(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記矩形断面は、ほぼ正方形断面であり、前記圧力検知素子は、前記チューブ装着用の凹部に弾性変形させて保持された前記チューブに当たる位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の着脱式圧力センサ。
前記蓋部は、前記基部に対して開閉可能に取り付けられており、前記蓋部が、前記基部の前記チューブ装着用の凹部を閉じている状態において、前記蓋部は、前記チューブを前記チューブ装着用の凹部内に保持することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の着脱式圧力センサ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1に記載の体外循環回路の圧力センサでは、操作者は、体外循環や補助循環を行っている際に、体外循環回路のチューブの途中において、分岐部である液体流路8を形成して液体室6を接続する。そして、操作者は、液体流路8内と液体室6内に、液体(血液)を充填する作業が必要である。
このように、チューブを通る液体(血液)の回路内の圧力を測定するには、操作者は、治療現場や手術現場において、この液体を液体流路8内と液体室6内に充填作業が必要である。このために、チューブを通る液体(血液)の回路内の圧力の測定作業は、体外循環や補助循環を行っている際に、従来の圧力センサを用いて、即座にしかも簡単には行うことができない。
【0007】
また、操作者は、チューブの途中には、上述したように分岐部である液体流路8を形成する必要があるので、チューブや液体流路8において、血液の梗塞部分や血液の血栓が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、回路を循環中の液体の回路内圧を、簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる着脱式圧力センサおよび着脱式圧力センサを備える体外循環装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の着脱式圧力センサは、液体を移送する弾性変形可能なチューブの途中に、着脱可能に装着される着脱式圧力センサであって、本体部と、前記本体部に配置された圧力検知素子とを備え、前記本体部は、前記チューブの途中が着脱可能にはめ込まれることで、前記チューブが弾性変形されて、前記圧力検知素子により前記チューブ内における前記液体の回路圧力を検知するようにされたチューブ装着用の凹部を有する基部と、前記基部の前記チューブ装着用の前記凹部が閉じられている状態で、前記チューブを前記チューブ装着用の凹部内に保持する蓋部と
、を有し、
前記圧力検知素子の検知先端部のみが前記凹部内に露出又は突出して配置され、前記チューブ装着用の凹部の断面の幅は、前記チューブの外形寸法よりも小さく設定され、前記チューブは前記凹部に装着されると、前記凹部内で、前記凹部の形状に沿って弾性変形
し、前記検知先端部に対して平坦な面が形成される構成となっていることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、チューブの途中をチューブ装着用の凹部にはめ込むだけでチューブを弾性変形させて、圧力検知素子がチューブ内における液体の回路圧力を検知することができる。このチューブ装着用の凹部の断面の幅は、チューブの外形寸法よりも小さく設定されている。これにより、チューブ装着用の凹部は、チューブの断面形状を、チューブ装着用の凹部の幅に合わせて弾性変形させて突出する形状に形成できる。このため、圧力検知素子は、変形したチューブの一部に形成された凸部または平坦な面に当てることで、回路を循環中の液体の回路内圧を、簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる。すなわち、本発明では、従来のようにチューブに対して分岐部である液体流路と液体室に液体を充填する必要がないことから、簡単にしかも即座に循環中の液体の回路内圧を測定でき、チューブには分岐部が無いので血栓等が生じないことから安全に循環中の液体の回路内圧を測定できる。
【0010】
好ましくは、前記チューブ
の縦方向と横方向の外形寸法D、前記凹部の断面の幅Lとの関係が、L=πD×0.9/4〜πD×1.1/4であり、Lが10mmを超えることを特徴とする。
好ましくは、前記チューブ装着用の凹部は、矩形断面を有
することを特徴とする。
上記構成によれば、チューブの断面形状を、チューブ装着用の凹部の矩形断面に合わせて弾性変形させて突出する形状に形成できる。このため、圧力検知素子は、変形したチューブの平坦な面に当てることで、回路を循環中の液体の回路内圧を、簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる。
好ましくは、前記矩形断面は、ほぼ正方形断面であり、前記圧力検知素子は、前記チューブ装着用の凹部に弾性変形させて保持された前記チューブに当たる位置に配置されていることを特徴とする。
