(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、無線メッシュノードが、前記他のノードとして動作して、支援メッセージを前記新ノードに与えて、前記他のノードは、前記無線メッシュネットワーク内の既存のノードとの送信を中断して、前記新ノードの支援を開始して、ビーコンフレームを待つことなく、高速アクセスすることを含むステップを実行することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、前記新ノードが前記支援メッセージに肯定応答することを含むステップを実行し、支援を提供している前記メッシュノードは、前記無線メッシュネットワーク内の通常送信アクティビティに戻ることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
前記無線通信回線は、各々が異なる送信方向を有する複数のアンテナパターンセクタを有する指向性送信で構成されるミリメートル波通信回線であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、前記他のノードからによって、全ての方向に支援メッセージを送信することを含むステップを実行し、スキャンが全ての方向に行われて、前記新ノードからの肯定応答があるか調べることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、前記新ノードが前記メッシュノード支援メッセージに肯定応答する時又はその後に、指向性アンテナ送信のビームフォーミングトレーニングが開始することを含むステップを実行することを特徴とする、請求項4に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、メッシュノード間を協調させて、前記新ノードと支援メッセージを通信するプロセスをスケジュールすることを含むステップを実行することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、支援メッセージを与えるために他のメッシュノードと通信することによって、前記新ノードと支援メッセージを通信するプロセスをスケジュールすることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記支援メッセージを与えるために他のメッシュノードと通信することを、これらのメッシュノードが通信されて、支援メッセージの通信をスケジュールしたタイミングに基づいた協調の形態で行うことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記支援メッセージを与えるために他のメッシュノードと通信することを、ビーコンタイミングに基づいた協調の形態で行い、ノードが、前記支援メッセージの通信を、それらのビーコンタイミングの関数として順序付けることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、ビーコンタイミングに基づいて前記協調を実行し、最後にビーコンを送信する前記メッシュノードが、最初に前記支援メッセージを送信し始めることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
前記無線通信装置は、マルチホップ通信ネットワークプロトコルのPHY層における指向性送信のための前記マルチホップ通信ネットワークプロトコルを実行することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
前記無線通信装置は、送信元局、宛先局、中間(ホップ)局、メッシュアクセスポイント、クライアント局、メッシュ局、ポータル局、多入力多出力局、及び単入力単出力局からなる局タイプモードのグループから選択されるモードで動作する無線通信局ノードのための指向性送信のためのマルチホップ通信ネットワークプロトコルを実行することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
前記無線通信装置は、メッシュ局及び非メッシュ局の任意の所望の組み合わせを含むネットワーク内で動作するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
他のノードからの前記支援メッセージは、全ての方向に送信され、スキャンが全ての方向に行われて、前記新ノードからの肯定応答があるか調べることを特徴とする、請求項15に記載の装置。
前記新ノードが前記メッシュノード支援メッセージに肯定応答する時又はその後に、指向性アンテナ送信のビームフォーミングトレーニングが開始することを特徴とする、請求項15に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、メッシュノード間を協調させて、支援メッセージを与えるために他のメッシュノードと通信することによって、前記新ノードと支援メッセージを通信するプロセスをスケジュールすることを含むステップを実行することを特徴とする、請求項15に記載の装置。
前記無線通信装置は、メッシュ局及び非メッシュ局の任意の所望の組み合わせを含むネットワークにおいて、マルチホップ通信ネットワークプロトコルのPHY層における指向性送信のための前記マルチホップ通信ネットワークプロトコルを実行することを特徴とする、請求項15に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0041】
1.IEEE802.11sの概論
1.1.WLANシステム
[0062] IEEE802.11によるWLANシステムでは、(1)パッシブスキャン、及び(2)アクティブスキャンと定義される2つのスキャンモードがある。
【0042】
[0063] この公知のパッシブスキャンの手法のいくつかの属性がある。(a)メッシュへの新STAは、MaxChannelTimeに、各チャネルを調べ、ビーコンフレームを待つ。(b)ビーコンが受信されていない場合、新STAは、別のチャネルに移動する。新STAは、スキャンモードでは信号を送信しないので、バッテリ電力を節約する。STAは、ビーコンを見逃さないように、各チャネルで十分な時間待たなければならない。(c)ビーコンが失われた場合、STAは、別のBTIを待たなければならない。
【0043】
[0064] 同様に、以下は、アクティブスキャンのいくつかの属性である。(a)STAは、プローブ要求フレームを各チャネル上で送信する。STAは、チャネルに移動し、入力フレーム又はプローブ遅延タイマが満了するのを待つ。タイマが満了した後、フレームが検出されない場合、チャネルは使用されていない。チャネルが使用されていない場合、STAは、新たなチャネルに移動する。チャネルが使用されている場合、STAは、通常のDCFを用いて媒体にアクセスし、プローブ要求フレームを送信する。STAは、ある時間(最小チャネル時間)待ち、チャネルがビジーではなかった場合、プローブ要求に対する応答を受信する。チャネルがビジーでありプローブ応答が受信された場合、STAは、より多くの時間(最大チャネル時間)待つ。(b)プローブ要求は、一意のSSID、SSIDのリスト又はブロードキャストSSIDを用いることができる。(c)アクティブスキャンは、いくつかの周波数帯域において禁止される。(d)特に、多くの新STAが同時に到来して、ネットワークに能動的にアクセスしようとしている場合、アクティブスキャンは、干渉及び衝突の原因となりうる。(e)アクティブスキャンは、STAがビーコンを待つ必要がないので、パッシブスキャンと比較して、STAがネットワークにアクセスするためのより迅速な方法である。(f)インフラストラクチャBSS及びIBSSにおいて、少なくとも1つのSTAは、アウェイク状態であり、プローブを受信してこれに応答する。(g)MBSSのSTAは、任意の時点でアウェイク状態ではなく、応答しない可能性がある。(h)無線測定キャンペーンがアクティブであるとき、ノードは、プローブ要求に応答しない可能性がある。(i)プローブ応答の衝突が発生する可能性がある。STAは、最後のビーコンを送信したSTAが最初のプローブ応答を送信できるようにすることによって、プローブ応答の送信を調整することができる。他のノードは、バックオフ時間及び通常のDCFチャネルアクセスに続き、これらを用いて、衝突を回避することができる。
【0044】
1.2.IEEE802.11sメッシュWLAN
[0066] IEEE802.11sは、802.11規格に無線メッシュネットワーキング機能を追加する規格である。802.11s規格は、新しいタイプの無線局及び新しいシグナリングを定義して、メッシュネットワーク発見、ピアツーピア接続の確立、及びメッシュネットワークを介するデータのルーティングを可能にする。メッシュWLANを最適化するべく、メッシュネットワークは、メッシュ−STA/APに接続される非メッシュSTAと、メッシュポータルを含む他のメッシュSTAに接続されるメッシュSTAとの混合を有すると考えるべきである。
【0045】
[0067] メッシュネットワーク内のノードは、802.11規格で定義される同じスキャン技術を用いて、ネイバーを発見する。メッシュネットワークの識別は、ビーコン及びプローブ応答フレームに含まれるメッシュID要素によって与えられる。1つのメッシュネットワークにおいて、全てのメッシュSTAは、同じメッシュプロファイルを用いる。メッシュプロファイルの全てのパラメータが一致する場合、メッシュプロファイルは同じと見なされる。メッシュプロファイルは、ビーコン及びプローブ応答フレームに含まれて、メッシュプロファイルが、スキャンによって、そのネイバーメッシュSTAによって取得することができるようになっている。
【0046】
[0068] メッシュSTAが、スキャンプロセスによってネイバーメッシュSTAを発見すると、発見されたメッシュSTAは、候補ピアメッシュSTAと見なされる。それは、発見されたメッシュSTAがメンバであるメッシュネットワークのメンバになり、ネイバーメッシュSTAとのメッシュピアを確立することができる。メッシュSTAが、ネイバーメッシュSTAに対して受信されたビーコン又はプローブ応答フレームが示すのと同じメッシュプロファイルを用いるとき、発見されたネイバーメッシュSTAは、候補ピアメッシュSTAと見なすことができる。
【0047】
[0069] メッシュSTAは、発見されたネイバーの情報をメッシュネイバーテーブルに維持しようとする。一実施形態では、この情報は、(1)ネイバーMACアドレス、(2)動作チャネル番号、及び(3)最も最近観察されたリンク状態及び品質情報を含む。ネイバーが検出されない場合、メッシュSTAは、メッシュIDを、その最も優先順位の高いプロファイルに採用し、アクティブのままである。
【0048】
[0070] 本開示に先立って、ネイバーメッシュSTAを発見するための全てのシグナリングが、ブロードキャストモードで行われた。というのは、802.11sは、指向性無線通信を提供するネットワーク上の動作のために設計及び構成されているからである。
【0049】
1.3.メッシュ識別要素
[0072] メッシュ識別要素は、以下のものを含むいくつかのサブフィールドを含む。メッシュID要素を用いて、メッシュネットワークの識別を公示(advertise)する。メッシュIDは、ネットワークに参加したい新STAによって、プローブ要求で送信され、既存のメッシュネットワークSTAによって、ビーコン及びシグナリングで送信される。長さ0のメッシュIDフィールドは、ワイルドカードメッシュIDを示し、プローブ要求フレーム内で用いられる。ワイルドカードメッシュIDは、非メッシュSTAがメッシュネットワークに参加するのを防ぐ特定のIDである。
【0050】
1.4.メッシュ構成要素
[0074] メッシュ構成要素を用いて、メッシュサービスを公示する。メッシュ構成要素は、メッシュSTAによって送信されるビーコンフレーム及びプローブ応答フレームに含まれる。メッシュ構成要素の主要コンテンツは、(a)パス選択プロトコル識別子、(b)パス選択メトリック識別子、(c)輻輳制御モード識別子、(d)同期方法識別子、(e)認証プロトコル識別子である。メッシュ構成要素のコンテンツは、メッシュIDと一緒に、メッシュプロファイルを形成する。
【0051】
[0075] 従来の802.11s規格は、以下のものを含む多くの手順及びメッシュ機能を定義する。すなわち、メッシュ発見、メッシュピア管理、メッシュセキュリティ、メッシュビーコニング及び同期、メッシュ協調機能、メッシュ電力管理、メッシュチャネル切替え、3アドレス、4アドレス及び拡張アドレスフレームフォーマット、メッシュパス選択及び転送、外部ネットワークとの網間接続、イントラメッシュ輻輳制御及びメッシュBSSの緊急サービスサポートを含む。
【0052】
1.5.WLANにおけるミリメートル波(mm波)
[0077] ミリメートル波帯域内のWLANは、送信、受信又はその両方のための指向性アンテナを用いて、高いパス損失に対処し、通信に十分なSNRを提供する必要がある。送信又は受信に指向性アンテナを用いるには、スキャンプロセスも指向性になる必要がある。IEEE802.11ad及び新しい規格802.11ayは、ミリメートル波帯域における指向性送信及び受信のためのスキャン及びビームフォーミングのための手順を定義する。
