(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
[システム1の全体構成]
図1は、本技術に係る第1の実施形態であるシステム1の全体的な構成を示す図である。
【0023】
このシステム1は、放送局(放送装置)10、放送受信機20、外部機器(情報処理装置)30および外部サーバ40を備える。
【0024】
放送局10は、地上デジタルテレビジョン放送およびデータ放送のカルーセル伝送を行う。カルーセル伝送の対象として、この技術では、放送受信機20から外部機器30に伝送されるコンテンツデータおよびコマンドの伝送を想定している。すなわち、放送局10は、コンテンツデータをDDBメッセージにより伝送し、このコンテンツデータを放送受信機20から外部機器30にインタフェースを通じて伝送するように放送受信機20および外部機器30を動作させたり、コンテンツデータを外部機器30が放送受信機20から取得するように外部機器30を動作させたりするためのコマンドをイベントメッセージにより伝送するデータ放送部11を有する。放送局10のデータ放送部11からデータカルーセルのDDBメッセージにより伝送されるコンテンツデータとしては、例えば、HTML5文書によるアプリケーションデータ、音楽データ、画像(動画)データ、メッセージデータ、ゲームデータなどが想定される。
【0025】
放送受信機20は、地上デジタルテレビジョン放送およびデータ放送サービスを受信するデータ放送受信部21と、外部機器30のネイティブアプリケーション31との間でデータ伝送および通信を行うアプリケーションであるレジデント機能部22を有する。レジデント機能部22は、例えば、データ放送受信部21にてデータカルーセルから取得したコンテンツデータおよびコマンドを、放送受信機20に接続されている外部機器30で実行されているネイティブアプリケーション31に伝送する。放送受信機20は、例えば、テレビジョン装置、セットトップボックスなど、具体的な製品形態を問わない。
【0026】
放送受信機20と外部機器30との接続には、例えば、WiFi(登録商標)などの無線通信が用いられる。なお、放送受信機20と外部機器30との接続は、無線接続に限らず、有線接続であってもよい。
【0027】
外部機器30は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの情報処理装置である。外部機器30は、ユーザからの指示に従って外部サーバ40からネイティブアプリケーションをダウンロードし、インストールして利用する。外部機器30にインストールされたネイティブアプリケーション31は、放送受信機20のレジデント機能部22と通信して、コンテンツデータおよびコマンドをやりとりする。
【0028】
なお、ネイティブアプリケーション31とは、外部機器30のプラットフォーム上で動作するアプリケーションのことである。HTML5文書によるアプリケーションデータ、音楽データ、画像(動画)データ、メッセージは、ネイティブアプリケーション31に組み込まれている機能(例えばHTMLブラウザ32などのアプリケーション部)によって処理される。
【0029】
外部サーバ40は、ネイティブアプリケーション31や、放送により伝送されるコンテンツデータに関連するデータなどの各種のデータを、外部機器30からのリクエストに応じて配信することが可能なサーバである。
【0030】
次に、このシステム1における基本的な動作を
図1および
図2を用いて説明する。
なお、
図2は、システム1における放送局10、放送受信機20および外部機器30の間でのコンテンツデータおよびコマンドのやりとりに関する構成を示す図である。
【0031】
1.まず、ユーザからの指示に従って外部機器30が、外部サーバ40にアクセスし、ユーザによって選択されたネイティブアプリケーション31をダウンロードする。外部機器30はダウンロードしたネイティブアプリケーション31をインストールする。
【0032】
ここで、ネイティブアプリケーション31は、例えば、HTML5文書からなるアプリケーションデータを処理することが可能なHTMLブラウザ32や、AVデータを再生可能なAVプレイヤーなどの各種のアプリケーション機能を備える。
【0033】
2.ネイティブアプリケーション31は起動されると、まず、WiFi(登録商標)などの無線通信を介して外部機器30の探索を開始する。ネイティブアプリケーション31によって放送受信機20が発見されると、ユーザはその放送受信機20を接続相手として選択する。ネイティブアプリケーション31は、このユーザからの選択を受けて、放送受信機20に接続を要求する。
【0034】
3.放送受信機20のレジデント機能部22は、接続を要求してきたネイティブアプリケーション31の認証を行う。レジデント機能部22は、そのネイティブアプリケーション31が、正当な(自身との接続が許可されるべき)ものであることを確認すると、そのネイティブアプリケーション31との接続を許可する。これにより、外部機器30のネイティブアプリケーション31と放送受信機20のレジデント機能部22とが互いに通信可能な接続状態になる。
【0035】
4.放送受信機20のデータ放送受信部21は、データカルーセルで伝送されたコンテンツデータおよびコマンドを受信する。コンテンツデータは、データカルーセルのDDB(DownloadDataBlock)メッセージにより伝送され、コマンドはデータカルーセルのイベントメッセージにより伝送される。データ放送受信部21にて受信されたコンテンツデータおよびコマンドはレジデント機能部22に与えられる。
【0036】
5.
