特許第6962995号(P6962995)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6962995タッチ表示装置及びタッチセンシング回路
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6962995
(24)【登録日】2021年10月18日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】タッチ表示装置及びタッチセンシング回路
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20211025BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
   G06F3/041 560
   G06F3/041 512
   G06F3/041 412
   G06F3/044 124
【請求項の数】19
【全頁数】47
(21)【出願番号】特願2019-223341(P2019-223341)
(22)【出願日】2019年12月11日
(65)【公開番号】特開2020-109632(P2020-109632A)
(43)【公開日】2020年7月16日
【審査請求日】2020年6月30日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0173152
(32)【優先日】2018年12月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】朱 秀 潤
(72)【発明者】
【氏名】張 亨 旭
(72)【発明者】
【氏名】韓 聖 洙
(72)【発明者】
【氏名】丁 度 榮
(72)【発明者】
【氏名】▲ペ▼ 相 赫
(72)【発明者】
【氏名】金 鍾 成
【審査官】 三吉 翔子
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2016/0246390(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0192591(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数のタッチ電極を含むタッチパネルと、
前記多数のタッチ電極のうちの1つ以上をセンシングするタッチ駆動回路とを含み、
前記タッチ駆動回路の動作時間は多数のタッチ区間を含み、
前記多数のタッチ区間は第1センシング区間と第2センシング区間とを含み、
前記第1センシング区間は少なくとも第1時分割センシング区間を含み、
前記第2センシング区間は少なくとも第2時分割センシング区間を含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記第1時分割センシング区間の間、第1ペンから出力されたペン信号を前記多数のタッチ電極のうち、1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第2時分割センシング区間の間、前記第1ペンと異なる第2ペンから出力されたペン信号を前記多数のタッチ電極のうち、1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第1センシング区間は第3時分割センシング区間をさらに含み、
前記第2センシング区間は第4時分割センシング区間をさらに含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記第1時分割センシング区間の間、前記タッチパネルの第1タッチ電極グループを通じて信号検出を遂行し、前記第3時分割センシング区間の間、前記タッチパネルの第2タッチ電極グループを通じて信号検出を遂行し、
前記第2時分割センシング区間の間、前記タッチパネルの前記第1タッチ電極グループを通じて信号検出を遂行し、前記第4時分割センシング区間の間、前記タッチパネルの前記第2タッチ電極グループを通じて信号検出を遂行する、タッチ表示装置。
【請求項2】
前記タッチ駆動回路は、
前記第1時分割センシング区間の間、第1動作周波数でペン信号検出を遂行し、前記第1時分割センシング区間の間、前記第1ペンから出力され、第1信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第2時分割センシング区間の間、前記第1動作周波数でペン信号検出を遂行し、前記第2時分割センシング区間の間、前記第2ペンから出力され、前記第1信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第1動作周波数と前記第1信号周波数は同一である、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項3】
前記第1センシング区間は第3時分割センシング区間をさらに含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記第1ペン及び前記第2ペンと異なる第3ペンが検索された場合、
前記第3時分割センシング区間の間、前記第1動作周波数と異なる第2動作周波数でペン信号検出を遂行し、前記第3時分割センシング区間の間、前記第3ペンから出力され、前記第1信号周波数と異なる第2信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第2動作周波数と前記第2信号周波数は同一である、請求項2に記載のタッチ表示装置。
【請求項4】
前記第2センシング区間は第4時分割センシング区間をさらに含み、前記タッチ駆動回路は前記第4時分割センシング区間の間、前記第2動作周波数でペン信号検出を遂行し、
前記第1及び第2センシング区間は第1及び第2座標センシング区間であり、前記第1乃至第4時分割センシング区間は第1乃至第4時分割座標センシング区間である、請求項3に記載のタッチ表示装置。
【請求項5】
前記第2センシング区間は第4時分割センシング区間をさらに含み、前記タッチ駆動回路は前記第4時分割センシング区間の間、前記第2動作周波数でペン信号検出を遂行し、
前記第1及び第2センシング区間は第1及び第2チルトセンシング区間であり、前記第1乃至第4時分割センシング区間は第1乃至第4時分割チルトセンシング区間である、請求項3に記載のタッチ表示装置。
【請求項6】
前記第2センシング区間は第4時分割センシング区間をさらに含み、前記タッチ駆動回路は前記第4時分割センシング区間の間、前記第2動作周波数でペン信号検出を遂行し、前記第1及び第2センシング区間は第1及び第2座標センシング区間を含み、前記第1乃至第4時分割センシング区間は第1乃至第4時分割座標センシング区間を含み、
前記第1及び第2センシング区間は第1及び第2チルトセンシング区間をさらに含み、前記第1乃至第4時分割センシング区間は第1乃至第4時分割チルトセンシング区間をさらに含む、請求項3に記載のタッチ表示装置。
【請求項7】
前記多数のタッチ区間は第1データセンシング区間及び第2データセンシング区間をさらに含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記第1データセンシング区間の間、第1動作周波数でデータ検出を遂行して、前記第1ペンから出力され、第1信号周波数を有するデータを1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第2データセンシング区間の間、前記第1動作周波数でデータ検出を遂行して、前記第2ペンから出力され、前記第1信号周波数を有するデータを1つ以上のタッチ電極を通じて検出する、請求項2乃至6のうち、いずれか一項に記載のタッチ表示装置。
【請求項8】
前記多数のタッチ区間は第3データセンシング区間をさらに含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記第1ペン及び前記第2ペンと異なる第3ペンが検索された場合、
前記第3データセンシング区間の間、前記第1動作周波数と異なる第2動作周波数でデータ検出を遂行して、第3ペンから出力され、前記第1信号周波数と異なる第2信号周波数を有するデータを1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第2動作周波数は前記第2信号周波数と同一である、請求項7に記載のタッチ表示装置。
【請求項9】
前記多数のタッチ区間は第4データセンシング区間をさらに含み、前記タッチ駆動回路は前記第4データセンシング区間の間、前記第2動作周波数でデータ検出を遂行し、
前記第1データセンシング区間及び前記第2データセンシング区間は第1フレーム時間に含まれ、
前記第3データセンシング区間及び前記第4データセンシング区間は前記第1フレーム時間と異なる第2フレーム時間に含まれる、請求項8に記載のタッチ表示装置。
【請求項10】
前記第1ペンから出力されたデータは前記第1ペンのペンIDを含み、
前記第2ペンから出力されたデータは前記第2ペンのペンIDを含む、請求項7に記載のタッチ表示装置。
【請求項11】
前記第1及び第2時分割センシング区間の各々の時間的な長さは、前記第1及び第2データセンシング区間の各々の時間的な長さより短い、請求項7に記載のタッチ表示装置。
【請求項12】
前記第1タッチ電極グループに含まれたタッチ電極と、前記第2タッチ電極グループに含まれたタッチ電極は前記タッチパネルで互いに異なる領域に位置するタッチ電極である、請求項に記載のタッチ表示装置。
【請求項13】
前記第1タッチ電極グループに含まれたタッチ電極と、前記第2タッチ電極グループに含まれたタッチ電極は同一なタッチ電極である、請求項に記載のタッチ表示装置。
【請求項14】
多数のタッチ電極を含むタッチパネルと、
前記多数のタッチ電極のうちの1つ以上をセンシングするタッチ駆動回路とを含み、
前記タッチ駆動回路の動作時間は多数のタッチ区間を含み、
前記多数のタッチ区間は第1センシング区間と第2センシング区間とを含み、
前記第1センシング区間は少なくとも第1時分割センシング区間を含み、
前記第2センシング区間は少なくとも第2時分割センシング区間を含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記第1時分割センシング区間の間、第1ペンから出力されたペン信号を前記多数のタッチ電極のうち、1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第2時分割センシング区間の間、前記第1ペンと異なる第2ペンから出力されたペン信号を前記多数のタッチ電極のうち、1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記タッチコントローラは、タッチ区間を定義する第1状態区間と非タッチ区間を定義する第2状態区間が反復される基準タッチ同期化信号に基づいて、第1電圧レベル区間と第2電圧レベル区間が反復されるタッチ同期化信号を生成して前記タッチ駆動回路に供給するように構成され
前記基準タッチ同期化信号で1つの第1状態区間は2つ以上の第1電圧レベル区間及び1つ以上の第2電圧レベル区間と対応する、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項15】
前記第1センシング区間は第3時分割センシング区間をさらに含み、
前記第2センシング区間は第4時分割センシング区間をさらに含み、
前記2つ以上の第1電圧レベル区間のうちの1つは前記第1時分割センシング区間と前記第3時分割センシング区間を含み、他の1つは前記第2時分割センシング区間と前記第4時分割センシング区間を含む、請求項14に記載のタッチ表示装置。
【請求項16】
多数のタッチ電極を含むタッチパネルと、
前記多数のタッチ電極のうちの1つ以上をセンシングするタッチ駆動回路とを含み、
前記タッチ駆動回路の動作時間は多数のタッチ区間を含み、
前記多数のタッチ区間は第1センシング区間と第2センシング区間とを含み、
前記第1センシング区間は少なくとも第1時分割センシング区間を含み、
前記第2センシング区間は少なくとも第2時分割センシング区間を含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記第1時分割センシング区間の間、第1ペンから出力されたペン信号を前記多数のタッチ電極のうち、1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第2時分割センシング区間の間、前記第1ペンと異なる第2ペンから出力されたペン信号を前記多数のタッチ電極のうち、1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記タッチ表示装置の動作モードは、
デフォルトモードとして、指及びペンによるタッチ入力のない場合に動作する検索モードと、前記ペンによるタッチ入力が発生した場合、ペンIDを受信するためのペンIDモードと、前記ペンIDが受信されれば、前記ペンの座標、チルト、及びデータのうちの1つ以上をセンシングするペンモードと、前記指によるタッチ入力が発生した場合、前記指によるタッチをセンシングする指モードとを含み、
前記第1センシング区間及び前記第2センシング区間は、前記タッチ駆動回路が前記ペンモードである時のタッチ区間に該当する、請求項1に記載のタッチ表示装置。
【請求項17】
前記検索モードの間、
1フレーム時間内のK個のタッチ区間は、1つ以上のビーコン転送区間と、n個以上の指センシング区間と、m個のペン座標センシング区間を含み、n≧1、m≧1、K≧3、
前記n個以上の指センシング区間の間、電圧レベルがスイングするタッチ駆動信号が前記多数のタッチ電極に印加され、
前記m個のペン座標センシング区間の間、DC電圧が前記多数のタッチ電極に印加される、請求項16に記載のタッチ表示装置。
【請求項18】
タッチパネルに配置された多数のタッチ電極のうちの1つ以上をセンシングしてセンシングデータを出力する第1回路と、
前記センシングデータに基づいてペンの座標、チルト、及び付加情報のうちの1つ以上をセンシングする第2回路とを含み、
前記第1回路の動作時間は多数のタッチ区間を含み、
前記多数のタッチ区間は第1センシング区間と第2センシング区間とを含み、
前記第1センシング区間は少なくとも第1時分割センシング区間を含み、
前記第2センシング区間は少なくとも第2時分割センシング区間を含み、
前記第1回路は、
前記第1時分割センシング区間の間、第1ペンから出力されたペン信号を前記多数のタッチ電極のうち、1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、前記第2時分割センシング区間の間、前記第1ペンと異なる第2ペンから出力されたペン信号を前記多数のタッチ電極のうち、1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記多数のタッチ区間の各々は3個以上の分割区間を含み、
前記3個以上の分割区間の各々で、多数のパルスを含むペン信号が1つ以上のタッチ電極に印加され、
前記3個以上の分割区間の各々でのペン信号に含まれた多数のパルスは1つのシンボルを表現し、
前記タッチ駆動回路は、座標センシングと関連したシンボル変化時点を除外した時間の間のペンパルスに基づいてペン信号検出を遂行する、タッチセンシング回路。
【請求項19】
前記第1回路は、
前記第1時分割センシング区間の間、第1動作周波数でペン信号検出を遂行し、前記第1時分割センシング区間の間、前記第1ペンから出力され、第1信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第2時分割センシング区間の間、前記第1動作周波数でペン信号検出を遂行し、前記第2時分割センシング区間の間、前記第2ペンから出力され、前記第1信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
前記第1動作周波数と前記第1信号周波数は同一である、請求項18に記載のタッチセンシング回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態に従うタッチ表示装置及びタッチセンシング回路に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、画像を表示するためのタッチディスプレイ装置に対する要求が多様化し、かつ増加しており、近来には液晶表示装置、有機発光表示装置などのさまざまな表示装置が活用されている。
【0003】
このような表示装置は、ボタン、キーボード、マウスなどの通常的な入力方式から離れ、ユーザが容易に情報または命令を直観的で、かつ便利に入力することができるようにするタッチ基盤の入力方式を提供する。
【0004】
また、指などの他にも、ペンタッチ入力に対する要求増大によってペンタッチ技術に対する開発もなされている。しかしながら、タッチ表示装置が基本的にディスプレイ機能を提供するにつれて、指などのタッチとペンタッチを共に効率よく提供してくれることに相当な困難性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−219959
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態の目的は、2つ以上のペンを効果的にセンシングすることができるタッチ表示装置及びタッチセンシング回路を提供することにある。
【0007】
