特許第6965189号(P6965189)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6965189
(24)【登録日】2021年10月22日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/30 20200101AFI20211028BHJP
   D06F 33/43 20200101ALI20211028BHJP
   D06F 33/69 20200101ALI20211028BHJP
   D06F 34/28 20200101ALI20211028BHJP
   D06F 103/40 20200101ALN20211028BHJP
   D06F 105/52 20200101ALN20211028BHJP
   D06F 105/62 20200101ALN20211028BHJP
【FI】
   D06F33/30
   D06F33/43
   D06F33/69
   D06F34/28
   D06F103:40
   D06F105:52
   D06F105:62
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-42782(P2018-42782)
(22)【出願日】2018年3月9日
(65)【公開番号】特開2019-154612(P2019-154612A)
(43)【公開日】2019年9月19日
【審査請求日】2020年9月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕之
(72)【発明者】
【氏名】柴田 孝
(72)【発明者】
【氏名】前川 隆紀
【審査官】 田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−229153(JP,A)
【文献】 特開2013−220166(JP,A)
【文献】 特開2006−223571(JP,A)
【文献】 特開平09−084998(JP,A)
【文献】 特開平07−185189(JP,A)
【文献】 特開2013−090810(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/00−34/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯物を洗濯する洗濯機であって、
前記洗濯物を収容可能な洗濯槽と、
前記洗濯槽を開閉する扉と、
前記扉の開閉を検知する開閉検知部と、
前記開閉検知部の検知結果に基づいて、前記洗濯機の電源をオフにする電源制御部と
を備え
前記洗濯機が前記洗濯物を処理する洗濯運転を終了した後、前記扉の開状態を検知してから閉状態を検知した時点で、前記電源制御部は前記洗濯機の電源をオフする、洗濯機。
【請求項2】
前記洗濯槽内に光を照射する照射部と、
前記照射部を制御する光制御部と
をさらに備え、
前記洗濯機の電源がオンの状態で、前記扉が開状態になると、前記照射部が前記洗濯槽内に光を照射するように、前記光制御部が前記照射部を制御する、請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記洗濯機の運転状況を検出する運転状況検出部と、
前記運転状況検出部の検出結果に基づいて、前記洗濯機の状態を示す洗濯機情報を生成する生成部と、
前記洗濯機情報を出力する出力部と、
前記出力部を制御する出力制御部と
をさらに備え、
前記洗濯機の運転が終了すると、前記出力部が前記洗濯機情報を出力するように、前記出力制御部が前記出力部を制御する、請求項1又は請求項2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記扉が開状態になったときから経過した時間である前記扉の開時間をカウントする第1カウント部をさらに備え、
前記洗濯機の運転終了後、前記扉の開時間が第1所定時間を超える前に前記扉が閉状態になると、前記電源制御部は前記洗濯機の電源をオフにし、又は、前記洗濯機の運転終了後、前記扉が開状態になってから閉状態になる前に前記扉の開時間が前記第1所定時間を超えると、前記電源制御部は前記洗濯機の電源をオフにする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記洗濯機の運転が終了したときから経過した時間である経過時間をカウントする第2カウント部をさらに備え、
前記洗濯機の運転終了後、前記経過時間が第2所定時間を超える前に前記扉が開状態になってから閉状態になると、前記電源制御部は前記洗濯機の電源をオフにし、又は、前記洗濯機の運転終了後、前記扉が開状態になってから閉状態になる前に前記経過時間が前記第2所定時間を超えると、前記電源制御部は前記洗濯機の電源をオフにする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記洗濯機が前記洗濯物を処理する洗濯運転を行う場合、前記洗濯運転が終了すると、前記電源制御部は前記開閉検知部の検知結果に基づいて前記洗濯機の電源をオフにし、
