(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記生成部は、前記移動経路の形状に基づいて、前記現在位置から前記グリーンまでの代替移動経路を推定し、当該代替移動経路に従った部分データを前記広角な動画データから抽出することで動画データを生成する、
ことを特徴とする請求項2に記載の提示システム。
ゴルフコースにおけるティーグランドからグリーンまでの移動経路に沿って撮影された動画データを記憶し、ユーザ端末に対して映像を配信する配信サーバにおける提示方法であって、
前記配信サーバが、前記ユーザ端末から送られた現在位置を示す位置情報を受信する受信ステップと、
前記配信サーバが、受信された前記位置情報に従って、前記移動経路上での前記現在位置と最も近い地点のフレーム、又は、前記移動経路上において前記現在位置と前記グリーンとの距離分だけ前記グリーンから溯った地点のフレームを、前記動画データから特定する特定ステップと、
前記配信サーバが、前記動画データを前記ユーザ端末へ配信する際に、特定された前記フレームから配信する配信ステップと、
を備えることを特徴とする提示方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1の発明では、ゴルフコースにおける現在位置からグリーンまでのレイアウトを平面図で表示するだけである。そのため、そのゴルフ場を頻繁に利用するユーザを除き、多くのユーザにとっては、ある程度の目安にはなるものの、実際のゴルフコースを具体的にイメージできるまでには至らないのが現状であった。
【0006】
そのため、例えば、ゴルフコースにおけるティーグランドからグリーンまでの標準的な移動経路をドローン等を用いて撮影しておき、その移動経路の映像をラウンド中のユーザに提示することも考えられる。
しかし、ティーショット後であれば、ユーザがゴルフコース内をある程度まで進んでしまっているため、移動経路の映像を最初から配信しても、途中まで不要な映像が提示されることになる。また、ショットが乱れる等により、ラウンドするユーザの現在位置が、撮影された標準的な移動経路から大きく外れてしまう場合もある。
そのため、ゴルフコースをラウンドするユーザの現在位置が移動経路から外れてしまった場合等であっても、適切な映像を提示することのできる技術が求められていた。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、ゴルフコースをラウンドするユーザが、現在位置からグリーンまでの経路についてイメージできる適切な映像を提示することのできる提示システム、提示方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係る提示システムは、
配信サーバとユーザ端末とが通信可能に接続された提示システムであって、
前記配信サーバは、
ゴルフコースにおけるティーグランドからグリーンまでの移動経路に沿って撮影された動画データを記憶する記憶部と、
前記ユーザ端末から送られた現在位置を示す位置情報を受信する受信部と、
受信された前記位置情報に従って、前記移動経路上での前記現在位置と最も近い地点のフレーム、又は、前記移動経路上において前記現在位置と前記グリーンとの距離分だけ前記グリーンから溯った地点のフレームを、前記動画データから特定する特定部と、
前記動画データを前記ユーザ端末へ配信する際に、特定された前記フレームから配信する配信部と、を備え、
前記ユーザ端末は、搬送されて前記ゴルフコースを移動するものであり、
前記ゴルフコースにおける現在位置を示す前記位置情報を前記配信サーバへ送信する送信部と、
前記配信サーバから配信される前記動画データに従った映像を再生する再生部と、を備える、
ことを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係る提示システムにおいて、
前記記憶部は、前記移動経路に沿って所定の広角レンズを用いて撮影された広角な動画データを記憶し、
前記広角な動画データから前記位置情報に従った部分データを抽出することで、前記移動経路とは異なる経路に沿った動画データを生成する生成部を更に備え、
前記特定部は、生成された前記動画データから前記フレームを特定するようにしてもよい。
【0010】
また、上記観点に係る提示システムにおいて、
前記生成部は、前記移動経路の形状に基づいて、前記現在位置から前記グリーンまでの代替移動経路を推定し、当該代替移動経路に従った部分データを前記広角な動画データから抽出することで動画データを生成するようにしてもよい。
【0011】
また、上記観点に係る提示システムにおいて、
前記送信部は、前記位置情報と共に、前記ユーザ端末の方位を示す方位情報を前記配信サーバへ送信し、
前記受信部は、前記ユーザ端末から送られた前記現在位置及び前記方位情報を受信し、
前記生成部は、前記広角な動画データから前記位置情報と共に前記方位情報に従った部分データを抽出することで、前記移動経路とは異なる経路に沿った動画データを生成するようにしてもよい。
【0012】
また、上記観点に係る提示システムにおいて、
前記記憶部は、前記ティーグランドから前記グリーンまでの複数通りの移動経路に沿ってそれぞれ撮影された複数の動画データを記憶し、
前記複数通りの移動経路のうち、前記位置情報に従って、前記現在位置に最も近い移動経路を選定する選定部を更に備え、
