特許第6963658号(P6963658)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6963658ランプ、発光モジュール及びその組合せレンズ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963658
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】ランプ、発光モジュール及びその組合せレンズ
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/233 20160101AFI20211028BHJP
   F21K 9/69 20160101ALI20211028BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20211028BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20211028BHJP
   F21V 3/02 20060101ALI20211028BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20211028BHJP
   F21V 13/12 20060101ALI20211028BHJP
   G02B 3/08 20060101ALI20211028BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20211028BHJP
【FI】
   F21K9/233
   F21K9/69
   F21V5/00 610
   F21V5/04 650
   F21V5/00 320
   F21V3/02 500
   F21V3/00 320
   F21V13/12 300
   G02B3/08
   F21Y115:10
【請求項の数】17
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-114037(P2020-114037)
(22)【出願日】2020年7月1日
(65)【公開番号】特開2021-77622(P2021-77622A)
(43)【公開日】2021年5月20日
【審査請求日】2020年7月1日
(31)【優先権主張番号】201911071080.9
(32)【優先日】2019年11月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520240203
【氏名又は名称】▲開▼▲發▼晶照明(厦▲門▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 文▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 嘉斌
【審査官】 下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−016861(JP,A)
【文献】 特開2015−090781(JP,A)
【文献】 特開2017−120776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/233
F21K 9/69
F21V 5/00
F21V 5/04
F21V 3/02
F21V 3/00
F21V 13/12
G02B 3/08
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光線を反射するための環状側面と、前記環状側面の内側に位置する入射面と、前記入射面との反対側に位置する出射面とを含み、前記入射面の包囲により溝状空間が形成された第1のレンズ部と、
前記第1のレンズ部との相対位置を一定に保持しながら、光拡散面及び出光面を含む第2のレンズ部と、備える発光モジュールの組合せレンズであって、
前記光拡散面と前記出射面とは互いに間隔をあけて配置され、前記光拡散面に、前記出射面を正投影する投影エリア上複数の光拡散微細構造が配置され、
前記出光面及び前記光拡散面はそれぞれ前記第2のレンズ部における異なる側に配置され、
