特許第6963634号(P6963634)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6963634車両のブレーキシステムのコントロールソフトウエアを管理するための方法、車両のブレーキシステムのための液圧システム、および液圧システムを製造するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963634
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】車両のブレーキシステムのコントロールソフトウエアを管理するための方法、車両のブレーキシステムのための液圧システム、および液圧システムを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/65 20180101AFI20211028BHJP
   G06F 11/22 20060101ALI20211028BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20211028BHJP
   B60T 8/17 20060101ALI20211028BHJP
   B60T 17/22 20060101ALI20211028BHJP
【FI】
   G06F8/65
   G06F11/22 673A
   B60R16/02 660U
   B60T8/17 A
   B60T17/22 Z
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-562642(P2019-562642)
(86)(22)【出願日】2018年3月22日
(65)【公表番号】特表2020-520023(P2020-520023A)
(43)【公表日】2020年7月2日
(86)【国際出願番号】EP2018057355
(87)【国際公開番号】WO2018219518
(87)【国際公開日】20181206
【審査請求日】2019年11月12日
(31)【優先権主張番号】102017209104.5
(32)【優先日】2017年5月31日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】ホーン・ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】バッケス・ローター
【審査官】 多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−108383(JP,A)
【文献】 特開2005−202594(JP,A)
【文献】 特開平09−120364(JP,A)
【文献】 特開2000−344069(JP,A)
【文献】 特開2005−157637(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0119657(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0126291(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00−8/77
G06F 11/22−11/277
G06F 13/00
B60R 16/02
B60T 7/12−8/1769
B60T 8/32−8/96
B60T 15/00−17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(300)のブレーキシステムのコントロールソフトウエア(124,312)を管理するための方法(308)において、
ダウンロードのステップ(310)で、車両に適合したコントロールソフトウエア(312)を車両(300)のワイヤレスのインターフェースを介してサーバーからダウンロードし、フラッシュのステップ(314)で、ブレーキシステムのコントロールユニット(100)を、車両に適合したコントロールソフトウエア(312)にフラッシュし、
前記ブレーキシステム(200)の前もってインストールされたブートマネージャ(314)が起動される起動のステップを有しており、前記ブートマネージャ(314)を使用して、前記ブレーキシステムの機械的機能の検査のステップの前に、前記コントロールユニットのための検査およびテストソフトウエア(210)から、ブレーキシステムの機械的な機能のための検査およびテストソフトウエア(212)に切替える、ことを特徴とする、車両(300)のブレーキシステムのコントロールソフトウェア(124、312)を管理するための方法(308)。
【請求項2】
前記フラッシュのステップ(314)で、前もってインストールされた、車両に不適合なコントロールソフトウエア(124)を上書きする、請求項1記載の方法(308)。
【請求項3】
前記ダウンロードのステップ(310)を、車両(300)の中央システムで、前記中央システムのインターフェースを介して前記ブレーキシステムへ実行する、請求項1または2記載の方法(308)。
【請求項4】
前記フラッシュのステップ(314)を、前記車両(300)がスイッチオフされているときに実行する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法(308)。
【請求項5】
