(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記コポリマーの上記ポリアミドブロックが、ポリアミド11のブロック、又はポリアミド12のブロック、又はポリアミド6のブロック、又はポリアミド6.10のブロックである、請求項1又は2に記載の発泡体。
上記コポリマーの上記ポリエーテルブロックが、ポリエチレングリコールのブロック又はポリテトラヒドロフランのブロックである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡体。
請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡体の製造法であって、溶融状態の上記コポリマーを、場合によっては1種又はそれ以上の添加物と共に、膨張剤と混合するステップ、及び該コポリマーと該膨張剤との混合物を発泡させるステップを含む製造法。
運動靴の靴底、ボール、グローブ、個人の保護用具、レールのパッド、自動車部品、建造物部品、及び電気・電子装置の部品から選ばれる、請求項10又は11に記載の物品。
【背景技術】
【0002】
種々のポリマー発泡体が特にスポーツ用具、例えば靴底又は靴底構成要素、グローブ、ラケット又はゴルフボール、個人の保護要素、特にスポーツの実施のための保護要素(ベスト、インナーヘルメット又は外殻部分)、に使用されている。
【0003】
かかる適用は、反発能力を確保する特殊な物性、低圧縮永久歪み、及び変形なくそして次ぎに初めの形状に回復する反復衝撃に耐える能力を必要とする。
【0004】
特許文献1及び2は種々のポリマーから製造された発泡体、及び靴底へのそれらの使用を開示する。
【0005】
特許文献3は、ポリアミドポリエーテルブロックコポリマーから得られた架橋発泡体を開示する。
【0006】
架橋発泡体は、製造法の観点から著しい制限を提示する欠点がある。即ち、製造時間が一般に長く、製造は一般に必然的にバッチ式だけであり、そして望ましくない化学製品を取り扱わなければならない。
【0007】
更に、架橋された発泡体は使用後にリサイクルするのが難しい。
【0008】
特許文献4は、ポリアミドポリエーテルブロックコポリマーを含む種々のポリマーからの2層押し出し成形法を開示する。
【0009】
特許文献5は、いずれかの熱可塑性エラストマーポリマーから膨張した熱可塑性粒子を製造する方法を開示する。
【0010】
更に、ゾテフォーム(Zotefoam)社は、ポリアミドポリエーテルブロックコポリマーから製造した架橋発泡体を商品名:ZOTEK(登録商標)PEBAで市販している。架橋の不利益は前に述べた。更に、該製品の耐久性は不完全である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、低密度ポリマー発泡体(フォーム)であって、低い拘束応力下で弾性エネルギーを戻す高い能力;低い圧縮永久歪み;及び圧縮疲労に対する高い抵抗性のうちの1つ又はそれ以上の有利な性質を有する発泡体の提供が要請されている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明はまず、非架橋ポリアミドポリエーテルブロックコポリマーの発泡体であって、
−該コポリマーの該ポリアミドブロックが数平均分子量200〜1500g/molを有し;
−該コポリマーの該ポリエーテルブロックが数平均分子量800〜2500g/molを有し;そして
−該ポリエーテルブロックに対する該ポリアミドブロックの質量比が0.1〜0.9である発泡体に関する。
【0015】
一態様によると、
−該コポリマーの該ポリアミドブロックは数平均分子量400〜1000g/mol、好ましくは600〜850g/molを有し;
−該コポリマーの該ポリエーテルブロックは数平均分子量1000〜2000g/molを有し;そして
−該ポリエーテルブロックに対する該ポリアミドブロックの質量比は0.3〜0.6である。
【0016】
一態様によると、該コポリマーの該ポリアミドブロックは、ポリアミド11のブロック、又はポリアミド12のブロック、又はポリアミド6のブロック、又はポリアミド6.10のブロックである。
【0017】
一態様によると、該コポリマーの該ポリエーテルブロックは、ポリエチレングリコールのブロック又はポリテトラヒドロフランのブロックである。
【0018】
