(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記異常対策処理部は、前記収受員の体調に係る異常があると判定された場合に、前記車線に設けられた信号灯に、閉鎖状態であることの表示を指示する指示信号を出力し、料金所事務室に、前記有人ブースの収受員の交代指示、または前記車線に設けられた発進制御機を下ろす指示を出力する
請求項1または請求項2に記載の監視装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、料金収受設備の有人ブースで作業する収受員の体調が悪化すると、その収受員は当該有人ブースで作業を継続することが困難になる。収受員は、内線電話等により、料金収受設備を監視する事務室で作業する監視員を呼び出すことで、監視員に体調不良を訴えることができる。
【0005】
一方で、収受員の体調によって、または収受員の勤務に影響を及ぼす何らかの障害がある場合に、収受員にとって監視盤を介した呼び出しを行うことが困難である場合がある。そのため、収受員による呼び出しの有無に関わらず、異常対策処理をすることが求められている。
本発明の目的は、上述した課題を解決する監視装置、料金収受設備、監視方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、監視装置(90)は、センサ(22)によって車線(L)に設けられた有人ブース(20)内の収受員の体調情報を取得する体調情報取得部(91)と、前記体調情報に基づいて、前記収受員の体調に係る異常の有無を判定する異常判定部(92)と、前記収受員の体調に係る異常があると判定された場合に、前記車線に係る異常対策処理を行う異常対策処理部(94)と、を備える。
前記センサ(22)は、前記有人ブース(20)に設けられる。
このように、監視装置は、体調情報をセンサによって検出して収受員の体調に係る異常の有無を判定するため、収受員による呼び出しの有無に関わらず、異常対策処理を実行することができる。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様に係る監視装置は、前記異常判定部が前記収受員の体調に係る異常の度合いを判定し、前記異常対策処理部は、前記異常の度合い別に異なる前記異常対策処理を行うものであってよい。
これにより、監視装置は、異常の度合いに合わせて適切に異常対策処理を設定しておくことで、収受員の状態に応じて適切な異常対策処理を実行することができる。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、監視装置は、センサ(23)によって車線に設けられた有人ブースの情報を取得する情報取得部(91)と、前記情報に基づいて、前記有人ブース内の収受員の勤務に影響を及ぼす障害の有無を判定する障害判定部(93)と、前記収受員の勤務に影響を及ぼす障害があると判定された場合に、前記車線に係る異常対策処理を行う異常対策処理部(94)と、を備える。
前記センサ(23)は前記有人ブース(22)のある車線を撮像するカメラである。
このように、監視装置は、センサによって検出された情報に基づいて障害の有無を判定するため、収受員による呼び出しの有無に関わらず、異常対策処理を実行することができる。
【0009】
本発明の第4の態様によれば、第1から第3の何れかの態様に係る監視装置は、前記異常対策処理は、稼動していない他の車線の運用開始処理を含むものであってよい。
これにより、監視装置は、一の車線を稼動させることができない場合に他の車線の運用を開始させることで、稼働する車線の数の減少を防ぐことができる。したがって、監視装置は、料金収受設備の効率が低下することを防ぐことができる。
【0010】
本発明の第5の態様によれば、第1から第4の何れかの態様に係る監視装置は、前記異常対策処理は、無人料金収受の専用車線として稼動している他の車線を、前記無人料金収受と収受員による有人料金収受との兼用車線に切り替える処理を含むものであってよい。
これにより、監視装置は、有人料金収受を有する車線を稼動させることができない場合に他の車線に有人料金収受機能を持たせることで、有人料金収受が可能な車線の数の減少を防ぐことができる。したがって、監視装置は、料金収受設備において有人料金収受の効率が低下することを防ぐことができる。また、監視装置は、当該車線を兼用車線とすることで、無人料金収受が可能な車線の数の減少も防ぐことができる。
【0011】
本発明の第6の態様によれば、第1から第5の何れかの態様に係る監視装置は、前記異常対策処理が、前記車線を、無人料金収受の専用車線に切り替える処理を含むものであってよい。
これにより、監視装置は、有人による料金収受ができない車線を閉鎖することなく活用することができる。
【0012】
本発明の第7の態様によれば、第1から第6の何れかの態様に係る監視装置は、前記異常対策処理が、監視盤(90)にアラームを発する処理を含むものであってよい。
