特許第6965236号(P6965236)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6965236
(24)【登録日】2021年10月22日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】放射加熱によるエアロゾル送達デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20200101AFI20211028BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20211028BHJP
【FI】
   A24F47/00
   A24F40/46
【請求項の数】15
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2018-503534(P2018-503534)
(86)(22)【出願日】2016年7月20日
(65)【公表番号】特表2018-528762(P2018-528762A)
(43)【公表日】2018年10月4日
(86)【国際出願番号】US2016043114
(87)【国際公開番号】WO2017019402
(87)【国際公開日】20170202
【審査請求日】2019年6月14日
(31)【優先権主張番号】14/808,450
(32)【優先日】2015年7月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/958,651
(32)【優先日】2015年12月3日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン,イー−ピン
(72)【発明者】
【氏名】デイビス,マイケル・エフ
(72)【発明者】
【氏名】シアーズ,スティーブン・ベンソン
(72)【発明者】
【氏名】タラスキー,カレン・ブイ
(72)【発明者】
【氏名】パイク,スーザン・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ワトソン,ニコラス・ハリソン
(72)【発明者】
【氏名】レイノルズ、スティーブン・シー
【審査官】 沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第104643290(CN,A)
【文献】 特表2015−506182(JP,A)
【文献】 特表2014−525251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
A24F 40/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達デバイスのための噴霧器であって、噴霧器は、
チャンバ壁で形成され、内部に送達される電磁放射をトラップするために構成されたチャンバと、
チャンバ内に電磁放射を提供するように構成された放射源と、
放射源と蒸気化配置になるように少なくとも一部分が放射トラップチャンバ内に位置付けられた芯と、
を備え、
チャンバ壁の内側は、放射源によって提供された電磁放射の実質的に全てを吸収するように黒体として構成され、または、放射源によって提供された電磁放射の実質的に全てを反射するように白体として構成され、
チャンバが、実質的に球形状である、噴霧器。
【請求項2】
放射源がレーザダイオードを備える、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項3】
チャンバが、流体連通する入口と出口とを備える、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項4】
放射源が、チャンバのチャンバ壁に位置付けられる、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項5】
放射源が、チャンバ内に位置付けられ、チャンバ壁から離間される、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項6】
放射源が、チャンバの長手軸に実質的に沿って延在する、請求項に記載の噴霧器。
【請求項7】
放射源が、約390nmから約1mmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成される、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項8】
芯が、チャンバのチャンバ壁の内側の少なくとも一部分を裏打ちするレイヤとして構成される、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項9】
チャンバのチャンバ壁が、それを貫通して延在するチャネルを備え、芯の一部分がチャネルを通って延在する、請求項に記載の噴霧器。
【請求項10】
芯が、芯の第1のセクションがチャンバの外側に位置付けられ、芯の第2のセクションがチャンバの内側に位置付けられるように、チャンバのチャンバ壁の少なくとも1つの開口を貫通する、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項11】
放射源が、芯の第2のセクションの少なくとも一部分に接触している、請求項10に記載の噴霧器。
【請求項12】
外側シェルと、
外側シェル内に位置付けられた、請求項1から11のいずれか一項に記載の噴霧器と、
を備える、エアロゾル送達デバイス。
【請求項13】
外側シェルが、空気流入口を備え、エアロゾルポートを有する口元端部を備える、請求項12に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項14】
デバイスが、電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数を更に備える、請求項12に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項15】
電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数が、外側シェルに接続可能な制御筐体内に位置付けられる、請求項14に記載のエアロゾル送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品などのエアロゾル送達デバイスに関し、より詳細には、エアロゾルの生成のために電気的に発生された熱を利用し得るエアロゾル送達デバイス(例えば、一般に電子タバコと称される喫煙物品)に関する。喫煙物品は、タバコから製造され得るもしくはタバコに由来し得る材料を組み込み得る、または他の方法でタバコを組み込み得るエアロゾル前駆体を加熱するように構成されてよく、この前駆体は人間による消費のために吸入可能な物質を形成可能である。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙デバイスが、使用のためにタバコを燃焼させることを必要とする喫煙製品の改良品としてまたは代替品として、長年にわたって提案されてきた。それらのデバイスの多くは、その意図するところでは、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプによる喫煙に関連する感覚を提供するが、タバコの燃焼からもたらされる相当の量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することがないように設計されている。そのために、揮発性材料を蒸気化または加熱するために電気エネルギーを利用する、またはタバコを著しい程度まで燃焼させることなく紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプによる喫煙の感覚を提供すること試みる、数多くの喫煙製品、香味生成器、薬用吸入器が提案されてきた。例えば、引用により本明細書に組み込まれている、Robinsonらに対する米国特許第7,726,320号、Griffith,Jr.らに対する米国特許出願公開第2013/0255702号、およびSearsらに対する米国特許出願公開第2014/0096781号において説明される背景技術において述べられている様々な代替的喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、および発熱源を参照されたい。また、例えば、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている、2014年2月3日出願のBlessらに対する米国特許出願第14/170,838号においてブランド名および販売元によって参照される、様々な種類の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、および電動発熱源も参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献4】米国特許第8,881,737号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2014/0261495号明細書
【特許文献6】米国特許第8,910,639号明細書
【特許文献7】米国特許第5,154,192号明細書
【特許文献8】米国特許第8,499,766号明細書
【特許文献9】米国特許第8,539,959号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2010/0028766号明細書
【特許文献11】米国特許第5,261,424号明細書
【特許文献12】米国特許第5,372,148号明細書
【特許文献13】国際公開第2010/003480号
【特許文献14】米国特許第4,735,217号明細書
【特許文献15】米国特許第4,947,874号明細書
【特許文献16】米国特許第6,040,560号明細書
【特許文献17】米国特許第7,040,314号明細書
【特許文献18】米国特許第8,205,622号明細書
【特許文献19】米国特許出願公開第2009/0230117号明細書
【特許文献20】米国特許出願公開第2014/0060554号明細書
【特許文献21】米国特許出願公開第2014/0270727号明細書
【特許文献22】米国特許第8,528,569号明細書
【特許文献23】米国特許出願公開第2014/0261487号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2014/0059780号明細書
【特許文献25】米国特許第8,910,640号明細書
【特許文献26】米国特許第7,217,320号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2013/0008457号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2013/0213417号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2015/0020823号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2015/0020830号明細書
【特許文献31】国際公開第2014/182736号
【特許文献32】米国特許第5,967,148号明細書
【特許文献33】米国特許第5,934,289号明細書
【特許文献34】米国特許第5,954,979号明細書
【特許文献35】米国特許第8,365,742号明細書
【特許文献36】米国特許第8,402,976号明細書
【特許文献37】米国特許出願公開第2010/0163063号明細書
【特許文献38】米国特許出願公開第2013/0192623号明細書
【特許文献39】米国特許出願公開第2013/0298905号明細書
【特許文献40】米国特許出願公開第2013/0180553号明細書
【特許文献41】米国特許出願公開第2014/0000638号明細書
【特許文献42】米国特許出願公開第2014/0261408号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアロゾル送達デバイスにおける使用のためのエアロゾル前駆体組成物のためのリザーバであって、エアロゾル送達デバイスの形成を向上させるために提供される、リザーバを提供することが望ましい。このようなリザーバを利用して作製されるエアロゾル送達デバイスを提供することも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達デバイス、そのようなデバイスを形成する方法、およびそのようなデバイスの要素に関する。エアロゾル送達デバイスは、放射加熱の利用を通じて、および/または集中された加熱の利用を通じて、エアロゾル前駆体組成物の向上された加熱を提供し得る。放射加熱を利用するエアロゾル送達デバイスの構成は、それによって輸送される液体を蒸気化するために加熱される芯(wick)の炭化が皆無かそれに近くなり得る点において、特に有益であり得る。放射加熱の使用は、エアロゾル送達デバイスにおけるヒータおよび/または芯の使用可能な寿命を著しく増加させることもできる。更には、放射加熱は、エアロゾル前駆体液体の加熱によって形成される任意の熱劣化構成要素を減少および/または除去することにおいても有益であり得る。放射加熱は、同様に、芯と芯の周りに巻かれた加熱ワイヤとの界面における焦げの熱分解および/または堆積などの、知られているエアロゾル形成デバイスにおける問題を緩和または除去し得る。
【0006】
いくつかの実施形態において、デバイスは、その内部に送達され得る電磁放射をトラップするために構成されたチャンバを含み得る。チャンバが、チャンバの壁の内側面の構成によって、少なくとも部分的に放射のトラップを提供してよい。いくつかの実施形態において、デバイスが、レーザダイオードなどの集中された加熱を提供するヒータを含み得る。好ましくは、レーザダイオードが、エアロゾル前駆体組成物の蒸気化のために調整され得た、および/またはエアロゾル前駆体組成物が蒸気化のためにそれを介して提供され得る芯または類似の要素を加熱するために調整され得た特定の波長または波長帯域の電磁放射を送達するように構成され得る。特には、レーザダイオードが、チャンバ内に電磁放射を送達するように位置付けられ得、チャンバが、放射トラップを行うように構成されてよい。レーザダイオードが好ましいが、抵抗加熱ワイヤ、マイクロヒータなどの、他の熱源も利用されてよい。適切なマイクロヒータが、引用により本明細書に組み込まれている、Collettらに対する米国特許第8,881,737号において説明されている。例えば、マイクロヒータが、ヒータ配線(例えば、Ag、Pd、Ti、Pt、Pt/Ti、ホウ素をドープしたシリコン、または他の金属もしくは金属合金などの抵抗要素)をその上に有した基板(例えば、クオーツ、シリカ)を備え得、ヒータ配線は、基板に印刷されてよく、または他の方法によって基板に施されてよい。不動態化レイヤ(例えば、酸化アルミニウムまたはシリカ)が、ヒータ配線を覆って設けられてよい。チャンバとレーザダイオードなどのヒータとの組合せが噴霧器を形成してよく、噴霧器が、芯または類似の要素を含んでもよい。噴霧器が、外側シェル内に位置付けられてよく、外側シェルがエアロゾル送達デバイスを画定してよい。そのような外側シェルが、エアロゾル送達デバイスを形成するために必要な全ての要素を含んでよい。いくつかの実施形態において、外側シェルが、制御体と組み合わされてよく、制御体自体が、電源、マイクロコントローラ、センサ、出力器(例えば発光ダイオード(LED)、触覚式フィードバック要素など)などの要素を含む筐体を含んでよい。
