(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963489
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】電力供給システムに設けられた接続切替装置
(51)【国際特許分類】
H02J 3/14 20060101AFI20211028BHJP
H02J 7/00 20060101ALN20211028BHJP
【FI】
H02J3/14
!H02J7/00 H
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-240787(P2017-240787)
(22)【出願日】2017年12月15日
(65)【公開番号】特開2019-110631(P2019-110631A)
(43)【公開日】2019年7月4日
【審査請求日】2020年6月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004606
【氏名又は名称】ニチコン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】勝本 直也
【審査官】
赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−253457(JP,A)
【文献】
特開2015−053854(JP,A)
【文献】
特開平07−135739(JP,A)
【文献】
特開2000−050503(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/00−7/12
H02J 7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単相3線式の系統から供給される電力、または単相2線式の電源装置から供給される電力を重要負荷に供給する電力供給システムにおいて、前記系統、前記電源装置および前記重要負荷の接続状態を切り替える接続切替装置であって、
(1)前記系統の非中性相のうちの一方と前記系統の中性相とに前記重要負荷が接続され、かつ前記非中性相のうちの他方と前記中性相とに前記電源装置が接続された第1の状態と、(2)前記非中性相のうちの一方と前記中性相とに前記重要負荷が接続され、かつ前記非中性相のうちの一方と前記中性相とに前記電源装置が接続された第2の状態と、(3)前記電源装置と前記重要負荷とが接続され、かつ前記電源装置および前記重要負荷が前記系統から切り離された第3の状態とを作り出すことができる複数のスイッチを備えたことを特徴とする接続切替装置。
【請求項2】
単相3線式の系統から供給される電力、または単相2線式の電源装置から供給される電力を重要負荷に供給する電力供給システムにおいて、前記系統、前記電源装置および前記重要負荷の接続状態を切り替える接続切替装置であって、
(1)前記系統の非中性相のうちの一方と前記系統の中性相とに前記重要負荷が接続され、かつ前記非中性相のうちの他方と前記中性相とに前記電源装置が接続された第1の状態と、(2)前記非中性相のうちの一方と前記中性相とに前記重要負荷が接続され、かつ前記非中性相のうちの一方と前記中性相とに前記電源装置が接続された第2の状態とを作り出すことができる複数のスイッチと、制御部とを備え、
前記複数のスイッチが、
一端が前記非中性相のうちの一方に接続され、他端が前記重要負荷の第1端子に接続される第1スイッチと、
一端が前記中性相に接続され、他端が前記重要負荷の第2端子および前記電源装置の第2端子に接続される第2スイッチと、
一端が前記非中性相のうちの他方に接続され、他端が前記電源装置の第1端子に接続される第3スイッチと、
一端が前記重要負荷の第1端子に接続され、他端が前記電源装置の第1端子に接続される第4スイッチと
を含み、
前記制御部は、前記第1、第2、第3および第4スイッチの開閉を制御するものであり、(i)前記電源装置に電力を供給させるときに、前記第1、第2および第3スイッチを閉じるとともに前記第4スイッチを開けて前記第1の状態を作り出し、(ii)前記電源装置から電力を出力させるときに、前記第1、第2および第4スイッチを閉じるとともに前記第3スイッチを開けて前記第2の状態を作り出す
ことを特徴とする接続切替装置。
【請求項3】
単相3線式の系統から供給される電力、または単相2線式の電源装置から供給される電力を重要負荷に供給する電力供給システムにおいて、前記系統、前記電源装置および前記重要負荷の接続状態を切り替える接続切替装置であって、
(1)前記系統の非中性相のうちの一方と前記系統の中性相とに前記重要負荷が接続され、かつ前記非中性相のうちの他方と前記中性相とに前記電源装置が接続された第1の状態と、(2)前記非中性相のうちの一方と前記中性相とに前記重要負荷が接続され、かつ前記非中性相のうちの一方と前記中性相とに前記電源装置が接続された第2の状態とを作り出すことができる複数のスイッチと、制御部とを備え、
前記複数のスイッチが、
一端が前記非中性相のうちの一方に接続され、他端が前記電源装置の第1端子に接続される第1スイッチと、
