特許第6964319号(P6964319)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6964319能動型位置調整可能な管清掃ロボットおよびその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6964319
(24)【登録日】2021年10月21日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】能動型位置調整可能な管清掃ロボットおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/40 20060101AFI20211028BHJP
   B08B 9/04 20060101ALI20211028BHJP
   B61B 13/10 20060101ALI20211028BHJP
【FI】
   F16L55/40
   B08B9/04
   B61B13/10
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2021-113064(P2021-113064)
(22)【出願日】2021年7月7日
【審査請求日】2021年7月7日
(31)【優先権主張番号】202110229624.0
(32)【優先日】2021年3月2日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521300544
【氏名又は名称】西南石油大学
【氏名又は名称原語表記】Southwest Petroleum University
(73)【特許権者】
【識別番号】521300555
【氏名又は名称】成都凌壮科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chengdu Lingzhuang Technology Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】唐 洋
(72)【発明者】
【氏名】黄 順瀟
(72)【発明者】
【氏名】孫 鵬
(72)【発明者】
【氏名】熊 浩宇
(72)【発明者】
【氏名】王 遠
(72)【発明者】
【氏名】敬 ▲しん▼
(72)【発明者】
【氏名】劉 祥
(72)【発明者】
【氏名】呉 杰
(72)【発明者】
【氏名】劉 清友
(72)【発明者】
【氏名】王 国栄
(72)【発明者】
【氏名】侯 浩
(72)【発明者】
【氏名】李 猛
(72)【発明者】
【氏名】王 明波
(72)【発明者】
【氏名】古 麗
【審査官】 竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−61417(JP,A)
【文献】 特開2020−116563(JP,A)
【文献】 特開2014−136195(JP,A)
【文献】 実開平4−48077(JP,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2005−0111031(KR,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0214590(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 55/40
B08B 9/04
B61B 13/10
B62D 57/02
B25J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
能動型位置調整可能な管清掃ロボットであって、
直線状に順次接続された管清掃アセンブリ(100)と、第一の走行アセンブリ(210)と、位置調整アセンブリ(300)と、第二の走行アセンブリ(220)とを備え、
前記管清掃アセンブリ(100)は、管清掃ハウジング(101)と、オーバーフローヘッド(102)と、二つの管清掃ゴムリング(103)と、管清掃ゴムリングギャップリング(104)とを含み、オーバーフローヘッド(102)は、管清掃ハウジング(101)のヘッド部に嵌着接続され、管清掃ゴムリング(103)は、管清掃ハウジング(101)上のオーバーフローヘッド(102)の後部に嵌着接続され、管清掃ゴムリングギャップリング(104)は、二つの管清掃ゴムリング(103)の間に位置し、管清掃ハウジング(101)内には、互いに電気的に接続されたヘッド部モータ(105)、電源(106)が設けられており、ヘッド部モータ(105)の出力軸は、オーバーフローヘッド(102)のネジロッドと伝動接続され、
第一の走行アセンブリ(210)と第二の走行アセンブリ(220)とは、構成が同じであり、いずれも走行アセンブリハウジング(201)と、二つの封止ゴムリング(202)と、封止ゴムリングギャップリング(203)とを含み、二つの封止ゴムリング(202)は、走行アセンブリハウジング(201)の外側壁に摺動嵌着され、封止ゴムリングギャップリング(203)は、二つの封止ゴムリング(202)の間に設けられ、走行アセンブリハウジング(201)内には、走行油圧シリンダ(230)が設けられており、走行油圧シリンダ(230)には、配管を介して走行電動ポンプ(261)、走行油シリンダ(262)、走行電源(263)が接続されており、走行油圧シリンダ(230)のピストンロッド(231)には、押圧ディスク(240)が固接されており、押圧ディスク(240)の周方向には、コンロッド(241)を介して複数の係留スリップ(204)が接続されており、走行アセンブリハウジング(201)には、係留スリップ(204)と係合する押圧ボウル(205)が嵌着接続され、押圧ボウル(205)は、封止ゴムリング(202)と当接接続され、
押圧ディスク(240)および油圧シリンダベース(234)の周方向には、いずれも複数の環状に配置されたローラアセンブリ(250)が設けられており、ローラアセンブリ(250)は、ローラホルダ(251)と、ローラ(254)とを含み、ローラホルダ(251)には、互いに平行な二つの溝体(252)が設けられており、二つの溝体(252)には、ばね(253)が設けられており、ローラ(254)の両側には、円柱形のローラ軸(255)が設けられており、二つのローラ軸(255)は、溝体(252)に摺動接続されるとともに、ばね(253)と当接し、
前記位置調整アセンブリ(300)は、位置調整アセンブリハウジング(301)を含み、位置調整アセンブリハウジング(301)内には、配管を介して接続された位置調整油シリンダ(302)、位置調整油圧シリンダ(303)が設けられており、位置調整油圧シリンダ(303)の位置調整ピストンロッド(304)は、第一の走行アセンブリ(210)に接続され、位置調整アセンブリハウジング(301)内には、位置調整電動ポンプ(305)、アキュムレータ(306)がさらに設けられ、位置調整電動ポンプ(305)は、配管を介して位置調整油シリンダ(302)、位置調整油圧シリンダ(303)にそれぞれ接続され、位置調整油シリンダ(302)と位置調整油圧シリンダ(303)との間の接続配管には、電磁弁(362)が設けられており、
