(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
抗アクネ剤、抗微生物剤、抗炎症剤、鎮痛剤、抗紅斑剤、鎮痒剤、抗浮腫剤、抗乾癬剤、抗真菌剤、皮膚保護剤、日焼け止め剤、ビタミン類、抗酸化剤、捕捉剤、抗刺激剤、抗細菌剤、抗ウイルス剤、老化防止剤、光保護剤、発毛促進剤、発毛阻害剤、除毛剤、フケ防止剤、抗脂漏症剤、剥離剤、創傷治癒剤、抗外部寄生虫剤、皮脂調節剤、免疫調節剤、ホルモン、保湿剤、収斂剤、感覚惹起剤(sensate)、抗生物質、麻酔剤、ステロイド、組織治癒物質、組織再生物質、アミノ酸、ペプチド、セラミド、バイオヒアルロン酸、及び漂白成分からなる群から選択される1つ以上を更に含む、請求項1の組成物。
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、アボベンゾン、ベンゾフェノン、オクトクリレン、サリチル酸エチルヘキシル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸トリエタノールアミン、アントラニル酸メンチル、PABA(para−aminobenzoic acid)、オクチルジメチルPABA、p‐メトキシケイ皮酸2‐エトキシエチル、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、二酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つの日焼け止め剤を含む少なくとも1つの治療剤を更に含む、請求項1の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0009】
組成物の多くは、溶媒として、水の混合物及び水混和性溶媒、例えばエタノール又はグリセリンを有効に利用する。例えば、手用消毒剤、冷却コロン、冷却ボディローション、シェービング潤滑剤(例えば、シェービングジェル)、剥離組成物などである。これらの組成物は、組成物が塗布される動物(ヒトなど)の皮膚、毛髪又は粘膜表面に、所望の触覚、嗅覚又は視覚特性を付与するという点で、疎水性物質、例えば審美改良剤であるものを含有することが望ましい。さらに、これらの組成物は、組成物が塗布される動物(ヒトなど)の皮膚、毛髪又は粘膜組織の障害を治療するという点で、1つ以上の疎水性物質、例えば治療剤であるものを含有している。しかしながら、組成物の高い水混和性溶媒含量により、標準的な乳化法は、もはや適切ではなく、その結果、組成物はユーザに対する審美的な魅力がなく、疎水性治療剤のベースの選択は非常に限定されている。
【0010】
予想外なことに、水又は水性溶媒流体中の、疎水性物質の実質的に界面活性剤を含まないサブミクロン分散液を、容易に研究室から製造規模にすることができ、そして、商業的に実行可能な期間安定している水と高レベルの水混和性溶媒とを含有する組成物に容易に組み込むことができることが今般分かった。さらに、疎水性物質のこれらの実質的に界面活性剤を含まない分散液は、組成物の審美特性及び治療特性を非常に向上させることができる。さらにまた、疎水性物質のこれらの実質的に界面活性剤を含まない分散液は、容易に、作製後の組成物中に希釈して所望レベルの治療剤及び所望の審美特性を提供することができる。本明細書に水性溶媒流体が記載されるとき、水性流体又は水混和性溶媒は、濃縮出発分散液から、又はサブミクロン粒子のかかる出発分散液の希釈に用いられる物質から供給され得ることが認識される。
【0011】
組成物は、疎水性物質の分散粒子外部の組成物中に存在すると考えられている、親水性審美改良剤及び治療剤を含有し得る。
【0012】
本発明に係る「疎水性物質」は、水中で約0.1重量%未満の溶解度を有する。一般に、溶媒の誘電率は、溶媒の極性の大雑把な指標を提供する。水の強い極性は、20℃で、80.10の誘電率によって示される。15未満の誘電率を有する物質は、一般に非極性であると考えられる。実施形態において、「疎水性物質」成分は、この誘電率測定によって90重量%以上が非極性であるという点で、実質的に非極性である。実施形態において、疎水性物質成分の95重量%又は99重量%以上は、非極性である。
【0013】
「界面活性剤」は、10
−8mol/Lよりも大きなCMCを含む両親媒性化合物である。
【0014】
組成物は、界面活性剤の量(10
−8mol/Lよりも大きなCMC)が水性流体の表面張力を物質的に低下させるのに十分でない場合、「実質的に界面活性剤を含まない(substantially surfactant-free)」又は「実質的に界面活性剤を含まない(substantially free of surfactant)」。さらに、「実質的に界面活性剤を含まない(substantially surfactant-free)」又は「実質的に界面活性剤を含まない(substantially free of surfactant)」組成物において、10
−8mol/L以下の臨界ミセル濃度(CMC)を含む両親媒性化合物は、例えば、他の疎水性物質の1重量部〜5重量部の量又はこれよりも少ない量で含まれ得る。
【0015】
疎水性物質粒子のサブミクロン分散液が実質的に界面活性剤を含まない実施形態において、界面活性剤分子に対する疎水性物質の重量比は、10以上である。実施形態において、重量比は、100又は200又は500又は1000以上である。かかる微量の界面活性剤は、陰イオン、陽イオン又は非イオン界面活性剤分子から構成され得る。
【0016】
本発明に係る「水性溶媒流体」は、10%〜95%の水混和性溶媒と、4.99重量%〜89.99重量%の水と、必要に応じて付加的な溶質と、を含有している。
【0017】
本発明の「水混和性溶媒」は、すべての割合で水と混合することができ、均質な溶液を形成するものである。
【0018】
本発明に係る「水性流体」は、水、又は50重量%以上の水と水混和性溶媒以外の0〜50%の溶質との組合せであり得る。
【0019】
本発明に係る「化粧料」物質は、ヒト若しくは動物の皮膚若しくは粘膜の外観又は匂いを向上させる塗布に対して一般に安全であると認められている物質である。「皮膚科学的に適切な物質」は、ヒト又は動物の皮膚又は粘膜への塗布に対して一般に安全であると認められている物質である。実施形態において、疎水性物質の実質的に界面活性剤を含まないサブミクロン分散液を含有する組成物の物質はすべて、皮膚科学的に適切な物質である。
【0020】
「疎水性物質粒子」は、20℃〜90℃の範囲内にある一部の温度において液滴が液体になる、疎水性物質のコロイド状液滴である。
【0021】
コロイドは、別の物質全体に微視的に分散した物質である。コロイド系は、分散相(又は内部相)とコロイドが分散する連続相(又は分散媒)の2つの別個の相からなる。
【0022】
「サブミクロン疎水性分散液」は、100nm〜999nmの平均粒径を有する水性流体又は水性溶媒流体中の疎水性物質粒子のサブミクロン懸濁液と定義される。本発明の実施形態において、疎水性物質粒子の85重量%以上又は90重量%以上は、300nm以内のサイズの平均粒径を有する。本発明の実施形態において、疎水性物質粒子の85重量%以上又は90重量%以上は、250nm以内のサイズの平均粒径を有する。本発明の実施形態において、疎水性物質粒子の85%以上又は90%以上は、200nm以内のサイズの平均粒径を有する。本発明の実施形態において、疎水性物質粒子の85%以上又は90%以上は、150nm以内のサイズの平均粒径を有する。本発明の実施形態において、疎水性物質粒子の85%以上又は90%以上は、100nm以内のサイズの平均粒径を有する。疎水性物質粒子は、水‐溶媒‐溶質の重量%には含まれていない。疎水性物質粒子のサブミクロン分散液は、本明細書に記載の方法によって、又は濃縮物として、又は希釈物として、変形することができる。
【0023】
治療剤によって適応疾患を治療するために、有効量の「治療剤」は臨床医によって認識されるが、有効量の「治療剤」には、治療を求める状態、又は回避したい状態の1つ以上の症状を治療、軽減、緩和、寛解、除去若しくは予防するのに有効な量が含まれるか、又は、さらに、症状に対して臨床的に認識可能な好ましい変化又はその効果を生じるのに有効な量が含まれる。