一端が前記非中性相のうちの他方に接続され、他端が前記電源装置の第1端子に接続される第2スイッチと、
一端が前記中性相に接続され、他端が前記電源装置の第2端子に接続される第3スイッチと、
一端が前記重要負荷の第1端子に接続され、他端が前記電源装置の第1端子に接続される第4スイッチと、
一端が前記重要負荷の第2端子に接続され、他端が前記電源装置の第2端子に接続される第5スイッチと、
一端が前記非中性相のうちの一方に接続され、他端が前記重要負荷の第1端子に接続される第6スイッチと、
一端が前記中性相に接続され、他端が前記重要負荷の第2端子に接続される第7スイッチと
を含み、
前記制御部は、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7スイッチの開閉を制御するものであり、(i)前記電源装置に電力を供給させるときに、前記第2、第3、第6および第7スイッチを閉じるとともに前記第1、第4および第5スイッチを開けて前記第1の状態を作り出し、(ii)前記電源装置から電力を出力させるときに、前記第1、第3、第6および第7スイッチを閉じるとともに前記第2、第4および第5スイッチを開けて前記第2の状態を作り出す
ことを特徴とする接続切替装置。
【請求項4】
前記電源装置は、蓄電池を有し、
前記制御部が前記第1の状態を作り出すと前記蓄電池が充電され、前記制御部が前記第2の状態を作り出すと前記蓄電池が放電する
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の接続切替装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単相3線式の系統から供給される電力、または単相2線式の電源装置から供給される電力を重要負荷に供給する電力供給システムにおいて、系統、電源装置および重要負荷の接続状態を切り替える接続切替装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図9に従来の電力供給システムを示す。同図に示すように、従来の電力供給システムは、単相3線式の商用電力系統10から供給される電力、またはV2H(Vehicle to Home)システム等の自立出力可能な単相2線式の電源装置11から供給される電力を重要負荷13に供給することができるように構成されている。また、電源装置11および重要負荷13は、通常、商用電力系統10の非中性相(U相,W相)のうちの一方(
図9ではU相)と中性相(N相)とに接続されている。なお、商用電力系統10は、一般負荷12にも電力を供給する。
【0003】
従来の電力供給システムは、商用電力系統10から供給される電力で重要負荷13を駆動するとともに電源装置11(厳密には、電源装置11が有する蓄電池)を充電する充電状態(同図(A)参照)と、商用電力系統10から供給される電力で重要負荷13を駆動するとともに電源装置11から供給される電力(厳密には、電源装置11が有する蓄電池の放電電力)を商用電力系統10に回生させる放電状態(同図(B)参照)と、商用電力系統10から供給される電力ではなく電源装置11から供給される電力で重要負荷13を駆動する自立出力状態(同図(C)参照)とをとることができる。そして、
図9の各図から明らかなように、商用電力系統10の各相に流れる電流は、充電状態において最大(=電源装置11の充電電流IC+重要負荷13の消費電流IL)となる。このため、従来の電力供給システムは、この最大電流を許容することができるように各部が設計されなければならないが、このような設計は、多くの場合、製造コストの増大とシステムの大型化を招く。
【0004】
これを防ぐための手法として、例えば、特許文献1に記載の発明を上記の電力供給システムに適用し、電源装置11および重要負荷13の一方をU相−N相間に接続したまま他方をW相−N相間に接続することが考えられる。この手法をとれば、充電状態における各相の電流が低減される。しかしながら、この手法をとると、放電状態における各相の電流が従来よりも増えて設計上のボトルネックになるといった問題や、自立出力状態において電源装置11から重要負荷13に電力を供給することができなくなるといった問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−295786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、系統、電源装置および重要負荷の接続状態を切り替えることによって、従来よりも各相に流れる電流の最大値を低下させることができる接続切替装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る接続切替装置は、単相3線式の系統から供給される電力、または単相2線式の電源装置から供給される電力を重要負荷に供給する電力供給システムにおいて、系統、電源装置および重要負荷の接続状態を切り替える接続切替装置であって、(1)系統の非中性相のうちの一方と系統の中性相とに重要負荷が接続され、かつ非中性相のうちの他方と中性相とに電源装置が接続された第1の状態と、(2)非中性相のうちの一方と中性相とに重要負荷が接続され、かつ非中性相のうちの一方と中性相とに電源装置が接続された第2の状態とを作り出すことができる複数のスイッチを備えたことを特徴とする。
