特許第6963537号(P6963537)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6963537長尺物用ドラム、管理用コンピューター、及び、長尺物管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963537
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】長尺物用ドラム、管理用コンピューター、及び、長尺物管理システム
(51)【国際特許分類】
   B65H 75/38 20060101AFI20211028BHJP
   B65H 75/02 20060101ALI20211028BHJP
【FI】
   B65H75/38 W
   B65H75/02 Z
【請求項の数】18
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-118654(P2018-118654)
(22)【出願日】2018年6月22日
(65)【公開番号】特開2019-218201(P2019-218201A)
(43)【公開日】2019年12月26日
【審査請求日】2020年4月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005186
【氏名又は名称】株式会社フジクラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】伊佐地 瑞基
(72)【発明者】
【氏名】富川 浩二
(72)【発明者】
【氏名】大里 健
【審査官】 五閑 統一郎
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2016/0023863(US,A1)
【文献】 特開平08−115012(JP,A)
【文献】 特開2017−165540(JP,A)
【文献】 特開平11−058208(JP,A)
【文献】 特開2008−254927(JP,A)
【文献】 特開平03−008604(JP,A)
【文献】 特開2015−168504(JP,A)
【文献】 実開平04−096467(JP,U)
【文献】 特開平09−151033(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 75/00
B65H 63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺物を巻き付けるためのドラムと、
前記ドラムに取り付けられている管理モジュールと、を有し、
前記管理モジュールは、
前記ドラムの加速度を検出する加速度センサと、
前記加速度センサの検出結果に基づいて演算を行う演算装置と、
前記加速度センサの検出結果に基づいて前記演算装置が演算を行った演算結果を記憶する記憶装置と、
を有し、
前記演算装置は、
前記ドラムに巻き付けられている前記長尺物の繰り出し径を取得し、かつ、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの回転角及び回転方向を検出し、
前記ドラムの回転方向が前記長尺物の繰り出し方向と一致する場合、前記ドラムの回転角、及び、前記繰り出し径に基づいて、前記長尺物の繰り出し量を算出し、
前記ドラムの回転方向が前記長尺物の巻き取り方向と一致する場合、前記ドラムの回転角、及び、前記繰り出し径に基づいて、前記長尺物の巻き取り量を算出し、
前記長尺物の繰り出し量、及び、前記長尺物の巻き取り量に基づいて、前記長尺物の使用量を算出し、
前記管理モジュールは、前記ドラムに取り付けられることによって、前記長尺物の繰り出し時又は巻き取り時に回転する
ことを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項2】
請求項1に記載の長尺物用ドラムであって、
前記演算装置は、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の繰り出し方向か否かを判定することを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の長尺物用ドラムであって、
前記演算装置は、前記ドラムの回転角に基づいて、前記長尺物の残量を算出することを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項4】
請求項3に記載の長尺物用ドラムであって、
前記演算装置は、
前記長尺物の使用前に前記ドラムに巻き付けられていた前記長尺物の残量を前記記憶装置から取得し、
当該長尺物の残量から前記長尺物の使用量を減じて、前記長尺物の新たな残量を算出し、
前記記憶装置は、前記長尺物の新たな残量を記憶することを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項5】
請求項1から4の何れかに1項に記載の長尺物用ドラムであって、
前記演算装置は、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの異常を検出することを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項6】
長尺物を巻き付けるためのドラムと、
前記ドラムに取り付けられている管理モジュールと、を有し、
前記管理モジュールは、
前記ドラムの加速度を検出する加速度センサと、
前記加速度センサの検出結果に基づいて演算を行う演算装置と、
前記加速度センサの検出結果に基づいて前記演算装置が演算を行った演算結果を記憶する記憶装置と、
前記ドラムの地球上の位置データを取得可能な位置測定装置と、
を有し、
前記管理モジュールは、前記ドラムに取り付けられることによって、前記長尺物の繰り出し時又は巻き取り時に回転する
ことを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項7】
請求項6に記載の長尺物用ドラムであって、
前記記憶装置は、前記演算結果と、前記ドラムの位置データとを対応付けて記憶することを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の長尺物用ドラムであって、
前記演算装置は、
前記加速度センサ及び前記位置測定装置の検出結果に基づいて、前記ドラムが回転し、かつ、前記ドラムが移動していないと判定した場合には、前記長尺物の使用量を算出し、
前記加速度センサ及び前記位置測定装置の検出結果に基づいて、前記ドラムが回転しながら移動していると判定した場合には、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の繰り出し方向と一致する場合に前記長尺物の使用量を算出し、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の巻き取り方向と一致する場合には前記長尺物の使用量を算出しないことを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項9】
請求項1から8の何れか1項に記載の長尺物用ドラムであって、
前記管理モジュールは、外部と通信を行う通信装置を有することを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項10】
