特許第6963480号(P6963480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963480
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H03K 17/16 20060101AFI20211028BHJP
   H03K 17/687 20060101ALI20211028BHJP
   H03K 19/0185 20060101ALI20211028BHJP
   G11C 8/08 20060101ALI20211028BHJP
   G11C 7/10 20060101ALI20211028BHJP
   H01L 27/10 20060101ALI20211028BHJP
【FI】
   H03K17/16 J
   H03K17/687 A
   H03K19/0185
   G11C8/08
   G11C7/10 505
   H01L27/10 481
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-231556(P2017-231556)
(22)【出願日】2017年12月1日
(65)【公開番号】特開2019-102962(P2019-102962A)
(43)【公開日】2019年6月24日
【審査請求日】2020年3月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】武田 晃一
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 貴司
【審査官】 工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−88766(JP,A)
【文献】 特開2009−230805(JP,A)
【文献】 特開2011−166260(JP,A)
【文献】 特開昭54−40067(JP,A)
【文献】 特開平4−227320(JP,A)
【文献】 特開昭50−87746(JP,A)
【文献】 特開昭57−11536(JP,A)
【文献】 特開平2−350(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C7/00−8/20
G11C11/00
G11C14/00
H01L21/8229
H01L21/8239−8246
H01L27/10−27/11597
H03K17/00−17/70
H03K19/00−19/096
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アドレス信号をデコードして複数のデコード信号を生成するアドレスデコーダと、
前記複数のデコード信号のそれぞれをドライブして複数のワード線に対して出力する複数の駆動回路と、
前記複数のワード線、及び、複数のビット線のそれぞれの活性化状態に基づいて、指定されたアドレスのメモリセルに記憶されたデータが読み出されるメモリセルアレイと、
を備えた半導体装置であって、
各前記駆動回路は、
第1電源電圧によって駆動され、対応する前記デコード信号を反転させて出力する第1インバータと、
前記第1電源電圧よりも高い第2電源電圧によって駆動され、前記デコード信号を反転させて出力する第2インバータと、
前記第2インバータの出力信号に基づいて、前記第2電源電圧が供給される電源電圧端子から外部出力端子に流れる電流を制御する第1PMOSトランジスタと、
前記第1インバータの出力信号に基づいて、前記外部出力端子から基準電圧端子に流れる電流を制御する第1NMOSトランジスタと、
前記第2電源電圧が供給される電源電圧端子と、前記第1PMOSトランジスタのゲートと、の間に設けられ、前記デコード信号の立ち下がりに同期して一時的にオンする第2PMOSトランジスタと、
を備え
前記アドレスデコーダは、
前記アドレス信号を構成する複数ビットのうちの上位ビットにより表される上位アドレス信号をデコードして複数の第1プリデコード信号を生成する第1プリデコーダと、
前記アドレス信号を構成する前記複数ビットのうち残りのビットにより表される下位アドレス信号をデコードして複数の第2プリデコード信号を生成する第2プリデコーダと、
前記複数の第1プリデコード信号と、前記複数の第2プリデコード信号と、に基づいて前記複数のデコード信号を生成する、デコード信号生成部と、を有し、
前記半導体装置は、
前記複数の第1プリデコード信号のそれぞれの立ち下がりに同期して一時的に立ち下がる複数の第2入力信号を生成する複数の信号生成回路をさらに備え、
前記複数の駆動回路のそれぞれに設けられた複数の前記第2PMOSトランジスタのゲートには、前記複数のデコード信号の立ち下がりに同期して一時的に立ち下がる複数の第2入力信号がそれぞれ供給され、
共通の前記第1プリデコード信号に基づいて生成された複数の前記デコード信号が入力される複数の前記駆動回路には、共通の前記第2入力信号が入力される、
半導体装置。
【請求項2】
記複数の信号生成回路の各々は、
前記デコード信号の反転信号を遅延させて出力する遅延回路と、
前記デコード信号と、前記遅延回路の出力信号と、の論理和を前記第2入力信号として出力する論理和回路と、を有する、
請求項に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記複数の駆動回路の各々は、
前記第1NMOSトランジスタに並列に設けられ、前記デコード信号の立ち下がりに同期して一時的にオンする第2NMOSトランジスタをさらに備えた、
請求項に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1NMOSトランジスタのサイズは、前記第2NMOSトランジスタのサイズよりも小さい、請求項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記複数の駆動回路のそれぞれに設けられた複数の前記第2NMOSトランジスタのゲートには、前記複数のデコード信号の立ち下がりに同期して一時的に立ち上がる複数の第3入力信号が供給される、
請求項に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動回路、それを備えた半導体装置、及び、駆動回路の制御方法に関し、例えば消費電力を増大させることなく信頼性を向上させるのに適した駆動回路、それを備えた半導体装置、及び、駆動回路の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、メモリセルアレイのワード線を駆動するワード線ドライバは、高速動作性や低消費電力性に優れるCMOSゲートを用いて構成されている。
【0003】
ここで、ワード線ドライバは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)や不揮発性メモリ等のワード線を駆動する場合、メモリセルに記憶されたデータを正確に読み出すために、ワード線に対してできるだけ高い電圧を印加する必要がある。そこで、ワード線ドライバは、DRAMや不揮発性メモリ等のワード線を駆動する場合、定格電圧よりも高い電源電圧によって駆動されることにより、当該ワード線に対して高電圧を印加している。