【0007】
いくつかの実施形態において、本開示によるエアロゾル送達デバイスは、外側シェルと、外側シェル内に位置付けられ、チャンバ壁を備える放射トラップチャンバ(radiation−trapping chamber)と、放射トラップチャンバ内に放射を提供するように構成された放射源と、を備え得る。エアロゾル送達デバイスは、1つまたは複数の更なる特徴によって定義されてよく、以下の記載はその例示であり、任意のやり方で組み合わされ得る。
【0008】
エアロゾル送達デバイス内の放射トラップチャンバが、実質的に球形状であり得る。
【0009】
エアロゾル送達デバイス内の放射トラップチャンバが、実質的に長細形状(例えば、実質的に管状)であり得る。
【0010】
放射トラップチャンバの内側(例えば、チャンバを形成する壁の内側面、またはチャンバ内の壁の表面)が、放射源からの放射を吸収すること、放出することおよび反射することのうちの1つまたは複数を行うように構成され得る。
【0011】
放射トラップチャンバの内側が黒体として構成され得る。
【0012】
放射トラップチャンバの内側が白体として構成され得る。
【0013】
放射トラップチャンバが、流体連通する入口と出口とを備え得る。
【0014】
放射源が、放射トラップチャンバのチャンバ壁に位置付けられ得る。
【0015】
放射源が、放射トラップチャンバ内に位置付けられ得、チャンバ壁から離間され得る。
【0016】
放射源が、エアロゾル送達デバイスの長手軸に実質的に沿って延在し得、特には、長手軸に対して実質的に平行になるように延在し得る。
【0017】
放射源がレーザダイオードを備え得る。
【0018】
放射源が、約390nmから約1mmの範囲の波長を有する電磁放射を放出するように構成され得る。
【0019】
放射源が、可視光の範囲の波長を有する電磁放射を放出するように構成され得る。
【0020】
放射源が、紫光から遠赤外光の範囲の波長を有する電磁放射を放出するように構成され得る。
【0021】
放射源が、1,000nm以下の、500nm以下の、250nm以下の、100nm以下の、50nm以下の、10nm以下の、5nm以下の、または2nm以下の帯域幅を有する波長帯域内の電磁放射を放出するように構成され得る。
【0022】
エアロゾル送達デバイスが、放射トラップチャンバ内にエアロゾル前駆体組成物を送達するように構成された芯を備え得る。
【0023】
芯が、芯の第1のセクションが放射トラップチャンバの外側に位置付けられ、芯の第2のセクションが放射トラップチャンバの内側に位置付けられるように、放射トラップチャンバのチャンバ壁の少なくとも1つの開口を貫通し得る。芯の第2のセクションが蒸気化セクションであり得、芯の第1のセクションが輸送セクションであり得る。芯の第1のセクションが、芯の第2のセクションから離間するように延在するアームを形成してよい。
【0024】
放射源が、芯の第2のセクションの少なくとも一部分に接触し得る。
【0025】
芯の第2のセクションが、外側シェルの長手軸に対して実質的に垂直に位置付けられ得る。
【0026】
芯が、放射トラップチャンバのチャンバ壁の内側の少なくとも一部分を裏打ちするレイヤとして構成され得る。
【0027】
放射トラップチャンバのチャンバ壁が、それを貫通して延在するチャネルを備え得、芯の一部分がチャネルを通って延在し得る。
【0028】
外側シェルが、空気流入口を備え得、エアロゾルポートを有する口元端部(mouthend)を備え得る。
【0029】
エアロゾル送達デバイスが、それを貫通し、一端部において空気流入口によって画定され、反対側の端部においてエアロゾルポートに画定される空気路を備え得る。空気路が、放射トラップチャンバを貫通して延在し得る。空気路が実質的に直線的であり得る。
【0030】
エアロゾル送達デバイスが、電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数を備え得る。
【0031】
電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数が、外側シェルに接続可能な制御筐体内に位置付けられ得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、本開示によるエアロゾル送達デバイスは、外側シェルと、エアロゾル前駆体組成物を蒸気化させるために構成されたヒータであって、レーザダイオードを備えるヒータと、を備え得る。エアロゾル送達デバイスは、1つまたは複数の更なる特徴によって定義されてよく、以下の記載はその例示であり、任意のやり方で組み合わされ得る。
【0033】
エアロゾル送達デバイスが、電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数を備え得る。
【0034】
電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数が、外側シェルに接続可能な制御筐体内に位置付けられ得る。
【0035】
外側シェルが、空気流入口を備え得、エアロゾルポートを有する口元端部を備え得る。
【0036】
エアロゾル送達デバイスが、それを貫通し、一端部において空気流入口によって画定され、反対側の端部においてエアロゾルポートに画定される空気路を備え得る。空気路が実質的に直線的であり得る。
【0037】
エアロゾル送達デバイスが、ヒータと蒸気化配置になるように、リザーバからエアロゾル前駆体組成物を送達するように構成された芯を備え得る。
【0038】
エアロゾル送達デバイスが、チャンバ壁を有する放射トラップチャンバを備え得、ヒータが放射トラップチャンバ内に位置付けられる。ヒータがチャンバ壁上にまたはチャンバ壁内に位置付けられ得る。ヒータがチャンバ壁から離間して位置付けられ得る。
【0039】
芯が、芯の第1のセクションが放射トラップチャンバの外側に位置付けられ、芯の第2のセクションが放射トラップチャンバの内側に位置付けられるように、放射トラップチャンバのチャンバ壁の少なくとも1つの開口を貫通し得る。
【0040】
芯が、放射トラップチャンバのチャンバ壁の内側の少なくとも一部分を裏打ちするレイヤとして構成され得る。
【0041】
放射トラップチャンバが、実質的に球形状であり得る。
【0042】
放射トラップチャンバが、実質的に長細形状(例えば、実質的に管状)であり得る。
【0043】
放射トラップチャンバの内側(例えば、チャンバを形成する壁の内側面、またはチャンバ内の壁の表面)が、放射源からの放射を吸収すること、放出することおよび反射することのうちの1つまたは複数を行うように構成され得る。
【0044】
放射トラップチャンバの内側が黒体として構成され得る。
【0045】
放射トラップチャンバの内側が白体として構成され得る。
【0046】
1つまたは複数の実施形態において、エアロゾル送達デバイスは:筐体と、エアロゾル前駆体液体と、加熱面を有する第1のヒータと、加熱面を有する第2のヒータと、少なくとも一端部がエアロゾル前駆体液体と吸い上げ配置にある液体輸送要素と、を備え得、第1のヒータおよび第2のヒータが、それらの間に位置付けられた流体輸送要素の一部分に対して実質的に平行な配置に整列され得る。エアロゾル送達デバイスは、1つまたは複数の更なる特徴によって定義されてよく、以下の記載はその例示であり、任意のやり方で組み合わされ得る。
【0047】
エアロゾル前駆体液体が、少なくとも1つの壁によって、第1のヒータおよび第2のヒータから物理的に離間され得る。特には、少なくとも1つの壁が、エアロゾル前駆体液体を保管するチャンバを少なくとも部分的に画定し得る。いくつかの実施形態において、エアロゾル前駆体液体を保管するチャンバが、筐体に対して実質的に環状に配置され得る。
【0048】
エアロゾル前駆体液体を保管するチャンバが再充填可能であり得る。
【0049】
エアロゾル前駆体液体を第1のヒータおよび第2のヒータから物理的に離間させる少なくとも1つの壁が、液体輸送要素の少なくとも1つの端部がそれを通って延在する少なくとも1つの開口を含み得る。特には、この少なくとも1つの開口が、耐漏出ガスケットを含み得る。
【0050】
第1のヒータおよび第2のヒータが、それらの間にエアロゾル形成空間を画定するように離間して配置され得る。
【0051】
第1のヒータおよび第2のヒータが、エアロゾル形成空間が筐体の長手軸に対して実質的に平行になるように配置され得る。
【0052】
デバイスが、筐体を貫通する空気流路を含み得、前記空気流路が、第1のヒータと第2のヒータとの間に画定される空間を通って筐体のエアロゾル出口に延在する。
【0053】
デバイスが、コントローラ、電源および流量センサのうちの1つまたは複数を更に備え得る。
【0054】
エアロゾル送達デバイスが、筐体に接続可能な第2の筐体を更に備え得、コントローラ、電源および流量センサのうちの1つまたは複数が第2の筐体内に位置付けられる。
【0055】
いくつかの実施形態において、本開示は、エアロゾル送達デバイスのための噴霧器を提供し得る。特には、噴霧器は、チャンバ壁で形成される放射トラップチャンバと、放射トラップチャンバ内に位置付けられた放射源と、ヒータと蒸気化配置になるように少なくとも一部分が放射トラップチャンバ内に位置付けられた芯と、を備え得る。噴霧器は、1つまたは複数の更なる特徴によって定義されてよく、以下の記載はその例示であり、任意のやり方で組み合わされ得る。
【0056】
放射トラップチャンバが、実質的に球形状であり得る。
【0057】
放射トラップチャンバが、実質的に長細形状であり得る(例えば、実質的に管状であってよい)。
【0058】
放射トラップチャンバの内側(例えば、チャンバを形成する壁の内側面、またはチャンバ内の壁の表面)が、放射源からの放射を吸収すること、放出することおよび反射することのうちの1つまたは複数を行うように構成され得る。
【0059】
放射トラップチャンバの内側が黒体として構成され得る。
【0060】
放射トラップチャンバの内側が白体として構成され得る。
【0061】
放射源がレーザダイオードを備え得る。
【0062】
放射源が抵抗加熱ワイヤを備え得る。
【0063】
1つまたは複数の実施形態において、エアロゾル形成デバイスのための噴霧器は:加熱面を有する第1のヒータと、加熱面を有する第2のヒータと、液体輸送要素と、を備え得、第1のヒータおよび第2のヒータは、それらの間に位置付けられた流体輸送要素に対して実質的に平行な配置に整列され得る。噴霧器は、1つまたは複数の更なる特徴によって定義されてよく、以下の記載はその例示であり、任意のやり方で組み合わされ得る。
【0064】
第1のヒータおよび第2のヒータが、それぞれの加熱面を互いに対向させた状態で離間され得る。
【0065】
液体輸送要素が、明確に、第1のヒータおよび第2のヒータのうちのどちらとも直接的に接触しなくてよい。
【0066】
第1のヒータおよび第2のヒータが、実質的に平坦な形状を有し得る。
【0067】
第1のヒータおよび第2のヒータがそれぞれ、加熱面を画定するように表面に加熱配線を有する基板を備え得る。必要に応じて、第1のヒータおよび第2のヒータの各々の加熱面が、ヒータ配線を覆う不動態化レイヤを更に備え得る。
【0068】
液体輸送要素が、セラミック材料から成り得る。
【0069】
液体輸送要素が、繊維状材料から成り得る。
【0070】
液体輸送要素が、開放気孔ネットワーク(open pore network)(すなわち、多孔性ガラス、焼結多孔性ガラスビーズ、焼結多孔性セラミックビーズ、多孔性カーボン、またはグラファイト)を含む剛性の多孔性構造を備え得る。
【0071】
液体輸送要素が、対向する端部を備え得る。特には、液体輸送要素の対向する端部のうちの少なくとも1つが、第1のヒータおよび第2のヒータと加熱配置にならないように第1のヒータおよび第2のヒータから離間して延在し得る。
【0072】
噴霧器が、第1のヒータ要素および第2のヒータ要素を取り囲む少なくとも1つの壁で形成される噴霧器筐体を更に備え得る。
【0073】
噴霧器筐体が、液体輸送要素がそれを通って延在する少なくとも1つの開口を備え得る。
【0074】
噴霧器筐体が、少なくとも1つの開口に耐漏出ガスケットを含み得る。
【0075】
噴霧器筐体が、空気入口とエアロゾル出口とを備え得る。
【0076】
いくつかの実施形態において、本開示は、エアロゾル送達デバイスを形成する方法に関し得る。例えば、そのような方法は、外側シェル内に噴霧器を挿入するステップであって、噴霧器は、放射トラップチャンバと、電磁放射を提供するように構成されたヒータと、を備える、挿入するステップを備え得る。噴霧器は、芯を更に備え得、芯は開口を通って放射トラップチャンバ内に至ってよく、および/または芯は、放射トラップチャンバを形成する壁の内側面など、チャンバの内側面を実質的に裏打ちしてよい。方法は、ヒータと1つまたは複数の電気接点との間に電気的接続を確立するステップを備え得る。電気接点は、ヒータと電源との間に電気的接続を提供するように構成されてよく、電源は外側シェル内に位置付けられてよく、または別個の制御体内に位置付けられてよく、制御体は、電気的接続を形成するように外側シェルに接続可能であってよい。方法は、リザーバ内に保管されたエアロゾル前駆体組成物と芯とが流体連通するように、外側シェル内にリザーバを挿入するステップを備えてよい。
【0077】
1つまたは複数の実施形態において、本開示は、吸入のための蒸気を形成する方法に関し得る。例えば、そのような方法は:エアロゾル前駆体液体を液体輸送要素に沿って供給するステップであって、液体輸送要素の一部分は、実質的に平行な配置に整列された第1のヒータと第2のヒータとの間に位置付けられる、供給するステップと、液体輸送要素に沿って供給されるエアロゾル前駆体液体の少なくとも一部分を第1のヒータおよび第2のヒータによって加熱し、蒸気化させるために十分な電力を第1の加熱要素および第2の加熱要素に提供するステップと、を備え得る。方法は、1つまたは複数の更なる特徴によって定義されてよく、以下の記載はその例示であり、任意のやり方で組み合わされ得る。
【0078】
第1のヒータおよび第2のヒータが、それらの間にエアロゾル化空間を画定するように離間され得、液体輸送要素がエアロゾル化空間内に位置付けられ、液体輸送要素が、第1のヒータおよび第2のヒータのうちのどちらとも物理的に接触していない。
【0079】
液体輸送要素に沿って供給されるエアロゾル前駆体液体の加熱が、実質的に第1のヒータおよび第2のヒータからの放射加熱のみによってなされ得る。
【0080】
本発明は、非限定的に、以下の実施形態を含む:
【0081】
実施形態1:外側シェルと、外側シェル内に位置付けられ、チャンバ壁を備える放射トラップチャンバと、放射トラップチャンバ内に放射を提供するように構成された放射源と、を備える、エアロゾル送達デバイス。
【0082】
実施形態2:放射トラップチャンバが、実質的に球形状である、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0083】
実施形態3:放射トラップチャンバが、長細形状である、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0084】
