(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記回動軸部に固定される可動体、及び前記カバーの外側から前記可動体に対して接触することなく駆動力を伝達することで前記回動軸部を回動させる駆動部を有するアクチュエータをさらに具備する、
請求項1に記載のバルブ装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
【0022】
まず、
図1から
図3までを用いて、本発明の一実施形態に係るバルブ装置1の概略について説明する。
【0023】
バルブ装置1は、流体の流れを制御するものである。バルブ装置1は、ハウジング10の内部に形成された流体の流路を、ボール20によって切り替えることができる。これによって、当該バルブ装置1を流通する流体の流通方向を変更することができる。
【0024】
ボール20は、下部ステム30及び上部ステム40によって回動可能に支持されている。ハウジング10の一側面に設けられたケース80内には上部ステム40を回動させるためのアクチュエータ90が配置される。当該アクチュエータ90の動作を制御することで、ボール20を任意に回動させることができる。
【0025】
次に、バルブ装置1の詳細な構成について説明する。
【0026】
図3から
図5までに示すバルブ装置1は、主としてハウジング10、ボール20、下部ステム30、上部ステム40、ストッパ50、シール機構60、カバー70、ケース80及びアクチュエータ90を具備する。
【0027】
図5及び
図6に示すハウジング10は、流体の流路を形成する部材である。ハウジング10は、主として本体部11、プレート12、第一フランジ13、第二フランジ14、第三フランジ15及び下部フランジ16を具備する。
【0028】
本体部11は、ハウジング10の下部を形成する部材である。本体部11は、略箱状に形成される。本体部11には、主として凹部11a、第一連通孔11b、第二連通孔11c、第三連通孔11d及び下部貫通孔11eが形成される。
【0029】
凹部11aは、本体部11の上面に、適宜の深さとなるように形成される。凹部11aは、平面視略円形状に形成される。凹部11aは、平面視において本体部11の略中央に形成される。
【0030】
第一連通孔11bは、凹部11aと本体部11の側面(右側面)とを連通するように形成される。第一連通孔11bは、平面視において、凹部11aから右方に向かって直線状に延びるように形成される。第一連通孔11bは、長手方向に垂直な断面視において略円形状に形成される。
【0031】
第二連通孔11cは、凹部11aと本体部11の側面(左側面)とを連通するように形成される。第二連通孔11cは、平面視において、凹部11aから左方に向かって直線状に延びるように形成される。第二連通孔11cは、長手方向に垂直な断面視において略円形状に形成される。
【0032】
図6に示す第三連通孔11dは、凹部11aと本体部11の側面(左後方を向く面(左後側面))とを連通するように形成される。第三連通孔11dは、平面視において、凹部11aから左後方(第二連通孔11cに対して時計回りに約60°の方向)に向かって直線状に延びるように形成される。第三連通孔11dは、長手方向に垂直な断面視において略円形状に形成される。
【0033】
図5に示す下部貫通孔11eは、凹部11aと本体部11の底面とを連通するように形成される。下部貫通孔11eは、凹部11aの中央に形成される。下部貫通孔11eは、凹部11aから下方に向かって直線状に延びるように形成される。下部貫通孔11eは、平面視略円形状に形成される。
【0034】
図4、
図5及び
図7に示すプレート12は、ハウジング10の上部を形成する部材である。プレート12は、板面を上下に向けた略矩形板状に形成される。プレート12には、主として凹部12a、貫通孔12b、規制溝12c及び環状溝12dが形成される。
【0035】
凹部12aは、プレート12の上面に、適宜の深さとなるように形成される。凹部12aは、平面視略円形状に形成される。凹部12aは、平面視においてプレート12の略中央に形成される。
【0036】
貫通孔12bは、プレート12を上下に貫通する孔である。貫通孔12bは、平面視略円形状に形成される。貫通孔12bは、凹部12aの中央に形成される。
【0037】
規制溝12cは、プレート12の上面(より詳細には、凹部12a内)に、適宜の深さとなるように形成される溝である。規制溝12cは、凹部12aの底部に形成される。規制溝12cは、貫通孔12bと連通するように(平面視において貫通孔12bと隣接するように)形成される。規制溝12cは、平面視において、貫通孔12bを周囲から囲む円弧状に形成される。規制溝12cは、平面視において、右方を基準(0°)として、反時計回りに15°から255°の範囲に亘って形成される。すなわち、平面視における規制溝12c(円弧)の中心角は、約240°となる。
