図3のa、d乃至fに示すTA304、334、344、354の情報が格納される。
【0117】
受信時刻504には、OBSSに属する機器から情報処理装置(AP1)100がフレームを受信した時刻(または、受信タイミング)が格納される。
【0118】
Duration505には、OBSSに属する機器から情報処理装置(AP1)100が受信したフレームに格納されているDurationの値が格納される。例えば、
図3のa乃至c、e、fに示すDuration302、312、322、342、352の情報が格納される。
【0119】
仮登録506には、本登録であるか、仮登録であるかを示す情報が格納される。例えば、仮登録506には、本登録である場合には「0」が格納され、仮登録である場合には「1」が格納される。なお、本登録および仮登録については、
図8を参照して詳細に説明する。
【0120】
受信信号強度507には、OBSSに属する機器から情報処理装置(AP1)100がフレームを受信した際におけるそのフレームの受信信号強度が格納される。受信信号強度として、例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator)を用いることができる。また、受信信号強度の代わりに、他の電波状況情報を格納するようにしてもよい。例えば、PER(Packet Error Rate)、BER(BitError Rate)、パケットの再送回数、スループット、フレーム落ち、SIR(Signal to Interference Ratio)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)を用いてもよい。
【0121】
図6のbには、情報処理装置(AP1)100が属するBSSのNAVを管理する場合に用いるNAV情報管理テーブルの一例を示す。
【0122】
NAV情報管理テーブルには、受信時刻511およびDuration512が関連付けて記録される。
【0123】
受信時刻511には、自装置のBSSに属する機器から情報処理装置(AP1)100がフレームを受信した時刻(または、受信タイミング)が格納される。
【0124】
Duration512には、自装置のBSSに属する機器から情報処理装置(AP1)100が受信したフレームに格納されているDurationの値が格納される。
【0125】
[複数のOBSS毎の管理によるONAVの設定・解除例]
図7は、本技術の実施の形態におけるNAV・ONAV管理部212によるONAVの管理例を示す図である。
【0126】
図7では、
図1に示す例において、情報処理装置(AP1もしくはSTA1−1、STA1−2)が、複数のOBSS(第1のOBSSの情報処理装置(AP2もしくはSTA2−1、STA2−2)、第2のOBSSの情報処理装置(AP3もしくはSTA3−1、STA3−2))毎にONAVを管理する例を示す。すなわち、情報処理装置100が備えるNAV・ONAV管理部212が、複数のOBSS毎にONAVを管理し、複数のOBSS毎にONAVの設定および解除を行う例を示す。なお、
図7に示す横軸は、時間軸を示す。また、各機器に対応する時間軸の上側には、各機器から送信されるデータを内部にその内容を付した矩形で示す。
【0127】
図7のaでは、情報処理装置(AP1)100が情報処理装置(AP2)110からCF−ENDフレームを受信する場合の例を示す。
【0128】
例えば、情報処理装置(AP1)100が、情報処理装置(AP2)110からCTSフレーム(OBSS A CTS)を受信した場合を想定する(451)。この場合には、NAV・ONAV管理部212は、そのCTSフレームに基づいて、情報処理装置(AP2)110のONAV(ONAV A)を設定する(452)。
【0129】
具体的には、NAV・ONAV管理部212は、そのCTSフレームに基づいて、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルにおける各情報を記録する。具体的には、NAV・ONAV管理部212は、「CTS」をフレームタイプ501に記録し、そのCTSフレームのRA313(
図3のbに示す)の情報をRA520に記録する。また、NAV・ONAV管理部212は、そのCTSフレームを受信した時刻を受信時刻504に記録し、そのCTSフレームのDuration312(
図3のbに示す)の値をDuration505に記録する。また、NAV・ONAV管理部212は、「0」を仮登録506に記録し、そのCTSフレームを受信した際におけるRSSIを受信信号強度507に記録する。このように、NAV・ONAV管理部212は、受信したCTSフレームに基づいて、そのCTSフレームを送信したOBSS(情報処理装置(AP2)110)のONAV(ONAV A)を設定する。また、CTSフレームの直前にRTSフレームを受信している場合に、そのRTSフレームに対するCTSフレームであることが判明した場合は、RTSフレームを送信したOBSS(情報処理装置(AP2)110)のONAV(ONAV A)と併せて管理することで、1つのOBSSで1つのONAVを管理する。
【0130】
また、そのONAV Aの設定後に、情報処理装置(AP1)100が、情報処理装置(AP3)120からCTSフレーム(OBSS B CTS)を受信した場合を想定する(453)。この場合には、NAV・ONAV管理部212は、そのCTSフレームに基づいて、OBSS(情報処理装置(AP3)120)のONAV(ONAV B)を設定する(454)。この設定方法については、情報処理装置(AP2)110のONAV Aの設定方法と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0131】
このように、NAV・ONAV管理部212は、複数のOBSS(情報処理装置(AP2)110、情報処理装置(AP3)120)毎にONAVを設定して管理する。
【0132】
