特許第6962938号(P6962938)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6962938特に単一寸法安定性を有する食品または飲料品容器用の、成形係数を有する容器前駆体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6962938
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】特に単一寸法安定性を有する食品または飲料品容器用の、成形係数を有する容器前駆体
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/42 20060101AFI20211025BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20211025BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   B65D5/42 Z
   B32B27/00 H
   B65D65/40 D
【請求項の数】10
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2018-561945(P2018-561945)
(86)(22)【出願日】2017年5月24日
(65)【公表番号】特表2019-517426(P2019-517426A)
(43)【公表日】2019年6月24日
(86)【国際出願番号】EP2017062543
(87)【国際公開番号】WO2017202912
(87)【国際公開日】20171130
【審査請求日】2020年4月22日
(31)【優先権主張番号】102016209237.5
(32)【優先日】2016年5月27日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】201611218497.X
(32)【優先日】2016年12月26日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201621437302.6
(32)【優先日】2016年12月26日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】507132710
【氏名又は名称】エスアイジー テクノロジー アーゲー
【氏名又は名称原語表記】SIG Technology AG
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレフ、ウルリヒ
(72)【発明者】
【氏名】パヴェルチク、ホルスト
(72)【発明者】
【氏名】シュノル、シュテファン
【審査官】 新田 亮二
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03884131(US,A)
【文献】 国際公開第2016/001081(WO,A1)
【文献】 実開平07−020839(JP,U)
【文献】 実開昭60−008211(JP,U)
【文献】 米国特許第03274047(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/42
B32B 27/00
B65D 65/40
B31B 50/26
B31B 100/00
B31B 110/35
B65D 5/40
B32B 1/02
B32B 1/04
B65B 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状複合体(101)を備える容器前駆体(100)であって、
前記シート状複合体(101)が、
a)前記シート状複合体(101)の内面(102)から前記シート状複合体(101)の外面(103)まで相互に重ね合わされた層として、
i)内側ポリマー層(401)と、
ii)バリア層(402)と、
iii)キャリア層(404)と、
を含む一連の層(400)を備え、
b)第1の長手方向縁部(104)および別の長手方向縁部(105)を備え、
前記第1の長手方向縁部(104)が前記別の長手方向縁部(105)に結合されて、前記容器前駆体(100)の長手方向継ぎ目(106)を形成し、
c)前記第1の長手方向縁部(104)から前記別の長手方向縁部(105)の方向に、以下の順序で、
i)第1の長手方向溝(107)と、
ii)第2の長手方向溝(108)と、
iii)第3の長手方向溝(109)と、
iv)第4の長手方向溝(110)と、
を備え、
前記第1の長手方向溝(107)に沿った第1の長手方向折り畳みは165度以上の第1の内角(111)によって特徴付けられ、
前記第2の長手方向溝(108)に沿った第2の長手方向折り畳みは、15度以下の第2の内角(112)によって特徴付けられ、
前記第3の長手方向溝(109)に沿った第3の長手方向折り畳みは、165度以上の第3の内角(113)によって特徴付けられ、
前記第4の長手方向溝(110)に沿った第4の長手方向折り畳みは、15度以下の第4の内角(114)によって特徴付けられ、
前記第1の長手方向溝(107)、前記第2の長手方向溝(108)、前記第3の長手方向溝(109)、および前記第4の長手方向溝110に沿って折り畳むことによって外装構造を形成するように前記容器前駆体(100)を成形することができ、
前記容器前駆体(100)が、8〜30m/kgの範囲の成形係数によって特徴付けられ、
前記成形係数は、次式のように定義され、

成形係数 = 成形力/(ゼロサンプル力×秤量)

前記成形力は、前記容器前駆体(100)を、DIN EN ISO 12048:2000にしたがう「圧縮試験」法に記載されているように、ドイツ、シャルカウのTIRA GmbH製の強度試験機TIRA試験28025汎用強度試験機の2つの圧縮板間に、クランプすることによって決定され、
前記ゼロサンプル力は、DIN EN ISO 186:2002のドイツ版に記載されているように、前記シート状複合体(101)の折り目のない部分から採取された3つの試料を用いて決定され、
前記試料のサイズは、60mm×25mmであり、
前記3つの試料は、ドイツ、ハイルブロンのKarl Marbach GmbH&Co.KGのSRT−Win1.5折り目曲げ試験機によって、2010年3月付けの操作説明書にしたがって、分析され、
前記分析の評価が、DIN55437−3:2008−05およびDIN53121:2014−08にしたがって実施され、
曲げ角度範囲にわたる最大力値は、最大150度の曲げで決定され、
前記秤量は、前記シート状複合体(101)の秤量であることを特徴とする、容器前駆体(100)。
【請求項2】
前記シート状複合体(101)の前記キャリア層(404)が、配向材料を含み、
前記配向材料は配向方向によって特徴付けられ、
前記配向方向が、前記第1の長手方向溝(107)、前記第2の長手方向溝(108)、前記第3の長手方向溝(109)、前記第4の長手方向溝(110)からなる群から選択された長手方向溝、または前記溝の少なくとも2つの組み合わせと配向角を成し、
前記配向角が60〜120度の範囲である、請求項1に記載の容器前駆体(100)。
【請求項3】
前記長手方向溝(107〜110)が、それぞれ前記シート状複合体(101)の外面(103)に凹部(116)と、前記シート状複合体(101)の内面(102)に凸部(115)を有する、請求項1または2に記載の容器前駆体(100)。
【請求項4】
前記キャリア層(404)が、前記第1の長手方向溝(107)、前記第2の長手方向溝(108)、前記第3の長手方向溝(109)、および前記第4の長手方向溝(110)から成る群から選択される2つ以上の溝に沿って2つ以上の別々の副層(1101)に少なくとも部分的に分割される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器前駆体(100)。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器前駆体(100)を封鎖することによって得られる密封容器(500)。
【請求項6】
方法ステップとして、
a)請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器前駆体(100)を設けるステップと、
b)前記シート状複合体(101)を折り畳むことによって前記容器前駆体(100)の基部領域(204)を形成するステップと、
c)前記基部領域(204)を封鎖するステップと、
d)前記容器前駆体(100)を食品または飲料品(501)で充填するステップと、
e)容器前駆体(100)を上部領域(203)で封鎖することによって密封容器(500)を得るステップと、
を備える方法(600)。
【請求項7】