更新された、車両に適合したコントロールソフトウエア(312)が提供可能であるときに、前記ダウンロードおよび前記フラッシュのステップ(310,314)を新たに実行し、この場合、前記ダウンロードのステップ(310)で、更新された、車両に適合した前記コントロールソフトウエア(312)をダウンロードし、前記フラッシュのステップ(314)で、前記コントロールユニット(100)を前記更新されたコントロールソフトウエア(312)にフラッシュする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法(308)。
【請求項6】
車両(300)のブレーキシステムのための液圧システム(200)において、前記液圧システム(200)のコントロールユニット(100)は、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法(308)を相応の装置で実行し、実施しかつ/または制御するために構成されている、車両(300)のブレーキシステムのための液圧システム(200)
【請求項7】
車両(300)のブレーキシステムのための液圧システム(200)を製造するための方法において、
前記方法は、
前記液圧システム(200)のワイヤレスのインターフェースを介してサーバーからダウンロードした車両に適合したコントロールソフトウエア(312)にフラッシュ可能なコントロールユニット(100)および前記液圧システム(200)の液圧ユニット(202)を製造するステップ(104,206)と、
前記コントロールユニット(100)を、該コントロールユニット(100)のための検査およびテストソフトウエア(100)で、前記液圧システム(200)のための検査およびテストソフトウエア(112)で、およびブレーキシステムのアクチュエータのための検査およびテストソフトウエア(122)で、並びに前記ブレーキシステムのための車両に不適合なコントロールソフトウエア(124)で、および前記コントロールユニット(100)をフラッシュするためのブートマネージャ(114)で、プログラミングするステップ(106)と、
前記コントロールユニット(100)の電気的機能を、前記コントロールユニット(100)のための検査およびテストソフトウエア(110)を用いて検査するステップ(118)と、
前記コントロールユニット(100)と前記液圧ユニット(202)とを、前記液圧システム(200)に組立てるステップ(208)と、
前記液圧システム(200)の機械的機能を、前記液圧システム(200)のための前記検査およびテストソフトウエア(112)を用いて検査するステップ(210)と、
を有しており、
前記液圧システム(200)の機械的機能を検査する前記ステップ(210)の前に、前記ブートマネージャ(114)を用いて、前記コントロールユニット(100)のための前記検査およびテストソフトウエア(210)から前記液圧システム(200)のための前記検査およびテストソフトウエア(212)に切替える、
車両(300)のブレーキシステムのための液圧システム(200)を製造するための方法
【請求項8】
前記コントロールユニット(100)のための前記検査およびテストソフトウエア(110)、並びに前記液圧システム(200)のための前記検査およびテストソフトウエア(112)が作動停止される作動停止のステップ(214)を有している、請求項7記載の方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のブレーキシステムのコントロールソフトウエアを管理するための方法、車両のブレーキシステムのための液圧システム、およびブレーキシステムのための液圧システムを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブレーキシステム、例えばESPシステムにおいては、システムの製作中に特殊な車両モデルに適合されたコントロールソフトウエアが再生される。これによって、コントロールソフトウエアは、製作の時点で最新の状態にある。
【発明の概要】
【0003】
以上のような背景から、ここに紹介された提案により、独立請求項に記載した車両のブレーキシステムのコントロールソフトウエアを管理するための方法、車両用のブレーキシステムのための液圧システム、並びに最後にブレーキシステムのための液圧システムを製造するための方法が紹介される。ここに紹介された提案の好適な変化形態および改良は、従属請求項に記載されている。
【発明の効果】
【0004】
本発明の実施形態は好適な形式で、車両が最終組立されるまで、ブレーキシステム、特にESPのためのコントロールソフトウエアの改善を可能にする。これにより、コントロールソフトウエアのパラメータは、より精確に規定され得る。従って、例えば、製作時間間隔中に車両型式の変更に応じることができる。また、在庫管理が簡略化される。何故ならば、1つの型式の液圧システムは、紹介された提案に従って様々な車両型式に取り付けることができるからである。
【0005】
車両のブレーキシステムのコントロールソフトウエアを管理するための方法が紹介されており、この場合、この方法はダウンロードのステップで、車両に適合したコントロールソフトウエアが車両のワイヤレスのインターフェースを介してサーバーからダウンロードされ、別のフラッシュのステップで、ブレーキシステムのコントロールユニットが、車両に適合したコントロールソフトウエアにフラッシュされることを特徴とする。
