特許第6962691号(P6962691)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6962691外科手術用デバイスのためのアダプタ、延在部、およびコネクタアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6962691
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】外科手術用デバイスのためのアダプタ、延在部、およびコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/115 20060101AFI20211025BHJP
【FI】
   A61B17/115
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2017-21186(P2017-21186)
(22)【出願日】2017年2月8日
(65)【公開番号】特開2017-164487(P2017-164487A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2020年1月14日
(31)【優先権主張番号】15/040,571
(32)【優先日】2016年2月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ラミロ カブレラ
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ポール
【審査官】 近藤 利充
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−016295(JP,A)
【文献】 特開2013−255804(JP,A)
【文献】 特開2008−279255(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0290855(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/115
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンドエフェクタを外科手術用器具に動作可能に接続するためのアダプタアセンブリであって、
前記アダプタアセンブリは、
第1の歯車アセンブリを含む、第1の近位シャフトと、
縦軸を画定し、第2の歯車アセンブリを含む、第2の近位シャフトと、
体内に配置される支持プレートであって、前記支持プレートは、前記筐体に固着され、前記支持プレートは、遠位側と近位側とを有する、支持プレートと、
前記縦軸に沿って配置され、前記支持プレートの前記遠位側に第3の歯車アセンブリを含む、第1の遠位シャフトであって、前記第1の歯車アセンブリは、前記第1の歯車アセンブリの回転が前記第3の歯車アセンブリの回転を生じさせるように、前記第3の歯車アセンブリと機械的に係合される、第1の遠位シャフトと、
前記支持プレートの前記近位側に第4の歯車アセンブリを含む、第2の遠位シャフトであって、前記第2の遠位シャフトは、前記支持プレートの第3の開口を通って延在する部分を有し、前記第2の歯車アセンブリは、前記第2の歯車アセンブリの回転が前記第4の歯車アセンブリの転を生じさせるように、前記第4の歯車アセンブリと機械的に係合され、前記第2の近位シャフトの遠位部分は、少なくとも部分的に、前記第3の歯車アセンブリの内部空洞内に配置される、第2の遠位シャフトと、
を備える、アダプタアセンブリ。
【請求項2】
前記第2の近位シャフトは、前記第3の歯車アセンブリに対して前記縦軸まわりに回転可能である、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の歯車アセンブリ、前記第2の歯車アセンブリ、前記第3の歯車アセンブリ、および前記第4の歯車アセンブリはそれぞれ、前記筐体内に配置される、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項4】
前記支持プレートの第1の開口は、前記縦軸上に配置され、前記第の遠位シャフトの一部と軸方向に整合される、請求項3に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項5】
前記第1の開口は、前記第3の歯車アセンブリの一部と軸方向に整合される、請求項4に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の歯車アセンブリは、前記支持プレートの近位に配置される複数の歯車の歯を含む、請求項3に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項7】
前記第3の歯車アセンブリは、前記支持プレートの遠位に配置される複数の歯車の歯を含む、請求項6に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の近位シャフトの一部は、前記支持プレートの第2の開口を通って延在する、請求項7に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項9】
前記支持プレートの前記第1の開口と軸方向に整合される、前記第の遠位シャフトの前記一部は、前記第の遠位シャフトが前記支持プレートに対して回転可能であるように、かつ前記支持プレートが前記第の遠位シャフトを支持するように、前記第1の開口の直径より若干小さい直径を含む、請求項4に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の遠位シャフトからの回転運動を縦方向移動に変換し、第1の機能を果たすために、前記第1の遠位シャフトに動作可能に接続される、第1のアセンブリをさらに備える、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項11】
前記第2の遠位シャフトからの回転運動を縦方向移動に変換し、第2の機能を果たすために、前記第2の遠位シャフトに動作可能に接続される、第2のアセンブリをさらに備える、請求項10に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項12】
前記第1の機能は、トロカール部材を前記第1の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることを含む、請求項10に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項13】
前記第2の機能は、プッシャアセンブリを前記第2の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることを含む、請求項11に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項14】
外科手術用器具であって、
第1の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される、第1の近位シャフトと、
縦軸を画定し、第2の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される、第2の近位シャフトであって、前記第2の歯車アセンブリは、前記第1の近位シャフトに対して前記縦軸まわりに回転可能である、第2の近位シャフトと、
筐体内に配置される支持プレートであって、前記支持プレートは、前記筐体に固着され、前記支持プレートは、遠位側と近位側とを有する、支持プレートと、
前記縦軸に沿って配置され、前記支持プレートの前記遠位側における第3の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される、第1の遠位シャフトであって、前記第3の歯車アセンブリは、前記第1の近位シャフトに対して前記縦軸まわりに回転可能であり、前記第1の歯車アセンブリは、前記第1の歯車アセンブリの回転が前記第3の歯車アセンブリの回転を生じさせるように、前記第3の歯車アセンブリと機械的に係合される、第1の遠位シャフトと、
前記支持プレートの前記近位側に第4の歯車アセンブリを含む、第2の遠位シャフトであって、前記第2の遠位シャフトは、前記支持プレートの第3の開口を通って延在する部分を有し、前記第2の歯車アセンブリは、前記第2の歯車アセンブリの回転が前記第4の歯車アセンブリの転を生じさせるように、前記第4の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置され、前記第2の近位シャフトの遠位部分は、少なくとも部分的に、前記第3の歯車アセンブリの内部空洞内に配置される、第2の遠位シャフトと、
を備える、外科手術用器具。
【請求項15】
前記第2の近位シャフトは、前記第3の歯車アセンブリに対して回転可能である、請求項14に記載の外科手術用器具。
【請求項16】
前記第1の遠位シャフトからの回転運動を、トロカール部材を前記第1の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることに変換するために前記第1の遠位シャフトに動作可能に接続される、第1のアセンブリをさらに備える、請求項14に記載の外科手術用器具。
【請求項17】
前記第2の遠位シャフトからの回転運動を、プッシャアセンブリを前記第2の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることに変換するために前記第2の遠位シャフトに動作可能に接続される、第2のアセンブリをさらに備える、請求項16に記載の外科手術用器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、外科手術用システムにおいて使用するためのアダプタアセンブリに関する。より具体的には、本開示は、電気機械的外科手術用デバイスおよび外科手術用装填ユニットと併用し、かつ電気的および機械的に相互接続するためのアダプタアセンブリと、手持式電気機械的外科手術用デバイスおよび外科手術用装填ユニットを手持式電気機械的外科手術用デバイスに接続するためのアダプタアセンブリを含む、外科手術用システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの外科手術用デバイス製造業者は、電気機械的外科手術用デバイスを動作させる、および/または操作するための専用駆動システムを用いて、製品ラインを開発している。多くの事例では、電気機械的外科手術用デバイスは、再使用可能である、ハンドルアセンブリと、使用に先立って、ハンドルアセンブリに選択的に接続され、次いで、廃棄するために使用後にハンドルアセンブリから切断される、またはいくつかの事例では、再使用のために滅菌される、使い捨て装填ユニットおよび/または単回使用装填ユニットもしくは同等物とを含む。
【0003】
ある事例では、アダプタアセンブリが、電気機械的外科手術用デバイスといくつかの外科手術用装填ユニットのうちの任意のものを相互接続し、機械的および/または電気的接続をその間に確立するために使用される。アダプタアセンブリおよび電気機械的外科手術用デバイスの複雑性に起因して、その間の全電気的および機械的接続は、容易に、確実に、かつ繰り返し遂行されることができることを確実にすることが重要である。
【0004】