上記構成によれば、ほぼ正方形断面のチューブ装着用の凹部は、チューブの断面形状を、チューブ装着用の凹部のほぼ正方形断面に合わせて弾性変形させてほぼ正方形に形成できる。このため、チューブの一部には平坦な面を形成でき、圧力検知素子は、形成された平坦な面に当てることで、回路を循環中の液体の回路内圧を正確に測定することができる。
【0011】
好ましくは、前記チューブの位置されている環境の温度を測定する温度センサと、前記温度センサから前記環境の温度情報を得るとともに、前記圧力検知素子から前記チューブ内における前記液体の回路圧力を得て、前記圧力検知素子により検知された前記チューブ内における前記液体の回路圧力を、前記温度の値に応じて補正する制御部と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、チューブ内における液体の回路圧力は、チューブが位置されている環境の温度の値に応じて補正することができるので、環境の温度が変化したとしても、より正確な回路圧力が得られる。
【0012】
好ましくは、前記蓋部は、前記基部に対して開閉可能に取り付けられており、前記蓋部が、前記基部の前記チューブ装着用の凹部を閉じることで、前記蓋部は、前記チューブを前記チューブ装着用の凹部内に保持することを特徴とする。
上記構成によれば、操作者は、蓋部を用いて、より簡単にしかも即座にチューブ装着用の凹部を閉じることができ、着脱用圧力センサの取り付けと取り外しが容易にできる。
【0013】
本発明の着脱式圧力センサを備える体外循環装置は、液体を体外循環させる際に、前記液体を移送する弾性変形可能なチューブの途中に、着脱可能に装着される着脱式圧力センサを備える体外循環装置であって、前記着脱式圧力センサは、本体部と、前記本体部に配置された圧力検知素子とを備え、前記本体部は、前記チューブの途中が着脱可能にはめ込まれることで、前記チューブが弾性変形されて、前記圧力検知素子により前記チューブ内における前記液体の回路圧力を検知するようにされたチューブ装着用の凹部を有する基部と、前記基部の前記チューブ装着用の凹部が閉じられている状態で、前記チューブを前記チューブ装着用の凹部内に保持する蓋部と
、を有し、
前記圧力検知素子の検知先端部のみが前記凹部内に露出又は突出して配置され、前記チューブ装着用の凹部断面の幅は、前記チューブの外形寸法よりも小さく設定され、前記チューブは前記凹部に装着されると、前記凹部内で、前記凹部の形状に沿って弾性変形
し、前記検知先端部に対して平坦な面が形成される構成となっていることを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、チューブの途中をチューブ装着用の凹部にはめ込むだけで、圧力検知素子がチューブ内における液体の回路圧力を検知することができる。このチューブ装着用の凹部は矩形断面を有し、矩形断面の幅は、チューブの外形寸法よりも小さく設定されている。これにより、チューブ装着用の凹部は、チューブの断面形状を、チューブ装着用の凹部の矩形に合わせて弾性変形させてほぼ矩形断面形状に形成できる。このため、圧力検知素子は、チューブの一部に形成された平坦な面に当てることで、回路を循環中の液体の回路内圧を、簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる。すなわち、本発明では、従来のようにチューブに対して分岐部である液体流路と液体室に液体を充填する必要がないことから、簡単にしかも即座に循環中の液体の回路内圧を測定でき、チューブには分岐部が無いので血栓等が生じないことから安全に循環中の液体の回路内圧を測定できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、回路を循環中の液体の回路内圧を、簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる着脱式圧力センサおよび着脱式圧力センサを備える体外循環装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本発明の着脱式圧力センサの好ましい第1実施形態が適用されている体外循環装置の実施形態を示す系統図である。
図1に示す体外循環装置1が行う「体外循環」には、「体外循環動作」と、「補助循環動作」を含む。体外循環装置1は、「体外循環動作」と「補助循環動作」のいずれも行うことができる。
【0019】
「体外循環動作」とは、例えば心臓外科手術によって一時的に心臓での血液循環を止めるような場合に、この体外循環装置1により血液の循環動作とこの血液に対するガス交換動作(酸素付加および/または二酸化炭素除去)を行うことである。
また、「補助循環動作」とは、体外循環装置1の適用対象である患者Pの心臓が十分な機能を果たせない場合や、肺によるガス交換が十分に行えないような状態において、体外循環装置1によっても血液の循環動作とこの血液に対するガス交換動作を行うことである。
【0020】
図1に示す体外循環装置1は、例えば患者の心臓外科手術を行う場合には、体外循環装置1のポンプを作動して患者の静脈から脱血して、人工肺により血液中のガス交換を行って血液の酸素化を行った後に、この血液を再び患者の動脈もしくは静脈に戻す人工肺体外血液循環を行うことができる。この体外循環装置1は、心臓と肺の代行を行う装置である。
