特許第6963629号(P6963629)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6963629研削手段装置、取付け工具、および、工作機械システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963629
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】研削手段装置、取付け工具、および、工作機械システム
(51)【国際特許分類】
   B24B 45/00 20060101AFI20211028BHJP
   B24B 23/02 20060101ALI20211028BHJP
【FI】
   B24B45/00 Z
   B24B23/02
【請求項の数】14
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2019-555014(P2019-555014)
(86)(22)【出願日】2018年3月13日
(65)【公表番号】特表2020-516471(P2020-516471A)
(43)【公表日】2020年6月11日
(86)【国際出願番号】EP2018056200
(87)【国際公開番号】WO2018188870
(87)【国際公開日】20181018
【審査請求日】2019年10月7日
(31)【優先権主張番号】102017218622.4
(32)【優先日】2017年10月18日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102017206339.4
(32)【優先日】2017年4月12日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】ジンツィヒ,ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】クリステン,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】レット,ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ケバット,ローラン
(72)【発明者】
【氏名】ウィニストルファー,ダーヴィト
【審査官】 須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−500871(JP,A)
【文献】 米国特許第06523214(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0182873(US,A1)
【文献】 実開昭54−110895(JP,U)
【文献】 国際公開第2001/014100(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B45/00
B24B23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブル型工作機械(14)少なくとも1つの研削手段を配置するための研削手段装置であって、
記ポータブル型工作機械(14)に設けられた被駆動ユニット(16)に着脱可能、かつ、前記少なくとも1つの研削手段が配置可能な少なくとも1つの受け部ユニット(18)と
前記被駆動ユニット(16)に着脱可能で、かつ、前記受け部ユニット(18)とは別個に構成された、前記受け部ユニット(18)および/または前記研削手段を前記被駆動ユニット(16)に少なくとも軸方向で固定するための少なくとも1つの固定ユニット(20)と、
を有している形式のものにおいて、
前記固定ユニット(20)が、前記受け部ユニット(18)および/もしくは前記研削手段を前記被駆動ユニット(16)に少なくとも工具なしで軸方向に固定するために、並びに/または前記研削手段を前記受け部ユニット(18)に少なくとも工具なしで軸方向に固定するために設けられており、
前記固定ユニット(20)が、前記受け部ユニット(18)および/または前記研削手段を工具なしで軸方向に固定するために、少なくも部分的に前記受け部ユニット(18)内に係合する少なくとも1つの軸方向固定部材(22,24)を有しており、
前記軸方向固定部材(22,24)が、ばね弾性的に変位可能に構成されている
ことを特徴とする、研削手段装置。
【請求項2】
記軸方向固定部材(22,24)が、前記受け部ユニット(18)および前記固定ユニット(20)が前記被駆動ユニット(16)に取り付けられた状態において、前記被駆動ユニット(16)に旋回可能および/または回転可能に設けられたフック装置(86,88)に係合し、
前記固定ユニット(20)が、前記軸方向固定部材(22,24)とは別個に構成され、前記受け部ユニット(18)および前記固定ユニット(20)が前記被駆動ユニット(16)に取り付けられた状態において、前記受け部ユニット(18)および/または前記研削手段を少なくとも軸方向で支承するベース体を有しており、
前記軸方向固定部材(22,24)が、前記ベース体に可動に支承されている
ことを特徴とする、請求項1記載の研削手段装置。
【請求項3】
記ベース体が、少なくとも1つの運動ガイド部材(156,158)を有しており、前記運動ガイド部材(156,158)は、少なくとも1つの前記軸方向固定部材(22,24)の前記ベース体に対する相対的な運動時に、前記軸方向固定部材(22,24)をガイドするために設けられている
ことを特徴とする、請求項記載の研削手段装置。
【請求項4】
記ベース体が、少なくとも1つの前記軸方向固定部材(22,24)の前記ベース体に対する相対的な運動時に、前記軸方向固定部材(22,24)の最大運動距離を制限するために設けられた少なくとも1つの運動制限部材(160,162)を有している
ことを特徴とする、請求項または記載の研削手段装置。
【請求項5】
前記受け部ユニット(18)は、少なくとも1つのトルク伝達部材(28,30)を有しており、前記トルク伝達部材(28,30)は、前記受け部ユニット(18)および前記固定ユニット(20)が前記被駆動ユニット(16)に取り付けられた状態において、前記ポータブル型工作機械(14)のトルク伝達突起(32,34)と協働するために設けられている
ことを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の研削手段装置。
【請求項6】
前記受け部ユニット(18)が、前記受け部ユニット(18)の半径方向(40)に対して少なくとも概ね平行に延びる少なくとも1つの当接面(36,38)を備えた少なくとも1つのトルク伝達部材(28,30)を有している
ことを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の研削手段装置。
【請求項7】
前記受け部ユニット(18)が少なくとも1つの受け部切欠(26)を有しており前記受け部ユニット(18)および前記固定ユニット(20)が前記被駆動ユニット(16)に取り付けられた状態において、前記受け部切欠(26)内に前記固定ユニット(20)が少なくとも部分的に係合し、前記受け部切欠(26)を少なくとも部分的に区切る前記受け部ユニット(18)の少なくとも1つの縁部領域が、駆動力および/または駆動トルクを前記固定ユニット(20)に伝達するための少なくとも1つの接触面(42,44)を形成する
ことを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の研削手段装置。
【請求項8】
前記受け部ユニット(18)が、前記固定ユニット(20)を位置決めするための少なくとも1つの位置決め切欠(46)を有しており、前記位置決め切欠(46)が前記受け部切欠(26)に隣接して配置されている
ことを特徴とする、請求項記載の研削手段装置。
【請求項9】
前記固定ユニット(20)が、前記受け部ユニット(18)および前記固定ユニット(20)が前記被駆動ユニット(16)に取り付けられた状態において、駆動力および/または駆動トルクを前記研削手段に伝達するための少なくとも1つの形状締結部材(48,50)を有している
ことを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の研削手段装置。
【請求項10】
前記形状締結部材(48,50)が前記固定ユニット(20)の緊締面(52)に配置されていて、前記緊締面(52)が、前記研削手段を前記受け部ユニット(18)および/または前記被駆動ユニット(16)に軸方向で固定するために前記研削手段に当て付け可能である
ことを特徴とする、請求項記載の研削手段装置。
【請求項11】
前記研削手段に、前記固定ユニット(20)に接続するための少なくとも1つのカップリングユニット(54)が設けられており、前記カップリングユニット(54)が、様々に構成された少なくとも2つの接続部材(56,58,60,62)を有している
ことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の研削手段装置
【請求項12】
様々に構成された少なくとも2つの前記接続部材(56,58,60,62)が、少なくとも様々な最大幅寸法(64,66,68,70)を有している
ことを特徴とする、請求項11記載の研削手段装置
【請求項13】
取付け工具において、
請求項1から12までのいずれか1項記載の研削手段装置と、
前記研削手段と
を有している、取付け工具。
【請求項14】
工作機械システムにおいて、
少なくとも1つの前記ポータブル型工作機械(14)と
請求項13記載の少なくとも1つの取付け工具と
を有してる、工作機械システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ポータブル型工作機械、特に研削機械における、少なくとも1つの研削手段、特に少なくとも1つの研削ディスクのための、研削手段装置、特に研削ディスク装置、またはバックアップパット装置は既に公知である。公知の研削手段装置は、ポータブル型工作機械の被駆動ユニットにねじによって固定可能な少なくとも1つの受け部ユニット、特に研削ディスクまたはバックアップパッドを有していて、この受け部ユニットに少なくとも1つの研削手段が配置可能であり、また、受け部ユニットを少なくとも軸方向で固定するために、かつ/または研削手段をポータブル型工作機械の被駆動ユニットに軸方向で固定するために、特に受け部ユニットとは別個に構成された少なくとも1つの固定ユニットを有している。公知の研削手段装置においては、固定ユニットが例えばスピンドルナットとして構成されていて、このスピンドルナットは、工具を用いて、受け部ユニットおよび/または研削手段を軸方向で固定するために、ポータブル型工作機械の被駆動ユニットの被駆動スピンドルのねじ山にねじ固定可能である。
【発明の概要】
【0002】
本発明は、ポータブル型工作機械、特に研削機械に、少なくとも1つの研削手段、特に少なくとも1つの研削ディスクを配置するための、研削手段装置、特に研削ディスク装置またはバックアップパッド装置であって、特にねじ山なしでポータブル型工作機械の被駆動ユニットに固定可能、かつ少なくとも1つの研削手段が配置可能な少なくとも1つの受け部ユニット、特に研削ディスクまたはバックアップパッドと、特に受け部ユニットとは別個に構成された、受け部ユニットおよび/または研削手段をポータブル型工作機械の被駆動ユニットに少なくとも軸方向で固定するための、少なくとも1つの固定ユニットと、を有している形式のものに関する。
【0003】