方法ステップb)(602)における折り畳み中の前記シート状複合体(100)の少なくとも一部が10〜50℃の範囲の温度を有する、請求項6に記載の方法(600)。
【請求項8】
請求項6または7に記載の方法(600)によって得られる密封容器(500)。
【請求項9】
a)請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器前駆体(100)から容器を製造する、
b)容器に食品または飲料品(501)を充填して、充填容器を得る、及び
c)充填容器を封鎖することによって、密封容器(500)を得る、
ために設計される装置(700)。
【請求項10】
食品または飲料品で充填された密封容器(500)製造のための、請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器前駆体(100)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品または飲料品容器用の硬質シート状複合体を備える容器前駆体に関し、シート状複合体が、
a)シート状複合体の内面からシート状複合体の外面まで相互に重ね合わされた層として、
i)内側ポリマー層と、
ii)バリア層と、
iii)キャリア層と、
を含む一連の層を備え、
b)第1の長手方向縁部および別の長手方向縁部を備え、
第1の長手方向縁部が別の長手方向縁部に結合されて、容器前駆体の長手方向継ぎ目を形成し、
c)第1の長手方向縁部から別の長手方向縁部の方向に、以下の順序で、
i)第1の長手方向溝と、
ii)第2の長手方向溝と、
iii)第3の長手方向溝と、
iv)第4の長手方向溝と、
を備え、
第1の長手方向溝に沿った第1の長手方向折り畳みは、165度以上の第1の内角によって特徴付けられ、第2の長手方向溝に沿った第2の長手方向折り畳みは、15度以下の第2の内角によって特徴付けられ、第3の長手方向溝に沿った第3の長手方向折り畳みは、165度以上の第3の内角によって特徴付けられ、第4の長手方向溝に沿った第4の長手方向折り畳みは、15度以下の第4の内角によって特徴付けられ、第1の長手方向溝、第2の長手方向溝、第3の長手方向溝、および第4の長手方向溝に沿って折り畳むことによって外装構造を形成するように容器前駆体を成形することができ、容器前駆体が、8〜30m/gの範囲の本明細書に記載の試験方法による成形係数によって特徴付けられる。本発明はさらに、容器前駆体から得られる特に食品または飲料品用の密封容器、容器前駆体から密封容器を製造する方法、容器前駆体から食品または飲料品が充填された密封容器を製造する装置、および容器前駆体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
しばらくの間、食品および飲料品は、人間が食べる食品であろうと飼料製品であろうと、蓋で閉めた缶や瓶に保存することによって保存されてきた。この場合、保存期間は、まず、食品または飲料品および容器、ここでは瓶または缶を別々にほぼ完全に殺菌し、次に食品または飲料品を容器に入れて容器を閉じることによって延長させることができる。しかしながら、食品または飲料品の保存期間を延ばすこうした措置は、長期にわたって試され試験されてきたが、後で追加に殺菌される必要があるなどの一連の欠点を有する。缶および瓶は、ほぼ円筒形であるため、超高密度かつ省スペースの貯蔵が不可能であるという欠点を有する。さらに、缶および瓶はかなりの固有重量を有し、輸送の際のエネルギー消費を増大させる。また、ガラス、ブリキ、またはアルミニウムの製造は、その目的に使用される原材料がリサイクルされたとしても、高いエネルギーコストを要する。瓶の場合、さらなる悪化要因は輸送費の増大である。瓶は、通常、ガラス工場で事前に製作され、その後、相当の輸送量で、食品および飲料品が処理される施設まで輸送しなければならない。さらに、瓶や缶は、かなりの力を要して、または道具の助けを借りてしか開封することができず、これは厄介な作業である。缶の場合、開封時に生じる鋭利な縁部で怪我を負うリスクが高い。瓶の場合、充填された瓶を充填または開封する過程で割れたガラスが食品や飲料品に混入することが定期的に発生し、最悪の場合には食品や飲料品の消費時に身体内の傷害を招く可能性がある。また、缶と瓶はいずれも、食品や飲料品の含有物の識別と宣伝のためのラベルを付ける必要がある。瓶や缶には、情報や宣伝メッセージを容易に直接印刷することができない。実際の印刷に加えて、目的上、紙や適切なフィルムなどの基材と、接着剤またはシール材などの固定手段も必要とされる。
【0003】
損傷を最小限に抑え長期間にわたり食品や飲料品を保管するための他の包装機構も従来技術から既知である。それらの機構はシート状複合体から製造される容器であり、ラミネートと呼ばれることが多い。この種のシート状複合体は、特に特許文献1に開示されるように、通常は、熱可塑性プラスチック層と、通常、容器に寸法安定性を与える厚紙または紙から成るキャリア層と、接着促進層と、バリア層と、追加のプラスチック層から構成される。キャリア層はラミネートから製造された容器に寸法安定性を付与するため、こうした容器は、フィルムバッグとは全く異なる前述の瓶および缶のさらなる発展形とみなすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第90/09926A2号
【0005】
これに関連して、これらのラミネート容器は、従来の瓶および缶よりも多くの利点を既に有している。それにもかかわらず、これらの包装システムには改良の余地がある。たとえば、容器前駆体は典型的には、折り畳みおよびシーリングを含む製造方法によってまずラミネートから製造される。これらの容器前駆体は、省スペースで運搬して保管できなければならないため、製造段階で折り畳まれた平坦な状態に変えられる。これらの平坦に折り畳まれた容器前駆体は、追加の方法で使用されて容器を製造し、この追加の方法の過程で容器が充填および封鎖される。前述の追加方法における容器前駆体の処理は、ほぼ自動的に進行する。このコンテキストでは、具体的な目的は、遅延せずに完全に動作することである。該方法を実行する際の不具合は、不合格品の製造、製造停止時間の増大、ひいてはコストの上昇につながるとともに、手作業の増大、ひいては製造時に必要な人手の増大にもつながる。
【0006】
平坦に折り畳まれた容器前駆体の成形特性が理想的でない場合、特に製造上の前述の不具合が生じ得ることが分かっている。
【発明の概要】
【0007】
概して、本発明の目的は、従来技術から生じる欠点を少なくとも部分的に克服することである。本発明の他の目的は、省スペースで輸送および保管することができ、加工性の改善、好ましくは成形特性の改善が顕著であるラミネート食品および飲料品容器用の容器前駆体を提供することである。本発明の他の目的は、好ましくは充填機において、容器製造時の欠陥を少なくするラミネート食品および飲料品容器用の容器前駆体を提供することである。本発明のさらなる目的は、充填機の停止時間を短縮することができる容器前駆体を提供することである。本発明の他の目的は、より確実にかつより少ない欠陥で成形し、マンドレルホイール上に配置することのできるラミネート食品および飲料品容器用の容器前駆体を提供することである。本発明の他の目的は、容器製造方法の生産性を向上させるラミネート食品および飲料品容器用の容器前駆体を提供することである。また、本発明の目的は、損傷がより少ない外側ポリマー層および/または装飾層を有する容器前駆体を提供することである。本発明のさらなる目的は、上記の利点の組み合わせを有する容器前駆体を提供することである。本発明の他の目的は、容器製造における製造上の欠陥および停止を低減することである。本発明の他の目的は、食品または飲料品を充填するための機械部品の数を最小限に抑えた容器前駆体を提供することである。
【0008】
上記の目的の少なくとも1つは、独立請求項によって少なくとも部分的に達成される。従属請求項は、上記の目的の少なくとも1つを少なくとも部分的に達成する好適な実施形態を提供する。
【0009】
本発明の目的の少なくとも1つは、シート状複合体を備える容器前駆体の実施形態1によって達成され、シート状複合体は、
a)シート状複合体の内面からシート状複合体の外面まで相互に重ね合わされた層として、
i)内側ポリマー層と、
ii)バリア層と、
iii)キャリア層と、
を含む一連の層を備え、
b)第1の長手方向縁部および別の長手方向縁部を備え、
第1の長手方向縁部が別の長手方向縁部に結合されて、容器前駆体の長手方向継ぎ目を形成し、
c)第1の長手方向縁部から別の長手方向縁部の方向に、以下の順序で、
i)第1の長手方向溝と、
ii)第2の長手方向溝と、
iii)第3の長手方向溝と、
iv)第4の長手方向溝と、
を備え、