【0024】
本発明の組成物が所定の割合の水混和性溶媒を有するという記載において、配合時に、水混和性溶媒の総量は、(i)疎水性物質の実質的に界面活性剤を含まないサブミクロン粒子の濃縮分散液、(ii)濃縮分散液と混合することができる別の水性溶媒流体、又は(iii)これらの両方からのものである得ることが認識される。同様に、水は、いずれかの供給源又は両方の供給源から入手することができる。
【0025】
疎水性物質粒子の実質的に界面活性剤を含まないサブミクロン分散液には、10
−8mol/L以下のCMCを含む1つ以上の両親媒性化合物が含まれ得る。特定の実施形態において、これらの両親媒性化合物の例としては、pH7.4において正味の中性電荷を有する1つ以上のリン脂質、例えば、ホスファチジルコリン又はホスファチジルエタノールアミンが挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、両親媒性化合物は、pH7.4において正味の負電荷を有する1つ以上のリン脂質、例えば、ホスファチジルイノシチド、ホスファチジルグリセロール又はホスファチジン酸である。
【0026】
リン脂質の量は、存在する場合に、全リン脂質+リン脂質ではない疎水性物質の割合として、0.1重量%又は1重量%から15重量%にすることができる。かかるリン脂質は、飽和又は飽和脂肪酸アシル鎖のいずれかを含有し得る。リン脂質は、不飽和レベルを最小にするように水素化処理に供してもよく、これによって、酸化に対する耐性が向上する。水素化ホスファチジルコリン(レシチン)の例示的な供給源としては、例えば、池田物産株式会社(Ikeda Corp.)(日本)製のBasis LP20Hレシチンが挙げられる。
【0027】
分散液組成物には、レオロジー改質剤が含まれている。レオロジー改質剤は、0.01重量%〜10重量%、又は0.1%〜5%若しくは0.2%〜2%の量で、組成物中に、又は疎水性物質の実質的に界面活性剤を含まない分散液中に含まれ得る。レオロジー改質剤は、特に、サブミクロン分散液の更なる長期安定性のための疎水性物質粒子固定化を補助するのに加えられる。
【0028】
本発明の分散液は、前駆体の形態で、超音波処理(Sonic Man、Matrical Bioscience社(スポケーン(Spokane)、ワシントン州)製)、高圧/高剪断(例えば、マイクロフルイダイザー(Microfluidizer)(Microfluidics Company社(ニュートン(Newton)、マサチューセッツ州)製)の利用)、凍結乾燥(Biochima Biophys Acta 1061 :297-303 (1991))、逆相蒸発(Microencapsulation 16:251-256 (1999))、及びバブル法(J Pharm Sci 83(3):276-280)を含むがこれらに限定されない、当該技術分野において公知の処理条件を用い、水性流体と疎水性物質を混合することによって作製することができる。
【0029】
超音波処理では、例えば、所定の時間、高強度音波を製品に照射する。直接超音波処理では、処理のために、超音波処理プローブを直接組成物に適用する。間接超音波処理では、超音波浴中に組成物を浸漬させ、所定の時間、処理条件に暴露させる。
【0030】
沈殿は、水に難溶性の化合物であるが有機溶媒に可溶な化合物、及び水溶性の界面活性剤を利用して、エマルジョンを形成する。2つの別々の溶液が形成され、一方は有機溶媒及び化合物うちの1つであり、他方は水中に溶解した界面活性剤の混合物である。これらの2つの溶液が合わせられ、エマルジョンが形成される。その後、エマルジョンから有機溶媒を蒸発させ、小球状粒子を沈殿させ、サブミクロン粒子の懸濁液が作製される。
【0031】
高圧/高剪断は、水相及び疎水相を利用する。水相は、他の水溶性成分を含む溶液中で作製される。さらに、必要に応じて、水混和性成分を加え、水性溶媒相を作製する。疎水相は、他の非水混和性成分又は非水溶性成分との混合物中で作製される。2つの相は、10,000psi〜50,000psiの圧力に供される。得られる分散液は、疎水性物質の懸濁サブミクロン粒子を含有している。
【0032】
凍結乾燥において、利用可能な2つの方法は、薄膜凍結法(thin film freezing)と噴霧凍結乾燥法(spray freeze drying)である。噴霧凍結乾燥法では、例えば、低温液体よりも上にある冷却ガスに、有効成分を含有する水溶液を噴霧する。霧化粒子は気液界面に吸着し、サブミクロンの粒子として気液界面に凝集する。
【0033】
製造工程は、適切なサイズの疎水性粒子を得るように構成されている。通常機械的に作製される、本発明の実質的に界面活性剤を含まない疎水性物質粒子は、作製が界面活性剤に依存している一般的なミセルとは異なる。本発明の分散液粒子は、界面活性剤の効果よりも、主に小さいサイズにより安定していると考えられる。この安定性の向上は、公知の力の場を受ける場合に、球体の径に対する公知の濃度及び粘度の粘性流体における滑らかな球の限界沈降(terminal settling)又は上昇速度の関係式に示されているストークスの法則によって定義される。この式は、V=(2gr
2)(d1−d2)/9μであり、式中、Vは落下速度(cm/秒)であり、gは重力加速度(cm/秒
2)であり、rは粒子の半径(cm)であり、d1は粒子の密度(d/cm
3)であり、d2は媒体の密度(g/cm
3)であり、μは媒体の粘度(ダイン・秒/cm
2)である。この式を用いて、他のすべての因子が一定であれば、200nmの疎水性物質粒子は、標準的なエマルジョンの5ミクロンの粒径を有する同じ組成物よりも680倍遅い落下速度を有する。
【0034】
実質的に界面活性剤を含まないサブミクロン分散液は、水性流体又は水性溶媒流体と疎水性物質とを混合することによって作製することができる。前駆体形態は、一般に、高濃度の疎水性物質であり、溶媒、水及びレオロジー改質剤の混合物であるがこれに限定されない混合物によって希釈することができる。
【0035】
組成物は、圧力と、約100nm〜約999nm、例えば約100nm〜500nm又は150nm〜300nmの平均粒径とを組み合わせて形成される剪断によって作製することができる。この工程としては、例えば、大気圧への急速な回復を挙げることができるが、これに限定されない。実施形態には、粒子の85重量%以上若しくは90%重量以上、又は、他の実施形態では粒子の85体積%以上若しくは90%体積以上が、上述した範囲のうちの1つの範囲内にある実施形態が含まれる。
【0036】
分散液の粒度分布は、Nanotrac粒径分析器(Microtrac社(モンゴメリービル(Montgomeryville)、ペンシルバニア州)製)、又はマルバーン粒径分析器(Malvern Instruments社(英国)製)によって測定することができる。本明細書に記載の粒径は、ブラウン運動下で、ドップラーシフトのスペクトル分析における動的光散乱によって測定された粒径である。測定は、球状粒子のミー散乱計算を用いて行われる。この再現可能な方法は、Horiba Scientific社(エジソン(Edison)、ニュージャージー州)製)の機器を含む、平均粒径及び粒度分布を測定する他の利用可能な機器を用いて行うことができる。
【0037】
実施形態において、水混和性溶媒は、80重量%以上の、次式Aによる溶媒である。
【化A】
(式中、X、Y及びZは独立して‐H又は‐OHであり、Wは独立して‐H又は‐CH
3であり、mは0又は1であり、nは0〜6の整数である。)例えば、溶媒は、モノアルコール、ジアルコール、トリアルコール、テトラアルコール又はペンタアルコールであり、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グリセロール、テトリトール、ペンチトール、1,3‐プロパンジオールなど、又はこれらの混合物であり得るが、これらに限定されない。実施形態において、溶媒は、60重量%以上の、エタノール、プロパノール、ブチレングリコール、グリセロール、1,3‐プロパンジオール又はこれらの混合物であるが、これらに限定されない。実施形態において、溶媒は、60重量%以上のエタノールである。実施形態において、溶媒は、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%又は99重量%以上のかかるアルコールである。
