(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6965196
(24)【登録日】2021年10月22日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】レンジフードシステムおよびUVランプの料金設定方法
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20211028BHJP
B01D 46/00 20060101ALI20211028BHJP
F24F 7/007 20060101ALI20211028BHJP
B01D 46/42 20060101ALI20211028BHJP
F24F 11/47 20180101ALN20211028BHJP
【FI】
F24F7/06 101A
B01D46/00 E
F24F7/007 B
B01D46/42 C
B01D46/42 A
!F24F11/47
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-59953(P2018-59953)
(22)【出願日】2018年3月27日
(65)【公開番号】特開2019-174000(P2019-174000A)
(43)【公開日】2019年10月10日
【審査請求日】2020年10月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】特許業務法人青海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 真示
(72)【発明者】
【氏名】浅輪 泰久
【審査官】
竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−280314(JP,A)
【文献】
特開2004−301423(JP,A)
【文献】
特開2005−351536(JP,A)
【文献】
特開2004−243265(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/00 − 7/007
F24F 7/04 − 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
油分を含む空気から油分を捕獲するグリスフィルタと、
前記グリスフィルタに対して上流側および下流側のいずれか一方または双方に配置され、前記グリスフィルタに紫外線を照射するUVランプと、
前記UVランプにおける紫外線の照射時間を計測するカウンタと、
前記カウンタにより計測された紫外線の照射時間に基づいて、前記UVランプの使用料金を導出する料金導出部と、
を備えるレンジフードシステム。
【請求項2】
前記カウンタは、前記使用料金の導出対象となる期間である料金導出対象期間における紫外線の照射時間を累積した累積照射時間を計測し、
前記料金導出部は、前記累積照射時間から前記使用料金を導出する請求項1に記載のレンジフードシステム。
【請求項3】
前記料金導出部は、前記累積照射時間に前記UVランプの使用単価を乗算して導出される従量料金を含む前記使用料金を導出する請求項2に記載のレンジフードシステム。
【請求項4】
前記料金導出部は、前記使用料金を請求する料金請求処理を行う請求項1から3のいずれか1項に記載のレンジフードシステム。
【請求項5】
前記グリスフィルタにおける油分を含む堆積物の堆積量を検出するセンサ部と、
前記センサ部によって検出された堆積量が所定の閾値を超えた場合、前記UVランプに紫外線の照射を開始させるUVランプ制御部と、
を備える請求項1から4のいずれか1項に記載のレンジフードシステム。
【請求項6】
油分を含む空気から油分を捕獲するグリスフィルタに紫外線を照射するUVランプから照射される紫外線の照射時間を取得する照射時間取得工程と、
取得された紫外線の照射時間に基づいて、前記UVランプの使用料金を導出する料金導出工程と、
を備えるUVランプの料金設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンジフードシステムおよびUVランプの料金設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
厨房には、厨房内の空気を厨房外に排出する排気ダクトが設けられる。排気ダクトの厨房側の開口部は、例えば、ガスレンジの上方に設けられる。その開口部には、厨房内の空気を効率よく集めるためのレンジフードが設けられる。レンジフードには、グリスフィルタが設けられることがある。グリスフィルタは、厨房内における油分を含む空気から油分を捕獲し、油分が除かれた空気を通過させる。