前記特定部は、選定された前記移動経路の動画データから前記フレームを特定するようにしてもよい。
【0013】
また、上記観点に係る提示システムにおいて、
前記記憶部は、前記ティーグランドから前記グリーンまでの複数通りの前記移動経路に沿ってそれぞれ撮影された複数の広角な動画データを記憶し、
前記複数通りの移動経路のうち、前記位置情報に従って、前記現在位置に最も近い移動経路を選定する選定部を更に備え、
前記生成部は、選定された前記移動経路の広角な動画データから、選定された前記移動経路とは異なる経路に沿った動画データを生成するようにしてもよい。
【0014】
また、上記観点に係る提示システムにおいて、
前記ユーザ端末は、当該ユーザ端末を搬送するユーザの歩行状態を検出する検出部を更に備え、
前記送信部は、検出された前記歩行状態に応じて、少なくとも前記位置情報を前記配信サーバへ送信して、前記動画データの配信を要求するようにしてもよい。
【0015】
本発明の第2の観点に係る提示方法は、
ゴルフコースにおけるティーグランドからグリーンまでの移動経路に沿って撮影された動画データを記憶し、ユーザ端末に対して映像を配信する配信サーバにおける提示方法であって、
前記配信サーバが、前記ユーザ端末から送られた現在位置を示す位置情報を受信する受信ステップと、
前記配信サーバが、受信された前記位置情報に従って、前記移動経路上での前記現在位置と最も近い地点のフレーム、又は、前記移動経路上において前記現在位置と前記グリーンとの距離分だけ前記グリーンから溯った地点のフレームを、前記動画データから特定する特定ステップと、
前記配信サーバが、前記動画データを前記ユーザ端末へ配信する際に、特定された前記フレームから配信する配信ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
ゴルフコースにおけるティーグランドからグリーンまでの移動経路に沿って撮影された動画データを記憶し、ユーザ端末に対して映像を配信するコンピュータを、
前記ユーザ端末から送られた現在位置を示す位置情報を受信する受信部、
受信された前記位置情報に従って、前記移動経路上での前記現在位置と最も近い地点のフレーム、又は、前記移動経路上において前記現在位置と前記グリーンとの距離分だけ前記グリーンから溯った地点のフレームを、前記動画データから特定する特定部、
前記動画データを前記ユーザ端末へ配信する際に、特定された前記フレームから配信する配信部、
として機能させることを特徴とする。
【0017】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ゴルフコースをラウンドするユーザが、現在位置からグリーンまでの経路についてイメージできる適切な映像を提示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、ゴルフ場でゴルフコースをラウンドするユーザ(ユーザ端末)に対して、そのユーザの現在位置からカップ(グリーン)までの映像を提示する提示システムについて説明するが、このようなゴルフコースに限られず、後述するように、例えば、街中等において目的地まで移動するユーザに対して、そのユーザの現在位置から目的地までの映像を提示する提示システムについても、同様に適用可能である。
なお、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0021】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る提示システム100は、例えば、ゴルフコースをラウンドするユーザに有用な映像を提示するシステムであり、
図1に示すように、配信サーバ200と、ユーザ端末300とを含んで構成される。そして、配信サーバ200と、ユーザ端末300とは、インターネット900を介して通信可能に接続されている。
なお、
図1には、ユーザ端末300を3台だけ示しているが、発明の理解を容易にするためであり、実際には、各ゴルフコースをラウンドするユーザ数に応じて、多数のユーザ端末300が含まれているものとする。
【0022】
配信サーバ200は、例えば、サーバ装置(サーバコンピュータ)であり、ゴルフコースにおける複数の移動経路にてそれぞれ空撮された動画データを予め記憶している。配信サーバ200は、ユーザ端末300から送られる位置情報に応じて動画データを選定し、選定した動画データをユーザ端末300へ配信する際に、位置情報に示される現在位置に応じたフレームから配信する。
【0023】
ユーザ端末300は、例えば、スマートフォンであり、ゴルフコースをラウンドするユーザに携帯され、ゴルフコース内をユーザと共に移動する。
例えば、ユーザ端末300は、ゴルフボールをショットする前に、ユーザの現在位置からカップ(グリーン)までに至るゴルフコースの具体的な様相を知りたいユーザに操作され、現在位置を示す位置情報を伴って配信サーバ200にアクセスすることにより、配信サーバ200から配信される動画データを再生した映像をユーザに提示する。
なお、ユーザ端末300は、例えば、キャディが携帯してもよいし、ゴルフカートに備え付けられていてもよい。つまり、ユーザ端末300は、搬送されてゴルフコースを移動するものであり、ユーザが配信サーバ200から配信される動画データの映像を閲覧可能であればよい。
【0024】
(情報処理装置の概要構成)
