特許第6962818号(P6962818)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6962818
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】内視鏡システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20211025BHJP
   A61B 1/01 20060101ALI20211025BHJP
   A61B 1/04 20060101ALI20211025BHJP
   A61B 1/015 20060101ALI20211025BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   A61B1/00 650
   A61B1/00 550
   A61B1/00 712
   A61B1/01 513
   A61B1/04 520
   A61B1/015
   G02B23/24 A
   A61B1/00 630
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-550563(P2017-550563)
(86)(22)【出願日】2016年3月31日
(65)【公表番号】特表2018-511399(P2018-511399A)
(43)【公表日】2018年4月26日
(86)【国際出願番号】IL2016050345
(87)【国際公開番号】WO2016157189
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2019年2月19日
(31)【優先権主張番号】62/178,207
(32)【優先日】2015年4月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506272769
【氏名又は名称】スマート・メディカル・システムズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】ターリウク,ガド
(72)【発明者】
【氏名】ルーリア,ギラッド
(72)【発明者】
【氏名】ポタッシュ,アムノン
【審査官】 北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−286223(JP,A)
【文献】 特開2000−189385(JP,A)
【文献】 特表2013−521852(JP,A)
【文献】 特開2006−006568(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0032494(US,A1)
【文献】 特開昭57−037435(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 − 1/32
A61L 2/00 − 2/28
A61L 11/00 −12/14
G02B 23/24 −23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
漏れ試験ポートを有する内視鏡電気空気接続組立体を含む内視鏡と、
内視鏡電気光学サブシステムであって、前記内視鏡電気光学サブシステムと前記内視鏡とが前記電気空気接続組立体において直接に接続されるときに、前記内視鏡電気光学サブシステムが前記漏れ試験ポートへのアクセスを妨げる態様で、前記内視鏡電気空気接続組立体を介して前記内視鏡に接続可能である内視鏡電気光学サブシステムと、
前記電気空気接続組立体において前記内視鏡に接続可能である電気空気アダプタであって、
内視鏡の電気コネクタに接続するための電気コネクタ、内視鏡電気空気接続組立体の空気コネクタ部分に接続するための空気コネクタ部分、および前記内視鏡の前記漏れ試験ポートに接続するための漏れ試験ポートコネクタを含むアダプタの複数のコネクタと、
前記内視鏡電気光学サブシステムを接続可能であるアダプタ電気ポートコネクタと、および
空気コネクタ組立体であって、前記漏れ試験ポートコネクタに前記空気コネクタ組立体を空気的に接続する空気導管を有する空気コネクタ組立体と
を備える電気空気アダプタと
を備える、内視鏡システム。
【請求項2】
前記電気空気アダプタが、前記電気空気接続組立体において前記内視鏡に取り外し可能に接続可能である、請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項3】
前記漏れ試験ポートが前記内視鏡の内部容積と連通している、請求項1または2に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記内視鏡がバルーン内視鏡であり、前記内視鏡システムが、
前記空気コネクタ組立体に接続されるバルーン膨張/収縮サブシステム
をさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の内視鏡システム。
【請求項5】
前記バルーン膨張/収縮サブシステムが、前記アダプタの前記空気コネクタ組立体、前記内視鏡の前記漏れ試験ポートおよび内部容積を介して前記バルーンの膨張および収縮を実現するように適合された、請求項4に記載の内視鏡システム。
【請求項6】
前記アダプタの前記空気コネクタ組立体が、漏れ試験器およびバルーン膨張/収縮サブシステムのうちの少なくとも1つに固定式に接続されている、請求項1からのいずれかに記載の内視鏡システム。
【請求項7】
前記空気コネクタ組立体に接続された漏れ試験器をさらに備える、請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項8】
前記バルーン膨張/収縮サブシステムが、前記空気コネクタ組立体に取り外し可能に接続される、請求項4に記載の内視鏡システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
2015年4月3日に出願された「ADAPTOR FOR USE WITH AN ENDOSCOPE」と題する米国仮特許出願第62/178,207号が、本明細書により参照され、その記述は参照により本明細書に組み込まれ、37C.F.R.1.78(a)(1)に準じてその優先権が主張される。
【0002】
また、本出願人の公開PCT特許出願WO2011/111040、WO/2012/120492、WO/2014/068569、およびWO2014/188402も参照され、これらの開示が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本発明は、一般に内視鏡システムに関し、より詳細には内視鏡システムにおいて有用なアダプタに関する。
【背景技術】
【0004】
様々な種類の内視鏡システムが知られている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、改善された内視鏡システムを提供しようとするものである。
したがって、本発明の好ましい実施形態により、漏れ試験ポートを有する内視鏡電気空気接続組立体を含む内視鏡と、内視鏡電気光学サブシステムであって、内視鏡電気光学サブシステムと内視鏡とが電気空気接続組立体において接続されるときに、内視鏡電気光学サブシステムが漏れ試験ポートへのアクセスを妨げる態様で、内視鏡電気空気接続組立体を介して内視鏡に接続可能である内視鏡電気光学サブシステムと、電気空気接続組立体において内視鏡に接続可能である電気空気アダプタであって、内視鏡の漏れ試験ポートに接続するための漏れ試験ポートコネクタを含むアダプタ電気空気接続組立体、内視鏡電気光学サブシステムを接続可能であるアダプタ電気ポート組立体、および空気ポートを含む電気空気アダプタと、を含む内視鏡システムが提供される。
【0006】
本発明の好ましい実施形態によれば、空気ポートは空気コネクタ組立体を含む。それに加えてまたはその代わりに、電気空気アダプタは、電気空気接続組立体において内視鏡に取り外し可能に接続可能である。その代わりにまたはそれに加えて、漏れ試験ポートは内視鏡の内部容積と連通している。
【0007】
好ましくは、電気空気アダプタは、内視鏡の電気コネクタに接続するための電気コネクタと、内視鏡電気空気接続組立体に接続するための空気コネクタ部分と、漏れ試験ポートに接続するための漏れ試験ポートコネクタとを含む。
【0008】
本発明の好ましい実施形態によれば、内視鏡はバルーン内視鏡であり、内視鏡システムは、空気ポートに接続されるバルーン膨張/収縮サブシステムをさらに含む。それに加えて、バルーン膨張/収縮サブシステムは、アダプタの空気ポート、内視鏡の漏れ試験ポートおよび内部容積を介してバルーンの膨張および収縮を実現するように適合される。
【0009】
本発明の好ましい実施形態によれば、アダプタ電気空気接続組立体、アダプタ電気ポート組立体、および空気ポートが、相互に異なる角度で方向付けられるように、電気空気アダプタが構築される。
【0010】
好ましくは、電気空気アダプタは、内視鏡の漏れ試験ポートを、アダプタの空気ポートに空気式に接続する導管を含む。それに加えてまたはその代わりに、アダプタの空気ポートは、漏れ試験器およびバルーン膨張/収縮サブシステムのうちの少なくとも1つに固定式に接続される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、内視鏡システムは、空気ポートに接続された漏れ試験器をさらに含む。
好ましくは、バルーン膨張/収縮サブシステムは、空気ポートに取り外し可能に接続される。
【0012】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、漏れ試験ポートを有する内視鏡電気空気接続組立体を含む内視鏡と共に使用するための電気空気アダプタであって、電気空気アダプタは、電気空気接続組立体において内視鏡に接続可能であり、内視鏡の漏れ試験ポートに接続するための漏れ試験ポートコネクタを含むアダプタ電気空気接続組立体と、アダプタ電気ポート組立体と、空気ポートとを含む、電気空気アダプタも提供される。