図1に示すように、体外循環装置1は、血液を循環させる循環回路1Rを有している。循環回路1Rは、人工肺2と、遠心ポンプ3と、遠心ポンプ3を駆動するための駆動手段であるドライブモータ4と、静脈側カテーテル(脱血側カテーテル)5と、動脈側カテーテル(送血側カテーテル)6と、制御部としてのコントローラ10を有している。また、体外循環装置1は、着脱式圧力センサ30を備える。
【0021】
図1に示すように、静脈側カテーテル(脱血側カテーテル)5は、大腿静脈より挿入され、静脈側カテーテル5の先端が右心房に留置される。動脈側カテーテル(送血側カテーテル)6は、大腿動脈より挿入される。静脈側カテーテル5は、脱血チューブ(脱血ラインともいう)11を用いて遠心ポンプ3に接続されている。脱血チューブ11は、血液を送る管路である。
ドライブモータ4がコントローラ10の指令SGにより遠心ポンプ3を動作すると、遠心ポンプ3は、脱血チューブ11から脱血して血液を人工肺2に通した後に、送血チューブ12(送血ラインともいう)を介して患者Pに血液を戻すことができる。
【0022】
人工肺2は、遠心ポンプ3と送血チューブ12の間に配置されている。人工肺2は、この血液に対するガス交換動作(酸素付加および/または二酸化炭素除去)を行う。人工肺2は、例えば膜型人工肺であるが、特に好ましくは中空糸膜型人工肺を用いる。この人工肺2には、酸素ガス供給部13から酸素ガスがチューブ14を通じて供給される。送血チューブ12は、人工肺2と動脈側カテーテル6を接続している管路である。
これらの脱血チューブ11と送血チューブ12としては、例えば塩化ビニル樹脂やシリコーンゴム等の透明性の高い、弾性変形可能な可撓性を有する合成樹脂製の管路が使用できる。脱血チューブ11内では、液体である血液はV方向に流れ、送血チューブ12内では、血液はW方向に流れる。
【0023】
図1に示す循環回路1Rの例では、超音波気泡検出センサ20が、脱血チューブ11の途中において脱血チューブ11の外側に配置されている。ファストクランプ17は、送血チューブ12の途中位置において送血チューブ12の外側に配置されている。
超音波気泡検出センサ20が、脱血チューブ11内に送られている血液中に気泡があるのを検出した場合には、超音波気泡検出センサ20は、コントローラ10に気泡を検出した検出信号を送る。これにより、ファストクランプ17は、コントローラ10の指令により、血液が患者P側に送られるのを阻止するために、送血チューブ12を緊急に閉塞する。
【0024】
超音波気泡検出センサ20では、血液循環動作中に三方活栓18の誤操作やチューブの破損等により回路内に気泡が混入された場合に、この混入された気泡を検出することができる。もし気泡が検出されると、
図1のコントローラ10は、アラームによる警報を報知したり、遠心ポンプ3の回転数を低くしたり、あるいは遠心ポンプ3を停止ししかもファストクランプ17に指令して、ファストクランプ17により送血チューブ12を直ちに閉塞して、気泡が患者Pの体内に送られるのを阻止する。これにより、体外循環装置1の循環回路1Rにおける血液の循環動作の一時停止を行って、気泡が患者Pの人体に混入するのを防止する。
【0025】
図2は、
図1に示す着脱式圧力センサ30の一例を示す分解斜視図である。
図2に示す着脱式圧力センサ30は、
図1に示す体外循環装置1の循環回路1Rのチューブの任意の箇所に着脱可能に装着することができる。この着脱式圧力センサ30を、後で説明するように、チューブ11(12,19)に装着することができる。これにより、体外循環装置1が患者Pに対して体外循環動作や補助循環動作の際に、着脱式圧力センサ30は、チューブ11(12,19)内を通る血液循環中の回路内圧を、血液に触れることなく、観血式で簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる。
【0026】
図2に示す着脱式圧力センサ30が、着脱可能に装着できる循環回路1Rのチューブの任意の箇所の位置の例としては、次の通りである。
図1に例示するように、着脱式圧力センサ30は、循環回路1Rの脱血チューブ11の途中における装着位置W1、循環回路1Rの送血チューブ12の途中における装着位置W2、あるいは遠心ポンプ3と人工肺2との間を接続する接続チューブ19の途中における装着位置W3のいずれか1つあるいは全部に、着脱可能に装着できる。
【0027】
この着脱式圧力センサ30は、循環回路1Rの脱血チューブ11の途中における装着位置W1に装着する。体外循環動作や補助循環動作の際に、脱血チューブ11内を通る血液循環中の脱血回路内圧を、血液に触れることなく、簡単にしかも即座にさらには安全に測定可能である。これにより、コントローラ10は、脱血チューブ11を介して患者Pから脱血している際に、脱血チューブ11における患者Pの脱血状態の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を把握できる。
また、着脱式圧力センサ30は、循環回路1Rの送血チューブ12の途中における装着位置W2に装着する。体外循環動作や補助循環動作の際に、送血チューブ12内を通る血液循環中の送血回路内圧を、血液に触れることなく、簡単にしかも即座にさらには安全に測定可能である。これにより、コントローラ10は、送血チューブ12を介して患者Pへ送血している際に、人工肺2の不調や、送血チューブ12における患者Pの送血状態の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を把握できる。