【0053】
1.6.IEEE802.11adのスキャン及びBFトレーニング
[0079] 最新のmm波WLANシステムの例は、802.11ad規格である。
【0054】
1.6.1.スキャン
[0081] 新STAは、パッシブ又はアクティブスキャンモードで動作して、特定のSSID、SSIDのリスト又は全ての発見されたSSIDをスキャンする。パッシブスキャンするためには、STAは、SSIDを含むDMGビーコンフレームをスキャンする。アクティブスキャンするためには、以下のステップが行われる。すなわち、(1)DMGSTAは、所望のSSID又は1つ又はそれ以上のSSIDリスト要素を含むプローブ要求フレームを送信する。(2)DMGSTAは、プローブ要求フレームの送信の前に、DMGビーコンフレームを送信するか又はビームフォーミングトレーニングを行う必要がある場合もある。
【0055】
1.6.2.BFトレーニング
[0083] BFトレーニングは、セクタスイープを用いて、各STAが送受信の両方に適したアンテナシステム設定を決定できるようにするために必要な信号を供給するBFトレーニングフレーム送信の双方向シーケンスである。
【0056】
[0084] 802.11adのBFトレーニングプロセスは、フェーズ内で実行することができる。(a)リンク取得のために、低利得(準全方向)受信と共に、指向性送信を実行するセクタレベルスイープフェーズ。(b)送信と受信の組み合わせのために、受信利得及び最終調整を加える微調整段階。(c)データ送信中に、チャネル変更に合わせた調整を行うための追跡。
【0057】
1.6.3.802.11adのSLSのBFトレーニングフェーズ
[0086] 以下の節では、802.11ad規格のセクタレベルスイープ(SLS)必須フェーズに焦点を当てている。SLS中には、一対のSTAが、最高の信号品質をもたらすアンテナセクタを発見するために、異なるアンテナセクタを通じて、一連のセクタスイープ(SSW)フレーム(又は、PCP/APにおける送信セクタトレーニングの場合にはビーコン)を交換する。最初に送信を行う局はイニシエータと呼ばれ、2番目に送信を行う局はレスポンダと呼ばれる。送信セクタスイープ(TXSS)中には、異なるセクタ上でSSWフレームが送信され、対を成すノード(レスポンダ)が準全方向パターンを用いて受信する。レスポンダは、最良のリンク品質(例えば、信号対雑音比(SNR))をもたらしたイニシエータからのアンテナアレイセクタを決定する。
【0058】
[0087] STA1としてのビームフォーミング指向性送信機、及びSTA2としての準全方向性アンテナが、802.11adにおいてSSWを行う例を考える。STA1は、SLSのイニシエータであり、STA2は、レスポンダである。STA1は、送信アンテナパターンのファインセクタの全てをスイープし、STA2は、準全方向パターンで受信する。STA2は、STA1から受信した最良セクタを、STA2にフィードバックする。
【0059】
[0088] 以下は、802.11ad仕様で実装されるSLSプロトコルのシグナリングを考える。送信セクタスイープ内の各フレームは、セクタカウントダウンインジケーション(CDOWN)と、セクタIDと、アンテナIDとに関する情報を含む。セクタスイープを用いて、最良セクタID及びアンテナID情報がフィードバックされる。
【0060】
[0089] セクタスイープフレーム(SSWフレーム)のフィールドは、802.11ad規格で利用されるようなフレーム制御、継続時間、RA、TA、SSWフィードバック及びFCSを含む。継続時間フィールドは、SSWフレーム送信の終了までの時間に設定される。RAフィールドは、セクタスイープの対象受信機であるSTAのMACアドレスを含む。TAフィールドは、セクタスイープフレームの送信機STAのMACアドレスを含む。
【0061】
[0090] SSWフィールドは、以下のサブフィールド、すなわち、方向、CDOWN、セクタID、DMGアンテナID、RXSS長を含む。方向フィールドは、フレームがビームフォーミングイニシエータによって送信されることを示すために0に設定され、フレームがビームフォーミングレスポンダによって送信されることを示すために1に設定される。CDOWNフィールドは、TXSSの終了までの残りのDMGビーコンフレーム送信回数を示すダウンカウンタである。セクタIDフィールドは、このSSWフィールドを含むフレームが送信されるセクタ番号を示すように設定される。DMGアンテナIDフィールドは、この送信のために送信機が現在どのDMGアンテナを使用中であるかを示す。RXSS長フィールドは、CBAP内に送信される場合にのみ有効であり、それ以外は予約される。このRXSS長フィールドは、送信側STAが必要とする受信セクタスイープの長さを指定し、SSWフレーム単位で定義される。SSWフィードバックフィールドについては以下で定義する。
【0062】
[0091] SSWフィードバックフィールドは、それがISSの一部として使用されるかどうかによって異なる。特に、ISSの一部として送信される時、SSWフィードバックフィールドは、以下のサブフィールド、すなわち、ISS内総セクタ(Total sectors in ISS)、RX DMGアンテナ数(number of RX DMG antennas)、予約(reserved)、ポーリング必須(Poll required)、及び予約(reserved)を含む。ISS内総セクタフィールドは、イニシエータがISSで使用するセクタの総数を示す。RX DMGアンテナ数サブフィールドは、イニシエータが後続の受信セクタスイープ(RSS)中に使用する受信DMGアンテナの数を示す。
【0063】
[0092] SSWフィードバックフィールドの別の形態は、ISSの一部として送信されない時に使用され、セクタ選択、DMGアンテナ選択、SNRレポート、ポーリング必須、及び予約(reserved)のサブフィールドを含む。セクタ選択フィールドは、直前のセクタスイープにおいて最良の品質で受け取られたフレーム内のSSWフィールドのセクタIDサブフィールドの値を含む。DMGアンテナ選択フィールドは、直前のセクタスイープにおいて最良の品質で受け取られたフレーム内のSSWフィールドのDMGアンテナIDサブフィールドの値を示す。SNRレポートフィールドは、セクタ選択フィールドに示される、直前のセクタスイープ中に最良の品質で受け取られたフレームからのSNRの値に設定される。ポーリング必須フィールドは、PCP/APが非PCP/非APと通信を開始する必要があることを示すために非PCP/非APSTAによって1に設定される。ポーリング必須フィールドは、PCP/APが通信を開始するかどうかに関する設定を非PCP/非APが有していないことを示すために0に設定される。
【0064】
2.IEEE802.11メッシュフレームの問題
[0094] 802.11メッシュフレームにmmWを用いることは、最初のアクセス、スキャン及びネイバー発見のプロセスに多くの課題を与える。MSTA又は新STA又はその両方で指向性アンテナを用いることは、スキャン手順及びネイバー発見に複雑さを加える。アクティブスキャン及びパッシブスキャンの両方は、指向性送信メッシュにおいて、賛否両論がある。
【0065】
2.1.パッシブスキャン
[0096] MSTAは、ビーコンが指向性送信される場合、全ての方向にビーコンを送信しなければならない。したがって、新STAは、ビーコン受信が指向性である場合、全ての方向にリスンしなければならない。ルーティングの目的で、全ての隣接するMSTAが発見されることが必要な場合、新STAは、多くのBTIにわたってスキャンする必要がある。このことは、ネットワークにわたって多くの時間及び電力を要する。スリープモード(ライト又はディープ)のノードは、ビーコンが検出されるのに、より長い待ち時間を実施する。しかしながら、パッシブスキャンは、省電力化を実現し、特に媒体アクセスが制御されるとき、ネットワーク内の干渉をなくす。
【0066】
2.2.アクティブスキャン
[0098] ビームフォーミングトレーニングは、プローブ要求が送信される前に、最初に実行される必要がある場合がある。ビームフォーミングが実行されない場合、プローブ要求は、新STAが指向性送信を用いている場合、各チャネルで全ての方向に送信されなければならない。プローブ要求が全方向性又は準全方向性アンテナを用いて送信される場合、又はMSTA側の受信が指向性に制限されている場合、他のMSTAは、全ての方向をモニタして、プローブ要求送信があるか調べる。プローブ要求を全てのチャネルで全ての方向に送信することによって、ネットワークにフレームがあふれ、特に媒体アクセスが制御されスケジュールされるとき、予期しない干渉を引き起こす可能性がある。しかしながら、アクティブスキャンは、ネットワークに接続して、同時に新STAの存在を複数のMSTAに通知するより迅速な方法である。
【0067】
[0099] パッシブスキャン又はアクティブスキャンのいずれを用いても、新STAは、メッシュネットワーク内の全てのネイバーを発見するのに、多くの時間及びリソースを消費する。指向性メッシュネットワークノードは、全ての隣接するノードを発見するための堅牢、効率的且つ迅速な手順を必要とする。
【0068】
3.本開示の利点
[00101] 開示する装置及び方法は、既に確立されたメッシュを用いて、新ノードが他のネイバーを発見するのを助ける。いったん新STAが1つのネイバーを発見すると、このMSTAは、他のメッシュノードと通信して、新STAを支援しなければならない。この支援は、発見されたノードの地理的ドメイン内のノードへの形式的メッセージを介して、又は新STAによるMSTAメッセージの傍受によってトリガすることができる。この形態の支援は、初期スキャンモードが新STAによって利用されること依存する。
【0069】
[00102] ネイバーを発見するためにスキャンする新STAは、パッシブスキャンの場合、隣接するノードからのビーコンを待って、1つのMSTAを発見した後に全ての方向をスキャンする必要がない。ネイバーを発見するためにスキャンする新STAは、アクティブスキャンの場合、1つのMSTAを発見した後にプローブ要求メッセージを全ての方向に送信し続ける必要がない。
【0070】
4.本開示の実施形態
[00104]
図1に、MSTAノードがメッシュトポロジで互いに接続されるmmW無線ノードのネットワーク例10を示す。本例では、局MSTAA12、MSTAB14、MSTAC16、MSTAD18、及び新STA20が、送信/受信方向22a〜22nにスイープする(24)ところが示されている。この例では、新STAは、媒体をスキャンして、潜在的な隣接するMSTA及びペアノードがあるか調べている。指向性送信又は受信は、常に両側に必要なわけではない。一方の側が、方向送信及び/又は受信を用いている可能性があり、他方の側は、それらを用いていない。これは、装置の限られた機能又は両側からの指向性送信が必要ない(限定的な干渉/小さい距離)アプリケーション要件により、発生する可能性がある。新ノードは、送信及び受信に、全方向性/準全方向性又は指向性アンテナを用いることができる。MSTAは、送信及び受信に、全方向性/準全方向性又は指向性アンテナを用いることができる。
【0071】
[00105] 少なくとも1つのノードMSTA又は新STAは、指向性アンテナを利用して、十分なゲインを与えて、パス損失に対処し、リンクに十分なSNRを提供していなければならない。新STAは、パッシブスキャン又はアクティブスキャンのいずれかを用いて、ネイバーをスキャンし、少なくとも1つの実施形態では、全ての隣接するノードを発見するまでスキャンし続ける。利用可能なネイバーのリストが構築された後、どの(単複の)ネイバーに接続するかについて決定する。この決定は、アプリケーション要求、ネットワークのトラフィック負荷、無線チャネル状態を考慮する。
【0072】
4.1.STAハードウェア構成
[00107]
図2に、STAハードウェアの実施形態例30を示す。各STAは、アプリケーションにアクセスするための外部I/O32、開示する通信プロトコルを実行する(実装する)プログラムを実行するためのCPU及びRAMを有すると理解されるであろう。I/O線32は、バス34に結合されているところが図示され、バス34は、CPU(処理要素)36、RAM(メモリ)38及び通信変調器/復調器(モデム)40に接続される。モデムは、隣接するSTAと、アンテナ44(アンテナ46a〜46nとして例示される)に結合されるRF回路42を介して、データフレームを送信/受信する。本開示において、複数のRF回路を、他の領域に向けられる関連するアンテナと共に、利用することができると理解されるであろう。モデムは、RFモジュールに接続されて、物理信号を生成及び受信する。RFモジュールは、周波数変換器と、アンテナアレイコントローラと、通信アプリケーションを対象とする他の回路とを含む。RFモジュールは、複数のアンテナ44(アンテナ46a〜46nとして例示される)に結合され、これらのアンテナは、送信及び受信のためにビームフォーミングを実行するように制御される。このように、STAは、複数のセットのビームパターンを用いて、信号を送信する。
