【課題を解決するための手段】
【0008】
インクの種類によって、インク用容器の大きさを変えることも一つの考え方であるが、コスト増につながる。そこで本発明では、各種類のインクについて同じ容量のインク用容器を使用し、インク用容器への継ぎ足し補充の基準だけを、インクの種類によって柔軟に変更設定可能にする。また本発明では、インクの継ぎ足し補充の基準を高い精度で設定し、且つ柔軟に変更可能にするため、少なくともインクの重量を測定する重量測定部を、各々のインクについて設けることとする。
【0009】
(1)本発明は、インクを吐出することで立体的な造形物を造形する造形装置であって、互いに異なる色の前記インクを吐出する複数のインクジェットヘッドと、複数の前記インクジェットヘッドの各々へ、対応する前記インクを供給する複数のインク供給系と、複数の前記インク供給系から複数の前記インクジェットヘッドへの、前記インクの供給を制御する制御部とを備え、それぞれの前記インク供給系は、少なくともインク用容器に貯留された前記インクの重量を測定する重量測定部と、前記インク用容器へ前記インクの補充が可能な補充用容器から前記インクを引き出し、前記インク用容器へ前記インクを補充するインク補充用ポンプを有し、前記制御部は、前記重量測定部により測定された前記インクの重量が、所定の設定値以下になる場合に、前記補充用容器から前記インク用容器へ前記インクの補充をおこなうように前記インク用補充ポンプを制御し、前記設定値は、変更可能であることを特徴とする造形装置を提供する。
【0010】
上記(1)に記載する発明によれば、インクの重量が使用者の決めた設定値以下になったときに補充用容器からインク用容器にインクを補充することができる。貯留されたインクの重量を測定する重量測定部を設けて、その測定値である重量に基づいてインク用容器へのインクの補充をおこなうことができると、従来よりも正確かつ適切にインクを補充することが可能になるという効果を奏する。したがって造形装置を数日間に渡って運転し続ける場合にも、途中手動でインク用容器にインクを継ぎ足す必要が無くなるという優れた効果を奏する。また当該設定値を変更することができるので、使用者がインク補充の条件をインクの種類によって変更することが可能になるという効果を奏する。また例えばインク用容器が、インクの液面検出計を備える場合には、インク補充をおこなう液面の高さを変更することにはある程度限界が生じるのに比べ、インクの重量を測定する本発明によれば、ソフトウェア的な変更のみでインク補充をおこなうタイミングを自由、且つ、容易に変えられるという極めて優れた効果を奏する。更には、ユーザーの造形内容(着色無しの造形物、単色の造形物、フルカラーの造形物、造形物内部へのカラーインクの使用等)の偏りによってインク種毎の消費頻度が異なることにも対応できるという効果をも奏する。
【0011】
(2)本発明は、複数の前記インク供給系として、少なくとも、第一の前記インクを供給する第一の前記インク供給系と、第一の前記インクと異なる第二のインクを供給する第二の前記インク供給系を備え、第一の前記インク供給系に対して設定する第一の前記設定値が、第二の前記インク供給系に対して設定する第二の前記設定値よりも相対的に小さいことを特徴とする上記(1)に記載の造形装置を提供する。
【0012】
全体の体積が大きく、極めて長時間の積層時間が必要な造形物の場合、大量のインクを消費することが予想されるため、すべてのインクについて各色のインクの内、最大の消費量が予想されるインクのインク量に合わせた容量の大きなインク用容器を、すべての色のインクに対して用意することが考えられる。しかし造形対象によっては、造形に使用する数種類のインクの中で、消費量に大きな差が出てくることが考えられる。例えば後述するいわゆるプロセスカラーのインクの消費量については、造形物の内部の造形、すなわち形状を決める構造体の造形に用いる、例えば白色インクの消費量に比較して、桁違いに少なくなる場合がある。各色のインクについてすべて大量消費をするインクに合わせて、容量の大きなインク用容器に貯留すると、プロセスカラーのインクが、劣化の原因となる大気との接触の多いインク用容器内にとどまる時間が極めて長時間になってしまう。
