(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6962937
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】使い捨ての冷却カートリッジが設けられた分配器具
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20211025BHJP
【FI】
B67D1/08 A
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-559337(P2018-559337)
(86)(22)【出願日】2017年5月12日
(65)【公表番号】特表2019-518668(P2019-518668A)
(43)【公表日】2019年7月4日
(86)【国際出願番号】EP2017061459
(87)【国際公開番号】WO2017194736
(87)【国際公開日】20171116
【審査請求日】2020年5月8日
(31)【優先権主張番号】16169667.9
(32)【優先日】2016年5月13日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506385140
【氏名又は名称】アンハイザー−ブッシュ・インベヴ・ソシエテ・アノニム
【氏名又は名称原語表記】Anheuser−Busch InBev S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100139549
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 泉
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ペイルスマン
(72)【発明者】
【氏名】スティン ヴァンデキャルクホーヴ
【審査官】
北村 一
(56)【参考文献】
【文献】
特表2007−521454(JP,A)
【文献】
特開2002−046799(JP,A)
【文献】
特開2014−087573(JP,A)
【文献】
特表2001−502409(JP,A)
【文献】
特開2000−211694(JP,A)
【文献】
特表2012−503496(JP,A)
【文献】
特表2006−509637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/00− 3/04
A47J 31/00;31/50
F25D 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)内部領域の周縁を画定し、チャンネル入口(1i)からチャンネル出口まで非直線軌道で延在するサーペンタインを形成するチャンネル(1C)を前記内部領域内で支持するフレーム(1F)によって形成されるカートリッジ(1)であって、前記チャンネル入口および前記チャンネル出口の両方が前記内部領域の外側に配置され、前記チャンネルが少なくとも半径方向に柔軟性のある、カートリッジ(1)と、
(B)上流側近位端(3Up)と上流側遠位端(3Ud)とを備える上流側分配管部分(3U)であって、前記上流側遠位端が前記チャンネル入口に封止的に連結するまたは封止的に連結することができ、前記上流側近位端が容器の内部と流体連通することができる、上流側分配管部分(3U)と、
(C)下流側近位端(3Dp)と下流側遠位端(3Dd)とを備える下流側分配管部分(3D)であって、前記下流側近位端が前記チャンネル出口に封止的に連結するまたは封止的に連結することができる、下流側分配管部分(3D)と、
(D)前記上流側遠位端が前記チャンネル入口に封止的に連結され、かつ、前記下流側近位端が前記チャンネル出口に封止的に連結されるとき、前記上流側近位端から前記下流側遠位端まで延在する、前記上流側分配管部分、前記チャンネル、および前記下流側分配管部分によって形成される連続的な分配管と、
(E)(c)第1の表面を備える第1の冷却板(2P)および前記第1の表面に対向する第2の表面を備える第2の冷却板(2P)であって、第1および第2の冷却板の両方が前記内部領域の前記周縁に内接する周縁を有する、第1および第2の冷却板と、
(d)前記第1および第2の表面を冷却するのに好適な冷熱源と
を備える冷却ユニットが設けられる飲料分配器具と
を備え、
前記第1の冷却板の前記第1の表面と前記第2の冷却板の前記第2の表面とを分離する距離を、
・前記カートリッジの厚さより大きく、前記2枚の冷却板の間への前記カートリッジの導入を可能にする挿入スロット(2S)を形成する装填距離(d0)から、
・前記第1および第2の表面が前記チャンネルに接触して、周方向に前記チャンネルを変形させる圧力をその上に加える冷却距離(dc<d0)まで
変化させることができる
ことを特徴とする、
飲料分配機器のための部品のキット。
【請求項2】