【0073】
[00108]
図3に、RFアンテナ部52からのビームパターン例50を示し、その各方向をアンテナセクタ(56a〜56nとして図示される)と呼ぶ。例として、限定するものではないが、STAは、12個のビームフォーミングパターンを生成し、これを、12個のアンテナセクタを有するSTAと呼ぶ。しかしながら、説明の簡略化のために、説明では、多くの場合、全てのSTAが4つのアンテナセクタを有すると仮定する。いかなる任意のビームパターンも、本開示の実施形態によるアンテナセクタにマップすることができると理解されたい。通常、ビームパターンは、鋭いビームを生成するように形成されるが、複数の角度から信号を送信又は受信するように、ビームパターンが生成されることがありうる。
【0074】
4.2.メッシュ発見支援及びネットワーク手順
[00110]
図4に、発見支援手順の概要を示す実施形態例70を示す。ルーチンが開始して(72)、新STAがメッシュSTA(MSTA)のスキャン(74)を開始する。MSTAがスキャンで見つからない場合、スキャン時間が満了したかどうかをチェックする(78)。満了していない場合、別のスキャン(74)が実行される。それ以外の場合では、ネイバーリストが空であるかどうかを判断するためにチェックする(80)。空である場合、ブロック74が実行されて、別のスキャンを行う。そうでなければ、タイマスキャンが満了し、ネイバーリストが空ではない場合、スキャンレポートが送信される(82)。ブロック76に戻ると、MSTAが見つかる場合、実行はブロック84に移動して、発見されたMSTAにフィードバックを送信し、ACKを待つ。ブロック86において、支援が提供されるかどうかを判断するためにチェックする。支援が提供されない場合、実行はブロック78に戻る。MSTAから支援が提供される場合、実行はブロック88に移動して、新STAは、支援を受信するモードに入る。支援を捜し求めて、支援モードタイマをチェックする(90)。支援モードタイマが満了していない場合、実行はブロック88に戻り、別のMSTAからなどの支援モードを受信し、それ以外の場合では、ブロック92に進み、ルーチンを終了する(94)前に、スキャンレポートが送信される(92)。
【0075】
[00111] したがって、フロー図から分かるように、いったん新STAがスキャンによりMSTAを発見すると、フィードバック信号(又はフレーム)が、新STAからこのMSTAに送信されて、新STAの存在について、このMSTAに通知する。発見されたMSTAは、メッシュネットワークの同じ地理的領域内の他のMSTAに、新STAがより多くのネイバーを発見しようとしていることを通知する。新STAは、スキャンモードから支援待ちモードに切り替わる。
【0076】
[00112] 新STAが、MSTAからの支援を見つけて得ている同じ時間フレームにおいて、新STAの地理的領域内の他のMSTAは、特定の時間に支援を提供することを開始する。いったん新ノードが新ネイバーを発見すると、このMSTAにフィードバックを送信し、その発見されたMSTAは、支援モードから出てノーマルモードに戻る。MSTAが、特定の時間に新STAからフィードバックを取得しなかった場合、MSTAは、支援モードから出てノーマルモードに戻る。
【0077】
[00113] しかしながら、新ノードが、最小チャネル時間(min-channel-time)内などに新ノードを発見しなかった場合、新STAは、通常のスキャンモードに戻る。
【0078】
[00114] 新ノードが、支援受信モード中にMSTAを発見する場合、新ノードは、所与の時間(例えば、max_channel_time)又は所与の試行回数などの境界閾値内にMSTAを探索し続ける。何も見つからない場合、新STAノードは、スキャンモードを出て、スキャンレポートを送信し、これは、例えば、発見された全てのネイバーのリストが、MACからより高いエンティティ(ノード内部の中央)に送信されて、ネイバー選択、スケジューリング及びルーティングについて決定することを含む。
【0079】
[00115]
図5A〜
図5Cに、パッシブモードスキャンの例において、開示するメッシュ支援発見のシナリオ例110、130、150を示す。この図には、新ノード120と、ノード114、116及び118として示される、隣接するノードとを示す。
【0080】
[00116]
図5Aでは、新ノード120は、隣接するノードをアクティブ又はパッシブスキャンしており、隣接するノードは、MSTA112とMSTA(メッシュSTA)ノード114、116及び118として示される。第1のステップでは、(1)メッシュ内のMSTAはビーコン(Beacon)126を送信し、新ノードはビーコンをスキャンしている。このスキャンは、新ノードがDMGビーコン又はプローブ要求を送信しているアクティブスキャンを利用して行うことができる。新ノードによるスキャン124は、複数の方向122a〜122nにわたって行われるのが示されている。
【0081】
[00117]
図5Bでは、いったんMSTAが発見されると、新STA120は、(2)ビーコン応答(Beacon response)132を発見されたMSTAに送信して、発見されたMSTAに新ノードの存在を通知し、メッシュ発見支援を求める。MSTAは、(3)肯定応答(ACK)134を送信し、メッシュの発見を助ける機能を示すことによって、新STAに応答する。地理的発見セットの全てのノードは、メッシュを介してMSTA/MSTAセクタ地理的発見セットの全てのMSTAに送信される支援要求制御メッセージ(4)(支援要求)136を介して通知される。MSTAは、新ノードを支援して発見プロセスを容易にすることが期待される。
【0082】
[00118]
図5Cでは、発見されたMSTAセクタの地理的発見セットのMSTA又はMSTAセクタは、支援メッセージ(5a)154を新ノードに送信し、新STAは、これらのメッセージを予想して、媒体をスキャンして(5b)、メッセージがあるか調べている。
【0083】
4.3.地理的発見ゾーン
[00120] ノードの地理的クラスタは、各MSTA又はMSTAセクタごとに作成される。各ノードセクタごとに、このセクタがカバーしている領域が、このセクタのフットプリントを示す。このセクタのフットプリント内で発見することができる、発見し得る隣接するノード又はノードセクタのセットは、地理的発見ノード/セクタセットを含み、これは、このセクタによって又はこのセクタ内で発見される任意の新ノードによって見られるノード又はセクタを含む。このセットのメンバの全てが、新ノードによって発見されなければならないわけではないが、それは、全ての発見し得る潜在的なネイバーを示す。このセットは、新ノードがネットワークに参加しているときはいつでも更新されて、参加している新MSTAを含まなければならない。このセットは、測定キャンペーン収集、ネットワークのトポロジ情報、又は何らかのアンテナパターン分析のいずれかを用いて構築することができる。
【0084】
[00121]
図6に、MSTAセクタ地理的発見セット170を示す。この図には、セットS1178a、セットS2178b、セットS3178c、及びセットS4178dを含む発見セット172を有するMSTAA116が示されている。MSTAB184は、セットS1186a、セットS2186b、セットS3186c、及びセットS4186dを含む複数の発見セット174を有する。MSTAC180は、セットS1182a、セットS2182b、セットS3182c、及びセットS4182dを含む複数の発見セット176を有する。図示及び説明の便宜上、発見セットを4つしか例示していないが、本開示の複数のセクタセットは、任意の所望の数を含むことができると理解されるであろう。
【0085】
[00122] このシナリオ例及び図示の送信パターンでは、MSTAAのセクタ3(S3)によって発見される任意のノードは、MSTACのS1、MSTACのS2及び/又はMSTABのS4もネイバーとして有することができる。MSTABのS1、MSTAのS2によって発見される任意のノードは、単なる潜在的なネイバーである。本開示の少なくとも1つの実施形態では、地理的発見ゾーンの形成は、ネットワークの測定のレポート又は分析セル計画の形態の使用に応じて実行される。
【0086】
[00123] 例として、限定するものではないが、分析セル計画の一実施形態は、ノードのセクタの各カバレッジエリアにおいて潜在的なネイバーが何であるかを推定し、ノードセクタにおいてリストをロードすることに基づく。任意の所望の手順を利用して、例えば集中又は分散手順を利用することによって、測定レポートにより、このリストを生成することができる。少なくとも1つの実施形態では、各ノード及び/又はセクタは、このノード/セクタによって発見することができる隣接するノード及び/又はセクタのリストを維持する。少なくとも1つの実施形態では、これらのリストはまとめて処理されて、それらの間の関係を形成する。その結果は、各セクタについて、そのセクタが発見される場合、その潜在的なネイバーが何であるかについての推定をもたらす。
【0087】
[00124] ネットワークに存在するノードが多いほど、発見ゾーンの推定は正確になる。少なくとも1つの実施形態においても、ノードが移動して新ノードを発見するにつれて、発見することができるノード及び/又はセクタの新たなセットを用いて、更新が送信される。モバイルノードが発見されながら他のノードが見失われているが、一方で、同時に見ることができるネイバーの新たなリストが、定期的に形成、保存され、周期的に処理される。
【0088】
[00125] 集中手順では、ノードは、これらの各セクタの近隣リストを中央エンティティに送信し、中央エンティティは、全てのネットワークノードから全てのリストを収集し、地理的発見ゾーンを形成する。中央エンティティは、収集されたリストを処理した後、地理的発見ゾーンセットを各ノードに送信する。少なくとも1つの実施形態では、ノードは、いったん近隣リストが変更してネットワーク情報を更新すると、周期的に又は瞬間的にある期間にわたって収集される全てのリストのレポートを送信する。
【0089】
[00126] 分散手順では、ノードは、これらのリストの各々をこれらのリストの全てのメンバに送信する。この例の場合、リストは、好ましくは、ノードがリストメンバのいずれかを見失う前にリストの全てのメンバに対して更新された直後に送信される。いったんノードが別のノードからリストを受信すると、ノードは、リストの全てのメンバを、リストが受信されたセクタの発見ゾーンに追加する。
【0090】
[00127]
図7に、リストが、
図6に示したようなMSTAセクタ地理的発見セット上に重ねられているところを示し、新たに
図7は、ノードが移動して、リスト1(L1)192、リスト2(L2)194、リスト3(L3)196、リスト4(L4)198、リスト5(L5)200、及びリスト6(L6)202として図示される新しいリスト190を形成し、このとき、ノードは、他のメッシュ局に対して移動するにつれて、移動して新しいネイバーアソシエーションを形成し、他のネイバーを失う例を示す。図示の簡略化のために、移動しているノードを1つしか示していないが、本開示は、新ノードの全てが、互いに対して移動していても、ネイバーアソシエーションを更新するように構成されると理解されるであろう。これらのリストを用いて、表1A及び表1Bに示すように、これらのネイバーの地理的発見ゾーンセットを更新する。
表1A
発見ゾーン形成例−ネイバーリスト
表1B
発見ゾーン形成例−発見ゾーン更新
【0091】
4.4.ノード手順
4.4.1.新ノード支援スキャンモード
[00130]
図8A及び
図8Bに、MSTA支援プロセスの実施形態例210を示す。この例では、
図8Aにおいて、プロセスが開始して(212)、通常スキャンが実行され(214)、その後に、ネイバーが発見されるかどうかを判断するためにチェックする(216)。ネイバーが発見されない場合、ブロック214に戻ってスキャンする。そうでなければ、ネイバーが発見される場合、ブロック218が実行されて、ビーコンのスキャン又はプローブ要求の送信を停止し、その後、
図8Bにおいて、ブロック220に進み、支援メッセージが受信されたかどうかを判定する。したがって、新ノードは、近隣のノードを待ってそれに援助を求め、いったん1つのネイバーが発見されると、新ネイバーのアクティブスキャンから新ネイバーのパッシブスキャンに切り替わると理解されるであろう。支援メッセージが受信された場合、ブロック222で、肯定応答(ACK)される。どちらの場合でも、(ブロック220又はブロック222から)実行はブロック224に進み、少なくとも1つの支援メッセージが受信されたかどうかをチェックする。真である場合、支援スキャン時間が最大チャネル時間(max_channel_time)を超えたかどうかをチェックする(226)。この閾値を超えていない場合、実行は判定ブロック220に戻る。同様に、ブロック224から、支援メッセージが受信されなかった場合、ブロック228は、支援スキャン時間が最小チャネル時間(min_channel_time)を超えたかどうかを判定する。再び、この閾値を超えていない場合、実行は判定ブロック220に戻る。上記の閾値のどちらかを超える場合、実行はブロック230に進み、スキャンレポートが送信され、ブロック232で処理が終了する。