【0038】
環状溝12dは、プレート12の上面(より詳細には、凹部12a内)に、適宜の深さとなるように形成される溝である。環状溝12dは、凹部12aの底部に形成される。環状溝12dは、平面視において、貫通孔12b及び規制溝12cを周囲から囲む円環状に形成される。
【0039】
プレート12は、本体部11の上面に適宜の締結部材(ボルト等)を用いて固定される。プレート12と本体部11との間には適宜のシール部材(Oリング)が設けられる。プレート12の貫通孔12bは、本体部11の凹部11a及び下部貫通孔11eと同一軸線上に配置される。
【0040】
図5及び
図6に示す第一フランジ13は、略円形板状の部材である。第一フランジ13は、本体部11の右側面に設けられる。第一フランジ13には、当該第一フランジ13を貫通するように第一開口部13aが形成される。第一フランジ13は、第一開口部13aが本体部11の第一連通孔11bと対向するように、当該本体部11に固定される。
【0041】
第二フランジ14は、略円形板状の部材である。第二フランジ14は、本体部11の左側面に設けられる。第二フランジ14には、当該第二フランジ14を貫通するように第二開口部14aが形成される。第二フランジ14は、第二開口部14aが本体部11の第二連通孔11cと対向するように、当該本体部11に固定される。
【0042】
図6に示す第三フランジ15は、略円形板状の部材である。第三フランジ15は、本体部11の左後側面に設けられる。第三フランジ15には、当該第三フランジ15を貫通するように第三開口部15aが形成される。第三フランジ15は、第三開口部15aが本体部11の第三連通孔11dと対向するように、当該本体部11に固定される。
【0043】
図5に示す下部フランジ16は、略円形板状の部材である。下部フランジ16は、本体部11の底面に設けられる。下部フランジ16は、本体部11の下部貫通孔11eを下方から塞ぐように、当該本体部11に固定される。
【0044】
ハウジング10の内部には、凹部11a、第一連通孔11b、第二連通孔11c及び第三連通孔11dによって、流体が流通可能な流路が形成される。第一連通孔11b、第二連通孔11c及び第三連通孔11dには、それぞれ第一フランジ13、第二フランジ14及び第三フランジ15を介して流体が流入又は流出することができる。流体の流通方向は、バルブ装置1の使用目的に応じて適宜設定することができるが、本実施形態においては、第一フランジ13を介して第一連通孔11bに流入した流体が、凹部11aを介して第二連通孔11c又は第三連通孔11dのいずれか一方から外部へと流出するものとする。
【0045】
図5、
図6及び
図8に示すボール20は、ハウジング10に形成された流路を流通する流体の流通方向を切り替えるものである。ボール20は、平面状の上面及び下面(底面)、並びに球面状の側面を有する。ボール20には、主として連通孔21、下部係合孔22及び上部係合孔23が形成される。
【0046】
連通孔21は、ボール20を貫通するように形成される孔である。連通孔21は、ボール20を概ね左右に貫通するように形成される。連通孔21は、主として第一開口部21a及び第二開口部21bを具備する。
【0047】
第一開口部21aは、連通孔21の一端側(概ね右側)の開口部である。第一開口部21aは、平面視において、ボール20の右端部から反時計回りに約60°の範囲に開口するように形成される。
【0048】
第二開口部21bは、連通孔21の他端側(概ね左側)の開口部である。第二開口部21bは、平面視において、ボール20の左端部に開口するように形成される。
【0049】
下部係合孔22は、ボール20の下部に形成される孔である。下部係合孔22は、ボール20の底面と連通孔21とを連通するように形成される。下部係合孔22は、連通孔21から下方へと延びるように形成される。下部係合孔22は、平面視においてボール20の略中央に形成される。下部係合孔22は、平面視略矩形状に形成される。
【0050】
上部係合孔23は、ボール20の上部に形成される孔である。上部係合孔23は、ボール20の上面と連通孔21とを連通するように形成される。上部係合孔23は、連通孔21から上方へと延びるように形成される。上部係合孔23は、平面視においてボール20の略中央(下部係合孔22と同一軸線上)に形成される。上部係合孔23は、平面視略矩形状に形成される。
【0051】
ボール20は、ハウジング10の凹部11aに配置される。ボール20の下部係合孔22及び上部係合孔23は、ハウジング10の下部貫通孔11e及び貫通孔12bと同一軸線上に配置される。
【0052】
図5及び
図9に示す下部ステム30は、ボール20を回動可能に支持するものである。下部ステム30は、軸線を上下方向に向けた略円柱状に形成される。下部ステム30には、係合部31が形成される。