前記入射面から光線が前記組合せレンズに入射してから、前記出射面と複数の前記光拡散微細構造に通過し、前記出光面を通して前記組合せレンズから出射し、
前記光拡散面と前記出射面との間の距離は、前記光拡散面と前記出光面との間の距離の以下である、ことを特徴とする、発光モジュールの組合せレンズ。
【請求項2】
前記光拡散面と前記出射面との間にガス状媒体層が配置され、複数の前記光拡散微細構造は、前記ガス状媒体層に露出する、請求項1に記載の発光モジュールの組合せレンズ。
【請求項3】
前記光拡散面と前記出射面との間に充填された透光性接着剤層をさらに含み、
複数の前記光拡散微細構造が前記透光性接着剤層に埋め込まれる、請求項1に記載の発光モジュールの組合せレンズ。
【請求項4】
前記環状側面及び前記出光面にいずれの光拡散微細構造の形成されていない、請求項1に記載の発光モジュールの組合せレンズ。
【請求項5】
組合せレンズ及び発光要素を具備する、発光モジュールであって、
前記組合せレンズは、
光線を反射するための環状側面と、前記環状側面の内側に位置する入射面と、前記入射面との反対側に位置する出射面とを含み、前記入射面の包囲により溝状空間が形成された第1のレンズ部と、
前記第1のレンズ部との相対位置を一定に保持しながら、光拡散面及び出光面を含む第2のレンズ部と、を備え、
前記光拡散面と前記出射面とは互いに間隔をあけて配置され、前記光拡散面に、前記出射面を正投影する投影エリアに複数の光拡散微細構造が配置され、
前記出光面及び前記光拡散面はそれぞれ、前記第2のレンズ部における異なる側に配置され、
前記発光要素は、前記第1のレンズ部の前記入射面に光線を発光するために用いられ、前記入射面から光線が前記組合せレンズに入射してから、前記出射面と複数の前記光拡散微細構造に通過し、前記出光面を通して前記組合せレンズから出射し、
前記光拡散面と前記出射面との間の距離は、前記光拡散面と前記出光面との間の距離の以下である、ことを特徴とする、発光モジュール。
【請求項6】
前記組合せレンズに中心軸が定義され、前記発光要素が前記中心軸に位置するが、前記溝状空間に位置しない、請求項に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記組合せレンズに中心軸が定義され、前記発光要素が前記中心軸に位置し、かつ、前記発光要素の少なくとも一部が前記溝状空間内に位置する、請求項に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記光拡散面と前記出射面の間にガス状媒体層が配置され、かつ、複数の前記光拡散微細構造は前記ガス状媒体層に露出する、請求項に記載の発光モジュール。
【請求項9】
前記光拡散面と前記出射面との間に透光性接着剤層が充填され、かつ、複数の前記光拡散微細構造は前記透光性接着剤層内に埋め込まれる、請求項に記載の発光モジュール。
【請求項10】
前記環状側面及び前記出光面に光拡散微細構造が形成されていない、請求項に記載の発光モジュール。
【請求項11】
組合せレンズ、発光要素及び載設台を具備するランプであって
前記組合せレンズは、
光線を反射するための環状側面と、前記環状側面の内側に位置する入射面と、前記入射面との反対側に位置する出射面と、を含み、前記入射面の包囲により溝状空間が形成された第1のレンズ部と、
前記第1のレンズ部との相対位置を一定に保持しながら、光拡散面及び出光面を含む第2のレンズ部と、を備え、
前記光拡散面と前記出射面とは互いに間隔をあけて配置され、前記光拡散面に、前記出射面を正投影する投影エリアに複数の光拡散微細構造が配置され、
前記出光面及び前記光拡散面はそれぞれ、前記第2のレンズ部における異なる側に配置され、
前記発光要素は、前記第1のレンズ部の前記入射面に光線を発光するために用いられ、
前記載設台に外部電源が着脱自由に取り付けられ、
前記発光要素は、前記載設台に電気的に接続ように固定され、かつ、前記組合せレンズは、前記発光要素の一側に位置するように前記載設台に取り付けられ、
前記載設台が前記外部電源から電力を取得することにより、前記発光要素が前記入射面に向かって前記光線を発光すると、前記入射面から前記光線が前記組合せレンズに入射してから、前記出射面と複数の前記光拡散微細構造を通過し、前記出光面を通して前記組合せレンズから出射し、
