特許第6965386号(P6965386)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6965386
(24)【登録日】2021年10月22日
(45)【発行日】2021年11月10日
(54)【発明の名称】車載用ホルダーの音声システム
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20211028BHJP
   H04B 5/02 20060101ALI20211028BHJP
   G10L 13/00 20060101ALI20211028BHJP
【FI】
   B60R11/02 W
   H04B5/02
   G10L13/00 100K
【請求項の数】7
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-34832(P2020-34832)
(22)【出願日】2020年3月2日
(65)【公開番号】特開2021-138165(P2021-138165A)
(43)【公開日】2021年9月16日
【審査請求日】2020年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】519057450
【氏名又は名称】林意勝
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 意勝
【審査官】 菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2018−125878(JP,A)
【文献】 特開2015−102859(JP,A)
【文献】 特開2019−016007(JP,A)
【文献】 特開2010−091363(JP,A)
【文献】 特開2004−348658(JP,A)
【文献】 特開平08−193837(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/002194(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/02
H04B 5/02
G10L 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル装置を載置するための表面を有し、かつ識別コードを内蔵したセンサー回路シートが内部に埋め込まれるセンサーベースと、
リモートサーバーと、
前記モバイル装置内に設けられるローカル端末アプリケーションプログラムと、を有する車載用ホルダーの音声システムであって、
前記モバイル装置が前記センサーベースに載置されると、前記センサーベースにおけるセンサー回路シート内の識別コードが、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラムによって前記リモートサーバーに伝送され、
前記リモートサーバーが、前記センサーベースにおけるセンサー回路シート内の識別コードを受け取って確認すると、アクノリッジ信号が、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラムに伝送され、
前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラムが前記アクノリッジ信号を受け取ると、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラムが起動し、
前記ローカル端末アプリケーションプログラムは、文字言語処理、文字ソース選定処理、文字認識、及び音声出力を含み、
前記車載用ホルダーの音声システムは、使用者の操作によって前記音声出力を中止又は続行する入力装置をさらに有し、
使用者は、前記入力装置で受け取ったメッセージソースを選定することを特徴とする、車載用ホルダーの音声システム。
【請求項2】
前記センサー回路シートは、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)タグ(tag)であることを特徴とする、請求項1に記載の車載用ホルダーの音声システム。
【請求項3】
前記リモートサーバーは、識別コードデータベースをさらに有し、かつ、前記識別コードを受け取った後に、それを前記識別コードデータベースと照合することにより、前記アクノリッジ信号を伝送するか否かを決定することを特徴とする、請求項1に記載の車載用ホルダーの音声システム。
【請求項4】
前記リモートサーバーは、アルゴリズムで前記識別コードの信頼性(Authenticity)を決定することにより、前記アクノリッジ信号を伝送するか否かを決定することを特徴とする、請求項1に記載の車載用ホルダーの音声システム。
【請求項5】
前記文字ソース選定処理は、使用者が選定したメッセージソースによって実行されることを特徴とする、請求項に記載の車載用ホルダーの音声システム。
【請求項6】
前記文字言語処理は、異なる言語によって音声の発音イントネーションを調整することを特徴とする、請求項に記載の車載用ホルダーの音声システム。
【請求項7】
前記文字認識は、異なる言語によって実行されることを特徴とする、請求項に記載の車載用ホルダーの音声システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声システムに関し、特に、車載用ホルダーに載置されるモバイル装置で受け取った文字を自動的に音声で放送できる車載用ホルダーの音声システムに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル装置、特にスマートフォンは、運転中にナビゲーション機能を提供する上に、メッセージ伝送や通話などの通信機能に用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