ONAV AおよびONAV Bの設定後に、情報処理装置(AP1)100が、情報処理装置(AP2)110からCF−ENDフレームを受信した場合を想定する(455)。この場合には、NAV・ONAV管理部212は、そのCF−ENDフレームに基づいて、情報処理装置(AP2)110のONAV Aを解除する(456)。
【0133】
具体的には、NAV・ONAV管理部212は、そのCF−ENDフレームに基づいて、そのCF−ENDフレームを送信した情報処理装置(AP2)110のONAV Aに対応する各情報を、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルから削除する。
【0134】
具体的には、NAV・ONAV管理部212は、そのCF−ENDフレームのBSSID(TA)344(
図3のeに示す)が、自装置が属するBSSのBSSIDと一致するか否かを判断する。そして、そのCF−ENDフレームのBSSID(TA)344が、自装置が属するBSSのBSSIDとは異なる場合には、NAV・ONAV管理部212は、そのCF−ENDフレームがOBSSから送信されたものであることを把握することができる。この場合に、NAV・ONAV管理部212は、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルのRA502から、そのCF−ENDフレームのRA343(
図3のeに示す)と一致するものを抽出する。そして、NAV・ONAV管理部212は、その一致するRA502に関連付けられている各情報(情報処理装置(AP2)110のONAV Aに対応する各情報)を、ONAV情報管理テーブルから削除する。
【0135】
なお、ONAV情報管理テーブルのRA502において、CF−ENDフレームのRA343には、ブロードキャストアドレスが記載されており、RTSフレームやCTSフレームと一致するものが存在しない場合には、そのCF−ENDフレームが、ONAV情報管理テーブルに登録されていないOBSSから送信されたものである可能性がある。そこで、この場合には、NAV・ONAV管理部212は、そのCF−ENDフレームを無視して、ONAV情報管理テーブルからの削除処理を行わない。
【0136】
このように、情報処理装置(AP2)110からCF−ENDフレームを受信した場合には(455)、情報処理装置(AP2)110のONAV Aのみが解除され(456)、情報処理装置(AP3)120のONAV Bの設定が維持される(454)。このため、情報処理装置(AP1)100は、情報処理装置(AP3)120のONAV Bの期間において、情報処理装置(AP3)120が無線伝送路を利用していることを把握することができ、自装置のデータ送信を開始してしまうことを防止することができる。これにより、情報処理装置(AP1)100と、情報処理装置(AP3)120との間での衝突の発生を防止することができる。
【0137】
図7のbでは、情報処理装置(AP1)100が情報処理装置(AP3)120からCF−ENDフレームを受信する場合の例を示す。
【0138】
なお、情報処理装置(AP2)110からのCTSフレームの受信によりONAV Aを設定し、情報処理装置(AP3)120からのCTSフレームの受信によりONAV Bを設定する点(461乃至464)は、
図7のaに示す例と同様である。
【0139】
ONAV AおよびONAV Bの設定後に、情報処理装置(AP1)100が、情報処理装置(AP3)120からCF−ENDフレームを受信した場合を想定する(465)。この場合には、NAV・ONAV管理部212は、そのCF−ENDフレームに基づいて、情報処理装置(AP3)120のONAV Bを解除する(466)。
【0140】
具体的には、NAV・ONAV管理部212は、そのCF−ENDフレームに基づいて、そのCF−ENDフレームを送信した情報処理装置(AP3)120のONAV Bに対応する各情報を、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルから削除する。なお、この削除方法については、
図7のaに示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0141】
このように、情報処理装置(AP3)120からCF−ENDフレームを受信した場合には(465)、情報処理装置(AP3)120のONAV Bのみが解除され(466)、情報処理装置(AP2)110のONAV Aの設定が維持される(462)。このため、情報処理装置(AP1)100は、情報処理装置(AP2)110のONAV Aの期間において、情報処理装置(AP2)110が無線伝送路を利用していることを把握することができ、自装置のデータ送信を開始してしまうことを防止することができる。これにより、情報処理装置(AP1)100と、情報処理装置(AP2)110との間での衝突の発生を防止することができる。
【0142】
このように、本技術の実施の形態では、複数のOBSSのそれぞれについてONAVを個別に管理することにより、複数のOBSSが存在する環境下でも適切に無線通信を行うことができる。
【0143】
なお、
図7では、NAV・ONAV管理部212が2つのOBSSについてONAVを管理する例を示すが、3以上のOBSSについても同様にONAVを管理することができる。
【0144】
また、NAV・ONAV管理部212の管理対象となるOBSSの数が多くなることも想定される。このような場合には、所定規則に基づいて、所定数のOBSSのみを管理対象とすることができる。例えば、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルの受信時刻504およびDuration505に基づいて、ONAVの解除タイミングが最も遅いOBSSから順番に、所定数のOBSSを管理対象として選択することができる。また、例えば、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルの受信信号強度507に基づいて、RSSIの値が最も良いOBSSから順番に、所定数のOBSSを管理対象として選択することができる。