一態様によると、該発泡体は800kg/m
3未満又はそれに等しい密度、好ましくは600kg/m
3未満又はそれに等しい密度、更に好ましくは400kg/m
3未満又はそれに等しい密度、又は300kg/m
3未満又はそれに等しい密度を有する。
【0019】
一態様によると、該発泡体はまた、1種又はそれ以上の添加物、好ましくはエチレンと酢酸ビニルとのコポリマー、エチレンとアクリレートとのコポリマー、及びエチレンとアルキル(メタ)アクリレートとのコポリマーから選ばれる添加物をも含む。
【0020】
本発明はまた、この発泡体の製造法であって、溶融状態のコポリマーを、場合によっては1種又はそれ以上の添加物と共に、膨張剤と混合するステップ、及び該コポリマーと該膨張剤との混合物を発砲させるステップを含む製造法に関する。
【0021】
一態様において、該膨張剤は物理的膨張剤、好ましくは二窒素、二酸化炭素、炭化水素、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロカーボン、ヒドロフルオロカーボン及びヒドロクロロフルオロカーボンから選ばれる物理的膨張剤である。
【0022】
一態様によると、上記方法はコポリマーと膨張剤との混合物を金型に射出するステップを含み、該混合物の発砲は該金型を開口することにより実施される。
【0023】
本発明はまた、上記発泡体から成る物品に関する。
【0024】
本発明はまた、上記発泡体から成る少なくとも一つの要素を含む物品に関する。
【0025】
一態様によると、本発明の物品は運動靴の靴底、ボール、グローブ、個人の保護用具、レールのパッド、自動車部品、建造物部品、及び電気・電子装置の部品から選ばれる。
【0026】
本発明は、従来技術の欠点を克服するのを可能にする。本発明は、更に特定的には、下記の1つ又はそれ以上の有利な性質を有する低密度ポリマー発泡体を提供する:低拘束応力下で弾性エネルギーを戻す高い能力;低圧縮永久歪み;及び圧縮疲労に対する高い抵抗性。
【0027】
有利なことには、これらの性質は、広い温度範囲、好ましくは−20℃から50℃、又は−30℃から80℃の広い温度範囲にわたってさえも得られる。
【0028】
これは、ポリアミドブロック及びポリエーテルブロックの特定の分子量範囲、並びにポリアミドブロックとポリエーテルブロックとの間の特定範囲の質量比により特徴付けられる非架橋ポリアミドポリエーテルブロックコポリマーの使用により成就される。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明を更に詳細にそして以下の記述に制限されることなく記載する。
【0031】
本発明はポリアミドポリエーテルブロックコポリマー、又は“PEBA”を使用する。
【0032】
PEBAは反応性末端を有するポリアミドブロックと反応性末端を有するポリエーテルブロックとの重縮合から生じる。例えば、特に、
1)ジアミン鎖末端を有するポリアミドブロックと、ジカルボキシル鎖末端を有するポリオキシアルキレンブロックとの重縮合;
2)ジカルボキシル鎖末端を有するポリアミドブロックとジアミン鎖末端を有するポリオキシアルキレンブロック、例えばポリエーテルジオールと呼ばれる脂肪族ポリオキシアルキレンα,ω−ジヒドロキシル化ブロックのシアノエチル化と水素添加により得られるジアミン鎖末端を有するポリオキシアルキレンブロック、との重縮合;
3)ジカルボキシル鎖末端を有するポリアミドブロックとポリエーテルジオールとの重縮合。得られる該生成物は、この特定のケースでは、ポリエーテルエステルアミドである。
【0033】
ジカルボキシル鎖末端を有するポリアミドブロックは、例えば、ジカルボン酸連鎖制限剤の存在下でポリアミド前駆体の縮合から得られる。ジアミン鎖末端を有するポリアミドブロックは、例えば、ジアミン連鎖制限剤の存在下でポリアミド前駆体の縮合から得られる。
【0034】
3つのタイプのポリアミドブロックが有利に使用し得る。
【0035】
第1のタイプによると、ポリアミドブロックは、ジカルボン酸、特に炭素原子4〜20個、好ましくは炭素原子6〜18個を有するジカルボン酸と、脂肪族又は芳香族ジアミン、特に炭素原子2〜20個、好ましくは炭素原子6〜14個の脂肪族又は芳香族ジアミンとの縮合から得られる。
【0036】