【0038】
水性溶媒流体の水混和性溶媒は、水性溶媒流体中に10重量%若しくは20重量%若しくは30重量%よりも高い濃度、又は95重量%、90重量%若しくは80重量%若しくは70重量%よりも低い濃度、又はその間の範囲を有し得るが、これらに限定されない。水性溶媒流体の水は、水性溶媒流体中に4.99重量%若しくは10重量%若しくは20重量%若しくは30重量%よりも高い濃度、又は89.99重量%若しくは80重量%若しくは70重量%よりも低い濃度、又はその間の範囲を有し得るが、これらに限定されない。
【0039】
疎水性物質は、0.01重量%〜90重量%又は5重量%〜80重量%又は10重量%〜60重量%の量で、実質的に界面活性剤を含まないサブミクロン疎水性物質分散液組成物中に含まれ得る。
【0040】
疎水性物質には、審美改良剤又は治療剤が含まれ得る。
【0041】
例えば、0.01重量%〜90重量%又は0.5重量%〜80重量%又は1重量%〜60重量%の分散液組成物は、疎水性物質であり得る。
【0042】
実施形態において、皮膚、毛髪又は粘膜用組成物は、例えば、0.01重量%〜70重量%、又は0.5%〜60%若しくは1%〜50%の疎水性物質であり得る。
【0043】
適切な治療剤としては、抗アクネ剤、抗微生物剤、抗炎症剤、鎮痛剤、抗紅斑剤、鎮痒剤、抗浮腫剤、抗乾癬剤、抗真菌剤、皮膚保護剤、日焼け止め剤、ビタミン類、抗酸化剤、捕捉剤、抗刺激剤、抗細菌剤、抗ウイルス剤、老化防止剤、光保護剤、発毛促進剤、発毛阻害剤、除毛剤、フケ防止剤、抗脂漏症剤、剥離剤、創傷治癒剤、抗外部寄生虫剤、皮脂調節剤、免疫調節剤、ホルモン、植物、保湿剤、収斂剤、感覚惹起剤(sensate)、抗生物質、麻酔剤、ステロイド、組織治癒物質、組織再生物質、アミノ酸、ペプチド、無機質、セラミド、バイオヒアルロン酸、皮膚漂白成分、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
抗アクネ剤である適切な治療剤としては、サリチル酸、レチノイン酸、α‐ヒドロキシ酸、過酸化ベンゾイル、スルファセタミドナトリウム、クリンダマイシン、ヒドロコルチゾン、テトラヒドロゾリン及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
抗微生物剤である適切な治療剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロキシレノール、クリンダマイシン、クロフルカルバン、エリスロマイシン、フルオロサラン、ヘキサクロロフェン、ヘキシルレゾルシノール、ヨウ素複合体、ヨードチンキ、パラ‐クロロメルクリフェノール(para-chloromercuriphenol)、硝酸フェニル水銀、チメロサール、ビトロメルソール(Vitromersol)、ジロキシン(Zyloxin)、トリクロカルバン、トリクロサン、メチル塩化ベンゼトニウム、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール‐ヨウ素複合体、パラクロロメタキシレノール、プロビドン‐ヨウ素複合体(Providone-iodine)、ポロキサマ‐ヨウ素複合体、塩化ウンデコイリウム‐ヨウ素複合体、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
抗炎症剤である適切な治療剤としては、アリドキサ(Alidoxa)、アラントイン、アロエベラ、酢酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、次硝酸ビスマス、ホウ酸、カラミン、カゼイン、微多孔性セルロース、コレカルシフェロール、カカオバター、タラ肝油、コロイド状オートミール、塩酸システイン、デクスパンテノール、ジメチコン、グリセリン、α‐ビサボロール、ムチヤギ抽出物、グリチルレチン酸とその塩及び誘導体、カオリン、ラノリン、生酵母細胞誘導体、鉱油、ペルーバルサム、ワセリン、タンパク質加水分解物、ラセメチオニン、サメ肝油、重炭酸ナトリウム、硫黄、タルク、タンニン酸、局所用澱粉(Topical starch)、ビタミンA、ビタミンE、白色ワセリン、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、イブプロフェン、インドメタシン、アセチルサリチル酸、タクロリムス、フルオシノロンアセトニド、スルファセタミドナトリウム、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
鎮痛剤である適切な治療剤としては、ジフェンヒドラミン、トリペレンナミン、ベンゾカイン、ジブカイン、リドカイン、テトラカイン、カンファー、メントール、フェノール、レゾルシノール、メタクレゾール(matacresol)、ジュニペルタール、サリチル酸メチル、テレピン油、トウガラシ、ニコチン酸メチル、β‐グルカン、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
抗紅斑剤である適切な治療剤としては、テトラヒドロゾリン及びヒドロコルチゾン、並びに前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
鎮痒剤である適切な治療剤としては、ジフェンヒドラミン、プラモキシン、抗ヒスタミン剤、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
抗浮腫剤である適切な治療剤としては、酢酸プレグネノロン、タンニン配糖体、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
抗乾癬剤である治療剤としては、カルシポトリエン、コールタール、アントラリン、ビタミンA、ヒドロコルチゾン、レチノイン酸、α‐ヒドロキシ酸、ドボネックス、サリチル酸、日焼け止め剤、インドメタシン、尿素;アントラリン、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
抗真菌剤である適切な治療剤としては、クリオキノール、ハロプロジン、硝酸ミコナゾール、クロトリマゾール、メトロニダゾール、トルナフテート、ウンデシレン酸、ヨードキノール、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
皮膚保護剤である適切な治療剤としては、カカオバター、ジメチコン、ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、サメ肝油、アラントイン、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】
日焼け止め剤である適切な治療剤としては、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、アボベンゾン、ベンゾフェノン、オクトクリレン、サリチル酸エチルヘキシル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸トリエタノールアミン、アントラニル酸メンチル、PABA、オクチルジメチルPABA、p‐メトキシケイ皮酸2‐エトキシエチル、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、二酸化チタン、酸化亜鉛、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
