【実施例】
【0038】
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
【0039】
[対象物の製造例]
可塑剤としてフタル酸ジイソノニル(DINP)50質量部に、Ba/Zn系塩化ビニル用安定剤3質量部を添加し、良く撹拌して混合液を作り、これに乳化重合ポリ塩化ビニル(株式会社カネカ製 PSL)100質量部、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)5質量部、炭酸カルシウム90質量部及び二酸化チタン15質量部を添加し、ディスパーミキサーにて十分に混合し、樹脂組成物層形成用材料を得た。
この樹脂組成物層形成用材料を、壁紙用基材である質量80g/m
2の天然紙の表面に、コーターで付与量130g/m
2を付与し、120℃90秒間放置することで、ポリ塩化ビニルゾルをプレゲル状態にし、対象物を得た。
【0040】
[油性インク1の製造例]
アジピン酸ジオクチル(DOA)を85質量部、カーボンブラック(Regal400)を10質量部、分散剤としてSolsperse13940を5質量部配合して得られた混合物を、ビーズミル分散機にて混合分散し、油性インク1を得た。
得られた油性インク1を50mgとり、島津製作所製 熱重量解析装置DTG−60を用いて150℃60分間の質量変化率を求めたところ、4.8%であった。
【0041】
[油性インク2の製造例]
アジピン酸ジオクチル(DOA)を70質量部、パルミチン酸オクチルを15質量部、カーボンブラック(Regal400)を10質量部、分散剤としてSolsperse13940を5質量部配合して得られた混合物を、ビーズミル分散機にて混合分散し、油性インク2を得た。
得られた油性インク2を50mgとり、島津製作所製 熱重量解析装置DTG−60を用いて150℃60分間の質量変化率を求めたところ、7.8%であった。
【0042】
(実施例1)
IRヒーター(Print dryer Promo PD5102(株)トーコー)の出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像を前記IRヒーターの出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
また、インク付与直後、後処理後それぞれの画像のハーフトーン部をマイクロスコープ(KeyenceVHX)を用いて450倍の倍率で撮影し、画像処理ソフト(ImageJ)を用いてドット径を比較した。また、後処理後に得られた画像は、さらに200℃に加熱したオーブンを50m/minの速さで通過させて発泡させた後、布目パターンのエンボス処理をし、以下に記載する方法で、(1)ベタ被覆率、(2)画像濃度、(3)インク吸収性を評価した。結果を表1にまとめた。
【0043】
(1)ベタ被覆率
得られた画像をマイクロスコープ(KeyenceVHX)を用いて450倍の倍率でベタ部を撮影した。撮影画像を次いでフリーソフトImage Jを用いて二値化処理し、対象物の地肌部に対してどれだけインクが被覆しているかを面積で算出し被覆率を求めた。代表的な被覆率の写真を
図3−1〜
図3−4に示した。
(判定基準)
◎: 被覆率 80%以上
○: 被覆率 70%以上 80%未満
△: 被覆率 60%以上 70%未満
×: 被覆率 60%未満
【0044】
(2)画像濃度
得られた画像のベタ部を反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて測定し画像濃度を測定した。
(判定基準)
◎: 画像濃度 1.2以上
○: 画像濃度 1.0以上1.2未満
△: 画像濃度 0.8以上1.0未満
×: 画像濃度 0.8未満
【0045】
(3)インク吸収性
得られた画像を1.2mm四方に切ったLumi Art Gloss 130gsm 紙で印字部を10回擦り、摩擦後の画像部のかすれの程度を顕微鏡および目視観察にて判定した。
(判定基準)
◎:印字物のかすれが発生せず良好なレベル
○:顕微鏡では若干のかすれが見られるが、目視上は目立たず許容なレベル
△:かすれが目視でも確認できるレベル
×:インクが液状に擦過部位に広がり実用不可レベル
【0046】
(実施例2)
IRヒーター(Print dryer Promo PD5102(株)トーコー)の出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をプラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0047】
(実施例3)
IRヒーター(Print dryer Promo PD5102(株)トーコー)の出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をコロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0048】
(実施例4)
プラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、対象物を移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像を前記IRヒーターの出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0049】
(実施例5)
プラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、対象物を移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をプラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0050】
(実施例6)
プラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、対象物を移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をコロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0051】
(実施例7)
コロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、対象物を紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像を前記IRヒーターの出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0052】
(実施例8)
コロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、対象物を紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をプラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0053】
(実施例9)
コロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、対象物を紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をコロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0054】
(実施例10)
対象物の表面をワイピング用不織布(旭化成 BEMCOT)で3往復してふき取った。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像を前記IRヒーターの出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0055】
(実施例11)
対象物の表面をワイピング用不織布(旭化成 BEMCOT)で3往復してふき取った。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をプラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0056】
(実施例12)
対象物の表面をワイピング用不織布(旭化成 BEMCOT)で3往復してふき取った。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インク1が充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をコロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0057】
(実施例13)
実施例7において、油性インク1を油性インク2に代えたこと以外は実施例7と同様にして画像を得た。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0058】
(実施例14)
実施例12において、油性インク1を油性インク2に代えたこと以外は実施例12と同様にして画像を得た。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0059】
(比較例1)
対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0060】
(比較例2)
IRヒーター(Print dryer Promo PD5102(株)トーコー)の出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0061】
(比較例3)
プラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、対象物を移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0062】
(比較例4)
印字後の画像をコロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0063】
(比較例5)
対象物の表面をワイピング用不織布(旭化成 BEMCOT)で3往復してふき取った。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0064】
(比較例6)
対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像を前記IRヒーターの出力High、ヒーターからのギャップ40cmに固定して、対象物を稼動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0065】
(比較例7)
対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、プラズマ処理装置(Openair社RD1010)を用いて、移動ステージに乗せて30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0066】
(比較例8)
対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に耐熱両面テープで固定し、前記油性インクが充填されたインクジェットプリンタ IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。
さらに、印字後の画像をコロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0067】
(比較例9)
コロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、対象物を紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
次いで対象物を120℃に加熱されたホットプレート上に1分以内に耐熱両面テープで固定し、インクジェットプリンタ (IPSIO GX5500:リコー社製)のインク印字部に前記ホットプレートが導入されるように改造された作像装置を用いて、600dpi 32階調グレースケールでの印刷を行った。作像に用いたインクは前記GX5500に付属の水性インクを用いた。
さらに、印字後の画像をコロナ処理装置(カスガ電気(株)絶縁機材処理ステーション)を用いて、紙ロール表面にテープで貼り付け、最大出力、30m/minの速さで通過させて処理させた。
得られた画像は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に記載した。
【表1】
【0068】
表1に示すように硬化反応性を有さない油性インクを用いて、作像直前と直後に表面処理手段を有する方法にて作像された軟質塩化ビニルの対象物は、インク濡れ広がり(ドット径)が良好で、ベタ被覆率、画像濃度、インク吸収性共に良好であることが確認された。
表面処理が前処理、後処理どちらか一方、ないしそのどちらも有さない画像形成方法においては、前記インクの十分な濡れ広がりと吸収が確保できず、画像品質が悪化した。また、インクとして乾燥性を有する水性インクを用いた場合には、乾燥に伴うインクの定着性は良好になったものの、濡れ広がりが乏しく、十分なベタ被覆性を発現することが出来なかった。