特許第6963568号(P6963568)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6963568非接触回転防止機構を備える回転結合装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963568
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】非接触回転防止機構を備える回転結合装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 27/112 20060101AFI20211028BHJP
   F16D 67/02 20060101ALI20211028BHJP
   H02K 5/00 20060101ALI20211028BHJP
【FI】
   F16D27/112 Z
   F16D67/02 K
   H02K5/00 A
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-560813(P2018-560813)
(86)(22)【出願日】2017年1月31日
(65)【公表番号】特表2019-516927(P2019-516927A)
(43)【公表日】2019年6月20日
(86)【国際出願番号】US2017015708
(87)【国際公開番号】WO2017204865
(87)【国際公開日】20171130
【審査請求日】2020年1月17日
(31)【優先権主張番号】15/163,733
(32)【優先日】2016年5月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511114014
【氏名又は名称】ワーナー エレクトリック テクノロジー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人英知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ギル、ジョージ、ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ホルムベック、ブライアン、ケー.
(72)【発明者】
【氏名】フミー、マイケル
【審査官】 倉田 和博
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭60−149549(JP,U)
【文献】 実開昭56−117125(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 27/00−27/14
F16D 67/02
H02K 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転結合装置であって、
回転軸を有するシャフトの周りに配置されるように構成された結合ディスクと、
前記結合ディスクの第1の側に配置された電磁石組立体であって、
ハウジングと、
該ハウジング内に配置された通電可能な導体と、を含む、
電磁石組立体と、
前記結合ディスクに対し前記導体とは反対側の前記結合ディスクの第2の側に配置されたアーマチュアであって、
前記アーマチュアを前記結合ディスクと係合するように付勢するために、電流が前記導体に供給されると、前記結合ディスク、前記電磁石組立体及び前記アーマチュアは電磁回路を形成する、
アーマチュアと、
前記電磁石組立体のための回転防止機構であって、
前記電磁石組立体の前記ハウジングの外面に取り付けられた、少なくとも1つの結合永久磁石と、
前記電磁石組立体と機械的に接触することなく、前記少なくとも1つの結合永久磁石に整列さ、前記回転軸の周りのいずれかの回転方向において前記少なくとも1つの結合永久磁石及び前記電磁石組立体の動きを抑止するように、固定された支持構造に取り付けられるように構成された、少なくとも1つの固定側の永久磁石と、を含む、
回転防止機構と、
を備える、回転結合装置。
【請求項2】
前記回転防止機構は、前記ハウジングに固定された第1の取付ブラケットであって、前記少なくとも1つの結合永久磁石が取り付けられる第1の取付ブラケットをさらに含む、請求項1に記載の回転結合装置。
【請求項3】
前記回転防止機構は、前記固定された支持構造に取り付けられるように構成された第2の取付ブラケットであって、前記少なくとも1つの固定側の永久磁石が取り付けられる第2の取付ブラケットをさらに含む、請求項2に記載の回転結合装置。
【請求項4】
前記第1の取付ブラケットは、前記少なくとも1つの結合永久磁石を受けるように構成された凹部を画定し、前記凹部の深さは前記少なくとも1つの結合永久磁石の奥行を上回る、請求項2に記載の回転結合装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの結合永久磁石を前記凹部内に封入するエラストマーカバーをさらに備える、請求項4に記載の回転結合装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの結合永久磁石は第1及び第2の結合永久磁石を備え、前記少なくとも1つの固定側の永久磁石は第1及び第2の固定側の永久磁石を備え、前記第1の結合永久磁石は、前記回転軸に対して前記第1の固定側の永久磁石と整列されかつ前記回転軸に対して前記第1の固定側の永久磁石から周方向に間隔を空けて配置され、前記第2の結合永久磁石は、前記回転軸に対して前記第2の固定側の永久磁石と整列されかつ前記回転軸に対して前記第2の固定側の永久磁石から周方向に間隔を空けて配置される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転結合装置。