【0092】
[00131] したがって、いったん新STAが1つのMSTAを発見すると、新STAは、その通常スキャン手順を停止し、(1)新ノードは、パッシブスキャンを用いている場合、DMGビーコンのスキャンを停止し、(2)新ノードは、アクティブスキャンを用いている場合、プローブ要求/DMGビーコンの送信を停止することが上記で分かる。
【0093】
[00132] 新ノードは、受信モードで、ネットワーク内のMSTAからの支援メッセージをリスンする。支援メッセージは、プローブ応答の形態とすることができる。新ノードがDMGビーコンを発見する場合、新ノードは、ビーコンを処理し、必要に応じて任意のビームフォーミングトレーニングを実行するように構成される。新STAが支援メッセージを受信する場合、新STAは、この支援を提供するMSTAに、肯定応答メッセージを送信するように構成される。新ノードが、例えば、所与の期間内(例えば、min_channel_time後)又はイベント(すなわち、試行回数、中断等)を境にして、支援メッセージ又はビーコンを受信しなかった場合、新ノードは、このメッシュ基本サービスセット(MBSS)のスキャンを完了と見なし、発見されたMSTAは、利用可能なネイバーのみである。新ノードが支援メッセージ又はビーコンを受信する場合、新ノードは、ある期間、例えばmax_channel_time期間にわたり、支援スキャンモードに留まる。この例では、タイマが満了した後、スキャンレポートが、管理エンティティに送信される。
【0094】
4.4.2.MSTA支援手順
[00134]
図9に、MSTA支援プロセスの実施形態例250を示す。少なくとも1つの実施形態では、MSTAは、その機能及びIDを用いて、メッセージを新STAにユニキャストすることによって、支援を提供する。新STAは、BTI毎に送信されるビーコンを探索する必要がなく、ビーコンが失われるか又は受信されない場合、完全なビーコン間隔を待つように構成される。
【0095】
[00135] この図では、プロセスが開始し(252)、MSTAが支援モードに入り(254)、支援メッセージを全ての方向に送信する(256)。判定ブロック258に進み、ACKが受信されるかどうかを判定する。ACKが受信される場合、これは、支援が受信されたことを示し、これによって、ブロック262が実行されて、MSTAは、通常動作モードに戻り(262)、処理が終了する。そうでなければ、ACKを受信しない場合、実行は判定ブロック260に移動して、支援タイムアウトをチェックする。この閾値は、時間値、試行回数、又は支援閾値として用いられる他のイベントを含むことができると理解されるであろう。特に、支援を提供する時間量が満了していない場合、実行はブロック256に戻り、再び支援メッセージを送信し、それ以外の場合では、MSTAは、試行に十分な時間を費やし(支援モードを出て)、実行はブロック262に進み、ノーマルモードに戻り、処理が終了する(264)。
【0096】
[00136] MSTAは、このメッセージ(例えばプローブ応答)を全ての方向に特定の時間にわたって送信することを繰り返して、新ノードが範囲内に存在する場合、メッセージが新ノードによって確実に受信されるようにすることができることが上記から分かる。MSTA支援メッセージが受信される場合、新STAは、肯定応答を送信するように構成され、MSTAは、その支援提供モードを終了するように構成される。
【0097】
[00137] 全てのサポートされる方向の多くの送信サイクルの後、MSTA支援メッセージが新STAによって全く受信されない場合、少なくとも1つの実施形態では、MSTAは、新STAがその範囲外であるか又は応答していないと仮定し、支援モードを終了する。新STAは、それがビーコンを受信する場合、後でMSTAをまだ発見することができるように構成されると理解されるであろう。
【0098】
[00138] 少なくとも1つの実施形態では、MSTA支援手順は、それが使用しているアンテナのタイプ、すなわち、全方向性/準全方向性又は指向性アンテナに依存することに留意されたい。以下では、下記のようなMSTAで使用される送信及び受信アンテナのタイプに依存するMSTA支援の2つの別個の手順を説明する。
【0099】
4.4.2.1.全方向性/準全方向性アンテナメッシュノード支援
[00140]
図10に、全方向性/準全方向性アンテナメッシュノード支援の実施形態例270をタイムライン272に沿って示す。MSTAは、隣接するノードを発見しようとする新ノード及びそれらの機能について通知される。
【0100】
[00141] MSTAは、新STAID及び新STAスキャンセクタの数について通知される。MSTAは、支援メッセージ(例えばプローブ応答)の送信を、複数回(少なくとも1つの実施形態では、新STAのスキャン方向の数に等しい回数)繰り返し(274)、リスン時間が繰り返されて(276、280)、フィードバックを取得する。MSTAは、支援メッセージ送信の終了時に限られた期間リスンして(276)、支援メッセージの繰り返されたバージョンのいずれかが受信された場合、新STAからの肯定応答を待つ。
【0101】
[00142] 肯定応答が受信される場合(276)、MSTAは、支援モードを出る。肯定応答が受信されない場合、MSTAは、支援メッセージの送信を繰り返し(278)、肯定応答をリスンする(280)。特定の回数にわたって肯定応答を受信しなかった後、MSTAは、支援モードを終了して(出て)、新STAを到達不可能であると見なすように構成される。
【0102】
4.4.2.2.指向性メッシュノード支援
[00144] 以下の節では、指向性メッシュノード支援の2つの手順を定義する。
【0103】
4.4.2.2.1.指向性支援手順A
[00146]
図11に、指向性支援プロセスAの実施形態例290をタイムライン292に沿って示す。MSTAは、隣接するノードを発見しようとする新ノード及びそれらの機能について通知される。MSTAは、新STAID及び新STAスキャンセクタの数について通知される。MSTAは、支援メッセージ(例えばプローブ応答)を全ての方向に送信する(294)(例えば、MSTAは、5メッセージを、異なる5方向に、その5方向に向かう異なるビームを用いて送信する)。この例では、ビーム1〜5(294)を用いて、全ての方向をカバーする。支援メッセージを全ての方向に送信した直後、STAは、全ての方向に順次リスン(モニタ)して(296)、支援メッセージが受信された場合、新STAからの肯定応答を待つ。肯定応答が受信される場合、MSTAは、その支援モードを終了する。肯定応答が受信されない場合、MSTAは、全ての方向に送信を繰り返し、再び支援メッセージを送信して(298)、肯定応答を待つ(300)。MSTAは、処理を、複数回、例えば特定数の回数にわたって繰り返す。全ての方向の送信の選択された閾値(例えば、時間又はサイクル)の後、肯定応答が受信されない場合、MSTAは、支援モードを終了して(出て)、この新STAを到達不可能であると見なす。
【0104】
4.4.2.2.2.指向性支援手順B
[00148]
図12に、指向性支援プロセスBの実施形態例310をタイムライン311に沿って示し、送信320及び肯定応答のモニタリング322を示す。MSTAは、隣接するノードを発見しようとする新ノード及びその機能の情報を受信し、新STAID及び新STAスキャンセクタの数を受信する。MSTAは、支援メッセージ(例えばプローブ応答)を、特定のビームから1つの方向に送信する。肯定応答は、支援メッセージの送信の直後に期待される。肯定応答が受信されない場合、MSTAは、支援メッセージ(例えばプローブ応答)を、異なるビームから別の方向に送信し、肯定応答を待つ(モニタする)。MSTAは、肯定応答が受信されない限り(間)、全ての方向(ビーム)を試行する。肯定応答が受信される場合、MSTAは、支援モードを終了する(出る)。完全なスイープの後、肯定応答が受信されない場合、MSTAは、再び処理を繰り返して、全ての方向に送信及びリスンする。この処理を繰り返して、所望の閾値条件(例えば、特定の繰り返し回数)を満たした後、MSTAは、支援モードを終了する(出る)。
【0105】
4.4.2.2.3.手順A及びBの比較
[00150] 手順Aでは、新ノードは、肯定応答を送信する前に全ての方向にリスンするように構成され、その結果、複数の肯定応答を送信する必要がなく、最良送信セクタを選択する。
【0106】
[00151] 手順Bでは、MSTAは、いったん支援メッセージが新ノードで受信されると、支援メッセージ送信を停止することによって、電力及び時間を節約する。支援メッセージの受信直後に肯定応答が送信されるので、この節約が行われる。このプロセスは、肯定応答スイープ期間の開始時に対して新ノードへの余分な情報の送信も回避する。
【0107】
[00152] しかしながら、プロセスBは、新ノードが、全ての送信をリスンして、最も強い信号状態(例えば、SNR)の送信を選択する機会を与えない。新STAは、十分に使用可能な(閾値よりも高い電力)支援メッセージを受信するとすぐに、肯定応答を送信する。この肯定応答に応じて、MSTAは、その支援フェーズを終わりにすることによって、より高い電力を供給する他のセクタの可能性がテストされない。少なくとも1つの実施形態では、モードによって、MSTAは、肯定応答を受信しても、支援メッセージの送信を停止しないと決定することによって、新ノードが全ての送信セクタをテストする機会を与える。少なくとも1つの実施形態又はモードでは、新ノードは、より良好な(例えば、より強力な及び/又はより高いSNR)送信セクタが検出されるたびに、その肯定応答を更新し、新たな肯定応答を送信する。
【0108】
4.5.メッセージフロー
[00154]
図13に、メッシュ支援スキャンのメッセージフローの実施形態例330を示し、複数のメッシュ局間のメッセージフローを示し、これらのメッシュ局は、一例として、新STA332、MSTAA334、MSTAB336及びMSTAC338を含み、新ノードが媒体をスキャンしていて、その発見範囲内にこれらの3つのノードがあるときのメッセージフローを示す。
【0109】
[00155] 新STAは、まず、アクティブ又はパッシブスキャン中に、STAAを発見し(340)、ビーコン/プローブ要求を送信する(342)。STAA(MSTAA)334は、ビーコン/プローブ応答ACKで応答する(344)。STAAは、STAB及びSTACに接続され、支援要求をMSTAB336に転送し(346)、別の支援要求をMSTAC338に転送する(348)。少なくとも1つの実施形態、モード又はノード決定において、プロトコルは、メッシュノード(MSTAB及びMSTAC)間の協働(協調)を行って(350)、新ノードを支援するように構成される。メッシュノードが協働に決定する場合、協調支援が提供されて(351)、ノードが新ノードを順次支援する。図で分かるように、MSTAB336は、支援プローブを新ノードに送信し(352)、これに対して、新ノードは、支援プローブ応答で応答する(354)。同様に、他のメッシュSTAも同様に動作して、MSTAC338から支援プローブが送信され(356)、新ノードからの応答がある(358)。
【0110】
[00156] 協働が選択されない場合、メッシュノードは、非協調の支援形態で支援メッセージを同時に送信することを開始する(359)。新ノードが1つのメッシュノードを発見するたびに、そのメッシュノードは、支援メッセージの送信を停止し、他のメッシュノードは、支援メッセージを送信し続ける。図では、MSTAB336及びMSTAC338から、それぞれ、支援プローブが送信される(360、362)。新STA332は、支援プローブ応答でMSTAB336に応答する(364)。別の支援プローブがMSTAC338から受信される(366)。というのは、その前の支援プローブからの応答を受信しなかったからである。このとき、新STA332は、支援プローブ応答で応答する(368)。
【0111】
4.6.メッセージフォーマット
4.6.1.ビーコン応答
[00159] 新STAがパッシブスキャンを用いてビーコンを発見するとき、このビーコン応答フレームが利用される。新STAは、ビーコン応答を送信して、その存在及び支援の必要について、発見されたSTAに通知する。少なくとも1つの実施形態では、このフレームを用いて、ビームフォーミングトレーニングをトリガする。
【0112】
[00160] 少なくとも1つの実施形態では、支援要求メッセージのフレームは、以下の情報を含む。
【0113】
[00161] NSID:支援される新STAの識別子。
【0114】
[00162] SSID/SSIDリスト:新STAが接続しようとしているSSIDのリスト。
【0115】
