(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
射出光軸を有し、該射出光軸に対して既知の偏角で少なくとも2つの測距光を射出する発光素子を有する測距光射出部と、少なくとも2つの反射測距光を受光してそれぞれ測距を行う測距部と、前記測距光、前記反射測距光の共通光路に設けられ、前記測距光と前記反射測距光の光軸を同一の偏角、同一の方向で偏向する光軸偏向部と、該光軸偏向部を前記共通光路を中心に回転させるモータと、前記光軸偏向部による偏角、偏向方向を検出する射出方向検出部と、演算制御部とを具備し、該演算制御部は、前記光軸偏向部の回転により前記測距光を円スキャンさせ、測定対象面に少なくとも2つの軌跡を描き、前記測距部により少なくとも2つの前記軌跡に沿って実質的に同時に測定し、所定の測定位置で実質的に同時に測定された各軌跡上の少なくとも2点間の辺長と、前記測定位置に隣接する測定位置で実質的に同時に測定された各軌跡上の少なくとも2点間の辺長が一致する点を、前記測距光の射出方向と測距結果から得られた前記測定対象面迄の距離と各測定位置間の距離に基づき仮想のクロス点として演算し、該仮想のクロス点を基点として、各測定位置での測定結果中から各軌跡上の少なくとも2点間の辺長が一致する点をクロス点として検索し、該クロス点の測距結果と該クロス点を測定した際の前記測距光の偏向方向とに基づき、各測定位置での測定対象面に対する2軸の傾きと進行方向に対する向きとを演算するレーザスキャナ。
射出光軸を有し、該射出光軸に対して既知の偏角で少なくとも2つの測距光を射出する発光素子を有する測距光射出部と、少なくとも2つの反射測距光を受光してそれぞれ測距を行う測距部と、前記測距光、前記反射測距光の共通光路に設けられ、前記測距光と前記反射測距光の光軸を同一の偏角、同一の方向で偏向する光軸偏向部と、該光軸偏向部を前記共通光路を中心に回転させるモータと、前記光軸偏向部による偏角、偏向方向を検出する射出方向検出部と、演算制御部とを具備し、該演算制御部は、前記光軸偏向部の回転により前記測距光を円スキャンさせ、測定対象面に少なくとも2つの軌跡を描き、前記測距部により少なくとも2つの前記軌跡に沿って実質的に同時に測定し、各軌跡に沿って測距した際の反射光量に基づきインテンシティマップを作成し、所定の測定位置で得られたインテンシティマップから接線成分を2次元パターンとして抽出し、前記測定位置に隣接する測定位置で得られたインテンシティマップから接線成分を2次元パターンとして抽出し、各接線成分の2次元パターン同士の相関に基づき、移動量と傾き及び回転角の変位量を演算するレーザスキャナ。
前記測距光射出部は少なくとも3つの測距光を射出し、前記演算制御部は、各軌跡上の同時に測定された少なくとも3点の測距結果、前記射出方向検出部の検出結果に基づき、各点間の距離と高さを演算し、演算結果に基づき測定対象面に対する傾き、回転を演算する請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載のレーザスキャナ。
前記演算制御部は、少なくとも2つの測距光により測定対象面を円スキャンし、各測距光毎に測定対象面に対する傾斜方向と傾斜量とを演算し、各傾斜方向と傾斜量とを平均化する請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載のレーザスキャナ。
前記光軸偏向部は、独立して回転可能な重なり合う一対の光学プリズムで構成され、各光学プリズムは、中心部に形成され、前記測距光を所要の偏角、所要の方向で偏向する測距光偏向部と、外周部に形成され、前記測距光偏向部と同一の偏角、方向で前記反射測距光を偏向する反射測距光偏向部とを有する請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載のレーザスキャナ。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施例に係るレーザスキャナが移動体、例えば飛行体に用いられた測量システムの概略構成図を示している。
図1中、1は自律飛行可能、或は遠隔操作可能な無人飛行体(以下、UAVと称す)、2は地上に設置される基地制御装置である。該基地制御装置2は、前記UAV1とデータ通信可能であり、該UAV1の飛行の制御、飛行計画の設定、変更を実行し、又該UAV1が収集した情報を保存、管理し、更に保存した情報に基づき測定対象範囲の3次元測定を実行する。
【0022】
図1、
図2を参照して、前記UAV1の概略構成について説明する。
【0023】
該UAV1は、例えば自律飛行する小型飛行体としてのヘリコプタである。該UAV1は前記基地制御装置2から遠隔操作で操縦され、或は該基地制御装置2から前記UAV1の制御装置13に飛行計画が設定され、飛行計画に従って自律飛行する。
【0024】
前記UAV1は、機体3から放射状に延びる所要数(好ましくは偶数、図示では4本)の棒状のフレームの先端に、それぞれプロペラユニット4,5,6,7が設けられている。該プロペラユニット4,5,6,7は独立して駆動が制御される様になっており、該プロペラユニット4,5,6,7及び該プロペラユニット4,5,6,7を駆動制御する飛行コントローラ(後述)等は飛行体の航行手段を構成する。
【0025】
前記プロペラユニット4,5,6,7を個別に制御することで、上昇、下降、旋回、直進、後退、ホバリング等所望の飛行が可能となっている。
【0026】
