特許第6965085号(P6965085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6965085
(24)【登録日】2021年10月22日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】操作装置、システム、および撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/10 20210101AFI20211028BHJP
   G02B 7/08 20210101ALI20211028BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20211028BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20211028BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20211028BHJP
【FI】
   G02B7/10 D
   G02B7/08 C
   G03B17/18 Z
   H04N5/232 030
   H04N5/225 000
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-195483(P2017-195483)
(22)【出願日】2017年10月5日
(65)【公開番号】特開2019-70681(P2019-70681A)
(43)【公開日】2019年5月9日
【審査請求日】2020年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】横関 ちなみ
【審査官】 藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−127704(JP,A)
【文献】 特開2002−287007(JP,A)
【文献】 特開2006−049952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02 − 7/16
G03B 17/18
H04N 5/222− 5/257
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部材を有し、レンズ装置における可動の光学部材の駆動を制御するための指令値を前記操作部材の操作量に基づいて生成する操作装置であって、
前記駆動に関する情報を示す画像を表示する表示部と、
前記操作部材の操作の方向と前記光学部材の駆動の方向との関係に関する情報に基づいて、前記レンズ装置に対する前記操作装置の配置を特定する処理部とを有し、
前記レンズ装置に対する前記操作装置の配置の変更と共に前記表示部の配置が変更され、
前記レンズ装置に対する前記操作装置の配置の変更に際して、前記操作部材の操作の方向と前記光学部材の駆動の方向との関係が変更され、
前記処理部は、特定された前記操作装置の配置において前記表示部による前記画像の表示が倒立しないように、前記表示部に前記画像を表示させることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記光学部材の駆動の方向の情報を前記レンズ装置から取得することを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
操作部材を有し、レンズ装置における可動の光学部材の駆動を制御するための指令値を前記操作部材の操作量に基づいて生成する操作装置であって、
前記駆動に関する情報を示す画像を表示する表示部と、
前記操作装置が接続されている前記レンズ装置の通信コネクタを特定する情報に基づいて、前記レンズ装置に対する前記操作装置の配置を特定する処理部とを有し、
前記レンズ装置に対する前記操作装置の配置の変更と共に前記表示部の配置が変更され、
前記処理部は、特定された前記操作装置の配置において前記表示部による前記画像の表示が倒立しないように、前記表示部に前記画像を表示させることを特徴とする操作装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記通信コネクタに対応するポートの情報と、前記ポートに接続しているデバイスの情報とを前記レンズ装置から取得し、取得した前記ポートの情報および前記デバイスの情報に基づいて、前記操作装置が接続されている前記通信コネクタの情報を得ることを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項5】
操作部材を有し、レンズ装置における可動の光学部材の駆動を制御するための指令値を前記操作部材の操作量に基づいて生成する操作装置であって、
前記駆動に関する情報を示す画像を表示する表示部と、
