(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963320
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システム
(51)【国際特許分類】
A47L 13/50 20060101AFI20211025BHJP
A47L 13/20 20060101ALI20211025BHJP
A47L 11/282 20060101ALI20211025BHJP
【FI】
A47L13/50
A47L13/20 A
A47L11/282
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-162704(P2019-162704)
(22)【出願日】2019年9月6日
(65)【公開番号】特開2021-3545(P2021-3545A)
(43)【公開日】2021年1月14日
【審査請求日】2019年9月6日
(31)【優先権主張番号】201910560059.9
(32)【優先日】2019年6月25日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201910560001.4
(32)【優先日】2019年6月25日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201910564423.9
(32)【優先日】2019年6月26日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201910566387.X
(32)【優先日】2019年6月26日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201910565112.4
(32)【優先日】2019年6月26日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519033085
【氏名又は名称】深セン市杰深科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners 特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 志長
(72)【発明者】
【氏名】張 小明
(72)【発明者】
【氏名】席 建新
【審査官】
芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2018/210093(WO,A1)
【文献】
中国特許出願公開第104799789(CN,A)
【文献】
中国実用新案第202913481(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 13/50
A47L 13/20
A47L 11/282
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動的に掃除される電動モップの収納台が洗浄槽(5aa)を有する外部筐体(5a)を備える電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システムであって、汚水排水システムは汚水排水弁(5c)を含み、前記汚水排水弁(5c)の出口端は前記外部筐体(5a)の外部に接続され、前記汚水排水弁(5c)の進入端は前記洗浄槽(5aa)に接続され、前記汚水排水弁(5c)は第一ラック(5e)が設けられるスイッチを有し、前記汚水排水弁(5c)にはダブルギア(5f)及び第二ラック(5g)が更に設置され、前記ダブルギア(5f)は前記第一ラック(5e)に噛合される外径が大きいギア部を有し、前記ダブルギア(5f)は前記第二ラック(5g)に噛合される外径が小さいギア部を有し、
前記第一ラック(5e)は、前記汚水排水弁(5c)の軸方向に沿って設置され、
前記第二ラック(5g)及び前記第一ラック(5e)は、相互に垂直になることを特徴とする電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システム。
【請求項2】
前記汚水排水弁(5c)には付属設置台が設置され、前記第一ラック(5e)、前記第二ラック(5g)、及び前記ダブルギア(5f)は全て前記付属設置台に設置されることを特徴とする請求項1に記載の電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システム。
【請求項3】
前記第二ラック(5g)の上端にはキー(5d)が連結されることを特徴とする請求項2に記載の電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システム。
【請求項4】
前記汚水排水弁(5c)の前記出口端は汚水排水管(5h)に接続されることを特徴とする請求項1に記載の電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システム。
【請求項5】
前記汚水排水弁(5c)はバネ式逆止弁であることを特徴とする請求項1に記載の電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モップに関し、より詳しくは、電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システムに関する。