【0053】
係合部31は、ボール20の下部係合孔22と係合する部分である。係合部31は、下部ステム30の軸方向一端部(上端部)に形成される。係合部31は、略四角柱状に形成される。係合部31の軸線方向視における形状は、ボール20の下部係合孔22の平面視における形状と略一致するように形成される。
【0054】
下部ステム30は、軸線方向を上下に向けた状態で、ハウジング10の下部貫通孔11eに挿通される。下部ステム30は、ベアリングを介して下部貫通孔11eに回動可能に支持される。下部ステム30の係合部31は、下部貫通孔11eから凹部11a内へと突出するように配置される。当該係合部31は、ボール20の下部係合孔22に挿通された状態で固定(係合)される。
【0055】
図4及び
図10に示す上部ステム40は、ボール20を回動可能に支持するものである。上部ステム40は、軸線を上下方向に向けた略円柱状に形成される。上部ステム40には、主として下部係合部41及び上部係合部42が形成される。
【0056】
下部係合部41は、ボール20の上部係合孔23と係合する部分である。下部係合部41は、上部ステム40の軸方向一端部(下端部)に形成される。下部係合部41は、略四角柱状に形成される。下部係合部41の軸線方向視における形状は、ボール20の上部係合孔23の平面視における形状と略一致するように形成される。
【0057】
上部係合部42は、後述するストッパ50と係合する部分である。上部係合部42は、上部ステム40の上端部近傍に形成される。上部係合部42の側面には、互いに平行な一対の平面部が形成される。
【0058】
上部ステム40は、軸線方向を上下に向けた状態で、ハウジング10の貫通孔12bに挿通される。上部ステム40は、ベアリングを介して貫通孔12bに回動可能に支持される。上部ステム40の下部係合部41は、貫通孔12bから凹部11a内へと突出するように配置される。当該下部係合部41は、ボール20の上部係合孔23に挿通された状態で固定(係合)される。上部ステム40の上部(上部係合部42を含む部分)は、ハウジング10(プレート12)の上面から上方へと突出するように配置される。
【0059】
図4及び
図11に示すストッパ50は、上部ステム40(ひいては、ボール20)の回動範囲を規制するためのものである。ストッパ50は、軸線を上下方向に向けた略円筒状に形成される。ストッパ50には、主として係合孔51、突出部52及び係合溝53が形成される。
【0060】
係合孔51は、上部ステム40の上部係合部42と係合する部分である。係合孔51は、ストッパ50の上端部に形成される。係合孔51には、互いに平行な一対の平面部が形成される。
【0061】
突出部52は、プレート12の規制溝12cに挿入される部分である。突出部52は、ストッパ50の下端の一部を下方に向かって突出させて形成される。具体的には、突出部52は、ストッパ50の下端の半分(底面視において半円状(中心角180°の円弧状)の部分)を、下方に向かって突出させることで形成される。
【0062】
係合溝53は、後述するロータ93と係合する部分である。係合溝53は、ストッパ50の上面に、適宜の深さとなるように形成される。係合溝53は、平面視において、略前後方向に直線状に延びるように形成される。
【0063】
ストッパ50は、軸線方向を上下に向けた状態(突出部52を下方に向けた状態)で、上部ステム40の上部に嵌め合わされる。この際、上部ステム40の上部係合部42がストッパ50の係合孔51と係合することで、上部ステム40とストッパ50が一体的に回動可能となる。
【0064】
また、ストッパ50の突出部52は、プレート12に形成された規制溝12cに挿入される(
図6(b)参照)。これによって、ストッパ50の回動範囲が規制され、ひいては上部ステム40の回動範囲が規制される。
【0065】
図5及び
図6に示すシール機構60は、ボール20から第二連通孔11c又は第三連通孔11dへと流通しようとする流体が漏れたり、意図しない流体が第二連通孔11cや第三連通孔11dへと流入したりするのを防止するための機構である。シール機構60は、第二連通孔11c及び第三連通孔11dにそれぞれ設けられる。なお、第二連通孔11c及び第三連通孔11dに設けられるシール機構60は概ね同一の構成であるため、以下では主に第二連通孔11cに設けられたシール機構60について説明する。シール機構60は、主としてシート61、ガイド62及びスプリング63を具備する。
【0066】
シート61は、ボール20と接することで、当該ボール20から第二連通孔11cへと流通しようとする流体が第二連通孔11c外(凹部11a等)へと漏れるのを防止するものである。シート61は、略円筒状に形成される。シート61の外径は、第二連通孔11cの内径と略同一となるように形成される。シート61は、その略全体(内側の端部以外)が第二連通孔11c内に配置される。シート61と第二連通孔11cとの間には適宜のシール部材(Oリング)が設けられる。シート61の一端(ハウジング10の内側を向いた端部)は、ボール20の側面と当接される。
