(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、通気性の多層フィルム(以下「多層フィルム」と称する)及び超音波接合した積層体の実施形態に対する参照を詳細に行い、その実施例は、添付図面において更に説明される。多層フィルムは、布様のバックシートを生成するために使用することができる。しかしながら、これは、単に、本明細書で開示される実施形態の実例となる実現形態に過ぎないことに留意されたい。実施形態は、上で論じられる問題に類似する問題の影響を受け易い、他の技術に適用することができる。例えば、布様のワイプ、フェースマスク、外科用ガウン、ティッシュ、包帯、及び創傷被覆材を生成するために使用される多層フィルムは、明確に本実施形態の範囲内にある。本明細書で使用するときに、「多層フィルム」は、少なくとも部分的に連続していて、好ましくは、しかし随意に、同一の領域を占める、2つ以上の層を有するフィルムを指す。
【0017】
本明細書の実施形態において、多層フィルムは、コア層及び2つのスキン層を備える。コア層は、2つのスキン層の間に位置付けられる。多層フィルムのスキン層は、不織布でないことに留意されたい。一実施形態において、コア層は、2つを超える層、または3つを超える層、または5つを超える層を備えることができる。上で述べられるように、多層フィルムの層のうちの1つ以上は、通気性である。いくつかの実施形態では、多層フィルムの全ての層が通気性である。通気性は、充填剤を層に加え、次いで、1つ以上の層に延伸を受けさせることによって、多層フィルムの1つ以上の層に与えられる。層の延伸は、層の活性化と呼ばれ、延伸は、フィルムに微小細孔を生成する。微小細孔によって、フィルムを通気性にする。充填剤は、無機材料である。例示的な実施形態において、充填剤は、炭酸カルシウムである。
【0018】
一実施形態において、多層フィルムは、単一のコア層及び単一のスキン層を備えることができ、これらのうちの少なくとも1つが通気性である。単一のスキン層を第1の層と呼ぶ。第1の層の第1の表面は、コア層に接合され、一方で、その第2の表面(すなわち、第1の表面の反対側)は、不織布基材に接合される。これは、後で詳述する。
【0019】
いくつかの実施形態において、多層フィルムは、コア層と各スキン層との間に位置付けられる、構造層、バリア層、またはタイ層などの、1つ以上の追加的な層を備えることができる。これらの材料には様々な材料を使用することができ、該材料としては、ポリプロピレン系プラストマー若しくはエラストマー、エチレン/ビニルアルコール(EVOH)コポリマー、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、配向ポリプロピレン(OPP)、エチレン/酢酸ビニル(EVA)コポリマー、エチレン/アクリル酸(EAA)コポリマー、エチレン/メタクリル酸(EMAA)コポリマー、ポリアクリル酸イミド、アクリル酸ブチル、ペルオキシド(ペルオキシポリマーなど、例えばペルオキシオレフィン)、シラン(例えば、エポキシシラン)、反応性ポリスチレン、塩素化ポリエチレン、オレフィンブロックコポリマー、プロピレンコポリマー、プロピレンエチレンコポリマー、ULDPE、LLDPE、HDPE、MDPE、LMDPE、LDPE、アイオノマー、及びグラフト変性ポリマー(例えば、無水マレイン酸グラフトポリエチレン)が挙げられる。
【0020】
コア層は、ポリエチレンポリマーブレンドを含み、ポリエチレンポリマーブレンドは、エチレン系ポリマーを含む。各スキン層は、プロピレン系ポリマーを独立に含む。プロピレン系ポリマーは、プロピレンホモポリマー、ポリプロピレンポリマーブレンド、またはプロピレンコポリマーとすることができる。
【0021】
本明細書の実施形態において、多層フィルムは、ポリエチレン系とすることができる。多層フィルムに関して本明細書で使用するときに、「ポリエチレン系」は、多層フィルムが、主として(すなわち、多層フィルムの総重量の50%を超える)ポリエチレン樹脂で構成されることを意味する。「ポリエチレン」は、エチレンのホモポリマー、またはエチレンと、そのポリマー単位の大部分がエチレンに由来する1つ以上のコモノマーとのコポリマーを指す。また、本明細書では、多層フィルムを備える超音波接合した積層体も開示される。
【0022】
両方のスキン層とコア層との厚さ比は、良好な超音波接合特性をフィルムに与えるのに適した比率とすることができる。いくつかの実施形態において、両方のスキン層とコア層との厚さ比は、1:10〜1:1とすることができる。他の実施形態において、両方のスキン層とコア層との厚さ比は、1:5〜1:1とすることができる。更なる実施形態において、両方のスキン層とコア層との厚さ比は、1:4〜1:2とすることができる。両方のスキン層とコア層との厚さ比はまた、パーセンテージによって表現することもできる。例えば、いくつかの実施形態において、コア層は、全フィルム厚さの50%超〜90%を構成する。他の実施形態において、コア層は、全フィルム厚さの60%〜85%を構成する。更なる実施形態において、コア層は、全フィルム厚さの65%〜80%を構成する。本明細書の実施形態において、2つのスキン層は、等しい厚さを有することができ、または代替的に、等しくない厚さを有することができる。
【0023】
コア層
コア層は、ポリエチレンポリマーブレンドを含む。本明細書で使用するときに、「ポリエチレンポリマーブレンド」は、2つ以上のポリエチレンポリマーの混合物を指す。ポリエチレンポリマーブレンドは、不混和性、混和性、または相溶性とすることができる。2つ以上のポリエチレンポリマーの各々は、エチレンモノマーに由来するその構成単位の重量で50%を超えて構成する。これは、ポリエチレンホモポリマーまたはコポリマーを含むことができる(2つ以上のコモノマーに由来する構成単位を意味する)。本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、コア層の少なくとも30重量%を含む。いくつかの実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、コア層の少なくとも35重量%、コア層の少なくとも40重量%、コア層の少なくとも50重量%、またはコア層の少なくとも55重量%を含むことができる。
【0024】
本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、0.910〜0.950g/ccの総合密度を有することができる。0.910〜0.950g/ccの全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、0.915〜0.930g/ccの総合密度を有する。他の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、0.920〜0.930g/ccの総合密度を有する。更なる実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、0.920〜0.940g/ccの総合密度を有する。エチレン系ポリマーの本明細書で開示される密度は、ASTM D−792に従って決定される。
【0025】
ポリエチレンポリマーブレンドは、約0.7〜6g/10分の全メルトインデックスを有することができる。0.7〜6g/10分の全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、2〜6g/10分のメルトインデックスを有する。他の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、3〜6g/10分のメルトインデックスを有する。更なる実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、4〜6g/10分のメルトインデックスを有する。エチレン系ポリマーのメルトインデックスまたはI2は、190℃、2.16kgで、ASTM D1238に従って決定される。
【0026】
ポリエチレンポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で少なくとも40%のエチレン系ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、または少なくとも85%のエチレン系ポリマーを含む。エチレン系ポリマーは、測定可能または実証可能な長鎖分岐を欠く、ポリマー主鎖を有する。本明細書で使用するときに、「長鎖分岐する」は、任意の短鎖分岐の鎖長よりも長い鎖長を有する分岐を意味し、これは、コモノマーを組み込んだ結果である。鎖分岐は、ポリマー主鎖とほぼ同じ長さ、またはその長さとすることができる。いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、平均して、炭素1000個あたり0.01の長鎖分岐〜炭素1000個あたり3つの長鎖分岐で、炭素1000個あたり0.01の長鎖分岐〜炭素1000個あたり1つの長鎖分岐で、炭素1000個あたり0.05の長鎖分岐〜炭素1000個あたり1つの長鎖分岐で置換される。他の実施形態において、エチレン系ポリマーは、平均して、炭素1000個あたり1つ未満の長鎖分岐で、炭素1000個あたり0.5未満の長鎖分岐で、または炭素1000個あたり0.05未満の長鎖分岐で、または炭素1000個あたり0.01未満の長鎖分岐で置換される。長鎖分岐(LCB)は、
