特許第6962361号(P6962361)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6962361
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20211025BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20211025BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20211025BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   G06F3/12 353
   G06F3/12 331
   G06F3/12 336
   G06F3/12 392
   H04N1/00 127Z
   B41J29/00 E
   B41J29/38 401
   G06F3/12 305
【請求項の数】9
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2019-234145(P2019-234145)
(22)【出願日】2019年12月25日
(62)【分割の表示】特願2016-30762(P2016-30762)の分割
【原出願日】2016年2月22日
(65)【公開番号】特開2020-74113(P2020-74113A)
(43)【公開日】2020年5月14日
【審査請求日】2020年1月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】浅井 紀彦
【審査官】 征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−238823(JP,A)
【文献】 特開2016−012893(JP,A)
【文献】 特開2015−118476(JP,A)
【文献】 特開2016−012317(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00−29/38
H04N1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で第1無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記第1無線通信より通信速度が速い第2無線通信をする第2通信インタフェースとを備える携帯端末によって読み取り可能なプログラムであって、
該プログラムは、
前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した通信装置を、入力装置或いは出力装置に決定する決定処理を前記携帯端末に実行させることが可能であり、
該プログラムは、入力装置情報と出力装置情報との少なくとも一方を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を前記携帯端末に実行させ、前記入力装置情報は、前記決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報であり、前記出力装置情報は、前記決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報であり、
該プログラムは、
前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける受付処理と、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理とを前記携帯端末に実行させ、前記入力指示情報は、前記出力装置との連携動作に用いる対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報であり、
該プログラムは、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を前記携帯端末に実行させ、前記出力指示情報は、前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報であり、
該プログラムは、前記決定処理において、
前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを判断する判断処理のために必要な判断情報を取得し、
取得した前記判断情報に基づいて、前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを前記判断処理において判断し、
前記通信装置を前記入力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記決定処理において、前記通信装置を前記入力装置に決定し、前記通信装置を前記出力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記決定処理において、前記通信装置を前記出力装置に決定し、
前記判断情報は、前記メモリから取得した情報であって、前記出力装置に決定した前記通信装置の数を示す情報を含み、
該プログラムは、
前記決定処理において、前記出力装置に決定した前記通信装置の数が閾値未満であることに応じて、前記通信装置を前記出力装置に決定する、プログラム。
【請求項2】
前記決定処理において、前記出力装置に決定した前記通信装置の数が閾値以上であることに応じて、前記出力装置として既に決定されている前記通信装置から、前記判断処理で前記出力装置とすることに決定した前記通信装置に、前記出力装置とする前記通信装置を変更する、請求項に記載のプログラム。
【請求項3】
メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で第1無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記第1無線通信より通信速度が速い第2無線通信をする第2通信インタフェースとを備える携帯端末によって読み取り可能なプログラムであって、
該プログラムは、
前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した通信装置を、入力装置或いは出力装置に決定する決定処理を前記携帯端末に実行させることが可能であり、
該プログラムは、入力装置情報と出力装置情報との少なくとも一方を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を前記携帯端末に実行させ、前記入力装置情報は、前記決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報であり、前記出力装置情報は、前記決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報であり、
該プログラムは、
前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける受付処理と、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理とを前記携帯端末に実行させ、前記入力指示情報は、前記出力装置との連携動作に用いる対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報であり、
該プログラムは、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を前記携帯端末に実行させ、前記出力指示情報は、前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報であり、
該プログラムは、前記決定処理において、
前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを判断する判断処理のために必要な判断情報を取得し、
取得した前記判断情報に基づいて、前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを前記判断処理において判断し、
前記通信装置を前記入力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記決定処理において、前記通信装置を前記入力装置に決定し、前記通信装置を前記出力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記決定処理において、前記通信装置を前記出力装置に決定し、
前記判断情報は、前記受付処理において指定された前記連携動作情報が有する前記入力装置情報と前記出力装置情報との一方の情報を含み、
該プログラムは、
前記決定処理において、前記受付処理において受け付けた前記連携動作情報が有する前記情報に基づいて、前記入力装置と前記出力装置との一方を決定し、前記通信装置を前記入力装置と前記出力装置との他方に決定する、プログラム。
【請求項4】
メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で第1無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記第1無線通信より通信速度が速い第2無線通信をする第2通信インタフェースとを備える携帯端末によって読み取り可能なプログラムであって、
該プログラムは、
前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した通信装置を、入力装置或いは出力装置に決定する決定処理を前記携帯端末に実行させることが可能であり、
該プログラムは、入力装置情報と出力装置情報との少なくとも一方を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を前記携帯端末に実行させ、前記入力装置情報は、前記決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報であり、前記出力装置情報は、前記決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報であり、
該プログラムは、
前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける受付処理と、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理とを前記携帯端末に実行させ、前記入力指示情報は、前記出力装置との連携動作に用いる対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報であり、
該プログラムは、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を前記携帯端末に実行させ、前記出力指示情報は、前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報であり、