実施形態4:放射トラップチャンバのチャンバ壁の内側が、放射源からの放射を吸収すること、放出することおよび反射することのうちの1つまたは複数を行うように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0085】
実施形態5:チャンバ壁の内側が黒体として構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0086】
実施形態6:チャンバ壁の内側が白体として構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0087】
実施形態7:放射トラップチャンバが、流体連通する入口と出口とを備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0088】
実施形態8:放射源が、放射トラップチャンバのチャンバ壁に位置付けられる、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0089】
実施形態9:放射源が、放射トラップチャンバ内に位置付けられ、チャンバ壁から離間される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0090】
実施形態10:放射源が、エアロゾル送達デバイスの長手軸に実質的に沿って延在する、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0091】
実施形態11:放射源がレーザダイオードを備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0092】
実施形態12:放射源が、約390nmから約1mmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0093】
実施形態13:放射トラップチャンバ内にエアロゾル前駆体組成物を送達するように構成された芯を更に備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0094】
実施形態14:芯が、芯の第1のセクションが放射トラップチャンバの外側に位置付けられ、芯の第2のセクションが放射トラップチャンバの内側に位置付けられるように、放射トラップチャンバのチャンバ壁の少なくとも1つの開口を貫通する、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0095】
実施形態15:放射源が、芯の第2のセクションの少なくとも一部分に接触する、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0096】
実施形態16:芯の第2のセクションが、外側シェルの長手軸に対して実質的に垂直に位置付けられる、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0097】
実施形態17:芯が、放射トラップチャンバのチャンバ壁の内側の少なくとも一部分を裏打ちするレイヤとして構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0098】
実施形態18:放射トラップチャンバのチャンバ壁が、それを貫通して延在するチャネルを備え得、芯の一部分がチャネルを通って延在する、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0099】
実施形態19:外側シェルが、空気流入口を備え得、エアロゾルポートを有する口元端部を備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0100】
実施形態20:デバイスが、電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数を更に備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0101】
実施形態21:電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数が、外側シェルに接続可能な制御筐体内に位置付けられる、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0102】
実施形態22:外側シェルと、エアロゾル前駆体組成物を蒸気化させるために構成されたヒータであって、レーザダイオードを備えるヒータと、を備える、エアロゾル送達デバイス。
【0103】
実施形態23:デバイスが、電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数を更に備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0104】
実施形態24:電源、圧力センサおよびマイクロコントローラのうちの1つまたは複数が、外側シェルに接続可能な制御筐体内に位置付けられる、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0105】
実施形態25:外側シェルが、空気流入口を備え得、エアロゾルポートを有する口元端部を備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0106】
実施形態26:ヒータと蒸気化配置になるように、リザーバからエアロゾル前駆体組成物を送達するように構成された芯を更に備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0107】
実施形態27:チャンバ壁を有する放射トラップチャンバを更に備え、ヒータが放射トラップチャンバ内に位置付けられる、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0108】
実施形態28:芯が、芯の第1のセクションが放射トラップチャンバの外側に位置付けられ、芯の第2のセクションが放射トラップチャンバの内側に位置付けられるように、放射トラップチャンバのチャンバ壁の少なくとも1つの開口を貫通する、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0109】
実施形態29:芯が、放射トラップチャンバのチャンバ壁の内側の少なくとも一部分を裏打ちするレイヤとして構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0110】
実施形態30:放射トラップチャンバが、実質的に球形状である、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0111】
実施形態31:放射トラップチャンバが、長細形状である、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0112】
実施形態32:放射トラップチャンバのチャンバ壁の内側が、放射源からの放射を吸収すること、放出することおよび反射することのうちの1つまたは複数を行うように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0113】
実施形態33:チャンバ壁の内側が黒体として構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0114】
実施形態34:チャンバ壁の内側が白体として構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0115】
実施形態35:エアロゾル送達デバイスのための噴霧器であって、噴霧器は:チャンバ壁で形成される放射トラップチャンバと、放射トラップチャンバ内に位置付けられた放射源と、ヒータと蒸気化配置になるように少なくとも一部分が放射トラップチャンバ内に位置付けられた芯と、を備える、噴霧器。
【0116】
実施形態36:放射トラップチャンバが、実質的に球形状である、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0117】
実施形態37:放射トラップチャンバが、長細形状である、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0118】
実施形態38:放射トラップチャンバのチャンバ壁の内側が、放射源からの放射を吸収すること、放出することおよび反射することのうちの1つまたは複数を行うように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0119】
実施形態39:チャンバ壁の内側が黒体として構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0120】
実施形態40:チャンバ壁の内側が白体として構成される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0121】
実施形態41:放射源がレーザダイオードを備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0122】
実施形態42:エアロゾル送達デバイスのための噴霧器であって、噴霧器は:加熱面を有する第1のヒータと、加熱面を有する第2のヒータと、液体輸送要素と、を備え、第1のヒータおよび第2のヒータは、それらの間に位置付けられた流体輸送要素に対して実質的に平行な配置に整列される、噴霧器。
【0123】
実施形態43:第1のヒータおよび第2のヒータが、それぞれの加熱面を互いに対向させた状態で離間される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0124】
実施形態44:液体輸送要素が、第1のヒータおよび第2のヒータのうちのどちらとも直接的に接触していない、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0125】
実施形態45:第1のヒータおよび第2のヒータが、実質的に平坦である、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0126】
実施形態46:第1のヒータおよび第2のヒータがそれぞれ、加熱面を画定するように表面に加熱配線を有する基板を備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0127】
実施形態47:第1のヒータおよび第2のヒータの各々の加熱面が、ヒータ配線を覆う不動態化レイヤを更に備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0128】
実施形態48:液体輸送要素が、開放気孔ネットワークを含む材料から成る、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0129】
実施形態49:液体輸送要素が、対向する端部を備え、液体輸送要素の対向する端部のうちの少なくとも1つが、第1のヒータおよび第2のヒータと加熱配置にならないように延在する、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0130】
実施形態50:第1のヒータ要素および第2のヒータ要素を取り囲む少なくとも1つの壁で形成される噴霧器筐体を更に備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0131】
実施形態51:噴霧器筐体が、液体輸送要素がそれを通って延在する少なくとも1つの開口を備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0132】
実施形態52:噴霧器筐体が、少なくとも1つの開口に耐漏出ガスケットを含む、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0133】
実施形態53:噴霧器筐体が、空気入口とエアロゾル出口とを備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の噴霧器。
【0134】
実施形態54:筐体と、エアロゾル前駆体液体と、加熱面を有する第1のヒータと、加熱面を有する第2のヒータと、少なくとも一端部がエアロゾル前駆体液体と吸い上げ配置にある液体輸送要素と、を備え、第1のヒータおよび第2のヒータは、それらの間に位置付けられた流体輸送要素の一部分に対して実質的に平行な配置に整列される、エアロゾル送達デバイス。
【0135】
実施形態55:エアロゾル前駆体液体が、少なくとも1つの壁によって、第1のヒータおよび第2のヒータから物理的に離間される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0136】
実施形態56:少なくとも1つの壁が、エアロゾル前駆体液体を保管するチャンバを少なくとも部分的に画定する、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0137】
実施形態57:エアロゾル前駆体液体を保管するチャンバが、筐体に対して実質的に環状に配置される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0138】
実施形態58:エアロゾル前駆体液体を保管するチャンバが、再充填可能である、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0139】
実施形態59:エアロゾル前駆体液体を第1のヒータおよび第2のヒータから物理的に離間させる少なくとも1つの壁が、液体輸送要素の少なくとも1つの端部がそれを通って延在する少なくとも1つの開口を含む、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0140】
実施形態60:少なくとも1つの開口が、耐漏出ガスケットを含む、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0141】
実施形態61:第1のヒータおよび第2のヒータが、それらの間にエアロゾル形成空間を画定するように離間して配置される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0142】
実施形態62:第1のヒータおよび第2のヒータが、エアロゾル形成空間が筐体の長手軸に対して実質的に平行になるように配置される、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0143】
実施形態63:デバイスが、筐体を貫通する空気流路を含み、前記空気流路が、第1のヒータと第2のヒータとの間に画定される空間を通って筐体のエアロゾル出口に延在する、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0144】
実施形態64:デバイスが、コントローラ、電源および流量センサのうちの1つまたは複数を更に備える、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0145】
実施形態65:デバイスが、筐体に接続可能な第2の筐体を更に備え、コントローラ、電源および流量センサのうちの1つまたは複数が第2の筐体内に位置付けられる、前述または後述の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0146】