前記UAV1の前記機体3には、前記UAV1の位置を測定する位置測定装置として、GNSS(Global Navigation Satellite System)装置8が搭載されている。
【0027】
該GNSS装置8は、前記UAV1の基準位置、例えば機械中心を測定する様に構成されている。又、前記GNSS装置8は、前記基準位置の3次元絶対座標を測定し、測定値は地心座標(絶対座標)系から求められる地上座標系及び高度を示す。
【0028】
図2に示される様に、前記UAV1には、前記GNSS装置8の他に、レーザスキャナ11、前記制御装置13、通信部14、電源部15等が搭載される。
【0029】
前記レーザスキャナ11は、前記UAV1の機械中心に対して既知の位置(機械中心から既知の距離)、既知の姿勢で設けられる。前記レーザスキャナ11の基準光軸Oは、前記UAV1が水平姿勢の時に鉛直下方に向く様に設けられる。又、前記レーザスキャナ11は所要数、例えば3つの測距光を連続的にパルス発光又はバースト発光する。各測距光は、それぞれ測定対象面を円状にスキャンし、各測距光毎に測定対象面の3次元座標を取得可能となっている。尚、測定対象面上での各測距光の軌跡は、それぞれ所定量だけオーバラップする様になっている。
【0030】
又、測距光をバースト発光することにより、変調光とパルス光の2つの性質を有する測距光となる。尚、測距光をバースト発光することについては、特許文献1に開示している。
【0031】
前記レーザスキャナ11による測定時の時刻は、前記GNSS装置8から取得される。測距、測角結果(測定結果)は、測定した時刻、前記GNSS装置8で測定した地心座標(3次元座標)に関連付けられて、後述する記憶部17に格納される。
【0032】
次に、前記制御装置13について説明する。該制御装置13は、前記演算制御部16、前記記憶部17、飛行コントローラ18、方位センサ19、ジャイロユニット20を有している。
【0033】
前記記憶部17には、前記レーザスキャナ11での測定結果が、測定時の時刻に関連付けられて格納される様になっている。又、測定時の時刻に同期させて前記GNSS装置8によって前記UAV1の3次元座標が測定され、測定された3次元座標も測定時の時刻に関連付けられて前記記憶部17に格納される様になっている。
【0034】
又、該記憶部17には、3次元位置測定プログラム、演算プログラム、飛行制御プログラム、飛行姿勢制御プログラム、通信制御プログラム等の種々のプログラムが格納されている。
【0035】
更に、前記記憶部17には、飛行計画データが格納されている。尚、飛行計画データに含まれているデータとしては、例えば飛行コース、飛行高度、撮影する場所、範囲等である。
【0036】
前記3次元位置測定プログラムは、前記GNSS装置8から取得した時刻、及び位置情報から前記UAV1の3次元位置を演算し、該UAV1の3次元位置に基づき測定結果を地心座標に変換する。
【0037】
前記飛行姿勢制御プログラムは、前記方位センサ19、前記ジャイロユニット20からの検出信号に基づき前記UAV1の姿勢制御を行う。
【0038】
次に、
図3に於いて、前記レーザスキャナ11の詳細について説明する。
【0039】
該レーザスキャナ11は、測距光射出部46、受光部47、測距演算部48、撮像部49、射出方向検出部51、モータドライバ52、チルトセンサ53、通信部54、演算制御部55、記憶部56、撮像制御部57を具備し、これらは筐体58に収納され、一体化されている。尚、前記測距光射出部46、前記受光部47、前記測距演算部48等は、測距部を構成する。
【0040】
前記測距光射出部46は射出光軸62と、発光素子63a,63b,63cと、投光レンズ65a,65b,65cとを有している。前記発光素子63a,63b,63c、前記投光レンズ65a,65b,65cは、前記射出光軸62を基準に配設される。
【0041】
前記発光素子63a,63b,63cは、前記射出光軸62を中心に周方向に等角度ピッチ、例えば120°ピッチで配設されている。前記発光素子63a,63b,63cの光軸は、前記射出光軸62に対して所定角度、例えば15°傾斜した位置となっている。即ち、前記発光素子63a,63b,63cは、前記射出光軸62を中心とした三角形の頂点に配置され、前記発光素子63a,63b,63cは後述する受光素子75a,75b,75cに関して共役となっている。又、前記投光レンズ65a,65b,65cは、前記発光素子63a,63b,63cの光軸上にそれぞれ設けられている。
【0042】
更に、前記射出光軸62上に設けられた偏向光学部材としての第1反射鏡66と、受光光軸67(後述)上に設けられた偏向光学部材としての第2反射鏡68とによって、前記射出光軸62は前記受光光軸67と合致する様に偏向される。前記第1反射鏡66と前記第2反射鏡68とで射出光軸偏向部が構成される。尚、前記発光素子63a,63b,63cの光軸は、例えば前記第2反射鏡68上で交差する様になっている。
【0043】
前記発光素子63a,63b,63cはパルスレーザ光線を発し、前記測距光射出部46は、前記発光素子63a,63b,63cから発せられたパルスレーザ光線を、それぞれ測距光69a,69b,69cとして射出する。尚、
図3中では、測距光69aのみを図示している。
【0044】
次に、前記受光部47について説明する。該受光部47には、測定対象面(即ち測定点)からの反射測距光71a,71b,71c(
図3中では反射測距光71aのみ図示)が入射する。前記受光部47は、前記受光光軸67を有し、該受光光軸67には、上記した様に、前記第1反射鏡66と前記第2反射鏡68によって偏向された前記射出光軸62が合致する。尚、該射出光軸62と前記受光光軸67とが合致した状態を測距光軸72とする。