管清掃ハウジング(101)内には、ヘッド部モータ(105)、電源(106)にそれぞれ電気的に接続された第一の制御アセンブリ(410)が設けられており、第一の走行アセンブリ(210)および第二の走行アセンブリ(220)内には、いずれも走行電動ポンプ(261)、走行電源(263)に電気的に接続された第二の制御アセンブリ(420)が設けられており、位置調整アセンブリハウジング(301)内には、第三の制御アセンブリ(430)がさらに設けられ、第三の制御アセンブリ(430)は、それぞれ位置調整電動ポンプ(305)、アキュムレータ(306)、電磁弁(361)に電気的に接続され、第三の制御アセンブリ(430)は、第一の制御アセンブリ(410)、二つの第二の制御アセンブリ(420)と通信接続され、第三の制御アセンブリ(430)と通信接続可能な外接制御アセンブリ(440)をさらに含む、ことを特徴とする能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項2】
係留スリップ(204)と押圧ボウル(205)との近接箇所には、互いに嵌合して斜面(207)が設けられており、係留スリップ(204)が押圧ボウル(205)に近づいたときに、斜面(207)の作用下で、走行アセンブリハウジング(201)の周方向に拡張される、ことを特徴とする請求項1に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項3】
係留スリップ(204)の周面には、配列状に滑り止めリング(208)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項4】
走行油圧シリンダ(230)の両端には、受圧ヘッド(232)、油圧シリンダ蓋(233)がそれぞれ接続され、走行アセンブリハウジング(201)の端部には、油圧シリンダベース(234)が接続されており、受圧ヘッド(232)は、油圧シリンダベース(234)と走行油圧シリンダ(230)との間に位置し、油圧シリンダベース(234)の端部は、封止ゴムリング(202)と当接接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項5】
受圧ヘッド(232)は、ボルトを介して油圧シリンダ蓋(233)に接続される、ことを特徴とする請求項4に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項6】
受圧ヘッド(232)には、筒形の支持体(235)が設けられており、二つの封止ゴムリング(202)、封止ゴムリングギャップリング(203)、押圧ボウル(205)は、いずれも支持体(235)に嵌着接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項7】
押圧ディスク(240)には、支持体(235)内に摺動接続された筒形の案内筒(206)が設けられる、ことを特徴とする請求項6に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項8】
位置調整アセンブリハウジング(301)の両端には、第一の端蓋(310)、第二の端蓋(320)がそれぞれ接続され、アキュムレータ(306)と位置調整電動ポンプ(305)との間には、第一の仕切板(307)が接続されており、位置調整油シリンダ(302)と位置調整電動ポンプ(305)との間には、第二の仕切板(308)が接続されており、第一の端蓋(310)と第一の仕切板(307)との間、第一の仕切板(307)と第二の仕切板(308)との間、第二の仕切板(308)と第二の端蓋(320)との間には、一次カバー(330)、二次カバー(340)、三次カバー(350)が順に密封接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項9】
管清掃アセンブリ(100)、第一の走行アセンブリ(210)、位置調整アセンブリ(300)と第二の走行アセンブリ(220)との間は、ユニバーサルジョイントにより接続され、管清掃アセンブリ(100)、第一の走行アセンブリ(210)、位置調整アセンブリ(300)と第二の走行アセンブリ(220)との間には、走行ばね(120)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボット。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の能動型位置調整可能な管清掃ロボットの使用方法であって、前記方法は、
清掃モード、封止モード、位置調整モードを含み
前記清掃モードでは、まず、前記ロボットを清掃対象パイプラインに投入することにより、ロボットがパイプライン中の液体の前方への移動に伴ってパイプラインを清掃し、且つ管清掃アセンブリの管清掃ゴムリングへの押圧程度を制御することにより、摩耗した管清掃ゴムリングを補償することが可能であり、さらに、管清掃ゴムリングへの押圧程度を制御することにより、前記ロボットの移動速度を制御することが可能であり、
封止モードでは、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリの封止ゴムリングへの押圧程度、係留スリップの拡張程度を制御することにより、ロボットの位置をポジショニングして、パイプラインを封止し、
位置調整モードでは、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリを制御することにより、パイプライン内でポジショニングし、その後、位置調整アセンブリのパイプライン内の押し引きを制御して第一の走行アセンブリと第二の走行アセンブリとの間の距離を調整することによって、ロボットの位置調整を可能とする、ことを特徴とする能動型位置調整可能な管清掃ロボットの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石油・ガスパイプラインの応急処置・修理の技術分野に属し、具体的には、ゴム流量制御速度調整型パイプラインスマート封止管清掃ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