【0028】
さらに、着脱式圧力センサ30は、接続チューブ19の途中における装着位置W3に装着する。体外循環動作や補助循環動作の際に、接続チューブ19を介して遠心ポンプ3により送血されている時の接続チューブ19内を通る血液循環中の送血回路内圧を、血液に触れることなく、簡単にしかも即座にさらには安全に測定可能である。これにより、コントローラ10は、循環回路1Rにおける遠心ポンプ3の動作の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を検知することができる。
このように、操作者は、着脱式圧力センサ30を、循環回路1Rの装着位置W1、W2,W3等の任意の位置に対して、着脱可能に装着できき、コントローラ10の制御部100は、着脱式圧力センサ30からの回路内圧信号SSを、信号線42を介して受けることで、循環回路1Rを構成している脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)における血液の回路内圧力の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を検知できる。
【0029】
図2に示す着脱式圧力センサ30は、例えば
図1に示す循環回路1Rの脱血チューブ11の途中における装着位置W1、循環回路1Rの送血チューブ12の途中における装着位置W2、そして遠心ポンプ3と人工肺2との間を接続する接続チューブ19の途中における装着位置W3のいずれの位置においても、同じ要領で着脱可能に装着できる構造を有する。
これらの脱血チューブ11、送血チューブ12そして接続チューブ19は、同じ材質で同じ管径(外形寸法)を有している。脱血チューブ11、送血チューブ12そして接続チューブ19は、上述したように、例えば塩化ビニル樹脂やシリコーンゴム等の透明性の高い、弾性変形可能な可撓性を有する合成樹脂製の管路である。
【0030】
図2に示す着脱式圧力センサ30は、本体部31と、この本体部31に取り付けられた圧力検知素子40を有する。
本体部31は、基部32と、蓋部33を有している。基部32は、例えば直方体の中実な部材であり、チューブ装着用の凹部34を有する。基部32は、上面32A、下面32B、左右の側面32C、32Dと、前面32E、そして背面32Fを有する。
チューブ装着用の凹部34は、前面32E側から背面32F側に向けて途中の位置まで形成されている。チューブ装着用の凹部34は、左の側面32C側から右の側面32Dへ抜けるようにして形成されている。
【0031】
図3は、
図2に示す本体部31の側面32D側と、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の形状例を示している。
図4は、本体部31の基部32の構造例を示す図である。
図3に例示するように、チューブ装着用の凹部34は、矩形断面形状に形成され、好ましくは断面正方形に形成されている。すなわち、チューブ装着用の凹部34では、その高さ方向の幅と水平方向の幅が、同じ幅Lに形成されている。一方、
図3に示す脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)は、円形の断面を有している。
【0032】
脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の縦方向と横方向の外形寸法(外周の直径)Dは、チューブ装着用の凹部34の幅Lに比べて、大きく設定されている。このように、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の縦方向と横方向の外形寸法Dは、チューブ装着用の凹部34の幅Lに比べて、大きく設定されているのは次の理由からである。
脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)が、チューブ装着用の凹部34内に、着脱可能にはめ込まれた状態では、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の円形断面が、チューブ装着用の凹部34内において、チューブ装着用の凹部34の矩形断面形状に合わせて、ほぼ正方形断面に弾性変形させるようにするためである。
【0033】
このように、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の円形断面が、チューブ装着用の凹部34内において、ほぼ正方形断面に弾性変形された状態で装着されると、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の一部分には、ほぼ平坦な面SRが形成できる。
また、圧力検知素子40の検知先端部41は、チューブ装着用の凹部34内に露出あるいは突出した位置に配置されている。