【0045】
前記測距光軸72上に、即ち前記測距光69a,69b,69cと前記反射測距光71a,71b,71cの共通光路上に光軸偏向部73(後述)が配設される。該光軸偏向部73の中心を透過する真直な光軸は、前記基準光軸Oとなっている。該基準光軸Oは、前記測距光軸72及び前記光軸偏向部73によって偏向されなかった時の前記射出光軸62又は前記受光光軸67と合致する。
【0046】
前記光軸偏向部73を透過し、入射した前記受光光軸67上に、即ち前記基準光軸O上に結像レンズ74が配設されている。又、前記受光光軸67から所定角度、例えば15°傾斜された光軸上で、且つ円周方向に等角度ピッチ、即ち120°ピッチの位置に、3つの受光素子75a,75b,75c、例えばアバランシフォトダイオード(APD)が設けられている。即ち、前記受光素子75a,75b,75cは、前記受光光軸67を中心に正三角形状に配置される。
【0047】
前記発光素子63aは前記投光レンズ65a、前記結像レンズ74に関して前記受光素子75aと共役な位置となっている。同様に、前記発光素子63b,63cは前記投光レンズ65b,65c及び前記結像レンズ74に関して前記受光素子75b,75cと共役な位置となっている。従って、前記発光素子63aから発せられた前記測距光69aは前記受光素子75aに受光され、前記発光素子63bから発せられた前記測距光69bは前記受光素子75bに受光され、前記発光素子63cから発せられた前記測距光69cは前記受光素子75cに受光される。
【0048】
前記受光素子75a,75b,75cは、それぞれ受光信号を発生する。各受光信号は、前記測距演算部48に入力される。該測距演算部48は、受光信号に基づきそれぞれ測定点迄の測距を行う。
【0049】
前記光軸偏向部73は、円板状の光学プリズム76であり、前記受光光軸67上に該受光光軸67と直交して配置されている。又、前記光学プリズム76は、例えば光学ガラスにて成形され、平行に配置された同一偏角の3つの三角プリズム77a,77b,77cを有している。尚、中心に位置する前記三角プリズム77aの幅は、前記測距光69a,69b,69cのビーム径よりも大きくなっており、該測距光69a,69b,69cは前記三角プリズム77aのみを透過する様になっている。
【0050】
前記光軸偏向部73の中央部は、前記測距光69a,69b,69cが透過し、射出される第1光軸偏向部である測距光偏向部となっており、中央部を除く部分は前記反射測距光71a,71b,71cが入射し、透過する第2光軸偏向部であり反射測距光偏向部となっている。
【0051】
前記光学プリズム76は、前記受光光軸67を中心に回転可能に配設されている。前記光学プリズム76の回転方向、回転量、回転速度を制御することで、射出される前記測距光69a,69b,69cを任意の方向に偏向し、受光される前記反射測距光71a,71b,71cの前記受光光軸67を前記射出光軸62と平行に偏向する。
【0052】
前記測距光69a,69b,69cは、各光軸間の関係を維持した状態で、即ち前記射出光軸62を中心に周方向に等角度間隔で、且つ前記射出光軸62に対して所定の角度、例えば15°偏向された状態で、前記測距光偏向部により偏向される。この時、
図4(A)に示される様に、前記測距光69a,69b,69cの光軸は、前記射出光軸62上の1点で交差し、隣接する前記測距光69a,69bの光軸が成す角度、前記測距光69b,69cの光軸が成す角度、前記測距光69c,69aの光軸が成す角度はそれぞれ25.5°となる。
【0053】
又、前記光学プリズム76を回転させると、
図4(B)に示される様に、前記測距光69a,69b,69cは、各光軸間の関係を維持した状態で一体に回転し、測定対象面の表面上でそれぞれ円状の軌跡70a,70b,70cを描く。この時、各軌跡70a,70b,70cは、隣接する該軌跡70a,70b,70cと所定量だけオーバラップする様になっている。又、オーバラップすることで、隣接する軌跡間で2つの交点が発生する。
【0054】
前記光学プリズム76の外形形状は、前記受光光軸67(基準光軸O)を中心とする円形であり、前記反射測距光71a,71b,71cの広がりを考慮し、充分な光量を取得できる様、前記光学プリズム76の直径が設定されている。
【0055】
該光学プリズム76の外周にはリングギア78が嵌設されている。該リングギア78には駆動ギア79が噛合し、該駆動ギア79はモータ81の出力軸に固着されている。該モータ81は、前記モータドライバ52に電気的に接続されている。尚、前記駆動ギア79、前記モータ81は、前記測距光射出部46と干渉しない位置、例えば前記リングギア78の下側に設けられている。
【0056】
前記モータ81は、回転角を検出できるもの、或は駆動入力値に対応した回転をするもの、例えばパルスモータが用いられる。或は、モータの回転量(回転角)を検出する回転角検出器、例えばエンコーダ等を用いて前記モータ81の回転量を検出してもよい。該モータ81の回転量が検出されることで、前記モータドライバ52により前記モータ81が制御される。又、エンコーダを直接前記リングギア78に取付け、エンコーダにより前記リングギア78の回転角を直接検出する様にしてもよい。以下の説明では、前記リングギア78の回転角をエンコーダ(図示せず)により検出する場合を示している。
【0057】
