(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963980
(24)【登録日】2021年10月20日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】携帯機器用ストラップ
(51)【国際特許分類】
A45C 13/30 20060101AFI20211028BHJP
【FI】
A45C13/30 N
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2017-232981(P2017-232981)
(22)【出願日】2017年12月4日
(65)【公開番号】特開2019-97946(P2019-97946A)
(43)【公開日】2019年6月24日
【審査請求日】2020年9月14日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトでの公開日 平成29年11月28日 ウェブサイトのアドレス 別紙(ウェブサイトのアドレス一覧)に記載のアドレス 2.販売日(最初に販売店に卸した日)平成29年12月3日 販売した場所 別紙(販売した店舗の一覧)に記載の店舗
(73)【特許権者】
【識別番号】393010318
【氏名又は名称】エレコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(74)【代理人】
【識別番号】100138416
【弁理士】
【氏名又は名称】北田 明
(72)【発明者】
【氏名】橋本 綾香
【審査官】
柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−105420(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3069709(JP,U)
【文献】
特表2013−529536(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3122653(JP,U)
【文献】
特開2008−240062(JP,A)
【文献】
実開昭57−085216(JP,U)
【文献】
実開昭60−176610(JP,U)
【文献】
特開2007−084867(JP,A)
【文献】
特開2008−240061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 13/30
H02M 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の指が挿入されるリングを設けた携帯機器用ストラップにおいて、前記リングは硬質材料からなる内側リングと、前記内側リングの外周に該内側リングと同心円に一体的に設けられた外側リングからなり、前記外側リングは前記硬質材料よりも硬度の低い軟質材料からなり、
前記内側リングの外周縁に、取り付紐が挿通される紐挿通孔を有する結合部が設けられ、
前記外側リングの外周縁に、前記結合部が挿入固定される受け部が設けられていることを特徴とする携帯機器用ストラップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォン等の携帯機器に取り付けられる携帯機器用ストラップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン等の携帯機器を使用する際に、携帯機器が手から滑り落ちて落下しないようにするため、携帯機器に携帯機器用ストラップ(以下、単に「ストラップ」とも言う。)を取り付けることがある。ストラップには多くの種類があるが、ストラップそのものが手から抜けにくくするためにストラップ本体の端部にリングを取り付けた携帯機器用ストラップがある(特許文献1)。
この携帯機器用ストラップにおいては、端部に取り付けられたリングに指を入れておくことで、携帯機器が手から滑り落ちた場合でも、反射的に指が曲がることで指からリングがずれることがないから、携帯機器の使用時に携帯機器の落下を有効に防止できるという効果がある。
リングの材質としては、指を入れやすくするために金属又はポリカーボネート若しくはABS等の耐衝撃性や硬度に優れた樹脂が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−105420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような硬い材質からなるリングは、携帯機器を鞄やポケットに収納した際に、携帯機器を傷つけるおそれがあった。
【0005】
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、携帯機器の収納時に携帯機器を傷つけるおそれの少ない携帯機器用ストラップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、使用者の指が挿入されるリングを設けた携帯機器用ストラップにおいて、前記リングは硬質材料からなる内側リングと、前記内側リングの外周に該内側リングと同心円に一体的に設けられた外側リングからなり、前記外側リングは前記硬質材料よりも硬度の低い軟質材料からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の携帯機器用ストラップは、硬質材料からなる内側リングの外周に軟質材料からなる外側リングを設けているため、使用者が指を通しやすいと同時に、携帯機器の収納時に携帯機器を傷つけるおそれが少ないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る携帯機器用ストラップの実施形態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施形態を
図1ないし
図3を参照して説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の携帯機器用ストラップ1の正面図である。ストラップ1は、使用者の指が挿入される内側リング2と、内側リング2の外周に設けられた外側リング3とからなる。内側リング2は剛性の高いポリカーボネート製であり、ストラップ1全体の形状が保たれるため、使用者が指を挿入しやすい。外側リング3は柔軟性の高い熱可塑性ポリウレタン(TPU)製であり、携帯機器表面に用いられる樹脂素材と比較して柔らかいため、携帯機器の表面を傷つけるおそれが少ない。
【0011】
図2および
図3は、ストラップ1の分解斜視図であり、内側リング2と外側リング3を示す。内側リング2の下側(
図1における方向を言う。以下、全方向について同じ。)には、図示しない取り付紐が挿通される紐挿通孔4が設けられた略U字上の結合部5が固定されている。外側リング3の下方には結合部5が挿入固定される受け部6が設けられている。
【0012】
ストラップ1の製造方法としては、内側リング2を成型後、紐挿通孔4に図示しない取り付紐を挿通し、この取り付紐が下方に抜けないよう、紐挿通孔4よりも径の大きな抜け防止部を設ける。抜け防止部としては、例えば、結び目とすることができる。紐挿通孔4が剛性の高いポリカーボネート製の内側リング2に設けられていることにより、取り付紐の抜けるおそれが少ない。
【0013】
その後、内側リング2を金型内に配置しTPUを射出することで、外側リング3が成型される。このようにすることで、内側リング2と外側リング3が強固に結合したストラップ1が製造される。
【0014】
なお、本実施形態では内側リング2をポリカーボネートで、外側リング3をTPUで製造しているが、技術上記に照らし、他の材料を適宜選択することができる。例えば内側リングには金属を、外側リングにはシリコーンを用いることができる。また、本実施形態では結合部5と受け部6により内側リング2と外側リング3とを固定しているが、接着剤など他の方法で相互に固定しても良い。
【符号の説明】
【0015】
1 携帯機器用ストラップ
2 内側リング
3 外側リング
4 紐挿通孔4
5 結合部5
6 受け部