図2に示すように、放送受信機20のレジデント機能部22は、コマンド取得部212と、コンテンツデータ取得部222とを有する。コマンド取得部212は、データ放送受信部21より与えられたコマンドを、例えば、外部機器インタフェース213を用いて外部機器30で動作しているネイティブアプリケーション31に転送する処理などを行う。コンテンツデータ取得部222は、データ放送受信部21より与えられたコンテンツデータをファイルサーバ23に保存する処理などを行う。
【0037】
6.外部機器30のネイティブアプリケーション31は、受け取ったコマンドに基づいて、ファイルサーバ23にアクセスし、ファイルサーバ23から対象のコンテンツデータを取得する。外部機器30のネイティブアプリケーション31は、例えば、コンテンツデータがHTML5文書によるアプリケーションデータである場合、ネイティブアプリケーション31に組み込まれたHTMLブラウザを起動し、HTMLブラウザにアプリケーションデータを受け渡す。これにより、HTMLブラウザによってアプリケーションデータが処理される。
【0038】
7.また、外部機器30のネイティブアプリケーション31は、適宜、放送受信機20のレジデント機能部22に対して、データ放送によって配信される、例えば電子番組表などのデータの取得を要求したり、チャンネルの切り替えなどの指示を与えることができる。
【0039】
以上が、本技術に係る第1の実施形態であるシステム1における基本的な動作の説明である。
【0040】
[放送受信機20のハードウェア構成]
次に、放送受信機20のハードウェア構成を説明する。
図3は放送受信機20のハードウェア構成を示す図である。
【0041】
放送受信機20は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(read only memory)203、リモコンI/O204、通信インタフェース205、チューナ206、復調部207、TSデコーダ208、音声デコーダ209、映像デコーダ210、提示処理部211、システムバス212、外部機器インタフェース213、ストレージ214などを有する。放送受信機20には、表示部220、音声出力部230が接続される。
【0042】
CPU201(第1のコントローラ)は、放送受信機20の全体の制御、プログラムを実行するための演算処理などを行う。
【0043】
RAM202は、CPU201により解釈して実行される各種のプログラムやデータが記憶されるランダムアクセス可能なメモリである。
【0044】
ROM203は、例えば、フォントなど、放送受信機20にて用いられる各種のデータが固定的に格納された不揮発性メモリである。
【0045】
リモコンI/O204は、リモートコントローラ(リモコン)240との間での赤外線信号や無線信号の入出力を行う。
【0046】
通信インタフェース205は、インターネットおよびローカルエリアネットワークなどのネットワーク50との通信のための処理を行う。
【0047】
チューナ206は、ユーザにより選局された地上デジタルテレビジョン放送およびデータ放送サービスを受信する。
【0048】
復調部207は、チューナ206にて受信された地上デジタルテレビジョン放送およびデータ放送サービスを復調してTS(トランスポートストリーム)を復元する。
【0049】
TSデコーダ208は、TSをエレメンタリストリーム毎に仕分けることによって、音声ストリーム、映像ストリーム、DDBメッセージ、イベントメッセージなどに分離する。
【0050】
音声デコーダ209は、TSデコーダ208にて分離された音声ストリームをデコードして、音声信号を増幅器およびスピーカを有するスピーカ部230に出力する。
【0051】
映像デコーダ210は、TSデコーダ208にて分離された映像ストリームをデコードして提示処理部211に供給する。
【0052】
また、TSデコーダ208にて分離されたDDBメッセージおよびイベントメッセージはCPU201に供給される。CPU201は、
図1に示したデータ放送受信部21およびレジデント機能部22として動作する。データ放送受信部21は、DDBメッセージによって固定長のブロック単位に分割されて伝送された各モジュールを抽出してコンテンツデータとしてレジデント機能部22に供給する。また、CPU201は、イベントメッセージによって伝送されたコマンドを取得してレジデント機能部22に供給する。
【0053】
提示処理部211は、映像デコーダ210からの映像信号、およびCPU201によって生成されたグラフィックス画像、文字などを合成して、表示部220の画面に提示するデータを生成し、表示部220に出力する。
【0054】
外部機器インタフェース213(インタフェース)は、外部機器30との接続のためのインタフェースである。外部機器インタフェース213は、例えばWiFi(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの無線接続であってもよいし、イーサネット(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)などの有線接続であってもよい。
【0055】
ストレージ214は、データ放送サービスから取得したコンテンツデータなどが保存されるデータ格納部である。ストレージ214は、例えば、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブなど、不揮発性を有する記憶装置であればよい。
【0056】
[外部機器30のハードウェア構成]
次に、外部機器30のハードウェア構成を説明する。
外部機器30は、放送受信機20のセカンダリモニターとして利用されるため、携帯可能なサイズの情報処理装置であってよい。
図4は外部機器30のハードウェア構成を示す図である。
【0057】
外部機器30は、CPU301、RAM(主メモリ)302、ROM303、通信インタフェース305、外部機器インタフェース306、ストレージ307、システムバス308、入力操作部309、音声信号処理部310、表示制御部311、表示部320、音声出力部330などで構成される。
【0058】
CPU301(第2のコントローラ)は、外部機器30の全体の制御、プログラムを実行するための演算処理などを行う。