前記投光レンズ65a,65b,65c、前記第1反射鏡66、前記第2反射鏡68、前記測距光偏向部等は、投光光学系を構成し、前記反射測距光偏向部、前記結像レンズ74等は受光光学系を構成する。
【0058】
前記測距演算部48は、前記発光素子63a,63b,63cを制御し、前記測距光69a,69b,69cとしてレーザ光線をパルス発光又はバースト発光させる。該測距光69a,69b,69cが前記測距光偏向部を透過して照射され、前記光軸偏向部73が前記モータ81により回転されることで、前記測距光69a,69b,69cが同時且つ同じタイミングで回転走査される。
【0059】
図5(A)に示される様に、前記発光素子63a,63b,63cは、それぞれ時分割で、例えば50KHz間隔で、且つ発光のタイミングをずらして前記測距光69a,69b,69cをパルス発光又はバースト発光する。尚、時分割の間隔は、前記測距光69a,69b,69cが往復する時間より長ければよい。これにより、各測距光69a,69b,69c毎に分離して測距を行うことができ、
図5(B)に示される様な、前記軌跡70a,70b,70c上に位置する3つの測定点についての測距を個別に、且つ略同時に実行することができる。
【0060】
尚、前記レーザスキャナ11が移動している状態で測定を実施する場合、前記測距光69a,69b,69cの発光タイミングが、前記レーザスキャナ11の移動速度に対して充分に速い場合は、3点の測距を同時と見なすことができる。
【0061】
測定点で反射された前記反射測距光71a,71b,71cは、前記反射測距光偏向部、前記結像レンズ74を介して入射し、前記受光素子75a,75b,75cに受光される。前記発光素子63a,63b,63cと前記受光素子75a,75b,75cとは、それぞれ共役の位置にあるので、例えば前記受光素子75aから発せられる受光信号は、前記発光素子63aから発せられた前記測距光69aのものであると識別することができる。
【0062】
前記受光素子75a,75b,75cは、それぞれ受光信号を前記測距演算部48に送出し、該測距演算部48は前記受光素子75a,75b,75cからの受光信号に基づき、パルス光毎に測定点の測距を行う。測距を実行した際の測距データは、前記記憶部56に格納される。
【0063】
前記射出方向検出部51は、前記モータ81に入力する駆動パルスをカウントすることで、前記モータ81の回転角を検出する。或は、エンコーダからの信号に基づき、前記モータ81の回転角を検出する。又、前記射出方向検出部51は、前記モータ81の回転角に基づき、前記光学プリズム76の回転位置を演算する。更に、前記射出方向検出部51は、前記光学プリズム76の屈折率と回転位置とに基づき、各パルス光毎の前記測距光69a,69b,69cの偏角、射出方向を演算する。演算結果(測角結果)は、測距結果に関連付けられて前記演算制御部55に入力される。又、前記測距光69a,69b,69cがバースト発光される場合は、断続測距光毎に測距が実行される。
【0064】
前記演算制御部55は、前記測距光69a,69b,69cの偏角、射出方向から、測定点の水平角、鉛直角をそれぞれ演算し、各測定点について、水平角、鉛直角を前記測距データに関連付けることで、測定対象面の3次元データを求めることができる。
【0065】
図3に示す前記レーザスキャナ11では、前記チルトセンサ53が前記筐体58に内蔵されている場合を示している。前記チルトセンサ53は絶対水平を検出可能であり、水平に対する前記レーザスキャナ11の傾斜が検出できる。即ち、水平に対する前記UAV1の傾斜が検出できる。
【0066】
前記撮像部49は、前記レーザスキャナ11の基準光軸Oと平行な撮像光軸82を有している。前記撮像部49は、
図4(C)に示される様な、前記軌跡70a,70b,70cが全て含まれる画角、例えば66×51°の画角を有するカメラである。前記撮像光軸82と前記射出光軸62及び前記基準光軸Oとの関係(距離)は既知となっている。又、前記撮像部49は、動画像、又は連続画像が取得可能となっている。
【0067】
前記撮像制御部57は、前記撮像部49の撮像を制御する。前記撮像制御部57は、前記撮像部49が動画像、又は連続画像を撮像する場合に、該動画像、又は連続画像を構成するフレーム画像を取得するタイミングと、前記レーザスキャナ11でスキャンするタイミングとの同期を取っている。前記演算制御部55は、画像と測定データとの関連付けも実行する。
【0068】
前記撮像部49の撮像素子83は、画素の集合体であるCCD、或はCMOSセンサであり、各画素は画像素子上での位置が特定できる様になっている。例えば、各画素は、前記撮像光軸82を原点とした座標系での画素座標を有し、該画素座標によって画像素子上での位置が特定される。
【0069】
前記通信部54は、前記UAV1の前記通信部14、或は前記基地制御装置2と通信可能であり、前記UAV1が収集した3次元座標等の情報や前記レーザスキャナ11で測定された測距、測角結果(測定結果)等の各種データの授受、前記基地制御装置2から前記UAV1への飛行制御指示、或は前記レーザスキャナ11への測定指示等が可能となっている。
【0070】
前記記憶部56には、飛行制御プログラム、飛行姿勢制御プログラム、測定を行う為の測定プログラム、通信を行う為の通信プログラム、前記チルトセンサ53の検出結果に基づき水平に対する前記レーザスキャナ11の姿勢検出を行う為の姿勢検出プログラム、測定結果を基に測定対象面に対する前記レーザスキャナ11の傾斜を演算する傾斜演算プログラム、水平に対する測定対象面の傾斜を演算する地表傾斜演算プログラム等のプログラムが格納されている。又、前記記憶部56には、前記測距演算部48による各測距光69a,69b,69c毎の測距結果と反射光量、前記射出方向検出部51により検出された測距時の射出方向が関連付けられて保存される。