前記洗濯機が前記洗濯物を処理する洗濯運転以外の運転を行う場合、前記洗濯運転以外の運転が終了すると前記電源制御部は前記開閉検知部の検知結果に基づくことなく、前記洗濯機の電源をオフにする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の装置においては、洗濯機の洗い運転、すすぎ運転、及び脱水運転のような洗濯機の運転が終了すると、制御回路は電源リレー制御手段を介して電源リレーの接点を開成し交流電源を遮断する。その結果、洗濯機の運転が終了すると、洗濯機の電源がオフになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−309668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、洗濯機の運転が終了すると、洗濯機の扉のロックが解除される。そして、洗濯機の扉のロックが解除されると、洗濯機の電源がオフになっていた。
【0005】
しかし、洗濯機の運転終了後、さらに洗濯物に対し洗濯機に処理をさせる場合、ユーザーは洗濯機の電源をオンにしなければならず、煩雑であった。また、ユーザーによっては、洗濯機の運転が終了した時点ではなく、洗濯機の運転終了後、洗濯槽から洗濯物を取り出した時点を洗濯作業が終了した時点と認識している場合がある。従って、洗濯機の運転終了後、ユーザーが洗濯槽から洗濯物を取り出すまでは洗濯機の電源をオンの状態にしておきたいとする要望があった。
【0006】
本発明は、洗濯機の運転終了後、洗濯槽内から洗濯物を取り出すためのユーザーの動作が終了するまでは洗濯機の電源をオンの状態にすることができる洗濯機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の局面によれば、洗濯機は、洗濯物を洗濯する。洗濯機は、洗濯槽と、扉と、開閉検知部と、電源制御部とを備える。洗濯槽は、前記洗濯物を収容可能である。扉は、前記洗濯槽を開閉する。開閉検知部は、前記扉の開閉を検知する。電源制御部は、前記開閉検知部の検知結果に基づいて、前記洗濯機の電源をオフにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、洗濯機の運転終了後、洗濯槽内から洗濯物を取り出すためのユーザーの動作が終了するまでは洗濯機の電源をオンの状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る洗濯機の斜視図である。
図2】洗濯機の断面図である。
図3】洗濯機のブロック図である。
図4】制御装置の第1の動作を示すブロック図である。
図5】制御装置の第2の動作を示すブロック図である。
図6】制御装置の第3の動作を示すブロック図である。
図7】制御装置の第4の動作を示すブロック図である。
図8】制御装置の第5の動作を示すブロック図である。
図9】制御装置の第6の動作を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
[第1実施形態]
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る洗濯機100について説明する。図1は、洗濯機100の斜視図である。
【0012】
図1に示すように、洗濯機100は、操作表示部110と、接続口111と、扉112と、扉開ボタン113と、筐体114とを備える。
【0013】
操作表示部110は、筐体114の前面の上部に設けられる。接続口111は、筐体114の前面の上部に設けられる。接続口111は、水栓に接続される。水栓から放出された水は、接続口111を介して洗濯機100に供給される。扉112は、筐体114の前面に設けられる。扉112は、筐体114の内部と筐体114の外部とを仕切る。扉開ボタン113は、扉112の周囲に配置される。扉開ボタン113が操作されることで、扉112が開く。
【0014】
次に、図2を参照して、洗濯機100についてさらに説明する。図2は、洗濯機100の断面図である。
【0015】
図2に示すように、洗濯機100は、ドラム115と、水槽116と、支持脚117とをさらに備える。
【0016】
ドラム115及び水槽116の各々は、筐体114の内部に配置される。ドラム115及び水槽116の各々は、筒体の一端部を閉塞した形状を有する。ドラム115は、洗濯物を収容可能である。ドラム115の一端部には、ドラム底部が形成される。ドラム115の他端部には、ドラム開口部15aが形成される。ドラム開口部15aは、扉112に対向する。ドラム115は、水槽116の内側に配置される。水槽116の一端部には、水槽底部が形成される。水槽116の他端部には、水槽開口部16aが形成される。水槽開口部16aは、扉112に対向する。