【0013】
本発明の好ましい実施形態によれば、空気ポートは空気コネクタ組立体を含む。それに加えてまたはその代わりに、電気空気アダプタは、電気空気接続組立体において内視鏡に接続可能である。好ましくは、漏れ試験ポートは内視鏡の内部容積と連通している。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によれば、アダプタ電気空気接続組立体は、内視鏡電気空気接続組立体に接続するための空気コネクタ部分と、漏れ試験ポートに接続するための漏れ試験ポートコネクタとを含む。
【0015】
好ましくは、内視鏡はバルーン内視鏡であり、電気空気アダプタの空気ポートはバルーン膨張/収縮サブシステムに接続される。それに加えて、バルーン膨張/収縮サブシステムは、アダプタの空気ポート、内視鏡の漏れ試験ポートおよび内部容積を介してバルーンの膨張および収縮を実現するように適合される。
【0016】
本発明の好ましい実施形態によれば、アダプタ電気空気接続組立体、アダプタ電気ポート組立体、および空気ポートが、相互に異なる角度で方向付けられるように、電気空気アダプタが構築される。
【0017】
好ましくは、電気空気アダプタは、内視鏡の漏れ試験ポートを、アダプタの空気ポートに空気式に接続する導管をさらに含む。
本発明の好ましい実施形態によれば、空気ポートは、漏れ試験器およびバルーン膨張/収縮サブシステムのうちの少なくとも1つに固定式に接続される。
【0018】
好ましくは、電気空気アダプタの空気ポートは、漏れ試験器に接続される。本発明の好ましい実施形態によれば、空気ポートは、バルーン膨張/収縮サブシステムに取り外し可能に接続される。
【0019】
本発明のさらに別の好ましい実施形態によれば、漏れ試験ポートを有する内視鏡電気空気接続組立体を含む内視鏡と、内視鏡電気光学サブシステムであって、内視鏡電気光学サブシステムと内視鏡とが電気空気接続組立体において接続されるときに、内視鏡電気光学サブシステムが漏れ試験ポートへのアクセスを妨げる態様で、内視鏡電気空気接続組立体を介して内視鏡に接続可能である内視鏡電気光学サブシステムと、電気空気接続組立体において内視鏡に接続可能である電気空気アダプタであって、内視鏡の漏れ試験ポートに接続するための漏れ試験ポートコネクタを含むアダプタ電気空気接続組立体、内視鏡電気光学サブシステムを接続可能であるアダプタ電気ポート組立体、および空気ポートを含む電気空気アダプタとを含む内視鏡システムを使用する方法であって、電気空気アダプタを、電気空気接続組立体において内視鏡に接続するステップと、内視鏡電気光学サブシステムを、電気空気アダプタのアダプタポート組立体に接続するステップと、漏れ試験器およびバルーン膨張/収縮サブシステムのうちの少なくとも1つを、空気ポートに接続するステップとを含む方法がさらに提供される。
【0020】
好ましくは、接続するステップのうちの少なくとも1つは、取り外し可能に接続するステップを含む。それに加えてまたはその代わりに、漏れ試験器およびバルーン膨張/収縮サブシステムのうちの少なくとも1つを、空気ポートに接続するステップは、漏れ試験器およびバルーン膨張/収縮サブシステムのうちの少なくとも1つを、内視鏡の内部容積に接続する。
【0021】
本発明の好ましい実施形態によれば、方法は、アダプタの電気コネクタを、内視鏡の電気コネクタに接続するステップと、アダプタの空気コネクタ部分を、内視鏡電気空気接続組立体に接続するステップと、接続のための漏れ試験ポートコネクタを、内視鏡の漏れ試験ポートに接続するステップとをさらに含む。
【0022】
好ましくは、内視鏡はバルーン内視鏡であり、本方法は、バルーン膨張/収縮サブシステムを空気ポートに取り外し可能に接続するステップをさらに含む。それに加えて、バルーン膨張/収縮サブシステムは、アダプタの空気ポート、内視鏡の漏れ試験ポートおよび内部容積を介して、バルーンの膨張および収縮を実現する。
【0023】
好ましくは、アダプタの空気ポートは、漏れ試験器およびバルーン膨張/収縮サブシステムのうちの少なくとも1つに固定式に接続される。
本発明は、図面からより完全に理解され、認識されよう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の好ましい実施形態により構築され、動作する内視鏡システムの簡略図である。
図2A】漏れ試験サブシステムへの接続を示す、本発明の別の好ましい実施形態により構築され、動作するバルーン内視鏡システムの簡略図である。
図2B】バルーン膨張/収縮サブシステムへの接続を示す、本発明の別の好ましい実施形態により構築され、動作するバルーン内視鏡システムの簡略図である。
図3A図1図2A、および図2Bの内視鏡システムの一部を形成する電気空気アダプタの組立図である。