前記組合せレンズにおいて、前記光拡散面と前記出射面との間の距離は、前記光拡散面と前記出光面の間の距離以下である、ことを特徴とする、
ランプ。
【請求項12】
前記第2のレンズ部は、透光パネルと、前記透光パネルの周縁部に形成された外周フランジとを有し、前記光拡散面は、前記透光パネルの内面に位置し、前記出光面は、前記透光パネルの外面に位置し、前記第1のレンズ部の前記出射面、及び前記出射面に近接する前記環状側面はいずれも前記外周フランジで取り囲んだ空間に位置し、前記第2のレンズ部の前記外周フランジは、前記載設台に係合する、請求項11に記載のランプ。
【請求項13】
前記組合せレンズにおいて、前記光拡散面と前記出射面との間に、ガス状媒体層が配置され、複数の前記光拡散微細構造は、前記ガス状媒体層に露出する、請求項11に記載のランプ。
【請求項14】
前記組合せレンズにおいて、前記光拡散面と前記出射面との間に透光性接着剤層が充填され、複数の前記光拡散微細構造が前記透光性接着剤層内に埋め込まれる、請求項11に記載のランプ。
【請求項15】
前記組合せレンズにおいて、前記環状側面及び前記出光面に光拡散微細構造が形成されていない、請求項11に記載のランプ。
【請求項16】
前記組合せレンズに、中心軸が定義され、前記発光要素は、前記中心軸に位置するが、前記溝状空間に位置しない、請求項11に記載のランプ。
【請求項17】
前記組合せレンズに、中心軸が定義され、前記発光要素が前記中心軸に位置すると共に、前記発光要素の少なくとも一部が前記溝状空間内に位置する、請求項11に記載のランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズに関し、特に、ランプ、発光モジュール及びその組合せレンズに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レンズでは、それが出光する光線が均質化にするために、レンズの外層(例えば、出光面)に光拡散処理を施すことが一般である。なお、既存のレンズに形成された光拡散領域では、外部要因により影響が及ばされやすいため、光の均一性が低下しまう場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明による解決しようとする課題では、上記既存のレンズに存在する欠点を改善し得る、ランプ、発光モジュール及びその組合せレンズを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る実施形態は、組合せレンズ、発光要素及び載設台を具備するランプを開示する。前記組合せレンズは、光線を反射するための環状側面と、前記環状側面の内側に位置する入射面と、前記入射面との反対側に位置する出射面と、を含み、前記入射面の包囲により溝状空間が形成された第1のレンズ部と、前記第1のレンズ部との相対位置を一定に保持しながら、光拡散面及び出光面を含む第2のレンズ部と、を具備し、前記光拡散面は、前記出射面と互いに間隔をあけて配置され、前記光拡散面に、前記出射面を正投影することによって定義される投影エリア上に配置された複数の光拡散微細構造を有し、前記出光面及び前記光拡散面はそれぞれ前記第2のレンズ部における異なる側に配置され、前記発光要素は、前記第1のレンズ部の前記入射面に光線を発光するために用いられ、前記載設台に外部電源が着脱自由に取り付けられ、前記発光要素は、前記載設台に電気的に接続ように固定され、かつ、前記組合せレンズは、前記発光要素の一側に位置するように前記載設台に取り付けられ、前記載設台は、前記外部電源から電力を取得することにより、前記発光要素を前記入射面に向かって前記光線を発光すると、前記入射面から光線が前記組合せレンズに入射してから、前記出射面と複数の前記光拡散微細構造を通過し、前記出光面を通して前記組合せレンズから出射する。
【0005】
好ましくは、前記第2のレンズ部は、透光パネルと、前記透光パネルの周縁部に形成された外周フランジとを有し、前記光拡散面は、前記透光パネルの内面に位置し、前記出光面は、前記透光パネルの外面に位置し、前記第1のレンズ部の前記出射面、及び前記出射面に近接する前記環状側面はいずれも前記外周フランジで取り囲んだ空間に位置し、前記第2のレンズ部の前記外周フランジは、前記載設台に係合する。
【0006】
