(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記決済処理部は、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過するまでの間に前記利用者に対する請求金額が変更された場合に、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過した時点で、変更後の請求金額についての決済処理を行う、
請求項2に記載の決済支援システム。
前記決済処理部により前記変更後の請求金額についての決済処理が行われた場合に、前記変更後の請求金額を示す情報を前記利用者端末に送信する通知処理部を更に備える、
請求項3に記載の決済支援システム。
前記決済処理部は、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過するまでの間に前記利用者による新たな注文が受け付けられた場合に前記決済処理を保留にする、
請求項1〜4のいずれかに記載の決済支援システム。
前記決済処理部は、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過するまでの間に前記利用者による新たな注文が受け付けられた場合に前記決済処理を保留にする、
請求項7又は8に記載の決済支援装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[決済支援システム100]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る決済支援システム100は、決済支援装置1と店舗端末2と利用者端末3とを含む。決済支援装置1、店舗端末2、及び利用者端末3は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0013】
[決済支援装置1]
決済支援装置1は、施設の利用者からの決済依頼に応じて、前記施設の利用料についての電子決済を行う機能を有している。例えば、決済支援装置1は、電子決済機能を備えており、決済支援装置1自身が前記施設の利用料についての電子決済を実行してもよい。もしくは、決済支援装置1が、通信網N1を介して一又は複数の決済サーバーと通信可能に構成されており、前記利用者と前記決済サーバーとの仲介役として、前記施設の利用料についての電子決済を決済サーバーに依頼してもよい。
【0014】
以下では、前記施設が飲食店であり、前記施設の利用料が前記飲食店の飲食代である場合について説明する。ただし、本発明は、飲食店における飲食代の決済に限らず、宿泊施設における宿泊料金の決済、ゴルフ場におけるプレイ料金の決済など、任意の施設の利用料の決済に適用可能である。
【0015】
ところで、飲食店において、利用者が従業員を呼ぶことなしに自分の携帯端末を用いて任意のタイミングで飲食代の精算が可能なシステムを採用することが考えられる。本実施形態に係る決済支援システム100では、後述するように、利用者は、飲食店で発行された伝票B1(
図6参照)に印刷されている2次元コードC1を自身の利用者端末3で読み取ることによって、飲食代を精算することが可能である。しかしながら、この場合、非対面で(すなわち従業員がその場にいない状態で)精算が行われるため、従業員にとって利用者がいつ精算していつ退店したかが分かりづらくなる。よって、利用者が退店した後に従業員がタイムリーにテーブルを片付けることが難しくなり、テーブルが空いているにも関わらず次の利用者を案内し損ねてしまうことがある。これに対して、本実施形態に係る決済支援システム100では、以下で説明するように、施設の稼働効率の向上を支援することが可能である。
【0016】
図1に示されるように、決済支援装置1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、及び通信I/F14などを備えるサーバーコンピューターである。なお、決済支援装置1は、1台のコンピューターに限らず、複数台のコンピューターが協働して動作するコンピューターシステムであってもよい。また、決済支援装置1で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
【0017】
通信I/F14は、決済支援装置1を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して店舗端末2、利用者端末3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0018】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0019】
記憶部12は、各種の情報を記憶する半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などを含む不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部12には、利用者情報D1などのデータが記憶される。ここに、
図2は利用者情報D1の一例を示す図である。
【0020】
利用者情報D1は、飲食店ごとに記憶部12に記憶される。
図2に示されるように、利用者情報D1には、飲食店に設置されているテーブルごとに、対応する「テーブル番号」、「伝票発行枚数」、「合計金額」、「決済状況」、「決済時刻」、「退店時刻」などの情報が含まれる。「テーブル番号」は、前記テーブルを識別するための識別情報である。「伝票発行枚数」は、前記テーブルを利用している利用者に対して発行された伝票B1の枚数である。「合計金額」は、前記利用者が注文した飲食物の合計金額である。「決済状況」は、前記利用者についての飲食代の決済が完了しているか否かを示している。「決済時刻」は、前記決済が行われた時刻である。「退店時刻」は、前記利用者が退店すべき時刻である。例えば、「退店時刻」は、「決済時刻」から10分後の時刻に設定される。
【0021】
なお、他の実施形態として、利用者情報D1の一部又は全部が、決済支援装置1から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバーに記憶されていることも考えられる。そして、決済支援装置1の制御部11は、必要に応じて前記サーバーから各種の情報を取得して、後述の決済支援処理(
図4参照)などの各処理を実行してもよい。また、他の実施形態として、利用者情報D1の一部又は全部が、店舗端末2に記憶されていることも考えられる。そして、決済支援装置1の制御部11は、必要に応じて店舗端末2から各種の情報を取得して、後述の決済支援処理(
図4参照)などの各処理を実行してもよい。また、他の実施形態として、利用者情報D1の一部又は全部が、決済支援装置1と店舗端末2の両方に記憶されていることも考えられる。
【0022】
さらに、記憶部12には、制御部11に後述の決済支援処理(
図4参照)を実行させるための決済支援プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記決済支援プログラムは、CD又はDVDなどのコンピューター読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、決済支援装置1が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