【0013】
上記(2)に記載する発明によれば、少量しか使用しない第一のインクについては、インク補充の条件である設定値として軽い重量設定値にして、開封後のインクの消費期限を越えずにインクを消費していけるように調整し、短期間に大量に使用する第二のインクについては、インク補充の条件である設定値として重い重量設定値にして、頻繁にインク用容器へ補充するようにでき得る。
【0014】
(3)本発明は第一の前記設定値は、第二の前記設定値の1/20以上、且つ、1/2以下であることを特徴とする上記(2)に記載の造形装置を提供する。
【0015】
フルカラーでの着色可能なインクジェット式造形装置を実現する場合に、C(Cyan:シアン)、M(Magenta:マゼンタ)、Y(Yellow:イエロー)、K(Key Plate:ブラック)(以下CMYKと省略する)という、いわゆるプロセスカラーのインクを組み合わせて造形する。このときプロセスカラーのインクは、着色用インクの下地であり構造体でもある部分を作製するために白色インクを使用する場合の白色インクと比べて少量(例えば1/20以上、且つ、1/2以下の量)しか使用しないことが多く、プロセスカラーの中の1種のインクでは白色インクの1%程度の量しか使用しない場合もある。
【0016】
上記(3)に記載する発明によれば、プロセスカラーのインクを第一のインクとし、プロセスカラー以外のインク以外の使用量の多いインクを第二のインクとするとき、インク補充の基準となる設定値について、第一の前記設定値を、第二の設定値の例えば1/20以上、且つ、1/2以下とすることで、短期間に大量に使用するインクのインク用容器には頻繁にインク補充をおこない、比較的少量の使用にとどまるプロセスカラーのインク用容器には、開封後のインクの消費期限を越えずにインクを消費していけるように補充頻度と補充量を調整できるという効果を奏する。
【0017】
(4)本発明は、第一の前記インク供給系において用いる前記インク用容器の容量と、第二の前記インク供給系において用いる前記インク用容器の容量が略等しいことを特徴とする上記(2)又は(3)に記載の造形装置を提供する。
【0018】
上記(4)に記載する発明によれば、同容量のインク用容器を用いることができるので通常所定のインクを供給する各インク供給系に対して、臨時に通常と異なる種類のインクに切替えて使用することが可能になり、例えば一つのインク供給系が故障した場合にも、緊急避難的に他のインク供給系だけで出力可能とすることができる。また同じ形状、同容量のインク用容器を用いることができるので、量産効果からインク用容器の調達コストも低廉化でき、全体として低価格化に資するという効果を奏する。
【0019】
なお立体造形を行う造形装置においては、長時間の連続運転をより適切に行うためには、単に大型のインク用容器を用いるのではなく、インク用容器に補充ができる容器を用いることが望ましい。これは前述したように、空気に触れることでインクが劣化してしまうのを防ぐ意味の他に、これまでのインクの使用履歴によらず、適切な運転をするためである。すなわち造形を開始する時点において、それまでの履歴、すなわち今回行う造形以前におこなった造形の内容により、各インク用容器のインクの量は、色や種類によって差が生じていることがある。そのため容量の大きなインク用容器を使用したとしても、一部のインクについて残量が少なくなっている場合もある。このような事態に対処するため、造形開始前にすべての色のインク用容器を容量の限度まで満たすことも考えられるが、上述の劣化の問題も生じる。したがってインク用容器は大型であるだけではなく、補充できることが望ましい。このとき補充用容器の容量は、インクの色、種類によって異なっても良い。また補充できないインク用容器を用いると、インクを使い果たしてしまった状態になると、一旦造形を停止して、インク用容器を交換することが必要になり、長時間の連続運転には望ましくない。
【0020】