該プログラムは、前記決定処理において、
前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを判断する判断処理のために必要な判断情報を取得し、
取得した前記判断情報に基づいて、前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを前記判断処理において判断し、
前記通信装置を前記入力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記決定処理において、前記通信装置を前記入力装置に決定し、前記通信装置を前記出力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記決定処理において、前記通信装置を前記出力装置に決定し、
前記入力指示情報に対する前記対象データを前記第2通信インタフェースを通じて受信しないことに応じて、前記第1通信インタフェースを通じて前記入力指示情報を前記通信装置に送信する、プログラム。
【請求項5】
メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で第1無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記第1無線通信より通信速度が速い第2無線通信をする第2通信インタフェースとを備える携帯端末によって読み取り可能なプログラムであって、
該プログラムは、
前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した通信装置を、入力装置或いは出力装置に決定する決定処理を前記携帯端末に実行させることが可能であり、
該プログラムは、入力装置情報と出力装置情報との少なくとも一方を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を前記携帯端末に実行させ、前記入力装置情報は、前記決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報であり、前記出力装置情報は、前記決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報であり、
該プログラムは、
前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける受付処理と、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理とを前記携帯端末に実行させ、前記入力指示情報は、前記出力装置との連携動作に用いる対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報であり、
該プログラムは、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を前記携帯端末に実行させ、前記出力指示情報は、前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報であり、
該プログラムは、前記決定処理において、
前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを判断する判断処理のために必要な判断情報を取得し、
取得した前記判断情報に基づいて、前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを前記判断処理において判断し、
前記通信装置を前記入力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記決定処理において、前記通信装置を前記入力装置に決定し、前記通信装置を前記出力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記決定処理において、前記通信装置を前記出力装置に決定し、
前記出力指示情報に対する肯定応答を前記第2通信インタフェースを通じて受信しないことに応じて、前記第1通信インタフェースを通じて前記出力指示情報を前記通信装置に送信する、プログラム。
【請求項6】
メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で第1無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記第1無線通信より通信速度が速い第2無線通信をする第2通信インタフェースと、コントローラと、を備える携帯端末であって、
前記コントローラは、
前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した通信装置を、入力装置或いは出力装置に決定する決定処理を実行可能であり、
前記コントローラは、入力装置情報と出力装置情報との少なくとも一方を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を実行し、前記入力装置情報は、前記決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報であり、前記出力装置情報は、前記決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報であり、
前記コントローラは、
前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける受付処理と、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理と、を実行し、前記入力指示情報は、前記出力装置との連携動作に用いる対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報であり、
前記コントローラは、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を実行し、前記出力指示情報は、前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報であり、
前記コントローラは、前記決定処理において、
前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを判断する判断処理のために必要な判断情報を取得し、
取得した前記判断情報に基づいて、前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを前記判断処理において判断し、
前記通信装置を前記入力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記通信装置を前記入力装置に決定し、前記通信装置を前記出力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記通信装置を前記出力装置に決定し、
前記判断情報は、前記メモリから取得した情報であって、前記出力装置に決定した前記通信装置の数を示す情報を含み、
前記コントローラは、
前記決定処理において、前記出力装置に決定した前記通信装置の数が閾値未満であることに応じて、前記通信装置を前記出力装置に決定する、携帯端末。
【請求項7】
メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で第1無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記第1無線通信より通信速度が速い第2無線通信をする第2通信インタフェースと、コントローラと、を備える携帯端末であって、
前記コントローラは、
前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した通信装置を、入力装置或いは出力装置に決定する決定処理を実行可能であり、
前記コントローラは、入力装置情報と出力装置情報との少なくとも一方を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を実行し、前記入力装置情報は、前記決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報であり、前記出力装置情報は、前記決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報であり、
前記コントローラは、
前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける受付処理と、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理と、を実行し、前記入力指示情報は、前記出力装置との連携動作に用いる対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報であり、
前記コントローラは、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を実行し、前記出力指示情報は、前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報であり、
前記コントローラは、前記決定処理において、
前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを判断する判断処理のために必要な判断情報を取得し、
取得した前記判断情報に基づいて、前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを前記判断処理において判断し、
前記通信装置を前記入力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記通信装置を前記入力装置に決定し、前記通信装置を前記出力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記通信装置を前記出力装置に決定し、
前記判断情報は、前記受付処理において指定された前記連携動作情報が有する前記入力装置情報と前記出力装置情報との一方の情報を含み、
前記コントローラは、
前記決定処理において、前記受付処理において受け付けた前記連携動作情報が有する前記情報に基づいて、前記入力装置と前記出力装置との一方を決定し、前記通信装置を前記入力装置と前記出力装置との他方に決定する、携帯端末。
【請求項8】
メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で第1無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記第1無線通信より通信速度が速い第2無線通信をする第2通信インタフェースと、コントローラと、を備える携帯端末であって、
前記コントローラは、
前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した通信装置を、入力装置或いは出力装置に決定する決定処理を実行可能であり、