[00163] DMG機能:新STAサポート機能。
【0116】
[00164] メッシュID:メッシュID要素。
【0117】
[00165] 支援要求:新STAがメッシュ発見支援を要求している場合、真に設定される。
【0118】
[00166] ビームフォーミングトレーニング要求:新STAがビームフォーミングトレーニングを要求しているかどうかを示す。
【0119】
[00167] ビーコンID:MSTA発見ビーコンID。
【0120】
[00168] ビームID:ビーコン応答メッセージの指向性送信の場合の送信ビームID。
【0121】
[00169] メッセージカウンタ:フレームが全方向性/準全方向性アンテナから複数回送信される場合、利用されるメッセージカウンタ。
【0122】
4.6.2.ビーコン応答ACK
[00171] このビーコン応答ACKメッセージフレームは、ビーコン応答メッセージの受信を確認してメッシュ発見支援フェーズをセットアップするためのパッシブスキャンの状況において、発見されたMSTAから新STAに送信される。少なくとも1つの実施形態では、ビーコン応答ACKメッセージのフレームは、以下のものを含む。
【0123】
[00172] 支援確認:mメッシュ支援確認。
【0124】
[00173] 新STA最良送信ビーム:新STAがビーコン応答を指向性送信した場合の新STAの最良送信ビーム。
【0125】
[00174] 支援情報:支援協調情報。
【0126】
4.6.3.支援要求メッセージ
[00176] この支援要求メッセージフレームは、発見されたMSTAからメッシュネットワーク内の他のMSTAに送信されて、それらに新STAについて通知して支援を求める。少なくとも1つの実施形態では、支援要求メッセージのフレームは、以下の情報を含む。
【0127】
[00177] NSID:支援される新STAの識別子。
【0128】
[00178] SSID/SSIDリスト:新STAが接続しようとしているSSIDのリスト。
【0129】
[00179] DMG機能:新STAサポート機能。
【0130】
[00180] メッシュID:メッシュID要素。
【0131】
4.6.4.支援メッセージ
[00182] この支援メッセージフレームは、MSTAから、より迅速な発見のための支援を提供する新ノードに送信される。このフレームは、WLANプローブ応答に非常に類似する。支援メッセージのフレームは、以下の情報を含まなければならない。
【0134】
[00185] DMG機能:新STAサポート機能。
【0135】
[00186] NSID:支援される新STAの識別子。
【0136】
[00187] SSID:MSTAのSSID。
【0137】
[00188] ビームID:支援メッセージの指向性送信の場合の送信ビームID。
【0138】
[00189] メッセージカウンタ:フレームが全方向性/準全方向性アンテナから複数回送信される場合のメッセージカウンタ。
【0139】
[00190] メッシュID:メッシュID要素。
【0141】
4.6.5.支援応答
[00193] この支援応答メッセージは、新ノードによる支援メッセージの受信を確認する。いったんこのメッセージが受信されると、MSTAは、支援メッセージの送信を停止する。少なくとも1つの実施形態では、支援応答メッセージのフレームは、以下の情報を含む。
【0142】
[00194] MSTA最良ビームID。
【0143】
[00195] ビームID:支援メッセージの指向性送信の場合の送信ビームID。
【0144】
[00196] メッセージカウンタ:フレームが全方向性/準全方向性アンテナから複数回送信される場合のメッセージカウンタ。
【0145】
4.7.シナリオ例
[00198] 以下の節では、WLAN指向性メッシュネットワークにおいて、いくつかのシナリオ例を考える。(1)新ノードは指向性アンテナを用いており、MSTAは、送信及び受信に全方向性/準全方向性アンテナを用いている。(1)(a)パッシブスキャン:ビーコンは、全方向性/準全方向性アンテナを用いて送信され、新STAは、指向性アンテナを用いてスキャンしている。(1)(b)アクティブスキャン:プローブ要求は、指向性アンテナを用いて送信され、MSTAは、全方向性/準全方向性アンテナを用いて受信している。(2)新ノードは、全方向性/準全方向性アンテナを用いており、MSTAは、送信及び受信に指向性アンテナを用いている。(2)(a)パッシブスキャン:ビーコンは、指向性アンテナを用いて送信され、新STAは、全方向性/準全方向性アンテナを用いてスキャンしている。(2)(b)アクティブスキャン:プローブ要求は、全方向性/準全方向性アンテナを用いて送信され、MSTAは、指向性アンテナを用いて受信している。(3)新ノードは指向性アンテナを用いており、MSTAは、送信及び受信に指向性アンテナを用いている。(3)(a)パッシブスキャン:ビーコンは、指向性アンテナを用いて送信され、新STAは、指向性アンテナを用いてスキャンしている。(3)(b)アクティブスキャン:プローブ要求は、指向性アンテナを用いて送信され、MSTAは、指向性アンテナを用いて受信している。
【0146】
[00199] これらのシナリオ例では、1つの新STAが、媒体をスキャンして、複数の(例えば3つの)既存のメッシュノードを発見している場合について、メッセージ交換が示される。例として、限定するものではないが、MSTAAは、最初に発見されるノードである。MSTAB及びMSTACは、新STAの発見を支援している。
【0147】
4.7.1.シナリオ1
[00201] シナリオ1:新ノードは指向性アンテナを用いており、MSTAは、送信及び受信に全方向性/準全方向性アンテナを用いている。
【0148】
4.7.1.1.パッシブスキャン
[00203]
図14に、このシナリオのパッシブスキャンのシナリオ1のメッセージ交換の実施形態例370を示す。この図では、線の上のパケットを送信パケットとして示し、線の下のパケットを受信パケットとして示す。この図には、MSTAA372、MSTAB374、MSTAC376、及び新STA378の各々のメッセージタイムラインが示されている。MSTAA372、MSTAB374及びMSTAC376は、常に、全方向性/準全方向性アンテナを用いて、送信及び受信している。新STA378は、常に、指向性アンテナを用いて、送信及び受信している。パッシブスキャンでは、ビーコンは、全方向性/準全方向性アンテナを用いて送信され、新STAは、指向性アンテナを用いてスキャンしている。
【0149】
[00204] 新STAは、ビームスイープで全ての方向にビーコンを探索していて(388a)、MSTAは、全方向性/準全方向性アンテナからビーコンを送信している。新STAは、MSTAAから送信される(382a)準全方向性ビーコンを受信する(388b)。いったんこのビーコン(382a)が、スキャンにより新STAによって発見されると、新STAは、ビーコン応答を送信し(388c)、これは、MSTAAによって受信され(382b)、MSTAAは、ACKを送信し(382c)、これは、指向性スキャン内に新STAによって受信される(388e)。新STAは、ビーコンを受信したのと同じ指向性ビームを用いて、ビーコン応答を送信し(388c)、ビーコン応答肯定応答を受信する。
【0150】
[00205] 新STAは、ビーコン応答内にメッシュ支援を要求する。発見されたMSTAは、ビーコン応答肯定応答メッセージで、発見する可能性のあるMSTAネイバーを、新STAに通知する。発見されたMSTAは、同じ地理的発見セット内のMSTAネイバーに、直接通信により、支援する新STAの存在、STAID及び機能について通知する。
【0151】
[00206] 可能性のあるMSTAネイバーは、本開示の少なくとも1つの実施形態では何らかの形態の協調を利用して、準全方向に、特定の期間(例えばタイマによって定められる)などに、新STAへの支援メッセージの送信を交互に行う。
【0152】
[00207] 新STAは、全ての方向に支援メッセージをスキャンする(388e)。いったん支援メッセージ(388f)が、全方向性/準全方向性支援ビーコン送信(384a)から新STAによって受信されると、新STAは、支援メッセージの発見に利用したのと同じビームを用いて、支援応答メッセージをMSTABに返送し(388g)、このメッセージは受信される(384b)。この場合、新STAは、スキャンし続けて(388h)、MSTACからその指向性支援メッセージ送信(386a)で支援を受信する(388i)。支援メッセージの受信に応じて、新STAは、応答メッセージを送信し(388j)、MSTACによって受信される(386b)。
【0153】
[00208] 新STAは、発見ノードから送信される地理データを用いて、ビームスイープのパターンを交互に入れ替えて、支援メッセージを発見することができる。この指向性セクタの番号付けのパターンを、図中、388a、388e、388hなどに、小さいブロックに示す番号(例えば、3,4,5,1,2,3;4,5,1,2,3,4,5,1,2,3;4,5,1,2,3,4)で示す。少なくとも1つの実施形態では、支援メッセージの送信のパターンは、ビーコン送信時間の関数であり、他の隣接するMSTAと協調する時間の損失を回避する。本開示は、パターンセクタ化(pattern sectoring)がどのように番号付けされるか又は支援メッセージの送信を決定しているかに限定されないが、本開示は、ライトスリープ又はディープスリープ状態にあるMSTAが、トリガされて、ウェイクして(wake)、新STAの支援を助けることができるように構成される。例えば、図示のように、ビーコン送信384c、386cが、それぞれ、MSTAB及びMSTACによって行われる。
【0154】
4.7.1.2.アクティブスキャン
[00210]
図15に、アクティブスキャン時のこのシナリオ1のメッセージ交換の実施形態例410を示す。MSTAA412、MSTAB414、MSTAC416及び新STA418の局のメッセージタイムラインが示されている。再び、この図に、線の上のパケットを送信パケットとして示し、線の下のパケットを受信パケットとして示す。MSTAA412、MSTAB414、MSTAC416は、常に、全方向性/準全方向性アンテナを用いて、送信及び受信しており、新STA418は、常に、この例により指向性アンテナを用いて、送信及び受信している。
【0155】
[00211] アクティブスキャンでは、プローブ要求は、指向性アンテナを用いて送信され、MSTAは、全方向性/準全方向性アンテナを用いて受信している。新STAは、プローブ要求を全ての方向に送信する(428a)。MSTAは、準全方向性アンテナを用いて、プローブ要求をスキャンしている。いったんMSTAがプローブ要求を受信すると(例えば422a)、このMSTA(MSTAA)は、プローブ応答を送信し(422b)、プローブ応答は、スキャン中に(428b)、新局によって受信される(428c)。プローブの受信(428c)に応じて、新STAは、ACKを送信し(428d)、ACKは、MSTAAによって受信される(422c)。発見されたMSTAは、プローブ応答で最も高いSNRでビームIDをレポートする。新STAは、同じ指向性ビームを用いて、プローブ応答肯定応答を送信する。
【0156】
[00212] 新STAは、プローブ要求でメッシュ支援を要求する。発見されたMSTAは、プローブ応答メッセージで、発見する可能性のあるMSTAネイバーを、新STAに通知する。発見されたMSTAは、同じ地理的発見セット内のMSTAネイバーに、直接通信により、支援する新STAの存在、STAID及び機能について通知する。可能性のあるMSTAネイバーは、好ましくは、何らかの形態の支援の協調を用いて、準全方向的に、特定の期間(例えばタイマによって定められる)などに、新STAへの支援メッセージの送信を交互に行う。
【0157】
[00213] 新STAは、全ての方向に支援メッセージをスキャンする(428e)。MSTAB及びMSTACは、全方向性/準全方向性アンテナからの支援メッセージの送信を、新STA発見方向(ビーム)の数に等しい回数繰り返す。いったん支援メッセージ(428f)が、MSTAB(424a)から新STAによって受信されると、新STAは、ACKを送信し(428g)、MSTABによって受信される(424b)。支援応答メッセージ(428f)は、支援メッセージが発見されたのと同じビームを用いて、MSTABに返送されると理解されたい。
【0158】
[00214] 同様に、スキャン中に(428h)、新STAは、支援メッセージ(426a)を受信すると(428i)、それを検出し、これに対して、新STAは、支援応答メッセージを送信し(428j)、MSTACによって受信される(426b)。少なくとも1つの実施形態では、新STAは、発見ノードから送信される地理データを利用して、ビームスイープのパターンを交互に入れ替えて、支援メッセージを発見する。少なくとも1つの実施形態又はモードでは、支援メッセージの送信のパターンは、他の隣接するMSTAと協調する際に余分なオーバヘッド(時間の損失)を回避するために、ビーコン送信時間の関数であると理解されたい。