また、本発明の実施形態の他の目的は、センシング速度を高めることができるマルチプレキシングを遂行するタッチ表示装置及びタッチセンシング回路を提供することにある。
【0008】
また、本発明の実施形態の更に他の目的は、ペン検索速度を高めることができるタッチ表示装置及びタッチセンシング回路を提供することにある。
【0009】
また、本発明の実施形態の更に他の目的は、ペン座標の歪曲が防止できるタッチ表示装置及びタッチセンシング回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様において、本発明の実施形態は、多数のタッチ電極を含むタッチパネルと、多数のタッチ電極のうちの1つ以上をセンシングするタッチ駆動回路を含むタッチ表示装置を提供することができる。
【0011】
タッチ駆動回路の動作時間は多数のタッチ区間を含む。多数のタッチ区間は第1センシング区間と第2センシング区間を含むことができる。
【0012】
第1センシング区間は第1時分割センシング区間と第3時分割センシング区間を含み、第2センシング区間は第2時分割センシング区間と第4時分割センシング区間を含むことができる。
【0013】
第1時分割センシング区間の間、タッチ駆動回路は第1ペンから出力されたペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0014】
第2時分割センシング区間の間、タッチ駆動回路は第1ペンと異なる第2ペンから出力されたペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0015】
タッチ駆動回路は、第1時分割センシング区間の間、第1動作周波数で信号検出を遂行し、第3時分割センシング区間の間、第1動作周波数と異なる第2動作周波数で信号検出を遂行し、第1時分割センシング区間の間、第1ペンから出力され、第1信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0016】
タッチ駆動回路は、第2時分割センシング区間の間、第1動作周波数で信号検出を遂行し、第4時分割センシング区間の間、第2動作周波数で信号検出を遂行し、第2時分割センシング区間の間、第2ペンから出力され、第1信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0017】
第1動作周波数と第1信号周波数は同一でありうる。
【0018】
第1ペン及び第2ペンと異なる第3ペンが検索された場合、タッチ駆動回路は、第1時分割センシング区間の間、第1動作周波数で信号検出を遂行し、第3時分割センシング区間の間、第2動作周波数で信号検出を遂行し、第3時分割センシング区間の間、第3ペンから出力され、第1信号周波数と異なる第2信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。第2動作周波数と第2信号周波数は同一でありうる。
【0019】
第1及び第2センシング区間は第1及び第2座標センシング区間であり、第1乃至第4時分割センシング区間は第1乃至第4時分割座標センシング区間でありうる。
【0020】
または、第1及び第2センシング区間は第1及び第2チルトセンシング区間であり、第1乃至第4時分割センシング区間は第1乃至第4時分割チルトセンシング区間でありうる。
【0021】
多数のタッチ区間は第1データセンシング区間、第2データセンシング区間、第3データセンシング区間、及び第4データセンシング区間をさらに含むことができる。
【0022】
タッチ駆動回路は、第1データセンシング区間の間、第1ペンから出力されたデータを1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、第2データセンシング区間の間、第2ペンから出力されたデータを1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0023】
タッチ駆動回路は、第1データセンシング区間の間、第1動作周波数でデータ検出を遂行して、第1ペンから出力され、第1信号周波数を有するデータを1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、第2データセンシング区間の間、第1動作周波数でデータ検出を遂行して、第2ペンから出力され、第1信号周波数を有するデータを1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。第1動作周波数は第1信号周波数と同一でありうる。
【0024】
第1ペン及び第2ペンと異なる第3ペンが検索された場合、タッチ駆動回路は、第3データセンシング区間の間、第1動作周波数と異なる第2動作周波数でデータ検出を遂行して、第3ペンから出力され、第1信号周波数と異なる第2信号周波数を有するデータを1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、
第4データセンシング区間の間、タッチ駆動回路は、第2動作周波数でデータ検出を遂行することができる。第2動作周波数は第2信号周波数と同一でありうる。
【0025】
第1データセンシング区間及び第2データセンシング区間は第1フレーム時間に含まれ、第3データセンシング区間及び第4データセンシング区間は第1フレーム時間と異なる第2フレーム時間に含まれることができる。
【0026】
第1ペンから出力されたデータは第1ペンのペンIDを含み、第2ペンから出力されたデータは第2ペンのペンIDを含むことができる。
【0027】
第1乃至第4時分割センシング区間の各々の時間的な長さは、第1乃至第4データセンシング区間の各々の時間的な長さより短いことがある。
【0028】
タッチ駆動回路は、第1時分割センシング区間の間、タッチパネルの第1タッチ電極グループを通じて信号検出を遂行し、第3時分割センシング区間の間、タッチパネルの第2タッチ電極グループを通じて信号検出を遂行することができる。
【0029】
タッチ駆動回路は、第2時分割センシング区間の間、タッチパネルの第1タッチ電極グループを通じて信号検出を遂行し、第4時分割センシング区間の間、タッチパネルの第2タッチ電極グループを通じて信号検出を遂行することができる。
【0030】
第1タッチ電極グループに含まれたタッチ電極と、第2タッチ電極グループに含まれたタッチ電極はタッチパネルで互いに異なる領域に位置するタッチ電極でありうる。
【0031】
第1タッチ電極グループに含まれたタッチ電極と、第2タッチ電極グループに含まれたタッチ電極は同一なタッチ電極でありうる。
【0032】
タッチ表示装置は、タッチ区間を定義する第1状態区間と非タッチ区間を定義する第2状態区間が反復される基準タッチ動機化信号に基づいて、第1電圧レベル区間と第2電圧レベル区間が反復されるタッチ同期化信号を生成してタッチ駆動回路に供給するタッチコントローラをさらに含むことができる。
【0033】
基準タッチ同期化信号で1つの第1状態区間は2つ以上の第1電圧レベル区間及び1つ以上の第2電圧レベル区間と対応できる。
【0034】
2つ以上の第1電圧レベル区間のうちの1つは第1時分割センシング区間と第3時分割センシング区間を含み、他の1つは第2時分割センシング区間と第4時分割センシング区間を含むことができる。
【0035】
タッチ表示装置の動作モードは、デフォルトモードとして、指及びペンによるタッチ入力のない場合に動作する検索モードと、ペンによるタッチ入力が発生した場合、ペンIDを受信するためのペンIDモードと、ペンIDが受信されれば、ペンの座標、チルト、及びデータのうちの1つ以上をセンシングするペンモードと、指によるタッチ入力が発生した場合、指によるタッチをセンシングする指モードを含み、
【0036】
第1センシング区間及び第2センシング区間は、タッチ駆動回路がペンモードである時のタッチ区間に該当することができる。
【0037】
検索モードの間、1フレーム時間内のK個のタッチ区間は、1つ以上のビーコン転送区間と、n個以上の指センシング区間と、m個のペン座標センシング区間を含むことができる。n≧1、m≧1、K≧3である。
【0038】
n個以上の指センシング区間の間、電圧レベルがスイングするタッチ駆動信号が多数のタッチ電極に印加され、m個のペン座標センシング区間の間、DC電圧が多数のタッチ電極に印加できる。
【0039】
多数のタッチ区間の各々は3個以上の分割区間を含み、3個以上の分割区間の各々で、多数のパルスを含むペン信号が1つ以上のタッチ電極に印加され、3個以上の分割区間の各々でのペン信号に含まれた多数のパルスは1つのシンボルを表現することができる。
【0040】
タッチ駆動回路は、座標センシングと関連したシンボル変化時点を除外した時間の間のペンパルスに基づいて信号検出を遂行することができる。
【0041】
他の態様において、本発明の実施形態は、多数のタッチ電極を含み、2つ以上のペンから出力されたペン信号を受信するタッチパネルと、多数のタッチ電極のうちの1つ以上をセンシングして2つ以上のペンから出力されたペン信号を検出するタッチ駆動回路を含むタッチ表示装置を提供することができる。
【0042】
2つ以上のペンから出力されたペン信号は各々異なる信号周波数を有することができる。
【0043】
タッチ駆動回路は2つ以上の動作周波数で順次動作して信号検出を遂行し、かつ第1タイミングに対応する動作周波数と同一な信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0044】
更に他の態様において、本発明の実施形態は、タッチパネルに配置された多数のタッチ電極のうちの1つ以上をセンシングしてセンシングデータを出力する第1回路(タッチ駆動回路でありうる)と、センシングデータに基づいてペンの座標、チルト、及び付加情報のうちの1つ以上をセンシングする第2回路(タッチコントローラでありうる)を含むタッチセンシング回路を提供することができる。
【0045】
第1回路の動作時間は多数のタッチ区間を含み、多数のタッチ区間は第1センシング区間と第2センシング区間を含み、第1センシング区間は第1時分割センシング区間と第3時分割センシング区間を含み、第2センシング区間は第2時分割センシング区間と第4時分割センシング区間を含むことができる。
【0046】
第1時分割センシング区間の間、第1回路は第1ペンから出力されたペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出し、第2時分割センシング区間の間、第1回路は第1ペンと異なる第2ペンから出力されたペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0047】
第1回路は、第1時分割センシング区間の間、第1動作周波数で信号検出を遂行し、第3時分割センシング区間の間、第1動作周波数と異なる第2動作周波数で信号検出を遂行し、第1時分割センシング区間の間、第1ペンから出力され、第1信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0048】
第1回路は、第2時分割センシング区間の間、第1動作周波数で信号検出を遂行し、第4時分割センシング区間の間、第2動作周波数で信号検出を遂行して、第2時分割センシング区間の間、第2ペンから出力され、第1信号周波数を有するペン信号を1つ以上のタッチ電極を通じて検出することができる。
【0049】
第1動作周波数と第1信号周波数は同一でありうる。
【発明の効果】
【0050】
本発明の実施形態によれば、2つ以上のペンを効果的にセンシングすることができるタッチ表示装置及びタッチセンシング回路を提供することができる。
【0051】
また、本発明の実施形態によれば、センシング速度を高めることができるマルチプレキシングを遂行するタッチ表示装置及びタッチセンシング回路を提供することができる。
【0052】
また、本発明の実施形態によれば、ペン検索速度を高めることができるタッチ表示装置及びタッチセンシング回路を提供することができる。
【0053】
また、本発明の実施形態によれば、ペン座標の歪曲を防止することができるタッチ表示装置及びタッチセンシング回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のシステム構成図である。
図2】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のディスプレイパートを示した図である。
図3】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のタッチセンシングパートを示した図である。
図4】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のタッチ駆動回路を示した図である。
図5】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のタッチ駆動回路を示した図である。
図6】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のディスプレイ駆動とタッチ駆動に関する時間分割駆動タイミングダイヤグラムである。
図7】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のディスプレイ駆動とタッチ駆動に関する同時駆動タイミングダイヤグラムである。
図8】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のディスプレイ駆動とタッチ駆動に関する同時駆動タイミングダイヤグラムである。
図9】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のタッチ駆動タイミングダイヤグラムである。
図10】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のペンセンシングのために、ペンとタッチ駆動回路との間の両方向通信を示した図である。
図11】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のペンセンシングのために、ペンとタッチパネルとの間の両方向通信時、タッチパネルに印加される信号とペンから出力される信号を示した図である。
図12】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングを説明するための図である。
図13】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングにための時分割駆動方式を示した図である。
図14】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングにための時分割駆動方式を示した図である。
図15】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングにための時分割駆動方式を示した図である。
図16】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングのための時分割及びマルチ周波数駆動方式を示した図である。
図17】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングのための時分割及びマルチ周波数駆動方式を示した図である。
図18】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングのための時分割及びマルチ周波数駆動方式を示した図である。
図19】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングのための時分割及びマルチ周波数駆動方式を示した図である。
図20】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチペンセンシングのための時分割及びマルチ周波数駆動方式を示した図である。
図21】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のマルチプレキシング駆動方式を説明するための図である。
図22】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のファーストペアリングを説明するための図である。
図23】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のタッチ及びペンレポートレートの向上のための駆動方法を説明するための図である。
図24】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のペンセンシング時、ペン座標を流失する問題を示した図である。
図25】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置の動作モードに対する遷移度を示した図である。
図26】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置の動作モードに対する遷移方法を示したフローチャートである。
図27】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置の動作モードの駆動タイミングダイヤグラムである。
図28】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のペンセンシング時、感度低下の問題を示した図である。