運転安全のために、上記操作は、一般的に自動音声放送による出力、無線センサー装置など使用者から過度の注意や手の操作を求めない方法を利用する。しかしながら、従来技術や従来製品は、ほとんどマニュアルで各機能を起動する必要があり、かつ、使用者の識別が不十分で、カスタマイズ設定、例えば、文字選定、音声種類などの設定機能も不十分である。なお、冗長や不要な内容があった場合は、任意に中止又はスキップすることができない。
【0004】
そのため、上記の問題を解決し、安全性及び利便性をより向上させるために、改良した音声アシスタントシステム及び方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するために、本発明は、モバイル装置を載置するための表面を有し、かつ識別コードを内蔵したセンサー回路シートが内部に埋め込まれるセンサーベースと、リモートサーバーと、前記モバイル装置内に設けられるローカル端末アプリケーションプログラムと、を有する車載用ホルダーの音声システムであって、前記モバイル装置が前記センサーベースに載置されると、前記センサーベースにおけるセンサー回路シート内の識別コードが、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラムによって前記リモートサーバーに伝送され、前記リモートサーバーが、前記センサーベースにおけるセンサー回路シート内の識別コードを受け取って確認すると、アクノリッジ信号が、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラムプログラムに伝送され、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラムが前記アクノリッジ信号を受け取ると、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラムが起動することを特徴とする、車載用ホルダーの音声システムを提供する。
【0006】
本発明の一実施例において、前記センサー回路シートは、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)タグ(tag)である。
【0007】
本発明の一実施例において、前記リモートサーバーは、識別コードデータベースをさらに有し、かつ、前記識別コードを受け取った後に、それを前記識別コードデータベースと照合することにより、前記アクノリッジ信号を伝送するか否かを決定する。
【0008】
本発明の一実施例において、前記リモートサーバーは、アルゴリズムで前記識別コードの信頼性(Authenticity)を決定することにより、前記アクノリッジ信号を伝送するか否かを決定する。
【0009】
本発明の一実施例において、前記ローカル端末アプリケーションプログラムは、文字言語処理、文字ソース選定処理、文字認識、及び音声出力を含む。
【0010】
本発明の上記実施例において、使用者の操作によって前記音声出力を中止又は続行できる入力装置をさらに有する。
【0011】
本発明の上記実施例において、使用者は、前記入力装置で受け取ったメッセージソースを選定することができる。
【0012】
本発明の上記実施例において、前記文字言語処理は、異なる言語によって音声の発音イントネーションを調整する。
【0013】
本発明の上記実施例において、前記文字ソース選定処理は、使用者が選定したメッセージソースによって実行される。
【0014】
本発明の上記実施例において、前記文字認識は、異なる言語によって実行される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の車載用ホルダーの音声システムによれば、NFC技術を利用して全自動電磁誘導を行うことによって、タッチしなくて音声放送機能を自動的に起動し、かつ、文字言語処理、文字ソース選定処理、文字認識などに対してより完璧なカスタマイズ設定を行うことができる。さらに、言語サポートは、ニーズに応じてサポート言語を追加することができる。なお、冗長や不要な内容があった場合は、使用者の操作によって任意に中止又は続行することができ、運転の安全及び利便性をより向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例に係る車載用ホルダーの音声システムの模式図である。
図2】本発明の実施例に係るセンサーベース及びNFCタグの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施例に係る車載用ホルダーの音声システムの模式図である。図1に示すように、本発明の車載用ホルダーの音声システム1は、モバイル装置を載置するための表面を有するセンサーベース11と、リモートサーバー12と、ローカル端末アプリケーションプログラム13と、を有する。前記モバイル装置には、前記ローカル端末アプリケーションプログラム13が設けられる。前記モバイル装置が前記センサーベース11に載置されると、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラム13は、前記モバイル装置の通信接続機能によって前記リモートサーバー12と接続され、前記リモートサーバー12からのアクノリッジ信号を受け取る。前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラム13は、前記アクノリッジ信号を受け取ると起動する。
【0018】
以下、図1及び図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施例に係るセンサーベース及びNFCタグの模式図である。図2に示すように、前記リモートサーバー12と前記ローカル端末アプリケーションプログラム13(実際には、前記センサーベース11)との間の認証は、前記センサーベース11の内部に埋め込まれるセンサー回路シート111によって実行される。
【0019】