前記コントローラは、入力装置情報と出力装置情報との少なくとも一方を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を実行し、前記入力装置情報は、前記決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報であり、前記出力装置情報は、前記決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報であり、
前記コントローラは、
前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける受付処理と、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理と、を実行し、前記入力指示情報は、前記出力装置との連携動作に用いる対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報であり、
前記コントローラは、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を実行し、前記出力指示情報は、前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報であり、
前記コントローラは、前記決定処理において、
前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを判断する判断処理のために必要な判断情報を取得し、
取得した前記判断情報に基づいて、前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを前記判断処理において判断し、
前記通信装置を前記入力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記通信装置を前記入力装置に決定し、前記通信装置を前記出力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記通信装置を前記出力装置に決定し、
前記入力指示情報に対する前記対象データを前記第2通信インタフェースを通じて受信しないことに応じて、前記第1通信インタフェースを通じて前記入力指示情報を前記通信装置に送信する、携帯端末。
【請求項9】
メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で第1無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記第1無線通信より通信速度が速い第2無線通信をする第2通信インタフェースと、コントローラと、を備える携帯端末であって、
前記コントローラは、
前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した通信装置を、入力装置或いは出力装置に決定する決定処理を実行可能であり、
前記コントローラは、入力装置情報と出力装置情報との少なくとも一方を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を実行し、前記入力装置情報は、前記決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報であり、前記出力装置情報は、前記決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報であり、
前記コントローラは、
前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける受付処理と、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理と、を実行し、前記入力指示情報は、前記出力装置との連携動作に用いる対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報であり、
前記コントローラは、
指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を実行し、前記出力指示情報は、前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報であり、
前記コントローラは、前記決定処理において、
前記第1通信インタフェースと前記第1無線通信した前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを判断する判断処理のために必要な判断情報を取得し、
取得した前記判断情報に基づいて、前記通信装置を前記入力装置とするか前記出力装置とするかを前記判断処理において判断し、
前記通信装置を前記入力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記通信装置を前記入力装置に決定し、前記通信装置を前記出力装置とすることを前記判断処理で判断したことに応じて、前記通信装置を前記出力装置に決定し、
前記出力指示情報に対する肯定応答を前記第2通信インタフェースを通じて受信しないことに応じて、前記第1通信インタフェースを通じて前記出力指示情報を前記通信装置に送信する、携帯端末。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによって指定された入力装置及び出力装置に連携動作を実行させる携帯端末のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザによって指定された入力装置及び出力装置の組み合わせを予め登録しておき、登録された組み合わせの入力装置及び出力装置に連携動作を実行させる携帯端末のプログラムが記載されている。連携動作とは、例えば、入力動作を実行した入力装置から携帯端末が対象データを受信し、受信した対象データに対する出力動作を携帯端末が出力装置に実行させることを指す。上記構成のプログラムによれば、繰り返し実行される定型的な連携動作を簡単に実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−012518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成のプログラムは、例えば、携帯端末と通信可能な装置の一覧をディスプレイに表示させ、一覧表示された装置のうちから入力装置及び出力装置をユーザに指定させる。しかしながら、一覧表示された装置が多い場合に、所望の装置を探し出して指定するのは、ユーザにとって煩雑となる。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、登録された入力装置及び出力装置に連携動作を実行させる携帯端末のプログラムであって、所望の入力装置及び出力装置を簡単に指定可能なプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書の一形態に係るプログラムは、メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で近接無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記近接無線通信より通信距離が長い無線通信をする第2通信インタフェースとを備える携帯端末によって読み取り可能である。該プログラムは、前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記入力インタフェースを通じて指定された指定装置を、入力装置或いは出力装置に決定する第1決定処理と、前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうち、前記第1通信インタフェースと近接無線接続された接続装置を、前記入力装置或いは前記出力装置に決定する第2決定処理とを前記携帯端末に実行させることが可能である。該プログラムは、入力装置情報及び出力装置情報を含む連携動作情報を前記メモリに記憶させる登録処理を前記携帯端末に実行させる。前記入力装置情報は、前記第1決定処理或いは前記第2決定処理で決定した前記入力装置を識別するための情報である。前記出力装置情報は、前記第1決定処理或いは前記第2決定処理で決定した前記出力装置を識別するための情報である。該プログラムは、前記メモリに記憶された前記連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける第1受付処理と、指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理とを前記携帯端末に実行させる。前記入力指示情報は、前記携帯端末に送信すべき対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報である。該プログラムは、前記入力指示情報の応答として前記対象データを、前記第2通信インタフェースを通じて前記入力装置から受信する受信処理と、指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を前記携帯端末に実行させる。前記出力指示情報は、前記受信処理で受信した前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報である。
【0007】
上記構成によれば、ユーザは、連携動作を実行させる入力装置及び出力装置を、入力インタフェースを通じて指定可能であると共に、所望の外部装置との近接無線通信が可能な範囲に携帯端末を近づけることによっても指定可能になる。これにより、例えば、ユーザの目の前にある外部装置を簡単に指定することができる。
【0008】
本明細書の他の形態に係るプログラムは、メモリと、入力インタフェースと、外部装置との間で近接無線通信する第1通信インタフェースと、外部装置との間で前記近接無線通信より通信距離が長い無線通信をする第2通信インタフェースとを備える携帯端末によって読み取り可能である。該プログラムは、前記メモリに記憶された連携動作情報の1つを指定する指定操作を前記入力インタフェースを通じて受け付ける第1受付処理を前記携帯端末に実行させる。前記連携動作情報は、入力装置を識別する入力装置情報及び出力装置を識別する出力装置情報の少なくとも一方を含む。該プログラムは、前記第1受付処理で前記指定操作を受け付けたことに応じて、指定された前記連携動作情報に従った連携動作の実行指示を、前記入力インタフェース或いは前記第1通信インタフェースを通じて受け付ける第2受付処理と、前記第1通信インタフェースを通じた前記実行指示を前記第2受付処理で受け付けたことに応じて、前記第1通信インタフェースと近接無線接続された接続装置を、前記入力装置或いは前記出力装置に決定する第1決定処理を前記携帯端末に実行させる。前記第1通信インタフェースを通じた前記実行指示は、前記第2通信インタフェースを通じて通信可能な複数の前記外部装置のうちの1つである前記接続装置を、前記第1通信インタフェースと近接無線接続させることである。該プログラムは、指定された前記連携動作情報に含まれる前記入力装置情報で識別される前記入力装置或いは前記第1決定処理で決定した前記入力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて入力指示情報を送信する入力指示処理を前記携帯端末に実行させる。前記入力指示情報は、前記携帯端末に送信すべき対象データを前記入力装置に入力させる入力動作を実行させるための情報である。該プログラムは、前記入力指示情報の応答として前記対象データを、前記第2通信インタフェースを通じて前記入力装置から受信する受信処理と、指定された前記連携動作情報に含まれる前記出力装置情報で識別される前記出力装置或いは前記第1決定処理で決定した前記出力装置に、前記第2通信インタフェースを通じて出力指示情報を送信する出力指示処理を前記携帯端末に実行させる。前記出力指示情報は、前記受信処理で受信した前記対象データを出力する出力動作を実行させるための情報である。