【0017】
ドラム115は、本発明の洗濯槽の一例である。
【0018】
扉112が開かれると、ドラム開口部15aが筐体114の外部と対向する。その結果、ユーザーは、ドラム開口部15aを介してドラム115内に洗濯物を投入することができる。
【0019】
洗濯機100は、ドラムモータ118と、出力軸119と、複数の孔部120と、複数のバッフル121とをさらに含む。
【0020】
ドラムモータ118は、ドラム115を回転させる。ドラムモータ118は、出力軸119を介してドラム115に接続される。複数の孔部120は、ドラム115に形成される。複数の孔部120は、ドラム115を貫通する。複数のバッフル121の各々は、ドラム115の内周面に形成される。ドラム115の内側に突出する。複数のバッフル121は、ドラム115の周方向に沿って並んでいる。
【0021】
洗濯機100が洗い運転を行う手順について説明する。
【0022】
まず、ドラム115内に洗濯物が投入される。そして、複数の孔部120を介してドラム115内に水が供給され、洗濯物が水に浸される。そして、ドラムモータ118の動力によりドラム115が回転する。ドラム115が回転すると、バッフル121により洗濯物が持ち上げられる。そして、洗濯物は、重力により落下してドラム115の内周面に叩きつけられる。そして、ドラム115が回転し続けると、洗濯物が持ち上げられる動作と、洗濯物がドラム115の内周面に叩きつけられる動作とが交互に繰り返される。その結果、洗濯物が洗濯される。
【0023】
洗濯機100は、ファン122と、ヒータ123と、ダクト124とをさらに備える。ファン122は、ヒータ123及びダクト124を介してドラム115に接続される。
【0024】
洗濯機100が乾燥運転を行う手順について説明する。
【0025】
ファン122及びヒータ123により生成された温風が、ダクト124を介して水槽116の内部に供給される。水槽116の内部に供給された温風は、複数の孔部120を介してドラム115の内部に供給される。その結果、ドラム115の内部の洗濯物が乾燥される。
【0026】
洗濯機100は、例えば、洗い運転、すすぎ運転、脱水運転、及び乾燥運転を行うことで、洗濯物を洗濯する。洗い運転は、洗濯物を洗うことを示す。すすぎ運転は、洗濯物をすすぐことを示す。脱水運転は、洗濯物を脱水することを示す。乾燥運転は、洗濯物を乾燥させることを示す。なお、洗濯機100は、乾燥機能を有していなくてもよい。
【0027】
次に、図3を参照して、洗濯機100についてさらに説明する。図3は、洗濯機100のブロック図である。
【0028】
図3に示すように、操作表示部110は、受付部50と、表示部52とを含む。受付部50は、洗濯機100に対する指示を受け付ける。受付部50は、操作キー群を含む。表示部52は、種々の情報を表示する。表示部52は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又はELD(Electro Luminescence Display)のようなディスプレーである。なお、表示部52は、タッチパネルを含み、受付部50として機能してもよい。
【0029】
洗濯機100は、扉ロック部125と、照射部126と、出力部127とをさらに備える。
【0030】
扉ロック部125は、扉112が開くことを規制する。扉ロック部125は、例えば、扉112に係止する係止部と、係止部を動作させる駆動源とを含む。駆動源は、例えば、ソレノイド、又はモータを含む。駆動源は、係止部を、係止位置と解除位置とに移動させることができる。係止部が係止位置に移動すると、係止部が扉112に係止し、扉112がロックされる。その結果、扉112が開くことが規制される。これに対し、係止部が解除位置に移動すると、係止部が扉112に係止せず、扉112のロックが解除される。その結果、扉112が開くことが許容される。
【0031】
照射部126は、ドラム115内に光を照射する。照射部126は、例えば、LED(Light Emitting Diode)を含む。照射部126がドラム115内に光を照射することで、ドラム115内の視認性が向上する。その結果、洗濯終了後、照射部126がドラム115内に光を照射することで、ユーザーがドラム115内から洗濯物を容易に取り出すことができる。
【0032】
出力部127は、音を出力する。出力部127は、例えば、スピーカを含む。
【0033】
洗濯機100は、開閉検知部128と、運転状況検出部129とをさらに備える。
【0034】
開閉検知部128は、扉112の開閉を検知する。開閉検知部128は、例えば、リードスイッチと磁石とを含み、リードスイッチと磁石とにより扉112の開閉を検知する。
【0035】
運転状況検出部129は、洗濯機100の運転状況を検知する。洗濯機100の運転状況は、例えば、洗濯機100の稼働時に洗濯機100から出力される物理量を示す。第1実施形態では、運転状況検出部129は、乾燥運転時にファン122からドラム115内に供給される温風の風量を検知する。風量の検知は直接検出してもよいし、風量低下に伴う間接的な箇所の温度の上昇などで検出してもよい。