【0004】
しかしながら、CMOSゲートを用いて構成されたワード線ドライバでは、特定の複数のMOSトランジスタに定常的に高電圧が印加されるため、これらのMOSトランジスタが絶縁破壊してしまう可能性がある。それにより、このワード線ドライバが搭載された半導体装置は、信頼性を低下させてしまうという問題があった。
【0005】
このような問題に対する解決策が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたドライバは、出力段インバータと、高電圧VDHにより駆動され、出力段インバータに設けられたPMOSトランジスタのゲートに対して入力信号Vinの反転信号を出力する第1のインバータと、低電圧VDL(<高電圧VDH)によって駆動され、出力段インバータに設けられたNMOSトランジスタのゲートに対して入力信号Vinの反転信号を出力する第2のインバータと、を備える。
【0006】
ここで、第2のインバータが低電圧VDLによって駆動されているため、第2のインバータを構成する各MOSトランジスタには、定常的に高電圧が印加されることはない。そのため、第2のインバータを構成する各MOSトランジスタが絶縁破壊する可能性は低い。それにより、特許文献1に開示されたドライバは、絶縁破壊されるMOSトランジスタの数を減らすことができるため、信頼性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−163713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示されたドライバでは、第1のインバータの駆動電圧(高電圧VDH)と、第2のインバータの駆動電圧(低電圧VDL)と、が異なるため、第1のインバータの出力信号の立ち上がりに要する時間と、第2のインバータの出力信号の立ち上がりに要する時間と、が異なってしまう。それにより、出力段のインバータを構成するPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタが意図せず同時にオンしてしまうため、貫通電流が増大し、その結果、消費電力が増大してしまうという問題があった。
【0009】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施の形態によれば、駆動回路は、第1電源電圧によって駆動され、第1入力信号を反転させて出力する第1インバータと、前記第1電源電圧よりも高い第2電源電圧によって駆動され、前記第1入力信号を反転させて出力する第2インバータと、前記第2インバータの出力信号に基づいて、前記第2電源電圧が供給される電源電圧端子から外部出力端子に流れる電流を制御する第1PMOSトランジスタと、前記第1インバータの出力信号に基づいて、前記外部出力端子から基準電圧端子に流れる電流を制御する第1NMOSトランジスタと、前記第2電源電圧が供給される電源電圧端子と、前記第1PMOSトランジスタのゲートと、の間に設けられ、前記第1入力信号の立ち下がりに同期して一時的にオンする第2PMOSトランジスタと、を備える。
【0011】
他の実施の形態によれば、駆動回路の制御方法は、第1電源電圧によって駆動される第1インバータを用いて、第1入力信号を反転させて出力し、前記第1電源電圧よりも高い第2電源電圧によって駆動される第2インバータを用いて、前記第1入力信号を反転させて出力し、前記第2インバータの出力信号に基づいて、前記第2電源電圧が供給される電源電圧端子と外部出力端子との間に設けられた第1PMOSトランジスタに流れる電流を制御し、前記第1インバータの出力信号に基づいて、前記外部出力端子と基準電圧端子との間に設けられた第1NMOSトランジスタに流れる電流を制御し、前記第2電源電圧が供給される電源電圧端子と、前記第1PMOSトランジスタのゲートと、の間に設けられた第2PMOSトランジスタを、前記第1入力信号の立ち下がりに同期して一時的にオンする。
【発明の効果】
【0012】
前記一実施の形態によれば、消費電力を増大させることなく信頼性を向上させることが可能な駆動回路、それを備えた半導体装置、及び、駆動回路の制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態1にかかる半導体装置の構成例を示すブロック図である。
図2図1に示すパルス信号生成部の具体的な構成例を示す回路図である。
図3図2に示すパルス信号生成部の動作を示すタイミングチャートである。
図4図1に示す半導体装置に設けられたワード線ドライバの具体的な構成例を示す回路図である。
図5図4に示すワード線ドライバの動作を示すタイミングチャートである。
図6】実施の形態2にかかる半導体装置に設けられたワード線ドライバの具体的な構成例を示す回路図である。
図7図6に示すワード線ドライバの動作を示すタイミングチャートである。
図8】実施の形態3にかかる半導体装置の構成例を示すブロック図である。
図9図8に示す半導体装置に設けられたアドレスデコーダの構成例を示す図である。
図10】実施の形態4にかかる半導体装置に設けられたワード線ドライバの具体的な構成例を示す回路図である。
図11】バイアス生成回路の構成例を示す図である。
図12】実施の形態に至る前の構想にかかる半導体装置の構成例を示すブロック図である。
図13図12に示す半導体装置に設けられたワード線ドライバの具体的な構成例を示す回路図である。
図14図13に示すワード線ドライバの動作を示すタイミングチャートである。
図15】実施の形態に至る前の構想にかかる半導体装置に設けられたワード線ドライバの具体的な構成例を示す回路図である。
図16図15に示すワード線ドライバの動作を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、重複説明は適宜省略されている。
【0015】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0016】
<発明者らによる事前検討>
実施の形態1にかかる半導体装置の詳細について説明する前に、本発明者らが事前検討した半導体装置について説明する。
【0017】
図12は、実施の形態に至る前の構想に係る半導体装置5の構成例を示すブロック図である。半導体装置5は、例えばDRAMや不揮発性メモリ等であって、メモリセルアレイを構成する複数のメモリセルのうち、アドレス信号によって指定されたアドレスのメモリセルに記憶されたデータを読み出して出力する。
【0018】
具体的には、半導体装置5は、アドレスデコーダ51と、n(nは自然数)行のワード線WL1〜WLnに対応して設けられたn個のワード線ドライバ52と、メモリセルアレイ53と、センスアンプ54と、を少なくとも備える。なお、以下の説明では、n個のワード線ドライバ52を、それぞれワード線ドライバ52_1〜52_nとも称す。
【0019】
アドレスデコーダ51は、アドレス信号AD1をデコードしてn本のデコード信号D1〜Dnを生成する。ワード線ドライバ52_1〜52_nは、それぞれ、デコード信号D1〜Dnをドライブしてワード線WL1〜WLnに対して出力する。以下、ワード線WL1〜WLnに対して出力された信号を、それぞれワード線信号W1〜Wnと称す。