パイプライン輸送は、石油・天然ガスの最も経済的かつ合理的な輸送方式である。現在、中国では、既に複数の石油・ガスエリア管網が形成され、そして、エネルギー工業の急速な発展に伴い、中国の石油・ガスパイプラインの建設も長足の発展を遂げている。中国でのパイプラインの敷設長さの増加及び使用年数の増加に伴い、パイプラインに対して計画的な維持管理を行う必要がある。維持管理を行う際、パイプライン封止技術を用いてパイプライン内の輸送媒体を封止せざるを得ない。現在、中国国内では、維持管理対象であるパイプラインに対して封止作業を行うときに、加圧孔開け封止技術が広く用いられている。当該技術は、工程が比較的複雑である以外に、パイプラインの停止時間も比較的長い。同時に、加圧孔開け封止作業の封止圧力は、パイプラインの正常な輸送圧力よりもはるかに低いため、封止器が開口からパイプラインに入って封止を行う構造的制限を突破し、より高い管内圧力に耐えられる管内封止技術を研究する必要がある。
【0003】
現在、国外では、既に比較的成熟した技術によって製造されたパイプラインスマート封止ロボットの製品がある。中国国内では一定の研究開発作業を展開しているが、まだ成熟した製品を形成していない。パイプラインの完全性管理レベル及び要求の向上に伴い、従来のパイプラインスマート封止ロボットは、既に現場の作業のニーズを十分に満たすことができなくなり、また、機能及び性能上の問題として次のようなものがある。
【0004】
(1)石油・ガス輸送パイプライン内のフランジ、溶接継目などの障害をスムーズに通過できない。
【0005】
(2)パイプラインスマート封止ロボットを確実に制御して封止すべき位置に到達して封止を行うことを実現できない。
【0006】
(3)パイプライン内のパイプラインスマート封止ロボットの移動速度を制御できず、パイプラインスマート封止ロボットの移動速度が速すぎて制御不能になりやすい。
【0007】
(4)パイプラインスマート封止ロボットに搭載した清掃機器が一定の運転時間を経た後、摩耗により故障する。
【0008】
従来の石油・ガス輸送パイプライン用封止装置に存在する問題を解決し、石油・ガス輸送パイプラインの応急修理作業の効率及び安全性を高め、石油・ガス漏れ又は輸送停止による環境汚染と経済損失を減少させるために、早急に能動型速度調整可能なパイプラインスマート封止ロボットを発明しなければならず、パイプラインスマート封止ロボットがパイプラインで障害を安全かつスムーズに通過することができるとともに、管路を高効率かつ持続的に清掃することができ、最終的に、パイプラインスマート封止ロボットの位置を封止の指定位置まで正確に調整することにより、石油・ガス輸送パイプラインの応急修理封止作業の安全かつ高効率化が実現される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、パイプライン内の封止面積を調整することができ、パイプライン内の流体の推力を利用して速度調整を行い、スマート速度調整を実現しつつ、パイプライン内で位置を正確に調整できる能動型位置調整可能な管清掃ロボットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、直線状に順次接続された管清掃アセンブリと、第一の走行アセンブリと、位置調整アセンブリと、第二の走行アセンブリとを備える能動型位置調整可能な管清掃ロボットを提供する。
【0011】
前記管清掃アセンブリは、管清掃ハウジングと、オーバーフローヘッドと、二つの管清掃ゴムリングと、管清掃ゴムリングギャップリングとを含み、オーバーフローヘッドは、管清掃ハウジングのヘッド部に嵌着接続され、管清掃ゴムリングは、管清掃ハウジング上のオーバーフローヘッドの後部に嵌着接続され、管清掃ゴムリングギャップリングは、二つの管清掃ゴムリングの間に位置し、管清掃ハウジング内には、互いに電気的に接続されたヘッド部モータ、電源が設けられており、ヘッド部モータの出力軸は、オーバーフローヘッドのネジロッドと伝動接続される。
【0012】
第一の走行アセンブリと第二の走行アセンブリとは、構成が同じであり、いずれも走行アセンブリハウジングと、二つの封止ゴムリングと、封止ゴムリングギャップリングとを含み、二つの封止ゴムリングは、走行アセンブリハウジングの外側壁に摺動嵌着され、封止ゴムリングギャップリングは、二つの封止ゴムリングの間に設けられ、走行アセンブリハウジング内には、走行油圧シリンダが設けられており、走行油圧シリンダには、配管を介して走行電動ポンプ、走行油シリンダ、走行電源が接続されており、走行油圧シリンダのピストンロッドには、押圧ディスクが固接されており、押圧ディスクの周方向には、コンロッドを介して複数の係留スリップが接続されており、走行アセンブリハウジングには、係留スリップと係合する押圧ボウルが嵌着接続され、押圧ボウルは、封止ゴムリングと当接接続される。
【0013】
押圧ディスクおよび油圧シリンダベースの周方向には、いずれも複数の環状に配置されたローラアセンブリが設けられており、ローラアセンブリは、ローラホルダと、ローラとを含み、ローラホルダには、互いに平行な二つの溝体が設けられており、二つの溝体には、ばねが設けられており、ローラの両側には、円柱形のローラ軸が設けられており、二つのローラ軸は、溝体に摺動接続されるとともに、ばねと当接する。
【0014】
前記位置調整アセンブリは、位置調整アセンブリハウジングを含み、位置調整アセンブリハウジング内には、配管を介して接続された位置調整油シリンダ、位置調整油圧シリンダが設けられており、位置調整油圧シリンダの位置調整ピストンロッドは、第一の走行アセンブリに接続され、位置調整アセンブリハウジング内には、位置調整電動ポンプ、アキュムレータがさらに設けられ、位置調整電動ポンプは、配管を介して位置調整油シリンダ、位置調整油圧シリンダにそれぞれ接続され、位置調整油シリンダと位置調整油圧シリンダとの間の接続配管には、電磁弁が設けられる。
【0015】
管清掃ハウジング内には、ヘッド部モータ、電源にそれぞれ電気的に接続された第一の制御アセンブリが設けられており、第一の走行アセンブリおよび第二の走行アセンブリ内には、いずれも走行電動ポンプ、走行電源に電気的に接続された第二の制御アセンブリが設けられており、位置調整アセンブリハウジング内には、第三の制御アセンブリがさらに設けられ、第三の制御アセンブリは、それぞれ位置調整電動ポンプ、アキュムレータ、電磁弁に電気的に接続され、第三の制御アセンブリは、第一の制御アセンブリ、二つの第二の制御アセンブリと通信接続され、第三の制御アセンブリと通信接続可能な外接制御アセンブリをさらに含む。
【0016】
好適な態様として、係留スリップと押圧ボウルとの近接箇所には、互いに嵌合して斜面が設けられており、係留スリップが押圧ボウルに近づいたときに、斜面の作用下で、走行アセンブリハウジングの周方向に拡張される。
【0017】
好適な態様として、係留スリップの周面には、配列状に滑り止めリングが設けられる。
【0018】
