(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6962967
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】サイドエアバッグ装置
(51)【国際特許分類】
B60R 21/217 20110101AFI20211025BHJP
B60R 21/207 20060101ALI20211025BHJP
B60R 21/261 20110101ALI20211025BHJP
B60N 2/427 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
B60R21/217
B60R21/207
B60R21/261
B60N2/427
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-101303(P2019-101303)
(22)【出願日】2019年5月30日
(65)【公開番号】特開2020-192958(P2020-192958A)
(43)【公開日】2020年12月3日
【審査請求日】2020年12月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】503358097
【氏名又は名称】オートリブ ディベロップメント エービー
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(72)【発明者】
【氏名】小林 優斗
(72)【発明者】
【氏名】桜井 努
【審査官】
瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−76392(JP,A)
【文献】
特開2014−159265(JP,A)
【文献】
特開2016−47666(JP,A)
【文献】
特開2012−111359(JP,A)
【文献】
特開2015−157529(JP,A)
【文献】
特開2012−131363(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の座席に着座する乗員の側方に膨張展開するエアバッグクッションと、該エアバッグクッションにガスを供給する円筒状のインフレータとを備えたサイドエアバッグ装置であって、
前記エアバッグクッションは、
袋状のクッション部と、
前記クッション部の所定箇所から該クッション部の内部に向かって先細りの筒状に延びて前記インフレータが挿入されるテーパ状挿入部と、
前記テーパ状挿入部から前記クッション部の内部に向かって延びていて前記インフレータによって前記クッション部内に供給されたガスを受けるガス受け布と、
を有し、
前記エアバッグクッションの膨張展開時に、前記ガス受け布がガスによって前記インフレータ側に押しつけられることで、前記テーパ状挿入部が逆止弁として作動することを特徴とするサイドエアバッグ装置。
【請求項2】
前記クッション部は、一枚のメインパネルからなり、該メインパネルを所定の中央線で折り返して縁を接合することによって袋状に形成されていて、
前記テーパ状挿入部は、前記中央線で折り返される前のメインパネルの縁のうち該中央線が通る箇所から延びている延長パネルによって構成され、該延長パネルを前記メインパネル側に折り返しさらに前記メインパネルと共に該中央線で折り返し前記クッション部の内部の奥に向かうほど前記中央線に徐々に接近する経路に沿って接合することによって形成されていて、
前記ガス受け布は、前記延長パネルのうち前記経路に沿って接合された前記テーパ状挿入部の外側の余剰部分を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載するサイドエアバッグ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の車両にはエアバッグ装置がほぼ標準装備されている。エアバッグ装置は、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、袋状のエアバッグクッションをガス圧で膨張展開させて乗員を受け止めて保護する。
【0003】
エアバッグ装置には、設置箇所や用途に応じて様々な種類がある。例えば、前後方向からの衝突から運転者を守るために、ステアリングの中央にはフロントエアバッグ装置が設けられている。また、側面衝突等による車幅方向からの衝撃から乗員を守るために、サイドウィンドウの上方の天井付近にはカーテンエアバッグ装置が設けられ、座席の側部にはサイドエアバッグ装置が設けられている。
【0004】
一般的なサイドエアバッグ装置のエアバッグクッションは、巻回または折り畳まれた収納形態となって、座席の側部に収納されている。例えば、特許文献1に記載のファーサイドエアバッグ装置では、エアバッグ50が、車両用シート13のサイドフレーム部24に取り付けられている(