13C核磁気共鳴(
13C NMR)分光法などの、業界で知られている従来の技法によって決定することができ、また、例えばRandallの方法(Rev.Macromol.Chem.Phys.,C29(2&3),p.285〜297)を使用して定量化することができる。使用することができる他の2つの方法としては、低角レーザー光散乱検出器と併用されるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC−LALLS)、及び示差粘度計検出器と併用されるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC−DV)が挙げられる。長鎖分岐検出のためのこれらの技術の使用、及び基礎となる理論は、文献において十分に立証されている。例えば、Zimm,B.H.及びStockmayer,W.H.,のJ.Chem.Phys.,17,1301(1949)、並びにRudin,A.,のModern Methods of Polymer Characterization,John Wiley & Sons,New York(1991)pp.103〜112を参照されたい。
【0027】
いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、均一に分岐した、若しくは不均一に分岐した、及び/または単峰性若しくは多峰性の(例えば、二峰性の)ポリエチレンとすることができる。エチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、コポリマー、またはエチレン由来の構成単位、及び少なくとも1つのタイプのコモノマー、並びにそれらのブレンドを含む。適切なコモノマーの例としては、α−オレフィンが挙げられる。適切なα−オレフィンとしては、3〜20個の炭素原子(C3−C20)を含有するものが挙げられる。例えば、α−オレフィンは、C4−C20α−オレフィン、C4−C12α−オレフィン、C3−C10α−オレフィン、C3−C8α−オレフィン、C4−C8α−オレフィン、またはC6−C8α−オレフィンとすることができる。いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、及び1−デセンから成る群から選択される。他の実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンから成る群から選択される。更なる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、α−オレフィンは、1−ヘキセン及び1−オクテンから成る群から選択される。なお更なる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、α−オレフィンは、1−オクテンである。なお更なる実施形態において、エチレン系ポリマーは、実質的に直鎖状のエチレン/α−オレフィンコポリマーであり、α−オレフィンは、1−オクテンである。いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、α−オレフィンは、1−ブテンである。
【0028】
エチレン/α−オレフィンコポリマーは、重量で、少なくとも50%、例えば、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも97%のエチレン由来の構成単位、及び重量で、30%未満、例えば、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、3%未満の1つ以上のα−オレフィンコモノマー由来の構成単位を含むことができる。
【0029】
適切なエチレン系ポリマーの他の例は、米国特許第5,272,236号、米国特許第5,278,272号、米国特許第5,582,923号、及び米国特許第5,733,155号で更に定義される、実質的に直鎖状のエチレンポリマー、米国特許第3,645,992号にあるような均一に分岐した直鎖状のエチレンポリマー組成物、米国特許第4,076,698号において開示される過程に従って調製される不均一に分岐したエチレンポリマー、並びに/または(米国特許第3,914,342号または米国特許第5,854,045号に開示されるような)これらのブレンドが挙げられる。いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、直鎖状低密度(LLDPE)ポリマーまたは実質的にLLDPEポリマーとすることができ、また、ELITE(商標)5230G樹脂、ATTANE(商標)4404樹脂、ATTANE(商標)4202樹脂、またはAFFINITY(商標)1840樹脂を含む、The Dow Chemical Companyによって販売される、AFFINITY(商標)樹脂、ELITE(商標)、またはATTANE(商標)樹脂、DOWLEX(商標)2247樹脂、またはEXCEED(商標)3518樹脂またはEXCEED(商標)4518樹脂を含む、Exxon Mobil Corporationによって販売される、EXCEED(商標)樹脂、及びEXACT(商標)3024を含む、Exxon Mobil Corporationによって販売される、EXACT(商標)が挙げられる。
【0030】
エチレン系ポリマーは、気相、溶液相、またはスラリー重合過程、またはこれらの任意の組み合わせを介して、当技術分野で知られている任意のタイプの反応器または反応器構成、例えば、並列、直列の流動床気相反応器、ループ反応器、撹拌タンク反応器、バッチ反応器、及び/またはこれらの任意の組み合わせを使用して作製することができる。いくつかの実施形態では、気相またはスラリー相反応器が使用される。適切なエチレン系ポリマーは、参照により本明細書に組み込まれるWO2005/111291A1の15〜17及び20〜22ページで説明される過程に従って生成することができる。本明細書で説明されるエチレン系ポリマーを作製するために使用される触媒としては、Ziegler−Natta、メタロセン、拘束幾何、またはシングルサイト触媒が挙げられる。いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、Ziegler−Natta触媒を使用して作製される直鎖状ポリエチレンを指すznLLDPE、Ziegler−Natta触媒を使用して作製される直鎖状ポリエチレンが挙げられるuLLDPEまたは「超直鎖状低密度ポリエチレン」、またはメタロセンまたは拘束幾何触媒によるポリエチレンを使用して作製されるLLDPEを指すmLLDPE、などのLLDPEとすることができる。
【0031】
本明細書の実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.900〜0.940g/ccの密度を有する。0.900〜0.940g/ccの全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.910〜0.925g/ccの密度を有する。他の実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.900〜0.920g/ccの密度を有する。更なる実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.910〜0.920g/ccの密度を有する。本明細書で開示される密度は、ASTM D−792に従って決定される。
【0032】
本明細書の実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.7〜6g/10分のメルトインデックスまたはI2を有する。0.7〜6g/10分の全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、2〜5g/10分のメルトインデックスを有する。他の実施形態において、エチレン系ポリマーは、2.5〜4.5g/10分のメルトインデックスを有する。エチレン系ポリマーのメルトインデックスまたはI2は、190℃、2.16kgで、ASTM D1238に従って決定される。
【0033】
本明細書で開示されるエチレン系ポリマーは、100ft・lbf/in
3を超える耐穿刺性を有することができる。100 ft・lbf/in
3を超える全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、125ft・lbf/in
3を超える耐穿刺性を有する。他の実施形態において、エチレン系ポリマーは、150ft・lbf/in
3を超える耐穿刺性を有する。更なる実施形態において、エチレン系ポリマーは、175ft・lbf/in
3を超える耐穿刺性を有する。なお更なる実施形態において、エチレン系ポリマーは、200ft・lbf/in
3を超える耐穿刺性を有する。耐穿刺性は、下で説明されるような試験方法で測定することができる。
【0034】