【請求項7】
前記第1及び第2の結合永久磁石は、前記回転軸に対して周方向において前記第1及び第2の固定側の永久磁石の間に配置される、請求項6に記載の回転結合装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの結合永久磁石の第1の磁極と、前記少なくとも1つの結合永久磁石の前記第1の磁極に面する前記少なくとも1つの固定側の永久磁石の第1の磁極は、同じ極性を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転結合装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの結合永久磁石は第1及び第2の結合永久磁石を備え、前記少なくとも1つの固定側の永久磁石は第1及び第2の固定側の永久磁石を備え、前記第1の結合永久磁石は、前記回転軸に対して前記第1の固定側の永久磁石と整列され、前記回転軸に対して前記第1の固定側の永久磁石から軸方向に間隔を空けて配置され、前記第2の結合永久磁石は、前記回転軸に対して前記第2の固定側の永久磁石と整列され、前記回転軸に対して前記第2の固定側の永久磁石から軸方向に間隔を空けて配置された、請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転結合装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの結合永久磁石の第1の磁極と、前記少なくとも1つの結合永久磁石の前記第1の磁極に面する前記少なくとも1つの固定側の永久磁石の第1の磁極は、反対の極性を有する、請求項1〜3のいずれか1項又は請求項9に記載の回転結合装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの結合永久磁石と前記少なくとも1つの固定側の永久磁石は、前記回転軸に対して周方向に間隔を空けて配置された、請求項1〜5のいずれか1項又は請求項8に記載の回転結合装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つの結合永久磁石及び前記少なくとも1つの固定側の永久磁石は、前記回転軸に対して前記ハウジングから軸方向に間隔を空けて配置された、請求項1〜8のいずれか1項又は請求項11に記載の回転結合装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの結合永久磁石及び前記少なくとも1つの固定側の永久磁石は環状の形状であり、前記少なくとも1つの結合永久磁石及び前記少なくとも1つの固定側の永久磁石の一方は、前記少なくとも1つの結合永久磁石及び前記少なくとも1つの固定側の永久磁石の他方内に同心円状に配置される、請求項1〜3のいずれか1項又は請求項8に記載の回転結合装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、動力伝達組立体用の回転結合装置に関する。特に、本開示は、動力伝達組立体の部材を結合、分離又は制動する際に使用するための電磁石組立体を有する回転結合装置であって、電磁石組立体が、電磁石組立体と周囲構造との間の機械的接触を必要とすることなく、回転しないように保持される回転結合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クラッチ及びブレーキなどの回転結合装置は、2つの本体間のトルクの移送を制御するために使用される。電磁結合装置では、入力及び出力部材を回転可能に結合又は分離し、及び/又は部材のうちの1つを制動するために、入力部材又は出力部材に結合されたアーマチュアが、入力部材又は出力部材の他方に結合された結合ディスクと係合し及び/又は切り離される。
【0003】
従来型の電磁結合装置では、アーマチュアと結合ディスクとの間に電磁回路を確立するために使用される電磁石組立体は、電磁石組立体のハウジングを近くの構造体に機械的に結合することによって回転しないように固定される。しかしながら、この機械的結合は、回転結合装置の動作中に機械的結合が電磁石組立体の回転に抵抗しようとするとき、電磁石組立体と構造体との間の係合の結果として生じるいくつかの欠点を有する。第1に、電磁石組立体と構造体との間の係合は、望ましくないレベルのノイズを生成する。第2に、係合は、回転結合装置の構成要素及び構造体にかなりの機械的応力及び摩耗をもたらす。
【0004】
本発明者らは、上で特定した1つ以上の欠陥を最小限に抑える及び/又は排除する回転結合装置の必要性を認識した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、電磁石組立体と周囲構造体との間の機械的接触を必要とすることなく、装置の電磁石組立体が回転しないように保持される回転結合装置に関する。
【0006】