【0020】
メモリセルアレイ53は、例えば、n行×m列(n,mは自然数)の行列状に配置された複数のメモリセルによって構成されている。データ読み出し時、n本のワード線WL1〜WLnのうち、アドレス信号AD1によって指定されたワード線が活性化される(即ち、Hレベルを示す)。また、それ以外の全てのワード線が非活性化される(即ち、Lレベルを示す)。それにより、活性化されたワード線に対応して設けられたm列のメモリセルに記憶されたデータは、それぞれ、m本のビット線を伝搬する。
【0021】
センスアンプ54は、m本のビット線を伝搬するデータのうち、アドレス信号AD1によって指定(選択)されたビット線を伝搬するデータを増幅して、読み出しデータとして出力する。
【0022】
(ワード線ドライバ52の具体的な構成例)
図13は、ワード線ドライバ52の具体的な構成例を示す回路図である。図13の例では、ワード線ドライバ52が1行目のワード線ドライバ52_1である場合について説明するが、ワード線ドライバ52_2〜52_nの場合も同様である。
【0023】
図13に示すように、ワード線ドライバ52_1は、高速動作性や低消費電力性に優れるCMOSゲートを用いて構成されている。ここで、DRAMや不揮発性メモリ等では、メモリセルに記憶されたデータを正確に読み出すために、ワード線に対してできるだけ高い電圧を印加する必要がある。そのため、ワード線ドライバ52_1は、定格電圧である電源電圧VDD1よりも高い電源電圧VDD2によって駆動されることにより、ワード線WL1に対して高電圧を印加している。
【0024】
具体的には、ワード線ドライバ52_1は、PMOSトランジスタMP0,MP3と、NMOSトランジスタMN0,MN3と、を備える。トランジスタMP0,MN0により前段のインバータが構成される。トランジスタMP3,MN3により後段のインバータが構成される。
【0025】
トランジスタMP0では、電源電圧VDD2が供給される電源電圧端子(以下、電源電圧端子VDD2と称す)にソースが接続され、ノードN51にドレインが接続され、基準電圧VSS〜電源電圧VDD1の電圧範囲を示すデコード信号D1が供給される入力端子IN1にゲートが接続されている。
【0026】
トランジスタMN0では、基準電圧VSSが供給される基準電圧端子(以下、基準電圧端子VSSと称す)にソースが接続され、ノードN51にドレインが接続され、入力端子IN1にゲートが接続されている。
【0027】
トランジスタMP3では、ソースが電源電圧VDD2に接続され、ドレインが出力端子OUT1に接続され、ゲートにノードN51の電圧(即ち、前段のインバータの出力)が印加される。トランジスタMN3では、ソースが基準電圧VSSに接続され、ドレインが出力端子OUT1に接続され、ゲートにノードN51の電圧(即ち、前段のインバータの出力)が印加される。そして、出力端子OUT1の電圧が、ワード線信号W1として出力される。
【0028】
このように、ワード線ドライバ52_1は、電源電圧VDD1よりも高い電源電圧VDD2によって駆動されている。それにより、ワード線ドライバ52_1は、デコード信号D1の活性化を受けてワード線信号W1を活性化する場合、ワード線WL1に対して電源電圧VDD1よりも高い電源電圧VDD2をワード線信号W1として印加することができる。
【0029】
(ワード線ドライバ52の動作)
図14は、ワード線ドライバ52の動作を示すタイミングチャートである。図14の例では、ワード線ドライバ52が1行目のワード線ドライバ52_1である場合について説明するが、ワード線ドライバ52_2〜52_nの場合も同様である。
【0030】
データの読み出し動作が行われる場合、アドレスデコーダ51から出力されたn本のデコード信号D1〜Dnの何れかが立ち上がる。図14の例では、デコード信号D1が立ち上がる(時刻t51)。それにより、ワード線信号W1が活性化される。つまり、ワード線信号W1が立ち上がる(時刻t52)。データの読み出し動作が完了すると、デコード信号D1は立ち下がる(時刻t53)。それにより、ワード線信号W1が非活性化される。つまり、ワード線信号W1が立ち下がる(時刻t54)。なお、デコード信号D1が活性化されている期間中(時刻t51〜t53)、トランジスタMP0は、ゲート−ソース間の電位差がVDD2−VDD1となるため完全にはオフしない。そのため、トランジスタMP0,MN0には若干の貫通電流が流れる。しかしながら、電源電圧VDD2が、電源電圧VDD1にPMOSトランジスタの閾値電圧(絶対値)を加えた電圧値以内であれば、当該貫通電流は小さくなる。また、デコード信号D1が活性化されている期間は限定的である。したがって、ここでは、当該貫通電流は無視できるほどに小さいものとする。
【0031】
ここで、ワード線ドライバ52には、高速動作性及び低消費電力性が求められるとともに、高信頼性が求められる。以下、高速動作性、低消費電力性、及び、高信頼性のそれぞれに影響を与える要因について具体的に説明する。
【0032】
まず、高速動作性に影響を与える要因としては、選択ワード線ドライバがワード線を活性化させるのに伴う遅延、及び、選択ワード線ドライバがワード線を非活性化させるのに伴う遅延、の2つが挙げられる。前者は、メモリセルアレイへのアクセス時間(アドレス信号やクロック信号等のアクセス信号を送信してから記憶データが読み出されるまでの時間)及びアクセス周期(あるアクセス信号を送信してから次のアクセス信号を送信するまでの時間)に影響を与え、後者は、メモリセルアレイへのアクセス周期に影響を与える。
【0033】
次に、低消費電力性に影響を与える要因としては、主に、選択ワード線ドライバによるワード線の負荷容量への充放電の電流、及び、選択ワード線ドライバにおいて発生する貫通電流、の2つが挙げられる。
【0034】
さらに、高信頼性に影響を与える要因としては、TDDB(Time dependent dielectric breakdown)が挙げられる。TDDBとは、非選択ワード線ドライバに設けられたトランジスタに定常的に高電圧が印加されることにより、当該トランジスタが絶縁破壊する現象のことである。TDDBは、印加電圧の上昇、及び、高電圧が印加されるトランジスタのサイズの拡大により、発生しやすくなる。
【0035】
ここで、非選択のワード線上に設けられた各ワード線ドライバ52のトランジスタMP0,MN3では、それぞれのゲート−ソース間に高電圧の電源電圧VDD2が定常的に印加されるため、TDDBが発生する可能性が高くなる。その結果、半導体装置5は、信頼性を低下させてしまうという問題があった。この問題は、メモリセル電流を高めるために、また、ワード線ドライバ52の駆動能力を高めるために、電源電圧VDD2の値を大きくするほど顕著になる。
【0036】
なお、トランジスタMP0,MN3のサイズを縮小すれば、TDDBの発生は抑制されるが、活性化状態のワード線を非活性化させるのに要する遅延時間が増大するため、データの読み出しサイクルが長くなってしまう。
【0037】
このような問題を解決するため、発明者らは次にワード線ドライバ62を検討した。
【0038】
(ワード線ドライバ62の具体的な構成例)