故に、外科手術用デバイスと電気機械的に相互接続するロバストな方法を提供する、アダプタアセンブリの必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、エンドエフェクタを外科手術用器具に動作可能に接続するためのアダプタアセンブリに関する。アダプタアセンブリは、第1の近位シャフトと、第2の近位シャフトと、第1の遠位シャフトと、第2の遠位シャフトとを含む。第1の近位シャフトは、第1の歯車アセンブリを含む。第2の近位シャフトは、縦軸を画定し、第2の歯車アセンブリを含む。第1の遠位シャフトは、縦軸に沿って配置され、第3の歯車アセンブリを含む。第1の歯車アセンブリは、第3の歯車アセンブリと機械的に係合される。第1の歯車アセンブリの回転は、第3の歯車アセンブリの回転を生じさせる。第2の遠位シャフトは、第4の歯車アセンブリを含む。第2の歯車アセンブリは、第4の歯車アセンブリと機械的に係合される。第2の歯車アセンブリの回転は、第4の歯車アセンブリの回転を生じさせる。第2の遠位シャフトの遠位部分は、少なくとも部分的に、第3の歯車アセンブリの内部空洞内に配置される。
【0006】
開示される実施形態では、第2の遠位シャフトは、第3の歯車アセンブリに対して縦軸を中心として回転可能である。
【0007】
さらに、第1の歯車アセンブリ、第2の歯車アセンブリ、第3の歯車アセンブリ、および第4の歯車アセンブリはそれぞれ、筐体内に配置されることが開示される。アダプタアセンブリの実施形態は、筐体内に配置される支持プレートを含む。支持プレートは、筐体に対して回転するように固定される。実施形態では、支持プレートは、それを通して延在する開口を含む。支持プレートの第1の開口は、縦軸を中心として配置され、第2の遠位シャフトの一部と軸方向に整合される。さらに、第1の開口は、第3の歯車アセンブリの一部と軸方向に整合されることが開示される。また、第2の歯車アセンブリは、支持プレートの近位に配置される複数の歯車の歯を含むことが開示される。実施形態では、第3の歯車アセンブリは、支持プレートの遠位に配置される複数の歯車の歯を含み、第1の近位シャフトの一部は、支持プレートの第2の開口を通して延在する。さらに、第2の遠位シャフトの一部は、支持プレートの第3の開口を通して延在することが開示される。
【0008】
開示される実施形態では、支持プレートの第1の開口と軸方向に整合される、第2の遠位シャフトの部分は、第2の遠位シャフトが支持プレートに対して回転可能であるように、かつ支持プレートが第2の遠位シャフトを支持するように、第1の開口の直径より若干小さい直径を含む。
【0009】
さらに、アダプタは、第1の遠位シャフトからの回転運動を縦方向移動に変換し、第1の機能(例えば、トロカール部材を第1の遠位シャフトに対して軸方向に移動させる)を果たすために、第1の遠位シャフトに動作可能に接続される、第1のアセンブリを含むことが開示される。加えて、アダプタは、第2の遠位シャフトからの回転運動を縦方向移動に変換し、第2の機能(例えば、アンビルを第2の遠位シャフトに対して軸方向に移動させる)を果たすために、第2の遠位シャフトに動作可能に接続される、第2のアセンブリを含むことが開示される。
【0010】
本開示はまた、第1の近位シャフトと、第2の近位シャフトと、第1の遠位シャフトと、第2の遠位シャフトとを含む、外科手術用器具に関する。第1の近位シャフトは、第1の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される。第2の近位シャフトは、縦軸を画定し、第2の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される。第2の歯車アセンブリは、第1の近位シャフトに対して縦軸を中心として回転可能である。第1の遠位シャフトは、縦軸に沿ってあり、第3の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される。第3の歯車アセンブリは、第1の近位シャフトに対して縦軸を中心として回転可能である。第1の歯車アセンブリは、第1の歯車アセンブリの回転が第3の歯車アセンブリの回転を生じさせるように、第3の歯車アセンブリと機械的に係合される。第2の遠位シャフトは、第4の歯車アセンブリを含む。第2の歯車アセンブリは、第2の歯車アセンブリの回転が第4の歯車アセンブリの回転を生じさせるように、第4の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される。第2の遠位シャフトの遠位部分は、少なくとも部分的に、第3の歯車アセンブリの内部空洞内に配置される。
【0011】
開示される実施形態では、第2の近位シャフトは、第3の歯車アセンブリに対して回転可能である。
【0012】
さらに、外科手術用器具は、第1の遠位シャフトからの回転運動をトロカール部材を第1の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることに変換するために第1の遠位シャフトに動作可能に接続される、第1のアセンブリを含むことが開示される。また、外科手術用器具は、第2の遠位シャフトからの回転運動をアンビルを第2の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることに変換するために第2の遠位シャフトに動作可能に接続される、第2のアセンブリを含むことが開示される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
エンドエフェクタを外科手術用器具に動作可能に接続するためのアダプタアセンブリであって、
上記アダプタアセンブリは、
第1の歯車アセンブリを含む、第1の近位シャフトと、
縦軸を画定し、第2の歯車アセンブリを含む、第2の近位シャフトと、
上記縦軸に沿って配置され、第3の歯車アセンブリを含む、第1の遠位シャフトであって、上記第1の歯車アセンブリは、上記第1の歯車アセンブリの回転が上記第3の歯車アセンブリの回転を生じさせるように、上記第3の歯車アセンブリと機械的に係合される、第1の遠位シャフトと、
第4の歯車アセンブリを含む、第2の遠位シャフトであって、上記第2の歯車アセンブリは、上記第2の歯車アセンブリの回転が上記第4の歯車アセンブリの回転を生じさせるように、上記第4の歯車アセンブリと機械的に係合され、上記第2の遠位シャフトの遠位部分は、少なくとも部分的に、上記第3の歯車アセンブリの内部空洞内に配置される、第2の遠位シャフトと、
を備える、アダプタアセンブリ。
(項目2)
上記第2の遠位シャフトは、上記第3の歯車アセンブリに対して上記縦軸を中心として回転可能である、上記項目に記載のアダプタアセンブリ。
(項目3)
上記第1の歯車アセンブリ、上記第2の歯車アセンブリ、上記第3の歯車アセンブリ、および上記第4の歯車アセンブリはそれぞれ、筐体内に配置される、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目4)
上記筐体内に配置される支持プレートをさらに備え、上記支持プレートは、上記筐体に対して回転するように固定される、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目5)
上記支持プレートは、それを通して延在する少なくとも1つの開口を含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目6)
上記支持プレートの少なくとも1つの開口の第1の開口は、上記縦軸を中心として配置され、上記第2の遠位シャフトの一部と軸方向に整合される、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目7)
上記第1の開口は、上記第3の歯車アセンブリの一部と軸方向に整合される、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目8)
上記第2の歯車アセンブリは、上記支持プレートの近位に配置される複数の歯車の歯を含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目9)
上記第3の歯車アセンブリは、上記支持プレートの遠位に配置される複数の歯車の歯を含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目10)
上記第1の近位シャフトの一部は、上記支持プレートの少なくとも1つの開口の第2の開口を通して延在する、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目11)
上記第2の遠位シャフトの一部は、上記支持プレートの少なくとも1つの開口の第3の開口を通して延在する、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目12)
上記支持プレートの第1の開口と軸方向に整合される、上記第2の遠位シャフトの部分は、上記第2の遠位シャフトが上記支持プレートに対して回転可能であるように、かつ上記支持プレートが上記第2の遠位シャフトを支持するように、上記第1の開口の直径より若干小さい直径を含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目13)
上記第1の遠位シャフトからの回転運動を縦方向移動に変換し、第1の機能を果たすために、上記第1の遠位シャフトに動作可能に接続される、第1のアセンブリをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目14)
上記第2の遠位シャフトからの回転運動を縦方向移動に変換し、第2の機能を果たすために、上記第2の遠位シャフトに動作可能に接続される、第2のアセンブリをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目15)
上記第1の機能は、トロカール部材を上記第1の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることを含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目16)
上記第2の機能は、アンビルを上記第2の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることを含む、上記項目のいずれか一項に記載のアダプタアセンブリ。
(項目17)
外科手術用器具であって、
第1の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される、第1の近位シャフトと、
縦軸を画定し、第2の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される、第2の近位シャフトであって、上記第2の歯車アセンブリは、上記第1の近位シャフトに対して上記縦軸を中心として回転可能である、第2の近位シャフトと、
上記縦軸に沿って配置され、第3の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置される、第1の遠位シャフトであって、上記第3の歯車アセンブリは、上記第1の近位シャフトに対して上記縦軸を中心として回転可能であり、上記第1の歯車アセンブリは、上記第1の歯車アセンブリの回転が上記第3の歯車アセンブリの回転を生じさせるように、上記第3の歯車アセンブリと機械的に係合される、第1の遠位シャフトと、
第4の歯車アセンブリを含む、第2の遠位シャフトであって、上記第2の歯車アセンブリは、上記第2の歯車アセンブリの回転が上記第4の歯車アセンブリの回転を生じさせるように、上記第4の歯車アセンブリと機械的に協働するように配置され、上記第2の遠位シャフトの遠位部分は、少なくとも部分的に、上記第3の歯車アセンブリの内部空洞内に配置される、第2の遠位シャフトと、
を備える、外科手術用器具。
(項目18)
上記第2の近位シャフトは、上記第3の歯車アセンブリに対して回転可能である、上記項目に記載の外科手術用器具。
(項目19)
上記第1の遠位シャフトからの回転運動をトロカール部材を上記第1の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることに変換するために上記第1の遠位シャフトに動作可能に接続される、第1のアセンブリをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載の外科手術用器具。
(項目20)