本教示の一実施形態による回転結合装置は、回転軸を有するシャフトの周りに配置されるように構成された結合ディスクを含む。装置は、結合ディスクの第1の側に配置された電磁石組立体をさらに含む。組立体は、ハウジングと、ハウジング内に配置された導体とを含む。装置は、導体とは反対側の結合ディスクの第2の側に配置されたアーマチュアをさらに含む。電流が導体に供給されると、結合ディスク、電磁石組立体及びアーマチュアはアーマチュアを結合ディスクと係合するように付勢する電磁回路を形成する。装置はさらに、電磁石組立体のための回転防止機構を含む。この機構は、電磁石組立体のハウジングの外面に取り付けられるように構成された少なくとも1つの結合永久磁石と、固定された支持構造に取り付けられるように構成された少なくとも1つの固定された永久磁石とを含む。少なくとも1つの結合永久磁石及び少なくとも1つの固定された永久磁石は、回転軸周りのいずれかの回転方向において少なくとも1つの結合永久磁石及び電磁石組立体の動きを抑止するように配列される。
【0007】
本教示の別の実施形態による回転結合装置は、回転軸を有するシャフトの周りに配置されるように構成された結合ディスクを含む。装置は、結合ディスクの第1の側に配置された電磁石組立体をさらに含む。組立体は、ハウジングと、ハウジング内に配置された導体とを含む。装置は、導体とは反対側の結合ディスクの第2の側に配置されたアーマチュアをさらに含む。電流が導体に供給されると、結合ディスク、電磁石組立体及びアーマチュアはアーマチュアを結合ディスクと係合するように付勢する電磁回路を形成する。装置はさらに、電磁石組立体のための回転防止機構を含む。機構は、回転軸の周りのいずれかの回転方向において少なくとも1つの結合永久磁石及び電磁石組立体の動きを抑止するように、電磁石組立体のハウジングの外面に取り付けられるように構成され、固定された支持構造に取り付けられた少なくとも1つの固定された永久磁石と整列された少なくとも1つの結合永久磁石を含む。
【0008】
本教示の別の実施形態による回転結合装置は、回転軸を有するシャフトの周りに配置されるように構成された結合ディスクを含む。装置は、結合ディスクの第1の側に配置された電磁石組立体をさらに含む。組立体は、ハウジングと、ハウジング内に配置された導体とを含む。装置は、導体とは反対側の結合ディスクの第2の側に配置されたアーマチュアをさらに含む。電流が導体に供給されると、結合ディスク、電磁石組立体及びアーマチュアはアーマチュアを結合ディスクと係合するように付勢する電磁回路を形成する。装置は、回転軸の周りのいずれかの回転方向における電磁石組立体の回転を抑止するための手段をさらに含む。
【0009】
本教示による回転結合装置は、従来型の結合装置と比べて有利である。特に、電磁石組立体は、電磁石組立体と固定構造との間の機械的結合とは対照的に、電磁石組立体及び固定構造上の整列された磁石を用いて回転しないように固定される。結果として、従来型の回転結合装置における電磁石組立体と固定構造との機械的係合の間に発生する可聴ノイズ、機械的応力及び摩耗が低減又は排除され得る。
【0010】
本発明の前述及び他の態様、特徴、詳細、有用性及び利点は、以下の詳細な記載及び特許請求の範囲を読むことにより、及び例として本発明の特徴を示す添付図面を検討することにより明らかになるであろう。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本教示の一実施形態による回転結合装置の断面図である。
図2図1の回転結合装置の部分の斜視図であり、結合装置用の回転防止機構の一実施形態を示す。
図3図2に示す回転防止機構の分解斜視図である。
図4図1の結合装置用の回転防止機構の別の実施形態の概略図である。
図5図1の結合装置用の回転防止機構の別の実施形態の斜視図である。
図6図5の回転防止機構の平面図である。
図7図1の結合装置用の回転防止機構の別の実施形態の斜視図である。
図8図1の結合装置用の回転防止機構の別の実施形態の概略図である。
図9図8に示す回転防止機構の部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで図面を参照する。図面中、様々な眺めにおいて、同様の参照番号は、同一の構成要素を識別するために使用される。図1は、本発明の一実施形態による回転結合装置10を示す。装置10はシャフト12と別の装置(図示せず)との間でトルクを選択的に移送するクラッチとして機能する。装置10はまた、トルクが伝達されない場合、ブレーキとして機能する。装置10は、乗車型芝刈り機又は同様の装置で使用するために提供されてもよい。しかしながら、装置10は、クラッチ及び/又はブレーキを必要とする幅広い用途で使用されてもよいことは、当業者に理解されるだろう。装置10は、ローター14と、スペーサー16、18と、ベアリング20、22と、電磁石組立体24と、アーマチュア26と、スプリング28と、トルク伝達部材30とを含んでもよい。本教示によれば、結合装置10はさらに、電磁石組立体24用の回転防止機構32を含む。
【0021】
シャフト12は、シャフト12が延在する装置(図示せず)から結合装置10を介して別の装置(図示せず)までトルクを送達する入力シャフトとして機能してもよい。あるいは、シャフト12は、トルクを結合装置10を介して別の装置(図示せず)から受け取り、そのトルクをシャフト12が延在する装置(図示せず)に移送する出力シャフトとして機能してもよい。シャフト12は、従来の金属及び金属合金から製造されてもよく、中実又は管状であってもよい。シャフト12は、回転軸34を中心にして置かれ、入力シャフトとして機能する場合、エンジン、電気モータ又は他の従来の動力源によって駆動されてもよい。図示の実施形態では、シャフト12は、トルク伝達部材30と反対側で装置10に挿入される(「標準の取付け」)。しかしながら、シャフト12がトルク伝達部材30と同じ側で装置10に挿入される(「逆の取付け」)ように、シャフト12及びスペーサー16の向きを逆にすることができることを理解されたい。