本実施形態に係る配信サーバ200及びユーザ端末300が実現される典型的な情報処理装置400について説明する。
【0025】
情報処理装置400は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、NIC(Network Interface Card)404と、画像処理部405と、音声処理部406と、補助記憶部407と、インターフェース408と、操作ユニット409と、表示ユニット410と、測位ユニット411と、を備える。
【0026】
CPU 401は、情報処理装置400全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0027】
ROM 402には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、補助記憶部407に記憶されたプログラムをRAM 403に読み出してCPU 401による当該プログラムの実行が開始される。
【0028】
RAM 403は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、補助記憶部407から読み出されたプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0029】
NIC 404は、情報処理装置400をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等から構成される。
【0030】
画像処理部405は、補助記憶部407等から読み出された画像データをCPU 401や画像処理部405が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部405が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、インターフェース408等を介して表示ユニット410に出力される。つまり、画像処理部405は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で必要となる画像を生成し、その画像を表示ユニット410に表示させる。
【0031】
音声処理部406は、補助記憶部407等から読み出された音声データを音声信号に変換し、インターフェース408を介してスピーカに出力する。つまり、音声処理部406は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で発生させるべき音声を生成し、その音声をスピーカから出力させる。
【0032】
補助記憶部407は、ハードディスク等であり、情報処理装置400全体の動作制御に必要な各種のプログラムや各種のデータを記憶する。例えば、補助記憶部407には、本実施形態に係る配信サーバ200等を実現するためのプログラムが記憶される。そして、CPU 401の制御によって、補助記憶部407は、記憶されたプログラムやデータを適宜読み出し、これらをRAM 403等に一時的に記憶させる。
【0033】
インターフェース408には、操作ユニット409、表示ユニット410、及び、測位ユニット411が接続される。なお、インターフェース408は、この他に接続された外部機器との間で必要な情報を送受信してもよい。
【0034】
操作ユニット409は、情報処理装置400を利用する作業者等の操作入力を受け付ける。
【0035】
表示ユニット410は、画像処理部405により出力された画像データに応じた画像を描画し、情報処理装置400を利用する作業者等に提示する。
【0036】
測位ユニット411は、例えば、複数のGPS(Global Positioning System)衛星から送られる信号を受信し、所定のタイミング毎に、情報処理装置400の現在位置を測位する。
なお、このようなGPS衛星を用いる代わりに、測位ユニット411は、複数の基地局からの電波強度(受信強度等)を用いて、情報処理装置400の現在位置を測位してもよい。
また、測位ユニット411は、電子コンパス機能や歩行検出機能を有していてもよい。例えば、測位ユニット411には、地磁気センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ等が含まれている。そして、測位ユニット411は、情報処理装置400の方位を計測し、また、情報処理装置400を携帯するユーザが歩行状態であるかどうかを検出する。
【0037】
この他に、情報処理装置400は、補助記憶部407の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM等のドライブユニットを備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置400は、ドライブユニットに装着されるDVD−ROM等からプログラムやデータを読み出して、上記と同様に動作する。
【0038】
まず、上記の情報処理装置400により実現される配信サーバ200の機能構成等について、
図3〜
図6を参照して説明する。情報処理装置400に電源が投入されると、配信サーバ200として機能させるプログラムが実行され、本実施形態(第1の実施形態)に係る配信サーバ200が実現される。
【0039】
(配信サーバの機能構成)