【0036】
洗濯機100に設けられた循環風に含まれている糸くずをキャッチするフィルタが詰まると、温風の風量が少なくなる。従って、洗濯機100は、運転状況検出部129により風量の低下を検知して、フィルタの清掃時期を判定する。フィルタの詰りは運転状況の一例であり、運転状況はフィルタ詰りに限定されない。つまり、運転状況検出部129の検出対象は、フィルタの詰まりに限定されない。
【0037】
洗濯機100は、電源130と、記憶部131と、制御装置132とをさらに備える。
【0038】
電源130は、洗濯機100に電力を供給する。詳細には、電源130は、照射部126、出力部127、及び制御装置132のような洗濯機100の各要素に電力を供給する。電源130がオンになると、電源130が洗濯機100の各要素に電力を供給できる。その結果、洗濯機100の各要素が稼働できる。これに対し、電源130がオフになると、電源130が洗濯機100の各要素に電力を供給できない。その結果、洗濯機100の各要素が停止する。
【0039】
記憶部131は、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置(例えば、半導体メモリー)を含み、補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)をさらに含んでもよい。記憶部131は、制御装置132によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
【0040】
制御装置132は、CPU(Central Processing Unit)及びMPU(Micro Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御装置132は、洗濯機100の各要素を制御する。具体的には、制御装置132のプロセッサーは、記憶部131に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、操作表示部110と、ドラムモータ118と、ファン122と、ヒータ123と、扉ロック部125と、照射部126と、出力部127と、開閉検知部128と、運転状況検出部129と、電源130と、記憶部131とを制御する。
【0041】
制御装置132は、制御部132aと、電源制御部132bと、カウント部132cと、光制御部132dと、生成部132eと、出力制御部132fと、判定部132gとを有する。具体的には、制御装置132のプロセッサーが、記憶部131に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、制御部132a、電源制御部132b、カウント部132c、光制御部132d、生成部132e、出力制御部132f、及び判定部132gとして機能する。
【0042】
次に、図4を参照して、制御装置132の第1の動作について説明する。図4は、制御装置132の第1の動作を示すブロック図である。
【0043】
図4に示すように、ステップS10において、電源130がオンに操作される。
【0044】
ステップS20において、受付部50が洗濯機100に対する指示を受け付ける。その結果、洗濯機100の運転が開始される。なお、第1実施形態では、扉112がロックされ、扉112が閉じられた状態で、洗濯機100の運転が開始される。
【0045】
運転は、受付部50を介して指定される運転を示す。運転は、洗濯運転と、未処理運転とを含む。
【0046】
洗濯運転は、洗濯機100が洗濯物を処理する運転を示す。洗濯運転は、洗い運転、すすぎ運転、脱水運転、乾燥運転、及び消臭運転のような、ドラム115内に洗濯物が入れられていることを前提とする運転を示す。なお、消臭運転は、洗濯物についた臭いを低減させるための運転を示す。
【0047】
未処理運転は、洗濯機100が洗濯物を処理しない運転を示す。未処理運転は、槽洗浄運転のような、ドラム115内に洗濯物が入れられていないことを前提とする運転を示す。なお、槽洗浄運転は、ドラム115を清掃するための運転を示す。
【0048】
未処理運転は、本発明の洗濯運転以外の運転の一例である。
【0049】
ステップS30において、洗濯機100の運転が終了する。
【0050】
ステップS40において、扉ロック部125が扉112のロックを解除するように、制御部132aが扉ロック部125を制御する。
【0051】
ステップS50において、電源制御部132bは、開閉検知部128の検知結果に基づいて、扉112が開状態か否かを判定する。開状態は、扉112が開いている状態を示す。扉112が開状態の場合(ステップS50で、Yes)、処理がステップS60に移行する。扉112が開状態でない場合(ステップS50で、No)、ステップS50に示す処理が繰り返される。
【0052】