前記チャンネルが、シート材料を一緒に溶接または接着することによって形成される密封周縁を画定する2つの高分子または金属薄膜材料の間に構成される内部空間を形成するポーチによって形成され、前記チャンネル入口および前記チャンネル出口により前記内部空間を外部環境と流体連通させることを可能にし、
前記チャンネルの前記非直線軌道が、サーペンタインを形成して、前記密封周縁内に構成されるチャンネルを画定するために、前記2つの高分子または金属薄膜材料の部分を局所的に一緒に接着または溶接することによって形成される、
請求項1に記載の部品のキット。
【請求項3】
前記2つの金属薄膜材料が金属から作られ、前記チャンネルがハイドロフォーミングによって形成される、または、前記2つの高分子薄膜材料が熱可塑性高分子から作られる、
請求項2に記載の部品のキット。
【請求項4】
前記密封周縁が、互いに略平行で長さを有する縁部の第1の対と、互いに略平行で幅を有する縁部の第2の対とを含む4つの縁部によって画定され、
サーペンタイン部分が、前記縁部の第1の対と略平行な部分を備えるラインによって画定され、前記ラインのそれぞれが、前記縁部の第1の対の前記長さよりも短い長さを有し、前記縁部の第2の対のうちの1つの縁部に接触し、互い違いに配置される、
請求項2または3のいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項5】
前記上流側分配管部分が前記チャンネル入口に恒久的に連結され、前記下流側分配管部分が前記チャンネル出口に恒久的に連結される、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項6】
前記上流側および下流側分配管部分がどちらも前記冷却ユニットに連結され、
前記チャンネル入口およびチャンネル出口が前記カートリッジの前記フレームから突出し、
それにより、前記カートリッジが前記挿入スロットに導入されるとき、前記チャンネル入口が前記上流側分配管部分の前記上流側遠位端に可逆的に連結され、同時に、前記チャンネル出口が前記下流側分配管部分の前記下流側近位端に可逆的に連結される、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項7】
前記第1および第2の冷却板(2P)が、前記第1の冷却板の前記第1の表面と前記第2の冷却板の前記第2の表面とを分離する距離を減少させる傾向がある圧力をその上に加えるために、弾性的手段(2F)にそれぞれ連結される、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項8】
中空であり、中空コラムを通して挿入される前記下流側分配管部分の前記下流側遠位端を受けるのに好適なタッピング弁(9V)が設けられる分配コラム(9)を備えるタッピングコラムユニットをさらに備え、
前記冷却ユニットが前記タッピングコラムユニットから上流に配置される、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項9】
前記カートリッジが、
・前記内部領域を画定する第1のハーフフレーム(1Fu)と、
・前記内部領域を画定する第2のハーフフレーム(1Fd)と、
・前記第1のハーフフレーム(1Fu)と前記第2のハーフフレーム(1Fd)との間の所定の位置に可逆的に固定される、前記チャンネル(1C)を画定する使い捨てのポーチと
から構成される、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項10】
容器を格納するための室(11)をさらに備え、
前記冷却ユニットが、前記室の内部から外部に前記下流側分配管部分を通すための手段を備える前記室に固定される、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項11】
請求項1に記載の構成要素(A)〜(E)と容器(5)とを備え、
(a)前記カートリッジ(1)が前記冷却ユニット(2)の前記挿入スロット(2S)に挿入され、
(b)前記上流側分配管部分(3U)の前記上流側近位端(3Up)が前記容器の前記内部と流体連通し、
(c)前記上流側分配管部分(3U)の前記上流側遠位端(3Ud)が前記チャンネル入口(1i)と流体連通し、
(d)前記下流側分配管部分(3D)の前記下流側近位端(3Dp)が前記チャンネル出口(1o)と流体連通し、
(e)前記下流側分配管部分(3D)の前記下流側遠位端(3Dd)がタッピング弁(9V)に挿入される、
飲料分配機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体、通常は、低温で提供されるビールまたは他の炭酸飲料などの飲料を分配するための、パブおよびバーで見られる種類の分配器具に関する。特に、本発明の分配器具には、冷却ユニットに係合でき、それによって、冷却ユニットに取り付けられた冷却板と熱接触する分配管の部分を形成する重要ではない冷却カートリッジが設けられる。
【背景技術】
【0002】
多くの用途で液体の冷却が必要である。特に、飲料は多くの場合、分配前または分配時に冷却しなければならない。これは、ビールなどの麦芽ベース飲料、または任意のソーダの場合である。基本的には、室温よりもかなり低い温度で飲料を提供する2つの方法があり、分配する飲料を収容する容器全体を冷却するか、容器からタッピング弁まで分配管を通って流れる飲料の量のみ冷却するかである。