本明細書で開示されるエチレン系ポリマーは、100gを超えるスペンサーダーツ衝撃を有することができる。100gを超える全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、エチレン系ポリマーは、115gを超えるスペンサーダーツ衝撃を有する。他の実施形態において、エチレン系ポリマーは、125gを超えるスペンサーダーツ衝撃を有する。更なる実施形態において、エチレン系ポリマーは、135gを超えるスペンサーダーツ衝撃を有する。なお更なる実施形態において、エチレン系ポリマーは、150gを超えるスペンサーダーツ衝撃を有する。スペンサーダーツ衝撃は、下で説明されるような試験方法で測定することができる。
【0035】
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、Ziegler−Natta触媒によるエチレン及びオクテンコポリマーであり、約0.900g/cc〜約0.940g/ccの密度を有する。別の実施形態において、エチレン系ポリマーは、多峰性であるシングルサイト触媒によるLLDPEである。
【0036】
本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で0〜30%の低密度ポリエチレン(LDPE)を更に含むことができる。0〜30%の全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、ポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で5〜20%の低密度ポリエチレンを更に含むことができる。他の実施形態において、ポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で5〜15%の低密度ポリエチレンを更に含むことができる。更なる、実施形態において、ポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で10〜15%の低密度ポリエチレンを更に含むことができる。
【0037】
本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンド中に存在するLDPEは、約0.915〜0.930g/ccの密度を有することができる。0.915〜0.930g/ccの全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、LDPEは、0.915〜0.925g/ccの密度を有する。他の実施形態において、LDPEは、0.915〜0.920g/ccの密度を有する。本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンド中に存在するLDPEは、0.2〜15g/10分のメルトインデックスを有する。0.2〜15g/10分の全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、LDPEは、1〜12g/10分のメルトインデックスを有する。他の実施形態において、LDPEは、5〜10g/10分のメルトインデックスを有する。
【0038】
ポリエチレンポリマーブレンド中に存在するLDPEは、5cNを超える溶融強度を有することができる。5cNを超える全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、LDPEは、6〜15cNの溶融強度を有する。他の実施形態において、LDPEは、6〜14cNの溶融強度を有する。更なる実施形態において、LDPEは、6〜12cNの溶融強度を有する。更なる実施形態において、LDPEは、6〜10cNの溶融強度を有する。なお更なる実施形態において、LDPEは、6〜18cNの溶融強度を有する。
【0039】
LDPEは、分岐インターポリマーを含むことができ、該分岐インターポリマーは、ペルオキシドなどのフリーラジカル開始剤を使用して、14,500psi(100MPa)を超える圧力で、オートクレーブまたは管状反応器の中で部分的または全体的に単独重合または共重合される(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,599,392号を参照されたい)。適切なLDPEの例としては、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸、メタクリル酸、一酸化炭素、またはこれらの組み合わせと相互重合したエチレンを含む、エチレンホモポリマー、及び高圧コポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。例示的なLDPE樹脂としては、The Dow Chemical Companyによって販売されている、LDPE 722、LDPE 5004、及びLDPE 621iなどの樹脂が挙げられる。他の例示的なLDPE樹脂は、参照により本明細書に組み込まれるWO2005/023912において説明されている。
【0040】
本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で0〜30%の中密度ポリエチレン(MDPE)または高密度ポリエチレン(HDPE)を更に含むことができる。0〜30%の全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、ポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で5〜25%の中密度または高密度ポリエチレンを更に含むことができる。他の実施形態において、ポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で15〜25%の中密度または高密度ポリエチレンを更に含むことができる。更なる、実施形態において、ポリマーブレンドは、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で20〜25%の中密度または高密度ポリエチレンを更に含むことができる。
【0041】
本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンド中に存在することができるMDPEまたはHDPEは、約0.930〜0.965g/ccの密度を有することができる。0.930〜0.965g/ccの全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、MDPEまたはHDPEは、0.940〜0.965g/ccの密度を有する。他の実施形態において、MDPEまたはHDPEは、0.940〜0.960g/ccの密度を有する。更なる実施形態において、MDPEまたはHDPEは、0.945〜0.955g/ccの密度を有する。本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンド中に存在することができるMDPEまたはHDPEは、1〜10g/10分のメルトインデックスを有する。1〜10g/10分の全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、MDPEまたはHDPEは、2〜10g/10分のメルトインデックスを有する。他の実施形態において、MDPEまたはHDPEは、3〜8g/10分のメルトインデックスを有する。更なる実施形態において、MDPEまたはHDPEは、5〜7g/10分のメルトインデックスを有する。
【0042】
MDPEまたはHDPEは、特にスラリー、溶液相、または気相過程技術またはハイブリッド反応システム(例えば、スラリーと気相反応器との組み合わせ)を使用して、2つ以上の個々の反応器を直列または並列に備えるような、様々な市販の連続反応過程で生成することができる。例示的な過程は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,076,698号に見出すことができる。代替的に、MDPEまたはHDPEポリマーはまた、2つ以上の異なるポリエチレン樹脂をオフラインでブレンドすることによっても生成することもがきる。例えば、いくつかの実施形態において、従来の単峰性Ziegler−NattaMDPEまたはHDPEは、多峰性Ziegler−NattaMDPEまたはHDPEとブレンドすることができる。しかしながら、様々なHDPEポリマーを、メタロセン、ポストメタロセン、またはクロミウム系触媒などの代替の触媒システムによって生成することができることが想定される。例示的なMDPEまたはHDPE樹脂としては、HDPE 5962B、DMDA 8007 NT 7、AGILITY(商標)6047G、及びDOWLEX(商標)2027Gの商標名で、The Dow Chemical Companyによって販売されている樹脂が挙げられる。
【0043】