監視盤は、監視員が作業する事務室に設けられるため、監視装置は、収受員による呼び出しの有無に関わらず、監視員に異常を通知することができる。
【0013】
本発明の第8の態様によれば、第1から第7の何れかの態様に係る監視装置は、前記異常対策処理は、前記車線を閉鎖する処理を含むものであってよい。
これにより、監視装置は、料金収受ができない車線が開放されたままとなることを防ぐことができる。
【0014】
本発明の第9の態様によれば、第8の態様に係る監視装置は、前記異常対策処理部は、前記収受員の体調に係る異常があると判定された場合に、前記車線に設けられた信号灯(31)に、閉鎖状態であることの表示を指示する指示信号を出力し、料金所事務室(J)に、前記有人ブースの収受員の交代指示、または前記車線に設けられた発進制御機(40)を下ろす指示を出力するものであってよい。
すなわち、第9の態様によれば、監視装置によって、対象の車線において信号が閉鎖状態であることを表示し、料金所事務室の監視員によって収受員の交代がなされ、または発進制御機が閉鎖される。このように、監視装置は、料金収受ができない車線を適切に閉鎖することができる。
【0015】
本発明の第10の態様によれば、料金収受設備(1)は、複数の車線と、前記複数の車線の少なくとも1つに設けられた有人ブースと、第1から第9の何れかの態様に係る監視装置とを備える。
【0016】
本発明の第11の態様によれば、監視方法は、センサによって有人ブース内の収受員の体調情報を取得するステップと、前記体調情報に基づいて、前記収受員の体調に係る異常の有無を判定するステップと、前記収受員の体調に係る異常があると判定された場合に、前記収受員が担当する車線に係る異常対策処理を行うステップと、を有する。
前記センサは、前記有人ブースに設けられる。
【0017】
本発明の第12の態様によれば、プログラムは、コンピュータ(900)に、センサによって車線に設けられた有人ブース内の収受員の体調情報を取得するステップと、前記体調情報に基づいて、前記収受員の体調に係る異常の有無を判定するステップと、前記収受員の体調に係る異常があると判定された場合に、前記車線に係る異常対策処理を行うステップと、を実行させる。
前記センサは、前記有人ブースに設けられる。
【発明の効果】
【0018】
上記態様のうち少なくとも1つの態様によれば、監視装置は、収受員による呼び出しの有無に関わらず、異常対策処理をすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
〈第1の実施形態〉
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
【0021】
《全体構成》
図1は、一実施形態に係る料金収受設備の構成を示す外観図である。
第1の実施形態に係る料金収受設備1は、高速道路などの有料道路の入口料金所において利用者から料金を収受するための設備である。
図1に示す例では、高速道路の利用者が乗車する車両Aは、入口料金所に設けられた料金収受設備1において一般道路側から高速道路側へと通じる車線Lを走行している。車線Lは、アイランドIによって区切られている。車線Lごとに、当該車線Lに隣接するアイランドIに、料金収受設備1を構成する各種路側装置が設置されている。
以下、一般道路側(
図1における+X方向側)を車線Lの「上流側」、または、車線Lの「進行方向手前側」とも記載する。また、高速道路側(
図1における−X方向側)を車線Lの「下流側」、または、車線Lの「進行方向奥側」とも記載する。
なお、
図1に示す例では、料金収受設備1は、入口料金所に設けられるが、他の実施形態においては、出口料金所に同様の料金収受設備が設けられてもよい。料金収受設備1が出口料金所に設けられる場合、高速道路側(
図1における+X方向側)が車線Lの「上流側」、または、車線Lの「進行方向手前側」となる。また、一般道路側(
図1における−X方向側)が車線Lの「下流側」、または、車線Lの「進行方向奥側」となる。
【0022】
図1に示すように、料金収受設備1は、車線Lごとに、課金処理装置10と、有人ブース20と、案内看板30と、発進制御機40と、を備える。なお、一部の車線Lは、課金処理装置10または有人ブース20を有しないものであってもよい。また、一部の車線Lは、自動料金収受機(MIC:Multiple and Integrated Toll Collecting Machine)を備えてもよい。また、料金収受設備1は、複数の車線Lを監視する監視盤90を備える。
【0023】
課金処理装置10は、高速道路の入口料金所にて、高速道路に進入しようとする車両Aが搭載する車載器αとの間で無線による通信処理を行い、車両Aの車種区分に応じた課金処理を行う装置群である。課金処理装置10は、電子式料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System(登録商標)、「自動料金収受システム」とも言う)に基づく課金処理を行う。ETCによる課金は、無線による無人料金収受の一例である。