【0003】
多くの飲料ディスペンサは、容器を格納し、冷却するための冷却された区画を備える。一般的な冷却システムは、家庭用冷蔵庫で使用される種類の冷媒ガスの圧縮膨張に基づく。ペルチェ効果を使用した熱電冷却システムも、分配器具に格納された容器を冷却するために、当該技術分野において提案されている。容器全体を冷却することの1つの欠点は、空の容器を新しい容器と交換しなければならないときに、新しい容器の内容物を所望の低温まで下げるのにかなりの時間を要することである。この問題の解決方法は、当然、空の容器と交換して分配器具に装填された直後に使用できるように、冷却された区画に満容器を常に格納することである。しかしながら、この解決方法は、装填している待ち時間に冷却された容器を格納するためのさらなる冷却区画の投資を必要とし、分配器具に新しい冷却された容器を装填した後に、新しい容器を冷却された区画に格納するための追加の作業を必要とする。
【0004】
分配管を通って流れる飲料の量のみ冷却することは、明らかに、多くの考えられる利点を有する。それは、上で論じられたような予備の容器を予冷する必要がない、冷却される液体の量は分配される量に限定される、などである。しかしながら、これらの利点は、そのような工程の多数の課題のために達成することが難しい。1つの容器から他の容器へと飲料の種類(ビールの種類)が変わるので、または、時間とともに細菌の沈着物が分配管に形成されることがあるので、分配管を定期的に洗浄または交換しなければならないことを考慮しなければならない。別の課題は、ビールは通常、2oz/秒または3.5l/分の比較的大きい流量で分配しなければならないことであり、そのような流量で飲料の温度を所望の値に至らせるために必要なすべての熱エネルギを取り出すことは難しい。
【0005】
伝統的に、タッピング弁で容器の内部と流体連通する分配器具の分配管は、氷水またはグリコールなどの任意の他の二次冷媒の槽に浸されるサーペンタインまたはコイルを備える。単純かつ効率的ではあるが、この解決方法はいくつかの欠点を有する。氷水の槽は、多くの場合あまり広くないバーカウンターの背後のかなりの空間を占める。氷水の温度は、摂氏ゼロ度(0℃)に制限される。氷および水のレベルを制御しなければならず、氷を定期的に補充しなければならない。氷を作るために圧縮機を使用することができ、そのため、槽に補充する必要はない。サブゼロ温度は、たとえば、グリコールによって到達することができる。さらにまた、コイルまたはサーペンタインは通常、銅または他の熱伝導性金属から作られ、定期的に洗浄しなければならないが、それはサーペンタインのコイル状の形状の点から見て、容易ではない。
【0006】
容器から飲料を分配するために使用される分配管は、ペルチェ効果を使用した冷却システムと接触させることによって冷却されてもよい。他の冷却システムほど効率的ではないが、熱電冷却システムは、冷媒ガスを必要とせず、冷たい冷媒液の供給源も必要としないという大きい利点を有し、電源への接続のみ必要である。熱電冷却システムを備える飲料分配器具の例は、欧州特許第1188995号明細書に開示されている。欧州特許第2103565号明細書、独国特許第1020060053号明細書、米国特許第6658859号明細書、米国特許第5634343号明細書、国際公開第2007076584号パンフレット、国際公開第8707361号パンフレット、国際公開第2004051163号パンフレット、欧州特許第1642863号明細書。たとえば、分配管の部分を冷却するためのペルチェまたは熱電冷却システムを備える分配器具が、たとえば国際公開第2010064191号パンフレットに開示されている。分配管は、ペルチェ冷却システムによって冷却される冷却ブロックを通って延在する通路に配設される変形可能な壁の部分を備える。使い捨ての管の材料の変形性により、管の壁の外面は、飲料が加圧されるときに上記通路の内面に当接する。これは、冷却ブロックと分配管とのより良好な熱接触を保証する。冷却ブロックを通る通路は、細い通路によって互いに分離される連続する室を備える。分配管と冷却ブロックとの間の熱接触領域は非常に減少し、3.5l/分のオーダーの流量で満足のいく結果が得られる可能性があるとは考えられない。これがおそらく、この冷却システムがパブおよびバーでの流量よりも小さい流量で機能する家庭用飲料供給装置に対してのみ説明されている理由である。
【0007】