【0059】
RAM302は、CPU301により解釈して実行される各種のプログラムやデータが記憶されるランダムアクセス可能なメモリである。
【0060】
ROM303は、例えば、フォントなど、外部機器30にて用いられる各種のデータが固定的に格納された不揮発性メモリである。
【0061】
通信インタフェース305は、インターネットおよびローカルエリアネットワークなどのネットワーク50との通信のための処理を行う。
【0062】
外部機器インタフェース306(インタフェース)は、放送受信機20との接続のためのインタフェースである。外部機器インタフェース213は、例えばWiFi(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの無線接続であってもよいし、イーサネット(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)などの有線接続であってもよい。
【0063】
ストレージ307は、例えば、放送受信機20より伝送されたコンテンツデータなどの各種のデータ、CPU301により実行される各種のプログラムなどが保存される。
【0064】
入力操作部309は、ユーザからの各種の指示やデータの入力を受け付ける。入力操作部309は、例えば、タッチセンサーパネルを用いて構成されたものであってよい。あるいは、メカニカルなキーを用いて構成されたものであってよい。
【0065】
音声信号処理部310は、音声データから音声信号を生成して、増幅器およびスピーカを有する音声出力部330に供給する。
【0066】
表示制御部311は、画像データから表示用の信号を生成して、表示画面を有する表示部320に供給する。
【0067】
[コマンドについて]
次に、このシステム1において放送局からイベントメッセージにより伝送されるコマンドについて説明する。
【0068】
コマンドには、例えば、以下のものがある。
・Receive & Launch App
・Set Receive & Launch App
・Reset Receive & Launch App
・Receive & Store Content
・Set Receive & Store Content
・Reset Receive & Store Content
・Send Message
・Launch App
などがある。
【0069】
各々のコマンドの内容については、以下の動作例において説明する。
【0070】
[システム1の動作例]
次に、本実施形態のシステム1において、上記のコマンドを使った、いくつかの動作例を説明する。
【0071】
(Receive & Launch Appを使った動作)
図5は、Receive & Launch App(第1のコマンド)を使った動作を説明する図である。
放送の順番としては、コンテンツデータがDDBメッセージにより伝送され、その後、そのコンテンツデータに関するReceive & Launch Appがイベントメッセージにより伝送される。コンテンツデータはアプリケーションデータとする。
【0072】
次に、このReceive & Launch Appを使った動作を説明する。
まず、DDBメッセージで伝送されたアプリケーションデータ(App)を放送受信機20のレジデント機能部22におけるコンテンツデータ取得部222が取得する。コンテンツデータ取得部222は、取得したアプリケーションデータ(App)を放送受信機20内のファイルサーバ23に保存する。
【0073】
その後、放送局10からイベントメッセージによりReceive & Launch Appが伝送される。放送受信機20のコマンド取得部221は、このReceive & Launch Appを取得すると、外部機器インタフェース213を通じて、直ちに、このReceive & Launch Appを外部機器30のCPU301において動作中のネイティブアプリケーション31に転送する。
【0074】
外部機器30のネイティブアプリケーション31はReceive & Launch Appを受け取ると、このコマンドを実行する。すなわち、ネイティブアプリケーション31は、外部機器インタフェース306を通じて放送受信機20のファイルサーバ23にアクセスして、ファイルサーバ23から対象のアプリケーションデータを取得する。
【0075】
この対象のアプリケーションデータを取得するときの動作をより詳細に説明すると、Receive & Launch Appには、対象のコンテンツデータを特定するための引数として、そのコンテンツデータのコンテンツIDが格納されている。ネイティブアプリケーション31は、このコンテンツIDを引数とするファイルリクエストを外部機器インタフェース306を通じて放送受信機20のファイルサーバ23に送信する。放送受信機20のファイルサーバ23は、このファイルリクエストに応じて、対象のアプリケーションデータを外部機器30のネイティブアプリケーション31に応答する。このようにして外部機器30のネイティブアプリケーション31は、放送局10より伝送されたコンテンツデータを取得する。
【0076】
次に、ネイティブアプリケーション31は、Receive & Launch Appに基づいてHTMLブラウザ32を起動させ、HTMLブラウザ32に、対象のアプリケーションデータを引き渡す。これにより、HTMLブラウザ32においてアプリケーションデータをもとにアプリケーションが実行される。
【0077】
上記のように、この動作例では、コンテンツデータ(アプリケーションデータ)がDDBメッセージにより伝送されて放送受信機20のファイルサーバ23に保存される。一方、ファイルサーバ23に保存されたコンテンツデータを外部機器30が取得して処理するためのトリガとなるコマンド(Receive & Launch App)は、時刻同期をとりやすいイベントメッセージにより伝送され、放送受信機20がこれを受信後に直ちに外部機器30のネイティブアプリケーション31に転送される。外部機器30のネイティブアプリケーション31は、このコマンドに従って放送受信機20のファイルサーバ23にアクセスして対象のコンテンツデータを取得し、このコンテンツデータに対応する機能を起動させて、コンテンツデータの処理を開始する。したがって、外部機器30でのコンテンツデータの処理を、放送局10が決めたタイミングで開始させることができる。