(5)本発明は、複数の互いに異なる着色用インクを用いて着色された前記造形物を造形可能であり、第一の前記インクは前記着色用インクであり、第二の前記インクは、白色インクであることを特徴とする上記(2)乃至(4)のうちのいずれかに記載の造形装置を提供する。
【0021】
上記(5)に記載する発明によれば、第一のインクとして着色用インクを用い、第二のインクとして白色インクを用いることで、少なくとも着色用インクの内側に所定厚さ以上の白色インクがあることで、外部から着色用インクを透過した光が反射されて、減法混色法による多色の造形物を造形できるというという効果を奏する。また、さらに内側の構造体の形状を決定する構造体造形用のインクとして白色インクを使う場合もありうる。
【0022】
(6)本発明は、複数の互いに異なる着色用インクを用いて着色された前記造形物を造形可能であり、第一の前記インクは前記着色用インクであり、第二の前記インクは、造形中の前記造形物を支えるサポート層の材料となるインクであることを特徴とする上記(2)乃至(4)のうちのいずれかに記載の造形装置を提供する。
【0023】
上記(6)に記載する発明によれば、第二のインクとして造形後に除去可能な材料であるサポート層の材料となるインクを大量に用いることができるので、オーバーハング形状、つまり積層する2つの層について、鉛直上側の層の方が、鉛直下側の層よりも広くなっている形状、の造形を容易に、且つ、インク切れの危険無くおこなうことができるという優れた効果を奏し得る。
【0024】
(7)本発明は、複数の互いに異なる着色用インクを用いて着色された前記造形物を造形可能であり、第一の前記インクは前記着色用インクであり、第二の前記インクは、クリア色のインクであるクリアインクであることを特徴とする上記(2)乃至(4)のうちのいずれかに記載の造形装置を提供する。
【0025】
造形物の性質によっては、クリアインクを多く使用することがある。例えば、造形物の最外部、すなわち着色層の外側に透明な保護層を形成する場合がある。また白色層と着色層の間にクリア層を設けてインクが混じることを防ぐための分離層とすることもある。
更には、細い線状や薄い膜状の強度の弱い物体を造形する場合などでは、全体をクリアインクの中に埋め込んだものが造形物となる場合がある。この場合、クリアインクは着色層のための例えばプロセスカラーのインクよりも大量に消費されることになる。
【0026】
上記(7)に記載する発明によれば、クリアインクを第二のインクとして使用することができるので、全体としてクリア色の造形物を容易に、且つ、インク切れの危険無くおこなうことができるという優れた効果を奏し得る。
【0027】
(8)本発明は、前記インクが循環されるインク循環経路を更に備え、前記インク循環経路内に、前記インクジェットヘッドの近傍に配設されて前記インクを貯留し、前記インクジェットヘッドに前記インクを補充するサブタンクと、二つの入口からの入力を切り替えて一つの出口に出力する三方バルブを有し、前記出口側に配設され、前記サブタンクに前記インクを送り出すインクポンプが接続される第一流路と第一の前記入口側に配設され、前記インク用容器から前記インクを供給する供給経路と、第二の前記入口側に配設され、前記サブタンクから前記インクを戻す第二流路とを備え、前記サブタンク内には、前記サブタンク内の前記インクの液面を検出する液面検出センサを有し、前記制御部は、前記液面検出センサの測定値に基づいて前記三方バルブの入力を切り替えることを特徴とする上記(1)乃至(7)のうちのいずれかに記載の造形装置を提供する。
【0028】
上記(8)に記載する発明によれば、インクジェットヘッドがインクを少量貯留するサブタンクを備えてサブタンク内のインク圧力を制御することで、インクジェットヘッドのノズル近傍のインク圧力を容易に調整できるようになるという優れた効果を奏する。またインクをインク用容器から供給するインク供給系と、インク循環経路を、三方バルブを介して独立させ、また緩衝のためにサブタンクを設けることで、造形中にもインクを供給の影響が少ない造形装置が実現できるという極めて優れた効果を奏し得る。
【0029】