【0145】
[情報処理装置の動作例]
図8は、本技術の実施の形態における情報処理装置によるNVおよびONAV管理処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8では、説明の容易のため、
図2に示す各部を用いて説明する。
【0146】
RTSフレームまたはCTSフレームを受信した場合には(ステップS801)、制御フレーム抽出部211は、受信したRTSフレームまたはCTSフレームから各情報(例えば、Duration、アドレス情報)を抽出する(ステップS802)。
【0147】
続いて、NAV・ONAV管理部212は、その抽出された情報(アドレス情報)に基づいて、自装置のBSSに属する他の情報処理装置(STA)からのRTSフレームまたはCTSフレームであるか否かを判断する(ステップS803)。そして、自装置のBSSに属する他の情報処理装置(STA)からのRTSフレームまたはCTSフレームである場合には(ステップS803)、NAV・ONAV管理部212は、抽出されたDurationに基づいて、NAVを設定する(ステップS804)。例えば、NAV・ONAV管理部212は、
図6のbに示すNAV情報管理テーブルにおいて、RTSフレームまたはCTSフレームの受信時刻を受信時刻511に記録し、抽出されたDurationの値をDuration512に記録する。
【0148】
また、自装置のBSSに属する他の情報処理装置(STA)からのRTSフレームおよびCTSフレームの何れでもない場合には(ステップS803)、NAV・ONAV管理部212は、自装置のBSSに属する他の情報処理装置(AP)からのCTS−to−selfフレームであるか否かを判断する(ステップS805)。
【0149】
自装置のBSSに属する他の情報処理装置(AP)からのCTS−to−selfフレームである場合には(ステップS805)、NAV・ONAV管理部212は、CF領域が開始されたことを認識する(ステップS806)。すなわち、NAV・ONAV管理部212は、抽出されたDurationに記載された時間に亘り、CF(Contention Free)領域が設定されたことを認識する(ステップS806)。
【0150】
このように、NAV・ONAV管理部212は、BSSに属するアクセスポイントから受信した制御信号がCTSフレームである場合には、BSSにおいてデータ送信が行われることを把握することができる。
【0151】
BSSに属する他の情報処理装置(AP)からのCTS−to−selfフレームでない場合には(ステップS805)、NAV・ONAV管理部212は、OBSSの情報処理装置(STA)からのCTSフレームであるか否かを判断する(ステップS807)。OBSSの情報処理装置(STA)からのCTSフレームである場合には(ステップS807)、NAV・ONAV管理部212は、受信したCTSフレームに基づいてONAVを設定する(ステップS808)。例えば、NAV・ONAV管理部212は、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルにおいて、受信したCTSフレームに関する各情報(例えば、RA、Duration)を記録し、仮登録505に「0」を記録する。
【0152】
このように、NAV・ONAV管理部212は、OBSSに属する他の情報処理装置から受信した制御信号がCTSフレームである場合には、そのOBSSのONAVを管理対象とすることができる。
【0153】
一方、OBSSの情報処理装置(STA)からのRTSフレームである場合には(ステップS807)、NAV・ONAV管理部212は、受信したRTSフレームに基づいてONAVを仮設定(仮登録)する(ステップS809)。例えば、NAV・ONAV管理部212は、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルにおいて、受信したRTSフレームに関する各情報(例えば、RA、TA、Duration)を記録し、仮登録505に「1」を記録する。
【0154】
このように、OBSSの情報処理装置(STA)からRTSフレームを受信した場合には(ステップS807)、Durationの値をONAV値として仮設定(仮登録)することができる。ここで、仮設定(仮登録)されたONAVについては、所定条件を満たす場合に、本登録とすることができる。例えば、RTSフレームを受信した直後に、そのRTSフレームに対応するCTSフレームを受信し、かつ、そのRTSフレームにおけるTAと、そのCTSフレームにおけるRAとが一致した場合に、本登録とすることができる。
【0155】
また、ONAVを仮設定(仮登録)した場合には、CTSフレームを受信し易くするため、パケット検出閾値を通常よりも下げる等の制御を行うようにしてもよい。
【0156】
ここで、OBSSの情報処理装置(STA)からRTSフレームを受信した直後に、そのRTSフレームに対応するCTSフレームを受信しない場合には、自装置は、そのデータ受信に影響がないと考えられる。そこで、ONAVを仮設定する代わりに、OBSSの情報処理装置(STA)からRTSフレームを受信した直後に、そのOBSSからのCTSフレーム(そのRTSフレームに対応する)を受信したことを条件にONAVを設定するようにしてもよい。
【0157】
また、RTSフレームまたはCTSフレームを受信していない場合には(ステップS801)、データフレームを受信したか否か判断される(ステップS810)。そして、データフレームを受信した場合には(ステップS810)、データフレーム抽出部213は、受信したデータフレームにおけるデータ部分を抽出する(ステップS811)。続いて、受信したデータフレームに対するACKの返送が必要であるか否かが判断される(ステップS812)。そして、ACKの返送が必要である場合には(ステップS812)、ACKを返送する(ステップS813)。例えば、受信したデータフレームのAck Policyビットの指定に基づいて、そのデータフレームを正しく受信できた場合に、ACKを返送する(ステップS813)。なお、ACKの返送が不要である場合には(ステップS812)、ステップS801に戻る。