実施形態66:吸入のための蒸気を形成する方法であって、方法は:エアロゾル前駆体液体を液体輸送要素に沿って供給するステップであって、液体輸送要素の一部分が、実質的に平行な配置に整列された第1のヒータと第2のヒータとの間に位置付けられる、供給するステップと、液体輸送要素に沿って供給されるエアロゾル前駆体液体の少なくとも一部分を第1のヒータおよび第2のヒータによって加熱し、蒸気化させるために十分な電力を第1の加熱要素および第2の加熱要素に提供するステップと、を備える、方法。
【0147】
実施形態67:第1のヒータおよび第2のヒータが、それらの間にエアロゾル化空間を画定するように離間され、液体輸送要素がエアロゾル化空間内に位置付けられ、液体輸送要素が、第1のヒータおよび第2のヒータのうちのどちらとも物理的に接触していない、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の方法。
【0148】
実施形態68:液体輸送要素に沿って供給されるエアロゾル前駆体液体の加熱が、実質的に第1のヒータおよび第2のヒータからの放射加熱のみによってなされる、前述または後述の実施形態のいずれかに記載の方法。
【0149】
本開示のこれらのおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明を、以下に簡単に説明される添付の図面とともに読むことによって明らかであろう。本発明は、上述された実施形態のうちの2つ、3つ、4つまたはそれ以上のものの任意の組合せ、および本開示において述べられる任意の2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の組合せを、それらの特徴または要素が本明細書における特定の実施形態の説明において明示的に組み合わせられているか否かに関わらず、含む。本開示は、開示される発明の任意の分離可能な特徴または要素が、その様々な態様および実施形態のうちの任意のものにおいて、文脈が明確にそうでないと指示するのでない限りにおいて、組合せ可能であると意図されると見なされるように、総体的に読まれることを意図される。
【0150】
このように本開示を前述の一般的用語で説明し、これより添付の図面を参照するが、これらは必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0151】
図1】本開示の様々な実施形態による、エアロゾル送達デバイスにおいて利用され得る種々の要素を含むカートリッジおよび制御体を備えるエアロゾル送達デバイスの一部切り欠き図である。
図2a】本開示の例示的実施形態による、噴霧器としての使用のための、芯開口を有する放射トラップチャンバの一部透明図である。
図2b】本開示の例示的実施形態による、放射トラップチャンバ、放射源、および芯を含む、噴霧器の断面図である。
図2c】本開示の例示的実施形態による、噴霧器としての使用のための、内部にチャネルを有する放射トラップチャンバの一部透明図である。
図2d】本開示の例示的実施形態による、放射トラップチャンバ、放射源、および芯を含む、噴霧器の断面図である。
図3】本開示の例示的実施形態による、エアロゾル送達デバイスの一部切り欠き透視図である。
図3a図3に示されたエアロゾル送達デバイスのxy平面を通る断面図である。
図3b図3に示されたエアロゾル送達デバイスのxz平面を通る断面図である。
図4】本開示の例示的実施形態による、更なるエアロゾル送達デバイスの一部切り欠き透視図である。
図5】本開示の例示的実施形態による、更に別のエアロゾル送達デバイスの一部切り欠き透視図である。
図5a図5に示されたエアロゾル送達デバイスのyz平面を通る断面図である。
図6】本開示の例示的実施形態による、なおも別のエアロゾル送達デバイスの一部切り欠き透視図である。
図7a】本開示の例示的実施形態による、デバイスにおける使用に適したマイクロヒータの上面図である。
図7b】本開示の例示的実施形態による、デバイスにおける使用に適したマイクロヒータの側面図である。
図8】本開示の例示的実施形態による、第1のヒータ、第2のヒータ、およびそれらの間の液体輸送要素を含む、噴霧器の透視分解図である。
図9a】本開示の例示的実施形態による、第1のヒータ、第2のヒータ、およびそれらの間の液体輸送要素を含む、噴霧器の透視図である。
図9b図9aの噴霧器の側面図である。
図9c】ヒータが直接的整列にないように位置的に調節された、図9aの噴霧器の側面図である。
図10a】本開示の例示的実施形態による、内部に2つのヒータを有するチャンバおよび2つのヒータの間に位置付けられてチャンバの外に延在する液体輸送要素を含む、噴霧器の透視図である。
図10b図10aの噴霧器の部分的断面図である。
図11】本開示の例示的実施形態による、エアロゾル前駆体液体が内部に吸収および/または吸着された状態の繊維状のリザーバを含む、エアロゾル送達デバイスの一部断面図である。
図12】本開示の例示的実施形態による、エアロゾル前駆体液体を保持するリザーバタンクを含む、エアロゾル送達デバイスの一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0152】
これより、本開示は、その例示的実施形態を参照して、以下においてより完全に説明される。これらの例示的実施形態は、本開示が徹底的で完全であるように、および本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように説明される。実際のところ、本開示は多くの異なる形態において具現化されてよく、本明細書において述べられる実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形の「1つの(a)、(an)」、「その(the)」は、文脈が明確にそうでないと指示するのでない限りにおいて、複数の参照先を含むものとする。
【0153】
以下に説明されるように、本開示の実施形態は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、材料を加熱して(好ましくは、材料のいかなる著しい程度の燃焼も伴うことなく、および/または材料の著しい化学的変質を伴うことなく)、吸入可能な物質を形成するために電気エネルギーを使用する。そのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは、手持ち式デバイスとして見なされるのに十分に小型である物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素の使用は、煙の生成、すなわちタバコの燃焼または熱分解の副産物からの煙の生成をもたらすものではなく、むしろ、それらの好ましいシステムの使用は、それらに組み込まれた特定の構成要素の揮発または蒸気化に起因する蒸気の生成をもたらす。好ましい実施形態において、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴づけられてよく、それらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコに由来する構成成分を組み込み、従って、タバコに由来する構成成分をエアロゾルの形態で送達する。
【0154】
特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成片は、タバコに点火して燃焼させること(従って、タバコの煙を吸入すること)によって用いられる紙巻きタバコ、葉巻またはパイプを喫煙することの多くの感覚(例えば、吸入および吐出の習慣、味覚および香りの種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用習慣、視認可能なエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的刺激など)を、その任意の構成成分のかなりの程度の燃焼を伴うことなく、提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成片は、喫煙者が従来の種類の喫煙物品を用いるのと同様に保持され、使用され得、エアロゾル生成片によって生成されるエアロゾルの吸入のために一端部を吸引したり、選択された時間間隔で吹かしたりすることなどが可能である。
【0155】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、蒸気生成物品または薬剤送達物品としても特徴づけられ得る。従って、そのような物品またはデバイスは、1つまたは複数の物質(例えば、香料および/または薬学的活性成分)を吸入可能な形態または状態で提供するように構成され得る。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点より低い温度において気相にある物質)であり得る。代替的には、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細な固体粒子または液滴の浮遊物)であり得る。簡潔さのために、「エアロゾル」という用語は、本明細書において使用されるとき、視認できるか否か、煙状であると見なされ得る形態であるか否かに関わらず、人間による吸入に適した形態または種類の蒸気、気体、およびエアロゾルを含むものとする。
【0156】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、概して、筐体と称され得る外側本体またはシェル内に設けられるいくつかの構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体的設計は、様々であり得、エアロゾル送達デバイスの全体的大きさおよび形状を画定し得る外側本体の形態または構成は、様々であり得る。典型的には、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た長細形状の本体は、単一の一体式筐体から形成され得、または長細形状の筐体は、2つ以上の分離可能な本体から形成され得る。例えば、実質的に管状の形状であり得、従って、従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た長細形状のシェルまたは本体をエアロゾル送達デバイスは備え得る。一実施形態において、エアロゾル送達デバイスの全ての構成要素は、1つの筐体内に収容される。代替的に、エアロゾル送達デバイスは、接合され、分離可能な2つ以上の筐体を備え得る。例えば、エアロゾル送達デバイスは、1つまたは複数の構成要素(例えば、バッテリおよびこの物品の動作を制御するための様々な電子回路)を収容する筐体を備える制御体を一端部に有し得、他端部には、エアロゾル形成構成要素(例えば、香料およびエアロゾル形成物などの1つまたは複数のエアロゾル前駆体構成要素、1つまたは複数のヒータ、および/または1つまたは複数の芯)を収容する、取り外し可能に取り付けられた外側本体またはシェルを有し得る。
【0157】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、実質的に管状の形状でないが実質的により大きな寸法に形成され得る外側筐体またはシェルで形成され得る。筐体またはシェルは、マウスピースを含むように構成され得、および/または、液体エアロゾル形成物などの消耗品要素を含み得るとともに蒸発器または噴霧器を含み得る別個のシェル(例えば、カートリッジ)を受け入れるように構成されてもよい。
【0158】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、最も好ましくは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素、例えばマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサに流れる電流を制御することなどによって、熱生成のための電力を作動、制御、制限、および停止するための手段)、ヒータまたは熱生成部材(例えば、単独でまたは1つまたは複数の更なる要素と組み合わされて「噴霧器」と一般に称され得る電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、一般的には、「スモークジュース(smoke juice)」「eリキッド」「eジュース」と一般に称される成分などの、十分な熱が印加された際にエアロゾルを生むことができる液体)、およびエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達デバイスを吸引することを可能にするマウスピースまたは口元領域(例えば、生成されたエアロゾルが、吸引されたときにそこから引き出され得るような、物品を貫通する画定された空気流路)のある組合せを備える。
【0159】
本エアロゾル送達システム内の構成要素のより具体的形式、構成および配置は、以下に提供される更なる開示に照らして明らかであろう。加えて、様々なエアロゾル送達システムの構成要素の選択および配置は、本開示の背景技術の節において言及された代表的製品などの、市販の電子エアロゾル送達デバイスを考慮することで理解され得る。
【0160】
本開示による、エアロゾル送達デバイスにおいて利用され得る構成要素を示すエアロゾル送達デバイス100の一例示的実施形態が、図1に提供される。そこに示される切り欠き図に見られるように、エアロゾル送達デバイス100は、制御体102と、恒久的にまたは着脱可能に、機能する関係で整列され得るカートリッジ104と、を備え得る。制御体102とカートリッジ104との係合は、(示されるような)圧入、ネジ式、締まり嵌めまたは磁気などであり得る。特には、本明細書において更に説明されるものなどの接続構成要素が使用されてよい。例えば、制御体は、接続具をカートリッジに係合させるように構成された連結具を含んでよい。
【0161】
特定の実施形態において、制御体102およびカートリッジ104のうちの一方または両方は、使い捨てのものまたは再使用可能なものとして言及されてよい。例えば、制御体は、交換可能なバッテリまたは充電可能なバッテリを有してよく、従って、典型的電源コンセントへの接続、自動車の充電器(すなわち、タバコ点火受け口)への接続、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどを介したコンピュータへの接続などの任意の種類の再充電技術と組み合わされてよい。例えば、USBコネクタを一端部に、制御体接続具を反対側の端部に含むアダプタが、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている、Novakらに対する米国特許出願公開第2014/0261495号に開示されている。更に、いくつかの実施形態において、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている、Changらに対する米国特許第8,910,639号に開示されるように、カートリッジは、単回使用カートリッジを備えてよい。
【0162】
図1に示されるように、制御体102は、制御構成要素106(例えば、プリント回路基板(PCB)、集積回路、メモリ構成要素、マイクロコントローラなど)、流量センサ108、バッテリ110、およびLED112を含み得る制御体シェル101で形成され得、そのような構成要素は可変的に整列され得る。更なる指示器(例えば、触覚フィードバック構成要素、音声フィードバック構成要素など)が、LEDに加えて、またはそれに代わって含まれ得る。発光ダイオード(LED)構成要素などの、視覚的刺激または表示を生む追加的な代表的種類の構成要素、ならびにその構成および使用が、引用により本明細書に組み込まれている、Sprinkelらに対する米国特許第5,154,192号、Newtonに対する米国特許第8,499,766号、Scatterdayに対する米国特許第8,539,959号、およびSearsらに対する2014年2月5日出願の米国特許出願第14/173,266号において説明されている。
