特許第6963595号(P6963595)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963595
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】車両用コンソール構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 7/04 20060101AFI20211028BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20211028BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20211028BHJP
【FI】
   B60R7/04 C
   H02J7/00 301A
   H02J7/00 301D
   H02J50/10
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-190437(P2019-190437)
(22)【出願日】2019年10月17日
(65)【公開番号】特開2021-66200(P2021-66200A)
(43)【公開日】2021年4月30日
【審査請求日】2020年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100166648
【弁理士】
【氏名又は名称】鎗田 伸宜
(72)【発明者】
【氏名】坂下 直己
(72)【発明者】
【氏名】小川 良太
【審査官】 佐々木 智洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−106428(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/144222(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 7/04
H02J 7/00
H02J 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用コンソール構造であって、
コンソール部と、
被充電機器に対して非接触で電力を送電可能な非接触充電部と、を備え、
前記コンソール部は前記非接触充電部よりも車体後方に位置し、
前記コンソール部は前記非接触充電部との仕切り部を有し、
前記仕切り部には車体前方に突出する突出部が設けられ、
前記非接触充電部の後端部には前記仕切り部側に延びる庇形状部が設けられ、
前記突出部と前記非接触充電部の庇形状部とが車体上方から見て重なるように配置され、
前記庇形状部、前記突出部に対して鉛直方向における下方に位置するように設けられ
前記非接触充電部の後端部において車幅方向に延びる平面部と、前記平面部から車幅方向に延びる溝部と、を有することを特徴とする車両用コンソール構造。
【請求項2】
前記溝部は、前記非接触充電部の車幅方向の側面部まで延びていることを特徴とする請求項に記載の車両用コンソール構造。
【請求項3】
前記庇形状部は、鉛直方向において上方に突出する凸形状を有し、
前記凸形状の頂部から前記非接触充電部の車幅方向に向かって下り勾配に傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用コンソール構造。
【請求項4】
前記非接触充電部は、車体前方から車体後方に向かって上り勾配に傾斜するように配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両用コンソール構造。
【請求項5】
前記非接触充電部の車幅方向の側面部の少なくともいずれかに隣接し、前記非接触充電部の上面部よりも上方に立設された側壁部を有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両用コンソール構造。
【請求項6】
前記非接触充電部は、
エアの流入口と、
エアの流出口と、
前記流入口から前記流出口にエアが流れる流路と、を有し、
前記流出口が前記非接触充電部における車体後方側に設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両用コンソール構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用コンソール構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ワイヤレス充電器が設けられた車両用コンソール構造として、ワイヤレス充電器のハウジングと支持面の間に吹出口を設け、空気が外部に流れ出るようにして加熱を防止する構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】ドイツ特許第102016216900
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、吹出口から内部に液体が浸入するおそれがある。特許文献1では、吹出口から浸入する液体と基板の水平距離を確保することによって基板の被水(ワイヤレス充電器の損傷)を防止しているが、浸入する液体の量によっては、基板が被水するおそれがある。液体が浸入しやすい環境としては、例えば、ワイヤレス充電器を車両のコンソールに適用する場合が考えられる。
【0005】