請求項1から9の何れか1項に記載の長尺物用ドラムであって、
前記管理モジュールは、前記ドラムに着脱可能に取り付けられていることを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項11】
請求項1から10の何れか1項に記載の長尺物用ドラムであって、
前記長尺物は、ケーブルであることを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項12】
請求項1から11の何れか1項に記載の長尺物用ドラムであって、
前記ドラムは、前記長尺物を巻き付けるための胴部と、前記胴部の両端に設けられたフランジ部とを有しており、
前記管理モジュールは、前記胴部又は前記フランジ部に取り付けられている
ことを特徴とする長尺物用ドラム。
【請求項13】
請求項1から12の何れか1項に記載の長尺物用ドラムであって、
前記ドラムは、前記長尺物を巻き付けるための胴部と、前記胴部の両端に設けられたフランジ部とを有しており、
前記管理モジュールは、前記胴部に取り付けられていることを特徴とする長尺用ドラム。
【請求項14】
請求項1から13の何れか1項に記載の長尺物用ドラムと通信可能な通信部と、
管理データを記憶する記憶部と
を備え、
加速度センサを有する前記長尺物用ドラムから、前記加速度センサの検出結果に基づいた演算結果を、前記通信部を介して受信し、
前記長尺物用ドラムと、前記演算結果とを対応付けた前記管理データを前記記憶部に記憶する
ことを特徴とする管理用コンピューター。
【請求項15】
請求項14に記載の管理用コンピューターであって、
複数の前記長尺物用ドラムから前記演算結果を受信し、
各前記長尺物用ドラムと、前記演算結果とを対応付けたデータベースを前記管理データとして前記記憶部に記憶することを特徴とする管理用コンピューター。
【請求項16】
請求項15に記載の管理用コンピューターであって、
前記長尺物用ドラムに関して入力された条件と、前記データベースとに基づいて、前記条件に適合する前記長尺物用ドラムを決定することを特徴とする管理用コンピューター。
【請求項17】
長尺物用ドラムと、
前記長尺物用ドラムと通信可能に接続された管理用コンピューターと、
を有する長尺物管理システムであって、
前記長尺物用ドラムには、管理モジュールが取り付けられており、
前記管理モジュールは、
前記長尺物用ドラムの加速度を検出する加速度センサと、
前記加速度センサの検出結果に基づいて演算を行う演算装置と、
前記加速度センサの検出結果に基づいて前記演算装置が演算を行った演算結果を記憶する記憶装置と、
前記管理用コンピューターと通信を行う通信装置と、
を有し、
前記演算装置は、
前記長尺物用ドラムに巻き付けられている前記長尺物の繰り出し径を取得し、かつ、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの回転角及び回転方向を検出し、
前記長尺物用ドラムの回転方向が前記長尺物の繰り出し方向と一致する場合、前記長尺物用ドラムの回転角、及び、前記繰り出し径に基づいて、前記長尺物の繰り出し量を算出し、
前記長尺物用ドラムの回転方向が前記長尺物の巻き取り方向と一致する場合、前記長尺物用ドラムの回転角、及び、前記繰り出し径に基づいて、前記長尺物の巻き取り量を算出し、
前記長尺物の繰り出し量、及び、前記長尺物の巻き取り量に基づいて、前記長尺物の使用量を算出し、
前記管理モジュールは、前記長尺物用ドラムに取り付けられることによって、前記長尺物の繰り出し時又は巻き取り時に回転する
ことを特徴とする長尺物管理システム。
【請求項18】
長尺物用ドラムと、
前記長尺物用ドラムと通信可能に接続された管理用コンピューターと、
を有する長尺物管理システムであって、
前記長尺物用ドラムには、管理モジュールが取り付けられており、
前記管理モジュールは、
前記長尺物用ドラムの加速度を検出する加速度センサと、
前記加速度センサの検出結果に基づいて演算を行う演算装置と、
前記加速度センサの検出結果に基づいて前記演算装置が演算を行った演算結果を記憶する記憶装置と、
前記管理用コンピューターと通信を行う通信装置と、
前記長尺物用ドラムの地球上の位置データを取得可能な位置測定装置と、
を有し、
前記管理モジュールは、前記長尺物用ドラムに取り付けられることによって、前記長尺物の繰り出し時又は巻き取り時に回転する
ことを特徴とする長尺物管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺物用ドラム、管理用コンピューター、及び、長尺物管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1〜3には、ケーブル、ロール紙、ワイヤを巻き回したドラム(リール、ボビン、紙管も含む)の回転や振動を検出することが記載されている。特許文献1には、リール装置に加速度センサを設けることが記載されている(リール本体に加速度センサを設けることは記載されていない)。特許文献2、3には、ボビン(又は紙管)に加速度センサを配置した旨の記載がある(特許文献2の段落0089、特許文献3の段落0023参照)。但し、これらの特許文献1〜3に記載の技術は、ドラムの動きを制御(いわゆるフィードバック制御)する技術であり、ドラムに巻き回した長尺物やドラムの使用履歴等を管理するものではない。
【0003】
従来、電線ケーブルや光ファイバケーブルなどの長尺なケーブルを管理するためには、ケーブルにタグやラベルを取り付けたり、ケーブルの表面に印字したりすることが行われている。但し、タグ、ラベル、印字などによる管理方法では、紛失・摩耗によって管理データが喪失するおそれがある。そこで、特許文献4、5には、管理データを記憶した記憶素子(例えばICタグやRFID素子)をケーブルに内蔵することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−254927号公報
【特許文献2】特開2017−165540号公報
【特許文献3】特開平11−58208号公報
【特許文献4】特開2003−203527号公報
【特許文献5】特開2004−266993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献4、5に記載の技術では、ケーブルに記憶素子を内蔵させる必要があるため、ケーブルが太くなったり、ケーブルのコストが増加したりする問題がある。また、特許文献4、5に記載の技術では、ケーブルの記憶素子から管理データを読み出すために、ケーブルの敷設場所まで赴いて記憶素子からデータを読み出す必要があるため、ケーブルの管理が不便である。なお、ケーブルに限らず、他の長尺物(ワイヤやロール紙を含む)の管理においても、長尺物に管理データを記憶させると、管理が不便になる。
【0006】