【0024】
有人ブース20は、高速道路の入口料金所に設けられる。有人ブース20には、車線Lを走行する車両Aとの間で料金収受処理を行う収受員が駐在する。有人ブース20には、収受員が車線Lを走行する車両Aから料金を収受するために用いる料金収受機21、収受員の体調情報を取得するセンサ22、車線Lの様子を撮像する車線カメラ23が設けられる。
センサ22の例としては、カメラ、マイク、温度センサ、脈拍センサ、臭気センサなどが挙げられる。体調情報の例としては、カメラが撮像した収受員の画像、マイクが集音した収受員の音声データ、体温センサが取得した収受員の体温データ、脈拍センサが取得した収受員の脈拍数データ、臭気センサが取得した臭気物質(体臭成分、アルコールなど)の濃度などが挙げられる。センサ22および車線カメラ23が収集した情報は、監視盤90に送信される。
【0025】
案内看板30は、課金処理装置10および有人ブース20の上流側に設けられ、車線Lへの進入可否を表示する信号灯31と、当該車線Lでの料金収受方法の別を表示する表示板32とを備える。信号灯31は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Eiode)や白熱電球によって構成される。表示板32は、電光掲示板や、回転幕(ロールサイン)などによって構成される。
第1の実施形態に係る料金収受方法の別は、課金処理装置10によって料金の収受がなされる「ETC専用」と、有人ブース20の収受員によって料金の収受がなされる「一般」と、課金処理装置10および有人ブース20のいずれによっても料金の収受が可能な「ETC/一般」の3種類である。「ETC専用」で稼働する車線Lは、無線による無人料金収受の専用車線の一例である。「一般」で稼働する車線Lは、収受員による有人料金収受の専用車線の一例である。「ETC/一般」で稼働する車線Lは、無人料金収受と有人料金収受との兼用車線の一例である。
【0026】
発進制御機40は、課金処理装置10および有人ブース20の下流側に設けられ、車線Lを走行する車両Aの発進制御を行う。例えば、発進制御機40は、課金処理装置10による課金処理、および有人ブース20の収受員による料金の収受が正規に行われなかった場合には、車両Aの退出を制限すべく車線Lを閉塞する。また、発進制御機40は、課金処理装置10による課金処理、または有人ブース20の収受員による料金の収受が正規に完了した場合には、車線Lを開放する。収受員は、料金収受機21の操作によって、発進制御機40の開閉を指示する。また発進制御機40は、監視盤90からの指示に従って開閉する。
【0027】
監視盤90は、監視員が駐在する料金所事務室Jに設けられる。監視盤90は、各車線Lに設けられた課金処理装置10および料金収受機21から送信される情報を処理する。監視盤90は、監視装置の一例である。
【0028】
《監視盤の機能構成》
図2は、一実施形態に係る監視盤の機能構成を示す概略ブロック図である。
監視盤90は、車線情報取得部91、異常判定部92、障害判定部93、異常対策処理部94を備える。
【0029】
車線情報取得部91は、各有人ブース20に設けられたセンサ22および車線カメラ23から情報を取得する。センサ22から取得される情報は収受員の体調情報である。車線カメラ23から取得される情報は、車線画像情報である。車線情報取得部91は、体調情報取得部の一例である。
【0030】
異常判定部92は、車線情報取得部91が取得した体調情報に基づいて、収受員の体調に係る異常の有無を判定する。また異常判定部92は、収受員の体調に異常があると判定する場合、異常の度合いを特定する。
【0031】
障害判定部93は、車線カメラ23が取得した車線画像情報に基づいて、収受員の勤務に影響を及ぼす障害の有無を判定する。障害の例としては、第三者が有人ブース20に進入すること、凶器を所持する人物または猛獣が存在すること、車線Lにおいて事故が発生していることなどが挙げられる。
【0032】
異常対策処理部94は、異常判定部92によって収受員の体調に異常があると判定され、または障害判定部93によって収受員の勤務に影響を及ぼす障害があると判定された場合に、異常または障害が生じた車線Lに係る異常対策処理を行う。
異常対策処理の例としては、稼動していない他の車線L(バックアップ車線)の運用開始処理、「ETC専用」で稼働している他の車線Lの料金収受方法を、「ETC/一般」に切り替える処理、異常または障害が生じた車線Lの料金収受方法を「一般」に切り替える処理、監視盤90にアラームを発する処理、異常または障害が生じた車線Lを閉鎖する処理が挙げられる。
【0033】
《異常判別の例》
第1の実施形態に係る異常判定部92は、以下に示す方法で、収受員の体調に係る異常の有無を判定する。
