【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、飲料、より詳細には、冷飲料の製造システムであって、飲料物質で充填されたリザーバを有するカートリッジと、カートリッジを可逆的に挿入することができるカートリッジ受部、および、リザーバから混合チャンバ内への飲料物質の少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置を有する飲料調製ユニットとを備え、飲料調製ユニットが、混合チャンバ内に通じる液体供給部をさらに有する、システムによって達成される。
【0007】
従来技術と比較して、本発明によるシステムには、液体供給部が、カートリッジのリザーバ内ではなく、混合チャンバ内に通じている、という利点がある。
これにより、有効にかつ簡単に、過度に高いかまたは過度の圧力がリザーバ内に蓄積することが商業的に採算のとれる方法で防止される。
また、リザーバは、液体によって(完全に)フラッシングされないが、システムは、飲料物質および液体が互いに別個に混合チャンバ内に入るように構成される。
したがって、液体は、リザーバとは独立して混合チャンバ内に入る。
リザーバは、液体供給部によって「バイパスされる」と言うことも可能である。
これにより、飲料調製ユニットの再汚染は、従来技術と比較してより有効な方法で防止される。
【0008】
上述した目的を達成するための本発明は、飲料、より詳細には、冷飲料の製造システムであって、飲料物質で充填されたリザーバを有するカートリッジと、カートリッジを可逆的に挿入することができるカートリッジ受部、および、リザーバから混合チャンバ内への飲料物質の少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置を有する飲料調製ユニットとを備えるシステムであり、リザーバの内部に配置されカートリッジ排出装置により開始位置から最終位置まで移送することができる可動プランジャを有するシステムである。
【0009】
本発明によれば、飲料物質をリザーバから混合チャンバ内に移送するために、可動プランジャの形態のカートリッジ排出装置が使用され、プランジャは、開始位置から最終位置まで移動する。
本発明によるシステムには、従来技術と比較して、飲料を生成するために導入され飲料物質と混合される液体が、従来技術のように飲料物質を移送するためにも使用されるということがない、という利点がある。
これは、飲料調製ユニット、より詳細には、液体供給部を再汚染するというリスクを克服する。
より詳細には、可動プランジャは、カートリッジの一部であり、飲料物質を混合チャンバ内に移送するとき、飲料調製ユニットのいかなる部分も飲料物質と接触しない。
【0010】
本発明によれば、プランジャが開始位置において入力側の近くに配置され、プランジャは、最終位置において出力側に向かって変位される。
このように、プランジャを開始位置から最終位置まで移動させることにより、すべての量の飲料物質をリザーバから押し出すことができる。
ここでは、プランジャは、カートリッジの一部としてリザーバ内に永久的に配置されるのが好ましい。
別法として、カートリッジが飲料調製ユニット内に挿入された後に、カートリッジ排出装置の一部としてプランジャをリザーバに挿入することもできる。
リザーバは、円筒状壁によって画定された空洞を備え、プランジャは、円形外部輪郭を有し、その外径は、円筒状壁の内径におよそ対応するか、または、それよりわずかに小さい。
プランジャは、(円筒状壁の内径とプランジャの外径との差からもたらされる)リザーバの壁とプランジャとの間の狭い間隙を封止する、特に、可撓性周方向封止リップの形態の封止機構を備える。
封止リップが可逆的弾性材料から作製され、封止リップが壁の内側に対して封止して付着する。
例として、封止リップは、エラストマー、天然ゴム、ネオプレン、ゴム、ポリウレタン、軟質PVC(最大40%の可塑剤を含むポリ塩化ビニル)等を含む。
【0011】
本発明によれば、カートリッジ排出装置が、飲料物質をカートリッジの出力側においてカートリッジから押し出すために、カートリッジの入力側においてカートリッジ内に挿入することができる、可動のラムを備える。
そして、ラムのカートリッジ側の端部は、ラムをカートリッジ内に挿入するとき、ラムが開始位置に位置するプランジャに突き当たり、次いで、プランジャがラムによって最終位置まで移動するように、カートリッジ内に配置されたプランジャと相互作用するように設けられる。