このため、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)が、チューブ装着用の凹部34内に、着脱可能にはめ込まれた状態では、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の平坦な面SRは、圧力検知素子40の検知先端部41に対してほぼ垂直に当てるか接触させることができる。従って、圧力検知素子40は、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)における血液が循環される際の回路内圧を、血液に触れることなく、簡単にしかも即座にさらには安全に測定可能である。
【0034】
ここで、
図3において、L=πD×0.9/4 〜 πD×1.1/4
と考えられる。
実際に確認したところ、L=10mmチューブ(内径:9.5mm、外形14.2mm)を使用して評価した。
この検証では、チューブ外形寸法Dが14.2mmに対して、装着用の凹部の幅Lが14.2mmよりも大きい場合、適切に圧力を測定することが出来ない。
また、装着用凹部の幅Lが10.0mm以下の場合、圧力センサで測定できるレンジが狭くなるか、過剰に圧力がかかり測定しにくくなる。
ここで、
図3等で説明した凹部34は、凹部断面形状が正方形もしくは矩形に限られるものではない。チューブを収容する上で、凹部は所定の収容深さを備えていて、かつ
図3で説明した平坦面SRか、もしくは、チューブが縦に潰れて凸部を形成することができれば、凹部の断面系は半円や楕円としてもよい。
【0035】
図2に戻ると、
図2に示す蓋部33は、基部32の前面32Eの大きさに合わせたサイズを有する板状の部材である。蓋部33は、基部32の前面32E側に被せることで、チューブ装着用の凹部34の開口部分を覆うことで、蓋部33と基部32は、断面正方形のチューブ装着用の凹部34を形成する。
蓋部33には、4つの孔部33Aを有し、基部32の前面32Eには、同様にして4つのメネジ部32Gを有している。各ネジ33Hは、4つの孔部33Aを通して4つのメネジ部32Gにねじ込むことにより、蓋部33は、基部32の前面32Eを覆って、
図3に示すようにチューブ装着用の凹部34の開口部分を覆う。
【0036】
このように、蓋部33がチューブ装着用の凹部34の開口部分を覆うと、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の円形断面が、チューブ装着用の凹部34内において、ほぼ正方形断面に弾性変形された状態を維持できる。このため、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)がほぼ平坦な面SRを得て、このほぼ平坦な面SRは、圧力検知素子40の検知先端部41に対してほぼ垂直に接触させて、圧力検知素子40は、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)において、血液が循環される際の回路内圧を正確に測定する。
【0037】
上述したように、本体部31は、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)をはめ込んだ基部32に対して、ネジ33Hを用いて、蓋部33を固定するだけの簡単な構造を有している。
このため、
図1に示すように、着脱式圧力センサ30は、循環回路1Rの脱血チューブ11の途中における装着位置W1、循環回路1Rの送血チューブ12の途中における装着位置W2、あるいは接続チューブ19の途中における装着位置W3の任意の位置に、簡単に取り付けることができ、しかも着脱式圧力センサ30は、簡単に取り外すことができる。
【0038】
ところで、
図2と
図3に示す本体部31の材質は、脱血チューブ11、送血チューブ12、そして接続チューブ19をはめ込んだ状態で弾性変形させることができる剛性を有する材質であれば良く、金属あるいはプラスチックにより作られている。本体部31は、例えばアルミニウムやステンレス等の金属で作ることができる。あるいは、本体部31は、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチックで作ることができるが、材質は特に限定されない。
なお、本体部31を透明なプラスチックで作れば、脱血チューブ11、送血チューブ12そして接続チューブ19のはめ込んだ状態を、操作者は、本体部31を通して目視で確認できるので、より好ましい。
【0039】
図1と
図2に示すように、圧力検知素子40は、制御部100に電気的に接続されており、圧力検知素子40が検知した回路内圧信号SSは、信号線42を介して、制御部100に送られる。
図4(A)は、基部32の正面図であり、
図4(B)は、基部32の底面図であり、
図4(C)は、基部32の側面図である。
図4(A)に示すように、圧力検知素子40に接続されている信号線42は、案内溝45内に嵌め込まれた状態で、基部32から外側に導出されている。
【0040】
図2から
図4に示す圧力検知素子40としては、例えば材料として半導体シリコンを材料としたものや、Ni,Cu合金を用いたものや、セラミックを用いたものがある。例えば、半導体シリコンを材料とした圧力検知素子40を使用することが好ましい。
この半導体シリコンを材料とした圧力検知素子には、例えば拡散式、成膜式、静電容量式がある。拡散式では、例えば変位ベース材はSiダイヤフラムを用いており、出力要素は歪ゲージである。成膜式では、例えば変位ベース材はSUSダイヤフラムを用いており、出力要素は歪ゲージである。静電容量式では、例えば変位ベース材はSiダイヤフラムを用いており、出力要素はAl膜である。
