【課題を解決するための手段】
【0002】
1つまたは複数の態様によると、非イオン性極性アミノ酸から本質的になる自己組織化ペプチドを含む組成物が提供される。
【0003】
1つまたは複数の態様によると、非イオン性極性アミノ酸から本質的になる自己組織化ペプチドを含むペプチド溶液が提供される。
【0004】
1つまたは複数の態様によると、ペプチドを滅菌する方法が提供される。方法は、非イオン性極性アミノ酸から本質的になる自己組織化ペプチドを含むペプチド溶液を用意するステップを含む。方法は、また、所定の温度および所定の圧力で、所定の期間前記ペプチド溶液を処理して、前記ペプチド溶液を滅菌するステップであって、前記所定の温度および所定の圧力は、飽和蒸気の条件を提供するように選択される、ステップを含む。
【0005】
1つまたは複数の態様によると、非イオン性極性アミノ酸から本質的になる自己組織化ペプチドを含む肉眼で見える足場が、提供される。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
非イオン性極性アミノ酸から本質的になる自己組織化ペプチドを含む組成物。
(項目2)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも7アミノ酸から本質的になる、項目1に記載の組成物。
(項目3)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも14アミノ酸から本質的になる、項目2に記載の組成物。
(項目4)
前記自己組織化ペプチドが、約7アミノ酸〜約200アミノ酸から本質的になる、項目1に記載の組成物。
(項目5)
前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目1から4のいずれか一項に記載の組成物。
(項目6)
前記非イオン性極性アミノ酸が、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、グルタミン、アスパラギン、メチオニン、トリプトファン、ヒドロキシプロリン、およびその組合せからなる群から選択される、項目1から4のいずれか一項に記載の組成物。
(項目7)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、少なくとも7つの非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目8)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、少なくとも14個の非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目9)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも7つの連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目10)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも14個の連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目9に記載の組成物。
(項目11)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、7つの非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目12)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、14個の非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目13)
前記自己組織化ペプチドが、7つの連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目14)
前記自己組織化ペプチドが、14個の連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目15)
少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、7つの非イオン性極性アミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目16)
少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、14個の非イオン性極性アミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目17)
7つの連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目18)
14個の連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目19)
セリンおよびトレオニンの交互に現れるアミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドを含む、項目6に記載の組成物。
(項目20)
セリンおよびトレオニンの交互に現れるアミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目19に記載の組成物。
(項目21)
セリンおよびトレオニンの7つの交互に現れるアミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目20に記載の組成物。
(項目22)
セリンおよびトレオニンの14個の交互に現れるアミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目20に記載の組成物。
(項目23)
【化3】
の化学構造(ST14)から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目24)
トレオニンから本質的になる前記自己組織化ペプチドを含む、項目6に記載の組成物。
(項目25)
トレオニンから本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目24に記載の組成物。
(項目26)
14個のトレオニンから本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目27)
【化4】
の化学構造(T14)から本質的になる、項目6に記載の組成物。
(項目28)
前記自己組織化ペプチドが、約7〜約200のアミノ酸を含む、項目6に記載の組成物。
(項目29)
自己組織化したナノファイバーを形成することが可能である、項目6に記載の組成物。
(項目30)
非イオン性極性アミノ酸から本質的になる自己組織化ペプチドを含むペプチド溶液。
(項目31)
前記自己組織化ペプチドが、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、グルタミン、アスパラギン、メチオニン、トリプトファン、ヒドロキシプロリン、およびその組合せからなる群から選択される非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目30に記載のペプチド溶液。
(項目32)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、少なくとも7つの非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目33)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、少なくとも14個の非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目32に記載のペプチド溶液。
(項目34)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも7つの連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目35)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも14個の連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目34に記載のペプチド溶液。
(項目36)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、7つの非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目37)