図3は、第1の実施形態に係る配信サーバ200の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、配信サーバ200は、記憶部210と、受信部220と、送信部230と、制御部240とを備える。
【0040】
記憶部210は、各ゴルフコースに応じた動画データを記憶する。
例えば、
図4に示すように、ゴルフコースGCにおいて、ティーグランドTGからグリーンGRへ向かう標準的な移動経路PSに沿った動画データが予め撮影されており、この動画データが記憶部210に記憶されている。具体的には、GPS受信機、及び、カメラを搭載した無人航空機(ドローン)を、所定の高度で移動経路PSに沿って飛行させることによって、ゴルフコースGCを移動経路PSから空撮した動画データが取得されて記憶部210に記憶されている。なお、無人航空機からは、動画データと共に、撮影を行った位置データ(一例として、高度が省略された緯度・経度のデータ)も取得されている。
そのため、記憶部210は、ゴルフコースGCの移動経路PSに対応して、
図5に示すような複数のフレームFMから構成される動画データMDを記憶する。そして、
図5に示す各フレームFMには、撮影位置FP(つまり、移動経路PS上の位置)がそれぞれ対応付けられている。
【0041】
なお、上述した補助記憶部407等が、このような記憶部210として機能し得る。
【0042】
図3に戻って、受信部220は、ユーザ端末300から送られる種々の情報を受信する。
例えば、受信部220は、ユーザ端末300から送られる位置情報(ユーザ端末300の現在位置を示す位置情報)を受信する。
【0043】
なお、上述したNIC 404等が、このような受信部220として機能し得る。
【0044】
送信部230は、ユーザ端末300に対して種々の情報を送信する。
例えば、送信部230は、後述するように、制御部240(配信部242)から配信される動画データを、ユーザ端末300へ送信する。
【0045】
なお、上述したNIC 404等が、このような送信部230として機能し得る。
【0046】
制御部240は、配信サーバ200全体を制御する。この制御部240は、特定部241、及び、配信部242を含んでいる。
【0047】
特定部241は、受信部220が受信した位置情報に従って、まず、ユーザがラウンドしているゴルフコースの動画データを特定し、次に、移動経路上での現在位置と最も近い地点のフレーム、又は、移動経路上において現在位置とグリーンとの距離分だけグリーンから溯った地点のフレームを、動画データから特定する。
例えば、特定部241は、
図6(a)に示すように、移動経路PS上での現在位置CPに最も近い地点P1で撮影されたフレームを、動画データから特定する。
また、特定部241は、
図6(b)に示すように、移動経路PS上において現在位置CPとグリーンGRとの間の距離Lだけ、グリーンから溯った地点P2で撮影されたフレームを、動画データから特定する。
【0048】
図3に戻って、配信部242は、送信部230を通じて、動画データをユーザ端末300へ配信する。その際、配信部242は、動画データを、上記の特定部241により特定されたフレームから配信する。
つまり、配信部242は、ユーザ端末300の現在位置に相当する位置から映像が再生されるように、動画データを、特定部241により特定されたフレームから配信する。
【0049】
なお、上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部240として機能し得る。
【0050】
次に、上述した情報処理装置400により実現されるユーザ端末300の機能構成等について、
図7,8を参照して説明する。情報処理装置400に電源が投入されると、ユーザ端末300として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係るユーザ端末300が実現される。
【0051】
(ユーザ端末の機能構成)
図7は、本実施形態に係るユーザ端末300の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、ユーザ端末300は、測位部310と、操作部320と、送受信部330と、制御部340と、表示部350とを備える。
【0052】
測位部310は、所定のタイミング毎に、ユーザ端末300の現在位置を測位する。測位部310は、測位した現在位置を示す位置情報を、制御部340に供給する。
なお、測位部310は、電子コンパス機能や歩行検出機能を有していてもよい。例えば、測位部310は、ユーザの向き(一例として、ユーザ端末300の背面方位)を計測し、また、ユーザが歩行状態であるかどうかを検出する。
そして、上述した測位ユニット411が、このような測位部310として機能し得る。
【0053】
操作部320は、ユーザからの各種操作を受け付ける。
例えば、操作部320は、ゴルフコースにおける動画データの配信を、配信サーバ200に要求するための操作を受け付ける。つまり、ゴルフボールをショットする前に、そのショット位置からカップ(グリーン)までに至るゴルフコースの具体的な様相を知りたいユーザによって操作部320が操作される。
なお、上述した操作ユニット409が、このような操作部320として機能し得る。
【0054】
送受信部330は、配信サーバ200との間で種々の情報を送受信する。
例えば、送受信部330は、制御部340に制御され、上述した測位部310が測位した現在位置を示す位置情報を、配信サーバ200へ送信する。
