(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
入熱前温度区分テーブルに基づいて局所領域の温度境界条件を決定し、前記データベースに前記温度境界条件が格納されていない場合、前記解析部に対して当該局所領域を対象とするミクロ領域の解析を実施させ、前記データベースに追加させる追加解析判定部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の積層造形物設計支援装置。
幾何形状区分テーブルに基づいて局所領域の幾何形状分類を決定し、前記データベースに前記幾何形状分類が格納されていない場合、前記解析部に対して当該局所領域を対象にミクロ領域の解析を実施させ、前記データベースに追加させる追加解析判定部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の積層造形物設計支援装置。
【背景技術】
【0002】
積層造形とは、一般的に、CAD(Computer Aided Design)データなどから作成した三次元形状データ(以下、造形物と称す)にサポートを付与したモデル(以下、造形モデルと称す)を入力データとし、造形モデルと同形状の立体物(以下、造形形状と称す)を出力することであり、三次元印刷の一形態である。
【0003】
積層造形は、数十〜数百μm程度の厚さの層を重ねていくことにより、形状を造形する技術である。金属材料を用いた積層造形は、材料を熱によって溶融・結合することで造形する方式が一般的であり、粉末床融結合方式、指向性エネルギー堆積方式などの各種方式が採用されている。
【0004】
粉末床融結合方式は、パウダーベッド法ともよばれ、造形形状の断面を包含する領域に粉末を1層ごとに敷き詰め、造形形状がある箇所をレーザや電子ビームなどで溶融・結合する方式である。指向性エネルギー堆積方式は、パウダーデポジション法ともよばれ、造形形状がある箇所に粉末を供給してレーザなどで溶融・結合する方式である。
【0005】
いずれの方式でも、入熱、放熱などの条件は、レーザの照射条件や造形物の形状などによって異なるため、温度履歴が異なる。温度履歴とは、造形形状が受ける温度変化の履歴を意味する。金属材料では、この温度履歴の違いによって、材料組織が変わるため、同じ粉末で造形しても造形物の材料物性が同じになるとは限らない。この材料物性の違いにより、欠陥組織領域が生じることもある。積層造形では、この欠陥組織領域の予測が重要である。
【0006】
特許文献1には、造形物の部位ごとに残留応力が異なるため、造形形状の3DCADデータをメッシュ分割し有限要素法で温度履歴を算出するする技術が開示されている。これにより、入熱条件によるひずみへの影響を局所的な領域を対象にミクロスケールの解析で求めておき、この解析で求めたひずみ(固有ひずみ)を入力として、造形物全体の領域を対象にマクロ領域の解析を実施することで、変形や残留応力を予測する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の積層造形用入力データ作成装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図2から
図5を参照して、代表的な金属の積層造形方法である粉末床融結合方式の三次元プリンタの動作について述べる。この三次元プリンタは、積層造形用入力データ作成装置が作成した造形モデルが入力されると、造形モデルと同形状の立体物(以下、造形形状と称す)を出力するものである。
【0015】
図2は、粉末床融結合方式の三次元プリンタ5が、材料粉末61を敷く動作を示す図である。
三次元プリンタ5は、筒状のチャンバ51と、このチャンバ51内に設置されたステージ52と、ステージ52を上下に可動させる支持部53を備える。
粉末床融結合方式の三次元プリンタ5は、支持部53を所定の距離だけ下降させると、不図示の供給部から供給された材料粉末61を、不図示の篦等によりステージ52上に敷く。これにより、所定の厚みをもった材料粉末61の層がステージ52上に形成される。
【0016】
図3は、三次元プリンタ5が、粉末に対してレーザ照射したことを示す図である。
三次元プリンタ5は、不図示の照射部からレーザ54を所望の位置に照射する。これにより、照射部位の材料粉末61は溶融・結合する。このようにして立体物62の一部が形成される。
【0017】
図4は、三次元プリンタ5が、粉末の敷き詰めとレーザ照射とを繰り返したことを示す図である。
ここでは、三次元プリンタ5が、1層分の材料粉末61を敷き詰めてレーザ54を照射し、更に1層分の材料粉末61の敷き詰めたのち、レーザ54を照射しているところである。このようにして、立体物62の一部が形成される。
【0018】
図5は、積層造形方法において造形された物体を示す図である。
ここでは、三次元プリンタ5が、1層分の材料粉末61の敷き詰めとレーザ照射とを6回繰り返して、立体物62を形成したことを示している。
【0019】
