(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態に係る車両用表示装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0011】
[実施形態]
図1から
図5を参照して、実施形態について説明する。実施形態は、車両用表示装置に関する。
図1は、実施形態に係る車両用表示装置を示す概念図である。
図2は、実施形態に係る車両用表示装置の制御方法を示すフローチャート図である。
図3は、実施形態における冷却部の制御方法を示す概念図である。
図4は、実施形態における制御部の動作を示す概念図である。
図5は、実施形態における制御部の動作の別の例を示す概念図である。
【0012】
実施形態に係る車両用表示装置1は、自動車などの車両に搭載され、運転者の前方に表示画像を表示する表示装置である。
図1に示すように、実施形態に係る車両用表示装置1は、表示部10、制御部20、および温度センサSR2を含む。実施形態では、表示部10として、メータ部11およびヘッドアップディスプレイ装置12が設けられている。メータ部11は、画像を表示する第一表示領域AR1を含んで構成されている。また、ヘッドアップディスプレイ装置12は、運転者の前方に配置された反射部材などの第二表示領域AR2に画像を表示する。制御部20は、表示部10や車両に設けられたマルチメディア機器40の制御を行う。つまり、実施形態の車両用表示装置1は、1つの制御部20によって複数の機器が制御される構成をとっている。実施形態の制御部20は、メータ部11に内蔵されている。温度センサSR2は、制御部20の温度を計測する。
【0013】
車両には、マルチメディア機器40として、オーディオ機器41、撮像機器42、および音声入力機器43が搭載されている。オーディオ機器41は、音声情報、音響情報を出力するものである。実施形態のオーディオ機器41は、スピーカを含んで構成されている。撮像機器42は、車両の外や車室内を撮像するものである。実施形態の撮像機器42は、カメラである。音声入力機器43は、車両の搭乗者の声や車両内の音を受音するものである。例えば、実施形態の音声入力機器43は、マイクロフォンである。
【0014】
実施形態の制御部20は、電子制御ユニット(Electronic Control Unit: ECU)である。制御部20は、処理装置21および記憶部22を含んで構成されている。実施形態の処理装置21は、システム・オン・チップ(System-on-a-Chip: SoC)である。実施形態の処理装置21は、中央演算装置(Central Processing Unit: CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit: GPU)、メモリ、およびチップセットなどを含んで構成される。記憶部22は、例えば、ハードディスクドライブである。
【0015】
制御部20は、走行状態に関する画像データを生成する処理と、走行状態に関する画像データを生成する処理以外の処理である第一処理を行う機能を有している。例えば、第一処理は、マルチメディア機器40の制御に関する処理、および走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成の少なくとも何れか一方を含む。実施形態においては、第一処理は、マルチメディア機器40の制御に関する処理を含む。
【0016】
処理装置21は、記憶部22に記憶されている各種プログラム、および各種アプリケーションを実行する。処理装置21によって、これらのプログラム、およびアプリケーションが動作することにより各部に出力信号を出力し各種機能を実現するための種々の処理を実行する。実施形態において、処理装置21によって、上記の走行状態に関する画像データを生成する処理、および第一処理が行われる。
【0017】
記憶部22には、ハイパーバイザ23、複数のオペレーティングシステム(Operating System: OS)、および複数のアプリケーションが記憶されている。実施形態においては、ハイパーバイザ23、第一オペレーティングシステム24a、第二オペレーティングシステム24b、第一描画アプリケーション25a、第二描画アプリケーション25b、第一オーディオアプリケーション25c、第二オーディオアプリケーション25d、第一通信アプリケーション25e、第二通信アプリケーション25f、カメラアプリケーション25g、および音声入力アプリケーション25hが記憶部22に記憶されている。
【0018】