本発明は、長尺物の管理を簡易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための主たる第1の発明は、長尺物を巻き付けるためのドラムと、前記ドラムに取り付けられている管理モジュールと、を有し、前記管理モジュールは、前記ドラムの加速度を検出する加速度センサと、前記加速度センサの検出結果に基づいて演算を行う演算装置と、前記加速度センサの検出結果に基づいて前記演算装置が演算を行った演算結果を記憶する記憶装置と、を有し、前記演算装置は、前記ドラムに巻き付けられている前記長尺物の繰り出し径を取得し、かつ、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの回転角及び回転方向を検出し、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の繰り出し方向と一致する場合、前記ドラムの回転角、及び、前記繰り出し径に基づいて、前記長尺物の繰り出し量を算出し、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の巻き取り方向と一致する場合、前記ドラムの回転角、及び、前記繰り出し径に基づいて、前記長尺物の巻き取り量を算出し、前記長尺物の繰り出し量、及び、前記長尺物の巻き取り量に基づいて、前記長尺物の使用量を算出することを特徴とする長尺物用ドラムである。
上記目的を達成するための主たる第2の発明は、長尺物を巻き付けるためのドラムと、前記ドラムに取り付けられている管理モジュールと、を有し、前記管理モジュールは、前記ドラムの加速度を検出する加速度センサと、前記加速度センサの検出結果に基づいて演算を行う演算装置と、前記加速度センサの検出結果に基づいて前記演算装置が演算を行った演算結果を記憶する記憶装置と、前記ドラムの位置データを取得可能な位置測定装置と、を有することを特徴とする長尺物用ドラムである。

【0008】
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、長尺物の管理を簡易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1Aは本実施形態の管理システム1の説明図であり、図1Bは本実施形態のケーブル用ドラム10の説明図である。
図2図2Aは本実施形態の管理モジュール30のハードウェア構成の説明図であり、図2Bは管理モジュール30の各種機能のブロック図である。
図3】制御部36の行う残量検出処理のフロー図である。
図4図4A図4Cは加速度検出時のケーブル用ドラム10の様子の例の説明図である。
図5】制御部36の別の残量検出処理のフロー図である。
図6図6A図6Cは加速度検出時のケーブル用ドラム10の様子の例の説明図である。
図7】敷設履歴データの説明図である。
図8図8Aは異常履歴データの説明図であり、図8Bは異常検出時のケーブル用ドラム10の様子の説明図である。
図9図9Aは管理用コンピューター2が作成した敷設履歴データベースの説明図であり、図9Bは敷設履歴データベースの利用法の一例の説明図である。
図10図10A図10Bは敷設履歴データベースの別の利用法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0012】
長尺物を巻き付けるためのドラムと、前記ドラムに取り付けられている管理モジュールと、を有し、前記管理モジュールは、前記ドラムの加速度を検出する加速度センサと、前記加速度センサの検出結果に基づいて演算を行う演算装置と、前記加速度センサの検出結果に基づいて前記演算装置が演算を行った演算結果を記憶する記憶装置と、を有することを特徴とする長尺物用ドラムが明らかとなる。このような長尺物用ドラムによれば、長尺物の管理を簡易にすることができる。
【0013】
前記演算装置は、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の繰り出し方向か否かを判定することが望ましい。これにより、ドラムから長尺物が繰り出されているのか、又は、ドラムに長尺物が巻き取られているのかを確認できる。
【0014】
前記演算装置は、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの回転角を検出することが望ましい。これにより、長尺物の使用量や残量を算出でき、それらの管理を簡易に行える。
【0015】
前記演算装置は、前記ドラムの回転角に基づいて、前記長尺物の使用量を算出することが望ましい。これにより、長尺物の使用量の管理を簡易に行える。
【0016】
前記演算装置は、前記ドラムに巻き付けられている前記長尺物の繰り出し径を取得し、かつ、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの回転方向を検出し、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の繰り出し方向と一致する場合、前記ドラムの回転角、及び、前記繰り出し径に基づいて、前記長尺物の繰り出し量を算出し、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の巻き取り方向と一致する場合、前記ドラムの回転角、及び、前記繰り出し径に基づいて、前記長尺物の巻き取り量を算出し、前記長尺物の繰り出し量、及び、前記長尺物の巻き取り量に基づいて、前記長尺物の使用量を算出することが望ましい。これにより、より精度良く、長尺物の使用量を管理できる。
【0017】
前記演算装置は、前記ドラムの回転角に基づいて、前記長尺物の残量を算出することが望ましい。これにより、長尺物の残量の管理を簡易に行える。
【0018】
前記演算装置は、前記長尺物の使用前に前記ドラムに巻き付けられていた前記長尺物の残量を前記記憶装置から取得し、当該長尺物の残量から前記長尺物の使用量を減じて、前記長尺物の新たな残量を算出し、前記記憶装置は、前記長尺物の新たな残量を記憶することが望ましい。これにより、長尺物の残量の管理を簡易に行える。
【0019】
前記演算装置は、前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記ドラムの異常を検出することが望ましい。これにより、ドラムの異常についての管理を簡易に行える。
【0020】
前記管理モジュールは、前記ドラムの位置データを取得可能な位置測定装置を有することが望ましい。これにより、例えば、長尺物の敷設位置を記憶装置に記憶させたり、長尺物用ドラムの現在位置を知ることができたりするため、より詳細に、長尺物の管理を行える。
【0021】
前記記憶装置は、前記演算結果と、前記ドラムの位置データとを対応付けて記憶することが望ましい。これにより、例えば、長尺物の使用状況についてのリアルタイムでの管理や追跡調査を、簡易に行える。
【0022】
前記演算装置は、前記加速度センサ及び前記位置測定装置の検出結果に基づいて、前記ドラムが回転し、かつ、前記ドラムが移動していないと判定した場合には、前記長尺物の使用量を算出し、前記加速度センサ及び前記位置測定装置の検出結果に基づいて、前記ドラムが回転し、かつ、前記ドラムが移動していると判定した場合には、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の繰り出し方向と一致する場合に前記長尺物の使用量を算出し、前記ドラムの回転方向が前記長尺物の巻き取り方向と一致する場合には前記長尺物の使用量を算出しないことが望ましい。これにより、より精度良く、長尺物の使用量を管理できる。
【0023】
前記管理モジュールは、外部と通信を行う通信装置を有することが望ましい。これにより、長尺物の敷設現場や長尺物用ドラムの保管場所等に赴かなくとも、データを取得でき、長尺物の管理を簡易に行える。