立体物62を形成したとき、材料粉末61はそのまま残る。取り出した立体物62にくっついている材料粉末61は、気体で吹き飛ばすなどの処置により取り除かれる。溶融・結合する部分は、上述したとおり、既に溶融・結合した部分の上部(水平方向長さが許容内の斜め上部を含む)とするのが基本である。しかしながら、任意に指定された造形物の形状は、未溶融部上部の溶融・結合を必要とするケースが多くあり、サポートを付与することにより、前述の基本を守っている。このため、溶融領域は、造形材料、ベースプレート材料、雰囲気などに接している。この造形材料は、粉末状態、溶融状態、溶融凝固後状態など、複数の状態にある。
【0020】
以下、本発明の装置構成について説明する。
図1は、本実施形態における積層造形用入力データ作成装置1の構成図である。
積層造形用入力データ作成装置1(積層造形物設計支援装置)は、一般的な積層造形に必要な情報を入力するため、製品形状入力部21と、材料入力部22と、装置・造形条件入力部23を備える。製品形状入力部21は、積層造形する形状を入力する部位である。材料入力部22は、原料の粉末名とベースプレートの材質名を入力する部位である。装置・造形条件入力部23は、レーザ54の移動速度などの装置条件および、その他の造形条件を入力する部位である。
【0021】
入熱前温度区分テーブル入力部24は、ミクロ領域の境界条件として、欠陥組織を判定するために必要な温度刻みなどを設定した入熱前温度区分テーブル241を、ミクロ領域追加解析判定部32に出力する。
幾何形状区分テーブル入力部25は、ミクロ領域周囲の幾何形状(粉末、溶融、凝固の形状)の分類を設定した幾何形状区分テーブル251を、ミクロ領域追加解析判定部32に出力する。
【0022】
これらと造形装置データベース41と材料物性データベース42から得られた情報を、造形物全体で概算的な温度履歴を計算するマクロ領域造形プロセス解析部31に入力する。そして、マクロ領域造形プロセス解析部31で得られた結果の温度と形状をキーに、レーザ照射部近傍の温度履歴の計算結果を蓄積するミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44から、該当する温度履歴と幾何形状のデータがあるか否かをミクロ領域追加解析判定部32で判定する。
【0023】
このとき、該当する温度履歴と幾何形状のデータがない場合は、ミクロ領域造形プロセス解析部43で解析し、ミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44に格納する。その後、入熱前温度・幾何形状に基づく温度履歴抽出部33は、該当の温度履歴を抽出する。このとき、金属組織への影響が大きい温度指標である冷却速度と温度勾配を計算し、抽出してもよい。
【0024】
次に温度履歴に基づき組織を予測する組織予測部34は、例えば有限要素解析メッシュの1節点ごとの組織を予測する。このとき、実験的に求めた数式やフェーズフィールド法などの手法のほか、凝固マップのように温度履歴から求めた温度指標と金属組織の関係を凝固マップデータベースとしておき、必要なデータを抽出してもよい。
【0025】
続いて、許容組織条件入力部26は、組織指標の許容閾値を入力する。組織分布マッピング部35は、予測した金属組織を造形物にマッピングする。欠陥組織領域抽出部36は、予測した金属組織を造形物にマッピングした可視化データから、許容できない金属組織を欠陥領域として抽出し、入出力部11に表示する。これにより、例えば、造形物内部において、解析結果上で欠陥と判定した組織の箇所を可視化し、材料試験などの手段でこれらの箇所を評価することにより、効率的に造形物全体の信頼性評価を行うことができる。
【0026】
以下、本発明の主な構成部で実行する処理フローについて説明する。この説明を簡単にするため、マクロ領域造形プロセス解析部31で用いるメッシュを六面体要素の集合とした例を用いる。
【0027】
図6は、マクロ領域で用いられるメッシュを示す図である。
造形物7のマクロ領域で用いられるメッシュは、直交格子状の六面体である。このメッシュの各面の法線は、
図6に示すように、x軸、y軸、z軸のいずれかと平行とする。このうち、+z軸方向は、積層方向である。
【0028】
図7は、ミクロ領域の各面を示す図である。
六面体メッシュ71は、直交格子状である。六面体メッシュ71のx軸方向やy軸方向の各面は、ミクロ領域の側面72〜75であり、−z軸方向の面は、ミクロ領域の底面76である。なお、+z軸方向の上面77は、上部空間に開放されている。
【0029】
六面体メッシュ71は、底面76で前回の積層領域と接し、側面72〜75で隣接するメッシュと接する。六面体メッシュ71は、右に隣接するメッシュ71Rと側面73を介して接し、左に隣接するメッシュ71Lと側面75を介して接している。六面体メッシュ71は更に、奧に隣接するメッシュ71Bと側面74を介して接し、手前側に隣接するメッシュ(不図示)と側面72を介して接している。六面体メッシュ71の温度履歴は、隣接するメッシュの温度および状態に基づいて決定することができる。
【0030】
図8は、ミクロ領域追加解析判定部32の処理を示すフローチャートである。