【0003】
特許文献1には、グリスフィルタに紫外線を照射するUVランプ(紫外線光源)をレンジフードに設ける技術が開示されている。特許文献1の技術では、UVランプからグリスフィルタに紫外線を照射することで、グリスフィルタに付着した油分が分解除去される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−318120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1では、UVランプの使用量が少ないユーザが、UVランプの使用量が多いユーザと同様のコストを負担しなければならない。つまり、特許文献1では、UVランプの使用量に応じたUVランプのコスト設定が適切ではなかった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み、UVランプにかかるコストを適切にすることが可能なレンジフードシステムおよびUVランプの料金設定方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のレンジフードシステムは、油分を含む空気から油分を捕獲するグリスフィルタと、グリスフィルタに対して上流側および下流側のいずれか一方または双方に配置され、グリスフィルタに紫外線を照射するUVランプと、UVランプにおける紫外線の照射時間を計測するカウンタと、
カウンタにより計測された紫外線の照射時間に基づいて、UVランプの使用料金を導出する料金導出部と、を備える。
【0009】
また、カウンタは、使用料金の導出対象となる期間である料金導出対象期間における紫外線の照射時間を累積した累積照射時間を計測し、料金導出部は、累積照射時間から使用料金を導出してもよい。
【0010】
また、料金導出部は、累積照射時間にUVランプの使用単価を乗算して導出される従量料金を含む使用料金を導出してもよい。
【0011】
また、料金導出部は、使用料金を請求する料金請求処理を行ってもよい。
【0012】
また、グリスフィルタにおける油分を含む堆積物の堆積量を検出するセンサ部と、センサ部によって検出された堆積量が所定の閾値を超えた場合、UVランプに紫外線の照射を開始させるUVランプ制御部と、を備えてもよい。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のUVランプの料金設定方法は、油分を含む空気から油分を捕獲するグリスフィルタに紫外線を照射するUVランプから照射される紫外線の照射時間を取得する照射時間取得工程と、取得された紫外線の照射時間に基づいて、UVランプの使用料金を導出する料金導出工程と、を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、UVランプにかかるコストを適切にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態によるレンジフードシステムの構成を示す概略図である。
【
図2】料金導出部の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図3】第1変形例によるレンジフードシステムの構成を示す概略図である。
【
図4】第2変形例によるレンジフードシステムの構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0017】
図1は、本実施形態によるレンジフードシステム1の構成を示す概略図である。レンジフードシステム1は、厨房に設置される。厨房には、厨房内の空気を厨房外に排出する排気ダクト2が設けられる。排気ダクト2の厨房側の開口部3は、例えば、ガスレンジの上方に設けられる。
【0018】
レンジフードシステム1は、フードケース10、ファン12、グリスフィルタ30、UVランプ40、カウンタ50、制御部60を含んで構成される。
図1では、フードケース10、ファン12、グリスフィルタ30、UVランプ40、厨房側の開口部3付近の排気ダクト2が断面で示されている。
【0019】
フードケース10は、箱状に形成される。フードケース10は、排気ダクト2の厨房側の開口部3付近を覆うように設けられる。フードケース10には、フードケース10内の空間を厨房内の空間に連通させる開口部14が設けられる。このため、厨房内の空間と、排気ダクト2内の空間とは、フードケース10内の空間を介して連通している。
【0020】