図3B図1図2A、および図2Bの内視鏡システムの一部を形成する電気空気アダプタの組立断面図であり、図3AのIIIB−IIIB線に沿って切り取られた断面図である。
図3C図1図2A、および図2Bの内視鏡システムの一部を形成する電気空気アダプタの分解図である。
図4図4Aは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成する第1の空気コネクタ要素の簡略図である。 図4Bは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成する第1の空気コネクタ要素の簡略図である。 図4Cは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成する第1の空気コネクタ要素の簡略図であり、図4AのIVC−IVC線に沿って切り取られた断面図である。
図5A図3A図3Cの電気空気アダプタの本体部分の簡略図である。
図5B図3A図3Cの電気空気アダプタの本体部分の簡略図であり、図5Aとは反対の方向に沿って示される図である。
図5C図3A図3Cの電気空気アダプタの本体部分の簡略図であり、図5AのVC−VC線に沿って切り取られた断面図である。
図5D図3A図3Cの電気空気アダプタの本体部分の簡略図であり、図5AのVC−VC線に沿って切り取られた断面平面図である。
図6図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成するアダプタ電気コネクタ組立体の簡略図である。
図7図7Aは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成する電気コネクタ支持ブロックの簡略図である。 図7Bは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成する電気コネクタ支持ブロックの簡略図である。 図7Cは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成する電気コネクタ支持ブロックの簡略図であり、図7AのVIIC−VIIC線に沿って切り取られた断面図である。
図8図8Aは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成するバヨネット接続サブ組立体の簡略図である。 図8Bは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成するバヨネット接続サブ組立体の簡略図であり、図8Aとは反対の方向に沿って示される図である。 図8Cは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成するバヨネット接続サブ組立体の簡略図であり、図8AのVIIIC−VIIIC線に沿って切り取られた断面図である。 図8Dは、図3A図3Cの電気空気アダプタの一部を形成するバヨネット接続サブ組立体の簡略図であり、図8AのVIIID−VIIID線に沿って切り取られた、図8Cとは反対の方向に沿って示される断面図である。
図9A図3A図3Cの電気空気アダプタの、本体部分がなく、バヨネット接続サブ組立体がない簡略図である。
図9B図3A図3Cの電気空気アダプタの、本体部分がなく、バヨネット接続サブ組立体がない簡略図であり、図9Aとは反対の方向に沿って示される図である。
図9C図3A図3Cの電気空気アダプタの、本体部分がなく、バヨネット接続サブ組立体がない簡略図であり、図9AのIXC−IXC線に沿って切り取られた断面図である。
図9D図3A図3Cの電気空気アダプタの、本体部分がなく、バヨネット接続サブ組立体がない簡略図であり、図9AのIXC−IXC線に沿って切り取られた断面平面図である。
図10A図2Aおよび図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する内視鏡に対する、図3A図3Cの電気空気アダプタの1つの動作の向きを示す簡略図である。
図10B図2Aおよび図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する内視鏡に対する、図3A図3Cの電気空気アダプタの1つの動作の向きを示す簡略図である。
図11A図2Aおよび図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する電気光学サブシステムに接続されるときの図3A図3Cの電気空気アダプタの1つの動作の向きを示す簡略図である。
図11B図2Aおよび図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する電気光学サブシステムに接続されるときの図3A図3Cの電気空気アダプタの1つの動作の向きを示す簡略図である。
図12A図2Aのバルーン内視鏡システムの一部を形成する漏れ試験サブシステムに接続されるときの図3A図3Cの電気空気アダプタの1つの動作の向きを示す簡略図である。