また、送受信部330は、配信サーバ200から配信された動画データを受信する。
なお、上述したNIC 404が、このような送受信部330として機能し得る。
【0055】
制御部340は、ユーザ端末300全体を制御する。この制御部340は、再生部341を含んでいる。
【0056】
再生部341は、配信サーバ200から配信される動画データに従った映像を再生する。
例えば、再生部341は、配信される動画データをストリーミング再生することにより、映像を再生する。
また、再生部341は、配信される動画データをダウンロード再生することにより、映像を再生するようにしてもよい。
【0057】
なお、上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部340として機能し得る。
【0058】
表示部350は、上記の再生部341が再生した映像を表示する。
例えば、表示部350は、
図8に示すようなグリーンGRに至るまでの映像MVを表示する。
なお、上述した表示ユニット410が、このような表示部350として機能し得る。
【0059】
(配信サーバの動作)
以下、このような構成の提示システム100において、最も特徴的な配信サーバ200の動作について
図9を参照して説明する。
図9は、配信サーバ200が実行する提示処理の流れを示すフローチャートである。この提示処理は、例えば、ユーザ端末300において、動画データの配信を要求する操作がユーザからなされた際に、開始される。
【0060】
まず、配信サーバ200は、ユーザ端末300から送られた位置情報を受信する(ステップS11)。
すなわち、受信部220は、インターネット900を介してユーザ端末300から送られる、ユーザ端末300の現在位置を示す位置情報を受信する。
【0061】
配信サーバ200は、位置情報に応じたフレームを、動画データから特定する(ステップS12)。つまり、配信サーバ200は、位置情報に応じて、ユーザがラウンドしているゴルフコースの動画データを特定した後に、その動画データにおいて、配信を開始すべきフレームを特定する。
すなわち、制御部240(特定部241)は、上記のステップS11にて受信した位置情報に従って、移動経路上での現在位置と最も近い地点のフレーム、又は、移動経路上において現在位置とグリーンとの距離分だけグリーンから溯った地点のフレームを、動画データから特定する。
例えば、制御部240は、上述した
図6(a)に示すように、移動経路PS上での現在位置CPに最も近い地点P1で撮影されたフレームを、又は、上述した
図6(b)に示すように、移動経路PS上において現在位置CPとグリーンGRとの間の距離Lだけ、グリーンから溯った地点P2で撮影されたフレームを、動画データから特定する。
【0062】
配信サーバ200は、特定したフレームから始まる動画データをユーザ端末300へ配信する(ステップS13)。
すなわち、制御部240(配信部242)は、動画データを、上記のステップS12にて特定されたフレームから配信する。つまり、制御部240は、送信部230を通じて、動画データをユーザ端末300へ配信する際に、特定されたフレームから配信する。
【0063】
このような提示処理により、動画データをユーザ端末300へ配信する際に、ユーザ端末300の現在位置に相当する地点で撮影されたフレームから配信される。そして、ユーザ端末300では、配信された動画データに基づいて、現在位置からグリーンまでに至るゴルフコースの映像が再生されることになる。
つまり、ユーザ端末300の表示部350には、
図8に示すような映像MVが表示されることになり、例えば、そのゴルフ場を初めて利用するユーザ等であっても、現在位置からグリーンGRに至るまでの経路についてより具体的に把握することが可能となる。
【0064】
この結果、ゴルフコースをラウンドするユーザが、現在位置からグリーンまでの経路についてイメージできる適切な映像を提示することができる。
【0065】
(第1の実施形態の変形例)
上記の第1の実施形態では、ゴルフコースにつき、
図4に示すような1つ(1通り)の移動経路PSに沿って撮影された動画データが、記憶部210に記憶されている場合について説明したが、複数通りの移動経路に沿ってそれぞれ撮影された各動画データが、記憶部210に記憶されていてもよい。
例えば、
図10に示すように、ゴルフコースGCにおいて、ティーグランドTGからグリーンGRへ向かう複数通りの移動経路PS1〜PS4に沿ってそれぞれ撮影された同様の各動画データが記憶部210に記憶されていてもよい。
その場合、上述した
図3に示す配信サーバ200は、制御部240の構成に、複数通りの移動経路のうち、現在位置に最も近い移動経路を選定する選定部を更に備えるようにする。
つまり、選定部は、
図10に示すような移動経路PS1〜PS4のうち、ユーザ端末300から送られた位置情報に従って、現在位置に最も近い移動経路を選定する。
そして、特定部241は、選定部によって選定された移動経路の動画データから、上記と同様にフレームを特定する。そして、上記と同様に、配信部242は、動画データを、特定部241により特定されたフレームから配信する。
【0066】
この場合も、ゴルフコースをラウンドするユーザが、現在位置からグリーンまでの経路についてイメージできる適切な映像を提示することができる。
【0067】
(第2の実施形態)