フードケース10内には、グリスフィルタ30が取り付けられる。グリスフィルタ30は、例えば、金属から構成され、網目状に形成される。グリスフィルタ30は、厨房内における油分を含む空気から油分を捕獲し、油分が除かれた空気を通過させる。以後、グリスフィルタ30に対して、厨房側を上流側と呼び、排気ダクト2側を下流側と呼ぶ。
【0021】
グリスフィルタ30の下流側には、ファン12が設けられている。ファン12は、モータ16によって駆動されることで、厨房内の空気をフードケース10内に吸引し、排気ダクト2へ送出する。
【0022】
また、グリスフィルタ30の下流側には、UVランプ40および反射板42が設けられている。UVランプ40は、例えば、フードケース10の上側の内壁面に支持される。UVランプ40は、グリスフィルタ30に紫外線を照射する。反射板42は、UVランプ40からみてグリスフィルタ30とは反対側に配置される。反射板42は、UVランプ40から照射される紫外線を反射して、紫外線をグリスフィルタ30に集光させる。
【0023】
UVランプ40から紫外線が照射されると、その紫外線によって空気中の酸素が分解されてオゾンが生成される。なお、UVランプ40は、オゾンが生成され易い波長の紫外線を放射する。生成されたオゾンは、グリスフィルタ30に付着している油分を酸化して分解する。
【0024】
なお、オゾンによってグリスフィルタ30の油分を分解する態様に限らない。例えば、光触媒反応によってグリスフィルタ30の油分を分解してもよい。この態様では、グリスフィルタ30に、酸化チタンなどの光触媒が担持される。例えば、グリスフィルタ30の表面には、酸化チタンを混入したフッ素樹脂がコーティングされる。光触媒に紫外線が照射されると、光触媒の価電子帯の電子が伝導帯に励起され、価電子帯に正孔が生じる。光触媒反応では、この正孔によって油分が酸化されて分解される。なお、この場合のUVランプ40は、光触媒反応が促進され易い波長の紫外線を放射する。
【0025】
また、レンジフードシステム1には、ユーザによる入力操作を受け付ける入力スイッチ44が設けられる。レンジフードシステム1では、入力スイッチ44がオンにされると、ファン12の駆動が開始されるとともに、UVランプ40による紫外線の照射が開始される。また、レンジフードシステム1では、入力スイッチ44がオフにされると、ファン12の駆動が終了されるとともに、UVランプ40による紫外線の照射が終了される。つまり、UVランプ40は、ファン12の駆動開始に合わせて紫外線の照射を開始し、ファン12の駆動停止に合わせて紫外線の照射を終了するように制御される。
【0026】
カウンタ50は、UVランプ40における紫外線の照射時間を計測する。例えば、カウンタ50は、入力スイッチ44がオフからオンに切り替えられたときに照射時間の計測を開始する。また、カウンタ50は、入力スイッチ44がオンからオフに切り替えられたときに照射時間の計測を停止する。そして、カウンタ50は、照射時間の計測値がリセットされるまで、照射時間の計測値を累積する。つまり、カウンタ50は、前回リセットされてから次にリセットされるまでの所定期間における紫外線の照射時間を累積した累積照射時間を計測することとなる。
【0027】
制御部60は、中央処理装置、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路から構成される。制御部60は、例えば、厨房から離れた位置に設置される遠隔サーバに設けられる。制御部60は、通信ネットワーク52を介してカウンタ50と通信を行う。制御部60は、プログラムを実行することで料金導出部62として機能する。
【0028】
料金導出部62は、カウンタ50により計測された紫外線の照射時間に基づいて、UVランプ40の使用料金を導出する。UVランプ40の使用料金は、UVランプ40の使用量(つまり、紫外線の照射時間)に応じて決定される料金である。本実施形態のレンジフードシステム1では、UVランプ40にかかる料金を、UVランプ40の使用量に応じた従量課金制としてユーザに請求する。
【0029】
図2は、料金導出部62の処理の流れを示すフローチャートである。
図2は、UVランプ40の料金設定方法を示す。料金導出部62は、所定時間間隔で
図2に示す一連の処理を実行する。所定時間間隔は、例えば、1日間隔、1週間間隔、2週間間隔、1か月間隔、2か月間隔など任意に設定可能である。また、この所定時間間隔は、UVランプ40の使用料金の導出対象(換言すると、使用料金の請求対象)となる期間に相当する。以後、UVランプ40の使用料金の導出対象となる期間を、料金導出対象期間と呼ぶことがある。