図15は、実施の形態に至る前の構想に係る半導体装置6に設けられたワード線ドライバ62の具体的な構成例を示す回路図である。図15の例では、ワード線ドライバ62が1行目のワード線ドライバ62_1である場合について説明するが、ワード線ドライバ62_2〜62_nの場合も同様である。
【0039】
図15に示すように、ワード線ドライバ62_1は、PMOSトランジスタMP1〜MP3と、NMOSトランジスタMN1〜MN3と、を備える。トランジスタMP1,MN1により、インバータINV1が構成される。トランジスタMP2,MN2により、インバータINV2が構成される。
【0040】
インバータINV1を構成するトランジスタMP1では、電源電圧VDD1の供給される電源電圧端子(以下、電源電圧端子VDD1と称す)にソースが接続され、ノードN61にドレインが接続され、デコード信号D1の供給される入力端子IN1にゲートが接続されている。トランジスタMN1では、基準電圧端子VSSにソースが接続され、ノードN61にドレインが接続され、入力端子IN1にゲートが接続されている。
【0041】
インバータINV2を構成するトランジスタMP2では、電源電圧端子VDD2にソースが接続され、ノードN62にドレインが接続され、入力端子IN1にゲートが接続されている。トランジスタMN2では、基準電圧端子VSSにソースが接続され、ノードN62にドレインが接続され、入力端子IN1にゲートが接続されている。
【0042】
トランジスタMP3は、プルアップ素子であって、インバータINV2の出力電圧に基づいて、電源電圧端子VDD2から出力端子OUT1に流れる電流を制御する。具体的には、トランジスタMP3では、ソースが電源電圧端子VDD2に接続され、ドレインが出力端子OUT1に接続され、ゲートがインバータINV2の出力に接続されている。
【0043】
トランジスタMN3は、プルダウン素子であって、インバータINV1の出力電圧に基づいて、出力端子OUT1から基準電圧端子VSSに流れる電流を制御する。具体的には、トランジスタMN3では、ソースが基準電圧端子VSSに接続され、ドレインが出力端子OUT1に接続され、ゲートがインバータINV1の出力に接続されている。
【0044】
ここで、上述の通り、ワード線ドライバ52では、2つのトランジスタMP0,MN3の何れにもTDDBが発生する可能性があった。それに対し、ワード線ドライバ62では、インバータINV1が電源電圧VDD1によって駆動されているため、非選択時、ゲート−ソース間に電源電圧VDD2が定常的に印加されるのは、トランジスタMP2のみである。つまり、ワード線ドライバ62では、TDDBが発生する可能性があるのはトランジスタMP2のみであり、トランジスタMN3は除外される。そのため、ワード線ドライバ62は、ワード線ドライバ52の場合よりも、TDDBの発生を低減させることができる。
【0045】
また、一般的に、トランジスタMN3のゲートサイズは、トランジスタMP2のゲートサイズの3倍以上である。したがって、ワード線ドライバ62は、トランジスタMN3をTDDBの発生対象から除外することにより、TDDBの発生確率を大幅に低減させることができる。その結果、半導体装置6は、信頼性を向上させることができる。
【0046】
なお、TDDBの発生確率が低下するため、ワード線ドライバ62は、ワード線ドライバ52の場合よりも電源電圧VDD2の値を大きく設定して駆動能力を高めることも可能となる。
【0047】
しかしながら、ワード線ドライバ62では、インバータINV1,INV2のそれぞれに供給される駆動電圧が異なるため、インバータINV1の出力信号の立ち上がりに要する時間と、インバータINV2の出力信号の立ち上がりに要する時間と、が異なってしまう。それにより、出力段に設けられたトランジスタMP3及びトランジスタMN3が意図せず同時にオンしてしまうため、貫通電流が増大し、その結果、消費電力が増大してしまうという問題があった。
【0048】
(ワード線ドライバ62の動作)
図16は、ワード線ドライバ62の動作を示すタイミングチャートである。図16の例では、ワード線ドライバ62が1行目のワード線ドライバ62_1である場合について説明するが、ワード線ドライバ62_2〜62_nの場合も同様である。
【0049】
データの読み出し動作では、まず、デコード信号D1が立ち上がる(時刻t61)。それにより、インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち下がる(時刻t62)。それにより、トランジスタMP3がオンし、トランジスタMN3がオフするため、ワード線信号W1が活性化される。つまり、ワード線信号W1が立ち上がる(時刻t63)。
【0050】
その後、データの読み出し動作が完了すると、デコード信号D1は立ち下がる(時刻t64)。それにより、インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち上がりを開始する(時刻t65)。インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち上がると(時刻t66,時刻t67)、トランジスタMP3がオフし、トランジスタMN3がオンするため、ワード線信号W1が非活性化される。つまり、ワード線信号W1が立ち下がる(時刻t68)。
【0051】
ここで、インバータINV1は電源電圧VDD1によって駆動され、インバータINV2は電源電圧VDD1より高い電源電圧VDD2によって駆動されている。そのため、インバータINV2の出力信号が電源電圧VDD2レベルにまで立ち上がる時刻(時刻t67)は、インバータINV1の出力信号が電源電圧VDD1レベルにまで立ち上がる時刻(時刻t66)よりも遅くなる。それにより、トランジスタMP3がオフする前に、トランジスタMN3がフルオンしてしまう。それにより、インバータINV1の出力信号が電源電圧VDD1レベルにまで立ち上がることによってトランジスタMN3がフルオンしてから、インバータINV2の出力信号が電源電圧VDD2レベルにまで立ち上がることによってトランジスタMP3がオフするまで、の期間(時刻t66〜t67)、トランジスタMP3,MN3が同時にオンしてしまうため、貫通電流が増大し、その結果、消費電力が増大してしまう。
【0052】
なお、トランジスタMP2のサイズを拡大すれば、トランジスタMP3がオフする時刻(時刻t67)を、トランジスタMN3がフルオンする時刻(時刻t66)付近まで早めることができるため、貫通電流の増大は抑制される。しかしながら、トランジスタMP2のサイズを拡大することは、トランジスタMP2におけるTDDBの発生確率を上昇させてしまう。
【0053】
あるいは、トランジスタMP1のサイズを縮小すれば、トランジスタMN3がフルオンする時刻(時刻t66)を、トランジスタMP3がオフする時刻(時刻t67)付近まで遅らせることができるため、貫通電流の増大は抑制される。しかしながら、トランジスタMP1のサイズを縮小することは、ワード線ドライバ62の動作速度を遅らせてしまう。
【0054】
そこで、消費電力の増大を抑制しつつ、信頼性を向上させることが可能な、実施の形態1にかかる半導体装置1が見いだされた。