第1の長手方向溝に沿った第1の長手方向折り畳みは、165度以上、好ましくは170度以上、より好ましくは175度以上、最も好ましくは178度以上の第1の内角によって特徴付けられ、第2の長手方向溝に沿った第2の長手方向折り畳みは、15度以下、好ましくは10度以下、より好ましくは5度以下、最も好ましくは3度以下の第2の内角によって特徴付けられ、第3の長手方向溝に沿った第3の長手方向折り畳みは、165度以上、好ましくは170度以上、より好ましくは175度以上、最も好ましくは以上178度の第3の内角によって特徴付けられ、第4の長手方向溝に沿った第4の長手方向折り畳みは、15度以下、好ましくは10度以下、より好ましくは5度以下、最も好ましくは3度以下の第4の内角によって特徴付けられ、前記第1の長手方向溝、前記第2長手方向溝、前記第3の長手方向溝および前記第4の長手方向溝に沿って折り畳むことによって外装構造を形成するように容器前駆体を成形することができ、容器前駆体は、8〜30m/kg、好ましくは8.5〜28m/kg、より好ましくは9〜27m/kg、より好ましくは9.5〜26.5m/kg、最も好ましくは10〜26.5m/kgの範囲の本明細書に記載の試験方法による成形係数によって特徴付けられる。
【0010】
容器前駆体は、好ましくは平坦に折り畳まれており、10mm未満、より好ましくは8mm未満、より好ましくは5mm未満、最も好ましくは4mm未満の厚さを有する。さらに好ましくは、容器前駆体は一体型である。
【0011】
本発明の実施形態2では、容器前駆体は、実施形態1にしたがって構成され、シート状複合体のキャリア層は配向材料を含み、配向材料は、配向方向によって特徴付けられ、配向方向は第1の長手方向溝、第2の長手方向溝、第3の長手方向溝および第4の長手方向溝からなる群から選択された溝、またはそれらの溝の少なくとも2つの組み合わせと配向角を成し、配向角は、60〜120度、好ましくは70〜110度、より好ましくは75〜105度、より好ましくは80〜100度、最も好ましくは85〜95度の範囲である。好ましい配向材料は、厚紙、板紙、および紙から成る群、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせから選択される材料である。好ましい配向方向は、配向材料の繊維の大半の方向である。キャリア層は、好ましくは、配向材料から成る。
【0012】
本発明の実施形態3では、容器前駆体は、実施形態1または2にしたがって構成され、長手方向溝はそれぞれ、シート状複合体の外面に凹部を含み、シート状複合体の内面に凸部を有する。長手方向溝は、好ましくは、折り目付け工具によってシート状複合体の外面に既に生成されている。
【0013】
本発明の実施形態4では、容器前駆体は、先行する実施形態のいずれかにしたがって構成され、キャリア層は、第1の長手方向溝、第2の長手方向溝、第3の長手方向溝、および第4の長手方向溝から成る群から選択される2つ以上、好ましくは3つ以上、より好ましくは4つ以上の溝に沿って2つ以上の別々の副層に少なくとも部分的に分割される。
【0014】
本発明の実施形態5では、容器前駆体は、先行する実施形態のいずれかにしたがって構成され、キャリア層は、第1の長手方向溝、第2の長手方向溝、第3の長手方向溝、および第4の長手方向溝から成る群から選択される2つ以上、好ましくは3つ以上、より好ましくは4つ以上の溝に沿って間隙を形成する。
【0015】
本発明の実施形態6では、容器前駆体は、先行する実施形態のいずれかにしたがって構成され、シート状複合体は単一容器を製造するためのブランクである。
【0016】
本発明の実施形態7では、容器前駆体は、先行する実施形態のいずれかにしたがって構成され、キャリア層は、キャリア層のバリア層からの遠位側に外側ポリマー層が重ね合わされる。さらに好ましくは、外側ポリマー層は、外側ポリマー層のキャリア層からの遠位側に着色層、好ましくは装飾が重ね合わされる。着色層は、好ましくは、少なくとも1つの着色剤を含む。
【0017】
本発明の実施形態8では、容器前駆体は、先行する実施形態のいずれかにしたがって構成され、バリア層は、プラスチック、金属および金属酸化物からなる群、またはそれらの少なくとも2つの組合せから選択される材料を含む、好ましくはその材料から成る。
【0018】
本発明の実施形態9では、容器前駆体は、先行する実施形態のいずれかにしたがって構成され、内側ポリマー層は、それぞれの場合に内部ポリマー層の総重量に基づき、メタロセン触媒を用いて10重量%〜90重量%、好ましくは25〜90重量%の範囲、より好ましくは30〜80重量%作製されるポリマーを含む。
【0019】
本発明の実施形態10では、容器前駆体は、実施形態1〜8のいずれかにしたがって構成され、内部ポリマー層は、ポリマー混合物を含み、ポリマー混合物は、それぞれの場合にポリマーブレンドの総重量に基づき、10重量%〜90重量%、好ましくは25〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%のmPEと、10重量%以上、好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%以上の別のポリマーとを含む。
【0020】
本発明の実施形態11では、容器前駆体は、先行する実施形態のいずれかにしたがって構成され、キャリア層は、厚紙、板紙、および紙からなる群、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせから選択される材料を含む、好ましくはその材料から成る。
【0021】
本発明の実施形態12では、容器前駆体は、先行する実施形態のいずれかにしたがって構成され、キャリア層は、少なくとも1つの孔を有し、孔は、孔カバー層である少なくともバリア層と内側ポリマー層によって覆われる。
【0022】
本発明の目的の少なくとも1つは、実施形態1〜12のいずれかによる容器前駆体を封鎖することによって得られる密封容器1の実施形態1によって達成される。封鎖は、好ましくは、シート状複合体の折り畳みと、シート状複合体の領域の接着とによって実行される。好ましい接着は、シーリングである。好ましくは、容器は、封鎖の前に食品または飲料品で充填される。したがって、密封容器は、好ましくは、食品または飲料品で充填されている。密封容器は、好ましくは、シート状複合体と一体に形成されていない蓋または基部を含まない、またはその両方を含まない。
【0023】
本発明の目的の少なくとも1つは、方法の実施形態1によって達成され、該方法は方法ステップとして、
a)実施形態1〜12のいずれかによる容器前駆体を設けるステップと、
b)シート状複合体を折り畳むことによって容器前駆体の基部領域を形成するステップと、
c)基部領域を封鎖するステップと、
d)容器前駆体に食品または飲料品を充填するステップと、
e)上部領域において容器前駆体を封鎖することによって密封容器を得るステップと、
を含む。
【0024】
好ましくは、この方法は、方法ステップa)とb)との間に、容器前駆体の成形を含み、好ましくはマンドレル上、好ましくはマンドレルホイール上へ成形容器前駆体を配置することを含む。
【0025】
本発明の実施形態2では、本方法は、実施形態1にしたがって構成され、方法ステップb)における折り畳み中のシート状複合体の少なくとも一部は、10〜50℃、好ましくは15〜40℃、より好ましくは16〜30℃、最も好ましくは18〜25℃の範囲の温度を有する。ここでシート状複合体料の好ましい部分は、折り目が形成される部分である。
【0026】
本発明の実施形態3では、本方法は、実施形態1または2にしたがって構成され、方法ステップc)、e)、またはその両方の封鎖がシーリングを含み、シーリングは、照射、高温固体との接触、機械的振動の誘発、および高温ガスとの接触から成る群から選択される手段、またはこれらのうちの少なくとも2つの組み合わせによって実行される。
【0027】
本発明の実施形態4では、本方法は、実施形態1〜3のいずれかにしたがって構成され、方法ステップf)をさらに含み、方法ステップf)において密封容器が開封補助手段に結合される。好ましくは、密封容器は、開封補助手段がキャリア層の孔を覆うように開封補助手段に接合される。好ましい開封補助手段は、切削具、たとえば切削リングである。さらに好ましくは、開封補助手段は蓋を含むことができる。
【0028】
本発明の目的の少なくとも1つは、実施形態1〜4のいずれかによる方法によって得られる密封容器の実施形態1によって達成される。好ましくは、密封容器は、シート状複合体と一体に形成されていない蓋または基部を含まない、またはその両方を含まない。
【0029】
本発明の目的の少なくとも1つは、装置の実施形態1によって達成され、該装置は、
a)実施形態1〜12のいずれかによる容器前駆体から容器を製造する、
b)容器に食品または飲料品を充填して、充填された容器を得る、及び
c)充填された容器を封鎖することによって、密封容器を得る、
ように設計される。
【0030】
好ましい装置は充填機である。別の好ましい装置は、好ましくは容器前駆体を収容するように設計されたマンドレルを備え、マンドレルは、好ましくは、容器前駆体を搬送するように設計されたマンドレルホイールの一部である。