【0023】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより決済支援装置1を制御する。
【0024】
具体的に、制御部11は、
図1に示されるように、受付処理部111、決済処理部112、報知処理部113、通知処理部114、判定処理部115、変更処理部116などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記決済支援プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記決済支援プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0025】
受付処理部111は、飲食店の利用者の利用者端末3(携帯端末)を通じて、前記利用者に対する請求金額についての決済承認操作を受け付ける。本実施形態では、
図6に示されるように、前記利用者に対して発行される伝票B1には、前記利用者に対する請求金額の情報を含む2次元コードC1が印刷されている。この場合、受付処理部111は、利用者端末3で読み取られた2次元コードC1に含まれる請求金額についての前記決済承認操作を受け付ける。前記決済承認操作は、例えば、利用者端末3に表示される決済確認画面P2(
図8参照)に含まれる操作キーK1の操作である。
【0026】
決済処理部112は、受付処理部111によって前記決済承認操作が受け付けられた場合に、前記請求金額についての決済処理を行う。例えば、決済処理部112は、電子決済サービスを提供する不図示の決済サーバーに前記利用者の決済用認証情報(前記決済サーバーを利用して電子決済を行うために必要な認証情報)、前記請求金額、及び前記店舗識別情報を送信して、前記請求金額についての決済処理を行う。なお、前記決済用認証情報(例えば、ユーザーID及びパスワード)は、前記決済承認操作が行われたときに利用者端末3から取得されてもよいし、決済支援装置1の記憶部12などに前記利用者と対応付けて予め登録されていてもよい。
【0027】
報知処理部113は、前記決済承認操作が受け付けられてから特定時間(例えば、10分間)が経過した時点で、利用者端末3及び店舗端末2の少なくとも一方において報知処理を行わせる。本実施形態では、報知処理部113は、前記決済承認操作に対応する前記決済処理が完了した直後に、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間後の時刻(すなわち、前記利用者が退店すべき退店時刻)を利用者端末3及び店舗端末2の各々に送信する。そして、利用者端末3及び店舗端末2では、前記退店時刻が到来した時点で前記報知処理が行われる。例えば、前記利用者が前記飲食店から退店すべきタイミングが到来したことが、利用者端末3を通じて前記利用者に報知されると共に、店舗端末2を通じて前記飲食店の従業員に報知される。ここに、報知処理部113は、本発明の報知処理部の一例である。
【0028】
なお、他の実施形態では、報知処理部113は、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過した時点で、利用者端末3及び店舗端末2の少なくとも一方に報知指示信号を送信してもよい。そして、前記利用者端末3及び店舗端末2の少なくとも一方において、前記報知指示信号を受信したことに応じて前記報知処理が行われてもよい。これにより、報知処理部113は、前記特定時間が経過した時点で、利用者端末3及び店舗端末2の少なくとも一方において前記報知処理を行わせることができる。
【0029】
なお、報知処理部113は、予め設定された前記施設の利用終了時刻(例えば、前記利用者が前記施設の利用を開始してから2時間後など)が到来した時点、又は前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過した時点のいずれか遅い方の時点で前記報知処理を行ってもよい。これにより、前記決済承認操作が非常に早いタイミングで受け付けられたとしても、少なくとも前記施設の利用終了時刻が到来するまでは前記報知処理が行われないようにすることが可能である。
【0030】
なお、前記特定時間は、前記飲食店の管理者の操作(例えば、前記店舗端末2に対する操作)に応じて設定又は変更されてもよい。これにより、前記管理者は、前記特定時間(すなわち、前記決済承認操作が受け付けられてから前記報知処理が行われるまでの時間)を任意の時間に設定又は変更することが可能となる。例えば、前記管理者は、利用者数が多くなる週末には前記特定時間を短い時間に設定し、利用者数が少なくなる平日には前記特定時間を長い時間に設定することができる。なお、前記特定時間の情報は、記憶部12などに前記飲食店ごとに登録される。
【0031】
ところで、一部の飲食店では、利用者が一又は複数の飲食物を注文した時点で、その時点の合計金額が記載された伝票B1が発行され、その後、前記利用者が一又は複数の飲食物を追加注文するごとに、更新後の合計金額が記載された新たな伝票B1が順次に発行されることがある。
【0032】
判定処理部115は、前記決済承認操作が受け付けられた場合に、前記利用者の利用者端末3で読み取られた2次元コードC1が、前記利用者に対して発行された一又は複数の伝票B1のうちの最新の伝票B1に印刷された2次元コードC1であるか否かを判定する。そして、判定処理部115の判定結果が肯定的である場合には、決済処理部112は、前記請求金額についての決済処理を行う。一方、判定処理部115の判定結果が否定的である場合には、制御部11は、利用者情報D1に含まれる「合計金額」の情報が、決済支援装置1から利用者端末3に送信されて、利用者端末3において請求金額として表示されて、前記決済承認操作が受け付けられてもよい。もしくは、報知処理部113が、利用者端末3を通じて、最新の伝票B1に印刷された2次元コードC1を利用者端末3で読み取るように前記利用者に報知してもよい。これにより、前記利用者が誤って古い伝票B1の2次元コードC1を利用者端末3で読み取ってしまったとしても、古い伝票B1に基づいて本来の請求金額よりも少ない請求金額についての決済が行われてしまうことを防止することができる。
【0033】
なお、判定処理部115による判定方法としては、いくつかの判定方法が考えられる。例えば、2次元コードC1に伝票番号(当該伝票B1が同一の利用者に対して発行された何枚目の伝票B1であるかを示す番号)の情報が含まれている場合、前記決済承認操作が行われたときに前記伝票番号の情報が利用者端末3から決済支援装置1に送信されてもよい。そして、判定処理部115は、利用者端末3から受信した伝票番号と利用者情報D1に含まれる「伝票発行枚数」とが一致している場合に、最新の伝票B1の2次元コードC1が読み取られたと判定してもよい。また、他の例として、判定処理部115は、前記決済承認操作が行われたときに利用者端末3から受信した請求金額と利用者情報D1に含まれる「合計金額」とが一致している場合に、最新の伝票B1の2次元コードC1が読み取られたと判定してもよい。
【0034】
