【0021】
一方、乾式法を用いて繊維強化プラスチック成形体用シートを製造する際には、例えば、カーディング法やエアレイド法などの乾式でウェブ形成を行う乾式不織布の製造工程を採用することが出来る。
カーディング法は、繊維塊を機械的に梳りながら均一なシート状のウェブを形成させる方法であり、繊維長のやや長い短繊維を用いる場合に好適な方法である。また、エアレイド法は、空気中で解繊した熱可塑性樹脂繊維、パルプ繊維および必要に応じて熱融着性樹脂粒子を気流中で均一に混合した原料繊維などを含む気流を、下側にサクションボックスを備えたメッシュ状無端ベルト上に吐出してエアレイドウェブを形成するようなウェブ形成工程を経る乾式不織布の製造方法である。
乾式法で形成されたウェブは、以下に示すような繊維結合工程によってシート化される。繊維結合工程としては、例えば、ニードルパンチ法のようにウェブ面に垂直方向に針を通すことにより熱可塑性樹脂繊維やパルプ繊維を互いに交絡させてシートを形成させる方法があり、限定されるものではないが、カーディング法によるウェブ形成方法と組み合わせて好ましく用いられる。また、加熱により乾式法ウェブに配合された熱融着性接着剤を融着させて原料繊維を結合する工程(サーマルボンド法)、得られた乾式法ウェブに接着剤を付与して原料繊維を結合する工程(ケミカルボンド法)、あるいはサーマルボンド法とケミカルボンド法を組み合わせた方法(マルチボンド法)を採用することができる。
乾式法において、ウェブを形成する繊維を結合してシートを形成するために、サーマルボンド法やマルチボンド法が採用される場合には、粒子状あるいは繊維状の熱融着性接着剤が使用される。粒子状の熱融着性接着剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル低融点ポリエチレンテレフタレート、低融点ポリアミド、低融点ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなどの熱融着性の樹脂粒子が用いられ、原料繊維と混合あるいは形成された繊維ウェブ上に付与した後、加熱処理することにより原料繊維を結合させる。繊維状の熱融着性接着剤としては、低融点ポリエチレンテレフタレート、低融点ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、などのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、低融点ポリアミド、アクリル樹脂系、酢酸ビニル系(PVAc)の樹脂類からなるものを採用することが出来る。
また、熱融着性合成繊維としては、融点の異なる2種類の樹脂を複合化させて得られ、繊維の表面のみが溶融する芯鞘型構造の熱融着性複合合成繊維も好ましく用いることが出来る。芯鞘型構造の熱融着性複合合成繊維は、融点の高い樹脂からなる芯の外周上に、融点の低い樹脂からなる鞘が形成された構造を有し、具体的には、融点が異なる2種の樹脂を組み合わせた形態(PET/PET複合繊維、PE/PE複合繊維、PP/PP複合繊維、PE/PET複合繊維、PP/PET複合繊維、PE/PP複合繊維、PVAc/PET複合繊維、ポリブチレンサクシネート/ポリ乳酸複合繊維等)が挙げられる。
また、ウェブを形成する繊維の結合にケミカルボンド法が用いられる場合、繊維同士を固着させるために使用されるバインダーは、必要に応じて適宜選択可能であり、たとえば、デンプン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸ソーダ等の溶液タイプのバインダーや、ポリアクリル酸エステル、アクリル・スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アクリルニトリル・ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート・ブタジエン共重合体、尿素−メラミン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス等のエマルジョンタイプのバインダー等が使用可能である。本発明の繊維強化プラスチック成形体用シートに使用されるバインダーは、繊維、粉体、顆粒状、溶液あるいはエマルジョンなど、種々の形態を用いることが出来、上記例示のうち一種に限定されず、適宜、二種以上を併用することも出来る。
【実施例】
【0027】
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
【0028】
<実施例1>
(繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(A)の調製)
5kgの水中にポリアクリルアミド系のアニオン凝集剤(商品名:スミフロックFA−40、住友化学社製)の0.03%液を100g添加した後、ポリ乳酸繊維(商品名:PL01、繊維太さ約40μm、繊維長:3mm、ユニチカ社製)を25g添加し、撹拌して分散させて、0.5%のポリ乳酸繊維分散液を得た。さらにNBKP(ろ水度:480ml)の0.5%分散液5.2kgを投入して混合撹拌して、ポリ乳酸:パルプ(49:51)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(A)を得た。
【0029】
(繊維強化プラスチック成形体用シートスラリーのシート化)
手漉き機を用いて、上記繊維強化プラスチック成形体シートスラリーの調製で得られたスラリーを手漉きして、110℃のシリンダードライヤーで乾燥させて、坪量150g/m