本発明に係る別の実施形態は、組合せレンズ及び発光要素を具備する、発光モジュールを開示する。前記組合せレンズは、光線を反射するための環状側面と、前記環状側面の内側に位置する入射面と、前記入射面との反対側に位置する出射面と、を含み、前記入射面の包囲により溝状空間が形成された第1のレンズ部と、前記第1のレンズ部との相対位置を一定に保持しながら、光拡散面及び出光面を含む第2のレンズ部と、を具備し、前記光拡散面は、前記出射面と互いに間隔をあけて配置され、前記光拡散面に、前記出射面を正投影することによって定義される投影エリア上に配置された複数の光拡散微細構造を有し、前記出光面及び前記光拡散面はそれぞれ前記第2のレンズ部における異なる側に配置され、前記発光要素は、前記第1のレンズ部の前記入射面に光線を発光するために用いられ、前記入射面から光線が前記組合せレンズに入射してから、前記出射面と複数の前記光拡散微細構造に通過し、前記出光面を通して前記組合せレンズから出射する。
【0007】
好ましくは、前記組合せレンズに中心軸が定義され、前記発光要素が前記中心軸に位置するが、前記溝状空間に位置しない。
【0008】
好ましくは、前記組合せレンズに中心軸が定義され、前記発光要素が前記中心軸に位置し、かつ、前記発光要素の少なくとも一部が前記溝状空間内に位置する。
【0009】
本発明に係るさらに別の実施形態は、組合せレンズを開示する。前記組合せレンズは、光線を反射するための環状側面と、前記環状側面の内側に位置する入射面と、前記入射面との反対側に位置する出射面とを含み、前記入射面の包囲により溝状空間が形成された第1のレンズ部と、前記第1のレンズ部との相対位置を一定に保持しながら、光拡散面及び出光面を含む第2のレンズ部と、を具備する。前記光拡散面は、前記出射面と互いに間隔をあけて配置され、前記光拡散面に、前記出射面を正投影することによって定義される投影エリア上に配置された複数の光拡散微細構造を有し、前記出光面及び前記光拡散面はそれぞれ前記第2のレンズ部における異なる側に配置され、前記入射面から光線が前記組合せレンズに入射してから、前記出射面と複数の前記光拡散微細構造に通過し、前記出光面を通して前記組合せレンズから出射する。
【0010】
好ましくは、前記光拡散面と前記出射面との間の距離は、前記光拡散面と前記出光面との間の距離の以下である。
【0011】
好ましくは、前記光拡散面と前記出射面との間にガス状媒体層が配置され、複数の前記光拡散微細構造は、前記ガス状媒体層に露出する。
【0012】
好ましくは、前記光拡散面と前記出射面との間に充填された透光性接着剤層をさらに含み、複数の前記光拡散微細構造が前記透光性接着剤層に埋め込まれる。
【0013】
好ましくは、前記環状側面及び前記出光面にいずれの光拡散微細構造の形成されていない。
【発明の効果】
【0014】
上記を纏めて、本発明に係る実施形態が公開するランプ、発光モジュール及びその組合せレンズでは、複数の光拡散微細構造を前記組合せレンズの内側(かつ前記投影エリアに位置する)ことにより、前記第1のレンズ部の出射面から出射する光線は、前記複数の光拡散微細構造により均質化されてさらに柔らかくされることができる。かつ、その構成により、前記複数の光拡散微細構造には、組合せレンズ以外の外部要因による影響がかかりにくくなるため、前記組合せレンズの光学的な効果をさらに確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る第1の実施形態のランプを示す模式図である。
図2図1の断面模式図である。
図3図2の部分拡大図である。
図4】本発明に係る第1の実施形態の組合せレンズを示す分解模式図である。
図5】本発明に係る第2の実施形態の組合せレンズを示す模式図である。
図6】本発明に係る第3の実施形態の発光モジュールを示す模式図である。
図7】本発明に係る第4の実施形態の組合せレンズを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明の特徴及び技術内容がより一層分かるように、以下本発明に関する詳細な説明と添付図面を参照する。しかし、提供される添付図面は参考と説明のために提供するものに過ぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するためのものではない。