したがって、飲料物質は、ラムが飲料物質と接触することなく、リザーバから混合チャンバ内に移送される。
したがって、ラムは、飲料調製ユニットの一部とすることができ、再使用することができる一方で、汚染されたプランジャは、カートリッジの一部であり、カートリッジを交換するときに取り替えられる。
したがって、飲料調製ユニットの再汚染が、防止される。
ラムは、空になったカートリッジを飲料調製ユニットから取り除く前にカートリッジから出るように引き戻される。
【0012】
別法として、原則的に、ラムのカートリッジ側の端部がプランジャを備えることもまた可能である。
この場合、プランジャは、カートリッジではなく、飲料調製ユニットの一部である。
しかしながら、この解決法は、再汚染のリスクのために好ましくない。
しかしながら、一方で、この解決法は、プランジャが、使い捨て製品を表さないため、実施するのに商業的により採算がとれる。
【0013】
本発明によれば、カートリッジが、挿入側の領域において、プランジャを挿入することによって開放される封止要素を有し、封止要素が、プランジャが挿入される際に裂ける封止膜を含む。
封止要素により、リザーバが、少なくとも飲料調製ユニットに挿入される前に密封封止され、いかなる飲料物質も漏出する可能性がなく、カートリッジの保管および輸送中に飲料物質の香りが残る。
封止膜は、ラムが導入される際に封止膜がラムによって引き裂かれるように、プランジャが開始位置において封止要素と飲料物質との間に配置されるように、配置される。
カートリッジは、ラムを挿入することによりその入力側で自動的に開放される。
しかしながら、封止膜が開始位置に配置されたプランジャと飲料物質との間に配置され、それにより、ラムが挿入される際に移動するプランジャによって、封止膜が引き裂かれる。
【0014】
本発明によれば、飲料調製ユニットは、ラムをカートリッジ内にモータ駆動で挿入する案内ユニットを有し、ラムのための案内ユニットは、ラムを挿入するための直線状または湾曲ガイド要素を備え、案内ユニットは、電動リニアモータを有する。
したがって、ラムは、モータ駆動式にカートリッジ内に導入することができる。
この場合、使用者は、押しボタン等によって挿入を引き起こすだけでよい。
湾曲ガイド要素の使用には、案内ユニットの構造的高さを低減させることができる。
この場合、ラムは、可撓性構造を有する。
さもなければ、ラムは、剛性または半剛性で形成される。
電動リニアモータは、ピニオンを備え、ピニオンは、電気モータ(例として、三相非同期機または三相同期機)の駆動シャフトに位置し、かつ、ギアラックに係合し、ギアラックは、ラムに結合されるか、または、すでにラムの一部である。
ピニオンを回転させることにより、ギアラックは、移動し、ラムは、カートリッジ内に押し込まれるか、または、カートリッジから出るように移動する。
別法として、上述した電気駆動装置が電動式スピンドル駆動装置を備え、スピンドルがピニオンによって並進移動し、スピンドルがラムに結合されるか、または、すでにラムの一部である。
別法として、電動リニアモータは、ソレノイドリニアモータを含む。
当業者であれば、電動リニアモータの代わりに油圧リニアモータもまた使用することができることが既知である。
【0015】
別法として、カートリッジ排出装置が、カートリッジの入力側で圧縮空気をリザーバ内に吹き込む圧縮空気源を備え、システムが、飲料物質が圧縮空気によってリザーバから直接押し出されるか、または、プランジャが、圧縮空気によって開始位置から最終位置まで移動するように設計されている。
したがって、電動または油圧リニアモータによる上述した解決法の代わりに、飲料物質を、リザーバから混合チャンバ内に圧縮空気によって直接押し出す(圧縮空気は、ここでは、入力側において、プランジャが設けられていないリザーバ内に直接導入される)こと、または、このために、プランジャを開始位置から最終位置に圧縮空気によって間接的に移送する(ここでは、圧縮空気は、入力側においてリザーバ内に、すなわち、プランジャの上方で導入される)ことも考えられる。
両変形において、再汚染のリスクは、特に圧縮空気を(より詳細には、ラムの代わりに)使用することにより、低減する。
ここでは、飲料調製ユニットに、必要な場合に交換される圧縮空気カートリッジが備えられる。
別法として、圧縮空気を生成するために飲料調製ユニットに対応する圧縮器が取り付けられる。
飲料調製ユニットが、いずれの場合も、CO
2カートリッジを備えるカーボネータを有する場合、このCO