【0030】
料金導出部62は、まず、紫外線の照射時間を取得する照射時間取得処理を行う(照射時間取得工程)(S100)。例えば、料金導出部62は、通信ネットワーク52を介して現時点における累積照射時間の送信要求をカウンタ50に送信する。カウンタ50は、その送信要求の受信に応じて、通信ネットワーク52を介して現時点における累積照射時間を制御部60に送信する。このようにして、料金導出部62は、現時点における累積照射時間をカウンタ50から取得する。
【0031】
次に、料金導出部62は、UVランプ40の使用料金を導出する料金導出処理を行う(料金導出工程)(S110)。具体的には、まず、料金導出部62は、累積照射時間にUVランプ40の使用単価を乗算して従量料金を導出する。UVランプ40の使用単価は、単位時間あたりの料金であり、UVランプ40の種類、UVランプ40の定格出力、UVランプ40の数、UVランプ40の寿命などに応じて任意に設定可能である。
【0032】
次に、料金導出部62は、従量料金に基本料金を加算して、UVランプ40の使用料金を導出する。基本料金は、固定料金であり、レンジフードシステム1の維持費などを考慮して設定される。なお、料金導出部62は、従量料金に基本料金を加算せず、従量料金をUVランプ40の使用料金としてもよい。
【0033】
次に、料金導出部62は、導出されたUVランプ40の使用料金を、レンジフードシステム1のユーザに請求する料金請求処理を行う(S120)。例えば、料金導出部62は、導出されたUVランプ40の使用料金が記載された請求書を作成し、その請求書をインターネットなどの通信ネットワークを介してユーザに送信する。
【0034】
次に、料金導出部62は、カウンタ50の計測値をリセットするカウンタリセット処理を行い(S130)、一連の処理を終了する。カウンタ50の計測値がリセットされることで、累積照射時間がゼロとなり、次回の料金導出対象期間が開始される。
【0035】
以上のように、本実施形態のレンジフードシステム1では、UVランプ40の紫外線の照射時間に基づいて、UVランプ40の使用料金が導出される。そして、本実施形態のレンジフードシステム1では、UVランプ40の使用料金が導出されるごとに、その導出されたUVランプ40の使用料金分だけユーザに請求する。つまり、本実施形態のレンジフードシステム1のユーザは、UVランプ40の使用量に応じたコストを負担することとなる。
【0036】
したがって、本実施形態のレンジフードシステム1およびUVランプ40の料金設定方法によれば、UVランプ40にかかるコストを適切にすることが可能となる。例えば、UVランプ40の使用量が少ないときには、ユーザは、少量のコスト負担でレンジフードシステム1を利用することができる。
【0037】
また、本実施形態のレンジフードシステム1では、レンジフードシステム1の導入後に導入時のUVランプ40の料金を分割して請求することができ、レンジフードシステム1の導入時にUVランプ40の料金を一括して請求することを回避することが可能となる。このため、本実施形態のレンジフードシステム1では、初期導入コストを低減することができる。その結果、本実施形態のレンジフードシステム1では、レンジフードシステム1の導入が妨げられることを低減することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、UVランプ40がグリスフィルタ30の下流側に設けられていた。しかし、光触媒反応によって油分を分解する場合には、UVランプ40は、グリスフィルタ30の上流側に設けられてもよい。また、光触媒反応によって油分を分解する場合には、UVランプ40は、グリスフィルタ30の上流側と下流側との両方に設けられてもよい。
【0039】
また、本実施形態では、紫外線の照射の開始および終了と、ファン12の駆動の開始および終了とが同期していた。しかし、紫外線の照射の開始および終了と、ファン12の駆動の開始および終了とが異なってもよい。例えば、入力スイッチ44がオフとなったとき、ファン12の駆動が停止される一方、紫外線の照射が継続され、ファン12の駆動が停止してから所定時間の経過後、紫外線の照射が自動的に終了されてもよい。この態様では、紫外線の照射時間が長くなるため、グリスフィルタにおいてより多くの油分を分解することができ、効率よく油分を捕獲することが可能となる。
【0040】
