特許第6962390号(P6962390)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6962390輸送事業者の効率を最適化するための方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6962390
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】輸送事業者の効率を最適化するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/127 20060101AFI20211025BHJP
【FI】
   G08G1/127 A
【請求項の数】8
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2019-570146(P2019-570146)
(86)(22)【出願日】2018年7月3日
(65)【公表番号】特表2020-524342(P2020-524342A)
(43)【公表日】2020年8月13日
(86)【国際出願番号】JP2018025171
(87)【国際公開番号】WO2019013041
(87)【国際公開日】20190117
【審査請求日】2019年12月18日
(31)【優先権主張番号】10201705665P
(32)【優先日】2017年7月10日
(33)【優先権主張国】SG
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】神谷 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】レオン レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】ギオトザリチス コンスタンチノス
(72)【発明者】
【氏名】マスレカー ニチン
【審査官】 田中 純一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−184779(JP,A)
【文献】 特開2016−157273(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 − 99/00
G01C 21/00 − 21/36
G01C 23/00 − 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサによって、輸送事業者によって管理されている車両の第1地点での第1出発時間を受信し、
前記プロセッサによって、前記第1地点の後に位置する第2地点での前記車両の第2出発時間を受信し、
前記プロセッサによって、前記第1出発時間と第2出発時間との差を決定し、
前記プロセッサによって、前記差の決定に応じて、前記第2地点の後の地点の前記車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新
前記更新されたスケジュールを提供するために前記現在のスケジュールを更新する工程が、前記プロセッサによって、前記輸送事業者によって管理されている少なくとも1台の他の車両の更新された推定第1出発時間を提供するために、該少なくとも1台の他の車両の推定第1出発時間を更新することを含み、
該少なくとも1台の他の車両の前記推定第1出発時間は該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発することが予想される時間であり、
前記少なくとも1台の他の車両が移動中の車両である、
輸送事業者の効率を最適化するための方法。
【請求項2】
前記プロセッサによって、前記少なくとも1台の他の車両の第1出発時間を受信することをさらに含み、前記少なくとも1台の他の車両の前記第1出発時間が該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発する時間である、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記プロセッサによって、前記少なくとも1台の他の車両の前記更新された推定第1出発時間と前記少なくとも1台の他の車両の記録された第1出発時間との差を決定することをさらに含み、前記差が制御方策データである、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記制御方策データの決定に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールが更新される、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記プロセッサによって、前記更新されたスケジュールに応じて前記車両と前記少なくとも1台の他の車両との間の運行間隔を最適化することをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記運行間隔を最適化する工程が、
前記プロセッサによって、少なくとも前記車両に関連する所定のデータを受信すること、及び
前記プロセッサによって、前記所定のデータを受信する工程に応じて前記運行間隔を最適化すること、を含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記更新されたスケジュールを提供するために前記現在のスケジュールを更新する工程が、前記プロセッサによって、前記車両に関する速度情報を受信することを含み、
前記車両に関する前記速度情報を受信する工程に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールが更新される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
輸送事業者の効率を最適化するための装置であって、
該輸送事業者によって管理されている車両の第1地点での第1出発時間を受信する手段と、
前記第1地点の後に位置する第2地点での前記車両の第2出発時間を受信する手段と、
前記第1出発時間と第2出発時間との差を決定する手段と、
前記差の決定に応じて、前記第2地点の後の地点の前記車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新する手段と、
を有し、
前記更新されたスケジュールを提供するために前記現在のスケジュールを更新する手段は、前記輸送事業者によって管理されている少なくとも1台の他の車両の更新された推定第1出発時間を提供するために、該少なくとも1台の他の車両の推定第1出発時間を更新し、
該少なくとも1台の他の車両の前記推定第1出発時間は該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発することが予想される時間であり、
前記少なくとも1台の他の車両が移動中の車両である、
装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は主に、輸送事業者の効率を最適化するための方法に関するが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
都市交通の急速な発展に伴い道路網構造はより複雑になり、配送の交通量が増大している。都市交通システムの適切かつ効率的な運用に影響を及ぼす多くの要因がある。これらの要因には、基幹設備、運用管理の高度な特質、及び対応する技術的手段が含まれる。
【0003】
都市化は都市部における輸送サービスの提供に多くの課題を突きつけている。この課題は、輸送事業者の効率を最適化することを含む。1つの例は、バス事業者の輸送能力の向上やサービス品質の向上が困難になっていることである。
【0004】
