特許第6963430号(P6963430)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963430
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】吸音パネル
(51)【国際特許分類】
   E01F 8/00 20060101AFI20211028BHJP
【FI】
   E01F8/00
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-130445(P2017-130445)
(22)【出願日】2017年7月3日
(65)【公開番号】特開2018-145773(P2018-145773A)
(43)【公開日】2018年9月20日
【審査請求日】2020年3月23日
(31)【優先権主張番号】特願2017-44029(P2017-44029)
(32)【優先日】2017年3月8日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002462
【氏名又は名称】積水樹脂株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 亮太郎
(72)【発明者】
【氏名】杉本 静香
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 大悟
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−193022(JP,A)
【文献】 特開2001−193021(JP,A)
【文献】 特開2015−139948(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/102345(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0096832(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透孔を有し音源側に配置される前面板と、該前面板の後方に配置される遮音板と、該遮音板と前記前面板との間に配置される吸音材とを備えた吸音パネルであって、
前記吸音材と前記遮音板との間に空気層が設けられており、
前記吸音材は、基材層と、該基材層の前方に配置される保護層と、該基材層の後方に配置される抵抗層とを備え
前記基材層の前面全体に前記保護層が貼着され、前記基材層の後面全体に前記抵抗層が貼着されていると共に、
該抵抗層が前記基材層よりも流れ抵抗の大きな通気性を有する材料で形成されていることを特徴とする吸音パネル。
【請求項2】
透孔を有し音源側に配置される前面板と、該前面板の後方に配置される吸音材と、取付部材とを備え、前記取付部材を介して遮音体の前方に設置される吸音パネルであって、
前記吸音パネルの後面の少なくとも一部が前記吸音材の後面で構成され、該吸音材で構成される吸音パネルの後面と前記遮音体との間に空気層が形成されるように設けられ、
前記吸音材は、基材層と、該基材層の前方に配置される保護層と、該基材層の後方に配置される抵抗層とを備え
前記基材層の前面全体に前記保護層が貼着され、前記基材層の後面全体に前記抵抗層が貼着されていると共に、
該抵抗層が前記基材層よりも流れ抵抗の大きな通気性を有する材料で形成されていることを特徴とする吸音パネル。
【請求項3】
前記基材層が流れ抵抗30kPa・sec/m2以下の材料で形成されると共に、前記抵抗層が流れ抵抗550kPa・sec/m2以上の材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸音パネル。
【請求項4】
前記基材層が、30mm以上、50mm以下の厚みに形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸音パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車や自動車などの車両から生じる騒音を吸音する吸音パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の走行に起因する騒音を抑制するために、車道や線路に沿って吸音パネルを設置する方法が従来からよく用いられており、利用する吸音パネルについて種々の構成が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、多数の開口部を有する前面部と、遮音性を有する背面部とにより形成された中空体内に吸音材が内装され、吸音材は有機系プラスチック繊維材からなり、且つその吸音材の厚み寸法は18〜45mmとなされ、さらに背面部と吸音材との間に奥行き寸法が5〜40mmの背面空気層が形成されると共に中空体の厚み寸法が25〜60mmとなされたことを特徴とする薄型防音パネルが、本出願人によって提