【0022】
ローター14は、トルクをシャフト12と部材30との間で伝達するためにアーマチュア26と選択的に係合するために提供される。ローター14は、軸34の周囲に配置され、シャフト12と回転するためにシャフト12に結合される。ローター14は、従来の金属又は金属合金から作製されてもよく、ハブ36及びローター又は結合ディスク38を含む。
【0023】
ハブ36は管状であり、シャフト12が延在する中心ボアを画定する。ハブ36は、シャフト12内のキー(図示せず)と相補的な形状を有するかそれを受けるように構成された軸方向に延びるキー溝(図示せず)を画定してもよい。あるいは、ハブ36は、シャフト12のキー溝に受けられるように構成された一体型の半径方向に延在するキーを備えて成形されてもよい。軸方向のいずれかの端部に、ハブ36は、ベアリング20、22に当接してこれらを支持する肩部を画定する。さらに、ハブ36は、その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,527,134号明細書により詳細に記載されているようにスペーサー16、18内の対応する切欠き又は突起と係合するように構成されたハブ36のいずれかの軸方向端面に配置された1つ以上の切欠き又は突起を画定してもよい。その半径方向外径に、ハブ36は、軸方向に延在する内側ローター磁極40を画定する。ハブ36は、以下に記載する目的のために、磁極40の半径方向内側に軸方向に延在する凹部42をさらに画定する。
【0024】
ディスク38は、ハブ36から半径方向外側に延在し、アーマチュア26に面するクラッチ係合表面を画定する。ディスク38は、例えば、複数の相補的な突起及び切欠きを含む圧入関係を介してハブ36に結合される。当該技術分野で知られているように、ディスク38は、角度方向に間隔を空けて配置されたバナナ形状のスロット(図示せず)の複数の半径方向に間隔を空けて配置された列を含んでもよい。電磁石組立体24に通電すると、スロットは磁束をディスク38とアーマチュア26との間で空隙を介して前後に移動させ、ローター14とアーマチュア26との間の高トルク係合を可能にする。その外径に、ディスク38は、軸方向に延在する外側ローター磁極44を画定する。磁極44は、磁極40と半径方向に整列され、磁極40から半径方向外側に間隔を空けて配置されている。
【0025】
スペーサー16は、ベアリング20及びトルク伝達部材30を、装置10の他の構成要素と組み立てられた関係で支持するように設けられ、粉末金属を含む従来の材料から作製されてもよい。スペーサー16は、ローター14、電磁石組立体24及びアーマチュア26よりも低い透磁率を有してもよく、例えば、非強磁性材料から作製されてもよい。スペーサー16は、軸34の周りに配置され、概ね円筒形である。スペーサー16は、スペーサー16を通り、シャフト12へ延在するファスナー(図示せず)を受けるように構成される。スペーサー16と同様に、ファスナーは、ローター14、電磁石組立体24、及びアーマチュア26よりも低い透磁率を有してもよく、例えば、特定のステンレス鋼などの非強磁性材料から作製されてもよい。スペーサー16は、ファスナーにトルクを加えながらスペーサー16が固定されることを可能にする複数の平坦部を有するヘッド46を1つの軸方向端部に画定してもよい。スペーサー16はさらに、ヘッド46から軸方向に延在する本体48を画定してもよい。本体48は、ほぼ円筒形の外面を有し、その外面上で、ローターハブ36に画定された対向する肩部とスペーサー16との間にベアリング20が支持されてもよい。スペーサー16はさらに、本体48の軸方向端面に1つ以上の軸方向に突出する突起又は切欠きを画定してもよく、突起又は切欠きは、スペーサー16とローターハブ36とを回転可能に結合するように、ローターハブ36の軸方向端面の対応する切欠きに受けられる、又は軸方向端面の対応する突起を受けるように構成される。
【0026】
スペーサー18は、ベアリング22及び電磁石組立体24を、装置10の他の構成要素と組み立てられた関係で支持するように設けられ、粉末金属を含む従来の材料から作製されてもよい。スペーサー18は、ローター14、電磁石組立体24及びアーマチュア26よりも低い透磁率を有してもよく、例えば、特定のステンレス鋼などの非強磁性材料から作製されてもよい。スペーサー18は、軸34の周りに配置され、概ね円筒形である。スペーサー18の内径は、シャフト12を受けるようにサイズ決めされる。スペーサー18の外径は、ベアリング22と当接するように構成された肩部を画定するように変化し、それによりベアリング22がローターハブ36に画定された対向する肩部とスペーサー18との間に配置されるようにする。スペーサー18はさらに、スペーサー18の軸方向端面に1つ以上の軸方向に突出する突起又は切欠きを画定してもよく、突起又は切欠きは、スペーサー18とローターハブ36とを回転可能に結合するように、ローターハブ36の軸方向端面の対応する切欠きに受けられる、又は軸方向端面の対応する突起を受けるように構成される。
【0027】