【0078】
(Set Receive & Launch App とReset Receive & Launch Appを使った動作)
図6は、Set Receive & Launch App(第2のコマンド)とReset Receive & Launch App(第3のコマンド)を使った動作を説明する図である。
【0079】
放送の順番としては、まずSet Receive & Launch Appがイベントメッセージにより伝送され、その後、Reset Receive & Launch Appがイベントメッセージにより伝送されるまでの間に、一回以上、放送局10からコンテンツデータがDDBメッセージにより伝送される。この動作例においても、コンテンツデータはアプリケーションデータとする。
【0080】
次に、このSet Receive & Launch App とReset Receive & Launch Appを使った動作を説明する。
【0081】
まず、放送局10からイベントメッセージによりSet Receive & Launch Appが伝送される。放送受信機20のコマンド取得部221は、このSet Receive & Launch Appを取得すると、Reset Receive & Launch Appが取得されるまで、次のようなコンテンツデータ待機動作モードになる。
【0082】
放送局10からアプリケーションデータ(App1)がDDBメッセージにより伝送されると、放送受信機20のコンテンツデータ取得部222はこのアプリケーションデータ(App1)を取得し、ファイルサーバ23に保存する。
【0083】
続いて、放送受信機20のファイルサーバ23は、コマンド取得部221に対してアプリケーションデータ(App1)の保存完了を通知する。この通知を受けたコマンド取得部221は、Receive & Launch Appを生成し、外部機器インタフェース213を通じて、このReceive & Launch Appを外部機器30において動作中のネイティブアプリケーション31に伝送する。
【0084】
外部機器30のネイティブアプリケーション31は、Receive & Launch Appを受信すると、このReceive & Launch Appを実行する。すなわち、ネイティブアプリケーション31は、外部機器インタフェース306を通じて放送受信機20のファイルサーバ23にアクセスして、ファイルサーバ23から対象のアプリケーションデータ(App1)を取得する。
【0085】
続いて、ネイティブアプリケーション31は、HTMLブラウザ32を起動させ、HTMLブラウザ32に、対象のアプリケーションデータ(App1)を引き渡す。これにより、HTMLブラウザ32においてアプリケーションデータ(App1)をもとにアプリケーションが実行される。
【0086】
この後、次のアプリケーションデータ(App2)がDDBメッセージにより伝送されてきた場合には、放送受信機20のコマンド取得部221がこれを取得し、上記同様にこのアプリケーションデータ(App2)をファイルサーバ23に保存する。この後の動作もアプリケーションデータ(App1)の場合と同様である。すなわち、ファイルサーバ23は、アプリケーションデータ(App2)の保存完了をコマンド取得部221に通知する。この通知を受けたコマンド取得部221は、Receive & Launch Appを生成し、外部機器インタフェース213を通じて、外部機器30において動作中のネイティブアプリケーション31に伝送する。
【0087】
外部機器30のネイティブアプリケーション31は、Receive & Launch Appに従って、外部機器インタフェース306を通じて放送受信機20のファイルサーバ23にアクセスして、ファイルサーバ23から対象のアプリケーションデータ(App2)を取得する。
【0088】
次に、ネイティブアプリケーション31は、Receive & Launch Appに基づいて、HTMLブラウザ32に対象のアプリケーションデータ(App2)を与える。この際、HTMLブラウザ32が停止している場合にはこれを起動させ、起動させたHTMLブラウザ32にアプリケーションデータ(App2)を与える。これにより、HTMLブラウザ32においてアプリケーションデータ(App2)に基づくアプリケーションが実行される。
【0089】
放送局10からイベントメッセージによりReset Receive & Launch Appが伝送され、放送受信機20のコマンド取得部221がこれを取得すると、コンテンツデータ待機動作モードが終了し、Set Receive & Launch Appを取得する前の動作状態、例えば、イベントメッセージにより伝送されるReceive & Launch Appなどのコマンドの待機動作モードに戻る。
【0090】
上記の動作では、放送受信機20がSet Receive & Launch Appのコマンドを受けてからReset Receive & Launch Appのコマンドを受けるまで、放送受信機20のレジデント機能部22は上記のようなコンテンツデータ待機動作モードで動作する。これにより、外部機器30のネイティブアプリケーション31において実行させるアプリケーションを、DDBメッセージによりコンテンツデータが伝送されるタイミングで切り替えるといった運用が実現される。
【0091】
また、上記の動作では、外部機器30に与えられるコンテンツデータを何度切り替えても、放送局10からイベントメッセージにより伝送しなければならないコマンドはSet Receive & Launch AppとReset Receive & Launch Appの計2つで済む。したがって、放送局10側のイベントメッセージによるコマンド伝送の運用コストが抑えられる。
【0092】
(Receive & Store Contentを使った動作)
図7は、Receive & Store Content(第1のコマンド)を使った動作を説明する図である。