【0008】
この構成では、電源装置に電力を供給するときに、複数のスイッチによって第1の状態を作り出すことにより、中性相において電源装置への供給電流と重要負荷の消費電流とが相殺される。また、この構成では、電源装置から電力を出力させるときに、複数のスイッチによって第2の状態を作り出すことにより、非中性相のうちの一方と中性相とにおいて電源装置からの出力電流と重要負荷の消費電流とが相殺される。したがって、この構成によれば、従来よりも各相に流れる電流の最大値を低下させることができる。
【0009】
上記接続切替装置は、複数のスイッチが、(3)電源装置と重要負荷とが接続され、かつ電源装置および重要負荷が系統から切り離された第3の状態をさらに作り出すことができることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、停電等により系統の電力を利用することができないときに、複数のスイッチによって第3の状態を作り出すことにより、電源装置の電力を重要負荷に供給し、重要負荷を駆動させ続けることができる。
【0011】
上記接続切替装置は、第1の状態および第2の状態を作り出すために、例えば、以下の2つの構成をとることができるが、これらは単なる一例である。
[構成1]
複数のスイッチが、一端が非中性相のうちの一方に接続され、他端が重要負荷の第1端子に接続される第1スイッチと、一端が中性相に接続され、他端が重要負荷の第2端子および電源装置の第2端子に接続される第2スイッチと、一端が非中性相のうちの他方に接続され、他端が電源装置の第1端子に接続される第3スイッチと、一端が重要負荷の第1端子に接続され、他端が電源装置の第1端子に接続される第4スイッチとを含み、
第1、第2、第3および第4スイッチの開閉を制御する制御部をさらに備え、
制御部が、(1)電源装置に電力を供給させるときに、第1、第2および第3スイッチを閉じるとともに第4スイッチを開けて第1の状態を作り出し、(2)電源装置から電力を出力させるときに、第1、第2および第4スイッチを閉じるとともに第3スイッチを開けて第2の状態を作り出す、との構成。
[構成2]
複数のスイッチが、一端が非中性相のうちの一方に接続され、他端が電源装置の第1端子に接続される第1スイッチと、一端が非中性相のうちの他方に接続され、他端が電源装置の第1端子に接続される第2スイッチと、一端が中性相に接続され、他端が電源装置の第2端子に接続される第3スイッチと、一端が重要負荷の第1端子に接続され、他端が電源装置の第1端子に接続される第4スイッチと、一端が重要負荷の第2端子に接続され、他端が電源装置の第2端子に接続される第5スイッチと、一端が非中性相のうちの一方に接続され、他端が重要負荷の第1端子に接続される第6スイッチと、一端が中性相に接続され、他端が重要負荷の第2端子に接続される第7スイッチとを含み、
第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7スイッチの開閉を制御する制御部をさらに備え、
制御部が、(1)電源装置に電力を供給させるときに、第2、第3、第6および第7スイッチを閉じるとともに第1、第4および第5スイッチを開けて第1の状態を作り出し、(2)電源装置から電力を出力させるときに、第1、第3、第6および第7スイッチを閉じるとともに第2、第4および第5スイッチを開けて第2の状態を作り出す、との構成。
【0012】
なお、電源装置が蓄電池を有する場合は、制御部が第1の状態を作り出すと蓄電池が充電され、制御部が第2の状態を作り出すと蓄電池が放電する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、従来よりも各相に流れる電流の最大値を低下させることができる接続切替装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1実施例に係る接続切替装置を含む電力供給システムを示す図である。
【
図2】
図1に示す接続切替装置の充電状態における電流経路を示す図である。
【
図3】
図1に示す接続切替装置の放電状態における電流経路を示す図である。
【
図4】
図1に示す接続切替装置の自立出力状態における電流経路を示す図である。
【
図5】本発明の第2実施例に係る接続切替装置を含む電力供給システムを示す図である。
【
図6】
図5に示す接続切替装置の充電状態における電流経路を示す図である。
【
図7】
図5に示す接続切替装置の放電状態における電流経路を示す図である。
【
図8】
図5に示す接続切替装置の自立出力状態における電流経路を示す図である。
【
図9】従来の電力供給システムの、(A)充電状態、(B)放電状態、および(C)自立出力状態における電流経路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る接続切替装置の第1実施例および第2実施例について説明する。
【0016】
[第1実施例]