【0009】
上記構成によれば、所望の外部装置に携帯端末を近づけることによって、当該外部装置を一時的な入力装置或いは出力装置とする連携動作が実行される。これにより、例えば、ユーザの目の前にある外部装置を一時的に入力装置或いは出力装置にした連携動作を、少ない操作で実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本実施形態に係るシステム100の概略図である。
図2図2は、(A)が複合機10のブロック図であり、(B)が携帯端末50のブロック図である。
図3図3は、データ記憶領域32B、62Bに記憶されるデータ例であって、(A)は複合機10Aの装置情報を、(B)は複合機10Bの装置情報を、(C)は連携動作リストを示す。
図4図4は、登録処理のフローチャートである。
図5図5は、NFC登録処理のフローチャートである。
図6図6は、連携指示処理のフローチャートである。
図7図7は、ディスプレイ53の表示例であって、(A)は登録画面を、(B)は装置選択画面を示す。
図8図8は、ディスプレイ53の表示例であって、(A)は動作選択画面を、(B)は入力装置ID及び出力装置IDの両方を含む連携動作レコードに対応する連携動作画面を示す。
図9図9は、ディスプレイ53の表示例であって、(A)は出力装置IDのみを含む連携動作レコードに対応する連携動作画面を、(B)は入力装置IDのみを含む連携動作レコードに対応する連携動作画面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。例えば、後述する各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更することができる。
【0012】
図1は、本実施形態に係るシステム100の概略図である。図1に示されるシステム100は、複合機10A、10B(以下、これらを総称して、「複合機10」と表記することがある。)と、携帯端末50と、サーバ80とで構成される。複合機10、携帯端末50、及びサーバ80は、通信ネットワークを介して相互に通信可能とされている。通信ネットワークの具体例は特に限定されないが、例えば、インターネット101、有線LAN、無線LAN102、或いはこれらの組み合わせであってもよい。
【0013】
複合機10及び携帯端末50は、無線LAN102に属している。すなわち、複合機10及び携帯端末50は、無線LAN102の不図示のアクセスポイントを経由して、相互に通信することができる。また、無線LAN102は、ルータ102Aを通じてインターネット101に接続されている。さらに、サーバ80は、インターネット101に接続されている。すなわち、複合機10及び携帯端末50は、ルータ102Aからインターネット101を経由して、サーバ80と通信することができる。
【0014】
複合機10は、図2(A)に示されるように、プリンタ11と、スキャナ12と、ディスプレイ23と、入力I/F24と、NFC通信I/F25と、Wi−Fi通信I/F26と、CPU31と、メモリ32と、通信バス33とを主に備える。複合機10を構成する各構成要素は、通信バス33を通じて相互に接続されている。複合機10A、10Bの構成は同様であってもよいし、異なっていてもよい。
【0015】
プリンタ11は、画像データで示される画像をシートに記録するプリント動作を実行する。プリンタ11の記録方式としては、インクジェット方式や電子写真方式などの公知の方式を採用することができる。スキャナ12は、原稿に記録されている画像を読み取って画像データを生成するスキャン動作を実行する。なお、複合機10は、FAX送信動作及びFAX受信動作を実行可能なFAX部をさらに備えていてもよい。また、複合機10は、プリンタ11及びスキャナ12の一方のみを備え、他方を備えていなくてもよい。
【0016】
入力I/F24は、ユーザによる入力操作を受け付けるユーザインタフェースである。具体的には、入力I/F24はボタンを有しており、押下されたボタンに対応づけられた各種の操作信号をCPU31へ出力する。さらに、入力I/F24は、ディスプレイ23の表示面に重畳された膜状のタッチセンサを有していてもよい。ディスプレイ23の表示面に表示されたオブジェクトを指定する操作、文字列或いは数字列を入力する操作は、ユーザ操作の一例である。「オブジェクト」とは、例えば、ディスプレイ23に表示された文字列、アイコン、ボタン、リンク等である。
【0017】
タッチセンサとして実現される入力I/F24は、ユーザがタッチした表示面上の位置を示す位置情報を出力する。なお、本明細書中における「タッチ」とは、入力媒体を表示面に接触させる操作全般を含む。また、入力媒体が表示面に触れていなくても、表示面との間の距離がごく僅かな位置まで入力媒体を近接させる「ホバー」或いは「フローティングタッチ」を、前述の「タッチ」の概念に含めてもよい。さらに入力媒体とは、ユーザの指であってもよいし、タッチペン等であってもよい。ディスプレイ23に表示されたアイコンの位置のタップするユーザ操作は、当該アイコンを指定する指定操作の一例である。
【0018】
NFC通信I/F25は、外部装置との間で無線信号を送受信することが可能な第1通信インタフェースの一例である。すなわち、複合機10は、NFC通信I/F25を通じて携帯端末50に各種情報を送信し、NFC通信I/F25を通じて携帯端末50から各種情報を受信する。なお、NFC通信I/F25を通じた無線通信(以下、「NFC通信」と表記する。)の通信範囲は、Wi−Fi通信I/F26を通じた無線通信(以下、「Wi−Fi通信」と表記する。)の通信範囲より狭い。また、NFC通信の通信速度は、Wi−Fi通信の通信速度より遅い。
【0019】
NFC通信I/F25は、近接無線方式で無線通信を行うためのインタフェースである。NFC通信I/F25は、NFC規格に準拠した無線通信を行う。NFC通信は、近接無線通信の一例である。NFC通信I/F25には、外部装置との間で受け渡すための情報を記憶するメモリを有するICチップが搭載されている。NFC規格は、近接無線通信プロトコルの一例である。また、NFC規格に代えて、TransferJet(TransferJet コンソーシアムの登録商標)規格を採用してもよい。
【0020】
Wi−Fi通信I/F26は、外部装置と通信可能な第2通信インタフェースの一例である。複合機10は、Wi−Fi通信I/F26を通じて携帯端末50に各種情報を出力し、Wi−Fi通信I/F26を通じて携帯端末50から各種情報を受信する。なお、Wi−Fi通信の通信距離は、NFC通信の通信距離より長い。また、Wi−Fi通信の通信速度は、NFC通信の通信速度より速い。
【0021】
Wi−Fi通信I/F26は、通信ネットワークを通じて外部装置と無線通信する間接無線通信が可能である。より詳細には、Wi−Fi通信I/F26は、アクセスポイント等の中継装置を経由して、外部装置と無線通信することができる。また、Wi−Fi通信I/F26は、中継装置を経由せずに外部装置と無線通信する直接無線通信が可能であってもよい。Wi−Fi通信のうち中継装置を経由しない無線通信を、「Wi−Fiダイレクト通信」と表記する。Wi−Fi通信I/F26の具体的な通信手順は特に限定されないが、例えば、間接無線通信にWi−Fiを採用し、直接無線通信にWi−Fiダイレクトを採用してもよい。
【0022】
CPU31は、複合機10の全体動作を制御するものである。CPU31は、入力I/F24から出力される各種情報、通信I/F25、26を通じて外部装置から受信した各種情報等に基づいて、後述する各種プログラムをメモリ32から取得して実行する。CPU31及びメモリ32は、制御部の一例を構成する。
【0023】
メモリ32は、プログラム記憶領域32Aと、データ記憶領域32Bとを有する。領域32Aには、OS34と、装置プログラム35とが格納される。なお、装置プログラム35は、単一のプログラムであってもよいし、複数のプログラムの集合体であってもよい。領域32Bには、装置プログラム35の実行に必要なデータ或いは情報が記憶される。メモリ32は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、HDD、複合機10に着脱されるUSBメモリ等の可搬記憶媒体、CPU31が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成される。
【0024】
メモリ32は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non−transitoryな媒体である。non−transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体も含まれる。また、non−transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット101上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non−transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。後述する携帯端末50のメモリ62についても同様である。
【0025】
領域32Bは、図3(A)或いは図3(B)に示されるように、装置IDと動作IDとを含む装置情報を記憶することができる。装置IDは、複合機10を識別するための装置識別情報の一例である。本実施形態において、複合機10Aは装置ID“MFP−A”で識別され、複合機10Bは装置ID“MFP−B”で識別される。動作IDは、対応する装置IDで識別される複合機10が実行可能な動作を識別するための動作識別情報の一例である。プリント動作は動作ID“プリント”で識別され、スキャン動作は動作ID“スキャン”で識別される。
【0026】
図3(A)は、複合機10Aの領域32Bに記憶された装置情報の例であって、複合機10Aがプリント動作とスキャン動作とを実行可能なことを示す。図3(B)は、複合機10Bの領域32Bに記憶された装置情報の例であって、複合機10Bがスキャン動作を実行可能なことを示す。装置情報は、例えば、複合機10の製造メーカによって出荷前に設定される。