【0031】
本発明の目的の少なくとも1つは、食品または飲料品で満たされた密封容器の製造のための実施形態1〜12のいずれかによる容器前駆体の使用の実施形態1によって達成される。
【0032】
本発明の1つのカテゴリーにおいて好適であると記載される特徴は、本発明の別のカテゴリーの任意の実施形態においても同様に好適である。
【0033】

2つの層は、相互の接着がファンデルワールス引力を超えるときに互いに接合される。互いに接合された層は、好ましくは、互いにシールされた層、互いに接着された層、および互いに圧縮された層から成る群から選択される層、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせである。別段の記載がない限り、一連の層において層同士は、1つまたは少なくとも2つの中間層を介して間接的に、または中間層を介さずに直接的に互いに続くことができる。これは特に、1つの層と別の層が重ね合わされる表現の場合に当てはまる。一連の層が列挙された層を備えるという表現は、少なくとも指定された層が指定された順序で存在することを意味する。この表現は、必ずしもこれらの層が互いに直接続くことを意味するものではない。2つの層が互いに隣接している表現は、これらの2つの層が互いに上下に直接に存在し、したがって中間層がないことを意味する。しかしながら、この表現は、2つの層が互いに接合されているかどうかに関して何ら規定していない。その代わり、これらの2つの層は、互いに接触していてもよい。
【0034】
ポリマー層
以下、「ポリマー層」という用語は、特に内側ポリマー層および外側ポリマー層、より好ましくは内側ポリマー層に関する。特に内側ポリマー層にとって好ましいポリマーは、ポリオレフィンである。ポリマー層は追加の成分を含んでいてもよい。ポリマー層は、好ましくは、押出成形工程でシート状複合体に挿入される、またはシート状複合体に塗布される。ポリマー層のさらなる構成成分は、好ましくは、層として塗布されるときにポリマー溶融物の挙動に悪影響を及ぼさない成分である。追加成分は、たとえば、金属塩のような無機化合物、または別の熱可塑性物質のような別のポリマーであってもよい。しかし、追加成分がフィラーまたは顔料、たとえばカーボンブラックまたは金属酸化物であることも考えられる。追加成分に適した熱可塑性物質は、良好な押出成形特性により容易に加工可能なものを特に含む。これらの中で、連鎖重合によって得られるポリマー、特にポリエステルまたはポリオレフィンが好適であり、好ましくは、環状オレフィンコポリマー(COC)、多環式オレフィンコポリマー(POC)であり、特にポリエチレンおよびポリプロピレンが特に好ましく、ポリエチレンがさらに特に好ましい。ポリエチレンの中でも、HDPE(高密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖低密度ポリエチレン)、VLDPE(超低密度ポリエチレン)およびPE(ポリエチレン)、およびそれらの少なくとも2つの組み合わせが好ましい。少なくとも2つの熱可塑性物質の混合物を使用することも可能である。好適なポリマー層は、1〜25g/10分の範囲、好ましくは2〜20g/10分の範囲、特に好ましくは2.5〜15g/10分の範囲のメルトフローレート(MFR)と、0.890g/cm〜0.980g/cmの範囲、好ましくは0.895g/cm〜0.975g/cmの範囲、さらに好ましくは0.900g/cm〜0.970g/cmの範囲の密度とを有する。ポリマー層は、好ましくは80〜155℃の範囲、好ましくは90〜145℃の範囲、特に好ましくは95〜135℃の範囲の少なくとも1つの溶融温度を有する。好ましくは、シート状複合体は、バリア層とキャリア層との間に、ポリマー層、好ましくはポリオレフィン層、好ましくはポリエチレン層を含む。さらに好ましくは、複合前駆体は、バリア層とキャリア層との間に、ポリマー層、好ましくはポリオレフィン層、好ましくはポリエチレン層を含む。ポリマー層に関連する上記の注釈は、本明細書で接着促進層とも称される、複合体および複合体前駆体のポリマー層にも適用される。
【0035】
内側ポリマー層
内側ポリマー層は、熱可塑性ポリマーをベースとし、粒状無機固体を含むことができる。しかしながら、内側ポリマー層は、それぞれの場合の内側ポリマー層の総重量に基づき、70重量%以上、好ましくは80重量%以上、特に好ましくは95重量%以上の熱可塑性ポリマーを含むことが好ましい。内側ポリマー層は、それぞれの場合の内側ポリマー層の総重量に基づき、30重量%以上、特に好ましくは40重量%以上、最も好ましくは50重量%以上のメタロセン触媒を用いて作製されたポリオレフィン、好ましくはメタロセン触媒(mPE)を用いて作製されたポリエチレンを含むことがさらに好ましい。さらに好ましくは、内側ポリマー層は、mLLDPE(メタロセン触媒によって作製された直鎖状低密度ポリエチレン)を含む。
【0036】
好ましくは、内側ポリマー層のポリマーまたはポリマー混合物は、0.900〜0.930g/cmの範囲、特に好ましくは0.900〜0.920g/cmの範囲、最も好ましくは0.900〜0.910g/cmの範囲の密度(ISO1183−1:2004による)を有する。MFR(ISO1133、190℃/2.16kg)は、好ましくは4〜17g/10分の範囲、特に好ましくは4.5〜14g/10分の範囲、最も好ましくは6.5〜10g/10分の範囲である。
【0037】
キャリア層
使用されるキャリア層は、この目的のために当業者にとって適切であり、充填状態の容器がほぼその形状を保持するように安定性を付与するのに十分な強度および剛性を有する任意の材料で形成することができる。この特徴は特に、本発明が寸法安定性を備えた容器の技術分野に関するため、キャリア層に必須の特徴である。多数のプラスチックと同様に、植物系繊維材料、特にパルプ、好ましくは石灰、漂白および/または未漂白のパルプが好ましく、紙および厚紙が特に好ましい。キャリア層の坪量は、好ましくは120〜450g/mの範囲、特に好ましくは130〜400g/mの範囲、最も好ましくは150〜380g/mの範囲である。より好ましい厚紙は一般的に、単層または多層構造を有し、1つまたは2つ以上のカバー層で片面または両面に被覆されていてもよい。さらに、より好ましい厚紙は、厚紙の総重量に基づき、20重量%未満、好ましくは2重量%〜15重量%、特に好ましくは4重量%〜10重量%の残留水分含有量を有する。特に好ましい厚紙は多層構造を有する。さらに好ましくは、厚紙は、環境に面する表面上に、当業者に「紙コーティング」として知られているカバー層の少なくとも1つの薄層、より好ましくは2つ以上の薄層を有する。さらに、より好ましい厚紙は、100〜360J/m、好ましくは120〜350J/m、特に好ましくは135〜310J/mのスコットボンド値を有する。上述の範囲により、高い一体性で、容易かつ低公差で容器を折り畳むことが可能な複合体を提供することができる。
【0038】
バリア層
使用されるバリア層は、この目的のために当業者にとって適切であり、特に酸素に関して十分なバリア作用を有する任意の材料で形成することができる。バリア層は、好ましくは、
a.ポリマーバリア層、
b.金属層、
c.金属酸化物層、または
d.a.〜c.からのうち少なくとも2つの組み合わせ
から選択される。
【0039】
バリア層が、選択肢a.によりポリマーバリア層である場合、容器の包装に適した芳香または気体バリア性を得るため、この目的のために当業者にとって既知の少なくとも1つのポリマーを好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上、最も好ましくは95重量%以上含む。有用なポリマー、特に熱可塑性物質は、ここでは、単独または2種以上の混合物のいずれかのNまたはO含有ポリマーを含む。本発明によれば、ポリマーバリア層が、155℃〜300℃の範囲、好ましくは160℃〜280℃の範囲、特に好ましくは170〜270℃の範囲の溶融温度を有することが有益であると判定することができる。
【0040】
さらに好ましくは、ポリマーバリア層は、2〜120g/mの範囲、好ましくは3〜60g/mの範囲、特に好ましくは4〜40g/mの範囲、さらに好ましくは6〜30g/mの範囲の坪量を有する。さらに好ましくは、ポリマーバリア層は、たとえば押出成形、特に層状押出成形によって溶融物から得ることができる。さらに好ましくは、ポリマーバリア層は、積層によってシート状複合体に挿入されてもよい。このコンテキストでは、フィルムがシート状複合体に組み込まれることが好ましい。別の実施形態では、ポリマーの溶液または分散液からの堆積によって得られるポリマーバリア層を選択することも可能である。
【0041】