好適な態様として、走行油圧シリンダの両端には、受圧ヘッド、油圧シリンダ蓋がそれぞれ接続され、走行アセンブリハウジングの端部には、油圧シリンダベースが接続されており、受圧ヘッドは、油圧シリンダベースと走行油圧シリンダとの間に位置し、油圧シリンダベースの端部は、封止ゴムリングと当接接続される。
【0019】
好適な態様として、受圧ヘッドは、ボルトを介して油圧シリンダ蓋に接続される。
【0020】
好適な態様として、受圧ヘッドには、筒形の支持体が設けられており、二つの封止ゴムリング、封止ゴムリングギャップリング、押圧ボウルは、いずれも支持体に嵌着接続される。
【0021】
好適な態様として、押圧ディスクには、支持体内に摺動接続された筒形の案内筒が設けられる。
【0022】
好適な態様として、位置調整アセンブリハウジングの両端には、第一の端蓋、第二の端蓋がそれぞれ接続され、アキュムレータと位置調整電動ポンプとの間には、第一の仕切板が接続されており、位置調整油シリンダと位置調整電動ポンプとの間には、第二の仕切板が接続されており、第一の端蓋と第一の仕切板との間、第一の仕切板と第二の仕切板との間、第二の仕切板と第二の端蓋との間には、一次カバー、二次カバー、三次カバーが順に密封接続される。
【0023】
好適な態様として、管清掃アセンブリ、第一の走行アセンブリ、位置調整アセンブリと第二の走行アセンブリとの間は、ユニバーサルジョイントにより接続され、管清掃アセンブリ、第一の走行アセンブリ、位置調整アセンブリと第二の走行アセンブリとの間には、走行ばねが設けられる。
【0024】
本発明は、清掃モード、封止モード、位置調整モードを含む上記のような能動型位置調整可能な管清掃ロボットの使用方法をさらに提供する。
【0025】
前記清掃モードでは、まず、前記ロボットを清掃対象パイプラインに投入することにより、ロボットがパイプライン中の液体の前方への移動に伴ってパイプラインを清掃し、且つ管清掃アセンブリの管清掃ゴムリングへの押圧程度を制御することにより、摩耗した管清掃ゴムリングを補償することが可能であり、さらに、管清掃ゴムリングへの押圧程度を制御することにより、前記ロボットの移動速度を制御することが可能である。
【0026】
封止モードでは、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリの封止ゴムリングへの押圧程度、係留スリップの拡張程度を制御することにより、ロボットの位置をポジショニングして、パイプラインを封止する。
【0027】
位置調整モードでは、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリを制御することにより、パイプライン内でポジショニングし、その後、位置調整アセンブリのパイプライン内の押し引きを制御して第一の走行アセンブリと第二の走行アセンブリとの間の距離を調整することによって、ロボットの位置調整を可能とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、能動型位置調整可能な管清掃ロボットを提供し、下記の有益な効果を有する。
本発明は、ゴム流量制御速度調整型パイプラインスマート封止ロボットを提供し、従来技術に比べて、下記の有益な効果を有する。
【0029】
1、第一の走行アセンブリ、第二の走行アセンブリには、調整可能なローラアセンブリがあり、ローラアセンブリにより前記ロボットを支持してパイプラインで移動させ、ローラアセンブリのばねは、ローラが受圧されたときに圧縮され、ローラが受圧されていないときに反発することができ、それにより、ロボットを石油・ガスパイプライン内で出現する可能性のある障害をスムーズに通過することが可能となる。
【0030】
2、位置調整アセンブリは、第一の走行アセンブリ、第二の走行アセンブリをパイプライン中の指定位置まで駆動することができ、ロボットを正確な封止位置に到達させることができ、石油・ガスパイプラインの封止応急修理作業の安全性を向上させる。
【0031】
3、そして、管清掃アセンブリの管清掃ゴムリングの押圧程度を制御することにより、さらに、前記ロボットのパイプライン内の流体媒体によって推進される受力面積を調整することができ、前記ロボットがパイプライン内の流体媒体によって推進されるときに、実際の動作状況のニーズに応じて速度を調整することができ、前記ロボットの移動速度が速すぎて制御不能になることを回避し、石油・ガスパイプラインの封止応急修理作業の安全性を向上させる。
【0032】
4、管清掃アセンブリにおける管清掃ゴムリングは、前記ロボットを長距離移動させてパイプラインを清掃し、管清掃ゴムリングが摩耗した後に、管清掃ゴムリングの圧縮量を増加させ、さらに、管清掃ゴムリングの摩耗部分を補償することができ、前記ロボットが高効率かつ持続的な管清掃高効率を有するように圧縮変形量を調整することができる。
【0033】
5、自動化制御、利用者の前記ロボットに対する操作制御を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の実施例における能動型位置調整可能な管清掃ロボットの立体構成概略図である。
図2】本発明の実施例における能動型位置調整可能な管清掃ロボットの正面構造概略図である。
図3】本発明の実施例における管清掃アセンブリの正面構造概略図である。
図4】本発明の実施例における管清掃アセンブリの断面構造概略図である。
図5】本発明の実施例における第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリの正面構造概略図である。
図6】本発明の実施例における第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリの断面構造概略図である。
図7】本発明の実施例における第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリの左側面構造概略図である。
図8】本発明の実施例におけるローラアセンブリの取付構造概略図である。
図9】本発明の実施例におけるローラアセンブリの断面構造概略図である。
図10】本発明の実施例における係留スリップの取付立体構成概略図である。
図11】本発明の実施例における位置調整アセンブリの正面構造概略図である。
図12】本発明の実施例における位置調整アセンブリの断面構造概略図である。
図13】本発明の実施例における制御構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の具体的な実施形態について、実施例及び図面を参照しながらさらに詳細に説明する。以下の実施例は、本発明を具体化するための一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
【0036】
実施例1
図1図13に示すように、本発明の好適な実施例に係る能動型位置調整可能な管清掃ロボットは、パイプライン内で位置調整、速度調整を行うことができ、かつパイプラインを封止することができる。