【0159】
[00215] 他の実施形態のように、ライトスリープ又はディープスリープ状態にあるMSTAがトリガされて、ウェイクして新STAの支援を助けることができる。例えば、図示のように、準全方向性ビーコン422d、424c及び426cが送信される。
【0160】
4.7.2.シナリオ2
[00217] シナリオ2では、新ノードは、送信及び受信に全方向性/準全方向性アンテナを用いており、MSTAは、送信及び受信に指向性アンテナを用いている。
【0161】
4.7.2.1.パッシブスキャンのシナリオ2
[00219] パッシブスキャンでは、ビーコンは、指向性アンテナを用いて送信され、新STAは、全方向性/準全方向性アンテナを用いてスキャンしている。
【0162】
[00220]
図16に、このシナリオのメッセージ交換の実施形態例430を示す。MSTAA432、MSTAB434、MSTAC436及び新STA438の局のメッセージタイムラインが示されている。前述の図のように、線の上に示すパケットが送信パケットを表し、線の下に示すパケットが受信パケットを表す。
【0163】
[00221] 新STAは、準全方向性アンテナを用いて、ビーコンを探索している(セクタアンテナ選択は図示されていない)。MSTAは、指向性アンテナを用いて、全ての方向にビーコンを送信している(MSTAAからの送信(442a)など)。ビーコンは、それらに関連するIDと、ビーコン応答期間に対するカウンタとを有する。このビーコンは受信され(448a)、これに対して、ビーコン応答が送信され(448b)、指向性スキャン中に(442b)、MSTAAによって受信される(442c)。ビーコンの受信(442c)に応じて、MSTAAは、ビーコン応答ACKを送信し(442d)、これは、新STAによって受信される(448c)。ビーコン応答メッセージは、最大の(最高の)SNRで受信されたビーコンのビームIDに関連するタイムスロットに送信されると理解されたい。MSTAは、そのビームを全ての方向にスイープし、そのビームが使用中であると、ビーコン応答を受信する。発見されたMSTAは、そのレポートされたビームを用いて、ビーコン応答肯定応答を送信する。
【0164】
[00222] 新STAは、ビーコン応答でメッシュ支援を要求する。ビーコン応答肯定応答メッセージで、発見されたMSTAは、発見する可能性のあるMSTAネイバーを、新STAに通知する。発見されたMSTAは、同じ地理的発見セット内のMSTAネイバーに、直接通信により、支援する新STAの存在、STAID及び機能について通知する。
【0165】
[00223] 可能性のあるMSTAネイバーは、好ましくは、何らかの形態の協調を用いて、全ての方向に、特定の期間(例えばタイマによって定められる)などに、新STAへの支援メッセージの送信を交互に行う。これらの支援メッセージの各々は、ビームIDの表示と、ビームスイープ期間に対するカウンタとを搬送する。
【0166】
[00224] 新STAは、支援メッセージをスキャンする。図示の例では、指向性送信(444a)からの支援メッセージは、新STAによって受信され(448d)、新STAは、支援応答ACKを送信する(448e)ことによって応答し、支援応答ACKは、スキャン中に(444b)、MSTABによって受信される(444c)。
【0167】
[00225] 同様に、新STAは、スキャンしていて、MSTACによって送信スイープ(446a)の一部として送信される支援メッセージを受信する(448f)。新STAは、支援肯定応答を送信し(448g)、指向性スキャン中に(446b)、MSTACによって受信される(446c)。
【0168】
[00226] 少なくとも1つの実施形態では、支援メッセージの送信のパターンは、他の隣接するMSTAと協調するのに必要なオーバヘッド(時間)をなくすために、ビーコン送信時間の関数である。ライトスリープ又はディープスリープ状態にあるMSTAがトリガされて、ウェイクして新STAの支援を助けることができる。図示のように、指向性ビーコン送信444d及び446dが、それぞれ、MSTAB及びMSTACによって行われる。
【0169】
4.7.2.2.アクティブスキャンのシナリオ2
[00228] シナリオ2のアクティブスキャンでは、プローブ要求は、全方向性/準全方向性アンテナを用いて送信され、MSTAは、指向性アンテナを用いて受信している。
【0170】
[00229]
図17に、このシナリオのメッセージ交換の実施形態例450を示す。MSTAA452、MSTAB454、MSTAC456及び新STA458の局のメッセージタイムラインが示されている。前述の図のように、線の上に示すパケットが送信パケットを表し、線の下に示すパケットが受信パケットを表す。
【0171】
[00230] 新STAは、準全方向性モードでプローブ要求を送信し(468a)、別のプローブ要求を送信する前に応答を待つ。MSTAは、指向性アンテナを用いて、プローブ要求をスキャンしている。この例では、MSTAAは、指向性スキャンしており(462a)、プローブ要求を受信し(462b)、これに対して、プローブ応答を送信し(462c)、新STAによって受信され(468b)、これに応じて、新STAは、ACKを送信し(468c)、MSTAAによって受信される(462d)。発見されたMSTAは、プローブ要求を受信したのと同じビームを用いて、プローブ応答及び肯定応答メッセージを送信及び受信する。
【0172】
[00231] 新STAは、プローブ要求でメッシュ支援を要求する。発見されたMSTAは、プローブ応答メッセージで、発見する可能性のあるMSTAネイバーを、新STAに通知する。発見されたMSTAは、同じ地理的発見セット内のMSTAネイバーに、直接通信により、支援する新STAの存在、STAID及び機能について通知する。
【0173】
[00232] 可能性のあるMSTAネイバーは、好ましくは、ある形態の協調を用いて、全ての方向に、特定の期間(例えばタイマによって定められる)などに、新STAへの支援メッセージの送信を交互に行う。支援メッセージは、ビームIDと、ビームスイープ期間に対するカウンタとを搬送する。
【0174】
[00233] 新STAは、支援メッセージをスキャンする。いったん支援メッセージが受信されると、支援応答メッセージは、受信された支援メッセージでレポートされるビームIDに関連するタイムスロットでMSTAに返送される。図中、支援メッセージは、MSTABから指向性送信され(464a)、支援メッセージの少なくとも1つは、新STAによって受信される(468d)。新STAは、支援応答ACKで応答し(468e)、MSTABの指向性スキャン中に(464b)、方向スロットで受信される(464c)。同様に、MSTACからの支援は、指向性送信され(466a)、新STAによって受信され(468f)、新STAは、ACKを送信し(468g)、MSTACによって、指向性スキャン中に(466b)、方向スロットで受信される(466c)。少なくとも1つの実施形態又はモードでは、支援メッセージの送信のパターンは、他の隣接するMSTAと協調するのに必要なオーバヘッドを低減するために、ビーコン送信時間の関数である。
【0175】
[00234] ライトスリープ又はディープスリープ状態にあるMSTAがトリガされて、ウェイクして新STAの支援を助けることができる。図示のように、ビーコン送信462e、464d及び466dが行われる。
【0176】
4.7.3.シナリオ3
[00236] シナリオ3では、新ノードは指向性アンテナを用いており、MSTAは、送信及び受信に指向性アンテナを用いている。
【0177】
4.7.3.1.パッシブスキャンのシナリオ3
[00238] パッシブスキャンでは、ビーコンは、指向性アンテナを用いて送信され、新STAは、指向性アンテナを用いてスキャンしている。
【0178】
[00239]
図18に、このシナリオのメッセージ交換の実施形態例470を示す。MSTAA472、MSTAB474、MSTAC476及び新STA478の局のメッセージタイムラインが示されている。前述の図のように、線の上に示すパケットが送信パケットであり、線の下に示すパケットが受信パケットである。
【0179】
[00240] 新STAは、第1の期間(487a)中に全ての方向にビーコンを探索しているが、いずれも検出していない。MSTAは、指向性アンテナを用いて、全ての方向にビーコンを送信している。ビーコンは、それらに関連するIDと、ビーコン応答期間のカウンタとを有する。
【0180】
[00241] 図示の例では、MSTAAからの指向性ビーコン送信(482a)の1つは、新STAの期間2(487b)に受信される(488a)。これに応じて、新STAは、ビーコン応答を送信し(488b)、方向スロット(482c)でその指向性スキャン中に(482b)受信され、これに対して、ACKが送信され(482d)、新STAによって受信される(488c)。したがって、いったんビーコンがスキャンにより発見されると、ビーコン応答及び肯定応答が交換される。新STAは、ビーコンを受信したのと同じ指向性ビームを用いて、ビーコン応答を送信し、ビーコン応答肯定応答を受信する。
【0181】
[00242] ビーコン応答メッセージは、最大のSNRで受信されたビーコンのビームIDに関連するタイムスロットに送信される。MSTAは、そのビームを全ての方向にスイープし、そのビームが使用中であると、ビーコン応答を受信する。発見されたMSTAは、そのレポートされたビームを用いて、ビーコン応答肯定応答を送信する。
【0182】
[00243] 新STAは、ビーコン応答でメッシュ支援を要求する。発見されたMSTAは、ビーコン応答肯定応答メッセージで、発見する可能性のあるMSTAネイバーを、新STAに通知する。発見されたMSTAは、同じ地理的発見セット内のMSTAネイバーに、直接通信により、支援する新STAの存在、STAID及び機能について通知する。
【0183】
[00244] 可能性のあるMSTAネイバーは、少なくとも1つの実施形態では何らかの形態の協調を用いて、全ての方向に、特定の期間(例えばタイマによって定められる)などに、新STAへの支援メッセージの送信を交互に行う。但し、全てのMSTAは、何ら協調することなく同時に送信することができる。これらの支援メッセージの各々は、ビームIDの表示と、ビームスイープ期間のカウンタとを搬送する。
【0184】
[00245] 新STAは、新STAの方向期間3(487c)に示すように、全ての方向に支援メッセージをスキャンし、この期間中に、支援メッセージを検出しない。次に、新STAの方向期間4(487d)中に、MSTABからの支援メッセージ(484c)などから、支援メッセージが受信される。いったん支援メッセージが受信されると、支援応答メッセージは、支援メッセージを発見したのと同じビームを用いて、MSTAに返送される。この例では、支援メッセージに応じて、新STAによって、指向性応答が送信され(488e)、MSTABの指向性スキャン中に(484e)、方向スロット(484e)で受信される。少なくとも1つの実施形態又はモードでは、新STAは、発見されたノードから送信される地理データを利用して、ビームスイープのパターンを交互に入れ替えて、支援メッセージを発見する。少なくとも1つの実施形態では、支援メッセージの送信のパターンは、他の隣接するMSTAと協調するオーバヘッド(時間)を低減するために、ビーコン送信時間の関数である。図では、ライトスリープ又はディープスリープ状態にあるMSTAがトリガされて(486e)、ウェイクして、例えば、新STAの期間5(487e)に示すように、新STAの支援を助けることができる。
【0185】
4.7.3.2.アクティブスキャンのシナリオ3
[00247] シナリオ3のアクティブスキャンでは、プローブ要求は、指向性アンテナを用いて送信され、MSTAは、指向性アンテナを用いて受信している。
【0186】
[00248]
図19に、このシナリオのメッセージ交換の実施形態例490を示す。MSTAA492、MSTAB494、MSTAC496及び新STA498の局のメッセージタイムラインが示されている。前述の図のように、線の上に示すパケットが送信パケットであり、線の下に示すパケットが受信パケットである。
【0187】
[00249] 新STAは、プローブ要求を全ての方向に送信する(508a)。新STAは、ビームを切り替えて「2」が付されたプローブ要求を送信する前に、「1」が付された4つのプローブ要求が示すように、プローブ要求を1つの方向に複数回送信する。これにより、MSTAが、その時間中にその全てのビームをスイープし、新STAのビームがMSTAのビームの1つと一致する場合、このプローブを発見することができることを保証する。MSTAは、指向性アンテナを用いて、プローブ要求をスキャンしている。
【0188】
[00250] いったんMSTAがプローブ要求を受信すると、プローブ応答及び肯定応答が交換される。発見されたMSTAは、プローブ要求を受信したのと同じビームを用いて、プローブ応答及び肯定応答メッセージを送信及び受信する。
【0189】