他の冷却についての解決方法が、分配管を通って流れるビールを冷却するために、当該技術分野において提案されている。たとえば、特開2002046799号公報は、樽から供給されるビールを冷却して適切な温度で供給可能とするために、柔軟性のある分配管と密着して配置される着脱可能な冷却手段を備える家庭用飲料供給装置を開示している。冷却手段は、所定の容器に満たされたゼリー状の保冷剤を備える。さらに、冷却部材の壁面は、柔軟性のある分配管を配置するための案内部が形成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、パブおよびバーで使用されるような高速で分配管を通って流れるビールを冷却するのに好適な冷却システムの必要性が残っている。本発明は、この必要性に対する解決方法として、設置に熟練を必要とせず、飲料と接触する要素が使い捨てであるために保守管理が容易である使い勝手のよいシステムを提案する。本発明のこれらの利点および他の利点は、引き続き提示される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、添付の独立請求項で定義される。好ましい実施形態は、従属請求項で定義される。特に、本発明は、飲料分配機器のための部品のキットに関する。部品のキットは、
(A)内部領域の周縁を画定し、チャンネル入口からチャンネル出口まで非直線軌道で延在するサーペンタインを形成するチャンネルを上記内部領域で支持するフレームによって形成されるカートリッジであって、チャンネル入口およびチャンネル出口の両方が内部領域の外側に配置され、上記チャンネルが少なくとも半径方向に柔軟性のある、カートリッジと、
(B)上流側近位端と上流側遠位端とを備える上流側分配管部分であって、上流側遠位端がチャンネル入口に封止的に連結するまたは封止的に連結することができ、上流側近位端が容器の内部と流体連通することができる、上流側分配管部分と、
(C)下流側近位端と下流側遠位端とを備える下流側分配管部分であって、下流側近位端がチャンネル出口に封止的に連結するまたは封止的に連結することができる、下流側分配管部分と、
(D)上流側遠位端がチャンネル入口に封止的に連結され、かつ、下流側近位端がチャンネル出口に封止的に連結されるとき、上流側近位端から下流側遠位端まで延在する、上流側分配管部分、チャンネル、および下流側分配管部分によって形成される連続的な分配管と、
(E)(a)第1の表面を備える第1の冷却板および第1の表面に対向する第2の表面を備える第2の冷却板であって、第1および第2の冷却板の両方が内部領域の周縁に内接する周縁を有する、第1および第2の冷却板と、
(b)上記第1および第2の表面を冷却するのに好適な冷熱源と
を備える冷却ユニットが設けられる飲料分配器具と
を備え、
第1の冷却板の第1の表面と第2の冷却板の第2の表面とを分離する距離を、
・カートリッジの厚さより大きく、2枚の冷却板の間へのカートリッジの導入を可能にする挿入スロットを形成する装填距離(d0)から、
・第1および第2の表面がチャンネルに接触して、周方向にチャンネルを変形させる圧力をその上に加える冷却距離(dc<d0)まで
変化させることができる
ことを特徴とする。
【0010】
好ましい実施形態において、チャンネルは、シート材料を一緒に溶接または接着することによって形成される密封周縁を画定する2つの高分子または金属薄膜材料の間に構成される内部空間を形成するポーチによって形成され、チャンネル入口およびチャンネル出口により上記内部空間を外部環境と流体連通させることを可能にし、チャンネルの非直線軌道は、サーペンタインを形成して、密封周縁内に構成されるチャンネルを画定するために、2枚の薄板の部分を局所的に一緒に接着または溶接することによって形成される。ポーチが金属板から作られる場合、チャンネルは好ましくは、ハイドロフォーミングによって形成される。あるいは、シートは熱可塑性高分子から作ることができる。
【0011】
密封周縁は好ましくは、互いに略平行で長さを有する縁部の第1の対と、互いに略平行で幅を有する縁部の第2の対とを含む4つの縁部によって画定され、サーペンタイン部分は、縁部の第1の対と略平行な部分を備えるラインによって画定され、上記ラインのそれぞれは、上記縁部の第1の対の長さよりも短い長さを有し、縁部の第2の対のうちの1つの縁部に接触し、互い違いに配置される。
【0012】
衛生上の理由、かつ、上流側および下流側分配管が定期的に交換されることを保証するために、上流側分配管部分はチャンネル入口に恒久的に連結され、下流側分配管部分はチャンネル出口に恒久的に連結されることが好ましい。
【0013】
あるいは、上流側および下流側分配管部分はどちらも冷却ユニットに連結することができる。チャンネル入口およびチャンネル出口はカートリッジのフレームから突出し、それにより、カートリッジが挿入スロットに導入されるとき、チャンネル入口は上流側分配管部分の遠位端に可逆的に連結され、同時に、チャンネル出口は下流側分配管部分の近位端に可逆的に連結される。
【0014】
第1および第2の冷却板は、たとえば、第1の冷却板の第1の表面と第2の冷却板の第2の表面とを分離する距離を減少させる傾向がある圧力をその上に加えるために、弾性的手段にそれぞれ連結されることが好ましい。
【0015】
カートリッジは、
・内部領域を画定する第1のハーフフレーム(1Fu)と、
・内部領域を画定する第2のハーフフレーム(1Fd)と、
・第1のハーフフレーム(1Fu)と第2のハーフフレーム(1Fd)との間の所定の位置に可逆的に固定される、チャンネル(1C)を画定する使い捨てのポーチと