図29】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のペンセンシング時、感度向上方法を示した図である。
図30】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のペンセンシング時、感度向上のための制御方法を示した図である。
図31】本発明の実施形態に従うタッチ表示装置のペンセンシング時、感度向上のための制御方法を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本実施形態の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば明確になる。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に限定されるものでなく、互いに異なる多様な形状に具現され、但し本実施形態は本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇により定義されるだけである。
【0056】
また、本発明の実施形態を説明するための図面に開示された形状、サイズ、比率、角度、個数などは例示的なものであるので、本発明が図示された事項に限定されるのではない。明細書の全体に亘って同一参照符号は同一構成要素を称する。また、本発明を説明するに当たって、関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及された‘含む’、‘有する’、‘なされる’などが使われる場合、‘〜のみ’が使われない以上、他の部分が追加できる。構成要素を単数で表現した場合に特別に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0057】
また、本発明の実施形態での構成要素を解釈するに当たって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものとして解釈されるべきである。
【0058】
また、本発明の構成要素を説明するに当たって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語により該当構成要素の本質、順番、順序、または個数などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に“連結”、“結合”、または“接続”されると記載された場合、その構成要素は該他の構成要素に直接的に連結または接続できるが、各構成要素の間に他の構成要素が“介在”されるか、各構成要素が他の構成要素を通じて“連結”、“結合”、または“接続”されることもできると理解されるべきである。位置関係に対する説明の場合、例えば、‘〜上に’、‘〜上部に’、‘〜下部に’、‘〜横に’などで2部分の位置関係が説明される場合、‘直ぐ’または‘直接’は使われない以上、2部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0059】
また、本発明の実施形態での構成要素はこれら用語により制限されない。これら用語は単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するだけである。したがって、以下に言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0060】
また、本発明の実施形態での特徴(構成)が部分的にまたは全体的に互いに結合または組合せまたは分離可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施形態は互いに対して独立的に実施可能であり、また連関関係で共に実施可能であってもよい。
【0061】
以下では、本発明の実施形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0062】
図1は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のシステム構成図である。図2は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のディスプレイパートを示した図である。図3は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のタッチセンシングパートを示した図である。
【0063】
図1を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、映像を表示するディスプレイ機能を提供することができる。また、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、ユーザの指及び/又はペンによるタッチをセンシングするタッチセンシング機能と、タッチセンシング結果を用いてユーザの指及び/又はペンによるタッチに従う入力処理を遂行するタッチ入力機能を提供できる。
【0064】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、ディスプレイ機能を提供するために、多数のデータラインDLと多数のゲートラインGLを配置することができ、多数のデータラインDLと多数のゲートラインGLにより定義される多数のサブピクセルSPが配列された表示パネルDISPと、表示パネルDISPを駆動するためのディスプレイ駆動回路を含むことができる。
【0065】
図1及び図2を参照すると、ディスプレイ駆動回路は、多数のデータラインDLを駆動するデータ駆動回路DDCと、多数のゲートラインGLを駆動するゲート駆動回路GDCと、データ駆動回路DDC及びゲート駆動回路GDCを制御するディスプレイコントローラDCTRなどを含むことができる。
【0066】
図1及び図3を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、タッチセンシング機能を提供するために、多数のタッチ電極TEが配置されたタッチパネルTSPと、タッチパネルTSPを駆動しセンシングするタッチ駆動回路TDCと、タッチ駆動回路TDCのセンシング結果に該当するタッチセンシングデータを用いてユーザのポイントによるタッチ有無及び/又はタッチ座標を検出(センシング)するタッチコントローラTCTRを含むことができる。タッチ駆動回路TDCとタッチコントローラTCTRを含んでタッチセンシング回路といえる。
【0067】
ユーザのポインタは、指(Finger)またはペン(Pen)などでありうる。ペンは信号送受信機能のない受動ペン(Passive Pen)または信号送受信機能のあるアクティブペン(Active Pen)でありうる。
【0068】
図2を参照すると、表示パネルDISPには、行方向(または、列方向)に配置される多数のデータラインDLと、列方向(または、行方向)に配置される多数のゲートラインGLなどが配置できる。
【0069】
また、図3を参照すると、タッチパネルTSPには、多数のタッチ電極TEと、多数のタッチ電極TEとタッチ駆動回路TDCを電気的に連結してくれるための多数のタッチラインTLが配置できる。
【0070】
タッチ駆動回路TDCは多数のタッチ電極TEの全体または一部にタッチ駆動信号(TD)を印加し、多数のタッチ電極TEの全体または一部を順次にセンシングできる。
【0071】
一例に、多数のタッチ電極TEはマトリックス形態に配列できる。
【0072】
多数のタッチ電極TEの各々は多様な形態を取りうる。例えば、1つのタッチ電極TEは開口部のない板形状の電極であるか、または開口部のあるメッシュ形態の電極でありえ、いくつかは折れている形態の電極であってもよい。
【0073】
タッチ電極TEが板形状の電極である場合、透明電極でありうる。タッチ電極TEがメッシュ形態の電極または折れている形態の電極である場合、不透明電極でありうる。
【0074】
一方、タッチパネルTSPは表示パネルDISPの外部に存在することもでき、表示パネルDISPの内部に内蔵できる。以下では、説明の便宜のために、タッチパネルTSPが表示パネルDISPに内蔵されたと仮定する。
【0075】
多数のタッチ電極TEの各々は2つ以上のサブピクセルSPと重畳できる。一例に、多数のタッチラインTLは多数のデータラインDLと平行に配置できる。
【0076】
多数のタッチ電極TEを駆動するためのタッチ駆動回路TDCをさらに含むことができる。
【0077】
タッチ駆動回路TDCは多数のタッチラインTLを通じて多数のタッチ電極TEに共通電圧(VCOM)を供給できる。
【0078】
ディスプレイコントローラDCTRはデータ駆動回路DDC及びゲート駆動回路GDCに各種の制御信号(DCS、GCS)を供給して、データ駆動回路DDC及びゲート駆動回路GDCを制御する。
【0079】
ディスプレイコントローラDCTRは、各フレームで実施されるタイミングに従ってスキャンを始め、外部から入力される入力映像データをデータ駆動回路DDCで使用するデータ信号形式に合うように転換し、転換されたデジタル映像データ(DATA)を出力し、スキャンに従って適切な時間にデータ駆動を制御する。
【0080】
ゲート駆動回路GDCは、ディスプレイコントローラDCTRの制御によって、オン(On)電圧またはオフ(Off)電圧のゲート信号を多数のゲートラインGLに順次に供給する。
【0081】
データ駆動回路DDCは、ゲート駆動回路GDCにより特定ゲートラインGLが開けば、ディスプレイコントローラDCTRから受信した映像データ信号を映像アナログ信号に変換して、これに対応するデータ信号(VDATA)を多数のデータラインDLに供給する。
【0082】
ディスプレイコントローラDCTRは、通常のディスプレイ技術で用いられるタイミングコントローラ(Timing Controller)であるか、またはタイミングコントローラ(Timing Controller)を含んで他の制御機能もさらに遂行する制御装置であり、タイミングコントローラと異なる制御装置でありうる。
【0083】
ディスプレイコントローラDCTRをデータ駆動回路DDCと別途の部品で具現することもでき、データ駆動回路DDCと共に集積回路で具現できる。
【0084】
データ駆動回路DDCは、多数のデータラインDLにデータ信号(VDATA)を供給することによって、多数のデータラインDLを駆動する。ここで、データ駆動回路DDCは‘ソースドライバ’ともいう。
【0085】
このようなデータ駆動回路DDCは、少なくとも1つのソースドライバ集積回路(SDIC:Source Driver Integrated Circuit)を含むことができる。各ソースドライバ集積回路SDICは、シフトレジスタ(Shift Register)、ラッチ回路(Latch Circuit)、デジタル−アナログコンバータ(DAC:Digital to Analog Converter)、出力バッファ回路(Output Buffer Circuit)などを含むことができる。各ソースドライバ集積回路SDICは、場合によって、アナログ−デジタルコンバータ(ADC:Analog to Digital Converter)をさらに含むことができる。
【0086】
各ソースドライバ集積回路SDICを、テープオートメーテッドボンディング(TAB:Tape Automated Bonding)方式またはチップオンガラス(COG:Chip On Glass)方式により表示パネルDISPのボンディングパッド(Bonding Pad)に連結するか、または表示パネルDISPに直接配置することもでき、場合によって、表示パネルDISPに集積化して配置することもできる。また、各ソースドライバ集積回路SDICを、表示パネルDISPに連結されたフィルム上に実装されるチップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式により具現することもできる。
【0087】
ゲート駆動回路GDCは、多数のゲートラインGLにゲート信号(VGATE、スキャン電圧、スキャン信号、またはゲート電圧ともいう)を順次に供給することによって、多数のゲートラインGLを順次に駆動する。ここで、ゲート駆動回路GDCは‘スキャンドライバ’ともいう。
【0088】
ここで、ゲート信号(VGATE)は該当ゲートラインGLを閉じるようにするオフ−レベルゲート電圧と、該当ゲートラインGLを開けるようにするオン−レベルゲート電圧を構成する。
【0089】
より具体的には、ゲート信号(VGATE)は該当ゲートラインGLに連結されたトランジスタをターン−オフさせるようにするオフ−レベルゲート電圧と該当ゲートラインGLに連結されたトランジスタをターン−オンさせるようにするオン−レベルゲート電圧を構成する。
【0090】
トランジスタがN型の場合、オフ−レベルゲート電圧はロー−レベルゲート電圧(VGL)であり、オン−レベルゲート電圧はハイ−レベルゲート電圧(VGH)でありうる。トランジスタがP型の場合、オフ−レベルゲート電圧はハイ−レベルゲート電圧(VGH)であり、オン−レベルゲート電圧はロー−レベルゲート電圧(VGL)でありうる。以下では、説明の便宜のために、オフ−レベルゲート電圧はロー−レベルゲート電圧(VGL)であり、オン−レベルゲート電圧はハイ−レベルゲート電圧(VGH)であることを例に挙げる。
【0091】
このようなゲート駆動回路GDCは、少なくとも1つのゲートドライバ集積回路(GDIC:Gate Driver Integrated Circuit)を含むことができる。各ゲートドライバ集積回路GDICはシフトレジスタ(Shift Register)、レベルシフタ(Level Shifter)などを含むことができる。
【0092】
各ゲートドライバ集積回路GDICをテープオートメーテッドボンディング(TAB)方式またはチップオンガラス(COG)方式により表示パネルDISPのボンディングパッド(Bonding Pad)に連結するか、またはGIP(Gate In Panel)タイプで具現して表示パネルDISPに直接配置することもでき、場合によって、表示パネルDISPに集積化して配置することもできる。また、各ゲートドライバ集積回路GDICを表示パネルDISPと連結されたフィルム上に実装されるチップオンフィルム(COF)方式により具現することもできる。
【0093】
データ駆動回路DDCは、図1のように、表示パネルDISPの一側(例:上側または下側)のみに位置することもでき、場合によっては、駆動方式、パネル設計方式などによって表示パネルDISPの両側(例:上側と下側)に位置することもできる。
【0094】
ゲート駆動回路GDCは、図1のように、表示パネルDISPの一側(例:左側または右側)のみに位置することもでき、場合によっては、駆動方式、パネル設計方式などによって表示パネルDISPの両側(例:左側と右側)に位置することもできる。
【0095】
本実施形態に従うタッチ表示装置100は、液晶ディスプレイ装置、有機発光ディスプレイ装置などの多様なタイプの表示装置であってもよい。本実施形態に従う表示パネルDISPも液晶表示パネル、有機発光表示パネルなどの多様なタイプの表示パネルであってもよい。
【0096】
表示パネルDISPに配置された各サブピクセルSPは、1つ以上の回路素子(例:トランジスタ、キャパシタなど)を含んで構成できる。
【0097】
例えば、表示パネルDISPが液晶表示パネルである場合、各サブピクセルSPにはピクセル電極PXLが配置され、ピクセル電極PXLとデータラインDLとの間にトランジスタTRが電気的に連結できる。トランジスタTRをゲートラインGLを通じてゲートノードに供給されるゲート信号(VGATE)によりターン−オンすることができ、ターン−オン時、データラインDLを通じてソースノード(または、ドレインノード)に供給されたデータ信号(VDATA)をドレインノード(または、ソースノード)に出力して、ドレインノード(または、ソースノード)に電気的に連結されたピクセル電極PXLにデータ信号(VDATA)を印加できる。データ信号(VDATA)が印加されたピクセル電極PXLと共通電圧(VCOM)が印加された共通電極との間には電界が形成され、ピクセル電極PXLと共通電極との間にキャパシタンスが形成できる。
【0098】
各サブピクセルSPの構造は、パネルタイプ、提供機能、及び設計方式などによって多様に定まることができる。
【0099】
一方、前述した多数のタッチ電極TEは、基本的に、タッチ駆動回路TDCによりタッチ駆動時、タッチ駆動信号(TDS)が印加され、タッチ駆動回路TDCによりセンシングできるタッチセンサーに該当する。
【0100】
また、多数のタッチ電極TEは、ディスプレイ駆動時、データ信号(VDATA)と電界を形成する共通電圧(VCOM)が印加されるディスプレイ駆動電極でありうる。
【0101】
したがって、タッチ駆動時、タッチ電極TEにはタッチ駆動信号(TDS)が印加され、ディスプレイ駆動時、タッチ電極TEには共通電圧(VCOM)が印加できる。
【0102】
ディスプレイ駆動とタッチ駆動が互いに異なるタイミングで進行する場合、ディスプレイ駆動時、タッチ電極TEはディスプレイ駆動電極の役割をし、タッチ駆動時、タッチ電極TEはタッチセンサーの役割をする。
【0103】
後に詳述するが、ディスプレイ駆動とタッチ駆動が同時に進行される場合、ディスプレイ駆動とタッチ駆動が同時に進行される同時駆動期間の間、タッチ電極TEはディスプレイ駆動電極の役割とタッチセンサーの役割を同時に行う。
【0104】