【0017】
[第1の実施形態]
図1乃至図4を参照されたい。本実施形態は、ランプ1000を開示する。かつ、前記ランプ1000について、本実施形態では、電球を例として説明するが、本発明はこの例に制限されない。なかでも、前記ランプ1000は、組合せレンズ100と、位置が上記組合せレンズ100と対応する発光要素200と、上記組合せレンズ100及び発光要素200が組み込まれた載設台300とを備える。また、本実施形態のランプ1000では、別の領域(例えば、撮像分野)に使えるレンズとは異なって、例えば、照明分野に向けるものを組合せレンズ100として採用することが好ましい。
【0018】
特筆すべきは、実施形態において、上記組合せレンズ100及び発光要素200は、一緒に発光モジュールと呼ばれる場合がある。本実施形態では、前記組合せレンズ100は、上記発光要素200及び載設台300と対応するものである。或いは、前記発光モジュールは、載設台300に対応するものであってもよいが、本発明はこれらの例に制限されない。本発明に係る図示しない別の実施形態において、前記組合せレンズ100又は発光モジュールが例えば、別売等、個別に使用されてもよいが、又は他の部材と合わせて使用されてもよい。
【0019】
本実施形態において、前記組合せレンズ100に中心軸Cが定義され、かつ、前記組合せレンズ100は、上記中心軸Cに対称的に配置されている。なかでも、前記組合せレンズ100は、相対位置が一定に保持されている第1のレンズ部1と第2のレンズ部2とを含み、かつ、前記第1のレンズ部1と第2のレンズ部2とは互いに間隔をあけて配置される。即ち、本実施形態では、第1のレンズ部1及び第2のレンズ部2としては、その間に間隔が設けられない任意なレンズ部を排除する。
【0020】
さらに言えば、本実施形態において、前記第1のレンズ部1及び第2のレンズ部2は、前記載設台300に取付けあれることにより、それらの相対位置を一定に保持する。なお、本発明はこの例に制限されない。例えば、本発明では図示しない別の実施形態において、前記第1のレンズ部1と第2のレンズ部2との相対位置の位置決める技法としては、粘着、超音波溶接、外部コンポーネントの固定(ねじロックなど)、またはその他の接続方法を採用してもよい。
【0021】
前記第1のレンズ部1は、一体成形したワンピース構造であり、かつ、前記第1のレンズ部1(の表面)は、環状側面11と、前記環状側面11の内側に位置する入射面12と、前記環状側面11と入射面12との間に位置する複数の側面入射面13及び複数の反射面14と、前記入射面12と反対側に位置する出射面15とを備える。なかでも、前記中心軸Cは、前記入射面12及び出射面15を貫通しており、かつ、前記環状側面11、複数の側面入射面13、及び複数の反射面14は、前記中心軸Cの周りに外側に寄って配置される。かつ、本実施形態において、入射面12、複数の側面入射面13、及び複数の反射面14は、いずれも前記環状側面11で取り囲まれた空間内に配置される。なお、本発明はこれに制限されない。
【0022】
さらに言えば、本実施形態において、前記環状側面11は、実質的に円環状に形成されると共に、その中心は前記中心軸Cに位置する。かつ、前記環状側面11は、第1のレンズ部1内で走る光線を反射するために用いられてもよい。それにより、前記光線が出射面15に向かうようにする。なお、本実施形態において、環状側面11に、いずれの光拡散処理も施されてはない。即ち、前記組合せレンズ100では、その環状側面11にいずれの光拡散微細構造も配置されていない。それにより、環状側面に光拡散微細構造が形成されたレンズのいずれも、本実施形態における第1のレンズ部1ではない。
【0023】
本実施形態において、前記入射面12は、前記中心軸Cに貫通された前方入射領域121と、前記前方入射領域121に連接する側方入射領域122とを含む。なかでも、前記前方入射領域121は、その周縁が実質的に円形に形成されると共に、その中心が前記中心軸Cに位置する。かつ、前記側方入射領域122は、実質的に垂直的に前記前方入射領域121の周縁と連接され、それにより、前記入射面12の包囲によって、溝状空間123が形成する。
【0024】