【0067】
ガイド62は、後述するスプリング63を保持すると共に、当該スプリング63の付勢力をシート61に伝達するものである。ガイド62は、略円筒状に形成される。ガイド62の外径は、第二連通孔11cの内径と略同一となるように形成される。ガイド62は、第二連通孔11c内(シート61のすぐ左側)に配置される。ガイド62の一端(右端)は、シート61の左端と当接される。
【0068】
スプリング63は、ガイド62を付勢するものである。スプリング63は、圧縮コイルスプリングにより形成される。スプリング63は、ガイド62の内側面に沿うように配置される。スプリング63は、ガイド62と第二フランジ14との間に圧縮された状態で保持される。これによってスプリング63は、ガイド62を内側(右方)に向かって常時付勢する。
【0069】
このようにして、シート61には、ガイド62を介してスプリング63の付勢力が常時付与される。当該付勢力によって、シート61は、ボール20に対して常時押し付けられる。これによって、ボール20とシート61とが密着し、当該ボール20とシート61の隙間を流体が流通するのを防止することができる。
【0070】
第三連通孔11dにも、第二連通孔11cに設けられたシール機構60と同様のシール機構60が設けられる。
【0071】
図4及び
図12に示すカバー70は、上部ステム40等を上方から覆うものである。カバー70は、主として収容部71及びフランジ部72を具備する。
【0072】
収容部71は、上部ステム40等を内部に収容する部分である。収容部71は、軸線を上下方向に向け、下方が開口された略有底筒状に形成される。収容部71は、平面断面視円形状に形成される。収容部71の内径は、ストッパ50の外径より若干大きくなるように形成される。収容部71は、上部ステム40及びストッパ50、並びに後述するロータ93を収容できる程度の長さ(上下方向の長さ)となるように形成される。収容部71の上端部は、略半球状に形成される。
【0073】
フランジ部72は、収容部71の下端部から径方向外側に延びるように形成される円形板状の部分である。フランジ部72の外径は、プレート12の凹部12aの内径と略同一となるように形成される。
【0074】
カバー70は、プレート12の上方から上部ステム40等を覆うように配置される。この際、フランジ部72はプレート12の凹部12a内に収容され、当該プレート12に適宜の締結部材(ボルト等)を用いて固定される。プレート12に形成された環状溝12dにはOリング73が配置される。当該Oリング73によって、プレート12とフランジ部72の間からの流体の漏れを抑制することができる。カバー70の収容部71は、ハウジング10(プレート12)から上方に向けて突出する。
【0075】
図4に示すケース80は、後述するアクチュエータ90を収容する箱状の部材である。ケース80は、底面が開放された略直方体状に形成される。ケース80は、適宜の締結部材(ボルト等)を用いてハウジング10(プレート12)の上面に固定される。
【0076】
図4及び
図13に示すアクチュエータ90は、上部ステム40を回動させるためのものである。アクチュエータ90は、主としてコア91、コイル92及びロータ93を具備する。
【0077】
コア91は、略円柱状に形成される鉄芯である。コア91は、ケース80内に配置される。コア91は、カバー70の収容部71を挟んで左右一対設けられる。一対のコア91は、同一軸線上に配置される。コア91の一端部(外側の端部)は、適宜の締結部材(ナット等)を用いてケース80に固定される。コア91の他端部(内側の端部)は、カバー70の収容部71に沿った形状(平面視円弧状)に形成され、当該収容部71に当接される。
【0078】
コイル92は、コア91の周囲に巻回された銅線により形成された、ソレノイドコイルである。コイル92は、左右一対のコア91にそれぞれ設けられる。
【0079】
ロータ93は、着磁された部材(永久磁石)である。ロータ93は、軸線を上下方向に向けた略円柱状に形成される。ロータ93の外径は、ストッパ50の外径と略同一となるように形成される。ロータ93は、軸線方向に垂直な方向(水平方向)の磁極を有する。図中のロータ93には、磁極(N極及びS極)の向きを適宜図示している。ロータ93の中心には、当該ロータ93を上下に貫通する貫通孔が形成される。ロータ93には、係合部93aが形成される。
【0080】
係合部93aは、ストッパ50と係合する部分である。係合部93aは、ロータ93の下端部に、下方に向かって突出するように形成される。係合部93aの側面には、互いに平行な一対の平面部が形成される。
【0081】