から構成されてもよい。
【0016】
本発明の部品のキットは、中空であり、中空コラムを通して挿入される下流側分配管部分の遠位端を受けるのに好適なタッピング弁が設けられる分配コラムを備えるタッピングコラムユニットを進めてもよく、冷却ユニットは中空タッピングコラムから上流に配置される。それは、容器を格納するための室をさらに備えてもよく、冷却ユニットは、室の内部から外部に下流側分配管部分を通すための手段を備える上記室に固定される。
【0017】
本発明はまた、上で定義された構成要素(A)〜(E)と容器とを備え、
(a)カートリッジが冷却ユニットの挿入スロットに挿入され、
(b)上流側分配管部分(3U)の近位端が容器の内部と流体連通し、
(c)上流側分配管部分の遠位端がチャンネル入口と流体連通し、
(d)下流側分配管部分の近位端がチャンネル出口と流体連通し、
(e)下流側分配管部分(3D)の遠位端がタッピング弁に挿入される
分配機器に関する。
【0018】
本発明の性質のより完全な理解のために、以下の詳細な説明は、添付図面とともに参照される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明による冷却ユニットを備える分配機器の2つの実施形態を示す。
【
図2】
図2は、(a)冷却カートリッジの適切なスロットへの挿入前の、および、(b)冷却カートリッジが冷却位置にある、本発明による分配器具の第1の実施形態を示す。
【
図3】
図3は、(a)冷却カートリッジの適切なスロットへの挿入前の、および、(b)冷却カートリッジが冷却位置にある、本発明による分配器具の代替的な実施形態を示す。
【
図4】
図4は、冷却カートリッジを冷却ユニットに装填するためのさまざまなステップを示し、(a)冷却カートリッジを受ける準備ができている空のスロットを有する冷却ユニット、(b)冷却ユニットのスロットへの冷却カートリッジの装填、(c)冷却板の移動によるチャンネルの加圧および圧力の付与、ならびに、(d)容器が略空であるときのチャンネルのプレスを示す。
【
図5】
図5は、冷却カートリッジの実施形態の斜視断面図を示す。
【
図6】
図6は、使い捨てのチャンネルが再使用可能なフレームに固定される、冷却カートリッジの実施形態の斜視断面図を示し、それぞれ(a)固定前および(b)固定後である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に示されるように、本発明は、飲料分配機器、および以下の要素を備えるそのような飲料分配機器を形成するための部品のキットに関する。
・第1の冷却板(2P)の第1の表面と第2の冷却板(2P)の第2の表面とを分離する距離によって画定されるスロットを備える冷却ユニット(2)が設けられる飲料分配器具。
・内部領域を画定し、チャンネル入口(1i)からチャンネル出口(1o)まで延在するサーペンタインを形成するチャンネル(1C)を上記内部領域で支持するフレーム(1F)によって形成されるカートリッジ(1)であって、上記チャンネルが少なくとも1つの半径方向に柔軟性があり、カートリッジが冷却ユニットのスロットにぴったりと嵌合することができる、カートリッジ(1)。
・一方では、飲料を収容する容器に、他方では、冷却ユニットのチャンネル入口に連結されるまたはそれぞれへの連結に好適な上流側分配管部分(3U)。
・一方では、冷却ユニットのチャンネル出口に、他方では、たとえば、伝統的にパブで使用されるような分配コラム(9)の最上部に設けられる分配タップ(9V)に連結されるまたはそれぞれへの連結に好適な下流側分配管部分(3D)。
【0021】
前述の要素は、引き続き、より詳細に論じられる。冷却板の第1および第2の表面は、カートリッジの内部領域内に完全に内接する形状および寸法を有する。第1の表面と第2の表面とを分離する距離を、
・カートリッジの厚さより大きく、2枚の冷却板の間へのカートリッジの導入を可能にする挿入スロットを形成する装填距離(d0)から、
・第1および第2の表面がチャンネルに接触して、少なくとも1つの半径方向にチャンネルを変形させる圧力をその上に加える冷却距離(dc<d0)まで
変化させるように第1および第2の冷却板を移動できることが本発明の要点である。
【0022】
チャンネルは、(必ずしも直線ではない)チャンネルの軌道を定義する、軸方向軸線と平行である軸方向によって定義することができる。軸方向軸線は、多くの場合、チャンネルの対称軸に対応し、または、非直線チャンネルについては、多くの場合、実線を形成するように並置される一連の対称点によって定義される。チャンネルはまた、軸方向軸線に垂直な任意の方向を含む半径方向によっても定義される。円筒形チャンネルでは、軸方向軸線は円筒の回転軸であり、半径方向は、軸方向軸線に垂直な断面の任意の半径によって定義される。本事例において、第1の板および第2の板は、第1の表面および第2の表面がそれらを分離する距離を減少させるように、互いの方に移動させることができ、それによって、接触を改善し、冷却板とチャンネルとの間の接触領域を増加させて熱伝達を向上させるために、カートリッジのチャンネルを一軸的に押し込むことができる。それにより、チャンネルに柔軟性がなければならない少なくとも1つの半径方向は、使用時、第1の冷却板および第2の冷却板の互いの方への移動方向によって定義される。
