(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0013】
本発明面材は、凹凸模様を有する面材であって、連続した面を形成してなる第1模様層と、第1模様層の表面を部分的に覆う、凸状の第2模様層とを有し、これら第1模様層及び第2模様層が、それぞれ特定の条件を満たすものである。
【0014】
図1は、本発明面材の一例を示す平面模式図であり、本発明面材を表側(正面)から見た状態を示している。
図2は、本発明面材の一例を示す断面模式図である。
【0015】
図1及び2に示すように、本発明面材は、第1模様層と第2模様層とを有しており、第1模様層が、連続した面を形成し、その第1模様層の表面を部分的に覆うように、非連続的に凸状の第2模様層が形成されている。すなわち、第1模様層が凹部(模様領域A)、第2模様層が凸部(模様領域B)を形成することにより、面材の表面に凹凸模様が付与されている。模様領域Aは、第1模様層が視認される領域であり、模様領域Bは、第2模様層が視認される領域である。
【0016】
第1模様層及び第2模様層は、それぞれ、粒状無機質粒子を含む組成物によって形成されてなる。このような模様層は、例えば、粒状無機質粒子、及び樹脂を含む組成物(第1模様層用組成物、第2模様層用組成物等)を硬化させることより形成できる。これにより、粒状無機質粒子が樹脂によって固定化され、粒状無機質粒子にもとづく色調を呈する模様層が得られる。
【0017】
粒状無機質粒子としては、その母体の材質が無機質であれば、天然品、人工品のいずれも使用することができる。この粒状無機質粒子としては、少なくとも粒状着色無機質粒子を含む態様が好適である。このような粒状着色無機質粒子としては、特に、光透過率が3%未満の不透明なものが好適であり、光透過率が2%以下のものがより好適である。このような粒状着色無機質粒子として、具体的には、例えば、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、砂岩、粘板岩、玄武岩、斑れい岩、閃緑岩、安山岩、石灰岩及びこれらの粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、金属粒等が挙げられる。また、蛍石、寒水石、長石、珪石、珪砂、及びこれらの粉砕物、ガラス粉砕物、ガラスビーズ等を、上記条件を満たすように着色したもの等も使用できる。これらは1種または2種以上で使用できる。
【0018】
上記光透過率とは、濁度計による全光線透過率の値である。この測定では、粒状無機質粒子の試料を内厚5mmの透明ガラス製セル中に充填し、次いで徐々に水を充填した後、セル中の気泡を振動によって取り除いたものを用いる。
【0019】
各模様層は、上記粒状着色無機質粒子に加えて、粒状透明性無機質粒子を含む形態とすることもできる。このような粒状透明性無機質粒子の使用は、美観性向上の点で好適である。粒状透明性無機質粒子としては、光透過率が3%以上(より好ましくは3〜50%、さらに好ましくは10〜30%)であるものが好適である。粒状透明性無機質粒子としては、例えば、シリカ、寒水石、長石、珪石等及びこれらの粉砕物、ガラス粉砕物、ガラスビーズ等が挙げられ、上記光透過率を満たすものであれば、無色、有色のいずれのタイプも使用できる。これらは1種または2種以上で使用できる。なお、本発明において「a〜b」は「a以上b以下」と同義である。
【0020】
粒状無機質粒子としては、その粒径が5mm以下(より好ましくは16μm〜2mm、さらに好ましくは20μm〜850μm)のものを含む態様が好適である。このような範囲内で、粒径、色調等が異なる種々の粒状無機質粒子を組み合せて使用することができる。なお、粒状無機質粒子の粒径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いたふるい分けによって測定される。
【0021】
粒状無機質粒子を固定化する樹脂は、その被膜が透明性を有するものが好適である。このような樹脂の形態としては、例えば、溶剤可溶型樹脂、非水分散型樹脂、無溶剤型樹脂、水分散型樹脂、水溶性樹脂等が挙げられる。樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体等、あるいはこれらの複合物等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。このような樹脂は、架橋反応を生じる性質を有するものであってもよい。
【0022】
上記樹脂の比率は、固形分換算で、粒状無機質粒子の合計量100重量部に対し、好ましくは3〜50重量部、より好ましくは4〜30重量部、さらに好ましくは5〜20重量部、特に好ましくは6〜19重量部である。このような比率であれば、粒状無機質粒子の連接(凝集)による美観を活かした意匠性が付与されやすい。すなわち、粒状無機質粒子の連接体(凝集体)からなる模様層が得られやすい。