実施形態においては、ハイパーバイザ23、第一オペレーティングシステム24a、および第二オペレーティングシステム24bは、2つのオペレーティングシステム(第一オペレーティングシステム24a、および第二オペレーティングシステム24b)がハイパーバイザ23上で稼働するハイパーバイザ型の仮想化プラットフォームを構成している。
【0019】
ハイパーバイザ23は、各オペレーティングシステム(第一オペレーティングシステム24aおよび第二オペレーティングシステム24b)に対し、処理装置21における処理の割り振りを行う。実施形態では、走行状態に関する画像データを生成する処理は、第一オペレーティングシステム24a上で実行され、第一処理は、第二オペレーティングシステム24b上で実行される。
【0020】
第一描画アプリケーション25a、第一オーディオアプリケーション25c、および第一通信アプリケーション25eは、第一オペレーティングシステム24a上で動作する。また、第二描画アプリケーション25b、第二オーディオアプリケーション25d、第二通信アプリケーション25f、カメラアプリケーション25g、および音声入力アプリケーション25hは、第二オペレーティングシステム24b上で動作する。
【0021】
第一通信アプリケーション25eは、第一オペレーティングシステム24aと処理装置21との間で、通信を行うためのアプリケーションである。また、第二通信アプリケーション25fは、第二オペレーティングシステム24bと処理装置21との間で、通信を行うためのアプリケーションである。ハイパーバイザ23は、第一通信アプリケーション25eおよび第二通信アプリケーション25fを介して、各オペレーティングシステムに対し、処理装置21の処理の割り振りを行う。
【0022】
第一描画アプリケーション25aは、車両の走行状態に関する画像の表示を行うためのアプリケーションである。制御部20は、第一オペレーティングシステム24a上で第一描画アプリケーション25aを稼働させて、処理装置21によって走行状態に関する画像データを生成する処理を行う。制御部20は、第一描画アプリケーション25aによって、メータ部11およびヘッドアップディスプレイ装置12の少なくとも何れか一方を制御して車両の走行状態に関する画像の表示を行う。ここで、車両の走行状態に関する画像とは、車両の走行速度、出力回転数、積算走行距離、冷却水温、燃料残量、バッテリ蓄電量、各種の警告灯(ウォーニングランプ、いわゆるテルテール)、方向指示表示、シフトポジションインジケータなどを示す画像を指す。車両の走行状態に関する画像は、少なくとも車両が走行する国や地域において、表示することが義務付けられている表示を含む。第一オーディオアプリケーション25cは、車両に搭載されたスピーカなどのオーディオ機器41の制御を行う。
【0023】
第一オーディオアプリケーション25cは、車両の走行状態に関する画像の表示に対応した音を出力するためのアプリケーションである。制御部20は、第一オペレーティングシステム24a上で第一オーディオアプリケーション25cを稼働させて、処理装置21によって、車両の走行状態に関する画像の表示に対応した音に関する音データを生成する。例えば、制御部20は、第一オーディオアプリケーション25cによって、警告灯の画像が表示された際に警告音の音データをオーディオ機器41に出力する。
【0024】
第二描画アプリケーション25bは、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの表示を行うためのアプリケーションである。制御部20は、第二オペレーティングシステム24b上で第二描画アプリケーション25bを稼働させて、処理装置21によって走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を行う。例えば、制御部20は、第二描画アプリケーション25bによって、メータ部11およびヘッドアップディスプレイ装置12の少なくとも何れか一方を制御してナビゲーション情報、車外の映像、エンターテイメント動画、オーディオ情報などのマルチメディア情報の表示を行う。
【0025】
第二オーディオアプリケーション25dは、ナビゲーション情報、エンターテイメント動画、オーディオ情報などに対応した音を出力するためのアプリケーションである。制御部20は、第二オペレーティングシステム24b上で第二オーディオアプリケーション25dを稼働させて、処理装置21によってナビゲーション情報、エンターテイメント動画、オーディオ情報などに対応した音データの生成を行う。例えば、制御部20は、第二オーディオアプリケーション25dによって、オーディオ機器41を制御して、ナビゲーション情報、車外の映像、エンターテイメント動画、オーディオ情報などに対応した音を出力する。