【0055】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1にかかる半導体装置1の構成例を示すブロック図である。半導体装置1は、例えばDRAMや不揮発性メモリ等であって、メモリセルアレイを構成する複数のメモリセルのうち、アドレス信号によって指定されたアドレスのメモリセル、に記憶されたデータを読み出して出力する。
【0056】
具体的には、半導体装置1は、アドレスデコーダ11と、n(nは自然数)個のワード線ドライバ12と、メモリセルアレイ13と、センスアンプ14と、n個のパルス信号生成部15と、を少なくとも備える。n個のワード線ドライバ12及びn個のパルス信号生成部15は、何れも、n行のワード線WL1〜WLnに対応して設けられている。以下の説明では、n個のワード線ドライバ12を、それぞれワード線ドライバ12_1〜12_nとも称す。また、n個のパルス信号生成部15を、それぞれパルス信号生成部15_1〜15_nとも称す。
【0057】
アドレスデコーダ11は、アドレス信号AD1をデコードしてn本のデコード信号D1〜Dnを生成する。
【0058】
パルス信号生成部15_1〜15_nは、ぞれぞれ、デコード信号D1〜Dnの立ち下がりに同期して、一時的に立ち下がるパルス信号P1〜Pnを生成する。これらパルス信号P1〜Pnは、それぞれ、ワード線ドライバ12_1〜12_nに供給される。
【0059】
(パルス信号生成部15の具体的な構成)
図2は、パルス信号生成部15の具体的な構成例を示す回路図である。図2の例では、パルス信号生成部15が1行目のパルス信号生成部15_1である場合について説明するが、パルス信号生成部15_2〜15_nの場合も同様である。
【0060】
図2に示すように、パルス信号生成部15_1は、遅延素子151と、論理和回路(以下、OR回路と称す)152と、を備える。遅延素子151は、デコード信号D1の反転信号を出力する。OR回路152は、デコード信号D1と、遅延素子151の出力信号と、の論理和をパルス信号P1として出力する。
【0061】
図3は、パルス信号生成部15_1の動作を示すタイミングチャートである。
図3に示すように、デコード信号D1が立ち上がると(時刻t21)、それに遅れて遅延素子151の出力信号が立ち下がる(時刻t22)。このとき、パルス信号P1はHレベルに維持される。その後、デコード信号D1が立ち下がると(時刻t23)、それに遅れて遅延素子151の出力信号が立ち上がる(時刻t25)。このとき、パルス信号P1は、デコード信号D1の立ち下がりに応じて立ち下がり(時刻t24)、かつ、遅延素子151の出力信号の立ち上がりに応じて立ち上がる(時刻t26)。つまり、パルス信号P1は、一時的に立ち下がる(時刻t24〜t26)。
【0062】
図1に戻って説明を続ける。
ワード線ドライバ12_1〜12_nは、それぞれ、デコード信号D1〜Dnをドライブしてワード線WL1〜WLnに対して出力する。以下、ワード線WL1〜WLnに対して出力された信号を、それぞれワード線信号W1〜Wnと称す。
【0063】
メモリセルアレイ13は、例えば、n行×m列(n,mは自然数)の行列状に配置された複数のメモリセルによって構成されている。データ読み出し時、n本のワード線WL1〜WLnのうち、アドレス信号AD1によって指定されたワード線が活性化され(Hレベルを示し)、それ以外の全てのワード線が非活性化される(Lレベルを示す)。それにより、活性化されたワード線に対応して設けられたm列のメモリセルに記憶されたデータは、それぞれ、m本のビット線を伝搬する。
【0064】
センスアンプ14は、m本のビット線を伝搬するデータのうち、アドレス信号AD1によって指定(選択)されたビット線を伝搬するデータを増幅して、読み出しデータとして出力する。
【0065】
(ワード線ドライバ12の具体的な構成)
図4は、ワード線ドライバ12の具体的な構成例を示す回路図である。図4の例では、ワード線ドライバ12が1行目のワード線ドライバ12_1である場合について説明するが、ワード線ドライバ12_2〜12_nの場合でも同様である。
【0066】
図4に示すように、ワード線ドライバ12_1は、PMOSトランジスタMP1〜MP4と、NMOSトランジスタMN1〜MN3と、を備える。トランジスタMP1,MN1により、インバータINV1が構成される。トランジスタMP2,MN2により、インバータINV2が構成される。
【0067】
インバータINV1を構成するトランジスタMP1では、電源電圧端子VDD1にソースが接続され、ノードN11にドレインが接続され、デコード信号D1の供給される入力端子IN1にゲートが接続されている。トランジスタMN1では、基準電圧端子VSSにソースが接続され、ノードN11にドレインが接続され、入力端子IN1にゲートが接続されている。
【0068】
インバータINV2を構成するトランジスタMP2では、電源電圧端子VDD2にソースが接続され、ノードN12にドレインが接続され、入力端子IN1にゲートが接続されている。トランジスタMN2では、基準電圧端子VSSにソースが接続され、ノードN12にドレインが接続され、入力端子IN1にゲートが接続されている。
【0069】
トランジスタMP3は、プルアップ素子であって、インバータINV2の出力電圧に基づいて、電源電圧端子VDD2から出力端子OUT1に流れる電流を制御する。具体的には、トランジスタMP3では、ソースが電源電圧端子VDD2に接続され、ドレインが出力端子OUT1に接続され、ゲートがインバータINV2の出力に接続されている。
【0070】
トランジスタMN3は、プルダウン素子であって、インバータINV1の出力電圧に基づいて、出力端子OUT1から基準電圧端子VSSに流れる電流を制御する。具体的には、トランジスタMN3では、ソースが基準電圧端子VSSに接続され、ドレインが出力端子OUT1に接続され、ゲートがインバータINV1の出力に接続されている。
【0071】
トランジスタMP4は、トランジスタMP3のオフ操作を速めるために設けられたプルアップ素子であって、デコード信号D1の立ち下がりに同期して一時的に立ち下がるパルス信号P1によって一時的にオンする。具体的には、トランジスタMP4では、ソースが電源電圧端子VDD2に接続され、ドレインがトランジスタMP3のゲートに接続され、ゲートが、パルス信号P1の供給される入力端子IN2に接続されている。
【0072】
ここで、ワード線ドライバ12_1では、インバータINV1が電源電圧VDD1によって駆動されているため、非選択時、ゲート−ソース間に電源電圧VDD2が定常的に印加されるのは、トランジスタMP2のみである。つまり、ワード線ドライバ12_1では、TDDBが発生する可能性があるのはトランジスタMP2のみであり、トランジスタMN3は除外される。そのため、ワード線ドライバ12_1は、ワード線ドライバ52_1の場合よりも、TDDBの発生を低減させることができる。
【0073】
また、一般的に、トランジスタMN3のゲートサイズは、トランジスタMP2のゲートサイズの3倍以上である。したがって、ワード線ドライバ12_1は、トランジスタMN3をTDDBの発生対象から除外することにより、TDDBの発生確率を大幅に低減させることができる。その結果、半導体装置1は、信頼性を向上させることができる。
【0074】
なお、TDDBの発生確率が低下するため、ワード線ドライバ12_1は、ワード線ドライバ52_1の場合よりも電源電圧VDD2の値を大きく設定して駆動能力を高めることも可能となる。