いくつかの実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、0.900〜0.940g/ccの密度及び0.7〜6g/10分のメルトインデックスを有する、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で少なくとも70%のエチレン系ポリマーを含み、また、約0.915〜0.930g/ccの密度及び約0.2〜15g/10分のメルトインデックスを有する、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で5%〜15%のLDPEを更に含む。他の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、0.900〜0.940g/ccの密度及び0.7〜6g/10分のメルトインデックスを有する、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で少なくとも70%のエチレン系ポリマーを含み、また、約0.930〜0.965g/ccの密度及び約1〜10g/10分のメルトインデックスを有する、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で15%〜25%の中密度または高密度ポリエチレンを更に含む。更なる実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、0.900〜0.940g/ccの密度及び0.7〜6g/10分のメルトインデックスを有する、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で少なくとの70%のエチレン系ポリマーを含み、また、約0.915〜0.930g/ccの密度及び約0.2〜15g/10分のメルトインデックスを有する、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で5%〜15%のLDPE、及び約0.930〜0.965g/ccの密度及び約1〜10g/10分のメルトインデックスを有する、ポリエチレンポリマーブレンドの重量で15%〜25%の中密度または高密度ポリエチレンを更に含む。当然、前述の量、密度の範囲、及びメルトインデックスの範囲は、例示的なものであり、本明細書において上で説明されるような他の量、密度の範囲、及びメルトインデックスの範囲を様々な実施形態に組み込むことができることを理解されたい。
【0044】
本明細書の実施形態において、ポリエチレンポリマーブレンドは、様々な方法によって形成することができる。例えば、ポリエチレンポリマーブレンドは、ポリマー成分をともにブレンドまたは混合することによって作製することができる。ブレンドまたは混合は、個々の成分の溶融または乾燥/物理的ブレンドを含む、当技術分野で知られている任意の適切な混合手段によって達成することができる。代替的に、ポリエチレンポリマーブレンドは、単一の反応器または複数の反応器構成で作製することができ、該構成では、複数の反応器を直列または並列に配設することができ、また、各重合は、溶液中で、スラリー中で、または気相中で行う。ポリマー成分をともにブレンドまたは混合するための他の適切な方法を利用することができることを理解されたい。
【0045】
コア層は、随意に、1つ以上の添加剤を含むことができる。そのような添加剤としては、酸化防止剤(例えば、Ciba Geigyによって供給されるIRGANOX(登録商標)1010またはIRGANOX(登録商標)1076などの、ヒンダードフェノール系)、亜リン酸塩(例えば、同じくCiba Geigyによって供給されるIRGAFOS(登録商標)168)、粘着添加剤(例えば、PIB(ポリイソブチレン))、Standostab PEPQ(商標)(Sandozによって供給される)、色素、着色剤、充填剤(例えば、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、カオリン、パーライト、珪藻土、ドロマイト、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラスビーズ、ポリマービーズ、セラミックビーズ、天然及び合成の二酸化ケイ素、三水酸化アルミニウム、三水酸化マグネシウム、ウォラストナイト、ウィスカー、木粉、リグニン、スターチ)、TiO
2、静電気防止添加剤、難燃剤、殺生物剤、抗菌剤、及び清澄剤/核形成促進剤(例えば、Milliken Chemicalから入手できるHYPERFORM(商標)HPN−20E、MILLAD(商標)3988、MILLAD(商標)NX8000)が挙げられるが、これらに限定されない。それらの所望の目的を達成するために、当技術分野で典型的に使用されるレベルで、1つ以上の添加剤をポリエチレンポリマーブレンドに含むことができる。いくつかの実施例では、ポリエチレンポリマーブレンドの0〜10重量%、ポリエチレンポリマーブレンドの0〜5重量%、ポリエチレンポリマーブレンドの0.001〜5重量%、ポリエチレンポリマーブレンドの0.001〜3重量%、ポリエチレンポリマーブレンドの0.05〜3重量%、またはポリエチレンポリマーブレンドの0.05〜2重量%の範囲の量で、1つ以上の添加剤が含まれる。
【0046】
一実施形態において、コア層は、多層フィルムに通気性を与える、少なくとも30重量%の充填剤を含むことができる。これは、後で詳しく論じる。
スキン層
【0047】
各スキン層は、プロピレン系ポリマーを独立に含む。スキン層は、不織布ではない。プロピレン系ポリマーは、プロピレンホモポリマー、ポリプロピレンポリマーブレンド、またはプロピレンコポリマーとすることができる。プロピレン系ポリマーは、(重合性モノマーの総量に基づいて)過半重量パーセントの重合させたプロピレンモノマー、及び随意に1つ以上のコモノマーを含む。
【0048】
プロピレンホモポリマーは、アイソタクチック、アタクチック、またはシンジオタクチックとすることができる。いくつかの実施形態において、プロピレンホモポリマーは、アイソタクチックである。各スキン層は、少なくとも30重量%のプロピレンホモポリマー、好ましくは少なくとも40重量%のプロピレンホモポリマー、好ましくは少なくとも50重量%のプロピレンホモポリマー、好ましくは少なくとも55重量%のプロピレンホモポリマーを独立に含むことができる。
【0049】
本明細書で使用するときに、「ポリプロピレンポリマーブレンド」は、50重量%を超えるプロピレン系ポリマーを含有する混合物を指す。ポリプロピレンポリマーブレンドの成分は、互いに不混和性、混和性、または相溶性とすることができる。いくつかの実施形態において、各スキン層は、少なくとも30重量%のポリプロピレンポリマーブレンド、好ましくは少なくとも40重量%のポリプロピレンポリマーブレンド、好ましくは少なくとも50重量%のポリプロピレンポリマーブレンド、好ましくは少なくとも55重量%のポリプロピレンポリマーブレンドを独立に含むことができる。
【0050】
上で述ベられるように、ポリプロピレンポリマーブレンドは、ポリプロピレンポリマーブレンドの重量で50重量%を超えるプロピレン系ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、ポリプロピレンポリマーブレンドは、ポリプロピレンポリマーブレンドの重量で、55重量%を超える、60重量%を超える、65重量%を超える、70重量%を超える、75重量%を超える、80重量%を超える、85重量%を超える、90重量%を超える、95重量%を超える、99重量%を超える、または100重量%のプロピレン系ポリマーを含む。
【0051】
プロピレンコポリマーは、プロピレン/オレフィンコポリマー(ランダムまたはブロック)またはプロピレンインパクトコポリマーとすることができる。インパクトプロピレンコポリマーはまた、ヘテロ相プロピレンコポリマーも含むことができ、ポリプロピレンは、連続相であり、エラストマー相がその中に均一に分散される。ポリプロピレン/オレフィンコポリマーの場合、適切なオレフィンコモノマーの限定的でない例としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、または1−ドデセンなどのC4−C20αオレフィン、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、ノルボルナジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、及びジシクロペンタジエンなどのC4−C20ジオレフィン、スチレン、o−、m−、及びp−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレンなどのC8−40ビニル芳香族化合物、並びにクロロスチレン及びフルオロスチレンなどのハロゲン置換C8−40ビニル芳香族化合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、プロピレンコポリマーは、プロピレン/エチレン、プロピレン/1−ブテン、プロピレン/1−ヘキセン、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン、プロピレン/1−オクテン、またはプロピレン/エチレン/1−ブテンを含む。各スキン層は、少なくとも30重量%のプロピレンコポリマー、好ましくは少なくとも40重量%のプロピレンコポリマー、好ましくは少なくとも50重量%のプロピレンコポリマー、好ましくは少なくとも55重量%のプロピレンコポリマーを独立に含むことができる。
【0052】