また、圧力検知素子としては、上述した圧力検知素子の他に、ロードセルを用いることも可能である。
【0041】
図5は、コントローラ10と、圧力検知素子40と、温度センサ50の電気的な接続例を示している。
図5に示すように、圧力検知素子40の信号線42は、コントローラ10の制御部100に電気的に接続されている。また、温度センサ50が、制御部100に電気的に接続されている。この温度センサ50は、
図1に示す体外循環装置1が設定されている環境の温度変化を測定して、環境温度情報TMを、制御部100に通知する。
図5に示すように、コントローラ10は、液晶表示装置等の表示部10Sを有し、表示部10Sは、温度表示部10Tと、回路内圧表示部10Gを有している。
【0042】
図5に示す制御部100は、記憶部101を有する。この記憶部101は、使用している脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の温度変化による弾性変化を補正するための温度補正テーブルPTを記憶している。脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)が、置かれた環境の温度変化により弾性変化すると、体外循環動作や補助循環動作の際に、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)内を通る血液循環中の回路内圧が微妙に変化する。
【0043】
そこで、制御部100は、置かれた環境の温度が変化しても、温度補正テーブルPTに基づいて、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)における血液循環中の回路内圧の値を補正することで、より正確な血液循環中の回路内圧を得ることができる。
この回路内圧は、コントローラ10の回路内圧表示部10Gに表示できる。また、環境の温度は、温度表示部10Tに表示できる。
図6は、圧力検知素子としてロードセルを用いた場合における、ロードセル数値(kg/cm2)と、回路内圧(mmHg)の関係例を示している。
図6では、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)のようなチューブは、環境温度の変化によるチューブの弾性変化により、わずかに回路内圧が変わることを示している。
【0044】
上述したように、本発明の第1実施形態では、着脱式圧力センサ30は、同じ外形寸法のチューブであれば、操作者は、どの位置においても簡単に着脱可能に装着して、治療現場や手術現場において、体外循環あるいは補助循環中に、回路を循環中の血液の回路内圧を簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる。コントローラ10は、血液の循環中には、チューブ11(12,19)内の回路内圧の絶対値を把握するということよりは、回路内圧の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を確認することができる。
すでに説明したように、
図1において、着脱式圧力センサ30は、循環回路1Rの脱血チューブ11の途中における装着位置W1に装着して、体外循環動作や補助循環動作の際には、脱血チューブ11内を通る血液循環中の脱血回路内圧を、血液に触れることなく測定可能である。これにより、コントローラ10は、患者Pから脱血している際に、患者Pの脱血状態の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を把握できる。
【0045】
また、着脱式圧力センサ30は、循環回路1Rの送血チューブ12の途中における装着位置W2に装着して、体外循環動作や補助循環動作の際には、送血チューブ12内を通る血液循環中の送血回路内圧を、血液に触れることなく測定可能である。これにより、コントローラ10は、患者Pへ送血している際に、人工肺2の不調や、患者Pの送血状態の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を把握できる。
さらに、着脱式圧力センサ30は、接続チューブ19の途中における装着位置W3に装着して、体外循環動作や補助循環動作の際には、遠心ポンプ3により送血されている時の接続チューブ19内を通る血液循環中の送血回路内圧を、血液に触れることなく測定可能である。これにより、コントローラ10は、コントローラ10は、循環回路1Rにおける遠心ポンプ3の動作の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を検知することができる。
【0046】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の着脱式圧力センサ30Aを、
図7を参照して説明する。
図7は、本発明の第2実施形態の着脱式圧力センサ30Aを示す斜視図である。
図7に示すように、着脱式圧力センサ30Aは、本体部131と、この本体部131に取り付けられた圧力検知素子40を有する。本体部131は、基部132と、蓋部133を有している。本体部131の材質としては、第1実施形態と同様の金属であっても、プラスチックであっても良い。