【0163】
カートリッジ104は、リザーバ筐体に保管されたエアロゾル前駆体組成物をヒータ134へと吸い上げるかまたは他のやり方で輸送するように構成された液体輸送要素136と流体連通するリザーバ144を取り囲むカートリッジシェル103で形成され得る。液体輸送要素は、毛細管作用などによる液体の輸送のために構成された1つまたは複数の材料で形成され得る。液体輸送要素は、例えば、繊維状材料(例えば、オーガニックコットン、酢酸セルロース、再生セルロース布地、グラスファイバ)、多孔性セラミック、多孔性カーボン、グラファイト、多孔性ガラス、焼結ガラスビーズ、焼結セラミックビーズ、キャピラリーチューブなどで形成され得る。従って、液体輸送要素は、開放気孔ネットワーク(すなわち、1つの孔から別の孔へ要素を通って複数の方向において流体が流動し得るように相互に接続された複数の孔)を含む任意の材料であり得る。電流が印加されたときに熱を生むように構成された材料の様々な実施形態が、抵抗加熱要素134を形成するために用いられてよい。ワイヤコイルが形成され得る例示的材料としては、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムでドープされた二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、チタニウム、プラチナ、銀、パラジウム、グラファイトおよびグラファイト系材料(例えば、カーボン系発泡体および糸)、ならびにセラミック(例えば、正または負の温度係数のセラミック)などがある。本明細書において更に説明されるように、ヒータは、レーザダイオードなどの、電磁放射を提供するように構成された材料を備えてよい。
【0164】
形成されたエアロゾルのカートリッジ104からの出現を可能にするために、開孔128がカートリッジシェル103内に(例えば、口元端部に)存在してよい。そのような構成要素は、カートリッジ内に存在し得る構成要素の代表的ものであり、本開示によって包含されるカートリッジ構成要素の範囲を限定することは意図されない。
【0165】
カートリッジ104は、1つまたは複数の電子構成要素150も含んでよく、これは集積回路、メモリ構成要素、センサなどを含んでよい。電子構成要素150は、有線または無線手段によって外部デバイスおよび/または制御構成要素106と通信するように構成されてよい。電子構成要素150は、カートリッジ104またはそのベース部140内のどこに位置付けられてもよい。
【0166】
制御構成要素106および流量センサ108は別個に図示されているが、制御構成要素および流量センサは、空気流量センサが直接的に取り付けられた電子回路基板として、組み合わされてよいことが理解される。更に、電子回路基板は、図1の図に対して水平に位置付けられてよく、電子回路基板が制御体の中央軸に対して長さ方向で平行となり得る。いくつかの実施形態において、空気流量センサは、それが取り付けられ得る、それ自身の回路基板または他のベース要素を備えてよい。いくつかの実施形態において、フレキシブル回路基板が利用されてよい。フレキシブル回路基板は、実質的に管状の形状など種々の形状に構成されてよい。
【0167】
制御体102およびカートリッジ104は、それらの間の流体係合を促進するように構成された構成要素を含んでよい。図1に示されるように、制御体102は、内部に空洞125を有する連結具124を含み得る。カートリッジ104は、連結具124と係合するように構成されたベース部140を含み得、空洞125内に嵌合するように構成された突起部141を含み得る。そのような係合は、制御体102とカートリッジ104と間の安定した接続を促進し得、バッテリ110と、制御体内の制御構成要素106と、カートリッジ内のヒータ134との間の電気的接続を確立し得る。更に、制御体シェル101は、空気取り入れ口118を含み得、これは、シェル内のノッチであってよく、そこで連結具124に接続し、連結具の周りの周囲空気のシェル内への通過を可能にし、シェル内で周囲空気は連結具の空洞125を通過し、突起部141を介してカートリッジ内へと入る。
【0168】
本開示によれば有用な連結具およびベース部は、その開示は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている、Novakらに対する米国特許出願公開第2014/0261495号において説明されている。例えば、図1に示される連結具は、ベース部140の内周部142と結合するように構成された外周部126を画定してよい。一実施形態において、ベース部の内周部は、連結具の外周部の半径に実質的に等しい、またはそれよりも僅かに大きい半径を有してよい。更に、連結具124は、ベース部の内周部に画定された1つまたは複数の凹部178と係合するように構成された1つまたは複数の突出部129を外周部126に画定してよい。しかしながら、構造、形状、および構成要素の様々な他の実施形態が、ベース部を連結具に連結するために用いられてよい。いくつかの実施形態において、カートリッジ104のベース部140と制御体102の連結具124との間の接続は、実質的に恒久的であってよいが、一方で他の実施形態においては、それらの間の接続は、例えば、使い捨ておよび/または再充填可能であり得る1つまたは複数の追加的カートリッジとともに制御体が再使用され得るように、解除可能であってよい。
【0169】
エアロゾル送達デバイス100は、いくつかの実施形態において、実質的に棒状、実質的に管状、または実質的に筒形状であってよい。他の実施形態において、更なる形状および寸法、例えば、矩形状または三角形状の断面、多面的形状などが包含される。
【0170】
図1に示されるリザーバ144は、容器であり得、または現在説明されているように、繊維状のリザーバであり得る。例えば、本実施形態においては、リザーバ144は、カートリッジシェル103の内側を取り巻く管の形状に実質的に形成された不織布繊維の1つまたは複数のレイヤを備え得る。エアロゾル前駆体組成物は、リザーバ144内に保持され得る。液体構成要素は、例えば、リザーバ144によって、吸着的に保持され得る。リザーバ144は、液体輸送要素136と流体連通し得る。液体輸送要素136は、リザーバ144内に保管されたエアロゾル前駆体組成物を、本実施形態においては金属ワイヤコイルの形態である加熱要素134に、毛細管作用によって輸送し得る。このように、加熱要素134は、液体輸送要素136と加熱配置にある。
【0171】
使用時に、ユーザが物品100を吸引すると、センサ108によって空気流が検知され、加熱要素134が活性化され、エアロゾル前駆体組成物の構成成分が加熱要素134によって蒸気化される。物品100の口元端部を吸引することで、周囲空気が空気取り入れ口118に進入し、連結具124内の空洞125およびベース部140の突起部141の中央開孔を通過する。カートリッジ104において、吸引された空気は蒸気と混合してエアロゾルを形成する。エアロゾルは、吹き払われ、吸われ、または他のやり方で加熱要素134から引き離され、物品100の口元端部の口元開孔(mouth opening)128から外に出る。
【0172】
エアロゾル送達デバイス内に入力要素が含まれてよい。入力具は、デバイスの機能をユーザが制御することを可能にするために、および/またはユーザへの情報の出力のために含まれてよい。任意の構成要素または構成要素の組合せが、デバイスの機能を制御するための入力具として利用されてよい。例えば、引用により本明細書に組み込まれている、2014年2月28日出願のWormらに対する米国特許出願第14/193,961号において説明されるように、1つまたは複数の押ボタンが使用されてよい。同様に、引用により本明細書に組み込まれている、2015年3月10日出願のSearsらに対する米国特許出願第14/643,626号において説明されるように、タッチスクリーンが使用されてよい。更なる例として、エアロゾル送達デバイスの指定済みの運動に基づいたジェスチャ認識のために構成された構成要素が入力具として使用されてよい。引用により本明細書に組み込まれている、2014年12月9日出願のHenryらに対する米国特許出願第14/565,137号を参照されたい。
【0173】
いくつかの実施形態において、入力具は、スマートフォンまたはタブレットなどのコンピュータまたはコンピューティングデバイスを備えてよい。特には、エアロゾル送達デバイスは、USBコードまたは類似のプロトコルの使用を介してなどにより、コンピュータまたは他のデバイスに有線接続されてよい。エアロゾル送達デバイスは、入力具として働くコンピュータまたは他のデバイスと、無線通信を介して通信してもよい。例えば、その開示は、引用により本明細書に組み込まれている、2014年7月10日出願のAmpoliniらに対する米国特許出願第14/327,776号において説明されている、読み込みリクエストを介してデバイスを制御するためのシステムおよび方法を参照されたい。そのような実施形態において、APPまたは他のコンピュータプログラムが、エアロゾル送達デバイスに制御命令を入力するためにコンピュータまたは他のコンピューティングデバイスとともに使用されてよく、そのような制御命令は、例えば、ニコチン含有率および/または含有される更なる香料の含有率を選択することによって特定の組成物のエアロゾルを形成する能力を含む。
【0174】
本開示によるエアロゾル送達デバイスの様々な構成要素は、当技術分野において説明され、市販されている構成要素から選択され得る。使用され得るバッテリの例は、その開示は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている、Peckerarらに対する米国特許出願公開第2010/0028766号において説明されている。
【0175】
エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル生成が望まれる際(例えば、使用中に吸引するとき)の熱生成要素への電力の供給の制御のためにセンサまたは検知器を組み込み得る。従って、例えば、エアロゾル送達デバイスが使用中に吸われないとき熱生成要素への電力供給を止めるための、および吸引中に熱生成要素による熱の生成を作動またはトリガするために電力供給を開始するための手段または方法が提供される。追加的な代表的種類の感知または検出機構、その構造および構成、その構成要素、ならびにその動作の一般的方法は、引用により本明細書に組み込まれている、Sprinkel、Jrに対する米国特許第5,261,424号、McCaffertyらに対する米国特許第5,372,148号、Flickに対するPCTWO2010/003480において説明されている。
【0176】
エアロゾル送達デバイスは、最も好ましくは、吸引中に熱生成要素への電力の量を制御するための制御機構を組み込む。代表的電子構成要素、その構造および構成、その特徴、ならびにその動作の一般的方法は、引用により本明細書に組み込まれている、Gerthらに対する米国特許第4,735,217号、Brooksらに対する米国特許第4,947,874号、McCaffertyらに対する米国特許第5,372,148号、Fleischhauerらに対する米国特許第6,040,560号、Nguyenらに対する米国特許第7,040,314号、およびPanに対する米国特許第8,205,622号、Fernandoらに対する米国特許出願公開第2009/0230117号、Colletらに対する米国特許出願公開第2014/0060554号、Ampoliniらに対する米国特許出願公開第2014/0270727号、および2014年3月13日出願のHenryらに対する米国特許出願第14/209,191号において説明されている。
【0177】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的種類の基板、リザーバまたは他の構成要素は、引用により本明細書に組み込まれている、Newtonに対する米国特許第8,528,569号、Chapmanらに対する米国特許出願公開第2014/0261487号、Davisらに対する米国特許出願公開第2014/0059780号、および2014年2月3日出願のBlessらに対する米国特許出願第14/170,838号において説明されている。加えて、様々な吸い上げ材料、およびある種類の電子タバコ内のそれらの吸い上げ材料の構成および動作は、引用により本明細書に組み込まれている、Searsらに対する米国特許第8,910,640号において述べられている。
【0178】
電子タバコとして特徴づけられるエアロゾル送達システムのためには、エアロゾル前駆体組成物は、最も好ましくは、タバコまたはタバコに由来する構成成分を組み込む。1つの点において、タバコは、細かく粉砕、製粉または粉末化されたタバコ葉片など、タバコの一部または断片として提供されてよい。別の点において、タバコは、タバコの水溶性構成成分の多くを組み込んだ噴霧乾燥された抽出物などの抽出物の形態で提供されてよい。代替的には、タバコ抽出物は、比較的高いニコチン含有率の抽出物の形態を有してよく、この抽出物は、タバコに由来する他の抽出された構成成分も少量組み込んでいる。別の点において、タバコに由来する構成成分は、タバコに由来するある香料剤などの、比較的純粋な形態で提供されてよい。1つの点において、タバコに由来する、高度に純化されたまたは本質的に純粋な形態において用いられ得る構成成分は、ニコチン(例えば、医薬品等級のニコチン)である。
【0179】
蒸気前駆体組成物とも称されるエアロゾル前駆体組成物は、例としては、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物、および/または香料などの種々の構成成分を備えてよい。代表的種類のエアロゾル前駆体構成成分および配合物も、その開示は、引用により本明細書に組み込まれている、Robinsonらに対する米国特許第7,217,320号、Zhengらに対する米国特許出願公開第2013/0008457号、Chongらに対する米国特許出願公開第2013/0213417号、Collettらに対する米国特許出願公開第2014/0060554号、Lipowiczらに対する米国特許出願公開第2015/0020823号、Kollerに対する米国特許出願公開第2015/0020830号、およびBowenらに対するWO2014/182736において述べられ、特徴づけられている。用いられ得る他のエアロゾル前駆体としては、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE製品、Lorillard TechnologiesによるBLU製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品、およびCN Creative Ltd.によるVYPE製品に組み込まれたエアロゾル前駆体がある。同様に望ましいのは、Johnson Creek Enterprise LLCから入手可能な、電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」である。