【0071】
次に、
図6(A)、
図6(B)を参照して、前記UAV1に搭載された前記レーザスキャナ11による測定動作について説明する。
【0072】
前記演算制御部16は、飛行制御プログラム、飛行姿勢制御プログラムを実行する。又、前記演算制御部16は、飛行計画データに基づき、前記飛行コントローラ18に飛行制御信号を送出し、該飛行コントローラ18は飛行制御信号に基づき前記プロペラユニット4,5,6,7を駆動制御する。
【0073】
前記飛行コントローラ18は、前記方位センサ19からの検出信号、前記ジャイロユニット20からの検出信号に基づき、前記UAV1の姿勢、飛行状態を制御する。前記演算制御部16は、前記飛行コントローラ18を介して、前記飛行計画データに従って前記UAV1を設定された飛行コース、飛行高度で飛行させる。
【0074】
前記UAV1の飛行と並行して、前記演算制御部55は、前記発光素子63a,63b,63cから連続的に前記測距光69a,69b,69cをパルス発光又はバースト発光させ、更に前記光軸偏向部73を回転駆動させ、前記測距光69a,69b,69cを測定対象面である地面にそれぞれ円状にスキャンし、測距を行う。
【0075】
例えば、前記UAV1の高度を50m、前記光学プリズム76の回転速度(スキャン周期)を0.03sec(1800rpm)、前記UAV1の移動速度を2m/secとした場合、
図7の点群データ60に示される様に、測定対象面での前記測距光69a,69b,69cの前記軌跡70a,70b,70cの直径は約25mとなり、進行方向SのスキャンピッチPは約6cmとなる。
【0076】
この時、前記光学プリズム76の回転速度は、前記UAV1の移動速度に比べて充分に速く、時分割でタイミングをずらして発光される前記測距光69a,69b,69cの発光周期も充分短いので、前記UAV1の移動による各測距光間の位置のずれは無視することができる。従って、前記軌跡70a,70b,70cの交点での前記測距光69a,69b,69cによる測距は、実質的に同時且つ同一点を測距したと見なすことができる。
【0077】
図6(A)中、実線は前記UAV1がP1に位置する時に測定対象面をスキャンして得られた前記軌跡70a,70b,70cを示し、破線は前記UAV1が隣接する次の測定地点P2に位置する時に測定対象面をスキャンして得られた軌跡70a′,70b′,70c′を示している。
【0078】
ここで、前記レーザスキャナ11の進行方向のスキャンピッチは、前記軌跡70a,70b,70cの直径よりも充分に小さい為、P1での前記軌跡70a,70b,70cとP2での前記軌跡70a′,70b′,70c′はそれぞれ3点で交差する。以下、交差する点をクロス点と称す。
【0079】
図6(A)中、黒丸で示される点は、クロス点の一方、即ち前記軌跡70a,70a′のクロス点C1と、前記軌跡70b,70b′のクロス点C2と、前記軌跡70c,70c′のクロス点C3を示している。又、白丸で示される点は、クロス点の他方、即ち前記軌跡70a,70a′のクロス点C1′と、前記軌跡70b,70b′のクロス点C2′と、前記軌跡70c,70c′のクロス点C3′を示している。
【0080】
前記測距光69a,69b,69cの射出方向は、各測距光69a,69b,69cと前記基準光軸Oとのなす角度(前述では15°)と、前記光学プリズム76の回転位置、即ち該光学プリズム76に設けられたエンコーダ(図示せず)の値に基づき演算することができる。従って、前記UAV1の高さ、該UAVに対する水平距離はスキャンによる測距とエンコーダの値で既知であり、クロス点(C1,C2,C3)とクロス点(C1′,C2′,C3′)の3次元座標は前記演算制御部55による演算で求めることができる。
【0081】
尚、以下の説明では、演算により求められたクロス点(C1,C2,C3)、クロス点(C1′,C2′,C3′)を、それぞれ仮想のクロス点(K1,K2,K3)(図示せず)、クロス点(K1′,K2′,K3′)(図示せず)と称す。
【0082】
飛行する前記UAV1の姿勢は不安定であり、又測定対象面が水平とは限らない為、通常は前記UAV1と測定対象面のいずれか又は両方が傾斜した状態で測定が行われる。
【0083】
従って、前記UAV1と測定対象面が傾斜していた場合、水平面に対して前記軌跡70a,70b,70cと前記軌跡70a′,70b′,70c′が楕円形状となる。この為、仮想のクロス点(K1,K2,K3)、クロス点(K1′,K2′,K3′)の3次元座標と、前記軌跡70a,70b,70cと前記軌跡70a′,70b′,70c′が測定対象面上で交差した実際のクロス点(C1,C2,C3)、クロス点(C1′,C2′,C3′)の3次元座標との間にズレが生じる。
【0084】
図6(B)は、例として、実際のクロス点(C1,C2,C3)を線A,B,Cで結んだ状態を示している。C1,C2間の辺長B、C2,C3間の辺長C、C3,C1間の辺長Aは、それぞれ実際のクロス点(C1,C2,C3)を測定した際の測距結果と、測距時の射出方向(測角結果)に基づき演算することができる。
【0085】
実際のクロス点(C1,C2,C3)は、それぞれ前記軌跡70a,70b,70c上、前記軌跡70a′,70b′,70c′上の点であり、P1とP2のどちらから実際のクロス点(C1,C2,C3)を測定した場合でも、辺長A、辺長B、辺長Cの値は同一である。