これまでアプリケーションデータがDDBメッセージにより伝送される場合について説明したが、ここでは音楽データ、画像(動画)データなどのAVデータがコンテンツデータとしてDDBメッセージにより伝送される場合を説明する。
【0093】
放送の順番としては、まず、音楽データ、画像(動画)データなどのAVデータがDDBメッセージにより伝送され、続いて、そのAVデータに関するReceive & Store Contentがイベントメッセージにより伝送される。
【0094】
次に、このReceive & Store Contentを使った動作を説明する。
【0095】
まず、放送局10からDDBメッセージにより音楽データ、画像(動画)データなどのAVデータ(AV)が伝送される。放送受信機20のコンテンツデータ取得部222は、このAVデータ(AV)を取得すると、このAVデータ(AV)をファイルサーバ23に保存する。
【0096】
その後、放送局10からイベントメッセージによりReceive & Store Contentが伝送される。放送受信機20のコマンド取得部221は、このReceive & Store Contentを取得すると、外部機器インタフェース213を通じて、このReceive & Store Contentを外部機器30において動作中のネイティブアプリケーション31に転送する。
【0097】
外部機器30のネイティブアプリケーション31はReceive & Store Contentを取得すると、このコマンドを実行する。すなわち、ネイティブアプリケーション31は、外部機器インタフェース306を通じて放送受信機20のファイルサーバ23にアクセスして、ファイルサーバ23から対象のAVデータ(AV)を取得する。
【0098】
ネイティブアプリケーション31は、取得したコンテンツデータを外部機器30のストレージ307に保存する。このように外部機器30のストレージ307に保存されたAVデータ(AV)は、ユーザにより指定された任意のタイミングで、AVデータ(AV)を処理可能なAVプレイヤーなどのアプリケーションを使って再生される。
【0099】
(Set Receive & Store ContentとReset Receive & Store Contentを使った動作)
図8は、Set Receive & Store Content(第2のコマンド)とReset Receive & Store Content(第3のコマンド)を使った動作を説明する図である。
【0100】
放送の順番としては、まずSet Receive & Store Contentがイベントメッセージにより伝送され、その後、Reset Receive & Store Contentがイベントメッセージにより伝送されるまでの間に、一回以上、音楽データ、画像(動画)データなどのAVデータ(AV1)がDDBメッセージにより伝送される。
【0101】
次に、このSet Receive & Store ContentとReset Receive & Store Contentを使った動作を説明する。
【0102】
まず、放送局10から、イベントメッセージによりSet Receive & Store Contentが伝送される。放送受信機20のコマンド取得部221は、このSet Receive & Store Contentを取得すると、次にReset Receive & Store Contentを取得されるまで、次のようなコンテンツデータ待機動作モードになる。
【0103】
放送局10からAVデータ(AV1)がDDBメッセージにより伝送されると、放送受信機20のコマンド取得部221はこのAVデータ(AV1)を取得し、ファイルサーバ23に保存する。
【0104】
続いて、放送受信機20のファイルサーバ23は、コマンド取得部221に対してAVデータ(AV1)の保存完了を通知する。この通知を受けたコマンド取得部221は、Receive & Store Contentを生成し、外部機器インタフェース213を通じて、このReceive & Store Contentを外部機器30において動作中のネイティブアプリケーション31に転送する。
【0105】
外部機器30のネイティブアプリケーション31は、Receive & Store Contentを取得すると、外部機器インタフェース306を通じて放送受信機20のファイルサーバ23にアクセスして、ファイルサーバ23から対象のAVデータ(AV1)を取得し、外部機器30内のストレージ307に保存する。
【0106】
この後、次のAVデータ(AV2)がDDBメッセージにより伝送されてきた場合には、放送受信機20のコマンド取得部221がこれを取得し、上記同様にこのAVデータ(AV2)をファイルサーバ23に保存する。この後の動作もAVデータ(AV1)の場合と同様である。すなわち、ファイルサーバ23は、AVデータ(AV2)の保存完了をコマンド取得部221に通知する。この通知を受けたコマンド取得部221は、Receive & Store Contentを生成し、外部機器インタフェース213を通じて、外部機器30において動作中のネイティブアプリケーション31に転送する。
【0107】
外部機器30のネイティブアプリケーション31は、Receive & Store Contentに従って、外部機器インタフェース306を通じて放送受信機20のファイルサーバ23にアクセスして、ファイルサーバ23から対象のAVデータ(AV2)を取得し、ストレージ307に保存する。このように外部機器30のストレージ307に保存されたAVデータ(AV1,AV2)は、ユーザにより指定された任意のタイミングで、AVデータ(AV1,AV2)を処理可能なAVプレイヤーなどのアプリケーションを使って再生される。
【0108】
放送局10からイベントメッセージによりReset Receive & Store Contentが放送され、放送受信機20のコマンド取得部221がこれを取得すると、コンテンツデータ待機動作モードが終了し、Set Receive & Store Contentを取得する前の動作状態、例えば、イベントメッセージにより伝送されるReceive & Store Contentなどのコマンドの待機動作モードに戻る。
【0109】