【0037】
上述した技術的手段をもとに、本実施例では、直線状に順次接続された管清掃アセンブリ100と、第一の走行アセンブリ210と、位置調整アセンブリ300と、第二の走行アセンブリ220とを備える能動型位置調整可能な管清掃ロボットが提供される。管清掃アセンブリ100は、パイプラインを清掃するためのものであり、第一の走行アセンブリ210、第二の走行アセンブリ220は、前記ロボットを支持してパイプライン内で移動させるためのものであり、また、第一の走行アセンブリ210、第二の走行アセンブリ220を制御して前記ロボットをパイプライン内で移動または停止させることができ、位置調整アセンブリ300は、第一の走行アセンブリ210、第二の走行アセンブリ220のパイプライン内での距離を制御するためのものであり、さらに、前記ロボットのパイプライン内での位置を制御する。
【0038】
具体的には、図3、4に示すように、管清掃アセンブリ100は、管清掃ハウジング101と、オーバーフローヘッド102と、二つの管清掃ゴムリング103と、管清掃ゴムリングギャップリング104とを含み、管清掃ハウジング101は、管清掃アセンブリ100の保持構造体であり、二つの管清掃ゴムリング103は、パイプラインの内側壁を清掃するためのものである。
【0039】
具体的には、オーバーフローヘッド102のヘッド部には、パイプライン内の媒体を通過するための溝が設けられる。
【0040】
具体的には、オーバーフローヘッド102は、管清掃ハウジング101のヘッド部に嵌着接続され、オーバーフローヘッド102により、前記ロボットのパイプライン内での移動抵抗を低減することができる。
【0041】
具体的には、管清掃ゴムリング103は、管清掃ハウジング101上のオーバーフローヘッド102の後部に嵌着接続され、管清掃ゴムリングギャップリング104は、二つの管清掃ゴムリング103の間に位置し、ここで、管清掃ゴムリング103は、軟質ゴム制の環状構造であり、管清掃ゴムリング103は、圧縮変形することが可能であり、管清掃ゴムリング103をパイプライン内側壁に接触させて、パイプライン内側壁に付着した不純物を清掃する。管清掃ゴムリングギャップリング104は、硬質材料からなるものであり、管清掃ゴムリングギャップリング104は、二つの管清掃ゴムリング103を分離することができ、二つの管清掃ゴムリング103をそれぞれ変形させることができ、二つの管清掃ゴムリング103が圧縮変形され、外径が増大すると、外径が増大した管清掃ゴムリング103は、パイプラインの内側壁をより良く清掃することができる。
【0042】
また、同様の押圧力作用下で、管清掃ゴムリングギャップリング104は、二つの管清掃ゴムリング103の変形量がより小さくなるように、二つの管清掃ゴムリング103を分離することができる。同じ寸法の単一管清掃ゴムリング103を設ける場合よりも管清掃ゴムリング103の変形量がより小さくなり、管清掃ゴムリング103の形状歪みがさらに起き難く、管清掃ゴムリング103の固定安定性を向上させる。
【0043】
具体的には、管清掃ハウジング101内には、互いに電気的に接続されたヘッド部モータ105、電源106が設けられており、ヘッド部モータ105の出力軸は、オーバーフローヘッド102のネジロッドと伝動接続され、ヘッド部モータ105とオーバーフローヘッド102との接続部は、ネジロッド107を介して接続される。ヘッド部モータ105が作動すると、さらに、ネジロッドによりオーバーフローヘッド102の前後移動を駆動し、さらに、管清掃ゴムリング103への押圧程度を制御する。
【0044】
具体的には、図5図7に示すように、第一の走行アセンブリ210と第二の走行アセンブリ220とは、構成が同じであり、いずれも走行アセンブリハウジング201と、二つの封止ゴムリング202と、封止ゴムリングギャップリング203とを含み、走行アセンブリハウジング201は本体支持構造である。
【0045】
具体的には、二つの封止ゴムリング202は、走行アセンブリハウジング201の外側壁に摺動嵌着され、二つの封止ゴムリング202は、軟質ゴムリングからなり、走行アセンブリハウジング201に沿って摺動可能であり、外力作用により封止ゴムリング202を押圧し、封止ゴムリング202が変形されると、封止ゴムリング202の外径は押圧作用を受けた後に増大し、封止ゴムリング202の外径がパイプライン内側壁に当接するまで増大した後、走行アセンブリハウジング201を、封止ゴムリング202を介してパイプライン内側壁に封止することができる。
【0046】
具体的には、封止ゴムリングギャップリング203は、二つの封止ゴムリング202の間に設けられ、管清掃ゴムリングギャップリング104が二つの管清掃ゴムリング103を分離する原理と同様に、走行アセンブリハウジング201上に固定された封止ゴムリング202の安定性を向上させる。
【0047】
具体的には、走行アセンブリハウジング201内には、走行油圧シリンダ230が設けられており、走行油圧シリンダ230には、配管を介して走行電動ポンプ261、走行油シリンダ262が接続されており、走行油圧シリンダ230のピストンロッド231には、押圧ディスク240が固接されており、走行油圧シリンダ230は、押圧ディスク240の移動のために動力を供給することができ、走行電動ポンプ261は、作動油を走行油シリンダ262から走行油圧シリンダ230にポンプ注入するためのものである。
【0048】
具体的には、押圧ディスク240の周方向には、コンロッド241を介して複数の係留スリップ204が接続されており、係留スリップ204は、コンロッド241とヒンジ接続され、コンロッド241は、押圧ディスク240とヒンジ接続される。前記ロボットがパイプライン内を移動するとき、係留スリップ204は、パイプラインのストッパ作用下で、係留スリップ204が走行アセンブリハウジング201の周囲を自由に包囲することができる。
【0049】
具体的には、走行油圧シリンダ230が押圧ディスク240を駆動して移動させると、押圧ディスク240上のコンロッド241は、係留スリップ204と共に移動する。
【0050】
具体的には、走行アセンブリハウジング201には、係留スリップ204と係合する押圧ボウル205が嵌着接続され、押圧ボウル205は、封止ゴムリング202と当接接続され、係留スリップ204が押圧ボウル205に向かって移動するとき、係留スリップ204は、押圧ボウル205を押圧することができ、押圧ボウル205は、押圧作用下で、封止ゴムリング202に向かって移動し、さらに、封止ゴムリング202を押圧し、封止ゴムリング202が押圧され、外径が大きくなった後に、走行アセンブリハウジング201を、封止ゴムリング202を介してパイプラインの内側壁に封止することができる。
【0051】