抗酸化剤である適切な治療剤としては、脂質フリーラジカル及びペルオキシラジカルの捕捉剤、消光剤、アスタキサンチン、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、β‐カロテン、ビタミンA、アスコルビン酸と脂肪族誘導体、ユビキノール、フェルラ酸、アゼライン酸、チモール、カテキン、シナピン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ラクトフェリン、ローズマリーキノン、ヒドロキシチロソール、セサモール、2‐チオキサンチン、ナウシン(nausin)、マルビン、カルバコン(carvacone)、カルコン、グルタチオンイソプロピルエステルと他の脂肪族誘導体、キサンチン、メラニン、グアニゾン(guanisone)、ロポルフィリン(loporphyrin)、8‐ヒドロキシキサンチン、2‐チオキサンチオン、ビタミンB12、植物アルカロイド、カタラーゼ、ケルセチン、チロシン、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、システイン、メチオニン、ゲニステイン、ノルジヒドログアイアレチン酸(NDGA)、プロシアニジン、ハマメリタンニン、ユビキノン、トロロックス、カンゾウ抽出物、没食子酸プロピル、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
ビタミン類である治療剤としては、ビタミンE、ビタミンAパルミテート、ビタミンD、ビタミンF、ビタミンB6、ビタミンB3、ビタミンB12、ビタミンC、アスコルビン酸パルミテート、ビタミンE酢酸塩、ビオチン、ナイアシン、dl‐パンテノール、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
治療剤は、疎水性物質粒子と関連付ける場合、疎水性であるか、又は、水性溶媒流体と関連付ける場合、親水性であり得ることに留意する必要がある。
【0058】
実施形態において、疎水性治療剤は、60重量%以下の実質的に界面活性剤を含まないサブミクロン疎水性物質分散液組成物を含む。
【0059】
審美改良剤の例としては、2〜24のヒドロキシルと置換されたC2‐C26アルキルであって、前述した化合物のヒドロキシルのすべてが独立して、飽和、不飽和、直鎖、分岐又は環状C1‐C24アルカンによってアシル化されているC2‐C26アルキルが挙げられるが、これに限定されない。実施形態において、置換C2‐C26アルキルは、還元糖(すなわち、一般式C
iH
2i+2O
nの還元糖)である。
【0060】
疎水性審美改良剤の例は、式「C
pH
(2p+2−q)(式中、pは6以上の整数であり、qは、0又は更にp以下の整数である)」を有する化合物である。かかる化合物には、飽和及び不飽和、直鎖、分岐、環状炭化水素鎖が含まれるが、これらに限定されない。かかる化合物の例としては、鉱油、ワセリン、パーメチル流体、ポリブテン、ポリイソブテン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
疎水性審美改良剤の別の例は、次の式B又は式Cを有する。
【化B】
【化C】
(式中、R
1は、飽和若しくは不飽和、直鎖、分岐又は環状C1‐C23アルカン基であり、R
2は、水素、又は飽和若しくは不飽和、直鎖、分岐又は環状C1‐C24アルカン基であり、nは0〜20の整数である。)かかる審美改良剤の例としては、パルミチン酸イソプロピル、及びアジピン酸ジイソプロピルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0062】
更なる別の審美改良剤はシリコーンである。シリコーンは、配合物に潤滑性及び/又は輝きを提供することができる。シリコーンは、水に不溶であることが好ましい。かかる適切な水不溶性シリコーン物質には、ポリシロキサン、環状シロキサン、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリシロキサンゴム、及びポリエーテルシロキサン共重合体が含まれるが、これらに限定されない。適切なシリコーン物質の例は、米国特許第4,788,006号、同4,341,799号、同4,152,416号、同3,964,500号、同3,208,911号、同4,364,837号及び同4,465,619号に開示されており、これらはすべて、シリコーン物質に関する教示のために、参照により本明細書に援用される。
【0063】
配合物中に懸濁させることができる別の適切な疎水性物質は、次の式Dを有する。
【化D】
(式中、M
+はN
+R
3R
4R
5R
6であり、R
3、R
4及びR
5は、それぞれ独立して、水素、又は、1〜10個の炭素原子を有する、飽和若しくは不飽和、直鎖若しくは分岐アルカン基又はヒドロキシアルカン基であり、R
6は、2〜24個の炭素原子を有する、飽和若しくは不飽和、直鎖、分岐又は環状アルキル基又は置換アルカン基である。)かかる物質の例は、ジメチルラウラミンオレエートである。
【0064】
疎水性物質の界面活性剤を含まないサブミクロン分散液を作製するのに用いられる操作温度は、概して、約15℃〜約30℃にある。特定の実施形態において、この工程は、約50℃を超えるか又は約60℃を超える温度を回避することができる。ただし、特定の実施形態では、疎水性物質を溶融するのに60℃を超える温度を必要とし得る。
【0065】
分散液には、レオロジー改質剤が含まれている。かかるレオロジー改質剤は、当該技術分野において公知であり、かかるレオロジー改質剤には、www.foodadditives.org/food_gums/common.htmlを基に一部修正した次の一覧に示されているものが含まれるが、これらに限定されない。
[レオロジー改質剤の一覧]
・寒天
多糖類の2つの反復単位からなるガム:紅藻類由来のα‐D‐ガラクトピラノシル、及び3,6‐アンヒドロ‐α‐L‐ガラクトピラノシル(3,6-anhydro-alpha-L-glactopyranosyl)。従来の寒天は、煮沸すると、水中でその重量がおよそ100倍になり、強力なゲルを形成し、安定剤又は増粘剤として用いられていることが多い。寒天の近年の用途は、ヨーグルトなどの乳製品のゲル化剤としてゼラチンに取って代わっている。寒天は、ベジタリアン及び宗教による食事制限(コーシャー/ハラール)のある人に適している非動物性ゲル源である。
・アルギン酸塩
アルギン酸塩は、澱粉及びセルロースなどの多糖類であり、褐藻類由来である。アルギン酸塩は、加工食品及び飲料に、ゲル化、粘性化、懸濁化及び安定化などの特性を提供する。アルギン酸塩のゲル化は、制御条件下でカルシウムを用いて実現することができる。アルギン酸塩のゲル化は、アルギン酸塩の組合せ、徐々に溶解可能なカルシウム塩、及び適切なカルシウム封鎖剤、例えばリン酸塩又はクエン酸塩を用いる。この工程は、中性又は酸性pHで行うことができる。
・カラギーナン
紅藻類由来の水溶性ガム、例えば、キリンサイ属(Eucheuma)、スギノリ属(Gigartina)、及びツノマタ属(Chondrus)。カラギーナンは、D‐ガラクトースの硫酸化直鎖多糖類であり、強い負電荷を有し、これによって、ゲルを安定させるか又は増粘剤として作用し得る。カラギーナンは、歯磨き粉から豆乳に至るまで、数多くの製品にみられる。カラギーナンは、飲料中でココア(cocca)固形物を懸濁させるのに用いられ、例えば、調理損失を低減するのに肉に用いることができる。
・カシアガム
カシアガムは、エビスグサ(cassia tora)の胚乳及びエビスグサ(obtusifolia)の種子にみられる天然のガラクトマンナンである。カシアガムは、広範囲の食品用途において有効な増粘剤及び安定剤である。カシアガムは、優れたレトルト安定性を有し、カラギーナン及びキサンタンガムを含む他のハイドロコロイドと強力な相乗効果を有するゲルを形成する。ヒトの食品用カシアガムは、厳しい純度基準を満たすように、特別に処理される。
・セルロースガム
カルボキシメチルセルロース(CMC)、又はセルロースガムは、すべての植物にみられ多く含まれる天然多糖類である。セルロースガムは、セルロースをベースとする水溶性ガムである。セルロースガムは、増粘剤及び安定剤として50年以上食品に用いられている。一般的な用途は、セルロースガムによってテクスチャが付与される即席飲料、セルロースガムによって劣化が防止される焼成製品、並びに、セルロースガムによって、頻繁な凍結及び再解凍から形成され得る氷晶の形成が防止されるアイスクリームである。
・ゲランガム