受け部ユニットおよび/または研削手段をポータブル型工作機械の被駆動ユニットに少なくとも工具なしで軸方向に固定するために、および/または研削手段を受け部ユニットに少なくとも工具なしで軸方向に固定するために、固定ユニットを設けることが提案される。好適には、固定ユニットは、被駆動ユニットへの被せ嵌め運動および/または差し込み運動に基づいて、特に次いで行われる固定ユニットの回転運動を伴ってまたはこの回転運動なしで、少なくとも受け部ユニットおよび/または研削手段を、特に少なくとも固定ユニットとポータブル型工作機械のクイックチャック装置の緊締デバイスの可動なフックジョーとの間の形状締結式および/または摩擦締結式の結合によって、被駆動ユニットに軸方向で固定するために設けられている。クイックチャック装置は、好適な形式で被駆動ユニット、特に被駆動ユニットのスピンドルにまたは少なくとも部分的に被駆動ユニットのスピンドル内に配置されているか、またはクイックチャック装置が被駆動ユニットの一部である。「設けられている」とは、特に特別に設計されかつ/または特別に提供されたと解釈されるべきである。1つのエレメントおよび/または1つのユニットに所定の機能が設けられているとは、このエレメントおよび/またはユニットがこの所定の機能を、少なくとも使用状態および/または運転状態で実現しおよび/または実行することであると解釈されるべきである。好適には、固定ユニットは、受け部ユニットの回転軸線に対して少なくとも概ね平行に行われる運動、特に固定ユニットの被せ嵌め運動および/または差し込み運動によって、被駆動ユニットに配置させ、それによって受け部ユニットおよび/または研削手段を被駆動ユニットに軸方向で固定するために設けられている。しかしながら、固定ユニットは、当業者により有意義であると見なされた別の方向に沿って、受け部ユニットの回転軸線に対して相対的に移動せしめられ、それによって、受け部ユニットおよび/または研削手段を、例えば受け部ユニットの回転軸線に対して直交する横方向、特に少なくとも概ね直角な方向に沿って、被駆動ユニットに軸方向で固定するために設けられていることも考えられる。「少なくとも概ね平行」とは、ここでは特に、基準方向に対して相対的な方向、特に一平面内での方向の方向づけのことであると、解釈されるべきであり、この場合、方向は、基準方向に対して、特に8°より小さい、好適には5°より小さい、特に好適には2°より小さい偏差を有している。さらに、「少なくとも概ね直角」とは、特に基準方向に対して相対的な方向の方向づけを規定することであり、この場合、特に一平面内で見た方向および基準方向は90°の角度を成していて、この角度は、特に8°より小さい、好適には5°より小さい、特に好適には2°より小さい最大偏差を有している。
【0004】
研削手段装置は、好適には少なくとも1つの研削手段を保持するための研削手段保持装置として、例えば研削ディスク装置またはバックアップパッド装置として構成されている。研削手段装置の受け部ユニットは好適な形式で、被駆動ユニット、特に被駆動ユニットのスピンドルおよび/またはスピンドルに配置された、被駆動ユニットのクイックチャック装置に取り外し可能に配置可能である。好適な形式で、受け部ユニットは、固定解消後に、特に固定ユニットを受け部ユニットから、および/または被駆動ユニットから取り外すことによって、工具なしで被駆動ユニットから取り外し可能であり、特に少なくともねじ固定プロセスから解放されている。選択的にまたは追加的に、受け部ユニットが特に受け部ユニットのベース体に配置された少なくとも1つの固定部材を有していることも考えられ、この固定部材は、受け部ユニットが被駆動ユニットから意図せずに外れるのを避けるために、特に被駆動ユニットとの固定解消後に受け部ユニットが重力に基づいて抜け落ちるのを避けるために、設けられている。受け部ユニットの固定部材は、摩擦締結部材および/または形状締結部材、例えばスピンドルに当て付け可能なゴム部材、特にOリング、ばね弾性的な係止部材、固定クリップ等として構成されていてよく、この固定部材は、特に固定ユニットに追加して受け部ユニットを被駆動ユニットで保持するための保持力を加えるために設けられている。
【0005】
固定ユニットは好適な形式で、少なくとも受け部ユニットおよび/または研削手段をポータブル型工作機械の被駆動ユニットに少なくとも軸方向で固定するために、かつ被駆動ユニットのクイックチャック装置、特に少なくともポータブル型工作機械の被駆動ユニットのクイックチャック装置の緊締デバイスの、可動に支承された少なくとも1つのフックジョーと協働するために設けられている。好適には、受け部ユニットと研削手段とは特に一緒に、固定ユニットと、ポータブル型工作機械の被駆動ユニットのクイックチャック装置の緊締デバイスの少なくとも1つの可動に支承されたフックジョーとが協働することによって、スピンドル、特に被駆動ユニットの中空スピンドルに配置された被駆動ユニット、特に緊締デバイスに少なくとも軸方向で固定可能である。しかしながら、特に選択的に、固定ユニットは、固定ユニットが、受け部ユニットを被駆動ユニットに軸方向で固定するための、工具なしで操作可能な少なくとも1つの固定部材と、追加的に、研削手段を受け部ユニットに軸方向で固定するために設けられた、工具なしで操作可能な少なくとも1つの別の固定部材とを有するように構成されていることも考えられる。また、特に選択的に、受け部ユニットが、受け部ユニットを被駆動ユニットに軸方向で固定するために形状締結式および/または摩擦締結式にポータブル型工作機械のクイックチャック装置の緊締デバイスと協働する固定部材を有しており、固定ユニットが、単に研削手段を受け部ユニットに軸方向で固定するためだけに設けられていることも考えられる。
【0006】
「工具なしで固定/工具なしで操作」の概念は、特に少なくとも1つの部材および/または少なくとも1つのユニットの固定/操作を規定するものであり、この場合、固定/操作は、特に追加的な操作工具、例えばねじ回し、スパナ等から切り離されている。好適には、固定ユニットは、操作員によって少なくとも受け部ユニットおよび/または研削手段をポータブル型工作機械の被駆動ユニットに軸方向で固定するために、例えばねじ回し、スパナ等の追加的な操作工具から切り離されていて、固定位置から解放位置およびその逆に移行可能である。好適な形式で、固定ユニットは、操作員により手動で固定位置から解放位置およびその逆に移行可能である。「ねじ山なしで固定可能」の概念は、特に少なくとも1つの部材および/または少なくとも1つのユニットと、少なくとも1つの別の部材および/または少なくとも1つの別のユニットとの、互いに固定可能な部材および/またはユニットのねじ山の互いの噛み合いとは無関係に実現可能な固定を規定するものである。好適な形式で、受け部ユニットは、ねじ山なしで被駆動ユニットに受け部ユニットを固定するために構成されている。好適には、固定ユニットは、ねじ山なしで受け部ユニットおよび/または研削手段を被駆動ユニットに固定するために構成されている。
【0007】
受け部ユニットは、好適な形式で研削手段当接面を有しており、この研削手段当接面に少なくとも1つの研削手段が当て付け可能である。好適な形式で、研削手段当接面に配置された少なくとも1つの研削手段が、固定ユニットによって、特に固定ユニットと緊締デバイスとの協働に基づいて、研削手段当接面に固定可能である。好適には、研削手段当接面に固定ユニットによって固定された少なくとも1つの研削手段が、特に受け部ユニットの回転軸線に対して少なくとも概ね平行に延びる方向に沿って、受け部ユニットと固定ユニットとの間に配置、特に緊締されている。好適な形式で、固定ユニットは少なくとも1つの緊締面を有しており、この緊締面によって、受け部ユニット、特に受け部ユニットの研削手段当接面に配置された少なくとも1つの研削手段が、受け部ユニットの研削手段当接面に圧着可能である。
【0008】
本発明の実施形態によって、ポータブル型工作機械の被駆動ユニットに少なくとも1つの研削手段を配置するための、好適には簡単かつ快適に操作することができる研削手段装置が実現され得る。好適には、特に追加的な操作工具から切り離して、少なくとも1つの研削手段を受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに固定することが実現され得るので、高い操作快適性が得られる。好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段のより迅速な交換が実現され得る。
【0009】
さらに、固定ユニットが少なくとも1つの軸方向固定部材を有していて、この軸方向固定部材が、受け部ユニットおよび/または研削手段を工具なしで軸方向に固定するために、少なくも部分的に受け部ユニット内、特に受け部ユニットの受け部切欠内に係合するようになっていることが、提案される。受け部ユニットの受け部切欠は好適な形式で、被駆動ユニット、特に緊締デバイスおよび/または固定ユニットを少なくとも部分的に受けるために設けられている。好適には、固定ユニットは、特に固定ユニットが受け部ユニットに配置された状態で、少なくとも大部分が受け部ユニット、特に受け部切欠内に配置可能である。「大部分」とは、基準値、特に全体積の特に少なくとも50%より多く、好適には少なくとも75%より多く、特に好適には少なくとも90%より多いと解釈されるべきである。好適な形式で、被駆動ユニット、特に緊締デバイスは、受け部ユニットが被駆動ユニットに配置された状態で少なくとも部分的に受け部切欠内に配置されている。特に、軸方向固定部材は、受け部ユニットおよび固定ユニットが被駆動ユニットに配置された状態で、少なくとも部分的に受け部ユニットの受け部切欠内で摩擦締結式に緊締デバイスと協働するために設けられている。好適には、軸方向固定部材は突起として構成されていて、この突起は、固定ユニットの中心軸線、特に回転軸線に対して少なくとも直交する横方向、特に少なくとも概ね直角に延びる部分領域、特に縁部領域を有している。好適には、固定ユニットの中心軸線、特に回転軸線に対して直交する横方向、特に少なくとも概ね直角に延びる部分領域は、緊締デバイス、特に少なくとも1つのフックジョーと形状締結式に協働するために設けられている。好適には、固定ユニットの中心軸線、特に回転軸線に対して少なくとも直交する横方向、特に少なくとも概ね直角に延びる部分領域は、緊締デバイス内に、特に少なくとも1つのフックジョー内に形状締結式に係合するために設けられている。本発明の実施形態によって、好適には、固定ユニットによって受け部ユニットの確実な軸方向の固定が実現され得る。好適には、少なくとも固定ユニットが受け部ユニットに配置されている状態で、固定ユニット、特に少なくとも1つの軸方向固定部材のより確実な保護が実現され得る。少なくとも1つの研削手段をポータブル型工作機械の被駆動ユニットに配置するための簡単かつ快適に操作可能な研削手段装置が実現され得る。好適には、特に受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットへの少なくとも1つの研削手段の固定が、追加的な操作工具から切り離して実現可能であるので、高い操作快適性が実現可能である。好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段のより迅速な交換が実現され得る。
【0010】
さらに、固定ユニットが少なくとも1つの軸方向固定部材を有しており、この軸方向固定部材がばね弾性的に変位可能に構成されていることが提案される。この軸方向固定部材は、固定ユニットのベース体と一体的に構成されているかまたはベース体とは別個に構成されていて、特に当業者により有意義であると見なされた結合、特に形状締結式および/または摩擦締結式の結合によってベース体に固定されていてよい。「一体的」とは、例えば溶接プロセス、接着プロセス、射出プロセスおよび/もしくは当業者により有意義であると見なされたその他のプロセスによる、特に少なくとも素材結合式の結合であると解釈されるべきであり、並びに/または、例えば鋳造からの製造によっておよび/もしくは単一成分もしくは多成分射出成形法で好適には個別の中間製品からの製造によって、1つの部材で成形される、と解釈されるべきである。軸方向固定部材は好適な形式で、金属または金属合金、例えばばね鋼等から形成されている。しかしながら、軸方向固定部材は、当業者により有意義であると見なされた別の材料、例えばプラスチック等より形成されることも考えられる。しかしながら、特に選択的に、固定ユニットが、ベース体に可動に支承された少なくとも1つの軸方向固定部材および、この軸方向固定部材をばね力で付勢する少なくとも1つのばね部材を有していることも考えられる。本発明の実施形態によって、好適には、被駆動ユニットにおける受け部ユニットおよび/または固定ユニットの、より確実な固定が可能となる。好適には、軸方向固定部材の弾性的な変位可能性に基づいて、好適な係止機能が実現され得る。好適には、軸方向固定部材が確実に緊締装置に圧着されることが保証され得る。好適には、軸方向固定部材と緊締装置との間の形状締結式および/または摩擦締結式の結合が意図せずに解除されることは阻止される。何故ならば、軸方向固定部材の弾性的な変位可能性に従って好適な保持力が実現可能だからである。好適には、少なくとも1つの研削手段をポータブル型工作機械の被駆動ユニットに配置するための、簡単かつ快適に操作可能な研削手段装置が実現され得る。好適には、高い操作快適性が得られる。何故ならば、特に受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに少なくとも1つの研削手段を固定することが、追加的な操作工具から切り離して実現可能だからである。好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段の、より迅速な交換が実現され得る。