前記レンズ装置の向きを変更するための左右一対の柄部材のいずれかへの前記操作装置の配置を特定する処理部とを有し、
前記左右一対の柄部材のいずれかへの前記操作装置の配置の変更と共に前記表示部の配置が変更され、
前記処理部は、特定された前記操作装置の配置において前記表示部による前記画像の表示が倒立しないように、前記表示部に前記画像を表示させることを特徴とする操作装置。
【請求項6】
前記処理部は、前記レンズ装置を支持する支持装置に設けられた前記左右一対の柄部材のいずれかへの前記操作装置の配置の特定を行うことを特徴とする請求項5に記載の操作装置。
【請求項7】
前記処理部は、前記レンズ装置に接続されたカメラ装置を支持する前記支持装置に設けられた前記左右一対の柄部材のいずれかへの前記操作装置の配置の特定を行うことを特徴とする請求項6に記載の操作装置。
【請求項8】
前記処理部は、前記操作装置の配置を特定できない場合、前記表示部における前記画像の表示の向きを予め定められた向きとすることを特徴とする請求項1ないし請求項のうちいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項9】
前記処理部は、操作者の入力に基づいて、前記表示部における前記画像の表示の向きを、特定された前記操作装置の配置に対応する向きでなく、予め定められた向きとすることを特徴とする請求項1ないし請求項のうちいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項10】
可動の光学部材を含むレンズ装置と、
前記光学部材の駆動を制御するための指令値を生成する請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の操作装置とを有することを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムと、
前記システムにおける前記レンズ装置からの光を受ける撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置、システム、および撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、放送用レンズ装置のフォーカシングは、フォーカスデマンドと呼ばれる操作装置を用いて行う場合がある。この操作装置は、三脚の左右いずれかのパン棒に設置して使用する。そのため、図5のように、操作ノブの操作の極性(操作方向と被写体距離の変化方向との関係)が変更可能となっている。当該操作装置は、フォーカスの駆動状態や、デマンド本体の機能の設定状態、撮像装置の機能の設定状態等が確認可能な表示部が設けられ、操作装置の操作性向上が図られている。
【0003】
特許文献1は、フォーカスデマンドからレンズ装置に送信されるフォーカス指示位置を取得し、当該フォーカス指示位置に対応する被写体距離を表示する距離表示ユニットを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−287007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
表示部を有する操作装置を三脚の左右いずれかのパン棒に設置した場合、表示部での表示が逆向きになって視認性に問題が生じうる。スイッチの操作によって表示部で正立表示がなされるように表示を切替える方法は、当該スイッチを配置するためのスペースやコストを要する。
【0006】
本発明は、表示部での表示の向きの設定に有利な操作装置を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの側面は、操作部材を有し、レンズ装置における可動の光学部材の駆動を制御するための指令値を前記操作部材の操作量に基づいて生成する操作装置であって、
前記駆動に関する情報を示す画像を表示する表示部と、
前記操作部材の操作の方向と前記光学部材の駆動の方向との関係に関する情報に基づいて、前記レンズ装置に対する前記操作装置の配置を特定する処理部とを有し、
前記レンズ装置に対する前記操作装置の配置の変更と共に前記表示部の配置が変更され、
前記レンズ装置に対する前記操作装置の配置の変更に際して、前記操作部材の操作の方向と前記光学部材の駆動の方向との関係が変更され、
前記処理部は、特定された前記操作装置の配置において前記表示部による前記画像の表示が倒立しないように、前記表示部に前記画像を表示させることを特徴とする操作装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、例えば、表示部での表示の向きの設定に有利な操作装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1の操作装置の構成例を示す図
図2】表示部での表示の向きを決定する処理の流れを例示する図
図3】実施形態2の操作装置の構成例を示す図