ベアリング20は、入力シャフト12、ローター14及びスペーサー16に対するトルク伝達部材30の回転を可能にするために設けられる。ベアリング20は当該技術分野において従来型のものである。ベアリング20の内輪は、スペーサー16及びローターハブ36に支持され、スペーサー16及びローターハブ36に画定された対向する肩部に当接する。ベアリング20の外輪は、トルク伝達部材30を支持する。
【0028】
ベアリング22は、ローターハブ36及びスペーサー18が電磁石組立体24に対して回転することを可能にするために設けられている。ベアリング22は、当該技術分野において従来型のものである。ベアリング22の内輪は、スペーサー18及びローターハブ36に支持され、スペーサー18及びローターハブ36に画定された対向する肩部に当接する。ベアリング22の外輪は、電磁石組立体24を支持する。
【0029】
電磁石組立体24は、ローター14と、組立体24の複数部分と、アーマチュア26との間に電磁回路を作り出し、ローター14と係合するアーマチュア26の動きを引き起こし、シャフト12とトルク伝達部材30との間のトルクの伝達を引き起こす。組立体24は、結合ディスク3の一方の側に配置され、フィールドシェル又はハウジング50と、伝導組立体52とを含む。
【0030】
ハウジング50は、伝導組立体52を収容するために設けられる。ハウジング50は、ローター14とアーマチュア26の選択的係合を引き起こす磁気回路の一部をも形成する。ハウジング50は、従来の金属及び鋼を含む金属合金から作製されてもよい。ハウジング50は、円筒形であり、軸34の周りに配置され、ベアリング22の外輪に支持される。以下により詳細に記載するように、ハウジング50は回転しないように固定される。ハウジング50は、断面が略U字形であり、半径方向環状内側部材54及び半径方向環状外側部材56を含む。
【0031】
内側部材54は、ベアリング22の外輪に支持される。部材54は、断面が略L字形であり、軸方向に延在する内側磁極58を画定する。磁極58は、ローター14のハブ36の凹部42内に延在し、従って、内側ローター磁極40の半径方向内側に配置される。その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる共通の譲受人に譲渡された米国特許第7,493,996号明細書により完全に記載されているように、磁極40、58の相対的な位置は、いくつかの理由により有利である。第1に、ローター14、アーマチュア26及びハウジング50を含む磁気回路の磁気効率は、回路内の磁束の少なくともいくつかの空隙の数を減らすことによって改善される。第2に、伝導組立体52が配置される環状間隙が拡大され、ハウジング50内での組立体52の挿入及び固定が容易になる。
【0032】
外側部材56は、内側部材54に結合され、支持される。外側部材56は、端壁60、軸方向に延在する外側磁極62、及びフランジ64を画定する。端壁60は、部材54から半径方向外側に延在する。磁極62は、端壁60と一体であり、端壁60から軸方向に延在する。磁極62は、ローター14の磁極44の半径方向外側に配置されている。フランジ64は、端壁60の反対側の磁極62の端部で磁極62と一体であり、磁極62から半径方向外側に延在する。フランジ64は、磁極62の円周の少なくとも一部分に沿って延在する。
【0033】
アーマチュア26の動きをローター14と係合させ、シャフト12とトルク伝達部材30との間にトルク伝達を生じさせるために、ローター14、アーマチュア26及びハウジング50の間に磁気回路を作り出すための伝導組立体52が設けられる。伝導組立体52は、概ね環状であり、ハウジング50内に軸34の周りに配置される。特に、組立体52は、ハウジング50の内側及び外側磁極58、62の間に配置される。組立体52は、導体66及び導体シェル68を含む。
【0034】
導体66は、従来型の銅コイルを含んでもよいが、他の既知の導体を代わりに使用することもできる。導体66は、バッテリなどの電源(図示せず)に電気的に接続することができる。導体66に通電すると、ローター14、アーマチュア26及びハウジング50の間に電磁回路が形成される。磁束は、ハウジング50の外側磁極62から空隙を横切ってローター14の外側磁極44に流れる。その後、磁束は、ディスク38とアーマチュア26との間の空隙を横切ってそれらの間を前後に移動する。次に、磁束は、ローター14のディスク38からローター14のハブ36に流入する。最後に、磁束はハブ36からいくつかの経路に沿ってハウジング50の部材54、56に戻る。特に、磁束の一部は、内側ローター磁極40からハウジング50の外側部材56に直接流れる。磁束の別の部分は、外側部材56に流れる前に、ハブ36から、内側部材54によって画定されたハウジング50の内側磁極58を通って流れる。磁束のさらに別の部分は、ハブ36からスペーサー18へ(少なくとも、スペーサー18が代替経路に沿った構造よりも低い透磁率を有する材料から作製されていない実施形態において)、ベアリング22の半径方向内側に流れ得、次いで内側部材54及び外側部材56へ流れ、磁束の一部が内側ローター磁極40及び内側ハウジング磁極58の高密度領域を回避することを可能にし、さらに回路の磁気効率を向上する。
【0035】