図2及び図3を参照すると、多数のタッチ電極のうち、同一な列に配置される第1タッチ電極と第2タッチ電極において、第1タッチ電極と重畳する2つ以上のデータラインDLは第2タッチ電極とも同一に重畳できる。しかしながら、第1タッチ電極と重畳する2つ以上のゲートラインGLは第2タッチ電極とは重畳しない。
【0105】
多数のタッチラインTLは、第1タッチ電極とタッチ駆動回路TDCを電気的に連結するための第1タッチラインと、第2タッチ電極とタッチ駆動回路TDCを電気的に連結するための第2タッチラインを含む。
【0106】
第1タッチラインと第2タッチラインは、タッチパネルTSP内では絶縁される。場合によって、第1タッチラインと第2タッチラインはタッチ駆動回路TDC内で電気的に連結できる。
【0107】
第1タッチラインは第2タッチ電極と重畳し、かつタッチパネルTSPの第2タッチ電極と絶縁できる。
【0108】
一方、タッチコントローラTCTRは、一例として、マイクロコントロールユニット(MCU:Micro Control Unit)、プロセッサなどで具現できる。
【0109】
ディスプレイコントローラDCTR及びタッチコントローラTCTRを別途に具現でき、集積して具現することもできる。
【0110】
本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、タッチ電極TEのセルフ−キャパシタンス(Self-Capacitance)に基づいてタッチをセンシングでき、またはタッチ電極TEの間のミューチュアル−キャパシタンス(Mutual-Capacitance)に基づいてタッチをセンシングできる。
【0111】
本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100がセルフ−キャパシタンスに基づいてタッチをセンシングする場合、タッチ駆動回路TDCは多数のタッチ電極TEのうちの1つ以上に電圧レベルを可変する信号形態のタッチ駆動信号(TDS)を供給し、タッチ駆動信号(TDS)を印加したタッチ電極TEからタッチセンシング信号をセンシングしてセンシングデータを出力し、タッチコントローラTCTRはセンシングデータを用いてタッチ有無及び/又はタッチ座標を算出できる。
【0112】
本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100がミューチュアル−キャパシタンスに基づいてタッチをセンシングする場合、タッチ駆動回路TDCは多数のタッチ電極TEのうち、駆動電極の役割をするタッチ電極にタッチ駆動信号(TDS)を供給し、多数のタッチ電極TEのうち、センシング電極の役割をする他のタッチ電極からタッチセンシング信号をセンシングしてセンシングデータを出力し、タッチコントローラTCTRはセンシングデータを用いてタッチ有無及び/又はタッチ座標を算出できる。
【0113】
以下では、便宜上、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100はセルフ−キャパシタンス(Self-Capacitance)に基づいてタッチをセンシングすると仮定して説明する。
【0114】
タッチ駆動回路TDCから出力されるタッチ駆動信号(TDS)は一定の電圧レベルを有する信号であり、電圧レベルが可変される信号でありうる。
【0115】
タッチ駆動信号(TDS)が電圧レベルを可変する信号である場合、タッチ駆動信号(TDS)は、一例に、正弦波形態、三角波形態、または矩形波形態など、多様な信号波形でありうる。
【0116】
一方、データ駆動回路DDCはデジタルアナログコンバータ(DAC:Digital-to-Analog Converter)を通じてディスプレイコントローラDCTRから受信されたデジタル映像データ(DATA)をアナログ電圧形態のデータ信号(VDATA)に変換できる。
【0117】
データ駆動回路DDCは、デジタル−アナログ変換時、多数のガンマ基準電圧(GRV)に基づいてデジタル映像データ(DATA)をアナログ電圧形態のデータ信号(VDATA)に変換できる。
【0118】
多数のガンマ基準電圧(GRV)はガンマ回路GAMに供給される。ガンマ回路GAMはデータ駆動回路DDCの外部または内部に存在することができる。
【0119】
一方、表示パネルDISPにはグラウンド電圧(GND)を印加できる。このようなグラウンド電圧(GND)はDC電圧であり、電圧レベルが変わるAC電圧でありうる。
【0120】
一方、以下では、説明の便宜のために、タッチパネルTSPが表示パネルDISPに内蔵されたものとして説明する。
【0121】
図4は本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のタッチ駆動回路TDCを示した図であり、図5は本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のタッチ駆動回路TDCが遂行する1つのタッチ電極列に対するタッチ駆動動作を示した図である。
【0122】
図4を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ駆動回路TDCは、第1マルチプレクサ回路MUX1、多数のセンシングユニットSUを含むセンシングユニットブロックSUB、第2マルチプレクサ回路MUX2、及びアナログデジタルコンバータADCなどを含むことができる。
【0123】
第1マルチプレクサ回路MUX1は、1つまたは2つ以上のマルチプレクサを含むことができる。第2マルチプレクサ回路MUX2は、1つまたは2つ以上のマルチプレクサを含むことができる。
【0124】
図4を参照すると、各センシングユニットは前置増幅器Pre−AMP、積分器INTG、及びサンプルアンドホールド回路SHAなどを含むことができる。
【0125】
1つの前置増幅器Pre−AMPは、1つまたは2つ以上のタッチ電極TEと電気的に連結できる。
【0126】
例えば、図5に図示したように、1つの前置増幅器Pre−AMPは1つのタッチ電極列TE Columnに含まれた多数個のタッチ電極(TE1、TE2、TE3、TE4、TE5、.....)と電気的に連結できる。
【0127】
図5を参照すると、1つの前置増幅器Pre−AMPは、連結可能な1つまたは2つ以上のタッチ電極(TE1、TE2、TE3、TE4、TE5、.....)のうち、回りながらセンシング対象に選択される1つのセンシング対象タッチ電極(例:TE1)にタッチ駆動信号(TDS)を供給し、駆動信号(TDS)を印加したセンシング対象タッチ電極(例:TE1)からセンシング信号を受信及び検出できる。
【0128】
図5を参照してより具体的に説明すると、第1マルチプレクサ回路MUX1は、タッチ電極列に含まれた多数個のタッチ電極(TE1、TE2、TE3、TE4、TE5、......)のうち、センシング対象に選択されたタッチ電極であるセンシング対象タッチ電極TE1を前置増幅器Pre−AMPと連結させる。
【0129】
即ち、マルチプレクサMUXは、前置増幅器Pre−AMPと連結されたノードbを選択されたセンシング対象タッチ電極TE1に連結されたノードa1と連結させる。
【0130】
これによって、前置増幅器Pre−AMPは、タッチパワー回路TPICから出力されたタッチ駆動信号(TDS)を第1入力端I1を通じて入力を受けて第2入力端I2に出力する。ここで、第1入力端I1は非反転入力端で、第2入力端I2は反転入力端でありうる。
【0131】
前置増幅器Pre−AMPの第2入力端I2から出力されたタッチ駆動信号(TDS)は第1マルチプレクサ回路MUX1により選択されたセンシング対象タッチ電極TE1に供給される。
【0132】
第1マルチプレクサ回路MUX1は、対応するタッチ電極列に含まれた多数個のタッチ電極(TE1、TE2、TE3、TE4、TE5、......)のうち、センシング対象タッチ電極TE1を除外した残りの非センシング対象タッチ電極(TE2、TE3、TE4、TE5、......)と連結されたノード(a2、a3、a4、a5、......)をタッチパワー回路TPICと直接連結されたノードcに共通に連結する。
【0133】
これによって、タッチ電極列に含まれた多数個のタッチ電極(TE1、TE2、TE3、TE4、TE5、......)のうち、非センシング対象タッチ電極(TE2、TE3、TE4、TE5、......)は、前置増幅器Pre−AMPを経ることなく、タッチ駆動信号(TDS)と対応するロードフリー駆動信号(LFDS)を直接供給されうる。ここで、ロードフリー駆動信号(LFDS)はタッチ駆動信号(TDS)と同一な信号であるか、またはタッチ駆動信号(TDS)と周波数、位相、及び振幅などのうちの少なくとも1つが対応する信号でありうる。以下でまた説明する。
【0134】
以後、前置増幅器Pre−AMPはセンシング対象タッチ電極TE1からセンシング信号を受信できる。このように受信されたセンシング信号によりフィードバックキャパシタCfbが充電され、これによって、前置増幅器Pre−AMPの出力端Oに出力された信号は積分器INTGに入力できる。
【0135】
前置増幅器Pre−AMP及び積分器INTGは集積して具現されることもできる。
【0136】
積分器INTGは前置増幅器Pre−AMPから出力された信号を積分する。積分器INTGは図31のように演算増幅器OP−AMPと、演算増幅器OP−AMPの反転入力端と出力端との間に連結されたキャパシタCを含むことができる。
【0137】
アナログデジタルコンバータADCは、積分器INTGに出力された積分値をデジタル値に変換したタッチセンシングデータをタッチコントローラTCTRに向けて出力できる。
【0138】
タッチコントローラTCTRは、タッチセンシングデータに基づいて指及び/又はペンによるタッチ入力に関するタッチ有無及び/又はタッチ座標を検出できる。
【0139】
図6は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のディスプレイ駆動とタッチ駆動に関する時分割駆動タイミングダイヤグラムである。
【0140】
図6を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、ディスプレイ駆動とタッチ駆動を時分割された区間で別途に進行できる。このような駆動方式を時分割駆動という。
【0141】
ディスプレイ駆動期間の間には、多数のタッチ電極TEにはDC電圧形態の共通電圧(VCOM)が印加される。多数のゲートライン(GL1、GL2)にはターン−オフレベル電圧(VGL)の状態を有してからスキャニングタイミングでターン−オンレベル電圧(VGH)を有するゲート信号(VGATE1、VGATE2)が順次に印加できる。多数のデータラインDLには該当データ信号(VDATA)が印加できる。
【0142】
ディスプレイ駆動期間の以後のタッチ駆動期間の間には、多数のタッチ電極TEの全体または一部には時間によって電圧レベルが変わるタッチ駆動信号(TDS)が印加できる。
【0143】
一方、タッチ駆動期間の間、タッチ駆動信号(TDS)がタッチセンシング対象であるタッチ電極TEに印加される時、表示パネルDISPに配置された非センシング対象であるタッチ電極TE、データラインDL、及びゲートラインGLにタッチ駆動信号(TDS)と同一または対応する信号が印加できる。これをロードフリー駆動(LFD:Load Free Driving)という。このようなLFDは不必要な寄生キャパシタンスを防止して、寄生キャパシタンスによるタッチ感度の低下を防止することができる。
【0144】
タッチ駆動期間の間、センシング対象となるタッチ電極TEと他のタッチ電極TEとの間の寄生キャパシタンスを防止するために、表示パネルDISPに配置された多数のタッチ電極TEの全体または一部にはセンシング対象となるタッチ電極TEに印加されるタッチ駆動信号(TDS)と同一または対応するLFD信号が印加できる。
【0145】
また、タッチ駆動期間の間、タッチ電極TEとデータラインDLとの間の寄生キャパシタンスを防止するために、表示パネルDISPに配置された多数のデータラインDLの全体または一部にセンシング対象となるタッチ電極TEに印加されるタッチ駆動信号(TDS)と同一または対応するLFD信号(D_LFDS)が印加できる。
【0146】
また、タッチ駆動期間の間、タッチ電極TEとゲートライン(GL1、GL2)との間の寄生キャパシタンスを防止するために、表示パネルDISPに配置された多数のゲートラインGLの全体または一部にセンシング対象となるタッチ電極TEに印加されるタッチ駆動信号(TDS)と同一または対応するLFD信号(G_LFDS)が印加できる。
【0147】
タッチ駆動期間の間、表示パネルDISPに配置された非センシング対象であるタッチ電極TE、データラインDL、及びゲートラインGLに印加されるLFD信号は、センシング対象となるタッチ電極TEに印加されるタッチ駆動信号(TDS)と周波数及び位相を対応できる。
【0148】
また、タッチ駆動期間の間、表示パネルDISPに配置された非センシング対象であるタッチ電極TE、データラインDL、及びゲートラインGLに印加されるLFD信号は、センシング対象となるタッチ電極TEに印加されるタッチ駆動信号(TDS)と振幅(ΔV)が対応できる。
【0149】
図7及び図8は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のディスプレイ駆動とタッチ駆動に関する同時駆動タイミングダイヤグラムである。
【0150】
図7及び図8を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、ディスプレイ駆動とタッチ駆動を同時に進行できる。このような駆動方式を同時駆動という。
【0151】
図7及び図8を参照すると、多数のデータラインDLに映像表示のためのデータ信号(VDATA)が供給されて、ディスプレイ駆動が進行される間、タッチ駆動回路TDCは多数のタッチ電極TEに所定の振幅(ΔV)でスイングするタッチ駆動信号(TDS)を供給できる。
【0152】
ここで、タッチ駆動信号(TDS)は電圧レベルがスイングされる(変わる)信号でありうる。このようなタッチ駆動信号(TDS)は変調信号、AC信号、またはパルス信号などともいう。
【0153】
図7を参照すると、タッチ駆動信号(TDS)のハイレベル電圧期間の幅(W)はディスプレイ駆動のための1水平時間(1H)より短いことがある。
【0154】
この場合、多数のデータラインDLのうち、少なくとも1つのデータラインDLに供給される映像表示のためのデータ信号(VDATA)のハイレベル電圧期間、または多数のゲートラインGLのうち、少なくとも1つのゲートラインGLに供給されるゲート信号(VGATE1、VGATE2)のハイレベル電圧期間の間、タッチ駆動信号(TDS)の電圧レベルが1回以上変わることがある。
【0155】
図8を参照すると、タッチ駆動信号(TDS)のハイレベル電圧期間の幅(W)はディスプレイ駆動のための1水平時間(1H)より長いことがある。
【0156】
この場合、タッチ駆動信号(TDS)のハイレベル電圧期間の間、多数のデータラインDLのうち、少なくとも1つのデータラインDLに供給される映像表示のためのデータ信号(VDATA)の電圧レベルが1回以上変わるか、または多数のゲートラインGLのうち、少なくとも1つのゲートラインGLに供給されるゲート信号(VGATE)の電圧レベルが1回以上変わることがある。
【0157】
図7及び図8を参照すると、同時駆動時、データラインDLに印加されるデータ信号(VDATA)は映像表示のための元の信号部分とタッチ駆動信号(TDS)が加えられた形態を有する。したがって、データ信号(VDATA)にはタッチ駆動信号(TDS)の振幅(ΔV)と同一な電圧変化地点が存在することができる。
【0158】
図7及び図8を参照すると、同時駆動時、ゲートラインGLに印加されるゲート信号(VGATE1、VGATE2、VGATE3、VGATE4)はゲート駆動のための元の信号部分とタッチ駆動信号(TDS)が加えられた形態を有する。したがって、ゲート信号(VGATE1、VGATE2、VGATE3、VGATE4)にはタッチ駆動信号(TDS)の振幅(ΔV)と同一な電圧変化地点を存在させられる。
【0159】
前述したように、データ信号(VDATA)がタッチ駆動信号(TDS)の振幅(ΔV)と同一な電圧変化地点を有することによって、データ信号(VDATA)からタッチ駆動信号(TDS)に該当する部分を除去すれば、時分割駆動時、ディスプレイ駆動期間のデータ信号(VDATA)と同一な状態となる。
【0160】
同様に、ゲート信号(VGATE1、VGATE2、VGATE3、VGATE4)がタッチ駆動信号(TDS)の振幅(ΔV)と同一な電圧変化地点を有することによって、ゲート信号(VGATE)でタッチ駆動信号(TDS)に該当する部分を除去すれば、時分割駆動時、ディスプレイ駆動期間のゲート信号(VGATE)と同一な状態となる。
【0161】
データ信号(VDATA)がタッチ駆動信号(TDS)の振幅(ΔV)と同一な電圧変化地点を有し、ゲート信号(VGATE)がタッチ駆動信号(TDS)の振幅(ΔV)と同一な電圧変化地点を有することを、タッチ駆動信号(TDS)を基準にデータ信号(VDATA)及びゲート信号(VGATE)が変調されたという。
【0162】
前述したように、データ信号(VDATA)及びゲート信号(VGATE)の信号波形を変化(変調)させることによって、同時駆動時、ディスプレイ駆動とタッチ駆動が同時に進行されても、タッチ駆動によりディスプレイ駆動が影響を受けないようにできる。
【0163】
また、データ信号(VDATA)及びゲート信号(VGATE)の信号波形を変化させることは、不必要な寄生キャパシタンスを防止してタッチ感度を向上させる一種のLFD駆動に該当する。