適切なポリプロピレンは、当技術分野の範囲内の手段によって、例えば、Ziegler−Natta触媒、シングルサイト触媒(メタロセンまたは拘束幾何)、または非メタロセン、金属中心、ヘテロアリールリガンド触媒を使用して形成される。Exxon Mobil Corporation(米国)から市販されているPP 3155、LyondellBasell Industries(米国)から市販されているポリプロピレン6231、またはThe Dow Chemical Company(米国)から市販されているVERSIFY(商標)の商標名で販売される樹脂、VISTAMAXX(商標)(Exxon Mobil Chemical Companyから市販されている)、様々な商標名及び/または商標でBraskemから市販されているプロピレンポリマー、PROFAX(登録商標)(Lyondell Basellから市販されている)、またはBorealis BORSOFT(商標)(デンマークのBorealisから市販されている)が挙げられる。
【0053】
本明細書の実施形態において、プロピレン系ポリマーは、0.1g/10分〜100g/10分のメルトフローレート(MFR)を有する。0.1g/10分〜100g/10分の全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、プロピレン系ポリマーは、ASTM D1238(230℃、2.16kg)に従って測定したときに、1g/10分〜75g/10分、2g/10分〜50g/10分、10g/10分〜45g/10分、または15g/10分〜40g/10分のメルトフローレートを有する。本明細書の実施形態において、プロピレン系ポリマーは、0.890〜0.920g/ccの密度を有する。0.890〜0.920g/ccの全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、プロピレン系ポリマーは、0.900〜0.920g/ccまたは0.89〜0.915g/ccの密度を有する。密度は、ASTM D−792に従って決定することができる。
【0054】
プロピレン系ポリマーは、15,000psiを超える2%セカント係数を有することができる。2%セカント係数は、長さ方向(MD)及び幅方向(CD)のセカント係数の平均であり、以下のように算出することができる。
【0056】
15,000psiを超える全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、プロピレン系ポリマーは、17,500psiを超える2%セカント係数を有する。他の実施形態において、プロピレン系ポリマーは、20,000psiを超える2%セカント係数を有する。更なる実施形態において、プロピレン系ポリマーは、27,500psiを超える2%セカント係数を有する。なお更なる実施形態において、プロピレン系ポリマーは、35,000psiを超える2%セカント係数を有する。なお更なる実施形態において、プロピレン系ポリマーは、15,000psi〜50,000psiの2%セカント係数を有する。なお更なる実施形態において、プロピレン系ポリマーは、25,000psi〜45,000psiの2%セカント係数を有する。なお更なる実施形態において、プロピレン系ポリマーは、30,000psi〜45,000psiの2%セカント係数を有する。2%のセカント係数は、ASTM 882に従って決定することができる。
【0057】
本明細書のいくつかの実施形態において、ポリプロピレンポリマーブレンドは、低密度ポリエチレン(LDPE)を更に含むことができる。ポリプロピレンポリマーブレンドは、5重量%〜30重量%、10重量%〜30重量%、または15重量%〜25重量%のLDPEを独立に含むことができる。ポリプロピレンポリマーブレンド中に存在するLDPEは、約0.915〜0.930g/ccの密度を有する。0.915〜0.930g/ccの全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、LDPEは、0.915〜0.925g/ccの密度を有する。他の実施形態において、LDPEは、0.915〜0.920g/ccの密度を有する。本明細書の実施形態において、スキン層中に存在するLDPEは、1〜15g/10分のメルトインデックスを有する。1〜15g/10分の全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、LDPEは、2〜12g/10分のメルトインデックスを有する。他の実施形態において、LDPEは、5〜10g/10分のメルトインデックスを有する。
【0058】
ポリプロピレンポリマーブレンド中に存在するLDPEは、5cNを超える溶融強度を有することができる。5cNを超える全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、LDPEは、6〜15cNの溶融強度を有する。他の実施形態において、LDPEは、6〜14cNの溶融強度を有する。更なる実施形態において、LDPEは、6〜12cNの溶融強度を有する。更なる実施形態において、LDPEは、6〜10cNの溶融強度を有する。なお更なる実施形態において、LDPEは、6〜18cNの溶融強度を有する。
【0059】
ポリプロピレンポリマーブレンド中に存在するLDPEは、分岐ポリマーを含むことができ、該分岐ポリマーは、ペルオキシドなどのフリーラジカル開始剤を使用して、14,500psi(100MPa)を超える圧力で、オートクレーブまたは管状反応器の中で部分的または全体的に単独重合または共重合される(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,599,392号を参照されたい)。ポリプロピレンポリマーブレンド中に存在する適切なLDPEの例としては、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸、メタクリル酸、一酸化炭素、またはこれらの組み合わせと相互重合したエチレンを含む、エチレンホモポリマー、及び高圧コポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。例示的なLDPE樹脂としては、The Dow Chemical Companyによって販売されている、LDPE 722、LDPE 5004、及びLDPE 621iなどの樹脂が挙げられる。他の例示的なLDPE樹脂は、参照により本明細書に組み込まれるWO2005/023912において説明されている。
【0060】
ポリプロピレンポリマーブレンドは、ポリエチレン及びポリプロピレンポリマーのブレンドを相溶化することができる、相溶化剤を更に含むことができる。適切な相容化剤としては、VERSIFY(商標)(The Dow Chemical Companyから)、SURPASS(商標)(Nova Chemicalsから)、及びVISTAMAXX(商標)(Exxon Mobil Corporationから)の商標名で入手できるエチレン系コポリマー及びプロピレン系コポリマーなどの、オレフィンプラストマー及びエラストマーが挙げられる。例示的な相容化剤としては、VERSIFY(商標)3401相容化剤(The Dow Chemical Companyから)、またはVISTAMAXX(商標)6202相容化剤(Exxon Mobil Corporationから)が挙げられる。
【0061】
各スキン層は、1つ以上の添加剤を独立に含むことができる。そのような添加剤としては、酸化防止剤(例えば、Ciba Geigyによって供給されるIRGANOX(登録商標)1010またはIRGANOX(登録商標)1076などの、ヒンダードフェノール系)、亜リン酸塩(例えば、同じくCiba Geigyによって供給されるIRGAFOS(登録商標)168)、粘着添加剤(例えば、PIB(ポリイソブチレン))、Standostab PEPQ(商標)(Sandozによって供給される)、色素、着色剤、充填剤(例えば、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、カオリン、パーライト、珪藻土、ドロマイト、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラスビーズ、ポリマービーズ、セラミックビーズ、天然及び合成の二酸化ケイ素、三水酸化アルミニウム、三水酸化マグネシウム、ウォラストナイト、ウィスカー、木粉、リグニン、スターチ)、TiO2、静電気防止添加剤、難燃剤、スリップ剤、粘着防止添加剤、殺生物剤、抗菌剤、及び清澄剤/核形成促進剤(例えば、Milliken Chemicalから入手できるHYPERFORM(商標)HPN−20E、MILLAD(商標)3988、MILLAD(商標)NX8000)が挙げられるが、これらに限定されない。それらの所望の目的を達成するために、当技術分野で典型的に使用されるレベルで、1つ以上の添加剤をポリプロピレンポリマーブレンドに含むことができる。いくつかの実施例では、ポリプロピレンポリマーブレンドの0〜10重量%、ポリプロピレンポリマーブレンドの0〜5重量%、ポリプロピレンポリマーブレンドの0.001〜5重量%、ポリプロピレンポリマーブレンドの0.001〜3重量%、ポリプロピレンポリマーブレンドの0.05〜3重量%、またはポリプロピレンポリマーブレンドの0.05〜2重量%の範囲の量で、1つ以上の添加剤が含まれる。
【0062】