2カートリッジは、カートリッジ排出装置用の圧縮空気源としても同時に使用される。
【0016】
圧縮空気を使用する代わりに、陰圧を使用することも可能である。
カートリッジ排出装置は、真空により飲料物質をリザーバから引き出す陰圧装置を有し、システムは、より詳細には、飲料物質が、真空によりリザーバから直接吸い出されるか、または、プランジャが、真空によって開始位置から最終位置まで移送されるように構成されている。
【0017】
本発明によれば、混合チャンバは、飲料出口を有し、飲料物質を液体と混合することから形成される飲料が、飲料出口を通って排出され、システムは、飲料を飲料出口から持ち運び可能な容器内に直接導入することができるように構成されている。
したがって、飲料物質も混合チャンバ内で混合された完成飲料も、飲料調製ユニットのさらなる部分と接触せず、そのため、再汚染が防止される。
これは、混合チャンバがカートリッジの一部であり、各飲料調製プロセス後に置換製品として交換される場合に当てはまる。
【0018】
本発明によれば、液体供給部に、冷却ユニットによって冷却される液体が供給され、冷却ユニットは、飲料調製ユニットの一部であるか、または、飲料調製ユニットと有効に接続されている別個の冷蔵庫の一部である。
したがって、カートリッジが冷却されず、例として、室温である場合であっても、冷飲料を調製することができる。
既存の冷蔵庫内にシステムを組み込むことには、冷蔵庫の既存の冷却ユニットを飲料調製ユニットのために、同様に効率的に容易に使用することができる。
特に、「サイドバイサイド」冷蔵庫(アメリカン型冷蔵庫とも呼ばれる)の場合、正面にシステムを組み込むために十分な構造的空間がある。
飲料調整ユニットは、この種の冷蔵庫の付属セットである。
冷却ユニットは、圧縮機冷却ユニット、吸収器冷却ユニットまたは熱電チラーを含む。
【0019】
本発明によれば、液体供給部に、カーボネータによって二酸化炭素が混入された液体が供給される。
したがって、システムにより、二酸化炭素と混入されたソフトドリンクを製造することも可能である。
カーボネータは、飲料調製ユニットの一部であり、カーボネータは、CO
2カートリッジ用の受部と、液体にCO
2カートリッジからのCO
2を混入する供給装置とを有する。
【0020】
本発明によれば、混合チャンバは、交換可能なカートリッジの一部として形成されている。
このように、交換可能な単回使用カートリッジの部分のみが、飲料物質と接触するため、飲料物質による飲料調製ユニットの汚染が、回避される。
さらなる封止要素は、リザーバと混合チャンバとの間に配置され、カートリッジをカートリッジ受部内への挿入した時、または、カートリッジ排出装置を作動させた時に開放される。
さらなる封止要素は、輸送または保管中に出力側においてカートリッジを香り封止(aroma−sealed)式に閉鎖する役割を果たす。
カートリッジは、入力側において、さらに上述した封止要素によって香り封止式に閉鎖され、リザーバは、カートリッジをカートリッジ受部内に挿入する前に、より詳細には、飲料調製プロセスの開始前に、香り封止式に完全に閉鎖され、カートリッジは、例として、長い保存可能期間を有することができる。
さらなる封止要素が、プランジャが開始位置から最終位置まで移動する際にリザーバ内の圧力の上昇によって開放され、より詳細には裂かれる封止膜を含む。
このシステムにより、飲料の製造中にさらなる封止要素は、自動的に開放される。
【0021】
カートリッジの一部として形成される混合チャンバは、カートリッジがカートリッジ受部内に挿入されたときに混合チャンバを液体供給部と接続するクイックフィットカップリング(quick−fit coupling)を有する。
このように、混合チャンバは、挿入中に液体供給部と自動的に液体接続する。
クイックフィットカップリングは、カップリングパイプと、結合状態でカップリングパイプを受け入れるカップリングソケットとを備え、カップリングパイプおよび/またはカップリングソケットはシールを備え、かつ/または結合状態で、カップリングパイプは、カップリングソケット内にスナップフィットし、かつ/または、カップリングパイプは、飲料調製ユニットの一部であり、カップリングソケットは、混合チャンバの一部である。
クイックフィットカップリングは、プラグインコネクタ、モノカプラ(mono coupler)、マルチカプラ、クリーンブレークカップリング(clean break coupling)、閉鎖カップリング(closure coupling)、スルーカップリング(through coupling)および/または通路カップリング(passage coupling)を含む。