上記第2の遠位シャフトからの回転運動をアンビルを上記第2の遠位シャフトに対して軸方向に移動させることに変換するために上記第2の遠位シャフトに動作可能に接続される、第2のアセンブリをさらに備える、上記項目のいずれか一項に記載の外科手術用器具。
(摘要)
エンドエフェクタを外科手術用器具に動作可能に接続するためのアダプタアセンブリ。アダプタアセンブリは、第1の近位シャフトと、第2の近位シャフトと、第1の遠位シャフトと、第2の遠位シャフトとを含む。第1の近位シャフトは、第1の歯車アセンブリを含む。第2の近位シャフトは、縦軸を画定し、第2の歯車アセンブリを含む。第1の遠位シャフトは、縦軸に沿って配置され、第3の歯車アセンブリを含む。第1の歯車アセンブリは、第3の歯車アセンブリと機械的に係合される。第2の遠位シャフトは、第4の歯車アセンブリを含む。第2の歯車アセンブリは、第4の歯車アセンブリと機械的に係合される。第2の遠位シャフトの遠位部分は、少なくとも部分的に、第3の歯車アセンブリの内部空洞内に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の実施形態は、付随の図面を参照して、本明細書に説明される。
【0014】
図1図1は、本開示のある実施形態によるアダプタアセンブリと、本開示のある実施形態による延在アセンブリと、例示的手持式電気機械的外科手術用デバイスとの斜視分離図である。
図2図2は、図1の例示的手持式電気機械的外科手術用デバイスの斜視側面図である。
図3図3は、図1のアダプタアセンブリの斜視側面図である。
図4図4は、外側スリーブが除去された、図3のアダプタアセンブリの斜視側面図である。
図5図5は、第1および第2のプッシャアセンブリの近位ならびに遠位筐体が除去された、図3および4のアダプタアセンブリの斜視側面図である。
図6図6は、図3における線6−6に沿った図2−4のアダプタアセンブリの断面側面図である。
図7図7は、図5における線7−7に沿った図2−5のアダプタアセンブリの断面側面図である。
図8図8は、図2−7のアダプタアセンブリの結合アセンブリおよび伝達アセンブリの拡大斜視図である。
図9図9は、筐体アセンブリが除去された、図2−7のアダプタアセンブリの斜視側面図である。
図10図10は、図9の指示面積の詳細の拡大図である。
図11図11は、図6の指示面積の詳細の拡大図である。
図12図12は、図7の指示面積の詳細の拡大図である。
図13図13は、図8の伝達アセンブリの斜視端面図である。
図14図14は、図6の指示面積の詳細の拡大図である。
図15図15は、図7の指示面積の詳細の拡大図である。
図16図16は、図9の指示面積の詳細の拡大図である。
図17図17は、図1の延在アセンブリの斜視側面図である。
図18図18は、図17の延在アセンブリの内側可撓性バンドアセンブリの斜視側面図である。
図19図19は、図17の延在アセンブリの外側可撓性バンドアセンブリの斜視側面図である。
図20図20は、図18および19の内側ならびに外側可撓性バンドアセンブリの斜視側面図と、図17の延在アセンブリのフレームアセンブリの分解図とである。
図21図21は、図20の内側および外側可撓性バンドアセンブリとフレームアセンブリとの斜視側面図である
図22図22は、図21の指示面積の詳細の拡大図である。
図23図23は、図20の内側および外側可撓性バンドアセンブリとフレームアセンブリとの正面斜視図である。
図24図24は、図23の指示面積の詳細の拡大図である。
図25図25は、図17の線25−25に沿った断面端面図である
図26図26は、図17の線26−26に沿った断面端面図である。
図27図27は、近位シール部材と、第1および第2の遠位シール部材とを含む、図20の内側および外側可撓性バンドアセンブリとフレームアセンブリとの遠位端の拡大斜視側面図である。
図28図28は、図27の近位シール部材と、第1および第2の遠位シール部材との分解斜視図である。
図29図29は、図17の延在アセンブリのトロカールアセンブリの分解図である。
図30図30は、図29のトロカールアセンブリの斜視側面図である。
図31図31は、図30の線31−31に沿った断面側面図である。
図32図32は、図17の線32−32に沿った断面上面図である。
図33図33は、図17の延在アセンブリの遠位端の拡大断面図である。
図34図34は、図17の延在アセンブリに接続される図3のアダプタアセンブリと、延在アセンブリに接続されるエンドエフェクタおよびアンビルアセンブリとの斜視側面図である。
図35図35は、図34の指示面積の詳細の拡大断面側面図である。
図36図36は、本開示の別の実施形態による、アダプタアセンブリの背面斜視図である。
図37図37は、外側スリーブおよびハンドル部材が除去された、図36のアダプタアセンブリの斜視側面図である。
図38図38は、基部および筐体部材が除去された、図37のアダプタアセンブリの斜視側面図である。
図39図39は、支持構造が除去された、図38のアダプタアセンブリの斜視側面図である。
図40図40は、図36の線40−40に沿った断面側面図である。
図41図41は、図40の線41−41に沿った断面側面図である。
図42図42は、本開示のさらに別の実施形態による、アダプタアセンブリの背面斜視図である。
図43図43は、図42の線43−43に沿った断面側面図である。
図44図44は、図42の線44−44に沿った断面側面図である。
図45図45は、本開示のある実施形態による、コネクタアセンブリの斜視図である。
図46図46は、図45のコネクタアセンブリの分解斜視図である。
図47図47は、スリーブおよび管状延在部の第1の区分が除去された、図45のコネクタアセンブリの斜視図である。
図48図48は、スリーブが除去された、図45のコネクタアセンブリの斜視図である。
図49図49は、図45の線49−49に沿った断面側面図である。
図50図50は、本開示の実施形態による、図1のアダプタアセンブリの遠位端の、部品が分離された、斜視図である。
図51図51は、図50のアダプタアセンブリの遠位端の一部の横方向断面図である。
図52図52は、図50の線52−52に沿ったアダプタアセンブリの遠位端の縦方向断面図である。
図53図53および54は、いくつかの部品が除去された、図50のアダプタアセンブリの遠位部分の斜視図である。
図54図53および54は、いくつかの部品が除去された、図50のアダプタアセンブリの遠位部分の斜視図である。
図55図55は、図50のアダプタアセンブリのセンサアセンブリの斜視図である。
図56図56および57は、支持プレートと係合される駆動シャフトアセンブリの一部の代替実施形態の斜視図である。
図57図56および57は、支持プレートと係合される駆動シャフトアセンブリの一部の代替実施形態の斜視図である。
図58図58は、図56および57の駆動シャフトアセンブリの一部ならびに支持プレートの斜視アセンブリ図である。
図59図59は、図56−58の駆動シャフトアセンブリの遠位歯車の斜視図である。
図60図60は、図57における線60−60に沿った駆動シャフトアセンブリおよび支持プレートの断面図である。
図61図61は、図60における線61−61に沿った駆動シャフトアセンブリおよび支持プレートの部分的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
外科手術用デバイスのための本開示のアダプタアセンブリおよび延在アセンブリならびに/またはハンドルアセンブリの実施形態が、図面を参照して詳細に説明され、類似参照番号は、いくつかの図のそれぞれにおいて、同じまたは対応する要素を指定する。本明細書で使用されるように、用語「遠位」は、ユーザからより遠い、アダプタアセンブリまたは外科手術用デバイスもしくはその構成要素のその部分を指す一方、用語「近位」は、ユーザにより近い、アダプタアセンブリまたは外科手術用デバイスもしくはその構成要素のその部分を指す。
【0016】
図1を参照すると、概して、アダプタアセンブリ100として示される、本開示のある実施形態によるアダプタアセンブリと、概して、延在アセンブリ200として示される、本開示のある実施形態による延在アセンブリとは、概して、外科手術用デバイス10として示される、動力式手持式電気機械的器具への選択的接続のために構成される。図1に図示されるように、外科手術用デバイス10は、アダプタアセンブリ100との選択的接続のために構成され、順に、アダプタアセンブリ100は、延在アセンブリ200との選択的接続のために構成される。延在アセンブリ200は、ツールアセンブリまたはエンドエフェクタ、例えば、装填ユニット、例えば、装填ユニット40(図34)と、アンビルアセンブリ、例えば、ステープル(図示せず)の円形アレイを組織(図示せず)に適用するためのアンビルアセンブリ50(図34)とを含む、ツールアセンブリ30(図34)との選択的接続のために構成される。
【0017】
図1および2に図示されるように、外科手術用デバイス10は、下側筐体部分14と、下側筐体部分14から延在する、および/またはその上に支持される、中間筐体部分16と、中間筐体部分16から延在する、および/またはその上に支持される、上側筐体部分18とを有する、ハンドル筐体12を含む。上側筐体部分18の遠位半区分は、アダプタアセンブリ100の対応する駆動結合アセンブリ110(図10)を受け取るように構成される、先突部または接続部分18aを画定する。例示的電気機械的器具の構造および機能の詳細な説明に関しては、共同所有の米国特許出願公開第2012/0253329(「第‘329号出願」)(その内容は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0018】
アダプタアセンブリ100が、ここで、図3−20を参照して説明される。図3を最初に参照すると、アダプタアセンブリ100は、外科手術用デバイス10(図1)の接続部分18a(図1)への動作可能接続のために構成される、近位端102と、延在アセンブリ200(図1)への動作可能接続のために構成される、遠位端104とを含む。本開示によると、アダプタアセンブリ100は、全長に沿って実質的または完全に剛性であってもよい。
【0019】
図3−5に目を向けると、アダプタアセンブリ100の近位端102から遠位端104に、アダプタアセンブリ100は、駆動結合アセンブリ110と、駆動結合アセンブリ110に動作可能に接続される駆動伝達アセンブリ130と、駆動伝達アセンブリ130に動作可能に接続される第1のプッシャアセンブリ160と、駆動伝達アセンブリ130に動作可能に接続される第2のプッシャアセンブリ180とを含む。駆動伝達アセンブリ130、第1のプッシャアセンブリ160、および第2のプッシャアセンブリ180はそれぞれ、外側スリーブ106(図3)内に動作可能に維持される。以下にさらに詳細に説明されるであろうように、シャフト108(図3)は、アダプタアセンブリ100を通して縦方向に延在し、駆動伝達アセンブリ130に動作可能に接続される。
【0020】
図5−9を参照すると、駆動結合アセンブリ110は、円筒形外形を有し、アダプタアセンブリ100を外科手術用デバイス10(図1)に選択的に固着するように構成される。駆動結合アセンブリ110は、コネクタ筐体112と、搭載プレート113によってコネクタ筐体112に固定して接続されるコネクタ延在部114とを含む。コネクタ筐体112およびコネクタ延在部114は、第1の回転可能近位駆動シャフト116、第2の回転可能近位駆動シャフト118、および第3の回転可能近位駆動シャフト120を回転可能に支持するように動作する。駆動結合アセンブリ110のコネクタ筐体112およびコネクタ延在部114もまた、それぞれ、第1、第2、および第3のコネクタスリーブ122、124、および126を回転可能に支持する。コネクタスリーブ122、124、126はそれぞれ、外科手術用デバイス10(図1)の個別の第1、第2、および第3の駆動コネクタ(図示せず)と噛合するように構成される。各コネクタスリーブ122、124、126はさらに、個別の第1、第2、および第3の近位駆動シャフト116、118、120の近位端116a、118a、120aと噛合するように構成される。