好適なポリマーとしては、光散乱によるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により判定された、3×10〜1×10g/モルの範囲、好ましくは5×10〜1×10g/モルの範囲、特に好ましくは6×10〜1×10g/モルの範囲の重量平均分子量を有するポリマーを含む。適切なポリマーは、特に、ポリアミド(PA)、ポリエチレンビニルアルコール(EVOH)、またはそれらの混合物を含む。
【0042】
ポリアミドの中で、有用なPAは、本発明による使用のために当業者には適切と思われるPAの全てである。ここでは、PA6、PA6.6、PA6.10、PA6.12、PA11、PA12、またはそれらの少なくとも2つの混合物が特に言及され、特に好ましいのがPA6とPA6.6、さらに好ましいのがPA6である。PA6は、たとえばAkulon(登録商標)、Durethan(登録商標)、およびUltramid(登録商標)の商標名で市販されている。さらに、非晶質ポリアミド、たとえばMXD6、Grivory(登録商標)、およびSelar(登録商標)PAが適している。さらに好ましくは、PAの密度は、好ましくは1.01〜1.40g/cmの範囲、より好ましくは1.05〜1.30g/cmの範囲、特に好ましくは1.08〜1.25g/cmの範囲である。さらに好ましくは、PAの粘度数は、130〜185ml/gの範囲、好ましくは140〜180ml/gの範囲である。
【0043】
有用なEVOHには、本発明による使用のために当業者に適していると思われるすべてのEVOHが含まれる。これらの例は、特に、たとえばEVALTMF104BまたはEVALTMLR171Bなどの多数の異なるバージョンで、ベルギーのEVAL Europe NVからEVALTMの商品名で市販されている。好ましいEVOHは、以下の特性の少なくとも1つ、2つ、2つ以上、または全てを有する。
−20〜60モル%、好ましくは25〜45モル%の範囲のエチレン含有量
−1.0〜1.4g/cm、好ましくは1.1〜1.3g/cmの範囲の密度
−155℃〜235℃、好ましくは165℃〜225℃の範囲の融点
−1〜25g/10分、好ましくは2〜20g/10分の範囲のMFR値(TS(EVOH)<230℃のとき210℃/2.16kg、210℃<TS(EVOH)<230℃のとき230℃/2.16kg)
−0.05〜3.2cm×20μm/m・day・atmの範囲、好ましくは0.1〜1cm×20μm/m・day・atmの範囲の酸素透過率
【0044】
好ましくは、少なくとも1つのポリマー層、さらに好ましくは内側ポリマー層、または好ましくはすべてのポリマー層が、バリア層の溶融温度より低い溶融温度を有する。これは、バリア層がポリマーから形成される場合に特に当てはまる。この場合、少なくとも1つのポリマー層、特に内側ポリマー層の溶融温度とバリア層の溶融温度とは、好ましくは1K以上、特に好ましくは10K以上、さらにより好ましくは50K以上、さらに好ましくは100K以上異なる。温度差は、好ましくは、折り畳み中にバリア層の溶融が起こらない、特にポリマーバリア層の溶融が起こらないように十分に高く選択されるべきである。
【0045】
選択肢b.によれば、バリア層は金属層である。適切な金属層は原則として、当業者にとって既知であり、高い光不透過性および酸素不透過性を提供することができる金属を含む全ての層である。好適な実施形態では、金属層は、たとえば物理気相堆積の後に、箔または堆積層の形状を取ることができる。金属層は、好ましくは連続層である。さらに好ましい実施形態では、金属層は、3〜20μmの範囲、好ましくは3.5〜12μmの範囲、特に好ましくは4〜10μmの範囲の厚さを有する。
【0046】
好ましく選択される金属はアルミニウム、鉄、または銅である。好ましい鉄層は、たとえば箔状の鋼層であってもよい。さらに好ましくは、金属層はアルミニウムを含む層である。アルミニウム層は、アルミニウム合金、たとえばAlFeMn、AlFe1.5Mn、AlFeSi、またはAlFeSiMnから適切に構成することができる。純度は、それぞれの場合のアルミニウム層全体に対して、典型的には97.5%以上、好ましくは98.5%以上である。好ましい構成では、金属層はアルミニウム箔から成る。適切なアルミニウム箔は、1%超、好ましくは1.3%超、特に好ましくは1.5%超の延性を有し、30N/mm超、好ましくは40N/mm超、特に好ましくは50N/mm超の引っ張り強度を有する。ピペット試験における適切なアルミニウム箔は、3mm超、好ましくは4mm超、特に好ましくは5mm超の液滴サイズを示す。アルミニウム層または箔の製造に適した合金は、Hydro Aluminium Deutschland GmbHまたはAmcor Flexibles Singen GmbHからEN AW1200、EN AW8079、またはEN AW8111の名称で市販されている。バリア層としての金属箔の場合、金属箔と、金属箔の片面または両面に最も近いポリマー層との間に接着促進層を設けることができる。
【0047】
さらに好ましくは、選択されるバリア層は、選択肢c.により金属酸化物層であってもよい。有用な金属酸化物層には、光、蒸気、および/または気体に対するバリア効果を達成するために、当業者によく知られていると思われるすべての金属酸化物層が含まれる。上記の金属、アルミニウム、鉄、または銅に基づく金属酸化物層、および酸化チタンまたは酸化ケイ素化合物に基づく金属酸化物層が特に好ましい。金属酸化物層は、たとえば、配向ポリプロピレンフィルムなどのポリマー層上に金属酸化物を蒸着することによって製造される。この目的のための好ましい方法は、物理気相堆積法である。
【0048】
別の好適な実施形態では、金属酸化物層の金属層は、金属層を有する1つ以上のポリマー層から成る層複合体の形状を取ることができる。このような層は、たとえば、ポリマー層、たとえば延伸ポリプロピレンフィルム上に金属を蒸着することによって得ることができる。この目的のための好ましい方法は、物理気相堆積法である。
【0049】
外面
シート状複合体の外面は、シート状複合体の薄層表面であり、シート状複合体から製造される容器内の容器の環境と接触することが意図される。これは、容器の個々の領域において、複合体の様々な領域の外面が互いに折り畳まれない、または互いに接合されない、たとえば互いにシールされないことを意味するものではない。
【0050】
内面
シート状複合体の内面は、シート状複合体の薄層の表面であり、シート状複合体から製造される容器内の容器の内容物、好ましくは食品または飲料品と接触することが意図される。
【0051】
着色剤
DIN55943:2001−10によれば、着色剤は、すべての着色物質、特に染料および顔料の総称である。好ましい着色剤は顔料である。好ましい顔料は有機顔料である。本発明に関連して注目すべき顔料は、特にDIN55943:2001−10に記載されている顔料および「Industrial Organic Pigments、第3版」(Willy Herbst、Klaus Hunger Copyright (c)2004 WILEY−VCH Verlag GmBH & Co.KGaA,Weinheim ISBN:3−527−30576−9)に言及されている顔料である。
【0052】
接着/接着促進層
接着促進層は、互いに直接隣接していない層間に存在してもよい。より詳細には、接着促進層は、バリア層と内側ポリマー層との間、およびバリア層とキャリア層との間に存在してもよい。
【0053】
接着促進層中の有用な接着促進剤には、イオン結合の形成またはそれぞれの隣接する層の表面との共有結合を介して、適切な官能基による官能化を介して強固な結合を生成するのに適した全てのポリマーが含まれる。好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、アクリレート、アクリレート誘導体などのアクリル酸、無水マレイン酸のような二重結合を有するカルボン酸無水物、またはこれらの少なくとも2つとエチレンとの共重合によって得られた官能基化ポリオレフィンを含む。これらの中で、ポリエチレン−無水マレイン酸グラフトポリマー(EMAH)、エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、またはエチレン−メタクリル酸コポリマー(EMAA)が好ましく、たとえば、DupontによりBynel(登録商標)およびNucrel(登録商標)0609HSAの商品名で、またはExxonMobil ChemicalsによりEscor(登録商標)6000ExCoの商品名で販売されている。
【0054】