輸送事業者の運用を管理するために2つの可能な方法がある。すなわち、予め定めされたスケジュールに対する時間厳守とルート運行間(between trips)の運行間隔(headway)の均等性の管理である。これに関連して、スケジュール最適化技術は都市交通の運用の管理に応用されている技術である。スケジュール最適化は、効率を最適化するためにリアルタイムの交通情報、初期スケジュール、及び車両の速度データに基づいたものであってもよい。輸送事業者が改善に取り組んでいるパラメータは、運行間隔、すなわち輸送システムにおける車両間の距離又は時間の測定である。最小運行間隔は、車両の速度を低下させることなくシステムによって達成可能な最短距離又は最短時間である。世界中で、輸送事業者はルート運行間の運行間隔の均等化に取り組むことによって効率を最適化することを目指している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在、従来の技術においては、次の地点(または停車地(station))での車両の到着時間に焦点を当てた到着予定時間(ETA(Estimated Time Arrival))を採用することによって運行間隔を改善している。この手法の1つの問題は、計画にその後のルート運行がすでに含まれている場合に計画を調整する選択肢が少なく、輸送事業者は潜在的な遅延を回避する能力を有さないということである。
【0006】
1つの従来技術では、運行中の車両とその後のルート運行の出発時間と到着時間を、最新の出発時間と到着時間の記録に基づいて反復的に調整する。REFLEXは、超過待ち時間(EWT(Excess Waiting Times))関数の確率的グローバル最小値に収束するために確率的アニーリング(SA(Stochastic Annealing))を利用する最適化技術である。REFLEXは、逐次外点欲張り法(SEPG(Sequential Exterior Point Greedy))を利用し、それの高速な最適化により反復的に実行できる。
【0007】
図1Aは、ルート運行全体について車両の全ての出発時間及び到着時間を収集する、上述のような従来技術を利用する従来のシステム100のブロック図を示す。出発時間は車両がある地点を出発する時間であり、到着時間は車両が次の地点に到着する時間である。プロセッサモジュール110は、調整データ112を生成するために、対応するデータベース102から初期スケジュールデータを受信し、対応するデータベース104から制御方策(control measures)及びそれらに必要なデータを受信し、外部データベース106及び108から他のデータを受信するように構成されている。この技術の問題点は、完全な出発時間と到着時間の記録によってのみ、調整が実行できるということである。しかし、現在の状況に過度な適合が行われることが多く、結果的に運行間隔の均等化を悪化させている。
【0008】
図1Bは、進行中のルート運行及びその後のルート運行中に車両の出発時間及び到着時間を調整する、他の従来技術を利用する従来のシステム150のブロック図を示す。プロセッサモジュール136は、対応するデータベース122から初期スケジュールデータを受信し、対応するデータベース124から制御方策及びそれらに必要なデータを受信し、外部データベース126からその他のデータを受信するように構成されている。プロセッサモジュール136は、車両の次の地点の到着時間を推定するように構成された計算モジュール134に動作可能に結合されている。計算モジュール134は、プロセッサモジュール136に対して次の停車地での車両の到着予定時間を生成するために、走行速度データ130を受信するように構成されている。この手法の問題点の1つは、ルート運行の移動時間(travel time)が先行車両の移動時間に基づいて推定されることであり、推定移動時間は短期間でのみ正確である。すなわち、先行車両の直後に地点に到着するようにスケジュールされていない車両については、推定が困難又は不可能であることが多い。さらに、短期的な枠(window)(すなわち、次のバス停に対してのみ)に大きな遅れが推定されるが、長期的な枠(すなわち、その後のバス停)において遅れが小さくなる可能性がある場合、調整が全体の動作を改善するためには大きくなり過ぎることがある。つまり、現在の状況に過度な適合が行われ、長期的な状況に適合せず、結果的に運行間隔の均等化を悪化させてしまう。
【0009】
したがって、上記の問題の1つ以上に対処する輸送事業者の効率を最適化するための方法を提供する必要がある。
【0010】
さらに、他の望ましい特徴及び特性は、本開示の添付の図面及び上述の背景と共に、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲を参照することによって明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の態様において、輸送事業者の効率を最適化するための方法は、プロセッサによって、輸送事業者によって管理されている車両の第1地点での第1出発時間を受信すること、前記プロセッサによって、前記第1地点の後に位置する第2地点での前記車両の第2出発時間を受信すること、前記プロセッサによって、前記第1出発時間と第2出発時間との差を決定すること、及び前記プロセッサによって、前記差の決定に応じて、前記第2地点の後の地点の前記車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新すること、を含む。
【0012】
1つの実施形態において、前記更新されたスケジュールを提供するために前記現在のスケジュールを更新する工程は、前記プロセッサによって、前記輸送事業者によって管理されている少なくとも1台の他の車両の更新された推定第1出発時間を提供するために、該少なくとも1台の他の車両の推定第1出発時間を更新することを含み、ここで、該少なくとも1台の他の車両の前記推定第1出発時間は該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発することが予想される時間である。1つの実施形態において、前記方法は、前記プロセッサによって、前記少なくとも1台の他の車両の第1出発時間を受信することをさらに含み、前記少なくとも1台の他の車両の前記第1出発時間は該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発する時間である。
【0013】
1つの実施形態において、前記方法は、前記プロセッサによって、前記少なくとも1台の他の車両の前記更新された推定第1出発時間と前記少なくとも1台の他の車両の記録された第1出発時間との差を決定することをさらに含み、前記差は制御方策データである。
【0014】
1つの実施形態において、前記制御方策データの決定に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールが更新される。
【0015】
1つの実施形態において、前記方法は、前記プロセッサによって、前記更新されたスケジュールに応じて前記車両と前記少なくとも1台の他の車両との間の運行間隔を最適化することをさらに含む。
【0016】
1つの実施形態において、前記運行間隔を最適化する工程は、前記プロセッサによって、少なくとも前記車両に関連する所定のデータを受信すること、及び前記プロセッサによって、前記所定のデータを受信する工程に応じて前記運行間隔を最適化すること、を含む。
【0017】
1つの実施形態において、前記少なくとも1台の他の車両は移動中の車両である。
【0018】
1つの実施形態において、前記更新されたスケジュールを提供するために前記現在のスケジュールを更新する工程は、前記プロセッサによって、前記車両に関する速度情報を受信することを含み、前記車両に関する前記速度情報を受信する工程に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールが更新される。
【0019】
1つの実施形態において、前記方法は、前記更新されたスケジュールをディスプレイ上に表示することをさらに含む。
【0020】
他の態様において、輸送事業者の効率を最適化するための装置は、少なくとも1つのプロセッサ、及びコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリを備え、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記装置に少なくとも、輸送事業者によって管理されている車両の第1地点での第1出発時間を受信させ、前記第1地点の後に位置する第2地点での前記車両の第2出発時間を受信させ、前記第1出発時間と第2出発時間との差を決定させ、かつ前記差の決定に応じて、前記第2地点の後の地点の前記車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新させるように構成されている。