一実施形態において、コア層は、多層フィルムに通気性を与える、少なくとも30重量%の充填剤を含むことができる。これは、後で詳しく論じる。
【0063】
多層フィルム
本明細書で説明される多層フィルムは、同時押し出しフィルムとすることができる。いくつかの実施形態において、多層フィルムは、同時押し出しフィルムであり、それによって、スキン層の少なくとも1つがコア層に同時押し出される。他の実施形態において、多層フィルムは、同時押し出しフィルムであり、それによって、スキン層の1つ(すなわち、第1のスキン層)がコア層に同時に押し出され、他のスキン層(すなわち、第2のスキン層)がコア層に同時に押し出され、そして、コア層が2つのスキン層の間に位置付けられるように、2つの同時押し出しフィルムがともに積層される。更なる実施形態において、多層フィルムは、同時押し出しフィルムであり、それによって、スキン層がコア層に同時押し出しされる。
【0064】
フィルムは、キャストフィルムを含む任意の数の過程を介して作成することができ、該過程では、ポリマーをフラットダイに通して押出機加工し、フラットフィルムまたはインフレーションフィルムを作り出し、それによって、ポリマーを環状ダイに通して押し出し加工し、そして、フラットフィルムを作り出すために切り離すことができるフィルムのチューブを作り出す。
【0065】
本明細書の実施形態において、多層フィルムは、約10〜20gsmの坪量を有することができる。10〜20gsmの全ての個々の値及び部分範囲が含まれ、本明細書で開示される。例えば、いくつかの実施形態において、多層フィルムは、約10〜18gsmの坪量を有することができる。他の実施形態において、多層フィルムは、約10〜16gsmの坪量を有することができる。更なる実施形態において、多層フィルムは、約10〜14gsmの坪量を有することができる。
【0066】
いくつかの実施形態において、本明細書で説明される多層フィルムは、以下の特性、すなわち、約160gを超える(または、代替的に、170gまたは180gを超える)スペンサーダーツインパクト、MDにおいて約16,000psiを超える(または、代替的に、17,000psiまたは18,000psiを超える)、及びCDにおいて16,000psiを超える(または、代替的に、17,000psiを超える)2%セカント係数、幅方向において約1,700psiを超える(または、代替的に、約1,800psiまたは1,900psiを超える)、及び長さ方向において約2,000psiを超える(または、代替的に、約2,100psi、2,200psi、または2,300psiを超える)破断応力、または約30ft・lbf/in
3(または、代替的に、35ft・lbf/in
3または40ft・lbf/in
3)を超える耐穿刺性、のうちの少なくとも1つを呈することができる。いくつかの実施形態において、本明細書で説明される多層フィルムは、以下の特性、すなわち、MDにおいて約16,000psiを超える2%セカント係数を有する100%のポリエチレンフィルムと比較したときの5%未満の柔軟度値差分、または1,000Hz〜5,000Hzの周波数帯域で0.5dB未満の雑音値、のうちの少なくとも1つを呈することができる。柔軟度値差分(SVD)は、以下のように算出することができる。
【0068】
ここで、基準フィルムは、16,000psiを超える2%セカント係数を有する、100%ポリエチレンのフィルムである。本明細書で使用するときに、「100%ポリエチレンのフィルム」は、(重合性モノマーの総量に基づいて)50モルパーセントを超える重合させたエチレンモノマーを含有し、及び随意に、少なくとも1つのコモノマーを含有することができる、1つ以上のポリマーから成るフィルムを指す。理論に束縛されるものではないが、特性のうちの1つ以上は、各材料の鍵となる属性が組み込まれるように、フィルム構造の各層における改善されたフィルム構造及び改善された成分量に起因すると考えられる。具体的には、特定量のポリプロピレンをスキン層に組み込むことは、接着を支援することができ、一方で、コア層における特定のポリエチレンブレンドを選択することは、ポリプロピレン基材とポリエチレンフィルムとの間に形成し得るピンホールを回避することができ、それでも、バックシートに必要とされる十分な強度及び係数を提供すると考えられる。また、コア層及びスキン層に組み込むための特定のポリエチレンポリマーを選択することによって、触覚特性、具体的には、雑音及び柔軟度を改善することができるとも考えられる。
【0069】
積層体
また、超音波接合した積層体も、本明細書で説明される。超音波接合した積層体は、本明細書において上で説明されるような多層フィルム、及び多層フィルムに少なくとも部分的に超音波接合される不織布基材を備える。本明細書で使用するときに、「不織布基材」は、不織布ウェブ、不織布、及び個々の繊維またはスレッドが間に挿入されているが規則的または繰り返し様式ではない任意の不織布構造を含む。本明細書で説明される不織布基材は、例えば、エアレイング過程、メルトブロウイング過程、スパンボンディング過程、及びボンデッドカーデッドウェブ過程を含むカーディング過程などの、様々な過程によって形成することができる。本明細書で使用するときに、「超音波接合」は、超音波溶接を含む。
【0070】
不織布ウェブは、スパンボンドウェブ、カーデッドウェブ、エアレイドウェブ、スパンレースドウェブ、またはメルトブロウンウェブなどの、単一のウェブを含むことができる。しかしながら、不織布を作製するために使用される異なる過程及び材料と関連付けられる相対的強度及び脆弱性のため、より良好な特性のバランスを達成するために、しばしば、2つ以上の層の複合材構造が使用される。このような構造は、しばしば、スパンボンド層及びメルトブロウン層から成る2層構造を表すSM、3層構造を表すSMS、またはより総称的にはSXnS構造などの、様々な状態を指定する文字によって識別され、ここで、Xは、独立にスパンボンド層、カーデッド層、エアレイド層、スパンレースド層、またはメルトブロウン層とすることができ、nは、任意の数とすることができるが、実用的な目的にでは、全般的に5未満である。このような複合構造の構造的完全性を維持するために、層は、互いに接合されていなければならない。よく見られる接合方法としては、ポイント接合、接着積層、及び当業者に知られている他の方法が挙げられる。これらの構造の全てを本発明で使用することができる。
【0071】
不織布ウェブを構成する繊維は、単成分繊維である。繊維の表面は、LDPE以外のポリエチレン樹脂を含むことが好ましい。ポリエチレン樹脂は、好都合に、シングルサイト触媒樹脂(mLLDPE)、またはポストメタロセン触媒によるLLDPE、またはZiegler−Natta触媒によるLLDPE、またはHDPE、またはMDPEとすることができる。単成分繊維を使用する場合、繊維内に使用される樹脂は、100%直鎖状(「実質的に直鎖状」を含む)のポリエチレンを含むことが好ましい。
【0072】
本明細書の実施形態において、不織布基材は、プロピレン系材料、100%ポリエチレン、またはポリエチレン/ポリプロピレンブレンドから作製される。不織布基材は、特にポリエチレンシースを伴うポリプロピレンコアを有する、2成分不織布繊維を含まない。適切なプロピレン系材料の例としては、(重合性モノマーの総量に基づいて)過半重量パーセントの重合させたプロピレンモノマー、及び随意に1つ以上のコモノマーを含む材料が挙げられる。これは、プロピレンホモポリマー(すなわち、ポリプロピレン)、プロピレンコポリマー、またはこれらの組み合わせを含むことができる。プロピレンコポリマーは、プロピレン/オレフィンコポリマーとすることができる。適切なオレフィンコモノマーの限定的でない例としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、または1−ドデセンなどのC4−C20α−オレフィンが挙げられる。いくつかの実施形態において、プロピレン系材料は、ポリプロピレンホモポリマーである。
【0073】
不織布基材は、1つ以上の層を備えることができる。1つ以上の層は、スパンボンド不織布層(S)、メルトブロウン不織布層(M)、ウェットレイド不織布層、エアレイド不織布層、任意の不織布または溶融紡糸過程によって生成されるウェブとすることができる。いくつかの実施形態において、不織布基材は、少なくとも1つのスパンボンド層(S)及び少なくとも1つのメルトブロウン層(M)を備える。他の実施形態において、不織布基材は、少なくとも1つのスパンボンド層(S)及び少なくとも1つのメルトブロウン層(M)を備える。不織布基材は、SSS、SM、SMS、SMMS、SSMMS、またはSSMMMS構造のうちの1つを有することができる。最外のスパンボンド層は、スパンボンドホモポリマーポリプロピレン(hPP)、スパンボンド不均一分岐ポリエチレン、またはカーデッドhPPからなる群から選択される材料を含むことができる。
【0074】
0.4lbf/インチを超える、0.8lbf/インチを超える、1.0lbf/インチを超える、1.2lbf/インチを超える、及びより好ましくは2.0lbf/インチを超える剥離力値のうちの少なくとも1つを呈することができる。理論に束縛されるものではないが、特定量のポリプロピレンをスキン層に組み込むことは、接着を支援することができ、また、コア層に対する特定のポリエチレンブレンドを選択することは、ポリプロピレン基材とポリエチレン系フィルムとの間の超音波接合過程中のピンホールを回避すること、または低減させることができると考えられる。より高いレベルのピンホールを有すると、より多くの水分に積層体を通過させてより低い静水圧力をもたらす場合があり、一方で、より低いレベルのピンホールを有すると、通過する水分が少ないことに起因して、より高い静水圧力をもたらす場合がある。