【0024】
前記管理モジュールは、前記ドラムに着脱可能に取り付けられていることが望ましい。これにより、管理モジュールを有効に利用できる。また、ドラムの燻蒸処理等による管理モジュールの故障を防止できる。
【0025】
前記長尺物は、ケーブルであることが望ましい。このように、長尺物がケーブルの場合、加速度センサを有する管理モジュールがドラムに設けられることが特に有利になる。
【0026】
長尺物を巻き付けた長尺物用ドラムと通信可能な通信部と、管理データを記憶する記憶部とを備え、加速度センサを有する前記長尺物用ドラムから、前記加速度センサの検出結果に基づいた演算結果を、前記通信部を介して受信し、前記長尺物用ドラムと、前記演算結果とを対応付けた前記管理データを前記記憶部に記憶することを特徴とする管理用コンピューターが明らかとなる。このような管理用コンピューターによれば、長尺物の管理を簡易にすることができる。
【0027】
前記管理用コンピューターは、複数の前記長尺物用ドラムから前記演算結果を受信し、各前記長尺物用ドラムと、前記演算結果とを対応付けたデータベースを前記管理データとして前記記憶部に記憶することが望ましい。これにより、データベースに基づいて、長尺物(例えばケーブル)の在庫管理や物流システムの検討を、簡易に行える。
【0028】
前記管理用コンピューターは、前記長尺物用ドラムに関して入力された条件と、前記データベースとに基づいて、前記条件に適合する前記長尺物用ドラムを決定することが望ましい。これにより、データベースに基づいて、長尺物(例えばケーブル)の在庫管理や物流システムの検討を、より簡易に行える。
【0029】
長尺物用ドラムと、前記長尺物用ドラムと通信可能に接続された管理用コンピューターと、を有する長尺物管理システムであって、前記長尺物用ドラムは、長尺物を巻き付けるためのドラムと、前記ドラムに取り付けられている管理モジュールと、を有し、前記管理モジュールは、前記ドラムの加速度を検出する加速度センサと、前記加速度センサの検出結果に基づいて演算を行う演算装置と、前記加速度センサの検出結果に基づいて前記演算装置が演算を行った演算結果を記憶する記憶装置と、前記管理用コンピューターと通信を行う通信装置と、を有することを特徴とする長尺物管理システムが明らかとなる。このような長尺物管理システムによれば、長尺物の管理を簡易にすることができる。
【0030】
===実施形態===
<<管理システム1の全体構成>>
図1Aは、本実施形態の管理システム1の説明図である。
本実施形態の管理システム1は、管理用コンピューター2と、長尺物用ドラムであるケーブル用ドラム10とを備えている。ここでは、管理システム1は、複数のケーブル用ドラム10を備えていることを想定しているが、1つのケーブル用ドラム10を備えるシステムでも良い。後述するように、ケーブル用ドラム10が加速度センサを用いて各種データを取得し、管理用コンピューター2がケーブル用ドラム10の各種データ(例えば残量など)を管理することになる。
【0031】
長尺物用ドラムは、長尺物を巻き付けるためのドラムである。長尺物は、長尺な部材であり、ケーブルやワイヤのような線状の部材でも良いし、ロール紙、フィルム、ウェブのような帯状(シート状)の部材でも良い。本実施形態では、長尺物はケーブルであり、長尺物用ドラムであるケーブル用ドラム10にはケーブルが巻き付けられている。
【0032】
管理用コンピューター2は、長尺物や長尺物用ドラムを管理するコンピューターである。本実施形態では、管理用コンピューター2は、ケーブルやケーブル用ドラム10を管理することになる。管理用コンピューター2は、例えばパーソナルコンピューターやサーバーなどのコンピューターである。管理用コンピューター2(管理用サーバーや管理用端末)は、CPU、メモリ(記憶装置)、通信装置、ディスプレイ(表示部)などを備えている。管理用コンピューター2には、管理用プログラムが予めインストールされている。管理用コンピューター2は、管理用プログラムを実行することにより、ケーブル用ドラム10からデータ(例えばケーブルデータやドラムデータ)を取得し、ケーブルやケーブル用ドラム10を管理することになる。
【0033】
管理システム1は、管理用コンピューター2として管理用サーバー2A及び管理用端末2Bの少なくとも一方を備えていればよい。
【0034】
管理用サーバー2Aは、ケーブル用ドラム10から通信ネットワーク3を介してデータを取得する。管理用サーバー2Aとしては、例えば、電気通信事業者のサーバー、工事業者のサーバー、ケーブルを製造する製造工場のサーバー等を例示できる。
【0035】
管理用端末2Bは、ケーブル敷設現場で用いられる端末(例えばパーソナルコンピュータ)である。管理用端末2Bは、ケーブル用ドラム10と有線で通信可能に接続されてデータを取得しても良いし、ケーブル用ドラム10と通信ネットワーク3を介して通信可能に接続されてデータを取得しても良い。
【0036】
通信ネットワーク3は、例えば電話回線網(公衆電話回線網、携帯電話回線網)、無線通信網、インターネット、LAN、WANなどであり、ここではインターネットを想定している。
【0037】
<<ケーブル用ドラム10の構成>>
図1Bは、本実施形態のケーブル用ドラム10の説明図である。本実施形態のケーブル用ドラム10は、ドラム11と、管理モジュール30とを有する。
【0038】
ドラム11は、ケーブルを巻き付けるための部材である。ドラム11は、胴部12と、フランジ部(鍔部)13とを有する。胴部12は、ケーブルを巻き付けるための部位である。なお、図中では、空のドラムが図示されており、胴部12にはケーブルは巻き付けられていない。胴部12は、円筒形状であり、外周にケーブルが巻き付けられることになる。フランジ部13は、胴部12の両端に設けられ、胴部12からケーブルが外れることを防止する部位である。フランジ部13は、胴部12の両端から出っ張った円板形状の縁である。フランジ部13の中心には軸穴14が形成されている。ドラム11は、軸穴14を中心に回転することになる。
【0039】
管理モジュール30は、ケーブルやドラム11のデータを取得するためドラム11に取り付けられているモジュールである。本実施形態では、円筒形状の胴部12の内側に管理モジュール30が取り付けられている。胴部12の内側に管理モジュール30を取り付けることによって、管理モジュール30が風雨にさらされることを抑制でき、管理モジュール30の破損を抑制できる。但し、管理モジュール30の取り付け位置は、胴部12の内側に限られるものではない。例えば、管理モジュール30が、胴部12の外側やフランジ部13に取り付けられても良い。
【0040】
<<管理モジュール30の構成>>
図2Aは、本実施形態の管理モジュール30のハードウェア構成の説明図である。管理モジュール30は、演算装置31と、記憶装置32と、加速度センサ33と、位置測定装置34と、通信装置35とを備えている。
【0041】
演算装置31は、例えばCPUやMPUであり、後述する各種処理を行う装置である。記憶装置32は、主記憶装置321や副記憶装置(補助記憶装置)322などのメモリであり、後述する各種処理を行うためのプログラムや、後述する各種データなどが記憶されている。演算装置31は、記憶装置32のプログラムに応じた演算処理を行うことによって、各種処理を行うことになる。また、演算装置31は、記憶装置32の各種データを用いて演算を行ったり、演算結果を記憶装置32に記憶させたりすることになる。
