特許第6965135号(P6965135)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6965135
(24)【登録日】2021年10月22日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】LED照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/20 20200101AFI20211028BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20211028BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20211028BHJP
【FI】
   H05B45/20
   H05B45/10
   H05B47/155
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-234988(P2017-234988)
(22)【出願日】2017年12月7日
(65)【公開番号】特開2019-102378(P2019-102378A)
(43)【公開日】2019年6月24日
【審査請求日】2020年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100562
【氏名又は名称】アール・ビー・コントロールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】中島 征士
【審査官】 大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−205879(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/194480(WO,A1)
【文献】 特開2010−257755(JP,A)
【文献】 特開2008−053183(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/20
H05B 45/10
H05B 47/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
点灯時のLEDの明るさを調節する調光機能と、点灯時のLEDの色彩を制御する調色機能とを備え、この明るさと色彩とを予め設定した相関関係に従って連動させるLED照明装置において、1以上のLEDが点灯している状態で、消灯状態にある他のLEDを点灯させる場合に、すでに点灯しているLEDの色彩と同じ色彩の状態で、既に点灯しているLEDの明るさに一致するまで一定の速度で明るさを増加させる点灯機能と、この点灯機能によって明るさを増加させている途中で、既に点灯しているLEDの明るさと色彩とが変化する場合に、点灯途中のLEDの明るさと色彩とを、既に点灯しているLEDの明るさと色彩とに一致するように瞬時に変更する追従機能とを備えたことを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
上記後から点灯したLEDの明るさと色彩とが既に点灯してるLEDの明るさと色彩とに一致した後は、両LEDの明るさと色彩とを一致させる同期機能と、後から点灯したLEDが先に消灯する場合、その消灯時点における色彩を保持したまま、明るさのみを減少させる消灯機能とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のLED照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDを内蔵した照明器具の明るさおよび色彩をコントロールするLED照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
消費電力の少なさや寿命の長さなどの理由から、LEDを光源とするLED照明が用いられている。LEDの明るさは、LEDに流れる電流にほぼ比例するが、電流値が小さく明るさが暗い状態における色温度と、電流値が大きく明るく発光している状態での色温度とはほとんど同じである。
【0003】
これに対して、従来より照明に使用されている白熱電球は、電流を流すことによって加熱されるフィラメントが発光するため、電流が少なく暗い状態では色温度が低く、電流を多く流して明るく発光した状態では色温度が高い。LEDを用いた照明装置で、この白熱電球の照明状態を再現するには、LEDの明るさを制御するほかに、色彩(色温度)を変化させる必要がある。そのため、LED照明器具に、発光色の違う2種類のLEDを内蔵させ、両方のLED全体としての明るさを制御するとともに、両者に流れる電流比を変化させることによって、発光色を変化させるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−62881号公報(段落[0002])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような、明るさの変化に伴って色温度が変化する白熱球を再現したLED照明装置で室内を照明している状態で、別の消灯状態にあるLEDを発光させる場合、既に点灯しているLEDの色温度と消灯状態から発光を開始するLEDの色温度とが相違すると、違和感が生じる。
【0006】
このような場合には、消灯状態から発光するLEDの色温度を、すでに発光しているLEDの色温度に一致させた状態で、明るさを徐々に明るくすればよいが、消灯状態のLEDの明るさを、既に発光しているLEDの明るさに一致させる途中で、既に発光しているLEDに対して明るさを変化させる操作がされると、明るさの変化に伴って色温度も変化するので、消灯状態から発光しているLEDの色温度を固定したままでは、既に発光していたLEDの色温度と一致しなくなるので、やはり違和感が生じるという不具合が発生する。