【0022】
本発明によれば、カートリッジ受部は、カートリッジを形状フィット(form−fitting)式に受け入れる形状フィット要素を有し、カートリッジは、カートリッジ受部に圧入式にさらに保持される。
例として、形状フィット要素が、カートリッジをカートリッジ受部内に挿入することにより圧縮されかつ/または係合する少なくとも1つのばねおよび/または戻り止め要素を備え、カートリッジ受部が、引込面および/または位置決め補助部を有する。
カートリッジ受部は、カートリッジをその入力側の領域において保持する上部形状フィット要素と、カートリッジを出力側および/または混合チャンバの領域で保持する下部形状フィット要素とを有する。
【0023】
カートリッジ受部は、カートリッジが、上部形状フィット要素と下部形状フィット要素との間で、上部形状フィット要素および下部形状フィット要素の領域における直径より大きいかまたは小さい直径を有するように、構成されている。
このように、少なくとも中間領域において、すなわち、上部形状フィット要素および下部形状フィット要素が係合しない領域において、異なる幾何学的構成を有するカートリッジを使用することができる。
したがって、より詳細には、容積の異なるリザーバを有するカートリッジを使用することができる。
例として、アルコール含有飲料用のカートリッジは、アルコールを含まないソフトドリンク、カフェイン含有のソフトドリンクおよび炭酸ソフトドリンク場合より少量の飲料物質で調製することができる。
【0024】
当業者であれば、混合チャンバは、また別法として飲料調製ユニットの一部でもある。
このシナリオでは、飲料物質のいかなる残留物も混合チャンバに残らないように、混合チャンバは、各飲料の製造後に水でフラッシングされなければならない。
【0025】
本発明によれば、カートリッジの内部に、カートリッジ排出装置が、飲料物質をリザーバから混合チャンバ内に移送するために作用する遮蔽要素が配置され、遮蔽要素は、カートリッジ排出装置と飲料物質との間に配置されている。
カートリッジ排出装置は、遮蔽要素によって飲料物質から隔離され、カートリッジ排出装置を介する飲料調製機の再汚染の可能性がない。
それにも関わらず、リザーバを空にすることが可能であるために、遮蔽要素は、可撓性構造を有し、ベローズまたは軟質バッグ要素として設計される。
そして、遮蔽要素は、リザーバ内部に配置され、飲料物質は、ベローズまたは軟質バッグ要素内部に配置される。
したがって、カートリッジ排出装置、より詳細には、ラムまたは圧縮空気が、ベローズまたはバッグ要素に作用するとき、ベローズは、リザーバ内部でつぶれ、または、バッグ要素は、リザーバ内部で圧縮され、飲料物質は、リザーバから混合チャンバ内に移送される。
言い換えれば、ベローズまたは軟質バッグ要素は、開始位置においてカートリッジの出力側からカートリッジの入力側までカートリッジ壁に対して少なくとも部分的に平行に延在し、飲料製造プロセス中、カートリッジ排出装置によって出力側に向かって移動する。
【0026】
上述した目的を達成するための本発明は、飲料を製造するシステム用のカートリッジであって、飲料調製ユニットのカートリッジ受部内に挿入することができ、飲料物質で充填されるリザーバを有するカートリッジである。
リザーバは、1つの小分け飲料、例として、所望の飲料で充填された飲用コップを製造するために必要な事前に小分けされた量の飲料物質で充填される。
飲用コップは、典型的には、0.1リットル、0.2リットル、0.3リットル、0.33リットル、0.35リットル、0.366リットル、0.5リットルまたは1リットルの液体を保持する。
使用者は、所望の飲料を生成するために対応する飲料物質を収容する所定のカートリッジを選択し、それをカートリッジ受部に挿入し、飲料調製ユニットで飲料製造プロセスを開始することによって、種々の飲料を容易に生成することができる。
そして、飲料は、自動的に作られ、飲用容器内に向けられ、使用者に提供される。
そして、空になったカートリッジは、取り除かれ廃棄される。
本発明による意味の範囲内での飲料調製ユニットの再汚染が回避されるため、別の風味の新たな飲料を作る前にフラッシングまたはすすぎが不要である。
【0027】