また、従来のワイヤレス充電器で広く採用されていた充電電力に対して、最近は充電電力が増大する傾向にあり、放熱性能の向上が求められている。したがって、従来技術のように、ワイヤレス充電器に熱を排出するなどの目的で開口部を設け、その開口部から内部へ液体が浸入して基板が被水するおそれは増大している状況にある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、コンソールに配置される電子機器内部の被水を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、車両用コンソール構造であって、コンソール部と、被充電機器に対して非接触で電力を送電可能な非接触充電部と、を備え、前記コンソール部は前記非接触充電部よりも車体後方に位置し、前記コンソール部は前記非接触充電部との仕切り部を有し、前記仕切り部には車体前方に突出する突出部が設けられ、前記非接触充電部の後端部には前記仕切り部側に延びる庇形状部が設けられ、前記突出部と前記非接触充電部の庇形状部とが車体上方から見て重なるように配置され、前記庇形状部、前記突出部に対して鉛直方向における下方に位置するように設けられ、前記非接触充電部の後端部において車幅方向に延びる平面部と、前記平面部から車幅方向に延びる溝部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コンソールに配置される電子機器内部の被水を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の車両用コンソール構造の構成を説明する斜視図(a)、(b)である。
図2】本実施形態の車両用コンソール構造の車幅方向の中央部分の断面図である。
図3】本実施形態のワイヤレス充電器の外形を示す斜視図(a)、平面図(b)、後面図(c)、i−i断面図(d)である。
図4】本実施形態のワイヤレス充電器の内部構造を示す断面図である。
図5】本実施形態のワイヤレス充電器の被水防止構造を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち2つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0013】
本実施形態の説明では、「前」、「前方」、「前側」、「後」、「後方」、「後側」などの方向の記載は車両の前後方向を示し、「左」、「右」、「側方」、「側部」などの方向の記載は車両の車幅方向を示すものとする。
【0014】
図1は、本実施形態の車両用コンソール構造の構成を説明する斜視図(a)、(b)である。図2は、本実施形態の車両用コンソール構造の車幅方向の中央部分の断面図である。図3は、本実施形態のワイヤレス充電器の外形を示す斜視図(a)、平面図(b)、後面図(c)、i−i断面図(d)である。図4は、本実施形態のワイヤレス充電器の内部構造を示す断面図である。図5は、本実施形態のワイヤレス充電器の被水防止構造を説明する図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の車両用コンソール構造は、車室内における車幅方向の中央部に設けられているコンソールユニット1を有する。コンソールユニット1は、車体前後方向における前側の前壁部2と、車幅方向の両側の左右の側壁部3、4と、を備え、左右の側壁部3、4に掛け渡された仕切り部5により分割された複数の開口6、7が形成されている。本実施形態では、例えば、仕切り部5により分割された前部開口6、後部開口7が形成されている。
【0016】
前部開口6には、ワイヤレス充電器20が配置される。ワイヤレス充電器20は、左右の側面部に複数(例えば、4箇所)の取付部21を有し、これらの取付部21が前部開口6の左右の側壁部6a、6bの裏面にビスなどで固定される。これにより、ワイヤレス充電器20によりコンソールユニット1の前部開口6が閉塞される。また、ワイヤレス充電器20は車両前方から車両後方に向かって上り勾配に傾斜するような姿勢でコンソールユニット1の前部開口6に取り付けられる。ワイヤレス充電器20がコンソールユニット1に取り付けられた状態において、ワイヤレス充電器20の上面部31に被充電機器100(図2参照)が配置されると、被充電機器100に対して非接触で電力を送電可能であり、被充電機器100はワイヤレス充電器20から受け取った電力によりバッテリの充電などが可能となる。なお、被充電機器100は、例えばスマートフォンやタブレット端末などの携帯型電子機器である。
コンソール部8は、後部開口7の左右の側壁部3、4と仕切り部5から構成されており、仕切り部5がコンソール部8の前端部を構成している。コンソールユニット1には、ワイヤレス充電器20とコンソール部8の2つが車体前方から順に配置されている。ワイヤレス充電器20がコンソールユニット1に取り付けられた状態において、ワイヤレス充電器20の後端部20aとコンソールユニット部7の仕切り部5の車体前方に突出する突出部5aとは車体上方から見て重なるように配置され、ワイヤレス充電器20と仕切り部5との合わせ部分12(図2参照)には後述する被水防止構造が設けられている。後部開口7には、変速機の操作レバー(シフトレバーやセレクトレバー)やパーキングブレーキの操作レバー(サイドレバー)などが配置される。
【0017】
図2に示すように、本実施形態の被水防止構造は、ワイヤレス充電器20と仕切り部5の合わせ部分12の隙間部分から内部に浸入する水などの液体がワイヤレス充電器20の内部に浸入することを防止する庇形状部40を備える。庇形状部40は、仕切り部5側に延びる平面形状を有し、仕切り部5の突出部5aに対して鉛直方向における下方に位置し車体前後方向に重なるように設けられている。庇形状部40は、ワイヤレス充電器20と仕切り部5の合わせ部分12の隙間部分に浸入する液体を、ワイヤレス充電器20の車幅方向における左右の側面部33b、33d(図3参照)の少なくともいずれかの端部側に誘導し、排出する機能を有する。
【0018】
ワイヤレス充電器20は、被充電機器100またはワイヤレス充電器20の発熱による温度上昇を抑制するために、不図示のファンなどにより外部からエアなどの流体を吸入し、機器内部に流通させて排出する冷却エア通路23〜25が形成されている。