2の繊維強化プラスチック成形体用シート(A)を得た。
【0030】
(繊維強化プラスチック成形体の成形加工)
30tプレス機(東洋精機工業社製)を用いて、上記繊維強化プラスチック成形体用シートスラリーのシート化で得られたシートを9枚積層して、常温のホットプレスに挿入して1MPaの加圧下で170℃まで昇温した後10MPaまで加圧した。この状態で20分間保持した後、10分かけて30℃まで冷却して厚み1000μm、密度1.35g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(A)を得た。
【0031】
<実施例2>
実施例1の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリーの調製において、0.5%のポリ乳酸繊維分散液の使用量を3kgとし、0.5%NBKPの分散液の使用量を7kgとしてポリ乳酸:パルプ(30:70)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(B)を調製した。さらに実施例1の繊維強化プラスチック成形体の成形加工において、170℃での保持圧力を20MPaとした以外は実施例1と同様にして、厚み1000μm、密度1.35g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(B)を得た。
【0032】
<実施例3>
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリーの調製において、0.5%のポリ乳酸繊維分散液の使用量を2kgとし、0.5%NBKPの分散液の使用量を8kgとしてポリ乳酸:パルプ(20:80)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(C)を調製した以外は実施例2と同様にして、厚み1015μm、密度1.33g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(C)を得た。
【0033】
<実施例4>
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリーの調製において、0.5%のポリ乳酸繊維分散液の使用量を1kgとし、0.5%NBKPの分散液の使用量を9kgとしてポリ乳酸:パルプ(10:90)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(D)を調製した以外は実施例2と同様にして、厚み1098μm、密度1.23g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(D)を得た。
【0034】
<比較例1>
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリーの調製において、0.5%のポリ乳酸繊維分散液を使用せず、NBKP分散液のみを用いた繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(E)を調整した以外は実施例2と同様にして、厚み1107μm、密度1.22g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(E)を得た。
【0035】
<比較例2>
実施例1の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリーの調製において、0.5%のポリ乳酸繊維分散液の使用量を9kgとし、0.5%NBKPの分散液の使用量を1kgとしてポリ乳酸:パルプ(90:10)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(F)を調製した以外は実施例1と同様にして、厚み1063μm、密度1.27g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体を得た。
【0036】
<実施例5>
(繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(G)の調製)
3kgの水中にポリアクリルアミド系のアニオン凝集剤(商品名:スミフロックFA−40、住友化学社製)の0.03%液を60g添加した後、ポリ乳酸繊維(商品名:PL−01、融点170℃、繊維太さ15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を15g添加し、撹拌して分散させて、0.5%のポリ乳酸繊維分散液を得た。さらにNBKP(ろ水度:480ml)の0.5%分散液7kgを投入して混合撹拌して、ポリ乳酸:パルプ(30:70)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(G)を得た。
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(A)に代えて繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(G)を調製した以外は実施例2と同様にして、厚み1015μm、密度1.33g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(G)を得た。
【0037】
<実施例6>
(繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(H)の調製)