ステップS60において、電源制御部132bは、開閉検知部128の検知結果に基づいて、扉112が閉状態か否かを判定する。閉状態は、扉112が閉じられた状態を示す。扉112が閉状態の場合(ステップS60で、Yes)、処理がステップS70に移行する。扉112が閉状態でない場合(ステップS60で、No)、ステップS60に示す処理が繰り返される。
【0053】
ステップS70において、電源130がオフになるように、電源制御部132bが電源130を制御する。その結果、処理が終了する。
【0054】
以上、図4を参照して説明したように、ステップS50〜ステップS70において、電源制御部132bは、開閉検知部128の検知結果に基づいて、洗濯機100の電源130をオフにする。従って、ユーザーが扉112を開けてドラム115内から洗濯物を取り出した後、扉112を閉めるタイミングで洗濯機100の電源130をオフにすることができる。その結果、洗濯機100の運転終了後、ドラム115内から洗濯物を取り出すためのユーザーの動作が終了するまでは洗濯機100の電源130をオンの状態にすることができる。なお、ドラム115内から洗濯物を取り出すためのユーザーの動作は、ユーザーが扉112を開けた後、閉じる動作を示す。
【0055】
[第2実施形態]
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、制御装置132の第2の動作を示すフロー図である。
【0056】
第2実施形態は、洗濯機100の運転終了後、照射部126が稼働する点で第1実施形態と異なる。以下では、主に第1実施形態を異なる点を説明する。
【0057】
洗濯機100の運転終了後、扉112のロックが解除され、さらに扉112が開状態になると、処理がステップS50からステップS51に移行する。
【0058】
ステップS51において、照射部126が光を照射するように、光制御部132dが照射部126を制御する。その結果、扉112が開いた状態で、照射部126がドラム115内に光を照射する。
【0059】
ステップS60において、扉112が閉状態になると(ステップS60で、Yes)、処理がステップS70に移行する。また、扉112が閉状態になると、照射部126が光を照射しないように、光制御部132dが照射部126を制御する。その結果、ドラム115内が消灯される。
【0060】
以上、図5を参照して説明したように、洗濯機100の運転終了後、扉112が開状態になると、照射部126がドラム115内に光を照射する。従って、洗濯機100の運転終了後、ユーザーがドラム115内から洗濯物を取り出す際、照射部126がドラム115内に光を照射する。その結果、ドラム115内の視認性が向上するので、洗濯機100が暗所に配置されていても、ユーザーはドラム115内から洗濯物を容易に取り出すことができる。
【0061】
また、通常の洗濯機では、洗濯機の運転が終了すると洗濯機の電源がオフになる。従って、通常の洗濯機では、洗濯機の運転終了後、ユーザーがドラム内から洗濯物を取り出す際、ドラム内に光を照射したい場合は、ユーザーは、洗濯機の電源をオンにしなければならず、煩雑であった。これに対し、第2実施形態の洗濯機100では、洗濯機100の運転終了後、扉112が開状態になった後、扉112が閉状態になるまでは、洗濯機100の電源130がオンの状態が保持される。従って、第2実施形態の洗濯機100では、洗濯機100の運転終了後、ユーザーがドラム115内から洗濯物を取り出す際、ドラム115内に光を照射したい場合は、ユーザーは、洗濯機100の電源130をオンにする必要がない。その結果、ユーザーは、ドラム115内から洗濯物を円滑に取り出すことができる。
【0062】
[第3実施形態]
次に、図6を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図6は、制御装置132の第3の動作を示すフロー図である。
【0063】
第3実施形態は、洗濯機100の運転終了後、洗濯機100の状態を示す情報が出力される点で第1実施形態と異なる。以下では、主に第1実施形態を異なる点を説明する。
【0064】
洗濯機100の運転が開始されると、処理がステップS20からステップS21に移行する。
【0065】
ステップS21において、運転状況検出部129は、洗濯機100の運転状況を検知する。第3実施形態では、運転状況検出部129は、乾燥運転時にファン122からドラム115内に供給される温風の風量を検知する。
【0066】
ステップS30において、洗濯機100の運転が終了する。
【0067】
ステップS40において、扉112のロックが解除される。
【0068】
ステップS41において、運転状況検出部129の検出結果に基づいて、生成部132eが洗濯機情報を生成する。洗濯機情報は、洗濯機100の状態を示す情報である。洗濯機情報は、例えば、洗濯機100のメンテナンスの情報を含む。
【0069】