図4】表示部での表示の向きを決定する処理の流れの他の例を示す図
図5】操作の極性を例示する図
図6】レンズ装置を含むシステム、および撮像装置の構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、実施形態を説明するための全図を通して、原則として(断りのない限り)、同一の部材等には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
〔実施形態1〕
図1および図2を参照して実施形態1を説明する。図1は、実施形態1の操作装置の構成例を示す図である。図1において、100は、操作装置であり、200は、レンズ装置である。操作装置100は、操作部101、極性取得部102、通信部103、配置取得部104、表示部105を含む。操作部101は、操作者により操作される操作部材(例えば操作ノブ)を含む。ここで、極性取得部102、通信部103、および配置取得部104は、処理部を構成しうるものであり、当該処理部は、それには限定されないが、例えば、単一または複数のプロセッサ(CPU等)で構成しうる。操作装置100は、レンズ装置200における可動の光学部材(後述の200a)の駆動を制御するための指令値を操作者による操作部材の操作量に基づいて操作部101により生成する。なお、当該指令値は、当該操作量そのものであってもよく、また、当該操作量を入力とする予め定められた関数の出力として(当該操作量が変換されて)得られたものであってもよい。通信部103は、レンズ装置200(の通信部)と接続され、操作部101により生成された指令値をレンズ装置に送信したり、可動の光学部材200aの駆動に関する情報(例えば光学部材200aの位置の情報)等をレンズ装置から受信したりしうる。表示部105は、当該駆動に関する情報(操作装置において生成された情報や、レンズ装置200から受信(取得)した情報等)等を表示しうる。
【0012】
極性取得部102は、操作部材の操作の極性(操作部材の操作の方向と光学部材の駆動の方向との関係)に関する情報を取得する。ここで、図5は、操作の極性を例示する図である。例えば、可動の光学部材がフォーカスレンズの場合、一方の極性(第1極性)は、当該操作方向が時計まわり(CW)方向の場合、当該駆動方向は被写体距離が無限遠に向かう方向(図5のFAR方向)となるものである。この場合、当該操作方向が反時計まわり(CCW)方向の場合、当該駆動方向は被写体距離が至近に向かう方向(図5のNEAR方向)となるものである。他方の極性(第2極性)は、操作方向と駆動方向との関係が上記のものとは逆となるものである。なお、当該極性の情報を得るため、当該操作方向は、操作部材が操作されている操作部101から得、それに対応する当該駆動方向は、レンズ装置200から得るものとしうる。または、当該極性の情報は、操作部101に含まれる記憶部に予め記憶させておき、当該記憶部から得るものとしうる。
【0013】
配置取得部104は、極性取得部102により取得された極性情報に基づいて、レンズ装置200に対する操作装置100の配置の取得(特定)を行う。そして、配置取得部104は、当該特定により得られた当該配置に対応する向きで、表示部105に表示を行わせる。例えば、配置取得部104は、当該特定により得られた当該配置において表示部105での表示が操作者(図6参照)から見て倒立しない(正立する)ように、表示部105に表示を行わせる。
【0014】
ここで、図2は、表示部での表示の向きを決定する処理の流れを例示する図である。この処理は、操作装置100の処理部により、当該処理部に格納されたコンピュータプログラムに従って行われうる。図2を参照して当該処理の流れの例を説明する。まず、ステップS201では、極性取得部102は、予め設定されている操作部101の極性の情報を取得する。当該極性情報の取得は、既述のように行いうる。ステップS202では、配置取得部104は、極性取得部102が取得した極性情報が「第1極性」であるか判定する。判定結果が「第1極性」の場合、ステップS203に処理が進められ、判定結果が「第1極性」でなく「第2極性」である場合、ステップS204に処理が進められる。
【0015】
ステップS203では、配置取得部104は、操作装置100の配置を「右」として取得する。ここで、「右」は、三脚の左右のパン棒のうち右のパン棒に操作装置100が配置されていることを意味する。その後、ステップS205に処理が進められる。ステップS204では、配置取得部104は、操作装置100の配置を「左」として取得する。ここで、「左」は、三脚の左右のパン棒のうち左のパン棒に操作装置100が配置されていることを意味する。その後、ステップS206に処理が進められる。
【0016】