【0075】
(ワード線ドライバ12の動作)
図5は、ワード線ドライバ12の動作を示すタイミングチャートである。図5の例では、ワード線ドライバ12が1行目のワード線ドライバ12_1である場合を例に説明するが、ワード線ドライバ12_2〜12_nの場合も同様である。
【0076】
データの読み出し動作が行われる場合、アドレスデコーダ11から出力されたn本のデコード信号D1〜Dnの何れかが立ち上がる。図5の例では、デコード信号D1が立ち上がる(時刻t11)。それにより、インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち下がる(時刻t12)。それにより、トランジスタMP3がオンし、トランジスタMN3がオフするため、ワード線信号W1が活性化される。つまり、ワード線信号W1が立ち上がる(時刻t13)。
【0077】
その後、データの読み出し動作が完了すると、デコード信号D1が立ち下がる(時刻t14)。それにより、インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち上がりを開始する(時刻t15)。インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち上がると(時刻t16)、トランジスタMP3がオフし、トランジスタMN3がオンするため、ワード線信号W1が非活性化される。つまり、ワード線信号W1が立ち下がる(時刻t17)。なお、デコード信号D1が活性化されている期間中(時刻t11〜t14)、トランジスタMP4,MP2は、何れもゲート−ソース間の電位差がVDD2−VDD1となるため完全にはオフしない。そのため、トランジスタMP4,MN2及びトランジスタMP2,MN2には何れも若干の貫通電流が流れる。しかしながら、電源電圧VDD2が、電源電圧VDD1にPMOSトランジスタの閾値電圧(絶対値)を加えた電圧値以内であれば、当該貫通電流は小さくなる。また、デコード信号D1が活性化されている期間は限定的である。したがって、ここでは、当該貫通電流は無視できるほどに小さいものとする。また、ワード線信号W1が非活性化された後(時刻t17以降)も、トランジスタMP4は完全にはオフしない。しかしながら、このときは、トランジスタMP2がオンしてトランジスタMP3のゲート電圧(ノード12の電圧)が電源電圧VDD2レベルまで上昇している状態であるため、トランジスタMP4が完全にオフしていなくても問題ない。
【0078】
ここで、インバータINV1は電源電圧VDD1によって駆動され、インバータINV2は電源電圧VDD1より高い電源電圧VDD2によって駆動されている。そのため、何も対策しなければ、インバータINV2の出力信号が電源電圧VDD2レベルにまで立ち上がる時刻(時刻t16’)は、インバータINV1の出力信号が電源電圧VDD1レベルにまで立ち上がる時刻(時刻t16)よりも遅くなる。それにより、トランジスタMP3がオフする前に、トランジスタMN3がフルオンしてしまう。それにより、トランジスタMN3がフルオンしてからトランジスタMP3がオフするまでの期間(時刻t16〜t16’)、トランジスタMP3,MN3が同時にオンしてしまうため、貫通電流が増大し、その結果、消費電力が増大してしまう。
【0079】
そこで、本実施の形態にかかるワード線ドライバ12_1では、トランジスタMP4が、デコード信号D1の立ち下がりに同期して一時的に立ち下がるパルス信号P1によって、一時的にオンする。それにより、電源電圧端子VDD2からトランジスタMP4を介してトランジスタMP3のゲートに対して急速に電荷が蓄積され、当該トランジスタMP3のゲート電圧が急速に上昇するため、当該トランジスタMP3は速やかにオンからオフに切り替わる。
【0080】
それにより、トランジスタMP3がオフする時刻を、トランジスタMN3がフルオンする時刻(時刻t16)付近まで早めることができる。それにより、トランジスタMN3がフルオンしてからトランジスタMP3がオフするまでの期間を短くする(理想的には無くす)ことができるため、貫通電流の増大が抑制され、その結果、消費電力の増大が抑制される。
【0081】
なお、パルス信号P1は、トランジスタMP3のゲート電圧が十分に上昇した後、LレベルからHレベル(電源電圧VDD1レベル)に変化する。それにより、トランジスタMP4のゲート−ソース間に電源電圧VDD2が定常的に印加されるのを防ぐことができる。その結果、トランジスタMP3においてTDDBが発生するのを防ぐことができる。
【0082】
また、パルス信号P1の立ち下がり時刻は、デコード信号D1の立ち下がり時刻にできるだけ近い(理想的には一致している)ことが好ましい。例えば、パルス信号P1の立ち下がり時刻がデコード信号D1の立ち下がり時刻より早くなるほど、トランジスタMN2がオフする前にトランジスタMP4がオンしてしまうため、トランジスタMP4,MN2に流れる貫通電流が増大してしまう。他方、パルス信号P1の立ち下がり時刻がデコード信号D1の立ち下がり時刻より遅くなるほど、トランジスタMPを速やかにオフすることができなくなるため、トランジスタMP3,MN3に流れる貫通電流が増大してしまう。
【0083】
なお、貫通電流の増大が抑制されるため、トランジスタMP2のサイズを拡大したり、トランジスタMP1のサイズを縮小したりする必要はなくなる。そのため、高信頼性及び高速動作性は維持される。
【0084】
このように、本実施の形態にかかる半導体装置1は、各ワード線ドライバが、電源電圧端子VDD2と出力段のトランジスタMP3のゲートとの間に設けられ、かつ、デコード信号の立ち下がりに同期して一時的にオンする、トランジスタMP4を備える。それにより、本実施の形態にかかる半導体装置1は、出力段のトランジスタMP3を速やかにオフさせることができるため、出力段のトランジスタMP3,MN3が同時にオンする期間を短縮させることができ、その結果、出力段のトランジスタMP3,MN3に流れる貫通電流の増大を抑制することができる。つまり、本実施の形態にかかる半導体装置1は、消費電力を増大させることなく、信頼性を向上させることができる。
【0085】
<実施の形態2>
図6は、実施の形態2にかかる半導体装置2に設けられたワード線ドライバ22の構成例を示す図である。なお、ワード線ドライバ22は、半導体装置1のワード線ドライバ12に対応する。図6の例では、ワード線ドライバ22が1行目のワード線ドライバ22_1である場合について説明するが、ワード線ドライバ22_2〜22_nの場合でも同様である。
【0086】
図6に示すように、ワード線ドライバ22_1は、ワード線ドライバ12_1と比較して、NチャネルMOSトランジスタMN4をさらに備える。ワード線ドライバ22_1のその他の構成については、ワード線ドライバ12_1と同様であるため、その説明を省略する。
【0087】
トランジスタMN4は、出力端子OUT1の電荷の引き抜きを速めるために設けられたプルダウン素子であって、デコード信号D1の立ち下がりに同期して一時的に立ち上がるパルス信号P1bによって一時的にオンする。パルス信号P1bは、例えばパルス信号P1の反転信号である。具体的には、トランジスタMN4では、ソースが基準電圧端子VSSに接続され、ドレインが出力端子OUT1に接続され、ゲートが、パルス信号P1bの供給される入力端子IN3に接続されている。