また、料金請求処理の具体的な内容は、上記の例に限らない。例えば、料金導出部62が請求書の作成までを行い、レンジフードシステム1の管理者が請求書の送信を行ってもよい。また、請求書については、ユーザが閲覧やダウンロードをすることが可能なようにアップロードされてもよいし、郵送されてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、料金導出対象期間ごとに、カウンタ50の計測値をリセットしていたが、この態様に限らない。例えば、料金導出部62は、カウンタ50の計測値をリセットせず、料金導出対象期間の開始時のカウンタ50の計測値(累積照射時間)と、料金導出対象期間の終了時のカウンタ50の計測値(累積照射時間)との差分を導出し、この差分を料金導出対象期間におけるカウンタ50の計測値(累積照射時間)としてもよい。
【0042】
また、本実施形態では、料金導出部62がカウンタ50から紫外線の照射時間を取得していた。しかし、料金導出部62がカウンタ50から紫外線の照射時間を取得する態様に限らない。例えば、カウンタ50が計測した紫外線の照射時間を、検針員が取得しに行くようにしてもよい。また、例えば、取得された紫外線の照射時間に基づいて、検針員などがUVランプ40の使用料金を計算してもよい。少なくとも紫外線の照射時間がカウンタ50によって計測されれば、それに基づいてUVランプ40の使用料金を計算することができる。
【0043】
(第1変形例)
図3は、第1変形例によるレンジフードシステム100の構成を示す概略図である。第1変形例のレンジフードシステム100は、センサ部70および報知部80をさらに有する点において上記実施形態のレンジフードシステム1と異なる。
【0044】
センサ部70は、グリスフィルタ30における油分を含む堆積物の堆積量を検出する。例えば、グリスフィルタ30は、互いに平行となるように対向配置される複数の本体部を含んで構成される。センサ部70は、その複数の本体部間の静電容量を導出する。センサ部70には、静電容量と堆積量との関係を示す堆積量テーブルが、実験などによって予め作成されて記憶されている。センサ部70は、導出された静電容量と堆積量テーブルとに基づいて、グリスフィルタ30に堆積される堆積物の堆積量を導出する。
【0045】
報知部80は、センサ部70によって検出された堆積量を報知する。報知部80は、例えば、堆積量を音によって報知するスピーカや堆積量を光によって報知するLEDランプなどである。例えば、報知部80は、堆積量が所定堆積量を超えた場合に、その旨を報知する。
【0046】
第1変形例のレンジフードシステム100では、堆積量が報知されるため、堆積量をユーザに認識させることができる。このため、第1変形例のレンジフードシステム100では、ユーザにレンジフードシステム100を極力汚さないように意識させることができ、結果として、UVランプ40の照射時間が低減される。したがって、第1変形例のレンジフードシステム100によれば、UVランプ40にかかるコストを適切にしつつ、UVランプ40の使用料金を低減させることが可能となる。
【0047】
(第2変形例)
図4は、第2変形例によるレンジフードシステム200の構成を示す概略図である。第2変形例のレンジフードシステム200は、センサ部70およびUVランプ制御部90をさらに有する点において上記実施形態のレンジフードシステム1と異なる。センサ部70は、第1変形例のそれと同様である。
【0048】
第2変形例のレンジフードシステム200では、UVランプ40による紫外線の照射が、入力スイッチ44のオンオフに基づいて行われず、UVランプ制御部90によって行われる。UVランプ制御部90は、センサ部70によって検出された堆積量が所定の閾値を超えた場合、UVランプ40に紫外線の照射を開始させるとともに、カウンタ50の計測を開始させる。また、UVランプ制御部90は、紫外線の照射を開始してから所定時間が経過した場合、UVランプ40に紫外線の照射を終了させるとともに、カウンタ50の計測を中断させる。
【0049】
第2変形例のレンジフードシステム200では、上記実施形態に比べ、紫外線の照射が頻繁に行われることが抑制され、紫外線の照射を効率よく行うことが可能となる。したがって、第2変形例のレンジフードシステム200によれば、UVランプ40にかかるコストを適切にしつつ、効率よく油分を捕獲することが可能となる。
【0050】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、レンジフードシステムおよびUVランプの料金設定方法に利用することができる。
【符号の説明】
【0052】
1、100、200 レンジフードシステム
30 グリスフィルタ
40 UVランプ
50 カウンタ
60 制御部
62 料金導出部
70 センサ部
80 報知部
90 UVランプ制御部