【0021】
駆動結合アセンブリ110はまた、個別の第1、第2、および第3のコネクタスリーブ122、124、126の遠位に配置される、第1、第2、および第3の付勢部材122a、124a、および126aを含む。付勢部材122a、124aおよび126aはそれぞれ、個別の第1、第2、および第3の回転可能近位駆動シャフト122、124、および126を中心として配置され、アダプタアセンブリ100が外科手術用デバイス10に接続されると、コネクタスリーブ122、124、および126を、外科手術用デバイス10の個別の駆動回転可能駆動コネクタ(図示せず)の遠位端と係合された状態に維持することに役立つ。特に、第1、第2、および第3の付勢部材122a、124a、および126aは、個別のコネクタスリーブ122、124、および126を近位方向に付勢するように機能する。
【0022】
例示的駆動結合アセンブリの詳細な説明に関しては、第‘329号出願(その内容は、上記で参照することによって本明細書に組み込まれている)を参照されたい。
【0023】
図9−13を参照すると、アダプタアセンブリ100の駆動伝達アセンブリ130(図10および13)は、円筒形外形を有し、第1、第2、および第3の回転可能近位駆動シャフト116、118、および120の遠位端を、それぞれ、シャフト108、第1のプッシャアセンブリ160、および第2のプッシャアセンブリ180に動作可能に接続する。駆動伝達アセンブリ130は、コネクタ筐体112の近位端に固着される支持プレート132(図11および12)と、支持プレート132に隣接して位置付けられる駆動伝達筐体134とを含む。支持プレート132および筐体134は、第1の回転可能遠位駆動シャフト136、第2の回転可能遠位駆動シャフト138、および駆動部材140を回転可能に支持するように動作する。
【0024】
第1および第2の回転可能遠位駆動シャフト136および138はそれぞれ、一対の歯車によって、駆動結合アセンブリ110の個別の第1および第2の回転可能近位駆動シャフト116および118に動作可能に接続される。特に、第1および第2の回転可能近位駆動シャフト116および118のそれぞれの遠位端は、それぞれ、個別の第1および第2の遠位駆動シャフト136および138の近位端上の歯車アセンブリまたは近位駆動歯車142bおよび144bに係合する、歯車付き部分142aおよび144aを含む。示されるように、個別の対の歯車付き部分および近位駆動歯車142a、142bおよび144a、144bはそれぞれ、同一サイズであって、個別の回転可能近位駆動シャフトと遠位駆動シャフトとの間に1:1歯車比を提供する。このように、個別の回転可能近位および遠位駆動シャフトは、同一速度で回転する。しかしながら、対の歯車付き部分および近位駆動歯車の一方または両方は、異なるサイズであって、回転可能近位駆動シャフトと遠位駆動シャフトとの間の歯車比を改変してもよいことが想定される。
【0025】
駆動結合アセンブリ110の第3の近位駆動シャフト120の遠位端は、駆動伝達アセンブリ130の駆動部材140の近位端上に形成される歯車付きアセンブリまたは歯車部分146bに係合する、歯車付きアセンブリまたは歯車部分146aを含む。第3の近位駆動シャフト120上の歯車付き部分146aおよび駆動部材140上の歯車付き部分146bのサイズは、同一サイズであって、第3の近位駆動シャフト120と駆動部材140との間に1:1歯車比を提供する。このように、第3の近位駆動シャフト120および駆動部材140は、同一速度で回転する。しかしながら、歯車付き部分146a、146bの一方または両方は、異なるサイズであって、第3の近位駆動シャフト120と駆動部材140との間の歯車比を改変してもよいことが想定される。駆動部材140の遠位端は、シャフト108の近位端108aを受容する、ソケット145を画定する。代替として、ソケット145は、延在アセンブリ200(図17)の駆動シャフト(図17)の近位端208aに動作可能に係合するように構成されてもよい。
【0026】
駆動伝達アセンブリ130はまた、第1の回転可能遠位駆動シャフト136を第1のプッシャアセンブリ160に動作可能に接続する、駆動コネクタ148(図11)と、第2の回転可能遠位駆動シャフト138を第2のプッシャアセンブリ180に動作可能に接続する、管状コネクタ150とを含む。特に、第1の回転可能遠位駆動シャフト136の遠位端は、駆動コネクタ148の歯車付き部分152bに係合する、歯車付き部分152aを含む。第2の回転可能遠位駆動シャフト138の遠位端は、管状コネクタ150の遠位端に固着される駆動歯車154bに係合する、歯車付き部分154aを含む。
【0027】
図10に示されるように、第1の回転可能遠位駆動シャフト136の歯車付き部分152aは、駆動コネクタ148の歯車付き部分152bより小さく、第1の回転可能遠位駆動シャフト136と駆動コネクタ148との間に1:1を上回る歯車比を提供する。このように、駆動コネクタ148は、第1の回転可能遠位駆動シャフト136よりゆっくりな速度で回転する。同様に、第2の回転可能遠位駆動シャフト138の歯車付き部分154aは、管状コネクタ150上の駆動歯車154bより小さく、第2の回転可能遠位駆動シャフト138と駆動コネクタ148との間に1:1を上回る歯車比を提供する。このように、管状コネクタ150は、第2の回転可能遠位駆動シャフト138よりゆっくりな速度で回転する。しかしながら、対の歯車付き部分152aおよび歯車付き部分152bと歯車付き部分154aおよび駆動歯車154bはそれぞれ、同一サイズであって、個別の第1の回転可能遠位駆動シャフト136と駆動コネクタ148との間および第2の回転可能遠位駆動シャフト138と管状コネクタ150との間に1:1の歯車比を提供してもよいことが想定される。
【0028】
図56−61をさらに参照すると、近位駆動シャフト600、支持プレート640、および歯車アセンブリまたは遠位歯車680の代替実施形態を含む、駆動シャフトアセンブリ590が、示される。近位駆動シャフト600は、パイロットシャフト610と、歯車アセンブリまたは歯車付き部分620とを含む。支持プレート640は、それを通して延在する、複数の開口642を含む。特に、支持プレート640は第1の開口642aと、第2の開口642bと、第3の開口642cとを含む(図58参照)。遠位歯車680は、近位部分682と、歯車付き部分684と、遠位部分686と、内部空洞688とを含む。
【0029】
遠位歯車680の近位部分682は、少なくとも部分的に、支持プレート640の第1の開口642aの壁643a(図58)を通して延在し、それによって支持される。さらに、近位部分682の外径「od」(図59)は、近位部分682が第1の開口642a内に回転可能に支持される(図60および61)ように、若干、第1の開口642a(図58)の直径「dfo」より小さい。
【0030】
近位駆動シャフト600のパイロットシャフト610の遠位部分612(図58)は、少なくとも部分的に、遠位歯車680の内部空洞688を通して延在する。パイロットシャフト610の遠位部分612および内部空洞688の直径は、パイロットシャフト610が、内部空洞688に対して回転することを可能にするように構成される。さらに、近位駆動シャフト600は、したがって、遠位歯車680に対して回転可能である。さらに、近位駆動シャフト600はまた、支持プレート640によって支持される。加えて、近位駆動シャフト600および遠位歯車680は両方とも、共通軸、すなわち、縦軸「Z」(図61)を中心として回転可能である。
【0031】
図56−61に明示的に示されないが、支持プレート640は、前述(例えば、図11および12)の支持プレート132と類似方式において、コネクタ筐体112の近位端内に支持され、および/またはそれに固着される。
【0032】
特に、図60を参照すると、近位駆動シャフト600の歯車付き部分620は、第1の遠位駆動シャフト136の近位端上の近位駆動歯車142bに係合する。故に、近位駆動シャフト600の回転は、第1の遠位駆動シャフト136の回転を生じさせる。さらに、本明細書にさらに詳細に論じられるように、第1の遠位駆動シャフト136の回転は、エンドエフェクタ30の機能(例えば、組織の咬持)を駆動させる。
【0033】
加えて、第3の近位駆動シャフト120の歯車付き部分146aは、遠位歯車680の歯車付き部分684に係合する。故に、第3の近位駆動シャフト120の回転は、遠位歯車680の回転を生じさせる。さらに、特に、図60を参照すると、遠位歯車680の遠位部分686は、シャフト108の近位端108aを受容する、またはそれに係合するように構成される、U形状のレセプタクルまたはソケットを形成する。本明細書にさらに詳細に論じられるように、シャフト108の回転は、エンドエフェクタ30の機能(例えば、トロカール部材274を軸方向に移動させる)を駆動させる。
【0034】
近位駆動シャフト600の歯車付き部分620は、約10本の歯〜約15本の歯を含むことが想定される。特定の実施形態では、近位駆動シャフト600の歯車付き部分620は、13本の歯を含む。遠位歯車680の歯車付き部分684は、約25本の歯〜約35本の歯を含むことが想定される。特定の実施形態では、遠位歯車680の歯車付き部分684は、30本の歯を含む。さらに、歯車付き部分620および684は、論じられる特定の量より多いまたはより少ない歯を含んでもよいことが開示される。
【0035】
また、近位駆動シャフト600および遠位歯車680は、同時に、相互に異なる方向に回転可能であることが開示される。すなわち、近位駆動シャフト600は、時計回りに回転するが、遠位歯車680は、反時計回りに回転することが想定される。さらに、近位駆動シャフト600および遠位歯車680は、同時に、相互に同一方向に回転することが想定される。そのような回転は、前述のように、少なくとも、近位駆動シャフト600および遠位歯車680が、同一軸を中心として回転し、相互に対して回転可能であるため、可能となる。
【0036】
特に、図58および60を参照すると、支持プレート640が、示される。支持プレート640は、複数の開口642と、それを通して延在する切り欠き644とを含む。図60および61に示されるように、パイロットシャフト610の遠位部分612および遠位歯車680の近位部分682は、第1の開口642aを通して延在し、それによって支持され、かつそれに対して回転可能である。さらに、パイロットシャフト610、遠位歯車680、および第1の開口642aは、同軸である。加えて、第3の近位駆動シャフト120の一部は、第2の開口642b(図60)を通して延在し、それによって支持され、かつそれに対して回転可能であることが想定される。これらの実施形態では、第3の近位駆動シャフト120、第3の近位駆動シャフト120の歯車付き部分146a、および第2の開口642bは、同軸である。さらに、第1の遠位駆動シャフト136の一部は、第3の開口642c(図60)を通して延在し、それによって支持され、かつそれに対して回転可能であることが想定される。ここでは、第1の遠位駆動シャフト136、近位駆動歯車142b、および第3の開口642cは、同軸である。加えて、開口642および切り欠き644の量、サイズ、形状、および位置付けは、特定の目的に合わせて製造されることができる。
【0037】
ここで図9−13を参照すると、第1のプッシャアセンブリ160は、近位および遠位筐体区分162、164(図11)と、近位筐体区分162内に動作可能に搭載される惑星歯車アセンブリ166と、惑星歯車アセンブリ166に動作可能に接続され、遠位筐体区分164内に回転可能に支持されるねじ部材168(図11)と、ねじ部材168に動作可能に接続され、遠位筐体区分164内に摺動可能に配置されるプッシャ部材170(図11)とを含む。惑星歯車アセンブリ166は、第1および第2の惑星歯車システム166a、166b(図10)を含む。第1の惑星歯車システム166aは、駆動伝達アセンブリ130の駆動コネクタ148の遠位端上に搭載される中心駆動歯車172aと、回転可能支持リング176に回転可能に搭載される複数の惑星歯車174aとを含む。