【0011】
さらに、固定ユニットは少なくとも1つの軸方向固定部材を有しており、この軸方向固定部材が固定ユニットのベース体に可動に支承されていることが提案される。「可動に支承されている」の表現は、ここでは、特に1つのユニットおよび/または1つの部材の支承を規定するものであり、この場合、ユニットおよび/または部材は、特にユニットおよび/または部材の弾性的な変形から切り離して、少なくとも0.1mmより大きい、好適には0.5mmより大きい、特に好適には1mmより大きい長さに沿った運動可能性を有し、および/または2.5°より大きい、好適には5°より大きい、特に好適には10°より大きい角度だけ少なくとも1つの軸線を中心にした運動可能性を有している。少なくとも1つの軸方向固定部材は、固定ユニットのベース体に並進運動式および/または回転運動式に可動に支承されていてよい。少なくとも1つの軸方向固定部材の運動軸線は、固定ユニットの中心軸線、特に回転軸線に対して少なくとも概ね平行、特に同軸的に、または直交する横方向に、特に少なくとも概ね直角に延びていてよい。固定ユニットが、可動に、特に並進運動式におよび/または回転式に可動に固定ユニットのベース体に支承されている、1とは異なる数の軸方向固定部材を有していることも考えられる。本発明の実施形態によって、好適には、固定ユニットによる受け部ユニットの、確実な軸方向の固定が実現され得る。好適には、固定ユニットのベース体に少なくとも1つの軸方向固定部材が可動に支承されていることによる遊び補正および/または取付け工具厚さ補正の可能性に基づいて、固定ユニットによる受け部ユニットの確実な固定が実現され得る。
【0012】
さらに、固定ユニットのベース体が、少なくとも1つの運動ガイド部材、特にガイド溝を有しており、このガイド溝は、少なくとも1つの軸方向固定部材を、固定ユニットのベース体に対して相対的な運動時にガイドするために設けられていることが提案される。好適には、運動ガイド部材はガイド溝として構成されている。好適な形式で、ガイド溝として構成された運動ガイド部材は少なくとも部分的に、特にベース体に配置された、駆動力および/または駆動トルクを研削手段に伝達するために設けられている少なくとも1つの形状締結部材によって区切られる。好適には、ガイド溝として構成された運動ガイド部材は、少なくとも部分的に、特にベース体に配置された、少なくとも1つの形状締結部材、および特にベース体に配置された、固定ユニットの少なくとも1つの導入突起によって区切られる。しかしながら、運動ガイド部材が、少なくとも1つの軸方向固定部材をガイドするために、当業者にとって有意義であると見なされた別の形態、例えばガイド突起等としての形態を有していることも考えられる。運動ガイド部材および/または軸方向固定部材が、少なくとも1つの摩擦減少部材、例えば滑動層等を備えており、この滑動層が、摩擦を最小化するために運動ガイド部材と軸方向固定部材との間に設けられていることも考えられる。本発明の実施形態によって、好適には、ベース体に対して相対的な軸方向固定部材の運動中に軸方向固定部材の確実なガイドが実現され得る。好適には、受け部ユニットの確実な軸方向固定は、固定ユニットによって実現され得る。好適には、少なくとも1つの軸方向固定部材が固定ユニットのベース体に可動に支承されていることによる、遊び補正および/または取付け工具厚さ補正の可能性に基づいて、固定ユニットにより受け部ユニットの確実な固定が実現され得る。
【0013】
さらに、固定ユニットのベース体が、固定ユニットのベース体に対して相対的な、少なくとも1つの軸方向固定部材の最大運動距離を制限する少なくとも1つの運動制限部材を有していることが提案される。好適には、少なくとも1つの運動制限部材は突起として構成されている。しかしながら、少なくとも1つの運動制限部材が、当業者により有意義であると見なされた別の形態、例えば固定ユニットのベース体の底プレート部材としての形態等を有していることも考えられる。好適な形式で、少なくとも1つの運動制限部材は、固定ユニットの中心軸線、特に回転軸線に対して直交する横方向、特に少なくとも概ね直角に延在している。好適な形式で、固定ユニットのベース体は少なくとも2つの運動制限部材を有しており、これらの運動制限部材は、共同で固定ユニットのベース体に対して相対的な少なくとも1つの軸方向固定部材の最大運動距離を制限するために設けられている。本発明の実施形態によって、好適には、ベース体における軸方向固定部材の分離不能な配置が実現され得る。固定ユニットによって、好適には、受け部ユニットの確実な軸方向の固定が実現され得る。好適には、少なくとも1つの軸方向固定部材が固定ユニットのベース体に可動に支承されていることによる遊び補正および/または取付け工具厚さ補正の可能性に基づいて、固定ユニットによる受け部ユニットの確実な固定が実現され得る。
【0014】
さらに、受け部ユニットは、固定ユニットが少なくとも部分的に係合する受け部切欠の近傍領域内に、少なくともポータブル型工作機械のトルク伝達突起と協働するための少なくとも1つのトルク伝達部材を有していることが提案される。好適な形式で、トルク伝達部材とトルク伝達突起とは、クイックチャック装置への受け部ユニットの被せ嵌め運動および/または取付け運動に従って、相互に接続せしめられる。ポータブル型工作機械のトルク伝達突起は好適な形式で、クイックチャック装置の連動デバイスの連動ジョーとして構成されている。本発明の実施形態によって、好適には、受け部ユニットの回転駆動部への構造的に簡単なトルク伝達が実現され得る。好適には、ポータブル型工作機械の被駆動ユニットに少なくとも1つの研削手段を配置するための、簡単かつ快適に操作され得る研削手段装置が実現され得る。好適には、高い操作快適性が得られる。何故ならば、特に受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットへの少なくとも1つの研削手段の固定が、追加的な操作工具とは切り離して実現可能だからである。好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段の迅速な交換が実現され得る。
【0015】
さらに、受け部ユニットが、受け部ユニットの半径方向に対して少なくとも概ね平行に延びる少なくとも1つの当接面を備えた少なくとも1つのトルク伝達部材を有していることが提案される。トルク伝達部材は、好適な形式で当接面を有しており、この当接面は、受け部ユニットがポータブル型工作機械の被駆動ユニットに配置された状態で、トルク伝達突起に当接させるために設けられている。トルク伝達部材の当接面は、好適な形式で、特に受け部ユニットの回転軸線を通って延びる、受け部ユニットの半径方向に対して少なくとも概ね平行に延びている。好適な形式で、トルク伝達部材の当接面は、特に受け部ユニットの回転軸線を通って延びる、受け部ユニットの半径方向に対して相対的にずらして配置されている。好適な形式で、トルク伝達部材の当接面は、特に、受け部ユニットの回転軸線を通って延びる、受け部ユニットの半径方向に対する、特に当接面に対して直角に延びる最大間隔を有しており、この最大間隔は、特に10mmよりも小さく、好適には8mmよりも小さく、特に好適には7mmよりも小さく、全体的に特に好適には5mmよりも大きい。本発明の実施形態によって、好適には、受け部ユニットの回転駆動部への確実なトルク伝達が実現され得る。好適には、受け部ユニットの回転駆動部への構造的に簡単なトルク伝達が実現され得る。好適には、高い操作快適性が得られる。何故ならば特に、受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに対する少なくとも1つの研削手段の固定が、追加的な操作工具とは切り離して実現可能だからである。好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段の迅速な交換が実現され得る。
【0016】
さらに、受け部ユニットは少なくとも1つの受け部切欠を有しており、この受け部切欠内に、固定ユニットが少なくとも部分的に係合し、この際に、受け部切欠を少なくとも部分的に区切る、受け部ユニットの少なくとも1つの縁部領域が、駆動力および/または駆動トルクを固定ユニットに伝達するための少なくとも1つの接触面を形成していることが提案される。接触面は好適な形式で、特に受け部ユニットの回転軸線に対して少なくとも概ね平行に延びる方向に沿って、トルク伝達部材の当接面に対して相対的にずらして配置されている。接触面は、好適な形式でトルク伝達部材の当接面に対して直交する横方向に延びている。特に接触面と当接面とは、特に40°よりも小さい、好適には30°よりも小さい、特に好適には26°よりも小さい角度だけ、特に受け部ユニットの回転軸線を中心とした受け部ユニットの周方向に沿って互いに相対的に傾いて配置されている。好適には、接触面は、特に受け部ユニットの回転軸線を通って延びる、受け部ユニットの半径方向に対して少なくとも概ね平行に延びている。好適な形式で、接触面は、特に受け部ユニットの回転軸線を通って延びる、受け部ユニットの半径方向に対して、特に接触面に対して直角に延びる最大間隔を有しており、この最大間隔は、特に8mmより小さく、好適には6mmより小さく、特に好適には5mmよりも小さく、全体的に特に好適には4mmよりも大きい。本発明の実施形態によって、好適には、受け部ユニットから固定ユニットへの確実なトルク伝達が実現され得る。構造的に簡単に、固定ユニットの回転連動が実現され、特に受け部ユニットと固定ユニットとの間の相対回動不能な結合が実現され得る。好適には、固定ユニットと共に受け部ユニットの回転駆動部への構造的に簡単なトルク伝達が実現され得る。好適には、高い操作快適性が得られる。何故ならば、特に受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットへの少なくとも1つの研削手段の固定は、追加的な操作工具から切り離して実現可能だからである。好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段の迅速な交換が実現可能である。
【0017】