【0088】
なお、トランジスタMN4,MN3のサイズ比は特に限定されないが、トランジスタMN3のサイズは、トランジスタMN4のサイズよりも小さいことが望ましい。具体的には、トランジスタMN3のサイズは、トランジスタMN4のサイズの3分の1程度である
【0089】
(ワード線ドライバ22の動作)
図7は、ワード線ドライバ22の動作を示すタイミングチャートである。図7の例では、ワード線ドライバ22が1行目のワード線ドライバ22_1である場合を例に説明するが、ワード線ドライバ22_2〜22_nの場合も同様である。
【0090】
データの読み出し動作が行われる場合、アドレスデコーダ11から出力されたn本のデコード信号D1〜Dnの何れかが立ち上がる。図7の例では、デコード信号D1が立ち上がる(時刻t31)。それにより、インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち下がる(時刻t32)。それにより、トランジスタMP3がオンし、トランジスタMN3がオフするため、ワード線信号W1が活性化される。つまり、ワード線信号W1が立ち上がる(時刻t33)。
【0091】
その後、データの読み出し動作が完了すると、デコード信号D1は立ち下がる(時刻t34)。それにより、インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち上がりを開始する(時刻t35)。インバータINV1,INV2のそれぞれの出力信号が立ち上がると(時刻t36)、トランジスタMP3がオフし、トランジスタMN3がオンするため、ワード線信号W1が非活性化される。つまり、ワード線信号W1が立ち下がる(時刻t37)。
【0092】
ここで、本実施の形態にかかるワード線ドライバ22_1では、トランジスタMP4が、デコード信号D1の立ち下がりに同期して一時的に立ち下がるパルス信号P1によって、一時的にオンする。それにより、電源電圧端子VDD2からトランジスタMP4を介してトランジスタMP3のゲートに対して急速に電荷が蓄積され、当該トランジスタMP3のゲート電圧が急速に上昇するため、当該トランジスタMP3は速やかにオンからオフに切り替わる。
【0093】
それにより、トランジスタMP3がオフする時刻を、トランジスタMN3がフルオンする時刻(時刻t36)付近まで早めることができる。それにより、トランジスタMN3がフルオンしてからトランジスタMP3がオフするまでの期間を短くする(理想的には無くす)ことができるため、貫通電流の増大が抑制され、その結果、消費電力の増大が抑制される。
【0094】
なお、実際には、トランジスタMP3がオフする時刻をトランジスタMN3がフルオンする時刻に完全に一致させることは困難な場合がある。そこで、本実施の形態にかかるワード線ドライバ22_1では、トランジスタMN4が、デコード信号D1の立ち下がりに同期して一時的に立ち上がるパルス信号P1bによって、一時的にオンする。それにより、出力端子OUT1の電荷が、トランジスタMN3だけでなくトランジスタMN4を介しても引き抜かれる。それにより、貫通電流が流れるトランジスタMN3のサイズを小さくすることができるため、貫通電流が低減される。例えば、トランジスタMN3のサイズがトランジスタMN4のサイズの3分の1の場合、貫通電流は約4分の1に低減される。
【0095】
<実施の形態3>
図8は、実施の形態3にかかる半導体装置3の構成例を示すブロック図である。半導体装置3では、半導体装置1と比較して、アドレスデコーダの構造が異なるとともに、パルス信号生成部15の数が異なる。以下、具体的に説明する。
【0096】
具体的には、半導体装置3は、アドレスデコーダ31と、n個のワード線ドライバ12と、メモリセルアレイ13と、センスアンプ14と、p(pはnより小さい自然数)個のパルス信号生成部15と、を少なくとも備える。
【0097】
以下の説明では、p個のパルス信号生成部15を、それぞれパルス信号生成部15_1〜15_pとも称す。また、n個のワード線ドライバ12のうち、パルス信号生成部15_i(iは1〜pの自然数)からのパルス信号Piが供給されるq(qはn/p)個のワード線ドライバ12を、ワード線ドライバ12_i_1〜12_i_qとも称す。なお、ワード線ドライバ12_1_1は、ワード線ドライバ12_1に相当し、ワード線ドライバ12_p_qは、ワード線ドライバ12_nに相当する。
【0098】
(アドレスデコーダ31の具体的な構成例)
図9は、アドレスデコーダ31の具体的な構成例を示す図である。なお、図9には、アドレスデコーダ31に加えてp個のパルス信号生成部15_1〜15_pも示されている。
【0099】
図9に示すように、アドレスデコーダ31は、プリデコーダ311,312と、p個の論理積回路群313_1〜313_pと、を備える。
【0100】
プリデコーダ311は、例えば、アドレス信号AD1を構成する複数のビットのうち、上位のビットにより構成されたアドレス信号(以下、上位アドレス信号と称す)をデコードしてプリデコード信号Dh_1〜Dh_pを出力する。プリデコーダ312は、例えば、アドレス信号AD1を構成する複数のビットのうち、残りの下位のビットにより構成されたアドレス信号(以下、下位アドレス信号と称す)をデコードしてプリデコード信号Dl_1〜Dl_qを出力する。
【0101】
各論理積回路群313_1〜313_pは、q個のAND回路により構成されている。論理積回路群313_i(iは1〜pの自然数)は、プリデコーダ311から出力されたプリデコード信号Dh_iを、プリデコーダ312から出力されたプリデコード信号Dl_1〜Dl_qで乗じて、それぞれデコード信号D1_i_1〜D1_i_qとして出力する。なお、デコード信号D1_1_1は、デコード信号D1に相当し、デコード信号D1_p_qは、デコード信号Dnに相当する。
【0102】
プリデコーダ311から出力されたプリデコード信号Dh_1〜Dh_pは、それぞれパルス信号生成部15_1〜15_pにも供給される。
【0103】
図8に戻って説明を続ける。
パルス信号生成部15_1〜15_pは、それぞれプリデコード信号Dh_1〜Dh_pの立ち下がりに同期して一時的に立ち下がるパルス信号P1〜Ppを出力する。パルス信号Pi(iは1〜pの自然数)は、q個のワード線ドライバ12_i_1〜12_i_qに供給される。
【0104】
ワード線ドライバ12_i_1〜12_i_qは、それぞれ、デコード信号D1_i_1〜D1_i_qをドライブして、ワード線WL1_i_1〜WL1_i_qに対して出力する。なお、ワード線WL1_1_1は、ワード線WL1に相当し、ワード線WL1_p_qは、ワード線WLnに相当する。
【0105】
半導体装置3のその他の構成については、半導体装置1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0106】