【0086】
従って、P1で前記軌跡70a,70b,70c上をスキャンした際の測定結果と、P2で前記軌跡70a′,70b′,70c′上をスキャンした際の測定結果とから、辺長A、辺長B、辺長Cが一致する点を実際のクロス点(C1,C2,C3)として求めることができる。
【0087】
又、実際のクロス点(C1,C2,C3)の測距結果と、測距時の前記測距光69a,69b,69cの射出方向とから、P1からP2へ移動した際の姿勢変化、即ち測定対象面に対する前記UAV1の2軸の傾きと、進行方向に対する向き(回転角)の変化量を求めることができる。
【0088】
更に、隣接する測定位置間で、順次クロス点を演算し、各測定位置での前記UAV1の測定対象面に対する2軸の傾きと、進行方向に対する向きを演算していくことで、測定対象面の正確な3次元点群データを取得することができる。
【0089】
スキャン毎の測距値の変動は、スキャンピッチが小さいことから、地表の変化に起因するものではなく前記UAV1の姿勢の変動に起因する。従って、測距値を平均化することで、前記UAV1の姿勢の変動の影響が除去され、地表面の正確な測定ができる。
【0090】
更に、前記レーザスキャナ11による姿勢検出(地表に対する傾き)を前記チルトセンサ53が検出した絶対水平と比較することにより、水平、鉛直の正確な点群が得られる。
【0091】
上述の様に、第1の実施例では、前記UAV1に搭載された前記レーザスキャナ11により測定対象面をスキャンする際に、所定の測定位置で得られた前記測距光69a,69b,69cの軌跡と、隣接する測定位置で得られた前記測距光69a,69b,69cの軌跡が交差するクロス点の位置を演算し、前記レーザスキャナ11によるクロス点の測定結果に基づき、前記UAV1の測定対象面に対する2軸の傾きと、進行方向に対する向きを求めている。
【0092】
従って、該UAV1の姿勢を求める為に、姿勢検出部や、測定対象面の画像を取得し写真測量を行う為の撮像部を用いる必要がなく、基本的な構成として姿勢検出部や撮像部を省略することができる。姿勢検出部、撮像部を省略することで、装置構成を簡略化できると共に、製作コストの低減を図ることができる。
【0093】
又、第1の実施例では、前記測距光射出部46が前記発光素子63a,63b,63cを有し、該発光素子63a,63b,63cがそれぞれ前記測距光69a,69b,69cを射出する様になっている。
【0094】
従って、3つの円スキャンで同時にスキャンし、測定することができ、3次元点群データの取得時間が短縮されると共に、点群密度を向上させることができる。
【0095】
又、仮想のクロス点(K1,K2,K3)と、実際のクロス点(C1,C2,C3)とは一致していないが、実際のクロス点(C1,C2,C3)は仮想のクロス点(K1,K2,K3)の近傍に位置している。
【0096】
従って、仮想のクロス点(K1,K2,K3)を基点として、辺長A、辺長B、辺長Cが一致する実際のクロス点(C1,C2,C3)を検索していく様設定することで、前記演算制御部55に掛かる演算負担を軽減できると共に、演算時間を短縮することができる。
【0097】
尚、第1の実施例では、3つの前記発光素子63a,63b,63cを設けているが、発光素子は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。又、発光素子から発せられる測距光の光軸を、前記基準光軸Oに対して傾斜させることは第1の実施例と同様である。発光素子を2つとする場合は、クロス点が2点となるので、2点を結んだ直線の長さが一致する様な軌跡上の点をクロス点として求めればよい。又、発光素子を4つとする場合は、クロス点が4点となるので、4つの辺長が一致する様な軌跡上の点をクロス点として求めればよい。
【0098】
又、第1の実施例では、円スキャンのオーバラップで発生する各2つのクロス点のうち、
図6(A)中黒丸で示されるクロス点(C1,C2,C3)を求め、前記UAV1の測定対象面に対する2軸の傾き、進行方向に対する向きを演算しているが、白丸で示されるクロス点(C1′,C2′,C3′)を求め、前記UAV1の測定対象面に対する2軸の傾き、進行方向に対する向きを演算してもよいことは言う迄もない。
【0099】
図8(A)〜
図8(C)は、該UAV1の進行方向に対する傾き、回転と移動量を演算する為の他の例を示している。
【0100】
測定対象面に対して前記測距光69a,69b,69cを射出し、照射点からの反射光を前記受光素子75a,75b,75cによって受光し、発せられる受光信号に基づき照射点の測距値が取得できる。又、受光信号は、各反射光の光量の情報を含んでおり、受光信号から照射点のインテンシティ情報(反射光量情報)も取得できる。
【0101】
従って、所定の測定位置で前記光学プリズム76を1周回転させる毎に、前記軌跡70a,70b,70cに沿ってインテンシティ情報が取得できる。即ち、3つの円状のインテンシティ情報の集合であるインテンシティマップ84が取得できる。尚、該インテンシティマップ84は、白黒画像としても用いることができる。
【0102】
1周期分の前記インテンシティマップ84が取得されると、
図8(A)に示される様に、前記軌跡70a,70b,70cに外接する外接円85を設定する。前記軌跡70aが前記外接円85に接する部位(円接線成分86a)のインテンシティ情報、前記軌跡70bが前記外接円85に接する部位(円接線成分86b)のインテンシティ情報、前記軌跡70cが前記外接円85に接する部位(円接線成分86c)のインテンシティ情報をそれぞれ前記インテンシティマップ84から抽出する。