さらに、受け部ユニットが、固定ユニットを位置決めするための少なくとも1つの位置決め切欠を有しており、この場合、位置決め切欠が受け部ユニットの受け部切欠に隣接して配置されていて、受け部切欠が、少なくとも部分的に、駆動力および/または駆動トルクを固定ユニットに伝達するために設けられた、受け部ユニットの少なくとも1つの縁部領域によって区切られていることが提案される。位置決め切欠は、好適な形式で、全外周の延在形状に対して、特に固定ユニットの中心軸線、特に回転軸線に対して少なくとも概ね直角な一平面内に延びる、固定ユニットの全外周面の延在形状に対応して構成された形状を有している。好適な形式で、位置決め切欠は、丸く、特に円形に形成されている。しかしながら、位置決め切欠は、当業者にとって有意義であると見なされた別の形態、特に固定ユニットの全外周の延在形状の形態に依存した、例えば歯列を有するかまたは有していない多角形等の形態を有していることも考えられる。好適には、位置決め切欠は、特に50mmよりも小さく、好適には45mmよりも小さく、特に好適には36mmよりも小さく、全体的に特に好適には34mmよりも大きい最大横方向寸法、特に直径を有している。好適な形式で、位置決め切欠は、特に10mmよりも小さく、好適には8mmよりも小さく、特に好適には6mmよりも小さく、全体的に特に好適には1mmよりも大きい最大深さを有している。好適な形式で、固定ユニットは、受け部ユニットに配置された状態で、少なくとも部分的に位置決め切欠内に配置されている。好適には、受け部ユニットは、位置決め切欠間の移行領域内で、特に位置決め切欠を回転軸線の方向で区切る、固定ユニットに接触するための受け部ユニットの接続面と、接触面との間の移行領域内に、導入傾斜面を有している。導入傾斜面は、好適な形式で、受け部ユニットの接続面および/または接触面に対して曲げられている。好適な形式で、導入傾斜面は受け部ユニットの接続面と、30°〜60°の値範囲から成る値、特に45°の値に相当する角度を成している。本発明の実施形態によれば、好適には、受け部ユニットと固定ユニットとの間の十分に遊びのない接続が実現され得る。好適には、受け部ユニットに対する固定ユニットの正確な当て付けが実現され得る。好適には、受け部ユニットおよび/または研削手段を被駆動ユニットに確実に軸方向で固定し、ひいては特に緊締デバイスと固定ユニットとの間の間違いのない接触を確実にするために、固定ユニットは、受け部ユニットとの接続の際に、受け部ユニットに正確に当て付け可能であるように保証されている。好適には高い操作快適性が得られる。何故ならば、特に受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに対する少なくとも1つの研削手段の固定は、追加的な操作工具とは切り離して実現可能だからである。好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段の迅速な交換が実現され得る。
【0018】
さらに、固定ユニットが、駆動力および/または駆動トルクを前記研削手段に伝達するための少なくとも1つの形状締結部材を有している。この形状締結部材は好適な形式で突起として構成されている。この形状締結部材は好適な形式で、固定ユニットのベース体に配置されている。形状締結部材は、好適な形式で、特に固定ユニットによって、研削手段が受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに軸方向で固定された状態で、対応して構成された研削手段の形状締結部材に係合する。本発明の実施形態によって、好適には、受け部ユニットおよび/または固定ユニットと共に、研削手段を回転駆動するために、研削手段にトルクを安全かつ確実に伝達することが実現され得る。好適には、固定ユニットと研削手段との相対運動は阻止され得る。
【0019】
さらに、形状締結部材が固定ユニットの緊締面に配置されていて、この緊締面が、研削手段を受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに軸方向で固定するために研削手段に当て付け可能であるように提案される。緊締面は、固定ユニットが受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに配置された状態で、固定ユニットの、受け部ユニットに面した側に配置されている。好適な形式で、緊締面は、特に形状締結部材に直接隣接して、固定ユニットのベース体に配置されている。好適には、緊締面と少なくとも1つの形状締結部材とは、互いに素材結合式に結合されていて、特に一体的に構成されている。好適な形式で、緊締面は、固定ユニットの中心軸線、特に回転軸線に対して相対的に傾けられている。緊締面は好適には、固定ユニットの中心軸線、特に回転軸線に対して少なくとも概ね直角に延びる平面と、10°〜35°の間の角度範囲から成る値に相当する、特に15°〜25°の間の角度範囲から成る値に相当する角度を成している。本発明の実施形態によって、好適には、受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットにおける少なくとも1つの研削手段の確実な固定が実現され得る。好適には、形状締結式および/または摩擦締結式の結合によって、受け部ユニットに研削手段を固定するために、軸方向の緊締力を作用させることが実現され得る。
【0020】
さらに、本発明による研削手段装置によってポータブル型工作機械、特に研削機械に固定可能である研削手段、特に研削ディスクが提案される。研削手段は好適な形式で、研削ディスク、特にファイバーディスクとして構成されている。研削手段は、好適な形式で少なくとも部分的に研磨作用を有して構成されている。好適には、研削手段は、少なくとも部分的に研磨作用を有して構成された研削層を備えている。研削手段、特に研削層は、例えば水晶、コランダム、金剛砂、軽石、ザクロ石、天然ダイヤモンド、合成コランダム(Al2O3)、炭化ケイ素(SiC)、立方晶窒化硼素(cBN)、人工的に製造されたダイヤモンド等を有していてよい。しかしながら、研削手段は、当業者にとって有意義であると見なされた、工作物除去、特に研削工程を可能にするために使用され得る別の材料を有していることも考えられる。好適な形式で、研削層は、固定ユニットによって研削手段が受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに固定された状態で、固定ユニットの緊締面に当接している。固定ユニットによって研削手段が受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットに固定された状態で、研削手段の、研削層とは反対側が、受け部ユニットの研削手段当接面に当接している。本発明による研削手段の実施形態によって、好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段の迅速な交換が実現され得る。好適には、高い操作快適性が得られる。何故ならば、特に、受け部ユニットおよび/または被駆動ユニットにおける少なくとも1つの研削手段の固定が、追加的な操作工具から切り離して実現され得るからである。
【0021】
さらに、研削手段が、研削手段装置の固定ユニットに接続するための少なくとも1つのカップリングユニットを有しており、この場合、カップリングユニットが、様々に構成された少なくとも2つの接続部材、特に接続切欠を有していることが提案される。好適な形式で、接続部材は、それぞれ研削手段の研削手段回転軸線に対して少なくとも概ね直角に延びる、それぞれ1つの主延在軸線を有している。好適な形式で、様々に構成された接続部材は、研削手段の周方向に沿って交互に配置されている。しかしながら、様々に構成された接続部材が、研削手段の周方向に沿って、当業者にとって有意義であると見なされた別の形式で研削手段に配置されていることも考えられる。好適な形式で、様々に構成された接続部材は、n個の対称性に従って研削手段に配置されている。本発明の研削手段の実施形態によれば、接続部材を、様々な機能に合わせて特に好適に機能適合させることができる。好適には、受け部ユニットに配置された少なくとも1つの研削手段の迅速な交換が実現可能である。
【0022】
さらに、様々に構成された少なくとも2つの接続部材が少なくとも様々な最大幅寸法を有することが提案される。それぞれ個別の接続部材の幅寸法は、好適にはそれぞれの接続部材の主延在軸線に対して少なくとも概ね直角に延びている。好適には、接続部材の1つが、固定ユニットの形状締結部材を受けるために設けられており、この場合、別の接続部材が、固定ユニットを研削手段に位置決めするために設けられている。好適には、特に本発明による研削手段を既に公知の研削手段装置に配置できるようにするために、本発明による研削手段の後方互換性が可能である。
【0023】
さらに、本発明による研削手段装置および、本発明による研削手段装置に配置可能な本発明による研削手段を備えた取付け工具が提案される。取付け工具は好適な形式で、ポータブル型工作機械の被駆動ユニットに取り外し可能に配置可能、特に固定可能である。本発明の実施形態によって、好適には、取り扱いが簡単な取付け工具が実現され得る。
【0024】
さらに、少なくとも1つのポータブル型工作機械、特に研削機械と、ポータブル型工作機械のクイックチャック装置によってポータブル型工作機械の被駆動ユニットに固定可能である少なくとも1つの本発明による取付け工具とを有する工作機械システムが提案される。「ポータブル型工作機械」とは、ここでは特に、運搬機械なしで操作員によって運搬され得る、工作物を加工するための工作機械と解釈されるべきである。ポータブル型工作機械は特に、40kgよりも小さい、好適には10kgよりも小さい、特に好適には5kgよりも小さい質量を有している。特に好適には、ポータブル型工作機械はアングルグラインダーとして構成されている。しかしながら、ポータブル型工作機械が、当業者にとって有意義であると見なされた別の形態、例えば穿孔機としての形態、振動駆動可能なスピンドルを備えたマルチ機能機械としての形態を有していることも考えられる。本発明の実施形態によれば、好適には、特に高い操作快適性を可能にする工作機械システムが提供され得る。
【0025】
この場合、本発明による研削手段装置、本発明による研削手段、本発明による取付け工具および/または本発明による工作機械システムは、前記使用特に、および実施例に限定されるべきではない。特に、本発明による研削手段装置、本発明による研削手段、本発明による取付け工具および/または本発明による工作機械システムは、ここに記載された機能形式を満たすために、ここに記載された個別の構成要素、構成部分およびユニット並びに方法ステップの数とは異なる数を有していてよい。また、この開示に記載された値範囲において、記載された限界内にある値も、開示されたものとして、かつ任意に使用可能なものとして適用されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】少なくとも1つのポータブル型工作機械、特にアングルグラインダーと、ポータブル型工作機械の被駆動ユニットに配置された本発明による取付け工具とを備えた本発明による工作機械システムの概略図である。
図2】ポータブル型工作機械の、被駆動ユニットに配置されたクイックチャック装置の、解放状態における概略的な断面図である。
図3】ポータブル型工作機械のクイックチャック装置の連動デバイスおよび緊締デバイスの詳細を示す概略図である。
図4a】本発明による取付け工具の本発明による研削手段装置の受け部ユニットの概略的な平面図である。
図4b】本発明による研削手段装置の受け部ユニットの概略的な断面図である。
図4c】本発明による取付け工具の本発明による研削手段装置の受け部ユニットの別の概略的な平面図である。
図5】本発明による取付け工具の、本発明による研削手段装置の固定ユニットの拡大した概略図である。
図6】受け部ユニットと固定ユニットとが互いに接して配置された状態における、受け部ユニットおよび固定ユニットの概略的な断面図である。
図7】本発明による取付け工具の研削手段、特にファイバーディスクの詳細を示す概略図である。
図8】ポータブル型工作機械のクイックチャック装置に配置された状態にある、別の本発明による研削手段装置の概略的な断面図である。
図9図8に示された別の本発明による研削手段装置の固定ユニットの概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
その他の利点は以下の図面の説明に記載されている。図面には本発明の実施例が示されている。図面、説明および請求項は、多くの特徴の組み合わせを含有している。当業者は、これらの特徴を、好適な形式で個別に考察することも、また好適な別の組み合わせで組み合わせることもできる。
【0028】