【背景技術】
【0002】
モップは一般に普及する家庭用掃除用具であり、主に握り持つためのモップのハンドル及び掃除するためのモップヘッドを備える。科学技術の進歩に伴い、電動化されたものやスマート家電化されたモップも数多く登場している。
【0003】
モップによる掃除効率はモップヘッドの掃除部に依存し、様々な設計の毛が採用されており、スポンジローラーを採用するものもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のモップヘッドは全て使用に関して共通する問題があり、それは床掃除が終わった後に前記モップヘッド及び掃除部をどのように洗浄するかという問題である。現在は手動で洗浄するものが多いが、これは操作が面倒で手も汚れるため不便であった。
【0005】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0006】
上述の従来技術ではモップを手動で洗浄するものが多いため、その操作が面倒で手が汚れるという問題を鑑み、上記課題解決のため、本発明は、電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システムを提供することを目的とする。すなわち、汚水弁により汚水が排水され、操作が簡単で便利になる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システムは、洗浄槽を有する外部筐体を備える。汚水排水システムは汚水排水弁を含み、前記汚水排水弁の排水端は前記外部筐体の外部に接続され、前記汚水排水弁の吸水端は前記洗浄槽に接続される。前記汚水排水弁は第一ラックが設けられるスイッチを有し、前記汚水排水弁にはダブルギア及び第二ラックが更に設置される。前記ダブルギアは前記第一ラックに噛合される外径が大きいギア部を有し、前記ダブルギアは前記第二ラックに噛合される外径が小さいギア部を有する。
本発明は洗浄槽内の汚水を排水するための汚水排水弁が設置され、且つギアラック構造が汚水排水弁専用のスイッチとして構造を駆動させて汚水排水弁を開かせ、汚水の排出を促す。これにより操作が簡単になり、好ましい効果が得られる。
【0008】
好ましくは、前記汚水排水弁には付属設置台が設置され、前記第一ラック、第二ラック、及びダブルギアは全て前記付属設置台に設置される。
【0009】
好ましくは、前記第一ラックは前記汚水排水弁の軸方向に沿って設置され、前記第二ラック及び前記第一ラックは相互に垂直になる。
【0010】
好ましくは、前記第二ラックの上端にはキーが連結される。
【0011】
好ましくは、前記汚水排水弁の排水端には汚水排水管が連結される。
【0012】
好ましくは、前記汚水排水弁はバネ式逆止弁である。
【0013】
好ましくは、前記洗浄槽には前記電動モップを載置するための定位型槽が内設される。
【0014】
好ましくは、前記汚れ除去部材は排水用スクレーパーを備え、且つ前記排水用スクレーパーは前記定位型槽の辺縁に設置される。
【0015】
好ましくは、前記洗浄槽は外部筐体の上部が下に向けて陥没することにより形成され、且つ前記外部筐体は自身の湾曲によりその下方に空洞が形成される。
【0016】
好ましくは、前記洗浄槽の底面は傾斜面である。
【0017】
本発明の詳しい構造または特徴については、後述の実施方式の詳細な説明において描写する。然しながら、本分野の技術者ならば、前記詳細な説明及び列挙する本発明の特定の実施例は本発明を説明するためのものにすぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の好ましい実施形態に係る電動モップを示す傾斜構成図である。
【
図2】本発明の好ましい実施形態に係る電動モップを示す傾斜分解図である。
【
図3】本発明の好ましい実施形態の一部傾斜分解図であって、モップヘッドの分解図を示す。
【
図4】本発明の好ましい実施形態のクリーナースタンド部材を示す概略図である。
【
図5】本発明の好ましい実施形態のクリーナースタンド部材を示す模式的に示した分解図である。
【
図7】本発明の好ましい実施形態のクリーナースタンド部材の汚水排水弁を示す概略図である。
【
図8】本発明の好ましい実施形態に係るクリーナースタンド部材とモップヘッド部材を組み立てて設置される概略図である。
【
図9】本発明の好ましい実施形態に係るクリーナースタンド部材とモップヘッド部材を組み立てて設置される他の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る電動モップ用収納台を自動掃除する汚水排水システムについて具体的に説明する。なお、本発明は主に電動モップ及びウェット型電動モップに応用され、本分野の技術者ならば本実施方式の説明に用いる用語が応用分野を制限しない上位の表現に属することを理解できる。例えば、材料や形状の用語は描写内容が指す材料や形状に限定されず、位置の用語も設置、近接、連接、または隣接に限定されない。各部材の数量の用語である「1」は1つまたは1つ以上の複数の部材の数量を含む。本明細書の内容に記載する「上」、「下」、「内」、「外」、「頂」、「底」等の方向の形容詞は正常な使用方向を基準とした例示のための描写の用語であり、主張の範囲を制限するものではない。
【0020】
自動掃除可能なモップは、ハンドル段部材1、上段ロッド部材2、及び下段ロッド部材3を有するモップのロッド部材と、モップヘッド部材4と、クリーナースタンド部材5と、を備える。モップヘッド部材4はモップのロッド部材の下端に設置され、クリーナースタンド部材5はモップヘッド部材4の載置及び洗浄に用いられる(