具体的には、押圧ディスク240および油圧シリンダベース234の周方向には、いずれも複数の環状に配置されたローラアセンブリ250が設けられており、ローラアセンブリ250は、パイプライン内で押圧ディスク240および油圧シリンダベース234を支持するためのものであり、押圧ディスク240および油圧シリンダベース234は、ロボットを支持してパイプライン内を移動させる。
【0052】
具体的には、図8、9に示すように、ローラアセンブリ250は、押圧ディスク240と、油圧シリンダベース234とを、ボルトを介して接続可能なエンドレス保持具リング上に取り付けることが可能である。
【0053】
具体的には、図8、9に示すように、ローラアセンブリ250は、ローラホルダ251と、ローラ254とを含み、ローラホルダ251は、金属製のものであり、ローラホルダ251には、互いに平行な二つの溝体252が設けられており、二つの溝体252には、ばね253が設けられており、ローラ254の両側には、円柱形のローラ軸255が設けられており、二つのローラ軸255は、溝体252に摺動接続されるとともに、ばね253と当接する。パイプライン内を移動するとき、ロボットがパイプラインの内側壁上の障害物を通過する際に、ばね253および夫々のローラ254は圧縮可能であり、それにより、ロボットの外径を小さくし、ローラ254がパイプラインの内側壁上の障害物をスムーズに通過できることを保証するとともに、ロボットの動作時の安全性を保証する。
【0054】
具体的には、位置調整アセンブリ300は、支持構造である位置調整アセンブリハウジング301を含む。
【0055】
具体的には、位置調整アセンブリハウジング301内には、配管を介して接続された位置調整油シリンダ302、位置調整油圧シリンダ303が設けられており、位置調整油シリンダ302は、作動油を貯蔵するためのものであり、位置調整油圧シリンダ303の位置調整ピストンロッド304は、第一の走行アセンブリ210に接続され、位置調整油圧シリンダ303は、位置調整ピストンロッド304を前後に移動させ、さらに、第一の走行アセンブリ210を位置調整アセンブリ300に対して前後に移動させるように駆動するためのものである。
【0056】
具体的には、位置調整アセンブリハウジング301内には、位置調整電動ポンプ305、アキュムレータ306がさらに設けられ、位置調整電動ポンプ305は、配管を介して位置調整油シリンダ302、位置調整油圧シリンダ303にそれぞれ接続され、アキュムレータ306は、位置調整電動ポンプ305に電気的に接続されて、位置調整電動ポンプ305のために動力を供給し、位置調整油シリンダ302と位置調整油圧シリンダ303との間の接続配管には、電磁弁362が設けられており、位置調整電動ポンプ305により、位置調整油シリンダ302と位置調整油圧シリンダ303との間で作動油を輸送することができ、さらに、位置調整油圧シリンダ303のために作動油を供給する。
【0057】
具体的には、管清掃ハウジング101内には、ヘッド部モータ105、電源106にそれぞれ電気的に接続された第一の制御アセンブリ410が設けられており、第一の制御アセンブリ410は、ヘッド部モータ105の動作状態を制御することができ、電源106は、ヘッド部モータ105、第一の制御アセンブリ410のために電力を供給する。
【0058】
具体的には、第一の走行アセンブリ210および第二の走行アセンブリ220内には、いずれも走行電動ポンプ261、走行電源263に電気的に接続された第二の制御アセンブリ420が設けられており、第二の制御アセンブリ420は、走行電動ポンプ261の動作状態を制御するためのものである。走行電源263は、走行電動ポンプ261、第二の制御アセンブリ420のために電力を供給することができる。
【0059】
具体的には、位置調整アセンブリハウジング301内には、第三の制御アセンブリ430がさらに設けられ、第三の制御アセンブリ430は、それぞれ位置調整電動ポンプ305、アキュムレータ306、電磁弁361に電気的に接続され、アキュムレータ306は、第三の制御アセンブリ430、位置調整電動ポンプ305、電磁弁361のために動力を提供するためのものである。
【0060】
具体的には、第三の制御アセンブリ430は、第一の制御アセンブリ410、二つの第二の制御アセンブリ420に対して通信、制御を行うことができるように、第一の制御アセンブリ410、二つの第二の制御アセンブリ420と通信接続される。
【0061】
具体的には、本実施例は、第三の制御アセンブリ430と通信接続可能な外接制御アセンブリ440をさらに含み、利用者は、外接制御アセンブリ440を介して第三の制御アセンブリ430を制御することができ、さらに、第一の制御アセンブリ410、二つの第二の制御アセンブリ420を制御することができる。
【0062】
ここで、外接制御アセンブリ440、第三の制御アセンブリ430、第一の制御アセンブリ410、二つの第二の制御アセンブリ420間の通信方式は、WIFI、Zigbee、ブルートゥース(登録商標)による通信接続であってもよい。
【0063】
好ましくは、係留スリップ204と押圧ボウル205との近接箇所には、互いに嵌合して斜面207が設けられており、係留スリップ204が押圧ボウル205に近づいたときに、斜面207の作用下で、走行アセンブリハウジング201の周方向に拡張され、係留スリップ204が周辺に拡張されたときに、係留スリップ204は、パイプラインの内側壁に当接することができ、さらに、第一の走行アセンブリ210、第二の走行アセンブリ220を係留スリップ204でパイプラインの内側壁に固定することができる。
【0064】
好ましくは、係留スリップ204の周面には、配列状に滑り止めリング208が設けられており、これにより、係留スリップ204とパイプラインの内側壁との固定安定性を向上させることができる。
【0065】
好ましくは、走行油圧シリンダ230の両端には、受圧ヘッド232、油圧シリンダ蓋233がそれぞれ接続され、走行アセンブリハウジング201の端部には、油圧シリンダベース234が接続されており、受圧ヘッド232は、油圧シリンダベース234と走行油圧シリンダ230との間に位置し、受圧ヘッド232と油圧シリンダベース234との間は、ボルトを介して安定に接続することができ、受圧ヘッド232は、走行油圧シリンダ230を安定に固定することができる。
【0066】
具体的には、油圧シリンダベース234の端部は、封止ゴムリング202と当接接続される。封止ゴムリング202が押圧されたときには、油圧シリンダベース234を介して封止ゴムリング202を止めることができる。
【0067】