[00251] 発見されたMSTAは、プローブ応答で最も高いSNRでビームIDをレポートする。新STAは、同じ指向性ビームを用いて、プローブ応答肯定応答を送信する。この例では、MSTAAは、スキャンしており(502a)、複数のプローブ要求(508a)からプローブ要求を受信し(502b)、これに対して、プローブ応答を送信し(502c)、新STAによって受信され(508c)、新STAは、ACKを送信することによって応答し(508c)、MSTAAによって受信される(502d)。
【0190】
[00252] 新STAは、プローブ要求でメッシュ支援を要求する。発見されたMSTAは、プローブ応答メッセージで、発見する可能性のあるMSTAネイバーを、新STAに通知する。発見されたMSTAは、同じ地理的発見セット内のMSTAネイバーに、直接通信により、支援する新STAの存在、STAID及び機能について通知する。可能性のあるMSTAネイバーは、本開示の少なくとも1つの実施形態では何らかの形態の協調を利用して、全ての方向に、特定の期間(例えばタイマによって定められる)などに、新STAへの支援メッセージの送信を交互に行う。全てのMSTAは、必要な場合には、何ら協調することなく同時に送信することができる。支援メッセージは、ビームIDと、ビームスイープ期間に対するカウンタとを搬送する。
【0191】
[00253] 新STAは、全ての方向に支援メッセージをスキャンする。受信ビームをスイープする期間(507a)は、十分な継続時間を有し、MSTAが、新STA受信ビームをスイープする前に全ての方向に送信することができるようになっている。この期間中に、MSTAAが指向性支援メッセージを送信し(504a)、MSTABが指向性支援メッセージを送信し(506a)、これらの送信の各々がそれぞれ指向性スキャン(504b、506b)と交互に行われているにもかかわらず、支援メッセージは、新STAによって検出されない。
【0192】
[00254] いったん支援メッセージが受信されると、支援応答メッセージは、支援メッセージを発見したのと同じビームを用いて、MSTAに返送される。少なくとも1つの実施形態又はモードでは、支援メッセージの送信のパターンは、他の隣接するMSTAと協調する際にメッセージングオーバヘッド(時間)を低減するために、ビーコン送信時間の関数である。この例では、新STAの期間2(507b)中に、MSTABが支援メッセージを送信しており(504c)、MSTACが支援メッセージを送信している(506c)。これらのうち、新STAは、支援メッセージを受信し(508d)、ACKを送信し(508e)、MSTABによってメッセージとして受信される(504e)。
【0193】
[00255] ライトスリープ又はディープスリープ状態にあるMSTAがトリガされて、ウェイクして新STAの支援を助けることができる。このトリガは、図示されていない。
【0194】
4.8.傍受支援
[00257] 他のMSTAは、発見されたMSTAからMSTAに直接メッセージが送信されることなく、支援の提供を開始することができる。少なくとも1つの実施形態又はモードでは、MSTAが、新STAと別のMSTAとの間で送信されるプローブ応答、プローブ応答肯定応答、ビーコン応答又はビーコン応答肯定応答を受信する場合、MSTAは、直ちに支援の提供を開始する。この場合、新STAは、メッシュ発見支援モードに切り替わる必要があることを認識していない。1つの支援が提供され、成功して、全ての近隣のネイバーを発見したことを保証する場合でも、新STAはスキャンし続ける。
【0195】
5.概要
[00259] 無線メッシュネットワークにおけるネイバー発見のためのノードスキャンは、全ての潜在的なネイバーをより容易に発見するべく、開示するメッシュネットワークプロトコルによって利益を得ることができる。新ノードは、通常のスキャン技術を用いて、メッシュノードの1つにアクセスする。いったん新ノードが少なくとも1つのメッシュノードを発見すると、このノードに、新ノードの存在を通知して、メッシュ支援を要求する。発見されたメッシュノードは、同じ地理的発見セット内の他のノードに援助を求め、新ノードの支援を要求する。別のメッシュノードAの地理的発見セット内の他のメッシュノード又はメッシュノードAのセクタの1つは、新ノードがメッシュノードAによって発見される場合、潜在的に発見することができるノードである。地理的発見セット内のノードは、それらの送信を中断し、新ノードの支援を開始して、より高速アクセスする。この支援は、このノードにメッセージを送信し、次のビーコンを待つ必要がなく、ノードの肯定応答を待つ形態である。ビーコンは、AP又はメッシュノードによって、パケットブロードキャストとして802.11で定義されて、BSSの存在、その機能を通知し、送信及び受信の同期及び管理を助ける。いったん新ノードが支援メッセージに肯定応答すると、メッシュノードは、その通常送信モードに戻ることができる。
【0196】
[00260] ミリメートル波通信において、指向性送信及び狭いビームを、本開示に従って利用することができる。支援メッセージが全ての方向に送信され、肯定応答が全ての方向にわたってスキャンされる。
【0197】
[00261] ビームフォーミングトレーニングは、新ノードがメッシュノード支援メッセージに肯定応答した後にスケジュールすることができるか、又は代替的に、更に後にスケジュールして、他のメッシュノードが媒体を用いるのに十分な時間を与えることができる。
【0198】
[00262] 支援メッセージ及び肯定応答の送信及び受信のプロセスをスケジュールするためのメッシュノード間の協調を利用することができるか、それ以外の場合では、ビーコン送信時間の関数を利用して、ノードを順序付けることができる。
【0199】
[00263] 提示される技術で説明される改良は、様々な無線通信装置内に容易に実装することができる。また、無線データ通信装置は、通常、1つ又はそれ以上のコンピュータプロセッサ装置(例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、コンピュータ対応ASIC等)と、命令を記憶する1つ又はそれ以上の関連するメモリ(例えば、RAM、DRAM、NVRAM、FLASH、コンピュータ可読媒体等)とを含むように実装され、これによって、メモリに記憶されるプログラミング(命令)は、プロセッサ上で実行されて、本明細書で説明する様々な処理方法のステップを実行することを理解されたい。
【0200】
[00264] 本技術の実施形態は、コンピュータプログラム製品としても実装できる、本技術の実施形態による方法及びシステム、及び/又は手順、アルゴリズム、ステップ、動作、数式又はその他の計算表現のフロー図を参照して、本明細書で説明することができる。この点、フロー図の各ブロック又はステップ、及びフロー図のブロック(及び/又はステップ)の組み合わせ、及びあらゆる手順、アルゴリズム、ステップ、動作、式、又は計算表現は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はコンピュータ可読プログラムコードの形で具体化された1つ又はそれ以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアなどの様々な手段によって実装することができる。理解されるように、このようなあらゆるコンピュータプログラム命令は、以下に限定されるわけではないが、汎用コンピュータ又は専用コンピュータ、又は機械を生産するためのその他のプログラマブル処理装置を含む1つ又はそれ以上のコンピュータプロセッサによって実行して、コンピュータプロセッサ又はその他のプログラマブル処理装置上で実行されるコンピュータプログラム命令が、特定される機能を実施するための手段を生み出すようにすることができる。
【0201】
[00265] したがって、本明細書で説明したフロー図のブロック、及び手順、アルゴリズム、ステップ、動作、式、又は計算表現は、特定の機能を実行するための手段の組み合わせ、特定の機能を実行するためのステップの組み合わせ、及びコンピュータ可読プログラムコード論理手段の形で具体化されるような、特定の機能を実行するためのコンピュータプログラム命令をサポートする。また、本明細書で説明したフロー図の各ブロック、及び手順、アルゴリズム、ステップ、動作、式、又は計算表現、及びこれらの組み合わせは、特定の機能又はステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ可読プログラムコードの組み合わせによって実装することもできると理解されるであろう。
【0202】
[00266] 更に、コンピュータ可読プログラムコードなどの形で具体化されるこれらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータプロセッサ又はその他のプログラマブル処理装置に特定の態様で機能するように指示することができる1つ又はそれ以上のコンピュータ可読メモリ又はメモリ装置に記憶して、これらのコンピュータ可読メモリ又はメモリ装置に記憶された命令が、(単複の)フロー図の(単複の)ブロック内に指定される機能を実施する命令手段を含む製造の物品を生産するようにすることもできる。コンピュータプログラム命令をコンピュータプロセッサ又はその他のプログラマブル処理装置によって実行し、コンピュータプロセッサ又はその他のプログラマブル処理装置上で一連の動作ステップが実行されるようにしてコンピュータで実施される処理を生成し、コンピュータプロセッサ又はその他のプログラマブル処理装置上で実行される命令が、(単複の)フロー図の(単複の)ブロック、(単複の)手順、(単複の)アルゴリズム、(単複の)ステップ、(単複の)動作、(単複の)式、又は(単複の)計算表現に特定される機能を実施するためのステップを提供するようにすることもできる。
【0203】
[00267] 更に、本明細書で使用する「プログラミング」又は「実行可能なプログラム」という用語は、本明細書で説明した1つ又はそれ以上の機能を実行するために1つ又はそれ以上のコンピュータプロセッサが実行できる1つ又はそれ以上の命令を意味すると理解されるであろう。命令は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで具体化することができる。命令は、装置の非一時的媒体にローカルに記憶することも、又はサーバなどに遠隔的に記憶することもでき、或いは命令の全部又は一部をローカル又は遠隔的に記憶することもできる。遠隔的に記憶された命令は、1つ又はそれ以上の要因に基づいて、ユーザが開始することによって又は自動的に装置にダウンロード(プッシュ)することができる。
【0204】
[00268] 更に、本明細書で使用するプロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、中央処理装置(CPU)及びコンピュータという用語は、命令、並びに入力/出力インターフェイス及び/又は周辺装置との通信を実行できる装置を示すために同義的に使用され、プロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、CPU及びコンピュータという用語は、単一又は複数の装置、単一コア及びマルチコア装置、及びその変形形態を含むことを意図するものであると理解されるであろう。
【0205】
[00269] 本明細書の説明から、本開示は、限定ではないが以下の内容を含む複数の実施形態を含むと理解されるであろう。
【0206】
[00270] 1.無線メッシュネットワーク内の無線通信のための装置であって、(a)地理的発見セットにおける無線メッシュネットワークの他の無線通信局ノードと無線通信するように構成される無線通信回線と、(b)前記無線通信回線に結合されるプロセッサと、(c)前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的コンピュータ可読メモリと、を備え、(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、(d)(i)新ノードが無線メッシュネットワークに参加しようとするとき、前記無線メッシュネットワークの無線メッシュノードをスキャンして、前記無線メッシュノードの少なくとも1つを発見するステップと、(d)(ii)前記新ノードが、その存在について、前記発見された無線メッシュノードと通信することを可能にし、メッシュ支援を要求するステップと、(d)(iii)前記発見された無線メッシュノードによって通信を生成して、同じ地理的発見セットの他のノードに援助を求めて、前記新ノードへの支援を要求するステップと、(d)(iv)前記他のノードが、前記無線メッシュネットワークに関する情報を含む支援メッセージを前記新ノードに送信することによって応答することを可能にし、前記新ノードが、前記無線メッシュネットワーク上の後続のビーコンフレームを待つ必要がなく、前記他のノードが、前記新ノードからの肯定応答を待つことを可能にするステップと、を含むステップを実行する、装置。
【0207】