図12B図2Aのバルーン内視鏡システムの一部を形成する漏れ試験サブシステムに接続されるときの図3A図3Cの電気空気アダプタの1つの動作の向きを示す簡略図である。
図13A図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する膨張/収縮サブシステムに対する、図3A図3Cの電気空気アダプタの1つの動作の向きを示す簡略図である。
図13B図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する膨張/収縮サブシステムに対する、図3A図3Cの電気空気アダプタの1つの動作の向きを示す簡略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の好ましい実施形態により構築され、動作する内視鏡システムの簡略図である図1をここで参照する。
図1でわかるように、内視鏡102を備える内視鏡システム100が提供され、内視鏡102は、Wendenstrasse,14−18,20097,ハンブルグ,ドイツにあるオリンパスヨーロッパGmbH社から市販されているCF−H180AL結腸内視鏡などの適切な従来型の内視鏡とすることができる。内視鏡102は、内視鏡102の内部容積107と連通している漏れ試験ポート106を含む内視鏡電気空気接続組立体104を含み、空気コネクタ部分108と、複数の雄ピン112を含む電気コネクタ110とを含む。
【0026】
本発明の好ましい実施形態によれば、電気空気アダプタ120が提供され、電気空気アダプタ120は、内視鏡電気空気接続組立体104において内視鏡102に取り外し可能に接続可能であり、内視鏡102の電気コネクタ110に接続するための複数のピンを備える電気コネクタ121と、内視鏡電気空気接続組立体104の空気コネクタ部分108に接続するための空気コネクタ部分122と、漏れ試験ポート106に係合する漏れ試験ポートコネクタ123とを含む。また電気空気アダプタ120は、内視鏡電気光学サブシステム126のコネクタ125を接続可能なアダプタ電気ポートコネクタ124と、漏れ試験サブシステムコネクタ132を介して漏れ試験サブシステム130に接続するための空気コネクタ組立体128とを含む。漏れ試験サブシステムコネクタ132は、任意の適切な空気コネクタであってもよく、好ましくは、104 Julius−Vosseler St.,22527,ハンブルグ,ドイツにあるペンタックスヨーロッパGmbH社から市販されているSHA−P5モデルなどの従来型漏れ試験器の一部を形成する従来型コネクタと同様である。
【0027】
本発明の好ましい実施形態によれば、漏れ試験サブシステム130は、漏れ試験ポート106を介して内視鏡102の内部容積107と連通する。
内視鏡電気光学サブシステム126は、Wendenstrasse,14−18,20097,ハンブルグ,ドイツにあるオリンパスヨーロッパGmbH社から市販されているCV−180ビデオプロセッサなどの従来型の内視鏡電気光学サブシステムである。
【0028】
内視鏡による検査を実施する際に内視鏡102を従来通り臨床で使用している間、当技術分野において知れられているように、内視鏡102は、コネクタ125を内視鏡電気空気接続組立体104に接続することによって、内視鏡電気光学サブシステム126に直接接続され、それにより、内視鏡の処置中に漏れ試験ポート106へのアクセスを妨げることが理解される。さらに、前記内視鏡電気光学サブシステム126と前記内視鏡102とが前記電気空気接続組立体104において接続されるとき、漏れ試験ポート106への、したがって内視鏡102の内部容積107への空気のアクセスを妨げることによって、内視鏡検査中の内視鏡102の漏れ試験が防止されることが理解される。
【0029】
本発明の特定の特徴は、電気空気アダプタ120によって、内視鏡102と内視鏡電気光学サブシステム126との電気接続と、漏れ試験器130などの外部空気デバイスと内視鏡102の漏れ試験ポート106との空気連通とを、同時に行うことが可能になり、それにより内視鏡検査中に内視鏡102の漏れ試験が可能になることである。
【0030】
本発明の別の好ましい実施形態により構築され、動作するバルーン内視鏡システムの簡略図である図2Aをここで参照する。
図2Aでわかるように、バルーン内視鏡202を備えるバルーン内視鏡システム200が提供され、バルーン内視鏡202は、10 Hayetsira通り,4366356,ラアナナ,イスラエルにあるスマートメディカルシステムズ社から市販されているG−EYE(商標)H180AL結腸内視鏡などの適切な従来型バルーン内視鏡とすることができる。バルーン204を含むことを除けば、バルーン内視鏡202は、すべての関連する点において内視鏡102(図1)と同一であってもよく、バルーン内視鏡システム200は、すべての関連する点において内視鏡システム100と同一であってもよく、同一の要素は、同一の参照番号によって示される。アダプタ120は、コネクタ132を介して漏れ試験サブシステム130に接続される。