なお、他の実施形態では、伝票B1に含まれる2次元コードC1に合計金額の情報が含まれていなくてもよい。例えば、伝票B1に含まれる2次元コードC1にテーブル番号の情報のみが含まれていてもよい。そして、当該伝票B1から読み取られたテーブル番号の情報が、利用者端末3から決済支援装置1に送信されて、利用者情報D1に含まれる前記テーブル番号に対応する「合計金額」の情報が、決済支援装置1から利用者端末3に送信されてもよい。そして、利用者端末3において、決済支援装置1から受信された「合計金額」の情報が請求金額として表示されて、前記決済承認操作が受け付けられてもよい。
【0035】
変更処理部116は、予め定められた条件に応じて前記特定時間を変更する。例えば、変更処理部116は、前記利用者による注文内容、前記利用者による注文時間、現在の日時、現在の曜日、現在の時間帯、前記施設の利用状況、及び前記利用者のグループの人数の少なくとも一つに応じて、前記特定時間を変更してもよい。例えば、変更処理部116は、前記利用者により注文された飲食物の数が多い場合は、前記特定時間を長くしてもよい。また、変更処理部116は、前記利用者による注文時間が、前記決済承認操作が受け付けられた時間に近い場合は、前記特定時間を長くしてもよい。また、変更処理部116は、現在の日時、曜日、又は時間帯が、前記施設が混雑する日時、曜日、又は時間帯である場合は、前記特定時間を短くしてもよい。また、変更処理部116は、前記施設が混雑している場合は、前記特定時間を短くしてもよい。また、変更処理部116は、前記利用者のグループの人数が多い場合は、前記特定時間を長くしてもよい。
【0036】
また、変更処理部116は、前記利用者により注文された飲食物と、前記飲食店で提供される飲食物ごとに予め定められた完食時間を示す完食時間情報とに基づいて、前記特定時間を変更してもよい。例えば、変更処理部116は、前記利用者により注文された飲食物が前記利用者に提供された時刻に、当該飲食物に対応する前記完食時間を加算して、前記利用者が前記飲食物を完食する完食予定時刻を算出する。なお、前記利用者に複数の飲食物が同時に提供された場合は、当該飲食物各々の前記完食時間の合計時間に基づいて前記完食予定時刻を算出してもよい。そして、変更処理部116は、前記完食予定時刻に基づいて前記特定時間を変更してもよい。例えば、変更処理部116は、前記決済承認操作が受け付けられた時刻から前記完食予定時刻までの時間を前記特定時間として設定してもよい。もしくは、変更処理部116は、前記決済承認操作が受け付けられた時刻から前記完食予定時刻までの時間に予め定められた時間(例えば、10分間)を足した時間を、前記特定時間として設定してもよい。もしくは、変更処理部116は、前記決済承認操作が受け付けられてから予め定められた時間(例えば、10分間)が経過した時刻又は前記完食予定時刻のいずれか遅い方の時刻に前記報知処理が行われるように、前記特定時間を設定してもよい。なお、前記完食時間は、利用者がその飲食物を完食するのに要すると予想される時間であって、例えば、分量が多い飲食物、熱い飲食物、辛い飲食物、卓上コンロで加熱する飲食物などは、前記完食時間が比較的長い時間に設定される。
【0037】
なお、受付処理部111、決済処理部112、報知処理部113、通知処理部114、判定処理部115、及び設定処理部116の一部又は全部の処理部が、店舗端末2に設けられてもよい。
【0038】
[店舗端末2]
図1に示されるように、店舗端末2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備える。店舗端末2は、飲食店に配置され、飲食店の従業員によって操作される。店舗端末2は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。なお、店舗端末2は、従業員ごとに設けられていてもよい。例えば、1台の据置端末(レジ端末)と従業員が携帯する複数の携帯端末(オーダーエントリー端末)とが店舗端末2として飲食店に配置されてもよい。
【0039】
通信I/F24は、店舗端末2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して決済支援装置1などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0040】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0041】
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部22には、制御部21に後述の店舗端末処理(
図5参照)を実行させるための店舗端末プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記店舗端末プログラムは、CD又はDVDなどのコンピューター読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、店舗端末2に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。なお、記憶部22に、利用者情報D1の一部又は全部が記憶されていてもよい。
【0042】
また、記憶部22には、飲食店に設置されているテーブルごとに注文された飲食物のリストを含むオーダー履歴情報(不図示)が記憶される。
【0043】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより店舗端末2を制御する。
【0044】
具体的に、制御部21は、注文処理部211、算出処理部212、出力処理部213、店舗報知処理部214などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記店舗端末プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記店舗端末プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0045】
注文処理部211は、前記利用者からの注文を受け付ける。なお、前記利用者による注文内容は、例えば、操作表示部23を通じて従業員によって入力される。もしくは、前記利用者による注文内容は、従業員が携帯するオーダーエントリー端末を通じて入力されてもよい。もしくは、前記利用者による注文内容は、テーブルに配置されるテーブルトップ端末を通じて入力されてもよい。注文処理部211によって受け付けられた注文内容は、例えば、不図示の厨房端末又は厨房プリンターへと送信される。そして、前記注文内容に応じた飲食物が前記利用者に提供される。また、注文処理部211により受け付けられた注文に基づいて前記オーダー履歴情報が更新される。
【0046】
算出処理部212は、注文処理部211により受け付けられた注文内容に基づいて前記利用者に対する請求金額を算出する。例えば、算出処理部212は、前記飲食店で提供される飲食物ごとの金額を示す金額情報に基づいて、前記利用者により注文された全ての飲食物の合計金額を前記請求金額として算出する。
【0047】