【0103】
同様に、所定の測定位置に隣接する測定位置に於いて、前記インテンシティマップ84′(図示せず)を取得し、該インテンシティマップ84′から円接線成分86a′,86b′,86c′(図示せず)のインテンシティ情報をそれぞれ抽出する。
【0104】
同一の照射点からの反射光量、その照射点の近傍からの反射光量は、スキャンが繰返された場合も同じ光量が得られる。従って、所定の測定位置で得られた光量と隣接する測定位置で得られた光量とを対比させることで、照射点の同一性を判定できる。
【0105】
前記円接線成分86a,86b,86cのインテンシティ情報と、前記円接線成分86a′,86b′,86c′のインテンシティ情報とをそれぞれ2次元のパターンとみなし、該パターン同士の相関を求めることで、該円接線成分86a′,86b′,86c′の前記円接線成分86a,86b,86cに対する回転量(回転角の変位量)を求めることができる。又、各測定位置での該円接線成分86a,86b,86cの間隔情報から傾き量を求めることができる。
【0106】
又、
図8(B)に示される様に、所定の測定位置での前記インテンシティマップ84から、前記軌跡70aのX接線成分87a,87bのインテンシティ情報を抽出し、前記軌跡70bのX接線成分87c,87dのインテンシティ情報を抽出し、前記軌跡70cのX接線成分87e,87fのインテンシティ情報をそれぞれ抽出する。
【0107】
同様に、所定の測定位置に隣接する測定位置に於いて、前記インテンシティマップ84からX接線成分87a′〜87f′(図示せず)のインテンシティ情報を抽出する。
【0108】
前記X接線成分87a〜87fのインテンシティ情報と、前記X接線成分87a′〜87f′のインテンシティ情報とをそれぞれ2次元のパターンとみなし、該パターン同士の相関を求めることで、該X接線成分87a′〜87f′の前記X接線成分87a〜87fに対するX方向の移動量を求めることができる。
【0109】
又、
図8(C)に示される様に、所定の測定位置での前記インテンシティマップ84から、前記軌跡70aのY接線成分88a,88bのインテンシティ情報を抽出し、前記軌跡70bのY接線成分88c,88dのインテンシティ情報を抽出し、前記軌跡70cのY接線成分88e,88fのインテンシティ情報をそれぞれ抽出する。
【0110】
同様に、所定の測定位置に隣接する測定位置に於いて、Y接線成分88a′〜88f′(図示せず)のインテンシティ情報を抽出する。
【0111】
前記Y接線成分88a〜88fのインテンシティ情報と、前記Y接線成分88a′〜88f′のインテンシティ情報とをそれぞれ2次元のパターンとみなし、該パターン同士の相関を求めることで、該Y接線成分88a′〜88f′の前記Y接線成分88a〜88fに対するY方向の移動量を求めることができる。
【0112】
従って、前記円接線成分86a〜86cのインテンシティ情報と、前記円接線成分86a′〜86c′のインテンシティ情報との相関を演算し、前記X接線成分87a〜87fのインテンシティ情報と、前記X接線成分87a′〜87f′のインテンシティ情報との相関を演算し、前記Y接線成分88a〜88fのインテンシティ情報と、前記Y接線成分88a′〜88f′のインテンシティ情報との相関とを演算することで、前記UAV1が所定の測定位置から隣接する測定位置に移動した際の、該UAV1の傾き、回転量とXY方向の移動量とを演算することができる。
【0113】
尚、上記した他の例では、円接線成分86、X接線成分87、Y接線成分88のインテンシティ情報に基づき、前記UAV1の傾き、回転量及びXY方向の移動量を演算しているが、測距値を用いてもよい。
【0114】
測距値を用いる場合にも、インテンシティ情報と同様に、前記円接線成分86a〜86cの測距値と前記円接線成分86a′〜86c′の測距値との相関を演算し、前記X接線成分87a〜87fの測距値と、前記X接線成分87a′〜87f′の測距値との相関を演算し、前記Y接線成分88a〜88fの測距値と、前記Y接線成分88a′〜88f′の測距値との相関とを演算することで、前記UAV1が所定の測定位置から隣接する測定位置に移動した際の、該UAV1の傾き、回転量(回転角の変位量)とXY方向の移動量とを演算することができる。
【0115】
尚、上記した様に、前記インテンシティマップ84は白黒画像としても用いることができる。前記撮像光軸82と前記射出光軸62及び前記基準光軸Oとの関係は既知であり、更に撮像された画像の光量情報は前記インテンシティマップ84の光量情報と同じである。従って、前記インテンシティマップ84と前記撮像部49で撮像された画像の光量情報(インテンシティ情報)に基づき前記撮像部49の撮像画像と前記インテンシティマップ84とを容易にマッチングさせることができる。従って、撮像画像の色情報を前記インテンシティマップ84に転写することができ、該インテンシティマップ84を3次元座標付きの色付き画像とすることができる。
【0116】
次に、
図9、
図10に於いて、本発明の第2の実施例に係るレーザスキャナ11について説明する。尚、
図9中、
図3中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0117】
該レーザスキャナ11では、光軸偏向部73が同一の光学特性を有する2枚の光学プリズム76,76′により構成される。