【0042】
加速度センサ33は、加速度を検出するセンサである。管理モジュール30がドラム11に取り付けられているため、加速度センサ33は、ドラム11の加速度を検出することになる。ここでは、加速度センサ33として、6軸加速度センサが用いられている。これにより、加速度センサ33は、ドラム11の6軸方向の加速度を検出することができ、後述するようにドラム11の回転方向や回転角度などの検出が可能である。加速度センサ33は、不図示のバスやインターフェースを介して演算装置31に接続されている。演算装置31は、加速度センサ33によって検出された加速度に基づいて演算を行うことになり、また、その演算結果が加速度関連データとして記憶装置32に記憶されることになる。
【0043】
位置測定装置34は、位置データを取得するモジュール(受信機)である。管理モジュール30がドラム11に取り付けられているため、位置測定装置34は、ドラム11の位置データを取得可能である。位置測定装置34は、例えばGPSモジュールである。位置測定装置34は、不図示のバスやインターフェースを介して演算装置31に接続されている。なお、管理モジュール30は、位置測定装置34を備えていなくても良い。また、管理モジュール30は、GPSモジュール以外の位置測定装置34を備えていても良い。
【0044】
通信装置35は、外部(例えば管理用コンピューター2)との間でデータ通信する装置である。本実施形態では、通信装置35は、例えばLPWA方式の通信モジュールであり、無線通信方式で遠距離通信することが可能である。但し、通信装置は、他の無線通信方式の通信モジュールでも良いし、USBやEthernet(登録商標)のような有線通信モジュールでも良い。
【0045】
図2Bは、管理モジュール30の各種機能のブロック図である。管理モジュール30は、制御部36と、データ記憶部37とを有する。
【0046】
制御部36は、管理モジュール30の各種制御を行う。制御部36は、演算装置31が記憶装置32の制御プログラムを実行して各種制御を行うことによって実現される。例えば、制御部36は、通信制御部38と、検出部39とを有する。
【0047】
通信制御部38は、通信装置35を介して外部との通信を制御する。通信制御部38は、主に外部(管理用コンピューター2)にデータを送信することになるが、外部からデータを受信することも可能である。通信制御部38は、演算装置31が記憶装置32の制御プログラムを実行して通信装置35を制御することによって実現される。
【0048】
検出部39は、加速度センサ33や位置測定装置34等を介して各種データを検出する。検出部39は、演算装置31が記憶装置32の制御プログラムを実行して、加速度センサ33や位置測定装置34からの信号や記憶装置32に記憶されたデータを処理することによって実現される。また、検出部39が検出したデータは、記憶装置32(データ記憶部37)に記憶されることもある。ここでは、検出部39としては、加速度検出部391、位置検出部392、回転方向検出部393、回転角検出部395、使用量検出部394、残量検出部396、敷設検出部397、異常検出部398など含まれる。
【0049】
なお、加速度検出部391は、加速度センサ33の信号に基づいて、ドラム11の加速度を検出する。位置検出部392は、加速度センサ33や位置測定装置34の信号に基づいて、ドラム11の位置を検出する。回転方向検出部393は、加速度センサ33の信号に基づいて、ドラム11の回転方向を検出する。回転角検出部395は、加速度センサ33の信号に基づいて、ドラム11の回転角度を検出する。使用量検出部394は、加速度センサ33の信号や、記憶装置32に記憶されたデータに基づいて、ケーブルの使用量を検出する。残量検出部396は、加速度センサ33の信号や、記憶装置32に記憶されたデータに基づいて、ドラム11に巻き付けられているケーブルの残量(以下、ケーブル残量)を検出する。敷設検出部397は、加速度センサ33や位置測定装置34の信号や、記憶装置32に記憶されたデータに基づいて、ケーブルの敷設状況を検出する。異常検出部398は、加速度センサ33の信号に基づいて、ドラム11の異常を検出する。各検出部39を実現するために行われる処理については、後述する説明から明らかになる。管理モジュール30は、上記の各種検出部39の全てを備える必要はない。
【0050】
データ記憶部37は、所定のデータを記憶するための記憶部である。データ記憶部37は、記憶装置32の記憶領域の一部により実現される。ここでは、データ記憶部37は、ドラムデータ、ケーブルデータ、加速度関連データなどを記憶する。但し、データ記憶部37に記憶されるデータは、これに限られるものではない。
【0051】
なお、記憶装置32は、管理モジュール30に着脱可能な記憶媒体(例えば、SDカード、USBメモリ等)に各種データを読み書き可能であっても良い。その場合、データ記憶部37は、着脱可能な記憶媒体に、ドラムデータ、ケーブルデータ、加速度関連データなどを記憶すると良い。
【0052】
ドラムデータは、ドラム11に関するデータである。ドラムデータとして、例えば、ドラム11の識別番号(ドラムID)や、ドラム11の種別や、ドラム11の製造時期(製造年月日)などのデータが含まれる。また、本実施形態では、ドラムデータとして、ドラム11の胴部12の径(ドラム径)に関するデータも含まれている。
【0053】
ケーブルデータは、ケーブルに関するデータである。ケーブルデータとして、例えば、ケーブルの識別番号(ケーブルID)や、ケーブルの種別や、ケーブルの製造時期などのデータが含まれる。本実施形態では、ケーブルデータとして、ケーブルの太さ(ケーブル径)に関するデータも含まれている。
【0054】
加速度関連データは、加速度センサ33の信号に基づいて制御部36(演算装置31)が演算を行い取得した各種データ(演算結果)である。加速度関連データとして、例えば、回転角データ、使用量データ、残量データ、敷設履歴データ、異常履歴データなどが含まれる。
【0055】
なお、回転角データは、ドラム11の回転角度を示すデータであり、加速度センサ33の信号に基づいて回転角検出部395によって検出されたデータである。使用量データは、ケーブル使用量を示すデータであり、加速度センサ33の信号(及びデータ記憶部37のデータ)に基づいて使用量検出部394によって検出されたデータである。残量データは、ケーブル残量を示すデータであり、加速度センサ33の信号(及びデータ記憶部37のデータ)に基づいて残量検出部396によって検出されたデータである。敷設履歴データは、ケーブルの敷設履歴を示すデータであり、加速度センサ33(及び位置測定装置34)の信号等に基づいて敷設検出部397によって検出されたデータである。異常履歴データは、ドラム11の異常履歴を示すデータであり、加速度センサ33の信号に基づいて異常検出部398によって検出されたデータである。
【0056】
上記の通り、ドラム11に取り付けられた管理モジュール30は、加速度センサ33と、加速度センサ33の信号(検出結果)に基づいて演算を行う演算装置31と、その演算結果を記憶する記憶装置32とを有する。
【0057】