【0026】
カメラアプリケーション25gは、撮像機器42によって対象物を撮像するためのアプリケーションである。制御部20は、カメラアプリケーション25gによって、撮像機器42を制御して、対象物を撮像する。対象物を撮像することで得られた撮像データは、処理装置21によって画像データとして生成される。そして、制御部20は、第二描画アプリケーション25bを介して、撮像データを基に生成された画像データを表示部10に出力する。表示部10は、その画像データに基づいた表示を行う。
【0027】
音声入力アプリケーション25hは、車両内の音(例えば、搭乗者の声)を音データとして、取得するためのアプリケーションである。制御部20は、音声入力アプリケーション25hによって音声入力機器43を制御して、車両内の音を取得する。処理装置21は、取得した音を音データとして処理する。例えば、制御部20は、音データに基づいた処理を実行する。
【0028】
処理装置21は、記憶部22に記憶されている各種プログラム、および各種アプリケーションを実行するための制御処理や演算処理を行う。これらの処理を実行することによって、処理装置21および記憶部22が発熱することがある。
【0029】
制御部20は、制御部20の温度が所定の第一の値以上である場合、制御部20における処理量を低減させつつ走行状態に関する画像データを生成する。実施形態の制御部20は、制御部20の温度が所定の第一の値以上である場合、制御部20における第一処理の処理量を低減させつつ走行状態に関する画像データを生成する。したがって、制御部20は、更なる温度上昇を抑制しつつ表示部10によって走行状態に関する画像データを表示させることができる。ここで、第一の値は、例えば、制御部20において予め設定された温度値である。実施形態における第一の値とは、制御部20における通常使用温度の最大値である。
【0030】
実施形態に係る車両用表示装置1には、冷却部30が設けられている。冷却部30は、制御部20を冷却することで、処理装置21や記憶部22などの温度管理を行う。実施形態の冷却部30は、制御部20を冷却する送風ファン31を有する。
【0031】
冷却部30の状態(動作状態)は、車両に搭載されたCAN(Controller Area Network)マイコンMCによって監視される。例えば、
図1の矢印Y1で示すように、CANマイコンMCは、冷却部30の送風ファン31の回転数に関するデータを取得することで、冷却部30の状態を監視する。
【0032】
また、実施形態の車両には、外気温センサSR1が搭載されている。外気温センサSR1が、車両の外の気温を計測する。CANマイコンMCは、
図1の矢印Y2で示すように、外気温センサSR1が計測した外気温情報を取得する。
図1の矢印Y3で示すように、CANマイコンMCと処理装置21との間で冷却部30における動作状態の監視情報、外気温情報および処理装置21の温度などの情報がやり取りされる。例えば、CANマイコンMCは、外気温センサSR1によって取得した外気温と、温度センサSR1によって取得した処理装置21の温度とに基づいて、送風ファン31の回転数を制御する。
【0033】
以下、実施形態に係る車両用表示装置の制御方法について説明する。
図2に示すように、制御部20(
図1参照)は、温度センサSR2(
図1参照)によって、制御部20の温度を計測する(S1)。制御部20は、温度センサSR2が計測した温度データを取得する。制御部20は、取得した温度データを基に、制御部20の温度が所定の第一の値以上であるかを判断する(S2)。なお、
図3の矢印P4に示すように、CANマイコンMCが制御部20内に設けられたサーミスタの電圧を測定することで、制御部20の温度データを取得してもよい。CANマイコンMCが取得した温度データは、
図3の矢印P4で示すように制御部20に送られる。
【0034】
制御部20の温度が第一の値未満であるとき、制御部20は、制御部20の処理量が低減されているかを判断する(S7)。ここでは、制御部20の処理量は低減されていないため、制御部20は、再度、温度センサSR2によって、制御部20の温度を計測する(S1)。一方で、制御部20の温度が第一の値以上であるとき、制御部20は冷却部30の状態を判定する(S3)。制御部20は、CANマイコンMCを通じて、冷却部30における動作状態の監視情報を取得する。
【0035】