上記の実施形態(第1の実施形態、及び、その変形例)では、配信部242が、記憶済みの動画データを、特定部241に特定されたフレームから、ユーザ端末300に配信する場合について説明したが、ユーザがショットしたゴルフボールが、ゴルフコースにおける移動経路から一定距離以上離れた位置まで飛んでしまうこともある。それにより、ラウンドするユーザの現在位置が移動経路から大きく外れた状態で、動画データが配信される場合もある。その場合、配信された動画データをユーザ端末300で再生しても、表示部350には、現在位置から離れた映像が表示されることになり、現在位置からグリーンまでの経路をユーザが把握するのに十分でないことも考えられる。
そのため、移動経路に沿って広角レンズを用いて撮影された広角な動画データ(移動経路に沿ってある程度の幅を持たせた動画データ)を配信サーバ200の記憶部210に記憶させ、その広角な動画データを基に、ユーザ端末300の現在位置に応じた動画データを生成し、生成した動画データをユーザ端末300へ配信するようにしてもよい。
以下、広角な動画データを基に、現在位置に応じた動画データを生成してユーザ端末300へ配信することを特徴とした第2の実施形態に係る配信サーバ200について説明する。
【0068】
図11は、第2の実施形態に係る配信サーバ200の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、配信サーバ200は、記憶部250と、受信部220と、送信部230と、制御部260とを備える。
なお、受信部220、及び、送信部230は、上述した
図3に示す受信部220、及び、送信部230と同じ構成である。
【0069】
記憶部250は、各ゴルフコースに応じて、広角レンズを用いて撮影された広角な動画データを記憶する。
例えば、GPS受信機、及び、広角レンズを装着したカメラを搭載した無人航空機を、上述した
図4と同様に、ゴルフコースGCにおける移動経路PSに沿って飛行させることによって、移動経路PSに沿った広角な各動画データが取得されて記憶部250に記憶されている。なお、無人航空機からは、上記と同様に、広角な動画データと共に、撮影を行った位置も取得されている。
そのため、記憶部250は、ゴルフコースGCの移動経路PSに対応して、
図12に示すような複数のフレームFMから構成される広角な動画データWMDを記憶する。そして、
図12に示す各フレームFMには、撮影位置FPがそれぞれ対応付けられている。
なお、広角な動画データは、全方位撮影可能な360度カメラを用いてパノラマ撮影されたものであってもよい。その際、広角な動画データには、位置データだけでなく、方位データも含まれている。
【0070】
なお、上述した補助記憶部407等が、このような記憶部250として機能し得る。
【0071】
図11に戻って、制御部260は、配信サーバ200全体を制御する。この制御部260は、生成部261、及び、配信部242を含んでいる。
なお、配信部242は、上述した
図3に示す配信部242と同じ構成である。
【0072】
生成部261は、受信部220が受信した位置情報に従って、ユーザがラウンドしているゴルフコースの広角な動画データを特定し、その広角な動画データから位置情報に従った部分データを抽出することで、現在位置に応じた動画データを生成する。
例えば、
図13(a)に示すように、ユーザのショットしたゴルフボールが移動経路PSから大きく外れてバンカーBKに捕まった場合、ユーザは、バンカーBK内の現在位置CPから、グリーンGRに向けてゴルフボールをショットすることになる。
その場合、生成部261は、広角な動画データを基に、現在位置CPからグリーンGRまでの動画データを生成する。
具体的に、生成部261は、まず、現在位置CPからグリーンGRに向かう代替移動経路EPSを推定する。なお、
図13(a)では、推定する代替移動経路EPSが直線である場合を示しているが、一例であり、直線以外の形状の代替移動経路EPSを推定してもよい。
例えば、
図13(b)に示すように、ユーザのショットしたゴルフボールが移動経路PSから大きく外れて池PDの方へ逸れてしまった場合、ユーザは、池PDの手前の現在位置CPから、グリーンGRに向けてゴルフボールをショットすることになる。
その場合、生成部261は、
図13(b)に示すような移動経路PSの形状に近似させた代替移動経路EPSを推定してもよい。
【0073】
これらのようにして代替移動経路EPSを推定すると、生成部261は、広角な動画データを基に、代替移動経路EPSに沿った動画データを生成する。
例えば、生成部261は、上述した
図12に示すような広角な動画データの各フレームFMから、代替移動経路EPSの各位置に応じた部分データを抽出することで、現在位置CPからグリーンGRまでの動画データ(つまり、代替移動経路EPSに沿った動画データ)を生成する。なお、生成部261は、広角な動画データから部分データを抽出する際に、アスペクト比を整えたり、アフィン変換等によって広角レンズによる歪みを補正するといった画像処理を施すことで、より自然な動画データを生成してもよい。
【0074】
また、配信部242は、生成部261によって生成された動画データを、ユーザ端末300へ配信する。
【0075】
なお、上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部260として機能し得る。