【0038】
第1の惑星歯車システム166aの各惑星歯車174aは、中心駆動歯車172aおよび近位筐体区分162の歯付き内側表面165に係合する。中心駆動歯車172aが、第1の方向、すなわち、時計回りに回転するにつれて、各惑星歯車174aは、第2の方向、すなわち、反時計回りに回転する。各惑星歯車174aが、第2の方向に回転するにつれて、惑星歯車174aと遠位筐体区分162の歯付き内側表面165の係合は、回転可能支持リング176を第1の方向に回転させる。逆に言えば、第2の方向における中心駆動歯車172aの回転は、第1の方向における各惑星歯車174aの回転を生じさせ、それによって、第2の方向における回転可能支持リング176の回転を生じさせる。第1の惑星歯車システム166aの構成は、歯車比の低下をもたらす。このように、回転可能支持リング174の回転速度は、中心駆動歯車170aの回転速度未満である。
【0039】
第2の惑星歯車システム166bは、回転可能支持リング176に固着して添着される中心駆動歯車172bと、ねじ部材168の近位端表面168aに回転可能に搭載される複数の惑星歯車174bとを含む。第2の惑星歯車システム166bの各惑星歯車174bは、中心駆動歯車172bおよび近位筐体区分162の歯付き内側表面165に係合する。第1の惑星歯車システム166aの回転可能支持リング176が、第1の方向に回転し、それによって、中心駆動歯車172bもまた第1の方向に回転させるにつれて、各惑星歯車174bは、第2の方向に回転する。各惑星歯車174bが、第2の方向に回転するにつれて、惑星歯車174bと近位筐体区分162の歯付き内側表面165の係合は、ねじ部材168を第1の方向に回転させる。逆に言えば、第2の方向における中心駆動歯車172bの回転は、第1の方向における各惑星歯車174bの回転を生じさせ、それによって、ねじ部材168を第2の方向に回転させる。第2の惑星歯車システム166bの構成は、歯車比の低下をもたらす。このように、ねじ部材168の回転速度は、中心駆動歯車172bの回転速度未満である。第1および第2の惑星歯車システム166a、166bは、連動して動作し、第1の回転可能近位駆動シャフト116とねじ部材168との間の歯車比の低下をもたらす。このように、駆動コネクタ148に対するねじ部材168の回転速度の低下は、第1および第2の惑星歯車システム166a、166bによってもたらされる低下の産物である。
【0040】
ねじ部材168は、近位筐体部分162内に回転可能に支持され、プッシャ部材170のねじ山付き内側表面170aに動作可能に係合する、ねじ山付き遠位端168bを含む。ねじ部材168が第1の方向に回転されるにつれて、ねじ部材168のねじ山付き遠位端168bとプッシャ部材170のねじ山付き内側表面170aの係合(軸方向平行移動を可能にし、その回転を防止するように拘止される)は、図12における矢印「A」によって示されるように、プッシャ部材170の縦方向前進を生じさせる。逆に言えば、第2の方向におけるねじ部材168の回転は、プッシャ部材170の後退を生じさせる。
【0041】
アダプタアセンブリ100の第1のプッシャアセンブリ160のプッシャ部材170は、延在アセンブリ200(図17)の外側可撓性バンドアセンブリ230(図19)のコネクタ延在部240、242(図19)に係合するために、その遠位端上に形成される一対のタブ178を含む。タブ178として示されるが、プッシャ部材170は、延在アセンブリ200の外側可撓性バンド230のコネクタ延在部240、242に選択的に係合するために好適な任意の構造を含んでもよいことが想定される。
【0042】
ここで、特に図14−16を参照すると、第2のプッシャアセンブリ180は、第1のプッシャアセンブリ160に実質的に類似し、近位および遠位筐体区分182、184と、近位筐体区分182内に動作可能に搭載される惑星歯車アセンブリ186と、惑星歯車アセンブリ186に動作可能に接続され、遠位筐体区分184内に回転可能に支持されるねじ部材188と、ねじ部材188に動作可能に接続され、遠位筐体区分184内に摺動可能に配置されるプッシャ部材190とを含む。惑星歯車アセンブリ186は、第1および第2の惑星歯車システム186a、186b(図16)を含む。第1の惑星歯車システム186aは、駆動伝達アセンブリ130の管状コネクタ150の遠位端上に搭載される中心駆動歯車192aと、回転可能支持リング196に回転可能に搭載される複数の惑星歯車194aとを含む。
【0043】
第1の惑星歯車システム186aの各惑星歯車194aは、中心駆動歯車192aおよび近位筐体区分182の歯付き内側表面185に係合する。中心駆動歯車192aが、第1の方向、すなわち、時計回りに回転するにつれて、各惑星歯車194aは、第2の方向、すなわち、反時計回りに回転する。各惑星歯車194aが、第2の方向に回転するにつれて、惑星歯車194aと遠位筐体区分182の歯付き内側表面185の係合は、回転可能支持リング196を第1の方向に回転させる。逆に言えば、第2の方向における中心駆動歯車192aの回転は、第1の方向における各惑星歯車194aの回転を生じさせ、それによって、第2の方向における回転可能支持リング196の回転を生じさせる。第1の惑星歯車システム186aの構成は、歯車比の低下をもたらす。このように、回転可能支持リング194の回転速度は、中心駆動歯車190aの回転速度未満である。
【0044】
第2の惑星歯車システム186bは、回転可能支持リング196に固着して添着される中心駆動歯車192bと、ねじ部材188の近位端表面188aに回転可能に搭載される複数の惑星歯車194bとを含む。第2の惑星歯車システム186bの各惑星歯車194bは、中心駆動歯車192bおよび近位筐体区分182の歯付き内側表面185に係合する。第1の惑星歯車システム186aの回転可能支持リング196が、第1の方向に回転し、それによって、中心駆動歯車192bもまた第1の方向に回転させるにつれて、各惑星歯車174bは、第2の方向に回転する。各惑星歯車194bが、第2の方向に回転するにつれて、惑星歯車194bと近位筐体区分182の歯付き内側表面185の係合は、ねじ部材188を第1の方向に回転させる。逆に言えば、第2の方向における中心駆動歯車192bの回転は、第1の方向における各惑星歯車194bの回転を生じさせ、それによって、ねじ部材198を第2の方向に回転させる。第2の惑星歯車システム186bの構成は、歯車比の低下をもたらす。このように、ねじ部材188の回転速度は、中心駆動歯車182bの回転速度未満である。第1および第2の惑星歯車システム186a、186bは、連動して動作し、第2の回転可能近位駆動シャフト118とねじ部材188との間に歯車比の低下をもたらす。このように、管状コネクタ150に対するねじ部材188の回転速度の低下は、第1および第2の惑星歯車システム186a、186bによってもたらされる低下の産物である。
【0045】
ねじ部材188は、近位筐体部分182内に回転可能に支持され、プッシャ部材190のねじ山付き内側表面190aに動作可能に係合する、ねじ山付き遠位端188bを含む。ねじ部材188が、第1の方向に回転されるにつれて、ねじ部材188のねじ山付き遠位端188bとプッシャ部材190のねじ山付き内側表面190aとの係合(軸方向平行移動を可能にし、その回転を防止するように拘止される)は、プッシャ部材190の縦方向前進を生じさせる。逆に言えば、第2の方向におけるねじ部材188の回転は、プッシャ部材190の後退を生じさせる。
【0046】
アダプタアセンブリ100の第2のプッシャアセンブリ180のプッシャ部材190は、延在アセンブリ200(図17)の内側可撓性バンドアセンブリ220(図18)のコネクタ延在部220、224(図18)に係合するために、その遠位端上に形成される一対のタブ198を含む。タブ198として示されるが、プッシャ部材190は、延在アセンブリ200の外側可撓性バンド230のコネクタ延在部240、242に選択的に係合するために好適な任意の構造を含んでもよいことが想定される。
【0047】
ここで図17−34に目を向けると、アダプタアセンブリ100(図3)と円形装填ユニット、例えば、装填ユニット40(図34)およびアンビルアセンブリ、例えば、アンビルアセンブリ50(図34)を動作可能に接続するための延在アセンブリ200が、説明される。特に、延在アセンブリ200の近位端202は、アダプタアセンブリ100(図3)の遠位端104(図3)と動作可能に接続し、延在アセンブリ200の遠位端204は、装填ユニット40およびアンビルアセンブリ50と動作可能に接続する。示されるように、延在アセンブリ200は、近位および遠位端202、204間に若干の曲率を提供する。代替実施形態では、延在アセンブリ200は、直線であってもよい、またはより大きな曲率を含んでもよい。本開示によると、延在アセンブリ200は、その全長に沿って実質的または完全に剛性であってもよい。
【0048】
延在アセンブリ200は、装填ユニット40およびアンビルアセンブリ50をアダプタアセンブリ100(図3)に接続するために使用されるように図示および説明されるであろうが、本開示の側面は、種々の装填ユニット、アンビルアセンブリ、およびアダプタアセンブリと併用するために修正されてもよいことが想定される。例示的装填ユニットおよびアンビルアセンブリは、共同所有の米国特許第8,590,763号ならびに米国特許出願第14/056,301号および第14/149,355号に説明されており、それぞれの内容は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。
【0049】
延在アセンブリ200は、内側可撓性バンドアセンブリ210(図18)と、内側可撓性バンドアセンブリ210を中心として摺動可能に配置される外側可撓性バンドアセンブリ230(図19)と、内側および外側可撓性バンドアセンブリ210、230を支持するためのフレームアセンブリ250(図20)と、内側および外側可撓性バンドアセンブリ210、230を通して動作可能に受容されるトロカールアセンブリ270(図28)と、装填ユニット40(図34)を延在アセンブリ200に固着するためのコネクタアセンブリ290とを含む。外側スリーブ206(図17)は、フレームアセンブリ250およびトロカールアセンブリ270を中心として受容され、内側および外側可撓性バンドアセンブリ210、230は、外側スリーブ206を通して摺動可能に受容される。以下にさらに詳細に説明されるであろうように、延在アセンブリ200は、トロカールアセンブリ270に動作可能に接続され、延在アセンブリ200の近位端202を通して延在する、駆動シャフト208を含んでもよい。
【0050】
図18を参照すると、内側可撓性バンドアセンブリ210は、第1および第2の内側可撓性バンド212、214と、支持リング216と、支持基部218と、第1および第2の接続延在部220、222とを含む。個別の第1および第2の内側可撓性バンド212、214の近位端212a、214aは、側方に離間され、支持リング216に固着して取り付けられる。第1および第2の内側可撓性バンド212、214の遠位端212b、214bは、側方に離間され、支持基部218の近位端218aに固着して取り付けられる。第1および第2の内側可撓性バンド212、214はそれぞれ、例えば、圧入、溶接、接着剤、および/または機械的締結具を含む、任意の好適な様式において、支持リング216および/または支持基部218に取り付けられてもよい。以下にさらに詳細に説明されるであろうように、内側可撓性バンドアセンブリ210は、トロカールアセンブリ270(図28)を中心として、外側可撓性バンドアセンブリ230(図19)および外側スリーブ206(図17)内に摺動可能に受容されるように構成される。
【0051】