ジカルボン酸の例として、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、ブタン二酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、テレフタル酸及びイソフタル酸を述べることができるが、二量体化脂肪酸も述べることができる。
【0037】
ジアミンの例として、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,10−デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、および異性体ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン(BACM)、ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM),2,2−ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)−プロパン(BMACP)、パラ−アミノ−ジ−シクロ−ヘキシル−メタン(PACM),イソホロンジアミン(IPDA),2,6−ビス−(アミノメチル)−ノルボルナン(BAMN)およびピペラジン(PIP)を述べることができる。
【0038】
有利には、ポリアミドブロックPA4.12,PA4.14,PA4.18,PA6.10,PA6.12,PA6.14,PA6.18,PA9.12,PA10.10,PA10.12,PA10.14およびPA10.18が使用される。PA X.Yの表示において,慣用されているように、Xはジアミン残基から誘導された炭素原子の数を示し、Yは二酸残基から誘導された炭素原子の数を示す。
【0039】
第2のタイプによると、ポリアミドブロックは、炭素原子4〜12個を有するジカルボン酸又はジアミンの存在下で、1つ又はそれ以上のα,ω−アミノカルボン酸の縮合および/又は1つ又はそれ以上の炭素原子6〜12個を有するラクタムの縮合から生じる。ラクタムの例として、カプロラクタム、オエナントラクタム(oenantholactam)、およびラウリルラクタムを述べることができる。α,ω−アミノカルボン酸の例として、アミノカプロン酸、アミノ−7−ヘプタン酸、アミノ−11−ウンデカン酸およびアミノ−12−ドデカン酸を述べることができる。
【0040】
有利には、第2のタイプのポリアミドブロックは、PA11(ポリウンデカンアミド)のブロック、PA12(ポリドデカンアミド)のブロック又はPA6(ポリカプロラクタム)のブロックである。PA Xの表示において、Xはアミノ酸残基から誘導された炭素原子の数を示す。
【0041】
第3のタイプによると、ポリアミドブロックは、少なくとも1つのα,ω−アミノカルボン酸(又はラクタム)、少なくとも1つのジアミン及び少なくとも1つのジカルボン酸の縮合から生じる。
【0042】
この場合、上記ポリアミドPAブロックは、下記の重縮合:
−X個の炭素原子を有する1つ又は複数の線状若しくは芳香族脂肪族ジアミンの重縮合;
−Y個の炭素原子を有する1つ又は複数のジカルボン酸の重縮合;および
−Z個の炭素原子を有するラクタム及びα,ω−アミノカルボン酸、並びにX1個の炭素原子を有する少なくとも1つのジアミンとY1個の炭素原子を有する少なくとも1つのジカルボン酸との等モル混合物から選ばれる1つ又は複数のコモノマー{Z}の重縮合、ここで(X1,Y1)は(X,Y)と異なる;
により調製され、
−上記1つ又は複数のコモノマー{Z}は、全ポリアミド前駆体モノマーに対して有利には50%まで、好ましくは20%まで、更に有利には10%までの重量比率で導入され;
−ジカルボン酸から選ばれる連鎖制限剤の存在下で重縮合される。
【0043】
有利には、化学量論的量のジアミンに対して過剰に導入されるY個の炭素原子を有するジカルボン酸が、連鎖制限剤として使用される。
【0044】