【0076】
(配信サーバの動作)
以下、このような構成の配信サーバ200の動作について
図14を参照して説明する。
図14は、配信サーバ200が実行する第2の実施形態に係る提示処理の流れを示すフローチャートである。この提示処理は、例えば、ユーザ端末300において、動画データの配信を要求する操作がユーザからなされた際に、開始される。
【0077】
まず、配信サーバ200は、ユーザ端末300から送られた位置情報を受信する(ステップS21)。
すなわち、受信部220は、インターネット900を介してユーザ端末300から送られる、ユーザ端末300の現在位置を示す位置情報を受信する。
【0078】
配信サーバ200は、現在位置からグリーンまでの動画データを生成する(ステップS22)。つまり、配信サーバ200は、位置情報に応じて、ユーザがラウンドしているゴルフコースの広角な動画データを特定した後に、その広角な動画データを基に、現在位置からグリーンまでの動画データを生成する。
すなわち、制御部260(生成部261)は、現在位置からグリーンに向かう代替移動経路を推定し、その代替移動経路に従った部分データを広角な動画データから抽出することで、現在位置からグリーンまでの動画データを生成する。
具体的に、制御部260は、上述した
図13(a),(b)に示すように、現在位置CPからグリーンGRまでの代替移動経路EPSを推定する。そして、制御部260は、上述した
図12に示すような広角な動画データの各フレームFMから、代替移動経路EPSの各位置に応じた部分データを抽出することで、現在位置CPからグリーンGRまでの動画データを生成する。なお、制御部260は、広角な動画データから部分データを抽出する際に、アスペクト比を整えたり、アフィン変換等によって広角レンズによる歪みを補正するといった画像処理を施すことで、より自然な動画データを生成してもよい。
【0079】
配信サーバ200は、生成した動画データをユーザ端末300へ配信する(ステップS23)。
すなわち、制御部260(配信部242)は、上記のステップS22にて生成された動画データをユーザ端末300へ配信する。
【0080】
このような提示処理により、広角な動画データを基に、現在位置からグリーンまでの動画データが生成され、生成された動画データがユーザ端末300へ配信される。そして、ユーザ端末300では、配信された動画データに基づいて、現在位置からグリーンまでに至るゴルフコースの映像が再生されることになる。
【0081】
この結果、ゴルフコースをラウンドするユーザが、現在位置からグリーンまでの経路についてイメージできる適切な映像を提示することができる。
【0082】
(第2の実施形態の変形例)
上記の第2の実施形態では、ゴルフコースにつき、
図4に示すような1つ(1通り)の移動経路PSに沿って撮影された広角な動画データが、記憶部250に記憶されている場合について説明したが、複数通りの移動経路に沿ってそれぞれ撮影された広角な動画データが、記憶部250に記憶されていてもよい。
例えば、上述した
図10に示すように、ゴルフコースGCにおいて、ティーグランドTGからグリーンGRへ向かう複数通りの移動経路PS1〜PS4に沿ってそれぞれ撮影された同様の広角な動画データが記憶部250に記憶されていてもよい。
その場合、上述した
図11に示す配信サーバ200は、制御部260の構成に、複数通りの移動経路のうち、現在位置に最も近い移動経路を選定する選定部を更に備えるようにする。
つまり、選定部は、
図10に示すような移動経路PS1〜PS4のうち、ユーザ端末300から送られた位置情報に従って、現在位置に最も近い移動経路を選定する。
そして、生成部261は、選定部によって選定された移動経路の広角な動画データを基に、上記と同様に現在位置からグリーンまでの動画データを生成する。そして、上記と同様に、配信部242は、生成された動画データを、ユーザ端末300へ配信する。
【0083】
この場合も、ゴルフコースをラウンドするユーザが、現在位置からグリーンまでの経路についてイメージできる適切な映像を提示することができる。
【0084】
また、上記の第2の実施形態では、現在位置だけを用いて、グリーンまでの動画データを生成する場合について説明したが、ユーザの向きに合わせた動画データを生成してもよい。
例えば、上述した
図13(b)のように、池PDの手前の現在位置CPにユーザがいる場合において、上述した
図10のように、移動経路PS4に沿った動画データ(広角な動画データ)も撮影されていれば、池PDを飛び越えてグリーンGRまで一直線で進む動画データと、フェアウェイに沿って(池PDを迂回して)グリーンGRまで進む動画データと、をユーザに提示することが可能となる。そのため、配信サーバ200は、ユーザの向きに合わせた動画データを生成する。
具体的には、ユーザ端末300において、測位部310は、上述した電子コンパス機能を有しており、ユーザの向き(一例として、ユーザ端末300の背面方位)を示す方位情報を計測する。そして、ユーザ端末300は、位置情報と共に方位情報を、配信サーバ200へ送信する。
一方、配信サーバ200において、生成部261は、広角な動画データから位置情報と共に方位情報に従った部分データを抽出することで、ユーザの向きに合わせた動画データを生成する。例えば、上述した