飲料物質は、ソフトドリンク、甘味飲料、フルーツジュース、フルーツネクター、濃縮フルーツジュース、フルーツスプリッツァー、レモネード、炭酸飲料、栄養ドリンク、アイソトニック飲料、ビール、混合ビール飲料、飲用水、炭酸飲料、ミネラルウォーター、スピリッツ、アルコポップ、フルーツワイン、野菜ジュース、野菜ネクター、スパークリングワイン、フルーツスパークリングワイン、アルコール混合飲料、ワイン、ワインスプリッツァー、カクテル、コーヒー、ティー、アイスティー、ミルク、チョコレートドリンク、カフェイン入り、アルコール、(果)糖含有かつ/または炭酸飲料、ならびにそれらの混合物および変更品等の液体飲料物質を含む。
飲料物質が、上述した飲料のための流体プレミックス成分のみを含み、プレミックス成分が混合チャンバ内で水と混合されたときにのみ、飲料が現れる。
飲料物質が、可溶性粉末、シャーベット粉末等、粒子物質を含む、ということも考えられる。
【0028】
本発明によれば、カートリッジは、リザーバ内に配置されたプランジャを有し、プランジャは、カートリッジの入力側に近い開始位置と、入力側から出力側に向かって変位される最終位置との間で移送することができる。
このように、飲料物質は、リザーバから混合チャンバ内に搬送される。
混合チャンバは、カートリッジの一部であり、カートリッジがカートリッジ受部に挿入されたとき、リザーバの真下に配置される。
【0029】
プランジャは、リザーバの壁とプランジャとの間の間隙を封止する可撓性周方向封止リップの形態の封止機構を有する。
【0030】
プランジャは、飲料調製ユニットのラムを受け入れるラムソケットを有し、プランジャは、ラムをリザーバに挿入することにより開始位置から最終位置まで移送されるように設計され、飲料物質は、リザーバから、液体方向においてリザーバの後方に、より詳細には、リザーバの下方に配置された混合チャンバ内に向けられる。
ラムソケットは、例として、プランジャにおいてラムを中心合わせし、ラムを横向きに摺動しないように固定する、じょうご形状受部、くぼみ、突起等である。
【0031】
本発明によれば、カートリッジが、挿入側の領域において、プランジャを挿入することによって開放される封止要素を有し、封止要素が、プランジャが挿入される際に裂かれる封止膜を含む。
リザーバと混合チャンバとの間に、カートリッジのカートリッジ受部内への挿入中に、またはカートリッジ排出装置の作動中に開放されるさらなる封止要素が配置されている。
また、さらなる封止要素も、プランジャが開始位置から最終位置まで移送される際にリザーバ内の圧力の上昇によって開放され、より詳細には、裂かれる封止膜を含む。
すでに詳細に上述したように、封止要素およびさらなる封止要素は、輸送または保管中に香り封止式にリザーバを閉鎖するのに役立つ。
【0032】
カートリッジは、飲料調製ユニットの液体供給部と液体接続することができる混合チャンバを有する。
ここでは、混合チャンバは、カートリッジがカートリッジ受部に挿入されると混合チャンバを液体供給部に接続するクイックフィットカップリングを備える。
【0033】
混合チャンバは、飲料出口を有し、飲料物質を液体と混合することから形成される飲料は、この飲料出口を通って分配され、システムは、飲料を飲料出口から持ち運び可能な容器内に直接向けることができるように構成されている。
したがって、飲料物質も混合チャンバ内で飲料物質から製造される飲料も、飲料調製ユニットの部分と直接接触せず、再汚染を有効に防止することができる。
【0034】
本発明によれば、カートリッジは、カートリッジの飲料調製ユニット内への挿入中に、カートリッジをカートリッジ受部内で保持するためにカートリッジ受部と相互作用する少なくとも1つの接続要素を有する。
接続要素は、カートリッジ受部のばねおよび/または戻り止め要素の形態で形状フィット要素に係合する挿入要素を備える。
【0035】
本発明によれば、カートリッジが、入力側の領域における上部接続要素と、出力側および/または混合チャンバの領域における下部接続要素とを有する。
カートリッジは、入力側と出力側との間の中間領域に、入力側および/または出力側の領域におけるカートリッジの直径より大きいかまたは小さい直径を有する。
このように、異なる容積のリザーバを有するカートリッジをカートリッジ受部に挿入することができる。
入力側の領域におけるカートリッジの直径が、混合チャンバおよび/または出力側の領域におけるカートリッジの直径と実質的に同一である。
しかしながら、入力側の直径が出力側の直径とは異なる場合もあり、回転ロックがもたらされ、カートリッジ受部内へのカートリッジの正しい挿入が確保される。
【0036】