この第3のタイプの変形によると、ポリアミドブロックは、潜在的連鎖制限剤の存在下で、少なくとも2つのα,ω−アミノカルボン酸の縮合、又は6〜12個の炭素原子を有する少なくとも2つのラクタムの縮合、又は同じ数の炭素原子を有しないラクタムとアミノカルボン酸との縮合により生じる。脂肪族α,ω−アミノカルボン酸の例として、アミノカプロイン酸、アミノ−7−ヘプタン酸、アミノ−11−ウンデカン酸およびアミノ−12−ドデカン酸を述べることができる。ラクタムの例として、カプロラクタム、オレナントラクタムおよびラウリルラクタムを述べることができる。脂肪族ジアミンの例として、ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレン−ジアミン、およびトリメチルヘキサメチレンジアミンを述べることができる。脂環式二酸の例として、1,4−シクロ−ヘキシルジカルボン酸を述べることができる。脂肪族二酸の例として、ブタン二酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸及び二量体化脂肪酸を述べることができる。これらの二量体化脂肪酸は、好ましくは少なくとも98%の二量体含量を有し、好ましくはそれらは水素添加されている。それらは、例えば、商標“PRIPOL”のもとに“CRODA”社から、又は商標EMPOLのもとにBASF社から、又は商標RadiacidのもとにOLEON社から市販されている製品、及びポリオキシアルキレンα,ω−二酸である。芳香族二酸の例として、テトラフタル酸(T)及びイソフタル酸(I)を述べることができる。脂環式ジアミンの例として、異性体ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン(BACM)、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM)、及び2−2−ビス−(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン(BMACP)、及びパラ−アミノ−ジ−シクロヘキシルメタン(PACM)を述べることができる。通常使用される他のジアミンは、イソホロンジアミン(IPDA)、2,6−ビス−(アミノメチル)−ノルボルナン(BAMN)及びピペラジンであり得る。
【0045】
第3のタイプのポリアミドブロックの例として、下記を述べることができる:
−PA6.6/6、ここで6.6はアジピン酸と縮合したヘキサメチレンジアミン単位を示し、6はカプロラクタムの縮合から得られた単位を示す;
−PA6.6/6.10/11/12、ここで6.6はアジピン酸と縮合したヘキサメチレンジアミン単位を示し、6.10はセバシン酸と縮合したヘキサメチレンジアミンを示し、11はアミノウンデカン酸の縮合から得られた単位を示し、そして12はラウリルラクタムの縮合から得られた単位を示す。
【0046】
表示PA X/Y,PA X/Y/Z等は、コポリアミドに関し、ここでX,Y,Z等は上記のようなホモポリアミド単位を表す。
【0047】
有利には、本発明で使用するコポリマーのポリアミドブロックは、ポリアミドブロックPA6,PA11,PA12,PA5.4,PA5.9,PA5.10,PA5.12,PA5.13,PA5.14,PA5.16,PA5.18,PA5.36,PA6.4,PA6.9,PA6.10,PA6.12,PA6.13,PA6.14,PA6.16,PA6.18,PA6.36,PA10.4,PA10.9,PA10.10,PA10.12,PA10.13,PA10.14,PA10.16,PA10.18,PA10.36,PA10.T,PA12.4,PA12.9,PA12.10,PA12.12,PA12.13,PA12.14,PA12.16,PA12.18,PA12.36,PA12.T,又はそれらの混合物若しくはコポリマーを含み;そして好ましくはポリアミドブロックPA6,PA11,PA12,PA6.10,PA10.10,PA10.12、又はそれらの混合物若しくはコポリマーを含む。
【0048】
上記ポリエーテルブロックはアルキレンオキシド単位から成る。
【0049】
上記ポリエーテルブロックは特に、PEG(ポリエチレングリコール)ブロック、即ち、エチレンオキシド単位から成るブロック、及び/又はPPG(プロピレングリコール)ブロック、即ち、プロピレンオキシド単位から成るブロック、及び/又はPO3G(ポリトリメチレングリコール)ブロック、即ち、グリコールポリトリ−メチレンエーテル単位から成るブロック、及び/又はPTMGブロック、即ち、ポリテトラヒドロフラン単位とも呼ばれるテトラメチレングリコール単位から成るブロックであり得る。PEBAコポリマーは、それらの鎖にいくつかのタイプのポリエーテルを含み得、ここで該コポリエーテルはブロックでも統計に基づくものでもよい。
【0050】