【0180】
エアロゾル送達システム内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成片が、許容可能な感覚および所望の性能特徴を提供するような量である。例えば、多くの点においてタバコの煙の見た目に似た視認可能な主流エアロゾルの生成を提供するために、十分な量のエアロゾル形成材料(例えば、グリセリンおよび/またはプロピレングリコール)が用いられることが非常に好ましい。エアロゾル生成システム内のエアロゾル前駆体の量は、エアロゾル生成片当たりの所望の吹かしの回数などの要因に依存してよい。典型的には、エアロゾル送達システム内、特にはエアロゾル生成片内に組み込まれるエアロゾル前駆体の量は、約2g未満、一般的には約1.5g未満、しばしば約1g未満、高頻度で0.5g未満である。
【0181】
本開示のエアロゾル送達システム内に組み込まれ得る更に他の特徴、制御器または構成要素は、引用により本明細書に組み込まれている、Harrisらに対する米国特許第5,967,148号、Watkinsらに対する米国特許第5,934,289号、Countsらに対する米国特許第5,954,979号、Fleischhauerらに対する米国特許第6,040,560号、Honに対する米国特許第8,365,742号、Fernandoらに対する米国特許第8,402,976号、Fernandoらに対する米国特許出願公開第2010/0163063号、Tuckerらに対する米国特許出願公開第2013/0192623号、Levenらに対する米国特許出願公開第2013/0298905号、Kimらに対する米国特許出願公開第2013/0180553号、Sebastianらに対する米国特許出願公開第2014/0000638号、Novakらに対する米国特許出願公開第2014/0261495号、DePianoらに対する米国特許出願公開第2014/0261408号において説明されている。
【0182】
物品の使用についての前述の説明は、本明細書において提供される更なる開示に照らして当業者には明らかであり得る僅かな修正を通じて、本明細書において説明される様々な実施形態に対して適用され得る。使用についての上記の説明は、物品の使用を限定するものと意図されるものではなく、本開示の開示の全ての必要な要件に従うように提供される。図1において示される物品に図示される要素または他のやり方で上述された要素のうちの任意のものが、本開示のエアロゾル送達デバイスに含まれてよい。
【0183】
いくつかの実施形態において、本開示は、エアロゾル送達デバイスにおいて利用され得る噴霧器およびその要素に関し得る。そのような噴霧器およびその要素は、エアロゾル送達デバイスにおけるエネルギー効率の向上に特に有益であり得る。例えば、デバイスでの吹かしの間に所望の加熱温度を達成することに関連するエネルギー流出は、最小化され得る。より詳細には、噴霧器および関連する要素は、所望の加熱温度をより迅速に達成し得、および/または蒸気化を妨げる可能性のある熱損失を減少させ得る。
【0184】
いくつかの実施形態において、噴霧器において使用されるヒータは、電磁放射の源であり得る。特には、ヒータは、特定の波長または波長の特定の範囲(すなわち、定義済みの帯域)の電磁放射を放出するように構成され得る。例えば、ヒータは、紫光から遠赤外光を包含する範囲内の波長を有する電磁放射を放出するように構成され得る。より詳細には、波長は約390nmから約1mmの範囲内であり得る。別の例として、波長は可視光を包含する範囲(すなわち、約400nmから約700nm)内であり得る。
【0185】
放射源は、集中された帯域の放射を放出するように構成されてよく、そのような集中された帯域は、加熱されるべき基板に基づいて、特定の基板の加熱を最大化するように選択されてよい。例えば、放射源は、100μm以下の、10μm以下の、1,000nm以下の、500nm以下の、250nm以下の、100nm以下の、50nm以下の、10nm以下の、5nm以下の、または2nm以下の帯域幅を有する波長帯域内の電磁放射を放出するように構成され得る。より詳細には、放射源は、芯材料、エアロゾル前駆体組成物および/またはエアロゾル前駆体組成物の1つまたは複数の特定の構成成分の特有の吸収波長に対応する範囲内の電磁放射を放出するように構成され得る。非限定的な例として、エアロゾル前駆体組成物において使用され得る多くのポリオールは、約2μmから約12μmの波長帯域において優先吸収を示し得る。従って、本開示によるヒータは、10μm以下の波長帯域内の電磁放射(すなわち、2μmから12μmの範囲内の特定の波長を有する)を放出するように構成されてよい。しかしながら、他の範囲も包含される。例えば、約700nmから約1mmの波長帯域は、透明に見えるが赤外光に関しては通さない材料による可視光の電磁エネルギーの比吸光度に対して有益であり得る。更なる例としては、約390nmから約790nmの波長帯域は、黒色に見える基板による比吸光度に対して有益であり得る。
【0186】
いくつかの実施形態において、レーザダイオードがヒータとして使用されてよい。特定の波長または非常に狭い帯域(一般にレーザなど)の放射の利用は、様々な波長に散開するエネルギーがより少なくなるように、スペクトル的にエネルギーを集中し得る。放射波長は、エアロゾル前駆体組成物またはその構成要素、および/もしくはそこからエアロゾル前駆体組成物が蒸気化され得る芯など、基板の特定の吸収波長(または帯域)に調整され得る。レーザをベースとする放射源の使用は、放射損失を最小化するために放射エネルギーをより小さな空間領域に集中させるためにも有利であり得る。
【0187】
本開示による噴霧器は、いくつかの実施形態において、その内部に放射が放出され、およびそこから蒸気化されたエアロゾル前駆体組成物が放たれ得るチャンバによって画定され得る。レーザ放射源が特に利用されるとき、放射エネルギーを集中してエネルギー損失を避ける能力があることにより、チャンバのサイズは減少されてよい。従って、浪費されるエネルギーが少ないので、所望の量の蒸気が、より少ない体積から生み出され得る。いくつかの実施形態において、レーザ放射源は、エアロゾル前駆体組成物の直接的加熱を提供し得る。例えば、デバイスは、エアロゾル前駆体組成物が、チャンバ内の特定の場所(すなわち、蒸気化ターゲット)に送達(吸い上げを介してなどを含む)され、1つまたは複数のレーザ放射源が特定の場所に直接的に集中され得るように構成されてよい。このように、チャンバ内での散乱のために使用可能な放射はより少なくなるが、放射の大部分が蒸気化ターゲットに直接的に当たる。レーザ放射帯域が、ターゲット(すなわち、ターゲット基板および/またはエアロゾル前駆体材料)の好ましい吸収波長に集中される実施形態において、そのような集中された加熱は、エネルギー必要量を減少させつつ蒸気形成を増加させるために特に有益であり得る。
【0188】
チャンバは、種々の形状を取ってよい。例えば、チャンバは、実質的に球形状であってよい。多面的構造も利用されてよい。いくつかの実施形態において、チャンバは、実質的に長細形状(例えば、管状)であってよい。チャンバ形状(任意選択的に、チャンバを通るおよび/またはチャンバの周りの空気流路との組合せにおいて)は、エネルギー吸収だけでなく、蒸気溶出も向上させ得る。
【0189】
いくつかの実施形態において、チャンバは放射トラップチャンバであり得る。チャンバは、優先的にチャンバ壁への入射放射の捕捉および/または解放を最大化するように構成される。従って、チャンバを形成する壁の内側は、放射源からの放射を吸収すること、放出することおよび反射することのうちの1つまたは複数を行うように構成され得る。例えば:チャンバ壁の内側は、全ての入射電磁放射の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、または少なくとも約80%を吸収するように構成されてよく、チャンバ壁の内側は、全ての入射電磁放射の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、または少なくとも約80%を反射するように構成されてよい。
【0190】
いくつかの実施形態において、チャンバ壁の内側は、黒体として構成され得る。換言すれば、黒体構造は、周波数または入射の角度に関わらず、入射電磁放射の実質的に全てが吸収されることを示し得る。入射電磁放射の実質的に全てを吸収する黒体構造の能力とは、全ての入射電磁放射の少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または少なくとも99.9%が吸収されることを意味し得る。黒体構造は、それが理想的放射体(すなわち、全ての周波数において、それが同じ温度において任意の他の放射体と同等の(またはそれより多くの)エネルギーを放出する)であること、および/またはそれが拡散放射体(すなわち、エネルギーが、方向に関係なく、等方的に放射される)であることを更に示し得る。熱平衡にある黒体は、電磁放射、すなわち黒体放射を放出し得る。そのような放射は、黒体構造の形状または構成によって決定されるのではなく、温度によって決定されるスペクトルを有して放出される。従って、放射トラップチャンバは、1に近い放射率を有する材料で構成されてよい。例えば、黒体として実質的に構成された放射トラップチャンバの放射率は、0.5より大きく、0.6より大きく、0.7より大きく、0.8より大きく、または0.9より大きくなり得、例えば、約0.6から約0.99、約0.7から約0.98、または約0.75から約0.95などである。
【0191】
他の実施形態において、チャンバ壁の内側は、白体として構成され得る。換言すれば、チャンバ壁の内側は、実質的に全ての入射電磁放射を完全におよび全ての方向に均一に反射するように構成され得る。実質的に全ての入射電磁放射を反射する能力とは、全ての入射電磁放射の少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または少なくとも99.9%が反射されることを意味し得る。白体として実質的に構成された放射トラップチャンバの放射率は、0.5未満、0.4未満、0.3未満、0.2未満、または0.1未満であり得、例えば、約0.01から約0.4、約0.02から約0.3、または約0.05から約0.25の範囲などである。
【0192】
放射トラップチャンバは、チャンバ内で達成される温度において十分に熱安定性の任意の材料で形成されてよい。放射トラップチャンバは、特には、チャンバから離れていく熱の放射を実質的に防止しまたは減少させるように外側の断熱レイヤを含んでよい。非限定的な例として、放射トラップチャンバを形成するために有用であり得る材料としては、セラミックおよびシリコンベースの材料などがあり得る。いくつかの実施形態において、二重壁式のチャンバが、壁の間に断熱材料(空気を含む)が存在し得るように、利用されてもよい。
【0193】
ヒータとして利用される放射源は、チャンバ、特には放射トラップチャンバ内に放射を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態において、放射源は、チャンバ内に直接的に放射を放出するように、チャンバの壁に位置付けられて(すなわち、壁に直接的に取り付けられ、または壁内に組み込まれて)よい。他の実施形態において、放射源はチャンバ内に位置付けられ得、チャンバ壁から離間され得る。例えば、放射源が実質的にチャンバ内に吊り下げられるように、1つまたは複数の支柱または支持体が、チャンバ壁を貫通してまたはチャンバ壁から延在してよい。放射源は、チャンバ内で実質的に中央に位置されてよく、またはチャンバのほぼ中心からオフセットされてよい。いくつかの実施形態において、放射源は、チャンバおよび放射源が内部に位置付けられたデバイスのシェルおよび/またはチャンバを通る長手軸に実質的に沿って延在し得る。
【0194】
チャンバは、形成された蒸気がそこを通って外に出ることのできるまたは排出され得る少なくとも1つの開孔(または出口)を含み得る。チャンバは、空気または他の気体が内部に進入し得る入口も含み得、空気または他の気体は、形成された蒸気を伴ってまたはそれと相互に混ざり合い、次いで出口を通って外に出る。特には、入口および出口は、流体連通し得る。チャンバは、噴霧器および/またはエアロゾル送達デバイスの追加的要素が通過し得る1つまたは複数の更なる開孔、開口などを含んでよい。更なる開孔は、空気の内向きの流れも可能にしてよい。代替的に、更なる開孔は、実質的に封止されてもよい。いくつかの実施形態において、例えば、芯または類似の液体輸送要素が、1つまたは複数の開孔を通ってチャンバ内に入ってよく、および/またはチャンバから外に出てよい。更に電気接点が、チャンバ内に位置付けられ得るヒータに電力を提供するためにチャンバ内へとチャンバ壁を貫通してよい。
【0195】
例示的チャンバ構成が図2aから図2dに示される。図2aの例示的実施形態において、噴霧器201は、実質的に球形状(しかしながら、他の形状も包含される)のチャンバ203(好ましくは、放射トラップチャンバ)を備える。チャンバ203は、その説明を容易にするために部分的に透明に示されている。チャンバ203は、内側面205aと外側面205bとを有するチャンバ壁205で形成される。本明細書において別に説明されるように、内側面205aは、例えば、放射トラップチャンバとしての構成を可能にするために黒体または白体として構成されてよい。入口207と出口209とは、実質的に対向するように離間されてよいが、チャンバ203から出る形成された蒸気の運動を最適化するために他の構成も利用されてよい。入口207および出口209の位置は逆にされてよい。チャンバ203は、芯(不図示)がそこを通って挿入され得る開口211も含む。2つの開口211が示されているが、単一の開口だけが使用されてもよく、または2つより多くの開口が使用(すなわち、複数の芯の挿入のため)されてもよい。チャンバ203の内側203a内に電磁放射を放出するようにレーザダイオード215も存在し、チャンバ203の壁205に位置付けられる。
【0196】
図2aからの噴霧器201の断面が図2bに示される。図2bにおいて、芯212は、芯の一部分がチャンバ203の内側にあり、芯の一部分がチャンバの外側にあるように、開口211を貫通するように図示されている。使用時に、レーザダイオード215からの電磁放射が、エアロゾル前駆体組成物を蒸気化し、蒸気化されたエアロゾル前駆体組成物が、特には入口207を通ってチャンバ内に入った空気と混合されて、出口209を通って(例えばエアロゾルとして)チャンバの外へ出るために利用され得るように、芯212は、チャンバ203の内側203aへとエアロゾル前駆体組成物を輸送し得る。
【0197】
噴霧器201の更なる例示的実施形態が、図2cおよび図2dに図示される。ここでも、実質的に球形状のチャンバ203は、内側面205aと外側面205bとを有するチャンバ壁205で形成され、入口207および出口209とともにレーザダイオード215がチャンバ壁に位置付けられる。この実施形態において、芯212は実質的に、チャンバ壁205の内側面205aを裏打ちするシートの形態で存在する。芯212は、特には、湾曲し、平面的な形態である。チャンバ203は、チャンバの内側からチャンバの外側へと貫通するチャネル213も含む。示された実施形態において、チャネル213は、実質的に球体の「赤道」にあり、チャンバ203を本質的に2つの半球に分割するようにその全周囲に延在する。芯延長部214は、チャンバ203を包囲する外部環境と流体連通するように、チャネル213を通って突出する。本明細書において更に示されるように、芯延長部214は、リザーバからチャンバ203の内側にエアロゾル前駆体組成物を輸送して芯裏打ちを「湿潤」させるように、リザーバと接触してよい。レーザダイオード215からの電磁放射は、本明細書において説明される放射トラップ効果を促進し、芯内のエアロゾル前駆体組成物を蒸気化させるために、芯裏打ち212を貫通してよい。