前記複数の側面入射面13と複数の反射面14とは、前記側方入射領域122と環状側面11との間に、交互に配置される。また、前記側方入射領域122とそれに隣り合った前記側面入射面13との間に、前記反射面14が配置され、かつ、隣り合ったいずれか2つの側面入射面13の間に、反射面14が配置される。なかでも、前記複数の側面入射面13のそれぞれの役割は、前記側方入射領域122に似っている。なお、複数の反射面14のそれぞれの役割は、前記環状側面11に似っている。ところが、本実施形態において、いずれの反射面14にも光拡散処理も施されていなく、即ち、反射面14にいずれの光拡散微細構造も形成されない。そのため、反射面に光拡散微細構造が形成されたレンズでは、本実施形態における第1のレンズ部1ではない。
【0025】
本実施形態において、前記出射面15が平坦面に形成されると共に、その中心が前記中心軸Cに位置する。また、前記出射面15が、前記中心軸Cに垂直となる。なかでも、本実施形態において、出射面15にいずれの光拡散処理も施されていなく、即ち、出射面15にいずれの光拡散微細構造も形成されていないため、出射面に光拡散微細構造が形成されたレンズでは、本実施形態における第1のレンズ部1ではない。
【0026】
それで、前記第1のレンズ部1は、前記入射面12及び複数の側面入射面13が形成されたことにより、光線が異なる経路に沿って、前記第1のレンズ部1内に入射することが可能となり、かつ、前記光線が前記入射面12及び複数の側面入射面13によって、異なる屈折経路に沿って伝送されることができる。また、前記異なる屈折経路では、互いに影響を及ぼして、さらに異なる屈折経路を生じっていく。それにより、前記光線が前記出射面15まで分散されることにより、前記第1のレンズ部1の出射面15による出光の均一性をさらに向上させることができる。
【0027】
前記第2のレンズ部2は、一体成形したワンピース構造に形成されると共に、本実施形態において、前記第2のレンズ部2は、透光パネル21、及び前記透光パネル21の周縁部に形成された外周フランジ22を備える。なかでも、本実施形態において、前記透光パネル21は、透明のフラット板状に形成されており、前記外周フランジ22は実質的に透光パネル21に垂直となるように透光パネル21に連接される。
【0028】
さらに言えば、例えば、前記出射面15、出射面15に近接する一部の前記環状側面11、前記入射面12の一部、側面入射面13毎の少なくとも一部、又は反射面14毎の少なくとも一部等、前記第1のレンズ部1の一部表面は、前記外周フランジ22で取り囲まれた空間内に配置されると共に、前記第2のレンズ部2の外周フランジ22は、前記載設台300に係合される。
【0029】
別の視点から見れば、前記第2のレンズ部2(の表面)は、互いに反対側に位置する光拡散面23と出光面24を含む。かつ、本実施形態において、前記光拡散面23は、前記透光パネル21の内面に配置され、前記出光面24は前記透光パネル21の外面に配置される。なかでも、前記第2のレンズ部2の光拡散面23は、前記第1のレンズ部1の出射面15と互いに間隔をあけて配置される。なお、前記光拡散面23と出射面15との間に間隔となる距離Dは、前記光拡散面23と出光面24との間の距離、即ち、透光パネル21の厚さTの以下にされることが好ましいが、本発明はこの例に制限されない。
【0030】
さらに言えば、前記光拡散面23は、前記第2のレンズ部2における光拡散処理が施されている内面である。なお、前記光拡散処理の技法としては、塗料の塗布、所定の曲率をもつ高密度構造の設定、つや消し処理、または複数の周期的プリズムの形成等が挙げられるが、本発明はこれらの例に制限されない。構成から見れば、前記光拡散面23に、例えば、前記光拡散処理の技法によって、複数の光拡散微細構造231が形成されてもよい。かつ、複数の前記光拡散微細構造231は、前記出射面15が前記光拡散面23に正投影する場合の投影エリアに配置される。なお、前記光拡散微細構造231の具体的な構成は、デザイン又はニーズに応じて調整することができ、本実施形態に図示されたものに制限されない。
【0031】