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−193021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示される薄型防音パネルは、遮音性を有する背面部と吸音材との間に背面空気層を設けることで厚みの小さな防音パネルに良好な吸音性能を備えさせているが、本発明は更に良好な吸音性能を備える吸音パネルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る吸音パネルは、透孔を有し音源側に配置される前面板と、該前面板の後方に配置される遮音板と、該遮音板と前記前面板との間に配置される吸音材とを備えた吸音パネルであって、
前記吸音材と前記遮音板との間に空気層が設けられており、
前記吸音材は、基材層と、該基材層の前方に配置される保護層と、該基材層の後方に配置される抵抗層とを備え
前記基材層の前面全体に前記保護層が貼着され、前記基材層の後面全体に前記抵抗層が貼着されていると共に、
該抵抗層が前記基材層よりも流れ抵抗の大きな通気性を有する材料で形成されていることを特徴とするものである。
また、透孔を有し音源側に配置される前面板と、該前面板の後方に配置される吸音材と、取付部材とを備え、前記取付部材を介して遮音体の前方に設置される吸音パネルであって、
前記吸音パネルの後面の少なくとも一部が前記吸音材の後面で構成され、該吸音材で構成される吸音パネルの後面と前記遮音体との間に空気層が形成されるように設けられ、
前記吸音材は、基材層と、該基材層の前方に配置される保護層と、該基材層の後方に配置される抵抗層とを備え
前記基材層の前面全体に前記保護層が貼着され、前記基材層の後面全体に前記抵抗層が貼着されていると共に、
該抵抗層が前記基材層よりも流れ抵抗の大きな通気性を有する材料で形成されていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明に係る吸音パネルによれば、前面板の透孔から入射した騒音が吸音材で吸音されて低減する。また、吸音材を透過した騒音が遮音板または遮音体に反射されて前記空気層内で乱反射するので、吸音材で吸音されると共に互いに干渉するなどして減衰される。また、吸音材に基材層と、その後方に配置させる抵抗層とを備えさせ、この抵抗層を基材層よりも流れ抵抗の大きな通気性を有する材料で形成するので、吸音材に入射して基材層を通過する騒音の一部が抵抗層で反射され、この反射音と入射音とが打ち消しあい、騒音の減衰の効率が向上し、良好な吸音効果が得られる。
【0008】
また、前記基材層を流れ抵抗30kPa・sec/m以下の材料で形成すると共に、前記抵抗層を流れ抵抗550kPa・sec/m以上の材料で形成すれば、前記空気層における騒音の減衰の効率がより向上し、良好な吸音効果が得られる。
【0009】
また、前記基材層を、30mm以上、50mm以下の厚みに形成すれば、基材層と抵抗層とを組み合わせた吸音材で良好な吸音効果を得られるので好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る吸音パネルによれば、抵抗層を備える吸音材によって効果的に騒音を減衰できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る吸音パネルの実施の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
図2図1のA−A断面図である。
図3】実施例1〜6及び比較例1〜6の各吸音材を構成する各部材の流れ抵抗と、構成される吸音材の吸音率を表した表である。
図4】実施例7〜11及び比較例7〜11の吸音材の各部材及び空気層の厚みの大きさと、算出された吸音率を表した表である。
図5】実施例12〜21の吸音材の抵抗層の流れ抵抗と、前記実施例12〜21及び比較例12の平均垂直入射吸音率を表した表である。
図6】本発明に係る吸音パネルの実施の他の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図であり、(ニ)は背面図である。
図7図6のA−A断面図である。
図8図6の吸音パネルに取り付ける取付部材の実施の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
図9図6の吸音パネルの横枠に図8の取付部材を取り付けた状態を示す図である。
図10】取付部材を取り付けた吸音パネルの実施の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
図11図10の取付部材を遮音体へ取り付けて吸音パネルを設置させた状態を示す縦断面図である。
図12】実施例22〜24の吸音材の各部材及び空気層の厚みの大きさと、算出された吸音率を表した表である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図面において、1は吸音パネルである。