図5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019−59381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、サイドエアバッグ装置のエアバッグクッションには、車両後側に円筒状のインフレータ(ガス発生装置)が挿入されている。特許文献1においても、段落0049および
図6等に、後下端部の縁に設けられたガス発生器44の挿入口55が記載されている。
【0007】
サイドエアバッグ装置のエアバッグクッションは、乗員を適切に拘束するために、ガス圧を適切に保持することが望まれている。エアバッグクッションがガス圧を保持するためには、インフレータの挿入部からのガスの漏洩を抑える必要がある。しかしながら、エアバッグクッションにはコストの低減も求められていて、ガスの漏洩対策はなるべく簡潔な構成での実現が求められている。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑み、簡潔な構成でガスの漏洩を抑えることが可能なサイドエアバッグ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明にかかるサイドエアバッグ装置の代表的な構成は、車両の座席に着座する乗員の側方に膨張展開するエアバッグクッションと、エアバッグクッションにガスを供給する円筒状のインフレータとを備えたサイドエアバッグ装置であって、エアバッグクッションは、袋状のクッション部と、クッション部の所定箇所からクッション部の内部に向かって先細りの筒状に延びてインフレータが挿入されるテーパ状挿入部と、テーパ状挿入部からクッション部の内部に向かって延びていてインフレータによってクッション部内に供給されたガスを受けるガス受け布と、を有し、エアバッグクッションの膨張展開時に、ガス受け布がガスによってインフレータ側に押しつけられることで、テーパ状挿入部が逆止弁として作動することを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、ガス受け布がインフレータ側に押しつけられることで、テーパ状挿入部とインフレータとの隙間が塞がり、逆止弁としての機能が果たされる。これによって、簡潔な構成でガスの漏洩を抑えることができ、コストを抑えつつ、クッション部のガス圧を好適に維持して乗員を十全に拘束することが可能となる。
【0011】
上記のクッション部は、一枚のメインパネルからなり、メインパネルを所定の中央線で折り返して縁を接合することによって袋状に形成されていて、テーパ状挿入部は、中央線で折り返される前のメインパネルの縁のうち中央線が通る箇所から延びている延長パネルによって構成され、延長パネルをメインパネル側に折り返しさらにメインパネルと共に中央線で折り返しクッション部の内部の奥に向かうほど中央線に徐々に接近する経路に沿って接合することによって形成されていて、ガス受け布は、延長パネルのうち上記経路に沿って接合されたテーパ状挿入部の外側の余剰部分を含んで構成されてもよい。
【0012】
上記構成によれば、簡潔な構成で、逆止弁としての機能を有するエアバッグクッションを実現することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡潔な構成でガスの漏洩を抑えることが可能なサイドエアバッグ装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係るサイドエアバッグ装置100を例示した図である。
【
図2】
図1のエアバッグクッションの概要を例示した図である。
【
図3】
図2(a)のクッション部の延長パネル付近のA−A断面図である。
【
図4】
図2(a)のテーパ状挿入部およびガス受け布を形成する過程を例示した図である。
【
図5】
図2(a)のテーパ状挿入部およびガス受け布を形成する過程を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係るサイドエアバッグ装置100を例示した図である。
図1ではサイドエアバッグ装置100、およびこのサイドエアバッグ装置100が適用されている車両用の座席102を、車両前方の車幅方向右側から例示している。
図1では、座席102に対する前後方向をそれぞれ矢印F(Forward)、B(Back)、左右方向をそれぞれ矢印L(Left)、R(Right)、上下方向をそれぞれ矢印U(up)、D(down)で適宜例示している。
【0017】
本実施形態では、座席102は、前列の左側に配置されることを想定している。しかしながら、当該サイドエアバッグ装置100は、車両の前列、後列、さらには左右いずれか側のどの座席にも設置することが可能である。また、座席102は、通常は車両の前方を向いているが、回転して後方を向くことも想定している。そのため、各図中に矢印で例示する方向は、車両に対する前後左右の方向に限定する意図ではなく、座席102に正規に着座した乗員から見て、正面の方向を「前」とし、背中側の方向を「後」としたものである。同様に、このときの乗員の右手の方向が「右」であり、左手の方向が「左」である。さらに、このときの乗員の身体の中心に対して、頭部に向かう方向が「上」であり、脚部に向かう方向が「下」である。