【0023】
各模様層を形成する組成物は、本発明の効果を著しく損なわない限り、必要に応じ、上記以外の成分(添加剤等)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、可塑剤、防藻剤、抗菌剤、消臭剤、吸着剤、難燃剤、増粘剤、消泡剤、架橋剤、着色顔料、体質顔料、光輝性顔料、蓄光顔料、蛍光顔料、骨材、繊維、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒等が挙げられる。
【0024】
本発明において、第2模様層における粒状無機質粒子は、第1模様層における粒状無機質粒子よりも、粒度が小である。本発明面材は、このような態様であることにより、薄膜の凸部によって十分な立体感を表出することができる。このような効果が奏される理由は明らかではないが、第2模様層の光拡散性、発色性等の特性によって、第2模様層の凸部の厚みが比較的薄い(凹凸の高低差が小さい)場合であっても、第1模様層とのコントラストが十分に付与されること等が寄与しているものと考えられる。さらに、このような態様の本発明面材は、非連続である第2模様層に対し、連続した第1模様層を相対的に柔軟にすることができ、面材の可とう性向上等の点でも有利である。
【0025】
ここで「粒度が小さい」とは、小さい粒径の粒子が相対的に多く存在する状態を示す。各模様層における粒状無機質粒子の粒度は、「粒径150μm以上の粒状無機質粒子の重量」を「粒状無機質粒子の総重量」で除した値「P」(以下単に「P」または「P値」ともいう)、すなわち下記式にて表すことができる。
<式>P=(当該模様層における粒径150μm以上の粒状無機質粒子の重量)/(当該模様層における粒状無機質粒子の総重量)
【0026】
本発明では、第2模様層におけるP値(以下「P
2」ともいう)が、第1模様層におけるP値(以下「P
1」ともいう)よりも小であり、P
1>P
2を満たす。
【0027】
本発明では、立体感付与等の点から、P
1−P
2が0.1以上(P
1−P
2≧0.1)であることが好ましく、P
1−P
2が0.2以上(P
1−P
2≧0.2)であることがより好ましい。P
1−P
2の上限は、特に限定されないが、全体的な調和感、自然感等の点から、0.9以下(P
1−P
2≦0.9)であることが好ましく、0.7以下(P
1−P
2≦0.7)であることがより好ましい。
【0028】
また、P
1は、好ましくは0.3〜1.0、より好ましくは0.5〜0.95、さらに好ましくは0.6〜0.9である。P
2は、好ましくは0〜0.7、より好ましくは0.05〜0.6、さらに好ましくは0.1〜0.55である。P
1、P
2がこのような条件を満たすことにより、十分な立体感等を付与しつつ、全体的な調和感、自然感等を得ることができ、いっそう好適である。
【0029】
第1模様層の厚みは、好ましくは0.3〜6mm、より好ましくは0.5〜5mmである。この第1模様層の厚みは、第1模様層の平均厚み(無作為に選定した10点の平均)を算出した値である。
【0030】
第2模様層の厚みは、好ましくは3mm以下、より好ましくは0.05〜2mm、さらに好ましくは0.1〜1.5mm、特に好ましくは0.2〜1mmである。本発明では、第2模様層の厚み(すなわち、第1模様層との高低差)が比較的小さい場合であっても、十分な立体感等を得ることができる。これにより、面材の薄膜化、軽量化等を図ることができ、耐擦傷性、耐汚染性、汚れ除去性等の点でも有利な効果を得ることができる。なお、第2模様層の厚みは、第2模様層の底部から凸部頂点までの厚みの平均(無作為に選定した10点の平均)を算出した値である。
【0031】
本発明において、第1模様層と第2模様層の色調は、同色であってもよく、異色であってもよい。各模様層の色調は、それぞれの模様層を構成する粒状無機質粒子の色調によって、調整・設定することができる。第1模様層と第2模様層の色調が異色である場合は、コントラストがより明瞭化し、立体感向上等の点で好適であり、この場合、各模様層間の色差は、好ましくは2以上、より好ましくは3以上である。なお、本発明において、各模様層の色調は、色彩色差計で測定したL
*、a
*、b
*値(無作為に選定した10点の平均)で表される。色差は、各部位のL
*、a
*、b
*値から算出される△E値である。
【0032】
各模様層は、それぞれ、並置混色による色調を呈することが望ましい。並置混色とは、観察者が一定距離以上離れて色を見た場合に、並置させた複数の色が個々に識別されずに混じり合って見えることである。本発明では、顔料、染料等を用いた混色ではなく、2種(2色)以上の粒状無機質粒子による並置混色を採用することで、自然感等を高めることができる。
【0033】