図3の矢印P1で示すように、CANマイコンMCから冷却部30にパルス幅変調信号(PWM信号)が出力される。冷却部30は、CANマイコンMCから出力されるパルス幅変調信号(PWM信号)に基づいて、送風ファン31を回転駆動する。つまり、冷却部30は、CANマイコンMCによってPWM制御される。そして、CANマイコンMCは、
図3の矢印P2で示すように、送風ファン31の回転パルスを検出する。CANマイコンMCは、冷却部30に対して出力したPWM信号と、送風ファン31の回転パルスとを比較して、冷却部30の動作状態を判断する。つまり、CANマイコンMCは、冷却部30の冷却機能が正常かどうかを判断する。なお、実施形態において、冷却部30の冷却機能が正常である状態とは、例えば、処理装置21の温度に応じた所定の回転数で送風ファン31が回転している状態である。冷却部30の冷却機能が低下または停止した場合、
図3の矢印P3で示すように、CANマイコンMCは、制御部20に対して、冷却部30の機能が低下または停止したことを通知する。
【0036】
冷却部30の冷却機能が低下または、停止している場合、制御部20は、表示部10によってユーザ通知表示を表示させる(S4)。実施形態において、ユーザ通知表示は、メータ部11の第一表示領域AR1、およびヘッドアップディスプレイ装置12の第二表示領域AR2の少なくとも何れか一方に表示される。実施形態では、ユーザ通知表示として、冷却部30の冷却機能が低下または停止したことを知らせる報知表示が表示される。
【0037】
制御部20は、表示部10によってユーザ通知表示を表示させた後、制御部20の処理量を低減させる(S5)。また、冷却部30が正常に動作している場合においても、制御部20は、制御部20の処理量を低減させる(S5)。制御部20は、制御部20における処理量を低減させつつ走行状態に関する画像データを生成する。生成された画像データは、表示部10によって表示される。
【0038】
制御部20における処理量を低減させることで、制御部20における発熱量を低減させることができる。したがって、制御部20は、制御部20の更なる温度上昇を抑制しつつ、車両の走行速度、出力回転数、積算走行距離、冷却水温、燃料残量、バッテリ蓄電量、各種の警告灯(ウォーニングランプ、いわゆるテルテール)、方向指示表示、シフトポジションインジケータなどの重要な表示を表示部10によって表示することができる。また、制御部20の発熱量を低減させることで、制御部20の温度を第一の値未満の温度まで低下させることもできる。
【0039】
制御部20における処理量を低減させた後、制御部20は、車両用表示装置1の電源状態を確認する(S6)。車両用表示装置1の電源状態がOFFの場合、制御部20は、動作を停止する。一方で、電源状態がONの場合、制御部20は、引き続き温度センサSR2によって制御部20の温度を計測し(S1)、取得した温度データを基に、制御部20の温度が所定の第一の値以上であるかを判断する(S2)。第一の値未満であれば、制御部20は、制御部20の処理量が低減されているかを判断する(S7)。ここでは、制御部20の処理量が低減されているため、制御部20は、低減させた処理を復帰させる(S8)。制御部20の温度が第一の値以上である場合は、上記のS3〜S6のステップを繰り返す。なお、ユーザ通知表示は、車両用表示装置1の連続動作期間中における初回の一回目だけ表示してもよく、所定の間隔で定期的に表示してもよい。また、制御部20の処理量の低減は、表示部10における表示内容のヒステリシスを考慮して行われてもよい。つまり、制御部20の温度変化に合わせて、表示部10の表示内容が短期間に何度も切り替わる状態を避けてもよい。例えば、制御部20の温度が一時的に第一の値未満になったとしても、一定時間の間、制御部20は、制御部20の処理量を低減した状態で機能してもよい。
【0040】
以上、説明したような制御方法によって、実施形態に係る車両用表示装置1の制御は行われる。なお、実施形態に係る車両用表示装置1の制御方法において、制御部20は、冷却部30の状態を判定しなくてもよい。つまり、制御部20の温度が第一の値以上であった場合、冷却部30の状態を判定することなく、制御部20における処理量を低減させつつ走行状態に関する画像データを生成してもよい。
【0041】
制御部20の温度が第一の値以上である場合、制御部20は、