【0021】
1つの実施形態において、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、少なくとも1台の他の車両の第1出発時間を受信するように、さらに構成されており、前記少なくとも1台の他の車両の前記第1出発時間は該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発する時間である。
【0022】
1つの実施形態において、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記少なくとも1台の他の車両の前記更新された推定第1出発時間と前記少なくとも1台の他の車両の記録された第1出発時間との差を決定するように、さらに構成されており、前記差は制御方策データである。
【0023】
1つの実施形態において、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記制御方策データの決定に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールを更新するように、さらに構成されている。
【0024】
1つの実施形態において、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記更新されたスケジュールに応じて前記車両と前記少なくとも1台の他の車両との間の運行間隔を最適化するように、さらに構成されている。
【0025】
1つの実施形態において、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、少なくとも前記車両に関する所定のデータを受信し、かつ前記所定のデータの受信に応じて前記運行間隔を最適化するように、さらに構成されている。
【0026】
1つの実施形態において、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記車両に関する速度情報を受信するように、さらに構成され、前記車両に関する前記速度情報の受信に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールが更新される。
【0027】
1つの実施形態において、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記更新されたスケジュールをディスプレイ上に表示するように、さらに構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の実施形態は、図面と共になされる、例としての以下の説明により、よりよく理解され、当業者に明白になるであろう。
【0029】
図1A】輸送事業者の効率を最適化する従来システムのブロック図を示す。
【0030】
図1B】輸送事業者の効率を最適化する従来システムのブロック図を示す。
【0031】
図2】実施形態に従って輸送事業者の効率を最適化するシステムのブロック図を示す。
【0032】
図3】本発明の実施形態に係る、輸送事業者の効率を最適化するための方法を示すフローチャートを示す。
【0033】
図4】本発明の実施形態に係る、輸送事業者の効率を最適化するシステムのブロック図を示す。
【0034】
図5A】本発明の実施形態に従って輸送事業者の効率がどのように最適化されるかについての例を示す。
【0035】
図5B】輸送事業者の効率を最適化するために使用されるパラメータを示す。
【0036】
図5C】移動中の車両504、506と、駐車中の少なくとも1台の車両508とが存在する例を示している。
【0037】
図5D】システムを使用して輸送事業者の効率がどのように最適化されるかを示している。
【0038】
図5E】システムを使用して輸送事業者の効率がどのように最適化されるかを示している。
【0039】
図5F】システムを使用して輸送事業者の効率がどのように最適化されるかを示している。
【0040】
図5G】輸送事業者の効率を最適化しながら、どのように出発時間を予測できるかを示している。
【0041】
図5H】ルート運行間の運行間隔を最適化するために、以前の工程で説明した設定および工程がどのように使用されるかを示している。
【0042】
図5I】実際の出発記録/予想発送時間522及び予測移動時間/計画移動時間524から、どのように調整された出発時間528が作成されるかを示している。
【0043】
図5J】少なくともユーザに、どのように多様な結果が表示されるかを示している。
【0044】
図5K】輸送事業者に対して、どのように効率が最適化されるかに関する第2の反復を示す。
【0045】
図5L】第2の反復において、どのように出発時間が予測されるかを示している。
【0046】
図5M】第2の反復において、輸送事業者の効率を最適化するために、どのように出発時間が調整されるかを示している。
【0047】
図6図3の方法を実行するために使用される例としての計算装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明の例としての実施形態を、図面を参照して説明する。図面中の同様の参照番号及び記号は同様の要素又は同等物を示す。
【0049】
以下の説明の一部は、コンピュータメモリ内のデータに対するアルゴリズム及び、演算の機能的又は記号的な表現に対して明示的又は暗黙的に示される。これらのアルゴリズム的記述及び機能的又は記号的表現は、データ処理技術の当業者が、彼らの作業の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。ここで、アルゴリズムは、一般的には、所望の結果を導く工程の自己矛盾の無いシーケンスであるとみなされる。工程は、記憶、転送、結合、比較、及び他の方法での操作が可能な電気信号、磁気信号、又は光信号などの物理量の物理的操作を必要とする工程である。
【0050】
特に明記されない限り、また以下から明らかなように、本明細書を通して、「受信」、「計算」、「決定」、「更新」、「生成」、「初期化」、「出力」、「受信」、「検索(retrieving)」、「識別」、「分散」、「認証」等の用語を利用する記載は、コンピュータシステム内の物理量として表されるデータを、コンピュータシステム又は他の情報記憶、伝送又は表示装置内の物理量として同様に表される他のデータに操作及び変換する、コンピュータシステム又は同様の電子装置の動作及び処理を意味する。
【0051】
本明細書はまた、方法の動作を実行するための装置を開示する。そのような装置は必要な目的のために特別に構成されてもよいし、又はコンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再構成されるコンピュータ又は他の装置を含んでもよい。ここで示されるアルゴリズム及びディスプレイは、いかなる特定のコンピュータ又は他の装置にも本質的に関連付けられるものではない。本明細書の教示に従ったプログラムと共に多様な機械を使用することができる。あるいは、必要な方法の工程を実行するための、より特化された装置の構成が適当である場合もある。コンピュータの構造は、以下の説明から明らかになるだろう。
【0052】
さらに、本明細書はまた、コンピュータプログラムも暗黙的に開示し、そこにおいて、ここに記載される方法の個々の工程がコンピュータコードによって実施されてもよいことは当業者には明らかであるだろう。コンピュータプログラムは特定のプログラミング言語及びその実施に限定されるものではない。本明細書に含まれる開示の教示を実施するために、多様なプログラミング言語及びそのコーディングを使用できることが理解されるだろう。さらに、コンピュータプログラムは特定の制御フローに限定されるものではない。本発明の意図又は範囲から逸脱することなく異なる制御フローを使用することができるコンピュータプログラムの、他の多くの変形が存在する。
【0053】