内側可撓性バンドアセンブリ210の第1および第2の接続延在部220、222は、支持リング216から近位に延在し、内側可撓性バンドアセンブリ210とアダプタアセンブリ100(図3)の第2のプッシャアセンブリ180(図15)のプッシャ部材190(図15)を動作可能に接続する。特に、第1および第2の接続延在部220、222はそれぞれ、第2のプッシャアセンブリ180のプッシャ部材190(図15)のタブ198(図15)を受容するように構成される、個別の開口部221、223を画定する。個別の第1および第2の延在部220、222の開口部221、223内のプッシャ部材190のタブ198の受容は、延在アセンブリ200の内側可撓性バンドアセンブリ210とアダプタアセンブリ100の第2のプッシャアセンブリ180を固着させる。第1および第2の接続延在部220、222は、支持リング216と一体的に形成される、または任意の好適な様式においてそこに取り付けられてもよい。
【0052】
支持基部218は、内側可撓性バンド212、214から遠位に延在し、延在アセンブリ200と装填ユニット40(図34)を選択的に接続するように構成される。具体的には、支持基部218の遠位端218aは、装填ユニット40(図34)の軸方向に移動可能なアセンブリ(図示せず)と動作可能に係合するためのフランジ224を含む。一実施形態では、フランジ224は、装填ユニット40(図34)のメスアセンブリ(図示せず)との接続のために構成される。
【0053】
ここで図19を参照すると、外側可撓性バンドアセンブリ230は、内側可撓性バンドアセンブリ210に実質的に類似し、側方に離間され、近位端232a、234a上において支持リング236に、遠位端234b、234b上において支持基部238の近位端238aに接続される、第1および第2の可撓性バンド232、234を含む。第1および第2の外側可撓性バンド232、234はそれぞれ、例えば、圧入、溶接、接着剤、および/または機械的締結具を含む、任意の好適な様式において、支持リング236および支持基部238に取り付けられてもよい。以下にさらに詳細に説明されるであろうように、外側可撓性バンドアセンブリ230は、それを通してトロカールアセンブリ270(図28)を受容するように構成される。
【0054】
外側可撓性バンドアセンブリ230の第1および第2の接続延在部240、242は、支持リング236から近位に延在し、外側可撓性バンドアセンブリ230とアダプタアセンブリ100(図1)の第1のプッシャアセンブリ160(図12)のプッシャ部材170(図12)を動作可能に接続する。特に、第1および第2の接続延在部240、242はそれぞれ、第1のプッシャアセンブリ180のプッシャ部材170のタブ178(図12)を受容するように構成される、個別の開口部241、243を画定する。個別の第1および第2の延在部240、242の開口部241、243内のプッシャ部材170のタブ178の受容は、延在アセンブリ200の外側可撓性バンドアセンブリ230とアダプタアセンブリ100の第1のプッシャアセンブリ180を固着させる。第1および第2の接続延在部240、242は、支持リング236と一体的に形成される、または任意の好適な様式においてそこに取り付けられてもよい。
【0055】
支持基部238は、外側可撓性バンド232、234から遠位に延在し、延在アセンブリ200と装填ユニット40(図34)を選択的に接続するように構成される。具体的には、支持基部238の遠位端238bは、装填ユニット(図示せず)の軸方向に移動可能なアセンブリ(図示せず)と動作可能に係合するためのフランジ244を含む。一実施形態では、フランジ244は、装填ユニット40(図34)のステープルプッシャアセンブリ(図示せず)との接続のために構成される。
【0056】
ここで図20−26を参照すると、フレームアセンブリ250は、第1および第2の近位スペーサ部材252、254と、第1および第2の遠位スペーサ部材256、258とを含む。ともに固着されると、第1および第2の近位スペーサ部材252、254は、内側可撓性バンドアセンブリ210(図18)の第1および第2の可撓性バンド212、214(図18)を摺動可能に受容するための一対の内側縦方向スロット253aと、外側可撓性バンドアセンブリ230(図19)の第1および第2の可撓性バンド232、234(図19)を摺動可能に受容するための一対の外側縦方向スロット253bとを画定する。第1および第2の近位スペーサ部材252、254はさらに、トロカールアセンブリ270の受容のための縦方向通路255を画定する。
【0057】
一実施形態では、示されるように、第1および第2の近位スペーサ部材252、254は、プラスチックから形成され、スナップ嵌合配列を用いてともに固着される。代替として、第1および第2の近位スペーサ部材252、254は、金属または他の好適な材料から形成されてもよく、溶接、接着剤、および/または機械的締結具の使用を含む、任意の好適な様式において、ともに固着されてもよい。
【0058】
第1および第2の遠位スペーサ部材256、258は、内側可撓性バンドアセンブリ210(図18)の第1および第2の可撓性バンド212、214(図18)を摺動可能に受容するための一対の内側スロット257aと、外側可撓性バンドアセンブリ230(図19)の第1および第2の可撓性バンド232、234(図19)を摺動可能に受容するための一対の外側スロット257bとを画定する。第1および第2の遠位スペーサ部材256、258はさらに、トロカールアセンブリ270の受容のための縦方向通路259を画定する。
【0059】
一実施形態では、示されるように、第1および第2の遠位スペーサ部材256、258はそれぞれ、一対のねじ260a、260b(図26)によって、内側および外側可撓性バンドアセンブリ210、230を中心として、外側スリーブ206(図17)に固着される。代替として、第1および第2の遠位スペーサ部材256、258は、溶接、接着剤、および/または機械的締結具の使用を含む、任意の好適な様式において、ともに固着されてもよい。第1および第2の遠位スペーサ部材256、258は、金属または任意の他の好適な材料から形成されてもよい。
【0060】
ここで図27および28を参照すると、フレームアセンブリ250はさらに、近位シール部材262と、第1および第2の遠位シール部材264、266とを含む。近位シール部材252および第1および第2の遠位シール部材264、266はそれぞれ、それぞれ、シール半体262a、262b、264a、264b、266a、266bを含む。近位シール部材262は、第1および第2の近位スペーサ部材252、254と第1および第2の遠位スペーサ部材256、258との間に受容される。第1の遠位シール部材264の第1の半体264aは、第2の遠位シール部材266の第1の半体266aに固着され、第1の遠位シール部材264の第2の半体264bは、第2の遠位シール部材266の第2の半体に固着される。近位シール部材262および第1および第2の遠位シール部材264、266は、シール様式において、外側スリーブ206(図17)と、個別の内側および外側可撓性バンドアセンブリ210、230の内側および外側可撓性バンド212、214および232、234と、トロカールアセンブリ270(図28)とに係合する。このように、近位シール部材262および第1ならびに第2の遠位シール部材264、266は、延在アセンブリ200の遠位端204と近位端202との間に液密シールを提供するように動作する。
【0061】
図29−32を参照すると、延在アセンブリ200のトロカールアセンブリ270は、外側筐体272と、管状外側筐体272内に摺動可能に配置されるトロカール部材274と、トロカール部材274を管状筐体272に対して軸方向に移動させるために、トロカール部材274内に動作可能に受容される駆動ねじ276とを含む。特に、トロカール部材274は、駆動ねじ276のねじ山付き遠位部分276bに係合する内側ねじ山付き部分275を有する、近位端274aを含む。駆動ねじ276が、トロカール部材274内で回転されるにつれて、トロカール部材274の内側ねじ山付き部分275と駆動ねじ276のねじ山付き遠位部分276bの係合は、トロカールアセンブリ270の外側筐体272内でトロカール部材274の縦方向移動を生じさせる。第1の方向における駆動ねじ276の回転は、トロカール部材274の縦方向前進を生じさせ、第2の方向における駆動ねじ276の回転は、トロカール部材274の縦方向後退を生じさせる。トロカール部材274の遠位端274bは、アンビルアセンブリ50(図34)に選択的に係合するように構成される。
【0062】
軸受アセンブリ278が、駆動ねじ276の近位端276aを外側筐体272およびトロカール部材274に対して回転可能に支持するために、トロカールアセンブリ270の外側筐体272の近位端272aに搭載される。軸受アセンブリ278は、筐体280と、近位および遠位スペーサ282a、282bと、近位および遠位保定クリップ284a、284bと、近位および遠位軸受286a、286bと、ワッシャ288とを含む。示されるように、駆動ねじ276の近位端276aは、連結アセンブリ277との接続のためのフランジ276cを含む。連結アセンブリ277の遠位部分277bは、第1および第2の近位スペーサ部材252、254間に枢動可能に受容され、駆動ねじ276上のフランジ276cに動作可能に係合する。連結アセンブリ277の近位端277aは、駆動シャフト208の遠位端208bとの動作可能係合のために構成される。
【0063】
ここで図32および33を参照すると、延在アセンブリ200のコネクタアセンブリ290は、外側スリーブ206の遠位端206aに、内側および外側可撓性アセンブリ210、230(図26)およびトロカールアセンブリ270の遠位端を中心として取り付けられる、管状コネクタ292を含む。特に、管状コネクタ292の近位端292aは、外側スリーブ206の遠位端206b内に受容され、保定クリップ294によって、そこに固着して取り付けられる。Oリング296は、コネクタアセンブリ290の管状コネクタ292と外側スリーブ206との間に液密シールを形成する。管状コネクタ292の遠位端292bは、装填ユニット40(図34)の近位端に選択的に係合するように構成される。管状コネクタ292の遠位端292bは、スナップ嵌合配列、バヨネット結合、または別の好適な様式において、円形装填ユニットに係合する。
【0064】
ここで図34および35を参照すると、延在アセンブリ200は、延在アセンブリ200の近位端202(図17)をアダプタアセンブリ100の遠位端104内に受容することによって、アダプタアセンブリ100に接続される。特に、個別の内側および外側可撓性バンドアセンブリ210、230の第1および第2の接続延在部220、240、222、242は、アダプタアセンブリ100の第1のプッシャアセンブリ160のプッシャ部材170のタブ178が、外側可撓性バンドアセンブリ230の個別の第1および第2の接続延在部240、242の開口部241、243内に受容され、外側可撓性バンドアセンブリ230と第1のプッシャアセンブリ160を固着させ、アダプタアセンブリ100の第2のプッシャアセンブリ180のプッシャ部材190のタブ198が、内側可撓性バンドアセンブリ210の第1および第2の接続延在部221、223の開口部221、223内に受容され、内側可撓性バンドアセンブリ210と第2のプッシャアセンブリ180を固着させるように、アダプタアセンブリ100のスリーブ106内に受容される。
【0065】