出力処理部213は、飲食店の利用者に対する請求金額の情報を含むコードを出力する。例えば、出力処理部213は、注文処理部211により注文が受け付けられるごとに、不図示のプリンターを制御して、前記利用者への請求金額を示す伝票B1を印刷する。前記伝票B1には、前記利用者への請求金額の情報を含む2次元コードC1が含まれる。なお、前記飲食店には、利用者ごと又は利用者のグループごとにテーブルトップオーダー端末(不図示)が設けられることがある。この場合、出力処理部213は、前記利用者又は前記利用者のグループに対応する前記テーブルトップオーダー端末に前記コード(例えば、2次元コードC1)を表示させてもよい。前記利用者は、前記テーブルトップオーダー端末に表示されたコードを利用者端末3で読み取ることが可能である。前記テーブルトップオーダー端末は、本発明の表示部の一例である。
【0048】
なお、前記テーブルトップオーダー端末に前記コードを表示させる場合、出力処理部213は、最新の請求金額に対応するコードを前記テーブルトップオーダー端末に常時表示させてもよいし、前記利用者による特定操作(例えば、会計ボタンの操作)に応じて前記コードを前記テーブルトップオーダー端末に表示させてもよい。
【0049】
なお、出力処理部213によって出力されるコードは、2次元コードC1に限らず、バーコードなど、任意のコードであってもよい。また、前記コードには、前記利用者に対する請求金額の情報に加えて、店舗識別情報、テーブル番号、伝票番号、利用可能な電子決済サービスを識別するための電子決済サービス識別情報など、任意の情報が含まれていてもよい。
【0050】
なお、他の実施形態では、注文処理部211、算出処理部212、及び出力処理部213の一部又は全部の処理部が決済支援装置1に設けられてもよい。
【0051】
店舗報知処理部214は、飲食店の利用者が前記飲食店の利用を終了すべきタイミングが到来したことを、前記飲食店の従業員に報知する。具体的に、店舗報知処理部214は、前記利用者に関する決済処理が完了したときに決済支援装置1から受信される退店時刻の情報に基づいて、前記退店時刻が到来した時点で、その旨を前記飲食店の従業員に報知する。例えば、店舗報知処理部214は、前記退店時刻が到来したことを示すメッセージを操作表示部23に表示させる。ここに、店舗報知処理部214は、本発明の報知処理部の一例である。なお、店舗報知処理部214は、前記退店時刻が到来したことを示すメッセージを、各従業員が携帯するオーダーエントリー端末(店舗端末2の一例)に表示してもよい。
【0052】
なお、店舗報知処理部214は、飲食店の利用者が前記飲食店の利用を終了すべきタイミングが到来したことを、前記テーブルトップオーダー端末を通じて前記利用者に報知してもよい。例えば、店舗報知処理部214は、前記退店時刻が到来したことを示すメッセージを前記テーブルトップオーダー端末に表示させてもよい。
【0053】
なお、店舗端末2は、上記の各種機能に加えて、例えば会計機能などの他の任意の機能を備えていてもよい。
【0054】
[利用者端末3]
図1に示されるように、利用者端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、通信I/F34、及びカメラ35などを備える。本実施形態では、利用者端末3は、飲食店の利用者が所有する携帯端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。なお、他の実施形態では、利用者端末3は、飲食店に配置されたテーブルトップ端末であってもよい。
【0055】
カメラ35は、被写体の画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。
【0056】
通信I/F34は、利用者端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して決済支援装置1などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0057】
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0058】
記憶部32は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、制御部31に後述の利用者端末処理(
図3参照)を実行させるための利用者端末プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記利用者端末プログラムは、CD又はDVDなどのコンピューター読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、利用者端末3に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部32に記憶される。
【0059】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末3を制御する。
【0060】
具体的に、制御部31は、読取処理部311、利用者報知処理部312などの各種の処理部を含む。なお、制御部31は、前記CPUで前記利用者端末プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記利用者端末プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0061】
読取処理部311は、カメラ35により撮像されたデジタル画像データに基づいて、伝票B1に印刷された2次元コードC1に含まれる請求金額などの情報を読み取る。
【0062】
利用者報知処理部312は、利用者が前記施設の利用を終了すべきタイミングが到来したことを前記利用者に報知する。具体的に、利用者報知処理部312は、前記利用者に関する決済処理が完了したときに決済支援装置1から受信される退店時刻の情報に基づいて、前記退店時刻が到来した時点で、その旨を前記利用者に報知する。例えば、利用者報知処理部312は、前記退店時刻が到来したことを示すメッセージを操作表示部33に表示させる。
【0063】
なお、利用者報知処理部312は、決済支援装置1の受付処理部111により前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過するまでの間、前記特定時間のカウントダウン表示を行ってもよい。例えば、利用者報知処理部312は、
図9に示されるように、前記退店時刻までの残り時間を操作表示部33にリアルタイムに表示してもよい。これにより、前記利用者は、前記退店時刻までの残り時間を確認しつつ退店の準備を進めることができ、前記退店時刻が到来した時点でスムーズに退店することができる。ここに、利用者報知処理部312は、本発明の報知処理部の一例である。
【0064】
ところで、前記決済承認操作が受け付けられた後に、前記利用者によって新たな飲食物が追加注文されることがあり得る。利用者報知処理部312は、前記決済承認操作が受け付けられた後に前記利用者による新たな注文が受け付けられた場合に、前記特定時間のカウントダウン表示を変更してもよい。例えば、利用者報知処理部312は、前記決済承認操作が受け付けられた後に前記利用者による新たな注文が受け付けられた場合に、前記カウントダウン表示を中止してもよい。もしくは、利用者報知処理部312は、前記決済承認操作が受け付けられた後に前記利用者による新たな注文が受け付けられた場合に、操作表示部33に表示されている残り時間を延長してもよい。
【0065】
[利用者端末処理]
以下、