また、本実施形態において、前記出光面24は、平坦面に形成されると共に、その中心が前記中心軸Cに位置してもよい。なお、本発明に係る図示しない別の実施形態において、前記出光面24は、デザインやニーズに応じて、凹面または凸面に形成されてもよい。なお、本実施形態の出光面24には、何れの光拡散処理も施されていない。即ち、前記組合せレンズ100では、前記出光面24にいずれの光拡散微細構造も形成されていない。そのため、出光面に光拡散微細構造が形成されたレンズでは、本実施形態における第2のレンズ部2ではない。
【0032】
また、本実施形態において、組合せレンズ100における前記光拡散面23と出射面15との間に、ガス状媒体層3が介設されており、それにより、前記第1のレンズ部1と第2のレンズ部2とが互いに間隔をあけて配置される。なかでも、複数の前記光拡散微細構造231(又は、前記光拡散面23)は、前記ガス状媒体層3に露出している。かつ、本実施形態において、前記ガス状媒体層3は空気層であるが、本発明はこの例に制限されない。
【0033】
それで、複数の光拡散微細構造231を前記組合せレンズ100の内側(前記投影エリア)に配置することにより、前記第1のレンズ部1の出射面15から出光する光線が前記複数の光拡散微細構造231により、さらに柔らかいように均質化に処理される。また、それにより、前記複数の光拡散微細構造231は、組合せレンズ100以外の外部要因により影響がかかりにくいため、前記組合せレンズ100による光学的な効果をより効果的に確保することができる。
【0034】
さらに言えば、前記組合せレンズ100は、前記部分構成要件、例えば、前記光拡散面23と出射面15との間の距離Dを透光パネル21の厚さTの以下にすること、複数の光拡散微細構造231が前記ガス状媒体層3に露出すること、又は前記環状側面11及び出光面24にいずれの光拡散微細構造も形成しないことを選択的に加えることにより、組合せレンズ100は、さらに優れた光学効果を果たすことができる。
【0035】
本実施形態において、前記発光要素200は、少なくとも1つの発光ダイオードを例として説明したが、本発明はこの例に制限されない。なかでも、前記発光要素200は、前記載設台300に電気的に接続されるように固設される。かつ、前記組合せレンズ100は、前記載設台300に、前記発光要素200の一側(例えば、図2における発光要素200の上側)に位置するように配置される。さらに言えば、前記発光要素200は、前記中心軸Cに位置するが、前記溝状空間123内に位置されない。即ち、発光要素200は、前方入射領域121の直下に配置さる。また、前記発光要素200は、前記第1のレンズ部1の入射面12(及び複数の側面入射面13)に向かって光線を発光するために用いられる。
【0036】
さらに、本実施形態において、前記載設台300は、着装自由に外部電源(例えば、電球ホルダー)に配置されるために用いられる。それにより、ランプ1000の作動に必要な電力を取るようになる。さらに言えば、前記載設台300が前記外部電源から電力を取得して、前記発光要素200を前記入射面12(及び複数の側面入射面13)に向かって前記光線を発光させる場合、前記入射面12(及び複数の側面入射面13)を経過して前記組合せレンズ100に入った前記光線では、前記出射面15及び複数の前記光拡散微細構造231を透過して、前記出光面24より、前記組合せレンズ100から出射する。
【0037】
[第2の実施形態]
図5を参照されたい。図5は、本発明に係る第2の実施形態を示す模式図である。本実施形態は、前記第1の実施形態と同様であるため、それらの相同処についての説明はここで省略する。なお、本実施形態が前記第1の実施形態に比べて、主な差異は、前記組合せレンズ100であった。
【0038】
本実施形態において、前記組合せレンズ100は、前記光拡散面23と出射面15との間に充填された透光性接着剤層4が、ガス状媒体層3の代わりに配置される。かつ、複数の前記光拡散微細構造231が前記透光性接着剤層4に埋設される。
【0039】
なかでも、本実施形態において、前記出射面15及び光拡散面23は、前記透光性接着剤層4により完全に被覆され粘着されるため、第1のレンズ部1と第2のレンズ部2との間の相対位置は、前記透光性接着剤層4によって一定に保持されてもよい。なお、本実施形態において、前記透光性接着剤層4は透明に形成されるが、透光性接着剤層4の材料又は屈折率は、実際のデザイン及びニーズに応じて変更できる。本発明はそれを制限しない。
【0040】
[第3の実施形態]