【0031】
本発明の特定の特徴は、電気空気アダプタ120によって、バルーン内視鏡202と内視鏡電気光学サブシステム126との電気接続と、漏れ試験器130などの外部空気デバイスとバルーン内視鏡202の漏れ試験ポート106との空気連通とを、同時に行うことが可能になり、それにより内視鏡検査中にバルーン内視鏡202の漏れ試験が可能になることである。バルーン内視鏡システム220の簡略図である図2Bをここで参照し、バルーン内視鏡システム220は、図2Aのバルーン内視鏡システム200と同一であるが、図2Aの実施形態における漏れ試験サブシステム130ではなく、コネクタ132と同一であり得るコネクタ232を介して、膨張/収縮サブシステム230に接続されている。本発明の好ましい実施形態によれば、膨張/収縮サブシステムは、漏れ試験ポート106を介して内視鏡の内部容積と連通しており、内部容積107を介してバルーン204の膨張および収縮を実現する。
【0032】
内視鏡検査を実施している間、当技術分野で一般的に知られているようにコネクタ125を内視鏡電気空気接続組立体104に接続することによって、バルーン内視鏡202が内視鏡電気光学サブシステム126に直接接続されていたならば、漏れ試験ポート106へのアクセスが妨げられることになり、結果的に、内視鏡検査中に膨張/収縮サブシステム230による内部容積107を通じたバルーン204の膨張および収縮が妨げられたであろうことが理解される。
【0033】
本発明の特定の特徴は、電気空気アダプタ120によって、バルーン内視鏡202と内視鏡電気光学サブシステム126との電気接続と、膨張/収縮サブシステム230などの外部空気デバイスとバルーン内視鏡202の内部との漏れ試験ポート106を介した空気連通とを、同時に行うことが可能になり、それにより内視鏡検査中にバルーン内視鏡202のバルーン204の膨張および収縮が可能になることである。
【0034】
図1および図2の内視鏡システムの一部を形成する電気空気アダプタ120のそれぞれ組立図、組立断面図、および分解図である図3A図3B、および図3Cを、ここで参照する。
【0035】
図3A図3B、および図3Cでわかるように、電気空気アダプタ120は、内視鏡電気空気接続組立体104(図1)に接続するための、本体部分300、アダプタ電気コネクタ組立体302、電気コネクタ支持ブロック304、およびバヨネットコネクタ組立体306を備える。保持シム307、308、および309は、アダプタ電気コネクタ組立体302を本体部分300に保持するために使用される。
【0036】
空気導管310は、電気コネクタ支持ブロック304に形成されたチャネル312を通って延在し、その一端314において空気コネクタ組立体128(図1)に結合される。空気コネクタ組立体128が第1および第2の空気コネクタ要素316および318を含むことが、図3Bおよび図3Cで明確にわかる。
【0037】
ここで参照する図4A図4Cに第1の空気コネクタ要素316が示されており、第1の空気コネクタ要素316は、長手方向軸322を有する概して円形の円筒状部分320を含み、その円筒状部分320は、長手方向軸322に対して概して垂直な平面に延在する概して正方形のフランジ部分324と一体形成される。内側部分326は、フランジ部分324から内方に延在しており、長手方向軸322と交わりそれに垂直な軸332に沿って延在するボア328を含む。
【0038】
概して円形の円筒状部分320は、外側ボア部分334を含み、その内方に内側ボア部分336が画成され、これらの両方が長手方向軸322に沿って延在している。内側ボア部分336はボア338で終わり、ボア338も長手方向軸322に沿って延在し、90度の接合部340においてボア328と交わりそれに接合している。
【0039】
第2の空気コネクタ要素318は、104 Julius−Vosseler St.,22527,ハンブルグ,ドイツにあるペンタックスヨーロッパGmbH社から市販されているEOGバルブ組立体モデル番号D201−V2330−1などの従来型の空気コネクタであってもよい。
【0040】
空気導管310は、その端部350において漏れ試験ポート106(図1)に結合されるように配置されており、端部350は、漏れ試験ポートコネクタ123(図1)を構成し、好ましくはOリング352が装着されている。
【0041】
ここで参照する図5A図5Dに本体部分300が示される。図5A図5Dでわかるように、本体部分300は、長手方向軸400周りに配置された概して円形の左右対称の一体形成された要素であり、概して円形の円筒状内側面404および概して円形の円筒状外側面406を有する第1の概して円形の円筒状部分402を含む。概して円形の円筒状外側面406上に、複数の相互に離間した概して矩形の径方向突出部408が形成されており、その方位角方向の分配が、図5Aの断面図部分に示される。