図1は、少なくとも1つのポータブル型工作機械14’、特に研削機械、およびポータブル型工作機械14’の被駆動ユニット16’に配置された少なくとも1つの取付け工具72’を備えた工作機械システム74’を示す。ポータブル型工作機械14’は好適にはアングルグラインダーとして構成されている。ポータブル型工作機械14’は好適な形式で、駆動ユニット80’、特に電動機ユニット、およびポータブル型工作機械14’の被駆動ユニット16’を当業者に既に公知の形式で受けかつ/または支承するためのハウジングユニット78’を有している。駆動ユニット80’は、取付け工具72’を、被駆動ユニット16’に配置された状態で被駆動ユニット16’を介して当業者に既に公知の形式で特に回転駆動するために設けられている。取付け工具72’は、ポータブル型工作機械14’のクイックチャック装置76’によってポータブル型工作機械14’の被駆動ユニット16’に固定可能である。クイックチャック装置76’は好適な形式で、被駆動ユニット16’のスピンドル、特に中空スピンドルに配置されている。クイックチャック装置76’は好適な形式で、被駆動ユニット16’のスピンドル、特に中空スピンドルに相対回動不能に結合されている。
【0029】
図2は、被駆動ユニット16’に配置されたクイックチャック装置76’の断面図を示す。クイックチャック装置76’は、少なくとも1つの連動デバイス82’と、この連動デバイス82’に対して相対的に可動な緊締デバイス84’とを有している。緊締デバイス84’は好適な形式で、フックジョーとして構成された少なくとも2つのフック装置86’,88’を有しており、これらのフック装置86’,88’は、緊締デバイス84’の緊締デバイス回転軸線90’を中心にして互いに相対的に旋回可能かつ/または回転可能に支承されている。フック装置86’,88’は、図2では、緊締デバイス84’の解放状態で示されている。好適には、2つのフック装置86’,88’は同期的に可動である。しかしながら、フック装置86’,88’は、緊締デバイス84’の選択的な形態では互いに独立して可動であることも考えられる。緊締デバイス84’は、ガイドピンとして構成された少なくとも1つのガイド部材94’を有していて、このガイド部材に沿ってまたはこのガイド部材まわりを巡ってフック装置86’,88’がガイドされ、少なくとも1つの軸受ピンとして構成された軸受部材96’を有しており、この軸受部材96’は、フック装置86’,88’を軸受部材96’の緊締デバイス回転軸線90’を中心にして旋回可能および/または回転可能に支承するために設けられている。緊締デバイス84’は、ガイド溝として構成された少なくとも2つのガイド切欠98’,100’を有しており、これらのガイド切欠98’,100’は、フック装置86’,88’をガイドするためのそれぞれ1つのガイド軌道を形成している。ガイド切欠98’,100’のそれぞれ1つが、フック装置86’,88’のそれぞれ1つに配置されている。ガイド部材94’は2つのガイド切欠98’,100’内に係合し、フック装置86’,88’を移動させるために設けられている。2つのフック装置86’,88’は好適な形式で互いに対称的に構成されている。ガイド切欠98’,100’は好適には互いに対称的に構成されている。好適な形式で2つのフック装置86’,88’の運動は概ね同期的であるので、2つのフック装置86’,88’は一緒に固定位置にまたは解放位置に移動可能である。
【0030】
フック装置86’,88’は、連動装置82’に対して、緊締デバイス84’の解放状態で、被駆動ユニット16’の被駆動軸線92’の軸方向に突き出している。緊締デバイス84’の解放状態で、取付け工具72’はクイックチャック装置76’および/または被駆動ユニット16’から取り外し可能である。被駆動ユニット16’は、特に被駆動軸線92’を中心にして回転駆動可能である。フック装置86’,88’は、連動装置82’に対して、緊締デバイス84’の解放状態で、被駆動軸線92’の軸方向で、緊締デバイス84’の固定状態におけるよりもさらに大きく突き出している。緊締デバイス84’の固定状態で、取付け工具72’はクイックチャック装置76’におよび/または被駆動ユニット16’に、特に緊締デバイス84’および/または連動装置82’によって軸方向でおよび/または相対回動不能に固定されている。
【0031】
フック装置86’,88’は、フック装置86’,88’が解放位置に配置されている緊締デバイス84’の解放状態で、連動装置82’に対して被駆動軸92’の軸方向で突き出している。フック装置86’,88’は、緊締デバイス84’の解放状態で連動装置82’に対して、フック装置86’,88’が固定位置に配置されている固定状態におけるよりも、被駆動軸線92’の軸方向でさらに大きく突き出している。ガイド部材94’は、被駆動軸線92’に対して少なくとも概ね直角に延在している。ガイド部材94’は好適な形式で緊締デバイス回転軸線90’を形成している。フック装置86’,88’は、緊締デバイス回転軸線90’を中心にして旋回可能に支承されている。
【0032】
フック装置86’,88’で以って、被駆動軸線92’に対して曲げられた緊締デバイス84’の緊締面102’,104’の旋回角度に依存して、様々な寸法特に様々な材料厚の取付け工具72’が緊締デバイス84’によって固定可能である。フック装置86’,88’は、それぞれ少なくとも1つの半径方向の緊締切欠106’,108’を有しており、この緊締切欠106’,108’は、取付け工具72’、特に取付け工具72’の研削手段装置10’の固定ユニット20’を、固定状態で被駆動軸線92’の少なくとも軸方向で緊締し、解放状態で解放するために設けられている。緊締切欠106’,108’は、少なくとも1つの軸方向の力作用を、取付け工具72’、特に取付け工具72’の研削手段装置10’の固定ユニット20’に伝達するためのそれぞれ少なくとも1つの緊締面102’,104’を有している。緊締切欠106’,108’は、それぞれ被駆動軸線92’の半径方向に延在する緊締凹部として構成されている。緊締面102’,104’は、それぞれ固定状態で横方向に、特に被駆動軸線92’に対して少なくとも概ね直角に延在している。緊締面102’,104’は、それぞれ被駆動軸線92’の軸方向でポータブル型工作機械14に向かって方向づけられている。緊締面102’,104’はそれぞれ平らに構成されている。緊締面102’,104’は少なくとも区分ごとに湾曲して構成されていてよい。好適な形式で、緊締面102’,104’は、取付け工具72’、特に取付け工具72’の研削手段装置10’の固定ユニット20’に、少なくとも区分ごとに点状に、好適には線状に、特に好適には面接触の形で接触する。この場合、接触の形は、特に固定ユニット20’の材料厚、特に固定ユニット20’の軸方向固定部材22’,24’の材料厚に依存して変化してよい。
【0033】
緊締デバイス84’のフック装置86’,88’は、それぞれ少なくとも1つの周面110’,112’を有しており、これらの周面は、フック装置86’,88’の最大半径方向長さを区切る。フック装置86’,88’の周面110’,112’は互いに離れる方向に向けられている。フック装置86’,88’は、それぞれ1つの第1の周面110a’,112a’と第2の周面110b’,112b’とを有しており、この第1および第2の周面は、軸方向で緊締切欠106’,108’によって分離されている。第1および第2の周面110a’,112a’,110b’,112b’は、緊締切欠106’,108’の半径方向長さを区切る。第1の周面110a’,112a’は、少なくとも被駆動軸線92’を中心にして湾曲して構成されている。
【0034】
図3は、連動デバイス82’および緊締デバイス84’の詳細図を示す。連動デバイス82’は、駆動力を取付け工具72’、特に固定ユニット20’および/または研削手段装置10’の受け部ユニット18’に伝達するために、少なくとも1つのトルク伝達領域114’を有している。トルク伝達領域114’は、少なくとも2つのトルク伝達突起32’,34’を有している。各トルク伝達突起32’,34’は、少なくとも1つの直線的な被駆動縁部および/または平らな被駆動面を有している。被駆動縁部および/または被駆動面は、被駆動軸線92’に関連して半径方向に対して少なくも概ね平行に延在している。被駆動縁部および/または被駆動面は、被駆動ユニット16’の回転方向に抗して曲げられている。トルク伝達突起32’,34’は、n個の対称性に従って連動デバイス82’に均一に配置されている。
【0035】
連動デバイス82’は保護装置として構成され得る。連動デバイス82’は好適な形式で、固定状態において緊締デバイス84’の最大半径方向寸法よりも大きい最大半径方向寸法を有しており、これにより、フック装置86’,88’がポータブル型工作機械14’の運転中に工作物と誤って接触したときにフック装置86’,88’がトルク伝達突起32’,34’によって保護されていることで、クイックチャック装置76’の回転駆動時に被駆動軸線92’の半径方向で突き出すトルク伝達突起32’,34’がフック装置86’,88’の保護を保証する。特に、フック装置86’,88’は、緊締デバイス84’の解放状態で、トルク伝達突起32’,34’に対して、被駆動軸線92’の軸方向で緊締デバイス84’から離れる方に向けられた方向に突き出すことができる。
【0036】
図4aは、取付け工具72’の研削手段装置10’の受け部ユニット18’の平面図を示す。取付け工具72’は、少なくとも研削手段装置10’と、研削手段装置10’に配置された少なくとも1つの研削手段12’とを有している。研削手段12’は好適な形式で研削ディスクとして、特にファイバーディスクとして構成されている。研削手段12’の形態は、後で図7の説明で詳しく説明する。
【0037】
研削手段装置10’は好適な形式で研削手段保持装置として構成されている。特に好適には、研削手段装置10’は、研削ディスク装置またはバックアップパッド装置として構成されている。研削手段装置10’は、少なくとも1つの研削手段12’、特に少なくとも1つの研削ディスクを、ポータブル型工作機械14’、特にクイックチャック装置76’に配置するために設けられている。研削手段装置10’は、ポータブル型工作機械14’の被駆動ユニット16’に特にねじ山なしで固定可能な、少なくとも受け部ユニット18’を有しており、この受け部ユニット18’に、少なくとも1つの研削手段12’が配置可能である。受け部ユニット18’は、好適には研削ディスクとしてまたはバックアップパッドとして構成されている。さらに、研削手段装置10’は、受け部ユニット18’および/または研削手段をポータブル型工作機械14’の被駆動ユニット16’に少なくとも軸方向で固定するために、特に受け部ユニット18’とは別個に構成された少なくとも1つの固定ユニット20’を有している。固定ユニット20’は、受け部ユニット18’および/または研削手段12’をポータブル型工作機械14’の被駆動ユニット16’に、少なくとも工具なしで軸方向に固定するために、および/または研削手段12’を受け部ユニット18’に少なくとも工具なしで軸方向に固定するために設けられている(図6参照)。
【0038】
受け部ユニット18’は、固定ユニット20’が少なくとも部分的に係合する、受け部ユニット18’の受け部切欠26’の近傍領域内に、少なくとも1つのトルク伝達部材28’,30’を有しており、このトルク伝達部材28’,30’は、少なくともポータブル型工作機械14’の被駆動ユニット16’、特にクイックチャック装置76’に配置された、受け部ユニット18’の状態において、ポータブル型工作機械14’、特に連動デバイス82’のトルク伝達突起32’,34’の1つと協働するために設けられている。受け部ユニット18’は、少なくとも1つのトルク伝達部材28’,30’を有しており、このトルク伝達部材28’,30’は、少なくとも1つの当接面36’,38’を有していて、これらの当接面36’,38’は、受け部ユニット18’の半径方向40’に対して少なくとも概ね平行に延在している。特に、受け部ユニット18’は少なくとも2つのトルク伝達部材28’,30’を有していて、これらのトルク伝達部材28’,30’は、好適には少なくとも概ね同様に構成されている。好適な形式で、トルク伝達部材28’,30’は、特に受け部ユニット18’が配置されているn個の対称性に従って対称である。トルク伝達部材28’,30’は好適な形式で、被駆動ユニット16’に配置された受け部ユニット18’の状態で、受け部ユニット18’の、ポータブル型工作機械14’とは反対側で、特に少なくとも部分的に受け部ユニット18’の受け部切欠26’内に配置されている。特に1つのポータブル型工作機械14’において、被駆動ユニット16’に配置された受け部ユニット18’の状態で見て、トルク伝達部材28’,30’の、被駆動ユニット16’に面した側に、受け部ユニット18’の固定部材が配置されていることが考えられる。この固定部材は、受け部ユニット18’が被駆動ユニット16’から意図せずに外れるのを避けるために、特に被駆動ユニット16’との固定の解消後に受け部ユニット18’が重力に基づいて抜け落ちるのを避けるために設けられている。受け部ユニット18’の固定部材は、摩擦締結部材としておよび/または形状締結部材として、例えば連動デバイス82’に当接可能なゴム部材、特にOリング、ばね弾性的な係止部材、固定クリップ等として構成されていてよく、これらの部材は特に固定ユニット20’に追加して、被駆動ユニット16’において受け部ユニット18’を保持するための保持力をもたらすために設けられている。