図4に示すように、マルチメディア機器40に関する処理を制限する。例えば、制御部20は、オーディオ機器41、撮像機器42、および音声入力機器43の少なくとも何れか1つを停止することで、制御部20におけるマルチメディア機器40に関する処理を制限する。その際に、制御部20は、第一表示領域AR1または、第二表示領域AR2に、例えば「マルチメディア機器の動作制限中」などの表示を行う。この表示によって、制御部20は、搭乗者に対して、マルチメディア機器40の動作が制限されていることを通知する。実施形態においては、制御部20は、ヘッドアップディスプレイ装置12を制御することによって第二表示領域AR2に「マルチメディア機器の動作制限中」の表示を行う。
【0042】
また、別の例として、例えば、マルチメディア機器40の一つとしてセンターディスプレイ44(
図5参照)が車両に搭載されている場合がある。この場合、
図5に示すように、制御部20は、センターディスプレイ44を制御することで、センターディスプレイ44の第三表示領域AR3に「マルチメディア機器の動作制限中」の表示を行ってもよい。センターディスプレイ44の表示などに関する処理は、第二オペレーティングシステム24b上で行われる。例えば、制御部20は、第二描画アプリケーション25bによって、センターディスプレイ44の表示を行う。
【0043】
以上説明したように、実施形態に係る車両用表示装置1は、少なくとも車両の走行状態に関する画像を表示する表示部10と、表示部10によって表示させる画像の画像データを生成する制御部20と、制御部20の温度を計測する温度センサSR1と、を含み、制御部20は、走行状態に関する画像データを生成する以外の処理である第一処理を行う機能を有し、制御部20の温度が所定の第一の値以上である場合、制御部20における第一処理の処理量を低減させつつ走行状態に関する画像データを生成する。
【0044】
実施形態に係る車両用表示装置1においては、制御部20は、制御部20の温度が所定の第一の値以上である場合、制御部20における第一処理の処理量を低減させつつ走行状態に関する画像データを生成する。制御部20における第一処理の処理量を低減させることで、制御部20での発熱量が低下する。したがって、制御部20は、制御部20の温度上昇を抑制しつつ走行状態に関する画像データを生成する処理を行うことができる。例えば、制御部20は、車両の走行速度、出力回転数、積算走行距離、冷却水温、燃料残量、バッテリ蓄電量、各種の警告灯(ウォーニングランプ、いわゆるテルテール)、方向指示表示、シフトポジションインジケータなどの重要な表示のための処理を行う。つまり、制御部20の温度が所定の第一の値以上である場合、制御部20は、優先度の高い処理以外の処理量を低減させることで、走行状態に関する画像を表示する。実施形態に係る車両用表示装置1は、制御部20の温度が所定の第一の値以上となった場合に、温度上昇を抑制しつつ走行状態に関する画像を表示することができるという効果を奏する。また、制御部20の処理量を低減することで、制御部20の発熱量が低減される。したがって、制御部20の温度の低下を図ることができる。
【0045】
また、実施形態に係る車両用表示装置1において、第一処理は、車両に搭載されたマルチメディア機器40に関する処理を含み、制御部20の温度が第一の値以上である場合、制御部20は、マルチメディア機器40に関する処理を制限する。
【0046】
制御部20は、車両を運転する上で走行情報に関する画像の表示よりも、重要性の低い処理(車両に搭載されたマルチメディア機器40に関する処理)を制限することによって、制御部20の温度上昇に対応して、走行状態に関する画像を表示することができる。
【0047】
また実施形態に係る車両用表示装置1は、少なくとも車両の走行状態に関する画像を表示する表示部10と、表示部10によって表示させる画像の画像データを生成する制御部20と、制御部20の温度を測定する温度センサSR2と、を含み、制御部20は、制御部20の温度が所定の第一の値以上である場合、制御部20における処理量を低減させつつ走行状態に関する画像データを生成する。
【0048】
実施形態に係る車両用表示装置1において、制御部20は、制御部20の温度が所定の第一の値以上となった場合に、制御部20における処理量を低減させつつ走行状態に関する画像データを生成する。したがって、車両用表示装置1は、制御部20の温度上昇を抑制しつつ走行状態に関する画像を表示することができる。また、制御部20の処理量を低減することで、制御部20の発熱量が低減される。したがって、制御部20の温度の低下を図ることができる。
【0049】
なお、上記の実施形態において、第一の値を制御部20における通常使用温度の最大値として説明したがこれに限られない。例えば、第一の値は、制御部20における通常使用温度の範囲内の値であってもよい。