【0164】
例えば、同時駆動はガンマ変調技法またはグラウンド変調技法を通じて遂行できる。
【0165】
ガンマ変調技法の場合、データ駆動回路DDCがデジタルアナログ変換時、タッチ駆動信号(TDS)と周波数、位相、及び振幅(ΔV)が対応するガンマ基準電圧(GRW)を使用してデジタルアナログ変換処理を遂行することによって、データ信号(VDATA)を変化させられる。
【0166】
また、ゲート信号(VGATE)を生成することに必要なターン−オフレベル電圧(VGL)とターン−オンレベル電圧(VGH)の各々をタッチ駆動信号(TDS)と周波数、位相、及び振幅(ΔV)が対応するように変化させることによって、前述したゲート信号(VGATE)を生成できる。
【0167】
グラウンド変調技法の場合、表示パネルDISPに印加されるグラウンド電圧(GND)が、電圧レベルが変わる信号であり、タッチ駆動信号(TDS)と周波数及び位相が対応するようにすることによって、表示パネルDISPに印加される全ての種類の信号をグラウンド電圧(GND)を基準にスイングさせる方式である。
【0168】
一方、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は同時駆動を進行した後のいずれかのタイミングで時分割駆動を進行できる。
【0169】
図9は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のタッチ駆動タイミングダイヤグラムである。
【0170】
図9を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、タッチパネルTSPに配置された全てのタッチ電極TEをセンシングするための1フレーム時間を多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)に時間分割し、多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)の各々に対応するタッチ電極TEをセンシングする。以下では、説明の便宜のために、1フレーム時間が16個のタッチ区間(LHB1〜LHB16)に時分割されたと仮定する。
【0171】
図9を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、タッチ同期化信号(Tsync)を通じて多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)を認知できる。
【0172】
タッチ同期化信号(Tsync)は多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)の各々のタイミングを定義するタッチレベル区間と、多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)でない非タッチ区間を定義する非タッチレベル区間が反復される制御信号である。
【0173】
例えば、図9に図示したように、タッチレベル区間はローレベル電圧区間であり、非タッチレベル区間はハイレベル電圧区間でありうる。これとは異なり、タッチレベル区間はハイレベル電圧区間であり、非タッチレベル区間はローレベル電圧区間でありうる。
【0174】
ディスプレイ駆動とタッチ駆動が時分割されて進行される時分割駆動方式の場合、非タッチレベル区間はディスプレイ駆動区間でありうる。ディスプレイ駆動とタッチ駆動が同時に進行される同時駆動方式の場合、非タッチレベル区間はタッチレベル区間の間の中断区間でありうる。
【0175】
図10は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のペンセンシングのために、ペンとタッチ駆動回路TDCとの間の両方向通信を示した図である。
【0176】
図10を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、ペンセンシングのために、タッチパネルTSPを媒介にして、ペン(Pen)とタッチ駆動回路TDCとの間の両方向通信を遂行できる。
【0177】
図10を参照すると、両方向通信はタッチ駆動回路TDCがタッチパネルTSPを通じてペン(Pen)にアップリンク信号(ULS)を転送するアップリンク通信と、ペン(Pen)がタッチパネルTSPを通じてタッチ駆動回路TDCにダウンリンク信号(DLS)を転送するダウンリンク通信を含むことができる。
【0178】
アップリンク通信時、タッチ駆動回路TDCがタッチパネルTSPに配置された1つ以上のタッチ電極TEにアップリンク信号(ULS)を印加しておくことによって、ペン(Pen)が1つ以上のタッチ電極TEを通じてアップリンク信号(ULS)を受信できる。
【0179】
ダウンリンク通信時、ペン(Pen)がタッチパネルTSPに配置された1つ以上のタッチ電極TEにダウンリンク信号(DLS)を印加しておくことによって、タッチ駆動回路TDCが1つ以上のタッチ電極TEを通じてダウンリンク信号(DLS)を受信できる。
【0180】
図11は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のペンセンシングのために、ペンとタッチパネルTSPとの間の両方向通信時、タッチパネルTSPに印加される信号とペンから出力される信号を示した図である。
【0181】
図12は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のマルチペンセンシングを説明するための図である。
【0182】
図12を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は指によるタッチ入力のセンシング(指センシング)と、ペン(Pen)によるタッチ入力のセンシング(ペンセンシング)の両方を遂行できる。
【0183】
したがって、多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は1つの指センシング区間(F)とペンセンシング区間を含むことができる。本明細書で、センシング区間はタッチ区間と同一な意味として使われる。
【0184】
図11を参照すると、例えば、多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)のうち、ペンセンシング区間は、ペン(Pen)の座標(Position)をセンシングするための1つ以上の座標センシング区間(P)と、ペン(Pen)のチルト(Tilt)をセンシングするための1つ以上のチルトセンシング区間(T)と、ペン(Pen)のデータ(DATA)をセンシングするための1つ以上のデータセンシング区間(D)などを含むことができる。
【0185】
図11を参照すると、例えば、多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)のうち、ペンセンシング区間は、ペン(Pen)の駆動を制御するためのビーコン信号(BCON)をペン(Pen)を転送するための1つ以上のビーコン転送区間(B)をさらに含むことができる。
【0186】
1フレーム時間内の多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)を如何なる種類のタッチ区間(LHB)に割り当てるかはプロトコル(Protocol)として定義できる。
【0187】
プロトコルの変形によって、1フレーム時間内の多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は指センシング区間(F)、ビーコン転送区間(B)、座標センシング区間(P)、チルトセンシング区間(T)、及びデータセンシング区間(D)などのうち、一部のみを含むこともできる。特に、1つのフレーム時間内の多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は1つ以上の座標センシング区間(P)、チルトセンシング区間(T)、及びデータセンシング区間(D)を含むことができる。
【0188】
図11を参照すると、ビーコン転送区間(B)の間、タッチ駆動回路TDCはタッチパネルTSPに配置された多数のタッチ電極TEの全体または一部にビーコン信号(BCON)を印加できる。これによって、ペン(Pen)はタッチパネルTSPに印加されたビーコン信号(BCON)を受信できる。
【0189】
ビーコン信号(BCON)はアップリンク信号(ULS)の一種であって、駆動プロトコルの定義する各種の情報をペン(Pen)に転送するための信号である。
【0190】
ビーコン信号(BCON)は、転送時毎に同一な情報を含むこともでき、互いに異なる情報を含むこともできる。
【0191】
ビーコン信号(BCON)は、一例として、タッチパネル識別情報、タッチパネルタイプ情報(例:インセルタイプ)などのタッチパネル情報(タッチパネルTSPが表示パネルDISPに内蔵された場合、表示パネル情報でありうる)を含むことができ、タッチ区間(LHB)情報、マルチプレクサ駆動情報、パワーモード情報(例:消費電力低減のためにパネル及びペン駆動されないLHB情報など)、エラーチェック情報などを含むこともできる。
【0192】
一方、ビーコン信号(BCON)はタッチパネルTSPとペン(Pen)との間の駆動タイミング同期化のための情報を含むこともできる。
【0193】
また、ビーコン信号(BCON)はタッチ駆動回路TDCと通信時に使用するペン(Pen)の識別情報(ID)を含むことができる。ここで、ペン(Pen)の識別情報(ID)はペン製造社がペン(Pen)に与えた識別情報であり、タッチ表示装置100がペン(Pen)を発見した以後、該当ペン(Pen)とタッチ表示装置100との間の通信可能な期間の間、ペン(Pen)に臨時に与えた識別情報でありうる。
【0194】
また、ビーコン信号(BCON)はペン(Pen)が出力するペン信号(PENS)及び/又はデータ(DATA)の周波数情報を含むことができる。
【0195】
また、ビーコン信号(BCON)は、ペン(Pen)が出力するペン信号(PENS)及び/又はデータ(DATA)の信号フォーマット(パルス状態、パルスフォーマットなど)に対する情報を含むこともできる。
【0196】
前述したビーコン信号(BCON)に含まれる各種の情報を、タッチ表示装置100のルックアップテーブルに格納することができ、アップデート時、ペン(Pen)にアップデート内訳を転送できる。ここで、ルックアップテーブルはペン(Pen)と予め共有できる。
【0197】
図11を参照すると、座標センシング区間(P)及びチルトセンシング区間(T)の間、タッチ駆動回路TDCはタッチパネルTSPに配置された多数のタッチ電極TEの全体または一部にDC電圧を印加できる。ここで、座標センシング区間(P)及びチルトセンシング区間(T)の間、タッチ電極TEに印加されるDC電圧はアップリンク信号(ULS)の一種と見ることもできる。
【0198】
これとは異なり、座標センシング区間(P)及びチルトセンシング区間(T)の間、タッチ駆動回路TDCはタッチパネルTSPに配置された多数のタッチ電極TEの全体または一部に電圧レベルが可変される変調信号(AC信号、パルス信号などともいう)を印加できる。ここで、座標センシング区間(P)及びチルトセンシング区間(T)の間、タッチ電極TEに印加される変調信号はアップリンク信号(ULS)の一種と見ることもできる。
【0199】
図11を参照すると、座標センシング区間(P)及びチルトセンシング区間(T)の間、タッチ駆動回路TDCがタッチパネルTSPにDC電圧(または、変調信号)を印加するようになれば、ペン(Pen)はペン信号(PENS)を出力する。
【0200】
ペン(Pen)から出力されたペン信号(PENS)はダウンリンク信号(DLS)の一種であって、タッチパネルTSPに配置された1つ以上のタッチ電極TEに印加できる。
【0201】
タッチ駆動回路TDCは、ペン(Pen)から出力されてタッチパネルTSPに印加されたペン信号(PENS)を1つ以上のタッチ電極TEを通じて受信できる。
【0202】
図11を参照すると、データセンシング区間(D)の間、タッチ駆動回路TDCはタッチパネルTSPに配置された多数のタッチ電極TEの全体または一部にDC電圧を印加できる。ここで、データセンシング区間(D)の間、タッチ電極TEに印加されるDC電圧はアップリンク信号(ULS)の一種と見ることもできる。
【0203】
これとは異なり、座標センシング区間(P)及びチルトセンシング区間(T)の間、タッチ駆動回路TDCは、タッチパネルTSPに配置された多数のタッチ電極TEの全体または一部に電圧レベルが可変される変調信号(AC信号、パルス信号などともいう)を印加できる。ここで、データセンシング区間(D)の間、タッチ電極TEに印加される変調信号はアップリンク信号(ULS)の一種と見ることもできる。
【0204】
図11を参照すると、データセンシング区間(D)の間、タッチ駆動回路TDCがタッチパネルTSPにDC電圧(または、変調信号)を印加するようになれば、ペン(Pen)はデータ(DATA)を出力する。
【0205】
ペン(Pen)から出力されたデータ(DATA)はダウンリンク信号(DLS)の一種であって、ペン(Pen)の各種の付加情報を含むことができる。ここで、ペン(Pen)の各種の付加情報は、一例として、ペン(Pen)の圧力情報(筆圧情報)及びボタン入力情報などのうちの1つ以上を含むことができ、ペン(Pen)がタッチ表示装置100に知らせるためのペン(Pen)の識別情報(ID)を含むこともできる。
【0206】
タッチ駆動回路TDCは、ペン(Pen)から出力されてタッチパネルTSPに印加されたデータ(DATA)を1つ以上のタッチ電極TEを通じて受信できる。
【0207】
一方、図11を参照すると、指センシング区間(F)の間、タッチパネルTSPに配置された多数のタッチ電極TEの全体または一部に電圧レベルが可変される変調信号(AC信号、パルス信号などともいう)形態であるタッチ駆動信号(TDS)が印加できる。
【0208】
図11を参照すると、指センシング区間(F)の間、ペン(Pen)がある場合、ペン(Pen)からペン信号(PENS)を出力してタッチパネルTSPに印加することもできる。
【0209】
本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、前述したように、1フレーム時間内の多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)をいろいろなセンシング区間(F、B、P、T、D)に割り当てなければならないので、ペン識別の困難性、センシング区間割り当て時間不足などの理由により2つ以上のペン(Pen)に対するセンシングは相当に困難である。
【0210】
以下では、効率よいマルチペンセンシング方法を説明する。
【0211】
図13から図15は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のマルチペンセンシングのための時分割駆動方式を示した図である。
【0212】
図13を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、2つ以上のペン(Pen #1、Pen #2、Pen #3、Pen #4)の座標及びチルトをセンシングするために、1つのタッチ区間(例:LHB2、LHB3、LHB9、LHB5、LHB13、LHB14など)を2つ以上の小さい区間(例:P1、P3、T1、T3、P2、P4、T2、T4など、以下、“時分割センシング区間”という)に時分割して、2つ以上のペン(Pen #1、Pen #2、Pen #3、Pen #4)を時分割センシング区間(例:P1、P3、T1、T3、P2、P4、T2、T4など、以下、“時分割センシング区間”という)の各々に割り当てる方式により駆動できる。
【0213】
一方、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、2つ以上のペン(Pen #1、Pen #2、Pen #3、Pen #4)のデータをセンシングするために、1つのタッチ区間に該当するデータセンシング区間(D)を時分割せず、データセンシング区間(D)の間、定まった順序に従って該当ペンのデータをセンシングすることができる。
【0214】
以下では、説明の便宜のために、4個のペン(Pen #1、Pen #2、Pen #3、Pen #4)と仮定する。以下の図面で、“P数字”で、数字はペン番号に該当し、Pは座標センシング区間という意味である。例えば、P1は第1ペン(Pen #1)の座標をセンシングするセンシング区間(タッチ区間)を意味し、P3は第3ペン(Pen #3)の座標をセンシングするセンシング区間(タッチ区間)を意味する。同様に、図面で、“T数字”で、数字はペン番号に該当し、Tはチルトセンシング区間という意味である。例えば、T1は第1ペン(Pen #1)のチルトをセンシングするセンシング区間(タッチ区間)を意味し、T3は第3ペン(Pen #3)のチルトをセンシングするセンシング区間(タッチ区間)を意味する。また、同様に、図面で、“D数字”で、数字はペン番号に該当し、Dはデータセンシング区間という意味である。例えば、D1は第1ペン(Pen #1)のデータをセンシングするセンシング区間(タッチ区間)という意味であり、D3は第3ペン(Pen #3)のデータをセンシングするセンシング区間(タッチ区間)を意味する。
【0215】