【0006】
さらに、ブレーキシステムのための液圧システムが紹介されており、この場合、液圧システムのコントロールユニットは、ここに紹介された提案による方法を相応の装置で実行し、実施しかつ/または制御するために構成されている。
【0007】
さらに、車両のブレーキシステムのための液圧システムを製造するための方法が紹介されており、この場合、この方法は、
液圧システムのフラッシュ可能なコントロールユニットおよび液圧システムの液圧ユニットを製造するステップと、
コントロールユニットを、このコントロールユニットのための検査およびテストソフトウエアで、液圧システムのための検査およびテストソフトウエアで、およびブレーキシステムのアクチュエータのための検査およびテストソフトウエアで、並びにブレーキシステムのための車両に不適合なコントロールソフトウエアで、およびコントロールユニットをフラッシュするためのブートマネージャでプログラミングするステップと、
コントロールユニットの電気的機能を、コントロールユニットのための検査およびテストソフトウエアを用いて検査するステップと、
コントロールユニットと液圧ユニットとを、液圧システムに組立てるステップと、
液圧システムの機械的機能を、液圧システムのための検査およびテストソフトウエアを用いて検査するステップと、
を有している。
【0008】
本発明の実施例のアイデアは、特に、以下に記載した着想および知識に基づいていると見なされてよい。
【0009】
ブレーキシステム、特にESPシステムを介して走行安定性に影響を及ぼすために、すべての車両型式においてブレーキングが提供される。ブレーキングは液圧式に制御される。車両が4つの車輪を有している限り、様々な車両型式の液圧システムは機械的および電気的に非常に類似している。液圧システムは、概ね各ブレーキのために1つのグループを個別に制御可能な液圧弁を有している。液圧弁は、様々な車両型式において様々なコントロールソフトウエアを介して車両に応じて制御される。車両に適合したコントロールソフトウエアで、例えば車両固有の幾何学的条件、質量分布および/または出力データが考慮される。
【0010】
コントロールソフトウエアは、ブレーキシステムのコントロールユニットの非揮発性のメモリに記憶されている。メモリは、例えばROM、PROMまたは特にEPROMであってよい。メモリは、コントロールユニットの製作中または液圧システムの製作中に、初期書き込みされ得る。ここに紹介された提案において、製作時に一般的なコントロールソフトウエアがインプットされる。一般的なコントロールソフトウエアは、例えば車両の製作時にブレーキシステムのシステムテストを可能にする。
【0011】
車両が組み立てられると、車両の構成要素が組み合わせられて接続される。液圧システムが取り付けられると直ちに、この液圧システムがどの車両型式に取付けられたかが最終的に確定する。取付け後に、電気的な構成要素に既に電気エネルギが供給され得る。従って、これらの構成要素はこの時点から初期化シーケンスを進行し、一方、車両は再び組み立てられる。
【0012】
車両が顧客に引き渡される前に、ここで紹介された方法が実行されてよい。フラッシュとは、コントロールユニットの固定値メモリ(ROM,PROM,EPROM)に記憶されたデータを上書きすることであると解釈されてよい。この場合、一般的なコントロールソフトウエアは消去され、この車両型式のための最終的なコントロールソフトウエアの、この時点で最新のバージョンで上書きされ得る。固定値メモリは、予め部分的にのみ書き込まれていてもよい。
【0013】
この方法は、ブレーキシステムの前もってインストールされたブートマネージャが起動される起動のステップを有していてよく、この場合、ブートマネージャはダウンロードおよびフラッシュのステップを制御し、かつ保護する。ブートマネージャは、コントロールユニットに前もって記憶されたコントロールソフトウエアが消去されることによって、フラッシュを起動させることができる。次いで、コントロールユニットの空にされたメモリが、車両に適合したコントロールソフトウエアで書き込まれる。
【0014】
フラッシュのステップで、前もってインストールされた、車両に不適合なコントロールソフトウエアが上書きされてよい。フラッシュによって、ブレーキシステムはその完全な機能範囲を得ることができる。
【0015】
ダウンロードは、車両の中央システムで、中央システムのインターフェースを介してブレーキシステムへ実行されてよい。例えば、中央システムは車両のナビゲーションシステムまたはインフォテインメントシステム“Infotainmentsystem”であってよい。中央システムは、サーバーとの移動式のデータ接続を形成する。中央システムは、例えばウイルススキャンおよび/またはファイヤウォールによって、データ接続の安全性にも配慮することができる。
【0016】
フラッシュのステップは、車両がスイッチオフされているときに実行されてよい。フラッシュは、車両が停止しているときに実行されてよい。これによって、ブレーキシステムは常に機能可能であることが保証され得る。
【0017】
更新された、車両に適合したコントロールソフトウエアが提供可能であれば、ダウンロードおよびフラッシュのステップは新たに実行されてよい。この場合、ダウンロードのステップで、更新された、車両に適合したコントロールソフトウエアがダウンロードされてよい。フラッシュのステップで、コントロールユニットは更新されたコントロールソフトウエアにフラッシュされる。コントロールソフトウエアの追加の更新によって、工場を訪れることなしに、コントロールソフトウエアの改善が得られる。