図13(b)の現在位置CPにおいて、ユーザがグリーンGRの方向を向いている場合(ユーザがユーザ端末300の背面を、グリーンGRの方向に向けている場合)、生成部261は、その方位情報を基に、池PDを飛び越えてグリーンGRまで一直線で進む動画データを生成する。また、ユーザがフェアウェイに沿った方向を向いている場合(ユーザがユーザ端末300の背面を、フェアウェイに沿った方向に向けている場合)に、生成部261は、その方位情報を基に、池PDを迂回してグリーンGRまで進む動画データを生成する。そして、配信サーバ200は、このように生成された動画データを、ユーザ端末300へ配信する。
この場合、ユーザの向きに応じて、適切な映像を提示することができる。
【0085】
この他にも、全方位撮影可能な360度カメラを用いてパノラマ撮影された広角な動画データを用いた場合に、ユーザの向きに合わせた動画データを生成してもよい。
例えば、通常であれば、ビューの向きを進行方向に合わせた動画データを生成することで、再生時に、進行方向に沿って撮影された映像(つまり、ビューの向きを正面とする映像)が提示されるが、これを、ビューの向きをユーザの向きに合わせた動画データを生成することで、ビューの向きが正面以外となる映像(例えば、フェアウェイの右側を向いて撮影された映像)をユーザに提示することが可能となる。
具体的に、上述した
図13(a)のように、バンカーBK内の現在位置CPにいるユーザが、例えば、ゴルフコースの右側が気になり、グリーンGRの方向を基準として右30度の方向を向いているとする。この場合、上記と同様に、ユーザ端末300は、位置情報と共に、その方位情報を、配信サーバ200へ送信する。
一方、配信サーバ200の生成部261は、広角な動画データから位置情報と共に方位情報に従った部分データを抽出することで、ユーザの向きに合わせた動画データを生成する。つまり、配信サーバ200は、進行方向から右30度に撮影方向を傾けた動画データを生成する。そして、配信サーバ200は、このような動画データを、ユーザ端末300へ配信する。
これにより、グリーンGRに向けて進行する映像において、右30度を眺めた映像を、ユーザに提示することができる。
【0086】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、ユーザがユーザ端末300(操作部320)を手動で操作することで、動画データの配信を配信サーバ200に要求する場合について説明したが、ユーザ端末300がユーザの動作を検出し、自動的に動画データの配信を配信サーバ200に要求するようにしてもよい。
例えば、ユーザ端末300において、測位部310は、上述した歩行検出機能を有しており、ユーザが歩行状態であるかどうかを検出する。そのため、ユーザ端末300は、例えば、ユーザの歩行を検出すると、位置情報や方位情報を自動的に配信サーバ200へ送信して、動画データの配信を配信サーバ200に要求する。
なお、ユーザの歩行を検出した場合以外にも、自動的に動画データの配信を配信サーバ200に要求してもよい。例えば、一定時間(若しくは、一定距離)以上歩行した後に、ユーザが停止したことを検出した場合に、自動的に動画データの配信を配信サーバ200に要求してもよい。
また、このように、動画データの配信を配信サーバ200に要求する以外にも、ユーザ端末300がユーザの動作を検出した際に、動画データにおける再生位置を変更するようにしてもよい。
例えば、配信サーバ200からユーザ端末300へ動画データが配信された後、ユーザ端末300において、その動画データの再生が一時停止されている状態で、ユーザの歩行が検出されると、ユーザが歩いている位置に合わせて、動画データから特定されるフレームが切り替わるようにしてもよい。つまり、ユーザが歩いている状態では、歩いている位置に応じて、対象位置の映像が、静止画がパラパラと再生されていくかのように、コマ送りで再生されていくことになる。
【0087】
また、上記の実施形態では、提示システム100が、ゴルフコース(ゴルフ場)に適用される場合について説明したが、このようなゴルフコースに限られず、例えば、街中等において目的地まで移動する(一例として、歩行する)ユーザに対して、そのユーザの現在位置から目的地までの映像を提示する場合にも適用可能である。
この場合、配信サーバ200の記憶部210,250には、街中における所定の始点(一例として、駅)から所定の終点(一例として、美術館)へ向かう移動経路で空撮された動画データ(若しくは、広角な動画データ)が記憶されているものとする。
そして、街中を移動しているユーザのユーザ端末300から、位置情報が送られ、動画データの配信を要求されると、配信サーバ200は、上述した第1の実施形態と同様に、動画データから現在位置に相当するフレームを特定し、特定したフレームから動画データをユーザ端末300へ配信する。
なお、記憶部250に広角な動画データが記憶されている場合に、配信サーバ200は、上述した第2の実施形態と同様に、広角な動画データを基に、現在位置から目的地までの動画データを生成し、生成した動画データをユーザ端末300へ配信する。
【0088】
これらの場合も、現在位置から目的地までの経路についてイメージできる適切な映像を提示することができる。
【0089】
以上説明したように、本発明によれば、ゴルフコースをラウンドするユーザが、現在位置からグリーンまでの経路についてイメージできる適切な映像を提示することのできる提示システム、提示方法、ならびに、プログラムを提供することができる。