前述のように、アダプタアセンブリ100は、アダプタアセンブリ100の遠位端104から延在する、駆動シャフト108(図3)を含んでもよい。代替として、延在アセンブリ200は、延在アセンブリ200の近位部分202から延在する、駆動シャフト208を含んでもよい。アダプタアセンブリ100が、駆動シャフト108を含み、かつ延在アセンブリ200が、駆動シャフト208を含む場合、延在アセンブリ100の遠位端104内の延在アセンブリ200の近位部分202の受容に先立って、駆動シャフト108、208の一方は、個別のアダプタアセンブリ100および延在アセンブリ200から除去されなければならない。アダプタアセンブリ100の遠位端102内の延在アセンブリ200の近位部分202の受容の間、駆動シャフト108b(図35)の遠位端108b(図35)が、連結アセンブリ277の近位部分277b(図35)に係合するか、または駆動シャフト208(図17)の近位端208a(図17)が、延在アセンブリ100(図12)の駆動伝達アセンブリ130の駆動部材140のソケット145内に受容されるかのいずれかである。
【0066】
延在アセンブリ200が、アダプタアセンブリ100と動作可能に係合され、アダプタアセンブリ100が、外科手術用デバイス10(図1)と動作可能に係合された後、従来の様式において、エンドエフェクタ30(図34)の装填ユニット40(図34)は、延在アセンブリ200のコネクタアセンブリ290に取り付けられてもよく、アンビルアセンブリ50(図34)は、延在アセンブリ200のトロカール274の遠位端274bに取り付けられてもよい。装填ユニット40およびアンビルアセンブリ50の作動の間、アダプタアセンブリ100の第2のプッシャアセンブリ180のプッシャ部材190の縦方向前進は、前述のように、図35における矢印「C」によって示されるように、延在アセンブリ200の外側可撓性バンドアセンブリ230の縦方向前進を生じさせ、第1のプッシャアセンブリ160のプッシャ部材170の縦方向前進は、前述のように、図35における矢印「D」によって示されるように、内側可撓性バンドアセンブリ210の縦方向前進を生じさせる。第1の方向における駆動シャフト108の回転は、前述のように、矢印「E」によって示されるように、延在アセンブリ200のトロカール274の前進を生じさせる。逆に言えば、プッシャ部材190の縦方向後退は、外側可撓性バンドアセンブリ230の縦方向後退を生じさせ、プッシャ部材170の縦方向後退は、内側可撓性バンドアセンブリ210の縦方向後退を生じさせ、第2の方向における駆動シャフト108の回転は、延在アセンブリ200のトロカール274の後退を生じさせる。
【0067】
一実施形態では、内側可撓性バンドアセンブリ210は、延在アセンブリ200の接続アセンブリ290に取り付けられるエンドエフェクタ30(図34)の装填ユニット40(図34)のメスアセンブリ(図示せず)に動作可能に接続され、外側可撓性バンドアセンブリ230は、装填ユニット40のステープルドライバアセンブリ(図示せず)に動作可能に接続され、トロカール274は、エンドエフェクタ30(図34)のアンビルアセンブリ50(図34)に動作可能に接続される。このように、内側可撓性バンドアセンブリ210の縦方向移動は、メスアセンブリの縦方向移動を生じさせ、外側可撓性バンドアセンブリ230の縦方向移動は、ステープルドライバアセンブリの縦方向移動を生じさせ、トロカール274の縦方向移動は、装填ユニット40に対するアンビルアセンブリ50の縦方向移動を生じさせる。
【0068】
図36−41を参照すると、本開示の別の実施形態によるアダプタアセンブリが、アダプタアセンブリ300として示される。アダプタアセンブリ300は、上記で本明細書に説明されたアダプタアセンブリ100に実質的に類似し、その間の差異に関してのみ説明されるであろう。
【0069】
以下の説明から明白となるであろうように、アダプタアセンブリ300の構成は、アダプタアセンブリ300の近位部分302に対して縦軸「X」(図37)を中心としてアダプタアセンブリ300の遠位部分304の回転を可能にする。このように、アダプタアセンブリ300の遠位部分304に固着される、エンドエフェクタ、例えば、エンドエフェクタ30(図34)、または延在アセンブリ、例えば、アダプタアセンブリ300の遠位部分304に固着される、延在アセンブリ200(図17)に固着される、エンドエフェクタは、アダプタアセンブリ300が取り付けられる外科手術用デバイス(図示せず)の移動から独立して、縦軸「X」を中心として回転可能である。
【0070】
アダプタアセンブリ300は、基部306と、アダプタアセンブリ300の縦軸「X」に沿って基部306に対して回転可能である支持構造308とを含む。回転ハンドル310は、基部306に回転可能に固着され、支持構造308の近位端に固定して固着される。回転ハンドル310は、アダプタアセンブリ300の近位端302に対してアダプタアセンブリ300の遠位部分304の縦方向回転を可能にする。以下にさらに詳細に説明されるであろうように、ラッチ312が、回転ハンドル310に搭載され、回転ハンドル310を固定縦方向位置に選択的に固着させる。
【0071】
アダプタアセンブリ300の近位部分302は、駆動結合アセンブリ320と、駆動結合アセンブリ320に動作可能に接続される駆動伝達アセンブリ330とを含む。アダプタアセンブリ300の遠位部分304は、駆動伝達アセンブリ330に動作可能に接続される第1のプッシャアセンブリ340と、駆動伝達アセンブリ330に動作可能に接続される第2のプッシャアセンブリ350とを含む。駆動結合アセンブリ320および駆動伝達アセンブリ330は、基部306内に搭載され、したがって、アダプタアセンブリ300が取り付けられる外科手術用デバイス(図示せず)に対して回転するように固定されたままである。第1のプッシャアセンブリ340および第2のプッシャアセンブリ350は、支持構造308内に搭載され、したがって、アダプタアセンブリ300が取り付けられる外科手術用デバイス(図示せず)に対して回転可能である。
【0072】
駆動結合アセンブリ320は、アダプタアセンブリ300を外科手術用デバイス(図示せず)に選択的に固着させるように構成される。例示的外科手術用デバイスおよび駆動結合アセンブリの詳細な説明に関しては、2013年12月9日に出願された共同所有の米国仮特許出願第61/913,572号(その内容は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0073】
回転ノブ310は、基部306に回転可能に固着される。ラッチ312は、回転ノブ310を基部306に対して係止するように構成される、ピン312a(図40)を含む。特に、ラッチ312のピン312aは、基部306に形成されるスロット307内に受容され、ばね314によって、基部306に形成され、スロット307と連通する、切り欠き307a(図40)の中に遠位に付勢され、回転ノブ310を基部306に対して係止する。ラッチ312の近位移動は、図36における矢印「F」によって示されるように、ピン312aを切り欠き307a内から後退させ、基部306に対する回転ノブ310の回転を可能にする。図示されないが、基部306は、基部306を中心として半径方向に離間され、スロット307と連通する、いくつかの切り欠きを画定し、回転ノブ310が基部306に対していくつかの縦方向配向に係止されることを可能にしてもよいことが想定される。
【0074】
アダプタアセンブリ300の駆動伝達アセンブリ330、第1の駆動プッシャアセンブリ340、および第2の駆動プッシャアセンブリ350は、上記で本明細書に説明されるアダプタアセンブリ100の個別の駆動伝達アセンブリ130、第1の駆動プッシャアセンブリ160、および第2の駆動プッシャアセンブリ180と実質的に同じであって、したがって、その間の差異に関してのみ説明されるであろう。
【0075】
支持構造308は、第1および第2の駆動プッシャアセンブリ340、350を中心として固定して、かつ基部306に対して回転可能に受容される。前述のように、回転ノブ310は、支持構造308の近位端に固定して固着され、基部306に対する支持構造308の回転を促進する。支持構造308は、アダプタアセンブリ300の外側スリーブ305を用いて保定され、第1および第2の駆動プッシャアセンブリ340、350の軸方向整合を維持するように構成される。支持構造308はまた、アダプタアセンブリ100のコストと比較して、アダプタアセンブリ300のコストを削減し得る。
【0076】
支持構造308は、それぞれ、第1、第2、第3、第4、第5、第6、および第7のプレート360a、360b、360c、360d、360e、360f、360gと、第1および第2の複数の管状支持362a、362bと、第1および第2の支持リング364a、364bと、第1および第2の複数のリブ366a、366bと、複数のリベット368とを含む。近位から遠位に、第1および第2のプレート360a、360bは、第1の複数の管状支持362aによって相互に離間関係に維持され、第2および第3のプレート360b、360cは、第1の支持リング364aによって相互に離間関係に維持され、第3および第4のプレート360c、360dは、第1の複数の支持リブ366aによって相互に離間関係に維持され、第4および第5のプレート360d、360eは、第2の複数の管状支持362bによって相互に離間関係に維持され、第5および第6のプレート360e、360fは、第2の支持リング364bによって相互に離間関係に維持され、第6および第7のプレート360f、360gは、第2の複数の支持リブ366bによって相互に離間関係に維持される。第1、第2、第3、第4、第5、第6、および第7のプレート360a−gは、第1および第7のプレート360a、360gに固着され、第2、第3、第4、第5、および第6のプレート360b−360fと、第1および第2の支持リング364a、364bと、個別の第1および第2の複数の管状支持362a、362bとを通して延在する、複数のリベット368によって、ともに保持される。
【0077】
アダプタアセンブリ300は、上記で本明細書に説明されるアダプタアセンブリ100と実質的に類似様式で動作する。加えて、上記で詳細に説明されるように、アダプタアセンブリ300は、アダプタアセンブリ300に取り付けられる、または使用の間、縦軸「X」(図37)を中心として選択的に回転されるようにアダプタアセンブリ300に取り付けられる、延在アセンブリに取り付けられる、エンドエフェクタ、例えば、エンドエフェクタ30(図34)の回転を可能にするように構成される。
【0078】
ここで図42−44を参照すると、本開示の別の実施形態によるアダプタアセンブリは、概して、アダプタアセンブリ400として示される。アダプタアセンブリ400は、上記で本明細書に説明されるアダプタアセンブリ100および300に実質的に類似し、したがって、その間の差異に関してのみ説明されるであろう。
【0079】
アダプタアセンブリ400は、近位部分402と、近位部分402に対して縦軸「X」に沿って回転可能な遠位部分404とを含む。遠位部分404は、外側スリーブ405に固着され、第1および第2のプッシャアセンブリ440、450を中心として形成される、支持構造408を含む。支持構造408は、外側スリーブ405の長さに実質的に延在する、複数の補強部材462を含む。補強部材462はそれぞれ、外側スリーブ405を通して延在し、補強部材462を外側スリーブ405内に固着させる、近位タブ462aと、遠位タブ462bとを含む。補強部材462の近位タブ462はさらに、アダプタアセンブリ400の回転ノブ410に係合するように構成される。アダプタアセンブリ400は、補強部材462の近位および遠位タブ462a、462bを外側スリーブ405と係合させて維持する、補強部材462の半径方向内向きに位置付けられる環状プレート(図示せず)を含んでもよい。環状プレートはまた、構造支持をアダプタアセンブリ400の遠位部分404に提供してもよい。
【0080】
図45−49を参照すると、本開示のある実施形態による接続アセンブリは、概して、接続アセンブリ500として示される。図示および説明されるように、接続アセンブリ500は、第1の管状本体、すなわち、アダプタアセンブリ100(図3)、300(図36)、400(図42)を第2の管状本体、すなわち、延在アセンブリ200(図17)に接続するために、第1および第2の管状本体(図示せず)に取り付けられるように構成される。しかしながら、本開示の側面は、第1および第2の管状本体の中に直接組み込まれ、第1の管状本体と第2の管状本体の直接接続を可能にしてもよいことが想定される。