【0198】
以下に更に説明されるように、チャンバは他の構成を取り得る。例えば、チャンバは実質的に長細形状であってよい。同様に、電磁放射源は、更なる構成を取り得る。例えば、加熱ワイヤが使用されてよい。
【0199】
チャンバ303と電磁放射源315とを含むエアロゾル送達デバイス350が、図3に図示される。示される実施形態においてもやはり、チャンバ303は実質的に球形状であるが、以下により詳細に説明されるように、他のチャンバ構成も包含される。エアロゾル送達デバイス350は、デバイスの更なる部分が内部に位置付けられる外側シェル320を備える。チャンバ303は、内側面305aと外側面305bとを有するチャンバ壁305を備える。レーザダイオード315は、チャンバ壁305に位置付けられ、チャンバ303内に放射を放出するように構成される。本明細書において別に説明されるように、チャンバ壁305の内側面305aは、放出された放射をトラップするように構成される。芯312は、芯の一部分がチャンバ303の内側にあり、芯の一部分がチャンバの外側にあるように位置付けられる。特には、1つまたは複数の芯アーム312aが、チャンバ303の外側にあり、リザーバ330に接触している。リザーバ330は、示されるように、繊維状マットなどの多孔性の基板である(しかしながら、他のリザーバ構成および材料も包含される)。リザーバ330は、示されるように、外側シェル320の内側の周りに巻かれる。芯312とリザーバ330との間の接触は、リザーバに保持されたエアロゾル前駆体組成物が、チャンバ303への輸送のために芯に移動し得るのに十分な程度である。
【0200】
チャンバ303は、空気がそこを通って進入し得る入口307と、形成されたエアロゾルがそこを通って退出し得る出口309とを含む。エアロゾル送達デバイス350は、その対向する端部に、空気流入口352とエアロゾルポート354とを備える。空気流入口352を通ってエアロゾル送達デバイス350内に入った空気は、空気流入口と入口307との間に延在する空気通路壁353bによって画定された空気通路353aによってチャンバの入口307に向けられる。示された実施形態において、空気通路壁353bは、空気通路353aがチャンバ303の入口307に向かって先細になるような実質的に円錐形状になり、チャンバに入る空気の集中を向上させるように構成される。そのような構成が好ましいが、これは必須ではなく、他の構成(空気通路壁353bがない構成も含む)も含まれる。同様に、空気と蒸気化されたエアロゾル前駆体組成物との混合を通じてチャンバ303において形成されたエアロゾルは、出口309を通ってエアロゾルポート354へと移動する。エアロゾル通路355aは、出口309とエアロゾルポート354との間に延在するエアロゾル通路壁355bによって画定される。示されるように、エアロゾル通路は実質的に直線的であるが、他の実施形態も包含される。エアロゾルポート354は、エアロゾル送達デバイス350の口元端部360に位置付けられ、エアロゾルポート354は、特には、口元端部キャップ361内に画定されてよい。
【0201】
図3において、エアロゾル送達デバイス350は、そのx軸、y軸、およびz軸に対して図示される。デバイス350を更に示すために、図3aはxy平面を通るその断面を図示し、図3bはxz平面を通るその断面を図示する。
【0202】
エアロゾル送達デバイス450の更なる例示的実施形態が、図4に図示される。エアロゾル送達デバイス450はここでも、チャンバ403と電磁放射源415とを含む。示された実施形態においてもやはり、チャンバ403は実質的に球形状であるが、他のチャンバ構成も包含される。エアロゾル送達デバイス450は、デバイスの更なる部分が内部に位置付けられる外側シェル420を備える。チャンバ403は、内側面(これは、図においては、チャンバ壁の内側を実質的に裏打ちする芯412によって覆い隠されている)と外側面405bとを有するチャンバ壁405を備える。レーザダイオード415は、チャンバ壁405に位置付けられ、チャンバ403内に放射を放出するように構成される。芯412は、実質的に、チャンバ壁405の内側面を裏打ちするシートの形態で存在する。チャンバ403は、チャンバの内側からチャンバの外側へとその壁405を貫通するチャネル413を含むように形成される。示された実施形態において、チャネル413は、実質的に球体の「赤道」にあり、チャンバ403を本質的に2つの半球に分割するようにその全周囲に延在する。芯延長部414は、チャンバ403を包囲する外部環境と流体連通するように、チャネル413を通って突出する。特には、芯延長部414は、エアロゾル前駆体組成物が保管されたリザーバ430と流体連通する。芯414とリザーバ430との間の接触は、リザーバに保持されたエアロゾル前駆体組成物が、チャンバ403の内側の周りでの分配のために芯延長部414を介して芯412に移動し得るのに十分な程度である。本明細書において別に説明されるように、チャンバ壁405の内側面は、放出された放射をトラップするように構成される。好ましくは、芯412の構造は、チャンバ壁405の内側面との相互作用のために放射が芯412を通過し得るように構成される。
【0203】
図4において、チャンバ403は、空気がそこを通って進入し得る入口407と、形成されたエアロゾルがそこを通って退出し得る出口409とを含む。エアロゾル送達デバイス450は、その対向する端部に、空気流入口452とエアロゾルポート454とを備える。空気流入口452を通ってエアロゾル送達デバイス450内に入った空気は、空気流入口と入り口307との間に延在する空気通路壁453bによって画定された空気通路453aによってチャンバ403の入口407に向けられる。チャンバ403において形成されたエアロゾルは、出口409を通ってエアロゾルポート454へと移動する。エアロゾル通路455aは、出口409とエアロゾルポート454との間に延在するエアロゾル通路壁455bによって画定される。エアロゾルポート454は、エアロゾル送達デバイス450の口元端部460に位置付けられ、エアロゾルポートは、特には、口元端部キャップ461内に画定されてよい。
【0204】
エアロゾル送達デバイス550の別の例示的実施形態が、図5に図示される。エアロゾル送達デバイス550は、長細形状(すなわち、実質的に管状)のチャンバ503であって、チャンバ内に位置付けられた電磁放射源515を含むチャンバ503を含む。示された実施形態において、電磁放射源515は、抵抗加熱を提供し得るコイル状ワイヤであるが、ワイヤは異なる構成で提供されてよく、他の種類の電磁放射源が使用されてよい。電磁放射源515は、電源への電気的接続を提供する電気的接続具516に接続されたそれぞれの端部を有する。
【0205】
エアロゾル送達デバイス550は、デバイスの更なる部分が内部に位置付けられる外側シェル520を備える。チャンバ503は、内側面(これは、図においては、チャンバ壁の内側を実質的に裏打ちする芯512によって覆い隠されている)と外側面505bとを有するチャンバ壁505を備える。芯512は、実質的に、チャンバ壁505の内側面を裏打ちするシートの形態で存在する。チャンバ503は、チャンバの内側からチャンバの外側へとその壁505を貫通するチャネル513を含むように形成される。特には、チャンバ503のおよそ長手方向中間点においてyz平面を通る図5aの断面図を参照されたい。チャネル513は、任意の場所においてチャンバ壁505を貫通してよく、図5aに示された2つの場所に限定されるものではない。芯延長部514は、チャンバ503を包囲する外部環境と流体連通するように、チャネル513を通って突出する。特には、芯延長部514は、エアロゾル前駆体組成物が保管されたリザーバ530と流体連通する。芯延長部514とリザーバ530との間の接触は、リザーバに保持されたエアロゾル前駆体組成物が、チャンバ503の内側の周りでの分配のために芯延長部514を介して芯512に移動し得るのに十分な程度である。本明細書において別に説明されるように、チャンバ壁505の内側面は、放出された放射をトラップするように構成される。好ましくは、芯512の構造は、チャンバ壁505の内側面との相互作用のために放射が芯512を通過し得るように構成される。
【0206】
図5において、長細形状のチャンバ503は、空気がそこを通って進入し得る入口507と、形成されたエアロゾルがそこを通って退出し得る出口509とを含む。エアロゾル送達デバイス550は、その対向する端部に、空気流入口552とエアロゾルポート554とを備える。空気流入口552を通ってエアロゾル送達デバイス550内に入った空気は、空気流入口と入口507との間に延在する空気通路壁553bによって画定された空気通路553aによってチャンバ503の入口507に向けられる。チャンバ503において形成されたエアロゾルは、出口509を通ってエアロゾルポート554へと移動する。エアロゾル通路555aは、出口509とエアロゾルポート554との間に延在するエアロゾル通路壁555bによって画定される。エアロゾルポート554は、エアロゾル送達デバイス550の口元端部560に位置付けられ、エアロゾルポートは、特には、口元端部キャップ561内に画定されてよい。この実施形態においては、ヒータは、エアロゾル送達デバイスの長手軸に対して実質的に平行に整列される。
【0207】
いくつかの実施形態において、チャンバにおける芯の加熱は、芯とヒータとの間にいかなる直接的な物理的接触もない状態で行われる。従って、加熱は、実質的にまたは完全に放射性であってよい。
【0208】
放射性加熱のみによって十分な加熱レベルを達成する能力は、実質的に管形状のチャンバ(例えば、図5を参照されたい)内における熱移動および管の実質的に中央に置かれた加熱ロッドのコンピュータモデルによって検証された。1,200℃の温度にまで達する加熱ロッドは、125℃から350℃の範囲内のチャンバ壁の放射性加熱をもたらした。そのようなモデルは、放射性加熱のみで、本明細書において論じられる典型的なエアロゾル前駆体材料の蒸気化のために適切な温度を達成し得ることを示した。より詳細には、いくつかの実施形態において、放射性加熱は、基板(例えば、芯)および/またはエアロゾル前駆体材料を、約100℃から約400℃、約125℃から約350℃、または約150℃から約300℃の温度に加熱するのに十分であり得る。いくつかの実施形態において、放射性加熱は、液体エアロゾル前駆体材料の蒸気化温度よりも高いが、300℃未満、250度未満、または200℃未満である範囲内であり得る。
【0209】
特定の実施形態において、加熱は、熱伝導(すなわち、加熱源と芯との直接的な接触)および放射性加熱の組合せを使用して行われてよい。組合せ加熱を利用することは、効率を向上させるために特に役立ち得る。熱伝導のみを利用したとき、熱源からの熱の一部分が芯に伝導される一方、熱の多くの部分は熱源から離れる方向に放射する。従って、熱源は、放射性熱損失を十分に克服しつつ、なおも芯を必要な蒸気形成温度まで加熱するために、より高い温度に加熱される必要があり得る。しかしながら、放射トラップチャンバ内に伝導加熱構造を取り囲むことによって、熱源から離れる方向に放射する熱が、芯に向かって戻され得る。従って、必要な蒸気生成温度を達成するために必要となる電力がより小さくなり得る。
【0210】
例えば、図6に示されるように、エアロゾル送達デバイス650は、加熱ワイヤの形態のヒータ615が、チャンバ603内に位置付けられて、チャンバ内にある部分とチャンバの外側にある芯アーム612aとを有する芯612の周りに巻かれるように構成され得る。芯アーム612aは、リザーバ内に保管されたエアロゾル前駆体組成物が芯を通ってチャンバ630内に移動し得るように、リザーバ630と流体連通している。チャンバ603では、ヒータ615と直接的に接触することによる伝導加熱と、ヒータから離れる方向に放射するが、チャンバ603の壁605の内側面605aの性質により芯に戻される追加的な熱を受け取ることによる放射性加熱とを通じて、エアロゾル前駆体組成物が加熱され、蒸気化される。
【0211】
図6に示される実施形態において、エアロゾル送達デバイス650は、外側シェル620と、空気流入口652と、エアロゾルポート654とを含む。空気流入口652は、エアロゾル送達デバイス650の接続端部656に位置付けられ、これは制御体(図1を参照されたい)への接続のために構成されてよい。エアロゾルポート654は、エアロゾル送達デバイス650の口元端部660に位置付けられ、特には口元端部キャップ661内に形成される。空気流入口652を通ってエアロゾル送達デバイス650内に入った空気は、空気流入口と入口との間に延在する空気通路壁653bによって画定された空気通路653aによってチャンバ603の入口607に向けられる。チャンバ603において形成されたエアロゾルは、出口609を通ってエアロゾルポート654へと移動する。エアロゾル通路655aは、出口609とエアロゾルポート654との間に延在するエアロゾル通路壁655bによって画定される。この実施形態においては、芯のチャンバ内の部分およびヒータは、エアロゾル送達デバイスの長手軸に対して実質的に垂直に整列される。
【0212】
いくつかの実施形態において、本開示は、エアロゾル送達デバイスを作製するための方法を、更に提供し得る。そのような方法は、外側シェルを放射トラップチャンバと組み合わせるステップ、および/または外側シェルをレーザダイオードと組み合わせるステップを含み得る。
【0213】
ある実施形態において、エアロゾル送達デバイスを組み立てる方法は、放射トラップチャンバを外側シェル内に挿入するステップを、少なくとも備え得る。組み立て方法は、以下のステップ、すなわち:ヒータがチャンバ内に電磁放射を提供するために構成されるように、ヒータを放射トラップチャンバと組み合わせるステップと、電力が電源からヒータに送達され得るように、ヒータと1つまたは複数の電気的接続具との間に電気的接続を確立するステップと、芯をチャンバ内に挿入するステップと、芯がリザーバと流体連通するように、リザーバを外側シェル内に設置するステップと、口元端部がエアロゾル送達デバイスからのエアロゾルの退出のために構成されるように、端部キャップを外側シェルの口元端部に追加するステップと、のうちの1つまたは複数を更に備え得る。このような方法において、チャンバがヒータと組み合わされる前もしくは後に、および/またはチャンバが外側シェル内に挿入される前もしくは後に、芯がチャンバ内に挿入されてよい。チャンバを外側シェル内に挿入する前または後に、リザーバが外側シェル内に設置されてよい。
【0214】
1つまたは複数の実施形態において、本開示により使用されるヒータは、マイクロヒータであり得る。非限定的な例として、図7に図示されるマイクロヒータ733は、基板738と、基板上のヒータ配線734と、電源との電気的接続を形成するためにヒータ配線が接続する電気的端子735と、を備え得る。図7bにおけるマイクロヒータ733の側面図に見られるように、マイクロヒータは、基板738の上に、ヒータ配線734および電気的接続具735を実質的にまたは完全に覆う不動態化レイヤ739を更に備え得る。示されるように、不動態化レイヤ739は実質的に透明であるが、そうでなくて、不動態化レイヤは半透明または不透明であってよい。不動態化レイヤ739は、好ましくは、化学的および熱的に安定しており、マイクロヒータ733から離れる方向のヒータ配線734からの熱伝達を著しく減少させるものではない。