ステップS205では、配置取得部104は、配置「右」に対応する「第1」で表示部105に表示を行わせるようにする。「配向」は、設定または決定された「向き」のことであり、単に「向き」ともいいうる。ここで、「第1配向」は、例えば、配置「右」における表示部105での表示が倒立しない(正立する)ような配向である。その後、処理を終了する。ステップS206では、配置取得部104は、配置「左」に対応する「第2配向」で表示部105に表示を行わせるようにする。ここで、「第2配向」は、例えば、配置「左」における表示部105での表示が倒立しない(正立する)ような配向である。その後、処理を終了する。
【0017】
以上のような処理により、操作部101の操作の極性に基づいて、操作装置100の配置の特定を行い、当該特定により得られた当該配置に対応する向きで、表示部105に表示を行わせることができる。当該向きは、例えば、当該配置が「右」・「左」のいずれであっても、操作者から見て表示が倒立しない(正立する)ような向きである(図6参照)。本実施形態によれば、当該向きの設定(切替え)にあたってスイッチやセンサ等を追加するためのスペースやコストを要することがなく、もって、例えば、表示部での表示の向きの設定に有利な操作装置を提供することができる。
【0018】
なお、操作装置は、以上では、フォーカスデマンド(レンズ装置における可動の光学部材としてフォーカシングのためのレンズユニットを操作の対象とする操作装置)を例示した。しかしながら、操作装置は、それには限定されず、配置により操作の極性が変わるものであればよい。例えば、操作装置は、ズーミングのためのレンズユニットを操作の対象とするもの(ズームデマンド)や、絞りを操作の対象とするものとしうる。また、表示の向きは、操作者から見て表示が倒立しない(正立する)ような向きに限らず、操作者の視認性の点で有利なものとしうる。また、操作装置は、以上に説明した表示の向きを切替える機能の有効・無効を、例えばソフトウエアにより、選択できるように構成しうる。その場合、表示の向きは、操作者の入力に基づいて、当該特定により得られた当該配置に対応する向きでなく、予め定められた向きとすることができる。
【0019】
〔実施形態2〕
図3ないし図4を参照して、実施形態2を説明する。図3は、実施形態2の操作装置の構成例を示す図である。実施形態1の構成例とは、ポート情報取得部106とデバイス情報取得部107とをさらに含む点が異なる。なお、極性取得部102は、省略しうるものである。また、実施形態2の構成例において実施形態1の構成例と共通する部分に関しては、実施形態1の構成例と同様の構成をとりうるものである。
【0020】
ポート情報取得部106は、通信部103を介して、レンズ装置200の通信コネクタ(単にコネクタともいう)と、当該コネクタに割当てられたポートとの対応関係を示すポート情報をレンズ装置200から取得する。ポート情報取得部106は、取得したポート情報を配置取得部104に向けて出力(送信)する。デバイス情報取得部107は、通信部103を介して、レンズ装置200のポートに接続しているデバイス(操作装置100を含むデバイス)を示すデバイス情報情報をレンズ装置200から取得する。デバイス情報取得部107は、取得したデバイス情報を配置取得部104に向けて出力(送信)する。
【0021】
配置取得部104は、ポート情報取得部106およびデバイス情報取得部107から得たポート情報およびデバイス情報に基づいて、操作装置100が接続しているレンズ装置のコネクタの情報を得る。そして、配置取得部104は、得られたコネクタの情報に基づいて、操作装置100の配置を取得する。取得した操作装置100の配置の情報は、表示部105に出力(送信)されて表示部105により表示されてもよい。配置取得部104は、取得した配置に対応する向きで、表示部105に表示を行わせるようにする。
【0022】
ここで、図4は、表示部での表示の向きを決定する処理の流れの他の例を示す図である。この処理は、操作装置100の処理部により、当該処理部に格納されたコンピュータプログラムに従って行われうる。図4を参照して当該処理の流れの例を説明する。まず、ステップS401では、ポート情報取得部106は、上述のようなポート情報をレンズ装置200から取得可能か判断する。判断結果が「取得可能」である場合、ステップS402に処理が進められ、判断結果が「取得不可能」である場合、ステップS408に処理が進められる。ステップS402では、デバイス情報取得部107は、上述のようなデバイス情報をレンズ装置200から取得可能か判断する。判断結果が「取得可能」である場合、ステップS403に処理が進められ、判断結果が「取得不可能」である場合、ステップS408に処理が進められる。
【0023】