【0075】
最終用途
本明細書で説明されるフィルムまたは超音波接合した積層体は、様々な応用例で使用することができる。いくつかの実施形態において、フィルムまたは積層体は、おむつ、トレーニングパンツ、及び成人用失禁用衛生物品などの衛生応用例において、または他の類似する吸収性衣類の応用例において使用することができる。他の実施形態において、フィルムまたは積層体は、医療用ドレープ、ガウン、及び外科用スーツなどの医療用応用例において、または他の類似する布地(織布または不織布)の応用例において使用することができる。
【0076】
フィルムまたは積層体は、通気性または非通気性とすることができる。本明細書で使用するときに、「通気性」という用語は、水蒸気を透過できる材料を指す。水蒸気透過率(WVTR)または水蒸気移動率(MVTR)は、24時間あたり、1平方メートルあたりのグラム数で測定され、通気性の等価指標とみなされる。「通気性」という用語は、約500g/m
2/24時間を超える最小WVTR(水蒸気移動率)を有する、水蒸気を透過できる材料を指す。いくつかの実施形態において、通気性は、約800g/m
2/24時間を超える。他の実施形態において、通気性は、約1000g/m
2/24時間を超える。更なる実施形態において、通気性は、約1200g/m
2/24時間を超え、最大2200g/m
2/24時間の値である。
【0077】
フィルムまたは積層体のWVTRは、一態様において、その物品がどのくらい着用し易いかという指標を与える。しばしば、通気性のフィルムまたは積層体の衛生応用例は、望ましくは、より高いWVTRを有し、本発明のフィルムまたは積層体は、約1,100g/m
2/24時間、1,500g/m
2/24時間、1,800g/m
2/24時間を超える、更には2,000g/m
2/24時間を超えるWVTRを有することができる。本発明のフィルムまたは積層体材料のWVTR(水蒸気透過率)値を決定するための適切な技法は、INDA(米国不織布工業会)による番号IST−70.4−99、表題「STANDARD TEST METHOD FOR WATER VAPOR TRANSMISSION RATE THROUGH NONWOVEN AND PLASTIC FILM USING A GUARD FILM AND VAPOR PRESSURE SENSOR」によって標準化された試験手順であり、参照により本明細書に組み込まれる。INDA試験手順は、WVTRの決定に関する水蒸気に対するフィルムの浸透度、及び均質の材料に関する水蒸気透過係数を提供する。
【0078】
通気性フィルムは、多層フィルムの1つ以上の層に充填剤を加えることによって得ることができる。充填剤は、好ましくは無機材料である。充填剤は、粒子様の繊維とすることができ、または繊維材料を有する微粒子の組み合わせを含むことができる。
【0079】
通気性のフィルムは、高いWVTRの水分通気性のフィルムを作製するために、CaCO
3、粘土、二酸化ケイ素、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア、タルク、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、多孔性ガラスビーズ、多孔性ポリマービーズ、セラミックビーズ、三水酸化アルミニウム、三水酸化マグネシウム、ウォラストナイト、ウィスカー、木粉、リグニン、スターチ、粘土、若しくは同類のもの、またはこれらの組み合わせを加えることによって得ることができ、充填剤粒子の周りにキャビテーションを作り出すために、長さ方向の配向、または相互組み合い若しくは相互噛み合いローラーなどの、「リングローリング」とも呼ばれる、ポスト配向過程が必要である(例えば、参照により本明細書に組み込まれるWO2007/081548またはWO1998/004397を参照されたい)。このようなフィルムの高められた水分浸透性は、微小多孔性形態の結果である。
【0080】
このようなフィルムは、一般的に、おむつ及び成人用失禁バックシートフィルムのための衛生応用例において、及び通気性であるが液体不透過性である外科用ガウンなどの医療用応用例において使用され、また、厚さが0.2〜1.5milの範囲の厚さのフィルムについて、充填剤及び延伸のレベルに応じて、500g/m
2/24時間を超え、最大20,000g/m
2/24時間のWVTR値を得ることができる。
【0081】
充填剤は、層の総重量に基づいて、15〜70重量%、好ましくは25〜55重量%、及びより好ましくは30〜50重量%の量で、層の任意の1つに含まれる。別の実施形態において、充填剤は、スキン層の総重量に基づいて、15〜70重量%、好ましくは25〜55重量%、及びより好ましくは30〜50重量%の量でスキン層に加えられる。例示的な実施形態において、充填剤は、炭酸カルシウムであり、また、層の総重量に基づいて、40〜50重量%の量でスキン層中に存在する。例示的な実施形態において、充填剤は、炭酸カルシウムである。
【0082】
本明細書の多層フィルム及び通気性の層は、充填剤を組み込んだ後に、延伸または伸長される。延伸は、層を互いに接合した後に、または層を互いに接合する前に行うことができる。多層フィルムは、多層フィルムを生成する過程中に、1回以上伸張させることができる。いくつかの実施形態において、多層フィルムは、積層体またはその物品を生成する前に、及び/または生成した後に伸張される。延伸は、一軸または二軸とすることができる。
【0083】
試験方法
別途指示がない限り、以下の試験方法が使用される。全ての試験方法は、この開示の出願日現在のものである。
密度
【0084】
エチレン系及びプロピレン系ポリマーに関して本明細書で開示される密度は、ASTM D−792に従って決定される。
【0085】
メルトインデックス
エチレン系ポリマーのメルトインデックスまたはI2は、190℃、2.16kgで、ASTM D1238に従って決定される。
メルトフローレート
【0086】
プロピレン系ポリマーのメルトフローレートまたはMFRは、230℃、2.16kgで、ASTM D1238に従って測定される。
【0087】
溶融強度
溶融強度の測定は、Gottfert Rheotester 2000キャピラリーレオメーターに取り付けたGottfert Rheotens71.97(Goettfert Inc.、Rock Hill、SC)上で行う。ポリマーメルト(約20〜30グラム、ペレット)を、キャピラリー直径が2.0mmであり、アスペクト比(キャピラリー長さ/キャピラリー直径)が15である平坦な入口角度(180度)を有するキャピラリーダイを通して押し出し加工する。試料を190℃で10分間平衡させた後に、0.265mm/秒の一定のピストン速度でピストンを動作させる。標準試験温度は、190℃である。試料は、2.4mm/秒
2の加速度で、ダイの100mm下側に位置する1組の加速ニップに一軸的に引き出す。張力を、ニップロールの巻き取り速度の関数として記録する。溶融強度を、ストランドが破損する前のプラトー力(cN)として報告する。溶融強度の測定では、以下の条件を使用する。プランジャ速度=0.265mm/秒、ホイール加速度=2.4mm/s
2、キャピラリー直径=2.0mm、キャピラリー長=30mm、及びバレル直径=12mm。
【0088】
2%セカント係数/破断応力
2%歪み時のセカント係数及び破断応力を含む引張特性は、ASTM D882に従って、長さ方向及び幅方向において決定される。
【0089】
スペンサーダーツ衝撃強度
スペンサーダーツ試験は、ASTM D3420、手順Bに従って決定される。
【0090】
剥離力
積層体を形成するために、フィルムを不織布に超音波接合する。試験体サイズは、127mm×25.4mmである。積層体1つあたり3つの試験体を測定する。不織布基材からフィルムを分離することによって剥離力を決定し、剥離力は、層を分離するために必要なエネルギーの測度である。フィルムをCRE引張試験機(Instron)の可動グリップに配置し、一方で、不織布基材を静止した180°平面に配置する。フィルムは、約304.8のmm/分の速度で不織布基材から剥がす。
【0091】
耐穿刺性
穿刺は、ASTM D5748に従って引張試験機上で測定するが、正方形の試験体をシートから6インチ×6インチのサイズに切断すること、試験体を、直径4インチの円形試験体ホルダーに挟持し、挟持したフィルムの中央に穿刺プローブを10インチ/分のクロスヘッド速度で押し付けること、プローブが0.25インチの支持ロッド上の直径0.5インチの研磨した鋼球であること、試験治具への損傷を防止するために7.7インチの最大移動長があること、ゲージ長がないこと、すなわち、試験の前にプローブができる限り近くにあるが試験体には接触していないこと、を除く。試験体の中央において1回の厚さ測定を行う。平均穿刺値を決定するために、合計で5つの試験体を試験する。
【0092】
雑音