本発明では、例えば、筋状、島状等の各種凹凸模様を形成することができる。各模様領域の形状、配置、数、大きさ、幅、高低差、厚み、面積、色調、光沢度等は、所望の模様に応じて適宜設定すればよい。
図1及び2では、模様領域Bによって筋状の模様が形成されている。本発明では、例えば、岩石や木材等の模様を表現することもできる。
【0034】
本発明面材は、本発明の効果が奏される限り、第1模様層、第2模様層以外の模様層を有するものであってもよい。例えば、第1及び/または第2模様層の表面に非連続の模様層(例えば、第1及び/または第2模様層とは色調が異なるもの等)を設けたり、あるいは、第1模様層の裏面側に任意色の模様層を設けたりすることができる。
【0035】
本発明面材は、
図3に示すように透明被膜層を有するものであってもよい。このような透明被膜層は、各模様層の表面(好ましくは面材の表面全体)に設けることができる。透明被膜層は、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂等、あるいはこれらの複合物等の樹脂を含む透明被覆材によって形成できる。このような透明被覆材は、例えば、撥水剤、低汚染化剤、艶消し剤、着色顔料等を含むものであってもよい。透明被覆材が着色顔料を含む場合は、着色透明被膜層が形成できる。
【0036】
本発明では、このような透明被膜層を設けることにより、模様層による表面凹凸を保持しつつ、耐候性、耐久性等を高めることができ、表面の質感、光沢度等を調整することもできる。透明被膜層の単位面積当たりの重量は、好ましくは5〜200g/m
2、より好ましくは10〜100g/m
2である。透明被膜層の単位面積当たりの重量は、各模様領域で異なっていてもよい。
【0037】
本発明面材は、補強材を有するものであってもよい。このような補強材は、例えば、第1模様層の内部及び/または裏面に設けることができる。補強材としては、例えば、織布、不織布、セラミックペーパー、合成紙、メッシュ、クロス、石膏ボード、合板、スレート板、金属板等が挙げられる。この他、例えば、粒状無機質粒子、樹脂等を含む組成物の層を補強材として第1模様層の裏面に設けることもできる。補強材は、上記2種以上の材料からなるものでもよい。このような補強材は、1種または2種以上で使用できる。このような補強材を用いることにより、面材の強度、可とう性等を高めることができる。
【0038】
本発明面材の製造方法は特に限定されず、種々の方法を採用することができる。一例として、型枠を用いた方法が挙げられる。この方法では、まず所望の模様に対応した凹凸を形成した型枠を用意する。そして、この型枠内に、第2模様層用組成物、第1模様層用組成物を順に充填または塗付し、硬化後に脱型すればよい。各組成物の充填または塗付においては、公知の器具、例えば、スプレー、ローラー、鏝、レシプロ、コーター等が使用できる。透明被膜層を設ける場合は、例えば、脱型後の模様層表面に透明被覆材を塗装する方法、あるいは、型枠内に、透明被覆材、第2模様層用組成物、第1模様層用組成物を順に充填または塗付し、硬化後に脱型する方法等を採用することができる。補強材を導入する場合は、例えば、第1模様層用組成物の硬化前に、第1模様層内部に補強材を埋め込んだり、第1模様層裏面に補強材を積層したりすればよい。
【0039】
具体的に、
図2に示す面材は、例えば以下の方法によって製造できる。
(1)粒状無機質粒子と、樹脂と、必要に応じ添加剤とを常法により混合・攪拌することによって、第1模様層用組成物、第2模様層用組成物をそれぞれ製造する。
(2)内面に所望の凹凸模様を有する型枠を用意し、その凹部に第2模様層用組成物を充填し、次いで全体に第1模様層用組成物を充填し、硬化後に脱型する。
【0040】
図3に示す面材は、上記(1)、(2)の後、例えば(3)として、脱型後の模様層表面に透明被覆材を塗付・乾燥し透明被膜層を設ける方法等によって製造できる。また、内面に所望の凹凸模様を有する型枠を用意し、その全体に透明被覆材を塗付した後、凹部に第2模様層用組成物を充填し、次いで全体に第1模様層用組成物を充填し、硬化後に脱型する方法等によっても製造できる。
【0041】
以上の方法で得られた面材は、型枠内面の凹凸が反転し、第1模様層用組成物による模様領域Aが凹部、第2模様層用組成物による模様領域Bが凸部を形成し、立体感等を備えた美観性を発揮することができる。
【0042】
本発明面材は、上述の方法の他、例えば、第1模様層用組成物を用いて第1模様層を形成後、その表面の一部に、第2模様層用組成物を凸状に塗付する方法等によって製造することもできる。
【0043】