図3を参照しつつ、利用者端末3の制御部31によって実行される利用者端末処理について説明する。例えば、制御部31は、利用者の操作に応じて前記利用者端末プログラムの実行を開始することによって、前記利用者端末処理の実行を開始する。なお、前記利用者端末処理は、利用者端末3における所定操作に応じて途中で終了されることがある。
【0066】
なお、本発明は、前記利用者端末処理、後述の決済支援処理、及び後述の店舗端末処理に含まれる一又は複数のステップを実行する決済支援方法の発明として捉えることができる。
【0067】
なお、ここで説明する前記利用者端末処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記利用者端末処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部31によって前記利用者端末処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーによって前記利用者端末処理における各ステップが分散して実行されてもよい。
【0068】
<ステップS11>
ステップS11において、制御部31(読取処理部311)は、
図7に示されるようなコード読み取り画面P1を操作表示部33に表示させる。コード読み取り画面P1は、伝票B1に印刷された2次元コードC1をカメラ35で撮影するための画面である。
【0069】
<ステップS12>
ステップS12において、制御部31(読取処理部311)は、カメラ35から出力される画像データに基づいて、カメラ35で撮影された画像に含まれている2次元コードC1を読み取る。
【0070】
<ステップS13>
ステップS13において、制御部31は、
図8に示されるような決済確認画面P2を操作表示部33に表示させる。決済確認画面P2には、前記ステップS12で読み取られた2次元コードC1に含まれている合計金額が、請求金額として表示される。また、決済確認画面P2には、前記請求金額の決済を承認するための操作キーK1、及び決済をキャンセルするための操作キーK2が含まれる。
【0071】
なお、前記利用者が利用可能な電子決済サービスが複数存在する場合には、制御部31は、前記決済確認画面P2もしくは別の画面(電子決済サービス選択画面)において、今回の決済に利用すべき電子決済サービスの選択操作を受け付けてもよい。例えば、前記ステップS12で読み取られた2次元コードC1に、利用可能な電子決済サービスを識別するための電子決済サービス識別情報が含まれている場合、制御部31は、前記決済確認画面P2もしくは別の画面(電子決済サービス選択画面)において、利用可能な電子決済サービスの一覧を表示して、今回の決済に利用すべき電子決済サービスの選択操作を受け付けてもよい。
【0072】
<ステップS14>
ステップS14において、制御部31は、決済承認操作が行われたか否かを判断する。例えば、制御部31は、決済確認画面P2に含まれる操作キーK1が操作された場合に、前記決済承認操作が行われたと判断し、決済確認画面P2に含まれる操作キーK2が操作された場合に、前記決済承認操作が行われなかったと判断する。そして、前記決済承認操作が行われたと判断されると(S14:Yes)、処理がステップS15に移行する。一方、前記決済承認操作が行われなかったと判断されると(S14:No)、前記利用者端末処理は終了される。
【0073】
<ステップS15>
ステップS15において、制御部31は、決済支援装置1に決済依頼情報を送信する。なお、本実施形態では、伝票B1に印刷される2次元コードC1には、前記合計金額の情報に加えて、店舗識別情報、テーブル番号、伝票番号、決済支援装置1にアクセスするためのアクセス情報(例えば、IPアドレス)などが含まれている。制御部31は、前記アクセス情報を用いて決済支援装置1にアクセスし、決済支援装置1に前記決済依頼情報を送信する。なお、前記決済依頼情報には、例えば、前記店舗識別情報、前記テーブル番号、前記伝票番号、前記決済用認証情報などが含まれる。
【0074】
なお、利用者端末3がテーブルトップ端末である場合は、利用者端末3は、伝票B1に印刷される2次元コードC1から各種の情報(合計金額の情報、店舗識別情報など)を取得する代わりに、店舗端末2から各種の情報を取得してもよい。
【0075】
また、利用者端末3がテーブルトップ端末である場合は、利用者端末3(テーブルトップ端末)は、操作表示部33に対する入力操作を通じて前記決済用認証情報を取得してもよい。もしくは、利用者端末3(テーブルトップ端末)は、利用者が所有する携帯端末に表示されるコード(例えば、前記決済用認証情報を含む2次元コード)を読み取り、当該コードから前記決済用認証情報を取得してもよい。
【0076】
<ステップS16>
ステップS16において、制御部31は、前記決済依頼情報に対応する決済が完了したか否かを判断する。具体的に、制御部31は、決済支援装置1から決済完了情報を受信した場合には前記決済が完了したと判断し、決済支援装置1からエラー情報を受信した場合には前記決済が完了しなかったと判断する。そして、前記決済が完了したと判断されると(S16:Yes)、処理がステップS17に移行する。一方、前記決済が完了しなかったと判断されると(S16:No)、処理がステップS20に移行する。
【0077】
<ステップS17>
ステップS17において、制御部31は、
図9に示されるような決済完了画面P3を操作表示部33に表示させる。本実施形態では、決済完了画面P3において、前記決済完了情報に含まれる退店時刻の情報に基づいて、前記利用者が退店すべき退店時刻までの残り時間がカウントダウン表示される。
【0078】
<ステップS18>
ステップS18において、制御部31は、前記退店時刻が到来したか否かを判断する。具体的に、制御部31は、前記決済完了情報に含まれる退店時刻と現在時刻とを比較して、前記退店時刻が到来したか否かを判断する。なお、他の実施形態では、制御部31は、決済支援装置1から受信される前記報知指示信号に基づいて、前記退店時刻が到来したか否かを判断してもよい。そして、前記退店時刻が到来したと判断されると(S18:Yes)、処理がステップS19に移行する。一方、前記退店時刻が到来していないと判断されると(S18:No)、前記退店時刻が到来したと判断されるまで、当該ステップS18の処理が繰り返される。
【0079】
<ステップS19>
ステップS19において、制御部31(利用者報知処理部312)は、前記退店時刻が到来したことを前記利用者に報知する。具体的に、制御部31は、前記退店時刻が到来したことを示すメッセージを操作表示部33に表示させる。なお、前記メッセージは、前記利用者に退店を促すメッセージであってもよい。そして、前記利用者端末処理は終了される。
【0080】
<ステップS20>
ステップS20において、制御部31は、予め定められたエラーメッセージを操作表示部33に表示させる。例えば、制御部31は、最新の伝票B1に印刷された2次元コードC1を利用者端末3で読み取るように前記利用者に促すメッセージを操作表示部33に表示させる。そして、前記利用者端末処理は終了される。なお、他の実施形態では、当該ステップS20の処理が終了後、処理が前記ステップS11に戻されてもよい。
【0081】
[決済支援処理]
次に、