そのため、例えばケーブルに記憶素子が内蔵される場合に比べて、ケーブルを細くでき、ケーブルのコスト増加を抑制できる。ケーブル敷設時の取り扱いや敷設環境によって記憶装置32が故障する恐れも少ない。また、ドラム11に管理モジュール30を設けることでドラム11のコストは増加するが、ドラム11はケーブルとは異なり再利用可能である、すなわち、ケーブルが全て繰り出されたドラム11に新たなケーブルを巻き付けることができる。よって、管理モジュール30を有効に利用できる。また、記憶装置32に記憶されたデータは、ケーブルに印字されたデータやドラムに貼り付けられたタグのデータとは異なり、紛失する恐れが少ない。また、管理コンピューター2への人為的な入力ミスを抑制できる。そのため、ケーブルの管理を簡易に、かつ確実に行える。
【0058】
また、加速度センサ33がドラム11に取り付けられているため、管理モジュール30の制御部36(演算装置31)は、加速度センサ33の信号に基づいて、ドラム11の回転角(及び回転方向)を検出できる。さらに、制御部36は、ドラム11の回転角(及び回転方向)に基づいて、ケーブル使用量、及び、ケーブル残量を算出できる(詳細は後述)。つまり、実際にドラム11が回転したことによる加速度センサ33の信号に基づいて、ケーブル使用量やケーブル残量を、精度良く、リアルタイムで取得できる。
【0059】
なお、ドラムの回転を検出する方法として、ドラムを回転させるモーターの駆動量を検出することによってドラムの回転量を間接的に検出する方法がある。但し、ドラム11に巻き付けられている長尺物がケーブル(電線ケーブルや光ケーブル)の場合には、ドラム11からケーブルを繰り出すときに、動力を用いずにドラムを回転させることがあり得るため(後述)、モーターの駆動量に基づいてドラムの回転を検出できないことがある。また、ドラムの回転を検出する別の方法として、ドラムの外部に設けられたセンサ(例えばロータリーエンコーダー)を用いてドラムの回転を検出する方法もある。但し、ドラム11に巻き付けられている長尺物がケーブル(電線ケーブルや光ケーブル)の場合には、ドラム11からケーブルを繰り出すときに、ドラムを転がすことがあり得るため(後述)、ドラム11の外部にセンサを配置できないことがある。したがって、ドラム11に巻き付けられている長尺物がケーブル(電線ケーブルや光ケーブル)の場合には、加速度センサを有する管理モジュールをドラムに設けられることが特に有利になる。
【0060】
その他、ケーブル敷設現場において、ドラム11の回転角や回転方向に基づき、必要な量のケーブルを繰り出しやすくなる。よって、無駄にケーブルを繰り出してしまうことを抑制できる。なお、加速度センサ33の信号からドラム11の回転角及び回転方向を算出する方法は周知であるため、その詳細な説明は省略する。
【0061】
また、仮に管理モジュール30が加速度センサ33を有さない場合にも、記憶装置32に、例えばケーブルの種類、製造年月日、製造番号、ロット番号等を記憶させることができる。但し、管理モジュール30が加速度センサ33を有することで、加速度センサ33の信号に基づく演算結果(ケーブル使用量、ケーブル残量、ドラムの異常履歴等の加速度関連データ)も記憶装置32に記憶させることができる。よって、より詳細なケーブルの管理を簡易に行える。
【0062】
さらに、本実施形態の管理モジュール30は、外部と通信を行う通信装置35を有する。そのため、ケーブル用ドラム10と通信可能に接続された管理用コンピューター2は、通信装置35を介して、データ記憶部37に記憶されているデータを取得できる。そのため、例えばケーブルに記憶素子が内蔵されている場合のように管理者がケーブルの敷設場所まで赴いてデータを読み出す必要がなくなる。よって、ケーブルやケーブル用ドラム10の使用状況についてのリアルタイムでの管理や追跡調査を、簡易に行える。
【0063】
但し、上記に限定されず、管理モジュール30が通信装置35を有していなくてもよい。その場合にも、例えば、ケーブル敷設現場やケーブル用ドラム10の保管場所において、管理用コンピューター2とケーブル用ドラム10とを有線で接続してデータを取得したり、管理モジュール30に着脱可能な記憶媒体からデータを取得したりできる。また、通信装置35を有していないケーブル用ドラム10が複数の現場で使用される場合がある。このケーブル用ドラム10の追跡調査を行う場合、ケーブル用ドラム10の保管場所にのみ赴けばデータを取得できる。よって、ケーブルにデータが内蔵されている場合のように各敷設場所まで赴く必要がなく、追跡調査を簡易に行える。
【0064】
また、管理モジュール30は、ドラム11に着脱可能に取り付けられていることが好ましい。そうすることで、例えば、破損したドラム11から管理モジュール30を取り外し、その管理モジュール30を別のドラム11に取り付けることができ、管理モジュール30を有効に利用できる。また、木製のドラム11の輸出入に対して燻蒸処理を義務付けている国や地域がある。その場合、ドラム11から管理モジュール30を取り外した状態で燻蒸処理を行うことができ、燻蒸処理による管理モジュール30の故障を防止できる。但し、上記に限定されず、管理モジュール30は取り外し不能にドラム11に取り付けられていても良い。
【0065】
<<ケーブル用ドラム10の管理方法>>
次に、ケーブル用ドラム10、及び、ケーブル管理システム1によるケーブル用ドラム10の管理方法について説明する。
【0066】
<管理方法1:ケーブル残量検出方法1>
図3は、制御部36(残量検出部396)の行う残量検出処理のフロー図である。図4A図4Cは、加速度検出時のケーブル用ドラム10の様子の例の説明図である。なお、残量検出処理の中には、加速度検出処理や、回転方向検出処理や、回転角検出処理や、使用量検出処理なども含まれている。
【0067】
ケーブル40を敷設するとき(図4A参照)、ケーブル用ドラム10からケーブル40を引き出すために、ケーブル用ドラム10が軸穴14を中心に回転することになる。以下の説明では、図4Aに示すドラム11の回転方向を「繰り出し方向」と呼ぶことがある。また、一旦引き出されたケーブル40をケーブル用ドラム10に回収するとき(図4B参照)、ケーブル用ドラム10が軸穴14を中心に回転することになる。以下の説明では、図4Bに示すドラム11の回転方向を「巻き取り方向」と呼ぶことがある。
【0068】
まず、制御部36(回転方向検出部393や回転角検出部395)は、加速度センサ33の信号に基づいて、ドラム11の回転角及び回転方向を検出する(S101)。ここでは、ドラム11の回転角がプラスの値の場合、ドラム11が繰り出し方向に回転しているとする。これは、ドラム11に対する巻き付け方向と、加速度センサ33の取り付け位置とに基づいて、管理モジュール30の記憶装置32(回転方向検出処理を行うためのプログラム)に予め設定されているものとする。そのため、回転角検出部395は、検出したドラム11の回転角がプラスの値の場合、回転方向検出部393はドラム11が繰り出し方向に回転していると判定し、逆に、ドラム11の回転角がマイナスの値の場合、回転方向検出部393はドラム11が巻き取り方向に回転していると判定する。
【0069】
次に、制御部36は、データ記憶部37(記憶装置32)に記憶されている残量データに基づいて、繰り出し径R1(図4A参照)を算出する(S102)。具体的には、まず、制御部36は、データ記憶部37に記憶されているドラム径(ドラム11の胴部12の径)のデータと、ケーブル径のデータと、ケーブル残量を示す残量データとを取得する。次に、制御部36は、ケーブル径のデータと、残量データとに基づいて、胴部12に巻き回されているケーブル40の厚さTを算出する。そして、制御部36は、ドラム径Rdと厚さTとを加算することによって、繰り出し径R1を算出する。