【0158】
データフレームを受信していない場合には(ステップS810)、CF−ENDフレームを受信したか否かが判断される(ステップS814)。そして、CF−ENDフレームを受信した場合には(ステップS814)、制御フレーム抽出部211は、受信したCF−ENDフレームから各情報(例えば、Duration、アドレス情報)を抽出する(ステップS815)。
【0159】
続いて、NAV・ONAV管理部212は、その抽出された情報(BSSID(TA))に基づいて、自装置のBSSに属する情報処理装置(AP)からのCF−ENDフレームであるか否かを判断する(ステップS816)。例えば、その抽出されたBSSID(TA)が、自装置のBSSに属する情報処理装置(AP)のアドレス(BSSID)である場合には、自装置のBSSに属する情報処理装置(AP)からのCF−ENDフレームであると判断する(ステップS816)。そして、自装置のBSSに属する情報処理装置(AP)からのCF−ENDフレームである場合には(ステップS816)、NAV・ONAV管理部212は、CF領域が終了したことを認識する(ステップS817)。
【0160】
このように、NAV・ONAV管理部212は、BSSに属するアクセスポイントから受信した制御信号がCF−ENDフレームである場合には、BSSにおいてCF領域が終了して、BSSのアクセスポイント(AP)からのデータ送信が行われないことを把握することができる。
【0161】
自装置のBSSに属する情報処理装置(AP)からのCF−ENDフレームでない場合には(ステップS816)、NAV・ONAV管理部212は、その抽出されたBSSID(TA)に対応するONAVが設定されているか否かを判断する(ステップS818)。例えば、NAV・ONAV管理部212は、
図6のaに示すTA503の中に、その抽出されたBSSID(TA)と一致するものが存在するか否かを判断する。そして、
図6のaに示すTA503の中に、その抽出されたBSSID(TA)と一致するものが存在する場合には、その抽出されたBSSID(TA)に対応するONAVが設定されていると判断する(ステップS818)。一方、
図6のaに示すTA503の中に、その抽出されたBSSID(TA)と一致するものが存在しない場合には、その抽出されたBSSID(TA)に対応するONAVが設定されていないと判断する(ステップS818)。
【0162】
その抽出されたBSSID(TA)に対応するONAVが設定されていない場合には(ステップS818)、ステップS821に進む。また、その抽出されたBSSID(TA)に対応するONAVが設定されている場合には(ステップS818)、NAV・ONAV管理部212は、その抽出されたBSSID(TA)に対応するONAVを解除する(ステップS820)。
【0163】
このように、NAV・ONAV管理部212は、OBSSに属する他の情報処理装置から受信した制御信号がCF−ENDフレームである場合には、CF−ENDフレームにおけるアドレス情報に対応するOBSSのONAVを解除することができる。
【0164】
また、CF−ENDフレームを受信していない場合には(ステップS814)、NAV・ONAV管理部212は、設定されているNAVまたはONAVのうちでタイムアウトしたものが存在するか否かを判断する(ステップS819)。例えば、NAV・ONAV管理部212は、
図6のaに示す受信時刻504およびDuration505に基づいて、タイムアウトしたONAVを抽出することができる(ステップS819)。また、例えば、NAV・ONAV管理部212は、
図6のbに示す受信時刻511およびDuration512に基づいて、NAVがタイムアウトしたか否かを判断することができる(ステップS819)。
【0165】
設定されているNAVまたはONAVのうちでタイムアウトしたものが存在する場合には(ステップS819)、NAV・ONAV管理部212は、タイムアウトしたNAVまたはONAVを解除する(ステップS820)。
【0166】
また、自装置は、例えば、自己のBSSにおけるCF領域の終了後、所定の時間にわたり競合領域における通信の終了指示が行われるまでの間(ステップS821)、これらの一連の動作を繰り返し行う(ステップS801乃至S821)。なお、ステップS801乃至S820は、請求の範囲に記載の制御手順の一例である。
【0167】
このように、NAV・ONAV管理部212は、BSSにおいて設定されるNAV(送信抑制時間)とともに、少なくとも自装置に到達する電波を送信するOBSSにおいて設定されるONAV(送信抑制時間)をOBSS毎に管理することができる。この場合に、NAV・ONAV管理部212は、OBSSに属する他の情報処理装置から受信した制御信号に基づいて、OBSS毎のNAVを設定することができる。例えば、NAV・ONAV管理部212は、OBSSに属する他の情報処理装置から受信した制御信号におけるDurationの値に基づいて、そのOBSSのONAVを設定することができる。
【0168】
また、NAV・ONAV管理部212は、OBSSに属する他の情報処理装置から受信した制御信号の種類に基づいて、ONAVの管理内容を変更することができる。
【0169】
また、情報処理装置(AP1)100は、NAVおよびONAVの何れも設定されていない場合に、自装置からのデータを送信することができる。すなわち、アクセス制御部206は、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルに登録がなく、かつ、
図6のbに示すNAV情報管理テーブルに登録がない場合に、自装置からのデータを送信することができる。一方、アクセス制御部206は、