第3実施形態では、洗濯機情報は、洗濯機100のフィルタの清掃時期を示す情報である。生成部132eは、例えば、運転状況検出部129の検知した風量が所定値以下の場合、フィルタの清掃時期と判定し、フィルタの清掃時期であることを通知する旨の洗濯機情報を生成する。また、生成部132eは、例えば、運転状況検出部129の検知した風量が所定値以下でない場合、フィルタの清掃時期ではない判定し、フィルタが正常に機能していることを通知する旨の洗濯機情報を生成する。
【0070】
ステップS42において、出力部127が洗濯機情報を出力するように、出力制御部132fが出力部127を制御する。従って、洗濯機情報が、出力制御部132fを介して音声で出力される。その結果、ユーザーは、フィルタの清掃時期であるか否かを認識することが可能である。ステップS42に示す処理が終了すると、処理がステップS50に移行する。
【0071】
以上、図6を参照して説明したように、洗濯機100の運転終了後、扉112が開状態になった後、扉112が閉状態になるまでは、洗濯機100の電源130がオンの状態に保持される。従って、洗濯機100の運転が終了しても、すぐには電源130がオフにならない。その結果、洗濯機100の運転終了後、出力部127が洗濯機情報を出力することができる。
【0072】
なお、第3実施形態では、出力部127は音を出力するデバイスであるが本発明はこれに限定されない。出力部127は、ユーザーに洗濯機情報を通知できるデバイスであればよい。出力部127は、ディスプレーのような表示装置であってもよい。
【0073】
また、第3実施形態では、ステップS42に示す処理の終了後、ステップS50に示す処理が行われるが、本発明はこれに限定されない。ステップS41に示す処理、及びステップS42に示す処理と並行して、ステップS50に示す処理が行われてもよい。また、ステップS50で、Yesの場合に、ステップS42に示す処理が行われてもよい。
【0074】
[第4実施形態]
次に、図7を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。図7は、制御装置132の第4の動作を示すフロー図である。
【0075】
第4実施形態は、扉112の開閉動作に基づくことなく、洗濯機100の電源130がオフになることがある点で第1実施形態と異なる。以下では、主に第1実施形態と異なる点を説明する。
【0076】
洗濯機100の運転終了後、扉112のロックが解除されると、処理がステップS40からステップS43に移行する。
【0077】
ステップS43において、ステップS20で行われた洗濯機100の運転が洗濯運転であったか否かを判定部132gが判定する。洗濯運転であった場合(ステップS43で、Yes)、処理がステップS50に移行する。洗濯運転でなかった場合(ステップS43で、No)、処理がステップS70に移行する。つまり、未処理運転であった場合、処理がステップS70に移行する。その結果、洗濯機100の電源130がオフになる。
【0078】
未処理運転の終了後、扉112の開閉動作が行われることを待つことなく、洗濯機100の電源130がオフになる理由について説明する。
【0079】
未処理運転が行われる場合、通常は、ドラム115内に洗濯物が入れられない。従って、未処理運転の終了後、通常は、扉112の開閉動作が行われない。その結果、第4実施形態では、未処理運転の終了後、扉112の開閉動作が行われることを待つことなく、洗濯機100の電源130がオフにされる。
【0080】
以上、図7を参照して説明したように、洗濯機100が未処理運転を行う場合、未処理運転が終了すると電源制御部132bは開閉検知部128の検知結果に基づくことなく、洗濯機100の電源130をオフにする。従って、未処理運転が終了すると、洗濯機100の電源130をすぐにオフにすることができる。その結果、洗濯機100の消費電力が無駄に増加することを抑制することができる。
【0081】
[第5実施形態]
次に、図8を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。図8は、制御装置132の第5の動作を示すフロー図である。
【0082】
第5実施形態は、洗濯機100の運転終了後、扉112が開かれてから第1所定時間が経過すると電源130がオフになる点で第1実施形態と異なる。以下では、主に第1実施形態と異なる点を説明する。
【0083】
洗濯機100の運転終了後、扉112のロックが解除され、さらに扉112が開状態になると、処理がステップS50からステップS52に移行する。
【0084】
ステップS52において、カウント部132cが、扉112の開時間をカウントする。扉112の開時間は、扉112が開状態になったときから経過した時間である。なお、カウント部132cは、タイマーの機能を有し、タイマーにより扉112が開状態をカウントする。
【0085】
カウント部132cは、本発明の第1カウント部の一例である。
【0086】