導体シェル68は、導体66を収容するために設けられ、導体66をハウジング50内に取り付けるためにも使用される。シェル68は、従来のプラスチックから成形することができる。シェル68は、導体66が電源に電気的に接続され得る一体型端子コネクタ(図示せず)を含んでもよい。シェル68はまた、伝導組立体52の回転を防止するために、ハウジング50の部材56の端壁60の凹部内に受けられるようにサイズ決めされた1つ以上の突起を画定してもよい。シェル68は、ハウジング50の外側磁極62に近接して配置されかつその開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる共通の譲受人に譲渡された係属中の米国特許第7,975,818号明細書に記載されているように複数の点でハウジング50の部材56に固定された半径方向外側に延在するフランジを含んでもよい。
【0036】
アーマチュア26は、ローター14とトルク伝達部材30との間でトルクを伝達するために設けられる。アーマチュア26は、様々な従来の金属及び鋼を含む金属合金から作製することができる。アーマチュア26は、環状の構造であり、軸34の周りに配置される。アーマチュア26は、電磁石組立体24とは反対側の結合ディスク3の一方の側に配置され、結合ディスク38に面するクラッチ係合面を画定する。アーマチュア26は、空隙によって結合ディスク38から軸方向に間隔を空けて配置される。結合ディスク38と同様に、アーマチュア26は、伝導組立体52を通電するとローター14とアーマチュア26との間で前後に磁束が移動するのを促進する、半径方向に間隔を空けて配置された複数の角度方向に間隔を空けて配置されたスロットの列(図示せず)を含むことができる。アーマチュア26は、伝達部材30に結合される。特に、アーマチュア26は、複数のリーフスプリング28によってトルク伝達部材30に結合されてもよい。
【0037】
スプリング28は、アーマチュア26からトルク伝達部材30に駆動トルク及び制動トルクを伝達し、アーマチュア26の部材30に対する軸方向の動き及び結合ディスク38に近づいたり離れたりする軸方向の動きを可能にする。スプリング28は、ステンレス鋼から作製されてもよく、また、リベット、ねじ、ボルト、又はピンなどの従来のファスナーを使用して、一方の端部でアーマチュア26に、他方の端部で部材30に接続される。
【0038】
トルク伝達部材30は、シャフト12と芝刈り機ブレードなどの別の装置との間でトルクを伝達する。部材30は、周りにトルク伝達ベルトが巻き付けられて装置に結合される従来型のプーリー70を含むことができる。部材30はさらに、プーリー70が支持され、プーリー70が半径方向外向きに延在する支持カップ72を含む。カップ72は、ベアリング20の外輪上に支持された軸方向に延在する部分と、各スプリング28の一端が従来型のファスナーを用いて結合される半径方向に延在するフランジとを含む。
【0039】
図2〜3を参照すると、回転防止機構32は、組立体24を固定構造に機械的に結合することなく、軸34の周りのいずれかの回転方向において電磁石組立体24の回転を抑止する手段を提供する。組立体24は、取付ブラケット74、76及び永久磁石78、80を含むことができる。
【0040】
ブラケット74、76は、磁石78、80を取付け、及び磁石78、80を互いに対して方向付けるための手段を提供する。ブラケット74、76は、非強磁性材料又は比較的低い透磁率を有する他の材料から作製することができる。ブラケット74は、組立体24のハウジング50に付けられる。図示の実施形態では、ブラケット74は、ハウジング50の外側部材56のフランジ64内の対応するボアと整列し、ボアを通して延在するねじなどのファスナー84を受けるように構成されたボア82を画定する。ブラケット76は、固定された支持構造(図示せず)に取り付けられるように構成される。固定された支持構造の性質は、装置10が使用される用途に応じて変化する。一実施形態では、固定された支持構造は、芝刈り機用フレームを備えてもよい。「固定された支持構造」という用語は、軸34に対して回転しないように固定された構造を指し、構造が全体的に移動できないことを意味するものではないことを理解されたい。図示の実施形態では、ブラケット76は、2つの部材86、88を含む。部材86は、断面が概ねS字形である。部材86の一方の端部90は、固定された支持構造に結合するように構成され、ブラケット76の固定された支持構造との整列を容易にし、固定された支持構造にブラケット76を結合するために1つ以上のファスナー(図示せず)が延在してもよい複数のスロット92を含んでもよい。部材86の他端94は、部材88に結合するように構成され、部材86、88の整列を容易にし、部材86、88を結合するために1つ以上のファスナー98が延在してもよい1つ以上のスロット96を含んでもよい。部材88は図示された実施形態では実質的に直線状の形状であり、フランジ100が部材88のいずれかの周方向の側から軸方向に延在し、組み立てられると、それらの間に、磁石78、80及びブラケット74が受けられてもよい。ブラケット74及びブラケット76の部材88はそれぞれ、磁石78、80をその中に受けるように構成された凹部を画定してもよい。ブラケット88上のフランジ100は、磁石78、80の磁力が不十分である場合に、固定された支持構造に対する電磁石組立体24のハウジング50の動きを防止する。ブラケット74、76の構成は、ブラケット74、76をそれぞれ電磁石組立体24のハウジング50及び固定された支持構造体に結合するために必要に応じて、及び磁石78、80を適切に方向付けるために必要に応じて用途に依存して変更してもよいことを理解されたい。