主にゲル化剤又は増粘剤として用いられている食品用ガム。ゲランガムは、タンパク質、無機質、ビタミン類、繊維及びパルプを懸濁させるのに、強化飲料に用いることができる。また、ゲランガムは、希釈された乳飲料中で乳固形分も懸濁させる。ゲランガムは、広範囲のテクスチャを有する流体ゲルとして作用し、軽く注入することができるゲル、又は厚く広げることが可能なペーストとして存在し得る。ゲランガムは、ベジタリアン及び宗教による食事制限(コーシャー/ハラール)のある人に適している非動物性源である。
・グアーガム
冷水中で膨潤することができる、2:1の比でマンノースとガラクトースとからなる炭水化物。グアーガムは、食品業界に利用可能な最も有効な水増粘剤のうちの一つであり、バインダ及び体積増加剤(volume enhancer)として広く用いられている。グアーガムの高い割合の水溶性食物繊維(80%〜85%)は、その水溶性食物繊維含量を増加させるのに、パンに加えられることが多いことを意味する。また、グアーガムは、一般に、サラダドレッシング及びソースを濃くし安定させ、最終焼成製品の水分保持力を向上させるのを補助するのにも用いられている。
・ヒドロキシプロピルセルロース
セルロースは、すべての植物にみられ多く含まれる天然多糖類である。ヒドロキシプロピルセルロースは、セルロースをベースとし、十分な泡安定性を提供するのに多くの食品に用いられている。ヒドロキシプロピルセルロースは、一般に、ホイップドトッピングにみられ、泡を安定させ、乳製品のような食感を、長く維持されたホイップドトッピングに提供する。
・コンニャクガム
一般にアジアでみられるゾウコンニャク(elephant yam)として知られている植物由来の多糖類。このガムは、ゼラチン及び他の増粘剤に代わる完全菜食主義者用食品代替物として用いることができる。コンニャクガムのテクスチャは、その高い粘性により、ゼリーに理想的である。
・ローカストビーンガム
イナゴマメとも称され、ローカストビーンガムは、イナゴマメの種子から得られる。ローカストビーンガムは、種々の食品において、増粘、水結合及びゲル強化に用いられている。ローカストビーンガムには、他のガム、例えばキサンタン又はカラギーナンと相乗的相互作用があり、ローカストビーンガムは、乳製品、プロセスクリームチーズ及びデザートゲルなどの用途に用いることができる。
・メチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース
セルロースは、すべての植物にみられ多く含まれる天然多糖類である。メチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースは、セルロースをベースとし、テクスチャ、特定の口当たり及び他の望ましい特質を提供するのに多くの食品に用いられている。これらのガムは、一般に、これらのガムによって植物性タンパク質に肉様テクスチャが付加される大豆バーガー、これらのガムによって、フライ油の吸収が低減し、しっかりとしたテクスチャが生じる、モッツァレラチーズスティック及びオニオンリングなどの油揚げされた前菜、並びに、これらのガムによって、泡構造を安定させて長く維持されるクリームが生じるホイップドトッピングにみられる。
・微結晶セルロース(MCC)
微結晶セルロース(MCC)は、果物及び野菜にみられるものと同様の天然セルロース由来の多糖類である。MCCは、加工食品において、充填剤、繊維源及び水分調節剤として用いることができる。また、MCCは、カルボキシメチルセルロース(CMC)と同時に処理して、ずり減粘特性及び熱安定性を付与することもできる。MCC/CMCの同時処理物からの食品及び飲料の更なる特性には、ゲル化、粘性化、懸濁化及び安定化が含まれる。
・ペクチン
植物性物質、主に柑橘類の果皮、リンゴの皮又は甜菜由来の多糖類。ペクチンは、広範囲の食品に、ゲル形成性、増粘性及び物理的安定性を付与するのに広く用いられている。ペクチンは、主に、ジャム、ゼリー、菓子及び果実飲料を含む果物ベースの製品に用いられているが、飲料及びスプーンですくい取ることができるヨーグルトなどの乳製品用途にも用いられている。
・キサンタンガム
栄養源を用いた細菌発酵によって作製される、D‐グルコース、D‐マンノース及びD‐グルクロン酸の多分岐多糖類。天然とみなされるキサンタンガムは、サラダドレッシング及びソースにおける優れた乳化安定剤であり、製パン充填物から(強力な水結合特性を有する)生地への水分の移動を防止するのに、製パン充填物にも用いられている。キサンタンガムは、製品の貯蔵寿命を改善するのに用いられていることが多い。
【0066】
適切なレオロジー改質剤としては、リン酸化澱粉誘導体、炭水化物系レオロジー改質剤、ポリマー及び共重合体レオロジー改質剤、無機レオロジー改質剤、タンパク質レオロジー改質剤、ポリペプチドレオロジー改質剤、及び前述したもののいずれかの組合せが更に挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
リン酸化澱粉誘導体の例としては、リン酸基を含有する澱粉が挙げられるが、これらに限定されない。適切なリン酸化澱粉誘導体としては、ヒドロキシアルキルリン酸澱粉(hydroxyalkyl starch phosphate)、ヒドロキシリン酸架橋澱粉(hydroxyalkyl distarch phosphate)、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。ヒドロキシアルキルリン酸澱粉、及びヒドロキシリン酸架橋澱粉の非限定的な例としては、ヒドロキシエチルリン酸澱粉、ヒドロキシプロピルリン酸澱粉、ヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉(hydroxypropyl distarch phosphate)(ヒドロキシプロピルリン酸澱粉ナトリウム(sodium hydroxypropyl starch phosphate)を含む。)、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられる。
【0068】
適切な炭水化物系レオロジー改質剤の非限定的な例としては、アルギンとその誘導体及び塩(アルギン、アルギン酸カルシウム、アルギン酸プロピレングリコール、及びアルギン酸アンモニウムなど);カラギーナン(ヤハズツノマタ(Chondrus crispus))とその誘導体及び塩(カラギーナンカルシウム、及びカラギーナンナトリウムなど);寒天;セルロースとその誘導体(カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、セルロースガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びエチルセルロースなど);キトサンとその誘導体及び塩(ヒドロキシプロピルキトサン、カルボキシメチルキトサン及びキチンなど);ゲランガム;グアー(クラスタマメ(Cyamopsis tetragonoloba))とその誘導体(グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、及びヒドロキシプロピルグアーなど);ヒアルロン酸とその誘導体(ヒアルロン酸ナトリウムなど);デキストランとその誘導体;デキストリン;ローカストビーン(イナゴマメ(Ceratonia siliqua))ガム;澱粉(澱粉ポリアクリロニトリル共重合体‐カリウム塩、及び澱粉ポリアクリロニトリル共重合体‐ナトリウム塩など);ペクチン;スクレロチウムガム(sclerotium gum);トラガント(Astragalus gummifer)ガム;キサンタンガムとその誘導体;並びに、前述したもののいずれかの組合せが挙げられる。
【0069】