図6のaに示すONAV情報管理テーブルの登録と、
図6のbに示すNAV情報管理テーブルの登録との全てが解除されるまでの間、無線伝送路に信号を送信しないように制御する。
【0170】
このように、本技術の実施の形態によれば、自装置が属するBSSの周囲に存在する複数のOBSSからの制御信号に基づいて、個々のOBSSのONAVをOBSS毎に設定して管理することができる。これにより、それぞれのOBSS毎にONAVが設定されている状況を把握することができる。また、OBSSのONAVを解除するための信号を受信した場合には、その信号を送信したOBSSのONAVのみを解除することにより、他のOBSSのONAVを維持して把握することができる。すなわち、1つのONAVが解除された場合でも、他のONAVを維持することができ、異なるOBSSからのバーチャルキャリアセンスを確実に実施することができる。これにより、周囲のOBSSの通信と衝突を避けた運用を実現することができる。言い換えると、意図しないフレームの衝突を未然に防止する仕組みを提供することができる。
【0171】
また、情報処理装置の能力に応じて、管理するOBSSのONAVの数量を制御することができる。すなわち、OBSSのONAVを際限なく管理するのではなく、情報処理装置の能力に応じて長いものから2以上の数だけONAVを管理することができる。これにより、より高度な機器では、より確実にOBSSの通信との衝突を回避する通信制御を実現することができる。
【0172】
また、フレームの形式によって、OBSSのONAVを記録しておくことができる。これにより、本来必要となるOBSSに対するONAVを適切に管理することができる。
【0173】
また、一旦設定した個々のNAV(ONAV)については、その設定した情報処理装置からのCF−ENDフレームを受信しない限り解除しないようにする。これにより、OBSSの信号受信と衝突しない制御を適切に行うことができる。
【0174】
また、自装置が属するBSSの情報処理装置(AP)からのCTSフレームを受信した場合に、そのCTSフレームがCTS−to−selfフレームであるときには、CF領域が開始されたと判断することができる。これにより、CTSフレームの受信以降に自装置宛データが送信されてくることを把握することができる。
【0175】
また、自装置が属するBSSの情報処理装置(AP)からのCF−ENDフレームを受信した場合には、CF領域が終了したと判断することができる。これにより、CF−ENDフレームの受信以降に自装置宛データが送信されないことを把握することができる。
【0176】
また、OBSSを構成する情報処理装置(AP)以外の情報処理装置(STA)からのRTSフレームについては、OBSSのONAVを設定せず、仮設定とすることができる。この場合には、そのOBSSを構成する情報処理装置(AP)からのCTSフレームを受信したことを条件に、ONAVを設定する。すなわち、OBSSを構成する情報処理装置(AP)からのONAVを有効とするため、フレームのタイプに基づいて、ONAVを管理することができる。これにより、他の機器に影響を与えない範囲で、送信機会を増加させることができる。
【0177】
なお、本技術の実施の形態で対象となるシステム構成は、これらに限定されない。例えば、
図1では、3つのBSS(9つの機器)により構成される通信システムの例を示すが、BSSの数、機器の数はこれに限定されない。また、複数の機器の接続形態についても、上述した各接続形態に限定されない。例えば、上述した各接続形態以外の接続形態により、複数の機器が接続されるネットワークについても、本技術の実施の形態を適用することができる。
【0178】
なお、本技術の実施の形態では、アクセスポイント(親局)およびその配下装置(子局)により構成される通信システムの例を示した。ただし、例えば、複数の機器が1対1で無線通信を行うことにより、複数の機器が相互に接続されるネットワーク(例えば、メッシュネットワーク、アドホックネットワーク)に、本技術の実施の形態を適用するようにしてもよい。例えば、IEEE802.11sのメッシュネットワークに適用することができる。
【0179】
例えば、本技術の実施の形態をメッシュネットワークに適用する場合には、自装置が属するBSSにおける、NAVの管理を行わない。そして、自装置の周囲の機器から送信されたRTSフレームやCTSフレーム等の制御フレームを受信したことにより、一連のNAVの設定および解除の要否を判断する構成とすることができる。
【0180】
また、本技術の実施の形態を車載機器間の無線通信(例えば、車車間通信や路車間通信(V2X(vehicle to X)))に適用することができる。この場合には、自装置の周囲に存在する車載機器の間で、夫々に制御フレームの受信があった場合に、そのフレームの種類に応じて、周囲の車載機器のNAVの設定および解除の要否を判断する構成とすることができる。
【0181】
また、これらの無線通信に適用する場合には、受信電界強度情報に加えて、例えば、他の機器と自装置との間で測定された距離の情報等を加えて管理するようにしてもよい。
【0182】
また、本技術の実施の形態における各情報処理装置(AP、STA)は、各分野において使用される機器に適用することができる。例えば、自動車内で使用される無線機器(例えば、カーナビゲーション装置、スマートフォン)に適用することができる。また、上述したように、例えば、車車間通信や路車間通信(V2X)に適用することができる。また、例えば、教育分野で使用される学習機器(例えば、タブレット端末)に適用可能である。また、例えば、農業分野で使用される無線機器(例えば、牛管理システムの端末)に適用可能である。同様に、例えば、スポーツ分野や医療分野等で使用される各無線機器に適用可能である。
【0183】