【0027】
携帯端末50は、図2(B)に示されるように、ディスプレイ53と、入力I/F54と、NFC通信I/F55と、Wi−Fi通信I/F56と、CPU61と、メモリ62と、通信バス63とを主に備える。携帯端末50に含まれるディスプレイ53、入力I/F54、NFC通信I/F55、Wi−Fi通信I/F56、CPU61、メモリ62、及び通信バス63は、複合機10に含まれるディスプレイ23、入力I/F24、NFC通信I/F25、Wi−Fi通信I/F26、CPU31、メモリ32、及び通信バス33と同様の構成であるので、説明は省略する。CPU61及びメモリ62は、制御部の一例である。
【0028】
携帯端末50は、例えば、携帯電話、スマートフォン、或いはタブレット端末等である。より詳細には、携帯端末50のディスプレイ53は、表示画面のサイズが12インチ以下、より好ましくは8インチ以下であるのが望ましい。また、携帯端末50の入力I/F54は、ディスプレイ53の表示画面に重ねられたタッチセンサであるのが望ましい。
【0029】
領域62Aは、OS64と、端末プログラム65とを記憶している。OS64は、例えば、Android(Google inc.の登録商標) OS、iOS(Cisco Systems,Inc.の登録商標)、Windows Phone(Microsoft Corporationの登録商標) Operating System等であってもよい。
【0030】
端末プログラム65は、ユーザによって指定された入力装置及び出力装置に連携動作を実行させるプログラムである。入力装置は、携帯端末50に送信すべき対象データを入力する入力動作を実行する装置である。出力装置は、携帯端末50から受信した対象データを出力する出力動作を実行する装置である。すなわち、端末プログラム65は、入力装置に入力動作を実行させることによって、当該入力装置から対象データを受信する。次に、端末プログラム65は、入力装置から受信した対象データを出力装置に送信することによって、出力装置に出力動作を実行させる。複合機10及びサーバ80は、入力装置及び出力装置になり得る装置である。
【0031】
入力装置として機能する複合機10の入力動作は、例えば、携帯端末50に送信すべき対象データをスキャナ12が生成する動作を指す。入力装置として機能するサーバ80の入力動作は、例えば、携帯端末50に送信すべき対象データをサーバ80が備えるメモリ(以下、「サーバメモリ」と表記することがある。)から読み出す動作を指す。スキャナ12に対象データを生成させる動作、及びサーバメモリから対象データを読み出す動作は、対象データを入力装置に入力する動作の一例である。また、FAX部を備える複合機10は、FAX部がFAX受信した対象データを携帯端末50に送信する入力動作を実行してもよい。
【0032】
出力装置として機能する複合機10の出力動作は、例えば、携帯端末50から受信した対象データで示される画像を、プリンタ11がシートに記録する動作を指す。出力装置として機能するサーバ80の出力動作は、例えば、携帯端末50から受信した対象データを、サーバ80がサーバメモリに記憶させる動作を指す。また、FAX部を備える複合機10は、携帯端末50から受信した対象データを、FAX部がFAX送信する出力動作を実行してもよい。
【0033】
領域62Bは、例えば図3(C)に示されるように、連携動作リストを記憶することができる。連携動作リストは、1以上の連携動作レコードを含む。連携動作レコードは、互いに対応付けられた入力装置ID及び出力装置IDの少なくとも一方を含む。連携動作レコードは、連携動作情報の一例である。本実施形態に係る連携動作レコードは、1以下の入力装置IDと、2以下の出力装置IDとを含むことができる。但し、連携動作レコードに含まれる出力装置IDの数は、1つであってもよいし、3以上であってもよい。
【0034】
入力装置IDは、入力I/F54或いはNFC通信I/F55を通じて指定された入力装置を識別する入力装置情報の一例である。出力装置IDは、入力I/F54或いはNFC通信I/F55を通じて指定された出力装置を識別する出力装置情報の一例である。なお、入力装置ID及び出力装置IDは、例えば、URL形式であってもよい。端末プログラム65のインストール時において、領域62Bに連携動作レコードは記憶されていない。そして、端末プログラム65は、後述する登録処理において、ユーザの指示に従って生成した連携動作レコードを、連携動作リストに登録する。
【0035】
サーバ80は、所謂ストレージサーバである。より詳細には、サーバ80は、例えば、携帯端末50から受信したデータをサーバメモリに記憶させ、携帯端末50によって指定されたデータをサーバメモリから読み出して携帯端末50に送信する。本実施形態において、サーバ80は装置ID“サーバC”で識別される。サーバ80は、例えば、「Evernote(Evernote Corporationの登録商標)」、「Dropbox(DropBox, Inc.の登録商標)」、「Google Drive(Googleは、Google, Inc.の登録商標)」等のサービスを提供するものであってもよい。
【0036】
なお、本明細書において、NFC規格に準拠した手順で通信可能な機器を「NFC機器」と表記し、NFC規格に準拠した手順でする通信を「NFC通信」と表記する。すなわち、複合機10及び携帯端末50は、NFC機器の一例である。
【0037】
本実施形態における携帯端末50のNFC通信I/F55は、Poll動作を実行する。Poll動作とは、所定の時間間隔でポーリング信号を繰り返し出力し、当該ポーリング信号の応答であるレスポンス信号を監視する動作である。一方、本実施形態における複合機10のNFC通信I/F25は、Listen動作を実行する。Listen動作とは、ポーリング信号を監視し、ポーリング信号を受信したことを条件としてレスポンス信号を出力する動作である。
【0038】
複合機10と携帯端末50とが接近したことによって、携帯端末50のNFC通信I/F55が出力したポーリング信号を複合機10のNFC通信I/F25が受信し、複合機10のNFC通信I/F25が出力したレスポンス信号を携帯端末50のNFC通信I/F55が受信する。これにより、NFC規格に従った所定の手順により、複合機10と携帯端末50との間にNFC方式の通信リンク(以下、「NFCリンク」と表記する)が確立される。以降、複合機10と携帯端末50とは、このNFCリンクを通じて情報等を送受信する。
【0039】
[システム100の動作]
図4図6を参照して、本実施形態に係るシステム100の動作を説明する。なお、図4及び図6に示される処理の開始時点において、複合機10のNFC通信I/F25はListen動作を既に実行しており、携帯端末50のNFC通信I/F55はPoll動作を実行していないものとする。
【0040】
本明細書のフローチャートは、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU31、61の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「制御」等の処理は、CPU31、61の処理を表している。CPU61による処理は、OS64を介したハードウェア制御も含む。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。
【0041】
[登録処理]
まず、端末プログラム65は、登録処理を実行することができる。登録処理は、ユーザの指示に従って生成した連携動作レコードを、連携動作リストに登録する処理である。図4を参照して、登録処理の詳細を説明する。
【0042】
まず、端末プログラム65は、図7(A)に示される登録画面をディスプレイ53に表示させる(S11)。そして、端末プログラム65は、登録画面に対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S12)。また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を開始させる。すなわち、NFC通信I/F55は、所定の時間間隔でポーリング信号を繰り返し出力する。
【0043】
登録画面は、「アイコンをタップするか、装置にかざして下さい。」とのメッセージと、[+入力]アイコン111と、[+出力]アイコン112と、[登録]アイコン113とを含む。[+入力]アイコン111は、入力装置を指定する指示に対応する。[+出力]アイコン112は、出力装置を指定する指示に対応する。[登録]アイコン113は、連携動作レコードを連携動作リストに登録する指示に対応する。
【0044】
次に、端末プログラム65は、[+入力]アイコン111の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S12:[+]アイコン)、図7(B)に示される装置選択画面をディスプレイ53に表示させる(S13)。そして、端末プログラム65は、装置選択画面に対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S14)。また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を終了させる。
【0045】
[+入力]アイコン111が指定された場合の装置選択画面は、装置アイコン121、122、123を含む。装置アイコン121、122、123は、入力装置となり得る複合機10A、10B、サーバ80に対応する。また、装置アイコン121〜123には、対応する装置の装置IDが記述されている。装置アイコン121〜123には、対応する装置の名称が記述されていてもよい。
【0046】
端末プログラム65は、無線LAN102に属する複合機10をSNMP等のプロトコルを用いて検索し、Wi−Fi通信I/F26を通じて発見した複合機10から装置ID及び動作IDを受信してもよい。また、端末プログラム65は、サーバ80のアカウントが領域62Bに記憶されている場合に、サーバ80の装置IDを領域62Bから読み出してもよい。また、入力装置となり得る装置の装置IDは、端末プログラム65に予め登録されていてもよい。
【0047】
次に、端末プログラム65は、例えば装置アイコン122の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S14:Yes)、装置アイコン122に対応する装置ID“MFP−B”で識別される複合機10B(以下、「指定装置」と表記することがある。)を入力装置に決定する(S15)。すなわち、端末プログラム65は、指定された装置アイコン122に対応する装置ID“MFP−B”を、入力装置IDとして領域62Bに一時記憶させる。そして、端末プログラム65は、登録画面をディスプレイ53に表示させる(S11)。ここで表示される登録画面は、[+入力]アイコン111に代えて、[MFP−B]アイコンを含む点において、図7(A)に示される登録画面と相違する。[MFP−B]アイコンは、ステップS15で一時記憶された入力装置IDに対応する。