ビスフェノール、例えばビスフェノールA、のオキシエチル化により得られるブロックを使用することもできる。これらの後者の生成物は特にEP613919に記載されている。
【0051】
上記ポリエーテルブロックはまた、エトキシ化第1アミンから成ってもよい。エトキシ化第1アミンの例として、下記式の生成物を述べることができる:
【0053】
式中、m及びnは1から20の整数であり、そしてxは8から18の整数である。これらの生成物は例えば、商標NORAMOX(登録商標)としてCECA社から、及び商標GENAMIN(登録商標)としてCLARIANT社から市販されている。
【0054】
可撓性ポリエーテルブロックは、NH
2鎖末端を有するポリオキシアルキレンブロックを含み得、ここでかかるブロックは、ポリエーテルジオールと呼ばれる脂肪族α,ω−ジヒドロキシル化ポリオキシアルキレンブロックのシアノアセチル化により得ることができる。更に特に、ジェファミン(Jeffamine)又はエラスタミン(Elastamine)市販品を使用し得る(例えば、Jeffamine(登録商標)D400,D2000,ED2003,XTJ542、ハンツマン(Huntsman)の市販品、文献JP2004346274、JP2004352794及びEP1482011にも記載されている)。
【0055】
ポリエーテルジオールブロックは、そのまま及びカルボキシル末端を有するポリアミドブロックと共重縮合して使用するか、又はアミン化してポリエーテルジアミンに変換し、そしてカルボキシル末端を有するポリアミドブロックと縮合して使用される。PAブロックとPEブロックとの間にエステル結合を有するPEBAコポリマーの2段階調製のための一般的方法は知られており、そして例えば文献FR2846332に記載されている。PAブロックとPEブロックとの間にアミド結合を有する本発明のPEBAコポリマーの調製のための一般的方法は知られており、そして例えば文献EP1482011に記載されている。該ポリエーテルブロックを、ポリアミド前駆体及び二酸連鎖制限剤と混合して、ポリアミドブロックとポリエーテルブロックとが統計的に分布した単位を有するポリマーを調製してもよい(1段階法)。
【0056】
勿論、本願発明の記述でPEBAの表示は、Arkemaから市販のPEBAX(登録商標)、Evonik(登録商標)から市販のVestamid(登録商標)、EMSから市販のGrilamid(登録商標)、Sanyoから市販のPelestat(登録商標)PEBAタイプ、又は他の供給者からの他のPEBAにも関連する。
【0057】
上記のブロックコポリマーが一般に少なくとも1つのポリアミドブロックと少なくとも1つのポリエーテルブロックを含む場合、本発明は本願明細書に記載したブロックから選ばれる2つ、3つ、4つ(或いはそれ以上)の異なるブロックを含むコポリマーアロイの全てをもまた包含する。何故なら、これらのブロックは少なくともポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを含むからである。
【0058】
例えば、本発明によるコポリマーアロイは、3種の異なるタイプのブロック(又は“トリブロック”)を含むブロックセグメント化コポリマーを含み得、それは上記のいくつかのブロックの縮合から生じる。該トリブロックは、コポリエーテルエステルアミド及びコポリエーテルアミドウレタンから選ばれるのが好ましい。
【0059】
本発明の文脈で特に好ましいPEBAコポリマーは、下記のブロックを含むコポリマーである:
−PA11及びPEG;
−PA11及びPTMG;
−PA12及びPEG;
−PA12及びPTMG;
−PA6.10及びPEG;
−PA6.10及びPTMG;
−PA6及びPEG;
−PA6及びPTMG。
【0060】
本発明の発泡体は上記のようなPEBAコポリマーを含み、ここで好ましくは1種のみのかかるコポリマーが使用される。しかしながら、2種又はそれ以上の上記のようなPEBAコポリマーの混合物を使用することは可能である。
【0061】
本発明によると、PEBAコポリマー中のポリアミドブロックの数平均分子量は200〜1500g/mol;ポリエーテルブロックの数平均分子量は800〜2500g/mol;そして該コポリマーのポリアミドブロックのポリエーテルブロックに対する質量比は0.1〜0.9である。
【0062】
数平均分子量は、連鎖制限剤の含有量により固定される。下記の式に従って計算し得る:
【0064】
この式中、n
monomerはモノマーのモル数を表し、n
diacidは過剰の二酸のモル数を表し、MW
repeating unitは繰り返し単位の分子量を表し、そしてMW
diacidは過剰の二酸の分子量を表す。
【0065】
特定の態様によると、上記コポリマーは下記の範囲の数平均分子量Mnにより規定される:
【0067】
更に、本発明によると、上記コポリマーのポリアミドブロックのポリエーテルブロックに対する質量比は0.1〜0.9である。この質量比範囲はポリアミドブロックの数平均分子量をポリエーテルブロックの数平均分子量で割ることにより計算し得る。
【0068】
特定の態様によると、この比は0.1〜0.2;又は0.2〜0.3;又は0.3〜0.4;又は0.4〜0.5;又は0.5〜0.6;又は0.6〜0.7;又は0.7〜0.8;又は0.8〜0.9である。
【0069】
本発明で使用されるコポリマーは、好ましくは40ショアーD未満又は40ショアーD、更に好ましくは35ショアーD未満又は35ショアーDの瞬間硬度を有する。硬度測定は、ISO868標準に従って実施し得る。
【0070】
上記ポリアミドポリエーテルブロックコポリマーは、発泡体を架橋ステップなしで形成するために使用される。該発泡体は、溶融状態の該コポリマーを膨張剤と混合し、そして次ぎに発泡ステップを行うことにより形成される。
【0071】
一態様によると、このようにして形成された発泡体は、上記のコポリマー(又はコポリマーの混合物を使用した場合は複数種のコポリマー)と、発泡体の孔中に膨張剤が留まる場合、特に発泡体が独立気泡発泡体の場合、場合によっては膨張剤とから本質的に成るか、又はこれらから成る。
【0072】
上記ポリアミドポリエーテルブロックコポリマーは、種々の添加物、例えばエチレンと酢酸ビニルとのコポリマー又はEVA(例えばEvatane(登録商標)のもとにArkemaから市販されたもの)、或いはエチレンとアクリレートとのコポリマー、又はエチレンとアルキル(メタ)アクリレートとのコポリマー、例えばLotryl(登録商標)のもとにArkemaから市販されたもの、と組み合わせてもよい。これらの添加物は、発砲片の硬度、その外観及びその心地よさを調整することを可能にし得る。該添加物はポリアミドポリエーテルブロックコポリマーの0〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、の含量で添加し得る。
【0073】
膨張剤は化学的又は物理的薬剤であり得る。膨張剤は好ましくは、物理的薬剤、例えば、二窒素又は二酸化炭素、又は炭化水素、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、又はヒドロクロロフルオロカーボン(飽和又は不飽和)である。例えば、ブタン又はペンタンを使用し得る。
【0074】
物理的膨張剤は、液体又は超臨界(supercritical)形態のコポリマーと混合し、次ぎに発泡ステップ中に気相に変換する。
【0075】
好ましい態様によると、コポリマーと膨張剤との混合物を金型に射出し、そして該金型を開くことにより泡が生成される。この技術は、複雑な形状寸法を有する三次元発泡対象物を直接生成するのを可能にする。
【0076】
これはまた、特に従来技術に記載された発泡粒子を溶融するある種の方法に対して、実行するのに相対的に簡単な技術である。事実、金型にポリマーの発泡粒を充填し、次ぎに該粒子を溶融して、発泡体の構造を破壊せずに部品の機械的強度を確保するのは、複雑な作業である。
【0077】
使用し得る他の発泡技術は特に“バッチ式”発泡及び押し出し発泡である。
【0078】
本発明に従って生成された発泡体は好ましくは密度:50〜800kg/m
3、さらに好ましくは100〜600kg/m
3を有する。密度制御は製造工程のパラメータを適合させることにより達成し得る。
【0079】
好ましくは、この発泡体はISO 8307標準によると、55%又はそれ以上の反発レジリエンスを有する。
【0080】
好ましくは、この発泡体はISO 7214標準によると、10%又はそれ未満、更に好ましくは8%又はそれ未満の圧縮永久歪みを有する。
【0081】
好ましくは、この発泡体はまた、疲労耐性及び減衰の優れた性質をも有する。
【0082】