3kgの水中にポリアクリルアミド系のアニオン凝集剤(商品名:スミフロックFA−40、住友化学社製)の0.03%液を60g添加した後エチレンビニルアルコール共重合体繊維(商品名:S030、融点170℃、繊維太さ9μm、繊維長:5mm、クラレ社製)を15g添加し、撹拌して分散させて、0.5%のエチレンビニルアルコール共重合体繊維分散液を得た。さらにNBKP(ろ水度:480ml)の0.5%分散液7kgを投入して混合撹拌して、エチレンビニルアルコール共重合体繊維:パルプ(30:70)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(H)を得た。
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(A)に代えて繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(H)を調製した以外は実施例2と同様にして、厚み1015μm、密度1.33g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(H)を得た。
【0038】
<実施例7>
(繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(I)の調製)
3kgの水中にポリアクリルアミド系のアニオン凝集剤(商品名:スミフロックFA−40、住友化学社製)の0.03%液を60g添加した後、低融点PET繊維(商品名:N701Y、融点130℃、繊維太さ23μm、繊維長:5mm、クラレ社製)を15g添加し、撹拌して分散させて、0.5%の低融点PET繊維分散液を得た。さらにNBKP(ろ水度:480ml)の0.5%分散液7kgを投入して混合撹拌して、低融点PET繊維:パルプ(30:70)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(I)を得た。
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(A)に代えて繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(I)を調製した以外は実施例2と同様にして、厚み1015μm、密度1.33g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(I)を得た。
【0039】
<実施例8>
(繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(J)の調製)
3kgの水中にポリアクリルアミド系のアニオン凝集剤(商品名:スミフロックFA−40、住友化学社製)の0.03%液を60g添加した後、ポリプロピレン繊維(商品名:PZ、融点160℃、繊維太さ15μm、繊維長:10mm、ダイワボウポリテック社製)を15g添加し、撹拌して分散させて、0.5%のポリプロピレン繊維分散液を得た。さらにNBKP(ろ水度:480ml)の0.5%分散液7kgを投入して混合撹拌して、ポリプロピレン繊維:パルプ(30:70)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(J)を得た。
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(A)に代えて繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(J)を調製した以外は実施例2と同様にして、厚み1015μm、密度1.33g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(J)を得た。
【0040】
<実施例9>
(繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(K)の調製)
3kgの水中にポリアクリルアミド系のアニオン凝集剤(商品名:スミフロックFA−40、住友化学社製)の0.03%液を60g添加した後、酸変性ポリプロピレン繊維(商品名:PZ−AD、融点160℃、繊維太さ15μm、繊維長:5mm、ダイワボウポリテック社製)を15g添加し、撹拌して分散させて、0.5%の酸変性ポリプロピレン繊維分散液を得た。さらにNBKP(ろ水度:480ml)の0.5%分散液7kgを投入して混合撹拌して、酸変性ポリプロピレン繊維:パルプ(30:70)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(K)を得た。
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(A)に代えて繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(K)を調製した以外は実施例2と同様にして、厚み1015μm、密度1.33g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(K)を得た。
【0041】
<実施例10>
(繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(L)の調製)