図1、2に示す吸音パネル1は、横長の矩形箱状に形成した本体2を備えている。
前記本体2は、断面矩形の長尺体に形成した左右の縦枠21と、上下の横枠22とを組み付けた四角形状の枠体Fを備えている。
前記各縦枠21と各横枠22とに囲われる部分の開口を塞ぐように、前記枠体Fの前方側と後方側とにそれぞれ前面板23と遮音板24とを取り付けて、中空箱状の前記本体2を形成している。
【0013】
前記前面板23には、本体2の内側と外側とを接続する透孔hを形成している。
前記透孔hは前面板23を貫通する円形の小穴であり、間隔をあけて前面板23の略全面に亘るように多数形成している。
尚、図面の簡略化のため、図1(ロ)においては透孔hを前面板23の四隅の一部にのみ図示しており、図2においては透孔hの図示を省略している。
【0014】
前記本体2の内側には矩形板状の吸音材3を収納させている。
前記吸音材3は、上下左右の端がそれぞれ前記各横枠22や各縦枠21の近傍に位置するような形状と大きさに設けており、前記前面板23の透孔hを通じて内側へ入射した騒音を効率よく吸音できるように設けている。
また、前記吸音材3は、前記前面板23と遮音板24の間隔よりも小さな厚みに形成すると共に、前面板23寄りに配置させて本体2に内装させている。
換言すると、前記吸音材3の後面と前記遮音板24との間には、空気層4となされる隙間を設けている。
【0015】
前記吸音材3は、通気性材料からなる基材層31を備えている。
前記基材層31を形成する通気性材料は、繊維系材料からなる織布や不織布、合成樹脂からなる発泡体など、吸音パネルの吸音材料として利用される既知の部材を用いることができる。
また、前記基材層31の材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ナイロンやアラミド繊維などのポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン系樹脂などの合成樹脂や、EPDMなどのゴム系材料、レーヨンやセルロースナノファイバーや木綿などの木質系材料、アルミやステンレスなどの金属、炭素繊維、グラスウール、ロックウールなどの無機材料、などの材料を利用できる。また、前記の各材料は選択又は組み合わせて利用してもよい。
尚、前記基材層31に繊維系材料からなる不織布を用いる場合、布状のシート体に形成してもよく、綿状体に形成してもよい。
【0016】
前記吸音材3は、基材層31の前方に保護層33を配置させて設けている。
具体的には、前記保護層33は基材層31へ貼着してその前面を覆うように設けており、前記透孔hを通じて本体2の内側へ入り込む雨水やほこりなどの異物が、基材層31や後述する抵抗層32へ接触することを抑制させている。
即ち、前記保護層33を設けることで、本体2内へ入り込む前記異物に起因する吸音材3の劣化を防止している。
前記保護層33は、基材層31よりも耐候性のよい既知の材料を利用して形成できる。
【0017】
前記吸音材3は、基材層31の後方に抵抗層32を配置させて設けている。
前記抵抗層32は、基材層31よりも流れ抵抗の大きな通気性材料で形成しており、基材層31へ基材層31の後面を覆うように貼着して設けている。
前記抵抗層32を形成する通気性材料は、繊維系材料からなる織布や不織布、合成樹脂からなる発泡体など、既知の部材を用いることができる。
また、前記抵抗層32の材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ナイロンやアラミド繊維などのポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン樹脂、ETFEなどのフッ素系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの合成樹脂や、EPDMなどのゴム系材料、レーヨンやセルロースナノファイバーや木綿などの木質系材料、アルミやステンレスなどの金属、炭素繊維、グラスウールやガラスクロス、ロックウールなどの無機材料、などの材料を利用できる。また、前記の各材料は選択又は組み合わせて利用してもよい。
尚、前記抵抗層32に繊維系材料からなる不織布を用いる場合、布状のシート体に形成してもよく、綿状体に形成してもよい。
【0018】
前記抵抗層32を設けることで吸音パネル1の吸音性能が高められる。
具体的には、基材層31の後方に、より流れ抵抗が大きな材料で形成した前記抵抗層32を設けることで、吸音材3に入射して基材層31を通過する騒音の一部が抵抗層32で反射され、反射された音に生じた位相差によって入射音と反射音とが打ち消しあい、吸音性能が向上するものと推測される。
前記抵抗層32は、基材層31へ入射した音の一部を反射させるために設けるので、基材層31と抵抗層32とを離間させて配置させてもよいが、図2に示すように基材層31の後面へ貼着させることで吸音材3をより容易に形成することができるので、好ましい。