【0018】
製造するための方法は、コントロールユニットのための検査およびテストソフトウエア、並びに液圧システムのための検査およびテストソフトウエアが作動停止される作動停止のステップを有してよい。検査およびテストソフトウエアによって制御されるシーケンスは、取り付けられているコントロールユニットではもはや実行することができない。従って、検査およびテストソフトウエアはもはや必要ではない。検査およびテストソフトウエアは、コントロールユニット内の記憶場所を空にするために消去されてもよい。
【0019】
液圧システムの機械的な機能の検査のステップの前に、ブートマネージャを使用して、コントロールユニットのための検査およびテストソフトウエアから、液圧システムのための検査およびテストソフトウエアに切替えることができる。コントロールユニットのための検査およびテストソフトウエアによって制御されるシーケンスは、組立てられた液圧システム内ではもはや実行することができない。従って、検査およびテストソフトウエア、およびこのために必要なブートマネージャはもはや必要ない。
【0020】
本発明の可能な特徴および利点の幾つかは、ここで、様々な実施例に関連して、管理のための方法として、コントロールユニットとして、および製造するための方法として記載されていることを指摘しておく。当業者は、本発明のその他の実施例を得るために、複数の特徴を適当な形式で組み合わせ、適合させまたは交換できることを認識している。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施例による液圧システム用のコントロールユニットの製作のフローチャートである。
図2】一実施例による液圧システムの製作のフローチャートである。
図3】一実施例による液圧システムを有する車両の組立てのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の実施例が添付の図面を参照して説明されており、この場合、図面も明細書も本発明として限定されて設計されるべきではない。
【0023】
図面は概略的に示されているだけであって、縮尺どおりではない。図面中、同じ符号は、同じ特徴または同様に作用する特徴を意味する。
【0024】
図1は、一実施例による液圧システムのためのコントロールユニット100の製作のフローチャートを示す。この場合、コントロールユニット100は、液圧ユニットの弁を制御するためのアクチュエータユニット102に接続されている。液圧システムは、車両のブレーキシステムの構成部分である。ブレーキシステムには運転者支援システム、例えばESPが実装されている。アクチュエータユニット102は、ここでは液圧ユニットの電磁弁のための電気コイルを有している。コントロールユニット100とアクチュエータユニット102とは、製造のステップ104で共通の構造群として製造されている。
【0025】
製造104中に、コントロールユニット100はプログラミングのステップ106において、検査およびテストソフトウエア108でプログラミングされる。検査およびテストソフトウエア108は、複数のサブプログラム110,112,114でコントロールユニット100のメモリ116内に書き込まれる。この場合、検査およびテストソフトウエア108は、メモリ116の僅かな部分を占めるだけである。従って、プログラミング106は短時間継続するだけである。この検査およびテストSWは、電子機能のための、並びに液圧機能を検査するための、場合によっては個別のサブプログラム110,112,114を作動若しくは作動停止させるためのブートマネージャ114を検査するためのサブプログラム110,112,114より成っている。この場合、これらのサブプログラム110,112,114は個別に作動可能である。コントルールユニット100の製作のためには、プログラミングのステップ106で電子回路検査ソフトウエア110が作動される。
【0026】
次の検査のステップ118で、コントロールユニット100およびアクチュエータユニット102の個別の構成要素は取り付けられていない状態で、電子回路検査ソフトウエア110を用いてその規定通りの機能が検査される。例えば、すべての構成要素が電気的に接触されているかどうかが検査される。
【0027】
検査時118に、規定通りの機能が検知されると、コントロールユニット100およびアクチュエータユニット102はステップ120で引き渡される。
【0028】
一実施例では、さらに、サブプログラムとしてのプログラミングのステップ106で、全システムの構成要素を検査するための組立テストソフトウエア122が、車両への組立時に、メモリ116内に書き込まれかつ作動停止される。
【0029】
一実施例では、プログラミングのステップ106でさらに、車両型式に適合していないか若しくは車両に不適合なコントロールソフトウエア124がメモリ116に書き込まれる。車両に不適合なコントロールソフトウエアは、車両に液圧システムが取り付けられている場合、ブレーキシステムの基本的機能性を提供する。例えば、車両に不適合なコントロールソフトウエア124は、車両に適合したコントロールソフトウエアによって提供されるような、車両の電子回路とのインターフェースを提供する。このようなブレーキシステムの基本的機能性によって、車両電子回路のエラーメッセージなしに、製作時に車両を動かすことができる。車両に不適合なコントロールソフトウエア124は、僅かなメモリ必要量を有している。