さらに、コンピュータプログラムの1つ以上の工程は、順次的ではなく、並列的に実行されてもよい。そのようなコンピュータプログラムは任意のコンピュータ可読媒体に格納されてもよい。コンピュータ可読媒体は、磁気ディスク又は光ディスク、メモリチップ、又はコンピュータとのインターフェースに適した他の記憶装置などの記憶装置を含むことができる。コンピュータ可読媒体はまた、インターネットシステムに代表されるような有線の媒体、又はGSM移動電話システムに代表されるようなワイヤレスの媒体を含んでもよい。そのようなコンピュータにロードされて実行されるコンピュータプログラムは、好ましい方法の工程を実施する装置を効果的にもたらす。
【0054】
本発明の多様な実施形態は、輸送事業者の効率を最適化するための方法及び装置に関する。1つの実施形態において、方法及び装置は、第1地点及び第1地点の後の第2地点における車両の出発時間に基づいて、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新する。
【0055】
図2は、実施形態に係る、輸送事業者の効率を最適化するシステム200のブロック図を示す。
【0056】
図2を参照すると、最適化プロセスの提供は、少なくとも1つのセンサ210に動作可能に結合された装置202を含む。各センサ210は、ある地点における車両の少なくとも出発時間を記録して送信するように構成されている。センサ210は、特に、撮像装置及びモーションセンサを含む。装置202は車両の出発時間を受信するように構成されている。
【0057】
センサ210は、装置202との適切なプロトコルを使用した無線通信が可能である。例えば、実施形態は、ワイファイ(WiFi)(登録商標)/ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)対応装置202と通信可能なセンサ210を使用して実施されてもよい。使用される無線通信プロトコルに応じて、センサ210と装置202との間の通信を確立するために適切なハンドシェーク手順を実行する必要があることが当業者には理解されるだろう。例えば、ブルートゥース通信の場合、通信を確立するためにセンサ210と装置202のディスカバリ及びペアリングが行われてもよい。
【0058】
例として、車両(例えば、バス)が第1地点(例えば、バス停)を出発する際に、出発時間がセンサ210に記録(又は検出)される。出発時間(又は第1出発時間)は、車両が第1地点を出発することに応じて記録されてもよい。つまり、出発時間は、車両が第1地点を出発して第2地点(又は第1地点の次の地点)に向かう期間の開始に関連する。車両が第2地点に到着したとき、第2地点に配置された他のセンサ210で到着時間が検出されてもよい。到着時間は、車両が第2地点に到着したことに応じて記録されてもよい。つまり、到着時間は、車両が第1地点を離れるときに始まる期間の終了に関連する。第1出発時間から第2地点の到着時間までの期間は移動中時間(transit time)とも呼ばれる。第2地点のセンサ210は、車両が第2地点を離れる出発時間を記録するように構成されている。車両が第2地点に留まる期間は滞在時間である。滞在時間は車両がある地点に留まる期間を意味し、その地点の車両の到着時間及び出発に基づいて決定することができる。
【0059】
装置202はプロセッサ204及びメモリ206を備えてもよい。本発明の実施形態において、メモリ206及びコンピュータプログラムコードは、プロセッサ204によって、装置202に、輸送事業者によって管理されている車両の第1地点での第1出発時間を受信させ、第1地点の後に位置する第2地点での車両の第2出発時間を受信させ、第1出発時間と第2出発時間との差を決定させ、かつ差の決定に応じて、第2地点の後の地点の車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新させるように構成されている。
【0060】
装置202はサーバ(例えば、以下の図4の運行間隔最適化サーバ416)であってもよい。本発明の実施形態において、用語「サーバ」の使用は単一の計算装置、又は少なくとも特定の機能を実行するために協働する、相互接続された計算装置のコンピュータネットワークを意味してもよい。つまり、サーバは単一のハードウェア装置内に含まれていてもよいし、あるいは複数又は多数の異なるハードウェア装置間に分散されていてもよい。
【0061】
そのようなサーバは図3に示される方法300を実施するために使用されてもよい。図3は本発明の実施形態に係る、輸送事業者の効率を最適化するための方法300を示すフローチャートを示す。
【0062】
大都市圏での頻繁なバスの運用は、バス停での超過待ち時間(EWT(Excess Waiting Time))を減らすことにより、乗客に信頼できるサービスを提供することが期待されている。ロンドンやシンガポール等の大都市では、バス事業者は乗客のEWTを減らすことができた場合には金銭的な優遇措置を受け、削減できなかった場合には反則金を受ける。しかし、バスの数珠繋ぎ状態を防止することによりバスの運用の規則性を最適化することは計算的に解決困難な問題であり、バス事業者は毎日のバスのルート運行を最適な方法でスケジュールすることができない。そのため、輸送事業者(又はバス事業者)は、彼らの運用を管理するために、停留所への配車や停留所でのバスの待機等の運用制御方策を十分に活用することなく、自社のノウハウに頼っている。本発明の実施形態は、彼らが予測枠を設定し、事前にその後のルート運行の計画を更新することにより運行間隔を管理することを可能にする。
【0063】
したがって、本発明の実施形態は、車両が2つの地点の間を走行するときの運行間隔を均等化することによって輸送事業者の効率を好都合に最適化することを可能にする。これが可能になるのは、多様な実施形態において、ある地点における車両の滞在時間を考慮することによって、より正確な運行間隔が決定されるからである。対照的に、従来技術においては、移動中時間(例えば、第1地点の出発時間及び第2地点の到着時間)のみが考慮される。
【0064】
概略的に述べると、方法300は、
【0065】
工程302:プロセッサによって、輸送事業者によって管理されている車両の第1地点での第1出発時間を受信すること、
【0066】
工程304:プロセッサによって、第1地点の後に位置する第2地点での車両の第2出発時間を受信すること、
【0067】
工程306:プロセッサによって、第1出発時間と第2出発時間との差を決定すること、及び
【0068】
工程308:プロセッサによって、差の決定に応じて、第2地点の後の地点の車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新すること、を含む。
【0069】
工程308において、輸送事業者の効率を最適化するための方法300は、該輸送事業者によって管理されている少なくとも1台の他の車両の推定第1出発時間を更新することを含む。上記少なくとも1台の他の車両の推定第1出発時間は、該少なくとも1台の他の車両が第1地点から出発することが予想される時間である。この時間は現在のスケジュールに含まれてもよい。以下の説明において、輸送事業者の効率が予測の枠内で最適化されるので、最新のスケジュールは「現在のスケジュール」(各地点で車両がいつ到着するかを示す初期スケジュールを含む)と呼ばれる。これは、現在のスケジュールに対する調整を含む「更新されたスケジュール」と区別するためである。
【0070】
更新された推定第1出発時間は、工程306における第1出発時間と第2出発時間との差分を考慮したものである。多様な実施形態において、上記少なくとも1台の車両は、工程302から工程306で述べた車両の後ろを走行中であるか、又は走行するようにスケジュールされた車両である。したがって、対象の車両が初期の推定よりも長い時間がかかると予想される場合には、対象の車両の後方の(1台の又は複数の)車両も遅れて到着すると予想することができる。
【0071】
さらに、工程308において、輸送事業者の効率を最適化するための方法300は、車両に関する速度情報を受信することをさらに含み、車両に関する速度情報を受信する工程に応じて更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールが更新される。
【0072】