適切なポリマー及び共重合体レオロジー改質剤の非限定的な例としては、アクリレート、メタクリレート、ポリエチレンとその誘導体、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられる。適切なアクリレート及びメタクリレートとしては、カルボマーとその誘導体及び塩、アクリレート/C10‐C30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリレート/セテス‐20イタコネート共重合体、アクリレート/セテス‐メタクリレート共重合体、アクリレート/ステアレス‐20メタクリレート共重合体、アクリレート/ステアレス‐20イタコネート共重合体、アクリレート/ステアレス‐50アクリレート共重合体、アクリレートA/Aクロスポリマー、アクリレート/イソデカン酸ビニルクロスポリマー、アクリル酸/アクリロニトロゲン(acrylonitrogen)共重合体、アンモニウムアクリレート/アクリロニトロゲン共重合体、グリセリルポリメタクリレート、ポリアクリル酸、PVM/MAデカジエンクロスポリマー、アクリル酸ナトリウム/イソデカン酸ビニルクロスポリマー、カルボマーナトリウム、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/VA共重合体、アクリレート/アクリルアミド共重合体、アクリレート共重合体、アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレート共重合体、アクリレート/オクチルアリールアミド共重合体、アクリレート/PVP共重合体、AMP/アクリレート共重合体、PVM‐MA共重合体のブチルエステル、カルボキシレート酢酸ビニルターポリマー、ジグリコール/CHDM/イソフタレート/SIP共重合体、PVM‐MA共重合体のエチルエステル、PVM‐MA共重合体のイソプロピルエステル、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド、プロピレングリコールオリゴスクシネート(propylene glycol oligosuccinate)、ポリビニルカプロラクタム、PVP、PVP/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、PVP/DMAPAアクリレート共重合体、PVP/カルバミルポリグリコールエステル、PVP/VA共重合体、PVP/VAプロピオン酸ビニル共重合体、PVP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレート共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、VA/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレート共重合体、VA/クロトネート共重合体、VA/クロトネートネオデカン酸ビニル共重合体、VA/クロトネート/プロピオン酸ビニル共重合体、ビニルカプロラクタム/PVP/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体(hydroxyethyl Acrylate/Sodium Acryloyldimethy Taurate Copolymer)、並びに前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0070】
適切な無機レオロジー改質剤の非限定的な例としては、粘土とその誘導体、ケイ酸塩、シリカとその誘導体、並びに前述したもののいずれかの組合せが挙げられる。適切な粘度とその誘導体としては、ベントナイトとその誘導体、例えばクアテルニウム‐18ベントナイト;ヘクトライトとその誘導体、例えばクアテルニウム;モンモリロナイト;並びに、前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。適切なケイ酸塩としては、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウムナトリウム(sodium magnesium silicate)、ケイ酸マグネシウムリチウム(lithium magnesium silicate)、ケイ酸アルミニウムマグネシウムトロメタミン(tromethamine magnesium aluminum silicat)、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。適切なシリカとその誘導体としては、水和シリカ、疎水性シリカ、球状シリカ、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
適切なタンパク質及びポリペプチドレオロジー改質剤としては、タンパク質とその誘導体及び塩、ポリペプチドとその誘導体及び塩、並びに前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。タンパク質及びポリペプチドレオロジー改質剤の非限定的な例としては、アルブミン、ゼラチン、ケラチンとその誘導体、魚タンパク質とその誘導体、乳タンパク質とその誘導体、小麦タンパク質とその誘導体、大豆タンパク質とその誘導体、エラスチンとその誘導体、絹タンパク質とその誘導体、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられる。
【0072】
特に適切なレオロジー改質剤としては、カルボマー、アクリレート/アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリレート/イソドデカン酸ビニルクロスポリマー、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ローカストビーンガム、グアーガム、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。適切なレオロジー改質剤の組合せは、カルボマーと、アクリレート/アルキルアクリレート共重合体、例えば、アクリレート/C10‐C30アルキルアクリレートクロスポリマーを含む。国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)(第7版、The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association)によれば、カルボマーは、ペンタエリスリトールのアリルエーテル、スクロースのアリルエーテル、又はプロピレンのアリルエーテルによって架橋されたアクリル酸のホモポリマーである。「アクリレート/アルキルアクリレートクロスポリマー」という用語には、アルキルアクリレートと、アクリル酸、メタクリル酸、又はこれらの短鎖(すなわち、C1‐4アルコール)エステルのうちの1つの1つ以上のモノマーとの共重合体が含まれるが、これに限定されず、架橋剤は、例えば、スクロース又はペンタエリスリトールのアリルエーテルである。アルキルアクリレートは、C10‐C30アルキルアクリレートであることが好ましい。かかる共重合体の例としては、Novion社(クリーブランド(Cleveland)、オハイオ州)から、ULTREZ-21、ULTREZ-20、Carbopol(商標)1342、Carbopol(商標)1382、Pemulen(商標)TR-1及び Pemulen(商標)TR-2として市販されているものが含まれるが、これらに限定されない。
【0073】
特に適切なレオロジー改質剤としては、親水性ゲル化剤、例えば、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)、アクリル系共重合体(例えば、アクリレート/アルキルアクリレート共重合体)、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体、多糖類(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)、天然ガム(例えば、キサンタンガム)、粘土、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
疎水性物質の例としては、ジヒドロキシ、トリヒドロキシ又はポリヒドロキシ化合物、例えば、グリセリン、ソルビトール又は他のポリオール化合物の、モノアルキル、ジアルキル、トリアルキル又はポリアルキル(若しくはアルケニル)エステル又はエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。かかるエステル又はエーテルの例としては、飽和及び不飽和、直鎖及び分岐植物油、例えば、大豆油、アーモンド油、ヒマシ油、カノーラ油、綿実油、グレープシード油、米ぬか油、パーム油、やし油、パーム核油、オリーブ油、アマニ油、ヒマワリ油、サフラワー油、落花生油及びコーン油が挙げられるが、これらに限定されない。有用な飽和油及び不飽和油には、6〜30個の炭素原子、例えば6〜24個の炭素原子又は12〜24個原子の炭素を有した90%モル以上の脂肪酸アシル成分を有するものが含まれる。