図1及び
図2参照)。
【0021】
モップヘッド部材4はモップヘッドケース4aを有し、モップヘッドケース4aには回転可能なクリーンローラー4bが設置される(
図3、
図4及び
図5参照)。好ましくは、モップヘッドケース4aにはクリーンローラー4bを駆動するためのモーターが内設され、モーターは伝動機構素子を介してクリーンローラー4bに接続される。好ましくは、伝動機構素子は、変速ギアセットと、伝動ベルトと、ローラー連接機構4dと、モーター4cと、を備え、変速ギアセット、伝動ベルト、及びローラー連接機構4dは順次連結される。ローラー連接機構4dはモップヘッドケース4aに回転可能に設置され、クリーンローラー4bはローラー連接機構4dに装設される。好ましくは、ローラー連接機構4dの一端は伝動ベルトのプーリーに対応するように連結され、他端にはローラー連接機構4dが装設され、ローラー連接機構4dは軸受を介してモップヘッドケース4aに装設される。
【0022】
図4乃至
図7に示されるように、クリーナースタンド部材5は外部筐体5aを有し、外部筐体5aの上表面には洗浄槽5aaが形成される。洗浄槽5aaにはモップを洗浄するための汚れ除去部材が内設され、外部筐体5aには汚水を排水するための汚水排水システムが設置される。好ましくは、洗浄槽5aaにはモップヘッドを載置するための定位型槽5abが内設される。好ましくは、汚れ除去部材は排水用スクレーパー5bを備え、前記排水用スクレーパー5bは定位型槽5abの辺縁に設置される。好ましくは、汚水排水システムは汚水排水弁5cを含み、汚水排水弁5cの吸水端は洗浄槽5aa内に接続され、汚水排水弁5cの排水端は外部筐体5aの外部に接続される。外部筐体5aには汚水排水弁5cを起動するためのキー5dが設置される。
【0023】
本実施例ではクリーナースタンド部材5の具体的な構造形態を提供し、外部筐体5aがクリーナースタンド部材5の主体であり、洗浄槽5aaにはモップを洗浄するための水が容れられる。汚れ除去部材はモップのローラーに吸水された汚水を排水するために用いられる。具体的な実施では、洗浄槽5aa内の汚水の自然排水効果を実現するため、洗浄槽5aaの底面が傾斜面として設けられ、汚水が自然に流動して排水される。外部筐体5aは全体が一体成形され、図示されるように、洗浄槽5aaは外部筐体5aの上部の全板面が下に向けて陥没することにより形成され、対応するように、定位型槽5abも外部筐体5aが全体的に陥没することにより形成される。外部筐体5aの主体の板面が湾曲成形されることによりその下方に空洞が自然に形成され、汚水排水システムの関連部材が設置される。
【0024】
好ましくは、汚水排水システムは汚水排水弁5cを備え、汚水排水弁5cの吸水端は洗浄槽5aa内に接続され、汚水排水弁5cの排水端は外部筐体5aの外部に接続される。好ましくは、外部筐体5aには汚水排水弁5cを起動するためのキー5dが設置される。好ましくは、汚水排水弁5cのスイッチにはスイッチを起動するための第一ラック5eが設置され、汚水排水弁5cの弁体にはダブルギア5f及び第二ラック5gが更に設置される。ダブルギア5fの外径が大きいギア部は第一ラック5eに噛合され、ダブルギア5fの外径が小さいギア部は第二ラック5gに噛合され、第二ラック5gはキー5dに連結される。好ましくは、キー5dと外部筐体5aとの間にはキー5dをリセットするためのリセットばねが更に設置される。好ましくは、汚水排水弁5cの排水端には汚水排水管5hが連結され、汚水排水管5hは外部筐体5aの外部に接続される。
【0025】
汚水排水システムは洗浄槽5aa内の汚水を排水するために用いられ、具体的には、汚水排水弁5cにより制御され、汚水排水弁5cの一端が洗浄槽5aaの内部に接続され、他端が外部筐体5aの外部に接続され、汚水排水弁5cが開かれると汚水が排水され、汚水排水弁5cが閉められると汚水の排水が停止する。上述した実施例では、好ましい方法は、キー5dが下に向けて押圧されることにより第二ラック5gが駆動され、第二ラック5gがダブルギア5fを回転するように駆動させ、ダブルギア5fが第一ラック5eを移動するように駆動させる。第一ラック5eの移動により汚水排水弁5cのスイッチが開かれる。これを基礎とし、汚水排水弁5cとしてバネ式逆止弁が選択されてもよく、バネ式逆止弁自身のばねにより開弁の動作の復位が実現する。すなわち、キー5dに対する圧力が消失すると、バネ式逆止弁自身のばねの作用により弁内のフラップ弁がリセットされ、弁のスイッチが駆動されてリセットされ、第一ラック5e、ダブルギア5f、及び第二ラック5gが全て反対方向に動作し、上述の関連部材の反対方向への復位が実現する。汚水排水弁5cは汚水排水管5hが外部筐体5aの外部に接続されることにより汚水の排水効果が高まる。
【0026】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0027】
1 ハンドル段部材
2 上段ロッド部材
3 下段ロッド部材
4 モップヘッド部材
5 クリーナースタンド部材
4a モップヘッドケース
4b クリーンローラー
4c モーター
4d ローラー連接機構
5a 外部筐体
5aa 洗浄槽
5ab 定位型槽
5b 排水用スクレーパー
5c 汚水排水弁
5d キー
5e 第一ラック
5f ダブルギア
5g 第二ラック
5h 汚水排水管