【0118】
前記光学プリズム76,76′は、同心に、且つ鏡映対象に配設されている。即ち、該光学プリズム76,76′は三角プリズム77a〜77cと三角プリズム77a′〜77c′が対向する様に平行に配置され、受光光軸67上に該受光光軸67と直交して配置される。中央の前記三角プリズム77a,77a′は、測距光69a,69b,69c(
図9中では測距光69aのみ図示)が透過する測距光偏向部を構成し、前記三角プリズム77b,77b′と前記三角プリズム77c,77c′は反射測距光71a,71b,71c(
図9中では反射測距光71aのみ図示)が透過する反射測距光偏向部を構成する。
【0119】
前記光学プリズム76,76′は、それぞれ前記受光光軸67を中心に独立して個別に回転可能に設けられている。前記光学プリズム76,76′は、それぞれ回転方向、回転量、回転速度を独立して制御されることで、射出光軸62を任意の方向に偏向し、前記光学プリズム76,76′を通過する前記受光光軸67を前記射出光軸62と平行に偏向する。
【0120】
前記光学プリズム76,76′の外周には、それぞれリングギア78,78′が嵌設されている。該リングギア78,78′にはそれぞれ駆動ギア79,79′が噛合し、該駆動ギア79,79′はそれぞれモータ81,81′の出力軸に固着されている。又、該モータ81,81′はモータドライバ52に電気的に接続されている。
【0121】
射出方向検出部51は、前記モータ81,81′に入力される駆動パルスをカウントすることで、或はエンコーダからの信号に基づき、前記モータ81,81′の回転角を検出する。又、前記射出方向検出部51は、前記モータ81,81′の回転角に基づき、前記測距光69a,69b,69cの偏角、偏向方向を演算する。
【0122】
前記光学プリズム76,76′は、回転位置の組合わせにより射出する前記測距光69a,69b,69cを任意の偏向方向、偏角で変更することができる。
【0123】
例えば、前記光学プリズム76,76′の位置関係、即ち偏角を固定した状態で該光学プリズム76,76′を一体に回転させると、前記測距光69a,69b,69cが描く軌跡は円状となる。又、前記光学プリズム76,76′の回転位置関係を変更することで、
図11に示される様に、円の軌跡70a,70b,70cの直径を変更することができる。
【0124】
更に、前記光学プリズム76,76′の回転方向、回転速度を個別に制御し、該光学プリズム76,76′を相対回転させることで、前記測距光69a,69b,69cを直線状、同心多重円状、スパイラル状、花びら状等、種々の状態で走査させることができる。
【0125】
前記レーザスキャナ11は、1つの受光素子75及び発光素子63a,63b,63cと同数の光ファイバ89a,89b,89cを有する。該光ファイバ89a,89b,89cの一端は入射端となっており、各入射端面は結像レンズ74による前記反射測距光71a,71b,71cの結像位置に設けられる。前記光ファイバ89a,89b,89cの射出端部は束ねられ、一本の複合光ファイバ89となっており、前記反射測距光71a,71b,71cは前記複合光ファイバ89を介して前記受光素子75に入射する。ここで、各光ファイバ89a,89b,89cの各入射端面は、各発光素子63a,63b,63cと共役となっている。
【0126】
前記測距光69a,69b,69cは、発光タイミングをずらしてパルス発光、或はバースト発光する構成であるので、前記受光素子75が同時に前記反射測距光71a,71b,71cを受光することがなく、3点の測距を行うことができる。
【0127】
第2の実施例では、前記光学プリズム76,76′の位置関係を変更することで、
図11に示される様に、軌跡70a,70b,70cの円の直径を変更できる。従って、例えば撮像部49の画角に合わせて、或はUAV1の高度に合わせて前記軌跡70a,70b,70cの直径を変更することができ、効率よく3次元点群データを取得することができる。
【0128】
又、前記光学プリズム76,76′を相対回転させることで、前記軌跡70a,70b,70cの形状を変更可能であるので、用途に合わせて該軌跡70a,70b,70cの形状を変更することで、効率よく3次元点群データを取得することができる。
【0129】
更に、第2の実施例では、3股に分岐させた前記複合光ファイバ89を用いてそれぞれ前記反射測距光71a,71b,71cを受光しているので、前記受光素子75は1つでよく、前記レーザスキャナ11の製作コストを低減させることができる。
【0130】
尚、射出端部を束ねた前記複合光ファイバ89を用いるのではなく、3本の光ファイバから個別に前記反射測距光71a,71b,71cを前記受光素子75に入射させてもよい。この場合、該受光素子75としてはマルチピクセルのAPD等が用いられる。
【0131】
尚、第1の実施例、第2の実施例では、前記レーザスキャナ11を移動体としての前記UAV1に搭載する場合について説明したが、移動体は該UAV1に限られるものではない。例えば、建設機械等の他の移動体に設けてもよい。或は前記レーザスキャナ11を水平回転する回転装置に設置してもよいことは言う迄もない。
【0132】
又、第1の実施例、第2の実施例では、前記GNSS装置8により前記UAV1の3次元座標を測定しているが、該UAV1の3次元座標測定手段は前記GNSS装置8に限られるものではない。例えば、前記UAV1にプリズム等の再帰反射体を設け、既知点に設置された測量装置により前記再帰反射体を測量し、前記UAV1の3次元位置を取得してもよい。