前記自己組織化ペプチドが、少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、14個の非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目38)
前記自己組織化ペプチドが、7つの連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目39)
前記自己組織化ペプチドが、14個の連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目40)
少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、7つの非イオン性極性アミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目41)
少なくとも2つの前記非イオン性極性アミノ酸が交互に現れる、14個の非イオン性極性アミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目42)
7つの連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目43)
14個の連続的な非イオン性極性アミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目44)
セリンおよびトレオニンの交互に現れるアミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドを含む、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目45)
セリンおよびトレオニンの交互に現れるアミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目44に記載のペプチド溶液。
(項目46)
セリンおよびトレオニンの7つの交互に現れるアミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目45に記載のペプチド溶液。
(項目47)
セリンおよびトレオニンの14個の交互に現れるアミノ酸から本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目45に記載のペプチド溶液。
(項目48)
【化5】
の化学構造(ST14)から本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目49)
トレオニンから本質的になる前記自己組織化ペプチドを含む、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目50)
トレオニンから本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目49に記載のペプチド溶液。
(項目51)
14個のトレオニンから本質的になる前記自己組織化ペプチドから本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目52)
【化6】
の化学構造(T14)から本質的になる、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目53)
非イオン性極性アミノ酸から本質的になる、項目30に記載のペプチド溶液。
(項目54)
約7〜約200のアミノ酸を有する前記自己組織化ペプチドを含む、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目55)
前記自己組織化ペプチドが、自己組織化したナノファイバーを形成することが可能である、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目56)
前記ペプチド溶液における前記自己組織化ペプチドの濃度が、約0.1重量/体積(w/v)パーセント〜約10重量/体積(w/v)パーセントである、項目31に記載のペプチド溶液。
(項目57)
前記ペプチド溶液における前記自己組織化ペプチドの濃度が、約0.5重量/体積(w/v)パーセント〜約5重量/体積(w/v)パーセントである、項目56に記載のペプチド溶液。
(項目58)
前記ペプチド溶液のpHが、約0.5〜約8である、項目30に記載のペプチド溶液。
(項目59)
前記ペプチド溶液のpHが、約3〜約7である、項目58に記載のペプチド溶液。
(項目60)
前記ペプチド溶液の張度が、低張性、等張性、または高張性である、項目30に記載のペプチド溶液。
(項目61)
前記ペプチド溶液の張度が、等張性である、項目60に記載のペプチド溶液。
(項目62)
前記ペプチド溶液の張度が、デキストロース、グリセリン、マンニトール、塩化カリウム、および塩化ナトリウムからなる群から選択される張度調整剤で調整される、項目60に記載のペプチド溶液。
(項目63)
前記ペプチド溶液の張度が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、および硫酸カルシウムからなる群から選択される少なくとも1つの塩で調整される、項目60に記載のペプチド溶液。
(項目64)
前記少なくとも1つの塩が、1つまたは複数の塩形成性陽イオンおよび1つまたは複数の塩形成性陰イオンを含み、ここで、前記1つまたは複数の塩形成性陽イオンが、アンモニウムイオン、カルシウムイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、ピリジニウムイオン、四級アンモニウムイオン、およびナトリウムイオンからなる群から選択され、前記1つまたは複数の塩形成性陰イオンが、酢酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、クエン酸イオン、シアン化物イオン、フッ化物イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、およびリン酸イオンからなる群から選択される、項目63に記載の組成物。
(項目65)
ヒト細胞をさらに含む、項目30に記載のペプチド溶液。
(項目66)
細胞約500万個/ミリリットルの細胞濃度を有する、項目65に記載のペプチド溶液。
(項目67)
前記ペプチド溶液の貯蔵弾性率が、中性pHへの曝露後に、約5〜約10倍上昇する、項目48に記載のペプチド溶液。
(項目68)
前記ペプチド溶液の貯蔵弾性率が、中性pHへの曝露後に、約7倍上昇する、項目67に記載のペプチド溶液。
(項目69)
ペプチドを滅菌するための方法であって、
非イオン性極性アミノ酸から本質的になる自己組織化ペプチドを含むペプチド溶液を用意するステップと、
所定の温度および所定の圧力で、所定の期間前記ペプチド溶液を処理して、前記ペプチド溶液を滅菌するステップであって、前記所定の温度および所定の圧力は、飽和蒸気の条件を提供するように選択される、ステップと
を含む、方法。
(項目70)
前記ペプチド溶液を処理するステップの前に、前記ペプチド溶液中の前記自己組織化ペプチドのモル質量を測定するステップをさらに含む、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記ペプチド溶液を処理するステップの後に、前記ペプチド溶液中の前記自己組織化ペプチドのモル質量を測定するステップをさらに含む、項目70に記載の方法。
(項目72)
前記ペプチド溶液を処理するステップの前の前記ペプチド溶液中の前記自己組織化ペプチドのモル質量と、前記ペプチド溶液を処理するステップの後の前記ペプチド溶液中の前記自己組織化ペプチドのモル質量とを比較するステップをさらに含む、項目71に記載の方法。
(項目73)
前記ペプチド溶液を処理するステップが、オートクレーブにおいて前記ペプチド溶液を処理することを含む、項目69に記載の方法。
(項目74)
非イオン性極性アミノ酸から本質的になる自己組織化ペプチドを含む肉眼で見える足場。
(項目75)
前記非イオン性極性アミノ酸が、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、グルタミン、アスパラギン、メチオニン、トリプトファン、ヒドロキシプロリン、およびその組合せからなる群から選択される、項目74に記載の肉眼で見える足場。
(項目76)
前記ペプチドが約7〜約200のアミノ酸長である、項目74に記載の肉眼で見える足場。
(項目77)
前記ペプチドが約8〜約20のアミノ酸長である、項目76に記載の肉眼で見える足場。
(項目78)
中性pHでの前記ペプチドの自己組織化によって形成される、項目74に記載の肉眼で見える足場。