車線情報取得部91がセンサ22であるカメラから収受員の画像を取得した場合、異常判定部92は、画像に基づいて収受員の表情解析を行う。異常判定部92は、予め取得しておいた収受員の複数の表情パターンと画像の顔部分とを比較し、最も類似する表情パターンを特定する。異常判定部92は、特定した表情パターンが、苦悶の表情または泣き顔である場合、収受員の体調に異常があると判定する。また異常判定部92は、特定した表情パターンが、あくびの表情であると判定された頻度が所定の頻度以上である場合、収受員に体調異常の疑いがあると判定する。また異常判定部92は、表情パターンが一定時間以上変化しない場合、収受員に体調異常の疑いがあると判定する。
【0034】
また、異常判定部92は、カメラから取得した画像に基づいて、収受員の目が開いているか閉じているかを判定する。異常判定部92は、収受員の目が閉じている時間を計測し、目が閉じている時間が所定時間以上である場合(例えば、収受員が眠っている場合)、または瞬きの頻度が所定の頻度以上である場合に、収受員に眠気が生じていると判定する。
異常判定部92は、目が閉じている時間が所定時間以上であるときの異常の度合いを、眠気の度合いが瞬きの頻度が所定の頻度以上であるときの異常の度合いより高いものと判定する。例えば、異常判定部92は、瞬きの頻度が所定の頻度以上であるときの異常の度合いをレベル1と判定し、目が閉じている時間が所定時間以上であるときの異常の度合いをレベル2と判定する。
【0035】
また、異常判定部92は、カメラから取得した画像に基づいて、収受員の姿勢の変化を検出する。異常判定部92は、収受員の姿勢の変化量が第1の変化量以上である場合(例えば、収受員が倒れた場合)、または収受員の姿勢が一定時間以上第2の変化量以上の変化量で変化している場合(例えば、収受員がよろめいている場合)に、収受員に挙動の異常が生じていると判定する。なお、第1の変化量は第2の変化量より大きい値である。
異常判定部92は、姿勢の変化量が第1の変化量以上であるときの異常の度合いを、姿勢が一定時間以上第2の変化量以上の変化量で変化しているときの異常の度合いより高いものと判定する。例えば、異常判定部92は、収受員の姿勢の変化量が第1の変化量以上であるときの異常の度合いをレベル1と判定し、姿勢が一定時間以上第2の変化量以上の変化量で変化しているときの異常の度合いをレベル2と判定する。
【0036】
車線情報取得部91がセンサ22であるマイクから収受員の音声データを取得した場合、異常判定部92は、音声データに基づいて収受員の体調の異常の有無を判定する。異常判定部92は、予め取得しておいた収受員の複数の音声パターンと音声データとを比較し、最も類似する音声パターンを特定する。異常判定部92は、特定した音声パターンが、叫び声、奇声、鳴き声である場合、収受員の体調に異常があると判定する。
【0037】
車線情報取得部91がセンサ22である温度センサから収受員の体温データを取得した場合、異常判定部92は、取得した体温データと予め取得しておいた収受員の平熱範囲とを比較し、収受員の体調の異常の有無を判定する。例えば、異常判定部92は、取得した体温データが平熱範囲外の温度である場合に、収受員の体調に異常があると判定する。このとき、異常判定部92は、体温データと平熱範囲との離れが所定の閾値以上であるか否かによって異常の度合いを判定する。例えば、体温データが平熱範囲外の温度であって、体温データと平熱範囲との離れが所定の閾値未満であるときの異常の度合いをレベル1と判定し、体温データが平熱範囲外の温度であって、体温データと平熱範囲との離れが所定の閾値以上であるときの異常の度合いをレベル2と判定する。
【0038】
車線情報取得部91がセンサ22である脈拍センサから収受員の脈拍数データを取得した場合、異常判定部92は、取得した脈拍数データと予め取得しておいた収受員の正常脈拍数範囲とを比較し、収受員の体調の異常の有無を判定する。例えば、異常判定部92は、取得した脈拍数データが正常脈拍数範囲外である場合に、収受員の体調に異常があると判定する。このとき、異常判定部92は、脈拍数データと正常脈拍数範囲との離れが所定の閾値以上であるか否かによって異常の度合いを判定する。例えば、脈拍数データが正常脈拍数範囲外であって、脈拍数データと正常脈拍数範囲との離れが所定の閾値未満であるときの異常の度合いをレベル1と判定し、脈拍数データが正常脈拍数範囲外であって、脈拍数データと正常脈拍数範囲との離れが所定の閾値以上であるときの異常の度合いをレベル2と判定する。
【0039】
車線情報取得部91がセンサ22である臭気センサから収受員の臭気物質濃度データを取得した場合、異常判定部92は、取得した臭気物質濃度データが表す濃度と閾値とを比較し、収受員の体調の異常の有無を判定する。例えば、異常判定部92は、臭気センサからアルコール濃度を取得し、アルコール濃度が所定の閾値以上である場合に、収受員が飲酒状態であると判定する。また例えば、異常判定部92は、臭気センサから体臭成分濃度を取得し、体臭成分濃度が所定の閾値以上である場合に、収受員の体調に異常があると判定する。