図6を参照されたい。図6は、本発明に係る第3の実施形態を示す模式図である。本実施形態は、前記第1の実施形態と同様であるため、それらの相同処についての説明はここで省略する。なお、本実施形態が前記第1の実施形態に比べて、主な差異は、前記発光モジュールであった。
【0041】
本実施形態において、前記第1のレンズ部1の表面に、環状側面11、前記環状側面11の内側に位置する入射面12、及び前記入射面12の反対側に位置し環状側面11に接続する出射面15のみが配置されており、即ち、前記第1のレンズ部1に前記側面入射面13及び反射面14が形成されていない。なかでも、前記第1の実施形態のように、前記入射面12包囲で、溝状空間123が形成されている。前記発光要素200は、前記中心軸Cに位置し、かつ、前記発光要素200の少なくとも一部は、前記溝状空間123内に位置する。
【0042】
[第4の実施形態]
図7を参照されたい。図7は、本発明に係る第4の実施形態を示す模式図である。本実施形態は、前記第1の実施形態と同様であるため、それらの相同処についての説明はここで省略する。なお、本実施形態が前記第1の実施形態に比べて、主な差異は、前記組合せレンズ100であった。
【0043】
本実施形態において、前記第2のレンズ部2がフラット板状に形成されてもよい。即ち、第2のレンズ部2に外周フランジ22が形成されなくてもよい。かつ、前記第1のレンズ部1と第2のレンズ部2とは、前記組合せレンズ100以外の要素で互いの相対位置を一定に保持するように構成される。なかでも、本実施形態において、前記第1のレンズ部1と第2のレンズ部2とは、載設台300により、互いに相対位置を一定に維持するように構成されるが、本発明はこの例に制限されない。
【0044】
[本発明に係る実施形態による技術的効果]
上記を纏めて、本発明に係る実施形態が公開するランプ、発光モジュール及びその組合せレンズでは、複数の光拡散微細構造を前記組合せレンズの内側(かつ前記投影エリアに位置する)ことにより、前記第1のレンズ部の出射面から出射する光線は、前記複数の光拡散微細構造により均質化されてさらに柔らかくされることができる。かつ、その構成により、前記複数の光拡散微細構造には、組合せレンズ以外の外部要因による影響が掛かりにくくなるため、前記組合せレンズの光学的な効果をさらに確保することができる。
さらに言えば、前記組合せレンズは、例えば、前記光拡散面と出射面との間の距離が透光パネルの厚さの以下であること、複数の光拡散微細構造が前記ガス状媒体層に露出され又は透光性接着剤層に埋め込まれること、前記環状側面及び出光面にいずれの光拡散微細構造も形成していないことなど、上述した構造を選択的にさらに有することにより、組合せレンズには、さらに優れた光学的な効果を持たせることができる。
【0045】
また、前記第1のレンズ部では、前記入射面及び複数の側面入射面を有することにより、光線が異なる経路で前記第1のレンズ部に入光し、かつ、前記光線が前記入射面及び複数の側面入射面に沿って異なる屈折経路に沿って伝送されることができ、その結果、前記異なる屈折経路同士の組合により、にさらに異なる屈折経路が派生し、それにより、前記光線が、前記出射面までに分散され、前記第1のレンズ部の出射面による出光を均質化させることができる。
【0046】
以上に開示される内容は本発明の好ましい実施可能な実施例に過ぎず、これにより本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。そのため、本発明の明細書及び添付図面の内容に基づき為された等価の技術変形は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0047】
1000 ランプ
100 組合せレンズ
1 第1のレンズ部
2 第2のレンズ部
3 ガス状媒体層
4 透光性接着剤層
11 環状側面
12 入射面
121 前方入射領域
122 側方入射領域
123 溝状空間
13 側面入射面
14 反射面
15 出射面
21 透光パネル
22 外周フランジ
23 拡散面
231 光拡散微細構造
24 出光面
C 中心軸
D 距離
T 厚さ
200 発光要素
300 載設台
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7