【0075】
脂肪酸アシル成分を添加するか又は疎水性物質を添加する脂肪酸の例としては、例えば、次の表の脂肪酸(www.scientificpsychic.com/fitness/fattyacids.htmlからのもの)が挙げられるが、これらに限定されない。
【表1】
【0076】
一部の主な天然脂肪酸の完全な重量%を記載した、本発明に有用な一部の油の脂肪酸アシル組成には、次の表のもの(www.scientificpsychic.com/fitness/fattyacids1.htmlからのもの)が含まれるが、これらに限定されない。
【表2】
【0077】
疎水性物質は、着色剤、例えば、ベニノキ油(annatto oil)、パプリカ油、クロロフィル(chlorphyll)、リコピン、カロテノイド、キサントフィルなどであり得る。疎水性物質は、必須栄養素、例えば、ビタミンDとその誘導体、ビタミンAとその誘導体、ビタミンEとその誘導体、ビタミンK、ビタミンF、ビタミンPなどのビタミン類などであり得る。他のかかる栄養素としては、例えば、リポ酸、リコピン、リン脂質、セラミド、ユビキノン(ubiqinone)、ステロール類、フラボノイド類、コレステロール、スフィンゴ脂質、プロスタグランジン、ドコサヘキサエン酸などが挙げられる。
【0078】
疎水性物質は、香料、例えば、テルペン、イソテルペネン(isoterpenene)、アルキルラクトン、精油、バニラのような天然油などであり得る。疎水性物質は、局所用組成物に香りを付与するか又は組成物の香りを変化させる芳香付与物質であり得る。
【0079】
疎水性物質(存在する場合、審美改良剤を含む。)は、0.01重量%〜90重量%、又は5重量%〜50重量%、又は10重量%〜60重量%の量で実質的に界面活性剤を含まない分散液組成物中に含まれ得る。
【0080】
サブミクロン疎水性物質分散液組成物は、pH調整剤、皮膚軟化剤、コンディショニング剤、キレート剤、着色剤、香料、臭気マスキング剤、非分散性活性成分、UV安定剤、保存剤、及び前述したもののいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない、他の適切な補助剤を含有し得る。適切なpH調整剤としては、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオール、トリエタノールアミン、クエン酸、水酸化ナトリウム、酢酸、水酸化カリウム、乳酸、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。適切なコンディショニング剤としては、シクロメチコン、ワセリン、ジメチコン、ジメチコノール、シリコーン、第四級アミン、及び前述したもののいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。配合物は、例えば、全配合物の重量を基準として、約4.0重量%未満の保存剤、又は、全配合物の重量を基準として、約0.25重量%〜約3重量%の保存剤を含有し得る。
【0081】
安定性を付与する分散粒子のサイズは小さい。この小さなサイズによって、凝集する疎水性粒子化傾向が最小化される。上述した商業的に実行可能な安定性(180日以上)によって、有用な時間で、製品の完全性を維持するように局所用組成物を保存することができる。
【0082】
安定性は、種々の構成疎水性物質粒子の安定性を低下することなく、2つ以上の異なる分散液を混合することができるという点、又は、構成疎水性物質粒子の安定性を低下することなく、水性流体又は水性溶媒流体中に分散液を希釈することができるという点で、更に明示される。
【0083】
さらに、混合時に、疎水性物質Aが疎水性物質Bと相溶性がなかった場合に、それにもかかわらず、疎水性物質Aの本発明の分散液は、個々の粒子が完全性を維持するので、疎水性物質Bの分散液と混合することができる。シリコーン油及びオリーブ油は、かかる相溶性のない疎水性物質を例示する。
【0084】
本発明の方法において、処置される動物としては、ヒト、飼育動物(例えば、イヌ、ネコ、ハムスター、スナネズミ、モルモット、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ホウギュウ、ロバ、ラバ、水牛、ラクダ、ヤク、マウス、ラット、他のげっ歯動物、ガヤル、ウサギ、アルパカ、ビクーナ、ラマ、家禽、他の飼育鳥類など)、野生動物などが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0085】
[手用消毒剤]
手用消毒剤として配合される本発明の特定の実施形態において、組成物には、例えば、次に示すものが含まれ得る。
【表3】
【0086】
[コロン]
コロンとして配合される本発明の特定の実施形態において、組成物には、例えば、次に示すものが含まれ得る。
【表4】
【0087】
[シェービングジェル又はクリーム]
シェービングジェル又はクリームとして配合される本発明の特定の実施形態において、組成物には、例えば、次に示すものが含まれ得る。
【表5】
【0088】
[皮膚軟化剤‐エチルアルコールを含まない]
エチルアルコールを含まない皮膚軟化剤として配合される本発明の特定の実施形態において、組成物には、例えば、次に示すものが含まれ得る。
【表6】
【0089】
剥離酸としては、例えば、乳酸、サリチル酸、酒石酸、グリコール酸、ラクトビオン酸、リンゴ酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
[剥離剤‐アルコールを含む]
アルコール剥離剤として配合される本発明の特定の実施形態において、組成物には、例えば、次に示すものが含まれ得る。
【表7】
【0091】
[ボディローション]
ボディローションとして配合される本発明の特定の実施形態において、組成物には、例えば、次に示すものが含まれ得る。
【表8】
【0092】
本明細書に言及されるすべての範囲には、その間にある範囲が含まれ、本明細書に言及されるすべての範囲は、終点を包括するか又は排除することができる。場合により含まれる範囲は、記載されている桁又は次の小さな桁における、その間にある(若しくは1つの元の終点を包括する)整数値からの範囲である。例えば、低い範囲の値が0.2である場合、場合により含まれる終点は、0.3、0.4、・・・1.1、1.2などとともに、1、2、3などであり、高い範囲が8である場合、場合により含まれる終点は、7、6などとともに、7.9、7.8などであり得る。一方的な境界、例えば3以上には、同様に、記載されている桁の整数値又は1よりも低い値から出発する一貫した境界(又は範囲)が含まれる。例えば、3以上には、4以上又は3.1以上が含まれる。
【0093】
次の実施形態は、実質的に界面活性剤を含まないサブミクロン疎水性物質分散液の汎用性を実証することを意図するものである。これらの実施例は、示されたように利用することができるか、又は、水又は水混和性溶媒中で所定の用途に最適化された濃度に希釈することができる。また、これらの実施例は、消費者に複数の利点を提供するように、種々の比率により組み合わせることもできる。
【実施例】
【0094】
[実施例1](手用保湿消毒剤)
本発明の分散液組成物を用いて、次の組成を有する製品を製造した。
【表9】
【0095】
この組成物によって、ユーザは、従来の手用消毒剤の一般的な欠点を克服することができる。消毒の実行に加えて、この組成物は、皮膚障壁のバランスを回復させるのを補助し、これによって、保湿が付与され、高アルコール製品の使用時に通常剥離する天然脂肪酸が補充される。
【0096】
[実施例2](冷却コロン)
本発明の分散液組成物を用いて、次の組成を有する製品を製造した。
【表10】
【0097】