図4を参照しつつ、決済支援装置1の制御部11によって実行される決済支援処理について説明する。例えば、制御部11は、利用者端末3からのアクセスに応じて前記決済支援プログラムの実行を開始することによって、前記決済支援処理の実行を開始する。なお、制御部11は、複数の利用者端末3からアクセスされた場合に、利用者端末3ごとに前記決済支援処理を個別に並行して実行してもよい。
【0082】
なお、ここで説明する前記決済支援処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記決済支援処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部11によって前記決済支援処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーによって前記決済支援処理における各ステップが分散して実行されてもよい。
【0083】
<ステップS31>
ステップS31において、制御部11(受付処理部111)は、利用者端末3から決済依頼情報を受信する。
【0084】
<ステップS32>
ステップS32において、制御部11(判定処理部115)は、前記ステップS31で受信された前記決済依頼情報に基づいて、利用者端末3で2次元コードC1が読み取られた伝票B1が、前記利用者に対して発行された最新の伝票B1であるか否かを判断する。例えば、制御部11は、前記決済依頼情報に含まれる伝票番号と利用者情報D1に含まれる「伝票発行枚数」とが一致している場合に、最新の伝票B1の2次元コードC1が読み取られたと判定する。そして、前記伝票B1が最新の伝票B1であると判断されると(S32:Yes)、処理がステップS34に移行する。一方、前記伝票B1が最新の伝票B1ではないと判断されると(S32:No)、処理がステップS33に移行する。
【0085】
<ステップS33>
ステップS33において、制御部11(報知処理部113)は、前記決済依頼情報の送信元の利用者端末3(以下、単に利用者端末3と称する)にエラー情報を送信する。そして、前記決済支援処理は終了される。
【0086】
<ステップS34>
一方、ステップS34において、制御部11(決済処理部112)は、前記ステップS31で受信された前記決済依頼情報に基づいて、前記利用者に対する請求金額の決済処理を行う。例えば、制御部11は、電子決済サービスを提供する不図示の決済サーバーに、前記決済依頼情報に含まれる請求金額、店舗識別情報、決済用認証情報などを送信して、前記決済処理を行う。
【0087】
<ステップS35>
ステップS35において、制御部11は、前記利用者が飲食店を退店すべき時刻を退店時刻として算出する。例えば、制御部11は、前記ステップS31で前記決済依頼情報が受信された時刻から前記特定時間後の時刻を前記退店時刻として算出する。
【0088】
<ステップS36>
ステップS36において、制御部11(報知処理部113)は、前記利用者についての決済処理が完了した旨を示す決済完了情報と、前記ステップS35で算出された前記退店時刻とを、利用者端末3に送信する。
【0089】
<ステップS37>
ステップS37において、制御部11(報知処理部113)は、前記決済完了情報と前記退店時刻とを店舗端末2に送信する。そして、前記決済支援処理は終了される。
【0090】
[店舗端末処理]
次に、
図5を参照しつつ、店舗端末2の制御部21によって実行される店舗端末処理について説明する。例えば、制御部21は、飲食店の従業員の操作に応じて前記店舗端末プログラムの実行を開始することによって、前記店舗端末処理の実行を開始する。なお、前記店舗端末処理は、店舗端末2における所定操作に応じて途中で終了されることがある。なお、制御部21は、飲食店に設置されているテーブルごと(すなわち、飲食店を利用する利用客ごと又は利用客のグループごと)に、前記店舗端末処理を個別に並行して実行する。
【0091】
なお、ここで説明する前記店舗端末処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記店舗端末処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21によって前記店舗端末処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーによって前記店舗端末処理における各ステップが分散して実行されてもよい。
【0092】
<ステップS41>
ステップS41において、制御部21(注文処理部211)は、前記利用者からの注文が入力されたか否かを判断する。例えば、制御部21は、操作表示部23又は不図示のオーダーエントリー端末を通じて前記利用者からの注文が入力されたか否かを判断する。そして、前記利用者からの注文が入力されたと判断されると(S41:Yes)、処理がステップS42に移行する。一方、前記利用者からの注文が入力されていないと判断されると(S41:No)、処理がステップS45に移行する。
【0093】
<ステップS42>
ステップS42において、制御部21(算出処理部212)は、前記利用者からの注文内容に基づいて、前記利用者に請求すべき合計金額を算出する。なお、当該ステップS42において算出された前記合計金額の情報は、決済支援装置1へと送信されて、利用者情報D1における「合計金額」の値が更新される。
【0094】
<ステップS43>
ステップS43において、制御部21(出力処理部213)は、前記ステップS42で算出された合計金額の情報を含む2次元コードC1を生成する。当該2次元コードC1には、前記合計金額以外の情報に加えて、前記店舗識別情報、前記テーブル番号、前記伝票番号などの情報も含まれる。
【0095】
<ステップS44>
ステップS44において、制御部21(出力処理部213)は、前記ステップS42で算出された合計金額と前記ステップS43で生成された2次元コードC1とが表示された伝票B1を、不図示のプリンターを通じて出力する。そして、処理がステップS45に移行する。なお、当該ステップS44において伝票B1が出力されると、その旨を示す信号が決済支援装置1へと送信されて、利用者情報D1における「伝票発行枚数」の値が更新される。
【0096】
<ステップS45>
ステップS45において、制御部21は、前記利用者についての決済処理が完了したか否かを判断する。例えば、制御部21は、決済支援装置1から前記利用者についての前記決済完了情報を受信した場合に、前記決済処理が完了したと判断する。そして、前記決済処理が完了したと判断されると(S45:Yes)、処理がステップS46に移行する。一方、前記決済処理が完了していないと判断されると(S45:No)、処理が前記ステップS41に戻る。
【0097】
<ステップS46>
ステップS46において、制御部21は、前記利用者が退店すべき時刻(すなわち、前記退店時刻)が到来したか否かを判断する。例えば、制御部21は、前記決済完了情報と共に決済支援装置1から受信された前記退店時刻と、現在時刻とを比較することによって、前記退店時刻が到来したか否かを判断する。そして、前記退店時刻が到来したと判断されると(S46:Yes)、処理がステップS47に移行する。一方、前記退店時刻が到来していないと判断されると(S46:No)、前記退店時刻が到来したと判断されるまで、当該ステップS46の処理が繰り返される。
【0098】
<ステップS47>