【0007】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、上記の不具合が発生しないLED照明装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明によるLED照明装置は、点灯時のLEDの明るさを調節する調光機能と、点灯時のLEDの色彩を制御する調色機能とを備え、この明るさと色彩とを予め設定した相関関係に従って連動させるLED照明装置において、1以上のLEDが点灯している状態で、消灯状態にある他のLEDを点灯させる場合に、すでに点灯しているLEDの色彩と同じ色彩の状態で、既に点灯しているLEDの明るさに一致するまで一定の速度で明るさを増加させる点灯機能と、この点灯機能によって明るさを増加させている途中で、既に点灯しているLEDの明るさと色彩とが変化する場合に、点灯途中のLEDの明るさと色彩とを、既に点灯しているLEDの明るさと色彩とに一致するように瞬時に変更する追従機能とを備えたことを特徴とする。
【0009】
上記消灯状態のLEDを後から点灯する際に、既に点灯しているLEDの明るさに一致するまでの間に、既に点灯しているLEDに対して調光調色がされない場合には、消灯状態であったLEDが既に点灯状態であったLEDの明るさに到達した状態から、すべてのLEDを同様に制御すればよい。また消灯状態から点灯するLEDの明るさが、既に点灯しているLEDの明るさに一致する前に、既に点灯しているLEDに対して調光調色操作がされた場合には、消灯状態から点灯途中にあるLEDを、直ちに既に点灯しているLEDと同じ明るさに調光し、その後はすべてのLEDを同様に調光調色する。
【0010】
なお、上記後から点灯したLEDの明るさと色彩とが既に点灯してるLEDの明るさと色彩とに一致した後は、両LEDの明るさと色彩とを一致させる同期機能と、後から点灯したLEDが先に消灯する場合、その消灯時点における色彩を保持したまま、明るさのみを減少させる消灯機能とを備えることが望ましい。
【発明の効果】
【0011】
以上の説明から明らかなように、本発明は、調光調色されるLEDが既に点灯している状態で、他の消灯しているLEDを後から点灯させる場合に、既に点灯しているLEDの色温度と後から点灯するLEDの色温度とが常に一致するので、違和感が生じない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の照明装置が適用される浴室の一例を示す図
図2】本発明の照明装置の構造を示すブロック図
図3】操作部およびリモコンの一例を示す図
図4】調光調色状態を示すグラフ
図5】調光調色状態を示す第2のグラフ
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照して、1は本発明によるLED照明装置が設置される浴室である。この浴室1の天井には2個のLED照明器具21が取り付けられている。これら2個のLED照明器具21内には、2種類の色彩の異なるLEDが内蔵されている。そして、それら色彩の異なる2種類のLEDの発光量の比率を変化させることによって、LED照明器具21全体としての色彩(色温度)を変化させることができる。また、発光量の比率を一定に保持したまま、全体の電流量を増減することによって、LED照明器具21の明るさを変化させることができる。このような、色彩の調節を調色とし、明るさの調節を調光とする。これら調光調色は共に、LED照明装置2によって行われる。
【0014】
このLED照明装置2には、その他のLED照明器具として、浴槽11内に設けられたLED照明器具22が接続されている。この浴槽11には図示しないジェットバス機能が設けられており、浴室1の壁面に取り付けられた風呂リモコン12を操作することによってジェットバス機能のオン・オフを行う。ジェットバス機能がオンになると、図示しないモータが作動するが、そのモータのオン・オフ状態に連動して、上記LED照明器具22が、点灯および消灯する。なお、このLED照明器具22内にも、上記LED照明器具21と同様に、2種類の色彩の異なるLEDが内蔵されており、このLED照明器具22に対する調光調色は上記LED照明装置2によって行われる。
【0015】
LED照明装置2の制御は、浴室1の壁面に取り付けられた調光調色用のリモコン3によって行われる。このリモコン3はLED照明装置2に対して有線で接続されており、リモコン3とは別途に設けられたリモコン4は無線によってLED照明装置2の制御を行うように構成されている。
【0016】
図2を参照して、本図では、2個のLED照明器具21の内の一方を例に説明する。LED照明器具21内には、上述のように、発光時の色彩が相違する2種類のLED21a,21bが設けられている。そして、これら2種類のLED21a,21bには、各々に流れる電流値を独立して制御するための開閉素子であるトランジスタ23a,23bがLED21a,21bに対して直列に接続されるように設けられている。これらトランジスタ23a,23b2に対しては、マイコン5からパルス信号が出力され、そのパルス信号のデューティ比をマイコン5が調節することによって、各LED21a,21bに流れる電流値が制御される。
【0017】
なお、一般にLEDはLEDに流れる電流値にほぼ比例して明るさが変化する。したがって、LED21a,21bに流れる電流値の比率を変化させることによって、LED照明器具21全体としての色彩(色温度)が変化する。また、この電流値の比率を一定に保持したまま、全体としての電流値を増減することによって、LED照明器具21の明るさを増減することができる。