【0019】
以下に、本発明に係る吸音パネル1の吸音材3の実施例1〜6と比較例1〜6について説明する。
基材層31の前面全体にポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)を貼着させて保護層33を設けると共に、前記基材層31の後面全体にポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)を貼着させて抵抗層32を設け、実施例1〜6の吸音材3を形成した。
また、基材層31の前面全体にポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)を貼着させ保護層33を設けて、比較例1〜6の吸音材3を形成した。尚、比較例1〜6の保護層33を形成する前記スパンボンド不織布は、実施例1〜6の吸音材3の保護層33を形成するスパンボンド不織布と同じものであり、具体的には、ポリエチレンテレフタレート系樹脂繊維からなる不織布で形成させている。
【0020】
実施例1及び比較例1の吸音材3は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂繊維からなる綿状のPET繊維不織布(厚さ40mm、密度22kg/m)を基材層31として、それぞれ形成した。
実施例2及び比較例2の吸音材3は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂繊維からなる綿状のPET繊維不織布(厚さ40mm、密度32kg/m)を基材層31として、それぞれ形成した。
実施例3及び比較例3の吸音材3は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂繊維からなる綿状のPET繊維不織布(厚さ40mm、密度40kg/m)を基材層31として、それぞれ形成した。
実施例4及び比較例4の吸音材3は、ポリエチレンテレフタレート系樹脂繊維からなる綿状のPET繊維不織布(厚さ40mm、密度50kg/m)を基材層31として、それぞれ形成した。
実施例5及び比較例5の吸音材3は、グラスウールからなる綿状の繊維不織布(厚さ40mm、密度32kg/m)を基材層31として、それぞれ形成した。
実施例6及び比較例6の吸音材3は、メラミン樹脂からなる発泡体(厚さ40mm、密度10kg/m)を基材層31として、それぞれ形成した。
【0021】
前記実施例1〜6及び比較例1〜6の吸音材3を構成する各部材の流れ抵抗の測定方法について説明する。
最初に、吸音材3の基材層31を構成する部材について、直径90mmの円形に切り出し、測定用サンプルとした。
また、吸音材3の保護層33及び抵抗層32を構成する各部材について、縦100mm、横100mmの正方形にそれぞれ切り出し、測定用サンプルとした。
次に、上記の各測定用サンプルの通気抵抗を通気性試験器(カトーテック(株)製、形式:KES−F8−AP1)で測定した。
最後に、測定した上記の通気抵抗を測定用サンプルの厚みの値で除して、流れ抵抗の値を算出した。
図3は実施例1〜6及び比較例1〜6の各吸音材を構成する各部材の流れ抵抗と、構成される吸音材の吸音率を表した表である。
以上の手順で測定し算出した各部材の流れ抵抗は、図3の表に示す通りである。
【0022】
前記実施例1〜6及び比較例1〜6の吸音材3の垂直入射吸音率の測定方法について説明する。
最初に、前記実施例1〜6及び比較例1〜6の各吸音材3について、直径29mmの円形に切り出し、測定用サンプルとした。
次に、上記の各測定用サンプルの垂直入射吸音率を、JIS A 1405に基づき測定した。
具体的には、垂直入射吸音率測定システム4206型音響インピーダンス管(ブリュエル・ケアー社製)と、垂直入射吸音率計測ソフトウェアMS1021(スペクトリス株式会社製)を利用し、空気層4に該当する背後の空気層を55mmとして、500Hz以上6400Hz以下の周波数の範囲で、2Hzごとに測定した。
最後に、上記の方法で測定した垂直入射吸音率の測定値について、1600Hz以上2000Hz以下の周波数の範囲の測定値、及び1000Hz以上2000Hz以下の周波数の範囲の測定値をそれぞれ単純平均して、平均垂直入射吸音率の値を算出した。
以上の手順で算出した各吸音材3の平均垂直入射吸音率の値は、図3の表に示す通りである。
【0023】
前記実施例1〜6及び比較例1〜6の平均垂直入射吸音率を比較した結果、各比較例1〜6の吸音材3はいずれも0.85を下回ったが、各実施例1〜6の吸音材3は0.85を超える良好な値を確認できた。
尚、上記の平均垂直入射吸音率を算出して比較した、1600Hz以上2000Hz以下の周波数の範囲は、新幹線の高速走行時の騒音で音圧レベルが高いと考えられる範囲を選択したもので、2013年4月17日開催の第266回鉄道総研月例発表会の講演要旨に記載された、「高速走行時における車両下部音の音源別寄与度評価」の中の図6を参照して決定したものである。