(9)本発明は、前記サブタンク内の気圧を変化させる気圧調整用ポンプをさらに有し、前記制御部は前記気圧調整用ポンプを制御して、前記サブタンクから前記インクジェットヘッドへのインクの供給の圧力を調整することを特徴とする上記(8)に記載の造形装置を提供する。
【0030】
所定の色のインクによる造形停止時に、当該色のノズルから余剰インクが垂れないように、サブタンク内の気圧を負圧にすることがある。上記(9)に記載する発明によれば、サブタンク内の気圧を変化させる気圧調整用ポンプをさらに有し、制御部が気圧調整用ポンプを制御して、サブタンクからインクジェットヘッドへのインクの供給の圧力を調整することができるので、容易にサブタンク内の気圧を負圧にしてノズル近傍のインク圧力を負圧にすることで、インクが垂れないようにすることができるという優れた効果を奏する。またインク供給系からのインク供給時にも、サブタンクの気圧を精密に制御することができるので、インクジェットのノズル近傍におけるインク圧を一定に保つことができるという極めて優れた効果を奏し得る。
【0031】
(10)本発明は、前記インク循環経路内に、前記インクの脱気をおこなう脱気モジュールを有することを特徴とする上記(8)又は(9)に記載の造形装置を提供する。
【0032】
インクジェットヘッドでは、インク吐出時に多数回加圧、減圧を繰り返すため、微小な気泡が発生するキャビテーション効果によりノズル内部で気泡が成長しやすい。またサブタンク内には空気が常時存在し、インク用容器の上部にも空気が滞留しており、特に大きなインク用容器では空気に触れるインクの表面積も大きい。インクは空気に触れて内部に空気を溶かし込み、キャビテーションによる気泡をより成長させ、気泡による吐出圧力の吸収でノズル詰まりやインクの着滴位置精度低下の原因となりうる。またインクとして紫外線硬化型インクを用いる場合、インクの組成によっては、空気とインクが触れることで、重合阻害等の問題が生じる場合もある。上記(10)に記載する発明によれば、インク循環経路内にインクの脱気をする脱気モジュールを備えるので、インク循環経路内で内部に空気を溶かし込んだインクが脱気されて気泡が成長しにくくなり、故障し難くなるという優れた効果を奏する。
【0033】
(11)本発明は、前記インク循環経路内に、前記インクジェットヘッドの上流に配設される第一の前記サブタンクと、前記インクジェットヘッドの下流に配設される第二の前記サブタンクとを有することを特徴とする上記(7)乃至(10)のうちのいずれかに記載の造形装置を提供する。
【0034】
上記(11)に記載する発明によれば、インクジェットヘッドのノズルの上流と下流にそれぞれサブタンクを備えるので、その各々のサブタンクの気圧を制御することで、容易にノズル近傍のインク圧を制御できるという効果を奏する。
【0035】
(12)本発明は、インクを吐出することで立体的な造形物を造形する造形装置であって、互いに異なる色の前記インクを吐出する複数のインクジェットヘッドと、複数の前記インクジェットヘッドの各々へ、対応する前記インクを供給する複数のインク供給系と、前記インクが循環されるインク循環経路を備え、前記インク循環経路内には、前記インクジェットヘッドの近傍に配設されて前記インクを貯留し、前記インクジェットヘッドに前記インクを補充するサブタンクと、二つの入口からの入力を切り替えて一つの出口に出力する三方バルブと、前記出口側に配設され、前記サブタンクに前記インクを送り出すインクポンプが接続される第一流路と、第一の前記入口側に配設され、インク用容器から前記インクを供給する供給経路と、第二の前記入口側に配設され、前記サブタンクから前記インクを戻す第二流路とを有し、前記インク循環経路内には、前記インクの脱気をおこなう脱気モジュールを有し、前記サブタンクには、前記サブタンク内の前記インクの液面を検出する液面検出センサを有するとともに、複数の前記インク供給系から複数の前記インクジェットヘッドへの、前記インクの供給を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記液面検出センサの測定値に基づいて前記三方バルブの入力を切り替えることを特徴とする造形装置。