【0023】
冷却ユニットは、第1および第2の冷却板を冷却するための冷熱源(2C)を備える。当該技術分野において知られている任意の種類の冷熱源を、第1および第2の冷却板を冷却するのに使用できる。通常、圧縮機をベースとした冷蔵システムまたは熱電冷却システムは、冷却板を冷却するのに適切である。しかしながら、任意の他の方法が、本発明を逸脱しない範囲で使用可能である。冷却ユニットには好ましくは、たとえば、互いに対向し、カートリッジのチャンネルに接触するように設計される第1および第2の表面からの熱交換のみ向上させるように配置される断熱材(2i)が設けられる。
【0024】
図2および3で理解できるように、飲料のケグまたは容器(5)から分配タップ(9V)まで連続的に走る分配管は、次の3つの部分から構成される。
(a)容器に連結することができ、その内部と流体連通する上流側近位端(3Up)と、カートリッジのチャンネル入口(1i)に封止的に連結するまたは封止的に連結することができる上流側遠位端(3Ud)とを備える上流側分配管部分(3U)。
(b)上流側遠位端(3Ud)に連結されるまたは上流側遠位端(3Ud)への連結に好適なチャンネル入口から、チャンネル出口まで、非直線軌道で延在するサーペンタインを形成するカートリッジのチャンネル。
(c)チャンネル出口(1o)に連結されるまたはチャンネル出口(1o)への連結に好適な下流側近位端(3Dp)と、分配タップ(9V)に連結することができる下流側遠位端(3Dd)とを備える下流側分配管部分(3D)。
【0025】
用語「上流」および「下流」は本明細書では、容器からタッピング弁への、すなわち、上流側近位端(3Up)から下流側遠位端(3Dd)への飲料の流れ方向に対して定義される。
【0026】
1つまたは複数の弁が、前述の3つの部分のいずれかに設けられてもよい。少なくとも1つの弁は、飲料の望ましくないかつ制御されていない漏出を防ぐために、下流側遠位端(3Dd)が分配タップ(9V)に正確に連結されて、分配タップ(9V)が閉じられる前に上流側近位端(3Up)をケグに連結するときに有利であることがある。弁はまた、ケグ自体に、または、分配管をケグに連結するために使用される連結リング上に設けられてもよい。厳密に言えば、上流側分配管部分(3U)をケグに連結する前に下流側分配管部分(3D)が分配タップ(9V)に連結される場合、漏出が起こる可能性はないので、弁は必須ではない。しかしながら、パブのケグが、未経験のスタッフによって、または、雑音、群衆、急ぎなどのストレスの多い状況で扱われることがあることを考えると、弁は絶対安全な手段として有利である。
【0027】
衛生的な理由のために、ならびに、異なる飲料を収容する2つのケグが同じ分配器具に連続的に取り付けられるときに味を明確に分離するために、分配管全体(すなわち、上で説明された3つの部分から構成されるもの)は使い捨てであることが好ましい。したがって、分配管のさまざまな構成要素である上流側分配管部分および下流側分配管部分ならびにカートリッジチャンネルを製造するためには、安価で、リサイクル可能で、好ましくは類似した材料を使用することが好ましい。
【0028】
本発明に好適なカートリッジが
図5および6に図示される。チャンネル(1C)は、シート材料を一緒に溶接または接着することによって形成される密封周縁を画定する2つの高分子または金属薄膜材料の間に構成される内部空間を形成するポーチによって形成することができ、チャンネル入口およびチャンネル出口により上記内部空間を外部環境と流体連通させることを可能にする。チャンネルの非直線または蛇行状の軌道は、チャンネル入口(1i)からチャンネル出口(1o)まで延在するチャンネルのサーペンタイン軌道を形成するチャンネルを画定するために、2枚の薄板の部分を局所的に一緒に接着または溶接することによって形成される。ポーチは、比較的固いフレーム(1F)内で引き伸ばされて保持され、チャンネル入口および出口はフレームから突出している。フレームは、カートリッジに最低限の剛性を保証するために必要とされる。特に金属板から作られたポーチがスロットに挿入するのに十分堅固である場合、フレームは任意になる。
【0029】
本明細書において、外部環境は、内部空間の外部にある任意の媒体として定義される。ポーチが分離される場合、外部環境は周囲大気である。チャンネル(1F)のチャンネル入口および出口がそれぞれ、上流側および下流側分配管部分(3U、3D)に封止的に連結される場合、外部環境は、上流側および下流側分配管部分(3U、3D)に行き渡る空気である可能性がある。そのため、それらは、ポーチの内部に対する外部環境を形成する飲料で満たされる可能性がある。
【0030】
好ましい実施形態において、ポーチの密封周縁は、互いに略平行で長さを有する縁部の第1の対と、互いと略平行で幅を有し、好ましくは縁部の第1の対に略垂直である縁部の第2の対とを含む4つの縁部によって画定され、それによって、平行四辺形あるいは、好ましくは長方形または正方形を画定する。