【0041】
磁石78、80は、電磁石組立体24のハウジング50を固定された支持構造に対して位置決めし、それによってハウジング50の回転を防止するために、引力及び/又は反発力を確立する。磁石78は、ブラケット74を介して、電磁石組立体24のハウジング50の外面に取り付けられるように構成され、磁石80は、ブラケット76を介して、固定された支持構造に取り付けられるように構成される。磁石78、80は、ネオジム鉄ホウ素(Nd−Fe−B)磁石又は他の既知の永久磁石を含んでもよい。磁石78、80は、磁石78、80が1つ以上の特定の向きに整列するべく構成されるように定められた極性の様々な領域を有する自己整列磁石(例えば、Correlated Magnetics Research LLC(Huntsville、Alabama)によって商標「POLYMAGNET」として販売されるタイプのもの)を含んでもよい。図示された実施形態では、磁石78、80はそれぞれ、磁石78の磁極が磁石80の反対の極性の磁極に面する複数の磁極を定めてもよい。図示の実施形態では、磁石78、80は円形であるが、磁石78、80の形状は変化してもよいことを理解されたい。磁石78、80はブラケット74、76に磁石78、80を接着する、磁石78、80をブラケット74、76にクランプする、又は注封することによって、ブラケット74、76に結合することができる。磁石78、80の間の物理的接触を防止し、磁石78、80の間に空隙を確立するために、ポリマー又は別の非磁性材料から作製されたカバーが磁石78及び/又は磁石80の上に配置され、磁石78、80の間に存在してもよい。
【0042】
ここで図4を参照すると、本教示の別の実施形態による回転防止機構102が示されている。機構102は、組立体24を固定構造に機械的に結合することなく、軸34の周りのいずれかの回転方向において電磁石組立体24の回転を抑止する別の手段を提供する。機構102は、上述したブラケット74、76と同様であってもよい取付ブラケット104、106と、ブラケット104、106にそれぞれ結合された磁石108、110とを含む。磁石108は、ブラケット104を介して電磁石組立体24のハウジング50の外面に取り付けられるように構成される一方、磁石110は、ブラケット106を介して固定された支持構造に取り付けられるように構成される。磁石108、110は、ネオジム鉄ホウ素(Nd−Fe−B)磁石又は他の既知の永久磁石をここでも含んでもよい。磁石108、110はここでも自己整列磁石を含んでもよい。図示された実施形態では、磁石108、110はそれぞれ、周方向に交互に移動する6つの極を定める。磁石108上の各磁極は、反対の極性を有する磁石110の磁極から軸方向に間隔を空けて配置され、それと整列する傾向がある。このようにして、ブラケット104及び磁石108が結合されるハウジング50は、軸34の周りのいずれかの周方向において動くことが抑止される。磁石108、110は、2つの反対極性のそれぞれの複数の定められた磁極(例えば、少なくとも2つの南極及び少なくとも2つの北極)を有する一体構造を含んでもよく、又は一緒に結合された複数の磁石から形成されてもよく、それぞれは2つの反対極性のそれぞれの単一の定められた磁極を有することを理解されたい。
【0043】
ここで図5〜6を参照すると、本教示の別の実施形態による回転防止機構112が示されている。機構112は、組立体24を固定構造に機械的に結合することなく、軸34周りのいずれかの回転方向において電磁石組立体24の回転を抑止する別の手段を提供する。機構112は、ハウジング50及び固定された支持構造(図示せず)に固定された取付ブラケット114、116、並びに磁石118、120、122、124を含む。ブラケット114、116は、非強磁性材料から作製されてもよい。ブラケット114は、実質的に矩形の形状であるが、ハウジング50の外側部材56のフランジ64の対応する切欠き内に受けられるように構成された突起126を1つの軸方向端部に画定してもよい。ブラケット114はさらに、磁石118、120を受けるように構成された凹部をいずれかの周方向の側に画定する。凹部の深さは、磁石118、120がブラケット114の円周面と同一平面上にないように、対応する磁石118、120の深さより大きくてもよい。カバーは、磁石118、120を凹部内に封入してもよい。カバーはエラストマー材料から作製されてもよい。ブラケット116は、断面が実質的にC字形であり、ブラケット114のいずれかの周方向の側に配置されるように構成された周方向に間隔を空けて配置されたアーム128、130を備える。アーム128、130は、磁石122、124を取り付けるように構成され、磁石122、124を受けるように構成された凹部を画定してもよい。凹部の深さは、ここでも、磁石122、124がアーム128、130の内周面と同一平面上にないように、対応する磁石122、124の深さよりも大きくてもよい。エラストマーカバーは、ここでも、凹部内に磁石122、124を封入してもよい。磁石118、120は、ブラケット114を介して電磁石組立体24のハウジング50の外面に取り付けられるように構成され、一方、磁石122、124は、ブラケット116を介して固定された支持構造に取り付けられるように構成される。磁石118、120、122、124は、ネオジム鉄ホウ素(Nd−Fe−B)磁石又は他の既知の永久磁石をここでも含んでもよく、射出成形又は焼結によって形成することができる。磁石118、120、122、124は、磁石118、120が軸34に対して磁石122、124の間に周方向に配置されるように配列される。磁石118、122は、互いに整列され、互いに周方向に間隔を空けて配置され、磁石120、124は同様に互いに整列され、互いに周方向に間隔を空けて配置される。磁石118、122は、互いに向き合って同じ極性を有する磁極を定める。同様に、磁石120、124は、互いに向き合って同じ極性を有する磁極を定める。その結果、ブラケット114は、ブラケット116のいずれかのアーム128、130からアーム128、130の間の中心位置に向かって付勢され、軸34に対して回転しないように固定される。