ステップS53において、扉112の開時間が第1所定時間以下であるか否かを電源制御部132bが判定する。扉112の開時間が第1所定時間以下の場合(ステップS53で、Yes)、処理がステップS60に移行する。扉112の開時間が第1所定時間以下でない場合(ステップS53で、No)、処理がステップS70に移行する。
【0087】
ステップS60において、扉112が閉状態の場合(ステップS60で、Yes)、処理がステップS70に移行する。扉112が閉状態でない場合(ステップS60で、No)、処理がステップS53に移行する。
【0088】
以上、図8を参照して説明したように、洗濯機100の運転終了後、扉112が開状態になってから閉状態になる前に扉112の開時間が第1所定時間を超えると(ステップS53で、No)、電源制御部132bは洗濯機100の電源130をオフにする。従って、ユーザーが扉112を閉め忘れた場合に、洗濯機100の電源130がオンの状態に保持されることを防ぐことができる。
【0089】
[第6実施形態]
次に、図9を参照して、本発明の第6実施形態について説明する。図9は、制御装置132の第6の動作を示すフロー図である。
【0090】
第6実施形態は、洗濯機100の運転終了後、第2所定時間が経過すると電源130がオフになる点で第1実施形態と異なる。以下では、主に第1実施形態と異なる点を説明する。
【0091】
図9に示すように、洗濯機100の運転終了後、扉112のロックが解除されると、処理がステップS40からステップS44に移行する。
【0092】
ステップS44において、カウント部132cが、経過時間をカウントする。経過時間は、洗濯機100の運転が終了したときから経過した時間である。
【0093】
カウント部132cは、本発明の第2カウント部の一例である。
【0094】
ステップS45において、経過時間が第2所定時間以下であるか否かを電源制御部132bが判定する。経過時間が第2所定時間以下の場合(ステップS45で、Yes)、処理がステップS50に移行する。経過時間が第2所定時間以下でない場合(ステップS45で、No)、処理がステップS70に移行する。
【0095】
ステップS50において、電源制御部132bは、扉112が開状態であるか否かを判定する。扉112が開状態の場合(ステップS50で、Yes)、処理がステップS60に移行する。扉112が開状態でない場合(ステップS50で、No)、処理がステップS45に移行する。
【0096】
ステップS60において、電源制御部132bは、扉112が閉状態であるか否かを判定する。扉112が閉状態の場合(ステップS60で、Yes)、処理がステップS70に移行する。扉112が閉状態でない場合(ステップS60で、No)、処理がステップS45に移行する。
【0097】
以上、図9を参照して説明したように、洗濯機100の運転終了後、扉112が開状態になってから閉状態になる前に経過時間が第2所定時間を超えると(ステップS45で、No)、電源制御部132bは洗濯機100の電源130をオフにする。従って、洗濯機100の運転終了後、洗濯機100の電源130がオンの状態に保持され続けることを防ぐことができる。
【0098】
以上、図面(図1図9)を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において第3実施形態として実施することが可能である(例えば、(1)〜(3))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0099】
(1)第1実施形態から第6実施形態の洗濯機100は、ドラム式洗濯機である。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明の洗濯機は、縦型洗濯機でもよい。
【0100】
(2)第1実施形態の洗濯機100は、第2実施形態に示す照射部126を備えていなくてもよく、ドラム115内に光を照射する機能を有していなくてもよい。また、第1実施形態の洗濯機100は、第3実施形態に示す出力部127を備えていなくてもよく、洗濯機情報を出力する機能を有していなくてもよい。
【0101】
(3)制御装置132は、制御装置132の第1の動作から第6の動作(図4から図9参照)のうちの少なくとも2つを組み合わせた動作を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、洗濯機の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0103】
100 洗濯機
115 ドラム(洗濯槽)
112 扉
128 開閉検知部
130 電源
132b 電源制御部
126 照射部
132d 光制御部
129 運転状況検出部
132e 生成部
127 出力部
132f 出力制御部
132c カウント部(第1カウント部、第2カウント部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9