【0048】
また、端末プログラム65は、[+出力]アイコン112の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S12:[+]アイコン)、ステップS13〜S15の処理を実行する。以下、[+入力]アイコン111が指定された場合との共通点の詳しい説明は省略し、相違点を中心に説明する。装置アイコン121〜123の指定は、入力装置或いは出力装置を指定するユーザ操作の一例である。ステップS13〜S15の処理は、第1決定処理の一例である。
【0049】
[+出力]アイコン112が指定された場合の装置選択画面は、出力装置となり得る複合機10A、サーバ80に対応する装置アイコン121、123を含む。また、端末プログラム65は、例えば装置アイコン123の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S14:Yes)、装置アイコン123に対応する装置ID“サーバC”で識別されるサーバ80を、出力装置に決定する(S15)。すなわち、端末プログラム65は、指定された装置アイコン123に対応する装置ID“サーバC”を、出力装置IDとして領域62Bに一時記憶させる。そして、端末プログラム65は、登録画面をディスプレイ53に表示させる(S11)。ここで表示される登録画面は、[サーバC]アイコンをさらに含む点において、図7(A)に示される登録画面と相違する。[サーバC]アイコンは、ステップS15で一時記憶された出力装置IDに対応する。
【0050】
さらに、端末プログラム65は、[登録]アイコン113の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S12:[登録]アイコン)、ステップS15、或いは後述するステップS35、S37、S39、S40で一時記憶させた情報を含む連携動作レコードを、連携動作リストに追加する(S16)。また、端末プログラム65は、後述するステップS31で受信した登録情報を、連携動作レコードに含めてもよい。後述するステップS19でも同様である。ステップS16、S19の処理は、登録処理の一例である。
【0051】
なお図示は省略するが、端末プログラム65は、動作ID及び動作パラメータを連携動作レコードに含めてもよい。一例として、端末プログラム65は、複合機10Bの装置IDを入力装置IDとして記憶させるときに、動作ID“スキャン”と、スキャン動作の動作パラメータ(例えば、読取解像度等)とを連携動作レコードに含める。他の例として、端末プログラム65は、サーバ80の装置IDを出力装置IDとして記憶させるときに、動作ID“メモリ記憶”と、メモリ記憶動作の動作パラメータ(例えば、フォルダ名等)とを連携動作レコードに含める。サーバ80の動作IDは、端末プログラム65に予め登録されていてもよい。端末プログラム65は、不図示のステップにおいて、連携動作レコードに含める動作パラメータを、ユーザに指定させてもよい。
【0052】
一方、端末プログラム65は、例えば、ユーザが複合機10Aに携帯端末50を近づけたことによって、Poll動作を実行中のNFC通信I/F55を通じて複合機10Aからレスポンス信号を受信する(S12:装置にかざす)。次に、端末プログラム56は、レスポンス信号の送信元である複合機10Aとの間にNFCリンクを確立する。複合機10Aからレスポンス信号を受信すること、或いはNFCリンクが確立されたことは、NFC通信I/F55と複合機10Aとが近接無線接続されたことの一例である。
【0053】
次に、端末プログラム65は、NFC通信I/F55と複合機10Aとが近接無線接続されたことに応じて、NFC登録処理を実行する(S17)。NFC登録処理は、NFC通信I/F55と近接無線接続された複合機10A(以下、「接続装置」と表記することがある。)を、入力装置或いは出力装置に決定する処理である。ステップS12において、複合機10AとのNFC通信が可能な範囲に携帯端末50を近づける操作は、NFC通信I/F55を通じて複合機10Aを入力装置或いは出力装置に指定する操作の一例である。ステップS17の処理は、第2決定処理の一例である。図5を参照して、NFC登録処理の詳細を説明する。
【0054】
まず、端末プログラム65は、近接無線接続された複合機10AからNFC通信I/F55を通じて接続情報を受信する。接続情報は、複合機10AとWi−Fiダイレクト接続するために必要な情報である。接続情報は、例えば、IPアドレス、MACアドレス、或いはSSID等であってもよい。そして、端末プログラム65は、受信した接続情報を用いて複合機10AとWi−Fiダイレクト接続する(S31)。また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を終了させる。
【0055】
次に、端末プログラム65は、Wi−Fiダイレクト接続されたWi−Fi通信I/F56を通じて複合機10Aから装置情報を受信する(S32)。そして、端末プログラム65は、ステップS31で受信した接続情報と、ステップS32で受信した装置情報とを、互いに対応付けて領域62Bに一時記憶させる。なお、端末プログラム65は、ステップS31において、接続情報及び装置情報の両方を、NFC通信I/F55を通じて複合機10Aから受信してもよい。
【0056】
次に、端末プログラム65は、接続装置である複合機10Aが実行可能な動作を判断する(S33、S36)。すなわち、端末プログラム65は、ステップS32で受信した装置情報に、入力動作に対応する動作ID“スキャン”が含まれているか否か、出力動作に対応する動作ID“プリント”が含まれているか否かを判断する。ステップS33、S36の処理は、第1判断処理の一例である。
【0057】
また、端末プログラム65は、入力装置を既に決定したか否かを判断する(S34)。すなわち、端末プログラム65は、領域62Bに入力装置IDが一時記憶されているか否かを判断する。入力装置を既に決定した状態は、第1決定状態の一例である。ステップS34の処理は、第2判断処理の一例である。
【0058】
さらに、端末プログラム65は、既に決定した出力装置の数が閾値(例えば、2)に達したか否かを判断する(S38)。すなわち、端末プログラム65は、領域62Bに一時記憶されている出力装置IDの数が閾値に達しているか否かを判断する。既に決定した出力装置の数が閾値に達した状態は、第2決定状態の一例である。ステップS38の処理は、第3判断処理の一例である。
【0059】
そして、端末プログラム65は、複合機10Aが入力動作を実行可能であり、且つ第1決定状態でないと判断したことに応じて(S33:入力動作&S34:No)、接続装置を入力装置に決定する(S35)。すなわち、端末プログラム65は、複合機10Aの装置ID“MFP−A”を、入力装置IDとして領域62Bに一時記憶させる。
【0060】
また、端末プログラム65は、入力動作のみを実行可能であり、且つ第1決定状態であると判断したことに応じて(S33:入力動作&S34:Yes&S36:No)、既に決定した入力装置を接続装置に変更する(S37)。すなわち、端末プログラム65は、領域62Bに既に記憶されている入力装置IDを、複合機10Aの装置ID“MFP−A”で上書きする。
【0061】
また、端末プログラム65は、入力動作及び出力動作の両方を実行可能であり、第1決定状態であり、且つ第2決定状態でないと判断したことに応じて(S33:入力動作&S34:Yes&S36:Yes&S38:No)、接続装置を出力装置に決定する(S39)。または、端末プログラム65は、出力動作のみを実行可能であり、且つ第2決定状態でないと判断したことに応じて(S33:出力動作のみ&S38:No)、接続装置を出力装置に決定する(S39)。すなわち、端末プログラム65は、複合機10Aの装置ID“MFP−A”を、出力装置IDとして領域62Bに一時記憶させる。
【0062】
さらに、端末プログラム65は、入力動作及び出力動作の両方を実行可能であり、第1決定状態であり、且つ第2決定状態であると判断したことに応じて(S33:入力動作&S34:Yes&S36:Yes&S38:Yes)、出力装置の1つを接続装置に変更する(S40)。または、端末プログラム65は、出力動作のみを実行可能であり、且つ第2決定状態であると判断したことに応じて(S33:出力動作のみ&S38:Yes)、出力装置の1つを接続装置に変更する(S40)。すなわち、端末プログラム65は、領域62Bに既に記憶されている出力装置IDの1つを、複合機10Aの装置ID“MFP−A”で上書きする。
【0063】
一例として、端末プログラム65は、ステップS40において、既に決定された複数の出力装置のうち、最初に決定された出力装置を接続装置に変更してもよい。他の例として、端末プログラム65は、ステップS40において、既に決定された複数の出力装置のうちの1つを指定するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付けてもよい。そして、端末プログラム65は、指定された出力装置を接続装置に変更してもよい。
【0064】
なお、端末プログラム65は、ステップS37、S40の処理に先立って、入力装置或いは出力装置を変更するか否かをディスプレイ53を通じてユーザに問合せてもよい。そして、端末プログラム65は、入力装置或いは出力装置の変更を指示するユーザ操作を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて、ステップS37、S40の処理を実行してもよい。
【0065】
次に図4に戻って、端末プログラム65は、NFC登録処理を実行したことに応じて(S17)、入力装置及び出力装置の両方を決定したか否かを判断する(S18)。すなわち、端末プログラム65は、入力装置ID及び出力装置IDの両方が領域62Bに一時記憶されているか否かを判断する。ステップS18の処理は、第4判断処理の一例である。そして、端末プログラム65は、入力装置及び出力装置の一方を未だ決定していないと判断したことに応じて(S18:No)、ステップS11以降の処理を実行する。
【0066】
一方、端末プログラム65は、入力装置及び出力装置の両方を決定したと判断したことをトリガとして(S18:Yes)、領域62Bに一時記憶されている入力装置ID及び出力装置IDを含む連携動作レコードを、連携動作リストに追加する(S19)。また、端末プログラム65は、ステップS19で登録した連携動作レコードで示される入力装置及び出力装置に連携動作を実行させる(S20)。すなわち、端末プログラム65は、入力装置及び出力装置の両方を決定したと判断したことに応じて、ユーザによる指示を待たずにステップS19、S20の処理を実行する。端末プログラム65は、ステップS20において、後述するステップS56、S57、S58の処理を実行する。
【0067】