換言すると、前記実施例1〜6の吸音材3を利用し、吸音材3と遮音板24との間に55mmの大きさの空気層4を設けた吸音パネル1は、鉄道を走行する列車の高速走行時に生じる騒音を効果的に吸音できるものである。
【0024】
以下に、本発明に係る吸音パネル1の吸音材3の実施例7〜11と比較例7〜11について説明する。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂繊維からなる綿状のPET繊維不織布(密度32kg/m)を基材層31とし、この基材層31の前面全体にポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)を貼着させて保護層33を設けると共に、前記基材層31の後面全体にポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)を貼着させて抵抗層32を設け、実施例7〜11の吸音材3を形成した。
また、前記各実施例7〜11の構成において、抵抗層32を設けない構成に形成した吸音材3をそれぞれ比較例7〜11とした。
尚、前記実施例7〜11の吸音材3の基材層31、抵抗層32、保護層33に用いた部材の材質は、前記実施例2の基材層31、抵抗層32、保護層33にそれぞれ用いた部材と同じ材質であり、前記各部材の流れ抵抗は図3に示す実施例2の値と同じである。
【0025】
実施例7及び比較例7の吸音材3は、基材層31の厚みの大きさを20mmとして、それぞれ形成した。
実施例8及び比較例8の吸音材3は、基材層31の厚みの大きさを30mmとして、それぞれ形成した。
実施例9及び比較例9の吸音材3は、基材層31の厚みの大きさを40mmとして、それぞれ形成した。即ち、実施例9の構成は前記実施例2のものと同一であり、比較例9の構成は前記比較例2のものと同一である。
実施例10及び比較例10の吸音材3は、基材層31の厚みの大きさを45mmとして、それぞれ形成した。
実施例11及び比較例11の吸音材3は、基材層31の厚みの大きさを50mmとして、それぞれ形成した。
【0026】
前記実施例7〜11及び比較例7〜11の各吸音材3について、垂直入射吸音率を測定した。垂直入射吸音率の測定方法は、背後の空気層の大きさの設定以外は、前記実施例1〜6及び比較例1〜6の測定方法と同じである。
前記実施例7及び比較例7は、背後の空気層の大きさを75mmに設定して垂直入射吸音率の測定を行った。
前記実施例8及び比較例8は、背後の空気層の大きさを65mmに設定して垂直入射吸音率の測定を行った。
前記実施例9及び比較例9は、背後の空気層の大きさを55mmに設定して垂直入射吸音率の測定を行った。
前記実施例10及び比較例10は、背後の空気層の大きさを50mmに設定して垂直入射吸音率の測定を行った。
前記実施例11及び比較例11は、背後の空気層の大きさを45mmに設定して垂直入射吸音率の測定を行った。
【0027】
最後に、上記の方法で測定した垂直入射吸音率の測定値について、1600Hz以上2000Hz以下の周波数の範囲の測定値を単純平均して、平均垂直入射吸音率の値を算出した。
以上の手順で算出した各吸音材3の平均垂直入射吸音率の値は、図4の表に示す通りである。
【0028】
前記各実施例7〜11の吸音率と各比較例7〜11の吸音率とをそれぞれ比較した結果、いずれも抵抗層32を備える各実施例7〜11が良好な吸音率を得られることを確認できた。
特に基材層31の厚みを30mm以上50mm以下に形成し、空気層4の大きさを45mm〜65mmに形成した実施例8〜11はいずれも吸音率が0.85以上であり、比較例7〜11よりも良好な吸音効果を得られることが確認できた。
【0029】
以下に、本発明に係る吸音パネル1の吸音材3の実施例12〜21について説明する。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂繊維からなる綿状のPET繊維不織布(厚さ40mm、密度32kg/m)で形成した基材層31の前面全体に、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)を貼着させて保護層33を設けると共に、前記基材層31の後面全体に以下の部材を貼着させて抵抗層32を設け、実施例12〜21の吸音材3を形成した。