【0050】
[実施形態の第一変形例]
図6を参照して、実施形態の第一変形例について説明する。実施形態の第一変形例は、車両用表示装置に関する。
図6は、実施形態の第一変形例における制御部の動作を示す概念図である。
【0051】
本変形例に係る車両用表示装置1は、制御部20の温度が所定の第一の値以上である場合、制御部20が、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限する点で、上記の実施形態に係る車両用表示装置1とは異なる。その他の構成は、上記の実施形態と同様である。
【0052】
制御部20の温度が所定の第一の値未満である場合、制御部20は、表示部10やセンターディスプレイ44(
図5参照)によって、エンターテイメント動画などの走行状態に関する画像データとは異なる画像を表示する。このとき、制御部20は、第二描画アプリケーション25bを稼働することで、処理装置21によって、走行状態に関する画像データとは異なる画像データであるエンターテイメント動画の画像データの生成を行う。また、制御部20は、マルチメディア機器40を制御する。例えば、制御部20は、第二オーディオアプリケーション25dを稼働することで、オーディオ機器41によって、エンターテイメント動画に対応する音を出力する。
【0053】
制御部20の温度が所定の第一の値以上である場合、制御部20は、
図7に示すように、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限する。実施形態では、ヘッドアップディスプレイ装置12による画像の表示が停止される。制御部20における走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成が制限されることで、制御部20における処理量が低減する。一方で、メータ部11には、走行状態に関する画像D1が表示される。また、実施形態の制御部20は、
図7の矢印C2で示すように、マルチメディア機器40の制御を続行する。例えば、制御部20は、オーディオ機器41によるエンターテイメント動画に対応する音の出力を停止し、搭乗者が選択した音楽を出力してもよい。
【0054】
なお、本変形例において、制御部20は、走行状態に関する画像を除く画像の表示態様を簡素化することで、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限してもよい。画像の表示態様の簡素化は、例えば、画素数や画像の色数を削減したり、画像の形状や動きを簡略化したり、フレームレートを低下させたりすることで行われる。
【0055】
以上説明したように、本変形例に係る車両用表示装置1において、第一処理は、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を含み、制御部20の温度が第一の値以上である場合、制御部20は、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限する。
【0056】
本変形例においては、車両の運転をする上で走行状態に関する画像と比較して重要度の低い画像の生成を制限することで、制御部20の発熱を抑制することができる。したがって、制御部20の温度が第一の値以上となった場合であっても、制御部20は、制御部20の温度上昇を抑制しつつ走行状態に関する画像を表示することができる。
【0057】
また、制御部20における処理の中で、比較的処理量の多い、エンターテイメント動画などの画像データの生成を制限することにより、効果的に制御部20における発熱を低減させることができる。
【0058】
[実施形態の第二変形例]
図7を参照して、実施形態の第二変形例について説明する。実施形態の第二変形例は、車両用表示装置に関する。
図7は、実施形態の第二変形例における制御部の動作を示す概念図である。
【0059】
本変形例に係る車両用表示装置1は、制御部20の温度が第一の値以上である場合、制御部20が走行状態に関する画像の表示態様を簡素化することで制御部20における処理量を更に低減させる点で、上記の実施形態に係る車両用表示装置1とは異なる。その他の構成は、上記の実施形態と同様である。
【0060】
制御部20の温度が第一の値未満である場合、制御部20は、