【0047】
図7(A)は、蓋部133が基部132に対して閉じた状態を示し、
図7(B)は、蓋部133が基部132から開いた状態を示している。
図7(B)に示すように、基部132は、例えば直方体の中実な部材であり、チューブ装着用の凹部134を有する。基部132は、上面132A、下面132B、左右の側面132C、132Dと、前面132E、背面132Fを有する。
チューブ装着用の凹部134は、前面132E側から背面132F側に向けて形成されている。チューブ装着用の凹部134は、左の側面132C側から右の側面132Dへ抜けるようにして形成されている。
【0048】
一方、
図7(A)と
図7(B)に示すように、蓋部133は、基部132に対して開閉可能に取り付けられている。詳しく説明すると、蓋部133の一端部133Rは、ヒンジ部140を介して、基部132の一端部132T側に回転可能に連結されている。
これにより、蓋部133は、基部132に対してR1方向に開けたり、R2方向に閉じることができる。この蓋部133と基部132が透明なプラスチックであれば、操作者は、チューブ装着用の凹部134内に装着された脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の保持状態を、目視で確認できるメリットがある。
【0049】
蓋部133の他端部133Gには、フック144が取り付けられている。
図7(B)に示すように、基部132の他端部132Sには、棒状の留め部材150が取り付けられている。フック144が留め部材150に係合することにより、
図7(A)に示すように、蓋部133は基部132の前面132Eに密着するようにして、チューブ装着用の凹部134の開口部分を閉じることができる。
このように、
図7に示す第2実施形態では、操作者は、ネジを用いずに、蓋部133のフック144を基部132の留め部材150に掛けるだけで、簡単にしかも確実にチューブ装着用の凹部134を閉じることができる。このため、着脱式圧力センサ30Aは、体外循環や補助循環を行う際に、回路を循環中の血液の回路内圧を、さらに簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる。
【0050】
体外循環装置1の操作者が、体外循環あるいは補助循環中に回路内圧の変化を確認するためには、従来では、チューブに圧力センサ用の分岐部を設けて、この分岐部内には液体(血液)を充填する必要がある。この充填作業が面倒な作業であることから、操作は、回路内圧の測定が、簡単にしかも即座に安全に行うことができない。
これに対して、本発明の実施形態では、体外循環あるいは補助循環中に、このような従来のチューブに圧力センサ用の分岐部を設けてこの分岐部内には液体(血液)を充填する面倒な作業は不要である。従って、着脱式圧力センサ30(30A)は、体外循環あるいは補助循環中に、同じ外形寸法のチューブであれば、どの位置においても簡単にしかも即座にさらには安全に着脱可能に装着して、回路内圧の変化を確認することができる。
【0051】
本発明の第2実施形態においても、
図3を参照して説明したように、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の円形断面が、チューブ装着用の凹部34内において、ほぼ正方形断面に弾性変形された状態で装着されると、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)はほぼ平坦な面Rを得ることができる。このため、このほぼ平坦な面Rは、圧力検知素子40の先端部41に対してほぼ垂直に当てるか接触させることができるので、圧力検知素子40は、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ19)の回路内圧をより正確に測定することができる。
【0052】
以上説明したように、本発明の実施形態の着脱式圧力センサ30(30A)は、液体としての例えば血液を移送する弾性変形可能なチューブ11(12,19)の途中に、着脱可能に装着される着脱式圧力センサである。例えば、着脱式圧力センサ30は、本体部31と、本体部31に配置された圧力検知素子40と、を備える。
本体部31は、チューブ11(12,19)の途中を着脱可能にはめ込んで前記チューブを弾性変形させて、圧力検知素子40によりチューブ11(12,19)内における液体の回路圧力を検知させるチューブ装着用の凹部34を有する基部32と、基部のチューブ装着用の凹部34を閉じることで、チューブ11(12,19)をチューブ装着用の凹部34内に保持する蓋部33と、を有する。チューブ装着用の凹部34は、矩形断面を有し、矩形断面の幅Lは、チューブの外形寸法Dよりも小さく設定されている。
【0053】
これにより、チューブ11(12,19)の途中をチューブ装着用の凹部34にはめ込むだけで、圧力検知素子40がチューブ11(12,19)内における液体の回路圧力を検知することができる。