ロータ93は、軸線方向を上下に向けた状態で、カバー70の内側(ストッパ50の上方)に配置される。この際、ロータ93の貫通孔に、上部ステム40の上端部が挿通される。ロータ93は、図示せぬ適宜の締結部材(ボルト等)によって上部ステム40に固定される。またロータ93の係合部93aは、ストッパ50の係合溝53に係合される。これによって、ロータ93は、ストッパ50と一体的に回動可能となる。また、ロータ93は、コア91と同じ高さ(上下方向において同一位置)となるように配置される。
【0082】
以下では、上述の如く構成されたバルブ装置1の動作態様について説明する。
【0083】
コイル92に通電されていない場合、
図15(c)に示すように、ロータ93の磁力によって、当該ロータ93のN極が右側のコア91に引き寄せられると共に、S極が左側のコア91に引き寄せられる。これによって、ロータ93は平面視時計回りに回動する。ロータ93が回動すると、当該ロータ93と共にストッパ50、上部ステム40、ボール20等も回動する。ストッパ50は、
図15(b)に示すように、規制溝12cの一端部(右端部)と当接することで、所定の位置で回動が規制される。
【0084】
このように、ストッパ50が規制溝12cの一端部(右端部)と当接した状態では、
図15(a)に示すように、ボール20の第二開口部21bは第三連通孔11dと対向している。一方、第二連通孔11cは、ボール20の側面によって閉塞されている。このような状態では、第一フランジ13を介して第一連通孔11bへと流入してきた流体は、凹部11a、ボール20の連通孔21及び第三連通孔11dを順に流通し、第三フランジ15から外部へと流出する。
【0085】
一方、コイル92に通電されると磁束が発生し、
図6(c)に示すように、右側のコア91がN極、左側のコア91がS極となる。当該磁束による反発力によって、ロータ93は平面視反時計回りに回動する。ロータ93が回動すると、当該ロータ93と共にストッパ50、上部ステム40、ボール20等も回動する。ストッパ50は、
図6(b)に示すように、規制溝12cの他端部(左前端部)と当接することで、所定の位置で回動が規制される。
【0086】
このように、ストッパ50が規制溝12cの他端部(左前端部)と当接した状態では、
図6(a)に示すように、ボール20の第二開口部21bは第二連通孔11cと対向している。一方、第三連通孔11dは、ボール20の側面によって閉塞されている。このような状態では、第一フランジ13を介して第一連通孔11bへと流入してきた流体は、凹部11a、ボール20の連通孔21及び第二連通孔11cを順に流通し、第二フランジ14から外部へと流出する。
【0087】
このように、コイル92に適宜通電することで、バルブ装置1を流通する流体の流路を切り替えることができる。すなわち、第一フランジ13を介して流入してくる流体を、第二フランジ14又は第三フランジ15のいずれか一方から流出させることができる。
【0088】
本実施形態では、上述のように回動する上部ステム40、ストッパ50及びロータ93が、カバー70によって覆われ、ハウジング10の流路側の空間に封入されている(
図4参照)。すなわち、当該上部ステム40等が、流路外の空間(例えば、ケース80内の空間等)に露出していないため、ハウジング10の流路を流通する流体が、当該上部ステム40等の隙間を通って外部へと流出する(漏れる)ことがない。これによって、本実施形態のバルブ装置1は、高いシール性を確保することができる。
【0089】
また、本実施形態に係るバルブ装置1では、可動する部材(上部ステム40等)が流路外の空間に露出していないため、当該上部ステム40等の可動部(摺動面)をシール部材(Oリング等)でシールする必要がない。このため、上部ステム40等を回動させる際の負荷(抵抗)が増加することもないため、当該上部ステム40等を比較的小さな駆動力で回動させることができる。これによって、アクチュエータ90の小型化を図ることもできる。また、上部ステム40等の可動部(摺動面)にシール部材を設ける必要がないため、当該シール部材の交換等のメンテナンスも不要となる。
【0090】
以上の如く、本実施形態に係るバルブ装置1は、
流体の流路が形成されたハウジング10と、
前記ハウジング10に対して回動可能に設けられた上部ステム40(回動軸部)と、
前記上部ステム40に固定され、前記上部ステム40と共に回動することで前記流路を流通する流体の流れを制御するボール20(バルブ)と、
前記上部ステム40を前記流路側の空間に封入するように覆うカバー70と、
を具備するものである。
このように構成することにより、上部ステム40を回動させる際の負荷を増加させることなく、シール性を向上させることができる。すなわち、上部ステム40が外部(流路外の空間)に露出しないため、当該上部ステム40の可動部(摺動部)をシールすることなく、シール性を確保することができる。
【0091】
また、バルブ装置1は、