本発明によれば、それぞれの場合のキャリア層、ポリマー層、またはバリア層と次の層との間の接着力は、0.5N/15mm以上、好ましくは0.7N/15mm以上、特に好ましくは0.8N/15mm以上である。本発明の一構成において、ポリマー層とキャリア層との間の接着力は、0.3N/15mm以上、好ましくは0.5N/15mm以上、特に好ましくは0.7N/15mm以上であることが好ましい。さらに、バリア層とポリマー層との接着力は、好ましくは0.8N/15mm以上、より好ましくは1.0N/15mm以上、特に好ましくは1.4N/15mm以上であることが好ましい。バリア層が、間に接着促進層を有するポリマー層に間接的に続く場合、バリア層と接着促進層との間の接着力は、1.8N/15mm以上、好ましくは2.2N/15mm以上、特に好ましくは2.8N/15mm以上であることが好ましい。特定の構成では、個々の層の間の接着力は、キャリア層が厚紙の場合には厚紙繊維引裂きと呼ばれる接着試験において、キャリア層が引き裂かれるほど十分に強い。
【0055】
ポリオレフィン
好ましいポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはその両方である。好ましいポリエチレンは、LDPE、LLDPE、およびHDPEから成る群、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせから選択される。さらに好ましいポリオレフィンはmポリオレフィンである。適切なポリエチレンは、1〜25g/10分の範囲、好ましくは2〜20g/10分の範囲、特に好ましくは2.5〜15g/10分の範囲のメルトフローレート(MFR)と、0.910g/cm〜0.935g/cmの範囲、好ましくは0.912g/cm〜0.932g/cmの範囲、さらに好ましくは0.915g/cm〜0.930g/cmの範囲の密度とを有する。
【0056】
mポリマー
mポリマーは、メタロセン触媒を用いて作製されたポリマーである。メタロセンは、2つの有機配位子、たとえばシクロペンタジエニル配位子の間に中心金属原子が配置された有機金属化合物である。好ましいmポリマーはmポリオレフィン、好ましくはmポリエチレン、mポリプロピレン、またはその両方である。好ましいmポリエチレンは、mLDPE、mLLDPE、およびmHDPEから成る群、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせから選択される。
【0057】
押出成形
押出成形において、ポリマーは、典型的には、押出ダイからの出口の下方の溶融ポリマーフィルムで測定して210〜330℃の温度に加熱される。押出成形は、当業者に既知な市販の押出工具、たとえば押出機、押出機スクリュー、供給ブロックなどによって実行することができる。押出機の端部には、好ましくは、ポリマー溶融物が押し込まれる開口部が設けられる。開口部は、複合前駆体へのポリマー溶融物の押出成形を可能にする任意の形状を有することができる。たとえば、開口部は、角形、楕円形、または円形であってもよい。開口部は、好ましくは、漏斗のスロットの形状である。本方法の好ましい構成では、塗布はスロットを通して行われる。スロットの長さは、好ましくは0.1〜100mの範囲、好ましくは0.5〜50mの範囲、特に好ましくは1〜10mの範囲である。また、スロットの幅は、0.1〜20mmの範囲、好ましくは0.3〜10mmの範囲、特に好ましくは0.5〜5mmの範囲である。ポリマー溶融物の塗布の間、スロットおよび複合前駆体は互いに対して移動することが好ましい。複合前駆体がスロットに対して移動するような工程が好ましい。
【0058】
好ましい押出コーティング法では、ポリマー溶融物を塗布中に延伸させ、この延伸は好ましくは溶融延伸によって、最も好ましくは一軸溶融延伸によって行われる。この目的のため、層は、溶融状態の複合前駆体に溶融押出機を用いて塗布され、まだ溶融状態にある塗布層は、ポリマーを一軸方向に配向させるため、好ましくは一軸方向に延伸される。その後、塗布層は、熱硬化のために冷却させられる。これに関連して、延伸は、少なくとも以下の塗布ステップによって行われることが特に好ましい。
b1.ポリマー溶融物を、溶融フィルムとして少なくとも1つの押出ダイスロットを通じて出現速度Voutで通過させる
b2.少なくとも1つの押出ダイスロットに対して移動速度Vpreで移動する複合前駆体へ溶融フィルムを塗布する
ただし、Vout<Vpreである。Vpreが、Voutより5〜200倍の範囲、特に好ましくは7〜150倍の範囲、さらに好ましくは10〜50倍の範囲、最も好ましくは15〜35倍の範囲大きいことが特に好ましい。ここで、Vpreは100m/分以上、特に好ましくは200m/分以上、最も好ましくは350m/分以上であるが、典型的には1300m/分以下であることが好ましい。いったん上記の延伸プロセスによって溶融層が複合前駆体に塗布されると、溶融層は熱硬化のために冷却させられ、この冷却は、好ましくは、5〜50℃の範囲、特に好ましくは10〜30℃の範囲の温度に保たれた表面との接触を介して急冷によって実行される。
【0059】
別の好ましい構成では、出現領域は、この領域またはその側面に設けられたポリマーの最低溶融温度よりも低い温度まで冷却された後、少なくとも領域の側面がこの領域から分離される。冷却は、当業者にとってよく知られており、適切と思われる任意の方法で実行することができる。ここでは、すでに上述した熱硬化も好ましい。続いて、少なくとも側面が該領域から分離される。分離は、当業者にとって馴染み深く、適切と思われる任意の方法で実行することができる。好ましくは、ナイフ、レーザービーム、ウォータージェット、またはそれらの2つ以上の組み合わせによって分離が行われ、ナイフ、特に剪断用ナイフの使用が特に好ましい。
【0060】
食品および飲料品
本シート状複合体および容器前駆体は、好ましくは、食品または飲料品容器の製造用に設計される。また、本発明の密封容器は、好ましくは食品または飲料品容器である。食品および飲料品は、人間の摂取および動物飼料に関して当業者が既知なあらゆる種類の飲食物を含む。好ましい食品および飲料品は、例えば乳製品、スープ、ソース、非炭酸飲料などの5℃を超える液体である。
【0061】
容器
本発明による密封容器は、多数の様々な形状をとることができるが、略立方体構造が好ましい。さらに、容器の全領域が、シート状複合体から形成されてもよく、または容器は2つの部分または複数部分から成る構造を有してもよい。複数部分の構造の場合には、シート状複合体と同様に、特に容器の頂部または底部領域で使用可能なプラスチックのような他の材料も使用されると考えられる。しかしながら、このコンテキストでは、容器は、領域の50%以上、特に好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上、シート状複合体から形成されることが好ましい。さらに、容器は、内容物を空にするための仕組みを有することができる。この仕組みは、たとえばプラスチックで形成し、容器の外側に取り付けてもよい。この仕組みは、直接射出成形によって容器に一体化されることも考えられる。好ましい構成では、本発明による容器は、少なくとも1つの縁部、好ましくは4〜22またはそれ以上の縁部、特に好ましくは7〜12の縁部を有する。本発明による縁部は、表面の折り畳みにおいて生じる領域を意味すると理解される。例示的な縁部は、それぞれの場合における容器の2つの壁面間の長手方向の接触領域を含み、ここでは長手方向縁部とも称する。容器において、容器壁は、好ましくは、縁部によって囲まれた容器の表面である。好ましくは、本発明による容器の内部は、食品または飲料品を含む。
【0062】
試験方法
本発明のコンテキストで、以下の試験方法を利用した。他に特に記載がない限り、測定は、周囲温度23℃、周囲空気圧100kPa(0.986気圧)、および相対湿度50%下で行った。
【0063】
MFR
MFRは、ISO規格1133(別段の記載がない限り190℃および2.16kg)にしたがって測定される。
【0064】
密度
密度は、ISO規格1183−1にしたがって測定される。
【0065】
融点
溶融温度は、DSC法ISO11357−1、−5を用いて測定する。この機器は、以下の測定値を使用して製造元の指示にしたがって較正される。
−インジウム温度−開始温度
−溶融インジウム熱
−亜鉛温度−開始温度。
【0066】
酸素透過率
酸素透過率は、20℃、相対湿度65%でISO規格14663−2 Annex Cに従い決定される。
【0067】
厚紙の水分含有量
厚紙の水分含有量は、ISO規格 287:2009にしたがって測定される。
【0068】
接着力
2つの隣接層の接着力は、測定中に40mm/分で回転する回転自在ローラ上の90度剥離試験機器、たとえばインストロン社の「ドイツ製回転ホイール固定具」にそれらの層を固定することによって判定される。サンプルは、予め幅15mmのストリップに切断した。サンプルの一方の側では、薄層は互いに分離され、分離された端部は垂直方向に上方に向けられた引張り装置に留められる。引張り力を判定する測定機器が、引張り装置に取り付けられている。ローラの回転に伴い、薄層を互いに分離するのに必要な力が測定される。この力は、層の相互の接着力に対応し、N/15mmで報告される。個々の層の分離は、制御された前処理により、たとえば、30%酢酸中のサンプルを60℃で3分間浸漬することによって、機械的に実行することができる。