【0042】
概して円形の円筒状外側面406は、縁部410から、浅い周方向の切下げ部412まで延在している。切下げ部412には、複数の相互に離間した径方向に延在する孔416が形成されている周方向突出部414が隣接している。概して円形の円筒状内側面404は、縁部410から肩部418まで延在している。
【0043】
第1の概して円形の円筒状部分402には、概して円形の円筒状内側面424および概して円形の円筒状外側面426を有する第2の概して円形の円筒状部分422が、軸方向に隣接している。
【0044】
概して円形の円筒状外側面426は、肩部428から概して円形のフランジ430まで軸方向に延在しており、そのフランジ430には、相対的切下げ部分432が軸方向に隣接している。概して円形の円筒状外側面426は、側部孔436が形成された周方向突出部434を含む。概して円形の円筒状内側面424は、肩部418から肩部438まで延在しており、側部孔436を囲む側部凹所440を含む。
【0045】
第2の概して円形の円筒状部分422には、概して円形の円筒状内側面444および概して円形の円筒状外側面446を有する第3の概して円形の円筒状部分442が、軸方向に隣接している。
【0046】
概して円形の円筒状外側面446は、フランジ434から縁部448まで延在しており、縁部448に隣接する前方切下げ部分450および面取り部分452を含む。概して円形の円筒状内側面444は、肩部438から縁部448まで延在している。概して円形の円筒状内側面444内に、その内側面444に隣接して、相互に方位角方向に離間した保持シム307、308、および309(図3C)が配設されており、それらの保持シムは、アダプタ電気コネクタ組立体302を本体部分300に保持するために使用される。シム307、308、および309は、好ましくは、ねじ454によって本体部分に取り付けられ、ねじ454は、本体部分300に形成された孔456を介して、それに対応するように位置付けられた、シム307、308、および309の外側面に形成されたねじ切りされた凹所458内に延在する。
【0047】
シム307、308、および309は、アダプタ電気コネクタ組立体302を本体部分300に挿入した後でのみ、本体部分に300に取り付けられ、それらの間に周方向縁部凹所460、および周方向縁部凹所460から肩部438まで延在する複数の軸方向凹所462を画成するように位置付けられる。
【0048】
複数の径方向に延在する孔464が、第3の概して円形の円筒状部分442に形成され、径方向外方に延在するピン466をその中で保持する。
ここで参照する図6にアダプタ電気コネクタ組立体302が示され、アダプタ電気コネクタ組立体302はベース要素500を含み、ベース要素500は、それを貫通して第1の概して平坦な面504から第2の概して平坦な面506まで延在する複数の相互に離間したピン孔502を有する。第2の平坦な面506には、方位角方向に向けられた突出部508が設けられる。
【0049】
ベース要素500には複数の電気接触ピン組立体510が、1つのピン取付け孔502につき1つ、ベース要素500を貫通して延在するように取り付けられる。電気接触ピン組立体510のそれぞれは、好ましくは、ベース要素500に収まりそれを貫通して延在するように構成された雄ピン要素520、概して円形の円筒状中間ピンシャフト522、および雌ピン要素524を含む。
【0050】
雄ピン要素520は、好ましくは一体形成された要素であり、軸方向ピン部分530、および中間ピンシャフト522の第1の端部を保持可能に受けるためのソケット532を含む。概して円形の円筒状中間ピンシャフト522は、好ましくは細長いシャフトであり、好ましくは弾性をもたらすようにそこに形成された端部スリット534を有する。雌ピン要素524は、好ましくは一体形成された中空の円筒状要素であり、その一方の端部が、中間ピンシャフト522の第2の端部を保持可能に受けるためのソケット536を画成する。
【0051】
ここで参照する図7A図7Cに電気コネクタ支持ブロック304が示される。図7A図7Cでわかるように、電気コネクタ支持ブロック304は、軸550に沿って延在する好ましくは一体形成された概して円筒形の要素であり、好ましくはDELRIN、ABS、またはOKOLONなどの誘電体材料から形成される。
【0052】
電気コネクタ支持ブロック304は、好ましくは、ブロック304の第1の端部554からブロック304の第2の端部556まで延在する複数の貫通した概して円形の円筒状ボア552を有して形成される。ボア552は、第1の端部554からその延在部557のほとんどに沿って概して一定の断面半径を有し、第2の端部556に隣接する断面半径がより小さい短い延在部558を有する。それぞれの電気接触ピン組立体510は、ボア552の延在部557内で保持される。方位角方向に向けられた突出部508(図6)を収容するために、ブロック304の第1の端部554に凹所559が形成される。