【0070】
なお、制御部36がケーブル残量に基づいて繰り出し径R1を算出するに限らない。例えば、ドラム11が比較的に小型である場合には、繰り出し径R1を一定にしてもよい。また、例えば、データ記憶部37が、ケーブル残量と繰り出し径R1とを対応付けたテーブルを記憶しており、制御部36は、そのテーブルを参照し、ケーブル残量に対応する繰り出し径R1を取得するようにしてもよい。
【0071】
次に、制御部36(使用量検出部394)は、ケーブル40の使用量を算出する(S103)。ここでは、制御部36は、S101で検出した回転角に、S102で算出した繰り出し径R1を掛けて(ドラム11に巻き付けられているケーブル40の周長を掛けて)、ケーブル40の使用量(マイナスの値の場合には、ケーブルの回収量)を算出する。
【0072】
具体的には、制御部36は、ドラム11の回転方向がケーブル40の繰り出し方向と一致する場合、ドラム11の回転角、及び、繰り出し径R1に基づいて、ケーブルの繰り出し量を算出する。ドラム11の回転方向がケーブル40の巻き取り方向と一致する場合、ドラム11の回転角、及び、繰り出し径R1に基づいて、ケーブル40の巻き取り量を算出する。そして、制御部36は、ケーブル40の繰り出し量、及び、ケーブル40の巻き取り量に基づいて、ケーブル40の使用量(若しくは回収量)を算出する。
【0073】
次に、制御部36は、ケーブル残量を算出する(S104)。具体的には、制御部36は、S102で取得したケーブル残量(即ち、ケーブル40の使用前にドラム11に巻き付けられていたケーブル40の残量)から、S103で算出したケーブル使用量(若しくはケーブル回収量)減じて、新たなケーブル残量を算出する。
【0074】
次に、制御部36は、S104で算出した新たなケーブル残量をデータ記憶部37に記憶させて、データ記憶部37の残量データを更新する(S105)。これにより、制御部36は、更新後の残量データに基づいて、以後の残量検出処理を行うことになる。また、制御部36は、算出したケーブル残量を管理用コンピューター2に送信しても良い。
【0075】
上記の通り、ドラム11に取り付けられた加速度センサ33の信号(ドラム11の回転角)に基づいて、ケーブル用ドラム10のケーブル残量をリアルタイムで検出することができ、データ記憶部37のケーブル残量を随時更新できる。
【0076】
但し、ケーブル残量まで算出するに限らない。例えば、ドラム11の回転角(及び回転方向)や、ケーブル40の使用量をリアルタイムで検出し、そのデータを、データ記憶部37に記憶させてもよい。その場合、管理用コンピューター2が、ドラムの回転角に基づいてケーブル使用量を算出したり、ケーブル使用量に基づいてケーブル残量を算出したりしてもよい。
【0077】
また、上記のケーブル残量検出方法では、制御部36が、加速度センサ33の信号に基づいて、ドラム11の回転方向を検出し、ドラム11の回転方向がケーブルの繰り出し方向か否かを判定し、ケーブル使用量(又は回収量)を算出している。そのため、例えばドラム11の回転方向に関係なくドラム11の回転角の絶対値に基づいて、ケーブル使用量及びケーブル残量を算出する場合に比べて、より精度良く算出できる。
【0078】
また、例えば図4Cに示す場合のように、トラック41によるケーブル用ドラム10運搬中の振動等によって、加速度センサ33がドラム11の加速度を検出することがあり得る。但し、この場合、制御部36は、ドラム11が回転していないことを検出しているため、この場合には、ケーブル40は使用されておらずケーブル残量に変化がないことと判定できる。
【0079】
<管理方法2:ケーブル残量検出方法2>
図5は、制御部36の別の残量検出処理のフロー図である。図6A図6Cは、加速度検出時のケーブル用ドラム10の様子の例の説明図である。図6Aに示すように、ドラム11が回転しながら移動することがある。
【0080】
制御部36は、ドラム11の回転によりドラム11の回転角(及び回転方向)を検出した後(S101)、加速度センサ33や位置測定装置34の信号(検出結果)に基づいて、ドラム11が移動中か否かを判定する(S201)。ドラム11が移動していないと判定した場合には(S201でNO)、前述の図3の残量検出処理と同様に、S102〜S105の処理を行い、ケーブル使用量及びケーブル残量を算出し、残量データを更新する。
【0081】
ドラム11が回転しながら移動している場合(S201でYES)、制御部36は、ドラム11の回転方向が繰り出し方向か否かを判定する(S202)。ドラム11の回転方向がケーブル40の繰り出し方向と一致する場合(S202でYES)、図6Bに示すように、ケーブル40が敷設されていると判定し(S203)、S102〜S105の処理を行い、ケーブル使用量及びケーブル残量を算出し、残量データを更新する。一方、ドラム11の回転方向がケーブル40の巻き取り方向と一致する場合(S202でNO)、図6Cに示すように、単にドラム11が移動しているだけであると判定し(S204)、ケーブルは消費されていないため、ケーブル使用量やケーブル残量は算出せず、残量データも更新せず、処理を終了する。
【0082】
管理モジュール30が、ドラム11の位置測定装置34を有する場合、図5に示す残量検出処理を行うことができ、図3A図3Cに示す状況下だけでなく、図6A図6Cに示す状況下も加味される。よって、より精度良く、ケーブル使用量及びケーブル残量を算出することができる。
【0083】
<管理方法3:敷設履歴の管理方法>
図7は、敷設履歴データの説明図である。既に説明したように、制御部36は、加速度センサ33の信号に基づいてケーブル使用量を算出できる(S103参照)。そのため、制御部36(敷設検出部397)は、ケーブルの使用を検出した場合、敷設ID(#1、#2…)を付与して、その時の日時と、位置測定装置34の信号に基づくドラム11の位置データ(すなわちケーブルの敷設位置)と、ケーブル使用量及びケーブル残量(すなわち加速度センサ33の信号に基づく演算結果)とを対応付けて、敷設データを作成するとよい。敷設データが蓄積されることによって、敷設履歴データ(図7)が作成される。制御部36は、敷設履歴データをデータ記憶部37に記憶させておく。また、制御部36は、敷設履歴データを管理用コンピューター2に送信しても良い。
【0084】
このように管理モジュール30によって自動的に敷設履歴データが作成されることで、ケーブルの使用状況についてのリアルタイムでの管理や追跡調査を、簡易に行える。また、人為的な入力ミスを抑制でき、確実にケーブルの管理を行える。
【0085】
なお、図7に示す敷設履歴データは一例であり、これに限らない。例えば、敷設日時を省略したデータであったり、ケーブル使用量及びケーブル残量の何れか一方を有するデータであったり、ドラム11の回転角を有するデータであったりしてもよい。
【0086】
<管理方法4:異常履歴の管理方法>
図8Aは、異常履歴データの説明図である。図8Bは、異常検出時のケーブル用ドラム10の様子の説明図である。図8Bに示すように、ケーブル用ドラム10の運搬時に、フォークリフト42を誤操作した場合(例えばフォークの幅を広げてしまった場合)、ケーブル用ドラム10が落下して、ケーブル用ドラム10が破損するおそれがある。