ミクロ領域追加解析判定部32は、下記の処理を実行する。以下、説明を簡単にするため、直交格子状の六面体メッシュの場合を例に説明する。
ミクロ領域追加解析判定部32は、マクロ領域造形プロセス解析結果から、各要素各面の入熱前温度を取得する(ステップS10)。そして、ミクロ領域追加解析判定部32は、マクロ領域造形プロセス解析部31が解析したメッシュから、隣接領域の状態(粉末、溶融、凝固など)を取得する(ステップS11)。
【0031】
ミクロ領域追加解析判定部32は、入熱前温度区分テーブル241(
図9参照)に基づき、ミクロ領域の温度の境界条件を決定する(ステップS12)。ミクロ領域追加解析判定部32は更に、ミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44のうち最も近いものが、マクロ領域造形プロセス解析部31が解析した境界条件と異なるか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13において、ミクロ領域追加解析判定部32は、ミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44のうち最も近いものが、マクロ領域造形プロセス解析部31の境界条件と異なる場合(Yes)、その条件でミクロ領域造形プロセス解析を実行し(ステップS14)、その結果をミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44に格納する(ステップS18)。ミクロ領域追加解析判定部32は、ミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44のうち最も近いものが、マクロ領域造形プロセス解析部31が解析した境界条件と異ならない場合(No)、ステップS15の処理に進む。
【0032】
図9は、入熱前温度区分テーブル241の一例を示す図である。
この入熱前温度区分テーブル241は、入熱前の底面温度および第1〜第4側面温度と、入熱後の第1〜第4側面温度を対応づけたテーブルである。このように、局所領域の境界条件を単純化しているので、ミクロ領域造形プロセスの解析回数を減すことができる。また部位ごとに異なる温度履歴を、テーブル参照により短時間で求めることができる。ここでは、20℃と600℃の組み合わせで構成されているが、更に細かい温度刻みとしてもよい。入熱前温度区分テーブル241は、例えば、実験で検証済みの解析条件のリストとし、複数の指標の温度を組み合わせたテーブルとしてもよい。
【0033】
図8に戻り、ステップS15の処理を説明する。ミクロ領域追加解析判定部32は、幾何形状区分テーブル251(
図10参照)に基づき、ミクロ領域周囲の幾何形状(粉末、溶融、凝固の形状)の分類を決定する(ステップS15)。更にミクロ領域追加解析判定部32は、ミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44のうち最も近いものが、マクロ領域造形プロセス解析部31が解析した幾何形状の分類と異なるか否かを判定する(ステップS16)。
【0034】
ステップS16において、ミクロ領域追加解析判定部32は、ミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44のうち最も近いものの幾何形状の分類が、マクロ領域造形プロセス解析部31が解析した幾何形状の分類と異なる場合(Yes)、その条件でミクロ領域造形プロセス解析を実行する(ステップS17)。ミクロ領域追加解析判定部32は、その結果をミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44に格納する(ステップS18)。
ステップS16において、ミクロ領域追加解析判定部32は、ミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44のうち最も近いものの幾何形状の分類が、マクロ領域造形プロセス解析部31が解析した幾何形状の分類と異ならない場合(No)、
図8の処理を終了する。
【0035】
図10は、幾何形状区分テーブル251の一例を示す図である。
幾何形状区分テーブル251は、入熱前の底面および第1〜第4側面の幾何形状、上面接触気体と、入熱後の第1〜第4側面の幾何形状とを対応づけたテーブルである。このように、ミクロ領域の幾何形状の分類を単純化しているので、ミクロ領域造形プロセスの解析回数を減らすことができる。また部位ごとに異なる温度履歴を、テーブル参照により短時間で求めることができる。
幾何形状区分テーブル251は、例えば、実験で検証済みの解析条件のリストとし、複数の指標の温度を組み合わせたテーブルとしてもよく、固体だけでなく液体や気体の条件を設定してもよい。
【0036】
図11は、温度履歴抽出部33の処理を示すフローチャートである。