【0081】
接続アセンブリ500は、管状基部510と、第1および第2の区分520a、520bおよび外側スリーブ522から形成される管状延在部520とを含む。示されるように、管状基部510は、管状基部510を第1の管状本体(図示せず)に固着するために、一対の開口部511を画定する。代替として、管状基部510は、管状基部510を第1の管状本体(図示せず)に固着するために、単一開口部のみ、1つまたはそれを上回るタブ(図示せず)、および/または1つまたはそれを上回るスロット(図示せず)を含んでもよい。フランジ512は、管状基部510の第1の端部から延在し、それを中心として延在する環状リム514を含む。
【0082】
管状延在部520の第1および第2の区分520a、520bは、相互に実質的に類似し、それぞれ、その内側の第1の表面に沿って形成される環状溝521を画定する。管状延在部520の第1および第2の区分520a、520bはそれぞれ、管状基部510のリム514が管状延在部520の第1および第2の区分520a、520bの溝521内に受容されるように、管状基部510のフランジ512を中心として受容されるように構成される。いったん管状延在部520の第1および第2の区分520a、520bが、管状基部510のフランジ512を中心として受容されると、管状延在部520の外側スリーブ522は、管状延在部520の第1および第2の区分520a、520bを中心として受容され、管状延在部520を管状基部510に固着させる。
【0083】
示されるように、管状延在部520の第1および第2の区分520a、520bはそれぞれ、外側スリーブ522内の一対の開口部525と整合され、外側スリーブ522を第1および第2の区分520a、520bに固着させるように構成される、開口部523を画定する。第1および第2の区分520a、520bおよび外側スリーブ522の一方または両方は、固着外側スリーブ522を第1および第2の延在部を中心として固着するために、1つまたはそれを上回るタブおよび/もしくは1つまたはそれを上回るスロットを含んでもよい。代替として、外側スリーブ522は、任意の好適な様式において、第1および第2の区分520a、520bに固着されてもよい。
【0084】
外側スリーブ522は、外側スリーブ522を第1および第2の区分520a、520bの中心から選択的に除去し、管状延在部520の管状基部510からの分離を可能にするために、第1および第2の延在部を中心として選択的に固着されてもよい。代替として、外側スリーブ522は、第1および第2の区分520a、520bを中心として恒久的に固着され、管状延在部520が管状基部510から分離されることを防止してもよい。前述のように、管状基部510および管状延在部520は、独立接続アセンブリ500を形成するように図示および説明されるが、第1の管状部材が、直接、第2の管状部材に接続され得るように、管状基部510は、第1の管状部材、すなわち、アダプタアセンブリ100(図3)上に形成されてもよく、管状延在部520は、第2の管状部材、すなわち、延在アセンブリ200(図17)上に形成されてもよいことが想定される。
【0085】
図50−52を参照すると、トロカールアセンブリ1270の代替実施形態が、延在アセンブリ1200の代替実施形態と組み合わせて示される。トロカールアセンブリ1270は、前述のトロカールアセンブリ270に類似し、全類似性は、本明細書で論じられない。しかしながら、トロカールアセンブリ270は、延在アセンブリ200の連結アセンブリ277への固着係合のために構成されるが、トロカールアセンブリ1270は、延在アセンブリ1200との解放可能係合のために構成される。
【0086】
特に、図50を参照すると、トロカールアセンブリ1270は、その周縁を中心として一対の平坦化部分1280を含み、延在アセンブリ1200は、その外壁またはスリーブ1206を通して一対の開口部1210a、1210bを含む(開口部1210aは、図50では不可視)。トロカールアセンブリ1270が、延在アセンブリ1200と係合されると、トロカールアセンブリ1270の平坦化部分1280は、延在アセンブリ1200の開口部1210a、1210bと軸方向に整合される。本位置では、一対の保定部材1300a、1300bが、個別の開口部1210a、1210bおよび隣接(例えば、接触する)平坦化部分1280を通して挿入可能である。
【0087】
より具体的には、各保定部材1300a、1300bは、それぞれ、延在部分1310a、1310bと、レセプタクル1320a、1320bとを含む。各延在部分1310a、1310bは、反対保定部材1300a、1300bのレセプタクル1320a、1320bに取り外し可能に係合するように構成される。すなわち、保定部材1300aの延在部分1310aは、保定部材1300bのレセプタクル1320bに取り外し可能に係合するように構成され、保定部材1300bの延在部分1310bは、保定部材1300aのレセプタクル1320aに取り外し可能に係合するように構成される。延在部分1310a、1310bは、それぞれ、スナップ嵌合接続を介して、レセプタクル1320b、1320aに係合することが想定される。さらに、保定部材1300aは、保定部材1300bと同じであることが想定され、これは、製造コストを最小限にし、組立を促進するために有用であり得る。
【0088】
使用時、トロカールアセンブリ1270と延在アセンブリ1200を係合するために、トロカールアセンブリ1270は、トロカールアセンブリ1200の駆動ねじ1276の近位端1276aがトロカールアセンブリ1200の連結アセンブリに係合するまで、延在アセンブリ1200の遠位開口部1202を通して挿入される(例えば、図32における、トロカールアセンブリ270の連結アセンブリ277参照)。次に、各保定部材1300a、1300bの延在部分1310a、1310bは、それぞれ、外側スリーブ1206の個別の開口部1210a、1210bを通して、トロカールアセンブリ1270の平坦化部分1280を横断して、それぞれ、他方の保定部材1300b、1300aのレセプタクル1320b、1320aの中に挿入される。すなわち、保定部材1300aの延在部分1310aは、外側スリーブ1206の開口部1210a(または1210b)を通して、平坦化部分1280を横断して、保定部材1300bのレセプタクル1320bの中に挿入され、保定部材1300bの延在部分1310bは、外側スリーブ1206の開口部1210b(または1210a)を通して、平坦化部分1280を横断して、保定部材1300aのレセプタクル1320aの中に挿入される。延在部分1310a、平坦化部分1280、およびレセプタクル1320b間の係合と、延在部分1310b、平坦化部分1280、およびレセプタクル1320a間の係合とは、トロカールアセンブリ1200の外側スリーブ1206に対してトロカールアセンブリ1270のトロカール部材1274の縦方向平行移動を防止するように構成される(例えば、延在部分1310a、1310bと平坦化部分1280の壁1282との間の係合に起因して)。加えて、延在部分1310a、平坦化部分1280、およびレセプタクル1320b間の係合と、延在部分1310b、平坦化部分1280、およびレセプタクル1320a間の係合とは、トロカールアセンブリ1270のトロカール部材1274とトロカールアセンブリ1200の外側スリーブ1206との間の相対的回転を防止するように構成される。
【0089】
加えて、特に、図50を参照すると、各保定部材1300a、1300bは、トロカールアセンブリ1270の戻り止め1284に機械的に係合するように構成される、出っ張り1302(保定部材1300aと関連付けられた出っ張り1302のみが示される)を含む。出っ張り1302と戻り止め1284との間の係合は、保定部材1300a、1300bとトロカールアセンブリ1270との間の適切な整合および/または配向を維持することに役立つことが想定される。
【0090】
保定部材1300a、1300bを相互から係脱するために、ユーザは、ツール(例えば、スクリュードライバタイプのツール)を使用して、それぞれ、延在部分1310a、1310bをレセプタクル1320b、1320aから押し出すことができることが想定される。また、保定部材1300a、1300bは、相互およびトロカールアセンブリ1270からツールなしで係脱されるからように構成されることが想定される。保定部材1300a、1300bの係脱は、トロカールアセンブリ1270が、トロカールアセンブリ1200の外側スリーブ1206から除去されることを可能にする(例えば、交換または清掃のため)。清掃は、清掃デバイスを、少なくとも部分的に、延在アセンブリ1200の外側スリーブ1206の少なくとも1つの開口部1210a、1210b内に挿入し、清掃用流体(例えば、生理食塩水)を近位および/または遠位に指向させることによって生じ、例えば、外側スリーブ1206内に存在し得る、任意の汚染物質を洗い流すことに役立つことができることが想定される。
【0091】
加えて、延在アセンブリ1200およびトロカールアセンブリ1270は、アダプタアセンブリ100と接続して使用されるように示されるが、本開示はまた、アダプタアセンブリの使用を伴わずに、延在アセンブリ1200および/またはトロカールアセンブリ1270と外科手術用器具(例えば、円形ステープル留め器具)の併用も想起する。
【0092】
図53−55を参照すると、本開示はまた、歪みゲージ1500と、位置センサ1520と、メモリセンサ1540(例えば、E−PROM(消去可能プログラマブル読取専用メモリ)センサ)とを含む。特に、図55を参照すると、可撓性ケーブル1600は、歪みゲージ1500、位置センサ1520、メモリセンサ1540、および印刷回路基板(図示せず)間に、例えば、印刷回路基板からアダプタアセンブリ300の近位部分302に配置される電気コネクタまで延在することが想定される。
【0093】
歪みゲージ1500は、組織の咬持の間に組織に付与される軸方向負荷を検出するために使用されることが想定される。ここでは、本負荷が大きすぎる、または所定の値を超える場合、ユーザ(またはステープル留めデバイス10自体)は、ステープル留め動作を中止してもよい、または、例えば、異なるステープル留めデバイス10もしくはアダプタアセンブリ100の使用を選定してもよいことが想定される。
【0094】
位置センサ1520は、ステープル留めプロセスの間(例えば、締結具がアダプタアセンブリ100から吐出されているとき)、締結具の軸方向位置を検出するために使用されることが想定される。さらに、メモリセンサ1540は、ステープル留めデバイス10と係合されるアダプタアセンブリ100と係合される、ステープルカートリッジのサイズおよび/またはタイプを認識し、本情報をステープル留めデバイス10のハンドル筐体12に中継するように構成されることが想定される。
【0095】
本明細書に説明される構成要素のいずれかは、強度、耐久性、摩耗性、重量、耐腐食性、製造の容易性、製造のコスト、および同等物を考慮して、金属、プラスチック、樹脂、複合材、または同等物のいずれかから加工されてもよい。
【0096】
当業者は、本明細書に具体的に説明され、付随の図面に図示されるデバイスおよび方法が、非限定的例示的実施形態であることを理解するであろう。一例示的実施形態に関連して図示または説明される要素および特徴接続は、本開示の範囲から逸脱することなく、別の実施形態の要素および特徴と組み合わせられてもよいことが想定される。同様に、当業者は、前述の実施形態に基づいて、本開示のさらなる特徴および利点を理解するであろう。故に、本開示は、添付の請求項によって示されるものを除き、具体的に図示および説明されたものによって限定されない。
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