このように、携帯端末50のユーザは、ディスプレイ53に表示されたアイコン111〜113、121〜123を入力I/F54を通じて指定すること、及び外部装置とのNFC通信が可能な範囲に携帯端末50を近づけることの一方又は両方によって、連携動作レコードを連携動作リストに追加することができる。なお、端末プログラム65は、入力装置ID及び出力装置IDの両方を含む連携動作レコード、入力装置ID及び出力装置IDのうちの入力装置IDのみを含む連携動作レコード、入力装置ID及び出力装置IDのうちの出力装置IDのみを含む連携動作レコードを、ユーザの指示に従って連携動作リストに追加することができる。
【0068】
[連携指示処理]
また、端末プログラム65は、連携指示処理を実行することができる。連携指示処理は、ユーザによって指定された連携動作レコードに従って、入力装置及び出力装置に連携動作を実行させる処理である。図6を参照して、連携指示処理の詳細を説明する。
【0069】
まず、端末プログラム65は、図8(A)に示される動作選択画面をディスプレイ53に表示させる(S51)。動作選択画面は、連携アイコン131、132、133を含む。連携アイコン131〜133それぞれは、図3(C)に示される連携動作レコードの1つに対応する。また、連携アイコン131〜133には、対応する連携動作レコードに含まれる入力装置ID及び出力装置IDが記述されている。そして、端末プログラム65は、動作選択画面に対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S52)。ステップS52の処理は、第1受付処理の一例である。
【0070】
端末プログラム65は、連携アイコン133の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S52:入出力装置あり)、指定された連携アイコン133に対応する連携動作レコードを連携動作リストから読み出す。次に、端末プログラム65は、図8(B)に示される連携動作画面をディスプレイ53に表示させる(S53)。図8(B)に示される連携動作画面は、「[スタート]をタップするか、出力装置にかざして下さい。」とのメッセージと、読み出した連携動作レコードに含まれる入力装置ID“MFP−B”及び出力装置ID“サーバC”と、[スタート]アイコン140とを含む。
【0071】
また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を開始させる。そして、端末プログラム65は、指定された連携動作レコードに従った連携動作の実行指示を、入力I/F54或いはNFC通信I/F55を通じて受け付ける(S54)。ステップS54の処理は、第2受付処理の一例である。
【0072】
次に、端末プログラム65は、[スタート]アイコン140の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S54:スタートアイコン)、読み出した連携動作レコードから入力装置ID“MFP−B”を取得する。そして、端末プログラム65は、取得した入力装置ID“MFP−B”で識別される複合機10Bに、Wi−Fi通信I/F56を通じて入力指示情報を送信する(S56)。
【0073】
入力指示情報は、入力装置である複合機10Bに入力動作の実行を指示するための情報である。すなわち、本実施形態に係る入力指示情報は、複合機10Bのスキャナ12にスキャン動作の実行を指示するための情報である。入力指示情報は、例えば、連携動作レコードに含まれる動作ID及び動作パラメータを含む。ステップS56の処理は、入力指示処理の一例である。[スタート]アイコン140の指定は、入力I/F54を通じた実行指示の一例である。
【0074】
一方図示は省略するが、複合機10Bの装置プログラム35は、Wi−Fi通信I/F26を通じて携帯端末50から入力指示情報を受信する。そして、装置プログラム35は、受信した入力指示情報に従って、複合機10Bに入力動作を実行させる。より詳細には、複合機10Bのスキャナ12は、スキャナ12にセットされた原稿に記録された画像を読み取って対象データを生成する。そして、装置プログラム35は、入力指示情報の応答として対象データを、Wi−Fi通信I/F26を通じて携帯端末50に送信する。
【0075】
次に、携帯端末50の端末プログラム65は、入力指示情報の応答である対象データを、Wi−Fi通信I/F56を通じて複合機10Bから受信する(S57)。そして、端末プログラム65は、受信した対象データを領域62Bに一時記憶させる。ステップS57の処理は、受信処理の一例である。
【0076】
なお、ステップS56、S57において、携帯端末50と複合機10との間の通信は、間接無線通信であってもよいし、直接無線通信であってもよい。携帯端末50と複合機10とが直接無線通信する場合、端末プログラム65は、連携動作レコードに含まれる接続情報を用いて複合機10とWi−Fiダイレクト接続し、Wi−Fiダイレクト接続されたWi−Fi通信I/F56を通じて複合機10と通信してもよい。後述するステップS58、S65、S66、S71についても同様である。
【0077】
次に、端末プログラム65は、読み出した連携動作レコードから出力装置ID“サーバC”を取得する。そして、端末プログラム65は、出力装置ID“サーバC”で識別されるサーバ80に、Wi−Fi通信I/F56を通じて出力指示情報を送信する(S58)。出力指示情報は、出力装置であるサーバ80に出力動作の実行を指示するための情報である。本実施形態に係る出力指示情報は、対象データをサーバメモリに記憶させることを、サーバ80に指示するための情報である。出力指示情報は、例えば、連携動作レコードに含まれる動作ID及び動作パラメータと、対象データとを含む。ステップS58の処理は、出力指示処理の一例である。
【0078】
一方図示は省略するが、サーバ80は、携帯端末50から出力指示情報を受信する。そして、サーバ80は、出力指示情報に含まれる対象データをサーバメモリに記憶させる。なお、サーバ80と通信する機能が実装された不図示のプログラムが携帯端末50にインストールされており、端末プログラム65は、出力指示情報の送信を当該プログラムに指示してもよい。そして、当該プログラムは、端末プログラム65の指示に従って、出力指示情報をサーバ80に送信してもよい。
【0079】
一方、端末プログラム65は、連携動作画面がディスプレイ53に表示されている状態において、NFC通信I/F55と複合機10Aとが近接無線接続されたことに応じて(S54:NFCリンク)、読み出した連携動作レコードで示されるサーバ80に代えて、複合機10Aを一時的な出力装置に決定する(S55)。より詳細には、端末プログラム65は、読み出した連携動作レコードに含まれる出力装置ID“サーバC”を、近接無線接続された複合機10Aの装置ID“MFP−A”で上書きする。但し、連携動作リストに含まれる連携動作レコードは変更されない。なお、端末プログラム65は、例えば、連携動作レコードに含まれる出力装置IDと、近接無線接続された装置の装置IDとが同一と判断したことに応じて、ステップS55の処理を実行せず、[スタート]アイコン140が指定されたときと同様の処理を実行してもよい。
【0080】
ステップS54において、複合機10AとのNFC通信が可能な範囲に携帯端末50を近づけることは、NFC通信I/F55を通じて出力装置を指定すること、及びNFC通信I/F55を通じた実行指示の一例である。ステップS55の処理は、第1決定処理の一例である。また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を終了させる。
【0081】
そして、端末プログラム65は、ステップS56〜S58の処理を実行する。前述の処理との相違点は、出力指示情報の送信先が複合機10Aである点のみである。この場合の出力指示情報は、対象データに対するプリント動作を複合機10Aに指示するための情報である。すなわち、この場合の出力指示情報は、連携動作レコードに含まれる動作ID及び動作パラメータと、対象データとを含む。
【0082】
一方図示は省略するが、複合機10Aの装置プログラム35は、Wi−Fi通信I/F26を通じて携帯端末50から出力指示情報を受信する。装置プログラム35は、受信した出力指示情報に従って、複合機10Aに出力動作を実行させる。より詳細には、複合機10Aのプリンタ11は、出力指示情報に含まれる対象データで示される画像を、シートに記録する。
【0083】
また、端末プログラム65は、連携アイコン132の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S52:出力装置のみ)、指定された連携アイコン132に対応する連携動作レコードを連携動作リストから読み出す。次に、端末プログラム65は、図9(A)に示される連携動作画面をディスプレイ53に表示させる(S59)。図9(A)に示される連携動作画面は、「入力装置にかざして下さい。」とのメッセージと、読み出した連携動作レコードに含まれる入力装置ID“*”及び出力装置ID“サーバC”とを含む。なお、入力装置ID“*”は、入力装置が未だ決定されていないことを示す。そして、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を開始させる。
【0084】
次に、端末プログラム65は、NFC通信I/F55と複合機10Aとが近接無線接続されたことに応じて(S60:Yes)、複合機10Aを一時的な入力装置に決定する(S61)。より詳細には、端末プログラム65は、近接無線接続された複合機10Aの装置ID“MFP−A”を、読み出した連携動作レコードに入力装置IDとして含める。但し、連携動作リストに含まれる連携動作レコードは変更されない。
【0085】
ステップS60において、複合機10AとのNFC通信が可能な範囲に携帯端末50を近づけることは、NFC通信I/F55を通じて入力装置を指定すること、及びNFC通信I/F55を通じた実行指示の一例である。ステップS60の処理は、第1決定処理の一例である。また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を終了させる。
【0086】
そして、端末プログラム65は、ステップS56〜S58の処理を実行する。すなわち、端末プログラム65は、ステップS61で決定された入力装置である複合機10Aに入力動作を実行させ、読み出した連携動作レコードに含まれる出力装置ID“サーバC”で識別されるサーバ80に出力動作を実行させる。
【0087】
さらに、端末プログラム65は、連携アイコン131の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S52:入力装置のみ)、指定された連携アイコン131に対応する連携動作レコードを連携動作リストから読み出す。次に、端末プログラム65は、図9(B)に示される連携動作画面をディスプレイ53に表示させる(S62)。図9(B)に示される連携動作画面は、「[スタート]をタップするか、出力装置にかざして下さい。」とのメッセージと、読み出した連携動作レコードに含まれる入力装置ID“MFP−B”及び出力装置ID“*”とを含む。なお、出力装置ID“*”は、出力装置が未だ決定されていないことを示す。