図6に示すような走行状態に関する画像D1を表示する。画像D1は、車両のメータパネルを模した画像である。画像D1においては、車両の速度に対応して動く指針、および車両の走行モードやシフトポジションによって表示が変わるインジケータなどが再現されている。また、制御部20は、車両の走行速度、車両の走行モード、シフトポジションなどを取得して処理装置21によってリアルタイムで処理を行うことで、画像D1を表示する。また、画像D1は、車両に搭載されたエンジンの回転数に対応して動く指針を有したタコメータを模した画像要素を含んでいてもよい。
【0061】
制御部20の温度が第一の値以上である場合、制御部20は、制御部20における第一処理の処理量を低減させることに加えて、画像D1の表体態様を簡素化する。制御部20は、画像D1の表示態様を簡素化することで制御部20における処理量を更に低減させて画像D2を表示する。画像D2は、画像D1の画像データを生成する際における制御部20の処理量よりも少ない処理量で生成される画像データに基づいて表示される。例えば、画像D2は、走行状態に関する数値などを単なる数字やバーグラフなどで表示したものである。画像D1の表示態様の簡素化は、例えば、画素数や画像の色数を削減したり、画像の形状や動きを簡略化したり、フレームレートを低下させたりすることで行われる。
【0062】
メータ部11に走行状態に関する画像を表示させる場合、制御部20は、メータ部11のバックライトの輝度を低下させてもよい。この場合、メータ部11において、主な熱源となるバックライトの発熱量を低減できる。したがって、メータ部11に内蔵されている制御部20の温度上昇を抑制することができる。
【0063】
また、制御部20は、メータ部11に設けられたアンビエント照明やモータドライバなどの周辺機器の機能を制限することで、制御部20の処理量を低減させてもよい。
【0064】
なお、本変形例において、制御部20における処理量の低減は、段階的に行われてもよい。例えば、制御部20は、以下のように、段階的に処理量の低減を行う。まず、制御部20は、制御部20の温度が第一の値以上になった場合、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限する。その後、制御部20の温度が更に上昇した場合、制御部20は、マルチメディア機器40に関する処理を制限する。その後、制御部20の温度が更に上昇した場合、走行状態に関する画像の表示態様を簡素化する。制御部20は、以上のように段階的に処理量の低減を行ってもよい。例えば、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限する方法、マルチメディア機器40に関する処理を制限する方法、および走行状態に関する画像の表示態様を簡素化する方法は、任意の順番で行われてもよい。例えば、制御部20は、低減できる処理量の多い方法から順番にこれらの方法を実行してもよい。また、例えば、制御部20は、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限する方法、マルチメディア機器40に関する処理を制限する方法、および走行状態に関する画像の表示態様を簡素化する方法のうちから2つを選択して段階的に行っても良い。
【0065】
また、本変形例において、制御部20における処理を低減する方法は、制御部20の温度に応じて、選択されてもよい。例えば、制御部20は、制御部20の処理量を低減させる際に、制御部20の温度に応じて、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限する方法、マルチメディア機器40に関する処理を制限する方法、および走行状態に関する画像の表示態様を簡素化する方法の中から少なくとも一つを選択して行ってもよい。例えば、制御部20の温度が急速に上昇して高温となった場合、制御部20は、走行状態に関する画像データとは異なる画像データの生成を制限する方法、マルチメディア機器40に関する処理を制限する方法、および走行状態に関する画像の表示態様を簡素化する方法のすべてを一度に行ってもよい。
【0066】
以上説明したように、本変形例に係る車両用表示装置1において、制御部20は、走行状態に関する画像の表示態様を簡素化することで制御部20における処理量を更に低減させる。
【0067】
本変形例においては、走行状態に関する画像の表示態様を簡素化することで制御部20における処理量を低減させる。したがって、制御部20の温度が高温になった場合でも、制御部20は、制御部20の温度上昇を抑制しつつ、車両を運転する上で、重要な走行状態に関する画像を表示することができる。
【0068】
上記の実施形態および各変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。