ステップS403では、配置取得部104は、レンズ装置200から取得したデバイス情報に基づき、操作装置100が第1ポートに接続しているか判断する。判断結果がYesである場合、ステップS404に処理が進められ、判断結果がNoである(操作装置100が第2ポートに接続している)場合、ステップS405に処理が進められる。ステップS404では、配置取得部104は、レンズ装置200から取得したポート情報に基づいて、「第1ポート」が「右コネクタ」であるか判断する。判断結果がYesである場合、ステップS406に処理が進められ、判断結果がNoである(「第1ポート」が「左コネクタ」である)場合、ステップS407に処理が進められる。ステップS405では、配置取得部104は、レンズ装置200から取得したポート情報に基づいて、「第2ポート」が「右コネクタ」であるか判断する。判断結果がYesである場合、ステップS406に処理が進められ、判断結果がNoである(「第2ポート」が「左コネクタ」である)場合、ステップS407に処理が進められる。
【0024】
ステップS406では、配置取得部104は、操作装置100の配置を「右」と判断する。その後、ステップS408に処理が進められる。ステップS407では、配置取得部104は、操作装置100の配置を「左」と判断する。その後、ステップS409に処理が進められる。ステップS408では、配置取得部104は、配置「右」に対応する「第1配向」で表示部105に表示を行わせるようにする。ここで、「第1配向」は、例えば、配置「右」における表示部105での表示が倒立しない(正立する)ような配向である。その後、処理を終了する。ステップS409では、配置取得部104は、配置「左」に対応する「第2配向」で表示部105に表示を行わせるようにする。ここで、「第2配向」は、例えば、配置「左」における表示部105での表示が倒立しない(正立する)ような配向である。その後、処理を終了する。
【0025】
なお、例えば、「左コネクタ=ポート1」とし、「右コネクタ=ポート2」として設定されているレンズ装置200の右コネクタに操作装置100が接続しているとする。この場合、デバイス情報取得部107は、「ポート2」に接続しているのが操作装置100であることを示す情報を取得する。また、ポート情報取得部106は、「右コネクタ=ポート2」を示す情報を取得する。これらの情報から、操作装置100が接続しているのは右コネクタであることが認識でき、その場合に、配置取得部104は、「操作装置100の配置=右」との情報を取得するようにしうる。
【0026】
以上のような処理により、レンズ装置200から取得したポート情報およびデバイス情報に基づいて、操作装置100の配置の特定を行い、当該特定により得られた当該配置に対応する向きで、表示部105に表示を行わせることができる。当該向きは、例えば、当該配置が「右」・「左」のいずれであっても、操作者から見て表示が倒立しない(正立する)ような向きである(図6参照)。本実施形態によれば、当該向きの切替えにあたってスイッチやセンサ等を追加するためのスペースやコストを要することがなく、もって、例えば、表示部での表示の向きの設定に有利な操作装置を提供することができる。また、レンズ装置200からポート情報およびデバイス情報の少なくとも一方を取得できない(操作装置の配置の特定を行うことができない)場合は、向きを予め定められた向きとすることができる。予め定められた向きは、図4の例では、操作装置配置=「右」に対応する向きである。これにより、操作装置の動作の異常を軽減しうる。当該予め定められた向きは、選択可能としうる。また、レンズ装置のコネクタの数や配置は、操作装置の配置を決定するのに適している限りは、上述のものには限定されない。
【0027】
〔レンズ装置を含むシステム、および撮像装置に係る実施形態〕
図6は、レンズ装置を含むシステム、および撮像装置の構成例を示す図である。当該システムは、以上に例示した操作装置100と、レンズ装置200とを含んで構成されている。レンズ装置200は、操作装置100による操作の対象となる可動の光学部材200aと、左コネクタ200bl(左コネクタ200blのある側面とは反対の側面に右コネクタ200br)とを含んでいる。また、当該撮像装置は、以上に例示した操作装置100と、レンズ装置200と、当該レンズ装置からの光(光像)を受ける撮像素子300aを有するカメラ装置(撮像部)300とを含んで構成されている。また、レンズ装置200を含む当該撮像装置は、支持装置(例えば三脚)に支持されうる。当該支持装置は、レンズ装置200の向きを変更するための左右一対の柄部材(パン棒)を含みうる。操作装置100は、当該左右一対の柄部材のいずれかに配置されうる。本実施形態によれば、例えば、操作装置の操作性の点で有利なシステムまたは撮像装置を提供することができる。
【0028】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0029】
100 操作装置
101 操作部
102 (処理部を構成しうる)極性取得部
103 (処理部を構成しうる)通信部
104 (処理部を構成しうる)配置取得部
105 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6