図2、3、5、および6に示されるように、サーペンタインを形成する蛇行チャンネル(1C)は、縁部の第1の対との略平行に延在する密封ライン(1W)によって形成することができ、上記密封ラインのそれぞれは、上記縁部の第1の対の長さよりも短い長さを有し、縁部の第2の対のうちの1つの縁部に接触し、互い違いに配置される。先に論じたように、密封ラインは、ポーチを形成する2枚の薄膜を一緒に溶接、鑞付け、または接着することによって形成することができる。
【0031】
好ましい実施形態において、チャンネル(1C)を形成するポーチは使い捨てであり、フレームは再使用可能である。各ケグまたは複数のケグが空になった後、ポーチは、
図6に示されるような2つのハーフフレーム(1Fd、1Fu)の間に固定することによって、新しいものに交換することができる。ポーチは、アルミニウムまたはスチールなどの金属から、あるいは、好ましくは、このような使用に好適なポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)または任意の熱可塑性高分子などの高分子から作ることができる。上流側および下流側分配管部分(3U、3D)を同じ材料から作ることができるので、ポリオレフィンなどの熱可塑性高分子が好ましく、それにより、使用済みの分配管のそれぞれの部分(1、3D、3U)の選別を必要としない。
【0032】
蛇行チャンネルを備える金属ポーチは、形成された液圧成形とすることができる。液圧成形は、室温加工材料を型に圧入するために高圧作動液を使用する特殊な種類の型成形である。アルミニウム、黄銅、低合金鋼、またはステンレス鋼などの延性金属を、ポーチ内に画定される蛇行チャンネルに液圧成形するために、中空の金属管が所望の結果の形状を有するネガ型の内部に置かれる。次いで、高圧液圧ポンプが金属管の内部に超高圧で流体を注入し、金属管が型に一致するまで膨張させる。次いで、蛇行チャンネルを画定する液圧成形された金属ポーチは、型から取り外される。
【0033】
代替的な製造方法において、溶接ラインは、蛇行チャンネルを有する金属ポーチを形成するために、レーザ溶接または任意の他の溶接技術によって2枚の薄いステンレス鋼板(たとえば、<80μm)の間に形成される。蛇行チャンネルを有する金属ポーチの形態のための代替的な結合方法は、ロールボンディングまたは接着を含む。それにより、2つの溶接ラインの間に形成される平坦なチャンネルは、空気などの加圧ガスを注入することによって、または、単に、チャンネルを通して圧力下でビールを注入することによって膨らますことができる。他方で、高分子ポーチは、当業者によく知られている方法で連続的に押出成形することができる。
【0034】
1つの実施形態において、上流側分配管部分はチャンネル入口に恒久的に連結され、同様に、下流側分配管部分はチャンネル出口に恒久的に連結される。このように、使用者は、分配管全体を交換しなければならず、衛生的な理由で消費者に不利益をもたらす可能性があるさらなる使用のために、どちらか一方の部分を保持しようとは思わない。
図2に図示されるように、このような実施形態が組立体で使用される可能性がある。
【0035】
図3に図示される代替的な実施形態において、上流側および下流側分配管部分は、冷却ユニットに可逆的に連結される。カートリッジには、カートリッジのフレームから突出するチャンネル入口およびチャンネル出口が設けられる。カートリッジが2枚の冷却板の間に画定される挿入スロットに導入されるとき、チャンネル入口(1i)は上流側分配管部分の遠位端に可逆的に係合および連結され、同時に、チャンネル出口(1o)は下流側分配管部分の近位端に可逆的に連結される。この解決方法は、カートリッジの交換を非常により簡単かつ容易にする。ときには市販されているような、上記ケグに恒久的に連結された上流側分配管部分が設けられたケグを使用することは、非常に有利である可能性がある。しかしながら、カートリッジは交換されるが、上流側および下流側分配管部分(3D、3U)の一方または両方が衛生的な理由で適切であるよりも長い期間、交換されないままであるという危険は存在する。
【0036】
本発明の要点は、第1の冷却板の第1の表面と第2の冷却板の第2の表面とを分離する距離を変化させることができることである。これは、飲料から冷却板への熱伝達が最適化されるように、チャンネル(1C)と冷却板(2P)との良好な接触を保証する。
図4に図示される実施形態において、第1および第2の冷却板は、たとえば、第1の冷却板の第1の表面と第2の冷却板の第2の表面とを分離する距離を減少させる傾向がある圧力をその上に加えるために、弾性的手段(2F)にそれぞれ連結される。
【0037】
図4(a)および(b)に示されるように、装填する構成において、2枚の冷却板は、カートリッジの厚さより大きく、挿入スロット(2S)を形成する装填距離(d0)だけ互いから分離されている。カートリッジ(1)は、