【0030】
図2は、一実施例による液圧システム200の製作のフローチャートを示す。この場合、液圧システム200は、図1に示されているようなコントロールユニット100およびアクチュエータユニット102、並びに液圧ブロック202から成っている。この場合、液圧ブロック202は液圧ポンプも含有しており、この液圧ポンプは、液圧システム200の電動機204によって駆動される。
【0031】
電動機204を有する液圧ブロック202は、製造のステップ206で製造される。組立のステップ208で、コントロールユニット100およびアクチュエータユニット102は、液圧ブロック202および電動機204に接続される。
【0032】
プログラミングまたは切替のステップ210で、電子回路検査ソフトウエア110を作動停止させ、かつ完全テストソフトウエア112を作動させるために、ブートマネージャ114が使用される。完全な検査およびテストソフトウエア108は、コントロールユニット100の製作中に既にメモリ116内に書き込まれているので、プログラミングまたは切替210は、非常に短い時間しか必要としない。
【0033】
プログラミングは同様に、アクチュエータユニット102を有するコントロールユニット100の引き渡しの前に、コントロールユニット100の製作時に既に行われてよい。次いでステップ210はスキップされてよい。
【0034】
次の検査のステップ212で、液圧システム200が完全テストソフトウエア112を用いて、その規定通りに機能しているか検査される。例えば電磁弁が操作され、電磁弁の閉鎖部の終端位置が記録される。検査のステップ212で、液圧システム200は検査システムにも接続され、液圧流体が供給される。検査システムを介して、液圧システム200の校正のために、例えばポンプおよび/または電磁弁の特性曲線が記録され得る。記録されたデータは、コントロールユニット100にメモリされ得る。
【0035】
液圧システム200が規定通りに機能すると、別のプログラミングのステップ214でブートマネージャ114が新たに使用される。この場合、完全テストソフトウエア112が作動停止され、ブートマネージャ114が作動される。再プログラミング214後に、液圧システム200は引き渡しのステップ216で引き渡される。
【0036】
一実施例では、別のプログラミングのステップ214でブートマネージャ114の代わりに組立テストソフトウエア112が作動され、この組立テストソフトウエア122を介して、車両への液圧システムの規定通りの取り付けが監視されてよい。
【0037】
一実施例では、別のプログラミングのステップ214で、車両に不適合なコントロールソフトウエア124を作動させるために、ブートマネージャ114が使用される。車両に不適合なコントロールソフトウエア124は、車両に適合したコントロールソフトウエアと同様に、車両との想定通りのインターフェースを外に向かって示す。これによって、組立時のエラーメッセージは避けられる。何故ならば、車両電子回路は想定通りに液圧システム200と通信できるからである。
【0038】
言い換えれば、液圧システム200のために、既に工場で再生されたコントロールユニットECU100のための検査およびテストソフトウエア108を用いて、全システム200の検査が工場で行われる。この場合、ブートローダ114によってのみ、コントロールユニット装置で必要なサブプログラム110が、液圧システム装置で必要なサブプログラム112に切替えられる。その結果、この製造プロセスで、顧客特有の特徴を含有していない統一的なソフトウエアSW108を備えたすべての検査ステップが行われる。
【0039】
図3は、一実施例による液圧システム200を有する車両300の組立のフローチャートを示す。この場合、液圧システム200は、図2で説明された液圧システムに概ね相当する。本来の組立は、取り付けのステップ302で行われる。液圧システム200は車両300内に配置され、固定され、車両300のシステムに接続されている。ホイールにおけるセンサおよびブレーキと共に、液圧システム200は、車両300の電子式のブレーキシステムを備えたブレーキシステムを形成する。
【0040】
次の検査のステップ304で、車両300内の車両300のシステムが検査される。この場合、液圧システム200も検査される。システムが検査され、システムが想定通りに機能すると、車両300は引き渡しのステップ306で引き渡される。
【0041】
車両300が最終的にそのユーザーに引き渡される前に、ブレーキシステムのコントロールソフトウエア124を管理するための方法308が実行される。この場合、ダウンロードのステップ310で、車両に適合したコントロールソフトウエア312が車両300のワイヤレスのインターフェースを介してサーバーからダウンロードされる。次のフラッシュのステップ314で、ブレーキシステムのコントロールユニットが車両に適合したコントロールソフトウエア312にフラッシュされる。フラッシュ314の際に、コントロールユニットのメモリ116が少なくとも部分的に消去され、かつ車両に適合したコントロールソフトウエア312によって上書きされる。この場合、検査およびテストソフトウエアサブプログラム108乃至112も消去される。