このように、本実施の形態にかかる半導体装置3は、アドレス信号AD1をデコードすることにより生成されたn本のデコード信号に基づいてn本のパルス信号P1〜Pnを生成する代わりに、上位アドレス信号をデコードすることにより生成されたpビット幅分(p<n)のプリデコード信号に基づいてpビット幅分のパルス信号P1〜Ppのみを生成している。それにより、本実施の形態にかかる半導体装置3は、パルス信号生成部15の数を減らすことができるため、回路規模の増大を抑制することができる。
【0107】
また、本実施の形態にかかる半導体装置3では、デコード信号D1〜Dnと、パルス信号P1〜Ppと、が何れも、上位アドレス信号をデコードすることにより生成されたpビット幅分のプリデコード信号に基づいて生成されている。それにより、デコード信号D1〜Dnの立ち下がりタイミングと、パルス信号P1〜Ppの立ち下がりタイミングと、が揃えやすくなるため、各ワード線ドライバ12に設けられたトランジスタMP3,MN3に流れる貫通電流の増大は抑制される。
【0108】
本実施の形態では、半導体装置3がワード線ドライバ12_1〜12_nを備えた場合を例に説明したがこれに限られず、半導体装置3は、ワード線ドライバ22_1〜22_nを備えていてもよい。
【0109】
<実施の形態4>
図10は、実施の形態4にかかる半導体装置4に設けられたワード線ドライバ42の構成例を示す図である。なお、ワード線ドライバ42は、半導体装置1のワード線ドライバ12に対応する。図10の例では、ワード線ドライバ42が1行目のワード線ドライバ42_1である場合について説明するが、ワード線ドライバ42_2〜42_nの場合でも同様である。
【0110】
図10に示すように、ワード線ドライバ42_1は、ワード線ドライバ12_1と比較して、インバータINV2に代えてインバータINV2aを備える。インバータINV2aでは、トランジスタMP2のゲートが、バイアス信号B1の供給される入力端子IN4に接続されている。インバータINV2aのその他の構成については、インバータINV2の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0111】
バイアス信号B1は、例えばスタンバイモードから通常動作モードにモードが切り替わることによって内部電源回路が起動した場合に、活性化される。
【0112】
図11は、バイアス生成回路BG1の構成例を示す図である。なお、図11には、インバータINV2aも示されている。
【0113】
図11に示すように、バイアス生成回路BG1は、PチャネルMOSトランジスタMP5と、定電流源I1と、を備える。トランジスタMP5では、ソースが電源電圧端子VDD2に接続され、ドレイン及びゲートがバイアス生成回路BG1の出力端子に接続されている。定電流源I1の入力端子は、バイアス生成回路BG1の出力端子に接続され、定電流源I1の出力端子は、基準電圧端子VSSに接続されている。
【0114】
ここで、バイアス生成回路BG1に設けられたトランジスタMP5と、インバータINV2aに設けられたトランジスタMP2とは、カレントミラー接続されている。そのため、トランジスタMP2のソース及びドレイン間には、トランジスタMP5のソース及びドレイン間に流れる電流(定電流源I1に流れる電流)に比例する電流が常時流れる。
【0115】
それに対し、トランジスタMN2のソース−ドレイン間に流れる電流は、入力信号D1の電圧レベルによって異なる。例えば、入力信号D1が活性化されてHレベルを示す場合、トランジスタMN2のソース−ドレイン間には一定の電流が流れる。このとき、ノードN12(トランジスタMP3のゲート)は、トランジスタMN2によって放電されるため、Lレベルを示す。なお、安定動作性及び高速動作性を維持するため、トランジスタMP2のソース−ドレイン間に流れる電流は、トランジスタMN2のソース−ドレイン間に流れる電流よりも十分に小さくなるように調整されている。
【0116】
他方、入力信号D1が非活性化されてLレベルを示す場合、トランジスタMN2のソース−ドレイン間に流れる電流は停止する。このとき、ノードN12(トランジスタMP3のゲート)は、駆動能力の大きなトランジスタMP4によって充電されるため、Hレベルを示す。なお、ノードN12の充電完了後、トランジスタMP4はオフするが、トランジスタMP3は高抵抗でオンしているため、ノードN12はHレベルに維持される。
【0117】
ここで、バイアス生成回路BG1に設けられたトランジスタMP5のゲート−ソース間には、トランジスタMP5の閾値電圧が印加されるに過ぎず、高電圧の電源電圧VDD2が定常的に印加されることはない。同様に、各ワード線ドライバのインバータINV2aに設けられたトランジスタMP2のゲート−ソース間には、トランジスタMP5の閾値電圧が印加されるに過ぎず、高電圧の電源電圧VDD2が定常的に印加されることはない。そのため、トランジスタMP5,MP2におけるTDDBの発生が抑制される。
【0118】
なお、バイアス生成回路BG1は、複数のワード線ドライバによって共用されることができるため、消費電流の増大に与える影響は少ない。
【0119】
以上のように、上記実施の形態1〜4にかかる半導体装置1〜4では、各ワード線ドライバが、電源電圧端子VDD2と出力段のトランジスタMP3のゲートとの間に設けられ、かつ、デコード信号の立ち下がりに同期して一時的にオンする、トランジスタMP4を備える。それにより、上記実施の形態1〜4にかかる半導体装置1〜4は、出力段のトランジスタMP3を速やかにオフさせることができるため、出力段のトランジスタMP3,MN3が同時にオンする期間を短縮させることができ、その結果、出力段のトランジスタMP3,MN3に流れる貫通電流の増大を抑制することができる。つまり、上記実施の形態1〜4にかかる半導体装置1〜4は、消費電力を増大させることなく、信頼性を向上させることができる。
【0120】
このとき、貫通電流の増大を抑制するために、トランジスタMP2のサイズを拡大したり、トランジスタMP1のサイズを縮小したりする必要はない。そのため、半導体装置1〜3の高信頼性及び高速動作性は維持される。
【0121】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0122】
例えば、上記の実施の形態に係る半導体装置では、半導体基板、半導体層、拡散層(拡散領域)などの導電型(p型もしくはn型)を反転させた構成としてもよい。そのため、n型、及びp型の一方の導電型を第1の導電型とし、他方の導電型を第2の導電型とした場合、第1の導電型をp型、第2の導電型をn型とすることもできるし、反対に第1の導電型をn型、第2の導電型をp型とすることもできる。
【符号の説明】
【0123】
1〜4 半導体装置
11 アドレスデコーダ
12 ワード線ドライバ
12_1〜12_n ワード線ドライバ
13 メモリセルアレイ
14 センスアンプ
15 パルス信号生成部
15_1〜15_n パルス信号生成部
22 ワード線ドライバ
31 アドレスデコーダ
42 ワード線ドライバ
151 遅延素子
152 論理和回路(OR回路)
311,312 プリデコーダ
313_1〜313_a 論理積回路群
BG1 バイアス生成回路
I1 定電流源
INV1,INV2 インバータ
INV2a インバータ
MP1〜MP5 PMOSトランジスタ
MN1〜MN4 NMOSトランジスタ
図1
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