図4(b)に示されるように、上記スロットに挿入することができる。新しいカートリッジが挿入されているとき、分配チャンネルはこの段階ではまだ加圧されていないので、チャンネル(1C)は通常、しぼんでいる。上流側近位端(3Up)をケグに連結した後にケグまたは容器を加圧すると、カートリッジチャンネルは膨らみ、液体で満たされる。次いで、
図4(c)に示されるように、冷却板は弾性的手段の圧力に負けてもよく、第1および第2の表面は冷却距離(dc)に到達するまで互いに近づき、そこで、第1および第2の表面は蛇行チャンネル(1C)を形成するポーチの薄膜に接触する。第1および第2の冷却板の両方が、フレームで画定される内部領域の周縁内に内接する周縁を有するので、第1および第2の表面は、フレームからの妨害または障害なしに、ポーチのフィルムの表面に直接接触することができる。好ましい実施形態において、第1および第2の表面は、チャンネルと冷却板との間の接触領域をさらに増加させるように、蛇行チャンネルの表面と一致する構造を備えてもよい。
【0038】
図4(d)に示されるように、分配管の圧力が減少すると、柔軟性のあるチャンネルはしぼみ、第1および第2の表面は、柔軟性のあるチャンネルの容量変化に続いて、互いに近づくことによって、ポーチ薄膜と接触し続ける。ケグが空であるとき、圧力は減少してもよく、または、場合によっては、分配時以外は、ケグは絶えず加圧されていない。チャンネルの容量に関係なくチャンネルと接触し続ける冷却板の利点は、それぞれの分配後またはケグが空になった後、分配管に残っている液体がチャンネルから下流側分配管部分の方へタッピング弁まで押し出され、それによって、分配管の重要な部品が残った液体がなく空になるという点で有利である。
【0039】
図1(a)に示されるように、本発明で定義される冷却ユニット(2)は、容器が冷蔵されるかどうかに関わらず、1つまたは複数の容器を格納するための任意の室がないようにすることができる。
図1(b)に示されるように、室(11)は当然、加圧ガス源(7)に連結される1つまたは複数のケグ(5)を格納するのに使用できるが、上記室は冷蔵される必要はない。冷却ユニットは、上記室の壁に固定することができ、壁は、室の内部から外部に、タッピングコラムおよびタッピング弁まで下流側分配管部分を通す手段を備える。新たに連結されるケグは、その中に収容される飲料の全容量が提供温度に到達することを待たずに、すぐに取り扱うことができるという事実に加えて、本発明はまた、住宅およびパブ用の器具に必要な投資を区別なく減少させることができるが、それは、冷えた飲料を提供するのに冷却室を必要としないためである。上述のように、本発明により、カートリッジは非常に安価にすることができ、冷却は非常に容易かつ経済的になる。
【0040】
使用時、上で説明されたすべての構成要素は、飲料を収容する容器を備える飲料分配機器を形成するために組み立てられ、
(A)上で定義されたカートリッジ(1)と、
(B)チャンネル入口に封止的に連結されたその上流側遠位端と、容器に連結されたその上流側近位端とを有し、上記容器の内部と流体連通する上流側分配管部分(3U)と、
(C)チャンネル出口に封止的に連結されたその下流側近位端(3Dp)と、タッピング弁(9V)に連結されたその下流側遠位端(3Dd)とを有する下流側分配管部分(3D)と、
(D)それにより、上流側分配管部分、チャンネル、および下流側分配管部分によって形成される連続的な分配管と、
(E)上で定義された、すなわち、カートリッジを受けるためにスロット(2S)によって分離される2つの冷却板を備える冷却ユニットが設けられる飲料分配器具と
をさらに備える。分配器具は好ましくは、しかし必ずしもそうではないが、1つまたは複数の飲料容器を格納するための室(11)と、少なくとも1つの加圧ガス源とを備える。
【0041】
カートリッジは、冷却ユニット(2)の挿入スロット(2S)に挿入される。連続的な分配管は、容器の内部と流体連通する上流側近位端(3Up)からタッピング弁に連結される下流側遠位端(3Dd)まで走り、周囲大気に開かれる。分配される飲料は、カートリッジの蛇行チャンネルを通って流れるときに、チャンネルの薄壁との密接な熱接触において、第1および第2の冷却板の第1および第2の表面と熱交換することによって冷却される。そのため、冷却されたまたは冷えた飲料を、容器の内容物のすべてを冷却する必要なしに、提供することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 カートリッジ
1C チャンネル
1F カートリッジのフレーム
1i チャンネル入口
1o チャンネル出口
1W チャンネルを画定する溶接ライン
2 冷却ユニット
2C 冷熱源
2F 冷却板上に圧力を加えるための弾性的手段
2i 冷却ユニットの断熱材
2P 冷却板
2S 挿入スロット
3D 下流側分配管部分
3Dd 下流側分配管部分の遠位端
3Dp 下流側分配管部分の近位端
3P 上流側分配管部分
3PD 上流側分配管部分の遠位端
3Pp 上流側分配管部分の近位端
5 容器またはケグ
7 加圧ガス源
9 分配コラム
9V 分配弁
11 容器のための区画