図13及び図14を参照すると、4個のペン(Pen #1、Pen #2、Pen #3、Pen #4)の各々の識別情報(ID)は01、02、03、04であると仮定する。そして、図13及び図14で、第1ペン(Pen #1)、第2ペン(Pen #2)、第3ペン(Pen #3)、及び第4ペン(Pen #4)の順に検索された場合に相当してもよい。
【0216】
図14を参照してより詳細に説明する。但し、図14のタッチ区間割り当ては図13のタッチ区間割り当てと多少差がありうる。しかしながら、これらタッチ区間割り当ては単なる例示である。
【0217】
タッチ駆動回路TDCの動作時間は多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)を含むことができる。
【0218】
多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は、第1座標センシング区間(P1、3)と第2座標センシング区間(P2、4)を含むことができる。
【0219】
第1座標センシング区間(P1、3)は、第1時分割座標センシング区間(P1)と第3時分割座標センシング区間(P3)を含むことができる。図14の例示で、第1座標センシング区間(P1、3)は第1及び第2フレームの各々でLHB 5、LHB 13に該当する。
【0220】
第2座標センシング区間(P2、4)は、第2時分割座標センシング区間(P2)と第4時分割座標センシング区間(P4)を含むことができる。図14の例示で、第2座標センシング区間(P2、4)は第1及び第2フレームの各々でLHB2、LHB9に該当する。
【0221】
第1座標センシング区間(P1、3)が時分割された第1時分割座標センシング区間(P1)の間、タッチ駆動回路TDCは第1ペン(Pen #1)から出力されたペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。この検出結果から第1ペン(Pen #1)の座標(位置)がセンシングできる。
【0222】
第2座標センシング区間(P2、4)が時分割された第2時分割座標センシング区間(P2)の間、タッチ駆動回路TDCは第1ペン(Pen #1)と異なる第2ペン(Pen #2)から出力されたペン信号をタッチパネルTSPを通じて検出できる。この検出結果から第2ペン(Pen #2)の座標(位置)がセンシングできる。
【0223】
第3ペン(Pen #3)がさらに検索された場合、第1座標センシング区間(P1、3)が時分割された第3時分割座標センシング区間(P3)の間、タッチ駆動回路TDCは第3ペン(Pen #3)から出力されたペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。この検出結果から第3ペン(Pen #3)の座標(位置)がセンシングできる。
【0224】
第4ペン(Pen #4)がさらに検索された場合、第2座標センシング区間(P2、4)が時分割された第4時分割座標センシング区間(P4)の間、タッチ駆動回路TDCは第4ペン(Pen #4)から出力されたペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。この検出結果から第4ペン(Pen #4)の座標(位置)がセンシングできる。
【0225】
図14を参照すると、多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は第1チルトセンシング区間(T1、3)と第2チルトセンシング区間(T2、4)を含むことができる。
【0226】
第1チルトセンシング区間(T1、3)は第1時分割チルトセンシング区間(T1)と第3時分割チルトセンシング区間(T3)を含むことができる。図14の例示で、第1チルトセンシング区間(T1、3)は第1及び第2フレームの各々でLHB14に該当する。
【0227】
第2チルトセンシング区間(T2、4)は第2時分割チルトセンシング区間(T2)と第4時分割チルトセンシング区間(T4)を含むことができる。図14の例示で、第2チルトセンシング区間(T2、4)は第1及び第2フレームの各々でLHB3に該当する。
【0228】
第1チルトセンシング区間(T1、3)が時分割された第1時分割チルトセンシング区間(T1)の間、タッチ駆動回路TDCは第1ペン(Pen #1)から出力されたペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。この検出結果から第1ペン(Pen #1)のチルト(傾き)がセンシングできる。
【0229】
第2チルトセンシング区間(T2、4)が時分割された第2時分割チルトセンシング区間(T2)の間、タッチ駆動回路TDCは第1ペン(Pen #1)と異なる第2ペン(Pen #2)から出力されたペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。この検出結果から第2ペン(Pen #2)のチルト(傾き)がセンシングできる。
【0230】
第3ペン(Pen #3)がさらに検索された場合、第1チルトセンシング区間(T1、3)が時分割された第3時分割チルトセンシング区間(T3)の間、タッチ駆動回路TDCは第3ペン(Pen #3)から出力されたペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。この検出結果から第3ペン(Pen #3)のチルト(傾き)がセンシングできる。
【0231】
第4ペン(Pen #4)がさらに検索された場合、第2チルトセンシング区間(T2、4)が時分割された第4時分割チルトセンシング区間(T4)の間、タッチ駆動回路TDCは第4ペン(Pen #4)から出力されたペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。この検出結果から第4ペン(Pen #4)のチルト(傾き)がセンシングできる。
【0232】
図14及び図15を参照すると、第1フレーム時間(Frame #1)内の多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は第1データセンシング区間(D1)及び第2データセンシング区間(D2)をさらに含むことができる。図14の例示で、第1データセンシング区間(D1)は第1フレーム時間(Frame #1)内でLHB6、LHB7に該当する。第2データセンシング区間(D2)は第1フレーム時間(Frame #1)内でLHB10、LHB11に該当する。
【0233】
図14及び図15を参照すると、第2フレーム時間(Frame #2)内の多数のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は第3データセンシング区間(D3)及び第4データセンシング区間(D4)をさらに含むことができる。図14の例示で、第3データセンシング区間(D3)は第2フレーム時間(Frame #2)内でLHB6、LHB7に該当する。第4データセンシング区間(D4)は第2フレーム時間(Frame #2)内でLHB10、LHB11に該当する。
【0234】
タッチ駆動回路TDCは、第1データセンシング区間(D1)の間、タッチパネルTSPを通じて第1ペン(Pen #1)から出力されたデータを検出する。この検出結果から第1ペン(Pen #1)の各種の付加情報がセンシングできる。一方、第1ペン(Pen #1)から出力されたデータは第1ペン(Pen #1)のペンIDを含むことができる。ここで、第1ペン(Pen #1)のペンIDはペン製造社で第1ペン(Pen #1)に与えた第1ペン(Pen #1)の固有ID(UID)であるか、またはタッチ表示装置100が第1ペン(Pen #1)に臨時に割り当てた(与えた)臨時IDでありうる。
【0235】
タッチ駆動回路TDCは、第2データセンシング区間(D2)の間、タッチパネルTSPを通じて第2ペン(Pen #2)から出力されたデータを検出する。この検出結果から第2ペン(Pen #2)の各種の付加情報がセンシングできる。一方、第2ペン(Pen #2)から出力されたデータは第2ペン(Pen #2)のペンIDを含むことができる。ここで、第2ペン(Pen #2)のペンIDはペン製造社で第2ペン(Pen #2)に与えた第2ペン(Pen #2)の固有ID(UID)であるか、またはタッチ表示装置100が第2ペン(Pen #2)に臨時に割り当てた(与えた)臨時IDでありうる。
【0236】
第3ペン(Pen #3)がさらに検索された場合、タッチ駆動回路TDCは、第3データセンシング区間(D3)の間、タッチパネルTSPを通じて第3ペン(Pen #3)から出力されたデータを検出する。この検出結果から第3ペン(Pen #3)の各種の付加情報がセンシングできる。
【0237】
第4ペン(Pen #4)がさらに検索された場合、タッチ駆動回路TDCは、第4データセンシング区間(D4)の間、タッチパネルTSPを通じて第4ペン(Pen #4)から出力されたデータを検出する。この検出結果から第4ペン(Pen #4)の各種の付加情報がセンシングできる。
【0238】
図14では、座標センシング区間、チルトセンシング区間、及びデータセンシング区間は、1つのフレーム時間内に含まれても、1つ以上の座標センシング区間、1つ以上のチルトセンシング区間、及び1つ以上のデータセンシング区間が1つのフレーム時間内に含まれることもできる。
【0239】
図14を参照すると、第1乃至第4時分割座標センシング区間(P1、P2、P3、P4)の各々の時間的な長さと第1乃至第4チルト座標センシング区間(T1、T2、T3、T4)の各々の時間的な長さは同一である。
【0240】
第1乃至第4時分割座標センシング区間(P1、P2、P3、P4)の各々の時間的な長さは、第1乃至第4データセンシング区間(D1、D2、D3、D4)の各々の時間的な長さより短いことがある。第1乃至第4チルト座標センシング区間(T1、T2、T3、T4)の各々の時間的な長さは、第1乃至第4データセンシング区間(D1、D2、D3、D4)の各々の時間的な長さより短いことがある。
【0241】
図14を参照すると、例えば、2つのフレーム時間の間、1つのペンに対する座標は4回センシングされ、1つのペンに対するチルトは2回センシングされ、1つのペンに対するデータ(付加情報)は1回センシングされる。
【0242】
したがって、例えば、座標に対するセンシング速度(レポートレート(Report Rate)ともいう)、チルトに対するセンシング速度及びデータに対するセンシング速度の比率は4:2:1でありうる。この場合、一例に、座標に対するセンシング速度(レポートレート(Report Rate)ともいう)は120Hzであり、チルトに対するセンシング速度は60Hzであり、データに対するセンシング速度は30Hzでありうる。
【0243】
一方、タッチ駆動回路TDCは、第1座標センシング区間(P1、3)が時分割された第1時分割座標センシング区間(P1)の間、タッチパネルTSPの第1タッチ電極グループ(第1時分割座標センシング区間(P1)の間センシングされるタッチ電極TEの集合体)を通じて信号検出を遂行できる。そして、タッチ駆動回路TDCは、第1座標センシング区間(P1、3)が時分割された第3時分割座標センシング区間(P3)の間、タッチパネルTSPの第2タッチ電極グループ(第3時分割座標センシング区間(P3)の間センシングされるタッチ電極TEの集合体)を通じて信号検出を遂行できる。ここで、第1タッチ電極グループと第2タッチ電極グループは同一であることもあり、異なることもある。
【0244】
タッチ駆動回路TDCは、第2座標センシング区間(P2、4)が時分割された第2時分割座標センシング区間(P2)の間、タッチパネルTSPの第1タッチ電極グループ(第2時分割座標センシング区間(P2)の間センシングされるタッチ電極TEの集合体)を通じて信号検出を遂行できる。タッチ駆動回路TDCは、第2座標センシング区間(P2、4)が時分割された第4時分割座標センシング区間(P4)の間、タッチパネルTSPの第2タッチ電極グループ(第4時分割座標センシング区間(P4)の間センシングされるタッチ電極TEの集合体)を通じて信号検出を遂行できる。ここで、第1タッチ電極グループと第2タッチ電極グループは同一であることもあり、異なることもある。
【0245】
図16から図20は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のマルチペンセンシングのための時分割及びマルチ周波数駆動方式を示した図である。
【0246】
図16を参照すると、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は1つのタッチ区間(例:LHB2、LHB3、LHB9、LHB5、LHB13、LHB14など)を2つ以上の小さい時分割センシング区間(例:P1、P3、T1、T3、P2、P4、T2、T4など)に時分割して、2つ以上のペン(Pen #1、Pen #2、Pen #3、Pen #4)を時分割センシング区間(例:P1、P3、T1、T3、P2、P4、T2、T4など、以下、“時分割センシング区間”という)の各々に割り当てる方式により駆動できる。
【0247】
一方、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、2つ以上のペン(Pen #1、Pen #2、Pen #3、Pen #4)のデータをセンシングするために、1つのタッチ区間に該当するデータセンシング区間(D)を時分割せず、データセンシング区間(D)の間、定まった順序に従って該当ペンのデータをセンシングできる。
【0248】
図16を参照すると、多数のペン(Pen #1、Pen #2、Pen #3、Pen #4、...)は2つ以上の使用可能な信号周波数(SF)のうち、割り当てられた信号周波数(F1、F2)を有するペン信号(PENS)及びデータ(DATA)を出力できる。
【0249】
タッチ駆動回路TDCはデータセンシング区間(D1、D2、D3、D4)に該当するタッチ区間(LHB10、LHB11、LHB6、LHB7)の間各々割り当てられた動作周波数(OF)でデータ検出を遂行できる。
【0250】
しかしながら、タッチ駆動回路TDCは各座標センシング区間及び各チルトセンシング区間の間、割り当てられた1つの動作周波数(OF)でデータ検出を遂行しない。
【0251】
タッチ駆動回路TDCは第1座標センシング区間(P1、3)が時分割された第1及び第3時分割座標センシング区間(P1、P3)の間各々割り当てられた動作周波数(OF)で座標センシングのための信号検出を遂行できる。タッチ駆動回路TDCは第2座標センシング区間(P2、4)が時分割された第2及び第4時分割座標センシング区間(P2、P4)の間各々割り当てられた動作周波数(OF)で座標センシングのための信号検出を遂行できる。
【0252】
タッチ駆動回路TDCは第1チルトセンシング区間(T1、3)が時分割された第1及び第3時分割チルトセンシング区間(T1、T3)の間各々割り当てられた動作周波数(OF)で座標センシングのための信号検出を遂行できる。タッチ駆動回路TDCは第2チルトセンシング区間(T2、4)が時分割された第2及び第4時分割チルトセンシング区間(PT、T4)の間各々割り当てられた動作周波数(OF)で座標センシングのための信号検出を遂行できる。
【0253】
図17から図19を参照してより詳細に説明する。
【0254】
図17を参照すると、第1ペン(Pen #1)及び第2ペン(Pen #2)は信号周波数(SF)として第1信号周波数(F1)を使用してペン信号(PENS)及びデータ(DATA)を出力する。
【0255】
図17を参照すると、第3ペン(Pen #3)及び第4ペン(Pen #4)は信号周波数(SF)として第2信号周波数(F2)を使用してペン信号(PENS)及びデータ(DATA)を出力する。ここで、第2信号周波数(F2)は第1信号周波数(F1)と異なる周波数である。
【0256】
一方、タッチ駆動回路TDCは動作周波数(OF)として第1動作周波数(F1)及び第2動作周波数(F2)のうちの1つのタイミングによって信号検出を遂行する。
【0257】
第1信号周波数(F1)と第1動作周波数(F1)は同一である。第2信号周波数(F2)と第2動作周波数(F2)は同一である。
【0258】
タッチ駆動回路TDCは、動作周波数(OF)と同一な信号周波数(SF)を有するペン信号(PENS)を検出できる。
【0259】
タッチ駆動回路TDCの動作周波数(OF)と異なる信号周波数(SF)を有するペン信号(PENS)はタッチ駆動回路TDCにより受信できないか、またはタッチ駆動回路TDCにより受信されてもタッチ駆動回路TDCにより正常に検出できない。
【0260】
図17及び図18を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第1座標センシング区間(P1、3)が時分割された第1時分割座標センシング区間(P1)の間第1動作周波数(F1)で信号検出を遂行し、第1座標センシング区間(P1、3)が時分割された第3時分割座標センシング区間(P3)の間第1動作周波数(F1)と異なる第2動作周波数(F2)で信号検出を遂行する。
【0261】
第1座標センシング区間(P1、3)の間、第1ペン(Pen #1)は第1信号周波数(F1)を有するペン信号(PENS)を出力し、第3ペン(Pen #3)は第2信号周波数(F2)を有するペン信号(PENS)を出力する。
【0262】