温度履歴抽出部33は、ミクロ領域造形プロセス解析結果データベース44内に格納済みのミクロ領域造形プロセス解析結果から、入熱前温度と隣接領域の状態が最も近いものを選択する(ステップS20)。更に温度履歴抽出部33は、選択したミクロ領域造形プロセス解析結果から、溶融領域(メルトプール)近傍の温度履歴を抽出して(ステップS21)、
図9の処理を終了する。
温度履歴抽出部33は、解析結果を格納したデータベースを参照して温度履歴を抽出しているので、部位ごとに異なる温度履歴を短時間で得ることができる。
【0037】
図12は、組織分布マッピング部35の処理と欠陥組織領域抽出部36の処理を示すフローチャートである。
最初、組織分布マッピング部35は、金属組織を造形物にマッピングする(ステップS30)。
欠陥組織領域抽出部36は、許容組織条件と照合し、許容できない領域を金属組織の欠陥領域として抽出し(ステップS31)、入出力部11で表示する(ステップS32)。
なお、欠陥組織領域抽出部36は、凝固マップを用いて、温度履歴から冷却速度や温度勾配など、金属組織や造形物の信頼性に影響する指標を計算し、これを入出力部11で表示してもよい。
【0038】
図13は、入出力部11が表示する入力画面9を示す図である。
入出力部11では、造形形状名91、材料名92、造形条件名93、入熱前温度区分テーブル名94、幾何形状区分テーブル名95を、オペレータが指定できるようにした。
【0039】
造形形状名91は、この積層造形用入力データ作成装置1が取り扱う造形形状のファイル名である。製品形状入力部21は、造形形状名91によって造形形状のファイル名を取得し、このファイルの情報をマクロ領域造形プロセス解析部31に出力する。
【0040】
材料名92は、立体物を造形するための材料の名称である。材料入力部22は、この材料名92によって材料の情報を取得し、この材料の情報をマクロ領域造形プロセス解析部31に出力する。
【0041】
造形条件名93は、立体物を造形する際の条件名である。装置・造形条件入力部23は、この造形条件名93によって立体物を造形する際の条件ファイルを取得し、このファイルの情報をマクロ領域造形プロセス解析部31に出力する。
【0042】
入熱前温度区分テーブル名94は、ミクロ領域の境界条件として、欠陥組織を判定するために必要な温度刻みなどを設定した入熱前温度区分テーブル241の名称である。入熱前温度区分テーブル入力部24は、この入熱前温度区分テーブル名94によって、入熱前温度区分テーブル241を取得し、このファイルの情報をマクロ領域造形プロセス解析部31に出力する。
【0043】
幾何形状区分テーブル名95は、クロ領域周囲の幾何形状(粉末、溶融、凝固の形状)の分類を設定した幾何形状区分テーブル251の名称である。幾何形状区分テーブル入力部25は、この幾何形状区分テーブル名95によって、幾何形状区分テーブル251を取得し、このファイルの情報をマクロ領域造形プロセス解析部31に出力する。
許容組織条件指標96は、組織指標の許容閾値である。許容組織条件入力部26は、この許容組織条件指標96に入力された許容閾値を、組織分布マッピング部35に出力する。
実行ボタン97は、積層造形用入力データ作成装置1の動作を実行させるボタンである。
【0044】
図14は、造形物812の表示画面81を示す図である。
この表示画面81には、タイトルバーにファイル名“PLATE0403.STL”が表示され、ウインドウ本体に造形物812と、積層方向を示す矢印811とが表示されている。入出力部11は、表示画面81において、許容できない領域を欠陥領域813として黒塗りで表示し、それ以外を白塗りで表示している。この例では、下層の溶融、凝固した場所には、欠陥領域813が形成される。それ以外の場所には、非欠陥領域814が形成される。
【0045】
図15は、欠陥領域813の抽出画面82を示す図である。
この抽出画面82には、タイトルバーにファイル名“PLATE0403.STL”が表示され、ウインドウ本体に抽出された欠陥領域813が表示されている。このように、本実施形態の積層造形用入力データ作成装置1によれば、造形物内部の欠陥も可視化することができる。
抽出画面82によれば、組織状態値が許容閾値を超える箇所を明示できる。そのため造形物の設計変更の際の手がかりを与えることができる。これにより、材料物性が同じ造形物を造形する際の事前検討を可能にする。
【0046】
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
【0047】
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
【0048】
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)〜(c)のようなものがある。
【0049】
(a) 造形物のマクロ領域で用いられるメッシュは、直交格子状の六面体に限られず、例えば三角柱や六角柱など、任意の幾何学形状であってもよい。
(b) 本発明は、粉末床融結合方式の三次元プリンタに限定されず、指向性エネルギー堆積方式の三次元プリンタに適用してもよく、限定されない。
(c) 入熱前温度区分テーブルと幾何形状区分テーブルは、いずれか一方だけを適用してもよい。