上記の動作では、放送受信機20がSet Receive & Store Contentのコマンドを受けてからReset Receive & Store Content のコマンドを受けるまで、放送受信機20のレジデント機能部22は上記のようなコンテンツデータ待機動作モードで動作する。これにより、外部機器30に伝送する音楽データや画像(動画)データなどのAVデータを何度切り替えても、放送局10からイベントメッセージにより伝送しなければならないコマンドはSet Receive & Launch AppとReset Receive & Launch Appの計2つで済む。したがって、放送局10側のイベントメッセージによるコマンド伝送の運用コストが抑えられる。
【0110】
(Send Messageを使った動作)
図9は、Send Message(第4のコマンド)を使った動作を説明する図である。
【0111】
この動作は、放送局10からイベントメッセージにより伝送されたSend Messageを放送受信機20から外部機器30に転送する動作である。Send Messageは、引き数としてテキスト形式のメッセージ本文がコンテンツデータとして格納されたコマンドである。
【0112】
次に、このSend Message を使った動作を説明する。
まず、放送局10からイベントメッセージによりSend Messageが伝送される。放送受信機20のコマンド取得部221は、このSend Messageを受けると、このSend Messageを外部機器インタフェース213を通じて外部機器30のネイティブアプリケーション31に転送する。
【0113】
外部機器30のネイティブアプリケーション31は、放送受信機20のコマンド取得部221から転送されてきたSend Messageを受け取ると、このSend Messageに応じて、例えばメッセージ本文の提示など、特定の動作を行う。
【0114】
(Launch Appを使った動作)
図10は、Launch App(第5のコマンド)を使った動作を説明する図である。
【0115】
この動作は、放送局10からイベントメッセージにより放送されたLaunch Appを、放送受信機20から外部機器30に転送する動作である。Launch Appには、引き数として、データ(Data)のアクセス先を示すURL(Uniform Resource Locator)が付加されている。
【0116】
次に、このLaunch App を使った動作を説明する。
放送局10からイベントメッセージによりLaunch Appが伝送される。放送受信機20のコマンド取得部221は、このLaunch Appを取得すると、このLaunch Appを外部機器インタフェース213を通じて外部機器30のネイティブアプリケーション31に転送する。
【0117】
外部機器30のネイティブアプリケーション31は、放送受信機20のコマンド取得部221から転送されたLaunch Appを取得すると、このLaunch Appの引き数として格納されたURLをもとに、通信インタフェース305を用いて外部サーバ40にアクセスして、対象のデータ(Data)をダウンロードする。
【0118】
[コンテンツ記述子]
次に、放送局10からデータカルーセルで伝送されるアプリケーションデータ、AVデータ、メッセージなどのコンテンツデータを、放送受信機20から外部機器30に伝送するために必要な情報として、データカルーセルのDII(DownloadInfoIndication)に格納されて伝送されるコンテンツ記述子について説明する。
【0119】
図11は、DIIのデータ構造を示す図である。
このDIIのデータ構造は、デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式、標準規格、ARIB STD-B24、5.1版からの抜粋である。各々の記述子の意味は、上記の標準規格に記載されている。
【0120】
このDIIのデータ構造において、moduleInfoByteにはデータを分割した単位であるモジュールに関する情報として、上記のコンテンツ記述子を格納することができる。
【0121】
図12は、コンテンツ記述子のデータ構造を示す図である。
【0122】
descriptor_tagは、デスクリプタタイプを示す8ビットのデータであり、ここではコンテンツ記述子を示すタグ値が記述される。
【0123】
descriptor_lengthは、コンテンツ記述子の長さ(サイズ)を示す8ビットのデータである。このデータは、コンテンツ記述子の長さとして、以降のバイト数を示す。
【0124】
content_categoryは、コンテンツデータのカテゴリーを示す8ビットのデータである。カテゴリーには、アプリケーション、音楽、画像(動画)、ゲーム、メッセージなどがある。
【0125】
content_id_lengthは、コンテンツIDの長さ(サイズ)を示す8ビットのデータである。
【0126】
content_id_byteは、コンテンツIDを示す8ビットのデータである。content_id_byteには、0からcontent_id_lengthに示す長さまでの範囲の長さのコンテンツIDを記述できる。
【0127】
content_name_flagは、コンテンツに名前がある場合にセットされるフラグである。
【0128】
bc_metadata_flagは、コンテンツデータの関連データがデータカルーセルで伝送される場合にセットされるフラグである。
【0129】
bb_metadata_flagは、コンテンツデータの関連データが外部サーバ40から取得可能である場合にセットされるフラグである。
【0130】
module_link_flagは、コンテンツデータが複数のモジュールで伝送される場合にセットされるフラグである。
【0131】
reservedは、フラグ用のリザーブの4ビットである。
【0132】
content_name_lengthとcontent_name_byteは、content_name_flagがセットされている場合に記述される。content_name_lengthは、コンテンツの名前の長さを示す8ビットのデータである。content_name_byteは、コンテンツの名前を示す8ビットのデータである。content_name_byteには、0からcontent_name_lengthに示す長さまでの範囲の長さの名前を記述できる。