ステップS47において、制御部21(店舗報知処理部214)は、前記退店時刻が到来したことを従業員に報知する。具体的に、制御部21は、前記退店時刻が到来したことを示すメッセージを操作表示部23又は不図示のオーダーエントリー端末に表示させる。なお、前記メッセージは、前記利用者が利用していたテーブルを片付けることを促すメッセージであってもよい。これにより、当該メッセージを見た従業員は、前記利用者が利用していたテーブルをタイムリーに片付けることができる。そして、前記店舗端末処理は終了される。
【0099】
なお、前記テーブルを片付けた従業員は、前記テーブルに次の利用客を案内可能になった時点で、操作表示部23又は前記オーダーエントリー端末を通じて、前記テーブルの準備が完了した旨を示す情報を入力してもよい。これにより、他の従業員も、操作表示部23又は前記オーダーエントリー端末を通じて、利用客を案内可能なテーブルをタイムリーに把握することができる。
【0100】
以上説明したように、本実施形態に係る決済支援システム100では、利用者は、飲食店で発行された伝票B1に印刷されている2次元コードC1を自身の利用者端末3で読み取ることによって、飲食代を精算することが可能である。そして、飲食代の精算が行われてから特定時間が経過した時点で、利用者が退店すべきタイミングが到来したことが利用者及び従業員に自動的に報知される。よって、非対面で(すなわち従業員がその場にいない状態で)精算が行われた場合でも、利用者が退店した後に従業員がタイムリーにテーブルを片付けることが可能である。よって、飲食店の従業員が、テーブルが空いているにも関わらず次の利用者を案内し損ねてしまうことを抑制することができる。
【0101】
ところで、決済処理部112によって前記決済処理が行われた後に、前記利用者が新たな飲食物を追加注文することが考えられる。仮に、このような追加注文が受け付けられて前記利用者に対して新たな伝票B1が発行されると、当該新たな伝票B1に印刷されている2次元コードC1が利用者端末3によって読み取られて、決済済みの飲食代が重複して決済されてしまうおそれがある。そこで、このような重複決済を防止する方法について以下に説明する。
【0102】
前記重複決済を防止する第1の方法として、前記決済処理が行われた後は前記利用者による追加注文を禁止することが考えられる。この場合、決済処理部112は、前記決済承認操作が受け付けられた場合に前記請求金額についての決済処理を即時に行う。そして、注文処理部211は、前記決済承認操作が受け付けられた後は、前記利用者からの注文の受け付けを禁止する。この場合、決済処理部112は、前記決済承認操作が受け付けられた場合に前記請求金額についての決済処理を即時に行うことができる。
【0103】
前記重複決済を防止する第2の方法として、前記利用者が注文した飲食物の合計金額を、前記決済処理が行われた時点で一旦リセットし、前記利用者による追加注文分については合計金額を別途算出することが考えられる。この場合、決済処理部112は、前記決済承認操作が受け付けられた場合に前記請求金額についての決済処理を即時に行う。そして、算出処理部212は、前記決済処理後に注文処理部211により前記利用者からの新たな注文が受け付けられた場合、前記決済処理後に受け付けられた注文内容に基づいて前記利用者に対する新たな請求金額を算出する。出力処理部213は、前記請求金額(すなわち、追加注文分についての合計金額)の情報を含む2次元コードC1が印刷された伝票B1を出力する。利用者は、当該伝票B1に印刷されている2次元コードC1を利用者端末3で読み取って、追加注文分についての精算を行うことができる。
【0104】
前記重複決済を防止する第3の方法として、前記決済承認操作が複数回行われた場合には、決済処理済みの金額との差額分だけを決済することが考えられる。この場合、決済処理部112は、前記決済承認操作が受け付けられた場合に前記請求金額についての決済処理を即時に行う。そして、決済処理部112は、同一の利用者についてのさらなる決済依頼情報が受信された場合に、当該決済依頼情報に含まれる請求金額と、前記利用者についての決済処理済みの金額との差額分について、決済処理を行う。なお、前記利用者についての決済処理済みの金額の情報は、例えば、前記決済処理が完了した時点で利用者情報D1に記憶される。
【0105】
前記重複決済を防止する第4の方法として、前記決済承認操作が受け付けられた場合に、前記請求金額についての決済処理を即時に行わずに、前記退店時刻が到来するまで前記決済処理を保留することが考えられる。以下、前記退店時刻が到来するまで前記決済処理を保留する変形例(以下、決済保留変形例と称す)について具体的に説明する。
【0106】
[決済保留変形例]
決済保留変形例に係る決済支援システム100において、前述した実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0107】
本変形例では、決済処理部112は、受付処理部111によって前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間(例えば、10分間)が経過するまでの間は前記決済処理を保留し、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過した時点で前記請求金額についての決済処理を行う。例えば、決済処理部112は、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過するまでの間に前記利用者に対する請求金額が変更された場合に、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過した時点で、変更後の請求金額についての決済処理を行ってもよい。これにより、前記決済承認操作が行われた後に新たな飲食物が注文されて請求金額が変更された場合でも、当該変更後の請求金額についての決済処理を行うことが可能である。
【0108】
なお、受付処理部111は、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過するまでの間に前記利用者に対する請求金額が変更された場合に、変更後の請求金額についての決済承認操作を受け付けてもよい。例えば、決済支援装置1の制御部11は、前記決済承認操作が受け付けられてから前記特定時間が経過するまでの間に前記利用者に対する請求金額が変更された場合、変更後の請求金額を利用者端末3に送信して、当該変更後の請求金額についての決済確認画面P2を利用者端末3の操作表示部33に表示させる。そして、決済処理部112は、変更後の請求金額についての前記決済承認操作が受け付けられたことに応じて、変更後の請求金額についての決済処理を行ってもよい。これにより、変更後の請求金額についての決済が行われる前に、当該決済についての前記利用者の承認を得ることが可能である。
【0109】
なお、通知処理部114は、決済処理部112により前記変更後の請求金額についての決済処理が行われた場合に、前記変更後の請求金額を示す情報を、対応する利用者端末3に送信してもよい。これにより、変更後の請求金額についての決済が行われた場合に、利用者は、前記変更後の請求金額についての決済が行われたことと、決済された金額とを知ることができる。よって、前記変更後の請求金額が間違っている場合に、前記利用者は従業員にその旨を伝えることができる。
【0110】
次に、