異常判定部92は、天候、気温、また温度センサが取得した体温データ等に基づいて、臭気センサに基づく異常の判定に用いる閾値を変化させてもよい。
【0040】
《障害判別の例》
第1の実施形態に係る障害判定部93は、以下に示す方法で、収受員を脅かす障害の有無を判定する。
障害判定部93は、車線カメラ23から取得した画像を解析し、パターンマッチング等により、画像内に凶器となる可能性があるものが写っているか否かを判定する。障害判定部93は、画像内に凶器となる可能性があるものが写っている場合に、収受員の勤務に影響を及ぼす障害があると判定する。
【0041】
また、障害判定部93は、車線カメラ23から取得した画像を解析し、収受員以外の人物が有人ブース20内に進入したか否かを判定する。例えば、障害判定部93は、予め認識している収受員の顔データと一致しない顔が、画像のうち有人ブース20内を写す領域に存在する場合に、収受員以外の人物が有人ブース20内に進入したと判定する。障害判定部93は、収受員以外の人物が有人ブース20内に進入した場合に、収受員の勤務に影響を及ぼす障害があると判定する。
【0042】
また、障害判定部93は、車線カメラ23から取得した画像を解析し、パターンマッチング等により、画像内に指名手配犯、または猛獣(熊など)が写っているか否かを判定する。障害判定部93は、画像内に指名手配犯または猛獣が写っている場合に、収受員の勤務に影響を及ぼす障害があると判定する。
【0043】
また、障害判定部93は、センサ22であるマイクから取得した音声データを解析し、銃声音または衝突音が含まれるか否かを判定する。例えば、障害判定部93は、音量が所定の閾値以上であるか否か、所定の周波数にピークが生じているか否かなどの判定によって、銃声音または衝突音が含まれるか否かを判定する。障害判定部93は、音声データに銃声音または衝突音が含まれる場合に、収受員の勤務に影響を及ぼす障害があると判定する。
【0044】
《監視盤の動作》
図3は、一実施形態に係る監視盤による有人ブース監視方法を示すフローチャートである。
監視盤90の車線情報取得部91は、各車線Lに設けられたセンサ22および車線カメラ23から情報を収集する(ステップS1)。監視盤90は、複数の車線Lの中から、有人ブース20を有する車線Lを1つずつ選択し、以下のステップS3からステップS9の処理を実行する(ステップS2)。
【0045】
異常判定部92は、センサ22が取得した情報に基づいて、収受員の体調に係る異常の有無を判定する(ステップS3)。異常判定部92は、収受員の体調に係る異常があると判定した場合、異常の度合いも特定する。また、障害判定部93は、車線カメラ23が取得した画像に基づいて、収受員の勤務に影響を及ぼす障害の有無を判定する(ステップS4)。
【0046】
異常対策処理部94は、異常判定部92および障害判定部93の判定結果に基づいて、有人ブース20の異常の度合いを示す総合異常レベルを特定する(ステップS5)。例えば、異常対策処理部94は、障害判定部93によって収受員の勤務に影響を及ぼす障害があると判定された場合に、総合異常レベルが4であると判定する。また例えば、異常対策処理部94は、障害判定部93によって収受員の勤務に影響を及ぼす障害がないと判定され、かつ異常判定部92によって収受員に挙動の異常レベルが2である(収受員が倒れた場合など)と判定した場合に、総合異常レベルが3であると判定する。また例えば、異常対策処理部94は、障害判定部93によって収受員の勤務に影響を及ぼす障害がないと判定され、かつ異常判定部92によって、体調異常、眠気異常、挙動異常、音声異常、体温異常、脈拍異常のうち2つ以上を検出した場合(例えば、体調異常疑いかつ体温異常の場合、眠気異常レベル1かつアルコール検出の場合)に、総合異常レベルが2であると判定する。また例えば、異常対策処理部94は、障害判定部93によって収受員の勤務に影響を及ぼす障害がないと判定され、かつ異常判定部92によって、体調異常の疑い、眠気異常、レベル1の挙動異常、音声異常、体温異常、脈拍異常の何れか1つのみを検出した場合に、総合異常レベルが1であると判定する。異常対策処理部94は、障害判定部93によって収受員の勤務に影響を及ぼす障害がないと判定され、かつ異常判定部92によって収受員の体調異常がないと判定された場合に、総合異常レベルが0である、すなわち異常がないと判定する。なお、総合異常レベルの判定ルールは上記のルールに限られない。
【0047】
次に、異常対策処理部94は、ステップS5で選択した車線Lの総合異常レベルの値が0から4のいずれであるかを判定する(ステップS6)。総合異常レベルの値が0である場合(ステップS6:レベル0)、異常対策処理部94は、異常対策処理を行わない。
【0048】