実施例12の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量100g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例13の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.28mm、目付量70g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例14の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.34mm、目付量80g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例15の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.31mm、目付量85g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例16の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.22mm、目付量70g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例17の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.58mm、目付量200g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例18の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例19の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.67mm、目付量260g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例20の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.45mm、目付量165g/m)によって抵抗層32を形成した。
実施例21の吸音材3は、ポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.07mm、目付量45g/m)によって抵抗層32を形成した。
また、前記の保護層33を形成した基材層31に抵抗層32を設けずに比較例12を形成した。
尚、前記実施例12〜21及び比較例12の基材層31を構成する部材や保護層33を構成する部材は、前記実施例2及び比較例2の基材層31や保護層33と同じものである。
尚、比較例12の構成は、前記比較例2と同一である。
【0030】
前記各実施例12〜21の吸音材3の各抵抗層32について、前記実施例1〜6と同様の方法で通気抵抗を測定し、流れ抵抗を算出した。
図5は実施例12〜21の吸音材3の抵抗層32の流れ抵抗と、前記実施例12〜21及び比較例12の平均垂直入射吸音率を表した表である。
【0031】
前記各実施例12〜21の吸音材3について、前記実施例1〜6及び比較例1〜6と同様の方法で垂直入射吸音率を測定し、1600Hz以上2000Hz以下の周波数の範囲の平均垂直入射吸音率の値を算出した。
即ち、前記各測定サンプルの垂直入射吸音率について、空気層4に該当する背後の空気層を55mmとして測定を行った。
平均垂直入射吸音率の算出結果は図5の表に示す通りである。
【0032】
前記各実施例12〜21の平均垂直入射吸音率と比較例12の平均垂直入射吸音率とをそれぞれ比較した結果、いずれも抵抗層32を備える各実施例12〜21の吸音材3が良好な吸音率を得られることを確認できた。
特に抵抗層32の流れ抵抗が550kPa・sec/m以上である各実施例15〜21は、いずれも平均垂直入射吸音率が0.85以上となされ、良好な吸音効果を得られることが確認できた。
【0033】
尚、本発明に係る吸音パネル1は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記吸音パネル1は、前面板23に設けた音源からの音を通過させる透孔hを円形の小孔形状に設けているが、これに限るものではなく、円形以外の貫通孔やスリット状の長孔状など他の形状に形成してもよい。
【0034】
また、前記吸音パネル1は前記吸音材3を前面板23の後方に1枚のみ内装させているが、これに限るものではなく、複数の吸音材3を上下や左右へ並設させてもよい。
【0035】
図6は本発明に係る吸音パネル1の実施の他の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図であり、(ニ)は背面図であり、図7図6のA−A断面図である。
図7や後述する図9図11では、吸音材3と周囲の部材との間に隙間が形成されているように描いているが、吸音材3が周囲の部材に密着していてもよい。
図6〜7に示す吸音パネル1は、遮音板24を備えておらず、取付部材5を介して遮音壁などからなる遮音体Wの前方に設置させる点が、図1〜2に示す前記吸音パネル1と異なる大きな事項である。
即ち、図6〜7に示す吸音パネル1は、図1〜2に示す吸音パネル1と同様に、長尺体からなる左右の縦枠21と、上下の横枠22とを組み付けた四角形状の枠体Fを備え、前記各縦枠21と各横枠22とに囲われる部分の前側の開口を塞ぐように透孔hを略全面に亘り多数形成した前面板23を取り付けている。
【0036】