好ましくは、受圧ヘッド232は、ボルトを介して油圧シリンダ蓋233に接続され、受圧ヘッド232および油圧シリンダ蓋233は、走行油圧シリンダ230の両端にそれぞれ位置し、受圧ヘッド232と油圧シリンダ蓋233とを接続するボルトの長さが比較的長く、走行油圧シリンダ230内の圧力を両端から安定に制御しつつ、受圧ヘッド232、油圧シリンダ蓋233が走行油圧シリンダ230の両端から走行油圧シリンダ230から離脱することを防止することができ、受圧ヘッド232および油圧シリンダ蓋233を走行油圧シリンダ230の両端に安定に接続することができる。
【0068】
好ましくは、受圧ヘッド232には、筒形の支持体235が設けられており、支持体235は、受圧ヘッド232と一体成形されてもよく、ボルトを介して受圧ヘッド232に接続されてもよい。二つの封止ゴムリング202、封止ゴムリングギャップリング203、押圧ボウル205は、いずれも支持体235に嵌着接続され、支持体235を介して二つの封止ゴムリング202、封止ゴムリングギャップリング203、押圧ボウル205を支持し位置決めすることができる。
【0069】
好ましくは、押圧ディスク240には、支持体235内に摺動接続された筒形の案内筒206が設けられる。案内筒206と支持体235との協働を通じて、押圧ディスク240に対して方向決定を行い、押圧ボウル205に接近するときの係留スリップ204の方向安定性をより良く保証することができ、動作時の安定性を向上させることができる。
【0070】
好ましくは、位置調整アセンブリハウジング301の両端には、第一の端蓋310、第二の端蓋320がそれぞれ接続され、アキュムレータ306と位置調整電動ポンプ305との間には、第一の仕切板307が接続されており、位置調整油シリンダ302と位置調整電動ポンプ305との間には、第二の仕切板308が接続されており、第一の端蓋310と第一の仕切板307との間、第一の仕切板307と第二の仕切板308との間、第二の仕切板308と第二の端蓋320との間には、一次カバー330、二次カバー340、三次カバー350が順に密封接続される。
【0071】
ここで、一次カバー330、二次カバー340、三次カバー350および本実施例における夫々の接続部は、シールリング、シールネジなどの方式により密封され、前記ロボットの動作時のシール性を保証することができる。
【0072】
好ましくは、管清掃アセンブリ100、第一の走行アセンブリ210、位置調整アセンブリ300と第二の走行アセンブリ220との間は、ユニバーサルジョイントにより接続され、図3、4に示すように、管清掃アセンブリ100、第一の走行アセンブリ210、位置調整アセンブリ300および第二の走行アセンブリ220上のユニバーサルジョイントは、接続ベース108を介して接続される。
【0073】
具体的には、管清掃アセンブリ100、第一の走行アセンブリ210、位置調整アセンブリ300と第二の走行アセンブリ220との間には、走行ばね120が設けられており、走行ばね120により制振作用を奏することができ、防護構造としてユニバーサルジョイントの接続安全性を保護することもできる。
【0074】
実施例2
本実施例は、清掃モード、封止モード、位置調整モードを含む実施例1に係る能動型位置調整可能な管清掃ロボットの使用方法を提供する。
【0075】
清掃モードでは、まず、前記ロボットを清掃対象パイプラインに投入することにより、ロボットがパイプライン中の液体の前方への移動に伴ってパイプラインを清掃し、且つ管清掃アセンブリの管清掃ゴムリングへの押圧程度を制御することにより、さらに、摩耗した管清掃ゴムリングを補償することが可能であり、管清掃ゴムリングへの押圧程度を制御することにより、前記ロボットの移動速度を制御することが可能である。
【0076】
前記ロボットが長距離移動した後、管清掃ゴムリング上には一定量の摩耗損耗がある。このとき、ヘッド部モータによりオーバーフローヘッドを回転駆動させて管清掃ゴムリングを押圧変形させ、以前の長距離移動による管清掃ゴムリングの摩耗を補償し、前記ロボットの持続的かつ高効率な管清掃効果を保証する。
【0077】
ここで、ロボットを製品油輸送パイプラインの入口からパイプライン内に投入する。清掃過程において、速度調整が必要である場合には、パイプライン内の石油・ガス媒体を介して前記ロボットを目標位置まで移動させる。前記ロボットの移動速度が遅すぎる場合、ヘッド部モータ105の回転を制御し、さらに、ネジロッド107を介してオーバーフローヘッド102を駆動して前記ロボットの尾部に移動させ、管清掃ゴムリング103への押圧程度を増大させ、管清掃ゴムリング103は、押圧された後に、流れ阻止面積が増大し、より大きな石油・ガス推力を受け、前記ロボットの移動速度を増大させる。前記ロボットの移動速度が速すぎる場合、ヘッド部モータ105の回転を制御し、さらに、ネジロッド107を介してオーバーフローヘッド102を駆動して前記ロボットの先端部に移動させ、管清掃ゴムリング103への押圧程度を減少させ、管清掃ゴムリング103は、押圧された後に、流れ阻止面積が減少し、より小さい石油・ガス推力を受け、前記ロボットの移動速度を減少させる。これにより、前記ロボットの移動速度を調整する効果を奏する。
【0078】
封止モードでは、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリの封止ゴムリングへの押圧程度、係留スリップの拡張程度を制御することにより、ロボットの位置をポジショニングして、パイプラインを封止する。
【0079】
前記ロボットが係留封止を行う必要がある場合、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリ内の走行油圧シリンダ230は、押圧ディスク240と共に押圧ボウル205の方向に油圧によって移動し、押圧ディスク240は、係留スリップ204がパイプライン内側壁に当接するまで斜面207に沿って拡張するように係留スリップ204を押し動かし、その結果、前記ロボットを係留スリップ204とパイプライン内側壁との間の摩擦力によって徐々に停止するまで減速させる。このとき、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリは係留状態となる。
【0080】
走行油圧シリンダ230に対して押圧し続ける。このとき、係留スリップ204は既にパイプライン内側壁に固定されて動くことがなく、押圧ボウル205は、油圧シリンダベース234の方向に移動しながら封止ゴムリング202を押圧変形して、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリの周方向の隙間を充填し、パイプラインを密封する効果を奏する。このとき、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリは封止状態となる。
【0081】