言い換えると、前記センサーベース11は、モバイル装置を載置するための表面を有し、識別コードC_IDを内蔵した前記センサー回路シート111が内部に埋め込まれる。前記ローカル端末アプリケーションプログラム13は、前記モバイル装置内に設けられる。前記モバイル装置が前記センサーベース11に載置されると、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラム13は、前記センサーベース11におけるセンサー回路シート111内の識別コードC_IDを前記リモートサーバー12に伝送する。前記リモートサーバー12が前記センサーベース11におけるセンサー回路シート111内の識別コードC_IDを受け取って確認すると、アクノリッジ信号S_ACKを前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラム13に伝送する。前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラム13が前記アクノリッジ信号S_ACKを受け取ると、前記モバイル装置における前記ローカル端末アプリケーションプログラム13が起動する。
【0020】
そのため、使用者が前記ローカル端末アプリケーションプログラム13をダウンロードしてインストール済のモバイル装置、例えば、携帯電話を前記センサーベース11に載置すると、前記モバイル装置は、誘導方法によって前記センサーベース11の前記センサー回路シート111の識別コードC_IDを前記リモートサーバー12に伝送して認証を進行する。認証済みの後(即ち、前記アクノリッジ信号S_ACKを受け取った後)、前記ローカル端末アプリケーション13が起動する。
【0021】
また、前記リモートサーバー12は、前記識別コードC_IDを受け取った後に、前記識別コードC_IDと前記リモートサーバー12に保存や認証した全ての識別コードとを照合し、又は、アルゴリズムで前記識別コードC_IDの信頼性(authenticity)を計算することができる。例えば、好ましい実施例において、前記リモートサーバー12は、識別コードデータベースをさらに有する。前記リモートサーバー12は、受け取った前記識別コードC_IDを前記識別コードデータベースと照合することにより、前記アクノリッジ信号S_ACKを前記ローカル端末アプリケーションプログラム13に伝送するか否かを決定する。一致していない場合には、前記アクノリッジ信号S_ACKを伝送しないことになる。
【0022】
本発明の実施例において、前記ローカル端末アプリケーションプログラム13は、例えば、LINE(LINE株式会社によるSNSソフトウェア:登録商標)のようなインスタントメッセンジャーアプリケーションに対応する文字言語処理、文字ソース選定処理、文字認識、及び音声出力を行うためのアプリケーションプログラムである。
【0023】
好ましい実施例において、本発明の車載用ホルダーの音声システムは、入力装置をさらに有する。例えば、前記入力装置は、ボタンを有する装置であってもよく、有線又は無線の方法で前記モバイル装置と接続することにより、使用者が音声放送を聞く途中に中止又は続行できる。よって、冗長や不要な内容、例えば、長すぎるLINEメッセージ内容を一旦スキップし、次のメッセージ内容を再生することができる。
【0024】
同様に、前記文字ソース選定処理機能は、使用者が上記入力装置を用いて選定項目を選択し、受け取りたいメッセージのソース、例えば、ショートメッセージのような文字メッセージプッシュ、又は、LINEの広告メッセージや一般メッセージなどを設定することにより、メッセージ内容に対して、例えば年齢制限を設定し、不適切な音声内容を避けることができる。なお、文字言語処理機能は、異なる言語によって音声の発音イントネーションを調整することができ、例えば、同じ言語でも異なる地域のイントネーションを有してもよい。また、異なる言語に対して言語の特徴オプションを有することもできる。文字認識機能は、上記使用者が選定したメッセージソースの結果、異なる言語、及び言語設定によって実現する。
【0025】
好ましい実施例において、前記センサー回路シート111は、NFCタグである。以下、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の好ましい実施例に係るセンサーベース及びNFCタグの模式図である。図2に示すように、前記センサーベース11には、NFCタグ20が貼付されている。前記センサーベース11は、電磁誘導によって前記ローカル端末アプリケーションプログラム13と接続すると、前記NFCタグ20からURL及び前記識別コードC_IDを取得し、前記リモートサーバー12と接続し、上記認証を実行することができる。
【0026】
なお、前記NFCタグ20は、予めに識別コードC_ID及び上記URLを保存して作成する必要がある。前記URLは、前記リモートサーバー12にリンクするものである。作成した前記NFCタグ20は、本発明の前記センサーベース11に設けられる。また、前記実施例においては、照合用のために、予めに前記識別コードC_IDを前記リモートサーバー12の識別コードデータベースに保存すべきである。
【0027】
本発明の車載用ホルダーの音声システムによれば、NFC技術を利用して全自動誘導を行い、タッチしなくて車載用ホルダーの再生を自動的に起動でき、かつ、使用者のクラウド識別に対しても使用者サービスをより完璧に指定でき、さらに、文字言語処理、文字ソース選定処理、文字認識などの設定もより完璧になり、例えば、言語サポートがニーズに応じてサポート言語を追加できる。なお、冗長や不要な内容があった場合は、使用者がボタンによって任意に中止又は続行でき、運転の安全及び利便性をより向上させる。
【符号の説明】
【0028】
1:車載用ホルダーの音声システム
11:センサーベース
111:センサー回路シート
12:リモートサーバー
13:ローカル端末アプリケーションプログラム
20:NFCタグ
図1
図2