【0088】
また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を開始させる。そして、端末プログラム65は、指定された連携動作レコードに従った連携動作の実行指示を、入力I/F54或いはNFC通信I/F55を通じて受け付ける(S63)。ステップS63の処理は、第2受付処理の一例である。
【0089】
次に、端末プログラム65は、NFC通信I/F55と複合機10Aとが近接無線接続されたことに応じて(S63:NFCリンク)、複合機10Aを一時的な出力装置に決定する(S64)。より詳細には、端末プログラム65は、近接無線接続された複合機10Aの装置ID“MFP−A”を、読み出した連携動作レコードに出力装置IDとして含める。但し、連携動作リストに含まれる連携動作レコードは変更されない。
【0090】
ステップS64において、複合機10AとのNFC通信が可能な範囲に携帯端末50を近づけることは、NFC通信I/F55を通じて出力装置を指定すること、及びNFC通信I/F55を通じた実行指示の一例である。ステップS64の処理は、第1決定処理の一例である。一方、端末プログラム65は、[スタート]アイコン140の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S63:スタートアイコン)、ステップS64の処理をスキップする。また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を終了させる。
【0091】
そして、端末プログラム65は、ステップS65、S66の処理を実行する。すなわち、端末プログラム65は、読み出した連携動作レコードに含まれる入力装置ID“MFP−B”で識別される複合機10Bに入力動作を実行させる。ステップS65、S66の処理は、ステップS56、S57と同様であってもよい。
【0092】
次に、端末プログラム65は、出力装置を既に決定したか否かを判断する(S67)。より詳細には、端末プログラム65は、読み出した連携動作レコードに出力装置IDが含まれているか否かを判断する。ステップS64の処理が実行された場合、連携動作レコードには、出力装置IDが含まれている。一方、ステップS64の処理がスキップされた場合、連携動作レコードには、出力装置IDが含まれていない。そして、端末プログラム65は、出力装置を未だ決定していないと判断したことに応じて(S67:No)、不図示の近接指示画面をディスプレイ53に表示させる(S68)。近接指示画面は、例えば、「出力装置にかざして下さい。」とのメッセージを含む。また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を開始させる。
【0093】
次に、端末プログラム65は、NFC通信I/F55と複合機10Aとが近接無線接続されたことに応じて(S69:Yes)、複合機10Aを一時的な出力装置に決定する(S70)。より詳細には、端末プログラム65は、近接無線接続された複合機10Aの装置ID“MFP−A”を、読み出した連携動作レコードに出力装置IDとして含める。但し、連携動作リストに含まれる連携動作レコードは変更されない。また、端末プログラム65は、NFC通信I/F55にPoll動作を終了させる。
【0094】
ステップS69において、複合機10AとのNFC通信が可能な範囲に携帯端末50を近づけることは、NFC通信I/F55を通じて出力装置を指定することの一例である。ステップS70の処理は、第2決定処理の一例である。一方、端末プログラム65は、出力装置を既に決定したと判断したことに応じて(S67:Yes)、ステップS68〜S70の処理をスキップする。そして、端末プログラム65は、ステップS71の処理を実行する。すなわち、端末プログラム65は、ステップS64或いはステップS70で決定した出力装置に、出力動作を実行させる。ステップS71の処理は、ステップS58と同様であってもよい。
【0095】
なお、端末プログラム65は、ステップS55、S61、S64、S70の処理に先立って、入力装置或いは出力装置を一時的に変更するか否かをディスプレイ53を通じてユーザに問合せてもよい。そして、端末プログラム65は、入力装置或いは出力装置の一時的な変更を指示するユーザ操作を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて、ステップS55、S61、S64、S70の処理を実行してもよい。また、端末プログラム65は、ステップS55、S61、S64、S70において、読み出し元の連携動作レコードを、近接無線接続された装置の装置IDを含むように更新してもよい。
【0096】
[本実施形態の作用効果]
上記の実施形態に係る登録処理によれば、ユーザは、連携動作を実行させる入力装置及び出力装置を、入力I/F54を通じて指定可能であると共に、所望の外部装置との近接無線通信が可能な範囲に携帯端末50を近づけることによっても指定可能になる。これにより、例えば、ユーザの目の前にある外部装置を簡単に指定することができる。
【0097】
また、上記の実施形態に係るNFC登録処理によれば、接続装置が実行可能な動作と、入力装置及び出力装置の決定状況とに応じて、接続装置が入力装置及び出力装置のいずれかに適切に決定される。なお、上記の実施形態では、入力装置への決定を優先する例を示しているが、出力装置への決定を優先してもよい。さらに、NFC通信I/F55にPoll動作を実行させるタイミングは、登録画面が表示されているタイミングに限定されない。例えば、端末プログラム65は、装置選択画面を表示させている時に、NFC通信I/F55にPoll動作を実行させてもよい。
【0098】
一例として、端末プログラム65は、[+入力]アイコン111の指定によって装置選択画面を表示させた状態において、NFC通信I/F55と外部装置とが近接無線接続されたことに応じて、当該外部装置を入力装置に決定してもよい。他の例として、端末プログラム65は、[+出力]アイコン112の指定によって装置選択画面を表示させた状態において、NFC通信I/F55と外部装置とが近接無線接続されたことに応じて、当該外部装置を出力装置に決定してもよい。
【0099】
さらに、上記の実施形態によれば、NFC登録処理によって入力装置及び出力装置の両方が決定されたことに応じて、連携動作レコードが登録されると共に、連携動作が実行される。すなわち、近接無線接続が連携動作の開始トリガとしてさらに用いられるので、例えば、ユーザの目の前にある外部装置を用いた連携動作を、少ない操作で実行することができる。但し、ステップS19、S20の一方は省略されてもよい。
【0100】
また、上記の実施形態に係る連携指示処理によれば、所望の外部装置に携帯端末を近づけることによって、当該外部装置を一時的な入力装置或いは出力装置とする連携動作が実行される。これにより、例えば、ユーザの目の前にある外部装置を一時的に入力装置或いは出力装置にした連携動作を、少ない操作で実行することができる。
【0101】
一例として、入力装置ID及び出力装置IDの両方を含む連携動作レコードが指定された場合、連携動作レコードで示される出力装置に代えて、近接無線接続された外部装置が一時的な出力装置に決定される。但し、連携動作レコードで示される出力装置と、近接無線接続された外部装置との両方に出力動作を実行させてもよい。
【0102】
他の例として、出力装置IDのみを含む連携動作レコードが指定された場合、近接無線接続された外部装置が一時的な入力装置に決定される。その結果、出力装置を固定し且つ入力装置を度々切り替えて連携動作を実行したい場合に、少ない操作で入力装置を切り替えることができる。
【0103】
さらに他の例として、入力装置IDのみを含む連携動作レコードが指定された場合、近接無線接続された外部装置が一時的な出力装置に決定される。その結果、入力装置を固定し且つ出力装置を度々切り替えて連携動作を実行したい場合に、少ない操作で出力装置を切り替えることができる。
【0104】
また、上記の実施形態に係る連携指示処理において、NFC通信I/F55にPoll動作を実行させるタイミングは、前述の例に限定されない。例えば、入力動作或いは出力動作が正常に終了しなかったことに応じてNFC通信I/F55にPoll動作を開始させ、近接無線接続された外部装置に入力動作或いは出力動作を実行させてもよい。
【0105】
一例として、端末プログラム65は、受信処理(S57/S66)で対象データを受信しないことに応じて、NFC通信I/F55にPoll動作を開始させる。次に、端末プログラム65は、NFC通信I/F55と近接無線接続された外部装置を一時的な入力装置に決定する。この処理は、第3決定処理の一例である。そして、端末プログラム65は、決定した入力装置に入力動作を実行させてもよい。なお、対象データを受信できない場合とは、例えば、入力指示情報に対するAckを受信できない場合、入力指示情報を送信してから所定の時間を経過しても対象データを受信できない場合である。
【0106】
他の例として、端末プログラム65は、出力指示情報に対する応答(例えば、Ack)をWi−Fi通信I/F56を通じて出力装置から受信しないことに応じて、NFC通信I/F55にPoll動作を開始させる。次に、端末プログラム65は、NFC通信I/F55と近接無線接続された外部装置を一時的な出力装置に決定する。この処理は、第4決定処理の一例である。そして、端末プログラム65は、決定した出力装置に出力動作を実行させてもよい。
【0107】
また、上記の実施形態の複合機10及び携帯端末50において、メモリ32、62のプログラム記憶領域32A、62Aに記憶された各種プログラムがCPU31、61によって実行されることによって、本発明の制御部が実行する各処理が実現される例を説明した。しかしながら、制御部の構成はこれに限定されず、その一部又は全部を集積回路等のハードウェアで実現してもよい。
【0108】
さらに、本発明は、複合機10及び携帯端末50として実現できるだけでなく、複合機10及び携帯端末50に処理を実行させるプログラムとして実現してもよい。そして、当該プログラムは、non−transitoryな記録媒体に記録されて提供されてもよい。non−transitoryな記録媒体は、CD−ROM、DVD−ROM等の他、通信ネットワークを通じて複合機10及び携帯端末50に接続可能なサーバに搭載された記憶部を含んでもよい。そして、サーバの記憶部に記憶されたプログラムは、当該プログラムを示す情報或いは信号として、インターネット101等の通信ネットワークを通じて配信されてもよい。
【符号の説明】
【0109】
10・・・複合機
11・・・プリンタ
12・・・スキャナ
23,53・・・ディスプレイ
24,54・・・入力I/F
25,55・・・NFC通信I/F
26,56・・・Wi−Fi通信I/F
31,61・・・CPU
32,62・・・メモリ
35・・・装置プログラム
50・・・携帯端末
65・・・端末プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9