【0018】
図1では、エアバッグクッション106の作動時の様子を例示している。エアバッグクッション106は、乗員を受け止める部材であり、ガスを供給するインフレータ108と共に、座席の背もたれ104の内部フレーム等に設置されている。作動前において、エアバッグクッション106は、巻回や折畳み等された収納形態となって、背もたれ104に内蔵されている。そして、車両の衝撃が検知されると、エアバッグクッション106はインフレータ108からのガスを利用して、座席102の表皮を押しのけつつ、座席102に着座する乗員の側方に膨張展開する。
【0019】
エアバッグクッション106は、乗員を側方から受け止められるよう、全体的に扁平な形状を有している。なお、エアバッグクッション106は、座席102の背もたれ104の幅方向右側に設置することも可能である。すなわち、エアバッグクッション106は、座席102のうち衝突箇所に近いドア側の側部(ニアサイド)にも、衝突箇所から遠い車内側の側部(ファーサイド)にも、どちらにも設置することができる。
【0020】
図2は、
図1のエアバッグクッション106の概要を例示した図である。
図2(a)は、
図1(a)のエアバッグクッション106を車幅方向左側から例示している。
図2(a)では、エアバッグクッション106の内部のインフレータ108等は破線で例示している。
【0021】
エアバッグクッション106の大部分は、袋状のクッション部110となっている。クッション部110は、乗員と直接的に触れ合う部位であり、縦に直線状に延びた後縁112から、前方および上方に延びたような形状になっている。クッション部110は、所定の基布に縫製や接着などを加えることで袋状に形成されている。クッション部110の中央には、ガスの入らない領域として、縫製等によって囲まれた非膨張領域114が形成されている。インフレータ108は円筒状であって、クッション部110の下縁116の後縁112側に下方から挿入されている。
【0022】
図2(b)
図2(a)のインフレータ108付近の拡大斜視図である。当該サイドエアバッグ装置100では、シリンダ型(円筒型)のインフレータ108を採用している。インフレータ108は、先端側の外周面にガス噴出孔118を有し、後端120に所定のハーネスが接続される端子を有している。インフレータ108は、ガス噴出孔118を含む範囲がエアバッグクッション106の内部に挿入されている。そして、インフレータ108は、後端120の端子で車両側と電気的に接続し、車両側から衝撃の検知に起因する信号を受けて作動し、クッション部110にガスを供給する。
【0023】
現在普及しているインフレータには、ガス発生剤が充填されていてこれを燃焼させてガスを発生させるタイプや、圧縮ガスが充填されていて熱を発生させることなくガスを供給するタイプ、または燃焼ガスと圧縮ガスとを両方利用するハイブリッドタイプのものなどがある。インフレータ108としては、いずれのタイプのものも利用可能である。
【0024】
インフレータ108には、取付用のスタッドボルト122が計2本設けられている(
図1参照)。スタッドボルト122は、インフレータ108の筒状の本体から延び、クッション部の基布を貫通し、座席の内部フレーム等にナットで締結される。インフレータ108のスタッドボルト122が座席102の内部フレームに締結されることで、エアバッグクッション106も内部フレームに取り付けられた状態となる。
【0025】
クッション部110には、インフレータ108を挿入する部位として、テーパ状挿入部126が設けられている。テーパ状挿入部126は、クッション部110の下縁116の後縁112側に入口126aを形成していて、そこからクッション部110の内部に向かって先細りの筒状に延び、先端に出口126bを形成していている。
【0026】
テーパ状挿入部126は、エアバッグクッション106を形成している基布の一部である延長パネル124に、所定の縫製(傾斜縫製部130)を施すことで形成されている。傾斜縫製部130は、クッション部110の下縁116側からインフレータ108の先端側に向かって斜めに設けられている。傾斜縫製部130によって、延長パネル124には、インフレータ108を挿入するテーパ状挿入部126と、テーパ状挿入部126からクッション部110の内部に延びた布状の領域であるガス受け布128とが形成されている。
【0027】
図3は、
図2(a)のクッション部110の延長パネル124付近のA−A断面図である。
図3(a)は、クッション部110のガスの受給前の様子を例示している。上述したテーパ状挿入部126およびガス受け布128は、ガスの漏洩を抑える機能を有している。
【0028】