【0069】
着色剤の検出
有機着色剤の検出は、「Industrial Organic Pigments、第3版」(Willy Herbst、Klaus Hunger Copyright(c) 2004 WILEY−VCH Verlag GmbH&Co.KGaA、Weinheim ISBN:3−527−30576−9)に記載される方法にしたがって実行することができる。
【0070】
成形係数
成形係数は次のように定義される。
【数1】
【0071】
これは以下のように表すことができる。
【数2】
ただし、Kは成形係数、Fshapingは成形力、Fzero sampleはゼロサンプル力、Gは坪量である。したがって、成形係数の単位はm/kgである。成形係数の個々のパラメータは、以下に示すように決定される。
【0072】
ゼロサンプル力
ゼロサンプル力を測定するために、DIN EN ISO186:2002のドイツ版にしたがって折り目なしの容器前駆体から、サンプルサイズが60mm×25mmの3つの試料を採取する。次に、これらの試料を、2010年3月付けの操作説明書にしたがって、ドイツ、ハイルブロンのKarl Marbach GmbH&Co.KGのSRT−Win1.5ダイカット折り目曲げ試験機によって分析する。社内開発された保持クランプに試料を固定し、ターンテーブル上に試料を置く。クランプの構成は、図8a)および8b)、9a)および9b)、10a)および10b)に示す。評価は、DIN55437−3:2008−05およびDIN53121:2014−08にしたがって実施され、曲げ角度範囲にわたる最大力値は、最大150度の曲げで決定される。
【0073】
成形力
成形力を測定するため、ドイツ、シャルカウのTIRA GmbH製の強度試験機(TIRA試験28025汎用強度試験機)の2つの圧縮板間に、平らに折り畳まれた状態で、本発明による方法によって得られた形状のままで容器前駆体を固定し、DIN EN ISO12048:2000にしたがう「圧縮試験」法と同様、圧縮試験の場合には、一定の変位(容器の前駆体フォーマットに応じて選択される、典型的には30mm)が達成されるまで荷重が加えられる。曲線プロファイルは、TIRAテストソフトウェアを用いて記録および評価される。
【0074】
汎用強度試験機は、10mm/分±3mm/分の相対速度で、一方の圧縮板の均一な移動から生じる荷重を加えることができるモータ駆動圧縮板システムである。
【0075】
坪量
坪量は、容器前駆体から規定サイズのラミネートサンプルを採取し、サンプルを秤量することによって判定される。
【0076】
本発明は、以下の実施例および図面により詳細に記載されるが、実施例および図面は本発明の制限を示唆しない。さらに、図面は、特に明記しない限り、一定の縮尺ではない。
【0077】
実施例(本発明)および比較例(非発明)では、標準押出成形コーティングシステムを用いた層押出成形法により以下の層順序でラミネートを生成した。
【0078】
【表1】
【0079】
層押出成形工程によって得られたラミネートを用いて、実施例および比較例のための外装形状の容器前駆体を製造する。いずれの場合も、対応する第1〜第4の長手方向折り目と同様に、長手方向溝1〜4が導入される。さらに、長手方向継ぎ目がヒートシールによって製造される。ヒートシールは、ドイツ、エスリンゲンのKopp Verpackungstechnik製のHSG250ヒートシーリングユニットによって実行される。初期圧力は4.5バールに設定され、シーリング温度は135℃に設定される。
【0080】
表2は、様々な方法について、達成された最小の第1〜第4の内角、すなわち第1〜第4の長手方向折り畳みがどの程度折り畳まれたかを示す。さらに、表2は第4の内角の最大値を示す。折り畳みにより内角が180度より大きくなる場合、これを過延伸という。さらに、表2は、容器前駆体が再度折り畳まれるか否か、すなわち、比較的平坦な折り畳まれた状態から別の比較的平坦な折り畳まれた状態に変換されるか否かを示す。
【0081】
【表2】
【0082】
さらに、多数の容器前駆体が外側輸送パッケージに挿入される。外側輸送パッケージは、長さ600mm、幅110mm、高さ152mmの寸法を有する。
【0083】
【表3】
【0084】
装飾層の損傷は、以下の尺度にしたがって表3に特徴付けられる。
+ 装飾層に損傷を与えない(肉眼でも6倍の拡大鏡でも明白ではない)
0 装飾側にわずかな損傷(6倍の拡大鏡で明白)
− 可視の装飾側の損傷
【0085】
表3の結果は、ドイツ、リンニッヒのSIG Combibloc製CFA712標準充填機を使用して確定した。この目的のために、各実施例および比較例で、1000個の容器前駆体を充填機で処理した。上記の方法により容器前駆体の外側パッケージング前に各実施例および比較例について成形係数を測定した。
【0086】
以下の表4および表5は、別の比較例を示す。これらの比較例は、下記の詳細を除いて、上記の比較例と同様に行った。
【0087】
比較例3では、ラミネートは長手方向継ぎ目の生成時に一度平坦に折り畳まれた。この結果、表4に示す内角の最小値となる。次に、上記の方法にしたがって成形係数を測定した。さらに、得られた容器前駆体は、さらに折り畳みまたは再折り畳みされることなく、上述のように外側搬送パッケージに挿入された。次に、容器前駆体は、外側搬送パッケージから取り出され、その間にさらに折り畳みまたは再折り畳みされることなく、上述の充填機に導入された。
【0088】
比較例4では、ラミネートはまた、長手方向継ぎ目の生成時に一度平坦に折り畳まれた。この段階で、容器前駆体は比較例3と同じ成形係数を有する(表5には示さず)。比較例3の場合と同様に、得られた容器前駆体は、さらに折り畳みまたは再折り畳みされることなく外側搬送パッケージに挿入された。容器前駆体を外側搬送パッケージから取り出した後、容器前駆体を矩形状にした。したがって、容器前駆体は一度折り畳まれて、矩形横断面の断面を得た。このようにして、表4に示す内角の最小値が得られた。さらに、成形係数が測定された。この段階で測定された値は表5に示す。次に、容器前駆体は、さらに折り畳みまたは再折り畳みされることなく充填機に導入された。
【0089】
充填機における比較例3および4の容器前駆体の処理結果を以下の表5に示す。ここでは、表3と同じ尺度を適用する。
【0090】
【表4】
【0091】
【表5】
【0092】
実施例および比較例において、成形係数を測定するために使用された容器前駆体は、それ以上処理されていないと理解すべきである。その代わりに、同じ方法で製造および処理された容器前駆体は、上述のように追加処理された。
【0093】
図は、各図の説明に別段の記載がない限り、概略的に示しており、等縮尺ではない。
【図面の簡単な説明】
【0094】
図1a】長手方向溝の詳細を示す本発明の容器前駆体の上面図(直立)である。
図1b】本発明の別の容器前駆体の上面図(直立した)である。
図2】成形後の図1aの容器前駆体の側面図(直立)である。
図3】成形力を測定する実験機構の図である。
図4図1a)の容器前駆体のシート状複合体の一連の層の断面図である。
図5】本発明の密封容器の図である。
図6】本発明の方法のフロー図である。
図7】本発明の装置の図である。
図8a】保持クランプを示す図である。
図8b図8aの保持クランプの別の図である。
図9a図8aの保持クランプの別の図である。
図9b】ターンテーブルを有する図8a)の保持クランプの図である。
図10a図8aの保持クランプの別の図である。
図10b図8a)の保持クランプの別の図である。
図11】本発明の容器前駆体のシート状複合体の長手方向溝の顕微鏡画像の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0095】