【0133】
component_tagとmetadata_module_idは、bc_metadata_flagがセットされている場合に記述される。component_tagはカルーセルが伝送されるコンポーネントストリームを指定するデータである。metadata_module_idは、コンテンツデータの関連データが格納されたモジュールのモジュールIDである。このように関連データは、component_tagとmetadata_module_idとの組み合わせによって特定される。
【0134】
metadata_url_lengthとmetadata_url_byteは、bb_metadata_flagがセットされている場合に記述される。metadata_url_lengthは、コンテンツデータの関連データが格納されたURLの長さを示すデータである。metadata_url_byteはそのURLのデータである。このmetadata_url_byteについては、0からmetadata_url_lengthに示す長さまでの範囲の長さのURLに対応可能なように、8ビットのmetadata_url_byteを複数使って1つのURLを記述できる。
【0135】
number_of_moduleとrough_content_sizeは、module_link_flagがセットされている場合に記述される。number_of_moduleは、コンテンツデータが複数のモジュールで伝送される場合のモジュール数を示すデータである。rough_content_sizeは、コンテンツデータのサイズを示すデータである。
【0136】
放送受信機20のコマンド取得部221は、受信したDIIメッセージに格納されている情報をもとに、データカルーセルのDDB(Download Data Block)メッセージによりモジュール単位で伝送されてくるデータを受信する。このとき、コマンド取得部221は、DIIメッセージのmoduleInfoByte に上記のコンテンツ記述子が格納されている場合には、このコンテンツ記述子を読み込み、どのようなコンテンツデータがどのデータカルーセルのどのモジュールで伝送されてくるかを認識して、コンテンツデータを受信する。このとき、コンテンツデータのカテゴリーがアプリケーション、AVデータなどである場合には、コンテンツ記述子に記述されたrough_content_sizeをもとに放送受信機20のファイルサーバ23にコンテンツデータを保存するための準備が行われる。
【0137】
[コンテンツ記述子の他の記述方法]
DIIのデータ構造において、moduleInfoByteにはデータを分割した単位であるモジュールに関する情報の記述子(InfoDescriptor)を格納することができる。ここで、InfoDescriptorは、モジュールに関する情報を格納するために標準規格で用意されているデータ構造である。
【0138】
図13は、そのInfoDescriptorの構造を示す図である。
ここで、text_charには、データ符号化方式ないし運用にて規定される文字符号を用いて、モジュールとして伝送するファイルに関する8ビットの文字列情報を複数記述できる。このtext_charにコンテンツ記述子が記述される。
【0139】
コンテンツ記述子は、以下の情報を含む。
c_idはコンテンツデータを識別するIDである。
c_nameはコンテンツデータの名前である。
c_categoryはコンテンツデータのカテゴリーである。"app"はコマンドであることを意味する。その他、AVデータなどのカテゴリーがある。
c_sizeはコンテンツデータのサイズ(キロバイト)である。
c_m_numberはコンテンツデータを伝送するモジュール数を示す。
Meta_moduleは、コンテンツデータに関連するデータのモジュールIDである。
Meta_urlは、コンテンツデータに関連するデータが置かれたネットワーク上のロケーションを示す。
【0140】
[コマンドのデータ構造]
次に、コマンドのデータ構造を説明する。
【0141】
コマンドはイベントメッセージにより伝送される。
イベントメッセージのデータはストリーム記述子に記載され、ストリーム記述子用のDSM−CCセクション形式で伝送される。
【0142】
図14は、ストリーム記述子を伝送するDSM−CCセクションのデータ構造を示す図である。
これは、標準規格、ARIB STD-B24、5.1版からの抜粋である。各々の記述子の意味は、上記の標準規格に記載されている。
【0143】
DSM−CCセクションには、stream_descriptorに汎用イベントメッセージ記述子を格納することができる。
【0144】
図15は、汎用イベントメッセージ記述子のデータ構造を示す図である。
event_msg_group_idは、アプリケーションが受信すべきイベントメッセージ群を識別する識別子である。ここでは、event_msg_group_idに、コンテンツデータの処理に関するコマンドを伝送するイベントメッセージ群であることを示す値が記述される。
【0145】
time_modeは、イベントメッセージの発生する時刻の指定方法を示すデータである。event_msg_group_idがコンテンツデータの処理に関するコマンドを格納したイベントメッセージ群を示す値であるとき、time_modeが"0"である場合、放送受信機20にイベントメッセージを受信後、直ちにイベントメッセージを発生させる(外部機器30に転送する。)ことを示す。time_modeが"1"である場合、修正ユリウス暦と日本標準時で表される絶対時刻にあわせてイベントメッセージを放送受信機20に発生させることを示す。time_modeが"2"である場合、NPT時刻データにあわせてイベントメッセージを放送受信機20に発生させることを示す。time_modeが"3"である場合、番組開始時刻からの相対時間(ミリ秒)指定にあわせてイベントメッセージを放送受信機20に発生させることを示す。
【0146】
private_data_byteには、1以上のコマンドを記述することができる。
【0147】
図16は、private_data_byteに格納されるコマンドのフォーマットの例を示す図である。