総合異常レベルの値が1である場合(ステップS6:レベル1)、異常対策処理部94は、総合異常レベル1に係る異常対策処理を行う(ステップS7)。総合異常レベル1に係る異常対策処理は、監視員に異常の発生を通知するためのものである。総合異常レベル1に係る異常対策処理の詳細は後述する。
【0049】
総合異常レベルの値が2である場合(ステップS6:レベル2)、異常対策処理部94は、総合異常レベル2に係る異常対策処理を行う(ステップS8)。総合異常レベル2に係る異常対策処理は、監視員に異常の発生を通知し、監視員に料金収受方法の切り替えまたは車線Lの閉鎖の要否を判断させるためのものである。総合異常レベル2に係る異常対策処理の詳細は後述する。
【0050】
総合異常レベルの値が3である場合(ステップS6:レベル3)、異常対策処理部94は、総合異常レベル3に係る異常対策処理を行う(ステップS9)。総合異常レベル3に係る異常対策処理は、監視員に異常の発生を通知し、料金収受方法の切り替えまたは車線Lの閉鎖処理を自動的に行うためのものである。総合異常レベル3に係る異常対策処理の詳細は後述する。
【0051】
総合異常レベルの値が4である場合(ステップS6:レベル4)、異常対策処理部94は、総合異常レベル4に係る異常対策処理を行う(ステップS10)。総合異常レベル4に係る異常対策処理は、監視員に異常の発生を通知し、自動的に車線Lの閉鎖処理を行うためのものである。総合異常レベル4に係る異常対策処理の詳細は後述する。
【0052】
有人ブース20を有するすべての車線Lについて上記のステップS3からステップS10の処理を実行すると、監視盤90は、有人ブースの監視処理を終了する。
【0053】
《総合異常レベル1に係る異常対策処理》
図4は、一実施形態における総合異常レベル1に係る異常対策処理を示すフローチャートである。
異常対策処理部94は、総合異常レベル1に係る異常対策処理を開始すると、アラーム音をスピーカから出力する(ステップS101)。また異常対策処理部94は、ステップS3で判定した異常の内容をディスプレイに出力する(ステップS102)。
【0054】
《総合異常レベル2に係る異常対策処理》
図5は、一実施形態における総合異常レベル2に係る異常対策処理を示すフローチャートである。
異常対策処理部94は、総合異常レベル2に係る異常対策処理を開始すると、アラーム音をスピーカから出力する(ステップS201)。異常対策処理部94は、車線Lが課金処理装置10を有するか否かを判定する(ステップS202)。すなわち、異常対策処理部94は、車線LがETCによる課金機能を有するか否かを判定する。
【0055】
車線Lが課金処理装置10を有する場合(ステップS202:YES)、異常対策処理部94は、ステップS3で判定した異常の内容と、車線Lに収受員の交代要員を派遣するか車線Lの料金収受方法を「ETC専用」に変更するかの選択の要求とをディスプレイに出力する(ステップS203)。異常対策処理部94は、監視者から車線Lの料金収受方法を「ETC専用」に変更するか否かの選択を受け付ける(ステップS204)。
【0056】
異常対策処理部94は、料金収受方法を「ETC専用」に変更する旨の入力を受け付けると(ステップS204:YES)、車線Lの課金処理装置10を再起動させ、「ETC専用」として動作させる(ステップS205)。また、異常対策処理部94は、表示板32の表示を「ETC専用」に変更する(ステップS206)。
【0057】
ステップS202において車線Lが課金処理装置10を有しない場合(ステップS202:NO)、異常対策処理部94は、ステップS3で判定した異常の内容と、車線Lに収受員の交代要員を派遣するか車線Lを閉鎖するかの選択の要求とをディスプレイに出力する(ステップS207)。異常対策処理部94は、監視者から車線Lを閉鎖するか否かの選択を受け付ける(ステップS208)。
【0058】
異常対策処理部94は、車線Lを閉鎖する旨の入力を受け付けると(ステップS208:YES)、信号灯31に停止の表示を出力させ(ステップS209)、表示板32の表示を「閉鎖」に変更する(ステップS210)。また、異常対策処理部94は、発進制御機40にバーを下ろす指示を出力させ(ステップS211)、料金収受機21を停止させる(ステップS212)。これにより、車線Lは閉鎖される。なお、発進制御機40が設けられた箇所を車両が通過しているときに発進制御機40がバーを下ろそうとした場合、発進制御機40のインターロック機能によりバーが開いたままとなる。この場合は別途監視員が手動で発進制御機40のバーを下ろす。
次に、異常対策処理部94は、複数の車線Lの中に、稼動していない他の車線L(バックアップ車線)が存在するか否かを判定する(ステップS213)。稼動していない他の車線Lが存在する場合(ステップS213:YES)異常対策処理部94は、当該他の車線Lを起動させる(ステップS214)。なお、稼動していない他の車線Lが存在しない場合(ステップS213:NO)、異常対策処理部94は、他の車線Lの運用開始処理を行わない。