前記上部ステム40に固定されるロータ93(可動体)、及び前記カバー70の外側から前記ロータ93に対して接触することなく駆動力を伝達することで前記上部ステム40を回動させる駆動部(コア91及びコイル92)を有するアクチュエータ90をさらに具備するものである。
このように構成することにより、より効果的にシール性を向上させることができる。すなわち、上部ステム40を回動させるための駆動力を、カバー70の外側から非接触で伝達することができるため、カバー70のシール性を確保することができる。
【0092】
また、前記カバー70は、
前記ハウジング10の一側面から突出するように形成され、
前記ロータ93は、
前記カバー70のうち、前記一側面から突出した部分に収容されるものである。
このように構成することにより、駆動力を伝達し易くすることができる。すなわち、カバー70のうち、ハウジング10から突出した部分にロータ93を配置することで、当該ロータ93に駆動力を伝達する駆動部(コア91及びコイル92)をロータ93に近い位置に配置し易くなる。これによって、駆動部からロータ93へと駆動力を伝達し易くすることができる。
【0093】
また、バルブ装置1は、
前記上部ステム40の回動範囲を規制する規制機構(ストッパ50及び規制溝12c)をさらに具備するものである。
このように構成することにより、流体の制御性を向上させることができる。すなわち、規制機構を用いて上部ステム40の回動範囲を所望の範囲に規制することで、ボール20の回動範囲を規定することができる。これによって、ボール20を適切な範囲で回動させることができ、バルブ装置1を流通する流体の流れを適切に制御することができる。
【0094】
また、前記規制機構は、
前記ハウジング10に形成された規制溝12c(第一規制部)と、
前記上部ステム40と一体的に回動可能であり、前記上部ステム40が所定の回動範囲の両端まで回動した際に前記規制溝12cと当接して回動が規制されるストッパ50(第二規制部)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、簡易な構成で上部ステム40の回動範囲を規制することができる。
【0095】
なお、本実施形態に係る上部ステム40は、本発明に係る回動軸部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るボール20は、本発明に係るバルブの実施の一形態である。
また、本実施形態に係るロータ93は、本発明に係る可動体の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るコア91及びコイル92は、本発明に係る駆動部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るストッパ50及び規制溝12cは、本発明に係る規制機構の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る規制溝12cは、本発明に係る第一規制部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るストッパ50は、本発明に係る第二規制部の実施の一形態である。
【0096】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0097】
例えば、本実施形態に係るバルブ装置1は、ボール20を用いて流体の流れを制御するもの(いわゆるボールバルブ)としたが、本発明はこれに限らず、その他種々のバルブ装置(例えば、バタフライバルブ等)に適用することが可能である。
【0098】
また、本実施形態に係るバルブ装置1は、流体の流路を切り替えて流体の流通方向を変更するものとしたが、本発明はこれに限らず、例えば、流体の流路を開閉して流量を調節するもの(流量調整弁)であってもよい。
【0099】
また、カバー70の形状は本実施形態に限るものではなく、上部ステム40等の部材(ボール20と共に回動する部材)を流路側の空間に封入することができるものであれば、任意の形状とすることが可能である。
【0100】
また、本実施形態においては、ハウジング10(プレート12)に対して別途用意されたカバー70を固定する構成としたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、ハウジング10(プレート12)とカバー70を一体的に形成する(一部材にする)ことも可能である。
【0101】
また、本実施形態においては、上部ステム40に対して別途用意されたストッパ50やロータ93を係合させる(一体回動可能とする)構成としたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、上部ステム40とストッパ50等を一体的に形成する(一部材にする)ことも可能である。