本発明面材は、建築物壁面等を装飾する材料として使用できる。本発明面材を壁面等に固定する際には、例えば、接着材、接着テープ、釘、ネジ、ボルト、レール等を使用すればよい。建築物壁面等を構成する基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、サイディングボード、押出成形板、石膏ボード、パーライト板、合板、煉瓦、プラスチック板、金属板、ガラス、磁器タイル等が挙げられる。これら基材は、その表面に、既に被膜(既存被膜、下塗被膜等)が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
【実施例】
【0044】
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0045】
(模様層用組成物a)
粒状着色無機質粒子の混合物(茶色珪砂と赤褐色珪砂の混合物、粒径32〜600μm、光透過率1%未満)80重量部、粒状透明性無機質粒子(寒水石;粒径106〜425μm、光透過率16%)20重量部、樹脂成分(アクリル樹脂エマルション、固形分50重量%)30重量部、及び添加剤(増粘剤、消泡剤等)を混合して、茶色系の模様層用組成物aを得た。この模様層用組成物aのP値は0.76である。
【0046】
(模様層用組成物b)
粒状着色無機質粒子の混合物(黄色珪砂と淡褐色珪砂の混合物、粒径32〜425μm、光透過率1%未満)80重量部、粒状透明性無機質粒子(寒水石;粒径32〜300μm、光透過率16%)20重量部、樹脂成分(アクリル樹脂エマルション、固形分50重量%)30重量部、及び添加剤(増粘剤、消泡剤等)を混合して、黄色系の模様層用組成物bを得た。この模様層用組成物bのP値は0.38である。
【0047】
(模様層用組成物c)
上記模様層用組成物bにおいて、粒状着色無機質粒子の粒度を調整し、P値が0.46である黄色系の模様層用組成物cを用意した。
【0048】
(模様層用組成物d)
上記模様層用組成物bにおいて、粒状着色無機質粒子の粒度を調整し、P値が0.25である黄色系の模様層用組成物dを用意した。
【0049】
(模様層用組成物e)
上記模様層用組成物bにおいて、粒状着色無機質粒子の粒度を調整し、P値が0.78である黄色系の模様層用組成物eを用意した。
【0050】
(実施例1)
型枠として、複数の筋状の凹凸を有する方形の型枠を用意した。この型枠を内面が上を向くように置き、型枠内面の凹部に模様層用組成物bを充填し、次いで全体に模様層用組成物aを充填し、硬化後に脱型することにより面材1を得た。この面材1は、模様層用組成物aが第1模様層(凹部)、模様層用組成物bが非連続で筋状の第2模様層(凸部)を形成し、第1模様層の厚みは2mm、第2模様層の厚みは0.5mm、第1模様層と第2模様層との色差は16であり、優れた立体感を有し、全体的な調和感、自然感にも優れるものであった。
【0051】
(実施例2)
上記実施例1と同じ型枠を用意し、型枠内面の凹部に模様層用組成物cを充填し、次いで全体に模様層用組成物aを充填し、硬化後に脱型することにより面材2を得た。この面材2は、模様層用組成物aが第1模様層(凹部)、模様層用組成物cが非連続で筋状の第2模様層(凸部)を形成し、第1模様層の厚みは2mm、第2模様層の厚みは0.5mm、第1模様層と第2模様層との色差は15であり、優れた立体感を有し、全体的な調和感、自然感にも優れるものであった。
【0052】
(実施例3)
上記実施例1と同じ型枠を用意し、型枠内面の凹部に模様層用組成物dを充填し、次いで全体に模様層用組成物aを充填し、硬化後に脱型することにより面材3を得た。この面材3は、模様層用組成物aが第1模様層(凹部)、模様層用組成物dが非連続で筋状の第2模様層(凸部)を形成し、第1模様層の厚みは2mm、第2模様層の厚みは0.5mm、第1模様層と第2模様層との色差は20であり、優れた立体感を有し、全体的な調和感、自然感にも優れるものであった。
【0053】
(実施例4)
上記実施例1と同じ型枠を用意し、型枠内面の凹部に模様層用組成物dを充填し、次いで全体に模様層用組成物aを充填し、硬化後に脱型した。次いで、その表面にアクリルシリコン樹脂系透明被覆材を塗付して透明被膜層(単位面積当たりの重量40g/m
2)を設けることにより、面材4を得た。この面材4は、模様層用組成物aが第1模様層(凹部)、模様層用組成物dが非連続で筋状の第2模様層(凸部)を形成し、第1模様層の厚みは2mm、第2模様層の厚みは0.5mm、第1模様層と第2模様層との色差は19であり、優れた立体感を有し、全体的な調和感、自然感にも優れるものであった。
【0054】
(比較例1)
上記実施例1と同じ型枠を用意し、型枠内面の凹部に模様層用組成物eを充填し、次いで全体に模様層用組成物aを充填し、硬化後に脱型することにより面材5を得た。この面材5は、模様層用組成物aが第1模様層(凹部)、模様層用組成物eが非連続で筋状の第2模様層(凸部)を形成し、第1模様層の厚みは2mm、第2模様層の厚みは0.5mm、第1模様層と第2模様層との色差は18であった。この面材5は、実施例1〜4と比較すると、立体感に欠けるものであった。