図10を参照しつつ、本変形例において決済支援装置1の制御部11によって実行される決済支援処理について説明する。
【0111】
<ステップS51>
ステップS51において、制御部11(受付処理部111)は、
図4に示されるステップS31と同様に、利用者端末3から決済依頼情報を受信する。
【0112】
<ステップS52>
ステップS52において、制御部11(判定処理部115)は、
図4に示されるステップS32と同様に、利用者端末3で2次元コードC1が読み取られた伝票B1が、前記利用者に対して発行された最新の伝票B1であるか否かを判断する。そして、前記伝票B1が最新の伝票B1であると判断されると(S52:Yes)、処理がステップS54に移行する。一方、前記伝票B1が最新の伝票B1ではないと判断されると(S52:No)、処理がステップS53に移行する。
【0113】
<ステップS53>
ステップS53において、制御部11(報知処理部113)は、
図4に示されるステップS33と同様に、利用者端末3にエラー情報を送信する。そして、前記決済支援処理は終了される。
【0114】
<ステップS54>
一方、ステップS54において、制御部11(決済処理部112)は、前記ステップS51で受信された前記決済依頼情報に基づく決済処理を保留する決済保留処理を行う。例えば、制御部11は、前記決済依頼情報に含まれる各種情報(請求金額、店舗識別情報、決済用認証情報など)を、決済保留情報として記憶部12に記憶する。
【0115】
<ステップS55>
ステップS55において、制御部11は、
図4に示されるステップS35と同様に、前記利用者が飲食店を退店すべき時刻を退店時刻として算出する。
【0116】
<ステップS56>
ステップS56において、制御部11(報知処理部113)は、前記利用者についての決済処理の準備が完了した旨を示す決済準備完了情報と、前記ステップS55で算出された前記退店時刻とを、利用者端末3に送信する。
【0117】
<ステップS57>
ステップS57において、制御部11(報知処理部113)は、前記決済準備完了情報と前記退店時刻とを店舗端末2に送信する。
【0118】
<ステップS58>
ステップS58において、制御部11は、前記利用者による追加注文が受け付けられたか否かを判断する。例えば、制御部11は、店舗端末2の注文処理部211によって前記利用者による新たな注文が受け付けられた場合に、前記利用者による追加注文が受け付けられたと判断する。そして、前記利用者による追加注文が受け付けられたと判断されると(S58:Yes)、処理がステップS59に移行する。一方、前記利用者による追加注文が受け付けられていないと判断されると(S58:No)、処理がステップS60に移行する。
【0119】
<ステップS59>
ステップS59において、制御部11は、前記決済保留情報に含まれている請求金額の値を更新する。例えば、制御部11は、前記利用者による新たな注文が受け付けられたことに応じて店舗端末2の算出処理部212により算出される新たな請求金額に基づいて、前記決済保留情報に含まれている請求金額の値を更新する。なお、他の実施形態では、前記決済保留情報に含まれている請求金額の値を更新する前に、制御部11(受付処理部111)は、変更後の請求金額についての決済承認操作を受け付けてもよい。
【0120】
<ステップS60>
ステップS60において、制御部11は、前記ステップS55で算出された前記退店時刻が到来したか否かを判断する。そして、前記退店時刻が到来したと判断されると(S60:Yes)、処理がステップS61に移行する。一方、前記退店時刻が到来していないと判断されると(S60:No)、処理が前記ステップS58に戻る。
【0121】
<ステップS61>
ステップS61において、制御部11(決済処理部112)は、前記決済保留情報に基づいて、前記利用者に対する請求金額の決済処理を行う。例えば、制御部11は、電子決済サービスを提供する不図示の決済サーバーに、前記決済保留情報に含まれる請求金額、店舗識別情報、決済用認証情報などを送信して、前記決済処理を行う。そして、前記決済支援処理は終了される。なお、他の実施形態では、変更後の請求金額についての決済処理が行われた場合に、制御部11(通知処理部114)は、前記変更後の請求金額を示す情報を、対応する利用者端末3に送信してもよい。
【0122】
以上のように、本変形例によれば、前記決済承認操作が受け付けられた場合に、前記退店時刻が到来するまで前記決済処理が保留される。よって、前記決済承認操作が受け付けられた後に追加注文が行われた場合でも、変更後の請求金額についての決済処理を円滑に行うことが可能である。
【0123】
[他の実施形態]
なお、他の実施形態では、2次元コードC1を用いる代わりに、伝票B1に印刷されている請求金額の画像がカメラ35で撮像されてもよい。そして、利用者端末3の制御部31は、カメラ35から出力されるデジタル画像データに対して文字認識処理(OCR)を行って、前記デジタル画像データから請求金額の情報を抽出してもよい。もしくは、前記利用者が、伝票B1に印刷されている請求金額を、操作表示部33を通じて手入力してもよい。そして、利用者端末3の制御部31は、手入力された請求金額の情報に基づいて決済確認画面P2を操作表示部33に表示させてもよい。
【0124】
また、他の実施形態では、利用者端末3によって請求金額の情報が読み取られる代わりに、店舗端末2又は決済支援装置1から利用者端末3に請求金額の情報が送信されてもよい。例えば、利用者端末3の制御部31は、予め定められた精算操作(例えば、利用者端末3の操作表示部33に表示される精算ボタンの操作)が行われた場合に、店舗端末2又は決済支援装置1から請求金額の情報を受信して、受信した請求金額の情報に基づいて決済確認画面P2を操作表示部33に表示させてもよい。
【0125】
また、他の実施形態では、前記決済依頼情報に請求金額の情報が含まれなくてもよい。例えば、前記決済依頼情報には、前記店舗情報、前記テーブル番号、及び前記決済用認証情報のみが含まれていてもよい。そして、決済支援装置1の決済処理部112は、前記決済依頼情報と、利用者情報D1に含まれている合計金額の情報とに基づいて、前記決済処理を行ってもよい。
【0126】
また、他の実施形態では、利用者端末3の制御部31は、予め定められた精算操作(例えば、利用者端末3の操作表示部33に表示される精算ボタンの操作)が行われた場合に、前記利用者の決済用認証情報(前記決済サーバーを利用して電子決済を行うために必要な認証情報)を含む2次元コードを操作表示部33に表示させてもよい。そして、前記2次元コードが表示された利用者端末3を、前記飲食店の各テーブルに配置されたコード読取装置(不図示)にかざすことによって、非対面で前記決済承認操作が行われてもよい。そして、前記コード読取装置で読み取られた前記決済用認証情報と前記コード読取装置に対応するテーブル番号とが、通信網N1を通じて決済支援装置1に入力されて、前記決済用認証情報及び前記テーブル番号と、利用者情報D1に含まれている合計金額の情報とに基づいて、前記決済処理が行われてもよい。なお、操作表示部33に表示される前記2次元コードには、電子決済サービスを識別するための電子決済サービス識別情報が含まれていてもよい。そして、決済支援装置1の決済処理部112は、前記電子決済サービス識別情報に対応する決済サーバーにアクセスして前記決済処理を行ってもよい。