前記ロボットが封止を解除する必要がある場合、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリ内の走行油圧シリンダ230が減圧され、押圧ボウル205は、油圧シリンダベース234から離れる方向に移動しながら封止ゴムリング202の変形量を減少させる。このとき、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリは、封止状態を解除し、走行油圧シリンダ230に対して減圧し続け、押圧ディスク240を油圧シリンダベース234から離れる方向に移動させ、押圧ディスク240は、係留スリップ204がパイプライン内側壁から離脱するまで斜面207に沿って縮小するように係留スリップ204を押し動かし、係留スリップ204がパイプライン内側壁から離れるまで収縮する。このとき、第一の走行アセンブリおよび/または第二の走行アセンブリは、係留状態を解除する。
【0082】
位置調整モードでは、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリを制御することにより、パイプライン内でポジショニングし、その後、位置調整アセンブリのパイプライン内の押し引きを制御して第一の走行アセンブリと第二の走行アセンブリとの間の距離を調整することによって、ロボットの位置調整を可能とする。
【0083】
前記ロボットが指定位置まで正確に移動する必要がある場合、前記ロボットは、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリによって位置決めされ、第三の制御アセンブリは、電磁弁の開放を制御するとともに、位置調整電動ポンプの作動を制御し、作動油を位置調整油シリンダから位置調整油圧シリンダにポンプ注入し、さらに、位置調整ピストンロッドを駆動して延長し、前記ロボットの第一の走行アセンブリと第二の走行アセンブリとの間の距離の増大を可能にし、さらに、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリがパイプラインに沿って前進または後退するように制御し、封止モードに合わせて第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリのうちの一つをパイプライン内側壁に係留し、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリの前進または後退を逐次制御することができ、前記ロボットのパイプライン内の位置に対する正確な制御を可能にする。
【0084】
同様に、前記ロボットが指定位置まで正確に移動する必要がある場合、前記ロボットは、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリによって位置決めされ、第三の制御アセンブリは、電磁弁の開放を制御するとともに、位置調整電動ポンプの作動を制御し、作動油を位置調整油圧シリンダから位置調整油シリンダにポンプ注入し、さらに、位置調整ピストンロッドを駆動して退避させ、前記ロボットの第一の走行アセンブリと第二の走行アセンブリとの間の距離の減少を可能にし、さらに、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリがパイプラインに沿って前進または後退するように制御し、封止モードに合わせて第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリのうちの一つをパイプライン内側壁に係留し、第一の走行アセンブリまたは第二の走行アセンブリの前進または後退を逐次制御することができる。
【0085】
上記の過程を繰り返すことで、前記ロボットのクリープ走行の効果を奏することができ、前記ロボットを指定作業位置まで正確に移動させるという目的を果たす。前記ロボットを指定作業位置まで移動させたとき、第一の走行アセンブリ、第二の走行アセンブリは、いずれも封止モードでパイプラインを封止し、石油・ガス輸送パイプラインを封止するという目的を果たす。
【0086】
上述したのは本発明の好適な実施形態を示したものに過ぎず、指摘すべきことは、本技術分野の当業者にとって、本発明の技術原理から逸脱しない限り、さらに幾つかの改善及び置換を行うことができることであり、これらの改善及び置換も本発明の保護範囲に入っていると見なされるべきである。
【符号の説明】
【0087】
100:管清掃アセンブリ
110:パイプライン
120:走行ばね
210:第一の走行アセンブリ
300:位置調整アセンブリ
220:第二の走行アセンブリ
101:管清掃ハウジング
102:オーバーフローヘッド
103:管清掃ゴムリング
104:管清掃ゴムリングギャップリング
105:ヘッド部モータ
106:電源
107:ネジロッド
108:接続ベース
201:走行アセンブリハウジング
202:封止ゴムリング
203:封止ゴムリングギャップリング
204:係留スリップ
205:押圧ボウル
206:案内筒
207:斜面
208:滑り止めリング
230:走行油圧シリンダ
231:ピストンロッド
232:受圧ヘッド
233:油圧シリンダ蓋
234:油圧シリンダベース
235:支持体
240:押圧ディスク
250:ローラアセンブリ
251:ローラホルダ
252:溝体
253:ばね
254:ローラ
255:ローラ軸
261:走行電動ポンプ
262:走行油シリンダ
263:走行電源
301:位置調整アセンブリハウジング
302:位置調整油シリンダ
303:位置調整油圧シリンダ
304:位置調整ピストンロッド
305:位置調整電動ポンプ
306:アキュムレータ
307:第一の仕切板
308:第二の仕切板
310:第一の端蓋
320:第二の端蓋
330:一次カバー
340:二次カバー
350:三次カバー
361:電磁弁
410:第一の制御アセンブリ
420:第二の制御アセンブリ
430:第三の制御アセンブリ
440:外接制御アセンブリ
【要約】      (修正有)
【課題】石油・ガスパイプラインの応急処置・修理技術分野に関し、能動型位置調整可能な管清掃ロボットを提供する。
【解決手段】直線状に順次接続された管清掃アセンブリ100と、第一の走行アセンブリ210と、位置調整アセンブリ300と、第二の走行アセンブリ220とを備え、前記管清掃アセンブリ100上には、調整可能な管清掃ゴムリングが設けられており、オーバーフローヘッドは、管清掃ハウジングのヘッド部に嵌着接続され、第一の走行アセンブリ210と第二の走行アセンブリ220とは、構成が同じであり、二つの調整可能な封止ゴムリングが設けられており、前記位置調整アセンブリ300内には、配管を介して接続された位置調整油シリンダ、位置調整油圧シリンダが設けられており、位置調整油圧シリンダの位置調整ピストンロッドは、第一の走行アセンブリ210に接続される。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13