方法300は、少なくとも1台の他の車両の実際の第1出発時間を受信することをさらに含んでもよい。上記受信した少なくとも1台の他の車両の第1出発時間は、該少なくとも1台の他の車両が第1地点から出発する時間である。上記少なくとも1台の他の車両の第1出発時間の受信に応じて、方法はさらに、該少なくとも1台の他の車両の更新された推定第1出発時間と該少なくとも1台の他の車両の記録された第1出発時間との差を決定することをさらに含んでもよく、その差は制御方策データであってもよい。現在のスケジュールは、該制御方策データの決定に応じて更新されたスケジュールを提供するために更新される。現在のスケジュールと更新スケジュールの少なくとも1つがディスプレイに表示されてもよい。
【0073】
方法300は、更新されたスケジュールに応じて車両と少なくとも1台の他の車両との間の運行間隔を最適化することをさらに含んでもよい。運行間隔を最適化する工程は、少なくとも上記車両に関する所定のデータを受信することと、該所定のデータの受信に応じて運行間隔を最適化することを含んでもよい。所定のデータは車両の走行速度を含んでもよい。あるいは、所定のデータは車両に関するデータであってもよい。例えば、所定のデータは車両の責任者である運転者が通常食事に要する時間の長さを含んでもよい。1つの実施形態において、上記少なくとも1台の他の車両は移動中の車両である。あるいは、所定のデータは車両に関する外部パラメータを含む。たとえば、地点(又はバス停)が商業ビルやオフィスの外側にある場合、それはピーク時にはより混雑するかもしれない。同様に、地点(又はバス停)が学校の外側にある場合は、それは授業時間の前又は後により混雑するかもしれない。さらに、上記少なくとも1台の他の車両は、静止しているが、工程302から工程308における車両と同じ経路を通るようにスケジュールされている車両である。
【0074】
図4は本発明の実施形態に従って実施されるシステム400の概略図を示す。該システムは、移動時間予測サーバ414に動作可能に結合された運行間隔最適化サーバ416と、センサ408と、車両に関する他のデータを送信するための送信機410を含む。
【0075】
運行間隔最適化サーバ416は、通常、輸送事業者又は対象の輸送事業者の効率の最適化に努めている関係者に関連付けられる。輸送事業者は車両(例えば、バス)を運営している(管理している)実体(例えば、会社又は組織)であってもよい。上述したように、運行間隔最適化サーバ416は、他の装置(例えば、センサ)とメッセージを交換する、かつ/又は他の装置に情報を渡すことによって他のサーバとの通信を確立するために使用される1つ以上の計算装置を含んでもよい。
【0076】
運行間隔最適化サーバ416は、データベース402、404及び406から情報を検索(retrieve)するように構成されていてもよい。付加的に又は代替的に、運行間隔最適化サーバ416は、対応するセンサ408から出発記録を、対応するセンサ410から他の所定のデータを受信するように構成されていてもよい。1つの実施形態において、運行間隔最適化サーバ416は、対応するデータベース402から初期スケジュールデータを検索し、対応するデータベース404から制御方策及びそれらに対応する時間データを検索し、対応するデータベース406から制約データを検索するように構成されている。また、運行間隔最適化サーバ416は、移動時間予測サーバ414が集計した出力を受信するように構成されている。運行間隔最適化サーバ416は、対応するデータベース420に格納されていてもよい調整されたスケジュール(調整された出発時間を含む)、及び/又は対応するデータベース418に格納されていてもよい制御方策データを出力するように構成されていてもよい。運行間隔最適化サーバ416によって生成された出力は、運行間隔最適化サーバ416によってそれの入力として受信されてもよい。
【0077】
移動予測サーバ414は、対応するセンサ408からの出発記録、対応するセンサ410からの他の所定のデータ、及び対応するデータベース412からの他の移動時間予測モデルの受信に応じて車両の移動時間予測を出力するように構成されている。データベース412は予測に適した数学モデル又は統計モデルを含んでもよい。移動予測サーバ414からの出力はディスプレイに表示され、かつ/又は運行間隔最適化サーバ416に送られてもよい。
【0078】
図5A図5Mは本発明の実施形態に従って輸送事業者の効率がどのように最適化されるかについての例を示す。図5Aは、第1地点S0から始まり、第1地点S0の後に位置する第2地点S1に進む、一連の連続する地点(又はバス停)を示す。第3地点S2は地点S1の後に位置し、第4地点S3は地点S2の後に位置する。同様に、第5地点S4は地点S3の後に位置する。地点S3は超過待ち時間(EWT)を評価するための評価点として決定されてもよい。評価点としての地点S3の決定は行政によって行われてもよい。図5Aにおいて、初期スケジュール(又は現在のスケジュール)502は、各地点における各車両(又は各バス)の予想到着時間を示すことができる。例えば、T101のルート運行IDを有する第1の車両(例えば、図5Cの504)は午前6:00に地点S0に、午前6:15に地点S1に、午前6:25に地点S2に、午前6:40に地点S3に、そして午前6:50に地点S4に到着すると予想される。以下の説明において、実施形態が、輸送事業者が、予測枠内で複数の計画されたルート運行に対する運行間隔を管理するために、多様な停留所へのバスの配車及び停留所での待機を含む、彼らの運用を管理することを、どのように可能にするのかを示す。移動中及び駐車中(すなわち、まだ移動中でない)車両に対して、初期スケジュール502を得るために長期的移動時間予測技術を採用してもよい。
【0079】
図5Bは輸送事業者の効率を最適化するために使用されるパラメータを示す。例えば、地点S0とS1との間には、移動中時間(例えば、TT01)と滞在時間(例えば、DT1)との2つの期間が存在する。多様な実施形態に従って輸送事業者の効率を最適化する目的で、車両が地点S0からS1までに要する移動時間(例えば、SS01)は時間TT01及びDT1を含むように取られる。つまり、連続する2つの地点間の車両の移動時間は移動中時間と滞在時間との組み合わせである。
【0080】
図5Cは、移動中の車両504、506と、少なくとも1台の駐車中の(例えば、待機中の又はまだ移動中でない)車両508とが存在する例を示している。上で説明したように、本発明の実施形態は、運輸事業者等が予測枠を設定し、(移動中及び待機中の両方の車両に対する)複数のルート運行に対するスケジュールを最適な方法で更新することにより運行間隔を管理することを可能にする。
【0081】
効率を最適化するために、予測の対象は車両(移動中又は待機中の両方)が接近していくものである。これは、ルート運行1における車両に対する時間SS23及びSS34、ルート運行2における車両に対する時間SS01、SS12、SS23及びSS34、及びルート運行3においてスケジュールされている車両に対する時間SS01、SS12、SS23及びSS34を含む。
【0082】
図5D図5Fは、図4に示すシステムを使用して輸送事業者の効率がどのように最適化されるかを示している。図5Dは、輸送事業者の効率を最適化する目的で、どのような設定がなされるかを示している。初期スケジュール512はデータベース402から検索されてもよい。関連する制御方策及びそれらに必要な時間514がデータベース404に入力されてもよい。これは、関連する場所(例えば、地点S0、S3)を含む。制約データがデータベース406に入力されてもよい。制約データ516は、特に、各車両が特定の地点を早めに出発することができる最大時間(例えば、5分)及び車両を運転する運転者に対して必要な食事時間(例えば、20分)を含む。また、処理のための一般的な設定510、例えば、30分の最適化頻度及び90分の予測に対する期間が設定されてもよい。
【0083】
図5Eは輸送事業者の効率を最適化する第1の反復における第1の工程を示す。車両504及び506の実際の出発時間記録518が検索されてもよい。第1の反復において、例えば、午前6:30に、ルート運行T101の車両504は、初期のスケジュール512よりも2分早い午前6:23に地点S2を出発した後、地点S2とS3との間の移動中時間の最中である。また、午前6:30に、ルート運行T102の車両506は、初期スケジュール512の時間どおりである午前6:20に地点S0を出発した後、地点S0とS1との間の移動中時間の最中である。