このチューブ装着用の凹部34は矩形断面を有し、矩形断面の幅Lは、チューブの外形寸法Dよりも小さく設定されている。これにより、チューブ装着用の凹部34は、チューブの断面形状を、チューブ装着用の凹部34の矩形に合わせて弾性変形させてほぼ矩形断面形状に形成できる。このため、圧力検知素子40は、チューブの一部に形成された平坦な面SRに当てることで、回路を循環中の液体の回路内圧を、簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる。すなわち、本発明の実施形態では、従来のようにチューブに対して分岐部である液体流路と液体室に液体を充填する必要がないことから、簡単にしかも即座に循環中の液体の回路内圧を測定でき、チューブには分岐部が無いので血栓等が生じないことから安全に循環中の液体の回路内圧を測定できる。
【0054】
チューブ装着用の凹部34の矩形断面は、ほぼ正方形断面であり、圧力検知素子40は、チューブ装着用の凹部34に弾性変形させて保持されたチューブ11(12,19)に当たる位置に配置されている。
これにより、ほぼ正方形断面のチューブ装着用の凹部34は、チューブ11(12,19)を、チューブ装着用の凹部34のほぼ正方形断面に合わせて弾性変形させてほぼ正方形に形成できる。このため、チューブの一部には平坦な面SRを形成でき、圧力検知素子40は、形成された平坦な面SRに当てることで、回路を循環中の液体の回路内圧を正確に測定することができる。
【0055】
チューブの位置されている環境の温度を測定する温度センサ50と、温度センサ50から環境の温度情報を得るとともに、圧力検知素子40からチューブ内における液体の回路圧力を得て、圧力検知素子により検知されたチューブ内における液体の回路圧力を、温度の値に応じて補正する制御部100を備える。
これにより、チューブ11(12,19)内における液体の回路圧力は、環境の温度が変化したとしても、チューブ11(12,19)が位置されている環境の温度の値に応じて補正することができるので、より正確な回路圧力が得られる。
【0056】
蓋部33は、基部32に対して開閉可能に取り付けられており、蓋部33が、基部32のチューブ装着用の凹部34を閉じることで、蓋部33は、チューブ11(12,19)をチューブ装着用の凹部34内に保持する。
これにより、操作者は、蓋部33を用いて、より簡単にしかも即座にチューブ装着用の凹部を閉じることができ、着脱用圧力センサ30のチューブ11(12,19)への取り付けと取り外しが容易にできる。
【0057】
本発明の実施形態の着脱式圧力センサを備える体外循環装置1は、液体を体外循環させる際に、液体を移送する弾性変形可能なチューブ11(12,19)の途中に、着脱可能に装着される着脱式圧力センサ30を備える。着脱式圧力センサ30は、本体部31と、本体部31に配置された圧力検知素子40と、を備える。本体部31は、チューブ11(12,19)の途中を着脱可能にはめ込んで前記チューブを弾性変形させて、圧力検知素子40によりチューブ11(12,19)内における液体の回路圧力を検知させるチューブ装着用の凹部34を有する基部32と、基部32のチューブ装着用の凹部34を閉じることで、チューブをチューブ装着用の凹部内に保持する蓋部33を有する。チューブ装着用の凹部34は、矩形断面を有し、矩形断面の幅Lは、チューブの外形寸法Dよりも小さく設定されている。
これにより、チューブ11(12,19)の途中をチューブ装着用の凹部34にはめ込むだけで、圧力検知素子40がチューブ11(12,19)内における液体の回路圧力を検知することができる。
【0058】
このチューブ装着用の凹部34は矩形断面を有し、矩形断面の幅Lは、チューブの外形寸法Dよりも小さく設定されている。これにより、チューブ装着用の凹部34は、チューブの断面形状を、チューブ装着用の凹部34の矩形に合わせて弾性変形させてほぼ矩形断面形状に形成できる。このため、圧力検知素子40は、チューブの一部に形成された平坦な面SRに当てることで、回路を循環中の液体の回路内圧を、簡単にしかも即座にさらには安全に測定することができる。すなわち、本発明の実施形態では、従来のようにチューブに対して分岐部である液体流路と液体室に液体を充填する必要がないことから、簡単にしかも即座に循環中の液体の回路内圧を測定でき、チューブには分岐部が無いので血栓等が生じないことから安全に循環中の液体の回路内圧を測定できる。
【0059】
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上述した本発明の各実施形態は、任意に組み合わせることができる。上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
【0060】
例えば、着脱式圧力センサ30(30A)は、液体の例である血液を体外循環させたり、補助循環させる体外循環装置1のチューブ11,12,19に対して着脱可能に装着されている。しかしこれに限らず、着脱式圧力センサ30(30A)は、血液を循環させる体外循環装置以外の他の分野の装置において、液体を移送するチューブに対しても、着脱可能に装着するようにしても良い。
【0061】
また、
図3等で説明した凹部34,134は、凹部断面形状が正方形もしくは矩形に限られるものではない。チューブを収容する上で、凹部は所定の収容深さを備えていて、かつ
図3で説明した平坦面SRを形成することができれば、凹部の断面系は半円や楕円としてもよい。