図1a)は、長手方向溝107〜110の詳細を示す本発明の容器前駆体100の上面図(直立)である。容器前駆体100は、シート状複合体101からなり、その層構造は図4の断面図に示す。ここで、シート状複合体101は、単一容器500の製造用のブランクである。容器前駆体100は、第1の長手方向縁部104と、シート状複合体101を横切る対向側に別の長手方向縁部105とを含む。第1の長手方向縁部104は、別の長手方向縁部105にシールされる。このようにして、容器前駆体100の長手方向継ぎ目106が形成される。この容器前駆体100において、長手方向継ぎ目106は、容器前駆体100の壁面のほぼ中央を貫通している。第1の長手方向縁部104から別の長手方向縁部105までのシート状複合体101にわたって、シート状複合体101は、第1の長手方向溝107、第2の長手方向溝108、第3の長手方向溝109、および第4の長手方向溝110を含む。同時に、第1の長手方向折り畳みは第1の長手方向溝107に沿って延び、第2の長手方向折り畳みは第2の長手方向溝108に沿って延び、第3の長手方向折り畳みは第3の長手方向溝109に沿って延び、および第4の長手方向折り畳みは第4の長手方向溝110に沿って延びる。長手方向折り畳みはそれぞれ、製造される密封容器500に長手方向縁部201を形成することを意図している。第1の長手方向折り畳みは第1の内角111によって特徴付けられ、第2の長手方向折り畳みは第2の内角112によって特徴付けられ、第3の長手方向折り畳みは第3の内角113によって特徴付けられ、第4の長手方向折り畳みは第4の内角114によって特徴付けられる。ここで、第1の内角111と第3の内角113はそれぞれ177度であり、第2の内角112と第4の内角114はそれぞれ3度である。したがって、本発明による容器前駆体100は、平坦に折り畳まれた状態にある。平坦に折り畳まれた容器前駆体100を成形303することにより、外装構造を形成するように成形することができる。成形303は、図3に示すように、第1〜第4の長手方向折り畳みを同時に行うことによって実行することができる。図1a)はまた、第2の長手方向溝108の詳細を点線の円内に示す。ここでは、長手方向溝107〜110のそれぞれが、シート状複合体101の内面102に凸部を有し、シート状複合体101の外面103に凹部116を有することが明らかである。長手方向溝107〜110は、外面103から折り目付け工具を用いて折り目を付けることによって生成されている。
【0096】
図1b)は、本発明の別の容器前駆体100の上面図(直立)である。図1b)の容器前駆体100は、図1a)の容器前駆体100と同じように構成され、長手方向継ぎ目106は図1b)の第1の長手方向折り畳みの隣に位置する。さらに、第1の長手方向縁部104および別の長手方向縁部105の名称、ひいては第1〜第4の長手方向溝107〜110の名称は、図1a)のものとは異なるように選択される。
【0097】
図2は、成形303後の図1a)の容器前駆体100の側面図(直立)である。したがって、図2の容器前駆体100はもはや本発明の平坦に折り畳まれた状態にない。図2の側面図において、図1a)と比較して、シート状複合体101のキャリア層404に孔205が見える。孔205は、シート状複合体101の内面102上の孔カバー層206として、接着促進層403、バリア層402および内側ポリマー層401で覆われている。追加の溝202も示される。追加の溝202に沿って折り畳み、シート状複合体101の該当部分を接合することによって、密封容器500の上部領域203および基部領域204を形成することができる。また、第4の長手方向溝110に沿って第4の長手方向折り畳みから形成される長手方向縁部201も図示される。
【0098】
図3は、成形力を測定する実験機構300を示す。図1a)の容器前駆体100は、汎用強度試験機の圧縮板システムの2つの圧縮板301間に固定される。圧縮板システムは、上側圧縮板301が均一な下方移動302を実行できるように、モータ駆動される。その結果、平坦に折り畳まれた状態から容器前駆体の成形303が行われて、外装構造が得られる。測定に関するさらなる詳細は、「成形力」試験方法で報告される。
【0099】
図4は、図1a)の容器前駆体100のシート状複合体101の一連の層400の断面図である。シート状複合体101の内面102からシート状複合体101の外面103までの一連の層400は、内側ポリマー層401、バリア層402、接着促進層403、キャリア層404、外側ポリマー層405を備え、外側ポリマー層405上には着色剤を含む着色層406が印刷されて、装飾406を構成する。
【0100】
図5は、本発明の密封容器500を示す。密封容器500は、図2の容器前駆体100を封鎖することによって得られた。この封鎖は、シート状複合体101の折り畳み、シート状複合体101の領域の接合、基部領域204の形成および封鎖、食品または飲料品501の容器前駆体100への充填、シート状複合体101の追加の折り畳みによる上部領域203の形成、およびシーリングによる上部領域203の封鎖によって実行された。さらに、密封容器500を外面103の開封補助手段502に接合した。ここでは、開封補助手段502の蓋が孔205を覆う。
【0101】
図6は、本発明の方法600のフロー図である。方法600は、a)図1a)の容器前駆体100を設ける方法ステップ601を含む。方法ステップb)602の前かつ方法ステップa)601の後に、まず図2に示すように容器前駆体100を成形して外装構造を形成し、次いで方法ステップb)602において、シート状複合体101を折り畳むことによって基部領域204を形成する。折り畳み作業において、折り畳まれるシート状複合体101の領域は、24℃の温度を有する。方法ステップc)603において、高温ガスでシールすることによって基部領域204を封鎖する。方法ステップd)604において、容器前駆体100が食品または飲料品501で充填される。方法ステップe)605において、容器前駆体100を折り畳むことによって、上部領域203が形成され、上部領域203は超音波シーリングによって封鎖される。このようにして、本発明の密封容器500が得られる。追加の方法ステップf)606において、密封容器500が開封補助手段502に接合される。開封補助手段502は、蓋を設けた切削リングであってもよい。方法600は、図7の装置700を用いて実行することができ、図5の密封容器500を得ることができる。
【0102】
図7は、本発明の装置700を示す。装置700は、いくつかのマンドレル702を有するマンドレルホイール701を備える充填機である。容器前駆体100から容器500を製造し、容器500に食品または飲料品501を充填し、容器500を封鎖する製造サイクルにおいて、平坦に折り畳まれた容器前駆体100が成形され、マンドレルホイール701のマンドレル702上に配置される。
【0103】
図8a)は保持クランプ800を示す。保持クランプ800は社内で開発されたもので、ゼロサンプル力について上述した試験方法を行うのに役立つ。図8a)は、保持クランプ800のA−A断面図である。保持クランプは、特に、保持板1、クランプ2、レバー3、バレル4、スペーサリング5、ボルト6、シリンダピン7、および圧縮ばね8を含む。
【0104】
図8b)は、図8a)の保持クランプ800を示す別の図である。示されているのは、保持クランプ800のB−B断面である。
【0105】
図9a)は、図8a)の保持クランプ800をmm寸法で示す別の図である。
【0106】
図9b)は、ターンテーブル901を有する図8a)の保持クランプ800を示す。保持クランプ800およびターンテーブル901は、この構成では、上述したようなゼロサンプル力試験方法に使用される。
【0107】
図10a)は、図8a)の保持クランプ800の別の図である。
【0108】
図10b)は、図8a)の保持クランプ800の斜視図である。
【0109】
図11は、本発明の容器前駆体100のシート状複合体101の長手方向溝107〜110の顕微鏡画像の断面図である。長手方向溝107〜110は、シート状複合体101の内面102に凸部115を有することが明らかである。外面103の凹部116はここでは見えない。また、キャリア層404は、長手方向溝107〜110に沿って2つの別々の副層1101に分割される。2つの副層1101間で、キャリア層404は空隙1102を形成する。
【符号の説明】
【0110】
100 本発明の容器前駆体
101 シート状複合体
102 内面
103 外面
104 第1の長手方向縁部
105 別の長手方向縁部
106 長手方向継ぎ目
107 第1の長手方向溝
108 第2の長手方向溝
109 第3の長手方向溝
110 第4の長手方向溝
111 第1の内角
112 第2の内角
113 第3の内角
114 第4の内角
115 凸部
116 凹部
201 長手方向縁部
202 溝
203 上部領域
204 基部領域
205 孔
206 孔カバー層
300 成形力の測定用実験機構
301 圧縮板
302 均一な圧縮板の運動
303 成形
400 一連の層
401 内側ポリマー層
402 バリア層
403 接着促進層
404 キャリア層
405 外側ポリマー層
406 着色層/装飾
500 本発明の密封容器
501 食品および飲料品
502 開封補助手段
600 本発明の方法
601 方法ステップa)
602 方法ステップb)
603 方法ステップc)
604 方法ステップd)
605 方法ステップe)
606 方法ステップf)
700 本発明の装置
701 マンドレルホイール
702 マンドレル
800 保持クランプ
1 保持板
2 クランプ
3 レバー
4 バレル
5 スペーサリング
6 ボルト
7 シリンダピン
8 圧縮ばね
901 ターンテーブル
1101 副層
1102 空隙
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11