前記本体2は、前方が前面板23で塞がれ、後方が開口する矩形箱状に形成しており、その内側には矩形板状の吸音材3を収納させている。
前記吸音材3は、図1〜2に示す吸音パネル1の吸音材3と同一であり、通気性材料からなる基材層31の前方に保護層33を設けると共に、基材層31の後方に抵抗層32を設けている。
【0037】
前記枠体Fの後方には、補強材27及び押え板28を、上下の各横枠21の各後面間に架け渡して設けており、前記吸音材3がこれに当接して枠体Fの後方から脱落しないように構成されている。
前記補強材27と押え板28はそれぞれ細長い長尺体に形成しており、図6(ニ)に示すように、前記吸音パネル1を背面視したとき、視認される吸音パネル1の後面の大部分が前記抵抗層32で占められる。換言すると、吸音パネル1の後面は、大部分が抵抗層32で構成される。
【0038】
枠体Fを構成する各横枠22において、上方に配置した横枠22の上面と、下方に配置した横枠22の下面にあたる面に、それぞれ上方と下方に開口する溝部22aを形成している。
前記溝部22aは、前記各横枠22の長手方向に沿って全長に亘って形成させており、形成させた面の幅方向中央に配置して設けている。
また、前記各溝部22aは各開口縁の間隔を奥側の溝幅よりも小さく設けた袋溝状に設けている。
【0039】
図8は本発明に係る取付部材5の実施の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
図8に示す取付部材5は、長方形の金属板を折り曲げて形成しており、90°の角度で折れ曲がる曲部55を備えるLの字形状に形成させている。詳細には、取付部材5は、板面を水平方向へ向けた枠当接板部51と、この縁の一つを構成する曲部55と、この曲部55から垂直に延設させて板面を垂直方向に向けた施工面当接板部52とを備えている。
【0040】
枠当接板部51には、これを貫通する固定ボルト挿通穴53を形成している。この固定ボルト挿通穴53は、丸形状で、前記曲部55とは反対側の縁に沿うように2個並設させている。
また、施工面当接板部52には、これを貫通する施工ボルト挿通穴54を形成している。前記施工ボルト挿通穴54は、前記曲部55が形成された縁に沿う方向へ長い長穴形状に形成しており、施工面当接板部52の中央付近に配置して1個形成している。
【0041】
図9図6の吸音パネル1の横枠22に図8の取付部材5を取り付けた状態を示す図である。図9、及び後述する図11では、前面板23の透孔hや押え板28の図示を省略して図面を簡略化している。
図9は、下方に配置した横枠22へ取付部材5を取り付けており、具体的には、横枠22の溝部22aへ取り付けた固定ボルトB1を介して取付部材5を取り付けている。
前記固定ボルトB1は、そのボルト頭部を溝部22aの内部へ収納し、雄ねじ部分を溝部22aの開口縁から外方へ突出させて、溝部22aへ取り付けている。
【0042】
前記各横枠22にそれぞれ設けた各溝部22aは、その内部に固定ボルトB1のボルト頭部を収納可能な大きさに形成させており、溝部22aの各開口縁の間隔を固定ボルトB1の雄ねじが挿通可能で、ボルト頭部が挿通不能な大きさに形成している。
即ち、前記各溝部22aは、内部に固定ボルトB1のボルト頭部を収納し、雄ねじ部分を開口縁から外方へ突出させた状態で、前記固定ボルトB1を溝部22aに沿って摺動可能に設けている。
【0043】
前記取付部材5は、その枠当接板部51に設けた固定ボルト挿通穴53へ前記固定ボルトB1の雄ねじを挿通させ、ナットNを螺結させて横枠22へ取り付けられている。
横枠22へ取り付けられた取付部材5は、その施工面当接板部52を後方へ突出させるように配置させており、具体的には、前記施工面当接板部52の後面が前記吸音パネル1の吸音材3の抵抗層32の後面よりも後方に位置するように配置させている。
【0044】
図9に図示されていない上方に配置した横枠22においても、固定ボルトB1と取付部材5の上下方向の向きのみを図9は逆にして、図9と同様に、取付部材5を横枠22へ取り付けている。
図10は取付部材5を取り付けた吸音パネル1の実施の一形態を示す(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
図10の吸音パネル1は、図8の取付部材5を図6の吸音パネルの各横枠22へそれぞれ3個づつ、合計6個取り付けた状態を示している。
【0045】
図11図10の取付部材5を遮音体6へ取り付けて吸音パネル1を設置させた状態を示す縦断面図である。
図11は、遮音体6へ取り付けた吸音パネル1の下方の横枠22付近を拡大して図示している。
図11に示す遮音体6は、良好な遮音性能を有する壁体であり、所謂剛壁で構成される遮音壁などである。
図6〜10に示す吸音パネル1は、壁状の遮音体6の壁面へ設置させるように設けている。
具体的には、吸音パネル1に取り付けて後方へ突出する取付部材5の施工面当接板部52の後面を遮音体6の壁面へ当接させ、この施工面当接板部52に設けた前記施工ボルト挿通穴54へ挿通させたアンカーボルトなどからなる施工ボルトB2を介して取付部材5を遮音体6へ取り付けて、吸音パネル1を設置させる。