【0053】
特に図7Cでわかるように、チャネル312は凹所560で終わり、凹所560は、外部凹所562内にあり、凹所560と外部凹所562とが、第1の空気コネクタ要素316の端部を収容する。
【0054】
ここで参照する図8A図8Dには、バヨネットコネクタ組立体306が示される。バヨネットコネクタ組立体306の全体的な構造および動作は、Wendenstrasse,14−18,20097,ハンブルグ,ドイツにあるオリンパスヨーロッパGmbH社から市販されているオリンパスMAJ−1430Pigtailのバヨネットコネクタ組立体と同様である。簡単に述べると、バヨネットコネクタ組立体306は、1対の傾斜した周方向のバヨネットピン受けスリット572が形成された主円筒状部分570を含む。前方部分576および後方部分578を含むロックリング組立体574は、従来の態様で主円筒状部分570と協働し、好ましくは従来の態様でばねにより付勢されている。従来のバヨネットコネクタ組立体306の詳細は、詳しく示されないまたは記述されない。
【0055】
図9A図9Dは、上で詳細に記述した要素302、304、310、316、および318の組立体を示す。
図2Aおよび図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する内視鏡に対する、図3A図3Cの電気空気アダプタの2つの動作の向きを示す簡略図である図10Aおよび図10Bを、ここで参照する。図10Aでは、電気空気アダプタ120は、バルーン内視鏡202から完全に接続解除されていることがわかる。
【0056】
図10Bでは、空気導管310がその端部350(漏れ試験ポートコネクタ123(図1)を構成し、Oリング352が装着されている)においてバルーン内視鏡202の漏れ試験ポート106(図1)に封止結合されるように、電気空気アダプタ120がバルーン内視鏡202に接続されていることがわかる。また、バルーン内視鏡202の電気コネクタ110の雄ピン112が、アダプタ120の電気接触ピン組立体510の対応する雌ピン要素524にそれぞれ挿入されていることもわかる。
【0057】
図2Aおよび図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する電気光学サブシステムに対する、図3A図3Cの電気空気アダプタの2つの動作の向きを示す簡略図である図11Aおよび図11Bを、ここで参照する。図11Aでは、電気空気アダプタ120はバルーン内視鏡202に接続されているが、電気光学サブシステム126およびコネクタ125(図1)からは完全に接続解除されていることがわかる。
【0058】
図11Bでは、アダプタ120の電気接触ピン組立体510の軸方向ピン部分530が、コネクタ125の対応するピンソケットにそれぞれ挿入されていることがわかる。また、アダプタ120の電気接触ピン組立体510の雄ピン520は、コネクタ125の対応する雌ピンソケット580にそれぞれ挿入されていることがわかる。
【0059】
図2Aのバルーン内視鏡システムの一部を形成する漏れ試験サブシステムに対する、図3A図3Cの電気空気アダプタの2つの動作の向きを示す簡略図である図12Aおよび図12Bを、ここで参照する。図12Aでは、電気空気アダプタ120がバルーン内視鏡202に接続され、コネクタ125(図1)を介して電気光学サブシステム126に接続されているが、漏れ試験サブシステム130からは完全に接続解除されていることがわかる。
【0060】
図12Bでは、第2の空気コネクタ要素318が、コネクタ132を介して漏れ試験サブシステム130に接続されていることがわかり、コネクタ132は、好ましくは従来の態様で第2の空気コネクタ要素318にバヨネット接続される。
【0061】
図2Bのバルーン内視鏡システムの一部を形成する膨張/収縮サブシステム230に対する、図3A図3Cの電気空気アダプタの2つの動作の向きを示す簡略図である図13Aおよび図13Bを、ここで参照する。図13Aでは、電気空気アダプタ120がバルーン内視鏡202に接続され、コネクタ125(図1)を介して電気光学サブシステム126に接続されているが、膨張/収縮サブシステム230およびコネクタ232からは完全に接続解除されていることがわかる。
【0062】
図13Bでは、第2の空気コネクタ要素318が、コネクタ232を介して膨張/収縮サブシステム230に接続されていることがわかり、コネクタ232は、好ましくは従来の態様で第2の空気コネクタ要素318にバヨネット接続される。
【0063】
本発明の範囲は、上で特に示され記述された内容によって限定されないことが、当業者によって理解されよう。むしろ、本発明の範囲は、従来技術にはない上述された特徴の組合せおよび部分組合せ、ならびにそれらの修正形態を含む。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B