【0044】
ここで図7を参照すると、本教示の別の実施形態による回転防止機構132が示されている。機構132は、組立体24を固定構造に機械的に結合することなく、軸34の周りのいずれかの回転方向において電磁石組立体24の回転を抑止するための別の手段を提供する。機構132は、ハウジング50及び固定された支持構造に付けられた取付ブラケット134、136、並びに磁石138、140、142、144を含む。ブラケット134、136及び磁石138、140、142、144は、上述した機構112内のブラケット114、116及び磁石118、120、122、124と実質的に同様のものであってもよい。しかしながら、ブラケット134、136は、磁石118、120、122、124を、機構112に対して軸34から半径方向にさらに外側に配置するように構成される。再び図5〜6を参照すると、ブラケット114は、ハウジング50のフランジ64から軸方向に突出し、磁石118、120、122、124を、ハウジング50の磁極62の半径方向外側に、軸34から第1の半径方向距離の所に配置する。図7を参照すると、ブラケット134は、ハウジング50のフランジ64から半径方向に突出し、その結果、磁石138、140、142、144は、ハウジング50の半径方向外周を越えて、軸34から第2のより大きな半径方向距離の所に配置される。半径方向の距離が増大すると、軸34に対するモーメントアームの増加により回転防止力が増大される。磁石138、140、142、144はまた、ブラケット134、136の構成に応じて、軸34に対してハウジング50から軸方向に間隔を空けて配置されてもよい。
【0045】
ここで図8〜9を参照すると、本教示の別の実施形態による回転防止機構146が示されている。機構146は、組立体24を固定構造に機械的に結合することなく、軸34の周りのいずれかの回転方向において電磁石組立体24の回転を抑止するための別の手段を提供する。機構146は、ハウジング50及び固定された支持構造に付けられた取付ブラケット148、150、並びに磁石152、154を含む。ブラケット148、150は、実質的に円形の形状であってもよい。ブラケット148は、可変直径の部分156、158を画定する。部分156は、その上に磁石152を受けるように構成されてもよく、ハウジング50のフランジ64の対応する凹部内に受けられるようにさらに構成されてもよい。部分156の一部は、スプライン、ねじ山又はブラケット148をハウジング50に固定するためにハウジング50の対応する形状部分と係合するように意図された他の形状部分を含んでもよい。部分158は、ブラケット148に磁石152を保持するように構成された肩部を画定してもよい。ブラケット150は、形状が環状であってもよく、磁石154を受けるように構成された円形の溝を半径方向内面に画定してもよい。磁石152は、ブラケット148を介して電磁石組立体24のハウジング50の外面に取り付けられるように構成され、一方、磁石154は、ブラケット150を介して固定された支持構造に取り付けられるように構成される。磁石152、154は環状の形状であり、組み立てられると、磁石154は磁石152を取り囲むように構成される。しかしながら、ブラケット148、150及び磁石152、154は、磁石152が磁石154を取り囲むように構成され得ることを理解されたい。磁石152の半径方向外側の表面上に形成された磁極、及び磁石154の半径方向内側の表面上に形成された磁極は、同じ極性を有してもよい。その結果、磁石152は、磁石154に関して中心の同心位置に付勢され、磁石154に対する動きが抑止され、それによって、ハウジング50及び電磁石組立体24の動きが抑止される。
【0046】
本教示による回転結合装置10は、従来型の結合装置と比べて有利である。具体的には、電磁石組立体24は、電磁石組立体24と固定構造との間の機械的結合とは対照的に、電磁石組立体24及び固定された構造上の整列した磁石78、80又は108、110又は118、120、122、124又は138、140、142、144又は152、154を使用して回転に対して固定される。その結果、従来型の回転結合装置において電磁石組立体と固定構造との機械的係合の間に発生する可聴ノイズ、機械的応力及び摩耗が、低減又は排除され得る。
【0047】
本発明を、その1つ以上の特定の実施形態を参照して示し、記載してきたが、当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更及び修正を行うことができることを理解するであろう。
図1
図2
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図9