【0046】
前記取付部材5は、その施工面当接板部52の後面を、前記吸音材3の抵抗層32の後面よりも後方に位置するように配置させているので、遮音体6へ設置させた状態において、吸音パネル1の後面を構成する吸音材3と遮音体6との間に空気層4となされる隙間が形成される。
図11に示す吸音パネル1は、図1〜2に示す吸音パネル1の遮音板24に該当する部材を遮音体6で構成させたものであり、吸音材3の後面と遮音体6の壁面との間隔が空気層4の大きさとなされる。
図11に示す吸音パネル1は、吸音材3の構成と、空気層4の大きさを同一に設けた図1〜2に示す吸音パネル1と、同等の垂直入射吸音率を得ることができる。
【0047】
図11に示す吸音パネル1は、遮音体6へ取り付けるための取付部材5を変更することで、空気層4の大きさを容易に調整できる。
具体的には、取付部材5の固定ボルト挿通穴53と施工面当接板部54の後面との間隔を変更することで、吸音パネル1の構造を変更することなく、遮音体6と吸音パネル1との間隔を変更して、空気層4の大きさを調整することができる。
前記吸音パネル1は、上記の方法で空気層4の大きさを調整することで、より容易に吸音性能を変化させることができ、目的や用途に応じた吸音効果を得ることができる。
尚、図8に示す取付部材5は、固定ボルト挿通穴53を丸穴形状に設けているが、施工面当接板部54との間隔が異なる固定ボルト挿通穴53を枠当接板部51に複数形成したり、固定ボルト挿通穴53を長穴形状に設けるなどの方法で、遮音体6の壁面と吸音パネル1の後面との間隔を容易に変更可能に設けてもよい。
【0048】
図6〜11に示す吸音パネル1は、その後面の大部分を吸音材3で構成しているが、これに限るものではなく、吸音材3で構成する後面の範囲を狭めてもよい。しかしながら、取付部材5の変更や調整によって空気層4の大きさを異ならせて、吸音性能を変化させる上記の効果を大きく得るために、吸音パネル1の後面に占める吸音材3の割合をより大きく設けることが好ましい。
【0049】
以下に、本発明に係る吸音パネル1の吸音材3の実施例22〜24について説明する。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂繊維からなる綿状のPET繊維不織布(厚さ40mm、密度32kg/m)を基材層31とし、この基材層31の前面全体にポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)を貼着させて保護層33を設けると共に、前記基材層31の後面全体にポリエステル系樹脂繊維からなるスパンボンド不織布(厚さ0.39mm、目付量125g/m)を貼着させて抵抗層32を設け、実施例22〜24の吸音材3を形成した。尚、前記実施例22〜24の吸音材3の基材層31、抵抗層32、保護層33に用いた部材の材質は、前記実施例2及び実施例7〜11の基材層31、抵抗層32、保護層33にそれぞれ用いた部材と同じ材質であり、前記各部材の流れ抵抗は図3に示す実施例2の値と同じである。換言すると、前記実施例22〜24の各吸音材3は、実施例2及び実施例9の吸音材3と同一である。
【0050】
前記実施例22〜24の各吸音材3について、垂直入射吸音率を測定した。垂直入射吸音率の測定方法は、背後の空気層の大きさの設定以外は、前記実施例2及び実施例9の測定方法と同じである。
前記実施例22は、背後の空気層の大きさを35mmに設定して垂直入射吸音率の測定を行った。
前記実施例23は、背後の空気層の大きさを75mmに設定して垂直入射吸音率の測定を行った。
前記実施例24は、背後の空気層の大きさを100mmに設定して垂直入射吸音率の測定を行った。
【0051】
最後に、上記の方法で測定した垂直入射吸音率の測定値について、1600Hz以上2000Hz以下の周波数の範囲の測定値を単純平均して、平均垂直入射吸音率の値を算出すると共に、1000Hz以上2000Hz以下の周波数の範囲の測定値を単純平均して、平均垂直入射吸音率の値を算出した。
以上の手順で算出した各吸音材3の平均垂直入射吸音率の値は、図12の表に示す通りである。
【0052】
前記各実施例22〜24の1600Hz以上2000Hz以下の平均垂直入射吸音率、及び1000Hz以上2000Hz以下の平均垂直入射吸音率は、いずれも0.85以上であり、良好な吸音効果を得られることが確認できた。
【符号の説明】
【0053】
1 吸音パネル
2 本体
21 縦枠
22 横枠
23 前面板
24 遮音板
27 補強材
28 押え板
3 吸音材
31 基材層
32 抵抗層
33 保護層
4 空気層
F 枠体
5 取付部材
51 枠当接板部
52 施工面当接板部
53 固定ボルト挿通穴
54 施工ボルト挿通穴
6 遮音体

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12