<2.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、情報処理装置(AP、STA)は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、テレビジョン受像機、プリンタ、デジタルスキャナ若しくはネットワークストレージなどの固定端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、情報処理装置(AP、STA)は、スマートメータ、自動販売機、遠隔監視装置又はPOS(Point Of Sale)端末などの、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、情報処理装置(AP、STA)は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
【0184】
一方、例えば、情報処理装置(AP)は、ルータ機能を有し又はルータ機能を有しない無線LANアクセスポイント(無線基地局ともいう)として実現されてもよい。また、情報処理装置(AP)は、モバイル無線LANルータとして実現されてもよい。さらに、情報処理装置(AP)は、これら装置に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
【0185】
[2−1.第1の応用例]
図9は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インターフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インターフェース913、アンテナスイッチ914、アンテナ915、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
【0186】
プロセッサ901は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インターフェース904は、メモリカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインターフェースである。
【0187】
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
【0188】
無線通信インターフェース913は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インターフェース913は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インターフェース913は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。なお、Wi−Fi Directでは、アドホックモードとは異なり2つの端末の一方がアクセスポイントとして動作するが、通信はそれら端末間で直接的に行われる。無線通信インターフェース913は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF(Radio Frequency)回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インターフェース913は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インターフェース913は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ914は、無線通信インターフェース913に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ915の接続先を切り替える。アンテナ915は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インターフェース913による無線信号の送信及び受信のために使用される。
【0189】
なお、
図9の例に限定されず、スマートフォン900は、複数のアンテナ(例えば、無線LAN用のアンテナ及び近接無線通信方式用のアンテナ、など)を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ914は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
【0190】
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インターフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インターフェース913及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、
図9に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
【0191】
図9に示したスマートフォン900において、
図2を用いて説明したNAV・ONAV管理部212は、無線通信インターフェース913において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。例えば、NAV・ONAV管理部212がOBSS毎のONAVを管理することにより、無線通信を適切に行うことができ、バッテリー918の電力消費を低減することができる。
【0192】
なお、スマートフォン900は、プロセッサ901がアプリケーションレベルでアクセスポイント機能を実行することにより、無線アクセスポイント(ソフトウェアAP)として動作してもよい。また、無線通信インターフェース913が無線アクセスポイント機能を有していてもよい。
【0193】
[2−2.第2の応用例]
図10は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインターフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インターフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インターフェース933、アンテナスイッチ934、アンテナ935及びバッテリー938を備える。