図1に、本発明の第1実施例に係る接続切替装置1Aを示す。本実施例に係る接続切替装置1Aは、単相3線式の商用電力系統10から供給される電力、またはV2Hシステム等の自立出力可能な単相2線式の電源装置11から供給される電力を重要負荷13に供給する電力供給システムにおいて、商用電力系統10、電源装置11および重要負荷13の接続状態を切り替えるためのものである。なお、商用電力系統10は、一般負荷12にも電力を供給する。
【0017】
接続切替装置1Aは、第1〜第5スイッチSW11〜SW15と、これらの開閉を制御する制御部2Aと、外部との接続のための第1〜第8端子T1〜T8とを備えている。なお、第1〜第8端子T1〜T8は、接続切替装置1Aと外部との境界を示しているに過ぎず、端子台やコネクタ等の部品が存在していることを必ずしも示していない点に注意されたい。
【0018】
第1スイッチSW11は、一端が第1端子T1に接続され、他端が第6端子T6に接続されている。第2スイッチSW12は、一端が第2端子T2に接続され、他端が第7端子T7および第5端子T5に接続されている。第3スイッチSW13は、一端が第3端子T3に接続され、他端が第4端子T4に接続されている。第4スイッチSW14は、一端が第6端子T6に接続され、他端が第4端子T4に接続されている。また、第5スイッチSW15は、一端が第5端子T5および第7端子T7に接続され、他端が第8端子T8に接続されている。
【0019】
第1端子T1は、使用時に非中性相のうちの一方の相であるU相に接続され、第2端子T2は、使用時に中性相であるN相に接続され、第3端子T3は、使用時に非中性相のうちの他方の相であるW相に接続される。第4端子T4は、使用時に電源装置11の第1端子に接続され、第5端子T5は、使用時に電源装置11の第2端子に接続される。第6端子T6は、使用時に重要負荷13の第1端子に接続され、第7端子T7は、使用時に重要負荷13の第2端子に接続される。また、第8端子T8は、使用時に接地される。なお、第1端子T1は、W相に接続されてもよい。この場合は、第3端子T3をU相に接続する必要がある。
【0020】
制御部2Aは、第1〜第5スイッチSW11〜SW15の開閉を制御することにより、3つの状態、すなわち、本発明の「第1の状態」に相当する充電状態と、本発明の「第2の状態」に相当する放電状態と、本発明の「第3の状態」に相当する自立出力状態とを作り出すことができる。各状態における第1〜第5スイッチSW11〜SW15の開閉状態を表1に示す。
【表1】
【0021】
表1および
図2に示すように、制御部2Aは、充電状態において、第1〜第3スイッチSW11〜SW13を閉じるとともに第4,第5スイッチSW14,SW15を開ける。これにより、商用電力系統10から供給される電力で重要負荷13を駆動するとともに電源装置11(厳密には、電源装置11が有する蓄電池)を充電することができる。このとき、U相には重要負荷13の消費電流ILが流れ、W相には電源装置11の充電電流ICが流れ、N相には充電電流ICと消費電流ILの差電流が流れる。つまり、どの相にも、充電電流ICと消費電流ILの和電流は流れない。
【0022】
表1および
図3に示すように、制御部2Aは、放電状態において、第1,第2,第4スイッチSW11,SW12,SW14を閉じるとともに第3,第5スイッチSW13,SW15を開ける。これにより、商用電力系統10および電源装置11から供給される電力で重要負荷13を駆動するとともに、電源装置11から供給される電力(厳密には、電源装置11が有する蓄電池の放電電力)を商用電力系統10に回生させることができる。このとき、U相およびN相には、放電電流IDCと消費電流ILの差電流が流れる。つまり、どの相にも、放電電流IDCと消費電流ILの和電流は流れない。
【0023】
表1および
図4に示すように、制御部2Aは、自立出力状態において、第1〜第3スイッチSW11〜SW13を開けるとともに第4,第5スイッチSW14,SW15を閉じる。これにより、電源装置11および重要負荷13を商用電力系統10から切り離し、商用電力系統10から供給される電力ではなく電源装置11から供給される電力で重要負荷13を駆動することができる。このとき、接続切替装置1A内では、消費電流ILが流れるのみである。
【0024】
[第2実施例]
図5に、本発明の第2実施例に係る接続切替装置1Bを示す。本実施例に係る接続切替装置1Bは、第1実施例と同様、商用電力系統10から供給される電力、または電源装置11から供給される電力を重要負荷13に供給する電力供給システムにおいて、商用電力系統10、電源装置11および重要負荷13の接続状態を切り替えるためのものである。なお、商用電力系統10は、一般負荷12にも電力を供給する。
【0025】
接続切替装置1Bは、第1〜第8スイッチSW21〜SW28と、これらの開閉を制御する制御部2Bと、外部との接続のための第1〜第8端子T1〜T8とを備えている。なお、第1〜第8端子T1〜T8は、第1実施例と同様、接続切替装置1Bと外部との境界を示しているに過ぎない。
【0026】