タッチ駆動回路TDCは、動作周波数(OF)と同一な信号周波数(SF)を有するペン信号(PENS)を検出できるので、第1時分割座標センシング区間(P1)の間第1ペン(Pen #1)から出力され、第1信号周波数(F1)を有するペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出でき、第3時分割座標センシング区間(P3)の間第3ペン(Pen #3)から出力され、第2信号周波数(F2)を有するペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。
【0263】
図17及び図18を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第2座標センシング区間(P2、4)が時分割された第2時分割座標センシング区間(P2)の間第1動作周波数(F1)で信号検出を遂行し、第2座標センシング区間(P2、4)が時分割された第4時分割座標センシング区間(P4)の間第2動作周波数(F2)で信号検出を遂行する。
【0264】
第2座標センシング区間(P2、4)の間、第2ペン(Pen #2)は第1信号周波数(F1)を有するペン信号(PENS)を出力し、第4ペン(Pen #4)は第2信号周波数(F2)を有するペン信号(PENS)を出力する。
【0265】
タッチ駆動回路TDCは、動作周波数(OF)と同一な信号周波数(SF)を有するペン信号(PENS)を検出できるので、第2時分割座標センシング区間(P2)の間第2ペン(Pen #2)から出力され、第1信号周波数(F1)を有するペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出でき、第4時分割座標センシング区間(P4)の間第4ペン(Pen #4)から出力され、第2信号周波数(F2)を有するペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。
【0266】
図17及び図18を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第1チルトセンシング区間(T1、3)が時分割された第1時分割チルトセンシング区間(T1)の間第1動作周波数(F1)で信号検出を遂行し、第1チルトセンシング区間(T1、3)が時分割された第3時分割チルトセンシング区間(T3)の間第1動作周波数(F1)と異なる第2動作周波数(F2)で信号検出を遂行する。
【0267】
第1チルトセンシング区間(T1、3)の間、第1ペン(Pen #1)は第1信号周波数(F1)を有するペン信号(PENS)を出力し、第3ペン(Pen #3)は第2信号周波数(F2)を有するペン信号(PENS)を出力する。
【0268】
タッチ駆動回路TDCは、動作周波数(OF)と同一な信号周波数(SF)を有するペン信号(PENS)を検出できるので、第1時分割チルトセンシング区間(T1)の間第1ペン(Pen #1)から出力され、第1信号周波数(F1)を有するペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出でき、第3時分割チルトセンシング区間(T3)の間第3ペン(Pen #3)から出力され、第2信号周波数(F2)を有するペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。
【0269】
図17及び図18を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第2チルトセンシング区間(T2、4)が時分割された第2時分割チルトセンシング区間(T2)の間第1動作周波数(F1)で信号検出を遂行し、第2チルトセンシング区間(T2、4)が時分割された第4時分割チルトセンシング区間(T4)の間第2動作周波数(F2)で信号検出を遂行する。
【0270】
第2チルトセンシング区間(T2、4)の間、第2ペン(Pen #2)は第1信号周波数(F1)を有するペン信号(PENS)を出力し、第4ペン(Pen #4)は第2信号周波数(F2)を有するペン信号(PENS)を出力する。
【0271】
タッチ駆動回路TDCは、動作周波数(OF)と同一な信号周波数(SF)を有するペン信号(PENS)を検出できるので、第2時分割チルトセンシング区間(T2)の間第2ペン(Pen #2)から出力され、第1信号周波数(F1)を有するペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出でき、第4時分割チルトセンシング区間(T4)の間第4ペン(Pen #4)から出力され、第2信号周波数(F2)を有するペン信号(PENS)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。
【0272】
前述したように、タッチ駆動回路TDCは座標及びチルトセンシング時、第1フレーム時間(Frame #1)及び第2フレーム時間(Frame #2)の各々で動作周波数(OF)を変更しながら信号検出を遂行する。
【0273】
しかしながら、タッチ駆動回路TDCはデータセンシング時、第1フレーム時間(Frame #1)の間には第1動作周波数(F1)で信号検出動作を遂行し、第2フレーム時間(Frame #2)の間には第2動作周波数(F2)で信号検出動作を遂行する。
【0274】
図17図19、及び図20を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第1フレーム時間(Frame #1)内のLHB6及びLHB7に該当する第1データセンシング区間(D1)の間、第1動作周波数(F1)でデータ検出を遂行して、第1ペン(Pen #1)から出力され、第1動作周波数(F1)と同一な第1信号周波数(F1)を有するデータ(DATA)をタッチパネルTSPを通じて検出する。
【0275】
しかしながら、タッチ駆動回路TDCは、第1フレーム時間(Frame #1)内のLHB6及びLHB7に該当する第1データセンシング区間(D1)の間、第1動作周波数(F1)でデータ検出を遂行するので、第2ペン(Pen #2)から出力され、第1動作周波数(F1)と異なる第2信号周波数(F2)を有するデータ(DATA)をタッチパネルTSPを通じて検出できない。
【0276】
図17図19、及び図20を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第1フレーム時間(Frame #1)内のLHB10及びLHB11に該当する第2データセンシング区間(D2)の間、第1動作周波数(F1)でデータ検出を遂行して、第2ペン(Pen #2)から出力され、第1動作周波数(F1)と同一な第1信号周波数(F1)を有するデータ(DATA)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。
【0277】
しかしながら、タッチ駆動回路TDCは、第1フレーム時間(Frame #1)内のLHB10及びLHB11に該当する第2データセンシング区間(D2)の間、第1動作周波数(F1)でデータ検出を遂行するので、第4ペン(Pen #4)から出力され、第1動作周波数(F1)と異なる第2信号周波数(F2)を有するデータ(DATA)をタッチパネルTSPを通じて検出できない。
【0278】
図17図19、及び図20を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第2フレーム時間(Frame #2)内のLHB6及びLHB7に該当する第3データセンシング区間(D3)の間、第2動作周波数(F2)でデータ検出を遂行して、第3ペン(Pen #3)から出力され、第2動作周波数(F2)と同一な第2信号周波数(F2)を有するデータ(DATA)をタッチパネルTSPを通じて検出する。
【0279】
しかしながら、タッチ駆動回路TDCは、第2フレーム時間(Frame #2)内のLHB6及びLHB7に該当する第3データセンシング区間(D3)の間、第2動作周波数(F2)でデータ検出を遂行するので、第1ペン(Pen #1)から出力され、第2動作周波数(F2)と異なる第1信号周波数(F1)を有するデータ(DATA)をタッチパネルTSPを通じて検出できない。
【0280】
図17図19、及び図20を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第2フレーム時間(Frame #2)内のLHB10及びLHB11に該当する第4データセンシング区間(D4)の間、第2動作周波数(F2)でデータ検出を遂行して、第4ペン(Pen #4)から出力され、第2動作周波数(F2)と同一な第2信号周波数(F2)を有するデータ(DATA)をタッチパネルTSPを通じて検出できる。
【0281】
しかしながら、タッチ駆動回路TDCは、第2フレーム時間(Frame #2)内のLHB10及びLHB11に該当する第4データセンシング区間(D4)の間、第2動作周波数(F2)でデータ検出を遂行するので、第2ペン(Pen #2)から出力され、第2動作周波数(F2)と異なる第1信号周波数(F1)を有するデータ(DATA)をタッチパネルTSPを通じて検出できない。
【0282】
図17では、座標センシング区間、チルトセンシング区間、及びデータセンシング区間が1つのフレーム時間内に含まれても、1つ以上の座標センシング区間、1つ以上のチルトセンシング区間、及び1つ以上のデータセンシング区間が1つのフレーム時間内に含まれることもできる。
【0283】
本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100は、周波数に基づいたマルチペンセンシングを提供するために、多数のタッチ電極TEを含み、2つ以上のペンから出力されたペン信号を受信するタッチパネルTSPと、多数のタッチ電極TEのうちの1つ以上をセンシングして2つ以上のペン(Pen #1、Pen #2、...)から出力されたペン信号を検出するタッチ駆動回路TDCを含むことができる。
【0284】
2つ以上のペン(Pen #1、Pen #2、...)から出力されたペン信号は各々異なる信号周波数(SF)を有することができる。
【0285】
タッチ駆動回路TDCは2つ以上の動作周波数(OF)で順次動作して信号検出を遂行し、かつ 各動作周波数(OF)と同一な信号周波数(SF)を有するペン信号を検出できる。
【0286】
図21は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のマルチプレキシング駆動方式を説明するための図である。
【0287】
図13乃至図20を参照して前述したように、1つのタッチ区間(LHB)に該当する第1座標センシング区間(P1、3)が第1及び第3時分割座標センシング区間(P1、P3)に分割される場合、タッチ駆動回路TDCは、第1時分割座標センシング区間(P1)の間タッチパネルTSPの第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)を通じて信号検出を遂行し、第3時分割座標センシング区間(P3)の間、タッチパネルTSPの第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)を通じて信号検出を遂行できる。
【0288】
図13乃至図20を参照して前述したように、1つのタッチ区間(LHB)に該当する第2座標センシング区間(P2、4)が第2及び第4時分割座標センシング区間(P2、P4)に分割される場合、第2時分割座標センシング区間(P2)の間タッチパネルTSPの第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)を通じて信号検出を遂行し、第4時分割座標センシング区間(P4)の間、タッチパネルTSPの第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)を通じて信号検出を遂行できる。
【0289】
第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)は多数のセンシングユニットにより同時にセンシングできるタッチ電極TEのグループである。第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)は多数のセンシングユニットにより同時にセンシングできるタッチ電極TEのグループである。第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)と第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)は互いに異なるタイミングにセンシングされる。
【0290】
図21のケース1及び2のように、第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)に含まれたタッチ電極TEと、第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)に含まれたタッチ電極TEは、タッチパネルTSPで互いに異なる領域に位置できる。
【0291】
図21のケース3のように、第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)に含まれたタッチ電極TEと、第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)に含まれたタッチ電極TEはタッチパネルTSPで同一な領域に位置できる。
【0292】
これによれば、タッチ表示装置100は、タッチパネルTSPで同一な領域を2回反復してセンシングすることによって、レポートレート(Report Rate)を高められる。
【0293】
図22は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のファーストペアリング(Fast Pairing)を説明するための図である。
【0294】
図22を参照すると、タッチ表示装置100は、ペン検索過程で、ペン(Pen)の入力が発生すれば、ペン(Pen)の固有ID(UID)をペン(Pen)に要請して受信する。ここで、ペン(Pen)の固有ID(UID)はペン製造社がペン(Pen)に与えた固有識別情報であって、ペン(Pen)がタッチ表示装置100と通信しない状態でもペン(Pen)の識別を可能にする識別情報である。
【0295】
タッチ表示装置100はペン(Pen)の固有ID(UID)を受信すれば、ペンセンシングのための通信過程で使用するペン(Pen)の臨時IDを割り当てる。ここで、タッチ表示装置100がペン(Pen)に割り当てる臨時IDはペン(Pen)がタッチ表示装置100と通信する状態のみで有効な臨時的な識別情報である。ペン(Pen)の臨時IDはペン(Pen)の固有ID(UID)より小さいビット量を有することができる。
【0296】
タッチ表示装置100はペン(Pen)の固有ID(UID)を受信すれば、前述したマルチペンセンシングのために、ペン(Pen)が使用する信号周波数(SF)を割り当てられる。
【0297】
タッチ表示装置100は、ペン(Pen)に対して割り当てた臨時ID及び信号周波数(SF)に対する情報をビーコン信号(BCON)を通じてペン(Pen)に知らせられる。このような過程をタッチ表示装置100とペン(Pen)との間のペアリング(Pairing)という。
【0298】
データセンシング区間で、ペン(Pen)はデータ(DATA)に臨時IDまたはこれと対応する情報を含めてタッチ表示装置100に転送できる。これによって、通信途中にファーストペアリング(Fast Pairing)を提供できる。
【0299】
図23は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のタッチ及びペンレポートレートの向上のための駆動方法を説明するための図である。
【0300】
図23を参照すると、タッチ駆動回路TDCは、第1電圧レベル区間(LV1)と第2電圧レベル区間(LV2)が反復されるタッチ同期化信号(Tsync)に合せて信号検出動作を遂行できる。
【0301】
例えば、第1電圧レベル区間(LV1)はローレベル電圧区間であり、第2電圧レベル区間(LV2)はハイレベル電圧区間でありうる。これと反対に、第1電圧レベル区間(LV1)はハイレベル電圧区間であり、第2電圧レベル区間(LV2)はローレベル電圧区間でありうる。
【0302】
図23を参照すると、タッチコントローラTCTRは、タッチ区間を定義する第1状態区間(ST1)と非タッチ区間を定義する第2状態区間(ST2)が反復される基準タッチ同期化信号(Tsync_REF)に基づいて、第1電圧レベル区間(LV1)と第2電圧レベル区間(LV2)が反復されるタッチ同期化信号(Tsync)を生成してタッチ駆動回路TDCに供給できる。
【0303】
ここで、第1状態区間(ST1)はローレベル電圧区間であり、第2状態区間(ST2)はハイレベル電圧区間でありうる。これと反対に、第1状態区間(ST1)はハイレベル電圧区間であり、第2状態区間(ST2)はローレベル電圧区間でありうる。
【0304】
基準タッチ同期化信号(Tsync_REF)の1つの第1状態区間(ST1)は、2つ以上の第1電圧レベル区間(LV1)及び1つ以上の第2電圧レベル区間(VL2)と対応できる。
【0305】
2つ以上の第1電圧レベル区間(LV1)のうちの1つは第1時分割座標センシング区間(P1)と第3時分割座標センシング区間(P2)を含み、他の1つは第2時分割座標センシング区間(P2)と第4時分割座標センシング区間(P4)を含むことができる。
【0306】