【0148】
command_codeは8ビットのコマンドコードである。コマンドコード、コマンド、引き数の関係を
図17に示す。
【0149】
no_of_ss_target_appsは、コマンドを伝送する外部機器30のアプリケーションの数を示す8ビットのデータである。
【0150】
app_categoryは、アプリケーションのカテゴリー(OSの種類など)を示す8ビットのデータである。
【0151】
app_id_lengthは、アプリケーションの長さ(サイズ)を示す8ビットのデータである。
【0152】
app_id_byteは、アプリケーションの長さ(サイズ)を示す8ビットのデータである。このapp_id_byteについては、0からapp_id_lengthに示す長さまでの範囲の長さのデータに対応可能なように、8ビットのapp_id_byte を複数使って1つのapp_idを記述できる。
【0153】
no_of_text_dataは、Send Messageで送られるメッセージやLaunch Appで送られるURLなどのテキストデータの数を示すデータである。
【0154】
text_data byteは、メッセージの本文、およびURLそのもののテキストデータである。このtext_data byte についても0からno_of_text_data に示す長さまでの範囲の長さのデータに対応可能なように、8ビットのtext_data byte e を複数使って1つのメッセージの本文、URLを記述できる。
【0155】
content_id_byteは、コマンドの処理対象であるコンテンツデータを識別するデータである。このcontent_id_byteについても、0からno_of_content_id_byteに示す長さまでの範囲の長さのデータに対応可能なように、8ビットのcontent_id_byte を複数使って1つのcontent_id_を記述できる。
【0156】
no_of_content_id_byteは、content_id_byteの最大数を示す8ビットのデータである。
【0157】
[JSONによる記述例]
JSON(JavaScript Object Notation)は、ソフトウェア間でのデータの受け渡しに用いられる、Java(登録商標)Scriptにおけるオブジェクトの表記法を応用したデータ形式である。
【0158】
図18は、JSONによるコンテンツ記述情報の記述例を示す図である。
JSONでは、キーと値をコロン(:)で区切って表記したペアがカンマ区切りで列挙される。値として配列やオブジェクトをとることができる。このため、配列やオブジェクトを何階層もネストすることができる。
【0159】
この例は、Receive & Launch Appのコマンドの記述例である。Receive & Launch Appのコマンドの対象となるアプリケーションとして、複数のアプリケーションが" AppList"をキーとするオブジェクトにおいて指定される場合を想定している。各々のアプリケーションは、"AppID"をキーとするオブジェクトによって表現される。"AppID"をキーとするオブジェクトの中には、カテゴリー(AppCategory)のキーと値のペアがひとつのアプリケーションを特定する情報として記述される。さらに、この例では、コンテンツID(ContentID)のキーと値が、Receive & Launch Appのコマンドの対象となるコンテンツデータを指定する情報として記述されている。
【0160】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)情報処理装置と接続が可能なインタフェースと、
DDBメッセージにより伝送されたコンテンツデータを取得し、イベントメッセージにより伝送され、前記取得されたコンテンツデータを前記インタフェースを通じて接続された前記情報処理装置に取得させるための第1のコマンドを取得して前記情報処理装置に転送する第1のコントローラと
を具備する放送受信機。
【0161】
(2)前記(1)に記載の放送受信機であって、
前記取得された前記コンテンツデータを保存するストレージをさらに具備し、
前記第1のコントローラは、前記接続された情報処理装置からの取得要求に応じて、前記ストレージに保存された前記コンテンツデータを前記情報処理装置に応答するように構成される
放送受信機。
【0162】
(3)前記(1)または(2)に記載の放送受信機であって、
前記第1のコントローラは、前記イベントメッセージより伝送された第2のコマンドを取得したとき、前記DDBメッセージにより伝送されたコンテンツデータを取得する都度、前記第1のコマンドを生成して前記情報処理装置に転送する前記コンテンツデータ待機動作モードを設定するように構成される
放送受信機。
【0163】
(4)前記(3)に記載の放送受信機であって、
前記第1のコントローラは、前記コンテンツデータ待機動作モードが設定されているとき、前記イベントメッセージより伝送された第3のコマンドを取得した場合、前記コンテンツデータ待機動作モードの設定を解除するように構成される
放送受信機。
【0164】
(5)前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の放送受信機であって、
前記第1のコントローラは、前記イベントメッセージより伝送され、前記情報処理装置に対してメッセージを伝送するための第4のコマンドを取得したとき、前記第4のコマンドを前記情報処理装置に転送するように構成される
放送受信機。
【0165】
(6)前記(1)ないし(5)のいずれかに記載の放送受信機であって、
前記第1のコントローラは、前記イベントメッセージより伝送され、前記情報処理装置に対してネットワーク上のデータのアクセスを指示する第5のコマンドを取得したとき、この第5のコマンドを前記情報処理装置に転送するように構成される
放送受信機。
【0166】
(7)前記(1)ないし(6)のいずれかに記載の放送受信機であって、
前記第1のコマンドは、前記コントローラが前記情報処理装置に当該第1のコマンドを転送する時刻の指定方法に関する情報を含み、
前記第1のコントローラは、前記情報に基づいて前記第1のコマンドを転送する時刻を決定するように構成される
放送受信機。