【0059】
他方、異常対策処理部94は、ステップS204で料金収受方法を「ETC専用」に変更しない旨の入力を受け付けた場合(ステップS204:NO)、またはステップS208で車線Lを閉鎖しない旨の入力を受け付けた場合(ステップS208:NO)、信号灯31に停止の表示を出力させる(ステップS215)。この間に、監視者は、有人ブース20に収受員の交代要員を派遣し、または有人ブース20に収受員と連絡を取るなどの対策処理を行う。派遣された交代要員または収受員は、有人ブース20での作業を再開すると、料金収受機21の操作等により、信号灯31に通行可の表示を出力させる。
【0060】
《総合異常レベル3に係る異常対策処理》
図6は、一実施形態における総合異常レベル3に係る異常対策処理を示すフローチャートである。
異常対策処理部94は、総合異常レベル3に係る異常対策処理を開始すると、アラーム音をスピーカから出力する(ステップS301)。異常対策処理部94は、車線Lが課金処理装置10を有するか否かを判定する(ステップS302)。
【0061】
車線Lが課金処理装置10を有する場合(ステップS302:YES)、異常対策処理部94は、ステップS3で判定した異常の内容と、車線Lの料金収受方法を「ETC専用」に変更する旨とをディスプレイに出力する(ステップS303)。異常対策処理部94は、車線Lの課金処理装置10を再起動させ、「ETC専用」として動作させる(ステップS304)。また、異常対策処理部94は、表示板32の表示を「ETC専用」に変更する(ステップS305)。
【0062】
ステップS302において車線Lが課金処理装置10を有しない場合(ステップS302:NO)、異常対策処理部94は、ステップS3で判定した異常の内容と、車線Lを閉鎖する旨とをディスプレイに出力する(ステップS306)。異常対策処理部94は、信号灯31に停止の表示を出力させ(ステップS307)、表示板32の表示を「閉鎖」に変更する(ステップS308)。また、異常対策処理部94は、発進制御機40にバーを下ろす指示を出力させ(ステップS309)、料金収受機21を停止させる(ステップS310)。これにより、車線Lは閉鎖される。
次に、異常対策処理部94は、複数の車線Lの中に、稼動していない他の車線L(バックアップ車線)が存在するか否かを判定する(ステップS311)。稼動していない他の車線Lが存在する場合(ステップS311:YES)異常対策処理部94は、当該他の車線Lを起動させる(ステップS312)。なお、稼動していない他の車線Lが存在しない場合(ステップS311:NO)、異常対策処理部94は、他の車線Lの運用開始処理を行わない。
【0063】
《総合異常レベル4に係る異常対策処理》
図7は、一実施形態における総合異常レベル4に係る異常対策処理を示すフローチャートである。
異常対策処理部94は、総合異常レベル4に係る異常対策処理を開始すると、アラーム音をスピーカから出力する(ステップS401)。異常対策処理部94は、ステップS4で判定した障害の内容と、車線Lを閉鎖する旨とをディスプレイに出力する(ステップS402)。異常対策処理部94は、信号灯31に停止の表示を出力させ(ステップS403)、表示板32の表示を「閉鎖」に変更する(ステップS404)。また、異常対策処理部94は、発進制御機40にバーを下ろす指示を出力させ(ステップS405)、料金収受機21を停止させる(ステップS406)。これにより、車線Lは閉鎖される。
【0064】
《作用・効果》
このように、第1の実施形態によれば、監視盤90は、センサ22によって取得された収受員の体調情報に基づいて、収受員の体調に係る異常の有無を判定し、体調に係る異常がある場合に、車線Lに係る異常対策処理を行う。これにより、監視盤90は、収受員による呼び出しの有無に関わらず、異常対策処理を実行することができる。
また、第1の実施形態によれば、監視盤90は、車線カメラ23によって取得された有人ブース20の情報に基づいて、収受員の勤務に影響を及ぼす障害の有無を判定し、障害がある場合に、車線Lに係る異常対策処理を行う。これにより、監視盤90は、収受員による呼び出しの有無に関わらず、異常対策処理を実行することができる。
【0065】
また、第1の実施形態によれば、監視盤90は、収受員の体調に係る異常の度合いを判定し、異常の度合い別に異なる異常対策処理を行う。これにより、監視盤90は、収受員の状態に応じて適切な異常対策処理を実行することができる。
【0066】
また、第1の実施形態によれば、監視盤90は、異常対策処理として、稼動していない他の車線Lを起動させる。これにより、監視盤90は、異常が発生した車線Lによる料金収受ができない場合にも、料金収受設備1の効率が低下することを防ぐことができる。
【0067】