【0019】
図3および図4に示すように、ワイヤレス充電器20は、外形を構成する中空の枠体30を有する。枠体30は、上面部31、下面部32、前後左右の4つの側面部33a〜33dを有し、上面部31および下面部32の縦横の長さに対して側面部33a〜33dの高さが低い箱体状である。枠体30の内部には、メイン基板34、コイルブラケット35、磁性体36、コイル37などが配置されている。
【0020】
また、枠体30の内部に形成された冷却エア通路23〜25は、流入口23、流路24、流出口25を含む。流入口23は枠体30の前部において下方に開口している。流路24は枠体30の上面部31の下面と枠体30の内部の部品を保持する保持部材38の上面との間に形成され、流入口23と流出口25との間を連通する隙間を形成している。流出口25は枠体30の後部において後方に開口している。冷却エア通路23〜25は、枠体30の前部の流入口23から、枠体30の上面部31の下面と保持部材38の上面の隙間を通って、後部の流出口25にエアを流通させ、ワイヤレス充電器20やその上に配置された被充電機器100またはワイヤレス充電器20の発熱による温度上昇を抑制する。
【0021】
このように冷却エア通路23〜25を設け、ワイヤレス充電器20が車両前方から車両後方に向かって上り勾配に傾斜するような姿勢でコンソールユニット1の前部開口6に取り付けられるので、温かい空気が上方に設けられた流出口25に向かうため排熱性能が向上する。
【0022】
また、また、ワイヤレス充電器20は、その上面部31が車体前方から車両後方に向かって上り勾配に傾斜している。これにより、車両発進時などに端末が移動することが防止される。
【0023】
また、ワイヤレス充電器20の左右の側面部33b、33dのうち少なくとも一方は、コンソールユニット1の前部開口6の左右の側壁部6a、6bと隣接し、ワイヤレス充電器20の上面部31よりも上方に立設している。このような構成により、ワイヤレス充電器20の上面部31に配置されている被充電機器100やその他の物品が左右のいずれかに落下してしまうことを防止できる。なお、コンソールユニット1の前部開口6の左右の側壁部6a、6bの高さは、ワイヤレス充電器20の上面部31よりも高い構成に限らず、例えば、左右の側壁部6a、6bのいずれかまたは両方がワイヤレス充電器20の上面部31と同等の高さまたは低い構成であってもよい。
【0024】
また、ワイヤレス充電器20の上面部31が、被充電機器100やその他の物品の収納スペースとしても利用可能となる。
【0025】
また、ワイヤレス充電器20を傾斜させることによって仕切り部5との合わせ部分12に隙間ができやすくなること、並びに、流出口25が車体後方側であって、仕切り部5との合わせ部分12の近くに設けられていることで、ワイヤレス充電器20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分から液体が浸入するおそれが増加するが、庇形状部40を設けたことによってワイヤレス充電器20の内部の被水が防止される。
【0026】
前後左右の側面部33a〜33dは、車体前後方向における前側の前面部33aと、後側の後面部33cと、車幅方向の両側の左右の側面部33b、33dと、を備え、左右の側面部33b、33dに取付部21が設けられる。
【0027】
庇形状部40は、ワイヤレス充電器20における、枠体30の後面部33c(上面部31の後端部20a)から車体後方に延びるように突出して設けられている。庇形状部40は、枠体30の後面部33cにおいて車幅方向の中央部から左右の側面部33b、33dの方向に所定の範囲に設けられている。庇形状部40は、冷却エア通路23〜25における流出口25の直上方に設けられ、ワイヤレス充電器20と仕切り部5との合わせ部分12から液体が浸入しても流出口25から機器の内部に流入しないように左右の側面部33b、33dの方向に排出する。
【0028】
図5に示すように、ワイヤレス充電器20の枠体30の後面部33c(上面部31の後端部20a)における、庇形状部40の車幅方向の両側には溝部41が連続して形成されている。溝部41は、庇形状部40の左右両端40aから下方に傾斜して車幅方向両側に延び、さらに左右の側面部33b、33dまで曲折して連続して延びる延長部42を有する。このような被水防止構造を設けたことにより、ワイヤレス充電器20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分に浸入した液体は庇形状部40を通って両側の溝部41に誘導されて排水されるため、ワイヤレス充電器20の内部への液体の浸入が防止される。
【0029】
また、ワイヤレス充電器20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分に浸入した液体を隙間部分から遠ざけるように流すことができ、ワイヤレス充電器20の被水のおそれをより低下させることができる。
【0030】
本実施形態の被水防止構造によれば、ワイヤレス充電器20の内部の電気回路であるメイン基板34やコイル37が被水することが防止される。
【0031】
なお、図5(d)に示すように、庇形状部40を鉛直方向において上方に突出する凸形状とし、凸形状の頂部40cからワイヤレス充電器20の左右の側面部33b、33dに向かって下り勾配に傾斜した構成としてもよい。このように構成することで、ワイヤレス充電器20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分に浸入した液体を溝部41に向けてより効果的に排水することができるようになる。
【0032】
[実施形態のまとめ]