カートリッジは、その長手方向軸に沿って回転対称に形成され、カートリッジ受部へのカートリッジの挿入が使用者に対してより容易になる。
【0037】
本発明によれば、遮蔽要素がカートリッジ内部に配置され、遮蔽要素が、リザーバ内部に配置されたベローズまたは軟質バッグ要素を含み、飲料物質が、ベローズまたは軟質バッグ要素内部に配置される。
ベローズまたはバッグ要素は、流体不透過性かつ/または気体不透過性箔から構成されている。
ベローズまたはバッグ要素は、カートリッジの出力側の領域においてカートリッジに取り付けられている。
【0038】
本発明は、飲料を製造する本発明によるシステム用の飲料調製ユニットであり、飲料調製ユニットは、本発明によるカートリッジを可逆的に挿入することができるカートリッジ受部と、飲料物質のリザーバから混合チャンバ内への少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置と、混合チャンバに通じる液体供給部とを有する。
【0039】
本発明によれば、カートリッジ排出装置が、飲料物質をカートリッジの出力側においてカートリッジから押し出すために、カートリッジの入力側においてカートリッジ内に挿入することができる可動ラムを備える。
飲料調製ユニットは、ラムをカートリッジ内にモータ駆動で供給する案内ユニットを有し、ラムの案内ユニットは、ラムを挿入するための直線状又は湾曲ガイド要素を備え、案内ユニットは、電動または油圧リニアモータ、より詳細には、スピンドル駆動装置を有する。
【0040】
本発明によれば、飲料調製ユニットが混合チャンバを備え、混合チャンバを飲料調製ユニットの残りの部分から取り除くことができる。
混合チャンバは、カートリッジの一部ではなく、カートリッジから飲料調製ユニット内に別個に挿入し(清掃および保守の目的で)取り除くことができる。
混合チャンバは、複数回使用することができる。
各飲料製造プロセスの後、または、所定回数の飲料製造プロセスの後に混合チャンバを清掃する自動すすぎおよび清掃機構を備えた飲料調製ユニットが考えられる。
【0041】
飲料調製ユニットが、液体供給部に供給される液体を冷却する冷却システムを有する。
【0042】
本発明は、本発明によるシステムによって飲料を製造する方法であって、
飲料物質で充填されたカートリッジを飲料調製ユニットのカートリッジ受部に挿入するステップと、
カートリッジ排出装置によって、カートリッジのリザーバから混合チャンバ内に飲料物質を移送するステップと、
液体供給部によって混合チャンバ内に液体を供給するステップと、
飲料出口により、混合チャンバ内で飲料物質を液体と混合することによって製造された飲料を排出するステップと、
を含む方法である。
【0043】
本発明による方法には、上述した本発明によるシステムのように、従来技術と比較して、飲料物質と混合するために供給される液体が、リザーバ内ではなく、混合チャンバ内に向けられるため、飲料調製ユニットの再汚染が、回避されるという利点がある。
液体は、飲料物質を移送するために使用されないため、飲料物質は、プランジャにより、リザーバから混合チャンバ内に押し出され、プランジャは、カートリッジ排出装置によって開始位置から最終位置まで移動する。
ここでは、プランジャが、プランジャに作用するラムの形態のカートリッジ排出装置により、または、圧縮空気により移動する。
ラムは、案内ユニットによってカートリッジ内にモータ駆動で挿入され、その後、プランジャを開始位置から最終位置まで移動させるために、プランジャに作用する。
【0044】
飲料物質が、圧縮空気または陰圧によりリザーバから混合チャンバ内に移送される。
【0045】
本発明によれば、液体が、混合チャンバに入る前に、冷却されかつ/または炭酸ガスが注入される。
【0046】
本発明によれば、ラムのカートリッジ内への挿入中に、カートリッジを封止する封止要素が開放され、封止要素が、ラムによって裂かれる封止膜を含む。
飲料物質を混合チャンバの方向に移送することにより、リザーバと混合チャンバとの間のさらなる封止要素が開放され、さらなる封止要素が、リザーバ内の圧力の上昇によって裂かれる封止膜を含む。
【0047】
本発明によれば、カートリッジ排出装置が、飲料物質をリザーバから混合チャンバ内に移送するためにカートリッジ内部に配置された遮蔽要素に作用し、遮蔽要素が、このステップ中に折り畳まれるかまたは圧縮される。
【0048】
本発明は、図面から、かつ、図面を参照して以下の説明から明らかである。
図面は、本発明の実施形態を示し、発明の概念を限定するものではない。