【0042】
管理するための方法308は、液圧システム200が電気的に接触されると直ちに、既に実行されてよい。一実施例では、管理するための方法308は、次いで検査のステップ304で実行される。
【0043】
一実施例では、管理するための方法308は、車両に適合したコントロールソフトウエア312の新たなバージョンが使用可能であれば、新たに実行される。この場合、新たに、ワイヤレスのデータインターフェースを介してアクセスされ、新たなバージョンがダウンロードされる。次いで、フラッシュのステップ314が新たに実行され、コントロールユニットが、車両に適合したコントロールソフトウエア312の新たなバージョンにフラッシュされる。この場合、フラッシュ314は、車両300がスイッチオフされているときに、実行されてよい。フラッシュ314は、車両が使用されている間に実行されてもよい。この場合、フラッシュは、ブレーキシステムの制御介入が必要でないときに、つまり例えば車両300の停止状態において実行される。
【0044】
一実施例では、ダウンロードのステップ310で、診断プログラム316がコントロールソフトウエア312に追加してダウンロードされ、フラッシュのステップ314で一緒にメモリ116に書き込まれる。フラッシュ314の後で、診断プログラム316が実行される。エラーが検知されると、この方法308は新に実行される。
【0045】
言い換えれば、車両製造業者は、システム200を取り付け、診断および生産ラインの最終検査を用いてその車両組立を検査し、車両300を引き渡す。車両300を顧客に引き渡す前に、最終ソフトウエア312が再生されるフラッシュプロセス314が行われる。システム200の製作と車両300内への取り付け若しくは最終始動との間の時間間隔は、ソフトウエア312を開発するために利用され、これによってリードタイムの節約が得られる。
【0046】
ここに紹介された提案によって、FOTAテクノロジー(Flashing over the Air)を用いて、ソフトウエアアップデートが、市場に引き渡されたシステム200で実行され得る。システム200の引き渡しは、全ソフトウエアが機能することなしに行われ、製品200は、第1のFOTAプロセス314によってはじめて完全に機能する。これにより、システム200を製造する際の工場側のプロセスは、車両とは無関係な統一的かつ自由に変更可能な検査ソフトウエア108で実行され得る。これは、検査部分110,112の他に、FOTA毎に上書きされる機能性を含み、かつこの時点で必要な最新のセキュリティ要求を満たす。
【0047】
必要に応じて、理想的な形式で車両包括的かつ統一的に省略することができる基本的な機能性124が提供され得る。この場合、制限された機能は、少なくとも1つのバックアップEBD、回転数センサ処理および速度信号のアウトプットを含む。製品200は、FOTAプロセス314が実行されていない限り、完全には機能しない。
【0048】
液圧システム200の製造時に、メモリ116の部分領域だけがプログラミングされる必要がある。全システム200は、特殊車両にダイレクトに割り当てることなしに製作されてよく、目標車両の最終的な確定は、車両300内への取り付け302後に初めて行われる。この場合、車両製造業者は、まったく同じブレーキシステム200を様々な車両300に取り付けることができる。機能性の必要な区別は、ハードウエアが同じである限り、コントロールソフトウエア321のフラッシュ314の際に初めて行われる。液圧システム200はアップデート可能である。
【0049】
ここに紹介された提案は、ESPを備えたブレーキシステムについて記載されている。この提案は、車両300の別のシステム、例えばエンジンコントロール、ナビゲーションシステム、計器等において使用されてもよい。
【0050】
最後に、「有する」、「含有する」その他の概念は、その他のエレメントまたはステップを除外するものではなく、また「単数」または「1つ」の概念は、複数を除外するものではないということを指摘しておく。請求項に記載した符号は制限としてみなされるものではない。
【符号の説明】
【0051】
100 コントロールユニット
102 アクチュエータユニット
104 製造のステップ
106 プログラミングのステップ
108 検査およびテストソフトウエア
110 サブプログラム、検査およびテストソフトウエア
112 サブプログラム、検査およびテストソフトウエア
114 サブプログラム、ブートマネージャ
116 メモリ、
118 検査のステップ
120 ステップ
122 検査およびテストソフトウエア
124 車両に不適合なコントロールソフトウエア
200 液圧システム
202 液圧ユニット
204 電動機
206 製造のステップ
208 組立のステップ
210 検査するステップ、プログラミングまたは切替のステップ、検査およびテストソフトウエア
212 検査のステップ、検査およびテストソフトウエア
214 作動停止のステップ
216 引き渡しのステップ
300 車両
302 取付けのステップ
304 検査のステップ
306 引き渡しのステップ
308 管理するための方法
310 ダウンロードのステップ
312 車両に適合したコントロールソフトウエア
314 フラッシュのステップ、ブートマネージャ
316 診断プログラム
321 コントロールソフトウエア
図1
図2
図3