【0215】
図7bに見られるように、マイクロヒータ733は、実質的に平坦な形状であり得る。理解されようが、実質的に平坦な要素は、要素の長さ未満であり、かつ要素の幅未満である厚さを有する。実質的に平坦な要素は、要素の長さおよび幅のうちの一方または両方の約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、または約20%以下の厚さも有し得る。例えば、マイクロヒータの長さおよび幅はそれぞれが個別に、約1.5mmから約20mm、約2mmから約15mm、約2.5mmから約10mm、または約3mmから約8mmであり得る。いくつかの実施形態において、マイクロヒータの長さは幅よりも大きくなり得、マイクロヒータの長さ方向軸は、マイクロヒータが使用されるエアロゾル形成デバイスの長さ方向軸に対して実質的に平行であり得る。代替的に、マイクロヒータの長さ方向軸は、マイクロヒータが使用されるエアロゾル形成デバイスの長さ方向軸に対して実質的に垂直であり得る。マイクロヒータの実質的に平坦な性質は、図8図9a、および図9bに関しても明らかである。
【0216】
1つまたは複数の実施形態において、一対のヒータが、エアロゾル前駆体液体を加熱するために利用され得る。対になったヒータの各々は、加熱面を含み得、そのような加熱面は、特には、実質的に平坦な面であり得る。従って、加熱面は、加熱表面とも称されてよく、加熱面または表面は、例えば、約3mmから約400mm、約4mmから約200mm、約5mmから約100mm、約6mmから約50mm、約7mmから約30mm、または約8mmから約20mmなどの画定された面積を有し得る。加熱面を有するヒータは、具体的には、マイクロヒータであり得るが、本開示はそのような実施形態に限定されるものではなく、ヒータは、本明細書において開示される液体輸送要素を加熱するために構成された任意の構造および性質を取り得る。
【0217】
一対のヒータが利用されるとき、それぞれのヒータは、好ましくは、実質的に平行な配置に整列され得る。そのような平行な配置において、各ヒータの加熱面の約25%以上、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、または約95%が重なるように、それぞれのヒータの加熱面が重なることが好ましくなり得る。実質的に平行な配置において、それぞれのヒータの加熱面は、互いに対向する。液体輸送要素は、そのような配置にあるヒータの間に位置付けられ得る。従って、熱は、液体輸送要素に対して2つの方向から与えられ得る。液体輸送要素と組み合わされた2つのヒータは、噴霧器として特徴づけられ得る。
【0218】
噴霧器801の一実施形態が、図8に図示される。噴霧器801は、第1のマイクロヒータ833aと、第2のマイクロヒータ833bと、を備える。示された実施形態におけるヒータはマイクロヒータであるが、そのような構成は例示のみを目的とするものであり、ヒータは、本明細書において提供される残りの開示に従って、任意の数の組合せにおいて、他の形態を取り得ることが理解される。第1のマイクロヒータ833aは、ヒータ配線834bと電気接点835a(ヒータ配線および電気接点は、それらが基板の裏面に位置されることを示す破線で示されている)とを有する基板838aを備える。第1のマイクロヒータ833aの下向きの面は、ヒータ配線834aをその上に有した加熱面「Ha」として機能する。図解を容易にするために、不動態化レイヤは設けられていないが、不動態化レイヤがマイクロヒータ833aおよび833bのうちの一方または両方に存在してよいことは理解される。第2のマイクロヒータ833bも同様に、ヒータ配線834bと電気接点835bとを有する基板838bを備え、ヒータ配線834bをその上に有する上向きの面は、加熱面「Hb」として機能する。液体輸送要素836は、第1のマイクロヒータ833aと第2のマイクロヒータ833bとの間に位置付けられる。示されるように、液体輸送要素836は、実質的に平坦である。そのような構成は、その内部で輸送されるエアロゾル前駆体液体の蒸気化のための表面積を最大化するために特に有益であり得る。実質的に平坦な構成は、第1のマイクロヒータ833aと第2のマイクロヒータ833bとの間の間隔を最小化もし得る。図8に示されるように、それぞれのマイクロヒータは最終的な設置状態にはなく、見やすくするために要素は分離されている。組み立てられると、第1のマイクロヒータ833aおよび第2のマイクロヒータ833bのうちの一方または両方が、液体輸送要素836と物理的に接触してよい。しかしながら、1つまたは複数の実施形態において、第1のマイクロヒータ833aおよび第2のマイクロヒータ833bは、それらの間に加熱空間を形成するように離間され得、液体輸送要素が加熱空間内に位置付けられ得る。従って、噴霧器801は、液体輸送要素836が、第1のマイクロヒータ833aおよび第2のマイクロヒータ833bのうちのどちらとも(または、更なる実施形態において使用され得る他のヒータと)殊更に直接的に接触しなくてよいことによって、特徴づけられ得る。
【0219】
組み立てられた構成の噴霧器が、図9aおよび図9bに示される。特には、噴霧器901は、第1のヒータの加熱面Haと第2のヒータの加熱面Hbとが対向配置にある状態で実質的に平行な配置にある第1のヒータ933aと第2のヒータ933bと、を備える。第1のヒータ933aおよび第2のヒータ933bは、第1のヒータの加熱面Haの実質的に100%が、第2のヒータの加熱面Hbの実質的に100%と重なるように整列される。特に図9bに見られるように、第1のヒータ933aおよび第2のヒータ933bは、それらの間に加熱空間931が存在するように離間される。液体輸送要素936は、この加熱空間931内に位置付けられ、その中で実質的に中央に位置される。この構成において、液体輸送要素936は、それぞれのヒータのうちのどちらとも物理的に接触しない。むしろ、加熱は実質的にまたは完全に放射加熱を介して起こる。加熱空間931は、実質的に平坦な液体輸送要素936の上面936aおよび底面936bにおける蒸気形成を可能にする。液体輸送要素936は、ヒータ933aおよび933bの寸法を越えて延在する対向する端部936cおよび936dを有する。液体輸送要素936の対向する端部936cおよび936dは、ヒータ933aおよび933bへの液体の吸い上げをもたらすように、エアロゾル前駆体液体が保管されたリザーバと接触するように構成され得る。
【0220】
噴霧器の例示的な代替的配置が図9cに示される。示された実施形態において、第1のヒータ933aおよび第2のヒータ933bは実質的に平行な配置のままであるが、それぞれのヒータの重なりは、それぞれのヒータの加熱面の100%よりも少ない。より詳細には、第1のヒータ933aの加熱面Haの約50%が、第2のヒータ933bの加熱面Hbの約50%と重なり配置にある。
【0221】
エアロゾル前駆体液体がそれによって輸送されている液体輸送要素などの基板の放射加熱のために構成されたヒータは、エアロゾル形成デバイスに種々の構成で含まれ得る。例えば、上記において別に説明されたように、液体輸送要素がそれらの間に置かれた2つのヒータの組合せは、知られているエアロゾル形成デバイスにおいて、そこで使用されるヒータおよび液体輸送要素と組み合わされて、またはそれに代わって、利用され得る。1つまたは複数の実施形態において、一対のヒータと液体輸送要素との組合せは、液体輸送要素の一方または両方の端部が、ヒータへの輸送のためのエアロゾル前駆体液体を含むリザーバまたは他の保管要素と液体輸送配置にあるように構成され得る。故に、ヒータは、リザーバ内のエアロゾル前駆体液体から、1つまたは複数の壁によって離間され得る。1つまたは複数の壁は、ヒータを含む噴霧器の一部を構成し得、および/または、1つまたは複数の壁は、リザーバまたは他の液体保管チャンバ/要素の一部を構成し得、および/または、1つまたは複数の壁は、ヒータと別個の液体保管チャンバ/要素との間に設けられた仕切りであり得る。
【0222】
噴霧器の例示的実施形態が図10aに関して示され、これは、種々のエアロゾル形成デバイスとの組合せに適した内蔵ユニットとして構成された噴霧器1001の外面図を図示し、図10bに関しては、これは1つの壁が切り取られた状態の噴霧器1001の内面図を図示する。噴霧器1001は、内側面1005aと外側面1005bとを有するチャンバ壁1005で形成されたチャンバ1003を備える。チャンバ1003は実質的に直方体形状を有するものとして示されているが、球形状、筒形状などの他の形状も包含されることが理解される。壁1005は、単一の壁または複数の壁であり得、ヒータを完全に包囲するように、すなわち、ヒータがチャンバ1003によって取り囲まれるように、構成される。壁1005の内側面1005aは、黒体として、または白体として構成され得、またはそのどちらでもない構成とされ得る。チャンバ1003は、空気がそれによってチャンバ内に進入し得る入口1007を含み得、形成された蒸気および/またはエアロゾルがそれによってチャンバの外に移動し得る出口1009を含み得る。入口1007および出口1009は、チャンバ1003を通る空気流を最適化するような大きさに形成され得る。例えば、入口1007は、出口1009よりも大きく(すなわち、より大きな面積を包含する)てよい。必要に応じて、入口1007および/または出口1009は、気体(例えば、空気および/またはエアロゾル)の通過を可能にする一方、液体(例えば、チャンバ1003内で凝縮し得る、または液体輸送要素1036から漏出し得る水、エアロゾル前駆体液体など)の通過を実質的に防止するように構成されたメッシュ、スクリーン、または他の覆いを含み得る。第1のヒータ1033aおよび第2のヒータ1033bは、上記において別に説明された構成でチャンバ1003内に設けられ、液体輸送要素1036が、ヒータの間に位置付けられる。液体輸送要素1036の端部1036cおよび1036dは、チャンバ1003の壁1005の開口1011を通って延在する。開口1011は、液体輸送要素1036の周囲で流体が漏出することを実質的に防止するように構成された要素を含み得る。例えば、ガスケット1086が含まれ得るが、液体輸送要素1036の周囲で開口1011を実質的に封止する任意の適切な要素が使用され得る。示されるように、入口1007および出口1009は、チャンバ1003を貫通する空気流路が、第1のヒータ1033aおよび第2のヒータ1033bの水平軸に対して、ならびに/または液体輸送要素1036の水平軸に対して実質的に平行であるように構成される。空気流路は、ヒータおよび/または液体輸送要素と実質的に同一の平面にあってよい。入口および出口のうちの一方または両方は、ヒータおよび/または液体輸送要素の水平軸に対して軸外に位置付けられ得る。入口および出口のうちの一方または両方は、ヒータおよび/または液体輸送要素の長手軸に対して実質的に垂直であってよい。
【0223】
エアロゾル形成デバイス内に位置付けられる噴霧器に関する例示的実施形態が、図11に関連して説明される。図11では、カートリッジ1104は、カートリッジを制御体(例えば、図1の制御体102を参照されたい)に取り付けるように構成されたベース部1140を有する筐体1103で形成される。カートリッジ筐体1103内には、リザーバ1144があり、これは、示された実施形態においては、カートリッジ筐体の内側を実質的に取り巻き、その内部にエアロゾル前駆体液体が保管された繊維状マットである。流管1113は、カートリッジ1104の中央の長手軸に沿って、実質的に中心にあり、空気がその中を流れることを可能にするためにその両端が開放されている。カートリッジ1104は、口元開孔1128を含む口元端部1127を有する。噴霧器1101は、流管を流れる空気が実質的に直接的にチャンバ1103内に入るように、流管1113の一端部に隣接して位置付けられ、チャンバ1103は、第1のヒータ1133aおよび第2のヒータ(不図示)を含み、ヒータの間に液体輸送要素1136が位置付けられる。液体輸送要素1136の端部は、開口(図10aの要素1011を参照されたい)を通って延在し、リザーバ1144と接触する。示されるように、ヒータおよび液体輸送要素は、カートリッジの長手軸に実質的に沿って整列され、カートリッジを貫通する空気路1192は、ベース部1140の突起部1141を通り、流管1113を通り、入口1107を通ってチャンバ1103に進入し、少なくとも部分的にヒータの間を通り、出口1109を通ってチャンバから退出し、口元開孔1128を通ってカートリッジの口元端部1127から外に出る。
【0224】
エアロゾル形成デバイス内に位置付けられる噴霧器に関する例示的実施形態が、図12に関して説明される。図12では、タンク形式のカートリッジ1204は、カートリッジを制御体に取り付けるように構成されたベース部1240を有する筐体1203で形成される。筐体1203は、開放タンクであるリザーバ1244と蒸気形成チャンバ1201とを分離する仕切り壁1288を含む。蒸気形成チャンバ1201内には、第2のヒータ1233bに対して実質的に平行な配置にある第1のヒータ1233aがあり、この2つは、それらの間に液体輸送要素1236が位置付けられた状態で離間される。液体輸送要素1236は、ヒータの端部を越えて延在し、接続芯1237は、液体輸送要素およびリザーバ1244と流体連通する。流管1213は、カートリッジ1204の口元端部1227および仕切り壁1288を貫通して開口する。マウスピース1223は、カートリッジ1204の口元端部1227に接続され、エアロゾルがカートリッジからユーザへと移動することを可能にするために実質的に開口する。エアロゾル前駆体液体1245は、リザーバ1244内に保管され、第1のヒータ1233aおよび第2のヒータ1233bによる蒸気を形成するための加熱(放射加熱によるなど)のために、接続芯1237に沿って液体輸送要素1236へと移動する。空気は、ベース部1240に進入し、突起部1241を通り、蒸気形成チャンバ1201内で蒸気と混合してエアロゾルを形成し、エアロゾルは、流管1213を通ってマウスピース1223に移動し、口元開孔1228から出る。接続芯1237および液体輸送要素1236は、別個の要素として示されているが、それらは一体となって単一の液体輸送要素を形成してもよいことが理解される。更に、ヒータは、カートリッジを通る空気の流れに対して実質的に垂直であるものとして示されているが、ヒータは蒸気形成チャンバ内で任意の構成に配置されてよいことが理解される。
【0225】
前述の説明および関連する図面において提示された教示の助けを借りて、本開示の多くの修正および他の実施形態が、本開示が関連する技術分野の当業者には思い浮かぶであろう。従って、本開示は、本明細書において開示された特定の実施形態に限定されるべきものではなく、修正および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれるものと意図されることを理解されたい。本明細書において特定の用語が用いられているが、それらは一般的な意味および説明的な意味のみで使用されおり、限定を目的としたものではない。
図1
図2a
図2b
図2c
図2d
図3
図3a
図3b
図4
図5
図5a
図6
図7a
図7b
図8
図9a
図9b
図9c
図10a
図10b
図11
図12