【0084】
図5Fは輸送事業者の効率を最適化する第1の反復における第2の工程を示す。設定の1つは予測の期間が90分というものである。したがって、図5Fにおいて、予測スケジュール表520は、移動予測サーバ414からの出力である予測移動時間、実際の出発記録408、及び初期スケジュール512に基づいて作成される。
【0085】
図5Gは、輸送事業者の効率を最適化しながら、どのように出発時間を予測できるかを示している。まず、配車された(例えば、移動中の)車両504(ルート運行ID、T101)、車両506(ルート運行ID、T102)の実際の出発記録522、及び待機中の(例えば、駐車中の)車両(例えば、T103のルート運行IDを有する車両508)の初期配車時間522が検索される。次に、連続する2つの地点(例えば、地点S3からS4)の間を車両が走行するのに必要な予測時間(例えば、移動中時間)を、移動予測サーバ414の出力として、対象の地点に対して検索する。次の90分間に対する予測出発時間526(又は図5Fに示す520)を得るために、予測移動中時間524が第1の工程で検索された記録に加算される。
【0086】
図5Hは、ルート運行間の運行間隔を最適化するために、以前の工程で説明した設定および工程がどのように使用されるかを示している。制御方策は運行間隔最適化サーバ416の出力である。制御方策の例としては、特に、予測出発時間と初期出発時間との差が挙げられる。上で述べたように、EWT法は、輸送事業者の認識された規則性の判断基準の1つである。すなわち、EWT法は、乗客が予想する待ち時間と比較したときの、彼らが経験する平均追加待ち時間を測定する。乗客がある地点で経験する可能性がある追加の待ち時間を管理するために、制御方策は、運行間隔を適応的に管理するために運行間隔最適化サーバ416から出力されるパラメータである。
【0087】
実施形態において、参照番号530で示す制御方策を決定するために、バスの運用に対する最適化エンジンであるREFLEXを採用してもよい。従来、運行間隔の均等化の最適化は、処理するデータの量のために実行することが困難であった。事例の数が多いため、全ての組み合わせの事例(例えば、各ルート運行における各地点に対して何分間調整するのか)を検索することは技術的に不可能である。REFLEXは、ある期間(例えば、数日)にわたる制御方策の最適な組を短時間で見つける技術である。
【0088】
例として、REFLEXにおけるいくつかの最適化工程は以下のものを含む。
【0089】
工程1:地点S3での運行間隔の均等性の観点から、全てのルート運行に対して配車時間のみについて調整の最適な組を見つける。
【0090】
工程2:地点S3での運行間隔の均等性の観点から、全てのルート運行に対してバス停でのバスの待機時間のみについて調整の最適な組を見つける。
【0091】
図5Iは、実際の出発記録/予想配車時間522及び予測移動時間/計画移動時間524から、どのように調整された出発時間528が作成されるかを示している。まず、配車された車両504、506の実際の出発記録522及び待機中の車両508の予想配車時間が検索される。次に、更新されたスケジュール(又は統合されたスケジュール)を得るために、予測時間の枠(例えば、90分)内で対象の地点まで移動するための予測移動時間518が実際の出発時間及び予想配車時間に加算される。制御方策530が計算され、調整された出発時間を得るために運行間隔最適化サーバ416によって使用される。例として、調整された出発時間528を生成するために、初期スケジュール512及び制御方策530が使用される。
【0092】
図5Jは、少なくともユーザに、どのように多様な結果が表示されるかを示している。1つの実施形態において、制御方策530、調整された出発時間528、及び予測された出発時間518のうちの少なくとも1つは、少なくともユーザ、例えば、運用の品質を管理及び制御する輸送事業者の社員(又は会員)に利用可能にされてもよい。これらのパラメータを可視化することによって、ユーザは、直近の車両だけでなく、予測の枠内で地点に到着する任意の車両を含む車両がいつ到着するだろうかを知ることができる。また、90分内の移動時間の予測を考慮することにより、ユーザがEWTに対する最良の時間表を知ることを可能にする。従来、ユーザが出来ることは、特定の地点における次の車両の到着推定時間を知り、該到着推定時間に基づいて時間表を調整することだけである。
【0093】
図5Kは、輸送事業者に対して、どのように効率が最適化されるかに関する第2の反復を示す。参照番号510に示すように、第2の反復の設定は30分の最適化頻度を含み、第1の反復は午前6:30であった。午前7:00の第2の反復において、効率を最適化する処理が繰り返される。すなわち、車両の現在の状況518が再び収集され、その後のルート運行のために運行間隔の均等性が最適化される。
【0094】
図5Lは、第2の反復において、どのように出発時間が予測されるかを示している。1つの実施形態において、予測の時間枠は、第2の反復に対して90分として設定される。まず、車両の実際の出発記録532と、午前7時に配車されることがスケジュールされている車両の配車時間532が検索される。次に、予測出発時間536を得るために、予測枠内で対象の地点まで移動するための予測移動時間534が得られ、車両の実際の出発記録及び午前7時に配車することがスケジュールされている車両の配車時間に加算される。
【0095】
図5Mは、第2の反復において、輸送事業者の効率を最適化するために、どのように出発時間が調整されるかを示している。上述したように、EWTは、スケジュールされた待ち時間と、経路に沿った多様な地点で記録された実際の待ち時間との差である。ルート運行間の運行間隔の均等性を維持することによって規則性を与えることが重要である。しかし、前述したように、運送事業者がどの程度早くバスを配車できるかについては制約がある。例えば、輸送事業者がバスを配車することができる最も早い時間は、それの予定された出発時間の5分前である。すなわち、T115のルート運行IDを有する車両の理想的な調整が、それの予定時間の7分前(又は「−7」)である場合、それは予定時間の5分前(又は「−5」)に車両を配車するという制約データと矛盾するため、そのような調整を行うことは不可能である。したがって、参照番号538で示す制御方策の表において、停留所S0におけるルート運行T115に対する調整は−5である。運行間隔の均等性を維持するために、ルート運行T115の前後のルート運行T114及びT116は、ルート運行T115が停留所S0から7分前に出発することができないということによって生じるEWTの予想される増大を補償するために、それに応じて調整される。
【0096】
図6は例としての計算装置600を示し、それはコンピュータシステム600と呼ばれることもある。1つ以上のそのような計算装置600が図3の方法を実行するために使用されてもよい。例としての計算装置600は、図2及び図4に示されるシステム200,400を実施するために使用されてもよい。計算装置600の以下の説明は、単なる例としてのものであり、限定することを意図したものではない。
【0097】
図6に示されるように、例としての計算装置600は、ソフトウェアルーチンを実行するためのプロセッサ607を含む。明確性のために単一のプロセッサが示されているが、計算装置600はマルチプロセッサシステムを含んでもよい。プロセッサ607は、計算装置600の他の構成要素と通信するための通信基幹設備606に接続されている。通信基幹設備606は、例えば、通信バス、クロスバー、又はネットワークを含んでもよい。
【0098】