3kgの水中にポリアクリルアミド系のアニオン凝集剤(商品名:スミフロックFA−40、住友化学社製)の0.03%液を60g添加した後、ポリエチレン繊維(商品名:EST−8、融点130℃、繊維太さ20μm、繊維長:0.9mm、三井化学社製)を15g添加し、撹拌して分散させて、0.5%のポリエチレン繊維分散液を得た。さらにNBKP(ろ水度:480ml)の0.5%分散液7kgを投入して混合撹拌して、ポリエチレン繊維:パルプ(30:70)の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(L)を得た。
実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(A)に代えて繊維強化プラスチック成形体用シートスラリー(L)を調製した以外は実施例2と同様にして、厚み1015μm、密度1.33g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(L)を得た。
【0042】
<実施例11>
(繊維強化プラスチック成形体用シート(M)の作製)
走行する無端のメッシュ状コンベア上に坪量14g/m
2のティシュを繰り出し、その上に、パルプ(NBKP)とポリ乳酸繊維(商品名:PL01、融点170℃、繊維太さ15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)とPET/PET芯/鞘型複合繊維(商品名:テトロン、繊維太さ15μm、繊維長:5mm、帝人ファイバー社製)を7:2.5:0.5の質量比で配合し、空気中で均一に混合して調製した原料繊維を、エアレイド方式のウェブフォーミング機により空気流とともに落下堆積させてウェブを形成した。
次いで、形成されたウェブ上にティッシュを繰り出し、温度140℃のスルーエアードライヤーを通過させ、坪量150g/m
2の乾式不織布シートを作製した後、表裏面のティッシュを剥ぎ取り、繊維強化プラスチック成形体用シート(M)とした。実施例2の繊維強化プラスチック成形体用シート(B)に代えて繊維強化プラスチック成形体用シート(M)を使用した以外は実施例2と同様にして、厚み1000μm、密度1.35g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(M)を得た。
【0043】
<実施例12>
実施例11の繊維強化プラスチック成形体用シートの作製において、パルプ(NBKP)とポリ乳酸/ポリブチレンサクシネート芯鞘繊維(商品名:NBF(KK)PL、融点100℃、繊維太さ18μm、繊維長:5mm、ダイワボウポリテック社製)を7:3の質量比で配合し、空気中で均一に混合して調製した原料繊維を用いて繊維強化プラスチック成形体用シート(N)を作製した以外は、実施例11と同様にして、厚み1015μm、密度1.33g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(N)を得た。
【0044】
<実施例13>
実施例11の繊維強化プラスチック成形体用シートの作製において、パルプ(NBKP)とエチレンビニルアルコール共重合体繊維(商品名:S030、融点170℃繊維太さ約9μm、繊維長:5mm、クラレ社製)、ポリ乳酸/ポリブチレンサクシネート芯鞘繊維(NBF(KK)PL、融点100℃繊維太さ約18μm、繊維長:5mm、ダイワボウポリテック社製)を7:2:1の質量比で配合し、空気中で均一に混合して調製した原料繊維を用いて繊維強化プラスチック成形体用シート(O)を作製した以外は実施例11と同様にして、厚み1023μm、密度1.32g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(O)を得た。
【0045】
<実施例14>
実施例11の繊維強化プラスチック成形体用シートの作製において、パルプ(NBKP)とPE/PP芯/鞘型複合繊維(商品名:ETC、融点130℃、繊維太さ13μm、繊維長5mm、チッソ株式会社製)を6:4の質量比で配合し、空気中で均一に混合して調製した原料繊維を用いて繊維強化プラスチック成形体用シート(P)を作製した以外は実施例10と同様にして、厚み1174μm、密度1.15g/cm
3の繊維強化プラスチック成形体(P)を得た。
【0046】
(評価)
<曲げ強度、曲げ弾性率の測定>
得られた繊維強化プラスチック成形体を、JIS K 7074に準じた曲げ試験を行った結果を表1、表2および表3に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
表1からわかるように、実施例1〜4は、曲げ強度が100MPaを超え、また曲げ弾性率が10GPaを超えており、十分な強度を示していることがわかる。一方、比較例1及び2では、曲げ強度が100MPaまで届かず、また曲げ弾性率についても10GPaを超えなかった。
また、表2のうち、熱可塑性樹脂繊維が、特に好ましいポリ乳酸繊維、エチレンビニルアルコール共重合体、あるいは低融点PET繊維である、実施例5〜7は、曲げ強度、曲げ弾性率ともに充分な強度を示している。また、酸変性PPは、強度がやや低いものの、曲げ強度が100MPaを超え、また曲げ弾性率が10GPaを超えており、十分な強度を示している。PPは、酸変性PPに比べ、強度が低くなった。融点がさらに低く、パルプ繊維に対する濡れ性が低いポリエチレン繊維では、さらに強度が低くなった。
【0051】
表3は、乾式法によって作製した繊維強化プラスチック成形体用シートを用いた、繊維強化プラスチック成形体の実施例で、融点が低く、パルプ繊維に対する濡れ性が低いポリエチレン繊維では強度がやや低いものの、それ以外の実施例は、曲げ強度が100MPaを超え、また曲げ弾性率が10GPaを超えており、十分な強度を示した。