【0036】
インクジェット方式で用いるインクは、空気に触れると内部に空気を溶かし込みやすくなる。大きな容量のインク用容器を用いる場合、大気と触れるインクの表面積が大きくなってしまい、またノズル近傍のインク圧の調整のために、インクジェットヘッドにサブタンクを備えてインクを貯留して、気圧調整をするので、そこでもインクが大気に接触する。さらにインクジェットヘッドに供給されるインクが循環される場合には、ノズル先端のキャビテーション効果により気泡が成長する。上記(12)に記載する発明によれば、インク循環経路内に脱気モジュールを備えて脱気することができるので、気泡が成長しにくくなり、ノズル詰まり等の故障が生じにくくなるという優れた効果を奏する。
【0037】
またサブタンクの気圧を調整することができるので、インク供給時にも、サブタンクの気圧を精密に制御することができ、インクジェットのノズル近傍におけるインク圧を一定に保つことができるという極めて優れた効果を奏し得る。
【0038】
さらにインクをインク用容器から供給するインク供給系と、インク循環経路を、三方バルブを介して独立させる制御が可能で、また緩衝のためにサブタンクを設けていることで、造形中にもインクを供給の影響が少ない造形が実現できるという極めて優れた効果を奏し得る。
【0039】
(13)本発明は、インクを吐出することで立体的な造形物を造形する造形方法であって、互いに異なる色の前記インクを吐出する複数のインクジェットヘッドと、複数の前記インクジェットヘッドの各々へ、対応する前記インクを供給する複数のインク供給系について、複数の前記インク供給系から複数の前記インクジェットヘッドへの、前記インクの供給を制御し、少なくともインク用容器に貯留された前記インクの重量を測定し、前記インク用容器へ前記インクの補充が可能な補充用容器から前記インクを引き出し、前記インク用容器へ前記インクを補充し、前記重量測定部により測定された前記インクの重量が、所定の設定値以下になる場合に、前記補充用容器から前記インク用容器へ前記インクの補充をおこなうように前記インク用補充ポンプを制御し、前記設定値は、変更可能であることを特徴とする造形方法を提供する。
【0040】
上記(13)に記載する発明によれば、貯留されたインクの重量を測定して、その重量に基づいて補充用容器からインク用容器にインクを補充するよう制御できる。そしてインク補充をするタイミングは、測定する重量についての閾値を設定することで決定できる。すなわち、インクの重量が所定の設定値以下になったときに、補充用容器からインク用容器にインクを補充することができるので、インクの消費量及びインク用容器にインクを貯留した際に生じるインクの劣化を考慮して、適切な設定値を選択することで、インク切れを生じないことと、インクの劣化を極力防ぐことの両立を図ることができるという優れた効果を奏し得る。
【0041】
(14)本発明は、少なくとも、第一の前記インクを供給する第一の前記インク供給系と、第一の前記インクと異なる第二のインクを供給する第二の前記インク供給系について、第一の前記インク供給系に対して設定する第一の前記設定値が、第二の前記インク供給系に対して設定する第二の前記設定値よりも相対的に小さいことを特徴とする請求項13に記載の造形方法を提供する。
【0042】
少量しか使用しない、例えばプロセスカラーのインクを第一のインクとし、大量なインクを短時間の間に使用する可能性が高い構造体造形用の、例えば白色インクを第二のインクとする場合を考える。上記(14)に記載する発明によれば、少量しか使用しない第一のインクについては、インク補充の条件である設定値として軽い重量設定値にして、開封後のインクの消費期限を越えずにインクを消費していけるように調整し、短期間に大量に使用する第二のインクについては、インク補充の条件である設定値として重い重量設定値にして、頻繁にインク用容器へ補充するようにできるという極めて優れた効果を奏する。
【0043】
なお上記(13)、及び、(14)の造形方法は、造形物の製造方法と考えることもできる。