<第1の態様>
車両用コンソール構造であって、
コンソール部8と、
被充電機器100に対して非接触で電力を送電可能な非接触充電部20と、を備え、
前記コンソール部8は前記非接触充電部20よりも車体後方に位置し、
前記コンソール部8は前記非接触充電部20との仕切り部5を有し、
前記仕切り部5には車体前方に突出する突出部5aが設けられ、
前記非接触充電部20の後端部20aには前記仕切り部5側に延びる庇形状部40が設けられ、
前記突出部5aと前記非接触充電部20の庇形状部40とが車体上方から見て重なるように配置され、
前記庇形状部40が、前記突出部5aに対して鉛直方向における下方に位置するように設けられている。
【0033】
第1の態様によれば、非接触充電部20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分から浸入する液体が非接触充電部20の内部に浸入することが防止される。
【0034】
<第2の態様>
第1の態様において、前記庇形状部40は、前記非接触充電部20の後端部20aにおいて車幅方向に延びる平面部40と、前記平面部40から車幅方向に延びる溝部41を有する。
【0035】
第2の態様によれば、非接触充電部20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分に浸入した液体は庇形状部40を通って両側の溝部41に誘導されて排水されるため、非接触充電部20の内部への液体の浸入が防止される。
【0036】
<第3の態様>
第1または第2の態様において、前記溝部41は、前記非接触充電部20の車幅方向の側面部33b、33dまで延びている。
【0037】
第3の態様によれば、非接触充電部20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分に浸入した液体を隙間部分から遠ざけるように流すことができ、非接触充電部20の被水のおそれをより低下させることができる。
【0038】
<第4の態様>
第1から第3のいずれかの態様において、前記庇形状部40は、鉛直方向において上方に突出する凸形状を有し、
前記凸形状の頂部40aから前記非接触充電部20の車幅方向に向かって下り勾配に傾斜している。
【0039】
第4の態様によれば、非接触充電部20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分に浸入した液体を側面部33b、33dに向けてより効果的に排水することができる。
【0040】
<第5の態様>
第1から第4のいずれかの態様において、前記非接触充電部20は、車体前方から車体後方に向かって上り勾配に傾斜するように配置されている。
【0041】
第5の態様によれば、車両発進時などに端末が移動することが防止される。
【0042】
<第6の態様>
第1から第5のいずれかの態様において、前記非接触充電部20の車幅方向の側面部33b、33dの少なくともいずれかに隣接し、前記非接触充電部20の上面部31よりも上方に立設された側壁部6a、6bを有する。
【0043】
第6の態様によれば、非接触充電部20の上面部31に配置されている被充電機器100やその他の物品が左右のいずれかに落下してしまうことを防止できる。
【0044】
また、非接触充電部20の上面部31が、被充電機器100やその他の物品の収納スペースとしても利用可能となる。
【0045】
<第7の態様>
第1から第6のいずれかの態様において、前記非接触充電部20は、
エアの流入口23と、
エアの流出口25と、
前記流入口23から前記流出口25にエアが流れる流路24と、を有し、
前記流出口25が前記非接触充電部20における車体後方側に設けられている。
【0046】
第7の態様によれば、非接触充電部20が車体前方から車体後方に向かって上り勾配に傾斜するように配置されている場合、温かい空気が上方に設けられた流出口25に向かうため排熱性能が向上する。また、流出口25が車体後方側に設けられていることで非接触充電部20と仕切り部5との合わせ部分12の隙間部分から液体が浸入するおそれが増加するが、庇形状部40を設けたことによって非接触充電部20の内部の被水が防止される。
【0047】
<第8の態様>
車両用コンソール構造であって、
コンソール部8と、
被充電機器100に対して非接触で電力を送電可能な非接触充電部20と、を備え、
前記非接触充電部20は、
エアの流入口23と、エアの流出口25と、前記流入口23から前記流出口25にエアが流通可能な流路24と、を有し、
前記流出口25が前記非接触充電部20における車体後方側に設けられ、
車体前方から車体後方に向かって上り勾配に傾斜するように配置され、
前記流出口25が前記流入口23よりも鉛直方向の上方に位置する。
【0048】
第8の態様によれば、非接触充電部20が車両前方から車両後方に向かって上り勾配に傾斜するような姿勢で配置されるので、温かい空気が上方に設けられた流出口25に向かうため排熱性能が向上する。
【符号の説明】
【0049】
1…コンソールユニット
2…前壁部
3、4…側壁部
5…仕切り部
5a…突出部
6…前部開口
6a、6b…前部開口6の側壁部
7…後部開口
8…コンソール部
12…ワイヤレス充電器20と仕切り部5との合わせ部分
20…ワイヤレス充電器(非接触充電部)
20a…後端部
21…取付部
23〜25…冷却エア通路
23…流入口
24…流路
25…流出口
30…枠体
31…上面部
32…下面部
33a…前面部
33b、33d…側面部
33c…後面部
34…メイン基板
35…コイルブラケット
36…磁性体
37…コイル
38…保持部材
40…庇形状部
40a、40b…庇形状部40の左右両端
40c…凸形状の頂部
41…溝部
42…延長部
100…被充電機器
図1
図2
図3
図4
図5