【0018】
LED21a,21bには各々抵抗器24a,24bが直列に接続されており、マイコン5は分圧点a1,b1の電圧を取り込むことによって、各LED21a,21bに流れる電流値を検知することができる。
【0019】
LED照明器具22についても、上記LED照明器具21と同様に、2種類の色彩の相違するLED22a,22bが設けられている。そして両LED22a,22bに流れる電流はトランジスタ25a,25bによって制御され、その制御された電流値は、各々直列に接続された抵抗器26a,26bとの間の分圧点a2,b2の電圧をマイコン5が取り込むことによって検知することができる。
【0020】
なお、20は直流電力を供給する電源であり、例えば外部の商用電源から供給される交流電力を整流し、平滑された直流電力を出力する通常の電源ユニットを用いればよい。また、31はオンオフスイッチであり、上記リモコン3に設けられている。
【0021】
図3を参照して、本図は浴室1の壁面に取り付けられているリモコン3と無線式のリモコン4とを示している。リモコン3には上記オンオフスイッチ31が設けられており、このオンオフスイッチ31を押し操作すると、消灯状態であるLED照明器具21は点灯する。点灯したLED照明器具21の明るさは、2つの調光スイッチ33,34によって調節され、調節された明るさの程度は、表示部32に表示される。また、所望の明るさになっている状態で、セットボタン35を押しながらプリセットスイッチ36のいずれかを押し操作すれば、その押し操作されたプリセットスイッチ36に、その時点での明るさが関連付けされる。オンオフスイッチ31を押してLED照明器具21を点灯させた後に、そのプリセットスイッチ36を押し操作すると、LED照明器具21の明るさは、その押し操作されたプリセットスイッチ36に関連付けされている明るさに変化する。なお、LED照明器具21の色彩(色温度)は明るさに対して予め相関されており、その相関関係は上記マイコン5に記憶されている。したがって、LED照明器具21の明るさを変化させれば、色彩も明るさの変化に伴って自動的に調節される。
【0022】
リモコン4には上記オンオフスイッチ31と同様の機能のオンオフスイッチ41が設けられている。またLED照明器具21の明るさを調節するための調光スイッチ42,43が設けられており、さらに、上記プリセットスイッチ36と連動するプリセットスイッチ44が設けられている。このプリセットスイッチ44は、上記プリセットスイッチ36と同じ明るさに自動的に関連付けされる。リモコン3のプリセットスイッチ36と同じ数字のプリセットスイッチ44を押し操作すれば、LED照明器具21の明るさはリモコン3のプリセットスイッチ36に関連付けされている明るさに自動的に調節される。
【0023】
図4を参照して、本図の曲線TはLED照明器具21の明るさと色彩との相関関係を示すものである。上記オンオフスイッチ31若しくはオンオフスイッチ41を押し操作すると、LED照明器具21は調光調色範囲の中で最も色温度の低い状態から徐々に明るくなっていき、曲線Tの左端部に到達する(S1)。その後、曲線Tに沿って調光調色範囲の右端部、すなわち最も明るい状態に自動的に調光される(S2)。なお、曲線Tに沿って明るさが明るくなる、すなわち調光されると、LED照明器具21の色彩(色温度)も連動して変化する。このように、オンオフスイッチ31もしくはオンオフスイッチ41が押し操作されると、消灯状態にあったLED照明器具21はS1からS2に従って最も明るい状態に自動的に調光調色される。その後は、上記調光スイッチ33,34もしくは調光スイッチ42,43を操作することによって、LED照明器具21の明るさは、曲線T上の任意の位置に変化させることができる。
【0024】
次に、例えばLED照明器具21の調光調色状態がT1に示す状態の時点で、上記ジェットバス機能がオンされ、それに連動して浴槽11内のLED照明器具22が消灯状態から点灯する場合に、LED照明器具22の色彩(色温度)をT1の色彩と同じ状態に設定し、その色彩を維持したまま徐々に明るくさせて、目標となるT1の明るさまで調光する。ここで、LED照明器具21およびLED照明器具22には共に複数のLEDチップが設けられており、上述の明るさとはLEDチップ1個あたりの明るさを示している。
【0025】
このように、途中から点灯したLED照明器具22の調光調色状態がT1に示す状態に一致した後は、LED照明器具22はLED照明器具21と共に曲線Tに沿って調光調色される。また、T2に示す状態でジェットバス機能がオフになると、LED照明器具22は、T2における色温度を維持したまま徐々に暗くなり消灯する(S6)。なお、LED照明装置21について、オンオフスイッチ31もしくはオンオフスイッチ41が再度押し操作されて消灯する場合には、曲線Tのいずれの状態であっても一旦曲線Tの左端部まで移動し(S3)、その状態から色温度を維持したまま明るさを減少させて消灯する(S4)。
【0026】
次に、図5を参照して、LED照明器具22が上記S5に従って途中から点灯する場合に、調光調色状態がT1に到達する前の状態、例えばLに示す状態で、LED照明器具21について明るさを変化させる操作が行われると、LED照明装置21について明るさを変化させる前にLED照明器具22の調光調色状態を、Lに示す状態から直ちにT1に示す状態に変化させ、LED照明器具22の調光調色状態をLED照明器具21の調光調色状態に強制的に一致させるようにした。
【0027】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0028】
1 浴室
2 LED照明装置
3 リモコン
4 リモコン
5 マイコン
21 LED照明器具
22 LED照明器具
図1
図2
図3
図4
図5