【0087】
制御部36(異常検出部398)は、加速度センサ33の信号に基づいて、ドラム11の衝撃(異常)を検出できる。具体的には、制御部36は、加速度センサ33の検出結果に基づいて、ドラム11の振動を検出できる。よって、ドラム11の振動が閾値以上である場合、ケーブル用ドラム10が衝撃を受けたと判定できる。なお、加速度センサ33の信号からドラム11の振動を算出する方法は周知であるため、その詳細な説明は省略する。
【0088】
そこで、制御部36は、ドラム11の衝撃を検出した場合、異常ID(#1、#2…)を付与して、その時の日時と、位置測定装置34の信号に基づくドラム11の位置データ(すなわちドラム11が衝撃を受けた異常発生位置)とを対応付けて、ドラム異常データを作成するとよい。なお、制御部36は、ドラムの受けた衝撃(振動)の強さに応じて、異常度のレベルを対応付けてもよい。ドラム異常データが蓄積されることによって、異常履歴データ(図8A)が作成される。制御部36は、異常履歴データをデータ記憶部37に記憶させておく。また、制御部36は、異常履歴データを管理用コンピューター2に送信しても良い。
【0089】
このように管理モジュール30によって自動的に異常履歴データが作成されることで、管理者がドラム11の損傷具合を判断したり、ドラム11を損傷させたケーブルの敷設場所を追跡調査したりすることが可能になる。また、人為的な入力ミスを抑制でき、確実にケーブル及びドラム11の管理を行える。
【0090】
なお、図8Aに示す異常履歴データは一例であり、これに限らない。例えば、異常発生日時を省略したデータであったり、異常発生位置を省略して単にドラム11が衝撃を受けたことのみを記憶したデータであったりしてもよい。
【0091】
また、図1Aに示すように、管理用コンピューター2は、複数のケーブル用ドラム10からデータを受信する場合がある。そのため、管理モジュール30の制御部36(通信制御部38)は、通信装置35を介して敷設履歴データや異常履歴データを管理用コンピューター2に送信する際に、ドラムIDやケーブルID等のデータも関連づけて、データを送信するとよい。
【0092】
<管理方法5:在庫管理方法>
図9Aは、管理用コンピューター2が作成した敷設履歴データベースの説明図である。管理用コンピューター2は、複数のケーブル用ドラム10と通信可能に接続されている場合、複数のケーブル用ドラム10から受信したデータ(すなわち加速度センサ33の信号に基づく演算結果等)を、各ケーブル用ドラム10に対応付けたデータベースを作成し、記憶しているとよい。例えば、管理用コンピューター2の制御部(不図示)は、受信した敷設履歴データによって敷設履歴データベースを作成し、管理用コンピューター2の記憶部(不図示)に敷設履歴データベースを記憶させるとよい。そうすることで、複数のケーブル用ドラム10を集中管理できる。
【0093】
図9Aに示す敷設履歴データベースには、ケーブル用ドラム10を識別するためのドラムID毎に、敷設履歴データが蓄積されている。敷設履歴データには、各ケーブル用ドラム10に巻き付けられているケーブルID及びケーブル種類と、ケーブル残量と、ケーブル用ドラム10の現在位置と、敷設日時データと、敷設位置データと、使用量データとが含まれている。この敷設履歴データベースを利用して、在庫管理を行うことができる。また、ケーブル用ドラム10の現在位置に基づいて、ケーブルが全て繰り出されたドラム11を回収でき、ドラム11を再利用できる。
【0094】
図9Bは、敷設履歴データベースの利用法の一例の説明図である。図9Bに示すグラフは、あるケーブルの使用量の推移を国毎(日本JP、アメリカUS、中国CN)に表わしたものであり、横軸が日付を示し、縦軸がケーブルの使用量を示す。敷設履歴データベースを利用して、図9Bに示すようなエリア(例えば国や地域)ごとの使用量の推移を示すグラフを簡易に作成できる。
【0095】
図9Bに示すグラフに基づいて、例えば、管理者は、分析対象のケーブルが中国において使用量が多くなっていることを分析できる。その結果、電気通信事業者や工事業者は、中国における当該ケーブルの発注を増やしたり、ケーブル製造業者は、中国における当該ケーブルの生産量を増やしたりすることができる。このように、ケーブルの物流システムを検討する際に、敷設履歴データベースを参考にすることができる。その結果、ケーブル敷設工事の停滞を防止できる。また、効率良くケーブルの生産計画を立てることができる。
【0096】
また、図示しないが、敷設履歴データベースを利用して、例えば、ケーブルの種類毎に、ケーブルの使用量やケーブル残量の推移を示すグラフも簡易に作成できる。そのようなグラフによれば、どの種類のケーブルの発注や生産量を増やせばよいかを分析できる。
【0097】
図10A図10Bは、敷設履歴データベースの別の利用法の説明図である。図10Aは、管理用コンピューター2が表示する在庫検索の入力画面であり、図10Bは、管理用コンピューター2が表示する在庫検索の結果画面である。敷設履歴データベース(図9A)を記憶する管理用コンピューター2では、図10Aに示すように、管理者(例えば工事業者等)が使用したいケーブルに関する情報を入力可能とし、在庫検索を行える。入力情報としては、ケーブル種類、ケーブルが欲しいエリア、敷設予定日、ケーブルの使用予定量等を例示できる。
【0098】
管理用コンピューター2は、条件が入力されると、敷設履歴データベースの中から条件に合うケーブル用ドラム10を抽出する。具体的には、入力されたケーブル種類が巻き付けられているケーブル用ドラム10であり、ケーブル用ドラム10の現在位置が入力されたエリアと一致し、ケーブル残量が入力されたケーブルの使用予定量よりも多いケーブル用ドラム10である。そして、管理用コンピューター2は、図10Bに示すように、抽出したケーブル用ドラム10のIDを、例えば、ケーブルID、ケーブル残量、ケーブル用ドラム10の現在位置(好ましくは入力されたエリアよりも詳細な位置)と共に表示する。管理者は、管理用コンピューター2による在庫検索の結果に基づいて、使用するケーブル用ドラム10について検討できる。
【0099】
このように、管理用コンピューター2は、ケーブル用ドラム10に関して入力された条件と、敷設履歴データベースとに基づいて、図10Bに示すように条件に適合するケーブル用ドラム10を決定することができる。その結果、管理者は所有するケーブル用ドラム10の使用計画等の管理を簡易に行える。
【0100】
===その他===
上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0101】
1 管理システム、2 管理用コンピューター、
2A 管理用サーバー、2B 管理用端末、
3 通信ネットワーク、
10 ケーブル用ドラム、
11 ドラム、12 胴部、13 フランジ部、
30 管理モジュール、31 演算装置、
32 記憶装置、321 主記憶装置、322 副記憶装置、
33 加速度センサ、34 位置測定装置、35 通信装置、
36 制御部、37 データ記憶部、
40 ケーブル、41 トラック、42 フォークリフト、
R1 ケーブルの繰り出し径
図1
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図10