【0039】
トルク伝達部材28’,30’は、好適な形式で、連動デバイス82’が少なくとも部分的に係合する連動切欠124’の外側の境界円118’および内側の境界円116’によって、並びにトルク伝達部材28’,30’の裏側面120’,122’および当接面36’,38’によって区切られている。連動デバイス82’は好適には、被駆動ユニット16’に配置された受け部ユニット18’の状態で、少なくとも部分的に連動切欠124’内に係合し、かつ/または連動切欠124’を画成する受け部ユニット18’の縁部領域に当接する。内側の境界円116’は好適な形式で、30mmより小さい最大直径、特に23mmの最大直径を有している。内側の境界円116’は好適には、固定ユニット20’を受け部ユニット18’内に少なくとも部分的に導入させることができるようにするために設けられている。内側の境界円116’は、受け部切欠26’を、受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね直角に延在する方向で、特に回転軸線126’とは反対方向で区切っている。外側の境界円118’は好適な形式で、50mmより小さい最大直径、特に28mm〜42mmの値範囲から成る値を有する最大直径、好適には39mmの最大直径を有している。外側の境界円118’は、連動切欠124’を、受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね直角に延在する方向で、特に回転軸線126’とは反対方向で区切っている。特に内側の境界円116’は、緊締デバイス84’の最大の半径方向寸法より大きい寸法を有しているので、内側の境界円116’は好適な形式で、緊締デバイス84’の不都合な操作を受け部ユニット18’によって少なくとも十分に阻止する保護機能を可能にするために設けられている。
【0040】
トルク伝達部材28’,30’の当接面36’,38’は、好適には内側の境界円116’と外側の境界円118’との間に延在している。好適な形式で、トルク伝達部材28’,30’の当接面36’,38’は、内側の境界円116’および外側の境界円118’の接線方向に直交する横方向に延在している。好適な形式で、トルク伝達部材28’,30’の当接面36’,38’はそれぞれ、特に受け部ユニット18’の回転軸線126’を通って延在する、受け部ユニット18’の半径方向40’に対して相対的にずらして配置されている。好適な形式で、トルク伝達部材28’,30’の当接面36’,38’は、特に当接面36’,38’に対して直角に延在する、特に受け部ユニット18’の回転軸線126を通って延在する、受け部ユニット18’の半径方向40’に対して最大の間隔を有しており、この間隔は、特に10mmよりも小さく、好適には8mmよりも小さく、特に好適には7mmよりも小さく、さらに全体的に特に好適には5mmよりも大きい。好適には、トルク伝達部材28’,30’の当接面36’,38’はそれぞれ、中心軸線128’に関連して、特に受け部切欠26’の対称軸線に関連して、45°より小さい角度、特に25°の角度だけ曲げられて配置されている。
【0041】
トルク伝達部材28’,30’の裏側面120’,122’は好適な形式で、内側の境界円116’と外側の境界円118’との間に延在している。好適な形式で、トルク伝達部材28’,30’の裏側面120’,122’は、横方向に、特に内側の境界円116’および外側の境界円118’の接線方向に対して少なくとも概ね直角に延在している。好適な形式で、トルク伝達部材28’,30’の裏側面120’,122’はそれぞれ、特に受け部ユニット18’の回転軸線126’を通って延びる、受け部ユニット18’の半径方向40’に対して相対的にずらして配置されている。好適な形式で、トルク伝達部材28’,30’の裏側面120’,122’は、特に裏側面120’,122’に対して直角に延在する、特に受け部ユニット18’の回転軸線126’を通って延びる受け部ユニット18’の半径方向40’に対して最大の間隔を有しており、この最大の間隔は、特に8mmよりも小さく、好適には6mmよりも小さく、特に好適には5mmよりも小さく、全体的に特に好適には4mmより大きい。好適には、トルク伝達部材28’,30’の裏側面120’,122’はそれぞれ、中心軸線128’に関連して、特に受け部切欠26’の対称軸に関連して、45°より大きい角度、特に90°より大きい角度だけ曲げられて配置されている。
【0042】
連動切欠124’は、ポータブル型工作機械14’に面した、特に受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね直角に延びる、受け部ユニット18’の外側面から出発して、受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね平行に延びる方向に沿って、最大で、被駆動ユニット16’に配置された受け部ユニット18’の状態で、連動デバイス82’が少なくとも部分的に当接する受け部ユニット18’の接続面130’まで延在する。特に受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね平行に延びる方向に沿った、受け部ユニット18’の接続面130’と受け部ユニット18’の外側面との間の最大間隔は、特に10mmより小さく、好適には8mmより小さく、特に好適には7mmより小さく、また全体的に特に好適には5mmよりも大きい(図4b参照)。
【0043】
受け部ユニット18’は少なくとも受け部切欠26’を有しており、この受け部切欠26’内に固定ユニット20’が少なくとも部分的に係合しており、この場合、少なくとも1つの受け部切欠26’を少なくとも部分的に区切る、受け部ユニット18’の縁部領域が、駆動力および/または駆動トルクを固定ユニット20’に伝達するための少なくとも1つの接触面42’,44’を形成している。好適な形式で、受け部切欠26’を少なくとも部分的に区切る、受け部ユニット18’の縁部領域は、少なくとも2つの接触面42’,44’を形成する。接触面42’,44’は好適には、それぞれトルク伝達部材28’,30’の当接面36’,38’に対して相対的に、特に受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね平行に延びる方向に沿って、ずらして配置されている。接触面42’,44’は、それぞれ好適な形式でトルク伝達部材28’,30’の当接面36’,38’に対して直交する横方向に延びていて、特に接触面42’,44’と当接面36’,38’とは互いに相対的に、特に40°より小さい角度、好適には30°より小さい角度、特に好適には26°より小さい角度だけ傾いて配置されている。好適には、接触面42’,44’は、特に受け部ユニット18’の回転軸線126’を通って延びる、受け部ユニット18’の半径方向40’に対して、好適には受け部切欠26’の中心軸線128’に対して少なくとも概ね平行に延びている。好適な形式で、接触面42’,44’は、特に受け部ユニット18’の回転軸線126’を通って延びる、受け部ユニット18’の半径方向40’に対して、好適には受け部切欠26’の中心軸線128’に対して、特に接触面42’,44’に対して直角に延びる最大間隔を有しており、この最大間隔は、特に8mmより小さく、好適には6mmより小さく、特に好適には5mmより小さく、全体的に特に好適には4mmよりも大きい。接触面42’,44’のうちの少なくとも1つに対して少なくとも概ね直角に延び、特に接触面42’,44’のうちの少なくとも1つに直接隣接して延びる、受け部切欠26’を区切る縁部面は、好適には最大間隔、特に縁部面に対して直角に延びる、受け部ユニット18’の回転軸線126’に対する最大間隔を有しており、この最大間隔は、特に25mmより小さく、好適には22mmより小さく、特に好適には18mmより小さく、全体的に特に好適には16mmより大きい。接触面42’,44’の少なくとも1つに対して少なくとも概ね直角に延び、特に接触面42’,44’の少なくとも1つに直接隣接して延びる、受け部切欠26’を区切る縁部面は、好適な形式で、固定ユニット20’の半径方向ストッパとして、特に固定ユニット20’の軸方向固定部材22’,24’として設けられている。
【0044】
接触面42’,44’と接続面130’との間の移行領域内で、受け部ユニット18’は、それぞれ少なくとも1つの導入傾斜面132’,134’を有している(図4c参照)。導入傾斜面132’,134’は、好適な形式で受け部ユニット18’の接続面130’および/または接触面42’,44’に対して曲げられている。好適な形式で、導入傾斜面132’,134’は、受け部ユニット18’の接続面130’と、30°〜60°の値範囲から成る値、特に45°の値に相当する角度を成している。選択的にまたは追加的に、受け部ユニット18’はトルク伝達部材28’,30’と接続面130’との間の移行領域内で、特に別の導入傾斜面を有することも考えられ、この導入傾斜面は、接続面130’に対して相対的に曲げられていて、特に接続面130’と30°〜60°の値範囲から成る値、特に45°の値に相当する角度を成しており、受け部ユニット18’を連動デバイス82’に快適に配置するために設けられている。トルク伝達部材28’,30’、当接面36’,38’、接触面42’,44’、裏側面120’,122’、受け部切欠26’、連動切欠124’、接続面130’および導入傾斜面132’,13’は、好適な形式で受け部ユニット18’のベース体に配置されていて、特に、好適な形式で射出成形法によってベース体と一体的に構成されている。
【0045】
受け部ユニット18’は、固定ユニット20’を位置決めするための少なくとも1つの位置決め切欠46’を有しており、この場合、位置決め切欠46’は、受け部ユニット18’の受け部切欠26’に隣接して配置されており、受け部切欠26’は、受け部ユニット18’の少なくとも1つの縁部領域によって少なくとも部分的に区切られていて、この縁部領域は、駆動力および/または駆動トルクを固定ユニット20’に伝達するために設けられている。好適な形式で、位置決め切欠46’は、受け部ユニット18’の、受け部切欠26’とは反対側に配置されている。位置決め切欠46’は、好適な形式で、特に受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね平行に延びる方向に沿って見て最大深さを有しており、この最大深さは、特に8mmより小さく、好適には6mmより小さく、特に好適には3mmより小さく、全体的に特に好適には1mmより大きい。位置決め切欠46’は好適には、受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね直角に延びる方向に沿って最大横方向寸法、特に最大直径を有しており、この最大直径は、特に50mmより小さく、好適には40mmより小さく、特に好適には36mmより小さく、全体的に特に好適には35mmより大きい。
【0046】