本発明の発泡体は、スポーツ設備、例えば運動靴の靴底、スキーブーツ、ミッドソール、インソール、又は靴底のいろいろな部分(例えばかかと又はアーチ)中への挿入物の形態の機能要素ソール、又は補強体の形態での靴のトップの要素、又は保護体の形態での上履きの構造体中への挿入物、の製造に使用し得る。
【0083】
該発泡体はまた、ボール、スポーツ用グローブ(例えばフットボールグローブ)、ゴルフボールの成分、ラケット、保護要素(ベスト、インナーヘルメット又は外殻要素)の製造にも使用し得る。
【0084】
本発明の発泡体は、興味深い抗衝撃性、抗振動性及び抗騒音性を、設備用品に適合した触覚性と組み合わせて有する。従ってそれは、鉄道トラックパッドの製造、又は自動車工業、輸送、電気及び電子装置、建設又は製造工業における種々の部品の製造にも使用し得る。
【0085】
本発明による発泡物体の利点は、例えばそれらを、(場合によっては片に切断した後)脱ガス出口を備えた押し出し機で溶融することにより、容易にリサイクルし得ることである。
【実施例1】
【0086】
下記の実施例は、本発明を制限することなく例示する。
実施例1
種々のPEBAコポリマーをテストした。その特性を下記の表に要約する。
【0087】
【表2】
【0088】
Tfはコポリマーの融解温度を示し、そしてTcはその結晶温度を示す。ポリエーテルブロックはこれら全てのコポリマーについてPTMGブロックである。
【0089】
コポリマーA〜Dは本発明によるもので、そしてコポリマーE及びFは比較例に相当する。
【0090】
発泡体はコポリマーA〜Fから、Arburg Allrounder 270Cインジェクションプレスにより、Trexel系II型物理的膨張剤射出システムを用いて製造する。操作パラメータは下記の通りである:
−シース温度:160〜210℃
−射出速度:112cm/秒
−金型の開口前の保持時間:25〜40秒
−冷却時間:120〜180秒
−金型温度:60〜80℃
−金型開口長さ:12mmまで
−金型の開口速度:50mm/秒
−全サイクル時間:145〜220秒。
【0091】
使用した発泡剤は、0.6重量%までの量で導入した二窒素である。
【0092】
インフィナジー(Infinergy)ブランド(BASF)の熱可塑性ポリウレタン発泡体及び架橋されたEVA発泡体もまた対照として使用する。
【0093】
得られた発泡体の種々の性質を評価する:
−密度:ISO 845標準による;
−反発レジリエンス:ISO 8307標準による(16.8g、直径16mmの鋼ボールを発泡体サンプル上に500mmの高さから落下させ、反発レジリエンスは該ボールに返ったエネルギーのパーセント、又は反発でボールが達した初期高さに対するパーセントに相当する);
−圧縮永久歪み:測定は、サンプルをある変形速度で所定の時間圧縮し、次ぎに解放された拘束を解放し、そして回復時間後の残留変形を記載することから成る;測定はISO 7214標準に、変形50%、保持時間22時間、温度23℃にて、測定を30分後に実施し、別の測定を24時間の回復後に実施することによりに適合させる。
【0094】
【表3】
【0095】
実施例2
この実施例で、圧縮疲労テストを、PEBA No.Bを用いて200kg/m
3で製造した発泡体及び対照TPU発泡体について実施する。
【0096】
疲労テストは、周波数1.5Hzで、直径50mm、厚さ約15mmのサンプルについて実施する。拘束は、0から360kPaの間又は0から720kPaの間の正弦曲線信号に従って、液圧式力量計(MTS810)により適用する。350,000サイクル後、時間と共に初期の形状に復帰するサンプルの厚さの漸進的変化を測定する。理想的材料は直ぐにその初期の形状に復帰するであろう。今使用した発泡体は、数日の緩和の後に10%のオーダーの残留変形を有する。
【0097】
この疲労テストは、発泡体サンプルが付された機械的応力、特に、運動靴の足底のような適用における応力、をよく再生する。
【0098】
結果を
図1に示す。白い四角で印した曲線は720kPaでテストした対照発泡体に対応する。白い丸で印した曲線は720kPaでテストした本発明の発泡体に対応する。黒い丸で印した曲線は360kPaでテストした対照発泡体に対応する。灰色のxで印した曲線は360kPaでテストした本発明の発泡体に対応する。
【0099】
本発明の発泡体は対照発泡体よりも速くその初期の形状(最小残留変形レベル)に戻ることが見出される。