雑音試験機装置は、音を取り込むために使用するマイクロホンMK 221及びNeutrix Cortex InstrumentsによるNC 10 Audio Acoustic Analyzerを含む、音響隔離ボックスを含む。マイクロホンは、20Hz〜20,000Hzの周波数(Hz)を有する信号を感知する。マイクロホンは、音響ボックスの中央において、フィルム表面の10cm水平方向に合わせられ、ボックス上部の25cm垂直方向に合わせられる。音響隔離ボックスは、鉛で作製され、53cm×53cm×53cmの寸法を有する。フィルムは、10cm×10cmの試験体サイズに切断する。試験体は、2つのホルダーに固定し、第1のホルダーを静止させ、第2のホルダーをフィルムの撓曲運動を提供するように移動させる。各試験体によって生成される雑音示度から減算する暗騒音示度を得るために、装置を真空中で動作させる。1/3オクターブでデータを収集する。フィルム1つあたり4つの異なる試験体を測定する。
【0093】
柔軟度
「柔軟度」または「ハンド」の品質は、繊維原料の表面摩擦、可撓性、及び圧縮性による抵抗の組み合わせであるとみなされる。Handle−O−Meter試験機(Thwing−Albert Instrument Co.,(West Berlin,N.J.)によって製造される)は、材料の試験体を平行な縁部のスロットに押し込むときにブレードが受ける抵抗を検出するために、線形可変差動変圧器(LVDT)を使用して上記の因子を測定する。試料は、8インチ×8インチの正方形の試験体に切断する。Handle−O−Meterのスロット幅は、20mmに設定する。計器の製造業者の試験マニュアルの必要に応じて、試験体1つあたり4つの位置の各々で測定を行い、4つの測定値を合計して、単一の試験体の合計ハンドをグラム−力で求める。次いで、平均したハンドを試験体の重量及び体積に正規化する。より低い抵抗値を有する試料は、より良好な柔軟度を有すると考えられる。
【実施例】
【0094】
本明細書で説明される実施形態は、以下の非限定的な実施例によって更に例示することができる。
【0095】
実施例1
この実施例は、フィルムの通気性を実証するために行った。下で概説されるように、3層フィルムを作製した。200m/分の最大ライン速度、260℃の溶融温度、260℃のダイ温度、0.8milのダイ間隙、及び9インチの空隙を有する、市販の3層キャストライン上でフィルムを生成した。多層フィルムは、14gsmの坪量を有する。コア層は、全フィルム厚さの70%を構成する。各スキン層は、全フィルム厚さの15%を構成する。総フィルム厚さは、1milである。
【0096】
試験した試料は、2つの比較試料(単層)及び2つの多層同時押し出し試料で構成した。比較用試料は、単層フィルムとした。第1の比較試料(試料#1)は、Dow Chemicalsから市販されている90重量%のDOWLEX(登録商標)2036、及び10重量%のLDPE 722を含有した。第2の比較試料(試料#2)も単層フィルムとし、単層の総重量に基づいて、55重量%の試料#1の組成物を含有し、残部は、45重量%の量の炭酸カルシウムとした。
【0097】
同時押し出し試料(本発明の試料−試料#3及び#4)は、3層多層フィルムとし、各層に45重量%の炭酸カルシウムを含有した。表1は、試料#3及び#4の成分を示す。試料#3及び#4の各層は、10重量%のLDPE 722を含有した。これは、表1に示されない。
【0098】
【表1】
【0099】
試料は全て、HiQ Dialogを使用して不織布ポリプロピレン積層体に超音波接合した。超音波デバイスは、VE 20 MICROBOND CSIである。上で詳述されるフィルムは、延伸を受けさせなかった。超音波接合の後に、上で詳述される剥離力試験をフィルムに受けさせた。
図1は、剥離試験の結果を示す。
【0100】
図1から、いかなる充填剤も含有しない試料(試料#1−LDPE及びDowlex 2036だけを含有する)は、2000〜2500ニュートンの接合力で、1.5〜2lbf/インチの剥離強度を有することが分かる。試料#2(LDPE及びDowlex 2036に加えて、45重量%の炭酸カルシウムを含有する)は、2000〜2500ニュートンの接合力を使用して接合したときに、0.5lbf/インチ未満という非常に低い剥離強度を示す。本発明の試料−試料#3−Dowlexコアを有する、及び試料4−Eliteコアを有する−はどちらも、2000〜2500ニュートンの接合力で、1lbf/インチ以上の向上した剥離力強度を示す。これは、充填剤を含有するポリプロピレンスキンの使用が、1500ニュートン以上の接合力を使用したときに、0.75lbf/インチを超える、好ましくは1.0lbf/インチを超える、より好ましくは1.2lbf/インチを超える、有用な剥離力強度を生成することを実証する。
【0101】
要約すると、充填剤を有するポリプロピレンスキンの使用は、通気性の多層フィルムを生成し、更に、ポリエチレンを含有する単層フィルムに勝る、向上した剥離力強度を生成する。
【0102】
本発明の特定の実施形態を例示し、説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の他の変更及び修正を行うことができることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲に包含することが意図される。
なお、本発明は、以下の実施態様を包含するものとする。
[1]多層フィルムであって、
コア層と、
2つのスキン層と、を備え、前記コア層が、前記2つのスキン層の間に位置付けられ、
前記コア層が、ポリエチレンポリマーブレンドを含み、前記ポリエチレンポリマーブレンドが、0.900〜0.940g/ccの密度及び0.7〜6g/10分のメルトインデックスを有する、前記ポリエチレンポリマーブレンドの重量で少なくとも40%のエチレン系ポリマーを含み、前記ポリエチレンポリマーブレンドが、約0.910〜0.950g/ccの総合密度及び約0.7〜6g/10分のメルトインデックスを有し、
各スキン層が、プロピレン系ポリマーを独立に含み、
前記多層フィルムが、充填剤を更に含み、前記充填剤が、前記多層フィルムの1つ以上の層に存在する、多層フィルム。
[2]前記コア層及び各スキン層が、前記充填剤を含有する、前記[1]に記載のフィルム。
[3]前記多層フィルムが、微小多孔性である、前記[1]に記載のフィルム。
[4]前記コア層及び前記スキン層が、unaxialまたは二軸で伸張され、前記フィルムが、0.2〜1.5milの厚さを有し、500g/m2/24時間を超える水蒸気透過速度を示す、前記[1]に記載のフィルム。
[5]前記プロピレン系ポリマーが、プロピレンホモポリマーを含み、ポリプロピレンポリマーブレンドが、前記ポリプロピレンポリマーブレンドの重量で少なくとも約60%の前記プロピレン系ポリマーまたはポリプロピレンコポリマーを含む、前記[1]に記載のフィルム。
[6]前記プロピレンホモポリマーが、アイソタクチック、アタクチック、またはシンジオタクチックである、前記[5]に記載フィルム。
[7]前記プロピレン系ポリマーが、約2〜50g/10分のメルトフローレートを有する、前記[1]に記載のフィルム。
[8]前記ポリプロピレンコポリマーが、ランダムであるか、またはブロックプロピレン/オレフィンコポリマー、またはプロピレンインパクトコポリマーである、前記[6]に記載のフィルム。
[9]前記コア層が、全フィルム厚さの約50%〜約90%を構成する、前記[1]に記載のフィルム。
[10]前記2つのスキン層が、等しい厚さを有する、前記[1]に記載のフィルム。
[11]前記充填剤が、金属酸化物、金属水酸化物、またはこれらのうちの少なくとも1つを含む組み合わせである、前記[1]に記載のフィルム。
[12]前記充填剤が、前記コア層の総重量または各スキン層の総重量に基づいて、30〜70重量%の量で存在する、炭酸カルシウムである、前記[1]に記載のフィルム。
[13]超音波接合した積層体であって、
前記[1]に記載の多層フィルムと、
前記多層フィルムに少なくとも部分的に超音波接合される不織布基材と、を備える、超音波接合した積層体。
[14]前記不織布基材が、プロピレン系材料から作製され、前記積層体が、
約0.5lbf/インチを超える剥離力値、及び
前記フィルムが、0.2〜1.5milの厚さを有する、及び500g/m2/24時間を超える水蒸気透過速度を示す、のうちの少なくとも1つの特性を呈する、前記[13]に記載の積層体。
[15]多層フィルムであって、
コア層であって、前記コア層が、ポリエチレンポリマーブレンドを含み、前記ポリエチレンポリマーブレンドが、0.900〜0.940g/ccの密度及び0.7〜6g/10分のメルトインデックスを有する、前記ポリエチレンポリマーブレンドの重量で少なくとも40%のエチレン系ポリマーを含み、前記ポリエチレンポリマーブレンドが、約0.910〜0.950g/ccの総合密度及び約0.7〜6g/10分のメルトインデックスを有するコア層と、
前記コア層に接触する第1の層であって、前記第1の層が、プロピレン系ポリマーを含み、前記コア層または前記第1の層が、前記多層フィルムに通気性を与える充填剤を含有する、第1の層と、
前記コア層に接触する表面に対向する表面で前記第1の層に少なくとも部分的に超音波接合される、不織布基材と、を備える、多層フィルム。