受け部ユニット18’は少なくとも1つの研削手段当接面136’を有しており、この研削手段当接面136’は、受け部ユニット18’の、連動切欠124’とは反対側に配置されている。研削手段当接面136’は、研削手段12’を当接させるために設けられている。研削手段当接面136’と位置決め切欠46’との間の移行領域内に、受け部ユニット18’は傾斜面を有している。この傾斜面は、受け部ユニット18’の回転軸線126’に対して少なくとも概ね平行に延びる面と、14°〜32°の値範囲から成る値、特に25°の値に相当する角度を成している。傾斜面は好適な形式で、固定ユニット20’のための、特に固定ユニット20’の形状締結部材48’,50’に配置された面のためのストッパ面を形成する。
【0047】
固定ユニット20’は、少なくとも軸方向固定部材22’,24’を有しており、この軸方向固定部材22’,24’は、受け部ユニット18’および/または研削手段12’を工具なしで軸方向に固定するために、少なくとも部分的に受け部ユニット18’、特に受け部ユニット18’の受け部切欠26’内に係合する(図5および図6参照)。固定ユニット20’は、ばね弾性的に変位可能に構成された少なくとも1つの軸方向固定部材22’,24’を有している(図5参照)。好適な形式で、固定ユニット20’は、特に少なくとも互いに概ね同様に構成された少なくとも2つの軸方向固定部材22’,24’を有している。軸方向固定部材22’,24’は好適な形式で、特に被駆動ユニット16’に配置された固定ユニット20’の状態で、緊締切欠106’,108’内に係合させるために設けられている。軸方向固定部材22’,24’は好適な形式で係止部材として、特に係止フックとして構成されている。係止領域142’,144’は、好適な形式で、固定ユニット20’の中心軸線140’に対して、特に回転軸線に対して直交する横方向、特に少なくとも概ね直角に延在している。特に係止領域142’,144’に直接隣接して配置された軸方向固定部材22’,24’の突起領域146’,148’は、固定ユニット20’の中心軸線140’、特に回転軸線に対して少なくとも概ね平行に延びる方向に沿って延在している。軸方向固定部材22’,24’は、固定ユニット20’のベース体と一体的に構成されていてよいか、または固定ユニット20’のベース体とは別に構成されていてよく、特に当業者により有意義であると見なされた結合、特に形状締結式および/または摩擦締結式の結合によって、固定ユニットのベース体に固定されていてよい。軸方向固定部材22’,24’、特に係止領域142’,144’は、好適な形式で、固定ユニット20’の中心軸線140’、特に回転軸線に対して最小の間隔を有しており、この最小の間隔は、特に22mmより小さく、好適には15mmより小さく、特に好適には12mmより小さく、全体的に特に好適には10mmより大きい。好適には、軸方向固定部材22’,24’、特に係止領域142’,144’は、それぞれ1つの最大幅、特に固定ユニット20’の中心軸線140’、特に回転軸線に対して少なくとも概ね直角に延びる平面で見て、特に15mmより小さい、好適には12mmより小さい、特に好適には10mmより小さい、全体的に特に好適には1.9mmより大きい最大幅を有している。好適な形式で、軸方向固定部材22’,24’、特に係止領域142’,144’は、最大材料厚さを有しており、この最大材料厚さは、特に4mmより小さく、好適には3mmより小さく、特に好適には2mmより小さく、全体的に特に好適には0.5mmより大きい。係止領域142’,144’は、好適な形式で、受け部ユニット18’に配置された状態で受け部ユニット18’とは反対側の、固定ユニット20’の中心軸線140’、特に回転軸線に対して少なくとも概ね直角に延びる固定ユニット20’の面に対する最大間隔を有しており、この最大間隔は、特に30mmよりも小さく、好適には25mmよりも小さく、特に好適には22mmよりも小さく、全体的に特に好適には14mmよりも大きい。固定ユニット20’の形状締結部材48’,50’に配置された面は、好適な形式で、固定ユニット20’の中心軸線140’、特に回転軸線に対して少なくとも概ね直角に延びる平面と、特に35°よりも小さく、好適には30°よりも小さく、特に好適には25°よりも小さく、全体的に特に好適には14°よりも大きい角度を成している。
【0048】
固定ユニット20’は少なくとも1つの導入突起150’を有しており、この導入突起150’は、少なくとも部分的に受け部切欠26’内に導入させ、かつ/または少なくとも部分的に受け部切欠26’内に係合させるために設けられている。導入突起150’は、固定ユニット20’のベース体と一体的に構成されていて、特に固定ユニット20’の緊締面52’に隣接して配置されている。導入突起150’は、好適には緊締面52’に対して直交する横方向に、特に少なくとも概ね直角に延在している。
【0049】
固定ユニット20’は、駆動力および/または駆動トルクを研削手段12’に伝達するために、少なくとも形状締結部材48’,50’を有している(図5参照)。形状締結部材48’,50’は、固定ユニット20’の緊締面52’に配置されていて、この緊締面52’は、研削手段12’を受け部ユニット18’におよび/または被駆動ユニット16’に軸方向で固定するために、研削手段12’に当て付け可能である。形状締結部材48’,50’は、好適には固定ユニット20’の中心軸線140’、特に回転軸線に対して少なくとも概ね平行に延びる方向に沿って緊締面52’を越えて延在している。好適な形式で、固定ユニット20’は少なくとも2つの形状締結部材48’,50’を有している。好適には、少なくとも2つの形状締結部材48’,50’は固定ユニット20’のベース体に、特にn個の対称性に従って対称的に配置されている。好適な形式で、固定ユニット20’は少なくとも1つの別の形状締結部材152’,154’を有しており、この別の形状締結部材152’,154’は、研削手段12’内に係合するために設けられている。特に、固定ユニット20’は、少なくとも2つの別の形状締結部材152’,154’を有している。好適には、少なくとも2つの別の形状締結部材152’,154’は、固定ユニット20’のベース体に、特にn個の対称性に従って対称的に配置されている。別の形状締結部材152’,154’は、好適な形式で形状締結部材48’,50’に対して少なくとも概ね直角に延在している。別の形状締結部材152’,154’は、好適には、形状締結部材48’,50’よりも小さい最大幅寸法を有している(図5参照)。形状締結部材48’,50’は、特に15mmよりも小さい、好適には12mmよりも小さい、特に好適には10mmよりも小さい、全体的に特に好適には3mmよりも大きい最大幅寸法を有している。別の形状締結部材152’,154’は、特に8mmよりも小さい、好適には5mmよりも小さい、特に好適には3mmよりも小さい、全体的に特に好適には2mmよりも大きい最大幅寸法を有している。
【0050】
図7は、取付け工具72’の研削手段装置10’によって、特に軸方向および/または周方向で被駆動ユニット16’に固定可能な、取付け工具72’の研削手段12’の詳細図を示す。研削手段12’、特に研削ディスクは、好適には研削手段装置10’によってポータブル型工作機械14’に固定可能である。
【0051】
研削手段12’は、研削手段装置10’の固定ユニット20’と特に形状締結式および/または摩擦締結式に結合するための少なくとも1つのカップリングユニット54’を有しており、この場合、カップリングユニット54’は、様々に構成された少なくとも2つの接続部材56’,58’,60’,62’、特に接続切欠を有している。形状締結部材48’,50’および別の形状締結部材152’,154’は好適な形式で、接続部材56’,58’,60’,62’に係合させるために設けられている。様々に構成された少なくとも2つの接続部材56’,58’,60’,62’は、少なくとも様々な最大幅寸法64’,66’,68’,70’を有している。接続部材56’,58’,60’,62’の少なくとも2つは、形状締結部材48’,50’に対応して構成されている。接続部材56’,58’,60’,62’の少なくとも2つは、別の形状締結部材152’,154’に対応して構成されている。接続部材56’,58’,60’,62’の少なくとも2つは、それぞれn個の対称性に従って研削手段12’に配置されている。
【0052】
研削手段12’を固定するために、受け部ユニット18’がクイックチャック装置76’に配置可能である。研削手段12’は受け部ユニット18’に配置可能である。固定ユニット20’は、受け部ユニット18’および/またはクイックチャック装置76’に配置可能である。軸方向固定部材22’,24’が協働することによって、研削手段12’および/または受け部ユニット18’はクイックチャック装置76’に軸方向で固定可能である。形状締結部材48’,50’および/または別の形状締結部材152’,154’が接続部材56’,58’,60’,62’に係合することによって、形状締結式の結合により被駆動ユニット16’から受け部ユニット18’および固定ユニット20’を介して研削手段12’への伝達が実現可能である。研削手段12’は、好適な形式で軸方向固定部材22’,24’と緊締デバイス84’との協働によって、固定ユニット20’の緊締面52’によって受け部ユニット18’の研削手段当接面136’に当て付け可能および/または圧着可能である。好適には、研削手段装置10’によって、被駆動ユニット16’に研削手段12’を確実に結合することができる。
【0053】
図8および図9には、本発明の別の実施例が示されている。次の説明および図面は、概ね複数の実施例間の相違点に限定されており、この場合、特に、同じ符号が付けられている構成部分に関して、基本的に、別の実施例、特に図1図7の図面および/または説明が参照されてよい。複数の実施例を区別するために、図1図7の実施例の符号にダッシュが付けられている。図8および図9の実施例では、符号にダブルダッシュが付けられている。
【0054】
図8は、図8に部分的に示されているだけのポータブル型工作機械14”のクイックチャック装置76”に配置されている状態にある選択的な研削手段装置10”の断面図を示し、この場合、研削手段12”(図8では破線で示されているだけである)は、研削手段装置10”のクイックチャック装置76”が協働することによって、ポータブル型工作機械14”の被駆動ユニット16”に堅固に緊締されている。ポータブル型工作機械14”の形態、特にポータブル型工作機械14”のクイックチャック装置76”の形態に関連して、図8に少なくとも部分的に示されたポータブル型工作機械14”、特に図8に示されたポータブル型工作機械14”のクイックチャック装置76”について同様に読み取ることができる、図1図7の説明が参照されてよい。
【0055】
研削手段装置10”は、好適な形式で研削ディスク装置またはバックアップパッド装置として構成されている。研削手段装置10”は、研削手段12”、特に研削ディスクを、ポータブル型工作機械14”、特に研削機械に配置するために設けられている。研削手段装置10”は、少なくとも1つの、特にねじ山なしでポータブル型工作機械14”の被駆動ユニット16”に固定可能な受け部ユニット18”、特に研削ディスクまたはバックアップパッドを有していて、この受け部ユニット18”に少なくとも1つの研削手段12”が配置可能であり、また研削手段装置10”は、受け部ユニット18”および/または研削手段12”をポータブル型工作機械14”の被駆動ユニット16”に少なくとも軸方向で固定するための、特に受け部ユニット18”とは別個に構成された少なくとも1つの固定ユニット20”を有している。固定ユニット20”は、受け部ユニット18”および/または研削手段12”をポータブル型工作機械14”の被駆動ユニット16”に少なくとも工具なしで軸方向に固定するために、および/または研削手段12”を受け部ユニット18”に少なくとも工具なしで軸方向に固定するために設けられている。固定ユニット20”は、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”を有しており、この軸方向固定部材22”,24”は、受け部ユニット18”および/または研削手段12”を工具なしで軸方向に固定するために、少なくとも部分的に受け部ユニット18”、特に受け部ユニット18”の受け部切欠26”内に係合する。少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”はばね弾性的に構成されている。好適な形式で、固定ユニット20”は、特に少なくとも概ね互いに同様に構成されている少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”を有している。軸方向固定部材22”,24”は、好適には互いに一体的に構成されている。好適な形式で、2つの軸方向固定部材22”,24”は、c字形の固定ブラケットを形成する。軸方向固定部材22”,24”は好適な形式で、特に被駆動ユニット16”に配置された固定ユニット20”の状態で、クイックチャック装置76”の緊締切欠106”,108”に係合するために設けられている。軸方向固定部材22”,24”は好適な形式で、係止部材、特に係止フックとして構成されている。