[00271] 2.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、無線メッシュノードが、前記他のノードとして動作して、支援メッセージを前記新ノードに与えて、前記他のノードは、前記無線メッシュネットワーク内の既存のノードとの送信を中断して、前記新ノードの支援を開始して、ビーコンフレームを待つことなく、高速アクセスすることを含むステップを実行する、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0208】
[00272] 3.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、前記新ノードが前記支援メッセージに肯定応答することを含むステップを実行し、支援を提供している前記メッシュノードは、前記無線メッシュネットワーク内の通常送信アクティビティに戻る、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0209】
[00273] 4.前記無線通信回線は、各々が異なる送信方向を有する複数のアンテナパターンセクタを有する指向性送信で構成されるミリメートル波通信回線である、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0210】
[00274] 5.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、前記他のノードからによって、全ての方向に支援メッセージを送信することを含むステップを実行し、スキャンが全ての方向に行われて、前記新ノードからの肯定応答があるか調べる、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0211】
[00275] 6.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、前記新ノードが前記メッシュノード支援メッセージに肯定応答する時又はその後に、指向性アンテナ送信のビームフォーミングトレーニングが開始することを含むステップを実行する、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0212】
[00276] 7.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、メッシュノード間を協調させて、前記新ノードと支援メッセージを通信するプロセスをスケジュールすることを含むステップを実行する、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0213】
[00277] 8.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、支援メッセージを与えるために他のメッシュノードと通信することによって、前記新ノードと支援メッセージを通信するプロセスをスケジュールする、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0214】
[00278] 9.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記支援メッセージを与えるために他のメッシュノードと通信することを、これらのメッシュノードが通信されて、支援メッセージの通信をスケジュールしたタイミングに基づいた協調の形態で行う、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0215】
[00279] 10.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記支援メッセージを与えるために他のメッシュノードと通信することを、ビーコンタイミングに基づいた協調の形態で行い、ノードが、前記支援メッセージの通信を、それらのビーコンタイミングの関数として順序付ける、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0216】
[00280] 11.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、ビーコンタイミングに基づいて前記協調を実行し、最後にビーコンを送信する前記メッシュノードが、最初に前記支援メッセージを送信し始める、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0217】
[00281] 12.前記無線通信装置は、マルチホップ通信ネットワークプロトコルのPHY層における指向性送信のための前記マルチホップ通信ネットワークプロトコルを実行する、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0218】
[00282] 13.前記無線通信装置は、送信元局、宛先局、中間(ホップ)局、メッシュアクセスポイント、クライアント局、メッシュ局、ポータル局、多入力多出力局、及び単入力単出力局からなる局タイプモードのグループから選択されるモードで動作する無線通信局ノードのための指向性送信のためのマルチホップ通信ネットワークプロトコルを実行する、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0219】
[00283] 14.前記無線通信装置は、メッシュ局及び非メッシュ局の任意の所望の組み合わせを含むネットワーク内で動作するように構成される、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0220】
[00284] 15.無線メッシュネットワーク内の無線通信のための装置であって、(a)地理的発見セットにおける無線メッシュネットワークの他の無線通信局ノードと無線通信するように構成される無線通信回線であって、前記無線通信回線は、各々が異なる送信方向を有する複数のアンテナパターンセクタを有する指向性送信で構成される、無線通信回線と、(b)前記無線通信回線に結合されるプロセッサと、(c)前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的コンピュータ可読メモリと、を備え、(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、(d)(i)新ノードが無線メッシュネットワークに参加しようとするとき、前記無線メッシュネットワークの無線メッシュノードをスキャンして、前記無線メッシュノードの少なくとも1つを発見するステップと、(d)(ii)前記新ノードが、その存在について、前記発見された無線メッシュノードと通信することを可能にし、メッシュ支援を要求するステップと、(d)(iii)前記発見された無線メッシュノードによって通信を生成して、同じ地理的発見セットの他のノードに援助を求めて、前記新ノードへの支援を要求するステップと、(d)(iv)前記他のノードが、前記無線メッシュネットワークに関する情報を含む支援メッセージを前記新ノードに送信することによって応答することを可能にし、前記新ノードが、前記無線メッシュネットワーク上の後続のビーコンフレームを待つ必要がなく、前記他のノードが、前記新ノードからの肯定応答を待つことを可能にするステップと、を含むステップを実行する、装置。
【0221】
[00285] 16.他のノードからの前記支援メッセージは、全ての方向に送信され、スキャンが全ての方向に行われて、前記新ノードからの肯定応答があるか調べる、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0222】
[00286] 17.前記新ノードが前記メッシュノード支援メッセージに肯定応答する時又はその後に、指向性アンテナ送信のビームフォーミングトレーニングが開始する、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0223】
[00287] 18.前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、更に、メッシュノード間を協調させて、支援メッセージを与えるために他のメッシュノードと通信することによって、前記新ノードと支援メッセージを通信するプロセスをスケジュールすることを含むステップを実行する、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0224】
[00288] 19.前記無線通信装置は、メッシュ局及び非メッシュ局の任意の所望の組み合わせを含むネットワークにおいて、マルチホップ通信ネットワークプロトコルのPHY層における指向性送信のための前記マルチホップ通信ネットワークプロトコルを実行する、前出又は以下のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0225】
[00289] 20.無線メッシュネットワーク内の無線通信の方法であって、(a)新ノードが無線メッシュネットワークに参加しようとするとき、地理的発見セット内において、無線メッシュネットワークの無線メッシュノードをスキャンして、前記無線メッシュノードの少なくとも1つを発見するステップと、(b)前記新ノードから前記発見された無線メッシュノードに対して、その存在について通信を開始し、メッシュ支援を要求するステップと、(c)前記発見された無線メッシュノードから通信を生成して、同じ地理的発見セットの他のメッシュノードに援助を求めて、前記新ノードへの支援を要求するステップと、(d)前記他のメッシュノードが、前記無線メッシュネットワークに関する情報を含む支援メッセージを前記新ノードに送信することによって応答することを可能にし、前記新ノードが、前記無線メッシュネットワーク上の後続のビーコンフレームを待つ必要がなく、前記他のノードが、前記新ノードからの肯定応答を待つことを可能にするステップと、を含むステップを有する、方法。
【0226】
[00290] 本明細書で使用する単数語「a」、「an」、及び「the」は、文脈によって別途明確に指定しない限り、複数の参照物を含むことができる。単数形による物への言及は、明述しない限り「唯一」を意味するものではなく、「1つ又はそれ以上」を意味するものである。
【0227】
[00291] 本明細書で使用する「セット(set)」という語は、1つ又はそれ以上の物の集まりを意味する。したがって、例えば、物のセットは、単一の物又は複数の物を含むことができる。
【0228】
[00292] 本明細書で使用する「実質的に(substantially)」及び「約(about)」という語は、小さな差を説明するために用いられる。これらの語は、出来事又は状況と共に用いられるとき、その出来事又は状況が正確に発生する場合、及びその出来事又は状況が近似的に発生する場合を意味することができる。これらの語は、数値と共に用いられるとき、その数値の±10%以下、例えば、±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、又は±0.05%以下などの差の範囲を意味することができる。例えば、「実質的に」位置合わせされるとは、±10%以下、例えば、±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、又は±0.05%以下などの角度差の範囲を意味することができる。
【0229】
[00293] 更に、本明細書で、量、比、及び他の数値を、範囲の形式で示すことができる場合もある。このような範囲の形式は、便宜及び簡潔のために用いられ、範囲の限界として明示される数値を含むが、あたかも各数値及び部分範囲が明示されているかのようにその範囲に包含される全ての個々の数値又は部分範囲も含むと柔軟に理解されるべきであることを理解されたい。例えば、約1〜約200の範囲の比は、約1及び約200の明示された限界を含むが、約2、約3及び約4などの個々の比、及び約10〜約50、約20〜約100等などの部分範囲も含むと理解されるべきである。
【0230】
[00294] 本明細書の説明は多くの詳細を含んでいるが、これらは本開示の範囲を限定するものではなく、現在のところ好ましい実施形態の一部を例示するものにすぎないと解釈すべきである。したがって、本開示の範囲は、当業者に明らかになると思われる他の実施形態も完全に含むと理解されたい。
【0231】
[00295] 当業者には周知の開示した実施形態の要素の構造的及び機能的同等物も、引用によって本明細書に明確に組み入れられ、本特許請求の範囲に含まれることが意図されている。更に、本開示の要素、構成要素又は方法ステップは、これらが特許請求の範囲に明示されているかどうかにかかわらず、一般に公開されることを意図するものではない。本明細書における請求項の要素のどれも、この要素が「のための手段」という語句を使用して明示的に示されていない限り、「手段プラス機能」要素と解釈されないものとする。本明細書における請求項の要素のどれも、この要素が「のためのステップ」という語句を使用して明示的に示されていない限り、「ステッププラス機能」要素と解釈されないものとする。