また、第1の実施形態によれば、監視盤90は、異常対策処理として、車線Lを「ETC専用」の車線に切り替える。これにより、監視盤90は、有人による料金収受ができない車線Lを閉鎖することなく活用することができる。
【0068】
また、第1の実施形態によれば、監視盤90は、異常対策処理として、監視盤90にアラームを発する。これにより、これにより、監視盤90は、収受員による呼び出しの有無に関わらず、監視員に異常を通知することができる。
【0069】
また、第1の実施形態によれば、監視盤90は、異常対策処理として、車線Lを閉鎖する。これにより、監視盤90は、料金収受ができない車線Lが開放されたままとなることを防ぐことができる。
特に、監視盤90は、収受員の体調に係る異常があると判定された場合に、車線Lに設けられた信号灯31および表示板32に、閉鎖状態であることの表示を指示し、料金所事務室Jに、収受員の交代指示または発進制御機40を下ろす指示を出力する。これにより、監視盤90は、料金収受ができない車線を適切に閉鎖することができる。
【0070】
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。
上述した実施形態においては、監視盤90は、車線Lを閉鎖する場合に、バックアップ車線を開放するが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る監視盤90は、車線Lを閉鎖する場合にだけでなく、車線Lの料金収受方法を「ETC/一般」から「ETC専用」に切り替える場合にも、バックアップ車線を開放してよい。また例えば、他の実施形態において、料金収受設備1がバックアップ車線を備えない場合、監視盤90は、バックアップ車線を開放しなくてもよい。
他方、複数の車線Lのうち、課金処理装置10と有人ブース20とを備えているにも関わらず「ETC専用」で稼働している他の車線Lがある場合、監視盤90は、当該他の車線Lを「ETC/一般」として稼動するように切り替えてもよい。これにより、監視盤90は、料金収受設備1において有人料金収受の効率が低下することを防ぐことができる。
【0071】
上述した実施形態においては、監視盤90が、異常の有無の判定、障害の有無の判定、および異常対策処理を行うが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、有人ブース20の料金収受機21やその他の装置が、異常の有無の判定、障害の有無の判定、および異常対策処理の一部または全部を行ってもよい。
また、他の実施形態においては、監視盤90が、異常の有無の判定、または障害の有無の判定のうち一方を行わなくてもよい。つまり、他の実施形態においては、監視盤90が、異常の有無の判定とそれに伴う異常対策処理を行うものであってよい。また他の実施形態においては、監視盤90が、障害の有無の判定とそれに伴う異常対策処理を行うものであってよい。
【0072】
上述した実施形態においては、監視盤90が、異常の度合いに応じて異なる異常対策処理を行うが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る監視盤90は、異常または障害を検出した場合に、所定の異常対策処理を行ってもよい。
【0073】
〈コンピュータ構成〉
図8は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ900は、プロセッサ901、メインメモリ902、ストレージ903、インタフェース904を備える。
上述の監視盤90は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ903に記憶されている。プロセッサ901は、プログラムをストレージ903から読み出してメインメモリ902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
【0074】
ストレージ903の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ903は、コンピュータ900のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース904または通信回線を介してコンピュータ900に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムをメインメモリ902に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ903は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0075】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能をストレージ903に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。