計算装置600は、ランダムアクセスメモリ(RAM)等のメインメモリ608と、セカンダリメモリ610とをさらに含む。セカンダリメモリ610は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ又はハイブリッドドライブであってもよい記憶ドライブ612、及び/又は磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、ソリッドステート記憶ドライブ(USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ、メモリカード等)等であってもよい着脱可能記憶ドライブ617を含んでもよい。着脱可能記憶ドライブ617は、周知の方法で着脱可能記憶媒体677から読み書きする。着脱可能記憶媒体677は、着脱可能記憶ドライブ617によって読み書きされる磁気テープ、光ディスク、不揮発性メモリ記憶媒体などを含んでもよい。当業者には理解されるように、着脱可能記憶媒体677は、コンピュータ実行可能プログラムコード命令及び/又はデータを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0099】
他の実施形態において、セカンダリメモリ610は、コンピュータプログラム又は他の命令を計算装置600にロードすることを可能にする他の同様の手段を付加的又は代替的に含んでもよい。このような手段は、例えば、着脱可能記憶装置622及びインターフェース650を含んでもよい。着脱可能記憶装置622及びインターフェース650の例は、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲーム機に搭載されているもの等)、着脱可能なメモリチップ(EPROMやPROM等)及び関連したソケット、着脱可能なソリッドステート記憶ドライブ(USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ、メモリカード等)、及び他の着脱可能記憶装置622、及びソフトウェア及びデータを着脱可能記憶装置622からコンピュータシステム600に転送することを可能にするインターフェース650が含まれる。
【0100】
計算装置600はまた、少なくとも1つの通信インターフェース627を含む。通信インターフェース627は、ソフトウェア及びデータが通信経路627を介して計算装置600と外部装置との間で転送されることを可能にする。本発明の多様な実施形態において、通信インターフェース627は、計算装置600と、公共データ又はプライベートデータの通信ネットワーク等のデータ通信ネットワークとの間でデータを転送することを可能にする。通信インターフェース627は、異なる計算装置600が相互接続されたコンピュータネットワークの一部を形成する、そのような計算装置600間でデータを交換するために使用されてもよい。通信インターフェース627の例は、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカード等)、通信ポート(シリアル、パラレル、プリンタ、GPIB、IEEE1394、RJ45、USB等)、関連する回路を有するアンテナ等を含んでもよい。通信インターフェース627は有線であってもよいし、無線であってもよい。通信インターフェース627を介して転送されるソフトウェア及びデータは、電子的、電磁的、光学的、又は通信インターフェース627によって受信され得る他の信号であってもよい信号の形式である。これらの信号は通信経路627を介して通信インターフェースに供給される。
【0101】
図6に示されるように、コンピューティング装置600はさらに、関連するディスプレイ650に画像を描写するための動作を実行するディスプレイインターフェース602と、関連するスピーカー657を介して音声コンテンツを再生するための動作を実行するオーディオインターフェース652とを含む。
【0102】
本明細書で使用される用語「コンピュータプログラム製品」は、部分的に、着脱可能記憶媒体677、着脱可能記憶装置622、記憶ドライブ612にインストールされたハードディスク、又は通信経路627(ワイヤレスリンク又はケーブル)を介して通信インターフェース627にソフトウェアを搬送する搬送波を意味してもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、記録された命令及び/又はデータを実行及び/又は処理のために計算装置600に提供する任意の非一時的な不揮発性の有形記憶媒体を意味する。このような記憶媒体の例には、磁気テープ、CD−ROM、DVD、Blu−ray(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、ROM又は集積回路、ソリッドステート記憶ドライブ(USBフラッシュドライブ、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートドライブ、メモリカード等)、ハイブリッドドライブ、光磁気ディスク、又はPCMCIAカード等のコンピュータ読み取り可能カードが含まれ、これらのデバイスは計算装置600の内部に配置されても外部に配置されてもよい。計算装置600へのソフトウェア、アプリケーションプログラム、命令及び/又はデータの提供にも関わり得る、一時的又は無形のコンピュータ可読伝送媒体の例は、無線又は赤外線伝送チャネル、及び他のコンピュータ又はネットワーク装置へのネットワーク接続、及び電子メール伝送及びウェブサイト等に記録された情報を含むインターネット又はイントラネットを含む。
【0103】
コンピュータプログラム(コンピュータプログラムコードとも呼ばれる)はメインメモリ608及び/又はセカンダリメモリ610に格納される。コンピュータプログラムは通信インターフェース627を介して受信されてもよい。そのようなコンピュータプログラムは、実行されると、計算装置600が本明細書で説明する実施形態の1つ以上の特徴を実行することを可能にする。多様な実施形態において、コンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサ607が上述の実施形態の機能を実行することを可能にする。したがって、そのようなコンピュータプログラムはコンピュータシステム600のコントローラを意味する。
【0104】
ソフトウェアはコンピュータプログラム製品に格納されてもよく、着脱可能記憶ドライブ617、記憶ドライブ612、又はインターフェース650を使用して計算装置600にロードされてもよい。コンピュータプログラム製品は非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい。あるいは、コンピュータプログラム製品は通信経路627を介してコンピュータシステム600にダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、プロセッサ607によって実行されると、図3に示されるように、方法300を実行するために必要な動作を計算装置600に実行させる。
【0105】
図6の実施形態は、単に例として、システム200又は400の動作及び構造を説明するために示されている。したがって、いくつかの実施形態において、計算装置600の1つ以上の特徴が省略されてもよい。また、いくつかの実施形態において、計算装置600の1つ以上の特徴が組み合わされてもよい。さらに、いくつかの実施形態において、計算装置600の1つ又は複数の特徴は、1つ又は複数の構成部品に分割されてもよい。
【0106】
図6に示す要素は、上述の実施形態で説明したように、サーバの多様な機能及び動作を実行するための手段を提供するために機能する。
【0107】
計算装置600が輸送事業者の効率を最適化するように構成されている場合、計算システム600は、実行されると、該計算システム600に以下の工程を含む工程を実行させるアプリケーションが格納された、非一時的なコンピュータ可読媒体を備えてもよい。すなわち該工程は、輸送事業者によって管理(運営)されている車両の第1地点での第1出発時間を受信すること、第1地点の後に位置する第2地点での車両の第2出発時間を受信すること、第1出発時間と第2出発時間との差を決定すること、及び差の決定に応じて、第2地点の後の地点の車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新すること、を含む。
【0108】
概略的に説明された本発明の意図又は範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に示されるように、本発明に対して多数の変形及び/又は修正を行うことができることは、当業者によって理解されるであろう。したがって、上述の実施形態は、あらゆる点で例示的であり、限定的ではないとみなされる。
【0109】