2つ以上の第1電圧レベル区間(LV1)のうちの1つは第1時分割チルトセンシング区間(P1)と第3時分割チルトセンシング区間(P2)を含み、他の1つは第2時分割チルトセンシング区間(P2)と第4時分割チルトセンシング区間(P4)を含むことができる。
【0307】
例えば、図23に図示したように、基準タッチ同期化信号(Tsync_REF)の1つの第1状態区間(ST1)は、2つの第1電圧レベル区間(LV1)及び1つの第2電圧レベル区間(VL2)と対応できる。
【0308】
タッチ駆動回路TDCは、2つの第1電圧レベル区間(LV1)の各々の間、第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)及び第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)をセンシングできる。
【0309】
タッチコントローラTCTRはパルス幅変調信号(PWM_TPIC)をタッチ駆動回路TDCに供給できる。パルス幅変調信号(PWM_TPIC)はタッチ駆動信号(TDS)に使われうる。
【0310】
タッチパワー回路TPICはタッチコントローラTCTRから受信されたパルス幅変調信号(PWM_TPIC)と、ディスプレイコントローラDCTRから受信された基準タッチ同期化信号(Tsync_REF)に基づいて、ロードフリー駆動信号(LFDS)を生成してタッチ駆動回路TDCに供給できる。
【0311】
タッチ駆動回路TDCがタッチ区間を定義する第1状態区間(ST1)と非タッチ区間を定義する第2状態区間(ST2)が反復される基準タッチ同期化信号(Tsync_REF)を使用してタッチパネルTSPを駆動するようになれば、タッチ駆動回路TDCは、第1状態区間(ST1)の間、第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)及び第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)をセンシングできる。
【0312】
しかしながら、タッチ駆動回路TDCが基準タッチ同期化信号(Tsync_REF)に基づいて新しく生成されたタッチ同期化信号(Tsync)を使用してタッチパネルTSPを駆動するようになれば、タッチ駆動回路TDCは、第1状態区間(ST1)の間、第1タッチ電極グループ(MUX_GR #1)及び第2タッチ電極グループ(MUX_GR #2)を2回ずつセンシングできる。したがって、タッチ及びペンレポートレートが高められる。
【0313】
図24は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のペンセンシング時、ペン座標を流失する問題を示した図である。
【0314】
図24を参照すると、ペン(Pen)または指入力有無が判断できる検索速度が一定速度(例:60Hz)で制限的な関係で、ペン(Pen)がタッチパネルTSPに速くコンタクトする場合、検索遅延(Latency)などによってペン入力に遅く反応して一部のペン座標を流失することがある。
【0315】
以下では、このようなペン座標流失の問題を解決するために迅速な検索提供方法について説明する。
【0316】
図25は本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100の動作モードに対する遷移度を示した図であり、図26は本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100の動作モードに対する遷移方法を示したフローチャートである。
【0317】
図25を参照すると、タッチ表示装置100の動作モードは、デフォルトモードとして、指及びペンによるタッチ入力のない場合に動作する検索モード(SEARCH MODE)と、ペン(Pen)によるタッチ入力が発生した場合、ペンID(UID)を受信するためのペンIDモード(PEN ID MODE)と、ペンIDが受信されれば、ペンの座標、チルト、及びデータのうちの1つ以上をセンシングするペンモード(PEN MODE)と、指によるタッチ入力が発生した場合、指によるタッチをセンシングする指モード(FINGER MODE)を含むことができる。
【0318】
図14及び図17の駆動タイミングダイヤグラムは、タッチ駆動回路TDCがペンモード(PEN MODE)の時の駆動タイミングダイヤグラムである。
【0319】
図26を参照すると、タッチ表示装置100は指及びペンによるタッチ入力のない場合、検索モードで駆動する(S110)。
【0320】
タッチ表示装置100は検索モードで駆動中、ペンタッチ入力及び指タッチ入力が発生するかを判断し(S112、S114)、判断結果、ペンタッチ入力が発生したと判断されれば、ペンIDモードを駆動し(S120)、指タッチ入力が発生したと判断されれば、指モードを駆動する(S140)。
【0321】
タッチ表示装置100はペンIDモードを駆動して、ペンからペンの固有ID(UID)の受信有無を判断する(S122)。
【0322】
タッチ表示装置100は、ペンからペンの固有ID(UID)が受信されれば、ペンモードを駆動する(S130)。
【0323】
タッチ表示装置100は、ペンモード駆動中、ペンタッチ入力が続けて発生するかを判断し(S132)、ペンタッチ入力が続けて発生すれば、ペンモードを続けて駆動する(S130)。
【0324】
タッチ表示装置100は、ペンモード駆動中、ペンタッチ入力が続けて発生するかを判断し(S132)、ペンタッチ入力がこれ以上発生しなければ、指タッチ入力有無を判断する(S134)。
【0325】
タッチ表示装置100は、ステップS134の判断結果、指タッチ入力のないと判断されれば、検索モードをまた駆動する(S110)。
【0326】
タッチ表示装置100は、ステップS134の判断結果、指タッチ入力があると判断されれば、指モードを駆動する(S140)。
【0327】
タッチ表示装置100は、指モード駆動(S140)中に、ペンタッチ入力有無を判断し(S142)、ステップS142の判断結果、ペンタッチ入力があれば、ペンIDモードを駆動する(S120)。
【0328】
タッチ表示装置100は、ステップS142の判断結果、ペンタッチ入力がなければ、指タッチ入力があるかを判断して(S144)、指タッチ入力が続けてあれば、指モードを持続的に駆動し(S140)、指タッチ入力がなくなれば、検索モードをまた駆動する(S110)。
【0329】
図27は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100の動作モードの駆動タイミングダイヤグラムである。
【0330】
図27を参照すると、検索モード間、1フレーム時間内のK個のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は、1つ以上のビーコン転送区間(B)と、n個以上の指センシング区間(F)と、m個のペン座標センシング区間(P)を含むことができる(n≧1、m≧1、K≧3)。
【0331】
検索モードの間、n個以上の指センシング区間(F)の間、電圧レベルがスイングするタッチ駆動信号(TDS)が多数のタッチ電極TEに印加できる。m個のペン座標センシング区間(P)の間、DC電圧が多数のタッチ電極TEに印加できる。
【0332】
検索モードの間、ペンセンシング特性上、ペン座標センシング区間(P)の個数(m)がビーコン転送区間(B)の個数より多く、指センシング区間(F)の個数(n)よりも多い。
【0333】
図27を参照すると、指モードの間、1フレーム時間内のK個のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は、1つ以上のビーコン転送区間(B)と、n個以上の指センシング区間(F)と、m個のペン座標センシング区間(P)を含むことができる(n≧1、m≧1、K≧3)。
【0334】
指モードの間、指センシング区間(F)の個数(n)はペン座標センシング区間(P)の個数(m)より多く、ビーコン転送区間(B)の個数より多い。
【0335】
図27を参照すると、ペンモードの間、1フレーム時間内のK個のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は、1つ以上のビーコン転送区間(B)と、1つ以上の指センシング区間(F)と、1つ以上のペン座標センシング区間(P)と、1つ以上のペンチルトセンシング区間(T)と、1つ以上のペンデータセンシング区間(D)を含むことができる。
【0336】
ペンデータセンシング区間(D)の個数はデータに含まれる情報の種類及び量によって変えられる。
【0337】
図27を参照すると、ペンIDモードの間、1フレーム時間内のK個のタッチ区間(LHB1〜LHB16)は、1つ以上のビーコン転送区間(B)と、1つ以上の指センシング区間(F)と、1つ以上のペン座標センシング区間(P)と、1つ以上のペンチルトセンシング区間(T)と、1つ以上のペンデータセンシング区間(D)を含むことができる。ペンIDモードの間、ペンデータセンシング区間(D)の個数は相対的に最も多い。
【0338】
図28は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のペンセンシング時、感度低下の問題を示した図である。
【0339】
図28を参照すると、タッチ駆動回路TDCは内部動作タイミングに基づいて、ペンパルスが受信されれば、ペンパルスで表現されるシンボル(Symbol #1、Symbol #2、Symbol #3、Symbol #4)を検出してペン座標及びペンデータをセンシングする。
【0340】
図28を参照すると、ペン(Pen)はPSK(Phase Shift Key)方式により1つのタッチ区間(LHB)の間、多数個のシンボル(Symbol #1〜Symbol #4)を駆動する。これを通じて、タッチ表示装置100はペン(Pen)の座標及びデータ(DATA)を検出する。
【0341】
図28の例示によれば、第1シンボル(Symbol #1)から第2シンボル(Symbol #2)に変わる時、ペンパルスの位相変化が発生する。第2シンボル(Symbol #2)から第3シンボル(Symbol #3)に変わる時、ペンパルスの位相変化が発生する。第3シンボル(Symbol #3)から第4シンボル(Symbol #4)に変わる時、ペンパルスの位相変化が発生しない。
【0342】
ペンパルスの位相が変わる場合は、位相変化のない場合に比べて、ペンパルスのトグル回数が減る。
【0343】
これによって、ペンパルスの位相変化のある場合は、位相変化のない場合に比べて、タッチ表示装置100で検出されるペンタッチ感度のサイズが小さくなる。図28を参照すると、第1シンボル(Symbol #1)と第2シンボル(Symbol #2)の感度(−90、+90)は第3シンボル(Symbol #3)と第4シンボル(Symbol #4)の感度(−100、−100)に比べて感度が小さい。
【0344】
特に、ペンパルスの位相変化により発生する検出感度の変化はペン座標に対する歪曲を発生させることがある。図28を参照すると、座標センシングのための第1シンボル(Symbol #1)の感度(−90)と第3シンボル(Symbol #3)の感度(−100)との間の偏差はペン座標に大きい影響を及ぼすことがある。
【0345】
図29は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のペンセンシング時、感度向上方法を示した図である。
【0346】
図29を参照すると、タッチ表示装置100はペンパルスの位相変化によるタッチ感度の変化を除去するために、シンボルが変わる時点にはタッチ検出を行わない。
【0347】
タッチ表示装置100は座標検出が必要でないペンデータ検出時には全てのパルスに対してタッチ検出して最大限の感度を確保する。
【0348】
図29を参照すると、各タッチ区間(LHB)は3個以上の分割区間(PT1、PT2、PT3、PT4)を含む。3個以上の分割区間(PT1、PT2、PT3、PT4)の各々では、多数のパルスを含むペン信号(ペンパルス)が1つ以上のタッチ電極TEに印加される。
【0349】
例えば、3個以上の分割区間(PT1、PT2、PT3、PT4)はマルチペンセンシングのためにタッチ区間(LHB)が時分割された時分割センシング区間でありうる。
【0350】
3個以上の分割区間(PT1、PT2、PT3、PT4)の各々でのペン信号に含まれた多数のパルスは1つのシンボルを表現する。例えば、第1分割区間(PT1)でのペンパルスは第1シンボル(Symbol #1)を表現する。第2分割区間(PT2)でのペンパルスは第2シンボル(Symbol #2)を表現する。第3分割区間(PT3)でのペンパルスは第3シンボル(Symbol #3)を表現する。第4分割区間(PT4)でのペンパルスは第4シンボル(Symbol #4)を表現する。
【0351】
タッチ駆動回路TDCはペン座標センシングと関連したシンボル変化時点を除外した時間の間のペンパルスに基づいて信号検出を遂行できる。
【0352】
例えば、図29を参照すると、座標センシングと関連した第1シンボル(Symbol #1)から第2シンボル(Symbol #2)に変わる時、ペンパルスの位相変化が発生する。第2シンボル(Symbol #2)から第3シンボル(Symbol #3)に変わる時、ペンパルスの位相変化が発生する。座標センシングと関連した第3シンボル(Symbol #3)から第4シンボル(Symbol #4)に変わる時、ペンパルスの位相変化が発生しない。
【0353】
タッチ駆動回路TDCは座標センシングと関連した第1シンボル(Symbol #1)に対応する最後のパルス部分に対する信号検出を遂行しない。また、タッチ駆動回路TDCは座標センシングと関連した第3シンボル(Symbol #3)に対応する最後のパルス部分に対する信号検出を遂行しない。
【0354】
前述したことによれば、座標センシングのための第1シンボル(Symbol #1)の感度(−90)と第3シンボル(Symbol #3)の感度(−90)との間の偏差が除去されて、ペン座標に対する歪曲を防止できる。
【0355】
図30及び図31は、本発明の実施形態に従うタッチ表示装置100のペンセンシング時、感度の向上のための制御方法を示した図である。
【0356】
図29の例示によれば、タッチ駆動回路TDCは座標センシングと関連した第1シンボル(Symbol #1)及び第3シンボル(Symbol #3)の各々に対応する最後のパルス部分に対する信号検出を遂行しない。
【0357】
このために、図30に図示したように、スイッチ制御器SW_CTRは第1分割区間(PT1)に対応する第1シンボル(Symbol #1)が変わる時点に、該当タッチ電極TEとセンシングユニットとの間の連結を制御するスイッチSWを定めたターン−オフ時点より予めターン−オフさせられる。スイッチ制御器SW_CTRは第3分割区間(PT3)に対応する第3シンボル(Symbol #3)が変わる時点に、該当タッチ電極TEとセンシングユニットとの間の連結を制御するスイッチSWを定めたターン−オフ時点より予めターン−オフさせることができる。
【0358】
前述したスイッチSWは、図4の第1マルチプレクサ回路MUX1に含まれるスイッチでありうる。
【0359】
図30の方式と異なる方式のために、タッチ駆動回路TDCは各センシングユニットに含まれた積分器INTGの入力端と出力端との間に連結されたスイッチSWを含むことができる。
【0360】
スイッチ制御器SW_CTRは、スイッチSWのオン−オフを制御することができる。
【0361】
スイッチ制御器SW_CTRは第1分割区間(PT1)に対応する第1シンボル(Symbol #1)が変わる時点に、該当タッチ電極TEとセンシングユニットとの間の連結を制御するスイッチSWを定めたターン−オフ時点より予めターン−オフさせられる。スイッチ制御器SW_CTRは第3分割区間(PT3)に対応する第3シンボル(Symbol #3)が変わる時点に、該当タッチ電極TEとセンシングユニットとの間の連結を制御するスイッチSWを定めたターン−オフ時点より予めターン−オフさせられる。
【0362】
以上で前述した本発明の実施形態によれば、より多いペンを効果的にセンシングできるタッチ表示装置100及びタッチセンシング回路を提供できる。
【0363】
また、本発明の実施形態によれば、センシング速度を高められるマルチプレキシングを遂行するタッチ表示装置100及びタッチセンシング回路を提供できる。
【0364】
また、本発明の実施形態によれば、ペン検索速度を高められるタッチ表示装置100及びタッチセンシング回路を提供できる。
【0365】
また、本発明の実施形態によれば、ペン座標の歪曲が防止できるタッチ表示装置100及びタッチセンシング回路を提供できる。
【0366】
以上の説明及び添付の図面は本発明の技術思想を例示的に示すことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で構成の結合、分離、置換、及び変更などの多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものでなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるのではない。本発明の保護範囲は請求範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
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