第1スイッチSW21は、一端が第1端子T1に接続され、他端が第4端子T4に接続されている。第2スイッチSW22は、一端が第3端子T3に接続され、他端が第4端子T4に接続されている。第3スイッチSW23は、一端が第2端子T2に接続され、他端が第5端子T5に接続されている。第4スイッチSW24は、一端が第6端子T6に接続され、他端が第4端子T4に接続されている。第5スイッチSW25は、一端が第7端子T7に接続され、他端が第5端子T5に接続されている。第6スイッチSW26は、一端が第1端子T1に接続され、他端が第6端子T6に接続されている。第7スイッチSW27は、一端が第2端子T2に接続され、他端が第7端子T7に接続されている。また、第8スイッチSW28は、一端が第7端子T7に接続され、他端が第8端子T8に接続されている。
【0027】
第1端子T1は、使用時に非中性相のうちの一方の相であるU相に接続され、第2端子T2は、使用時に中性相であるN相に接続され、第3端子T3は、使用時に非中性相のうちの他方の相であるW相に接続される。第4端子T4は、使用時に電源装置11の第1端子に接続され、第5端子T5は、使用時に電源装置11の第2端子に接続される。第6端子T6は、使用時に重要負荷13の第1端子に接続され、第7端子T7は、使用時に重要負荷13の第2端子に接続される。また、第8端子T8は、使用時に接地される。なお、第1端子T1は、W相に接続されてもよい。この場合は、第3端子T3をU相に接続する必要がある。
【0028】
制御部2Bは、第1〜第8スイッチSW21〜SW28の開閉を制御することにより、3つの状態、すなわち、本発明の「第1の状態」に相当する充電状態と、本発明の「第2の状態」に相当する放電状態と、本発明の「第3の状態」に相当する自立出力状態とを作り出すことができる。各状態における第1〜第8スイッチSW21〜SW28の開閉状態を表2に示す。
【表2】
【0029】
表2および
図6に示すように、制御部2Bは、充電状態において、第2,第3,第6,第7スイッチSW22,SW23,SW26,SW27を閉じるとともに第1,第4,第5,第8スイッチSW21,SW24,SW25,SW28を開ける。これにより、商用電力系統10から供給される電力で重要負荷13を駆動するとともに電源装置11(厳密には、電源装置11が有する蓄電池)を充電することができる。このとき、U相には重要負荷13の消費電流ILが流れ、W相には電源装置11の充電電流ICが流れ、N相には充電電流ICと消費電流ILの差電流が流れる。つまり、どの相にも、充電電流ICと消費電流ILの和電流は流れない。
【0030】
表2および
図7に示すように、制御部2Bは、放電状態において、第1,第3,第6,第7スイッチSW21,SW23,SW26,SW27を閉じるとともに第2,第4,第5,第8スイッチSW22,SW24,SW25,SW28を開ける。これにより、商用電力系統10および電源装置11から供給される電力で重要負荷13を駆動するとともに、電源装置11から供給される電力(厳密には、電源装置11が有する蓄電池の放電電力)を商用電力系統10に回生させることができる。このとき、U相およびN相には、放電電流IDCと消費電流ILの差電流が流れる。つまり、どの相にも、放電電流IDCと消費電流ILの和電流は流れない。
【0031】
表2および
図8に示すように、制御部2Bは、自立出力状態において、第4,第5,第8スイッチSW24,SW25,SW28を閉じるとともに第1〜第3,第6,第7スイッチSW21〜SW23,SW26,SW27を開ける。これにより、電源装置11および重要負荷13を商用電力系統10から切り離し、商用電力系統10から供給される電力ではなく電源装置11から供給される電力で重要負荷13を駆動することができる。このとき、接続切替装置1B内では、消費電流ILが流れるのみである。
【0032】
このように、本発明の第1実施例に係る接続切替装置1Aおよび第2実施例に係る接続切替装置1Bでは、重要負荷13の消費電流ILと、電源装置11の充電電流ICまたは放電電流IDCとの和電流が各相に流れることはない。したがって、接続切替装置1A,1Bによれば、従来よりも各相に流れる電流の最大値を低下させることができる。
【0033】
なお、本発明に係る接続切替装置は、第1実施例および第2実施例に限定されない。
【0034】
例えば、第1実施例における第3スイッチSW13および第4スイッチSW14は、第4端子T4を第3端子T3または第6端子T6に接続する1つの三路スイッチに置き換えることができる。同様に、第2実施例における第1スイッチSW21および第2スイッチSW22は、第4端子T4を第1端子T1または第3端子T3に接続する1つの三路スイッチに置き換えることができる。
【0035】
また、第1実施例および第2実施例における電源装置11は、蓄電池を有さない電源装置に置き換えることができる。すなわち、電源装置11は、接続切替装置1A,1Bに単相2線で接続され、かつ当該単相2線を介して電力の受け渡しを実行する任意の電源装置であってもよい。
【符号の説明】
【0036】
1A,1B 接続切替装置
2A,2B 制御部
SW11〜SW15 スイッチ
SW21〜SW28 スイッチ
T1〜T8 端子
10 系統
11 電源装置
12 一般負荷
13 重要負荷