例えば、上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
プロセッサによって、輸送事業者によって管理されている車両の第1地点での第1出発時間を受信し、
前記プロセッサによって、前記第1地点の後に位置する第2地点での前記車両の第2出発時間を受信し、
前記プロセッサによって、前記第1出発時間と第2出発時間との差を決定し、
前記プロセッサによって、前記差の決定に応じて、前記第2地点の後の地点の前記車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新する、
輸送事業者の効率を最適化するための方法。
(付記2)
前記更新されたスケジュールを提供するために前記現在のスケジュールを更新する工程が、前記プロセッサによって、前記輸送事業者によって管理されている少なくとも1台の他の車両の更新された推定第1出発時間を提供するために、該少なくとも1台の他の車両の推定第1出発時間を更新することを含み、該少なくとも1台の他の車両の前記推定第1出発時間は該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発することが予想される時間である、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記プロセッサによって、前記少なくとも1台の他の車両の第1出発時間を受信することをさらに含み、前記少なくとも1台の他の車両の前記第1出発時間が該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発する時間である、付記2に記載の方法。
(付記4)
前記プロセッサによって、前記少なくとも1台の他の車両の前記更新された推定第1出発時間と前記少なくとも1台の他の車両の記録された第1出発時間との差を決定することをさらに含み、前記差が制御方策データである、付記3に記載の方法。
(付記5)
前記制御方策データの決定に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールが更新される、付記4に記載の方法。
(付記6)
前記プロセッサによって、前記更新されたスケジュールに応じて前記車両と前記少なくとも1台の他の車両との間の運行間隔を最適化することをさらに含む、付記5に記載の方法。
(付記7)
前記運行間隔を最適化する工程が、
前記プロセッサによって、少なくとも前記車両に関連する所定のデータを受信すること、及び
前記プロセッサによって、前記所定のデータを受信する工程に応じて前記運行間隔を最適化すること、を含む、付記6に記載の方法。
(付記8)
前記少なくとも1台の他の車両が移動中の車両である、付記2〜7のいずれか1項に記載の方法。
(付記9)
前記更新されたスケジュールを提供するために前記現在のスケジュールを更新する工程が、前記プロセッサによって、前記車両に関する速度情報を受信することを含み、
前記車両に関する前記速度情報を受信する工程に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールが更新される、付記1〜8のいずれか1項に記載の方法。
(付記10)
前記更新されたスケジュールをディスプレイ上に表示することをさらに含む、付記1〜9のいずれか1項に記載の方法。
(付記11)
少なくとも1つのプロセッサ、及びコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリを備える輸送事業者の効率を最適化するための装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記装置に少なくとも、
該輸送事業者によって管理されている車両の第1地点での第1出発時間を受信させ、
前記第1地点の後に位置する第2地点での前記車両の第2出発時間を受信させ、
前記第1出発時間と第2出発時間との差を決定させ、かつ
前記差の決定に応じて、前記第2地点の後の地点の前記車両の更新された推定到着時間を示す、更新されたスケジュールを提供するために、現在のスケジュールを更新させるように構成されている、輸送事業者の効率を最適化するための装置。
(付記12)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記輸送事業者によって管理されている少なくとも1台の他の車両の更新された推定第1出発時間を提供するために、該少なくとも1台の他の車両の推定第1出発時間を更新するように、さらに構成されており、該少なくとも1台の他の車両の前記推定第1出発時間は該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発することが予想される時間である、付記11に記載の装置。
(付記13)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサによって、少なくとも1台の他の車両の第1出発時間を受信するように、さらに構成されており、前記少なくとも1台の他の車両の前記第1出発時間は該少なくとも1台の他の車両が前記第1地点を出発する時間である、付記12に記載の装置。
(付記14)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記少なくとも1台の他の車両の前記更新された推定第1出発時間と前記少なくとも1台の他の車両の記録された第1出発時間との差を決定するように、さらに構成されており、前記差が制御方策データである、付記13に記載の装置。
(付記15)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記制御方策データの決定に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールを更新するように、さらに構成されている、付記14に記載の装置。
(付記16)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記更新されたスケジュールに応じて前記車両と前記少なくとも1台の他の車両との間の運行間隔を最適化するように、さらに構成されている、付記15に記載の装置。
(付記17)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサによって、
少なくとも前記車両に関する所定のデータを受信し、かつ
前記所定のデータの受信に応じて前記運行間隔を最適化するように、さらに構成されている、付記16に記載の装置。
(付記18)
前記少なくとも1台の他の車両が移動中の車両である、付記12〜17のいずれか1項に記載の装置。
(付記19)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記車両に関する速度情報を受信するように、さらに構成され、前記車両に関する前記速度情報の受信に応じて前記更新されたスケジュールを提供するために、前記現在のスケジュールが更新される、付記11〜18のいずれか1項に記載の装置。
(付記20)
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記更新されたスケジュールをディスプレイに表示するように、さらに構成されている、付記11〜19のいずれか1項に記載の装置。
【0110】
この出願は、2017年7月10日に出願されたシンガポール特許出願第10201705665P号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0111】
402、404、406、412、418、420 データベース
408、410 センサ
414 予測サーバ
416 最適化サーバ
510 一般的な設定
512 スケジュール
514 所要時間
516 制約データ
518 時間の記録
520 スケジュール表
522 配車時間
524 予測移動中時間
526 予測出発時間
528 調整された出発時間
530 制御方策
532 出発の記録
534 予測移動時間
536 予測出発時間
538 制御方策
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図5I
図5J
図5K
図5L
図5M
図6