【0194】
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
【0195】
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインターフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
【0196】
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インターフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
【0197】
無線通信インターフェース933は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インターフェース933は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インターフェース933は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インターフェース933は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インターフェース933は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インターフェース933は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ934は、無線通信インターフェース933に含まれる複数の回路の間でアンテナ935の接続先を切り替える。アンテナ935は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インターフェース933による無線信号の送信及び受信のために使用される。
【0198】
なお、
図10の例に限定されず、カーナビゲーション装置920は、複数のアンテナを備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ934は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
【0199】
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、
図10に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
【0200】
図10に示したカーナビゲーション装置920において、
図2を用いて説明したNAV・ONAV管理部212は、無線通信インターフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。例えば、NAV・ONAV管理部212がOBSS毎のONAVを管理することにより、無線通信を適切に行うことができる。
【0201】
また、無線通信インターフェース933は、上述した情報処理装置(AP)として動作し、車両に乗るユーザが有する端末に無線接続を提供してもよい。
【0202】
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
【0203】
[2−3.第3の応用例]
図11は、本開示に係る技術が適用され得る無線アクセスポイント950の概略的な構成の一例を示すブロック図である。無線アクセスポイント950は、コントローラ951、メモリ952、入力デバイス954、表示デバイス955、ネットワークインターフェース957、無線通信インターフェース963、アンテナスイッチ964及びアンテナ965を備える。
【0204】
コントローラ951は、例えばCPU又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、無線アクセスポイント950のIP(Internet Protocol)レイヤ及びより上位のレイヤの様々な機能(例えば、アクセス制限、ルーティング、暗号化、ファイアウォール及びログ管理など)を動作させる。メモリ952は、RAM及びROMを含み、コントローラ951により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、ルーティングテーブル、暗号鍵、セキュリティ設定及びログなど)を記憶する。
【0205】
入力デバイス954は、例えば、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作を受け付ける。表示デバイス955は、LEDランプなどを含み、無線アクセスポイント950の動作ステータスを表示する。
【0206】
ネットワークインターフェース957は、無線アクセスポイント950が有線通信ネットワーク958に接続するための有線通信インターフェースである。ネットワークインターフェース957は、複数の接続端子を有してもよい。有線通信ネットワーク958は、イーサネット(登録商標)などのLANであってもよく、又はWAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0207】
無線通信インターフェース963は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、近傍の端末へアクセスポイントとして無線接続を提供する。無線通信インターフェース963は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インターフェース963は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。アンテナスイッチ964は、無線通信インターフェース963に含まれる複数の回路の間でアンテナ965の接続先を切り替える。アンテナ965は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インターフェース963による無線信号の送信及び受信のために使用される。