図3(a)に例示するように、テーパ状挿入部126およびガス受け布128は延長パネル124によって形成されていて、この延長パネル124はクッション部110を形成しているメインパネル132には接合されていない。したがって、延長パネル124とメインパネル132との間にはガスを入れることができる。また、メインパネル132の膨張時に、傾斜縫製部130には直接的には引っ張る力はかからないため、耐性上も有益である。
【0029】
図3(b)は、
図3(a)のクッション部110のガスの受給後の様子を例示している。上述したように、延長パネル124とメインパネル132との間にはガスが入り、複数の矢印で示すように力が加わり、クッション部110を形成しているメインパネル132は車幅方向に膨らむ。このとき、延長パネル124に形成されているガス受け布128は、ガスを受けることでインフレータ108側に押しつけられる。これによって、ガス受け布128がインフレータ108側に押しつけられることでテーパ状挿入部126とインフレータ108との隙間はより塞がり、テーパ状挿入部126からのガスの漏洩が抑えられる。
【0030】
上記説明したように、ガス受け布128およびテーパ状挿入部126は、エアバッグクッション106の膨張展開時に逆止弁として作動する。したがって、クッション部110は、ガス圧を好適に維持して、乗員を十全に拘束することが可能となる。
【0031】
図4および
図5は、
図2(a)のテーパ状挿入部126およびガス受け布128を形成する過程を例示した図である。本実施形態のテーパ状挿入部126およびガス受け布128は、構成が簡潔であって、簡単に設けることが可能になっている。
【0032】
図4(a)は、メインパネル132および延長パネル124を平面上に広げた状態の図である。本実施形態では、クッション部110(
図2(a)参照)は一枚のメインパネル132から形成され、テーパ状挿入部126およびガス受け布128はメインパネル132から延びる延長パネル124によって形成される。メインパネル132は左右対称な形状になっていて、延長パネル124はメインパネル132の中央の中央線L1が通る箇所の下側に設けられている。このとき、メインパネル132の中央には、インフレータ108からのガスを受ける補強布134も配置されている。
【0033】
図4(b)は、
図4(a)の延長パネル124を折り返した状態の図である。テーパ状挿入部126(
図2(a)参照)およびガス受け布128を形成するにあたっては、まず、延長パネル124をメインパネル132側に折り返す。
【0034】
図5(a)は、
図4(b)のメインパネル132および延長パネル124を折り返した図である。メインパネル132および延長パネル124は、メインパネル132の中央を通る中央線L1(
図4(a)参照)で、左右を二つに折り返す。これによって、中央線の箇所は、クッション部110(
図2(a)参照)の後縁112となる。
【0035】
図5(b)は、
図5(a)の延長パネル124に傾斜縫製部130を設けた図である。傾斜縫製部130は、延長パネル124を斜めに縫製して形成される。この時の縫製は、クッション部110(
図2(a)参照)の下縁116側からクッション部110の内部の奥に向かうほど、中央線L1側(
図4(a)参照)すなわちクッション部110の後縁112側に徐々に接近する経路に沿って行われる。傾斜縫製部130が延長パネル124を斜めに接合することで、延長パネル124には、インフレータ108が挿入されるテーパ状挿入部126と、傾斜縫製部130から見てテーパ状挿入部126の外側の余剰部分であるガス受け布128が形成される。
【0036】
図5(c)は、
図5(b)のメインパネル132に外周縫製を施した図である。テーパ状挿入部126とガス受け布128を形成した後は、左右に二つ折りにしたメインパネル132の外周を縫製し、また非膨張領域114を形成する縫製を施すことで、クッション部110が完成する。
【0037】
上記構成によれば、コストを抑えた簡潔な構成で、逆止弁としての機能を有するテーパ状挿入部126およびガス受け布128を備えたエアバッグクッション106を実現することができる。
【0038】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
【0039】
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、車両に搭載するサイドエアバッグ装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0041】
100…サイドエアバッグ装置、102…座席、104…背もたれ、106…エアバッグクッション、108…インフレータ、110…クッション部、112…後縁、114…非膨張領域、116…下縁、118…ガス噴出孔、120…後端、122…スタッドボルト、124…延長パネル、126…テーパ状挿入部、126a…入口、126b…出口、128…ガス受け布、130…傾斜縫製部、132…メインパネル、134…補強布、L1…メインパネルの中央線