この組成物は、自然の皮膚障壁を破壊することなく清涼感を提供しつつ、皮膚へ香料を塗布することができる。この組成物は、皮膚表面に不可欠な脂質を復元するのに有用であり、香料を送達する特有な方法である。
【0098】
[
参考例3](潤滑(低刺激)シェービングジェル)
本発明の分散液組成物を用いて、次の組成を有する製品を製造した。
【表11】
【0099】
この組成物は、一般的なシェービング製品に関連する拒絶がなく、心地よいシェービング体験を提供する。サブミクロン分散液組成物は、敏感なひげ剃り領域に皮膚保護ジメチコンを提供し、皮膚を調整し髭剃り時に通常生じる刺激を最小に抑えるように治療剤を組み込んでいる。
【0100】
[
参考例4](エチルアルコールを含まない剥離マスク)
本発明の分散液組成物を用いて、次の組成を有する製品を製造した。
【表12】
【0101】
この組成物は、炎症を軽減する形態のα‐ヒドロキシ酸及びβ‐ヒドロキシ酸によって非常に有効な剥離を提供する。サブミクロン分散液組成物は、α‐ヒドロキシ酸とβ‐ヒドロキシ酸とを含有する剥離製品に通常関連する刺激を最小に抑えるように、皮膚保護ジメチコン及び治療剤を組み込んでいる。
【0102】
[
参考例5](アルコールベースの剥離マスク)
本発明の分散液組成物を用いて、次の組成を有する製品を製造した。
【表13】
【0103】
この組成物は、皮膚をリフレッシュさせ刺激を軽減する形態のα‐ヒドロキシ酸及びβ‐ヒドロキシ酸によって非常に有効な剥離を提供する。サブミクロン分散液組成物は、α‐ヒドロキシ酸とβ‐ヒドロキシ酸とを含有する剥離製品に通常関連する刺激を最小に抑えるように、皮膚保護ジメチコン及び治療剤を組み込んでいる。
【0104】
本発明は、次の例示的実施形態に関して更に説明することができる。
【0105】
A.(A)皮膚、毛髪若しくは粘膜用組成物(1)であって、a)水性溶媒流体中の、疎水性物質のサブミクロン粒子の実質的に界面活性剤を含まない分散液であって、疎水性物質のサブミクロン粒子の実質的に界面活性剤を含まない分散液の平均粒径が100nm〜999nmであり、疎水性物質が、分散液組成物の約0.01重量%〜約70重量%を構成する分散液と、b)レオロジー改質剤と、を含み、分散液の水性溶媒流体を含む水性溶媒流体が、10重量%〜95重量%の1つ以上の水混和性溶媒、及び4.99重量%〜89.99重量%の水、及び0.01重量%〜10重量%のレオロジー改質剤である組成物、又は、(B)皮膚、毛髪若しくは粘膜用組成物(2)であって、1)100nm〜999nmの平均粒径を有する疎水性物質の分散サブミクロン粒子と、2)水性溶媒流体と、3)レオロジー改質剤と、を含み、水性溶媒流体が、10重量%〜95重量%の1つ以上の水混和性溶媒、4.99重量%〜89.99重量%の水、及び0.01重量%〜10重量%のレオロジー改質剤であり、疎水性物質が、0.01重量%〜70重量%の皮膚、毛髪若しくは粘膜用組成物を含み、組成物が実質的に界面活性剤を含まない組成物、又は、(C)水混和性溶媒を含有する皮膚、毛髪若しくは粘膜用組成物(3)であって、a)水性流体若しくは水性溶媒流体中の、疎水性物質のサブミクロン粒子の実質的に界面活性剤を含まない分散液であって、a)の水性溶媒流体が0重量%〜70重量%で存在することができ、疎水性物質のサブミクロン粒子の実質的に界面活性剤を含まない分散液の平均粒径が100nm〜999nmであり、疎水性物質が、分散液組成物の約0.01重量%〜約70重量%を構成する分散液と、b)水、水性溶媒流体若しくは水混和性溶媒であって、水混和性溶媒が0重量%〜95重量%で存在することができる、水、水性溶媒流体若しくは水混和性溶媒と、c)レオロジー改質剤と、を含み、最終組成物が、水性溶媒流体であって、分散液の水性流体若しくは水性溶媒流体を含み、10重量%〜95重量%の1つ以上の水混和性溶媒、及び4.99重量%〜89.99重量%の水、及び0.01重量%〜10重量%のレオロジー改質剤である水性溶媒流体を含有する組成物のうちの一つを含む、皮膚、毛髪又は外部粘膜に塗布する組成物。
【0106】
B.80重量%以上の水混和性溶媒が、次の式のモノヒドロキシ、ジヒドロキシ又はポリヒドロキシ化合物である、実施形態Aの分散液組成物。
【化A】
(式中、X、Y及びZは独立して‐H若しくは‐OHであり、Wは独立して‐H若しくは‐CH
3であり、mは0若しくは1であり、nは0〜6の整数である。)
【0107】
C.50体積%〜89.99体積%の、別の実施形態では50重量%〜89.99重量%のエタノール又はイソプロパノールである水混和性溶媒を含む手用保湿消毒剤として配合される、実施形態A又はBの組成物。
【0108】
C´.50体積%〜89.99体積%のエタノール又はイソプロパノールである水混和性溶媒を含む手用保湿消毒剤として配合される、実施形態A又はBの組成物。
【0109】
D.冷却コロンとして配合される、実施形態A、B又はCの組成物。
【0110】
E.20体積%〜70体積%の、別の実施形態では20重量%〜70重量%のエタノールである水混和性溶媒を含む、実施形態Dのコロン。
【0111】
F.ボディローションとして配合される、実施形態A及びBの組成物。
【0112】
F´.ボディローションが、次の式のモノヒドロキシ、ジヒドロキシ又はポリヒドロキシ化合物である1つ以上の水混和性溶媒を10重量%〜80重量%含む、実施形態Fの組成物。
【化A】
(式中、X、Y及びZは独立して‐H若しくは‐OHであり、Wは独立して‐H若しくは‐CH
3であり、mは0若しくは1であり、nは0〜6の整数である。)
【0113】
G.10重量%〜50重量%の実施形態Bの水混和性溶媒を含む、実施形態Fのボディローション。
【0114】
H.剥離マスクとして配合される、実施形態A及びBの組成物。
【0115】
H´.次の式のモノヒドロキシ、ジヒドロキシ又はポリヒドロキシ化合物である1つ以上の水混和性溶媒を10重量%〜80重量%含む、実施形態Hの組成物。
【化A】
(式中、X、Y及びZは独立して‐H若しくは‐OHであり、Wは独立して‐H若しくは‐CH
3であり、mは0若しくは1であり、nは0〜6の整数である。)
【0116】
I.実施形態Bの水混和性溶媒を10重量%〜40重量%含む、実施形態Hのマスク。
【0117】
J.潤滑シェービングジェル又はクリームとして配合される、実施形態A及びBの組成物。
【0118】
K.組成物が、疎水性物質であり得る治療剤を更に含む、実施形態A〜Jの組成物。
【0119】
L.組成物が1つ以上の審美改良剤を更に含み、審美改良剤が疎水性物質であり得る、実施形態A〜Jの組成物。
L´.組成物が1つ以上の治療剤及び審美改質剤を更に含み、これらがともに疎水性物質であり得る、実施形態A〜Jの組成物。
【0120】
M.ヒト又は動物の皮膚、毛髪又は外部粘膜の組織に、有効量の治療剤を更に含む実施形態A〜L´の組成物を塗布することを含む、ヒト又は動物の皮膚、毛髪又は外部粘膜に治療剤を塗布する方法。
【0121】
M´.ヒト又は動物の皮膚、毛髪又は外部粘膜に実施形態A〜L´の組成物を塗布することを含む、皮膚、毛髪又は外部粘膜に1つ以上の治療剤を塗布する方法であって、組成物が有効量の1つ以上の治療剤を更に含み、1つ以上の治療剤が1つ以上の疎水性物質を更に含む方法。
【0122】
N.ヒト又は動物の皮膚、毛髪又は粘膜表面の組織に、有効量の1つ以上の審美改良剤を更に含む実施形態A〜L´の組成物を塗布することを含む、ヒト又は動物の皮膚、毛髪又は粘膜表面に、所望の触覚、嗅覚又は視覚特性を付与する方法。
【0123】
N´.ヒト又は動物の皮膚、毛髪又は粘膜表面に実施形態A〜L´の組成物を塗布することを含む、ヒト又は動物の皮膚、毛髪又は粘膜表面に、所望の触覚、嗅覚又は視覚特性を付与する方法であって、組成物が有効量の1つ以上の審美改良剤を更に含み、1つ以上の審美改良剤が1つ以上の疎水性物質を更に含む方法。
【0124】
O.組成物が、0.01重量%〜85重量%の、疎水性物質のサブミクロン粒子の実質的に界面活性剤を含まない分散液である、前述した実施形態のうちの1つの組成物又は方法。
【0125】
上述したものは本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他の実施形態及び更なる実施形態を、その基本的な範囲から逸脱することなく、考案することができる。