【0056】
図1図7の説明で記載された固定ユニット20’とは異なり、図8および図9に示された固定ユニット20”は、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”を有しており、この軸方向固定部材22”,24”は固定ユニット20”のベース体に可動に支承されている。少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”は、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”の一体的な形態に基づいて、好適な形式で共通に固定ユニット20”のベース体に対して相対的に可動に支承されている。少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”は、少なくとも1つの運動軸線164”を有しており、この運動軸線164”に沿って、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”が可動に支承されている。好適な形式で、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”が、並進運動で特に直線的に運動軸線164”に沿って固定ユニット20”のベース体に可動に支承されている。少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”の運動軸線164”は、好適には固定ユニット20”の中心軸線140”、特に回転軸線に対して少なくとも概ね平行に、特に同軸的に延びている。しかしながら、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”の運動軸線164”が、当業者にとって有意義であると見なされる別の方向に沿って延びていて、かつ/または少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”が、選択的にまたは追加的に運動軸線164”を中心にして固定ユニット20”のベース体に対して相対的に旋回可能に、固定ユニット20”のベース体に可動に支承されていることも考えられる。
【0057】
固定ユニット20”のベース体は、少なくとも1つの運動ガイド部材156”,158”、特にガイド溝を有しており、このガイド溝は、固定ユニット20”のベース体に対する相対的な運動時に、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”をガイドするために設けられている。好適な形式で、運動ガイド部材156”,158”は、特に固定ユニット20”のベース体に配置された、固定ユニット20”の少なくとも1つの形状締結部材48”,50”によって少なくとも部分的に区切られており、この形状締結部材48”,50”は、駆動力および/または駆動トルクを研削手段12”に伝達するために設けられている。好適には、運動ガイド部材156”,158”は、少なくとも部分的に少なくとも1つの形状締結部材48”,50”によって、および特に固定ユニット20”のベース体に配置された、固定ユニット0”の少なくとも1つの導入突起150”によって区切られている。
【0058】
固定ユニット20”のベース体は少なくとも1つの運動制限部材160”,162”を有しており、この運動制限部材160”,162”は、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”の最大運動距離を、固定ユニット20”のベース体に対して相対的に制限するために設けられている。運動制限部材160”は好適な形式で突起として構成されている。しかしながら、運動制限部材160”が固定ユニット20”のベース体の底プレートとして、特に固定ユニット20”のベース体の緊締面52”とは反対側の、固定ユニット20”のベース体の底プレートとして構成されていることも考えられる。好適には、少なくとも1つの運動制限部材160”は、固定ユニット20”のベース体の支承切欠166”に、特に支承切欠166”の縁部領域に配置されている。少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”は好適な形式で、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”が固定ユニット20”のベース体に配置されている状態で、支承切欠166”内に可動に配置されている。好適には、運動制限部材160”は、固定ユニット20”のベース体の中心軸線140”に対して直交する横方向、特に少なくとも概ね直角に沿って延在していて、少なくとも部分的に支承切欠166”内に突入している。運動制限部材160”は好適な形式で、支承切欠166”の導入開口を狭めるために、特に少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”が支承切欠166”から意図せずに抜け落ちるかまたは取り出されることを阻止および/または困難にするために、設けられている。運動制限部材160”は好適な形式で、固定ユニット20”のベース体に一体的に成形されている。しかしながら、運動制限部材160”が固定ユニット20”のベース体とは別個に構成されていて、当業者にとって有意義であると見なされた形状締結式および/または摩擦締結式の結合によって固定ユニット20”のベース体に固定されていることも考えられる。少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”を支承切欠166”内に配置するために、好適な形式で運動制限部材160”および/または少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”の弾性的な変形が行われる。
【0059】
さらに、固定ユニット20”のベース体は、少なくとも1つの別の運動制限部材162”を有しており、この別の運動制限部材162”は、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”の最大運動距離を固定ユニット20”のベース体に対して相対的に制限するために設けられている。別の運動制限部材162”は好適な形式で、支承切欠166”の、運動制限部材162”とは反対側で支承切欠166”を制限する。別の運動制限部材162”は好適な形式で、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”のための、支承切欠166”を制限する当接面を形成する。好適な形式で、別の運動制限部材162”は、緊締面52”とは反対側で導入突起150”に配置されていて、特にこの導入突起150”に一体的に成形されている。
【0060】
研削手段装置10”がクイックチャック装置76”に配置されかつこのクイックチャック装置76”の緊締デバイス84”によって固定された状態で、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”は、別の運動制限部材162”に当接している(図8参照)。好適な形式で、少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”を互いに一体的に接続する、固定ユニット20”の中央ウエブ168”は、研削手段装置10”がクイックチャック装置76”に配置されかつクイックチャック装置76”の緊締デバイス84”によって固定された状態で、別の運動制限部材162”に当接する。クイックチャック装置76”の解放状態および/または固定ユニット20”がクイックチャック装置76”から取り外された状態で、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”は運動制限部材160”に当接する。好適には、少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”を互いに一体的に接続する、固定ユニット20”の中央ウエブ168”は、クイックチャック装置76”の解放状態で、および/または固定ユニット20”がクイックチャック装置76”から取り外された状態で、運動制限部材160”に当接する。しかしながら、少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”は、クイックチャック装置76”の解放状態で、および/または固定ユニット20”がクイックチャック装置76”から取り外された状態で、特に固定ユニット20”の空間的な方向づけおよびその結果生じる少なくとも1つの軸方向固定部材22”,24”、特に少なくとも2つの軸方向固定部材22”,24”に作用する重力に依存して、運動制限部材160”に当接することも考えられる。図8および図9に示された研削手段装置10”のその他の特徴および機能に関連して、図8および図9で同様に読み取ることができる、図1図7の説明が参照されてよい。
【符号の説明】
【0061】
10’,10” 研削手段装置
12,12’,12” 研削手段
14,14’,14” ポータブル型工作機械
16,16’,16” 被駆動ユニット
18,18’,18” 受け部ユニット
20,20’,20” 固定ユニット
22,22’,22”,24,24’,24” 軸方向固定部材
26,26’,26” 受け部切欠
28,28’,30,30’ トルク伝達部材
32,32’,34,34’ トルク伝達突起
36,36’,38,38’ 当接面
40,40’ 半径方向
42,42’,44,44’ 接触面
46,46’ 位置決め切欠
48,48’,48”,50,50’,50” 形状締結部材
52,52’,52” 緊締面
54,54’ カップリングユニット
56,56’,58,58’,60,60’,62,62’ 接続部材
64,64’,66,66’,68,68’,70,70’ 最大幅寸法
72’ 取付け工具
74’ 工作機械システム
76,76’,76” クイックチャック装置
78’ ハウジングユニット
80’ 駆動ユニット
82’ 連動デバイス
84’,84” 緊締デバイス
86’,88’ フック装置
90’ 緊締デバイス回転軸線
92’ 被駆動軸線
94’ ガイド部材
96’ 軸受部材
98’,100’ ガイド切欠
102’,104’ 緊締面
106’,106”,108’,108” 半径方向の緊締切欠
110’,112’,110a’,112a’,110b’,112b’ 周面
114’ トルク伝達領域
116’ 内側の境界円
118’ 外側の境界円
120’,122’ 裏側面
124’ 連動切欠
126’ 回転軸線
128’ 中心軸線
130’ 接続面
132’,134’ 導入傾斜面
136’ 研削手段当接面
140’,140” 中心軸線
142’,144’ 係止領域
146’,148’ 突起領域
150’,150” 導入突起
152’,154’ 別の形状締結部材
156,156”,158,158” 運動ガイド部材
160,160”,162,162” 運動制限部材
164” 運動軸線
166” 支承切欠
168” 中央ウエブ
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図5
図6
図7
図8
図9