【0208】
図11に示した無線アクセスポイント950において、
図2を用いて説明したNAV・ONAV管理部212は、無線通信インターフェース963において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、コントローラ951において実装されてもよい。例えば、NAV・ONAV管理部212がOBSS毎のONAVを管理することにより、無線通信を適切に行うことができる。
【0209】
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
【0210】
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
【0211】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
【0212】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)
情報処理装置が属するネットワークにおいて設定される送信抑制時間とともに、前記情報処理装置が属さないネットワークであって少なくとも前記情報処理装置に到達する電波を送信する他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理する管理部を具備する情報処理装置。
(2)
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号に基づいて前記他のネットワーク毎の送信抑制時間を設定する前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号におけるDurationの値に基づいて当該他のネットワークの送信抑制時間を設定する前記(1)に記載の情報処理装置。
(4)
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号がCTS(Clear to Send)フレームである場合に、当該他のネットワークの送信抑制時間を管理対象とする前記(1)に記載の情報処理装置。
(5)
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号がCF−END(Contention Free End)フレームである場合に、前記CF−ENDフレームにおけるアドレス情報に対応する当該他のネットワークの送信抑制時間を解除する前記(1)に記載の情報処理装置。
(6)
前記管理部は、前記ネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号がRTS(Request to Send)フレームである場合には、前記RTSフレームにおけるDurationの値に基づいて前記ネットワークの送信抑制時間を設定する前記(1)に記載の情報処理装置。
(7)
前記管理部により管理対象となる前記ネットワークの送信抑制時間と、前記他のネットワーク毎の送信抑制時間との全てが解除されるまでの間、無線伝送路に信号を送信しないように制御するアクセス制御部をさらに具備する前記(1)から(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
(8)
前記管理部は、前記他のネットワークに属する他の情報処理装置から受信した制御信号の種類に基づいて前記送信抑制時間の管理内容を変更する前記(1)から(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(9)
前記管理部は、複数の前記他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理する前記(1)から(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10)
前記管理部は、前記ネットワークに属するアクセスポイントから受信した制御信号がCTSフレームである場合には、前記ネットワークにおいてデータ送信が行われることを把握する前記(1)から(9)のいずれかに記載の情報処理装置。
(11)
前記管理部は、前記ネットワークに属するアクセスポイントから受信した制御信号がCF−ENDフレームである場合には、前記ネットワークにおいて前記アクセスポイントからのデータ送信が行われないことを把握する前記(1)から(10)のいずれかに記載の情報処理装置。
(12)
第1情報処理装置および第2情報処理装置の双方が属するネットワークにおいてデータ送信を行う場合に、前記ネットワークにおいて送信抑制時間を設定するための制御信号を送信する第1情報処理装置と、
前記制御信号に基づいて前記ネットワークにおいて設定される送信抑制時間を管理するとともに、前記第1情報処理装置および前記第2情報処理装置の何れも属さないネットワークであって少なくとも前記第2情報処理装置に到達する電波を送信する他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理する管理部を具備する第2情報処理装置と
を具備する通信システム。
(13)
情報処理装置が属するネットワークにおいて設定される送信抑制時間とともに、前記情報処理装置が属さないネットワークであって少なくとも前記情報処理装置に到達する電波を送信する他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理する情報処理方法。
(14)
情報処理装置が属するネットワークにおいて設定される送信抑制時間とともに、前記情報処理装置が属さないネットワークであって少なくとも前記情報処理装置に到達する電波を送信する他のネットワークにおいて設定される送信抑制時間を前記他のネットワーク毎に管理する制御手順をコンピュータに実行させるプログラム。